2018年02月25日

「去年マリエンバートで」論考抄録 3/4

今日の新聞に米がエルサレムへの大使館移転を前倒ししたと書かれている。この事実と向き合うとき、わたしたちのなかに、戦争に対する記憶はどう埋め込まれているかが問われる。その記憶がわたしたちの位置を決める。
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  (4)「去年マリエンバートで」
映画「去年マリエンバートで」の最初の数分間でいくつかの重要なカギが画面にちりばめられていくことに注目しておきたい。まず登場人物がフランス人であること。場所が、マリエンバートというドイツの湯治場であること。仰々しい装飾に満ちた湯治場の室内の様子。人々の寒々とした生き様。人々が感動とはほど遠い感覚で眺めている劇中劇。劇中劇の男女が交わす会話。そこで鳴らされる午前3時の時鐘。観客の中でただひとり、虚無をはらんだ強い視線で存在する女。劇が終わって席を立った観客の会話「26年だったかしら」「とても寒い日だったわね」などなど。ここでバックグラウンドの主要な設定が、ほぼ出そろう。
場所がドイツであることで、映画の観客は「夜と霧」を連想する必要があった。一方、映画は観客がそれを忘れているとの指摘をスクリーンの背後に隠し持ちながら物語を進めていく。劇中劇で男女の駆け引きがあり、3点鐘が鳴った瞬間、女はためらっていた心をくるりと翻し、誘い続ける男に「ついて行きます」と応える。なにをためらっていたか、なぜ急に翻意したかわけもわからず、観劇する湯治客たちは拍手する。ひとりの女が冷ややかな表情を露わにするものの、それはいまだ彼女の内部で深い意味を獲得する途上にある表情に過ぎない。劇場から出てくる客たちの会話「26年だったかしら」「とても寒い日だったわね」は世界恐慌の勃発を示す。大恐慌は1926年10月に始まった。例年にない寒さが世界各地を覆っていた。
恐慌は、第1次と第2次両世界大戦のはざまにあった狂乱の時代の終わりを告げ、未曾有の大混乱が始まろうとする警鐘を打ち鳴らした。マリエンバートに集う人々は、両大戦は忘れても、大恐慌はかろうじて想い出の範囲内にとどめていた。観劇が終わった後、強い虚無感(心奥に浮かんだ捉えどころのない不快感)を漂わせる女に、男が近づく。
「去年会いましたね。忘れましたか」
女はうさんくさげに男を遠ざける。しかし男はいっこうにあきらめる様子がない。男の執拗さは、まさに「夜と霧」のナレーション「廃墟の中から執拗に立ち上がる記憶」「捨てたはずの記憶」と重なる。男は、女が虚無(不快)を感じたときから胸裏に巣くい、振り払っても振り払っても、付きまとい始める。忘れていた一年前の記憶がフラッシュバックとなってよみがえり、彼女を責めさいなむようになる。動揺と混乱が極みに達し、女は自分の死を想起するが、男は否定する。
「いやいや、そんなんじゃない。そうじゃなくて、もっと別の結末だった」
 そして混乱する思考の中で、ふたりは庭園へ出るが、そのとき誤って男は欄干から転落して死ぬ。女は悲鳴を上げ、そのときようやく、彼女は1年前に男を殺したことで自分の心を殺したのだと悟る。劇中劇で鳴っていた3点鐘は、男の死からかなり早い時期に、彼女が男(忘れてはならない過去の記憶)を捨てて自分を殺し、次の記憶へ一歩を踏み出したことを暗示していた。そのことに思い至って、女は虚飾に満ちたマリエンバートから、記憶のなかで生き返った男とともに去る。新しい出発のとき、時鐘は12時を告げる。
男は去年深夜12時に女に忘れられることで死に至り、女はその記憶の残像も生々しい午前3時に男を完全に忘れ去る。だが1年後、ドイツの湯治場で忘れたはずの記憶が彼女につきまとい、混乱しながら深夜に男を記憶の底から浮上させ、自分の罪を確認し、明日が始まる瞬間、男とともに決然とマリエンバートから去る。細かな計算とともに積み上げられてきた各々の伏線は、ここまできてすべての意味を明らかにする。(次回へつづく)
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2018年02月24日

「去年マリエンバートで」論考抄録 2/4

近年、「フクシマ・モナムール」とか「シリア・モナムール」などの映画が公開されているが、これは間違いなく「24時間の情事」(原題「ヒロシマ・モナムール」)にオマージュを捧げている。「ヒロシマ・モナムール」はひとりの人間の中に「わたしはなにか」「あなたはなにか」を問う。そして、いまある映像群の多くもこれを明確に問う。問い問われるものの同時性と、それらを包む本質的なものへの問いに触れる。観ているわたしたちのまなざしに福島や沖縄やシリア、パレスチナを語るための、どんな意思があるか。「フクシマモナムール」は、自らの内にフクシマと対照される意思を持つものの言葉だった。わたしたちはどんな記憶を持ち得ているか。いくつかの映像群は、それを「あなたはいまどこにいるか」と問う。自らの位置の確認から向き合いが始まるのである。
「ヒロシマモナムール」のなかに、その答えはすでに示されている。ラスト近く二人が語り合う。「また会えるかしら」と女が問いかけ、「また戦争があったら会えるさ」と男が応える。まだ「戦争の時代」は終わっていない。だから、「また同じことをわたし(あなた)は想う運命にある」ということだ。フクシマ、オキナワ、シリア、いま世界に広がる悲劇の全体にどう向き合うかが観るものに問われている。「また戦争があったら会える」は、止まらない悲劇に、わたしたちはどう向き合うかの問いとその応えにつながる。「モナムール」には、「いつか身に降り掛かるとき」ではなく、「いま当事者としてどの位置でどう向き合うか」の奥深い示唆がある。
「フクシマモナムール」の原題は「フクシマからのあいさつ」という。この意味は予想以上に深い。「あいさつ」はあった。では、「あいさつ」された側は、それにどう応えられるか。福島の現状に触発されて、自分の中の意思はどう応えているか。そのことが「フクシマ」をみつめるものすべてに求められている。「モナムール」と発したものはフクシマに向かって「あなたはフクシマだね」と語りかけ、同時にフクシマから「あなたは〇〇だね」と認識され、互いを知る。いや、フクシマも〇〇もほんとうは個人の内部にある自分なりの意思なのだから、双方向の関係が対等なものとして築けなければ、「モナムール」は、まだ内から発する言葉ではあり得ない。それは自分の中にある世界認識を自分自身の手で強固なものにする、身を切る作業なのである。ブログ主に「福島へ行くのは怖くないか」と聞いた人がいた。それがその人と「フクシマ」の真性の距離感だった。
たとえば映画「種まきうさぎ」に引き寄せて考えてみる。この映画は、観客たちになにを問いかけたか。その問いが観客のなかになにを芽生えさせたか。わたしは福島とどう向き合っているか。向き合うために自分の中にあるなにを認識し、福島のなにと向き合うようになったか。この映画は心情の深いところから、それを問うている。これを観て直感的に「食べて応援したくない」などの批判があったが、そう感じる前に、主人公が「どこにいても福島を背負う」と結論する背景に、観客は自分が背負うなにかと照らしてなにを読みとったか。簡単に「食べて応援したくない」という結論とは違うなにものかの感触が、自らの内に浮かばなかったか。そのことが問われている。福島の「外」にいるものたちが、福島と結び合えない距離感(自ら設定してしまった距離感)を自覚せずに持っているとしたら、そこに「種まきうさぎ」の究極の絶望があるとはいえないか。
「種まきうさぎ」の人々は永続する戦いを背負った人々だった。それがこちら側では、すでに忘れる時期に入っていることを意味しているとしたら、モナムールの言葉はわたしたちのものではない。「種まきうさぎ」の主人公はそのことを観客に問いかけ、その応えを待たずに決然と観客に背を向けて自分自身の深淵に向かって歩を進めていく。観客は置き去りにされたのではなく、追随できなかったのである。(次回はマリエンバート!)
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2018年02月23日

「去年マリエンバートで」論考抄録 1/4

一人の人格の分裂を二人に分解して表現する手法は、気が付いてみれば、多くの芸術表現で使われている。そのことに留意しつつ第3章の「24時間の情事」から始める。
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  (3)「24時間の情事」
原題は「ヒロシマ・モナムール(ヒロシマ我が愛)」という。日本の映画配給会社がとんでもない名前をつけたので、かなり誤解を受けた観がある。よこしまな意図があってつけたのか、なにか明らかな根拠によってこんな命名をしたのか、ブログ主にはわからない。
制作は1959年、「夜と霧」の4年後である。ウィキには「他国人同士の恋愛を体裁に取りつつ、戦争を背景とした異国文化・価値観の交流の可能性を模索した」とあるが、これだけではなんのことやらわからないし、作品の本質とまるでかけ離れていて、ぜんぜん参考にならない。
まず冒頭で男女の情交のシーンが映し出される。ざらついた肌のイメージ。さらさらと乾いた砂が二人の身体にまとわりつく。行為が進むにつれて、砂はきらきらと輝くなにかに変わり、ついに重なり合う二人の汗になっていく。
女優が広島へ来たのは映画の撮影のためだった。撮影が終わればフランスへ戻り、恋人との生活が始まる。ヌヴェールで経験した辛い出来事を忘れて新しい出発ができる。そのはずだったが、ヒロシマの傷に触れたいま、ふいに彼女の中のヒロシマに変化が起こる。いや、変化を開始したのは、彼女の傷の原点であるヌヴェールだったのだが、そうと気づくには、ヌヴェールの記憶は彼女にとってまだ生々しく、過酷なものだった。
「わたしはヒロシマのことを知ったわ」
「いや、君はヒロシマのことをぜんぜん知っちゃいない」
男(彼女の葛藤の原点に重なるヒロシマの真実=その向こうにあるヌヴェールの真実)はそのことに気づいて、しつように彼女を気づきの場へ引きずり出そうとする。だが、彼女は忘れることで見いだそうとしていた新しい希望を捨てきれず、抵抗する。男のしつようさはヌヴェールのしつようさだったが、忘れるためにヒロシマへ来た女優は、(自らに内在する)ヌヴェールへ戻ろうとする意志を受け止めきれず、男の追及を振り切るように、夜のヒロシマの町をあてどなくさまよう。
ようやく逃げ切れたはずの街角に、どうして知ることができたのか、タクシーが近づき、男が降り立って彼女のうしろにつきまとう。ここで映画の観客は、ようやく監督の意図を知る。「そうか、男は彼女と別の人格ではなく、彼女の内部にある彼女自身の葛藤を、独立した人格として分化させた表現、つまり彼女が捨てようとしている分身(ヌヴェールの記憶)なのだ。だから、いくら避けようとも彼女を追い、問い詰め続けるのだ」と。
男(どうしても消せない彼女のヌヴェールの記憶)を避けるほど、彼女のヌヴェールへの想いは深くなる。遠ざけてそれで済むほど、ヌヴェールが彼女に刻んだ傷は浅いものではなかったからだ。そのことを知ったとき、彼女は涙を流しながら男に叫ぶ。「あなたはイロシマね」。いや、苦労して正確に語ろうとする。「あなたはヒロシマね」と。
そして男(ヌヴェールへの彼女の想い)は応える。「君はヌヴェールだね」と。分裂した自我はここでひとつになり、ヒロシマの傷とヌヴェールの傷は、ついに互いの存在を対等に確認することができた。彼女は忘れ去ろうと努力してきた戦争の傷(記憶)を、ヒロシマと向き合うことで真摯な気持ちで直視できるようになった。ヌヴェールで経験したことと広島で経験したことを超えて、すべてを見通す視点を持った。彼女はヒロシマの心を携えて、フランスへ帰る。ヌヴェールの記憶(戦争の記憶)の元へ帰る。(つづく)
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2018年02月22日

原発敗戦ボロボロ地獄をのどかに漂う庶民は

7面「核ごみ説明会 東電から81人 昨秋NUMO調査上回る 再開初日批判相次ぐ」に注目。NUMOが核ごみ説明会の広報活動を業者に丸投げし、大学生に謝礼金を出して集めたり電力会社に出席を働きかけていたことが判明し、昨年12月から説明会は中断されていた。東電は22日、関東の6カ所で開かれた説明会に少なくとも81人(参加者の17%)の社員が参加していたと公表。やらせはこの政権につきものといおうか、アベシには明白な前科がある。第1次アベ政権のとき、教育基本法を壊定するためにタウンミーティングを開催したが、まったくのヤラセであるとバレたのちも平気な顔をして教育基本法壊定を強行。新教育基本法を成立させてしまったものだ。それとも過去多くの同種会合にはやらせは常套手段だったということか。民主党野田政権のときのタウンミーティングに東電社員が紛れ込んでいて袋叩きにあったのも記憶の隅っこにある。あれはテレビで公開されたので、TVを観ていたものたちが「なんだこいつは」と気がついて発覚したのではなかったか。潜り込ませたのか、勝手に潜り込んできたのか・・・。
核ごみについてとにかく踏まえておきたいのは、どんなに嫌なものでも絶対に海外のどこかにしわ寄せしてはならないということ。国内の辺鄙なところに押し付けてスッキリ顔をしてはならないこと。1億の民すべてが片時も忘れない気持ちを共有して、国民の負の遺産として受け継ぐ必要があるということ。それを甘受するための最低必要条件は、核ごみをこれ以上ふやさないこと。ここで踏ん張らないと、反原発も何もありゃしない。核ごみを半ば無意識下でスルーしようという安易な選択は、反原発には有り得ないことを知っておきたい。核ごみの問題は、生理的感覚で対応できるものではない。現代を生きるすべての人たちが、日常的に核ごみの恐怖を分け合うべき立場に立っている。
7面には「3号機 カバー完成 福島第一原発」の写真入り記事もある。カバーは3号機の使用済み燃料プールから燃料を取り出す作業で放射性物質の飛散を防ぐためのもの。作業は今秋にも開始の予定という。溶け落ちた核燃料デブリには、まだ手がつけられない。そして、上空約1000メートルに達した3号機の爆発の様子から、使用済み核燃料プールといえども、場合によったら4号機以上の困難が予測される。核ごみ説明会を軽んじるあいだに、3号機の作業がいよいよ危険な領域へ踏み込むわけで、両記事の配置は(意外にさりげない書き方ではあるが)感じるものには感じられる、極上の恐怖を提供するものになった。どちらもよそごととみなして省みない視線は、ただそこにいるだけで未来世代への責任を回避している怯懦に満ちている。核ごみをこれ以上増やさないという条件がある場合にのみ、最善の努力を注ぎ込んで核ごみを引き受ける。それが唯一の基本になる。血を流す選択しかないこと。これはいまが「原発敗戦」の真っ只中にあることを意味し、そうしなければ敗戦国民はいっそうボロボロの敗戦地獄をのたうち回らされるのだと言いたい。どこで踏み止まり、どこへ向かって再生するかの問題なのだ。
話かわってちかごろアソウシの様子が極度におかしいと思う。35面「佐川長官へ抗議『立憲が主導』 麻生氏に発言撤回求める 主催団体」で「財務相が国会で、国税庁周辺で市民団体が主催した抗議集会を『(立憲民主党)の指導でやっていた』などと発言」「同党議員が訂正を求めると、『自分たちで主導していないというのなら、訂正する』と述べた」(本文引用)と書かれている。アベシの発言も奇妙だが、アソウシの場合はいささかも包んだ表現になっておらず、細かな配慮が寸毫もない、むき出しそのまんまなのが気になる。アベシは当然おかしいが、アソウシはもしかしてもっとおかしいのかも。変なのがそろっている政治って大丈夫か?・・・なんて思う今日この頃。
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2018年02月21日

「本当にそうかな?」と思う感覚

1面トップは「不適切データ 労政審に 働き方改革 法案作成に絡み」。オリンピックは同左だから、「これが正常な紙面」と思いつつ、「金メダルじゃないからという理由なら、つまらない根拠だね」と思った。それはさておき2面「時々刻々」にも「働き方改革 揺らぐ根拠 不適切データ 労政審に提出」中見出し「法案作成過程に疑義」「首相『答弁は厚労省』開き直る」がある。「アベ政権肝いりの『働き方改革』に、改めて疑問符がついた」「関連法案作成に関わる厚生労働省の労働政策審議会に不適切な調査データが示されていたことが発覚」「安倍晋三首相は、自ら撤回した裁量労働制に関する答弁の責任を同省に押し付ける姿勢を示した。法案の正当性だけでなく、首相の姿勢も問われる事態になりつつある」「労働政策審議会に示したデータも非常に問題がある」「長妻氏が問題視したのは、厚労省が2013年10月に労政審に示した『労働時間等総合実態調査』」「この調査では一般労働者の『平均的な人』の1週間の残業時間を、注釈をつけずに『平均2時間47分』と記載していたが、これは1カ月のうち残業時間が『最長の1週間』を集計した値」「長妻氏は労政審のメンバーに調査手法が説明されていないことを問題視。データの意味が伝わっていなければ、議論の役に立たないからだ」(本文引用)
小見出し「開き直る」のほうでは、問い詰められた首相があれこれの言い逃れ答弁を駆使し、「こうしたデータを出した責任は厚労省にあるとの認識を示した」(本文引用)。しかし「この日の審議では、首相が裁量労働制で働く人の方が一般労働者より労働時間が長いという調査結果を知りながら、1月29日の衆院予算委で触れなかったことも明らかになった」「首相は1月29日(中略)厚労省のデータをもとに『平均的な方で比べれば、一般労働者よりも短いというデータもある』と述べた」「ところが、首相は20日、1月29日朝の勉強会では裁量労働制で働く人の方が一般労働者より労働時間が長いとする独立行政法人『労働政策県有・研修機構』の調査報告についても説明があったと明らかにした」「希望の党の玉木雄一郎代表は(中略)『首相も含めて深刻に考えてもらわないといけない』(中略)『(データが)役所から上がってきたときに「本当にそうかな」と思う感覚がないことが問題だ』」(本文引用)
2面には「裁量労働制拡大に『お墨付き』 労政審、政権方針を追認」の記事もある。「『すでに労政審で議論しており、その中では、労働時間などについての資料も含めて審議をしたと了解している』。アベ首相は(中略)野党が求める法案の撤回や調査のやり直しをこう言って突っぱねた」(本文引用)。ここでも責任転嫁体質露呈。下から上がってくるものをそのままやるだけ? 違うでしょ。まずてっぺんが「こう言うものを作るからなんとかせい」と下に命じて、下は「はいはい」とやるわけで。そのとき上の体質の有りようで、下はどうにでも動くことになる。「労政審の分科会が15年3月に出した答申の内容は『おおむね妥当』」「『妥当』となっていないのは、労働者側の委員が裁量労働制の拡大などに反対したためだ」(本文引用)。この答申をもとに、上は「おおむね」の部分を大手を振って取っ払い、なんの疑問も持たずに国会に提出の運びとなるわけ。責任転嫁の奸策が網の目のように張り巡らされた社会の典型がここにある。ところで3面に「G20大阪開催に転換 政府決定 財務相会議は福岡」の記事。来年大阪開催。三浦ナントカがスリーパーなんとかがいると警鐘を鳴らした大阪で、よくもまあ平気でやろうという。彼女のフェイク話に踊らされるのは、どういうたぐいの人たちやら。「本当にそうかな?」と思う感覚は、常にだれにも必要なものなんだと知る。データに弱い人たちは、左右を問わずけっこういるものだから・・・。
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2018年02月20日

釜ゆで経済の犠牲者は誰なのか?

1面トップ「裁量労働 比較は『不適切』 首相答弁の根拠 厚労相が謝罪」の記事。本来はこれで当たり前なんだが「まさか、昨日は金メダルがなかったってこと?」なんて変なことを憶測してしまうわけで・・・そうなら「金メダル症候群」「国策オリンピック」そのまんま。2面「時々刻々」に関連で「ずさんデータ 政府使い回し」中見出し「3年前 厚労省作成 裁量労働の負荷も強調 塩崎前大臣。不適切な引用」「今国会 首相答弁 問題は空くから撤回まで2週間 野党攻勢『厚労相隠蔽か』」。最初にデータが示されたのは2013年10月「このとき示されたデータは裁量労働制の方が労働時間が短いことだけを示すものではなかった。むしろ1日の平均労働時間が12時間を超える働き手の割合が、裁量労働制で働く人の方が、一般労働者より多いことを強調する内容だった」「ところが、国会審議に入ると塩崎厚労相が裁量労働制の労働時間が短いと主張する答弁の根拠に利用した」「政権幹部は19日、『塩崎厚労相時代の答弁をそのまま厚労省が官邸に持ってきた』と明かし、あくまでも厚労省側のミスだとの立場を強調」(本文引用)
首相がこのデータを根拠に国会で答弁したのが1月29日。答弁を撤回しておわびしたのは2月14日。都合2週間もかかっているわけだが、いつもやりだす最後の手段、責任転嫁の準備に2週間かけていたってことか。厚労省の説明にはその間の苦労がにじみ出ている。データが対外的に示されたのは15年3月、民主党が開いた厚生労働部会だそうで、あのエグゼンプション法案とかが国会に提出される直前だったとか。現状、政権はまず厚労省の責任に転嫁し、厚労省はやんわりと民主党に転嫁するよう、政権に暗示している途上にあるってことかな。追い詰められた首相が最後の手段「民主党ガ〜」の暴言空鉄砲をいつ放つか見ものである。
7面に「東証2万2千円台 9営業日ぶり」がある。まさか1万9千円台までいくかと気を揉んだ先週末、ぐぐっと上昇したんじゃなかったか。そして週明けには大幅に戻してこの結果となった。しかし上げ幅は予想ほど大きくなく、昨年12月上旬の水準にとどまっている。「世界的な株価急落の発端となった米ダウ工業平均は1月上旬の水準まで値を戻している」(本文引用)というから、戻ったといって単純に喜べるのかどうか。同面「波聞風問」は「黒田総裁続投へ ぬるま湯に浸り続ける日本」と題して警告を発する。米株式市場の急落から始まった世界同時株安の原因が、「米国で雇用と賃金が大きく改善した政府統計が発表された」(本文引用)ことによっていると書き、雇用が増え、賃金が上がれば、景気は好調になり、株価は上昇するんじゃないのと、記事は読者に問いかける。そして、「ところがここ数年、株式市場では非常識がまかり通っている。景気が良くなると『株価は下落する』のだ」(本文引用)
記事の途中経過は巷でよく言われていることなので省くが、「ゴルディロックス(適温経済)」という語は覚えておきたい。黒田氏の日銀総裁続投で、政権は適温経済の持続を望む株式市場の声に寄り添い、「金融政策でこれからも株価を支えていく姿勢を示した」「このままぬるま湯に浸り続けるか、冷水を浴びてでも早く常識の世界に立ちもどるか。私たちがどちらを志向するか」(本文引用)分かれ道に来たと、記事は結論する。たしか浜矩子氏も同じようなことを書いていた。形容は違うが、ブログ主の受け止め方としては、そのうち世界中でカネ余りとなり、札束が宙を舞う前代未聞の事態が発生する、といったようなことだったか。そのとき世界はぬるま湯が急激に沸騰し、湯釜の底が抜けてしまう恐ろしい出来事に直面する。ぬるま湯から茹でられたカエルは熱さを感じないまま茹で上がってしまうという故事を思い出す。カエルとは誰のこと?
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2018年02月19日

恣意的データの横行って他にもあるかもね

ふと、いまはオリンピックの最中なんだ、と気がつく。開会式は2月8日。その日にジャンプ予選があって、翌日が第1日目。以後、新聞で注目できる記事が減っていき、14日の当ブログは「ちゃんと整理して報道すべきだと思う」という表題で、突然のテンコ盛り紙面についてモンクを書いた。14日までの当ブログ記事には、11日「煮え切らない記事の底読みをする・・・」、13日「水面下で動く世界に追随できないこの国」といった表題が並ぶ。中間の12日は、記事を探すのに苦労しているようで、毎日新聞から借用しているし、13日なんかすべて他紙その他からの借用だ。個人的に、なんとオリンピックの盛り上がらないことよ。閉幕式は2月25日だそうで・・・。
今日の紙面はオリンピック報道が少しダレてきたのか、1面トップは相変わらず金メダルがどうのとあるが、そのすぐ横に「『最長残業』根拠に首相答弁 厚労省 裁量労働制は異なる聞き方 答弁撤回問題」がある。ほんとうならこれがトップ記事でいいのにと思いつつ、今日は弛れ気分の調節日と納得。「裁量労働制で働く人の労働時間について『一般労働者より短いデータもある』とした国会答弁を安倍晋三首相が撤回した問題で、首相の答弁は、裁量労働制で働く人より一般労働者の労働時間のほうが長い集計結果が出やすい調査をしていたことがわかった。そもそも質問内容が同じでなく、一般労働者に『最長』の残業時間を聞く一方、裁量労働制で働く人には単に労働時間を尋ねていた」「質問そのものが異なる調査の結果を単純比較していたことになり、不適切な答弁だったことが一段と明白になった。データの使い方への疑義が強まるのは必至」「一般労働者の1日の労働時間は、残業時間に法定労働時間(8時間)を足して算出しており、裁量労働制で働く人の労働時間と単純比較できないこともすでに明らかになっている」「不適切な答弁が作られた意図や経緯が厳しく問われそうだ」(本文引用)
新たな疑問が明らかになったが、今回の指摘では一般労働者に1日の残業時間について1ヶ月のうちの『最長時間』を尋ねる一方で、裁量労働制の調査では1日の「労働時間を聞くだけだった。2面にも「根拠データ不適切に利用 裁量労働制 政府求められる説明」があり、そこに書かれていることはいささかややこしく、データのごまかしをシロウトが見抜くのは至難の技。一般労働者の「平均的な人」の1日の残業時間が15時間超でこれに法定労働時間を足したら23時間、などは「なんだこの事業所は。奴隷労働かタコ部屋か!」と目を剥く数字。他にも、1日平均1時間37分の残業で週平均すると2時間47分って、まるで計算が合っていない。こんな計算方法がどこで通用するのやら。そのうえ「一般労働者については1ヶ月のうちで最も長い残業時間を尋ね」「裁量労働制で働く人については単に『労働時間の状況』を尋ね、最長の残業時間で集計した一般労働者と比べていた」(本文引用)とまあ、なにもかも恣意的に集計している。
官公庁の厳正な調査と思ったものがこんなに酷いとは、普通ダレも思わない。だが、ときどき目にする不思議なデータはこれにとどまらないことを、過去の経験から思い出す。環境省・経産省にょる平成26年3月「使用済再生可能エネルギー設備のリユース・リサイクル・適正処分に関する調査結果」の39頁表3−6「含有量試験結果」にも、個人的な疑問符をつけておきたい。これは、提示されたデータの各々で問題点があるとしたら、関係各省は(何もしていないとしたら何故なのかも含めて)どんな対策を講じたかが問われるはず。また、パネルの毒性を指摘して全否定に走る動きは、このデータの裏にある意図を見抜く眼力を持つべきだろう。それが運動の責任を担う者のすることだと思う。
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2018年02月18日

カプランオール3部作(卵・ミルク・蜂蜜)

第1部から第3部まで、時間を逆に進みながら、主人公ユスフの視点から家族の道筋をたどる。第1部は母の死を軸に展開され、第2部は父が死んだあとの母との生活を描き、第3部はまだ父が生きていた頃の家族を主体に展開される。全編を観たあとで記憶を逆にたどると、各々で描かれていたことの意味が後付けでわかる。というわけで本稿は第3部から第1部へと、あえて逆向きに書く。
まず第3部。冒頭、2009年の出来事を書いた紙片を子どものユスフが読まされ、時代設定は2009年以降かと思わされるが、これは錯覚のようだ。第3部は父親との親密な関係と死、それと対比した母親との微妙な距離感を描く。父にてんかんの発作があり、ユスフにも同じ発作のあることが示される。自分だけのものと信じていた父が他人の子に親切にすることへの違和感。そして父の突然の死を受け止めかねたユスフは鷹を追って森へ迷い込み、暗闇で眠りに落ちる。母との生活の始まりと、彼が闇の時代に入り込んでいく予兆とともに第3部は幕。
第2部の冒頭は奇妙な場面から始まる。若いころのユスフの母親が逆さ吊りにされ、祈祷師が煮えたつミルクの中に護符を入れると、母の口から蛇が吐き出される。場面転じてユスフは徴兵年齢に達しており、そのぶん母は冒頭より年をくっている。サイドカーで牛乳を売ったりして生計を立てている母。母子関係は相変わらずギクシャク。商売の途上、母はタイヤがぺちゃんこなので駅長に空気入れを貸してもらい、彼といい感じになる。それの反映か、台所で母は蛇がいるとわめく。母と駅長は正式に付き合い始める。ユスフは母の気持ちを疑って後を追い、駅長を叩きのめそうとして湖畔で巨大なナマズを捕まえる。家へ帰ると母が、駅長が撃ち取った鳥の羽をむしっている。ユスフは母との距離感を失って、その後、炭鉱夫になる。ナマズは大人になる象徴であり、炭鉱の闇は3部の森の闇と相関し、第1部のラストとも関係する。
第1部。ユスフは30代。母が死に、埋葬のため実家へ戻ったユスフは、義妹のアイラ(第2部で登場した駅長の娘)と会う。関係のぎこちなさから、付き合いがなかったことが推察される。物語は、母が死ぬ前に願掛けしていたことの成就のため、アイラと旅をするロードムービーとなる。旅の終わり、次第に通いあう互いの心を置いてイスタンブールへ帰る途中、夕暮れ時の野原で犬に襲われ倒れるが、夜間ずっと犬が見張っていてくれたことを、明け方、涙とともに知る。この場面は2部3部のラストの闇と対比されるが、第1部にのみ夜明けがあることから、両親(とりわけ父)の死の克服を意味すると推察する。
細かいことは抜きにして3つのラストから考える。主人公ユスフは父の死から抱え続けた心の闇を、母との関係でいっそう深め、母の死とともに行き場のない気持ちとして抱え込む。それが井戸に落ちてもがく夢となってたち現れたのではないか。結末は義妹アイラとの旅の過程で大団円を迎える。失い続けたかけがえのないものとの大切な関係を、アイラとのあいだに見つけ、二人は実家の食卓で、ぎこちないながら微笑みあう。たしかに第2部第3部の食卓には、すれ違う違和感が漂っていた。それゆえすべては第1部のこのシーンへ収束していくのだとわかる。
暗闇や食卓の意味を比較すると、この映画が見えやすくなるようだ。2部冒頭の蛇は母の心に湧き上がる情念を象徴し、祈祷師はそれを封じる社会通念と、ブログ主は理解した。ユスフの閉塞感にも同質のものが漂う。詩的な表現が強くて理解しにくいが、独特の空気感を解きほぐすとある程度は流れが見えてくる。そんな映画だった。ところで、時間を逆順にしたのは何故だろう。「監督は第3部のラストに重点を置きたかった」そう考えることもできる。その場合、第1部ラストの牧羊犬は、より多く父の存在を継承しているのだろう。最後のアエラとの食卓の雰囲気にも微妙な暗示があり、始まりの闇と再生の夜明けの姿が見えたような気がした。
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2018年02月17日

10万年後じゃなく毎日・毎時・毎秒のこと

7面に「島根原発3号機稼働の手続きへ 中国電力 建設中で2例目」の記事がある。「建設中の島根原発3号機(松江市、出力137万3千キロワット)の運転開始に向けた手続きを始める方針を明らかにした」「建設中だった原発が手続きに入るのは」「大間原発(青森県大間町)に次いで2例目」「3号機は05年に建設を始め、震災時点でほぼ工事が完了」「12年3月の稼働を見込んでいたが」「事故を受けて」「工事が中断」「3号機は福島第一原発と同じ沸騰水型の改良型」「審査を出して合格しても、安全対策工事をする必要があるため、運転開始までには時間がかかる」(本分引用)
昨日の我が家購読紙1面に「廃炉ごみ処分地『未定』 低レベル廃棄物 原発解体時1万トン」の記事が載ったばかり。それには「原発を解体した時に出る金属やコンクリートなどの『低レベル放射性廃棄物』について、原発の廃炉を計画している大手電力7社がいずれも処分地を確保できていないことが」「明らかになった」「『トイレなきマンション』とされる原発の問題が改めて浮き彫りになっている」(本分引用)とある。9面には「『廃炉時代』課題置き去り 低レベル廃棄物 作業遅れ懸念も」があり、そこには放射能レベルの高い廃棄物の処分地さえ確保されていない実態が書かれている。低レベルだからどうのという問題ではなく、あらゆる放射性廃棄物の処分場所がない。「アンケートでは、現時点で将来的に処分地を確保できる見込みがあると答えた会社はなかった」「日本の電力会社は1基あたりの解体作業に300億〜800億円台の費用を見込んでいる。しかし海外では1基に1千億円かかるという試算もある」「安倍政権は『福島の事故対応費用の増加などを含めても原子力は低廉な電源』(世耕弘成経産相)として、30年度までに占める原発の比率を20〜22%にするとの目標を掲げ、30基程度を再稼働させる方針」「高レベル廃棄物だけでなく、低レベル廃棄物の処分地の確保など原子力政策全体の費用が不透明なままでは、政権が主張する『経済性』への疑問は拭えない」(本分引用)
これに本日7面の島根原発の記事を重ねてみる。昨日9面記事に添付された一覧表で、中国電力は廃炉予定の島根1号機について、「廃棄施設への搬出が必要となる時期までに確定する」(本分引用)と回答している。他の電力会社も表現は違えど本音は似たり寄ったり。ニッチもサッチもいかなくなるまで先送りし、「解決はその時の経営陣と政府と庶民のすったもんだで決めてくれ」といった腹づもりしか見えない。島根原発3号機のように新設パリパリの施設でも、出口の問題は完全先送りである。つまりまあ、「原子力が花形であるあいだは花道を歩こう。花道から引っ込む(花のない)役目なんか、わたしゃやらないよ」みたいな根性丸出しなのだ。2017年6月26日当ブログ「失敗に失敗を重ねたすえの未来が恐ろしい」に、日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターの事故について書いた記憶がある。「5人の作業員がプルトニウムを吸い込んで内部被曝した」事件だったが、「同機構による核燃料物質のずさんな管理の実態が明らかになってきた。茨城県や岡山県にある(中略)施設で、ウランやプルトニウムなどの核物質を貯蔵した容器4500個余りが、貯蔵施設と認められていない場所に長年に渡って置かれていた」「液体で扱いが難しく、強い放射線を発するものや化学的組成がよくわからないものもある。規制庁の担当者は『(約4500個のうち)30年以上も不適切な場所で保管されていた容器の数は100個を上回るようだ』と話す」(当時の新聞記事)。原発の悲惨な未来がみえてくる。庶民も心した方がいい。「10万年後なんて関係ないもんね」ではなく、10万年以上毎日・毎時・毎秒ぶっ続けで危機が持続すること、いまダモクレスの剣が自分の頭上にあることを自覚しないと!
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2018年02月16日

野党も庶民もシタタカにいこうじゃないか

34面「森友の音声データ 共産が『全容』示す 国有地協議」は、こんな扱いではもったいない小記事。昨日の予算委で共産党宮本議員が音声データを示して佐川氏の答弁を問題視。「麻生財務相は『虚偽答弁とは思わない』とだけ回答」(本分引用)。答弁ともいえない答弁。究極の逃げである。その記事の下に「籠池被告の自宅 強制競売が決定」と「獣医学部へ補助 県と市で93・2億円 加計学園新設費用」の極小記事があって、報道の意図はしっかり見て取れるが・・・。
一方、昨日の東京新聞「筆洗い」は皮肉いっぱい。「『何もないから、何も出るはずがない』。強硬な外交姿勢で知られる某国の首相は最近、そんな言葉を繰り返しているという。足元で疑惑に火が付き、鎮火に躍起になっているのだ▼某国の首相とは、イスラエルのネタニヤフ首相のこと。十二年の長きにわたって政権を率いてきたが、今や疑惑の渦中にある▼汚職の疑惑を捜査してきた警察が『証拠は十分。起訴すべきだ』と結論を出したのだが、それでも警察や報道機関の言動は『フェイク(偽の)ニュース』だと切り捨て、『何もないのだから、何も出るはずがない』と繰り返している」「わが国の為政者も、なかなかのものだ。森友学園の不可解な国有地の売却をめぐって、面会や交渉の記録は既に廃棄されて『何もないから、何も出るはずがない』と繰り返し続けてきたのだが、今になって二十件もの文書が公表された▼そこには交渉の経緯も書かれているにもかかわらず、財務相いわく『(内部の)法律相談の記録であって面会の記録ではない』。だから、記録は『ない』と国会で言い続けた財務省幹部の答弁は問題なし、との理屈」「現に『出てきたもの』を前にしても『ない』と言い募る。そんな屁(へ)理屈が放つ異臭にも気づかぬほど、政権内の空気は汚れているのか」(本文引用)
総じて思う。近ごろ麻生財務相の答弁が無味乾燥。感情のかけらもないため、「おら知らねえよ」「どうとでも言えや」的な空気に満ちていて、我が家のCSのニュースはこれを繰り返しやってくれるから、その横柄な態度が何度でも確認できる。昨日は立憲民主の海江田議員が森友問題で、佐川国税庁長官の任命につき、「内心では間違っていると思っているでしょう?」と誘い水をかけたところ、例のダミ声で「内心では思っておりません」なんて言い放つ場面を繰り返し見た。会話部分は記憶なので多少の狂いはあるが、雰囲気はそのままである。彼は首相の活躍に押されて、不満があるのだろうか。または、首相がやってることだから「おれのせいじゃねえやい」と本気で思っているのか。以上はただの当て水量だが、「筆洗い」の言を借りれば「自分の放つ悪臭にも気づかぬほど、政権内の空気は汚れているのか」という結論になる。政権を維持し続ける限り、腐敗の悪臭はどんどん酷くなる。その結末は、彼らにも取り返しのつかない悲惨なものになるだろう。同時に庶民も影響を受ける惨劇となるのだが。
批判ばかりしていても国会では到底ラチがあかず、いまや詮無い状況。ここまで来たら国民もしたたかにならないと、権力者に対抗できない。一昨日、野党が以下のような奇策を思いついた。国会に呼べないなら、こっちから出向くという。「麻生財務大臣が非常に正直に、佐川長官の人事の問題で確定申告の現場に影響が出るとお認めになられましたので、予算委員会のメンバーでしっかり見させていただいて、影響が出ないようなどのような努力をしているのかを、(佐川)長官からご説明いただきたいと」(本分引用)。できれば昭恵氏もこの手でやるべきかと・・・。
⭐︎「野党4党は国税庁など訪問へ、佐川長官に『直接説明求める』」TBSNEWS2月14日
http://news.tbs.co.jp/sp/newseye/tbs_newseye3262054.htm
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2018年02月15日

本日はあのひと、ボロボロです

3面に「ずさん答弁 首相撤回 裁量労働制 異例のおわび 労働時間データ『比較できない』 自民の閣僚経験者『あれはひどい』 予算案優先 幕引き急ぐ」がある。「政権が今国会の最重要法案と位置付ける『働き方改革関連法案』をめぐり(中略)首相が14日の衆院予算委員会で、過去の答弁を撤回し、おわびした」「答弁の根拠とした『労働時間等総合実態調査』は厚労省が2013年10月にまとめたもの」「それによると、裁量労働制で働く『平均的な人』の労働時間は、一般労働者より1日20分前後短かった」「だが双方の算出方法は異なり、『そもそも比較できる性質ではなかった』(厚労省幹部)」「法案は、長時間労働の是正を図る法案と、裁量労働制の対象拡大の法案が『一本化』されており、与野党対立は必至」(本文引用)の状況という。
だいたい「長時間労働是正」と「裁量労働」を抱き合わせにすることの意図がヨコシマと言わねばならない。片方で制限し、片方で大穴を開けておく。いい顔をしながら横を向いて舌を出すの図である。抱き合わせなので、穴を批判して反対すると、「長時間労働を是正する気がない」などと難癖をつけて相手を批判できる。だから反対しにくい。実に汚いやり方だ。安保関連法案(戦争法案)の審議ではいくつもの法案を抱き合わせにする作戦に出たっけな。穴だらけなので論議が拡散するように狙ったわけだ。
そういえば統計資料の作り方を弄って自らを美しく語ろうとするのはいまに始まったことではなかった。2015年12月27日当ブログ記事「粛々と日本完全沈没へひた走る」では、GDP算出法を改定して数字を大幅修正する試みについて書いた。「GDP算出法 来年改定 研究開発費など算入 15兆円増見込み」との新聞記事の関連で「政府がやっている計算を、2008年くらいまで遡ってやり直して比較したらどうなるのか。比較表をつくったら、さらに興味深いことが判るのではないか。自信があるなら、やってみてほしい」というわけで本日3面に「GDP 年0・5%増 8期連続プラス 28年ぶり 10〜12月期」とある。この統計は、たぶん2016年の改定方法で計算しているのだろう。しかし、「28年ぶり」という以上、28年間を全部計算しなおして比較しているのかどうか、かなり怪しくないか。首相答弁は、ブログ主の主観において、そんな疑問を持ちたくなるきっかけとなった。
38面には「核のごみ処分試験 データを改ざんか 神戸製鋼の子会社」の記事もある。「原子力規制員会は14日、原発の使用済み核燃料から出る高レベル廃棄物(核のごみ)の最終処分に向けた基礎試験のデータを、試験を請け負った神戸製鋼所の子会社が改ざんしていた可能性があるとの報告を受けたと発表」「最終処分場の規制基準を作るための基礎データの収集が目的」「日本原子力研究開発機構に委託。神鋼子会社のコベルコ科研(中略)が原子力機構から(中略)受託した」(本文引用)。原子力ではデータ改ざんは前例のある話だが、「ブルータス、お前もか!」なんて言っていられない。怪しいことが大手を振って歩きまくるのはナゼなんだろう。
8面に「円が急騰 一時106円台 米経済の先行き懸念 影響」とあるが、今日の株式市場を見ると、アメリカが大幅に戻しているのに円高は進行中。にもかかわらず午前中の株価は300円以上も跳ね上がっている。株オンチのブログ主としては、どこかがムリヤリ吊り上げているんでないの、なんて思うしかない。小見出しに「政権にも警戒感」とあり、官房長官は「為替市場の動向を緊張感を持って注視していく」(本文引用)と宣っている。財務省幹部も「昨年の高値だった107円32銭を突破すると基準がなく、さらに円高が進みかねない」(本文引用)だと。午前の数字はまだ106円台だけどね。午後はどうなるかな?
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2018年02月14日

ちゃんと整理して報道すべきだと思う

我が家購読紙があまりに低調なので、他から記事を仕入れ、書き順を整えて迎えた今朝。「どうしてこうなるの?」と言いたくなるほど、今日の紙面は書ける記事山盛りだった。腹が立つので、おしおきとして表題だけ紹介する。1面「財務相『面会記録でない』 森友学園 新たに公開の文書」3面「財務省説明 整合性は 森友交渉めぐり国会論戦 佐川氏、価格提示否定/新文書『概算額伝える』」小見出し「『うそに近い』野党が追及」「新文書に減額交渉の詳細」。4面「米韓防護報告 NSC開かず 昨年分 首相への書面のみ 防衛相、ヘリ事故理由」と「『いずも活用策検討』 首相 最新戦闘機念頭に調査」と「首相、名護市長に『協力』 官邸で面会、支援拡充を検討」と「首相『一般より働く時間短いデータも』 裁量労働性 答弁に疑義」と「首相、朝日新聞の経緯説明を批判 森友報道 野党から答弁姿勢に疑問の声」。5面「黒田・日銀総裁『続投』 野党、緩和路線を批判」。7面「円高一時107円台 5カ月ぶり水準」と「米財政赤字 想定の倍 予算教書 壁建設に2兆円 目立つ見通しの甘さ」。9面「米の国防予算案 11年以降で最大 中国・ロシアへ対抗姿勢」と「『北朝鮮が望むなら対話』 米副大統領、圧力も維持 米紙報道」。14面「社説 森友問題 佐川氏招致は不可欠だ」。39面「スパコン事件 追起訴 東京地検特捜部 前社長、脱税の罪」と「奨学金破産 娘が破産 400万円の重荷 定年後も仕事 月3万円返還 控える予備軍『無力感しか』」で以上だが、まだ見落としがあるかも。これだけ重要な記事が山盛りになると、ことの重要さが分散し希薄化する。困ったもんだ。というわけで、今日は書き損ねた他紙からの記事を紹介!
まずアベノミ・黒田緩和関連。今日午前も株価低迷中。カッコつかんねえアベちゃん。
⭐︎「古賀茂明『安倍政権では民主党政権下の実質賃金を上回れない現実を報じないメディア』」アエラ2月12日
https://dot.asahi.com/dot/2018021000018.html
⭐︎「契約社員も裁量労働に 『適用可能』と政府答弁書」共同通信2月6日
https://this.kiji.is/333447181561136225
⭐︎「首相答弁のデータに疑問符=残業1日1時間、週に計2時間?−野党」時事通信2月13日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018021301005&g=pol
佐川氏と財務相が逃げ回り中。アソウ答弁はアベ流をなぞるだけで中身空っぽ。これで大臣が務まる。他は推して知るべし。
⭐︎「佐川長官の国会招致不要=山口公明代表」時事通信2月13日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018021300617
⭐︎「首相『妻は電話していない』 籠池氏めぐる音声データ」朝日新聞2月2日
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180202-00000049-asahi-pol
⭐︎「安倍首相、また朝日非難=自民議員FBに書き込みも」時事通信2月13日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018021300629&g=pol
⭐︎「安倍晋三首相のSNSコメントが『人として小さい』と話題に」exciteニュース2月13日
https://www.excite.co.jp/News/society_g/20180213/Myjitsu_043608.html
聞きたいと思っていた音声データがここにあった。これをアベシは「ウソ」という。とても興味深い。必見!
⭐︎「『安倍夫人』の名前で恫喝する籠池夫妻とひれ伏す官僚――マスコミでは伝えられない4時間もの『録音データ』を生々しい音声つきで公開! 岩上安身が共産党・辰巳孝太郎参院議員に訊く」IWJ2月8日
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/411646
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2018年02月13日

水面下で動く世界に追随できないこの国

以下のところに興味深い資料があったので、まずこれを紹介しておく。「森友学園問題年表」という資料サイトで、実に詳しい。(関連情報を含む)とあるように、「森友」周辺で発生した出来事はほとんど網羅されているのではないか。ブログで色々書きながら忘れてしまった出来事が山ほどあるのに気付く。時系列で出来事を追いかけていくと、政権の右往左往と居直りの流れが手に取るように見えてくる。時が忘れさせる、などと誰かさんに思わせるのは、客観的には延命に手を貸しているのと同じこと。まだ詳しく読んでいないので、なんとも言えないが、参考資料として貴重なものかもしれないと思う。
⭐︎「森友学園問題年表(関連情報を含む)」国有地定額譲渡の真相解明を求める弁護士・研究者の会2017年4月24日
http://kokuyuuti-sinsoukaimei.com/moritomogakuen-mondai-nenpyou/
本日の我が家購読紙3面左側に「米朝対話を模索、失敗 韓国拒まれる ペンス氏・与正氏」の記事がある。平昌冬季五輪でソウルに滞在するペンス、金与正両氏に、「10日午後にも両氏が会談できるよう調整に乗り出した」「複数のソウルの情報関係筋が明らかにした。だが、米朝ともに拒み、『南北対話を米朝対話に結びつける』とした韓国の戦略は不発に終わった」(本文引用)。ブログ主はこの記事に若干の「?」マークをつけた。これは表向きの情報ではないか、と。どんな状況にあっても、完全に交渉の可能性を断ち切るようなやり方をするのは、外交の外道のはず。どこかに筋道をつけつつ表向きは「厳しい意志」を示して、メンツを互いに保つ。姑息だけれどそんな裏にあるように思えてならなかった。関連で興味深い記事が以下にあったので紹介すると、「米紙ワシントン・ポスト電子版は11日、ペンス米副大統領が同紙とのインタビューで、北朝鮮が非核化に向けた行動を取るまで米国は『最大限の圧力』を維持する一方、南北対話の進展次第で前提条件なく直接対話を行う用意があるとの見解を示したと報じた。北朝鮮が非核化の意志を示すまで対話に応じないとしていたトランプ政権の方針の『重要な転換』と指摘した。平昌冬季五輪の開会式出席のため訪韓後、米国に向かう機中で同紙に語った。韓国の文在寅大統領との会談で、まず南北で協議を進め、その後に米朝対話の可能性があるとする今後の進め方で合意したとしている」(全文引用)という。これは我が家購読紙3面の記事とはいささか趣が異なる。楽観はできないが、アメリカのしたたかさが匂う内容であるとは思う。関連で7面の「『中東和平交渉あるか分からない』イスラエル紙にトランプ氏発言」に、「トランプ氏は、パレスチナを批判してきたが、イスラエルの姿勢にも疑問を呈した形だ」(本文引用)とある。トランプ大統領の基本的スタンスか、姿勢の揺らぎか、微妙な変化が見えるように思う。
⭐︎「米、北朝鮮と対話の用意 副大統領『圧力は維持』」共同通信2月12日
https://this.kiji.is/335693606055691361?c=39546741839462401
一方、こちら側では以下みたいな言説が巷に垂れ流される。名前を出すのも面白くないので記事のあり場所だけ記載する。あのアソーの許しがたい発言と並ぶ暴言があったことを記録しておく。この国の政治はここまで堕落した。一刻も早く気がつかないと、果てしない腐敗に侵され尽くしていき、そのツケは国民が背負うことになる。歯止めを!
http://buzzap.jp/news/20180212-miura-ruri-hate/
⭐︎「野中広務が語っていた安倍政権への怒り!『安倍首相は東條英機と変わらない』『麻生太郎の部落差別発言は絶対許さん』」リテラ1月29日
http://lite-ra.com/2018/01/post-3766.html
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2018年02月12日

「トリクルダウン」は「盗り来るダウン」?

1面トップは「奨学金返せず破産1・5万人 5年で親族半数 連鎖招く」の記事。2面に関連で「『父さんごめん』親子共倒れ 祖父も保証人 請求を恐れる日々 上がる授業料 強まる督促」がある。「家計が苦しいために借りた奨学金が、結果的に親子の共倒れを招いている。経済環境の変化に加え、日本学生支援機構が『金融事業』の色合いを強めたことも背景にある。相次ぐ自己破産は、右肩上がりの時代を前提とした制度のひずみをもあぶり出している」「『お金がなくても大学に行けるようにする奨学金が、こんな重荷になるなんて』。本人、連帯保証人と続けて自己破産したため、最後には保証人に請求が回る可能性がある。男性は時折、保証人になっている父(91)に連絡を入れる。年金暮らしで、資産と呼べるものはない。請求がいかないように、と祈る思いでいる」(2面本文引用)。その後に続く記事では、国立大学の授業料が54万円、私大は88万円とある。そのうえ日本学生支援機構が「金融事業」化しているという。「延滞が3カ月続くと、機構は個人信用情報機関に登録しクレジットカードを一定期間、使えなくする。4カ月で債権回収会社による督促を開始。自宅を訪問したり、会社に電話をかけたりすることもある。9カ月になると貸与金と利子、延滞金の一括返済を求める。04年に改組した機構は、回収率の向上を求められ、有識者会議を設置。提言に基づいて、金融事業の手法も取り入れて回収を強めた。その結果、3カ月以上の延滞者はピーク時(09年度)から2割ほど減る一方で、自己破産が相次ぐ」(本文引用)
10面「社説」に「若者の自殺 SOSの出し方伝える」がある。上の記事とストレートにつながるかどうかは個人の主観的領域を出ないが、まったく無関係とは思わない。「若者の自殺が減らない。他の年代は2000年前後をピークに改善傾向にあるが、若者層は様子が違う。昨年は20歳未満の自殺者が556人と、前年に比べて7%増えた。20代も減り方が鈍く、なお年間2千人を大きく上回る。先進国の中で日本の若者の自殺率は高く、深刻な状況にある。考えられる原因は家庭内の不和、進学・就職の失敗、いじめ、性の問題と多岐にわたる」(本文引用)
原因が多岐にわたるという場合、得てしてありがちなのは、それが主要な原因ではないということ、主要な原因の周囲をぐるぐる回っていて、本質を掴んでいないということ。根っこの根っこを考えると、以下のような見方があるのに気づく。世界経済が今どこへ向かいつつあるかということと、その影響を受ける個人の心理が御し難い圧力のもとで悲鳴をあげていることとの間に全くの相関性がないと言うこと自体、非現実的な判断という他ない。「来るべきものが来つつあるということでしょう。驚くに値しません。世界の中央銀行はこれまで超低金利、あるいはマイナス金利といった非常に『異次元』の政策を行ってきました。その巻き戻しの第1波が来たということです」(本文引用)と断定する浜矩子氏の言葉は、いつもぶっ飛んでいる。それでも、庶民の胸中に共通して流れる不安の根っこを、大胆に指摘していることは間違いない。「金融正常化が最も難しいのは日本」「日本からおカネが逃げていく?」「他国でまともな金利水準が出現するようになれば、もう死に体の日本の債券市場、株式市場からはおカネは逃げていくでしょう。その時は円も暴落ではないでしょうか」「万が一資本逃避が起きてしまったら、もう万事休す」(本文引用)。そこで最も大きな火の粉をかぶるのはだれか、危機感の中で思う。トリクルダウンとは、むしり盗るためにダウンして来る死神?
⭐︎「<世界株急落>浜矩子教授が語る『超金融緩和のしっぺ返し』」毎日新聞2月10日
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180210-00000021-mai-bus_all
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2018年02月11日

煮え切らない記事の底読みをする・・・

1面トップに「韓国大統領に訪朝要請 正恩氏妹、新書も手渡す」小見出し「文氏『米国と早期対話を』」がある。「金与正氏は10日午前、正恩氏の特使として韓国の文在寅大統領と会い、『早い時期に面会する用意がある。都合の良い時期に訪朝してほしい』とする正恩氏の考えを口頭で伝えた」「文氏は、『今後、条件を整えて実現させよう』と答えた」「国際社会の制裁や米国の限定攻撃などを避ける一時しのぎとして、対話に前向きな韓国への接近を狙ったとみられる」(本文引用)。3面に関連で「訪朝要請 にじむ焦り 北朝鮮 対話演出 打開探る?」小見出しは「韓国に米の縛り『条件整えて実現』」「日本、懸念強める」。「金与正氏の韓国派遣は『最高のカード』。その狙いはなにか。北朝鮮の揺さぶりで米韓同盟はどうなるのか」「大統領府当局者は10日、『条件を整えて実現させよう』と述べた文氏の意図について、南北や米朝関係の改善が必要だとの認識も示した」「米国の支持なしには文氏も自由には動けない。肝心の米韓関係は揺らいでいる」(本文引用)。5輪関連の会合で、韓国はペンス氏と北朝鮮関係者の席をできるだけ近いところに設定したが、ペンス氏はことごとくそれを避けた。米側は「北朝鮮に誤ったメッセージを送るのを避け」「『北朝鮮と同じ席には座れない』と拒否」「『外交的な失敗。韓米同盟の危機だ』。韓国政府元高官はうめいた」「文氏は『南北対話を米朝対話につなげる』と意気込み、10日の会談でも米朝対話の早期実現を訴えた。米側からは現状を無視した韓国の姿勢を憂慮する声が上がる」(本文引用)一方、小見出し「日本、懸念を強める」では小野寺防衛相が「過去、日本も韓国も北朝鮮の融和的な政策に乗ってしまい、結果として北朝鮮が核・ミサイル開発を継続した」「その反省は韓国も十分認識し、しっかり対応されると思う」(外務省幹部は)「『北朝鮮は非核化への具体的な行動を一切示していないのに文氏が訪朝するなどあり得ない』と語る」「そもそも安倍晋三首相の訪韓は、ペンス氏とともに文氏に圧力強化に向けた日米韓の結束を念押しするのが大きな目的だった。だが、必ずしも成果は出ておらず、日米両国には焦りもにじむ」「日本政府関係者は(中略)『韓国がこれ以上北朝鮮に傾斜しないよう、日米で連携して釘を刺し続ける必要がある』」(本文引用)。その記事のすぐ下に、小記事「安倍首相発言に文氏が不快感」がある。「韓国大統領府によれば、9日の日韓首脳会談で、米韓合同軍事演習について『予定通り進めることが重要だ』とした安倍晋三首相の発言に対し、文在寅大統領は『我々の主権の問題で内政問題だ。首相がこの問題を直接取り上げるのは困る』と不快感を示した」(以上、全文引用)
おっとっと、ここまで改行なしで書いてきてしまったが、重要なことがいっぱい詰まっているのだから仕方ない。記事の主調は北朝鮮の焦りを浮き彫りにしているが、よく読むと日米の焦りもただならないものがあるとわかる。「圧力」をかけ続け、国際的な緊張関係の持続を願う点では、韓国以外はほぼ同列にあると感じる。8面「社説」の「南北朝鮮対話 非核化の目標、堅持を」のラストに「北朝鮮問題はいまや軍事的な衝突の危機に瀕している。朝鮮半島の当事者を自認する韓国大統領が果たす役割は重大だ」(本文引用)とあるが、「『非核化』が最終目標か?」と思う。そうではなくて、その先に「朝鮮戦争終結」の目標がないと、これからも各様なかたちで緊張の火種は残っていく。「圧力」一辺倒で戦争終結まで至ることはできるか。彼の国の社会体制を打倒するまで延々と続けるのは、いつも大規模な軍事的衝突の可能性を抱えてさらに年月を重ねることになる。今日の新聞記事は、なんとなく煮え切らない気持ちにさせるものだった。「もっとはっきりせいよ!」と言いたくなるような・・・。
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2018年02月09日

走り出したらデタラメも犠牲も気にしない?

12面「社説 憲法70年 自民の抱えるジレンマ」に注目。自民党は9条2項を維持しつつ自衛隊を明記する首相の考えを軸に、9条改憲に向けた条文案の作成作業に入った。「驚かされるのは、案を提起した首相自身の国会答弁の不可解さだ。自衛隊明記案が国民投票で否決されたら、どうなるか。首相はその場合も自衛隊の合憲性は『変わらない』と語った。自衛隊を明記しても、しなくても自衛隊は合憲」「それならなぜ、わざわざ改憲を目指す必要があるのか」「首相は『現行の2項の規定を残したうえで、自衛隊の任務や権限に変更が生じることはない』とも述べている。『変わらない』ことを、なぜここまで強調するのか」(本文引用)とある。これは1月31日の当ブログ記事「はぐらかしても本音がポロリ、その先には」でも触れた。国民投票で否決されても自衛隊の合憲性が変わらないなら国民投票をしなくてもいいはず。彼の弁は完全な論理矛盾といえる。
高村氏は、「2項削除は無理だ。国民投票がもたない。その前に公明党が賛成しない」(本文引用)と述べたらしい。また、安倍・石破両氏の発言はどちらも正しくて、矛盾しないとも語っているとか。「だが、両者が矛盾しないはずがない。まず首相案で一歩踏み出し、いずれは2項を削除して各国並みの軍隊を目指す方向に進むということなのか」(本文引用)と記事は書く。自民党はいまや大なる矛盾に遭遇している。どうしたらそれを押し切って改憲を成功させられるか、記事は「自民党の改憲論議は、深いジレンマに陥っている」(本文引用)と締めくくる。昨日の当ブログ「勇ましかったりオロオロしたり忙しいね」で「自民党が『首相案』に固執するのは『成り行きの全責任は首相にあり』という小狡い腹づもりがあるからだろう、と推察する」と書いた。首相は強引の塊。論理が無茶苦茶になっても委細かまわず、支離滅裂のまま突き進む。「全責任は首相にあり」と心得る議員・閣僚ついでに高級官僚の面々は、「こういう首相に右へならえ」とばかりに失言暴言はぐらかしの雨あられ。うちわ・線香・香典エトセトラ。野党質問にもすぐブチ切れるが、これでもし首相が倒れたらどうするつもりなんだろう、と首を傾げる。みんな小利口なだけで、おなじバカをやれる厚顔破廉恥人士はどこにもいないだろうに。
30面に「『米兵が日本人を救出』報道 産経、記事削除し謝罪」がある。「日本人救った米兵 沖縄2紙は黙殺」「米兵が『横転した車両から日本人男性を脱出させた』」「(沖縄の2紙は)日本人救出の事実にいまだに触れていない」(本文引用)。また「日本人として恥だ」などといった表現もあったらしい。これら報道について、同社は「『取材が不十分だった』などとして削除したことを明らかにした」「沖縄の地元2紙に対しても『行き過ぎた表現があった』として、『事故にあわれた関係者、琉球新報、沖縄タイムス、読者の皆様に深くおわびします』とした」(本文引用)。このごろたしかに、変な記事や伝聞が巷に交錯する。27日の我が家購読紙35面「仲間守り噴石直撃か 死亡の陸自隊員 知人が悼む」の記事では触れられていないが、ネットでは民間人を守って死亡したかの情報が拡散する一方、それを否定する記事などもあり、「さて、どっちが本当なの?」と首を傾げたものだった。結果、35面記事が事実らしい。9条に自衛隊を明記させるための世論誘導が、こんなところでひいきの引き倒し的行為を生ましめたのか。米兵の「美談」や自衛隊員の「献身性」の捏造は、逆にそれが目的としたこととは裏腹の結果を招くことになるはず。これらの事態が生まれることそのものが、じつは現政権の問答無用的デタラメ言説の延長線上にあるのだということを、きっちり知覚しておきたい。その先にある改憲の胡散臭さが際立つが故に。
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2018年02月08日

勇ましかったりオロオロしたり忙しいね

昨日の株価は午前中かなり大きく反発したものの午後に勢いを失い、最終的には30円ほど盛り返したにとどまった。専門家たちがいろんな理由を示していたが、株オンチのブログ主にとって、それはどうでもいいこと。今日も午前中は少し反発して100円台を維持しているが、強力な反発には至っていない。やっぱり午後の動きが焦点になるかな。というわけで世の中はいまやチグハグな動きで、先行きまったく不透明。
1面に「対北朝鮮『韓国は圧力維持を』 首相と米副大統領、一致」がある。首相とペンス米副大統領が官邸で会談し「平昌五輪開会式に合わせてそれぞれ会談する文在寅・韓国大統領に対し、北朝鮮への圧力を最大限に高める路線を維持するよう直接訴える方針で一致した」「首相は、五輪参加をめぐる南北対話を機に融和ムードが漂う韓国を念頭に『北朝鮮が核・ミサイル計画を執拗に追求している事実は直視しなければならない』」「関係国に北朝鮮のほほえ笑み外交に目を奪われてはならないことを訴えていくことで一致」「『日米間の強固な協力関係』の重要性を強調した」「ペンス氏は、北朝鮮を『ならず者国家』と非難し、『北朝鮮に優しくすると更なる挑発につながる』と首相に同調。『すべての選択肢をテーブルの上に置く』と述べ、軍事攻撃も排除しない方針を改めて示した」「日米同盟について『日本の役割を拡大しようとしている安倍首相の努力に感謝する』と述べ、最先端の防衛システム提供にも意欲を示した」(本文引用)
その勇ましい言葉が彼らの実情としっかりリンクしているのかどうか、けっこう怪しい。トランプバブルに乗ってすさまじい勢いで上昇した株価が急落する。日銀やGPIFが必死に買い支えても、それによる回復よりアメリカの市場の動向の方が顕著に東京市場に影響を与えているのがみてとれる。アベノミが動くのはアベノミによるのではないことが証明された格好で、伊勢志摩サミットのとき、各国首脳に「財政出動」を要請した真意がここにほの見え、大規模な財政出動をしてもなお思わしい結果が得られないがゆえに、彼らの焦りがいや増す状況となっている。
3面「9条改正 自民、妥協点探る 条文案づくり着手」小見出し「石破氏ら取り込みへ党内公募 公明は結論の時期示さず」には、自民党が首相案に沿った意見集約を開始し、公明党も「前のめりになる自民党を横目で見ながら」「そろりと論議を始めた」(本文引用)とある。ここまで動き出すと、情勢の変化があっても、なかなか発議中止などというわけにいかなくなる。この国の指導層は、昔からそのような大胆さを持てないヤカラで占められていたし、一度掲げたものを引っ込めて再度いつかの時点でやり直しするなど、物笑いの種となる可能性が高い。それが良きにつけ悪しきにつけ、この国の国民性というもの。傷を深めないよう慎重を期するなら、本来の退け時は今なのかもしれないが、できないだろうな。自民党が「首相案」に固執するのは「成り行きの全責任は首相にあり」という小狡い腹づもりがあるからだろう、と推察する。もちろん吉凶は、民意が判断するところなのだが・・・。
2面雑誌広告の特集に「辺野古新基地は作れない」「新基地建設はいずれ頓挫する」がある。「<ルポ>新基地建設と人々 名護市長選挙に蠢いた“基地マフィア”」も含めて、この記事の真意はなんなのか、とりあえず読んでみたい。また、「改憲問題」特集で「斜陽の公明党がカギを握る『安倍改憲』」がある。これにも注目。11時半、株価はどうかとテレビをつけたら、+30円台まで下がっていた。「あれっ、昨日と同じ傾向か?」と思ったけれど、午後の動きはどうなることやら。3面「東証、小幅に上昇」の記事にある「投資家は警戒感を緩めていない」(本文引用)のだけは、間違いない事実のようだ。
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2018年02月07日

小ネタ大ネタ満載で世は混乱の極み

1面に「東証 一時1600円超下落 終値1071円 ダウ1175ドル急落最大」。昨日午後3時頃、テレビをつけてびっくり。これで7日も落ち込んだら最悪だね、と思って本日朝のテレビをみると+670円台で推移しており、午後を見ないとわからないが、まずは戻している。個人投資家たちの多くは昨日、真っ青だっただろうね。アメリカ発世界同時株安の行く末が気になる。2面「時時刻刻」にも「株急落 連鎖どこまで 自動取引『売りが売り呼ぶ』 東京市場も急ブレーキ 米利上げ『適温』に冷や水」と関連記事「日本経済への影響はーー『脱デフレ』に影」がある。1面グラフで日米株価の動きはまるで互いをなぞるかのように同じ動きをしており、2面記事「米国発の株価急落が世界の金融市場を揺らしている」(本文引用)という様相。内外のアナリストはブラックマンデーやリーマン・ショックみたいなことはない、と火消しに懸命。一方で米の動き次第で悪化につながる可能性があるとか、安倍政権が描く「デフレ脱却」のシナリオは崩れかねないとか戦々恐々の様子。「日本の好景気は日銀の金融緩和による円安と米国の好況に依存しており、米国の景気が落ち込めば世界に波及しかねない」(本文引用)あたりに、本音が漂う。まだ先行きはわからない状況。いっときの株価上下で安心したりがっくりしたりで気分を自ら苛むのは、やめたいものだ。というか、株なんてものに頭を突っ込みすぎていると、いつか来た道を再び辿ることになる。早めの用心が大切かもね。
というわけで、日々の株価上下なんて本音では興味ないブログ主なので、本日の我が家購読紙の他記事を見ると、今日はいろんな小ネタ大ネタが満載である。まず1面「墜落前5分間に異常か 陸自ヘリ 機長の遺体確認」の記事。事故機は50時間ごとの定期整備と同時にメインローターヘッドを交換。その直後の試験飛行中だった。14面「社説 陸自ヘリ墜落 現場のひずみにも目を」に「懸念されるのは、陸海空の自衛隊機の死亡墜落事故が、今年度これで4件目と頻発していることだ。一連の事故の背景に、構造的な問題が潜んでいる可能性は否定できない」「近年、自衛隊の任務が大きく広がり(中略)隊員にかかる負荷が増えている」(本文引用)。米軍機の事故やトラブルもあわせて、自衛隊にも同様の構造的問題がありはしないか、と記事は指摘する。「圧力圧力」と叫ぶ一方で自らはゴルフ三昧に明け暮れるトップリーダーの自衛隊酷使がこれを招いていないか。
4面「招致拒否 与党かたくな 佐川氏・昭恵氏・・・『前例』あるのに」では、モリカケ関係者の招致を「与党は国会の『慣例』を盾に拒否しているが、前例がないではない」(本文引用)と書く。昭恵氏、加計氏を私人であることを理由に招致拒否する一方で、私人である籠池氏を承認喚問したのは大なる矛盾。自民議員が恫喝まがいの質問をしていたのを思い出す。次官級は国会で答弁しないのが慣例というが、籠池氏喚問と同時期、佐川氏の前任者だった当時の国税庁長官が参考人招致されている。また、村木厚子事務次官が国会に出席して答弁した事実もあるという。下手な言い訳はやらないほうがいい。4面には「維新、足立議員の役職解任」もある。「犯罪者」よばわりとか「野党とグル」とか、デタラメ疑惑で貶めようとするとか、この人大丈夫かな、というレベルのお方。元・経産省官房参事官という。こんなのが国の中枢で仕事をしていて、国会議員にまでなれる。やはりトップがヘンテコだと、議員もヘンテコになるのかね。3面「首相、改憲の答弁時間4倍」には、首相案が国民投票で否決された場合でも自衛隊の合憲性は揺らがないという首相答弁が書かれている。それなら改憲の必要ないと思うんだけどなあ。いよいよイミフの世界を漂う人である。
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2018年02月06日

日本映画で政治はどんな描かれ方をされたか

35面「文化・文芸」欄にキャスリーン・ビグロー監督のインタビューが載る。作品では「ハート・ロッカー」を観ただけで特に強い印象はない。続く「ゼロ・ダークサーティ」がビンラディンを描いていたこともあり、ブログ主的には早々に敬遠気味だったことは否めない。記事の表題は「映画は社会問題問う道具」とあり「最新作『デトロイト』が公開中」「50年前に起きた米史上最大級の暴動を、生存者の証言などをもとに再現」「政治的な作品を発表し続けているビグロー監督は『私にとって映画は社会問題を浮き彫りにするための道具』」「『娯楽だけの作品に興味はない』とビグロー監督は言い切る。『私にとって映画は社会とつながり、社会問題を浮き彫りにするための道具。社会や文化、世界について観客が理解を深め、議論が始まるような、ジャーナリスティックなものであるべきだと思っている』」「「私の作品はいつも社会的なメッセージと芸術性が交差するところにある。バランスは非常に難しく、興行のリスクもあるが、こうした挑戦にこそやりがいを感じてきた』と語る」(本文引用)
作品そのものはあまり趣味でないのがタマニキズだが、「その意気やよし!」である。ロス発の記事の後に「政治的主題、ふみこまぬ邦画」の中見出しが続く。米国映画は「政治や社会の問題を掘り下げつつ、エンターテインメントとしても成功している作品は少なくない」「日本はどうか」「今年度の日本アカデミー賞」「いずれも今の政治状況とは無縁だ。アート系の作品も多くは個人の内面や家庭の人間関係に焦点を絞る」「日本の映画に詳しい米(中略)教授は『米国のテレビや映画界では、番組や作品で政治を扱うことがビジネスとして成立している』と話す。『日本では、テレビ局の出資が映画から政治性を失わせているように思います』」「製作者が忖度するから観客が関心をなくすのか、観客が嫌がるから製作者が避けるのか。鶏と卵の連鎖を断つには、映画界が政治という主題から逃げてはならない」(本文引用)
政治を真っ向から描いた大作に山本薩夫監督の作品が挙げられていたが、そのあたりチョイ違和感を感じるのはブログ主の主観が過ぎるだろうか。かつて日本映画にも政治性の高い作品があったというとき、どんな作品を捉えてそのように言えるのか。大作エンターテインメントが取り上げる政治は、じつは現実の生活とは跳び離れたところに存在する、いわば架空のものとしか描けないような、非リアルな世界ではなかったか。観客自身に密接する形でリアルに政治に迫る作品が生まれる背景が、この国にあっただろうか。それを考えるとき、戦中の国策映画に見られる映画人の抵抗と、観客たちの内部に引き起こされたかもしれない密かな葛藤が、いくつかの作品に隠されていたのを感じざるを得ない。
小津安二郎の「父ありき」は国策映画で、日本海軍の真珠湾攻撃から約4ヶ月後の4月1日に封切りされ、大入り満員となった。対抗馬の東宝大作「緑の大地」は惨敗の憂き目にあった。ここで筆者は思う。「父ありき」は文字通りの国策映画だったか、と。天皇を頂点とする家父長制国家が圧力をいよいよ強めるとき、「父ありき」はあえて個々の家族の絆を描き、その最後を「海ゆかば」で締めくくった。観客の受け止め方はざまざまだっただろうが、この締めくくり方に小津安二郎の真意が見えるように思う。遠ざかる夜汽車にかぶさる「海ゆかば」に、国家に絡め取られていく家族の姿がくっきりと示されている。そこに小津的厭戦の思想が見え隠れし、敗戦後の映画界が戦争批判というより「厭戦」に大きく傾斜していった原初の軌跡が見えるような気がする。たしかに、戦後に描かれた政治的大作の数々は、庶民の日常生活とは距離を置き、画面の奥から観客を見据えて人々の判断を促す描き方はついにしてこなかったように思えてならない。試みても、なぜかそれは、イタズラに生硬になるだけだった。
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2018年02月05日

カネと分断で弱体化させるやり方

力の入れようが半端じゃなかったから、もしかしたら、と案じていた。いつの新聞だったか、世論調査のアンケートで辺野古移設反対がリードしつつ、地域振興が大切とする意見もまた辺野古反対に迫る勢いだったことを思い出す。1月28日の我が家購読紙30面に「基地マネー 揺れる名護 2010年から続く不交付 市長選きょう告示」中見出し「『なくても困らない』『発展取り残される』」がある。これもアンケートの結果を微妙に反映していた。「稲嶺市政の8年間で、財政調整基金などの積立金は38億円から72億円に増えた。一方で、借金である市債残高は、221億円から270億円超に増えた。自民などが推す元市議の新顔・渡久地武豊氏(56)はこの点を突く。借金増加は稲嶺市政が移設反対に固執し過ぎているためだとし、再編交付金を含め『国から受け取れる財源は受け取る』と主張」「普天間移設については、ほとんど触れない」(本文引用)
その一方で、奇妙な記述もある。「好景気に沸く沖縄で『発展から取り残されている』と感じる市民も多い」「16年度、県内で純利益が2千万円以上だった企業の数は902社と前年度より1割増え、8年連続で過去最多を更新した。利益を伸ばした県北部の企業も多い」「40代の建設会社員は『現実に仕事があるから問題ない。貰えるならもらった方がいいと思うけど』」「電気設備会社に勤める50代の男性は、民間も含めて工事が増えていると言い『かえって人手が足りない状況』と話す。『基地』での対立による経済への悪影響はあまり感じないし、受け取らない方がいいと考えている」(本文引用)
1月20日の琉球新報には「『新人勝利で交付金』 政府 名護市長選と関連付け」の記事が載っている。「政府は、28日告示の名護市長選で自民、公明両党が推薦する新人が勝利した場合、米軍再編交付金を名護市に支給する方針を固めた」「激戦が必死の市長選で、政府が新人を後押しする狙いがあるが、選挙目当てのバラマキとの批判も出そうだ」(本文引用)。そして新人は「借金増加は稲嶺市政が移設反対に固執し過ぎているためだとし、再編交付金を含め『国から受け取れる財源は受け取る』と主張」「普天間移設については、ほとんど触れない」と主張して、本土から続々とやってきた支援部隊の助けを得て当選したわけだ。以下の記事に稲嶺氏の悔しさがにじむ。記者会見で「真摯に受け止めないといけない。安全安心というのを訴えてやって来たが、結局は目の前の経済優先という形になってしまったことが、とても残念」(本文引用)と語ったという。
⭐︎「激戦制した新人・渡具知氏=地域振興訴えに手応えー経済優先に悔しさ・現職稲嶺氏」時事通信2月5日
https://news.infoseek.co.jp/article/180205jijiX379/
以下の記事で「首相は2日の衆院予算委員会で、沖縄の基地負担軽減について『日米間の調整が難航したり、移設先となる本土の理解が得られないなど、さまざまな事情で目に見える成果が出なかったのが事実だ』との認識を示した。安倍首相が米軍普天間飛行場など在沖縄基地の県内移設の理由に『本土の理解が得られない』ことを挙げたのは初めて」「政府による沖縄の基地負担軽減策のほとんどが基地の県内移設を伴う。防衛省などはこれまで県内移設は沖縄の地理的位置など軍事上の理由としてきたが、安倍首相は本土の抵抗による受け入れ困難性を挙げたことになる」(本文引用)。沖縄と本土の分断を図る意図が露呈する。金で釣り、分断して対立を煽るやり方が彼らの常套手段だと知る。
⭐︎「首相『本土の理解得られぬ』 沖縄基地移設巡り答弁」琉球新報2月3日
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180203-00000004-ryu-oki
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2018年02月04日

さらに次の時代への幕が開く

1面トップ「米、『核なき世界』放棄 トランプ政権新戦略 小型弾頭開発」に注目。トランプ政権は「『核戦略見直し』(NPR)を発表し、オバマ前政権が目指した『核なき世界』の理想を事実上放棄した。非核攻撃への報復にも核を使うことを明示したほか、核兵器を『使いやすく』するための爆発力を抑えた新型の小型核兵器の開発も明記。冷戦後から米ロが続けてきた核軍縮の流れに逆行する新方針となった」(本文引用)。無茶な大転換。3面「『使いやすい核』リスク拡大」副題「爆発力抑え潜水艦に搭載 条件を緩和 トランプ政権『中ロ脅威』 日本政府は高く評価 『同盟国への関与 強化』 被爆地募る危機感」がある。もともと米が持つ戦略核は強力過ぎて実際には使用できないため抑止力が発揮できない、という思いが政権にはあるのだとか。それで、爆発力を抑え敵基地や核施設をピンポイント攻撃できる(長崎原爆20キロトンより爆発力を抑えた5、6キロトンの)小型核弾頭搭載SLBMや、核巡航ミサイルを開発し、「欧州やアジアなどで局地的な紛争にも抑止力を発揮するのが狙い」「核兵器を使う条件を緩めて『柔軟性』も持たせ」(本文引用)また、大規模サイバー攻撃への報復に核攻撃を使う可能性も排除しないという。
さらに問題は以下の点だろう。「日本政府が3日、NPRを『高く評価する』との河野太郎外相談話を出したのは」「同盟国の安全確保に対する米国の関与強化を強調した点を歓迎したからだ」「政府は談話で、北朝鮮による核ミサイル開発の進展に触れ、『安全保障環境が急速に悪化している』と指摘」「『米国による抑止力の実効性の確保と我が国を含む同盟国に対する拡大抑止へのコミットメント(関与)を明確にした』と評価した」(本文引用)。NPRが核・生物・化学兵器の究極的廃絶や核兵器不拡散条約体制の強化と核兵器のさらなる削減を可能とする安全保障環境を追求するとした点についても、「政府として『現実的かつ具体的な核軍縮の推進に向け、米国と緊密に協力していく』との考えを改めて示した」(本文引用)
高邁な理想を掲げて問題解決を無限遠方へ追いやるやり方が何もしないのと同じことなのを知っていて、鉄壁のスローガンとして掲げるのは、どこにもある姑息。それがまた、原発に異論を唱えていた河野太郎氏の口から述べられると「あんたの本音はどこなの?」と聴きたくなるわけで。またさらにいえば、日本政府の反応を見て「アメリカのポチ」などと批判することの危うさもつくづく感じざるを得ない。トランプ氏がTPPへの対応を柔軟に考えるかのような発言をしたとき、河野太郎氏が批判的口調で論評したが、これを「褒めそやす」のに似て軽過ぎないか、と言う思いが募る。とはいえ1面3面の記事と8面「社説」の「米国の核戦略 歴史に逆行する愚行」を並べてみると、米の核戦略大転換に対する真っ向批判と日本政府への客観表現とが微妙に組み合わさって、日米両政府の愚行が臭い立つことは確かだ。「社説」に「トランプ氏は先月の議会演説で『ひょっとしたらいずれ、世界の国々が一緒に核を廃絶する魔法のような瞬間が訪れるかもしれない』と冷笑的に語った」(本文引用)とあって、その冷笑は日本政府の冷笑とぴったり重なっている。いや、米の核の傘を最大限有効利用してここまでやってきたこの国の核戦略の本音が浮かび上がってくる。関連で34面「最小級ロケット成功 JAXA市販品使い再挑戦」にも注目。市販の電子部品を使い、約3キロの小型衛星を打ち上げたという。この技術が将来なにに使われるのか気がつかないでいたら、「平和」は「美しい国」に出し抜かれるだけだ。この記事の隣に「昭恵氏『私が真実を知りたい』森友問題」があるのは皮肉か。無関係なら堂々と胸を張って国会招致に応じられる。なんで応じないのかね?
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2018年02月03日

あっちとこっちで言うことが違うデタラメ

14面「社説」の「『安保法』訴訟 あぜんとする国の主張」に、「安全保障関連法をめぐる訴訟で、国が驚くような主張をして裁判所に退けられた。安保・防衛論議の土台にかかわる問題」(本文引用)とある。安保法(戦争法)成立を受けて現職自衛官が訴訟を起こした。集団的自衛権の行使は違憲との立場から、「存立危機事態」になっても防衛出動命令に従う義務がないと主張。1審の東京地裁は出動命令が出る「具体的な可能性」はない、として却下。東京高裁はこれを否定、「『命令に反すれば重い処分や刑事罰を受ける可能性がある』として、自衛官が裁判で争う利益を認め、審理を差し戻した。あぜんとするのは、裁判で国が、存立危機事態の発生は想定できないとの立場を終始とり続けたことだ。安倍首相が北朝鮮情勢を『国難』と位置づけ、衆院選を戦った後の昨年11月の段階でも『国際情勢に鑑みても具体的に想定しうる状況にない』『(北朝鮮との衝突は)抽象的な仮定に過ぎない』と」(本文引用)
記事はその後に「説得力を欠くことおびただしい」と書く。Jアラートでさんざん国民に恥ずかしい行動を強制する一方、自分は悠々とゴルフざんまいだったことを思い出す。「国難」のデタラメさがここからも知れる。法案を成立させるために強硬なやり方をしたのはなぜだったか。個別に議論させないよう11法案を抱き合わせたのはなぜだったか。「国際情勢に鑑みても具体的に想定しうる状況にない」「(北朝鮮との衝突は)抽象的な仮定に過ぎない」その程度の「国難」に恥も外聞もなく突っ込んでいく理由はなにか。「国民の平和と安全な暮らしを守り抜くため不可欠」とは、恐れ入ったお題目。なのに裁判では「存立危機事態は想定できない」と主張するなんぞ、お釈迦様にもまともに顔向けできない御都合主義の嘘八百。Jアラートで頭を抱えてうずくまる国民に対する、また極東全域をいたずらに引っ掻き回し、周辺国を怯えさせるコトに対する重大な罪と言わねばならない。「安保法案の国会審議を通じて、安倍内閣は納得できる具体例を示さなかった」「一方で小野寺防衛相は昨年夏、米グアムが北朝鮮のミサイル攻撃を受ければ日本の存立危機事態にあたりうると、国会で前のめりの答弁をした」(本文引用)と矛盾だらけ!
関連で4面「ファクトチェック」の「非核保有国に核使用示唆 過去にも」が興味深い。北朝鮮が「日本列島を核爆弾で海に沈める」と声明した件につき安倍首相が「核保有国が非核保有国を核の使用で恫喝したのは、事実上初めて」(本文引用)としたのは「いいすぎ」だと記事は指摘する。そのあと具体的事例が続々と出てくるが、今は省略。とにかくトップが根拠薄弱なことをしゃべり散らしすぎるから、彼を中心にあちこちで変な発言が山盛りになる。11面に「核新戦略きょう発表 米、開発・使用条件拡大」があり、トランプ政権は今後5〜10年の核政策の指針となる核戦略見直し(NPR)を発表。「我々は世界があるべき姿を願うのではなく、現実を見つめなければならない」(本文引用)だと。まだ発表前だからか、ファクトチェックに引用されていないが、これは「恫喝」を通り過ぎて「具体的脅威」だ。「圧力、圧力」と煽って「Jアラート」で脅かし、大枚叩いたのに「日米新型ミサイル 迎撃実験また失敗 陸上イージス搭載予定」なんて記事が昨日の我が家購読紙に載る。ついでに今日の3面「『働き方』国会 論戦低調 高プロ批判 連合の迷走足かせ」では連合と民進への批判が目立つが、最大の問題点は「働き方改革」と称して残業時間に上限規制を設ける労基法改正に高プロ導入、裁量労働制の対象拡大も盛り込もうとする。これも抱き合わせ改悪。やること言うことデタラメ極まる。7面「泊原発『活断層なし』 火山灰での証明 北海道電が断念」を読むと、肝心の電力会社さえ困惑しているかも、と思う。
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2018年02月02日

少数でも国民を味方に政権をぶっ倒せ

1面に「森友と交渉経緯 新文書 財務省が存在認める」の記事。「国有地売却問題で、財務省近畿財務局が学園側との売却交渉について内部で協議した内容を記録した文書が、新たに存在することがわかった」「佐川宣寿(中略 現・国税庁長官)は昨年の国会で、学園側との交渉記録を『破棄した』と繰り返し説明してきた。一方で財務省は(中略)局内で法的な検討内容を記録した5件の文書を公開。文書の中には、交渉の経緯などが記されていた」「5件以外にも法的な検討内容を記した文書があると(中略)財務局長が認めた(中略)『(文書中に)不開示情報がないか確認している』とし、国会に提出する考えを示した」「安倍首相は『事前通告してもらえば答える』とし、昭恵氏に確認する意向を示した」(本文引用)
2面「時時刻刻」にも「森友 掘れば掘るほど」があり、小見出し「『廃棄』のはずが新文書」「新たな録音 首相夫人の名」「佐川氏と昭恵氏の招致焦点」が並ぶ。新事実がどんどんあきらかになる中、「政権は昭恵氏や財務省の佐川宣寿・前理財局長の招致に応じない構えだが、『佐川氏の説明が必要』との声も出始めた」「辰巳氏は『再三にわたって文書を求めてきたのに1年近く経っても出さない。明らかな虚偽答弁』と追求。(中略)麻生太郎財務省は『法令違反や不当事項として指摘されている事項はない』と強調」「安倍晋三首相も『財務大臣が述べたとおり』と述べるにとどまった」「昭恵氏と佐川氏の国会招致が、今後の与野党攻防の焦点だ」(本文引用)。与党筆頭理事は記者団に、昭恵氏は私人で首相が答弁している、佐川氏の件は現職の理財局長が責任を持つべき、と語る。また、籠池氏は信頼性が低いと突っぱね、氏の拘束は続行中。「官邸幹部は1日、昭恵氏の国会招致について『あり得ない』と一蹴、『籠池氏が言っているだけじゃないか』と続けた」「ただ、佐川氏については(中略)内部文書の存在が相次いで明らかになるなど、風向きがいいとは言えない」「与党からは『中小企業経営者が怒っている。どこかの段階で国会招致に応じないと政権の体力が奪われるだろう』」「閣僚経験者の一人は(中略)『佐川氏は公人中の公人だ。国会でちゃんと説明するべきだ』」(本文引用)。しかし、昭恵氏について籠池氏が「昨日、我々が財務省から出たとたんに昭恵氏から電話がありましてね。『どうなりました。がんばってください』と」(本文引用)などとあり、籠池氏ともども国会招致の対象にならざるを得ないはず。「私人」で突っぱねるのは、首相の進退に関わる可能性が出てくるからと憶測するのは、必ずしも的外れとは言えないと思う。首相自身、関係していたら辞任しますよ、と大見得を切っていたんじゃなかったかな。思い起こせば、「昨日の発言は私の単なる思い違いでありまして、決して嘘をついたわけではありません。私は総理大臣ですから、嘘をつくわけがないということを申し添えておきます」てな発言を平気でする人だからね。
こんなこともあってか、4面に「衆院委 与党3野党7 質問時間 新年度予算の審議」がある。「質問時間配分について(中略)『与党3対野党7』とする」「NHKが中継する2日と5日の計14時間は『与党33%対野党66%』とし、中継がない6日は『23%対77%』で割り当てる」「野党筆頭理事(中略)は、与党側は中継される2日と5日の質問時間を多く配分するよう求めたと明らかにし、『(その)主張に意義があるのか』と批判した」(本文引用)とまあ、33%とか23%とか、ゴミみたいな数字を弄びながら、すこしでも国民が「みっともない政府や政権の姿を見ないで済むよう」画策する。その哀れさに同情するわけにはいかない。彼らは政権倒壊の12日前でも必死になって失地回復を図り、「改憲して果てるもかまわず」の心境で突っ走っている。いや、果てるのは国民とあの人だけにする腹づもりかな?
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2018年02月01日

珍経済学、珍憲法、珍国家でどんな未来が

昨日の国会審議で日本のトップリーダーたる「首相」が、エンゲル係数について新説を発表したという。いや、「新説」ではなく「珍説」というべきか。民進の議員が主旨「安倍政権でエンゲル係数が上昇している」との発言をしたところ、首相は主旨「食への消費が拡大し景気回復したということ」との新しい経済理論に立脚した見解を示した・・・ブログ主は「ええっ、それなに?」と仰天。この人はどこかネジを締め忘れていないか、と目をむいてしまった。思考回路が支離滅裂になりつつあるか、それとも経済理論で新しい学派を形成するココロザシがあるのか。いやいや、遠回しでいうのは面倒。国会答弁が意味不明連発になったのはいつ頃からか。このままこの人に政治を任せていていいのか。図星しを攻められると声が裏返り、同じ言葉を繰り返し、なにを言っているのか自分でもわからないのではないかと思われる発言にハマりこんでいく。そこに奇怪な空気を感じるのだが、大丈夫か? いや、それよりも、これはホントのことか。いま流行のフェイクニュースじゃないのか。いくらなんでも首相たるものこんなおバカじゃないでしょう、と首をかしげるブログ主なのであった・・・。
本日の我が家購読紙3面に「政府権限集中 検討へ 自民改憲本部 緊急事態条項巡り 任期延長限定 賛同得られず」の記事。「自民党憲法改正推進本部は『改憲4項目』と位置付ける緊急事態条項について、国会議員の任期延長とともに、政府への権限集中や私権制限を含めた案を検討する方向となった」(本文引用)。推進本部は昨年末、大規模災害などを想定する緊急事態条項で、311のときに起こった選挙に支障をきたす事態に備えて国会議員の任期延長や選挙期日の特例などの規定と、政府への権限集中や私権制限を含めた条項を規定する2つを併記する案を示していた。21日の全体会合では、国会議員の任期延長のみに限定すべきとの意見はほとんど出ず、政府への権限集中を求める意見が噴出したという。さらに、自民党憲法改正草案にある、「首相が緊急事態を宣言すれば、内閣の判断で国会が定める法律と同じ効力を持つ政令を制定し、緊急の財政支出や主張への指示ができる」(本文引用)との規定を支持する意見も複数でたと記事にある。「首都直下型地震で国会が機能停止した場合、内閣が法律に変わる政令などを策定できると憲法に盛り込む必要がある」(本文引用)と主張する議員がいるようだ。この議論、いかにも剣呑である。「エンゲル係数」新説=珍説疑惑がフェイクニュースでないなら、「内閣が法律に代わる政令などを策定できる」なんて権限を、あだやおろそかに「珍経済学博士かつ総理大臣」であるあの人に付与するなんて考えちゃいけない。そんなことをして、この国がちょうつがいの外れたデタラメ国家になってしまったら、取り返しがつかない。
「安倍政権を支持し、改憲を目指す運動団体『日本会議』やその関係議員は、自然災害に限定する形で、現行法で可能な緊急事態対応の根拠規定を新たに憲法に置く案を提起。こうした案も踏まえつつ、検討を進める可能性もある」(本文引用)とか。その考え方から透けて見えるのは、緊急事態に対して現行法の範囲内でかなり柔軟に対応が可能になる方策だろうか。現行憲法を激しく変えなくても緊急事態条項を創設できるやり方まで模索するその先になにがあるのか、気になって仕方ない。多様な方法を駆使して思惑を達成する彼らの周到さを甘くみてはいけない。「政府への権限集中や私権制限を含めた規定」などを「反対が出れば削るという『のりしろ』として」(本文引用)交渉材料とするなど、陰険な技術論に支配された改憲にどれだけの理があるか。考えれば自ずと答えが出るはず。珍経済学の向こうに、珍憲法、珍国家論、それらが一気に破綻する未来がみえる。
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2018年01月31日

はぐらかしても本音がポロリ、その先には

以下の記事は記録として残しておきたい。ひとつは松本文明内閣府副大臣の米軍機不時着に関する不適切発言による辞任。この人の本音が炸裂したというべきか、いやいや与党の本音はこれなんだという証明と言ったほうが正しい。野党は彼らの本音を引き出せ!
⭐︎「松本文明内閣府副大臣が辞任 米軍機不時着で不適切発言」共同通信1月26日
https://this.kiji.is/329567742858478689
次の記事は、いつものとおり質問とは関係ない答弁ではぐらかそうとして突っ込まれ、声が裏返って本音が見えた首相の姿が報道のカメラに残ったという話。はぐらかしがこれからも続くようだと、国民の不信感はどんどん募っていくわけで。せいぜいやっとくれ!
⭐︎「低姿勢が一変、安倍首相 ヤジに怒り『民進批判』」FNN1月30日
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20180130-00000487-fnn-pol
上の記事で「突然のご質問で、すぐには答えかねますが」と首相は答弁で語っているが、以下の記事でも「突然聞かれてもわたしは答えようがありません」と発言し「いや突然ではなくて(事前)通告してますよ」と反論されている。このごろそんな答弁ばかり。言葉を弄び、対話から逃げ回り、質問時間を食い潰させる、小者然たる振る舞いを国民はどう見ているのかな。
⭐︎「昭恵夫人は森友学園の棟上げ式にいくことになっていたのか? 安倍総理」伊達直人1月30日
https://ameblo.jp/tiger-mask-fighter/entry-12348579772.html
我が家購読紙2面「時々刻々」に「改憲へ自論アピール 『限定』強調、石破案を意識 野党『9条が空文化する』」がある。「自ら提案した9条改憲案の質問を首相の立場を理由にかわしてきた安倍首相が、この日の衆院予算委では踏み込んで説明した。『現行憲法のもとでは、世界各国と同様の集団的自衛権の行使一般を認めるなど自衛権を広げる解釈を採用することは困難だ』『本来ここで説明すべきではないが』と前置きしつつ首相が前に出たのは、首相案への支持が想定通りには広がっていないためだ」「首相が具体的な9条の改憲原案作りを委ねる党憲法改正推進本部の意見集約が進まず、条文の書きぶり次第では『際限なく自衛隊の活動が広がる』と指摘を受ける。2015年に成立した安保法制により集団的自衛権の行使容認に穴を開けた首相にとって、外交・安全保障上の9条改正の必要性は低い」「15年当時の論争を再燃させれば国民投票で否決されるリスクが高まる」(本文引用)。つまり、公明に配慮し、「15年当時の論争を再燃させ」ないようにしているわけで、目標を「悲願の改憲実現」に絞り、現行憲法に穴を開ける必要最小限にとどめて国民投票を乗り切るが、いちど穴が開いたら次のハードルは低くなる。70年かけてようやく穴を開けた名宰相として歴史に名を残せる、そんな思いがあるのかも。
「『9条に自衛隊を書き込んでも何も変わらない』とする首相の説明」(本文引用)そのものが、「何も変わらないならやらなくてもいいじゃないか」という単純な反論に有効対処できない。自衛隊の合憲化というが、それはいまや形式の問題でしかないともいえ、悲願になるとは考えにくい。最初に紹介したポロリ「本音」露呈の姿を思うと、「憲法に穴を開けたら最後どうなるか」を意識しないわけにはいかない。2面記事の見出しの一部にある「首相は言うーー9条に自衛隊を明記しても集団的自衛権は広がらない」は、いくつものステップを経て次第に明らかになっていく「本音」の行く末を暗示する。「このくらいなら別にいいじゃん」などと安易に妥協するその先に、「9条改憲に成功した。これで次のステップに踏み出しやすくなった」とほくそ笑む者たちの姿がのぞく。
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2018年01月30日

能無しは国外国内ともカネをばらまくのみ

未だによくわからないことがある。土地に大量のゴミが埋まっているとき、土地を売る前に売主が自発的にゴミを撤去してその後、綺麗な土地になりましたとして売りに出すとする。そのときの売値はどのくらいに算定されるのか。また、土地を借りた人が、ゴミが出てきたので撤去したから安く売ってくれ、と申し出た場合、ゴミがない状態で売る場合の値段から撤去費用分を差し引いて売るのか。いやいや、そんなことはないだろう、という気がしてならない。なにもない更地を売るより安くはなろうが、撤去費用を差し引いた値段にすることはあるまい、と思うのだが違うかな。なにもない綺麗な更地の売値にならないのはわかる。「撤去費用は当方が別途支払います。また、ゴミがあったことは問題なので少し安くします」というあたりが普通の取引ではないか。それを「綺麗な更地」ではなかったから、売値から撤去費用を丸ごと差し引け、というのはちょっと乱暴すぎないか。そんなのが、お国にとって普通のやり方なのかなあ。それは大名商法以下じゃないか、などと首をかしげる。そのあたりはぜんぜん問題にならないようだから、つまりブログ主の考え方が間違っているのかもしれない。というわけで、国会ではいまだに森友問題はくすぶっている。それどころじゃない、ここまで事実が露わになってきても、ひたすら逃げ続けようとする無神経政権を見ていると、なんだかバカバカしくて仕方ない。
2面「時々刻々」に「森友新事実 かわす政権」中見出し「交渉関連記録『廃棄』答弁に疑義 佐川氏の国会招致拒否」「音声データに『棟上げに首相夫人』 首相 昭恵氏の関与否定」「検査院『報告に影響ない』」の記事がある。佐川宣寿・前理財局長が「破棄した」と説明した文書が新たに公になった。学園側との生々しい交渉記録があったにもかかわらず、政府・政権は問題にしない。1億3千万円とかゼロに近い金額とかの話が出ていたことも判明したが、価格と金額は別のものなんて奇妙な答弁を誰かがして、通用してしまった。昭恵氏の関与を証明する写真や記録や音声データまで出てきたのにすべてシラを切り通す。「首相は『批判をいただいたことはやむを得ない』とする一方、『当時の近畿財務局長も(税務省)理財局長も妻が(学園の)名誉校長をやっていることは知らなかった』と強調」「値引き根拠を『不十分』とした会計検査院の指摘についても、首相は財務省の責任を強調するような発言を繰り返し」「売買価格を適正だと答弁してきたと指摘され、謝罪を求められると『様々な省庁について総理としては適切に仕事をしていると思う』と拒んだ」(本文引用)。写真があり、昭恵氏専属の公務員が何人もいて、文書あり、破棄したはずの文書まで出てきて、音声テープまであって、首相自ら学園のなにかの式典に出席する予定だったことまでバレてしまう。それでも居直り居座りを許されるなら、責任を取るところまでいくには、どんな証拠が必要なのか。国自らが基準を決めてほしいが、「本人が『わたしが悪かったです』と認める以外の証拠は認められない」なんてことになりそうだ。それじゃあ、どんなに追及されてもカエルのツラってことになる。
3面に「名護に影響 火消し狙う ヤジ問題首相謝罪 野党『沖縄を軽視』」と「辺野古移設『反対』63% 名護市長選 本社世論調査」がある。「ヤジ問題」では政権からやたらに「寄り添う」の言葉が連発されるという。「寄り添う」の嘘寒さが見える。「世論調査」では、移設反対が圧倒するなか、投票で重視する選択肢が、普天間移設と地域振興でほぼ横並びになる不可解。水面下で実弾が盛大に飛び交っているのをみせつけられるようで、ひどく気色悪い。居直り、金目で横面ひっぱたき、情報統制で国民を翻弄して突き進むヤカラたち。茹でガエル目を覚ませ!
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2018年01月29日

「私」を封じて逃げまくってる

4面「政治断簡」に「施政方針演説 消えた『私』」の記事。いつも鋭い高橋純子氏の筆が冴える。「演説を何度か読むうち、あることに気付いた。『私』という主語を明示しての語りかけが、ない」「敷いて言えば1カ所『私が適切な時期に訪中し』とあるのみ」「私をはっきりさせると演説の訴求力は格段に上がる。言葉を発する主体としての『私』がまず立ち上がってこそ、賛であれ否であれ、聞くものの感情を喚起することができる」「本気で他者に何事かを訴えたいと思えば、おのずと『私』がでてくるはずなのだ」「ところが16年から、『私』という主語ははたと消える」「『私』が真にやりたいことはやったという感があるのだろうか。唯一、憲法改正 ー 『私』が前に出ると頓挫する可能性があるプロジェクト ー を除いて」「『私』なき演説にあっても、安倍晋三という政治家の臭いを、強く漂わせている」(本文引用)
首相が「安全運転」を心がけたからだとか、国会審議への意欲が減退しているだとかは表層の指摘だろう。「『私』が前に出ると頓挫する可能性があるプロジェクト」の時間が詰まってきているのに邪魔するやつらがうるさくて、うまくコトが前に進まない。それがイヤで仕方ないんだろう。モリカケスパリニアがつきまとって離れない。アベノミ応援団がなかなか成功の快感を味わわせてくれない。21面の週刊誌広告にはカリスマ・エコノミストによる「ついにデフレ経済が終わる。2030年、日本株10万円超え」の見出しが踊っているのに、どうしてなんだ。このままだと、一歩間違えば奈落の底を体験する首相になってしまうじゃないか。今年は天変地異も大きなのがあるぞ、なんて脅かすヤカラもいる一方で、あいつは窓なしの独房に接見禁止で閉じ込めたまま、だれにも言いたいことを伝えられず、ほとぼりが冷めるまで放置。原発再稼働は規制委に責任おっ被せてればいつかなんとかなる。「圧力、圧力」と騒いでれば国内は八方うまくいくのに、どうしてか隣国は平和的解決なんて口にする。アメリカの景気を良くしてやってるのはダレだと思ってるんだ。武器をしこたま買い込んでやってるのを忘れるなよ。お前が変な動きをするとやりにくいんだよ。Jアラートもどこまで長続きできるやら。原発事故でも沖縄でもきれいに忘れてくれる国民だけど、最後には飽きるんだぜ。なんで行きたくもない平昌5輪開会式へ出席せにゃならないんだ、エトセトラ。思いつくかぎり、いくらでもでてくるので、これくらいにしておく。
⭐︎「接見禁止、窓なし独房 籠池夫妻の長すぎる勾留に元裁判官も疑問視」AERAdot.2017年12月6日
https://dot.asahi.com/wa/2017120500031.html?page=1
下の記事なんか散々の言いようだね。「文在寅政権は安倍首相が拳を振り上げているのはポーズに過ぎないと見抜いている」「韓国社会で安倍首相ほど嫌われている日本の現役政治家はいません。朝鮮民族をイジメ抜いた岸信介元首相の孫にあたる上、韓国を見下したような横柄な態度を取るので、思想の左右を超えて忌み嫌われている。そんな人物がやって来て、世論が猛反発する日韓合意に言及しようものなら反日デモに発展しかねません」(本文引用)。いや、たとえ表向きは協調をアピールしても、水面下で真逆のことを言い募っている場合もあるからご用心。経済協力で釣り糸を垂れても簡単にのってくるわけないし、反日デモもありうる。いま、外交筋は必死に調整を急いでいるんだろう。さて、彼流の「私」はどこまで通じるやら。
⭐︎「文在寅大統領が笑う 安倍首相の『日韓合意』平昌殴り込み」日刊ゲンダイ1月27日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/221984/1
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2018年01月28日

いつか「海外へばらまいたムダ金を返せ」訴訟が

8面「社説」に「野党質問削減 理なき与党の強硬姿勢」がある。執拗なまでに野党の質問時間を減らそうと腐心する与党のみっともなさが露呈中。「2対8」や「3対7」は中身はともあれスッキリした数字だが、「36対64」など、ちょっとでいいから減らさないとあの人が・・・なんて与党の情けない本音が見えるほど。これが「美しい国」を目指す政権の姿か、とあきれてしまうほどだ。与党の主張を理解してほしい、若手の出番を多くしたい、の実態はヨイショ。若手議員なんかの出る幕はなかったような・・・。みっともなくもヨイショした議員は、つとに名の知れたあの人だった。恥ずかしそうに「別にヨイショするんじゃないですよ」と言い訳してたっけなあ。
「与党が『5対5』を言い出したのは昨夏の閉会中審査のときだ。森友学園と加計学園の問題で、首相への野党の追及を少しでも弱めたいという意図が出発点から滲んでいた。特別国会では『前例としない』ことを条件に、野党が削減を受け入れた。それなのに自民党幹部はいま『少数野党への配慮にも限度がある』と言う。数の横暴である」(本文引用)と記事は書く。「数の横暴」もさりながら「自民党はいつもこれで物事を前に進めてきたんじゃないか」と言いたい。最初は「そんなことしません」と明言し、少し経つとコロッと前言を翻す。「それはこういう意味の発言であって、前言とは矛盾しない」とか「国際情勢の変化により」とか、適当な言い訳をして、追及をすり抜けてきた。だから、野党質問削減は決して小さな事例ではない。今年中に国会発議し国民投票に持ち込む改憲の、彼らなりの大事業を成功裏に導くための、まずは重箱の隅っこから着実に、という侏儒のワル知恵といえる。ほんらい取るに足らない小者が大それたことをやるとき、物陰をコソコソ走り回ってする恥ずかしい行為がこれだ。
1面「首相夫人に言及 減額迫る 国有地売却 森友側、国との協議で」の記事では、協議の席上で学園側から安倍昭恵氏の棟上げ式への参加が語られ、国の担当者が「『(ゴミへの補償を)きっちりやるというストーリーはイメージしている』と発言している」(本文引用)とすっぱ抜かれている。「財務省は昨年11月、特別国会で『ストーリー』という発言などの協議内容の一部を事実と認めている」「財務省は『協議は学園に資料の提出をお願いするためのものだった。相手方の発言によって国の対応が変わるようなことはなかった』としている」(本文引用)。ということは「安倍昭恵」発言はまだ否定されておらず、この協議の範囲内で対応を変えた事実はない、と言いたのか。「価格」と「金額」を使い分ける人たちだから、まだいろんな言い逃れを考えているんだろうが、問題はそれより、籠池夫妻を半年も拘留し続け、外部との接触をほぼ完全に遮断し、それによって森友問題は国会での議論にそぐわないかのような言い方で逃げ切ろうとする・・・これも超小心小者のする汚い戦術そのものであり、表に出さないことで情報発信を遮断するために不当拘留されている2名を考えると、やることのあくどさが眼に余る。
モリカケスパリニアとお友だち関連の疑惑が山盛りになりつつある。国内で動く金はどこへ消えていくのか、国家予算を組むのに苦労するほど金欠ムードが漂うなか、アベシが海外へばらまいた金の総額は5年間で回答54兆円、自称2兆8千億円という。その全部と言わないまでも半分を国内に回していたら、黒田日銀やGPIFの放漫デタラメなんぞに頼らなくても、この国はよほど豊かで「美しい国」になれたんじゃないか。これでこの国が決定的貧困国家に落ちていったら「最低でも2兆8千億円を返せ」の集団訴訟が起きかねない状況といえる。ところで福島瑞穂氏への回答はどこからあったのかね?
⭐︎「安倍首相、外国への援助『5年間で2兆8500億円』」TBSNEWS1月27日
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20180127-00000062-jnn-pol
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2018年01月27日

バブル株価、コント国会、世界は笑う

今朝はなぜか洗面所に集中して水道の排水管が凍結し、洗面台、洗濯機、トイレなどに影響が出た。おかげで復旧作業に大わらわ。いちおうなんとかなったものの、原因は窓にアリと推定。2月が思いやられるので、これからいろいろ作業をしなければならない。というわけで本日は、いろんな資料を忘備録風に記載するにとどめる。最初は弱気派アナリストによる株価分析。こういう観測が出てきていることに注目しておきたい。ただちにこうならないよう、危機を先送りする手立てなどいろいろありうるが、それも姑息な先送りに過ぎないことを記憶しておくべき!
⭐︎「日経平均株価はすでにバブル状態で、2018年末には1万9500円に下落!? 弱気派のアナリストが解説する『世界の株価上昇がまもなく終わる』根拠とは?」ダイヤモンド・ザイ1月24日
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180124-00156751-dzai-bus_all
以下の記事は直近の福島の状況を示す。県外の多くの地域では原発事故など過去の出来事のように感じる人もいるだろう。だがそれは何事からも遠くあろうとする個人の主観のなせるワザ。東京電力福島第一原発事故はいまも収まってなどおらず、多くの人々に苦難を強いている。福島は遠くなったか。違う。個人の気分が遠くさせているだけなのだ、と自覚しておきたい。
⭐︎「『避難指示解除』後の飯舘村(上)帰還農家が背負う『開拓者』の苦闘」フォーサイト1月22日
http://www.fsight.jp/articles/-/43236
⭐︎「『避難指示解除』後の飯舘村(下)被災地の残酷な現実」フォーサイト1月22日
http://www.fsight.jp/articles/-/43237
原発事故はなぜおきたか。7年経ってもまだ事実がはっきりしない。いや、はっきりさせるだけの資料は十分すぎるくらいあるはずだが、責任問題を回避しょうとする試みが露骨になると、ここまでずるずると引き伸ばされる。地震ですでに壊れていて、津波がだめ押しをした。それ以前に、想定される地震や津波の大きさを過小に見積もっていた経営陣の無責任拝金主義が、事故を世界史に残る大惨事にした。しかも、その事実さえ何もなかったものにしようと世界になけなしの金(国民から搾り取った税金)をばら撒き、国庫が火の車になっても平気な顔をしている施政者の無責任が、事故の収束を際限なく引き延ばしていることを記憶しておくべき!
⭐︎「東電社員を証人尋問=原発事故『津波なければ収束』―旧経営陣公判・東京地裁」時事通信1月26日
https://news.infoseek.co.jp/article/180126jijiX176/
政権が春闘に注文をつけたからといって、経済界が簡単に「ハイそうですか」となりそうもないから援護射撃? いくら政権ヨイショしても、この事実は無視できないということかもね。海外にばら撒き過ぎて、国民に使うべき金がなくなったという体たらくがはっきり見て取れる、欲望むき出しのオソマツ!
⭐︎「日本の賃金、世界に見劣り 国際競争力を左右(賃金再考)」日本経済新聞1月22日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25960110R20C18A1MM8000/
コント化するほどまともじゃないことが、世間に知れ渡っていく。報道管制、情報統制で実態を隠しても、こうして情報は漏れ出す。本人たちは苦い顔をしているだろう。そのせいか、質問時間や国会出席回数を減らしたりと、変なことで苦労する羽目に陥っている。すでにマンガの領域である・・・!
⭐︎「コント化する共謀罪国会質疑を音読で再現−11日に全国で『コッカイオンドク!』」志葉玲2017年6月9日
https://news.yahoo.co.jp/byline/shivarei/20170609-00071894/
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2018年01月26日

これから起こる大激変の前に駆け込みで

12面「社説」に「財政再建 現実直視が出発点だ」がある。「主要国で最悪の財政をどう立て直すか、その目標と計画の土台となる中長期の財政試算を、内閣府がまとめた。試算では、実質で毎年1・4〜2・1%という高めの成長を続けた場合と、『巡航速度』の1%強の成長率で推移した場合という2通りを想定」「基礎的財政収支(PB)が黒字になるのは、高めの成長の場合でも27年度とした。新たな財政再建目標を巡る議論では、基礎的収支の黒字化を27年度からどれだけ前倒しするかが焦点になりそうだ」(本文引用)。このあたりは24日の当ブログでも「財政再建の指標として政府が2020年度の黒字化を目指していた国と地方の基礎的財政収支は、高成長を見込んでも20年度の赤字幅が10・8%に拡大」「首相が昨年秋に決めた消費税収の使途拡大によって、財政の悪化が一段と進む」と引用したところ。異次元緩和でもGPIFの資金持ち出しでも、この国の財政は主要国で最悪の水準にあり、抜本的立て直しをしようにもどん詰まりに追い込まれている一方、「首相は、財政問題に向き合おうとしていない」「国民に受けが良さそうな政策変更を選挙の売りに」「負担増や歳出への切り込みについては、選挙戦や予算編成の際にも語ること自体がほとんどない」(本文引用)ということなのだ。
基礎的収支が20年度に黒字化達成できなくなったのは消費増税分を教育などに広げることにしたからと屁理屈をこねるが、そもそも経済成長と税収増頼みの財政運営はすでに行き詰まっていたじゃないか、と記事は指摘する。ようするに対応を間違えてきたのに、せいぜいいやることは春闘の賃上げで「もう少し上げてやんなさいよ」と口だけさし挟み、一方で生活保護費を一般低所得世帯の生活水準に合わせて引き下げ、それで「一般低所得世帯との乖離を是正する」という逆向きの対策でお茶を濁そうという小手先発想しか打ち出せない。その姑息なやり口が7面「3%成長の想定『楽観的』 政府見通しに専門家」の記事。小見出しは「歳出抑制足りず遠い健全化」で、17年7月試算では3・9%だった2020年度の名目GDP成長率を3・1%に変更。22〜27年度では3・4〜3・5%に見込むという、超楽観的な妄想を打ち出す。もうそんな空想は成り立たなくなっているのに、平気な顔をして空虚な数字を並べてみせる。巷ではじわじわと庶民生活への圧迫が加えられていく。まさに水からゆっくり茹であげられるカエルのたとえそのままの状況だ。「正社員と非正規社員、給料逆転」なんていう現実が、首相の言う「同一労働同一賃金」にどんな意味を与えるか、「働き方改革」の法案は一括審議の意向というが、これが全体としてどんな意図を持っているのか、よく吟味しないといつのまにか自分の身に火の粉が降りかかることになる。
⭐︎「マイナス金利の影響がついに日常生活にも及び始めた 負担は年金運用だけでなく個人の銀行口座にも」JBPRESS1月15日
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52068
⭐︎「正社員と非正規社員、給料逆転の可能性も 増える非正規社員の正社員化には落とし穴も」JBPRESS1月18日
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51874
23日1面トップ記事「首相『改憲、実現の時』 国会召集 自民総会で強い意欲」の記事があるが、どうしても今年末までに改憲を実行してしまわなければならない理由が来年の諸行事満載とは別にあることを、彼を取り巻く客観的状況が厳しく物語る。国内事情は茹でガエルでだませても、国際情勢は思惑通りになっていない。これからやってくる激変と競争で、彼はしゃにむに改憲へ突っ走るつもりだろう。化けの皮が剥がれてきた時、国民はそれでも・・・またはそれだからこそ、Jアラートに踊り、政治にすがる選択をするか。それはヤメとこうぜ!
posted by ガンコジージ at 11:55| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする