2017年09月22日

高麗神社と国連演説

3面「日米首脳 際立つ圧力 対北朝鮮 首相『対話、無に帰した』」が日米の圧力一辺倒の姿勢を際立たせる。「安倍晋三首相が20日の国連総会での演説で、北朝鮮政策について『対話による問題解決の試みは、無に帰した』と述べ、圧力を前面に打ち出した」「必要なのは対話ではない。圧力だ」(本文引用)と強行演説をぶち上げた。前日に演説したトランプ氏は「『米国と同盟国を守らなければならない時、北朝鮮を完全に破壊するほか選択肢はない』と強い口調で牽制」(本文引用・注:20日は日本時間21日未明)しており、その後を受けて、アベシはさらに舞い上がって「圧力だ!」と叫んだわけだ。もっとも、彼が演説する会場には、トランプとは比べようもないほど聴衆の姿がなかったというから、彼に対する期待度の低さが知れるわけだが。
首相の国連演説に先立ち、特筆すべき報道が国内外を駆け巡った。以下の記事には「20日昼12時、明仁天皇と美智子皇后が、歴代の天皇では初めて埼玉県日高市の高麗(こま)神社を訪問した。1300年前に日本に渡った高句麗の王子『高若光』(日本名:高麗若光〈こまのじゃっこう〉)をまつっている」「明仁天皇訪問のニュースを聞き、歓迎する人々が朝から約2000人集まったことから、地元の駅と同神社を結ぶ1・7キロメートルの道は大変な混雑になった」「明仁天皇は日ごろから日本の過去について心から申し訳ないと考えて、韓日古代交流史にも関心が高いと言われている。2001年には『桓武天皇の生母が百済の王族だったと記されている』と発言して話題になった。05年には、太平洋戦争で戦地となった東南アジア諸国や南太平洋の島を訪れた際、朝鮮人犠牲者の慰霊碑をわざわざ訪れて黙とうしている」(本文引用)と書かれている。
また、神社に集まった人々の中から「高句麗人をまつった神社を訪れた意味をいろいろと考えてみたが、『近い国・韓国とはやはり共に行くべきだ』という意味ではないかと思った」(本文引用)との言葉が紹介され、同時に訪問が首相の国連演説の日と重なったことに、大きな意味があると受け止める。残念なのは、本日の我が家購読紙にはこの記事が掲載されていないこと。できれば3面「日米首脳 際立つ圧力」の隣にあってもよかったのではないか、と思う。
⭐︎「高句麗の王子まつる高麗神社に天皇・皇后が初訪問」chosunOnline:9月21日
http://www.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2017092101252
3面左にある記事は「米緩和 見据える出口 FRB、バブルを警戒」で、副題が「大規模緩和 日本は我が道」となっている。これはこれで、日本が出口を見失ってひたすら大規模緩和にすがるしかなくなっている状況を示して重要ではあるが、7面「長期金利操作 効果を自賛 日銀『経済にプラス』 さらなる緩和議論か 財政再建先送り影響も」と並べたほうが、意味がはっきりするのではないか。やはり、「日米首脳 際立つ圧力」に並べることによって、高麗神社訪問の意味を際立たせるべきであったと思う。
19面週刊誌広告が興味深い。「10・22解散総選挙 都議選の衝撃、再び。自民党、まさかの過半数割れで『安倍降ろし』が始まる 全289選挙区当落完全予測!」とあって、うん、落ちそうなやつがぞろぞろいるなあ、と思う。不本意なのも書かれているのが気になるけれど・・・アントニオ猪木もメルケルも無視して走るアベシには、いくらもがいてもロクな未来は残っていない。
⭐︎︎「北朝鮮『完全破壊』警告、メルケル独首相は賛同せず」LINE NEWS:9月21日
http://news.line.me/issue/overseas/8e3c97df6a8e?utm_source=Facebook&utm_medium=share&utm_campaign=none&share_id=Gco05965713360
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2017年09月21日

ダラダラ続く「最後の12日間」

1面トップ「首相、25日に解散表明 財政再建目標の断念も」の記事に口をあんぐり。「政府・与党は28日の衆院本会議で、各議員の席を決める『議席の指定』だけを行い、大島理森衆院議長がただちに解散詔書を読み上げる方向で調整。天皇陛下が出席する開会式、与野党で合意していた北朝鮮に対する非難決議、安倍首相の所信表明演説はいずれも見送られることになり、野党は強く反発している」「基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)を20年度に黒字化するとした政府の財政再建目標は断念する」「20年度の黒字化は事実上の国際公約だった。首相は達成時期を数年程度先送りすることを表明するが、『経済再生と財政再建を両立する』としてきた安倍政権の経済財政運営の行き詰まりを認めることになる」(本文引用)
財政再建は伊勢志摩サミットのときに各国から口を酸っぱくして求められたことだった。そのとき首相は、各国首脳の意見を無視。出所不明のペーパーを駆使して「大規模な財政出動」を主張していた。2016年6月10日当ブログ「激動の瞬間が近づきつつある」に「メルケル首相が『財政出動ではなく、長期的な視野に立った成長戦略、構造改革を』と、もっとも強く触れていたのではなかったか。それなのにアベシは、世界の顰蹙を買った発言『リーマン・ショック前の状況と似ている』を自分以外の誰かの失言に転嫁して収束を試み、資料の出所そのものが財務省官僚をして『まるで怪文書だ』と言わしめる低次元の攻防。『政府内のどこで作成されたかわからない』という驚くべき答弁が外務省から飛び出す始末。『経済分析を担当する内閣府も「(資料を事前に)見たこともない」』という酷い有様のまま、うやむやにコトをすませてしまおうとする」と書いた。
「20年度の黒字化は事実上の国際公約だった」というのだから、これは日本が深刻な状況に至ったことを示すと言えそうだ。そのうえ28日の衆院本会議では「議席の指定」だけしてただちに解散詔書読み上げで終了。天皇出席の開会式も、北朝鮮に対する非難決議も、首相の所信表明演説さえも切り捨てて、とっとこ逃げ切る算段でいる。野党が要求した臨時国会を、「議席の指定」と解散詔書読み上げだけで終わらせる? よほどモリカケが怖いのか。それだけ追求されたら困ることが山盛りということなんだろう。自分が逃げ切るためには天皇も無視する。よくもまあ自民改憲案で天皇を国家元首にしようなどというものだ。その本意は天皇に自分たちの悪政の結果責任を負わせてしまおうという汚い魂胆丸見え。3面「退位日決定 11月以降」があり、「政府は天皇陛下の退位日と元号を改める改元日の決定を衆院総選挙が終わった後の11月以降に先送りする方針を固めた」(本文引用)。モリカケ隠しには、天皇の都合といえども斟酌の必要なしってことなんだろうな。
そのうえ3面「9条改正 自民前のめり 異論残し執行部に『一任』」なんだから困ったもんだ。「モリカケなんかヤダヤダ」とブルブル震えながら、必死に改憲へ突き進もうとする。いま官邸では、彼の金切り声が一日中続いているんだろう。取り巻き連中があたふたと駆け回っているんだろう。「連立を組む公明党は改憲にこだわる自民を警戒」(本文引用)というから、彼自身はすでに断末魔に近いのだと推察する。14面「社説」の「森友・加計 どこが『小さな問題』か」は、明快に「森友・加計学園の『疑惑隠し』ではないか」(本文引用)と指摘する。二階幹事長いわく「我々はそんな小さな、小さなというか、そういうものを、問題を隠したりなどは考えていない」(本文引用)。「ヒトラーもどき最後の12日間」そのものだが、降ろす者がいなければ12日間は害毒を垂れ流しつつ延々と持続される、と知っておきたい。
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2017年09月20日

「NO!」も持つが、まず聞くことが出発点

4面の「『NO』頼みやめ、前向き議論を 元社民の世田谷区長『抗議するだけでは先細り』」の記事はとても示唆的だ。世田谷区では政策勉強会が開かれている。参加型の街づくりを目指すワークショップを開く「せたがやD.I.Y道場」という。合言葉は「『不満』『批判』『批評』ではなく、時間と手間をかけても『現状を変える』」。保坂展人区長は「批判する政治家を評価してくれる人もいる。でも、『NO』には、あら探しばかりで少しも実行しないというイメージが強い」「再選を期した15年4月の区長選では、『もっとよくしよう』という肯定的な思いを込めた『せたがやYES!』をキャッチフレーズに掲げた。投票者の約7割の支持を得て」(本文引用)当選したという。
世田谷区は人口89万人。保坂展人氏は、もちろん国政の課題で「NO」と訴えるのをやめたわけではない。同時に、「暮らしの具体的な課題を前向きに考える場を作ることで、地域団体である町内会や商店会の役員から若者まで、少数政党出身の保坂氏の周りに旧来の支持者を超えた人が集まって来ている。区の長期ビジョン策定の際は、有権者名簿から無作為抽出した千人を招待。これまで催事から遠かった人も巻き込もうとの『試みに』88人が応じ、7時間のワークショップに参加した。建設的な提案が次々に飛び出した。ツイッターで問題提起するフォロワー集会も重ね、条例改正につなげた」(本文引用)
保坂氏は地域に「コミュニティーカフェ」をつくって「党組織の拠点とする改革案を約20年前に提出」(本文引用)したが党はその重要性を認識しなかったという。一方、イタリアではチルコルという労働組合やその他の勤労者が集まる全国組織が発達しており、最盛期は全国で数千に及んだという。そこで日常的な娯楽やときには政治談義なども活発にすると聞いているが、保坂氏の発想はそれに通じるものがあるようだ。イタリア映画「鉄道員」は、チルコルをバックに据えて鉄道労働者を描いており、なるほどこれはいい、と思ったものだった。それにしても、もったいない話だ。「NO」の他に前向きな言葉を持つことができる庶民的風土をつくれたはずなのに、生まれる前の萌芽をみずから摘んでしまったとは。
ブログ主の住む地方都市には、移住した若者を中心に同様の試みが進んでいる。コミュ二ティーカフェがわずかだがつくられ、農作業や味噌・醤油の食材作りなどでゆっくりだが着実に実績を上げつつある。そこまででなくても、縁側やベランダの階段に腰掛ける程度の無造作な場所でおしゃべりをしたり、手作りの食材をぱくついたりしながらダベリ合うことは可能だろう。聞き役に徹すると、地元の生活に深く根ざした思いが、地元の人たちから聞こえてくることもある。その言葉の中に、「NO!」以外の向き合い方がみえてくることもありうる。
「鉄道員」でいうならば、スト破りをしてチルコルの仲間から遠ざかった主人公が、悩みの果てをさすらい、息子との絆に支えられてチルコルへ戻って来たとき、かつての仲間たちは彼を暖かく迎えいれる。対立感情は雲散霧消し、心の傷がいやされてホッと一息ついたとき、主人公は安らかな死を迎える。この流れを支えるのは、底抜けに明るいイタリア人気質もあろうが、チルコルという受け皿があることは大きいだろう。保坂氏の提唱した「コミュ二ティーカフェ」には、これにつながる道が拓けていたと思う。
地域の問題に戻って考える。新しく移住して来た人々は多くの場合、地元の人々とのあいだに本音で語れる繋がりを持たないまま過ごす。そこで起こる不合理に対し「NO!」を叫び、地元との和解の可能性を遠ざける。そこに、茶飲み友だちの愚痴話を聞くちょっとしたつながりがあったら、と思う。それが新しい関係の始まりになるような気がする。
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2017年09月19日

支離滅裂の奥で突き進む先は

いろんなことをコロコロとよくもまあ平気な顔して変え続けるね。ちょっと前の発言といま言ったのが整合しなくても気にしないし、突っ込まれても知らんぷり。タヌキは腹芸ができるもののことを言う。コロコロ変えてすべて見破られるようでは、腹芸とは言わないのに、なんなんだこの人は。
1面トップ「解散の大義『消費税』急造 自民『増税分で教育・社会保障』公約に」に自民党内部の慌てふためく様子がみえる。2面「時時刻刻」の「急転公約『大義』に疑問 消費増税使途変更 首相、直前には慎重姿勢 疑惑論戦応ぜず◾️改造から1ヶ月半 北朝鮮情勢も計算?」では「大義なき衆院の解散・総選挙ーー。安倍晋三首相が踏み切る公算が大きい28日召集の臨時国会冒頭解散に、野党だけでなく与党からも批判が出始めた。首相は消費税の使途見直しという新しい公約を掲げる方針だが、国会論戦を避け、北朝鮮情勢が緊迫する中での『解散』そのものが選挙戦で問われそう」「首相自身も今月12日、日経新聞のインタビューでは使途の見直しに慎重姿勢を示したばかり」(本文引用)
ほとんど思いつきでやっているとしか感じられない。「首相は8月3日の内閣改造で『この内閣は、いわば結果本位の「仕事人内閣」であります』と胸を張った」(本文引用)。でも、仕事をしたのは閉会中審査の外相、防衛相、防災相だけで、他は国会の場で具体的な意欲を示す間などほとんどなかったというオソマツ。2ヶ月保たないのでは話にならんでしょ。宇宙空間を飛んでいる北朝鮮のミサイルにJアラートを発令し、「危ない、狼が来るぞ!」と国民をたまげさせているかと思えばかあちゃんはカラオケ、本人はゴルフ。行き着く先はミサイルを背景に総選挙。以下の報道では「国際社会は前例のない重大な脅威に直面している」「6カ国協議など、これまで繰り返されてきた対話の歴史を見てもわかるように、『北朝鮮とのこれ以上の対話は手詰まりだ』、『今は最大限の圧力をかける時だ』と訴え」(本文引用)たとか。
⭐︎「『対話よりも圧力を』安倍首相訴え」FNN9月18日
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00370789.html
昨日の我が家購読紙には拉致被害者救出の集会で「拉致問題は安倍内閣の最重要課題であり、最優先で取り組んでいく」と強調したとある。圧力をテコに協議していくというが、本音で、いまは協議なんかより圧力が最重要で最優先ということらしい。「集会は『政府は、今年中に救出を実現するため(北朝鮮との)実質的協議を最優先で行え』などと求める決議案を採択した」(昨日の32面「15年、拉致解決足踏み」記事より本文引用)。経済制裁の強化というが、ずいぶん前にも触れた記憶があるように、経済制裁は真綿で包んだ戦争そのもの。70年に及ぶ戦争状態の最前線に、日本はあった。そしていまも、というよりいままで以上に、最前線で真っ赤な顔をしていきり立っている。いわば、ハリネズミで武装を強化している北朝鮮を、やたら挑発しまくっている。当事者である韓国以上の強圧的意図を隠さないで、国内外を煽り立てている。そしてその延長線上に、いまの時期に選挙をぶつける支離滅裂。さらにその先で、戦争のできる国へ邁進する本音爆発。
8面「社説」の「安保法2年 政府任せにはできない」では、「かねて指摘されてきた懸念が次々と現実になっている」「国民や国会の目の届かないところで、米軍と自衛隊の運用の一体化が進んでいく」(本文引用)との指摘がある。8月の閉会中審査における防衛相の「存立危機事態」に関する発言は、直近の拡大解釈の例として、政権の恐ろしさを助実に示している。支離滅裂の奥で、すべてはこの方向へのみ突き進んでいる。まさか、いまあの人は、ボロボロ使い捨ての最後の段階にいるのかな、との思いが脳裏を過る。
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2017年09月18日

なにもかも政治利用の極地を走る冷血

1面トップは「総選挙 来月下旬が有力 臨時国会冒頭解散か」。33面「解散風 あたふた」のサブタイ「森友・加計問題は◼️ミサイル不安なのに」で庶民の声がちょびっと聞こえてくる。モリカケで支持率が低下し、野党の臨時国会開催要求を3ヶ月放置。北朝鮮のミサイルと核実験で息を吹き返すという奇妙な関係により「やれやれ、よかったね」と早期解散に踏み切る。まるで北朝鮮に助けてもらっているようなものだ。これが民主党政権下だったら、ネットでものすごい批判が殺到するのではないか。Jアラートの頭隠して尻隠さずぶりだって、徹底的に攻められるんじゃなかろうか。モリカケ隠しの大作戦は、実際はどうあれ客観的関係は、ミサイル騒動とセットみたいなものと言える。すくなくとも、政権の作戦としては両者込みの目論見があるのは隠しようもない。臨時国会冒頭解散となれば、だれもがそう判断する。少しずれ込んでモリカケの質疑が山場に差し掛かりそうなころあいに解散を持ち出す、なんてことになったら、冒頭解散でさえ国民の疑念がふつふつ燃えていたのが逆効果。いっぺんに火がついてしまう可能性もある。
モリカケもさりながら、北のミサイルや核について、せっかく政権の思惑通りに避難訓練を実施した人々から、不平不満の声が漏れてくる。そりゃそうだ。国が危ないというのを信じて野原で頭を抱えているのに、ミサイルが宇宙空間を飛んでるときに選挙カーを走らせるってか。とりあえず素直に国の指示に従おうという国民だって「危機なの、危機じゃないの、危機なんでしょ、それなのになんで選挙なの?」という心境になるのは当然の成り行き。そこでふと冷静になるんじゃないかな。「そういえば人工衛星や宇宙ステーションより高いところを飛んでいくんだから、日本の上空と言われてもなあ」なんて気づくのも時間の問題。「気象衛星もGPS衛星も、スパイ衛星だし、そんなのわしらの国もいっぱい飛ばして、領空侵犯してる。宇宙ってどこまでが領空と言えるの?」と気がつかれてしまうこともありうるし・・・。
32面の「15年 拉致解決足踏み」には、「集会は『政府は、今年中に救出を実現するため(北朝鮮との)実質的協議を最優先で行え』などと求める決議案を採択した」(本文引用)とある。4面の「首相『拉致、圧力テコに解決』 被害者家族らの『大集会』で訴え」には「『拉致問題は安倍内閣の最重要課題であり、最優先で取り組んでいく姿勢にいささかも変わりはない』と強調した」(本文引用)と書かれているが、モリカケでさんざん逃げ回り、臨時国会で追求されると困るから、北朝鮮の核とミサイルで煽って冒頭解散に踏み切るという決断の素早さを考えると、「最重要課題」「最優先」なんて言葉が虚しく聞こえてしかたない。
2面に「改憲足踏み 解散で打開」があり、サブタイ「野党側、選挙準備急ぐ 3党首会談、急きょ中止」で、野党共闘について若干触れている。「200超の選挙区で、共産と候補者が競合。両党とも『政権与党を勝たせない点では一致している』(民進幹部)が、共闘関係の見直しを掲げて代表選を勝ち抜いた前原氏と、相互推薦や共通公約を求める共産との溝は深い」(本文引用)とあり、先行き不透明。ブログ主的には、2009年の民主党政権誕生のとき、共産党が選んだやり方でいいじゃないか、と思う。「相互推薦や共通公約を求める」なんてことは横に置いて、当選できそうなところでは候補者を自主的に下ろし、勝手連として民進候補を押し立てていけばいい。というより、最悪の場合それを選ぶことも念頭に置いていないといけないところまで、いまは来ているんじゃないか。2009年には可能だったことを、いままたやれば、ブログ主としても、共産党を見直すことにやぶさかではないんだけどな。党利党略からの分かれ道はそこでしょ。
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2017年09月17日

旧来の作戦が通用するか否かの土壇場だね

いまもっとも緊張が高まっている時期に、なんで衆院を解散して選挙するの、という疑問を持つ。さらに加えると、臨時国会を「働き方改革」法案の審議を主体とし、モリカケをできるだけ排除する予定じゃなかったのかい。選挙民ウケの良い法案をエサに、「モリカケばかりに執着して審議しない野党は国民のためを本気では思っていないんですよ」とばかりに逆攻めする作戦だったんでしょ。北の脅威も「働き方改革」も、野党が求めた臨時国会開催もみんなすっ飛ばしてでもやらねばならない選挙に、いったいなんの意味があるのやら・・・というか、北の脅威も国民の目をそらすための詐術のひとつにすぎないし、「働き方改革」もモリカケに対抗してぶち上げた中身空っぽのアドバルーン。モリカケが簡単にスルーできるなら、わざわざやるものでもでないってことなんだな。
でもねえ、いくらなんでもそりゃあ選挙民をバカにし過ぎているぞ。そんなこと見抜けない庶民なんて普通に考えたらいるわけない。最も早い解散時期は臨時国会の召集当日という。これでめんどうな臨時国会はやらなくて済み、「働き方改革」法案とともにモリカケは雲散霧消。ついでに衆院トリプル補選もなくなってしまう。この日程なら民進もトミファもまだじゅうぶん体制が整わず、彼らに勝てる可能性はない。うまくやれば過去と同様、自民圧勝も夢じゃない。というわけで、1面トップ「首相、年内解散を検討 臨時国会冒頭も視野」が、内閣支持率頼みの政権には最高の選択ということか。「8月の内閣改造後は支持率が回復に転じたことから、首相は衆院選で少なくとも与党で過半数を維持できる環境が整いつつあると判断。新しい勢力で改憲を目指す方針に転換した」(本文引用)という。あれっ、と思うのは「少なくとも与党で過半数」の部分。ものすごく目標が低いねえ。もしかしたら、トミファや維新は含んでいないのか。いやいや、隠れ与党で見積もってるけど未知数だし・・・てか!
いろいろ考えてしまうが、この人はほんとに全くしょうがない。こんな見え透いた作戦で押し通そうというのは、ゲスの奢り。いくら寛容な選挙民でも、彼の数頼み・無為無策しかして無能な正体を見抜けないはずがない。ただね、3面「日曜に思う」の「無関心と呼ばれる政治不信」にあるように、「低い投票率が示すのは、政治への無関心というより政治への不信と読める。民主主義では選挙こそが正統性の根拠だ、とだれでも考える。だがその結果、人々がもっとも信頼していない者たちが民主的な正当性を独り占めすることになるのだとしたら」・・・「奇妙だと思う。そして、このことは腑に落ちない」(本文引用)。奢ったゲスが「ばんざい、作戦の勝利だね!」なんて満面の笑顔で喜んで、「改憲だ!」などと突っ走り出しても、政治不信が招いた自壊への坂道一直線ってことになるのかな。悪政の結果はすべて、政治不信にまみれた庶民の上にのみ降りかかる。そのとき庶民は「嵐よ、我が頭上から吹きすぎよ!」なんてエゴイズム丸出しで生き残ろうとするのかね。ゲスがどんな上手い逃げ方をするか、なんてことは気にも留めずに。
北朝鮮に日米は鉄の同盟で対抗中。外交なんて不要だ、みたいな主張が出る今日この頃。経済封鎖の実態は「すでに戦争」状態にあることを意味し、北は70年もの長きに渡る戦争を継続しているという事実に思いを巡らしたい。そして、1面「拉致解決『今動かないと』 日朝首脳会談15年 蓮池透さん」に「『今は国際的に圧力の局面にある』。蓮池さんはそうみる一方、『いつかは対話の局面になる。その時に備え、日本は水面下で拉致問題解決を求める姿勢を伝える努力が必要』と語った」(本文引用)とある。奢る無能なあの人に硬軟織り交ぜた作戦遂行能力があるかどうか。熟考して向き合いたい。
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2017年09月16日

お上に向かって声をあげることの意味

19面週刊誌広告に「安倍『10・22火事場泥棒解散総選挙』自民『3分の2大圧勝』の悪夢 麻生も二階も『総理、今なら勝てますよ』と耳打ちした 民進は崩壊、小池新党は内紛! 投票率も得票率も史上最低に 北朝鮮ミサイル発射に便乗して憲法改正へ ー こんなニッポン政治でいいのか?」の見出しが躍る。もしこの記事通りの結果になるようなら、この国は一度、完全ドツボにはまって地の底を這うような絶望にのたうち回る必要があるのかも知れない。モリカケをたった3ヶ月で忘れるか。国の方向を誤るようなミサイル騒動を演出されたら、たちまち民心はグラグラに揺れてしまうか。だとしたら、庶民の立ち位置があまりにも軽すぎる。
いま、CSで時代劇ドラマにはまっている。ドラマには傾向が何種類かある。基本は武家社会を動かしがたい上部構造と位置づけ、庶民は上部構造を当然の前提として受け入れる形。物語は武家社会の内部抗争に焦点を当てる場合や、抵抗して領民に善政を敷こうとする武士の葛藤を描く場合や、頭の上にデンと居座る武家社会の重みを意識しないで生きる庶民の人情劇。江戸時代を頂点とするドラマは、それ以前も含め、庶民が主役となって時代を切り開く意欲をどこにも見せない。闇の仕置人を描くにしても、あくまで「闇」が主体で、庶民は基本、なけなしの金を払って個人的恨みを「晴らしてもらう」だけの弱い存在に過ぎない。仕置人の所業も、武士と庶民の厳然たる区分が前提で、力はすこぶる限定的。この国の現状は、もしも最初にあげた週刊誌広告が間違いないなら、現代も過去も構図は一緒ではないか、などと思う。
まずは言いたい。「庶民よ、臨時国会招集を3ヶ月も放置され、すぐに忘れるほどヤワになるな。臨時国会をモリカケに集中させるよう世論を盛り上げろ」。野党が招集を要求した根拠はモリカケの真相究明だった。3ヶ月放置して「働き方改革」法案がどうの、外交日程がどうのと理由をつけて引き伸ばす。そこへ都合よくミサイルでJアラートか。ついでにインドへ原発売り込みの最終調整ときたもんだ。河野外相はアラブで北への制裁を説き、アラブからは「北に目くじら立てるのに、イスラエルの核はどうなの?」と首を傾げられる。アントニオ猪木議員の単独訪朝による外交努力を無視し、「対話なんてやってる場合か」と言わんばかりのあらわな対決姿勢。ミサイルが飛んでこないための努力はまるで見当たらないじゃないか。
政権の脅し工作は児童に微妙な影響を及ぼしているようだ。児童の動揺はおそらく親の動揺だろう。「外交努力しても、ミサイルが落ちてきたらどうするの」という気分が親にある。お上へモノ申すことに身の毛もよだつ恐怖を感じているおばさんが知り合いにいたっけな。地震には心を痛めて募金もするが、原発事故は怖がって耳も貸さない人だった。いま、彼女はどうしているやら。「防衛するしか無いでしょ、なんとかしてもらいたいわ」程度の反応であとは耳をしっかりふさいで、声を殺しているのかな。以下に児童への影響を問う記事がある。「大人ですらこれまでの国際情勢やその背景を無視して感情的になりやすい。子どもはもっと物事を単純化しやすいので『やっつけてしまえ!』という声が強まる状況に陥りがちです。そうだとしても、今回の問題を契機に、子どもたちが一気に武力による攻撃を支持する姿勢になることは避けるべきではないでしょうか。強い言葉を発するだけでは、何の解決にもならないからです」(本文引用)。お上に向けて声を挙げることの重要さを、まずは前へ!
⭐︎「特集ワイド 『ミサイル』に戸惑う子どもたち 『こえーな』『私もママも死ぬかも』『北朝鮮をやっつけろ」毎日新聞9月15日
https://mainichi.jp/articles/20170915/dde/012/040/021000c?fm=mnm
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2017年09月15日

韓国もイノキも対話を模索している

11面に小さい記事ふたつ。「北朝鮮の核実験250キロトンと試算 米グループ 当初の倍」と「韓国の核武装 『同意できない』 文大統領 CNNで発言」で、前者では核兵器に限らず武器の威力の推定はかなり難しいものだと知らされる。かなり昔の話、ソ連の最新鋭ミグ戦闘機が亡命のために函館空港へ飛んできたとき、報道が盛んに騒いでいたのが、「最新鋭と言いながらすぐに錆びてしまうオンボロ」といったようなことだった。錆びるような鉄を使っているから、ソ連の最新鋭もたいしたことない、という意味だったと思う。ブログ主は丸ごとそれを信じてしまったのだが、ずっと後になって高速で飛ぶと空気との摩擦熱で機体が伸びるので、それにあわせられる金属が必須だと知り、「なんだ、ガセネタだったか」と思い知った。(これは当時の話で、いまはもっと技術が進んでいるのだと思うが・・・)
もうひとつの記事で「韓国の文在寅大統領は24日、米CNNとのインタビューで『北の核に対応しなければならないとか、韓国が独自に核開発をしなければならないという考えには同意できない』と語った」「北の核に対し韓国も核で対応するという姿勢で対応すれば、南北間の平和を維持するのは難しい」「日本などを念頭に『北東アジア全体の核競争を触発し、平和と安定を阻害すると判断している』とも語った」(本文引用)
今回の件では、韓国には日米の対応と違う、あきらかな温度差がある。THAADの配備に同意したものの、一定の抵抗感を示していたし、そもそも脱原発を表明するなど、いたずらに緊張を高めるような対応には概ね慎重であったと思う。11面にもう一つあるのを忘れそうになっていたが、「人道支援800万ドル検討 韓国 対北朝鮮 文政権で初」の記事は、今回の国連制裁決議の直後ということもあり、注目に値する。「韓国政府は保守政権でも『人道支援は政治的状況と関係なく続ける』という原則を維持してきたが、朴槿恵前政権時代の16年1月、北朝鮮が4回目の核実験を行って以降、見合わせていた」「北朝鮮への人道支援は国連安全保障理事会の制裁対象外だが、制裁強化の決議が採択された直後だけに、波紋を呼ぶ可能性がある」「21日に可否を決定する」(本文引用)。この記事の左に「『制裁と圧力に限界』主張 北朝鮮めぐり韓国大統領ブレーン」の記事があり、文政権の考え方が浮かび上がる。
発言は文政権のブレーンによるもので、「具体的な数字などを挙げて制裁と圧力の限界を指摘し、対話による解決を訴えた」「北朝鮮内のミサイル発射基地は21箇所に上ると指摘。『事実上、核兵器を保有したとみざるを得ない』と語った」「中国やロシアが北朝鮮の体制崩壊に動くことはないと主張。韓国が検討を進めている、先制攻撃やミサイル防衛にも技術や国際法などの面で難点があるとした」「米戦術核の韓国再配備や独自の核武装について、『韓国が保有すれば、北と同じ国際的な不良国家になる。日本も同じ主張をする可能性がある』と述べ、反対する考えを示した」「『制裁と圧力の限界を認めるべきだ。現実的に核の廃棄を前提にした対話は難しく、核開発の凍結から対話を始めるべきではないか』と語った」(本文引用)。この時期やたら煽らない政権であることの重さを知る!
わが国ではアントニオ猪木議員が訪朝し、対話への道筋を探ってきたばかり。自民党内には、いまは対話なんてやるべきじゃない、という批判もあるようだが、どんな局面になったにせよ対話の窓口を閉ざしておくなんぞは、ひたすら戦争やりたがりの愚策でしかない。多少の犠牲が積み上がってもまずは叩くべきである、みたいな論調が広がらないことを念じるばかり。その願望の先には、国際的緊張を高め、国内を遠い過去に揺り戻す目的だけがほの見えるいま、ブログ主はイノキを支持する!
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2017年09月14日

辺野古に通じる駆け込み容認

1面に「柏崎刈羽条件付き容認 東電では事故後初 規制委適格性めぐり2点要求」がある。田中委員長は今月18日に退任という。あと数日。まさに駆け込みだ。以下の記事に「原発を推進する自民党議員だけでなく、電力労組出身の民進党議員らが『審査に時間がかかりすぎている』と批判を繰り返した。田中委員長は『規制委の独立性を保つ気概を持つこと、隙をつくらないことに努めた。議論をすべて公開することで透明性を確保できたが、続けていくことが大事だ』と語った」(本文引用)とあるが、基本、逃げ道を作ってじわじわ引き延ばしていたとしか見えない。そしてこの終わり方。仲井真知事が退け際に辺野古埋め立てを駆け込み承認したのと同じじゃないか。原発再稼働への重大な一里塚となり、再稼働はいよいよ勢いづく。
⭐︎「『政治的圧力、常にあった』退任前に規制委・田中委員長」朝日新聞8月24日
http://www.asahi.com/articles/ASK8S65XZK8SULBJ00P.html
14面「社説」の「東電と原発 規制委の容認は尚早だ」の論調は厳しい。「適格性を十分確認したとは言えないのに、なぜ結論を急ぐのか。近く5年の任期を終える田中俊一委員長に、自身の任期中に決着をつけたいとの思いがあるのか。規制委の姿勢には前のめり感が否めない」「安全文化は『過信』から『慢心』、『無視』『危険』『崩壊』へと5段階で劣化していくが、福島の事故前から原発のトラブル隠しやデータ改ざんですでに『崩壊』していた。東電は2013年、事故をそう総括した」(本文引用)。
だが、炉心溶融の言葉を使わないように指示したのは去年まで隠されていた。柏崎刈羽では重要施設の耐震性不足が報告されていなかった。8月には地下水汲み上げで水位低下の警報が鳴ったが、公表が遅れた。これは「無視」「危険」「崩壊」が事故後も進んでいることの証になった。「規制委は『都合の悪い部分を隠し、人を騙そうとしているとしか思えない』と厳しく批判した」「規制委はなぜ、適格性について『ないとする理由はない』と判断したのか」(本文引用)
田中委員長は数日後に退任。駆け込み容認は再稼働への決定的一里塚となるか。1面記事のサブタイに「事故前に後戻り」があるが、「原子力規制委員会の適合性審査を通過した原発は12基ある。そこに柏崎刈羽原発2基が加わることは数の変化ではなく、未曾有の原発事故が起きた日本で、事故前に逆戻りすることを意味する」「東電はもとより電力業界は原発の運営で数々のごまかしやトラブルを重ねてきた」「東電のみが企業としての姿勢を問われたが、本質は業界に共通する病弊をどう見極めるか、だったはず」「にもかかわらず東電は合格証を手にする。韓国、台湾も脱原発に動く中、日本の特異な姿が浮かび上がる」(本文引用)
柏崎刈羽の条件付き容認は「業界に共通する病弊」を、再び野に放つことにつながりかねない。2面「東電の適格性注視」には、サブタイ「規制委 保安規定で『縛り』」の文字とともに、「東電 福島賠償の財源に」と「経産省 審査加速を期待」の文字が躍る。記事では賠償や除染、廃炉など21兆5千億円のうち、東電は16兆円の負担を求められているので、「この費用を補うための大前提として柏崎刈羽原発の再稼働を掲げた」(本文引用)とあるが、なお5万5千人が避難するなか、16兆円を切り詰めようとするのは目に見えている。そのとき、まずどこを犠牲にするか。政権は30年代に電源の20〜22%を原発で賄うつもりでいる。「BWRを動かす道筋がついたことで、日本のエネルギー政策における原発の復権がまた1段階前に進んだ」(本文引用)。辺野古と原発の運動が、互いの課題を背負って協力し合うにはどうすべきか。いまこそ正念場だ!
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2017年09月13日

支離滅裂、何が起きても不思議じゃない

29面「『共謀罪』政府に弁護団要望」は表題含みわずか20行。「『共謀罪』の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法に反対する『共謀罪対策弁護団』が12日、東京都内で会見し、日本政府に対し、同法に懸念を示した国連報告者ジョセフ・カナタチ氏の指摘を受け止め、誠実に対応するよう求めた。カナタチ氏は10月に来日予定で、同法の見直しについて政府と議論する考えを明らかにしている。政府は法案が国会で審議中だった5月、カナタチ氏から『(同法は)表現の自由やプライバシーを制約するおそれがないか』との質問を受けた。同法施行後の8月22日になり、外務省のサイトに『(カナタチ氏の)指摘は全く当たらない』と反論する文書を掲載した」(本文引用)と、これで全文。
5月にカナタチ氏が質問し、政府はズルズルと返事を引き伸ばして、8月末ようやく反論を外務省のサイトに掲載したが、さて、これを正式にカナタチ氏へ送ったのかどうか。カナタチ氏は10月に来日して「同法の見直しについて政府と議論する」つもりだという。見直しなんかする気もないだろうし、まともに議論もしないのではないか。すくなくともカナタチ氏は、無視し続ける政府の対応に、頭にきている。記事の扱いからすると、報道も体制翼賛で無視するつもりかな?
12面「社説」に「森友学園問題 国会は矛盾をただせ」がある。内容は昨日の紙面に書かれているものとあまり変わらないが、本文ラスト「明らかに矛盾する交渉経過が浮上している以上、臨時国会で真相を明らかにする必要がある」(本文引用)は、しつこく強調し続けるべきだろう。31面には「大学誘致に公費明暗 自治体補助 10年で27件207億円」の記事。これは加計学園に関わるもので、「今治市議会は3月、36億7500万円相当の予定地(16・8ヘクタール)を加計学園に無償譲渡し、建設費など経費約192億円のうち半額の96億円を補助すると決めた。将来的に学生や教職員ら計1千数百人が市内で消費することなどを想定した経済波及効果を、年約20億円と試算。補助金のうち32億円は県の分担を見込む」(本文引用)。サブタイトル「学生ら6000人集まる 大分・別府」では成功例。同「40億円投じ・・・撤退 埼玉・久喜」では無残な失敗例が書かれている。関連として、「定員割れ次々 将来像説明を」と「公立化で『救済』も」の小さい記事が並んでいる。政府は両方とも握りつぶしたい考えだろう。野党による臨時国会開催の要求を延々と引き伸ばし続け、国民の関心がよそへ移ってしまった頃に、全然別の議題で国会の議論を埋め尽くしてしまおうという魂胆でいる。中身で決着をつける気などなく、小手先の会議誘導術で押し切るつもりらしい。
これも最初にあげたカナタチ氏に対するのと同じやり方で、国内外ともにこんなことを続けていたら、総理自身が国際的な信用を失っていくばかり。退陣するときには花道どころか、石もて追われるような状態になっているのではないか。カナタチ氏に少し遅れて国連報告者デービッド・ケイ氏が特定秘密保護法について国連人権理事会で言及。日本の報道が萎縮しないよう改正を促す提案をした。これにも政府は反論したが、ブログ主的には、カナタチ氏ほど大きな報道にはならなかったように記憶している。
1面トップ「北朝鮮制裁 石油3割遮断 安保理決議全会一致で採択」とあり、首相談「格段に厳しい制裁決議が迅速に全会一致で採択されたことを高く評価する」(本文引用)と書かれているが、国内でいいように振る舞うのと国外での評価とが絶対矛盾として対立していることに気付けなくなっているのではないか。昨日の「経済気象台」同様、日本が世界から手玉に取られてニッチもサッチもいかなくなる瞬間がくるかも、と気が気ではない日々が続く。
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2017年09月12日

したたかな外交が必要だけど

もうじき臨時国会が始まる。北朝鮮のミサイルと核実験で国民の目線が変わったこともあり、政権は息を吹き返すかに見える。いやいやそうはいかないよ、という空気が巷に漂い始めている。引き伸ばしてそのあいだに忘れてくれたら良いというわけだったが、やはり隠し球は正念場で炸裂する。これから臨時国会盛り上げにかかる時期というわけで、報道が動き出したのかもしれない。
本日の我が家購読紙は1面と35面でわりと大きく森友問題を報じている。1面「財務局『希望に近い額に』 国有地売却 森友交渉の音声データ」と35面「『0円に』迫る籠池容疑者 職員『1億3千がライン』 国有地売却 音声45分 譲らず 背任捜査に注力へ 大阪地検」。ようするに理事長は「タダにしろ」と迫り、財務局職員は「タダは無理ですなあ」みたいなやり取りをしたということらしい。ゴミの撤去費8億2千万円は国が出す一方、駅近の国有地を差し引き200万円で取得する。良い商売だねえ。と言ってる場合じゃない。35面には「財務省の佐川宣寿・前理財局長は今年3月、国有地売却で『(価格を)提示したこともないし、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない』と国会で話した。4月には『適正に処分費を見積もって不動産鑑定士の評価した更地価格から控除し、売却価格を算定した』と答弁した」(本文引用)
記事によると、いやいやちゃんと価格の具体的な交渉があったじゃないか、という話。「いくらならいいの?」「1億6千万までかなあ」みたいな調子で、ついには「0円に」と理事長は迫り、財務局職員は「1億3千がライン」と数字で勝負する。「同省は交渉記録を『破棄した』としており」「仮に不起訴処分となれば告発者らが検察審査会に不服を申し立てる可能性は高い」(本文引用)。不起訴処分になるかどうかの対象は、財務省の誰かということになるのかな。もしかしたら、そのどこかの段階で、昭恵氏も法廷の場へ出てくることになるのかな。ブログ主の日々弱くなる文章理解力では限界があるものの、とりあえずこんなふうに読めたんだけど。
北朝鮮関連では10面「経済気象台」の「北朝鮮をどう見るか」がおもしろい。記事によると韓国の北朝鮮関連の情報量はすごく多いらしい。それによると「金正恩氏は決して愚か者ではなく、卓抜した戦略家という見方で一致していた。全て計算ずくの行動で、譲歩を余儀なくされているのは米中の方」「相手が戦略家なら、暴発の可能性は低く、救いがある。ただ、米中から譲歩を引き出すような相手だ。日本が手玉に取られないためには、よほどの手練手管がいる」(本文引用)
記事はここからちょっと微妙な立ち位置に変化し始める。米本土にとどくICBMを凍結するが、日本をカバーする中距離核兵器を容認する合意が米朝間でなされたら、日本は「核の脅威を軽減するための敵基地攻撃能力など、次のステップに踏み出さざるを得なくなる」「日本は平和国家だ。だが、努力なくして平和は守れない。金正恩氏は好むと好まざるとに関わらず、我々に冷徹な現実を突きつけている」(本文引用)。おしまいの方はどうとも取れる表現だから、うーん微妙だな、というわけで。ともあれ、国民を攻撃間近の気分で煽って、気がついたらいちばん危険な状況に首を突っ込んでいたということになるのはごめんだね。したたかさにはしたたかさで対応する以外にないわけだが、いまや落ち目のあの人ではどうかなあ。「したたか」の意味が逆さまにならないことを祈る。それには退陣が一番だけれど、9面週刊誌広告で「異次元緩和の賞味期限 ポスト黒田 出口を背負う時期総裁」の記事がなんとも不気味な近未来を暗示する。経済は「ポスト黒田」、政治は「ポストアベ」になるのかね。どう考えても、似たようなのが続きそうな気配が漂うんだけどなあ。
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2017年09月11日

第2の敗戦が迫っている

ブログ主は311事故の半年後に福島へ行った際、そこがまさに原子力戦争の最前線であり、降り注ぐ放射能爆弾に日夜見舞われて、人々はいま現に恐怖と直接対峙している、と実感したものだった。その後、お仲間のあいだで、「いまは戦前」という議論が渦巻き、「違う。いまは敗戦直前で、硫黄島か、沖縄が戦場になっているような時期だ。福島は最前線で放射能の爆弾に襲われているんだ」と主張したが、周辺の認識との乖離は激しく、受け入れるものはいなかった。この頃ようやく、世間で「今は敗戦直前」とか「いまは戦時」とかの言葉が聞かれるようになったが、以下の日刊ゲンダイの記事は、それらの観測を敏感に察知したものといえる。「こんな政権にはサッサとお引き取り願いたいが、次の政権は大変だ。借金1000兆円の後始末に難儀し、日銀のマイナス金利政策の出口戦略も見えてこない。安倍政権が終わったら、敗戦直後のような混乱と厄介な戦後処理が待ち受けている公算が高い」(本文引用)
⭐︎「日本経済一歩先の真相 この国に『第2の敗戦』をもたらす 安倍政権の放漫財政」日刊ゲンダイ9月8日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/213072?utm_content=buffer424d6&utm_medium=social&utm_source=facebook.com&utm_campaign=buffer
叶わぬときの北朝鮮で、政権が危機に陥ると顔を出す北のミサイル、核兵器。これを煽れば落ちた支持率もすぐ回復する、とばかりに政権は息を吹き返そうとしている。金なんか国庫にはほとんどないのに、財布を逆さにして底をぽんぽん叩き、中のゴミまで叩き出してもでるのはビタ銭だけ。かくなる上は将来世代へ付け回し。「ここにこんなに大きな埋蔵金があるじゃないか」と年寄りから年金原資を掠め取り、落ち目の相場に注ぎ込む。これを称して世は「アベノミクス立ち往生」という。「立ち往生」しても最後の切り札、北のミサイルがあるさ、核があるさ。まさかと思うけれど、そんな腹づもりが働いているんじゃなかろうね。
東芝のWHに続いて日本郵政の豪州物流会社が買収後に業績悪化で巨額の損失を生んでいる。JPエクスプレスの失敗が追い討ちをかけ、さらに野村不動産のM&Aが囁かれている。東芝や日本郵政をこんな状態へ導いた張本人はいま、どこでどうしているのやら。アベノミクスの尖兵たちが、あちこちで醜態を晒している。まさに、安倍政権はこの国に「第2の敗戦」をもたらす悪魔の本性をあらわにしている。彼はすでに、逃げても逃げきれないどん詰まりで喘いでいると言っていい。彼がこの状況を乗り切って己が願望を実現するには、国民を徹底的に疲弊させ、社会の大きな流れを傷心とあきらめを頼りにかろうじて生き延びる決心をするまで、徹底的に痛めつける以外にない。だが、彼のエネルギーは「第2の敗戦」が顕在化するより早く尽きているだろう。希望と絶望の気分がないまぜのなか、以下の報道は一条の光となって世を照らしているかもしれない。
「【ミュンヘン共同】ドイツのメルケル首相は10日の同国紙フランクフルター・アルゲマイネ日曜版(電子版)のインタビューで、北朝鮮が核やミサイルの実験を繰り返し緊迫する朝鮮半島情勢について『われわれに交渉参加の要請があれば、即座に応じる』と述べ、仲介外交に意欲を示した。メルケル氏は、ドイツを含む欧米など6カ国とイランが結んだ核合意を例に『北朝鮮問題の解決でも同様の枠組みが考えられる。欧州、特にドイツは問題解決に積極的に貢献する意思を持つべきだ』と語った。ドイツは北朝鮮と国交があり、双方がベルリンと平壌に大使館を置いている」(本文引用)
⭐︎「独首相、北朝鮮核問題の仲介意欲 『交渉参加の用意』」共同通信9月10日
https://this.kiji.is/279524740519216636
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2017年09月10日

アベノミで庶民のむしられ地獄が目前に

4面「国債市場閑古鳥が鳴く」の小見出し「近づく日銀の限界」に注目。日銀は債券市場参加者会合を定期的に開いているという。「そこで聞かれるのは、市場の機能が失われたことへの批判だ。『現在の状況で国債運用は困難』『市場から「価格発見機能」が失われている』『いまのままでは日本国債に投資しがたい』」「黒田東彦総裁は6回目の先送りを決めた7月20日の記者会見で『見通しの誤りであることは事実』と認めたが、『(現在の枠組みで)緩和効果はさらに強まっていく』と、年50兆円〜60兆円のペースでの国債買い増しを続けている」「チーフエコノミストの試算では『日銀の国債買い入れは、年60兆円ペースで積み増すと、遅くとも18年10月から12月に限界に達する』という」「エグゼクティブ(略)は『日銀の保有量が5割に近づくと国債を手放す金融機関が減り、日銀の国債の買い入れは難しくなる』と指摘。国債の買い入れを柱とした異次元緩和の枠組みは、見直しを迫られる可能性が高まっている」(本文引用)etc
ここで思い出すのは9月3日の当ブログ「経済が危険なことは誰でも知っているが」の末尾に書いた「株の説明会で80代半ばとみられる個人投資家が、今度また朝鮮戦争が起きた場合、どうすれば儲かるか、と真顔で発言していたそうな。さすがの講師もあきれて絶句していた」という話。いよいよ近づくどん詰まりを実感させる、悪魔の寓話だね。日銀総裁も原子力規制委の委員長も来年には退任する予定。なかでも日銀総裁は緩和の出口になんのメドも立てずに辞めちまう。4面「視/点」では「緩和を縮小する『出口』では、日銀は国債の買い入れを減らすことになる。ただ、今のように市場機能が低下したままでは、国債が市場でだぶつき、金利が急上昇(国債価格は急落)するリスクがある」(本文引用)と書かれている最大の難関に、異次元緩和を始めた責任者が関与しないのである。そのとき黒田氏は、記者に問われて言うだろうな。「ぼくだったらもっとうまくやるんだけど」。その時の当事者は言いたいだろう。「お前、それだけ言うならやってみろ」。ただし、言いたい気分をじっと堪えて、「最大の試練ですが、それが日銀の使命です。粛々とやるのみです」なんちゃって。
24面25面の週刊誌広告では年金マネーを使って急場をしのごうとする政権の悪辣な思惑に、ちょっとだけメスが入っている。片や「スクープ ひそかに決まった『年金マネー3兆円』イッキ注入(中略)今年最大の相場がやってくるぞ!」と、一時的に株価がドンと上昇することを予言している。そのとき儲かる株はコレだ、と煽る。もう片やは、「働く高齢者から召し上げた老齢年金1兆円が政府埋蔵金に化けた」だと。おまけに「禁断のシミュレーション『北朝鮮を封じ込めるために日韓にも核を持たせろ』論が米国で噴出! 『日本も年間1・5兆円で核武装』さあ、どうする」ついでに「検証レポート 責任者はやる気を失い、発案者は逃げ出して『アベノミクス立ち往生』で国民が味わう『7つの悲劇』」。うーん、ひっくり返りそう!
株の説明会の老投資家が、次の朝鮮戦争でどう儲けたらいいか、講師に真顔で聞く。もうそんなエグいことを喋ってる場合でもないのかもね。ギリギリまでイッショウケンメイ頑張って儲けようとしても、抜け駆けで濡れ手にアワの成金になれる確率は、どんどん低下しつつあるってことだ。株をやっていないのに偉そうに忠告してしまうが、アベノミクスはいま、とことんむしり取る体制にある。そういえば日本郵政が豪州物流会社を買収し、わずか2年で約6200億円の企業買収金額のうちの4000億円が損失処理に消えたっけな。天皇とよばれた経営責任者がとなえた「成長戦略」が発端だそうで、庶民はアベノミ軍団にトコトンむしられ続けてるなあ!
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2017年09月09日

汚れた手口をしたたかというか

15面「私の視点」に河合弘之弁護士が「弾道ミサイル 原発停止しておくべきだ」の記事を載せている。トランプ「北朝鮮は今まで見たことのない炎と怒りに直面するだろう」安倍晋三「これまでにない深刻かつ重大な脅威」(本文引用)と発言し、「日本政府は、弾道ミサイルなどによる我が国領域での人命や財産への被害の防止が必要として、ミサイルに対する『破壊措置命令』を常時発令状態としている。発射時には全国瞬時警報システム(Jアラート)で警戒が呼びかけられ、地下鉄や新幹線がとまった」「政府はミサイル危機を強調しながら、それによる原発事故の危険性に言及していない」「攻撃で破壊されたら、国の存亡に関わる大惨事になる恐れがある。原発が『他国のための核弾頭』と言われる理由だ」「ミサイル危機は原発差し止め訴訟でも主張されており、裁判長が電力会社側に『止めなくて良い理由は何ですか』と説明を求めても、電力側は即答できなかった」「北朝鮮は、原発が日本の防衛上のアキレス腱だと知っている」「恐れが1%でもあるなら、対策として原発を停止しておくべきだ。国の安全保障というものはそういうものだ」(本文引用)
破壊措置命令が出ていても撃ち漏らしの危険は残る。ミサイルが原子炉そのものへ着弾しなくても、周辺機器や配管などが壊滅的打撃を受ければ原子炉は制御不能となる。燃料棒が使用済み燃料プールに移動していても、冷却水がなくなれば同じこと。プールが損傷したらなおいっそう危険は増大する。福島第1原発事故が、そのことをまざまざと示してくれた。その一方、さんざんJアラートで国民を怖がらせておいて、原発を止めないとはこれいかに。避難訓練自体、ミサイル頭上通過後に走り回らせるまったく無意味の極み。どこかへ着弾し、爆発したあとを想定して、野原へしゃがみこんで頭を抱えるという荒唐無稽は漫画そのものだ。
まさか原子炉を停止していても結果は同じだから停止しない、というのではなかろうな。すでに着弾していると想定される時点でのJアラートは、無意味と知りつつ強制する、民心操作が目的ではなかろうね。それとも、原発を狙ってはずすより首都圏の人口密集地帯を狙う方が多少ズレても効果は大きいと自己評価しているのかな。それだったら、今度のJアラートで東京圏が外されたのはどういうわけ? 一千万人大避難訓練が実施されたら壮観だったと思うけどな。逆に言えば、原発を狙って外した方が心理的恐怖を与える意味においては大きいし、あらぬ被害を拡大させない戦術と言えなくもない。ただし、まちがえて原子炉直近に落としてしまう危険と隣り合わせになり、それもまた攻撃としてはステバチ過ぎるといわねばならないが・・・。どちらにしても、アメリカの尻馬に乗ってやたらきな臭いことを言いまくり、世界に危険をばらまく政権のやり方は、胡散臭いことこの上ない。
胡散臭さの極みは4面「泉田氏立候補へ 新潟5区補選自民の要請受諾」の記事にもふんぷん。党本部は「勝てる候補は泉田氏しかいない」(本文引用)というが、県連には慎重論がくすぶっているらしい。そりゃ当然だ。泉田氏本人は「知事時代の経験から、(国政の)中からやらないと(原発政策を)動かせないという感覚はある」(本文引用)というから、ほんとの気持ちはどうなのかわからないものの、獅子身中の虫になる覚悟があるのかもしれない、と穿った見方もしたくなる。彼がいたからこそ国策原発を抑止できていた面はある。それを無視して「手のひら返し」などと直情的に責める気にはなれない。複雑な気分ではあるけれどね・・・。ついでに同面「中東和平 仲介に意欲 河野外相5カ国へ」に注目。安田純平氏のこともちゃんとしてくれたら見直すんだけどな。
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2017年09月08日

核燃3特権を超えるぼろ儲け狙い?

14面「社説」の「北朝鮮問題 どう向き合う」の上段「ロシアの責任は重い」と下段「非核3原則の堅持こそ」の2題が対比的である。上段「北朝鮮問題の沈静化に専念する国際対処は急を要する。とりわけ影響力のあるロシアには大局的な外交を望みたい」「プーチン氏は『北朝鮮は自分の安全を実感しない限り、圧力を加えても核を放棄しない』と主張する。今後の米朝対話のあり方を考えるうえで示唆的な見方ではある。一方でプーチン氏は最近、『他国の利益を無視する米国』が問題の根源だとも強調し、米国への牽制を続けている」は、下段「北朝鮮への対応に何よりも必要なのは日米韓の結束であり、その上に立って北朝鮮に影響力をもつ中国、ロシアとの調整をはかることだ。そのために日本が発信すべきは、朝鮮半島を含む北東アジアで『非核』を目指す強いメッセージだ。非核3原則を堅持してきた日本の姿勢は、その主張を支える基盤となる」(「」内本文引用)
日本はロシア以上に微妙な立場で、これに関わっており、両国を同列には置けない。首相はウラジオストクでプーチン氏、文在寅氏と2国間会談をし、北朝鮮への圧力強化を説得する役目を担った。その背後で自民党石破氏が非核3原則の見直しに言及する。「米国の核の傘で守ってもらうといいながら、日本国内にそれ(核兵器)は置きません、というのは本当に正しい議論か」(下段本文引用)と国内から追いかけるような発信もある。どうなんだろう。もっとも危ないのはプーチンかアベか。石破氏は戦略ミサイル原潜の日本寄港を例に挙げ、首相側近は中距離弾道ミサイルや巡航ミサイルの保持を語る。「脅威に便乗するような強腰の主張が、地域の安定に資することはない」(下段本文引用)
経過は省くとして、北朝鮮がイラクの現状を意識しているのは間違いない。「北朝鮮問題をめぐる6者協議のメンバーである日米中韓ロが足並みをそろえ、まず核とミサイル開発の凍結を導く道筋を探ることが肝要だ」(上段本文引用)というのはわかるとしても、米がイラクで先例を示したように、あらゆる理由を凝らして「有志同盟」による軍事行動を断行する可能性は消えない。
現にブッシュは大量破壊兵器を口実にイラクへの圧力を強め続け、フセイン政権が査察を受け入れたのち、大量破壊兵器の存在する確証が得られないまま、先制攻撃論を掲げて武力行使に踏み切る。大量破壊兵器はみつかったか。米軍のイラク攻撃から15年近く、莫大な死者を出してイラクはボロボロになったが大量破壊兵器など痕跡もなかった。そしてそのとき小泉政権は「イラク特措法」を成立させ、陸自空自を「非戦闘地域」に派遣して米軍を支援した。
北朝鮮は間違いなく、この経過を熟知しているし、ほとんどハリネズミになって怯えながら武装し、身構えているのだろう。追い詰められたものを暴発させるのはたやすい。韓国はそのことを当事国として感じているがゆえに、微妙な立場を維持している。3面「日韓首脳 衝突避ける」と「THAAD暫定配備完了 韓国に6基 中ロ反発」の記事には、難しいかじ取りを迫られる韓国の苦悩がにじんでいる。同面「日ロ 経済連携で溝 ロシア『巨大事業を』」では、「経済連携の強化を弾みに、北方領土交渉を動かす糸口をつかみたいと臨んだ19回目の会談だが、ロシア側から投資活動の鈍さを指摘されるなど『温度差』が浮き彫りに。北朝鮮への制裁をめぐる対応でも協力を得られず、『肩すかし』の訪ロとなった」(本文引用)
火に油をそそぐようにちょろちょろと動き回る落ち目総理には世界から冷ややかな視線が注がれている。よせばいいのに悪あがきする彼は、いま、もっとも危ない未来に希望を繋ぐ、愚かな選択に邁進するばかり。付き合うのにほんと疲れを感じる今日この頃!
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2017年09月07日

どうしてこんなにひどい紙面になるの?

我が家購読紙の記事の状況が眼に余る。いろいろ書いてあるが目玉にコレというものがない。あっちこっちぼちょぼちょ書くものの、メインと謳うには質量ともにみすぼらしすぎる。芯がない紙面で骨抜きふにゃふにゃ。1面トップに「習氏長期政権にらみ改革 中国検討 地方書記に投票制」とあるが、これがなんでトップ記事か。世界情勢の中でこれこそ重要と主張したいのかもしれないが、たいがいは読む前にスルーしてしまうだろう。どちらかといえばそれが狙いじゃないか、と思うほどメチャクチャな記事だらけと受け止めさせてもらった。
この記事の左に「時間外『月300時間』労使協定 国循センター過労死ライン3倍」があるが、これをトップにする方がよほど気が利いている。政権が懸命に下火にしようとしている加計学園問題も、取り扱ってはいるが31面にチョロッ。原発関連で3面「東電の安全姿勢見極め 柏崎刈羽 技術力異論出ず 規制委」があるが、これもいよいよ再稼働に向けた準備がはじまったかと思わせる記事なのに、どうしてこんなに小さいのか。コトの重みを理解していない証拠のように見える。10月の衆院補選や来年の規制委田中委員長の交代、アベ政権の動向など、からめればいくらでも焦点を絞り込める重要記事のはず。だいたい3面トップの記事「陸上イージス 空母と訓練 米軍幹部防衛省へ 対北朝鮮『見せる』圧力」の記事それ自体の扱い方がよいしょ記事といわれても仕方ないようなもので、160キロトン水爆の取り扱いも、最初は過小に評価した数字だったが、世間の動向を見てころころ変更していくなんぞ、まさに政治臭紛々。記者魂は燃え尽きたか。「プーチン氏、制裁強化に反論 韓ロ首脳が会談」の記事も視点がボケたまんま。
4面は「秋の安倍外交 実りは? 共同経済活動5分野 日ロ合意へ 北方領土進展は厳しく 経済テコに対中改善狙う■米との蜜月 リスクも」がなんで紙面トップなのだ。その横にある「核持ち込み 議論促す 石破元防衛相 北朝鮮巡り」の記事の方がよほどタイムリーで重要な気がする。この記事と一緒に「『アベ政権での9条改憲反対』4野党合意 前原・民進代表、見直し指示」さらに「9条改憲の素案提示は来月以降 自民の推進本部 方針」のほうが、4面の紙面を占めるのにふさわしい気がする。その下に「AKB総選挙に『一括交付金』割れる閣僚」なんてのがあるが、こんなのイラネーから!
今日のTV報道を見ると、米が国連安保理へ提出する決議案が焦点になっており、それに石油等の禁輸処置が盛り込まれていると伝えられている。そして6日から、極東ウラジオストックで東方経済フォーラムが始まっており、そこでなにが主要な関心事となるかが問われている。ヘソのない記事ばかりなので、しっかり読んでいないのだが、さてどこに決議案とフォーラムをつなげて考察する記事があったか。「秋の安倍外交」は経済活動が焦点? なんとまあ緊張感のないことよ。石油禁輸がどんな結果をもたらしうるか、様々な角度からの分析が必要なはず。フォーラムで日本はどんな役割を果たし、どんな結果をもたらしうるかも、その分析によって購読者の理解を進められる。ちなみに以下のところでプーチンの見解を見ることができる。彼の底意がどこにあるかを見極める必要はあるが、理解を進めるカギにはなる。「北朝鮮もフセイン氏やイラクの辿った運命をはっきり記憶していると指摘」(本文引用)。北朝鮮はイラクの2の舞を警戒している。確かに、米は直近の過去で汚いことをしている。韓国も同じ被害を警戒しているのは間違いない。
⭐︎「北朝鮮への軍事ヒステリー高じれば地球規模の大惨事に プーチン大統領」スプートニク日本9月5日
https://jp.sputniknews.com/politics/201709054052363/
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2017年09月06日

ヤケクソデタラメにやりたい放題させるな

1面「米『対話機能しない』 北朝鮮制裁強化案 配布へ 安保理」に注目。「米国のヘイリー国連大使は、4半世紀にわたる北朝鮮の核・ミサイル開発の歩みを振り返り、違反を重ねるごとに制裁を強める『漸進的なアプローチは機能しなかった』と指摘した。その上で、中ロが求める『対話』も『「北朝鮮」とは数え切れぬ直接対話と多国間交渉をしたが、いつも機能しなかった』と結論づけ、『手遅れになる前に外交手段を使い尽くす時が来た』と制裁強化を訴えた」「また、北朝鮮の核・ミサイル計画と同時に米韓の軍事演習の停止も求める中ロにも『侮辱的だ』と反発した」「北朝鮮への軍事目的の石油輸出の制限のほか、国外派遣労働者や繊維製品の規制強化などが念頭にあるとみられる」「日本の(中略)国連大使は『北朝鮮の政策を変えるため、最大限の圧力を加えねばならない』と米国への支持を表明」(本文引用)
中国とロシアは核実験を非難しつつ、対話による政治的解決を訴え、ロ大使は「どんな禁止事項を盛り込もうと制裁だけでは問題の解決に役立たない」(本文引用)とした。3面は1面に続き国連バトル。「安保理制裁 効果薄いまま 北朝鮮への資金流入絶てず」でヘイリー大使が恫喝する。「20年以上、北朝鮮は(安保理の)声に逆らってきた」「もうたくさんだ」「最強の措置をとらねばならない」(本文引用)。その一方で、「中朝貿易関係者は『中国の石油は北朝鮮の「血液」のようなもの。制裁で止めたら、北朝鮮は死んでしまう』と話す」(本文引用)
本日はなぜか、韓国がどういう姿勢でいるかの記事がない。ただし、昨日の3面には「米韓首脳 持論譲らず溝 『軍事力辞さず』『圧力・対話で』」とあり、同面すぐ横にある「中ロ、厳しい制裁とは距離 核実験強く批判する一方で」の記事と合わせて、韓国が微妙な立ち位置で苦心している様子が見える。本日4面に戻ると、日本の対応が突出しているのがわかる。「北朝鮮制裁決議で資金阻止を 河野外相 圧力を優先」では原発で結構いい線だった河野太郎氏がどうも冴えない。共産党が質問「『偶発的な誤算で軍事衝突が起こる』危険性をただし」「河野氏は『北朝鮮が暴挙にでなければ、軍事衝突にはならない』との認識を示した」(本文引用)と、ほんにあなたは屁のようじゃ。
議論はかなり血生臭い。ミサイルからの避難用シェルター、非核3原則の見直し、敵基地攻撃論、国会外でも「弾道ミサイル保有検討を」なんて声が漏れてくる。同面に表題入れてわずか6行だが「猪木氏きょう北朝鮮に」の記事がある。この人は独特の動きをする。北朝鮮に対する見方では、賛同できるところもある。いま何ができるかは未知数だが、ある意味貴重な存在かもしれない。
7面「北朝鮮リスク 株安進む 東証、2日で300円超下落」では、6月から徐々に下がり始めていた株価が7月末大きく下げに転じ、円高株安の傾向顕著という。アベノミクスは失敗歴然。頼みは戦争を煽ることだけ。足元はグラグラで、彼はいまヤケクソデタラメ百連発の模様。最も危ない人ランキングでトランプと並びトップに君臨中!
⭐︎「安倍首相がトランプ大統領と“対北朝鮮戦争”への参加を勝手に約束! 米国との軍事一体化で日本も攻撃対象に」リテラ9月4日
http://lite-ra.com/2017/09/post-3433.html
⭐︎「首相の懐刀も「辞めてやる」 三行半相次ぐ官邸の不協和音」日刊ゲンダイ9月5日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/212862/1
⭐︎「神社本庁から有力神社が続々離脱、改憲賛同署名集まらぬ状況」NEWSポストセブン9月6日
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170906-00000004-pseven-soci
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2017年09月05日

米韓の温度差と日の位置と中ロ独の警告

メルケルの発言が、あんまり記事になっていない様子。しばらく前からトランプ大統領を批判しており、今月3日にも北朝鮮の行為に懸念を示しつつ、アメリカ大統領なしの解決はなく、はっきりいって平和外交による解決以外ありえない、と発言している。独日で国家元首の発言がなぜこうも違うのか、考えてしまう。ん、従属国だから? 単純にそんな視点で見るわけにはいかないだろう。面従腹背の論理が、ときに表と裏の区別がつかなくなる場合もある。だが、これまでの政権は、結構使い分けてきたはず。今の政権が、表裏わからなくなるやり方に露骨に転じた、ということはできるかもしれない。
地位協定があるからどうにもならない、という見方もあるが、そんなのやり方次第で返上できないことはあるまい。どうにもならないとする視点は、目標を無限遠方に遠ざけ、現状を無意識に追認させる結果になるだけの主張と思える。敗戦国元首としてのメルケルの主張が国際的に通用するのは、戦後処理の仕方の違いが大きいと思う。それも、戦後すぐからの処理が功を奏したというより、その後けっこう長い年月を経て積み上げた成果とも言えるのではないか。とある本に、ヨーロッパにおける反ファッショの運動は、ユーゴスラビアやギリシャ、イタリアやフランスその他多くの国で過酷な戦いを繰り広げ、ドイツでさえ戦争末期には反ナチ抵抗運動が動き出していた、と書かれていたのを思い出す。そして、なぜか日本ではそのような動きはほとんど起こらず、戦後でも不十分なままになったとも・・・。
それぞれの特性があったのは確かで、だからダメなんだなんてことは早計に言えないが、このような戦後が現在を作っているのは確かだろう。とにかく戦後からずっと、この国の権力者たちは過去へ回帰する試みをねちねちと続けてきた。その一方で、それを阻止する運動は四分五裂し、経験を重層的に積み上げることができないまま多くの時間を経過してきた。もったいないことに・・・。
そしていま、北朝鮮の核とミサイルの開発が極限まで進み、国際的緊張が高まっている。これはおよそ70年に及ぶ戦争状態の継続がもたらした結果だが、この長い年月そのものが、継続する事態の終了を難しいものにしている。平和条約締結が当面ありうる解決方法のひとつとしてあるものの、その後、朝鮮半島にふたつの国家が存在する状態を、安定的に続けられるか否か。それさえも、いまは難しい課題になっていると思えて仕方ない。これをどうするかは、国際的な協議を続けて落とし所を探る、避けて通れない道筋ではある。そのとき、日本の立場が重要になるのではないか、という気がする。この地域の安全を脅かすような存在になっていたら、成るものも成らない。せめてメルケル的立場を表現できる政治が行われていることが必要ではないか、などと思うが、まさかすでに遅いのだろうか。
プーチンが以下のように語る。ロイター9月1日の表題「北朝鮮情勢、大規模紛争に発展する恐れ=ロシア大統領」。「ロシアのプーチン大統領は1日、大統領府のウェブサイト上で、米国と北朝鮮の対立が大規模な紛争に発展する恐れがあると警告し、北朝鮮に圧力をかけるのは誤りとの見解を明らかにした。『全ての関係国が前提条件なしに直接対話を行い問題を解決することが不可欠』とし『挑発や圧力、敵意に満ちた攻撃的な発言はどこにもたどりつかない』と強調した。その上で朝鮮半島情勢は『大規模な紛争に発展する手前』まで悪化したと指摘した。『北朝鮮の核ミサイル開発計画を圧力のみで中止させられるとの見方は間違いで無益だ』とし、北朝鮮がミサイル開発を凍結する代わりに米国と韓国が大規模な共同軍事演習を中止するというロシアと中国の提案が緊張緩和につながると主張した」(全文引用)。この警告は重い。
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2017年09月04日

エスカレートが止まらなくなる前に

31面「6回目 核禁止に逆行 条約採択の年 被爆者怒り『北朝鮮、水を差す動き』 『日朝対話の場 模索を』 憎悪の膨らみ心配」の記事。まったく、難しい局面になってきた。落ち目の総理が景気良く「断固たる処置」なんて吹きまくりつつ何をしているかが問題になる。核兵器禁止条約の締結を否定しながら北の暴走に向き合う。それだけで政権の意図が鮮明に浮かび上がる。武器には武器を、核兵器には核兵器を、だろう。トランプ氏がまだ大統領選の共和党候補指名争いの最中にちらりと漏らした言葉「日韓は独自で核兵器保有を」が、内外のあちこちで現実的な議論として頭をもたげつつある。被爆者にも拉致被害者家族にも在日コリアンにも、怒りと焦りと心配の気持ちが募る。
「経済制裁の強化で追い詰めたら、核兵器が使われる恐れは強まる。どうやって緊張の糸を解きほぐし、平和への道筋をつけるのか考えなければ」「核、ミサイルも含め、対話の場を模索した方が拉致問題の解決に近づくのでは」「北朝鮮のミサイル発射や核実験が相次げば、『朝鮮』という言葉が悪いイメージで語られ、『在日』と結びつき、憎しみが向けられないか」(本文引用)。しかし、積極的平和主義の旗印は、核兵器禁止条約とはぜんぜん整合しないものだった。逆に「独自の核武装」「自衛的核武装」を濡れ手にアワ、瓢箪から駒、棚からぼたもち的に受け入れる準備が、積極的平和主義の名の下に進みそうな気配だ。すくなくとも、Jアラートが庶民の感覚を積極的に誘導する役割を果たそうとしているのはまちがいない。
いまのままエスカレートするのに付き合い、核戦争になってしまったら、確実にこの国は4度目の核爆発に見舞われる。いや、それ以上の可能性さえあるかもしれない。世界でも例を見ない核の被害国になるだろう。国防意識を強い口調で煽る政権の目標がなににあるのか、見極めなければならない。危機意識がなにに起因し、なにによって増幅され、なぜエスカレートするのを止められないのか、冷静に見極めて向き合わなければならない。憎しみを増幅させるやり方では、相互の犠牲が増えるだけだ。
8面「北朝鮮核実験 狙いは」は日米中韓の専門家らに意見を聞く特集。「トランプ米政権や文在寅韓国政府がもっとうまく対北朝鮮政策を展開していれば状況は変わったと推測するのは難しい」(本文引用)とする6者協議元韓国首席代表氏の見方以外は、ブログ主にはそれなりのものとして受け止めやすい。南山大学教授氏の見方は「北朝鮮は、トランプ米大統領がどう出るか読みきれていないのが実情だろう」「米国が軍事力に踏み切る『レッドライン(超えてはならない一線)』を探っている面もある」「米国は圧力だけでなく、中国の仲介者としての役割に、より期待していく方向にならざるを得ない」(本文引用)。米エグゼクティブ氏は「米国からみれば(中略)今回の核実験も想定内」「今回(中略)だけでは米国が軍事オプションを選択する正当性は国際社会からは得られない」「核弾頭搭載のミサイル発射となれば、当然、『レッドライン』を越えるといえるが、現実世界でそのようなことが起きたら、ひとたまりもないということを北朝鮮は分かっている」「トランプ米大統領の発言は勇ましいが、基本的にはこれまでの政権から路線は変えていない。しかし」「核実験への対応と同時に、FTAを巡る決断も、北朝鮮問題を左右していくだろう」(本文引用)。中国人民大学教授氏は「中国としては(中略)すぐに北朝鮮政策を大きく変える可能性は低い」「石油は北朝鮮にとって命綱でもあるので、大きな政治決断になる」「何らかの手を打つよう求める世論は高まっており、政府も難しい対応を迫られている」(本文引用)。冷静な判断をしよう。いきり立って泥をかぶり、一億総懺悔なんてツマランではないか。
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2017年09月03日

経済が危険なことは誰でも知っているが

6面「社説」の「100兆円予算 『歳出改革』やれるか」の記事を読んで、昨年5月26・27日に開催されたG7伊勢志摩サミットを思い出した。2016年6月10日当ブログ「激動の瞬間が近づきつつある」で触れたのは、「先のG7伊勢志摩サミットで各国首脳たちが、アベシの奇妙な提案に対して首を傾げつつ反論した」「なかでも、メルケル首相が『財政出動ではなく、長期的な視野に立った成長戦略、構造改革を』と、もっとも強く触れていた」「それなのにアベシは、世界の顰蹙を買った発言『リーマン・ショック前の状況と似ている』を自分以外の誰かの失言に転嫁して収束を試み、資料の出所そのものが財務省官僚をして『まるで怪文書だ』と言わしめる低次元の攻防。『政府内のどこで作成されたかわからない』(中略)が外務省から飛び出す」「経済分析を担当する内閣府も『(資料を事前に)見たこともない』」というスットコドッコイぶりを露呈した。
そして本日の「社説」に戻る。来年度の予算編成に向けた概算要求が出そろい、4年連続で100兆円を超えた、とある。政権は歳出改革を強化するというが、むしろ締まりのなさの方が目立つといい、詳しいことは省くとして、抜け道満載の概算要求では総額が膨らみかねず、一方で16年度税収は7年ぶりの減少。「経済成長をあてにした予算編成を続けられないのは明らか」(本文引用)。その上、与党議員たちは内閣支持率が下がっていることに危機感を覚え、歳出増の要求を強めているのだとか。
伊勢志摩サミットで各国首脳(なかでもメルケル首相)から「財政出動ではなく、長期的な視野に立った成長戦略、構造改革を」と散々言われたのに耳も貸さず、お得意の第2の矢「機動的な財政出動」をまだ継続しようとする。いや、それ以外にやる手立てがなく、いまや空鉄砲になった財政出動にすがるしか無くなっていると言う方が正しいか。
無制限の財政出動を裏面から支援する日銀の動きについて、4面の「異次元緩和の行方 中」がやや突っ込み不足の記事を展開する。「日銀頼み ゆがんだ市場 下落時に買い『官製相場』 超低金利に乗じ自社株買い」では「おやっ、ここで株価が大きく下がらないとは自然ではないな、と感じる機会が増え」「市場では『日経平均が1万9500円を割るなどの節目のタイミングで、日銀の買いが入る可能性が出る』とささやかれる」「割安になった銘柄を買って短期で売りぬける『必勝パターン』が通用しにくくなっている」「酸いも甘いも経験済みだが、(日銀が緩和を縮小する)『出口』の政策が失敗すれば大変なことになる」(本文引用)
そして、輸出企業を中心に企業収益は好調、内部留保はだぶついているが、内訳は電気、不動産など13業種で上位10社が過半を占める一方、下請け企業への「買いたたき」「下請けいじめ」が蔓延。政府の大規模な財政出動の根拠は日銀の国債買い入れしかなく、借金返済を先送りする以外に、メルケル首相が説いた「財政出動ではなく、長期的な視野に立った成長戦略、構造改革を」とはまるで逆方向へ突き進む。この記事の横に「WD、経営強く関与示唆 東芝メモリ 売却難航の要因に」があり、下のタカタ関連記事と併せて、のたうちまわる巨大企業の姿が浮かび上がる。東芝でWH買収を進めた経営トップはその後、日本郵政に移って海外企業を超高額で買収。日本郵政の屋台骨もグラグラにして退任。彼は社内で「天皇」と呼ばれていたという。これもアベシの子飼いであることを記憶しておきたい。追加で、株をやっている友人の話。株の説明会で80代半ばとみられる個人投資家が、今度また朝鮮戦争が起きた場合、どうすれば儲かるか、と真顔で発言していたそうな。さすがの講師もあきれて絶句していたとか。世も末だね・・・。
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2017年09月02日

印象操作にまみれるなかれ

本日の我が家購読紙には書きたくなるような記事がない。つまらんので今日は休みにしようか、と思ったが、他紙で興味深い記事があるのでそれを参考にしようと決めた。以下は9月1日の毎日新聞記事「特集ワイド 北朝鮮ミサイル『脅威』強調しすぎ? 避難、休校、列車の運行停止……韓国人が見た『日本の反応』」。以下「」内は本文引用。()内はブログ主補足。
韓国の方が緊張感が強いかと思えば、そうでもない。日本の反応に対して、かなり冷めた視点がみえる。いや、すこし配慮して表現しつつ、中身は辛辣と言えそう。受け取り方次第。日本メディアの報道について、嫌悪感だけが増幅され、共有されていく可能性を指摘する視線は、対極の冷静さを感じさせる。印象操作に惑うなかれ、ということかな。
冒頭部「北海道の上空をミサイルが通過するなど、北朝鮮による挑発行為が相次ぐ一方、国内ではどう避難すればいいか右往左往する姿が散見される。安倍晋三首相は『これまでにない深刻かつ重大な脅威』と言うが、『脅威』を強調しすぎていないか。冷静に考える一助とするため、70年近く北朝鮮の脅威と向かい合ってきた韓国の人たちに、日本の反応をどう思うか尋ねた」
韓国内反応「米韓合同軍事演習の最中の訓練だったが、『ソウル駅前広場にいた人たちは、退避要領の通りに地下に下りていこうとする人はほとんどいなかった』などと、緊張感のなさを伝えた。北朝鮮のミサイル発射に対する反応が日本と韓国では正反対のよう」
金氏談「危機に備え訓練するのはもちろん重要です。しかし、断言はできませんが、はるかかなたに着弾するであろうミサイルのために、学校を休校にしたり、電車の運行を止めたりするのは過剰反応に見えてしまいます」「現在の韓国と北朝鮮は休戦状態。言い換えれば『戦争が継続している』ということだ。本当に危機が差し迫った状況になれば、韓国経済は、すぐに大きな影響を受ける。(中略)韓国の人にとって、北朝鮮の脅威や有事はリアルな日常の一部だ。そんな現実感があるからこそ冷静に行動するという」「私が脅迫の被害を受ける家の人間で、危機に直面しているのは当事者である私のはずなのに、隣の家の奥さんの方が『怖い、危ない』と大騒ぎしている、そんな感じの違和感とでも言うのでしょうか」
黄教授談「政府が何らかのアクションを示せば、メディアは報じなければならないというのは理解できます。ですが、今回のミサイル発射の避難訓練のように、ただ政府の発表を報じる背景には、日本特有の『記者クラブ』制度の弊害があるように思います」「『ソウルは軍事境界線からわずか約40キロしか離れていません。そこに約1000万人もの人間が暮らしている。『ソウルが火の海に』などと比喩的に用いられますが、もし、本当に戦端が開かれれば実際にそうなる恐れも否定できず、短時間で多くの命が犠牲になる。そのような『危機』を伝えるには慎重さが求められるはずですが、日本のメディアでこうした情報を目にする機会は少ない』と日本メディアの戦争へのリアリティーのなさに言及」
高氏談「9月9日に建国記念日があるなど北朝鮮に記念日が控えていることを憂慮する」
金教授談「情勢が緊迫しているのは、北朝鮮の軍事的脅威が急激に増したからではなく、トランプ政権に交代した米国が北朝鮮への政策姿勢を急激に変化させたためです」「(安倍政権は)トランプ政権に歩調を合わせるだけで、独自の対応策を持ち合わせていません。緊張が高まれば、その影響は必ず日本にも降りかかってくる。その対応策がないまま北朝鮮の『脅威』をあおり立てているのではないでしょうか。安倍首相としては政権の求心力を高め、憲法改正につなげる追い風と考えているように見えます」(引用終わり)
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2017年09月01日

「全球凍結」と「氷河期」その6

出来事のはじまりにおいては、向き合う考え方はかなり単純なものになる。福島第1原発事故の当初に自然発生的に生まれたスローガンには、それほど深みはなかった。原子力についてよく理解した上で運動が始まったわけではなかったからで、なかには急速度で知識を吸収し、必要なレベルまで到達した人々もいたが、多くは感覚派レベルにとどまった。ブログ主も後者のレベルを維持し続け、ときどき論理的失敗を繰り返しつつ現在に至る。自戒をこめて肝に命じているのは、できるだけ情報の確かさを検証し、これは間違いなさそうだというものを吸収し、丸ごと他者の論理に簡単に馴染まない、ということ。
地球温暖化より寒冷化の方が有りうるかもしれない、と感じたのは全球凍結についてのドキュメントを見た時だが、それをブログ記事にしようと(その1)を書き、さらに(その2)を書こうと資料集めを始めて、ふと気がついた。完全に実証できるデータは、温暖化と同じくらいに少ない。つまり、科学的には両方とも仮説に過ぎない、と。これも素人の実感なわけだが、細かな各論的研究は別にして、総論文には、読んでいて「ここは推測、ここは未解明、ここは可能性・・・」という部分が、温暖・寒冷両方でけっこう散見された。我らシロウトはその辺りを区別できず、確定された論理として受け止め、理解を固定してしまう傾向がある。激しく自戒!
温暖化国際会議でCO2人為説に基づく対策が行われている。「温暖化人為説」を詐欺とする見方は、寒冷化説に馴染む人たちにとって飛びつきたくなる材料だろう。なかでも温暖化防止に「原発ルネッサンス」を見た人々は、その観点から此処を先途と「詐欺説」に飛びつく。311の事故を契機に世界が大転換をし、温暖化国際会議も大きく変化したのを捉えることができない。同時にヨーロッパが石油を軸にした危険な国際関係からEU共同体を守る必要を感じ、脱原発と同時に脱化石燃料にも軸足を移したことに注目せず、意味を見出さない。
脱原発と再エネ導入が成功裏に進む海外の現状に目をつぶるように、再エネ否定に驀進するのはある意味、不思議ですらある。寒冷化説グループは、石油は枯渇せず、石炭液化ガス発電との両用で当面はエネルギーを十分に確保できる、と主張する。ヨーロッパが再エネに力を注ぐのには、石油をめぐる血生臭さから少しでも遠のくためという理由がある。また、無限に肥大する資本の手足を縛って、「持続可能な社会」をつくる目的もある。一方で、利潤追求と自己増殖しか目標を持たない資本というものは、アメーバのように姿形を変え、壮大な社会変革の目論見の中にしつように潜り込む。日本がCO2削減2050年計画の数値目標を、単なる(希望的)目標とさせてしまうのも、政権が資本の要請に忠実に働いているからに他ならない。そして、石油を巡る流血の事態は、中東で収まる気配を見せず、世界戦争の危機も近い。
膨大なカネにまみれたものたちは、そのカネにものを言わせて「温暖化」にも「寒冷化」にも仕掛け人を潜り込ませる。「温暖化」を商機と捉えて利潤追求に走るかと思えば、「寒冷化」の未来を先取りして熱核融合の研究に励む。核燃サイクルにしがみつく。「温暖化」の「原発ルネッサンス」は形を変えて健在なのであり、「寒冷化」が極度に進む世界では「核エネルギー」が主役になる可能性が高い。彼らの思惑は、まったくアメーバのごとく変幻自在なのだ。政治の世界で詭弁の女王として鳴らす三浦瑠璃なんぞまだガキといえるほど、老獪なものたちが跳梁している。最初の話に戻せば、感覚レベルにとどまる運動は、これらの膨大な背景に支えられたものたちを打ち負かす力を持っていない。必要なのは、経験を積み上げて次の世代へ渡せる“運動の持続可能なやり方”なのだと思う。老害支配はやっぱり良くない。
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2017年08月31日

ドタバタ騒動ちょいまとめ

2面「対北朝鮮 決め手なき安保理」の小見出し「米朝・6者協議・制裁 対応悩み四半世紀」が大雑把な時代の流れを書いていた。ただし、53年の朝鮮戦争休戦ではなく、93年核不拡散条約からの北朝鮮の脱退以降、安保理は北朝鮮とどう向き合ってきたか、という短い流れだが・・・。
「米ソ冷戦直後のの『1強』状態だった米国は当初、北朝鮮との二国間交渉を重視。安保理の関与は朝鮮半島の不安定化を招くと考えた中国とも、利害が一致した。米朝協議が不調に終わった後の2003年からは、中国が議長で米朝日韓ロが参加する6者協議が主な舞台になった」(本文引用)。その後、事態は混沌を極め始める。ミサイル発射と核実験が繰り返され、これに対応する舞台は安保理となり、決議8本。経済制裁強化、大量破壊兵器関連物資の輸出入禁止、金融制裁、貨物船舶の検査強化など。しかし、「中ロが消極的で決定的な制裁は打ち出せていない」「直近の8月5日の制裁決議では、北朝鮮の石炭や鉄鉱石、海産物を全面禁輸にした」「日米は制裁による圧力にこだわるが過去の決議は6者協議再開も求めている」(本文引用)。以上、日米両国の立場からは、中ロが消極的で、制裁の「抜け道」になっているのが事態の進展しない原因であるという。
4面「焦点採録 30日閉会中審査」では、民進青柳氏質問「防衛相はグアムに向けたミサイルでも撃ち落とすことができると答弁していたのに、撃ち落としていない」。小野寺防衛相答弁「29日に北朝鮮が発射したミサイルは、武力攻撃に当たると認められず、落下によるわが国領域の被害を防止する必要もなかったことから、迎撃には至らなかった」(本文引用)ということで、北海道から東北各県の超広範囲に出したJアラートの無意味さを露呈してしまった。一方で、同4面「石油禁輸 安保理で提案も 閉会中審査 対北朝鮮で政府調整」にあるように、北朝鮮がハリネズミになる可能性の高い石油禁輸を制裁の切り札として持ち出し、日朝両方ともハリネズミ状態で身構える構図がみえる。
衆院安保委閉会中審査で、民進議員から奇妙な質問が出されたようだ。「いつもは私邸に帰る安倍総理が官邸に泊った8月の2日間。必ず北朝鮮がミサイルを発射している」「今回の警報も驚くべき速さだった。実は事前に解っているのではないか」、これがどれほどの真実性を持つのか、ブログ主にはわからない。でも、「Jアラートは、北朝鮮が29日朝にミサイルを発射してから4分後、北海道から長野県の12道県(計617市町村)で避難を呼びかけた」(本文引用)そして首相は「北朝鮮ミサイルの動きは完全に把握していた。国民の生命と安全を守る万全な態勢を取っている」と、テレビで語っている。12道県にある全原発で対応訓練しない杜撰さを訝しむのはブログ主だけではないはず。
⭐︎「<知ってた?>『総理が滅多に無い公邸に宿泊。 その当日に日本通過ミサイル。 凄い勘ですね。読みですか?まさか連絡が?』」アシュラ8月29日
http://www.asyura2.com/17/senkyo231/msg/457.html
5:58発射→6:02Jアラート→6:07上空通過→6:12落下。この時系列中で、防空訓練がどんな価値を持つのか疑問。閉会中審査で自民議員から敵基地攻撃能力について質問があった。小野寺防衛相は「現時点では、敵基地攻撃能力の保有にむけた具体的な検討を行う予定はない」(「焦点採録」本文引用)と答弁したが、怪しげな空気が漂う。Jアラートの世論誘導がどれだけ功を奏するかに係っている模様。でも、国民はそんな誘導に手もなく引っかかるかな。5面「アベノミクス、立ち止まって検証を」で野田総務相がアベノミ批判を開始。風雲急だけどだれにとっての風雲急か。各々方、くれぐれも国家の謀略にご用心!
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2017年08月30日

やたら緊張を煽るのに気の抜けた対応をする

昨日は朝からJアラートが各地で鳴り響き、該当地域は右往左往したらしい。範囲は広く北海道・東北各県その他若干で、ふと気がつけば東京が外されている奇妙さ。東京でJアラートを出したら間抜けたパニックになるんじゃないか。それが怖かったのかな? いやいや次の機会には東京を入れて中部・近畿を対象にすれば、これで全国一度はやったことになるか。ご協力いただいた国民の皆様、ありがとうございます。というわけで本日は、14面「社説」の「ミサイル発射 日米韓の結束強化を」から読んでみる。
「北朝鮮がまた危険極まりない挑発に出た。今回は日本の上空を横切るミサイル発射である。断じて容認できない」「事前に海上の航行禁止区域も設けていない」「安倍首相は『これまでとレベルの異なる深刻な脅威』としたが、米国防総省の報道担当官は『北米には脅威にならない』と分析」「米政府は先週、北朝鮮の『前向きな変化』を評価したが、その認識をどう改めるのか。韓国の文在寅政権もこれまでの対話路線から、どこまで圧力に舵を切るのか。安倍政権は米韓との調整力が問われよう」「日米韓が元来抱える立場の差を刺激し、連携を崩そうとするのは北朝鮮の常套手段」「日米韓は綿密に情勢の認識をすり合わせ、一枚岩で平壌に向き合う強い結束の意識を共有せねばならない」(本文引用)
うーん、まことに勇ましい。でもどうかな。米政府は先週、北朝鮮の「前向きな変化」を評価した。韓国の文在寅大統領も対話路線をとってきた。そのなかでの北によるミサイル発射をどう捉えるか。10面「考/論」のふたつの論評が興味深い。「レッドライン越えずに挑発」「圧力だけでは解決しない」で、前者は元米国務次官補、後者は北京大朝鮮半島問題研究センター教授の言葉だ。前者は超えてはいけないレッドラインとして、米政府はグアムへのミサイルによる包囲射撃と米本土攻撃を担う大陸間弾道弾や核実験を想定しているという。「米国も北朝鮮も戦争を望んでいないことは明らかだ。しかし(中略)判断ミスによって緊張が高まる可能性はある」「トランプ政権は、北朝鮮に対する軍事攻撃が難しいことを理解している。同盟国の韓国が北朝鮮による反撃を受けるからだ。米国と北朝鮮による直接交渉で解決することが、最良の方法であることは明白」(本文引用)。後者は、今回のミサイル発射を、「米国に協力する日本に向けた警告のメッセージだと言える。両国が北朝鮮への敵視政策をやめない限り、挑発行為は続くだろう。米国との直接対話に向け、脅威を大きく見せることで条件をよくしたい意図もある」「外部からの圧力が大きくなるほど、結束力が高まるのが北朝鮮の特徴だ。制裁は逆効果」(本文引用)
「社説」は、これらの主張よりいささか強い口調で今回のミサイル発射を捉えている。ただ口調は強いけれど、「日米韓は綿密に情勢の認識をすり合わせ、一枚岩で平常に向き合う強い結束」を、というあたり、なんとか緊張をほぐす意図がある米韓に日本が合わせるよう促している感も否定できない。今回のミサイルはどこの国の領空でもない宇宙空間を飛行していった。しかも、ICBMを想定するロフテッド軌道でもなかった。もしこれで北朝鮮の行為が収束に向かうのなら、これは軍事を外交に使ったひとつのやり方であると同時に、緊張が高まる国内の空気を鎮める便法であったのかもしれない。だとしたら、米朝の水面下での交渉は、いよいよ本格化していく可能性がある。日本が国内の不都合を隠蔽するために外圧を利用しているいま、米朝韓の究極の動きに乗り遅れるたらどうする。最悪の事態を回避する試みを忘れたこの国の行く末が案じられる。北朝鮮が最後の切り札「核実験」に踏み込まない方法を模索すべきではないか。草むらで国民が頭を抱えるよりはるかに現実的なやり方だと思うが・・・。
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2017年08月29日

あわてるんじゃねえ、戦争屋の罠にはまるな

4面週刊誌広告「開戦回避か、日本はトランプと心中か・・・」が微妙な緊迫感で迫る。まずは「安倍首相が北朝鮮へ送る『密使』作戦」のデカデカ見出し。小見出しは「歴代首相を集めた会議で小泉元首相は固辞、訪朝するのは/『北極星1』発射か!? 北朝鮮の次の作戦シナリオ/日本の標的は青森、神奈川、山口、沖縄 /非力なPAC3、小野寺防衛相の『対応できる』答弁にのけぞった自衛隊幹部/米韓は1トンミサイルで金正恩委員長“爆殺”を狙う/9・9建国記念日の“衝突”」。経済からは「北朝鮮有事はトリプル安(株、債券、円の下落)を招く」。おまけとして、政権が沈静化させたいモリカケから火の手が上がる。「本誌スクープで発覚! 加計学園獣医学部の設計図が示す安倍首相の“嘘”」「『高すぎる坪単価』/先端研究できる? お寒い施設の中身」
密使作戦では、いまごろしゃしゃり出ても国際社会は彼に期待してるのかね、と首をひねるばかり。米朝韓が主体的に行動していて、裏面工作も多様にやっている。あのトランプでさえ和戦両用の構えがあって、必ずしもタカ派的振る舞いだけが本筋でもなさそう。たしかに米朝どちらかの暴走でとんでもない事態の可能性がまったくないとは言わないが、蚊帳の外のこの国は、防災無線でがなり立てたり、防空訓練に打ち興じたり、アオリ行為ばかりやってる。折しも今朝、北朝鮮がミサイルを発射し、「北海道上空を通過して三つに分離し、襟裳岬東方1180キロの太平洋上に落下した模様」(毎日新聞「北朝鮮 ミサイル発射 襟裳岬沖の太平洋上に落下」記事より引用)との速報。しかし、これで北朝鮮が大々的に戦争状態を引き起こそうと狙っているなんて、考えるのは自由だが現実味は薄い。それなのに一方的な大本営発表が沸騰している。冷静になろう。北朝鮮のミサイルはスペースシャトルや国際宇宙ステーションより高くを飛んだ。3万メートル以上の大気圏外の飛行は領空侵犯にならない。なるというなら、日本が打ち上げている各種人工衛星(実態はスパイ衛星)は、各国をいま領空侵犯中だ。加えて本格的にコトが始まれば、朝鮮半島はほぼ火の海。日本も無数の中距離ミサイルに狙われ、原発を含めて大打撃を被るコト間違いなし。そういう危機的事態に対しては“われ関係せず”がもっとも有効な方策と心得るのがいい。あわてて頭を押さえ、野原で身を屈め、いきり立って国防強化を叫ぶより、挑発に簡単に乗る政権を諌める方がよほど有効なはずだ。
それでなくても北朝鮮有事(第2次朝鮮戦争勃発)は株、債券、円のトリプル安を招く、と経済専門家がおっしゃってるじゃないか。ちょうどそんなとき、加計学園獣医学部設計図がスクープされ、首相が期待している沈静化どころか、本格的に事件化する可能性が強くなってきた。いよいよ足元に火がついた首相は、加計理事長を切るんじゃないか、などというウワサも流れている。森友学園問題とおなじ流れになっていくか。大衆の目をそらすには、ちょうどいいタイミングになった。国内の不始末から国民の目をそらすには国外の緊張を増幅させるのがもっとも有効。これを公言したのはナチス高官だったが、おなじコトをやるものがいて、おなじコトで操られてしまうものがいる関係は、歴史に学べない人間の悲しいサガをむき出しにする。これを悲劇的喜劇って言うんだな。日本全国にJアラートが鳴り響くたび、草むらで頭を抱えてうずくまる人が増えていく。するってえと、この国の施政者たちは、いよいよ高笑い。最後に警告しておこう。この国にミサイルが打ち込まれたら、株、債券、円のトリプル安なんてコトじゃ収まらない。ハリネズミになっても防げるもんじゃない。それなら先制攻撃するか。それもこの国を破滅に導く序章にしかならないってコト、自覚しておこう。そして政権の密使作戦の意図は何かを・・・!
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2017年08月28日

1年、3年、5年、10年、その先の対応

30面「福島原発事故 統計から消える自主避難者 無償住宅打ち切り影響」。「国が発表する東日本大震災の避難者数が4月以降、大幅に減少している」「『自主避難者』の避難先住宅の無償提供が3月末で打ち切られ、各市町村が自主避難者の多くを『避難者』に計上しなくなったためだ」「災害救助法に基づき、避難指示区域外からの自主避難者にも避難先の住宅が『みなし仮設』として無償で提供されてきたが、この制度が3月末で打ち切られた」「住まいは変わっていなくても、避難者としてカウントされなくなった人が多くいるとみられる」「高齢者やひとり親家庭など(中略)公的支援の対象になる可能性のある人も多く、避難者であることを把握することは各自治体でも必要。支援団体も支援できなくなる」「復興庁は『福島県が設置している窓口などを通じ、支援を必要とする人には必要な支援は続けていきたい』と話す一方で4月以降にカウントしなくなった人たちについて『避難者として計上する予定はない』としている」(本文引用)
記事にグラフが添付されているが、「『自主避難者』の避難先住宅の無償提供3月で打ち切り」でガクンと減り、その後も徐々に減り続けている。このグラフから何が感じられるか。ブログ主としては、様々な事情が複合しつつ、統計数字上の避難者数が減っていくことをとりあえず思う。個人的理由もあれば公的対応が理由の場合もあろう。避難地における社会的制約が理由のこともあると思う。だが、統計数字というものは数字ひとつひとつの意味を排除し、ただの数字としてのみ、意味を維持し続ける。時間は数字から人間の姿を抹消していく。そのとき、数字は施政者の意図のままに解釈され、世界史上未曾有の出来事であった原発事故そのものの収束を意味するものに変えられていく。
思い出すのは、阪神大震災の避難者たちの例だ。震災後20年を経た時点でも、神戸復興から取り残され、高齢に達しながら不自由な生活を強いられている人々がいた。自立支援の網からも外れ、震災の傷を心に抱え込んだまま、社会から忘れられてひっそりと生きる人々がいた。まして原発事故は、今後も延々と続く放射能汚染が大きな壁となり、それに対する懸念は避難の長期化の正当な理由となる。放射性セシウムの減少が安全の目安とされているが、そもそも放射性セシウムは原発事故に由来する各種放射性物質の存在を傍証する指標。これが減少したから安全になったというのには無理がある。認識が時が経つにつれて変質している可能性はないか。
このことは自主避難者の懸念を正当化する一方で、避難先から福島へ帰還する人々の意図を否定する理由にはならない。放射性物質への懸念とは別に、避難先の社会的環境が避難者にとって過酷なものである場合、つまり、放射性物質という懸念以上に、住みにくい避難先の状況が避難者に過酷な選択を迫るとしたら、やむにやまれず帰還を選択する心情を簡単には批判できない。それどころか、苦境にたつ彼らに有効な手立てを講ずることもできずに、孤立に追いやってしまう場合があることを、認識する必要がある。
日々忘却の中を生きる庶民にとって、日常を破壊する勢いで迫ってきた戦慄の事態=世界的大惨事である原発爆発は、思い出したくない過去になりつつある。忘れることで得られる安全感覚にすがり、感覚を揺らすものを忌避する社会。原発に批判的な潮流内部にも、皮膚感覚で放射能を忌避する主張がないか。「1ベクレルでも許せない」という主張は、汚染列島と化したこの国で、どれだけの意味があるか。皮膚感覚だけが残ったとき、それがどんな方向へ発想をつなげていくか、自覚しながら向き合う必要がある。生活ゴミの焼却灰処分を他県に任せて黙っていないか。原発事故収束の長期化は、そんなことへの深い認識をも迫る。気づかずに変質していく我ら!
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2017年08月27日

過去も現在も未来も彼の不品行ゆえに

4面特集「異次元緩和の行方 上」は「緩和マネー リートに流入」で、小見出し「 不動産 路線価の10倍も」と「投資の地銀 値崩れ警戒」。ついでに「視/点 新バブルの危うさ」が続く。「リート」ってなんだ、と首をかしげると、記事の横に「上場不動産投資信託」と書いてある。「投資法人が投資家からお金を集めて(中略)不動産を買い、テナント賃料などの収益を配分する」(本文引用)。「東証REIT指数」というものがあって、大儲けした時期もあったが、リーマン・ショックで4分の1まで急落。いまは日銀の異次元緩和でかなり勢いを盛り返しているんだと。なんだ金持ちの道楽のことか、と思うのは、金に縁なきブログ主だけか。
「視/点」には、「日銀の黒田総裁が始めた大規模な『異次元緩和』は、都心部の地価上昇には効果を上げている」「だが緩和マネーに支えられた不動産市況は、『新バブル』を思わせる危うさがある。リーマン・ショック後の不動産価格の急落で不動産会社を倒産させたある男性はこう話す。『今がピークなのか、果たして、これで終わりなのか、リーマン・ショックのようなものは10年単位で来る。先のことは誰にも読めない』」(本文引用)。地銀が値崩れを警戒中で、「将来、日銀の緩和縮小でリートの買い入れが減れば、リート相場は大幅に下落する可能性がある。『この相場は日銀頼み、というのは常に頭に入れている。残高もこれ以上は増やせない』と地銀の担当者は話す」(本文引用)ということらしい。3回連続でやるこの特集、すこし興味アリ!
その一方で12面「読書」欄に「東芝 原子力敗戰」の書評「『国策』の泥沼 責任とるべきは」がある。「我々が知りたいのは、東芝の決算をめぐる泥仕合や半導体事業売却の混迷ではなく、なぜこの会社が原発ビジネスの泥沼に引きずり込まれたかだ。本書はまさにこの点に、正面から迫る」(本文引用)。ううっ、冒頭を読んだだけで本を買いたくなる。国際的に儲からないビジネスとなっていた原発事業。しかし、歴代3社長は「チャレンジ」なる言葉でWHの経営危機を隠し、米英企業が手を焼いて手放した会社を、三菱重工と奪い合いまでして高値づかみした。(そういえば三菱重工の屋台骨も、いま大揺れに揺れているんだね)
事件の主役は経済産業省。「WH買収は、日本の原子力産業が海外飛躍する切り札のはずだった。だが、国策は不発に終わり、開けてみればWHは火の車だった。著者は、少なくとも2度(2009年と、11年の福島第一原発事故後)、軌道修正のチャンスがあったと強調する。だがそれも、『これは国策だ』の大声にかき消される」(本文引用)。そして東芝は、原発の未来は明るいと強弁し、大損失を隠蔽する会計操作に走る。思い出すなあ。原発事故からおよそ半年後、当時は野党だった自民党のアベシを筆頭に、なぜか大急ぎでインドへでかけたやつらがいた。それが実を結び、日印原子力協定が国会で承認されたのは今年6月。そうか、あわててインドへ出かけたのも、政権に返り咲いたあとベトナムやらヨルダンやら、世界各地を走り回ったのも、なんとかしないと東芝や三菱まで危うくなるとの背景があったのか。
でもってさらに26面「森友、『水増し』常態化」でみるように、モリカケ+ニッポウで醜態を晒し、ついには野党要求による臨時国会を開く余裕もなくなり、延々逃げ回る最悪の顛末。いまや頼みの綱は北朝鮮のミサイル挑発くらいとなって、いっしょうけんめい弾道ミサイル飛来に備えて住民の避難訓練に励む。だがそれも効なく、身内からの反乱勃発で、9月25日から始まる臨時国会では火ダルマ必至。国会冒頭で解散に打って出るとの説が浮上する。これすべて彼の不始末が原因と考えたら、ぴったり辻褄が合う。
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2017年08月26日

権力にしがみつくボロクズゾンビ悪あがき

1面「加計新設10月に判断延期 獣医学部 文科省審議会が保留」とある。1面トップは「不動産取引 路線価の2・6倍 『目安』超え 都市圏で投資加熱」の記事なので、なんで加計はトップじゃないの、という気がしないでもない。でもまあいいか。加計記事を眺めると、学園は来年4月からの開設を求めていたらしい。でも、文科省の大学設置・学校法人審議会は「判断を保留し、引き続き審議することを正式に決めた。学生の実習計画などが不十分だと判断したとみられる」「審議会は改善案の提出を求め、10月下旬に改めて結論を出すが、秋にも予定されている推薦入試の日程に影響する可能性もある」「実習計画に課題があり、新しい生命化学分野の教育環境が整っていないなどとして判断を保留したとみられる」「『高齢の教員が多い』『定員が教員数と比べて多い』などの指摘があった」(本文引用)
なるほど、開設6年後に最初の卒業生が出るとき、65歳以上になっている教員が約2割いるのか。しかも入学定員が既存の大学のどこよりも多い160人ねえ。口蹄疫や鳥インフルなどの調査・研究について学ぶには、遺伝子組換えレベルのかなり高い防疫性が必要になると記憶の隅っこで思う。ちょこっと関わったのはもう30年も前の話なので、記憶が曖昧だし、技術の進歩はすごいものだと思うけれど、それが最も高等な技術を習得する6年目の段階で、指導教官がとても少ないうえに高齢者が多いとはびっくり。
ブログ主が通っていた大学の場合、研究分野が充実していたせいもあるけれど、教養部1学年2000人に匹敵する教員がいたのではなかったか。学部生や大学院生、教員全部含めたら、総数1万人以上いたような気がする。ただし、半世紀前のことなので、記憶は曖昧だが・・・。1学年160人なら、6年分で約1000人。とすれば500人は多すぎるかもしれないが、助教を含めてかなりの人数がいないと、先端技術を教育することはできないだろう。いまや頭ボケボケのブログ主ではあるが、そのくらいの感覚はある。研究教育施設から口蹄疫や鳥インフルのウィルスが漏洩したら、影響は半端じゃないと知っておくべきだろう。
24面に「林芳正・文科相インタビュー 加計『審議会の結論尊重し判断』」の記事がある。冒頭に奇妙な文章がある。「学校法人『加計学園』の獣医学部新設問題などで失った文科省の信頼回復に努める考えを示す」(本文引用)云々(「でんでん」なんて戯れに書いていたら、いつか自分の脳内でほんとに「でんでん」になってしまいそうなので、これからはいたずらはやめる!)。インタビューでは、間違いなくその主旨で答えている。「総理のご意向」など文書の不透明さを語り、前川前文科次官の発言が原因で「文科省が信頼を失った」という。「違法な天下り」を文科省に限った事例のように述べるあたりもなんだかなあ〜。「文科省は他の省庁に比べ、天下りに対するガバナンス(統制)が弱い印象を持っていた。文科省内でもそういう認識をしていると確認できた」(本文引用)。天下りの問題は官庁全体に蔓延しているもの。総じて、ツッコミの不足した質問で、これはほとんどヨイショ記事じゃないかと思った次第。アサヒでヨイショ、わっはっは!
25日の記事で規制委の田中委員長が「政治圧力あった」と語っていた。あの人にしてこれだから、いま、文科省内部はとても厳しいことになっているのではないかと推測(あくまで推測だけど)する。本当に追い込まれている政権は逃げまくり、官房長官記者会見は2週間ほど開かれなかった。逃げを隠そうともしないボロボロ。それでも生きているように見せかけるゾンビ政権が徘徊中。「民主党政権のときはあーだこーだ」なんぞと言いまくっていた日々が懐かしいんでないかい。
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2017年08月25日

国家との向き合い方が問われる

30面「関東大震災 朝鮮人虐殺 知事名の追悼文 小池氏が中止へ 市民団体の式典」によると、今年は日朝協会などが主催する関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式に、小池知事は追悼文を送らないことに決めた。あの石原氏でさえ追悼文を寄せ、小池氏本人も「昨年は『わが国の歴史の中でもまれにみる、誠に痛ましい出来事』などとする追悼文を出した。だが今年は(中略)都建設局が今月、中止の方針を伝えた」(本文引用)。3月都議会で自民党都議が虐殺の犠牲者数について根拠が希薄とし、追悼文送付の見直しを要求したのに対し、小池氏の「今後については私自身がよく目を通した上で適切に判断する」(本文引用)との答弁を受け、建設局が送付中止を検討し知事も了承した。
虐殺された人数の根拠が希薄というのは南京大虐殺と同じパターンだ。正確な人数がはっきりしないからなにも無かったというのは、いま疑惑が盛り上がったまま、政権が一生懸命放置して切り捨てようとしているモリカケニッポウ問題と根っこでは共通。いやいや、大日本帝国軍隊が証拠書類を燃やし尽くし、真相が隠蔽された諸事件にも通じる、時代を超えた根深さが感じられる。
3面に「『予知型』40年ぶり転換 大震法 広域対応めざす」の記事。大震法(大規模地震対策特別措置法)は1978年にできた。警戒宣言や防災対策が定められているというが、1面の「関連記事」によると「『大震法は余地を前提にしているが、前提が変わったため、現行の防災対策は見直す必要がある』などの内容を盛り込む方針だ。また、首相の警戒宣言の発令についても、事実上棚上げにする見通し」(本文引用)とあり、首相が警戒宣言発令する立場を嫌ったのが原因じゃなかろうね、などと・・・それは多分ブログ主の邪推? ともあれ関東大震災関連で、地震の記事がやけに気になった。
地震つながりでいくと、1面「東電、原電の債務保証検討 東海第二 安全対策に2000億円超」の記事が目につく。東日本大震災で大打撃を被り、経営的にもむずかしい状況にあるはずの東電が、発電できず経営が行き詰まっている日本原電の東海第2再稼働にむけた安全対策費2000億円超の債務保証を検討しているのだとか。いや、太っ腹、豪気だね。世間は再エネFITは目のカタキにするが、隠れ原発FITにはいたって寛容だから平気だよ、という魂胆だろうか。福島原発事故対策費が21・5兆円にふくらんでもへのカッパ。再エネFITみたいに日常生活に染み込むほど厳しい批判にはならない、なんて見切っている様子だ。金余り東電バンザイの声が、被曝列島にこだまする。
そういえば、「1ベクレルも許せない」という怨嗟の声はどこへいった。身辺にじわじわ広がる汚染に目をつぶり「1ベクレルも」なんて叫ぶ無意味さを、理解するようになったか。それとも、危機が広く薄く拡散しても、いちばん薄いのが自分の周囲であればいいという感覚かな。震災ガレキの受け入れ拒否の結果は、被災現地でのずさんな処理に終わった。でも、焼却灰の処理処分はどうなる。いまも各地の焼却炉で燃やされているゴミの最終処分はどうなっている。どこかよそで拡散しても責任は国家が負うべき、で論理は完結か。これ以上ぜったいに放射能ゴミを生まない施策が必要だと認識すべきじゃないか。原発が身近に来るのを断っても、よそにあるのを拒まなかったツケがここにある。高レベル核ゴミ最終処分場は、最終的にどこか外国の受け入れ先へ送られれば丸く収まるなんて類の問題か。もっと長期の視点が必要な、究極の事態のはずだ。いまは国家と向き合い方が問われている時代。5面記事で規制委田中委員長が「政治圧力あった」と語る。彼への批判は多々あれど、後任はもっと政権寄りになるか。いまから厳しい声が必要だ!
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2017年08月24日

いじましくウジウジと先送りするヘボ作戦

12面「社説」に「国会先送り 許されぬ憲法無視だ」の記事。自公両党の協議で臨時国会の開催は9月末と決まった。野党が憲法53条に基づいて要求してから3ヶ月後の召集となる。召集時期を決めるのは内閣だとはいえ、3ヶ月も引きずるのは尋常ではない。しかも首相は今月初め「『働き方改革』のための法案などを準備した上で召集時期を決めたい」(本文引用)と語っていたという。自民党は自分たちが決めた憲法改正草案で「20日以内」と召集日程を限っている。それが3ヶ月以上かい。自分たちの考えとさえまともに向き合わず、よくも改憲なんて言えたもんだ。「臨時国会の召集を先延ばしする与党や首相の姿勢は、疑惑追及の機会を遅らせ、国民の怒りが鎮まるのを待っているようにしか見えない」「首相は『謙虚に、丁寧に、国民の負託に応える』と誓ったはずだ」(本文引用)。まったくなにをやっているのやら。逃げ回ってばかりいても、あきれて愛想尽かししない国民はどれだけいるのやら。
なんで政権はこんなになってまでモリカケを隠し、日報を隠し、国際的な孤立を隠し、なにもかも隠したまま臨時国会召集の要求にも耳を貸さず、見え透いたミサイル危機を煽りながら、夏休みを決め込むんだろう。長引けば長引くほど、国民の疑惑は深まる。いや、忘れてしまう国民だっているだろうが、そんな政権の信用ならなさを、骨身にしみて確認していく国民は確実に増えこそすれ、減ることはない。
政権の思惑通り支持率回復したらよし、このままだらだら推移していったとしても、全責任はアベシに負ってもらって、こんな危ない綱渡りをやめとこう、などと思っているのだろうか。いや、それはないだろう。アベシに取って代わろうという思いはあっても、美味しいところの残りカスはできるだけいただこう、なんてことを考えるのが利益を求めて集まるものたちの基本的認識だ。間違いないのは、これから起こる自党への不具合はすべてアベシのせいにする、ということだ。恋々、というよりウジウジネチネチと権力の座にしがみつく彼の姿は哀れというより、気持ち悪いとしかいいようがない。
9面に「対北朝鮮訓練 韓国慣れっこ 『役に立つの?』地下道避難 市民うんざり」があるが、韓国では年数回、こういった訓練が行われているという。それがこの変わりようは「うんざり」の域を超えた、抵抗の兆しを感じさせさえする。いや、文大統領の姿勢を受け止めた市民の意思表示かもしれない。また、昨日のトランプ大統領を含む米政権の発言を、韓国民はしっかり掴んでいるのかもしれない。こちらの政府が笛吹けどなかなか踊らない国民をやっとこさで納得させ、「頭隠して尻隠さず」対策に引っ張り出し、バケツリレーまでさせて危機感を煽っても(いやいや、すこし前には電車を止めてしまったこともあったか)、始まってしまえば最も厳しい戦火にみまわれる韓国で、これだけの市民が冷静に、静かに「動じない」意思を、国際・国内状況をしっかり把握しつつ示す。そのことが、こちらの国内にも知られてしまえば、3ヶ月も延期させてモリカケニッポウ沈静化を図る政権のいじましさが、いよいよ丸見えになるだけだ。事態の深刻さに気づいて、慌てて臨時国会開催を急いでも、失地回復できる刻限はほとんどなくなっている。
モリカケニッポウでは買収・水増し・口封じ栄転など、いまも新たな疑惑が続々と浮上しており、アキエ氏の証人喚問要求や、新任国税庁長官への辞めろコールがいよいよ凄まじい。臨時国会が近くなったら、とりあえずJアラートで「備えよ」と、全国一斉に煽ってみるか。その結果がどう出るか観察するか。そして、まさかの結果にうろたえて、報道操作でなおも民心誘導を試みるか。政権が切れるカードの残りはどれだけあるだろうか。
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