2018年05月26日

蚊帳の外から火をつけようと必死のご様子

トランプ氏が首脳会談中止を発表したのは24日夜。翌25日の詳報は無理だったかなと推測するが、緊急速報的に出してもよかったんじゃないかとも思う。本日1面トップ「米朝首脳会談中止 トランプ氏が書簡『北朝鮮が敵意』」中見出し「将来開催に余地」と「北朝鮮『滞在し解決する用意』」。2面「時時刻刻」の「米朝トップダウン暗礁」中見出し「米国 トランプ氏、早期核廃棄譲らず 交渉復帰含み 高いハードル」と「北朝鮮『一方的取消し、意外』 仲介期待 中韓に接近も」と「中国 正恩氏に『改革開放』助言 なお後ろ盾 対話呼びかけ」と3面にはみ出して「日本『残念だが判断を支持』 妥協許さない米国歓迎」。10面「『橋渡し』空転 韓国当惑 米朝会談中止『米国頼み』が裏目に」中見出し「ホテル肩すかし 警官ら休暇 開催予定地のシンガポール」、同面「考論」で海外有識者3氏の談話。12面「社説」の「米朝会談中止 対話の扉を閉ざすな」。そして38面「『中止は適正』『残念』 米朝首脳会談 拉致被害者家族ら」
25日紙面にも記事はある。しかし、森友文書に圧されて触れ方が弱い。昨日3面「米朝会談の延期示唆 トランプ氏、北朝鮮牽制」では「ただ、成果を上げたいトランプ氏は、米朝会談の取りやめを本気で考えているわけではなさそうだ」(本文引用)と記述。1面「米、段階的非核化を容認 トランプ氏、北朝鮮に譲歩」の記事で「(非核化を)直ちにやりたい。しかし物理的に段階的な非核化が少し必要かもしれない。迅速な段階的非核化でなければならない」(本文引用)と書く。それが一転、本日トップ記事で「将来開催に余地」「米朝間の水面下の交渉では、米側は北朝鮮に『完全かつ検証可能で不可逆的な非核化』を要求する一方、北朝鮮は段階的な非核化を要求。非核化の進め方をめぐる両国の溝は埋まらなかった」(本文引用)となる。微妙な変化にひっかかりを感じる。(と思ったら案の定、トランプ氏はたった1日で発言を揺り戻し、蚊帳の外では出してしまった言葉が右往左往している・・・)
ひっかかるといえば、3面にはみ出した2面記事の「日本『残念だが判断を支持』 妥協許さない米国歓迎」と10面「『橋渡し』空転 韓国当惑」の中見出し「米朝会談中止『米国頼み』が裏目に」の奇妙さにも注目。記事では文大統領の難しい舵取りに対する韓国内の批判を載せているが、米国頼みは日本の方が際立っているはず。米朝会談の後に日朝会談を設定しようとしていた首相は、訪問(モリカケ逃亡)先のロシアで「大切なことは核、ミサイル問題、なによりも重要な拉致問題が実質的に前進する機会となる、そのような首脳会談にしなければならないということだ」(本文引用)と述べた。政府内には米が安易な妥協をしなかったことに安堵感が漂っているとも書かれており、それこそ打つ手のない日本が、全面的に米におんぶしている様子が彷彿とする。それは以下のような記事からも伺い知ることができる。
☆「安倍首相『朝鮮有事の際はアメリカの作戦の金銭的負担を喜んで引き受ける』ことをトランプ大統領と約束していた」BUZZAP5月25日
https://buzzap.jp/news/20180525-abe-trump-financial-burden/
上の記事に対して、韓国の姿勢は以下の通りかなり鮮明だ。一方、首相の言葉「残念ではあるが、トランプ大統領の判断を尊重し、支持する」(本文引用)からは、進んで解決に進もうという意図は感じられない。非核化についても、「北朝鮮」か「朝鮮半島」かで決定的温度差がある。上の記事に対しては、本日3面の「防衛費『GDP1%撤廃』自民提言 事実上の空母化も」が対応するか? きな臭さはいよいよこちら側で濃厚に漂う。蚊帳の外から火をつけるオロカの極み!
☆「文大統領 朝米会談中止に『遺憾』=直接対話による解決期待」聯合ニュース5月25日
http://m.yna.co.kr/mob2/jp/contents_jp.jsp?domain=6&ctype=A&site=0200000000&cid=AJP20180525000500882
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2018年05月25日

トラさん、心臓に悪いことをするんじゃない

昨日の晩、ネットに米朝首脳会談中止の緊急速報が流れた。今朝の我が家購読紙にはその記事はなく、1、2、12面に困難な交渉が進んでいることだけ書かれていた。まだ駆け引きのうちか、それとも決定的決裂か。そしてその先に米による北朝鮮攻撃が開始されるか、それともいつ果てるともない緊張がふたたび延々と持続するのか。いまのところ予測がつかない。蚊帳の外の国は、米朝首脳会談の後に日朝首脳会談を行うことで蚊帳の内に入ろうと考えていたことから、これも当惑を隠さない。いや、本音は決裂大歓迎じゃないかと思うが、いまや自力ではなにかコトをなせる状況にないつらさ。中止や延期になれば蚊帳の外どころか、もっと遠くへ追いやられるかもしれない状況といえる。
北朝鮮はすぐさま談話を発表。当惑とともに会談への期待を隠さない姿勢を示した。個人的な感触からすると、北朝鮮はこれまでの数々の交渉経験から、またイラクやリビアなどの悲劇的結末も考え合わせて、強い警戒感を持って臨んでいただろうことは間違いない。それが災いして、交渉過程に齟齬が生じたのではないか。世界の警察官を自任するアメリカの過激な自負心を逆撫でしてコケた、というような状況。でも、これまでの経過を丹念にたどってみると、国内的にも国際的にも北朝鮮は苦しい局面にあり、このまま緊張関係を続けることは得策でないことを正確に認識しているはず。北朝鮮には彼らなりの自負心があろう。双方の自負心が正面衝突しないよう、慎重に不要な寄り道を回避して、最も望むべき解決に至ってほしい。
☆「米朝首脳会談、中止 トランプ氏が正恩氏に書簡 北朝鮮の「敵意」指摘」朝日新聞5月25日
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13509885.html?_requesturl=articles%2FDA3S13509885.html&rm=150
本日1面に「米、段階的非核化を容認 トランプ氏、北朝鮮に譲歩」の記事がある。米政権は一括して核放棄するには物理的に困難が伴うことを客観的事実として認識している。FOXニュースのインタビューでトランプ氏は、物理的に段階的な非核化が必要だが迅速な段階的非核化を模索していることを示唆。そして2面の「米、非核化の本気度測る 国務長官、実務協議を模索」では、「いつかは確実に会談は開かれる。来週、どうなるか分かる」(本文引用)と語っている。そのなかでのホワイトハウス書簡である。ボールの投げ合いというべきか。しかし、あんまり心臓に悪いキャッチボールはしてほしくないものだ。キャッチボールがいまにもコケそうになるたび「それみたことか」と喜ぶ輩が踊り出す。「あんたら、自分の頭上にはいかなる災いも降り注がないと思っているのかね」と言いたくなるが、そんなこと言ってもしょうがないモンな。
12面「社説」の「米朝間の交渉 合意の実質高めてこそ」には、米朝会談を開くか否かが、両国の思惑で揺れている様子が書かれている。「確かに、予定日の6月12日に固執する理由はない。当面重要なのは、昨年のような武力衝突の危機を封印することだろう。対話により妥結点を見出す双方の意思を維持するだけでも、米朝間の接触を続ける価値は高い」「どんな局面でも、北朝鮮は対米交渉への乗り気と嫌気を交差させる手練手管を繰り返すだろう」「トランプ氏が米国の秋の中間選挙をにらんで手柄をたてる思惑に走るならば、論外だ」「会談の成否は計り知れない影響を各国に及ぼす。その重責を自覚してもらいたい」(本文引用)とある。アメリカが中東と東アジアの混乱をいっぺんに担うことはかなり難しい。どちらかは偉大な成果として收めないと、トランプの命運は危うい。彼のディールは東アジアを平和の天秤にかけている。失敗して虻蜂取らずにならないことを祈る。祈るだけでなく、いまこそ本気で声をあげる時だ。落ちぶれたとはいえ我が国の底力が湧き上がるのも、いましかない。
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2018年05月24日

公表日を引き延ばし訪ロで逃げて会期末接近

今日の我が家購読紙で、森友関連が紙面に占める割合は半端じゃない。1面「森友記録意図的に廃棄 佐川氏答弁に合わせ 財務省、昨年2月以降」中見出し「『総理夫人に紹介あった』昭恵氏付・谷氏 交渉記録に発言」「首相『制度上の問いをした』」と「天声人語」。2面に「『まず昭恵氏に』浮かぶ」中見出し「森友側の要望、谷氏問い合わせ」「別文書にも名 複数回」、「首相の責任 野党追及 昭恵氏・谷氏の喚問要求へ」、「財務省調査と検察捜査 焦点」、5面「長妻氏『森友記録廃棄 責任は』 首相『麻生氏の下、全容解明』」、7面「森友問題 国有地取引の交渉記録(要旨)」、14面「森友文書公開 国民あざむいた罪深さ」、34と35面に「文書破棄『言語道断』 憤る国会『政治史に残る事件』 『誰の指示か解明を』関係者」「『ない』と回答の文書『HPに掲載』財務省、公開請求の記者に電話」「財務省 根深い隠蔽体質 麻生氏の責任問う声」と「特異な取引 記録」「声荒らげ減額要求 籠池氏、財務局に」「籠池氏の保釈決定」「『安倍晋三記念小学校』森友側が説明と記載」以上、森友関連だけ。すごい分量にまさか見落としはないか、と探す始末。日報関連も米朝会談関連も「働き方」法案やTPPもかすむ勢い。いつもならこれだけでブログ記事にするだろうものは4面「『原発推進論者当選させない』小泉元首相、新潟で講演」と個人的にとてもタイムリーと感じた24面「わが町お宝館」の「佐野市郷土博物館(栃木県) 緊迫田中正造の直訴状」。これらは渇愛の憂き目に。田中正造だけ少し触れると「日本人の気風は、下より起こらず、上よりす。民権も官よりす・・・憲法すら上よりす。ああ、一種不思議の気風なり」(本文引用)が、いまも連綿と続くこの国の空気を強調していると痛感。また、生涯を通じて思想が変化していったという心の柔軟性にもあらためて感服した。これは、国会で1年以上もグダグダとゴタクを並べ続けていまも権力の座にしがみつくおぼっちゃまと比べて月とすっぽん。精神の極大と極小を絶妙に対比しているというべき関係だなあと、つくづく思った次第。
記事を読むと、首相の過去の発言と新たに提示された内容がむちゃくちゃ乖離していることに愕然とさせられる。ひとつひとつ上げていくとキリがないので詳細は新聞を読めばいい。これから国会で厳しく追及されることになるだろう。1年以上デタラメを繰り返してきた人だから、これからもデタラメをやり続けるだろう。リクルート事件になぞらえた議員がいたが、そんなものではない。リクルート事件ではとにかく関係者は責任を取った。こんなに長々と無神経に権力の座にしがみつけなかった。このしがみつきようは、「あんた、どこかおかしいんじゃないか」と思いたくなる風情。たしか今日から27日まで、首相は訪ロの予定じゃなかったか。プーチン大統領と会談する予定じゃなかったか。日程を変えたのか、それとも紙面にスペースがなくなっただけか。観光とか養殖とか5項目の事業や8項目の協力プランを話し込み、国後・択捉への元島民の空路墓参を今年も実施することで合意するとか。なんだか裏がありそうなニオイがするんだな。韓朝米中で進む東アジア安定化の試みに、日本は蚊帳の外になっている。頼みの綱はロシアということか。韓朝米中ロ+日で6者協議に持ち込むための裏交渉か、もしくは帰国後に国会の会期末までほとんど3週間を切らせるための算段か。モリカケ日報の追及を免れるための海外逃亡。こんなトップが許される現状を田中正造翁が見たら、「あんたらなにしてんだ、やってられんな〜」と大いに嘆くんだろうな。
☆「共同経済活動、具体化が焦点=安倍首相、24日訪ロ」JIJI.COM5月22日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018052200852&g=pol
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2018年05月23日

お上の事には間違はございますまいから

これからは、なにか決定的と思われる指摘があっても、「記憶にありません。調べたが確認できませんでした。だから絶対やっていません」として無罪を主張できる。疑いをかけられてもこれで済む世の中になったが、便利なようでいてかなりヤバイ。ちょっかいをかけられて被害を訴えても、この方法で逃げるのが合法になるなら便利どころか最悪。困った時代になってきた、と言うべきか。
いやいや、国会では通用する答弁でも、国民が真剣にバックアプする検察が本気で関わればそうはいかない。一国の元首といえどもその立場を退いてしまえば、厳しい捜査の対象となりうる。こんな言い訳で現状をなんとか切り抜けても、あとあとに禍根を残さないために、証拠となりそうな書類を抹消する作業が、政権末期には延々と繰り広げられることになるだろう。それでも残る可能性があるから、去った権力者を保護できる後継権力が確立されるよう、きちんと根回しをしておかないと、わざわいの元はかならず頭をもたげてくる。
72年前の記憶になぞらえると、彼の地ではいま各所で、証拠になりそうな書類を焼却する煙が立ち上っているはずだ。「危険な文書は残らず差し出せ」と部下に叱咤する幹部の声が、荒廃した建物に響き渡っていることだろう。少し違うのは、そんな状況になってもなお、権力者は「まだまだイケル」とつぶやきながら、メッキが剥げた金ピカの椅子に、必死にしがみついていること。それゆえ椅子の周辺には、美味しいものにありつこうと彼を持ち上げてきたものたちが、共に落ちる不安と、次の座をだれに渡すかの思惑で頭を悩ませながら、目を血走らせて右往左往していることだろう。
そんなことを想像しながら我が家購読紙を読む。1面トップに「首相、加計氏との面会否定 15年2月『官邸の記録、廃棄』」中見出し「愛媛知事『ありのままの報告』」、2面「時時刻刻」に「首相、証拠なき否定 記憶も記録もなし 強気貫く」中見出し「『獣医大いいね』愛媛新文書」と「『総理のご意向』・柳瀬氏面会・・・文書否定後に覆る例も」、4面「野党、首相の姿勢に反発 加計問題面会否定『証拠を』」中見出し「柳瀬氏の面会『事務の一環』」、同面「森友交渉記録 きょう公表」、14面「社説」に「加計新文書 首相答弁の根幹に疑義」、ついでにといってはなんだが「朝日川柳」「かたえくぼ」には秀逸な句が満載。必読!
記事全体をまとめて言うと、愛媛文書はほぼ決定的といえる証拠であるにも関わらず、首相は有効な反証もできないまま、ただひたすら「ありません」「ごさいません」と言うばかり。自民党内からさえ、否定したあとで文書が出てくるいままでのパターンを考えたら信用できない、という声が公然と出ている。しかし「記憶がない」「記録がない」は事実をはっきり否定する根拠にならない。根拠なしのただの言いっ放しで関与を否定しても、そりゃ信用できません、というのが記事全体の要旨かと思う。ついでにいうと、森友交渉記録がきょう公表される、と4面にあるが、新聞読者としては、それさえすでに不都合な部分を改ざん隠蔽していないか、眉に唾をつけてしまう状況といえる。
自民党の思惑は、報道各社の世論調査で内閣支持率が下げ止まっていること。いつものように「国民の飽き」が頼みの綱になっているようだが、さて、この「飽き」をどう考えるか、難しいところじゃないか。色々考えて、いま思う。「国民の飽き」は確かに政治的に未成熟な国民性を表しているだろう。だが、森鴎外の短編「最後の一句」にある「お上の事には間違はございますまいから」と同じように、たぎるマグマを胸の奥に秘めてじっと耐えている視線を感じないではいられない。抑えられた感情が激発するとき、庶民の行動は制御不能の憎悪と化すこともありうる。ある意味、それは恐ろしいことでもある。
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2018年05月22日

だれにとってもあっちこっち剣ヶ峰のいま

1面トップ「15年『首相に理事長が説明』 加計学園の獣医学部計画 愛媛県、国会へ新文書」、2面「新文書 浮かぶ官邸主導 15年『首相「新しい獣医大学、いいね」』」中見出し「『加計側説明にコメント』記録」「問われる答弁との整合性」、29面「加計問題 愛媛県提出文書(要旨)」、31面「愛媛知事『早くクリアに』 加計文書異例の調査」中見出し「今治市は非開示」
「ついに出たな」の感がある。これでシラを切ったら、もう「あんた、それほど権力の座がだいじなのかね」と言うしかない、と思っていたが、朝のTVニュースでは、さっそく否定しているご様子。何か特別な目的があってその地位にしがみついているのか。稀代のみっともなさを世に晒しまくっても、その目的には、他のなにものにも変えがたい莫大な価値があるのか。あるとしたら、信じられないことだが、彼にとってその目的を成就させることは、天上の至福ともいえるものなんだろう。妄想に取り憑かれた人を権力のてっぺんに置くことの危険を感じざるを得ない。とりあえず恒例の否定があった。次は国会で「『いいね』なんて言った記憶はない」などと声を裏返しながら叫ぶんだろう。いじいじとしがみつくほど晩節が汚れていくんだってこと、わかっていないのかな。度が過ぎたら最後は抜け殻だよ。
☆「『安倍首相が「獣医大学はいいね」』愛媛県新文書に記録」朝日新聞5月21日
https://www.asahi.com/articles/ASL5P62L5L5PUTIL061.html
上の記事は5月21日18時28分の緊急速報。下は同21日20時48分の続報。緊急速報が報道された後、記者団に問われて無言だったという。心の中は穏やかではなかっただろう。こんな調子では、いくら宿願を果たしても、本心で喜べないだろう。周囲で彼を利用して願望を果たしたものたちだけがバンザイを叫ぶ、ということになりかねない。いいように利用された傀儡(クグツ)ってことで政治家人生終了するつもりかな。
☆「『獣医学部いいねと言ったのですか』問われた首相、無言」朝日新聞5月21日
https://www.asahi.com/articles/ASL5P6RSXL5PUTFK01C.html?iref=com_alist_8_02
愛媛県が国会に提出した文書には、かなり重要な内容が含まれるらしい。以下の記事は21日21時28分の続々報。それによると2015年2月に加計学園理事長と首相が会食して獣医学部設置の話がされた、という。なんだよ、それだったら2017年1月20日とはいったいなんの日なんだ。それでもガンバってしがみつく権力の座。昨夜、各報道機関はあげて提出された新文書の分析に全力で取り組んだことだろう。連休の間延びで落ち込みを止めた内閣支持率だが、これでまた下向きに動くんだろうか。首相はいま乗り心地の悪いジェットコースターの上?
☆「『首相と加計理事長が会食、大学設置の話』愛媛県新文書」朝日新聞5月21日
https://www.asahi.com/articles/ASL5P6SFBL5PUTIL07W.html?iref=pc_extlink
本日の我が家購読紙31面の中見出し「今治市は非開示」には、参院予算委員会による今治市に対する“官邸への出張記録文書”の提出要請につき市は非開示の方針、とある。2面「野党、加計氏ら喚問要求」には新文書に間違いがあるとして、その信頼性を疑問視する政権幹部の言葉。さっそく新文書の内容を認めたくないご意向が示されたが、まさか愛媛知事のスキャンダル探しに奔走するとか、内閣総辞職でまたも選挙に突入するとか、官邸は対策に大慌てなんだろう。新潟県知事選挙は24日告示、6月10日投開票。加計の進展如何では、原発政策にも影響がでる。このごろ官邸が必死に否定する「蚊帳の外」の米朝会談は6月12日。今国会の会期は6月20日まで。議論はどこまで引き延ばされるか。剣ヶ峰ってこんな瞬間のことをいうんだなと思う今日。国民はしっかり見ている!
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2018年05月21日

空回りするあの人の行く末は?

我が家は夕刊をとっていないのでいつのかわからないが、たぶん19日の「素粒子」だと思う。なかなかひねりが効いていてうまい。「座布団1枚!」である。以下引用。
   素 粒 子
ア あっけらかんとした顔で
ソ 反っくり返るように座り
ウ うるせぇなと言いたげに
タ 高飛車な態度を延々続け
ロ ろくでもないこと次々に
ウ うんざりするわ、本当に
   X  X
ザ 雑な言いぶり、方言重ね
イ いっさい責任とりません
ム むちゃな答弁も数知れず
ダ 誰も首に鈴をつけぬから
イ いつまでも懲りない人だ
ジ 常識はずれもほどがある
ン ん? なぜ居座れるの?
と褒めてみたものの、今日の我が家購読紙は読むところが少ない。4面「政治断簡」の「空回りする安倍エンジン」くらいかな。これではちょっと寂しい。「安倍晋三首相にとって、政権浮揚の両翼エンジンは憲法改正と対北朝鮮強行姿勢だ。だが、森友・加計問題をめぐるスキャンダルで憲法改正の国会論議は失速気味。一方の北朝鮮問題も首相の思惑とは裏腹に、米国を含む関係国が対話に舵を切り、失速どころか、逆噴射の状況だ。『対話のための対話には意味がない』『この選挙で国民から信任を得て、力強い外交を進めていく』。昨年9月、首相は北朝鮮の脅威を逆手に、『国難突破解散』と銘打ち、衆院解散に踏み切った。核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮の挑発行為は、首相に追い風となり、選挙で勝利したが、『国際社会でリーダーシップを発揮する』との当時の公約を履行しているようには思えない」「各国の対話の機運が高まるや、『対話歓迎』で体裁を整えた首相は『日本が国際社会をリードしてきた成果だ。決して日本が蚊帳の外に置かれていることはない』と強弁した。だが、首相の頼みのトランプ氏でさえ、日本がお膳立てしたとは見ていない」「『もう日本は最後まで「悪役」を演じるしかない』。日本外務省幹部はこう漏らす」「関係国は早くも米朝会談後の協議の枠組みづくりに照準を合わせる」「平和協定に向けた交渉は、南北と米国の3カ国、または中国を加えて4カ国が軸となる可能性が高い」(本文引用)
記事は「蚊帳の外」状態の日本の哀れな姿をこれでもかとばかりに浮き彫りにする。このところ政府関係者や首相本人から、「蚊帳の外」ではない、とする見解が漏れて来るが、たしかに実態はこんなものだろう。政府・自民党内からさえも「外されている」との声が漏れ、日ロを交えた6者協議に期待する声も上がる。「北朝鮮への経済支援には日本の存在が欠かせず、少なくとも最後には出番が来る。ただ、他国任せに見える『拉致問題の解決』にどう道筋をつけるのか。首相はかつて国会で『外交交渉において政治は結果だ』と答弁した。ボタンのかけ違いを解消するのは容易ではない」(本文引用)。「政治断簡」はそうまとめた。「少なくとも最後には出番が来る」というのは、いささかやるせない。格好をつけるだけで良かった時代が終わり、ほんとうの政治力が必要になってきたいま、いよいよ出番のなくなる彼は、激動する時代の中で、彼自身だけでなく、日本そのものを漂流させている。以下の記事は長大だが興味深い内容が満載だったのでとりあえず紹介。本日は予定があるので、詳しくは後日に。大急ぎで書いたので、今日のブログは誤字脱字満載になったかも?
☆「米朝首脳会談は6月12日シンガポールに決定。めまぐるしく展開する北朝鮮情勢をどう読み解くか?by藤原敏史」FRANCE10(日仏共同テレビ局)
http://www.france10.tv/international/7042/
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2018年05月20日

過去の成果を食いつぶすだけになった政権

日立が英で建設予定の原発2基につき20年代前半運転開始を25年前後に変え、さらに27年4月とする案を関連企業に提案した、と4面の記事。「着工するかどうかの判断は19年にも下す予定だが、この時期が遅れるケースも想定しているもよう」(本文引用)という。自社の出資比率50%未満が困難なら撤退もあると表明。政府が強力に後押ししているが、金融機関は安全対策費の高騰など損失拡大を懸念する。国策原発は国がいくら力んでも、もはや落ち目を隠せない。同面「北朝鮮非核化に向け連携 太平洋・島サミット 首脳宣言を採択」では「太平洋地域にある18の島国・地域と日本による『第8回太平洋・島サミット』は19日、北朝鮮の非核化に向けた連携を初めて盛り込んだ首脳宣言を採択」「今月9日の日中韓首脳会談の共同宣言で盛り込めなかった『完全、検証可能かつ不可逆的な核廃棄』を明記した」(本文引用)とある。韓朝米中の主要当事国から締め出され、立つ瀬のない政府は、自分が存在感を発揮できるところを探して気持ちを鎮めるのに懸命。米朝首脳会談の記事に枕詞として必ず付随する米のリップサービス「完全、検証可能かつ不可逆的な核廃棄」が、サミット宣言に盛り込まれて安堵している模様。
みっともなく恥ずかしい外交の世界と違って国内の足元は盤石・・・ということもなさそうで、新潟知事選がもうじき始まるが、柏崎刈羽原発再稼働にいよいよ足がかりができたと思いきや、国政に逆風が吹くなか、コトは簡単に進みそうもない。実弾作戦か、大型事業誘致ちらつかせ作戦か。いつものカネまみれ戦術は沖縄で完敗したことを忘れない方がいいが、他に打つ手はあるのか?
☆「新潟知事選 公明党は自主投票へ」毎日新聞5月18日
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20180519/k00/00m/010/066000c?fm=mnm
☆「激震 知事選 県市長会、推薦見送り 原発争点、「勝ち馬」見極め難しく /新潟」毎日新聞5月18日
https://mainichi.jp/articles/20180518/ddl/k15/010/143000c
政権は血迷ったのか、このところヘンテコな閣議決定を連発中。「セクハラ罪はない」と奇妙な閣議決定をすると思ったら、以下のようなことまで言いだす始末。時系列で検証すれば明らかに加計ありきなのに、愛媛文書も県知事の招致も認めず今治文書も隠蔽し、必死に遁走を謀る。頼みの綱は過去の選挙で確保した圧倒的多数の陣笠議員蓮のみ。いつか必ず来る政権の終わりが、いよいよ地滑り的結末になることを誰も予測できない。
☆「安倍内閣が『柳瀬元首相秘書官と愛媛県の面会確認は困難』の閣議決定! 裏で今治市の2つの証拠文書を隠ぺい」リテラ5月19日
http://lite-ra.com/i/2018/05/post-4019-entry.html
こうなると以下の記事が、彼我の差を顕著にするばかり。戦後72年のありようが違いすぎたのだろうか。それとも我らの2000年の歴史が根本的に問われているのだろうか。
☆「5・18当日に生まれた遺族の物語に涙した文在寅大統領」HANKYOREN5月19日
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/27398.html
以下にところに注目すべき資料を見つけた。九州某炭鉱における強制労働の実態が克明に記述されている。まだ読みきれていないけれど必読と思うので先行して紹介。その下の記事は、5輪招致には原発再稼働なしが国際公約だったと書く。国際的大ボラを平気で放置して爆走する、みっともなさの極致!
☆「戦時強制労働の調査」
http://www.pacohama.sakura.ne.jp/kyosei/kyouseiroudo.html
☆「東京五輪招致委が“国際公約”した原発再稼動ナシ」日刊ゲンダイ13年9月11日
http://www.asyura2.com/13/senkyo153/msg/645.html
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2018年05月19日

だらだら続く敗北への2年をどう生き延びる

1面「トランプ氏、体制保証を明言 対北朝鮮非核化へ『譲歩』演出」、3面「トランプ氏 早々カード2枚 非核化なら体制保証 リビア方式を否定」がある。「トランプ米大統領は17日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が完全な非核化に応じれば、『(正恩氏は)とても強い保護を得ることになる』と語り、体制保証の用意がある考えを初めて示した。北朝鮮が嫌う無条件で先行して核放棄する『リビア方式』についても適用しないと明言。首脳会談より前に北朝鮮に将来の見返りを示して譲歩の姿勢を見せ、完全な非核化に応じるよう求めた形だ」(1面)「(金正恩氏に)体制は十分に保護されると言うつもりだ。どうなるか見てみよう。彼にとって最良なのは、取引をすることだ」「トランプ氏が座るソファの後ろでは、リビア方式を提唱したボルトン大統領補佐官が(中略)神妙な面持ちで立っていた」「ポンペオ氏にとって、この交渉は政治生命がかかった失敗のできない問題だ。ある国務省関係者は『省幹部会議の話題や指示は北朝鮮ばかり。ポンペオ氏の頭の中は北朝鮮でいっぱいだ』と話す」「11月の中間選挙を控え」「歴代政権が失敗した北朝鮮問題で成果を上げたい思惑を見透かされている可能性もある」(3面引用)
最後に引用した部分を考える。いろいろなところで言われていることだが、やはりアメリカは中東と東アジアでの2正面作戦で大規模な戦闘行為に突入することはできない。それは誰が見ても明らかなことだろう。米国が「北朝鮮が『完全かつ検証可能で不可逆的な核廃棄』の具体的な処置を取るまでは、見返りを与えない姿勢を取ってきた」(3面引用)のは、アベ政権が言うほど絶対不動の目標ではなく、多様な道筋のあとの最終目標に過ぎない。そして、東アジアが安定したら、とうぜん中東の混乱を収束させる次の手腕が試される。難しい綱渡りで、どちらも成功とは程遠いことになってしまったら、この世はとんでもない危機の時代に突入する。ディールなんてことで振り回されたくないのが庶民的本音。いま世界は固唾を飲んで事態の推移を見守っている。本来ならこの国に住むあらゆる人々が凄まじい緊張を感じているべきだが、さて、我らはどの辺を漂っているのやら。
Jアラートの訓練放送が周辺に鳴り響いたのは数日前。「これは訓練放送です」というアナウンスのあと、ぷわぷわと頼りない警告音が続くかと思ったら・・・なんと拍子抜け。なかったじゃないか。庶民的抵抗のなせるワザか、それとも政府の「指示」が「そこまでやったらお笑い種になる。かえって煽りを見破られる」と、世論を感知してためらわせたか、腑抜けに終った。そして一方、国会では政権が重要法案と位置付ける「TPP11」「カジノ法」「ギャンブル依存症」「働き方改革」「種子法」「森林環境税」等わけのわからんエトセトラ。次から次へと異様な法案が、モリカケ日報追及をくぐりぬけ、国会を通過していく。9月の自民総裁選でアベ3選を目指し突き進む。「外交のアベ」のメッキが剥がれ、以後はできるだけ波風のないように首をすくめてすり抜けていく算段か。
6月12日の米朝会談がどうなろうとも国内政治には影響させない予定だろう。どんな結果になっても「アベ外交」の成果にすり替える戦術を、怠りなく丁寧に工作中なのではないか。新聞記事で目立つのは、米国が「『完全かつ検証可能で不可逆的な核廃棄』の具体的な処置を取るまで」「圧力、圧力」と叫ぶのを常に記事の前面に押し出していること。今回のトランプディールが「思惑を見透かされている」と報道する背後に、必死に取り繕うアベ政権の思惑がにじんでいるような気がしてならない。いまの時期を70数年前の戦争に例えるなら、敗北感が漂う状況下で権力者がマル秘書類群を焼却処分しつつ、敗戦後の権力維持を懸命に模索している段階ではないか。また戦犯になりたくないと思っているような、そんな気が・・・。
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2018年05月18日

放言暴言詭弁はぐらかし隠蔽恫喝アラ探し

4面に「北朝鮮機『途中で落ちたら話にならんね』」の記事。6月予定の米朝首脳会談に関連して、アソウシ語る。「『あのなんとなく見てくれの悪い飛行機がシンガポールまで無事に飛んでくれることを期待します。途中で落っこっちゃったら話にならんな』と述べた」「2012年の自民党総裁選」「『暗いやつを選ぶか、あんまり頭のよくないやつを選ぶか。だったら、おなかの悪いのが一番いいぐらいじゃねぇか』と答え、安倍氏を支持したとも述べた」(本文引用)。なんだかこの人の放言が永田町界隈を怒涛のごとく揺らしておりますなあ。こういった暴言と同じレベルで言わせてもらうなら、おなかが悪くてただしゃべりまくる口先野郎と歳食って口にしまりがなくなった老年不良を比べたら・・・あ、どっちも変わらねぇじゃねぇか!
おなかの悪いやつが某放送局で以下のように語った。「『直接言ってこないのか』ということはおそらく、金正恩委員長に直接ということだと思います。われわれは北京ルートを通じてあらゆる努力をいままで行なっておりますし、今も行なっています。つまり、文在寅大統領が直接会って話をしている、あるいはポンペオ長官が直接会って話をする。それぞれのときに拉致問題について働きかけをしていただいていると思いますが、つまり、なぜ日本が自分自身に直接言ってこないのかということだと私は受け止めています。これはあの、あのー、見方によってはですね、いわば、えー、それには応じるかもしれない、ということかもしれないという分析もできるのだと思います」(一部文字起こし)と、これはアソウシの暴言放言に比べたらよほど洗練されているけれど、発言によってもたらされるものは、直接的な毒が強いぶんアソウシの勝ち。無意味なことを喋り散らし無意味な結論に誘導してケムに巻く話術で意味をはぐらかす手法ではアベシの勝ち。両者、変な技術で勝負しているなあ。
10面「経済気象台」に「アメリカが身勝手な理由」の記事。いつもの通りできるだけ真面目調に戻る。「トランプ米大統領の『アメリカ第一主義』が世界を混乱に陥れている」「身勝手な振る舞いの背景には」」「経済大国、軍事大国であること以上に、ドルが基軸通貨として絶大な役割を果たしていることがある」(本文引用)。以下統計数字が並ぶ。一部省略して並べると、購買力平価ベースでみた経済の世界シェアは15%。世界の外貨準備に占めるドルは63%。世界の為替取引の88%がドルで。多くの国の輸出がドル建て。エトセトラ。「つまり、必要十分なドルを保有・調達できなければ、世界の貿易・金融取引はまひしてしまう」「そこにドル供給者としてのアメリカの経済力の源泉がある」「しかし、この『とてつもない特権』を傍若無人に振り回すことが、アメリカをやがて窮地に追い込むかもしれない」(本文引用)とし、トランプ流はドルの地位低下のきっかけになりうるし、巨大な財政赤字を放置すればドルの信頼が損なわれる。一方、中国の伸長が世界経済の安定をもたらしたら、「ドルへの集中と依存も緩和される」(本文引用)という。記事は結論として、そうなりたくなければトランプ氏は身勝手な振る舞いをやめるべきだ、とまとめる。
記事の最初に、「経済大国、軍事大国であること以上に、ドルが基軸通貨として絶大な役割を果たしている」とあったが、経済のことは詳しくないブログ主の主観は、以下のように反応する。ドルも経済も軍事も、極限まで肥大化したアメリカにとってはぐるぐる巻きに一体化しているもの。だから、側から見ていると、どれかひとつが揺らいでも全体が揺らぐ。そして中東と東アジアを繋いで重たい天秤が動く。片やにイスラエル、もう片やに日本がかき回し役として位置する。まさかと思うが、日本はアソウシの言う「ナチスに」ではなく、「イスラエルに」学ぼうとしているのかな、などなど・・・。
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2018年05月17日

エネルギー基本計画から考えること

5面「『再エネ軽視』に異論 エネ基本計画案巡り外務省」にまず注目した。「政府が今夏の閣議決定を目指す『第5次エネルギー基本計画』の素案が16日、経済産業省の審議会に示され、了承された。前回計画から約4年がすぎ、太陽光発電などの再生可能エネルギーは着実に広がっているが、素案は相変わらず原発重視のまま。『脱原発』派のみならず、霞が関からも疑問の声が出ている」「原発事故後(中略)固定価格買い取り制度が始まり、再エネ比率はすでに15%程度。12年後に22%と言うハードルは低すぎる、との見方がある」「外務省は非公式の省庁間折衝で、30年時点の再生エネ比率を大幅に拡大するよう経産省に要求した」「こう主張する背景には、地球温暖化対策の国際ルール『パリ協定』をめぐる交渉で、米トランプ政権とともに日本政府が批判にさらされていることへの危機感がある」(本文引用)
環境省も再エネ推進に積極的で、日本生協連でも「再エネ比率を『最低でも30%、さらに先進国水準の50%以上を目指すべきだ』などとする要望書を(中略)経産相あてに」(本文引用)出しているが、経産省は電源構成比率を見直さない。理由のひとつは、固定価格買取制度で電力料金に上乗せする付加金をこれ以上増やせない、ということ。もうひとつは、再エネの比率を増やすと、原発などの電源比率を下げなければいけなくなり、再稼働の邪魔をする、ということのようだ。エネ庁幹部は「エネルギー政策は経産省の仕事だ。閣内不一致を問われるようなことには、徹底して戦わざるを得ない」(本文引用)と息巻いているとか。審議会委員のひとりが「原発新増設の議論必要」の記事で、“30年時点の電源構成は原発過大で再エネ過少。世界では再エネコストは劇的に安くなり導入量も激増。再エネを主力電源化するなら、30年の比率を30%程度にすべき。一方、原発の再稼働が進まないので、新増設と運転延長がなければ2050年には原発ゼロになり、脱炭素化が進まない。建て替えの議論をするべき”(以上要旨)と主張する。
経産省案は、世界の趨勢を横目で睨みつつ、彼らが国是とみなす原発推進を維持するための苦しい2枚舌を覗かせる。再エネは経済界としては関わる方がカネになる。しかし本気で関わったら原発からオサラバしなければならない。この二項対立を克服するため、彼らは様々な奸策を弄ぶ。まず産業界が太陽光パネル生産で十分な利益を得るよう政策操作し、その後ゆっくりパネルから離脱できるよう、不十分極まりないFIT制度を使って推進と抑制の手綱を調節する。都市部のパネル用地はすぐになくなり、次に耕作放棄された農地や管理の行き届かない山林に触手を伸ばし、地域住民の利益相反を助長する。この施策以前から農山村は崩壊の危機に直面しており、農地や山林の所有者にとって、新しい移住者にとって、多大な不利益を生じる可能性が現実味を帯びているが、それが明瞭に理解される以前に農山村住民と移住者の対立が醸成され、結果的に国はこの対立関係を高みの見物できる位置に自らを置くことに成功している。再エネが一定の比率で増えてきた現状で原発がベースロード電源として存在を確保できるよう送電線を増強したときも、国のこういった複雑な動きを見抜けず、農山村住民間のしこりを横目に、国がエネルギー政策の中心に原発を据えるのを許している。
エネルギー問題に限らず、あらゆる国策によって、過去一貫して農山村は都市に奉仕することを強制され続けた。経済力が十分でなかった明治以前、都市の繁栄は限られたものだった。そのときでも都市を維持するために農山村は細かく分断・孤立させられ、疲弊の極みを経験し続け、そしていまも同じ運命に晒されている。都市に移住した新都市生活者の意識も農山村の生き様を記憶の底に刻みつつ、農山村地域に戻って都市生活者の意識を頭上高く掲げて混乱を助長する。新しい時代を創るためにいま、この輪廻から抜け出す試みが必要ではないか、と思う。エネルギー問題の先に、都市から自存・自立する地方のあり方を想起する今日・・・。
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2018年05月16日

矛盾が矛盾を誘発する詭弁の迷路に落ちた人

なにかあるとすぐ「だから、私はそう言ってたんだ」という類の発言をする。「あんたそんなこと言ってなかったよ」と突っ込みたいが、あんまり酷い詭弁にあっけにとられて絶句していると正当性が認められたと確信し、いよいよ滑舌全開となる。「首相は14日午後の参院予算委員会の集中審議で、北朝鮮に関して『当然、金(正恩)委員長に私の考えを伝える必要がある』と話した。米朝首脳会談が成功し、ミサイル・核の問題とともに拉致問題も前進することに期待を表明しつつ、拉致問題は『最終的には日朝が交渉しないと解決しない問題』と指摘。『日朝が会談しなければいけないことに、金委員長に決断を迫りたい』と強調した」(本文引用)
彼には嘘をついているという意識はない。その場限りで適当に言い逃れ。縦横にべらべらしゃべっていれば相手が混乱し、喋り勝ちする。そういう経験を山ほど積んできたのだろう。矛盾を追及されても、その部分だけ訂正して謝ったら、喋り全体の不自然さは免罪されてしまう。そんな汚い話術を駆使して人間関係を生きてきたのだろう。
☆「日朝首脳会談が必要、金委員長に決断求めたい=安倍首相」ロイター5月14日
https://web.smartnews.com/articles/2GLpHdzC5pb
以下の発言も同様のケースで、前川氏が過去に発言したなかから前後を切り離して流用する、相手を貶めるずるいやり方だ。「国家戦略特区に京都産業大学ではなく加計学園を選んだという選定が正当であった理由を強弁したとき」「『前川前次官ですらですね、京産大はすでに出していたんですが、そのことはまだ準備がまだ十分じゃないという認識の上に、熟度は十分ではないという認識の上に、加計学園しかなかったとおっしゃっていたわけであります』」「首相は、先週生出演した『プライムニュース イブニング』(フジテレビ)でも、同じようにこう主張していた。『そういうなかにおいて、前川前次官も認めていることなんですが、そういう意味における熟度の高かったところが加計学園であり、積極的なアプローチをしたということなんだろうと』」(本文引用)。根拠など度外視して自分の発言を信じきって語る、自分に対する巧妙な詐術と言え、以下の記事は、前川氏はそんな発言をしていない、と反論する。
☆「安倍首相が集中審議で前川前次官の発言を捏造! 『前川も京産大は熟度が十分でない、加計しかないと認めた』と大嘘」リテラ5月15日
http://lite-ra.com/2018/05/post-4011.html
先のロイター記事には「元首相の森喜朗・東京五輪・パラリンピック組織委員会会長を北朝鮮に派遣するのかとの質問には『まったく考えていない。五輪に専念してほしい』と答えた」(本文引用)とある。以下に関連記事があり、取り残された日本の寂しい実情が時系列で克明に記されている。「6月に開催が予定されるトランプ大統領と金正恩委員長との米朝首脳会談が終わった後、すぐにその現場に安倍総理が駆けつける」(本文引用)というウルトラC案が不発となり、米韓中にお願いするしか方法がない中、最後の一手に森元首相を特使として北朝鮮へ派遣する案を首相自ら否定する。現状、米朝会談直後の現場に駆けつける日朝会談案が消え、森特使案も霧の中、トランプが帰途に日本に立ち寄って結果を伝える案が進む。「金委員長に決断を迫りたい」などと格好をつける以前に北朝鮮の政治利用しか考えなかった姑息が彼を追い詰める。
☆「【特報】安倍首相があの『元総理』を北朝鮮に派遣か」週刊現代5月14日
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55650
もう一つ象徴的かつ衝撃的記事を紹介する!
☆「シンガポールで開催される米朝首脳会談は、どんな結果になっても金正恩氏の勝利ーー専門家が指摘」BUSINESSINSIDER5月14日
https://www.businessinsider.jp/post-167241
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2018年05月15日

「身をすくめてこそ浮かぶ瀬もあれ」?

東アジアに政治的安定がもたらされるかもしれない、との期待を持つ。しかし、世界の全体像で考えると、必ずしも手放しで喜ぶ気になれない。トランプ氏の思いつきで始まった米朝首脳会談が、彼一流の政治力学に支配されているのが気にかかる。1面「米大使館、エルサレム移転 ガザ抗議デモ37人死亡」にあるように、「米国は在イスラエル大使館を商都テルアビブからエルサレムに移すのに伴う記念式典を開催した」「『エルサレムの地位はイスラエルとパレスチナの和平交渉で決める』としてきた従来の中東政策を転換」「米国が主導する形での中東和平交渉は絶望的になった」(本文引用)。とりわけ刺激的なのは15日が「ナクバの日」としてパレスチナ人の心に刻まれた日であることだ。「パンドラの箱」がトランプ的政治力学で簡単に開けられてしまった。パレスチナ人たちは、イスラエル軍の狙撃手に狙われないように、タイヤを燃やして煙幕を張り、命がけの抗議行動を展開している。多数の死傷者が出るなか、13日には米大使館のエルサレム移転を歓迎する式典が、招待86カ国中の出席23カ国で開催された。日本は出席しなかったというが、これに先立ち、首相は1〜2日にイスラエルとパレスチナを訪問。以下の記事にあるように奇妙な歓待を受けている。侮辱か歓迎か。かなり複雑な空気が漂う!
☆「イスラエル、「靴のデザート」で物議=安倍首相との夕食会で提供」JIJI.COM:5月8日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018050800188&g=pol
さらにトランプ的ディール外交はイラン核合意からの離脱という暴挙に及び、これも中東の混乱を加速している。その影響か、11面「子連れテロ 爆発5件 IS系過激派 指導者逮捕に報復か」には、中東の火種がアジアに燃え移った可能性を浮かび上がらせる。そして同面「北朝鮮への見返り『体制保証を用意』 米国務長官 完全な非核化条件」がある。訪朝時、ポンペオ氏は金正恩氏に対し「トランプ大統領が望んでいるのは、北朝鮮が核兵器を完全廃棄するのを見ることだ。その代わりに、我々は北朝鮮の人々が豊かになる機会を得るという確約をする用意がある」(本文引用)と述べた。米の民間企業が電力や農業分野で北朝鮮を支援することが想定されているともいう。その記事の隣に、「米中朝 交流活発化 北朝鮮高官が訪中、経済協力協議か」がある。そこでまた思い出す。北朝鮮が咸鏡北道豊渓里の核実験場を廃棄すると発表。「透明性を確保するため中国、ロシア、米国、英国、韓国の国際記者団に現地取材を許可し、必要な便宜をはかる」(本文引用)としたが、国際記者団に日本が含まれていないことに注目。「圧力、圧力」一辺倒路線のツケがここにきて露呈している。
☆「北朝鮮核実験場、23〜25日に廃棄の式典 取材も許可」朝日新聞5月12日
https://www.asahi.com/articles/ASL5F2QLYL5FUHBI009.html
それはそれとして、気になるのはトランプ氏の地球儀俯瞰外交だ。中東ではいっそうの混乱を招くことも厭わず、東アジアでは「米国の安全保障問題が最優先」としてまったく別の動きをする。期待はするものの、なにしろ天秤をぶらさげた力学の結果だ。周回遅れで蚊帳の外のアベシ的「圧力」路線も天秤の一端を担っていることは間違いないし、或る日突然、トランプ氏の力学に変化が起こり、くるりと対応が変わる可能性も否定できない。インドネシアに及びはじめた中東の嵐が、彼のやり方にどう影響するかわからない中、周回遅れで慌てふためきつつ「圧力、圧力」「改憲、改憲」「隠ぺい、隠ぺい」とわめきまくる政権が、7面「財政破綻 国債が紙くずになる日」にまでちゃんと対応できるのか、はなはだ疑問。考えるだに身の縮む思いがする今日この頃。「身をすくめてこそ浮かぶ瀬もあれ」なんて言ってる場合ではないのだ。
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2018年05月14日

危機に直面して首をすくめる前にやること

1面「米大使館きょう移転 エルサレムへ」に注目。明15日は「パレスチナ難民がイスラエル建国で故郷を追われたことを思い起こす『ナクバ(アラビア語で大破局の意味)の日』」「自治区では14、15両日、大規模抗議デモが行われる見通しで、イスラエル治安当局との衝突が懸念されている」(本文引用)。そして2面に「イラン、イスラエル対立 トランプ氏の中東政策 緊張高める」がある。エルサレム首都宣言、米国大使館移転、イラン核合意からの離脱。「国際協調を無視したトランプ米大統領の中東政策が、イランとイスラエルの緊張を高めている。イスラエル軍は10日、『シリア領内のイランのほぼ全ての軍事施設』を空爆。内戦下のシリアから紛争が拡大する恐れが危惧され」(本文引用)、中見出し「米ロ巻き込む恐れも」には、米はサウジや他のアラブ諸国と「イラン包囲網」を画策、「米軍とイスラエルが、ロシア、イラン、アサド政権とぶつかる事態となれば、紛争はシリア領内にとどまらず、中東各地に拡大することが危惧される」(本文引用)という。そこへ突発した1面「パリ中心部刃物で殺傷 1人死亡4人負傷 ISが犯行声明」と「一家6人自爆テロ インドネシア7人犠牲」。宣戦布告なき第3次世界大戦の危機がいよいよ切迫している。東アジアの情勢がこれにどう影響を与えるのか簡単に計れないものの、世界は大揺れに揺れ動いている。最悪のシナリオも念頭に置かないと、近未来の世界を見誤る。
そこでふと思い出すのが11日の我が家購読紙3面「てんでんこ」だ。表題「避難で頼った500メートル内陸の親戚宅。海辺の惨状は伝わっていなかった。」で、「500メートルほど内陸の親戚宅に着いたのは、午後8時ごろだった。出迎えた家人は」「着の身着のままの姿を見て、けげんそうに言った。『どうしたの?』。海辺の惨状は伝わっていなかった」(本文引用)。これは第3波の津波が静まった後のことで、記事から推測して地震発生からおよそ5時間後くらいの千葉県の状況。わずか500メートル離れたところでは、沿岸部の津波被害についてはまったく情報が伝わっていなかった。テレビもラジオもダメ、その他あらゆる情報獲得の手段が断たれた状況では、とつぜん襲った大惨事に対して有効な対処を個人に求めるのは難しい。それにしても危機に際して内向きに閉じこもる動きは、否定できない人間心理と言える。情報過小の下では、いっそう内向きの心理にならざるを得ない。
そこで、宣戦布告なき第3次世界大戦の切迫した危機を思う。我らはこの状況に対して、必要十分な情報を持っているだろうか。必要十分な判断能力を持っているだろうか。さらに、必要十分な対抗手段を持っているだろうか。いやその前に、自らの意志で危機から脱出する積極的な行動をとる準備はできているだろうか。ひたすら「嵐よ、わが身にだけは近寄るな」と身をすくめていないか。緊張がずるずると引き延ばされ続けたあげくには、疲れ果てた精神は、ともすれば緊張をことさら声高に叫ぶ者たちに敵意の矛先を向ける。そんな心理的逃避の気分をいつも用意していないか。そして「わたしたちは被害者。わたしたちは知らなかった」という言葉を最後の言い訳として確保していないか。
以下のような記事を紹介しておく。これを読んで、迫りくる現実にしっかり身構える自分を確保できるか。批判も肯定もあろうが、読んだあとで今日の1面「トランプ氏来日要請 日本政府 米朝首脳会談の直後」の記事をどのように読み取るか。自分の位置を測る尺度として記事を利用するのも、個人の前向きな出発点のひとつとして適当かと思う。
☆「【佐藤優徹底解説:激動する北朝鮮問題】安倍外交はなぜ負けたのか」ビジネスインサイダー5月11日
https://www.businessinsider.jp/post-167179
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2018年05月13日

いまJアラートでうずくまる人々の心は

昨日の我が家購読紙にこんな厳しい言葉はなかった。内容はほぼ同じ、両者の主張を対照したイラストも同じだが、細部は少し違う。ネット配信は午前8時38分。丁寧に比較するとネット配信で記者が描きたかったことが鮮明に浮かび上がる。いまは表題だけにして詳しく比較はしない。昨日の2面表題は「時時刻刻 愛媛知事、反論次々」だった。
☆「『過去にないウソつき政権』自民内に危機感 加計問題」朝日新聞5月12日
https://www.asahi.com/articles/ASL5C5H4XL5CPTIL01F.html?iref=com_alist_8_02
東京新聞5月12日記事が興味深い。加計の獣医学部開設をめぐり15年4月、学園や愛媛県幹部らが柳瀬氏と面会した際、学園側出席者は要旨以下の説明をした。「首相と加計孝太郎学園理事長が会食した際、『下村博文文部科学相(当時)が、加計学園は課題への回答もなくけしからんといっている』との発言があった」と。これを受けた柳瀬氏は「課題への取り組み状況を文科省に説明するのがよい」と学園側に助言。同席した県幹部の作成した文書に記載されている。下村氏は発言を否定。柳瀬氏も国会答弁で、「そのような話が出た記憶は全くない」と言う。しかし政府関係者の証言から、首相が15年4月2日の面会前に加計の獣医学部開設計画を聞かされていた可能性が出てきた、と記事は指摘する。柳瀬氏は国会答弁で、15年2月から6月の間に加計学園関係者らと官邸で3回面会したと認め、国家戦略特区での獣医学部開設を協議したと明かしている。「しかし、4月の面会の際、安倍首相と加計理事長の会食が話題になったことを『記憶がない』とし、自身の助言についても『私がそういう発言をしたという覚えもない』と述べた」(以上記事要旨、「」内本文引用)
下村発言はこれまでも各紙で記事になっているはず。「政府関係者」の証言で、柳瀬氏と面会した「学園側出席者」が、面会席上で発言したものとして再確認されたわけだ。下村氏も柳瀬氏も否定しているが、バーベキューやら愛媛文書やらを併せて時系列的な辻褄は合う。まさに朝日の記事にある自民党の閣僚経験者談「こんなに国民にウソを平然とつく政権は過去にない」(12日記事より)である。あまりのことにあきれて以下のような指摘が出てくる。「首相秘書官の職務権限や官邸という場所で会ったことを考えれば、外形的には首相の命を受けた行動」(本文引用)つまり個人が勝手に会い、勝手な発言をしたでは済まない立場にある者の言い逃れでしかなく、どこへ出ても通用しないことがまかり通ろうとしているってことだ。
☆「柳瀬氏答弁『法廷では通用しない』不合理弁解に弁護士」毎日新聞5月12日
https://mainichi.jp/articles/20180513/k00/00m/040/019000c
こんなイカれ切った政権の故か、弁護士資格を持ち、法務大臣までした経験豊富な人物までが、デタラメの極地を徘徊する。「公共の福祉」と「公益及び公の秩序」の区別がつけられないなど「学校でナニを習ったの?」と言いたくなる無惨さ。彼は支離滅裂の荒野を彷徨っているようだ。大財閥の御曹司でスタンフォード大卒で放言フシュー居士として有名なアソウシなんぞと同列か。
☆「NHKで大暴言、憲法読めない高村副総裁が露呈―自民党改憲草案のデンジャラスさ」志葉玲16年4月5日
https://news.yahoo.co.jp/byline/shivarei/20160405-00056217/
3面「森友交渉記録 財務省に存在 国会提出へ」、7面「非核化の見返り示唆 ポンペオ氏『協力の用意ある』」「『拉致すでに解決』北朝鮮が論評配信」があり、内外ともいまだ後手後手に回るだけの政権。それを繕うため近く全国的に「Jアラート」訓練を実施するとか。やることなすことムチャクチャの極みにある。これでも支持しようという人たちは、どこまで付き合うつもりやら。
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2018年05月12日

イジイジとケチ臭さ満開の春や春〜〜!

1面トップ「柳瀬氏の名刺公開 愛媛県知事『県職員が交換』」。2面「時事刻刻」でも「愛媛知事、反論次々」があり「元首相秘書官の国会答弁に、愛媛県の中村時広知事が11日、反論を展開」「野党は中村知事の参考人招致を要求。政権や与党は防戦一方」「林文部科学大臣は(中略)文科省から内閣官房に出向していた職員が『面会に同席していたと思う』と説明していることを明らかに」(本文引用)したという。野党は愛媛県知事の招致を要求。だが、政府・与党は「中村知事の招致を認めることで加計学園理事長の加計孝太郎氏らの招致につながり、『収拾がつかなくなる』(中略)と」(本文引用)警戒し拒否している。前知事は呼ぶが現知事は拒否する。前知事は政権に都合のいい人材だが、現知事はなにを発言するかわからない。そんなこんなでテンヤワンヤ。自民党のベテラン参院議員は「幕引きのはずが、ほころびが出た。支持率に跳ね返り、来年の参院選まで影響は続くだろう」(本文引用)と嘆く。
☆「自民、中村愛媛県知事の参考人招致を拒否」共同通信5月11日
https://this.kiji.is/367568900672013409
現知事は以下のように、いまのところ真っ向から正論を展開中。前知事は昨日の我が家購読紙に「参院に呼ばれた加戸氏は独演会さながら『会合でアドバイスいただいたことが、獣医学部の認可に結果的につながった点で、感謝申し上げたい』と語った」(昨日の記事引用)とある。政権はどん詰まり!
☆「愛媛知事『職員は子供の使いじゃない』柳瀬氏の名刺公開」朝日新聞5月11日
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180511-00000025-asahi-pol
百万歩譲って、首相秘書官が勝手に加計学園に便宜を図って他を無視したとしたら、権力を笠に着て秘書官が勝手をしたということ。彼にはそれをするのにいかなる利益があったのか。理由もなくそんなことをやるワケはない。法的に責任を追及され、場合によったら犯罪行為・・・なんて疑惑にも発展しかねない重大事に、首相は秘書官を擁護する。(柳瀬氏は)「誠実に答えていた」(学園関係者との面会を報告しなかったことについて)「全然問題ではない」(1面本文引用)と、逆説的に自分たちが関わっていることを認めるような言いぶりだ。哀れなほどうろたえ、ただひたすら逃げ回るのみ。呆れてモノが言えないほどの末期症状だが、追い詰められたときほど権力者のあくどさは醜さを増す。頭隠して尻隠さず状態下で延命策を必死に模索する。哀れの極み。そのあくどさに愛想をつかすのは、いまや右も左もないようだ。
☆「特集ワイド『右』『保守』にも『安倍政権NO』」毎日新聞5月11日
https://mainichi.jp/articles/20180511/dde/012/010/024000c
「月刊日本」という雑誌があると知ったが、右の考え方が基本とは言いながら、政権の現状に対する指摘には多くの点で納得がいく。なにはともあれ憂国という心情には、汚辱に満ちた権力亡者の悪あがきは見るに耐えないということか。
☆「石井一 約束を破ったのは北朝鮮ではない、日本だ」月刊日本5月3日
http://gekkan-nippon.com/?p=13334
安倍政権の命運を握る公明党が、以下のような動きを見せはじめている。また、4面「総裁選へ地方票争奪」では、自民党内の対立激化が語られ、同面「米朝会談『突破口に』」では、「司令塔」で胸を張ったはずの拉致問題でも「我々は北京ルートを通じて、あらゆる努力を行なっている」(本文引用)と主体性の無さをさらけだし、蚊帳の外から抜けられないままでいる。さらに同4面に「国民投票改正案を説明」の記事。まだ諦めきれないイジイジしたケチ臭さ満開の春。醜悪!
☆「安倍首相で本当にいいのか! 『安倍退陣』を視野に動き出した公明党の裏事情=鈴木哲夫」毎日新聞5月8日
https://mainichi.jp/sunday/articles/20180501/org/00m/070/007000d
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2018年05月11日

追い詰められてもなぜ必死にしがみつく?

29面に「『記憶がない』一転 柳瀬氏『愛媛・今治を聞かれた』 面会認めず1年 弁明」がある。1年間「記憶ない」で通してきて最近、記憶を「調整」して少しだけ思い出した。13面「オピニオン&フォーラム」の「本当に『記憶にない』?」で3氏が指摘。「事実から浮かぶ不自然さ」は「妻から浮気を追及された夫は『その日は女性と一緒に食事はしたが、浮気はしていない』と言えばいいのに、『その日は女性と会っていない』と言いがちです」(本文引用)と皮肉る。「『報告せず』なぜ記憶鮮明」は「愛媛県や今治市職員が同席したかについては『いまでもわからない』と説明(中略)記憶が曖昧でも不思議はありません」「印象的だったのは(中略)『総理に報告したことも、指示を受けたことも一切ない』と言い切ったこと」(本文引用)と矛盾を突く。「『メモ残さず』あり得ない」では「役所というところはきちんとしていて、メモのような文書も結構残っている。職員は実は自分の身を守るためにメモを残している面がある」(本文引用)と指摘。メモは我が身に不都合が起こったとき、適宜引っ張り出すか慌てて破棄するもの。今回の場合は破棄対象。それが真相だね。
それにしても他の事業者とは誰とも会っていないのに、15年2〜3月、4月、6月と頻繁に「加計学園」関係者と首相官邸で面会する。12面「社説」の「柳瀬氏招致 『加計優遇』は明らかだ」に「一連の経緯について『『総理に報告したことも指示を受けたことも一切ない』と断言」「関係業者との付き合いについて定めた大臣規範に触れることのないよう、首相に助言することもしない。不自然で、およそ信じることはできない」(本文引用)と指摘されて当然。そして3面の「面会の核心 繕う弁明 報告なし 与党も違和感」で「面会自体を認めなかったこれまでの姿勢からは撤退」「安倍政権は追い込まれていた」(本文引用)とあるように、自民党はこれで幕引きをしないと大変なことになる、と慌てている。2面「加計厚遇 鮮明に 柳瀬氏『特区関係の面会 民間は加計だけ』」中見出し「首相別荘バーベキューで接点」「『総理に報告必要ないと判断』首相の知った時期なお焦点」では15年の約5ヶ月間に(柳瀬氏が)3回も面会しておきながら首相が加計の獣医学部新設計画を知ったのは、17年1月20日に特区事業者として正式決定されたときだという不思議。5面「不透明な『新事実』」では「参院に呼ばれた加戸氏は独演会さながら『会合でアドバイスいただいたことが、獣医学部の認可に結果的につながった点で、感謝申し上げたい』と語った」(本文引用)とあり柳瀬氏の発言と矛盾しそう。いや、加戸氏は、首相案件じゃなく官僚忖度案件と言いたいのか。この人はいつも、微妙に変な発言をする。
1面トップに「柳瀬氏『加計側と3回面会』 首相に報告『一切ない』」があるが、「天声人語」を読めばすべて事足りる。ただし、記事の最後に「官僚たちによる公文書の改ざんや答弁のごまかし」(本文引用)と書き、政権の体質に触れていないのが残念。重要なのは、加計スキャンダルの隣にある「解放の3米国人帰国」の記事。米朝間の交渉はどんどん進み、たちまち3人解放。3面「北朝鮮、米朝会談周到に準備 圧力強化回避狙う」でトランプ氏は「首脳会談の時に解放され、帰国できると思っていた」(本文引用)。一方で「南北会談で文大統領から、日本が拉致問題の解決を求めていることを伝えると、金委員長は『韓国やアメリカなど、周りばかりが言ってきているが、なぜ日本は、直接言ってこないのか』」(本文引用)とか。お友だち優遇ばかり先行し、拉致問題は政治利用するだけで前に進める意思がなかった。その結果がいまを創っている。それに気づかないと、国民はまだ山ほど騙されるよ!
☆「『なぜ日本は直接言ってこないのか』金委員長 拉致問題で発言」FNN5月10日
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20180510-00391688-fnn-pol
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2018年05月10日

周回遅れの蚊帳の外で荒波に大慌て

16面「社説」に「イラン核合意 崩壊させてはならない」と「日中韓サミット 外交の『空白』埋める時」が並ぶ。まず「イラン核合意」から。「トランプ米大統領がまたも、一方的で無責任な決定を発表した」「合意から離脱し、経済制裁を復活」「国際原子力機関は査察を続けており、イランが約束を守っていることを確認している」「トランプ氏の決断は、イスラエルを支持する米国内の自らの支持基盤を意識したとみられる。国内政治の思惑で約束をひるがえす米外交は着実に信頼をなくしつつある」「英仏独の首脳が続ける説得の努力に、安倍首相も加わるべきだ。『日米は100%ともにある』と繰り返すだけでは、健全な関係とは言えない」(本文引用)とある。
同じ「社説」の「日中韓サミット」では「東アジアの国際関係に地殻変動が起きるかもしれない今だからこそ、安倍政権が後回しにしてきた近隣外交という『空白』を埋める作業が必要だ」「首相は日米同盟の強化やトランプ米大統領との『蜜月』をアピール。『地球儀を俯瞰する外交』を掲げ、『76カ国・地域を訪問し、600回の首脳会談を行った』(中略)と強調してきたが、足元の近隣外交はおろそかだった」「もはや米国一辺倒な姿勢で立ち行かないことは明らかだ。刻々と変化する情勢に機敏に対応するためにも、中韓両国との緊密な意思疎通が欠かせない」(本文引用)とある。「日米は100%ともにある」「米国一辺倒、圧力一辺倒」がアダとなり、東アジア外交では空白というより高飛車外交で関係を荒れさせてきた。こんな姿勢が尾を引いて、とつぜん降って湧いた米朝首脳会談、南北首脳会談、中朝首脳会談、米韓首脳会談の急展開に、振り上げたこぶしを下ろすタイミングを見失っている。日中韓サミットで蚊帳の外批判をかわそうとしたものの、またまた降って湧いた米の「イラン核合意離脱」の衝撃が、「地球儀俯瞰外交」と格好つけていた背中をドンと突く。
3面「時時刻刻」に「また『協調』より『自国』 米、イラン核合意離脱 北朝鮮牽制する思惑も 英仏独の仲介不発・イランは欧州頼み 石油高騰日本も貿易で影響」と「解/説 トランプ流『二つの核』取引」がある。「米国が一方的にほごにしたことで、国際社会から失った信頼は大きい。『核合意以外にイランの核開発を規制する手段はなく、イランは遵守している』というのが国際社会の共通認識だった」(本文引用)。米研究員は「ばかげた決断」と批判し「北朝鮮は米国との交渉に意義があるのか、疑問を抱くはずだ。はしごを外されたイランのようにはなりたくないと考えるだろう」(本文引用)と指摘する。「解/説」でも「北朝鮮からすれば、国際社会が何年もかけてまとめた合意を一方的に離脱する米国の姿は、信頼できない相手と映るだろう」「だが、共和党と民主党の対立が深刻で、前任者の成果を否定することが繰り返されてきた米国の現実を、世界は知っている」(本文引用)とある。
そして肝心の東アジア外交の要、「北朝鮮の非核化」である。1面トップ「米朝会談へ事前交渉難航 米、核技術者の移住要求 データ廃棄も 北朝鮮は難色か」と「日中韓非核化手法示せず 首脳会談 連携では一致」。米朝会談の事前交渉はトランプの予測し難さでこれからも難航必至。日中韓首脳会談では圧力重視の日本と対話に重きをおく中韓とで極端な開きがある。2面「非核化行程に深い溝 『完璧』迫る米 中国にすがる北朝鮮」の「日本・中韓 立場に違い 非核化への『圧力』巡り」では中韓両首脳が日本政府と国民に圧力一辺倒路線の見直しを促す一方、「首相は記者の前で『圧力』という言葉は一度も使わず、共同記者発表で『日朝平壌宣言に基づき、不幸な過去を清算し、国交正常化をめざす』と述べた」(本文引用)。周回遅れで蚊帳の外の駄々っ子が、なだめすかされながらやっとメンツを保つ。だが「外交巧者」のメッキはとっくに剥げている!
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2018年05月09日

この国に民主主義は育っていなかったのか

14面「社説」「麻生発言 なぜ首相は黙っている」と「文大統領来日 首脳往来で関係強化を」で、まず「麻生発言」から。麻生氏は常々異様な発言をする人ではあったが、このところ異様な発言の合間に異様でない発言を挟んでいるのかと思うほど、異様な発言が目立つ。内心思うところがあっても、グッと堪えて格好つけるのが世間では「大人」(この言葉あまり好きじゃないけれど)と言うんではなかったか。寄る年波に勝てず、思うことと言葉の合理的調整力を失い、時宜を得た政治的発信ができなくなっているなら、政界引退が適当だと思うね。
次の「社説」に、文在寅大統領が来日するとある。「となりの韓国の大統領が6年半もの間、日本を訪問しなかった。今度こそ、この異常事態に終止符を打たねばならない」(本文引用)というが、副総理が理非判断能力を失っており、なにを言いだすかわからないようでは、大事な会談をぶち壊しかねない。「麻生発言」には書かれていなかったが、出席中のG20会合を、合間のぶらさがりで「G7」なんて言う人だ。認識がその程度で世界的会議に出席していいのかね。会議の席上でも「G7」なんて口走ってないだろうね。まさか韓国大統領に「金さん」なんて話しかけないだろうね。「麻生発言」の冒頭で、「安倍首相は、いつまで麻生財務相を放任するのか」「大臣や副大臣の問題行動にそれなりに対処してきた安倍首相も、麻生氏には何の苦言も呈さない。これも異様だ」(本文引用)とあるが、重要な外交の場でトンデモ発言などしたら交代では済まないかも。
本日の我が家購読紙を見渡すと、いまやこの国は末期も末期、どうしようもなく崩れていると思わざるを得ない。1面トップ「6・8兆円 シャイアー買収合意 武田薬品、日本企業最大」とあり、2面「時時刻刻」の「武田 身の丈超す買収」中見出し「米国市場の販売拡大 新薬候補を取り込み」「成長確保へ重ねた巨額買収 成果に乏しいの指摘も」で、1面記事の中身が知れる。「創業230年を超す製薬大手の老舗」「身の丈を超える巨額買収は財務悪化と背中合わせで、リスクも伴う。渾身の一手の成否が問われる」(2面本文引用)。海外企業の大型買収・出資ランキング表があるが、なかでも突出した金額だ。グラフ「武田薬品工業の業績は伸び悩んでいる」では、2010年のピークを最後に下落。15年には大幅赤字に転落し、17年は少し持ち直しているものの勢いがない。自力での新薬開発が低迷しているとき、業績回復を急いで買収戦略加速にかじを切る。その金額のいくらかでも研究に投資すればいいのに超大型買収に賭け、自力を損なう方策に走る。この国全体が老いを加速し、焦っているのを感じさせる。安倍政権が権力に恋恋としがみつく姿もまた、この国を牛耳ってきたものたちが夢を捨てきれずに足掻いていることの証明。放置すれば来たるべき未来の混沌がいよいよ不可避になるとの実感がつのる。
9面「三菱重工、MRJが重荷 開発子会社債務超過倍増 営業利益16%減 3月期」も同じこと。7面「教えて! 金融政策」で日銀の「誤算 物価上昇2%難航」「政府との『目標』撤回できず」も然り。そして、お友だち優遇が露呈した「『公募』の研究者事前調整 内閣府のプロジェクト」は、先に選ぶ相手を決めておき、形だけ公募する姑息や哀れ。1面「天声人語」に「いったん市民に明らかにされた情報が、翌年には隠される。その経緯に驚く」「市長は」「『国や県は一緒に取り組んできた仲間だから迷惑はかけられない』。では柳瀬氏が前言を翻したら」「『よもや『廃棄した』とは言うまいが」(本文引用)。仲間意識で公然と事実を隠す今治市。こんなことを許したら、この国は明治以来の歴史的変遷を根本から疑う必要が出てくる。現在の民主主義の実体が問われる。
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2018年05月07日

映画「ブリキの太鼓」79年ドイツ

ギュンター・グラスが59年に発表した小説を79年映画化した。ダンツィヒ(ポーランド名グダニスク)はドイツ人が多く住む地域だった。1939年9月1日、ヒトラードイツはここに侵攻し、第2次世界大戦が始まった。独仏合作のこの映画は、主人公オスカルが誕生し、成長を止め、成長を再開するまでの21年間を描く。原作と映画は少し違い、原作では1954年30歳のオスカルが、精神病院で半生を語る。
オスカル誕生の1924年は大恐慌の始まる寸前。3歳時点の街には不穏な空気が満ち、インターナショナルの音曲が流れる一方で国家社会主義者(街で石を投げられる少数派)の胎動も見られる。偽善に満ちた日常を生きる大人たちの自堕落な醜悪さに気づいたオスカルは大人になることを拒否し、成長を止める。太鼓の技と奇声を発してガラスを破壊する能力で周囲に大きな影響を与え、ときにナチスの集会を混乱におとしいれたりするものの、時代の流れには逆らえない。感受性豊かな母は、醜悪が勢いを増す日常に反発し、無理に馴染もうとしてかえって狂死する。
ドイツの侵攻で独領となったダンツィヒはナチス一色に染まり、ユダヤ人への迫害が勢いを増す。そして、世界大戦の勃発とともに逆らう声は完全に消滅する。戦火が拡大するにつれて市民生活は豊かになり、華やかな雰囲気に満たされていくが、それに疑問を持つものは皆無。オスカルも例外ではなく、鬱屈する日常への反発もあってサーカス団仲間と軍服で戦地慰問の旅に出る。愛情を感じていた仲間の死を機に実家へ戻るが、ダンツィは連合軍の攻撃で瓦礫の山と化しており、父はナチスから遠くなりつつある。
戦争が終わりに近づき、ソ連軍が攻め込んでくる。父はあわててナチスの党員章を隠そうとするが、オスカルはそれに反発、ソ連兵の前で父の手に党員章をねじ込む。父はあわててそれを飲み込もうとして苦悶し、かえってソ連兵に撃ち殺される。父の葬儀の場で、全てが終わったことを悟ったオスカルは止めていた成長を再開する。そして、義母と祖母を残してドイツへ旅立つ。
ストーリーは以上。記憶が頼りで、順序があちこち間違えている可能性はある。それでも以上からわかるように、この映画はダンツィヒを舞台にナチスの台頭から崩壊に至る過程を、成長を止めたオスカルの視点から描いている。第1次世界大戦で大敗北を喫したドイツが凄まじい戦後の危機を通り抜けたあと、わずかのあいだに再び世界を巻き込む戦争へのめり込んでいき、2度目の大敗北に至る。その過程で、ドイツの良心が成長するのを止めてしまった、とブログ主は理解した。オスカルが義母と祖母を置いてドイツへ旅立っていくとき、成長を始めた彼は、彼の地でどんな成長を遂げていくのか。ラストシーンを見ていると、まだ同じことが続く可能性が予見されているように感じた。
原作は59年。映画は79年。アウシュビッツ裁判が60年前後。仏映画「去年マリエンバートで」が62年の作品である。「マリエンバート」に強い影響を受けたドイツの若い映画人たちが低迷するドイツ映画の再興を目指して動き始めていたものの、これだけ優れた映画が創られるまでには、さらに長い年月が費やされた。「橋」「最後の橋」「08/15」「菩提樹」など個人的に思い出せる独版戦争映画でも、ナチスの描写は慎重に避けられている。これだけ克明に描かれるには並大抵でない葛藤が積み重なったことだろう。「ブリキの太鼓」のラストシーンになにやら吹っ切れないものを感じたのは当時の時代状況(東西冷戦、ベルリンの壁)のゆえか。59年の原作は映画の低迷と比べ飛び抜けて先進的だったのかもしれない。「顔のないヒトラーたち」の設定が、文化的に当時の世相の全てではなかったことを示す証とも言えそうだ。それら時代を乗り越える意思が、当節の某国よりはるかに実のある現在を形作っているのは確かなこと。某国はいま、ナチスに学んで旧帝国の栄華を取り戻そうと躍起になって、アナクロ的末路を突き進む!
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2018年05月06日

「自然を守れ」のスローガンに加えたい概念

1面トップ「林業公社 債務計2200億円 廃止11県 資産額、実際は4%」に注目。「借金で木を育て、売った収益で返済する。そんな青写真で事業を続けてきた都道府県の外郭団体『林業公社』の廃止が近年相次いでいる」(本文引用)。39都道府県のうち14府県が公社を廃止。うち11県が森林資産の評価額を回答。債務2200億円に対し、時価評価額は100億円弱という。回答していない府県もあるので、実価額はさらに変動する模様。国土の7割が森林で、そのうち3割が国有林。残る民有林を対象に、1960年代に公社が設立された。借金で木を育て、伐採して土地の所有者と収益を山分けする仕組みだったが、「木材価格が下がり、売れても利益が出にくい実態がある」(本文引用)という。どうしてこうなったのかの記述はないが、28面の「森林資産 隠れた損失 公社廃止で497億円が1億円に」で、少しだけ触れている。「島根県は(中略)『拡大造林は国策でもあった』と国に支援を求める方針だが、林野庁は朝日新聞の取材に『公社を設置して事業を進めたのは都道府県側』と話している」(本文引用)とある。
当ブログで以下のように書いた記憶がある。「林業は戦中には戦争に必要な木材等の物資を補給するために消費された。松根油生産のため根っこまで取り尽くされ、各地で土砂崩れを発生させたのはよく知られる事実だ。戦後の計画造林によって成長の早い樹木、金になる樹木が集中的に植えられ、それが伐採に適した時期が来る頃には、外国産の安価な木材が市場を席巻し、国内の多くの山林は不十分な間伐を経て放置され、育ちすぎて山林や農地、道路を荒らし、家屋まで脅かすようになった。いまでは、林業は高齢化や人手不足で衰退し、『中山間地の里山』を荒廃させ、休耕田も目立つようになった。現在あるのは戦中戦後から続いてきた森林破壊の延長上に生まれた農地・山林の荒廃だ。いや、基本的に農業の荒廃こそが、国策によってもたらされた荒廃の全貌なのだと知っておきたい」
☆「自然を守る=自然を放置する=人を放置する?」17年12月2日
http://ji-ji-wanwan.seesaa.net/article/455271362.html
以下の記事では、「農地バンクのあと出てきた森林バンクもまた、大規模集約できる森林は民間がいいように使い倒すが、分散した小規模な森林は放置され、個人が自力で対応するに任せるままとなり、各地に放置された森林を生み出し、荒れた大地を増やしていく。『増税』をちらつかせてさらに困惑を加速させ、農林業を崩壊に導いていくやり方が野放しになる。個人はそこに苦肉の策としてさまざまな対策を立てていく。なかには太陽光発電施設で窮地を脱しようと試みる人たちもいる。そこへ新規移住者による『景観を守れ』の運動が待ったをかける。森林農地を所有する人々は、戸惑って『景観は生活を守ってくれない。だめだというのなら、わしらはどうすればいいのだ』と嘆き、反発し、移住者と地元民のあいだに深い亀裂が生じる」と、悲劇の拡大再生産の可能性について書いた。
☆「TPP・農地森林荒廃・太陽光・農の虐殺」17年11月21日
http://ji-ji-wanwan.seesaa.net/article/455030280.html
すでに衆議院を通過してしまった「森林経営管理法案」については以下の記事が詳しい。見るにつけ、知るにつけ、いよいよこの国の森林農地は、国家の破壊的政策によって、ほしいままにされているのを感じるばかり。「ハゲ山製造法案」を見逃しておいて、「自然を守れ」などというスローガンが成り立ちうるのか、疑問に感じざるを得ない。
⭐︎「『データ捏造』疑惑が浮上した森林環境税関連法 モリカケ追及の裏であっさり衆院通過」アエラ4月23日
https://dot.asahi.com/dot/2018042300003.html?page=1
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2018年05月05日

先送りするほど悪化する近未来の責任は

1面の「天声人語」に金子みすゞの「大漁」という詩がある。<はまは祭りの/ようだけど/海のなかでは/何万の/いわしのとむらい/するだろう>。記事は、「詩人の気持ちは、魚たちとともにある」(本文引用)と書くが、多様な意味につなげていくことができる。「大漁」を「勝利」とすれば「はま」は「国」、「いわし」は「兵士」になる。同様に「自然」「山」「森」へ転化し「いわし」を「村」へとつなげたら、山村の荒廃が彷彿と浮かぶ。その一角に住んで思う。都会からの移住者は自然の美しさを愛で、「自然を守れ」というが、その自然を荒廃に導くものと直接対峙して苦悩する農山村の実情を必ずしも視ない。後継者もなく、持て余して放置される山林農地が森へ戻っていく。それを、自然の営みとして簡単に甘受できない人々の悩みを感じる感性は少ない。「美しい自然」を守るというとき、眼に映る自然はすでに荒廃の道をまっすぐ突き進んでいる。そしていつか山が叛乱を起こす。放置された農地が農村の佇まいを圧倒していく。自然を堪能する都会からの移住者にも被害をもたらす。国家の政策は荒廃を押し留めるのではなく、放置することで山林農地に有形無形で存在する価値を残らず収奪していく。農山村から全てを絞り上げ、富を都市へ集中させていく。
「美しい自然」<山は祭りの/ようだけど/森のなかでは/何万の/村のとむらい/するだろう>。村の苦悩を放置していては、自然を守ってお祭りすることなどできるはずもない。都市からの移住者と農村生活者の協働関係が成り立たないと、自然に関わる問題は克服できない。そんなことを思う。
5月1日の我が家購読紙4面に「変質 日銀政策はどこへ 2%物価目標 達成時期を削除」がある。コメントの2氏は「常識的な緩和策に切り替えを」「利上げできぬまま景気後退も」と批判・警告を展開する。2%の達成時期を6度も先送りし、なおかつ緩和策に誤りはないかのような言説を維持し続ける日銀に、懐疑を示す。「7回目の先送り」は「日銀の自信のなさ」という。元日銀理事は、「2%にこだわりすぎて、今の政策を続けることが問題になる可能性」「長期化しても問題がない常識的な緩和策に切り替えていく、と丁寧に説明しながら正常化するステップを考え始めるべき時期だ」と主張。証券チーフエコノミストは、「2%の物価上昇目標の達成を明示しているのは、世界の中央銀行でも日本銀行だけ」「日銀が一度も金利の引き上げができないまま、景気が後退し始める可能性が高まったように思う」といい、手放しの楽観からは程遠い見方をする。
以下の記事はさらに厳しい。「事実上のギブアップ宣言」「目標未達のまま、だらだら続いた結果、進むも地獄、退くも地獄の域にまで達し」「再任を果たした黒田総裁は、どう後始末をつけるつもりなのか」「日銀は出口戦略に追い込まれ」「日銀は、すでにGDPに匹敵するほどの国債を買い入れてきた。ここからの転換は容易ではない。アベノミクスは赤字国債の大量買い上げで円安誘導し、輸出企業を儲けさせてきた」「誰が次の首相になっても、アベノミクスでめちゃくちゃにされた金融と経済を立て直すのは至難」「5年間もこんなむちゃを続けてきたのだから、正常化するのに10年以上はかかると考えておいた方がいい」「トリクルダウンの夢に浮かれた宴の後始末は、想像以上に厳しいものになるだろう。企業も国民も、目をそらしたくなる事態が待っているに違いないが、現実に向き合う覚悟が必要だ」(本文引用)。都会的ユートピア思想でのんきに自然を守るなんて言っているあいだに、美しい農山村都市は食いつぶされ、飽食の都市も盛大に瓦解していく。近未来を見据える視点の確立が急務だ!
☆「そろそろ国民は覚悟が必要 アベノミクス後の日本経済」日刊ゲンダイ5月4日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/228409
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2018年05月04日

イグノー“ブル”賞・TUP速報

イグノー“ベル”賞は「『人々を笑わせ、考えさせてくれる研究』や風変わりな研究、社会的事件などを起こした10の個人やグループに対し、時には笑いと賞賛を、時には皮肉を込めて授与される」(ウィキ)。金正恩氏や文在寅氏、トランプ氏がはやばやとノーベル賞候補に挙がっている。だったらこちらはイグノーベル賞で、と思ったが、どうも対象じゃない。いろいろ探して、イグノー“ベル”はイグノー“ブル”のもじりと知った。イグノーブルは「下劣な、下品な、不名誉な、恥ずべき」とか。「拉致問題で司令塔となる」と放言し、米韓にお任せして中東外遊の人に最適。トランプ=欲しけりゃ持ってけ賞、文在寅・金正恩=平和、あの人=イグノー“ブル”賞!
☆「『ノーベル賞はトランプ氏に。われわれには平和を』=文大統領」聯合ニュース4月30日
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2018/04/30/0200000000AJP20180430004700882.HTML
☆☆以下はTUPの速報☆☆
****北朝鮮・韓国首脳の英断を祝すとともに、日中政府の反応を考える****
報道のように、この4月27日、北朝鮮と韓国の歴史的融和が実現しました。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅大統領が、約70年に及ぶ両国の戦争状態を年内に終結させることで合意したものです。2人が手を取り合って国境をまたぐ写真は、歴史的な瞬間の記録で、今後、末長く語り継がれることでしょう。この日を実現させた関係者各位に深い敬意を表します。この件を受けての中国外務省の定例記者会見での発表がふるっていました。華春瑩報道官が、漢詩の一節を引用して拍手を送りました。「荒波を渡り尽くせば兄弟あり、互いに会って笑えば恩讐も滅びる」記者発表の原文は「度盡劫波兄弟在相逢一笑泯恩仇」、そしてそれは魯迅の「題三義塔」(三義塔に題す)という詩の一節と報道されます。
そう、この漢詩は、日本にも縁の深い魯迅の作です。魯迅が西村真琴に1933年に送った七言律詩です。西村真琴は、当時、日本の中国侵略戦争が激しさを増す中、軍部からの圧力をはねのけて中国戦災孤児68人を大阪に引き取って育て、日中の架け橋になっていた人物です。当時上海にいた魯迅は、おそらくそれも知って、この詩を贈ったようです。
つまり、中国は、両首脳の勇気を讃え、朝鮮半島の紛争終結の機運を祝うとともに、日本にもさりげないメッセージを送っている、と解釈できそうです。それが中国政府の総意かあるいは担当者の機転かはいざ知らず、その外交力と心憎いまでの教養に、私はただただ脱帽し、拍手喝采を送ります。
比較して、日本政府の対応はどうだったでしょうか。報道によれば、アメリカ側からの情報として武力行使の可能性も匂わせていること
を、このタイミングでリークしてきました。そして、政府は、対話ムードが先行することを警戒していて」と、朝鮮半島の平和推進に対してむしろ嫌悪感を示しています。
日本国は、第二次大戦以降、世界平和をリードする立場を目指していたはずです。残念ながら現政府の言動は、憲法の精神の対極にあると言っていいでしょう。朝鮮半島に希望の光が見えているのと対照的です。日本が世界平和において「名誉ある地位を占め」る高望みはしないまでも、せめて東アジアの平和推進の邪魔をしないよう、誠実に希求します。
隣人のためにも日本国民のためにも、そして世界市民のためにも。
4/27の首脳会談は歴史的とはいえ、まだ始まりにすぎません。遠からず、朝鮮半島の間で人々が自由に行き来できて、北朝鮮の国民の人権が守られ、生活が改善していくことを心から願います。そして願わくは、それをむしろリードする形で、日本国内にまだ根強く残る北朝鮮、韓国市民への偏見や差別感情が消滅していきますように。*******
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2018年05月03日

戦争状態の継続はあまりに不健全すぎる

1面トップに「核全面廃棄応じる構え 北朝鮮、核兵器査察も 米朝事前協議 非核化時期は溝」がある。「6月初めまでに開かれる見通しの米朝首脳会談に向けた両国の事前協議で、北朝鮮が、米国が求める手法による核の全面廃棄に応じる姿勢を示していると米朝関係者が明らかにした。また、北朝鮮は核兵器の査察にも初めて応じ、大陸間弾道ミサイルの廃棄も行う意向」「核廃棄に向けた期間や北朝鮮への見返りでは意見の違いが残り」「米朝首脳がICBMだけの廃棄で合意した場合、日韓は北朝鮮の中短距離弾道ミサイルの射程内に取り残される。韓国はこうしたミサイルの脅威を念頭に」「南北首脳会談で、『相手に対する一切の敵対行為を全面中止する』と合意した」「日本にとっては、北朝鮮のミサイルをどう抑止するかが課題として浮上する可能性がある」(本文引用)
興味深いのは韓国がすでに中短距離弾道ミサイルの脅威を念頭に、北朝鮮とのあいだで一定の合意を得ていること。一方、日本としては「敵基地攻撃」とか「先制攻撃論」とかが政権内部から漏れて来たり、大金を払ってアメリカからいろんな装備を購入してハリネズミ化を急いだ手前、今後どんな向き合い方をするべきか屈折した局面にある。さらにいえば、長期にわたる植民地統治時代の賠償問題が尾を引き、以下の記事で「韓国、北朝鮮、米国でここまで話が進んでいる中で、日本を枠組みの中に入れようとは考えていないのが実情」「金正恩氏は緻密な計算によってシナリオを実現させたが、米朝首脳会談がどこまで成果を挙げるかはいまだ不透明なまま。こうなると安倍首相が独自に動くのは難しく、朝鮮半島情勢の行方を見守るしかないのではないか」(本文引用)と書かれる始末。9日の日中韓首脳会談で大アドバルーンを上げてもどれだけの効果が見込めるか、わかったもんではない。たぶん、中韓が邪険に振る舞わないだけのことではないか。
「『竹島のデザート』が意味する“日本外し” 虚しく響く安倍首相の拉致アピール」アエラdot.4月28日
https://dot.asahi.com/dot/2018042800004.html?page=1
ここで日朝関係の重要な転換点だった日朝平壌宣言について引用。「2002年9月17日」「小泉純一郎首相が日本の現役首相としては初めて北朝鮮を訪問し、キム・ジョンイル(金正日)国防委員長と会談のうえ、両者により署名、発表された。宣言は、(1)日朝国交交渉を再開し、国交正常化を早期に実現させること、(2)日本は過去の植民地支配を謝罪し、国交正常化後は北朝鮮に経済協力を実施すること、(3)国際法を遵守し、互いの安全を脅かす行動をとらないこと、(4)朝鮮半島の核問題およびミサイル問題に関しては、関係諸国間の対話を促進し、問題解決をはかること、などを確認している。会談ではまた、北朝鮮側が日本人拉致の事実を初めて公式に認め、謝罪した。この宣言をうけ、2002年10月、約2年ぶりに日朝国交交渉が再開された」(ブリタニカ国際百科事典小項目辞典解説)とある。以下の記事では、日朝平壌宣言について、「北朝鮮を国際社会に引き出す好機だったが、日本主導の融和政策に米国が難色を示した。国内でも拉致問題を重視する安倍晋三首相がブレーキになり宣言は宙に浮き、北朝鮮は核開発へと突き進んだ」(本文引用)として平壌宣言に立ち戻るべきと主張。政権は硬直した外交しかできなくなっており、米中韓が日本を枠組みに積極的に入れようとしない現状、北東アジアの安定と政権が沈むことがほぼ同義のいま、孤立して沈没するのは願い下げ。韓国が拓いた地平をさらに大きく拓く試みが成功することを、なにがなんでも願う。
☆「北朝鮮を笑えるか? 日朝平壌宣言に戻れ『山田厚史の地球は丸くない』」ニュース屋台村17年8月18日
http://www.newsyataimura.com/?p=6800
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2018年05月02日

ヨルダンからアンダーコントロール「どーん」

1面に「9日に日中韓首脳会談 首相、北朝鮮問題を協議意向」がある。なるほど「どーん」はこれになったんだね、と思った。なかなか考えている。これで日朝会談を有利に進めるつもりか、日本が「司令塔」になって着々と事態が進展中との空気を作り上げるか。あの「アンダーコントロール」も同様だったけれど、信じ切って疑わないでいられる自己陶酔こそ彼の真骨頂。それが揺らいだら、自らの存在があり得ないものになってしまう人なのだ。自己陶酔感覚を取り戻すために、自分のためのイベントを目一杯演出することだろう。会談は東京で開かれるという。会談後の記者会見は、もちろん彼を中心にして行われる。彼がまず「多大な成果を上げた」とぶち上げ、その後に中韓首脳が語る。彼と中韓首脳の演説の落差をしっかり嗅ぎとる必要がある。相互の微妙な態度の違いを確認する必要がある。「やっぱりこれが『どーん』だった」と感じ取る感性を持とう。
すでにプロパガンダは始まっている。「(日朝)平壌宣言に基づいて拉致、核、ミサイルを包括的に解決し、不幸な過去を清算して、国交正常化を目指していく。我が国の方針は一貫している」「重要なサミットになる。北朝鮮が正しい道を進むかじっくり話し合いたい」(本文引用)という言葉の端々に、状況に追われた彼の立ち位置の揺らぎが見える。「一貫している」なんて言葉を使うこと自体が、「一貫」と程遠いもの。それが彼のやり口の基本だった。モリカケでも安保法制の国会論議でも、似たような語り口を山ほど聞いた。「真摯に」「粘り強く」「徹底的に」エトセトラ、エトセトラ。言いながら、一度もその言葉が本物になったことなどなかった。本物であったなら強行採決なんかなかったはずだし、モリカケは昨年2月か3月までに順調に真相を解明され、終わっていたはず。それこそ彼が悲願とする改憲の論議も、粛々と進んでいたかもしれない。それが真正の「一貫」だったはず。言葉が上滑りし、すべてが裏返りつつある現在、彼は本心では自信を失いつつあるだろう。そして周囲は、そんな彼を鼓舞し、なだめすかしているに相違ない。
2面「時時刻刻」に「改憲機運 しぼむ政界 首相提案1年総裁選へ旗おろせぬが 指示低迷 自民まとまらず」のなかに、「首相と思想信条が近く改憲に積極的な議員も最近、首相に『今は憲法改正よりも、森友・加計問題の真相解明に注力して、総裁3選への環境を整えることを優先すべきです』と進言」「これに対し、首相は困ったような表情で『なかなか良い案がないんですよね』と答えたという」(本文引用)。彼の陥った袋小路の深さを明かすように、1面トップは「安倍政権で改憲反対58% 9条首相案反対53%」の記事。「安倍政権下の改憲に『反対』が増え、『賛成』が減ったのは、内閣支持率の急落が影響しているとみられる」(本文引用)とある。記事からは、まだ実施されていない5月の世論調査の結果も、かなり厳しくなると予想される。日朝首脳会談が米朝首脳会談のあとにあるとしたら、もう少し早く「どーん」がほしいところ。5月9日に設定した日中韓首脳会談は、そんな意味があったと推測するが、さて、彼にとってどれだけ低迷する局面を打開する「どーん」になることか。
そういえば、書き残しになっている記事に、日銀による2%物価目標削除問題がある。昨日の4面「変質 日銀政策はどこへ」に13年4月から始まった異次元緩和は「達成目標を6度も先送りした末に削除」「その中身は大きく変質した」(本文引用)とある。アベノミの落日がみえる。その後に来るこの国の大混乱は、ひとえに彼の責任による。国民はそのことを決して忘れないでおこう。改憲と東京五輪で最後を飾り、責任回避して逃げ切りなんて許さない。外交と経済の巧者と自負していた根幹が揺らぎ、さまざまな矛盾が噴出しつつある。必死になって墓穴を塞ぐ姿や哀れ。それが自民党政治の終焉につながるか否か。国民にとっても過酷な正念場!
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2018年05月01日

原発事故公判の現状

3面に「『津波15・7メートル予想』旧経営陣の対応は 東電原発事故公判」がある。「東京地裁で開かれている3被告の裁判は1月から証人尋問が始まった。15・7メートルの試算をした東電子会社の社員らに続き、4月からは東電内で津波対策を検討した『土木調査グループ』の社員と管理職が出廷。社員は3回、管理職は2回の公判をかけて検察官役の指定弁護士側と、弁護側双方による尋問が行われた」(本文引用)。この記事が3面に出たのは、ブログ主の記憶では初めてかと思う。細切れの報道が続き、重要な証言が相次ぐものの、各々を一つの記事にして書き込めなかったのでいままで割愛してきた。「東電旧経営陣3人の刑事裁判で、事故前に同社で津波対策を担っていた社員の証人尋問が終わり、一つの山場を迎えた」(本文引用)とあり、元副社長武藤栄氏、同本部長だった元副社長武黒一郎氏、社長だった元会長勝俣恒久氏がどんな判断によって、国の専門機関が出した地震予測「長期評価」による15・7メートルの津波高判断を先送りしたかが、焦点となっている。
武藤氏については事故発災当初、東電の陣頭指揮を執っていたが、かなり早い時期に後景に退いてしまったと記憶している。武黒氏については、官邸に詰めて原子炉冷却のための海水注入について重要な役割を果たしたと、「プロメテウスの罠」その他で読んだ。
☆「調書は語る 吉田所長の証言 (3) 海水注入ためらったか」東京新聞こちら原発取材班14年9月18日
http://genpatsu.tokyo-np.co.jp/page/detail/13
勝俣氏については新潟県中越沖地震で柏崎刈羽原発事故が起きて社長職を引責辞任し、福島第1原発事故の時には会長職にあった。当時の社長清水正孝氏は勝俣氏の傀儡であったといわれている。
☆「東電・勝俣会長は知名度のない清水社長を傀儡扱いしていた」NEWSポストセブン11年5月16日
https://www.news-postseven.com/archives/20110516_20515.html
これまでの新聞で、社員の証人尋問から、津波対策の先送りに3氏の果たした役割は明白になったと見て差し支えない、とブログ主は思っていた。「尋問の中で、傍聴者の多くが反応した瞬間があった。15・7メートルの津波を想定して対策を検討していた社員が08年7月、先送りを幹部から指示された時の感想について『力が抜けた』と語った時だ」(本文引用)。この方針は武藤栄氏が指示している。被告側は「長期評価が『学術的な根拠に乏しかった』と主張」「一方、社員らによると、武藤氏は対策見送りの指示後、『国の地震対策見直し審査に関わる学者に接触して「学会が結論を出せば対策をする」と丁寧に説明しろ』と命じていた。当時は長期評価を気にしていたことになる」(本文引用)とある。なにやら責任転嫁の感触が・・・。
☆「15.7m前提の津波対策、元副社長が見送り指示 東電」朝日新聞4月12日
https://www.asahi.com/articles/ASL4B56K9L4BUTIL021.html
新聞記事には「御前会議」という文字が見える。「社員は武藤氏の指示が『予想もしない回答だった』とも述べた。指定弁護士は、グループ管理職への尋問を通じて、『(見送り指示後も)個別に呼ばれるなど複数回、武藤氏に対策状況を説明した』『(勝俣氏も出席した)御前会議で津波対策の話をした』などと、現場の認識が経営陣に伝わっていたという証言も引き出した」(本文引用)。
一般に会社の経営陣には、こんな認識が当たり前に染み通っているような気がする。「御前会議」のほかに「天皇」などと呼ぶケースもある。経営トップに対する下部社員の卑屈な抵抗(というか面従腹背の皮肉)も感じられ、たぶん多くの経営トップはそれを半ば(またはしっかり)自覚しているだろう。嫌な言葉が支配する嫌な職場環境の蔓延!
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2018年04月30日

映画「永遠と1日」98年ギリシャ その2

大型連休に入り、ネタの少ない日々到来。そこでテオ・アンゲロプロス監督の「永遠と1日」について、前回書き足りない部分があるのを感じたまま放置していた件につき、ようやく書く。「永遠と1日」の意味を映像で象徴的に示した場面はラスト近く、主人公が夜遅く、街の交差点で車を止め、信号機の明滅をじっと眺め続けるところで次第に明らかになっていく。深夜から早朝までかけて、彼は通行する車の邪魔をしながらそこに留まり続け、明け方の薄い光の中で、信号が赤から青に変わる直前、車を急発進させて突進していく。画面のずっと先で、からくも交通事故を起こしかけるところまで、映像は丹念に捉えている。そこでブログ主は思った。「ああ、これが主人公が越えようとした、今日から明日への壁なんだ」と。
冒頭で彼が重い病気を抱えながら「明日、旅に出る」とつぶやく。同じ言葉は何度も出てくる。「明日の計画を立てる」「同じ曲で誰かに応える」そして少年から教わる「クセニテス(どこにいてもよそ者)」「アカルディニ(夜とても遅く旅立つ)」が、次第に「明日」の意味を深めていく。交差点で立ち止まり、夜が明けて赤信号が青に変わる直前、車を急発進させることの意味が、積み上げられた会話や意味深な言葉を経て全面展開される瞬間を迎える。今日が明日へ変わる瞬間、今日のまま明日へ突入する。ほんとうは「夜遅く」旅立つべきであった。だが、主人公は逡巡を延々と繰り返した。それゆえ彼の意図した今日から明日への強行突破は交通事故を起こしかける「喜劇的な悲劇」として描かれるしかなかった。ほんとうの「夜遅く」だったら、それは1939年の蜂起で散った戦友たちとともに、「悲劇的な喜劇」として歴史に刻まれることになったのかもしれない。戦友は彼らの信じる明日、「永遠と1日」の彼方へためらうことなく突き抜けていったのであり、主人公は生き残った。アルバニア人の少年たちが仲間の死を悼んでつぶやく「官憲や軍隊がじゃまをしても、ぼくらは今夜遅く向こうへ渡る」(そのようなセリフだった?)を思い出す。このときも戦友のときと同様、主人公は彼らを見送ったが、自らは明日への跳躍を果たせなかった。
前回のブログ記事で、「明日は今日の1日先にあるが、1日経てばそれは今日になり、明日はやはり永遠に明日のままだ」と書いた。確かにその通りだが、今日と明日のはざまは夜が最も深い瞬間にやってくる。深夜の交差点の信号で逡巡し続け、「夜遅く」ではなく「明日がすでに始まっている」ときに急発進することの無様さを、主人公はそれでも受け入れた。そしてラスト、彼は荒れ狂う海に向かって叫ぶ。「クセニテス(どこにいてもよそ者)」「アカルディニ(夜とても遅く旅立つ)」「悲しいのに笑う」。永遠の「明日」に向かって去っていった仲間たち。「1日」先の明日に、まだたどり着けない自分。彼の抱えた「重い病」とはなんだったのだろう。今も生きてありながら、永遠の明日にたどり着けないで行き場を失いつつある存在。そんなものを示しているのだろうか。1939年で時間を止めた友人の墓は、海辺に面した小高い丘にあった。しかし、死んだ彼らの前には、いっぱいの光を浴びておだやかな海が広がっている。彼らは海を越えてすでに旅立っている。そしてラスト、主人公の前にあるのは、乗り越えるのを拒むように荒れる風と波(最も深い夜の闇)。そこで、主人公はアンナに「明日の計画を立てる」「同じ曲で誰かに応える」と語り、「明日の時の長さ」を問う。アンナは答える。「永遠と1日よ」と。「永遠」の明日に生きるか、「1日」先の明日を永遠に求めるか、老齢に至ってもなお主人公は自問し続ける。「明日を捉えるのは明日ではなく今なのだ」と観るものに語りかける、残されたものの生きざまを厳しく問う。ラストシーンにはそんな意味があったのだと思う。
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2018年04月29日

「愚直に実直」を超えて経験を積むこと

ゴールデンウィークに入り、首相以下閣僚たちは外遊にでかけた。国内にはモリカケスパリニアニッポウその他エトセトラ、なにもなかったような空気が充満している。本日の我が家購読紙を見るとその感が強い。1面に「『完全非核化』米なお強硬 南北会談『評価』でも圧力維持」があるが、表題通り南北会談の成果を過少評価し、それほど前進はなかったかの記述が多い。たしかに手放しで賞賛できる部分はまだ少ないだろう。しかし、南北首脳がここまで歩み寄った意味を強調することから遠ざかったら、ゼロサムしかない。ここからもう一歩先へ進むにはどんな障害があるか。どのようにそれを乗り越えていくか。外交が戦争とまっすぐ繋がっていることを考えると、結果をどこへ持って行くかの観点を確保しながら、いよいよ慎重に進む必要がある。というより、表面の動きに惑わされず、逆にマイナス方向へ引き戻そうとするプロパガンダに立ち向かい、押しとどめる姿勢を維持する必要を強く感じる。
たとえば「米国が求める『完全な非核化』とは、核兵器の『「完全」かつ「検証可能」で「不可逆的な放棄」だ。米国はこれら3つの条件を短期間で実施することを北朝鮮に求めている」「米朝関係筋によれば、北朝鮮には核爆弾が12個以上あるとされ、核兵器が10個程度作れる50キロ以上の兵器用プルトニウムもあるという。高濃縮ウランは、核爆弾3個分にあたる年間約80キロの生産能力があるとみられている」(本文引用)とあるが、「プルトニウム239の原子核は生成過程で中性子を1個余計に吸収する傾向があるため、実際のプルトニウム239には常にある量のプルトニウム240が含まれている。プルトニウム240は自発核分裂の確率が高いため、プルトニウムの利用に際しては好ましくない混入物質とされている。兵器級プルトニウムではプルトニウム240の含有量は7%以下とされている。ガンバレル型の原子爆弾では、分割した核物質を合体させて臨界量にするために要する臨界挿入時間に約1ミリ秒かかり、この時間内に起こる自発核分裂の確率は十分に小さくなければならない。そのため、ガンバレル方式の原爆に用いられる核物質としてはウラン235のみが適している」(ウィキ調べ)とあり、兵器級プルトニウムの維持はけっこう難しい。(以下参照。プルトニウム240も重要)
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=04-09-01-01
だから単純に10個とか12個とかを言うことはできないし、50キロ以上の兵器用プルトニウムを保有するのが脅威なら、(まだ兵器用に精製されていないとはいえ)50トン近い多量のプルトニウムを有し、ウラン濃縮の技術も持っている日本は、その技術水準や工業力の高さから考えて、格段に高い脅威の対象とみなすことができる。そして、使用済み核燃料からプルトニウムをとりだす再処理やウラン濃縮を非核保有国である日本に認める日米原子力協定は今年7月に期限を迎え、その半年前の1月17日までに日米どちらも終了通告をしなかったため、すでに自動延長が決まっている。以下の記事には「協定を新たに結び直す『改定』を行う場合に期限はない」(本文引用)とあるが、その動きはまだどこにも見当たらない。アベ政権は相変わらず「圧力、圧力」とオウムのように言い続けている。そしてトランプ氏は、韓国と日本を両天秤にかけながら、彼特有のディール手法で北朝鮮に揺さぶりをかけている。アメリカとしてはそれもアリかもしれないが、揺さぶりの道具と成り果てた日本には、全世界から疑惑の目が集中している。「愚直に実直」なんてのでは向き合えない重要な局面。知的に鋭くならないと!!!
⭐︎「日米原子力協定の延長決定」東京新聞1月17日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201801/CK2018011702000137.html
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2018年04月28日

「どーん」はどこに。Jアラートはどこに。

3月15日の我が家購読紙2面に興味深い記事があったのを思い出す。「世論の反発で窮地に立つ中、政権が局面打開を図る大きな政治判断を探る動き」「拉致問題の解決を目指す日朝首脳会談開催の模索だ。5月までに予定される南北や米朝の首脳会談と歩調を合わせる動きで、首相周辺は、『どーんといきたい。勝負は近づいている』と語る」というもの。同日4面にも2つの極小記事「日朝会談『効果的に』」「『拉致解決のチャンス』」があって、ブログでは「なにが『効果的』かは、はっきりしている。米韓朝で進む平和への模索に政権の取り残され感が強いことと、それ以上に彼らにとって問題なのが、森友問題による政権の失地回復をどのように『効果的』に回復できるかの観点だろう。拉致問題を本気で解決しようと思うなら、とうの昔に日朝首脳会談をやっているべきだったのに、いまになって『どーんといきたい』と言われても信用しにくい」と書いた。その後、日朝首脳会談の話が進むのかと思ったら、首相はなんと、日米首脳会談でトランプ氏に拉致問題を取り上げるように頼みこんでいた。会談後の4月19日新聞3面「トランプ氏、拉致議題明言 米朝会談向け安倍首相に」で「拉致問題の提起」「日米両政府は『2020年まで』を一案として非核化を北朝鮮に迫る方向で調整を加速する」「北朝鮮の核・ミサイルの検証可能で不可逆的な廃棄に向け、最大限の圧力をかけ続ける方針も確認」「首相は(中略)『日米が国際社会をリードして圧力を最大限に高めた結果、北朝鮮から話し合いを求めてきた。私たちのアプローチは成果を上げている』」と成果を謳った。
そして27日の南北首脳会談である。世界は固唾をのんで見守っていた。「圧力、圧力」などと息巻くのではなく、どんな成果が得られるか、国際政治にどんな影響があるか、激しく緊張し、南北首脳会談をみつめていた。今日の新聞記事では、拉致問題への言及や「非核化」に具体策が示されなかったと否定的な文言が目立つが、たとえ南北首脳会談で話されたとしても、テーマにはなりにくい。以下の記事では「拉致問題の解決は日本と北朝鮮の間の問題で、日朝で交渉を積み重ねて最終的には日朝首脳会談を実現して、そこで勝負すべき事柄」(本文引用)とあり、やはり拉致問題は日本が主体的に関わって解決されるもの。「言うまでもないことであるけれども、いま金正恩、文在寅、習近平、トランプ、そしてやや後景にいるプーチンも含めて、北東アジアの関係諸国を挙げて取り組んでいるのは、北の核の脅威というこの地域の最大の危機要因をデフューズして、1953年以来の懸案である朝鮮半島の和平を達成するかという、とてつもない難題で、関係諸国は言わば命懸けでこれに挑んでいる」(本文引用)とも書かれており、冒頭で触れたように、散々放置した挙句、政権の支持率浮揚のため「どーん」とぶちあげるアドバルーンに利用すること自体、不純に過ぎる。
⭐︎「拉致被害者が帰ってくるかのような幻想を振りまく罪深さ」日刊ゲンダイ4月26日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/227911
以下の記事は、いよいよ鮮明になりつつある日本の立場を「蜜月は終わる」と表現。事実はその通りになり、南北米中+ロの5者が朝鮮半島の全面的安定を達成するために真剣な取り組みをしようというとき、その枠組みに日本は勘定に入れられていないという惨めな結果を招いている。「どーん」なんて格好つけてお茶を濁そうとした罰か。
⭐︎「北朝鮮情勢は動く、日本抜きで」ニューズウィーク4月27日
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/04/post-10063.php
⭐︎「「安倍政権は一切取り合うな」と平壌指示−−北朝鮮問題で日本孤立浮き彫り」ビジネスインサイダー
https://www.businessinsider.jp/post-166580
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2018年04月27日

新時代の幕開け=悲しい喜劇か嬉しい悲劇か

1面「完全な非核化 焦点 『板門店宣言』目指す きょう南北会談」の記事。日程表によると9時半、「金正恩・朝鮮労働党委員長が板門店の軍事境界線を越えて韓国側へ。文在寅絵大統領が境界線まで出迎え」(本文引用)となっている。40分には板門店広場で儀仗兵による歓迎式典があり、その後、会談場の「平和の家」で正恩氏が芳名帳にサインして記念撮影。10時半から首脳会談開始。午後に記念植樹行事。首脳会談再開。合意文書の署名と発表。18時30分、歓迎夕食会その他歓迎行事となっている。それを世界は固唾を呑んで見守っている。70年続いた戦争が終結するか否かの瀬戸際なんだから当然だ。上首尾に終われば新しい時代の始まりになるかもしれない。その逆では、現在にも増した緊張が生まれるかもしれない。後者の結果になって喜ぶものはあまりいないだろう。それゆえ、両首脳はものすごい緊張を強いられているに違いない。
「今回の会談で韓国側は(1)非核化(2)恒久的な平和の定着(3)南北関係の進展で合意したいとしている。韓国の任鐘晢大統領府秘書室長は26日の記者会見で『完全な非核化を正確に確認できれば、会談は非常に成功したものになる』」「『非核化』について正恩氏は(中略)『米韓が平和の実現に向けて段階的な処置をとれば非核化の問題は解決できる』と主張。米国が求める一括的な非核化とは考えに開きがある。『恒久的な平和の定着』について文氏は、朝鮮戦争の休戦協定を平和協定に転換する足場となる平和宣言で合意することを目指す。『南北関係の進展』では、文化やスポーツでの交流拡大のほか、首脳会談の定例化で合意を目指し」「正恩氏は27日午前9時半、板門店の南北軍事境界線を歩いて越え、文氏の出迎えを受ける」(本文引用)
ものすごい緊張が世界を駆け巡っているが、こちらはなんだかふにゃふにゃな空気が漂っていて、げんなり。35面「内部告発者情報 防衛局が漏らす 辺野古過大請求 元請けの大成に」で、なんだか以前にも聞いた様な気のする「内部告発者情報の漏洩」が書かれている。「沖縄防衛局の担当者は上司に報告するため聞き取った内容を文書にまとめ、別の職員が大成建設に手渡した」「告発者の氏名と電話番号は黒塗りしたが、在社期間や会社内での発言内容などはそのままで、防衛省は『他の情報と照合すれば告発者が特定され、不適切だった』」(本文引用)とある。公益通報者保護制度というものはあるが、「うっかりミス」と称するミスがちょろっと出てきて、制度そのものを形骸化する。とても怪しからんという気がしてならない。
怪しからんというのでは、4面「解散発言 与野党に波紋 首相は否定『頭の中に全くない』 野党『脅しには屈しない』」が極めつけ。「首相は26日の衆院予算委員会で、衆院解散の可能性を強く否定した」「解散・総選挙については、私の頭の中には全くない。これははっきりと申し上げておきたい」「自民党内でも『自民党が議席を減らすだけ』『大義がなく理解されない』との反対論が大勢だ。公明党にも解散に理解を示す声はほとんどない」(本文引用)などなど。「頭の中に全くない」というのに似た言葉は、以前聞いたことがあるんじゃなかったか。解散総選挙百連発というところか。あまりやりつけていると、「ばかにしてるんじゃないか」と国民は怒りだすだろう。もっとも、いま怒るのが最後のタイミング。その先には地獄しかないわけで、「頭の中には全くない」が大転換して「あの時は全くなかったが、いま決断したもんで」にならないようにしないとね。4面「視/点」の「与党の質疑 あまりに予定調和」を読んでいると、もしかしたらこんな国会審議は、強行しても逆効果しか生まないんじゃないか、と思えていくる。北東アジアの情勢が大きく動いているとき、外交巧者であるはずのシンゾー君が、まさに蚊帳の外で茶番を演じているなんて、悲しい喜劇だね。
誤字脱字誤記があるかもしれないが、いよいよ緊張が高まる時間になった。修正は後にして、テレビを見ようっと!
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2018年04月26日

世の中なんでここまでボロボロになったのか

34面に「東電5・5億円賠償命令 東京地裁 休業のゴルフ場に」の記事。いわき市のゴルフ場が東電に損害賠償を求めた訴訟の判決が、東京地裁で25日にあった。判決はゴルフ場の被害を認めると同時に、休業で報酬が減った支配人と従業員への賠償も認めた。と、ここで思い出したのは、例の「無主物」裁判だ。このゴルフ場はあの裁判で仮処分申請したのと同じゴルフ場なのだろうか。そう思って調べたが、別だった。以下の記事によると、「無主物」裁判で仮処分申請を却下されたのは二本松市のゴルフ場。却下したのは今回と同じ東京地裁だった。そして記事が書かれた2015年時点でも、二本松市のゴルフ場には、なんの補償もされていなかった。今回の訴訟との違いはなんだろう。詳しいことはわからないが、もしや別ルートから再度訴訟を起こしたら新展開はあるのかな、などと思ったものだった。ちなみに二本松市の場合、東電側の弁護士団の主張は、読んでイライラ、要約でイライラ。なので、とりあえず読んでもらうしかない。記事をまとめた週刊誌は東電側の弁護団に取材を申し入れたが「完全に無視された。『取材には応じない』といった返事さえ寄越さないのである」(本文引用)。よほど腹が立ったのか、5人の弁護士の実名も書かれている。
記事は別の事例にも触れる。「原発事故による高濃度の放射能汚染に見舞われ、人が住めない『計画的避難区域』に国から指定された福島県川俣町山木屋地区在住の女性(当時58歳)が一時帰宅した際の11年7月に焼身自殺し、遺族が東電に賠償を求めた裁判がある。請求棄却を求める東電側の代理人は女性が生前、肩こりがひどく、薬を服用していたことを問題視し、『(自殺は)個体側の脆弱性も影響していると考えられる』と申し立てた。つまり、従前からうつ病だったのではないかとの主張だ。被災者側代理人の広田次男弁護士は語る。『女性は内職で肩こりがひどくて通院しており、そこを突いてきました。原発事故では18万人の人が避難していますが、その全員が自殺したわけじゃなかろう、というわけです』」(本文引用)。この訴訟で東電は損害賠償を命じられ控訴しなかったが、東電側の弁護士は、この訴訟の場合でも週刊誌の取材に応じていない。現状、多くの訴訟が今も延々と続く。
⭐︎「“放射能は無主物”と賠償責任を回避する東電弁護士団は本誌取材も完全無視」週プレNEWS2015年4月3日
http://wpb.shueisha.co.jp/2015/04/03/45974/
そこでまた別の出来事を思い出す。財務省の事務次官がセクハラで辞任したが、財務省は当初、事務次官の聴取だけでは事実関係の解明は困難として、被害にあった女性記者に名乗り出るよう求め、事実調査を財務省の顧問弁護士にさせようとした。さらにダメ出しをするように、マフィアもどきコスプレ大好き麻生氏が「はめられて訴えられているんじゃないかとか、ご意見はいっぱいある」(25日1面本文引用)など、とんでも発言を連発して物議を醸している。コスプレが日常化した時点でこの大臣はどこかおかしいと思ったものだったが、ナチスに学べとか、記者をオマエ呼ばわりするとか、国会でウルセエナとホザクとか、G20をG7と言い間違えるとか、この人はいよいよおかしいよ、と首をかしげるわけで。そんなのがトップの財務省で、財務次官のセクハラを調べるのに告発した女性記者に名乗り出させ、財務省の顧問弁護士が調査に当たる?
それおかしいでしょ、と誰だって思うはず。東電の立場で裁判を進める弁護士と同じ立場じゃないか、と普通に考えてしまうね。調査がとりあえず密室状態で行われるとしたら、それは査問というに等しいものになる。訴えた以上、なんらかの調査に協力は必要と思うが、「密室の査問」など当然すべきではないし、「公開の晒し者」なんぞも、もちろんあり得ない。またさらに、あのコスプレオチャラケアソウにそんな配慮ができるわけないのだ。
posted by ガンコジージ at 11:55| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする