2017年07月22日

末期症状を思いつくままに列記すると

いよいよ政権末期を思わせる状況になりつつあるが、これはモリカケ問題に限らず、またイナダ日報問題を含む政権内部の不祥事を数え上げてもまだ追いつかないくらい根深い原因があってのこと。たとえば1面3面で3号機圧力容器直下を調査した水中ロボットの映像が詳報され、圧力容器からツララのように垂れ下がった核燃料デブリの状況が公開された。圧力容器直下の作業用足場には溶けて大きな穴が空いている。溶けた核燃料が各所にへばりつき、格納容器最下部にも落下している可能性を視覚的に確認した。だが、格納容器下部の分厚いコンクリートはどこまで侵食されているか、まだ不明のままだ。
現場は莫大な放射線量が予測される。全体像を確認し、大型機材の通る穴を開け、核燃デブリを外部へ取り出したときの放射線防護も完璧にしないと、取り出し作業のGOサインは出せない。取り出したあと、どこへどのように保管するか、これもまた難問だ。3面「垂れ下がる塊 核燃料か 福島第一 3号機圧力容器直下」には「調査では『2号機より3号機の方が明らかに損傷が激しい』ことが分かった」「東電と国は(中略)デブリをどう取り出すかの方針を今夏にも決める方針」「来年には具体的な工法を決定し、2021年に1〜3号機のいずれかで実際に取り出しを開始すると中長期計画で定めている」(本文引用:順不同)というが、原発政策維持のために速やかに事故終息宣言を出したい国の意向が強く滲む。事故があったことを痕跡も残さず消してしまおうと国が描くのは、忌まわしい施設がすべて取り払われて緑あふれる海浜公園と化した事故現場の姿だろうか。国策のためにどれだけ無駄な努力が払われるのか、政権中枢は微塵も考えない。
4面「官邸主導のゆがみ」の「独断できぬ緩和『出口』 自主性弱まる日銀」は、経済面から政権末期の恐ろしさを明示する。中見出し「従属関係へ変容」に「手っ取り早い景気対策として、ときの政権が日銀の金融緩和に頼るのは、今に始まったことではない。1980年代、加熱する景気を利上げで抑え込むのが政府からの風圧で遅れ、バブル崩壊の傷を深くした。その反省から97年、56年ぶりに本格改正した新日銀法は、政府からの独立性を高め、金融政策の『自主性の尊重』をうたった。そんな日銀との関係を主従関係に変えたのが安倍政権だった。民主党政権下、デフレ対策で後手に回る白川方明前総裁を批判し、政府主導で金融政策を転換する『アベノミクス』を掲げて政権交代を成し遂げると、2013年1月、日銀とのあいだで『共同声明』をとりまとめた。首相の強いこだわりからだった」(本文引用)。つまり、アベノミクスはアベバブルと同義であり、いまや出口を語ることもできず、第2のバブル崩壊までなすすべもなく進行中という悲惨な状況が見えるばかり。
昨年の伊勢志摩サミットで、議長として首相が最も傾注したのは、財政規律を重視し財政出動に慎重なメルケル首相の説得だった。何故なら、首相はG7共同声明に、現在の厳しい世界経済情勢打開のため財政出動を含めたあらゆる手立てを講じることでG7首脳が一致したと盛り込みたかったからだ・・・という。(2016年5月10日当ブログ「G7でなにをやろうとしているの?」要約)。当時でもG7首脳の間に冷ややかな空気が漂っていたと記憶する。
その後、COP22での失態、G20における存在感のあまりの希薄さ、核兵器禁止条約における国際的ヘタレの露呈、AIIBの台頭などを経て、政権は外交の場で立場を失った。裸の王様を担ぐこの国は、世界の笑い者になっている。国内面、国際面、いまや全方位で政権の矛盾が露呈しているとみて差し支えない。それでもこれを終わらせることができなかったら、この国に明るい未来はない、というところまで来ている。
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2017年07月21日

何十回の先送りの末に迎える致命的敗北

1面に「物価2% 6回目先送り 日銀『達成、19年度ごろ』」の記事がある。「13年春の異次元緩和の開始から先送りは6回目だ。企業は賃上げに慎重で、消費者の節約志向は続き、物価は日銀の思うように上がっていない。米欧の中央銀行が緩和を終える『出口』に向かうのとは対照的に緩和は長期化している」(本文引用)。そこで思い出すのが六ヶ所再処理工場だ。1993年の建設開始以来、設備のトラブルが相次ぎ、完成は22回延期。当初の建設費は7600億円で97年に完成の予定だったが、7月4日の当ブログの記述によると「新規制基準に対応するため、六ヶ所工場の建設費が大幅に増加し、2兆9千億円になった」「完成後40年間の総事業費(維持管理費)も13・9兆円に膨らみ、『こうした費用は電力各社から集められる。結果的に、電力料金として利用者が負担することになる』」という。
日銀の物価目標が4年で6回の先送り。六ヶ所再処理工場が24年で22回の先送り。つぎ込む金はどんどん山を成す。同じ構図だ。3面の「上がらぬ物価 甘い読み」には「6度目の今回は、企業や消費者が賃上げに慎重だから物価は上がらない、などと強調」「総裁は緩和を続ければ目標を達成できるとするが多くの専門家は懐疑的。『アベノミクス』の象徴の大規模緩和は、開始から4年超が過ぎても出口が見えない」(本文引用)。まさかと思うけれど、六ヶ所の事例を考えると、初っ端にこれに取り掛かった責任者たちの多くが物故した後で、まだ何十回目の先送り、なんてやってるんじゃないだろうな。先送りだけならまだしも、目標達成まであと〇〇兆円が必要なんてことになっていないか。それとも、或る日突然始まったハイパーインフレで国家が破綻しているとか、1億人が路頭に迷っているとか、とんでもない世の中になっている可能性まで頭に浮かぶ。支持率低下で責任とって総理を降りるなんていうのより、同じことなら「アベノミクス」とか「原発再稼働」とか「戦争法強行」とか、その他モロモロの責任をいまとってもらいたいもんだ。黒田さんもご同列。高級スーツを着込んで、自信満々いろいろしゃべっているけれど、来年4月8日までの任期なんだよね。あと1年ほどを我慢すれば責任終了で、後任にまかせてサヨウナラなんて、いい気なもんだ。
こんなことなら、経営にだけ甘くするなんてやり方じゃなく、最初から家計を直接潤すやり方にした方が良かったんじゃないか。いわゆるベーシックインカムなどの方法があったんじゃないのかね。同じ失敗するなら、そのほうが世間の目は厳しくはならなかったのではないかな。
「もともと異次元緩和は、過去にない規模で世の中にお金を流し、『デフレマインド』を変える政策だった」(3面より引用)。それが、銀行の貸し渋りや企業の内部留保のおかげで、庶民にお金が回る「トリクルダウン」が理屈どおりにいかなかったというだけのこと。ローマ法王まで「トリクルダウンなんてない」と異例の発言をしていたのは3年半も前だった。破綻した論理にしがみついて道を誤り続けると、最後にとんでもない結果を招くという例は過去にいくらでもあった。9面「『2%へ勢いは維持』黒田総裁会見」で、黒田氏はいろんな言い訳をしている。デフレが15年続いて企業が慎重になっている、欧米各国の中央銀行も何回も先送りしている、その他。自分の責任はどこにあるのかね。
アベ政権はいまや死に体同然。野党のみならず与党内にもアベ一強に対抗できるものがいないから生き延びているだけ。残された短い時間の中でやれることはみんなやってしまおうと粘っているが、これも敗戦末期の日本軍と同じ末路を辿っている。巻き込まれる庶民は、ふたたび「わたしは犠牲者」と叫ぶか。それでは次の70年を用意するだけだぞ!
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2017年07月20日

与論でなく世論でもなく輿論であること

1面「折々のことば」がすごい。「戦時動員された与論、すなわち『ヨロンと読まれる世論』を、いかにして討論可能な輿論に復員するか 佐藤卓己」(本文引用)とあり、そういえば文章を書くとき、「よろん」か「せろん」か迷うことがあるな、と思った。「輿論と世論がよくごっちゃにされる。輿論はパブリック・オピニオン、人々の討論を経て形成される市民の意見で、世論はポピュラー・センチメンツ、つまり大衆の間に醸しだされる感情。世間の気分や空気を映し出す『世論調査』が輿論へとすり替わっていないかと、メディア史研究者は問い、輿論の復権を説く。『輿論と世論』から」(本文引用)
このブログで「国民的議論」という語をよく書くが、これは輿論を形成するために徹底した討議の渦を巻起こすことに他ならない。2015年2月18日当ブログ「高レベル放射性廃棄物の処理・処分」で、学術会議の「回答 高レベル放射性廃棄物の処分について」という文書の紹介をした。この文書でも「国民的議論」の必要が厳しく語られている。ようするに世論ではなく質の高い輿論の形成がなければ原発ごみの最終処分などできない、という見解が表明されているのである。
個人の問題として、いつから輿論と世論の理解がごちゃごちゃになってきたのだろう、と考える。中学くらいでその違いを教わったような気がするので、勘違いが進んだのは、逆にかなり早い時期からではないかと思う。教師たちの、民主主義を根付かせるための努力もむなしく、劣等生ブログ主の意識は、世論調査を世間が政権を容認する目安と心得るアベ政権よろしく、輿論を軽視する方向へ完全に傾いていたのである。
「国民的議論」なるものは、どこかで住民集会を開く前に、道端や茶飲み話で、テレビのお笑い番組を見るのと同じ調子で、真剣に議論されるようにならないと、とても話にならないのだと思う。そうなってはじめて、住民集会が本気のものになるのではないか。というわけで、原発ごみ最終処分地選定などまだまだ先のことだなあと思わざるを得ない。いまのままでは、隣の自治体に話が持ち込まれても、「よそのこと」じみた感覚が主流を占め、当該自治体で反対運動が持ち上がるだけだろう。とても<国民的議論=輿論>とは程遠い状況が進むだけだ。
なぜそうなるのか。市民運動に関わっていて感じることがある。運動の質がどうしても徹底的に議論しまとめ上げるところまで高まらないのを、しばしば痛感する。気分が先行して、議論を積み上げる努力がないがしろになる。いや、ブログ主自身の内部において、まずは経験は積み上げられないまま放置されることしばし。歯がゆさは他人のみならず自らのものとしてある。
そこで思い至る。輿論の形成のためには、市民運動が質的に深くならないといけない。市民運動が質的に深くなるためには、市民運動の参加者自体が質的に深くならなければいけない。その経験を積み重ねるシステムが必要となる。よく考えると、自民党は結党70年の歴史のなかで、彼らなりのやり方で、党としての基本姿勢を堅固に形成してきている。面従腹背の政治運営などは、ガチガチの社会のシステムとして浸透し、容易に崩せないほどになっている。
4面「仙台市長選に与野党総力」に、劣勢の自民党の底力が見えがくれする。(菅氏は)「『保守票をまとめれば勝てるんだ』とげきを飛ばした」「自民党国会議員は街頭演説に立たず、業界団体など組織の引き締めに徹している」(本文引用)とある。その記事の隣に、結党95周年の不破氏講演の記事があるが、利権の自民に対し、論理の共産党の積み上げた底力が感じられない。積むべき輿論はどこへいったのか。積み上げなければ、この国の未来は明るくならない。
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2017年07月19日

原子力からの撤退は壮大な神話的事業

7面「原発ごみ処分地 月内に候補地図 経産相方針」は2段組だが表題込み44行の小記事。「原発の使用済み燃料から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分地をめぐり、世耕弘成経済産業相は18日の会見で、地層条件などから候補地を示した地図『科学的特性マップ』を、『今月中にも提示したい』と述べた」「火山や活断層、隆起・侵食などを分析して、非常に長い期間にわたって地下の状況が安定していると見込める場所を示す。昨年末に公表する予定だったが、名称を巡る議論が難航するなどして公表が遅れていた」「最終処分地は、300メートル以上深い地下に6〜10平方キロメートルの施設をつくり、ガラス固化体を10万年単位で埋める。費用は3・7兆円と見込まれ、処分場の操業から閉鎖まで50年以上かかる」「処分地を決定するまでには法定調査だけで20年程度かかる」(本文引用)
高レベル放射性廃棄物とは「ガラス固化体」のこと。つまり六ヶ所再処理施設を動かし、使用済み核燃料からウランやプルトニウムを取り出した後の廃液をガラスで固めたもの。核爆弾6000発分(単純にこれが妥当な数字か否か異論があるかもしれないが・・・)のプルトニウムをすでに持っているこの国がさらに核分裂物質を増やしていく無理算段が見て取れる。
いくら控えめに見積もっても無謀すぎる。なにしろ原発の再稼働が着々と進みつつある。それによって使用済み核燃料がさらに増えていくことは必定で、地震の巣みたいな日本列島に、どれくらいの適地があるのやら。だからといってこの国以外のところに金を払って受け入れてもらうなんぞは、虫が良すぎて絶対に出来ない相談。このまま「原子力の平和利用」を推進し、核兵器の原料を大量に保有していくのなら、地下を無数に走る活断層その他の隙間を次々に見つけ出し、次々に地下処分場を建設し、次々に満杯にしながら、「10万年間なにごともありませんように」と神仏に祈るしかない。そんなことはイヤだというのなら、まずなすべきことは「核廃棄物の総量規制」しかない。これ以上、使用済み核燃料を増やさない、高レベル放射性廃棄物を増やさない、ガラス固化体をつくらない、などの前提が必要になる。つまり全原発を廃止すること、核燃再処理システムを放棄することが必須条件になる。
個人的に感じるのは、国内のどこかが犠牲になったらそれで良しとはならないだろう、ということ。国民的議論を起こし、考えられる危険をできるだけ最小化し、国民全体で共有する必要がある。なにも国民一人ひとりが少量ずつ分担して保管するとかいうのではないが、応分の責任を背負わないと対処できないほどの切羽詰った問題であることは間違いない。10万年後の安全とは、今日明日の危険を意味する。そのことを肝に銘じておかないと、この問題は解決できない。
と、そんな重大な問題がすぐ目の前にあるとき、35面に「容器に異常21年前にも 作業員被曝 原子力機構、23個確認」なんて記事が載る。日本原子力研究開発機構(原子力機構)は、廃炉が決定された高速増殖炉「もんじゅ」を運営している。大変な事業ばかりを担っている組織で、もともとやるべきではないものをやらなければならない立場の組織だったためか、やることなすことうまくいかず、外から見ると死に体機構としか見えない惨状にある。作業員が被曝した事故では、なんと21年前すでに「袋の膨張などの異常が確認されていた」(本文引用)。放射性物質を保管容器に入れたのが1991年で、その6年後(?)には袋の膨張が確認されていたのに21年間対処していなかった。
10万年を見込む地中保管に、やり直しはきかない。原子力の後始末は、すでに壮大な神話的事業となりつつある。これをどう成し遂げるか。現代は具体的に問われている。
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2017年07月18日

TUP速報:ジュリアン・アサンジの現状

昭恵氏に検察の手が伸びそうな今日この頃、以下を読み安田純平氏を思う。
********TUP前書き*******
イラク侵略戦争開戦2003年3月からすでに14年が経過した。敵国に包囲されながらもサダム・フセインが辛うじて自治を実践していた独立国イラクは、「民主主義をもたらすために」という虚偽の理由を掲げた米国の「正義」と、オイル経済利権を狙う西欧の軍事同盟により無惨に破壊された。その後、アフガニスタン、リビア、シリア、イエメンと戦火は広がるばかり。第三次世界大戦の危機が目の前に迫る。
一方、イラク戦争での米軍による戦争犯罪や米国外交の欺瞞を暴露する膨大な証拠をウィキリークスに託した内部告発者チェルシー(旧名ブラッドリー)・マニングは、2010年3月に逮捕・収監されて以来、7年におよぶ残忍な拷問と絶望に耐え抜き、オバマ大統領による減刑措置を受けて2017年5月に釈放された。
2007年活動開始当時から、戦争経済で懐を肥やす権力者たちの「暗黙の了解」と、その上に積み重ねられる政府間の「隠された合意」を構造的に明るみに出すことで、ウィキリークスは戦争の「神話」を崩壊させてきた。ウィキリークス創設者ジュリアン・アサンジは、「戦争は常に嘘から生まれる。それならば、平和は真実から生まれるはずだ」と主張し、広く内部告発を呼びかけ、証拠文書の厳しい検証プロセスと公開に力を注いできた。現在に至るまで、ウィキリークスが公開した内部告発文書は100%の信憑性を維持している。権力者にへつらう主流報道機関の欺瞞を市民の目に晒し、欧米文化圏中心主義以外の視点とナラティブを可視化させ、生データと元情報を直接市民に届けるウィキリークスは、インターネット時代の画期的なジャーナリズムの先駆者だ。
自称<民主国家>を名乗る欧米の政治家たちは、悪名高い独裁者たちと声を揃えてアサンジ暗殺をあからさまに扇動してきた。アサンジが国際法に基づきエクアドル亡命を認められロンドンのエクアドル大使館に庇護されてきた5年間、米国およびその同盟国の軍事・諜報産業複合体によるウィキリークスへの誹謗中傷攻撃は容赦なく続いてきた。
スウェーデンは、7年間にわたってジュリアン・アサンジに対する立件を目論んできた。しかし、今年5月に遅まきながら断念することになった。著名な戦争ジャーナリストであるジョン・ピルジャーがその顛末を要約しているのでTUP速報としてお届けする。ウィキリークスに関する日本での報道は、米国軍事産業複合体によるプロパガンダの垂れ流しが目に余る。
========該当記事の掲載ページ=========
ジュリアン・アサンジを捕まえる:語られざる物語 ジョン・ピルジャー5月20日
http://www.tup-bulletin.org/?p=3150
=========以下、ラストの一部==========
2012年にエクアドルがアサンジを保護する決断をしたのは非常に勇気あることだった。亡命を認めることは人道的行為であり、そうする権限は国際法の下ですべての国家が享受しているにもかかわらず、スウェーデンも英国も、エクアドルの決断の正当性を認めようとしなかった。ロンドンのエクアドル大使館は警察の包囲の下に置かれ、エクアドル政府は非難を浴びせられた。(中略)警察はある晩、大使館の窓に姿を見せ、これ見よがしにアサンジと彼を保護しているエクアドル大使館をおじけづかせようとした。以後、アサンジは、日の光の入らない小部屋に閉じ込められている。時々体調を崩しているが、病院の診察施設へ行く途中の安全を保障されていない。それでもこうした状況の中、アサンジの粘り強さとブラックユーモアは驚くほど健在だ。
(中略)この件はまだ終わっていないが、当局のもくろみは破たんしつつある。国連人権理事会の恣意的拘禁に関する作業部会--各国政府が人権に関する義務を順守しているか審査し判断する裁決機関--は昨年、アサンジが英国とスウェーデンによって違法に拘束されているという判決を出した。国際法が持てる力を最大限に発揮したのだ。
(中略)ロンドン警視庁は、今でももしアサンジがエクアドル大使館を出れば保釈条件違反で逮捕するつもりだと言っている。そうしたらその後はどうなるだろう。数カ月投獄されて、その間に米国が英法廷に身柄引き渡し要請を出すのか。英政府は、もしそうなることを許すなら、(中略)戦争という犯罪の従犯者として、歴史的に徹底的に恥をさらすことになるだろう。
********************
そして再び安田純平氏を思う。放置する我が政府の、破廉恥と嘘の行く末を思う!
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2017年07月17日

国民の圧倒的多数が良かったと思える方向へ

4面「政治断簡」の「新党と既成政党の連携プレー」に注目。都議選の結果についてブログ主は「小池新党かい?」と懐疑的だった。現に、彼女は元祖タカ派で、アベシは色目を使っている。だが、記事は「あうんの呼吸が生んだ新党と既成政党の連携プレー。『都民ファーストはトップを独走してもらう。都民ファーストを信用できない人の政権批判票は共産や民進、ネットがとり、自民を落とせばいい』。選挙中、複数の非自民陣営の関係者がそう見立てていた」(本文引用)
なるほどそうなんだ、と考え直し、同時にほんとにその見方でいいのかな、とも思った。3人区は7つ。そのうち自民がとったのは1議席だけ。3位争いを制したのは共産で、5選挙区で自民に競り勝った。記事は「3人区で自民をふるい落とした主役は、都民ファではない」(本文引用)と書く。でも、この5選挙区でファに票が流れなかったわけはないはず。かなりの票をまず都民ファが確保し、その残りを共産がとったというべきで、やはり主役はファじゃないのかね。
当落線上で共産、民進が自民をかわした選挙区は他にもあるという。公明に去られ、ファにとられ、久方ぶりに独力で闘わなければならなかった自民なのだ。かなり勘が鈍っていただろう。これを本気で考え直し、心機一転するだけの余力があるかと問えば、当分ないと見た方が正解かな。原因は第一に自民都連にあるとして、助長した大きな責任は、アベシが負わなければならないだろう。だが、いまの彼には背負うだけの背中の広さがない。
と、そんなことはいいとして、個人的に不満がいっぱいの選挙であったことは、間違いない。「ひとり取り残されたのは民進だが、ほどよい受け皿があれば自民に対抗できることを、都議選は証明した」(本文引用)とあるが、そんな発想で、政権を取って悪法を廃止に持ち込めるかというと、そう簡単にいくものか、という気がする。
最近、ある本で興味深い記述に出会った。「日本では民衆による反ファッショの動きも戦争終結をめざす自主的な動きもほとんとおこらなかった。これは各国民の動きと比較すると極めて異常であった」というのである。原因を民衆自身の弱さに求めている点で、なじめない記述だが、ヨーロッパ各地に根強く存在した反ファッショ抵抗運動に類するものが日本になかったことの「異常さ」は、認めざるを得ない。彼我の違いは、最近のイギリスの国民投票にも顕著に表れている。
ギリシャはユーゴにつぐほど強力な対独パルチザンが激しい抵抗運動を繰り広げ、戦後はあらたな支配関係を確立しようとしたイギリスとも戦った経験を持つ。そのうえ国民投票で君主制を廃止し、共和制への移行を決定するという高度な政治的経験も持っている。スペインにも同様の流れがあったetc〜!
ひるがえって先に紹介した本にある、この国における民衆の反ファッショ的動きの貧弱さに関する記述を考える。その弱さを民衆が克服するには、経験を積み上げる底流の深さが必要ではないか、と思う。だいたいこの国には自然発生的反対運動はあれど、国家の根幹をなす決まりを下からの盛り上がりで決めたことがない。民衆一人ひとりが自身の決意とともに選んだことがない。過去一貫して政体の変更は支配層の内部抗争によって決められてきたし、それがいまも連綿と続く。その程度の政治経験しかない国だからこそ、アべ一強政治が許されてしまう。
近代の大きな変革が明治維新と先の敗戦だったとすれば、ふたつともまともな変革ではなかった。そしていま3回目の変革の時期が近づいている。ゆるやかな流れを基本に、庶民が納得するやり方で、これまでと違う変化を目指すことが求められているのではないか。そんな政権交代でなければ、アベ的存在はこれからも権力の中枢に居座り続ける。
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2017年07月16日

砂に頭を埋めて何もみないダチョウ

2月19日の当ブログを読み返して、近頃の政治状況を思った。ついに驕り高ぶりが潰える日がきた・・・と。そうありたいと願いつつ、冒頭の部分を引用してみる。
********引用始め********
今日の我が家購読紙はいつになく面白い。なかでも4面の「政治断簡 嗤われたら笑い返せ」は出色。「類は友を呼ぶ。日米首脳会談から1週間余」「どこに行くのかあなたと二人。厚遇、おべっか、ナイスショット」「1月26日、衆院予算委員会。民進党の大西健介氏が質問している最中、ツツーと安倍晋三首相が退席した。え? なに? トイレ? 騒然とする委員会。やがて戻ってきた首相は、ズボンをずり上げるしぐさに続き、両手を上げて伸びをして、閣僚らからドッと笑いが起きた」「『現実とはこの国では端的に既成事実と等置されます。現実的たれということは、既成事実に屈服せよということにほかなりません』(丸山真男『「現実」主義の陥穽』) そのように捉えられた現実は、容易に『仕方がない』に転化する。こうした思考様式がいかに広く戦前戦時の指導者層に食い入り、日本の『現実』を泥沼に追い込んだか」「現状追認の無限ループ、そんな『仕方ない帝国』に生きてて楽しい?」(本文引用)
********引用終わり*******
で、これほど他人を馬鹿にし、偉そうに振る舞い、傍若無人であった人が、いま支持率低下の大波を食らって逃げるわ逃げるわ、まさに尻に帆かけてのたとえ通りの日々。周辺も右往左往して、答弁もしっちゃかめっちゃかの様相を示している。このあいだまでの高飛車な物言いが忘れられないのか、いっしょうけんめい同じ領域へ戻ろうと画策するが、やればやるほど滑稽になっていくばかり。
もしかして始まるかもしれない首相出席の閉会中審査で、野党が質問している最中に、ツツーと退席し、「え? なに? トイレ?」と委員会騒然。やがて戻ってきた首相は、ズボンをずり上げるしぐさに続き、両手を上げて伸びをして、閣僚らからドッと笑いが起きた、てなこと、やってみたらいい。次の世論調査の結果はどうなることやら。もしかして大幅アップするかもよ・・・。
本日の我が家購読紙3面「日曜に想う」は「日本が温存する『切り札』」とあり、迫り来る人口衰退社会をいささか皮肉っぽい口調で論じる。日本国際交流センターの関係者が語る。「欧州で移民政策の専門家から『日本はダチョウのようだ』といわれた。迫り来る人口動態の危機を、砂の中に頭を埋めて、ただみないようにしている。『閉鎖的な国が最後にどうなるか、それを示す反面教師みたいに海外から見られています』(中略)『正門を閉ざして裏から入れ続ける方がずっとよくない。移民政策がないと移民問題が起きるのです』」(本文引用)
全体の論調と無関係な感慨が湧く。砂の中に頭を埋めて何もみないダチョウが、国内だけで威張り散らし、国会討論で野党の質問に耳も貸さず、公然とあざ笑う。こんな傲慢丸出しでも庶民は許していたのだろうか。いや、TV中継を見たものは誰も、いくばくかの嫌悪感を胸の内に宿したことだろう。それでも許すしかないほど、この国の権力構造は特定のものたちの手にがっちり握られていたということなのだ。首相の軽率な仕草を見てドッと笑った閣僚たち(さらに官僚たち)が、首相の言動を真似してドツボにはまっていく。神通力が消えた後の、傀儡たちの醜悪さ。
7面に「プルトニウム増産か 北朝鮮・遼寧の核施設」の記事がある。「北朝鮮が使用済み核燃料を再処理したことを示している」「核兵器に使うプルトニウムの保有量を増やす狙いがあったとみている」(本文引用)。この北朝鮮の部分を少し書き換えるだけで、核爆弾6000発分のプルトニウムを確保している我が国と見紛う記事になる。一寸の虫に宿る五分の魂が、この閉塞的現状を覆すか!
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2017年07月15日

閉会中審査を独演会にするつもりかな?

4面「野党の質問時間 削減要求 自民、閉会中審査巡り」に注目。(自民党の小此木氏は)「国家戦略特区の重要性を今までの2対8(の配分)でなかなか説明しきれないという思いがある」。(官邸幹部は)「きちんと説明するには半々の時間はないと(野党に)言われっぱなしになる。首相は手続きには何の問題もないという話を説明したいということだから、それには、そういう質問を(与党から)してもらうことも必要だ」。(民進党は)「この期に及んで野党の質問時間を少なくしないと予算委を受けないというのは、あまりにも不誠実だ。首相本人が『丁寧に説明する』と言っているのに、いつまで逃げ回っているのか」(本文引用)
と、ここで閉会中審査の様子が目に浮かぶ。まず与党の質問に対し、首相が長々と説明する。野党が質問に立つと、(答弁案その1)「その件はすでに与党〇〇議員の質問でお答え済みだ。何をまた蒸し返すのか。つい今しがたのわたくしの答弁を聞いておられなかったか。無駄な時間を費やすべきではない」云々(でんでん)。(答弁案その2)「いわゆる岩盤規制の穴の開け方につきましてはですね、これはもう、まさにこれは、そういう局面になれば官邸主導のでですね、強いリーダーシップが必要でありまして、それを何かわたくしが、まるでお友達を優遇したかのごとくですね、イメージ操作をなさる。だから政権支持率は痩せても枯れても〇〇%、民進党はXX%のわけで」云々(でんでん)。(答弁案その3)「(席に座ったまま)印象操作、印象操作!」ヤジ云々(でんでん)。もちろん野党のヤジに対しては「ヤジはやめてください」と言いつつ、答弁席から遠ざかって天井を仰ぐの図。または、「丁寧に説明する」とか言いつつ、「野党が説明の邪魔をするので閉会中審査がひらけない」として、開催を「延期」するとか。ただし「自民党国対の方針については、党内からも『唐突だし、「疑惑隠し」と思われかねない。無理難題を主張している』(参院自民関係者)と懸念する声が出ている」(本文引用)というから、まだまだ素人の考えもつかない奇策愚策が飛び出す可能性はある。
この記事の下に「内閣支持率29・9% 時事通信世論調査 前月比、15・2ポイント減」がある。他報道機関の調査も軒並み下落続行中だから、よほど巧妙な手口を使わないと、失地回復は困難を極めると思う。いや、あれこれの手口だけで回復できるなら、これだけの下落もなかっただろうけどね。
肝心の獣医学部の件に関しては、1面「京産大、獣医学部を断念 加計と競合 教員確保難しく」に「安倍首相は6月、『2校でも3校でも、意欲あるところにはどんどん獣医学部の新設を認めていく』と発言したが、『2校目』に最も近いとみられていた京産大が、加計学園の影響で断念することになった」(本文引用)とある。そして、33面「『2校目、3校目・・・困難』 獣医学部断念 京産大 加計先行が痛手」に「安倍政権は学部新設を認めるにあたり、獣医学部の『空白地域』に『1校限り』で認める条件を昨年秋以降になって追加。さらに今年1月には、開学時期を『2018年4月』に限定するなどした」(本文引用)。京産大は「空白地域」限定だけで対象外とは考えなかったが、「18年4月開学」が出て断念を決めた。一方、特区WG座長はコメントで、京産大案は「『十分な熟度を伴った提案でなかった』とし、『特区における政策決定が要因ではなく、京産大における方針転換と理解している』と、加計学園の獣医学部新設の影響ではないと指摘した」(本文引用)。特区WGの立ち位置がよく見えるコメントだが、さて、閉会中審査はほんとうに行われるか、実行されて首相独演会になるか、または逆転お笑い茶番劇となるか、支持率低下に歯止めがかかるか加速するか要注目。一方、ブログ主は夏バテ中!
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2017年07月14日

閉会中審査に応じても、その説明が・・・

1面「首相出席 閉会中審査へ 加計説明 一転応じる」3面「追い込まれ 首相出席 閉会中審査 急展開『自ら説明』」がある。未確認だが、先のG20では本会議を麻生氏が代理出席し、本人は欠席したという話が流れている。事実なら、彼は何のために10日の閉会中審査を横目に海外へ出かけたのか、また12日まで滞欧するつもりでいたのか。支持率が高ければ、九州の豪雨災害もスルーしていたかもしれず、この間の彼の行動は、まったくわけがわからんのである。
昨日までは8月の内閣改造、9月の臨時国会で逆風を凌げるとの発想だった。だが事態は急転、「首相出席 閉会中審査へ!」だ。13日の自民・民進両国対委員長会談で自民竹下氏は「『必要性を感じない』と言って、いったん拒否したが、その約3時間後、山井氏に電話を入れ、一転して受け入れを伝えた。会談の結果を首相に伝えた際、首相から『自ら国会の場に出て説明する意思がある』と言われたという」(1面本文引用)
「内閣改造前に批判される要素を少しでも減らしておきたい、との思惑からだ。与党の混乱に、追い込まれた政権の姿が映る」「竹下氏は記者団に、安倍首相との電話協議を『ほんの10分前』と説明し、急展開を強調」「自民参院国対幹部は『事情は知らない。衆院が受けるというから、参院も予算委を開くことになった』と焦りを見せた」「官邸幹部は『逃げない姿勢を見せ、少なくとも支持率を下げ止まりにしたい。あとは安倍首相の説明次第だ』と語る」(3面本文引用)
10日の閉会中審査で加戸氏が「民主党政権時代から」云々と語っていたけれど、同じ言いっぷりで逃げようとしても、今度の審議はそんな簡単にはいかない。自席からヤジるのも顰蹙を買い、国民的嫌悪を増幅するだけだろう。討論中に席を立ってどこかへ行ってしまうようなマネも、おいそれとはできないと知っておくべきだ。関係ないことをまくしたて、質問者に割り当てられた質疑時間を食い散らかすのもダメ。すべての汚いやり口が見透かされ、「あ、またやったよ、この人は」と言われ、やればドツボにはまるだけだ。
記憶にない、記録にない、調べるつもりはない、などはもちろんダメ。必要なのは、言い訳抜きの「丁寧な説明」。それだけあれば、国民ももしかしたら「許してくれる」かもしれない。疑惑とは「なぜ加計学園ありきで決まったか」であって、「岩盤規制に穴を開ける」ことは、だれも否定しちゃいない。穴の開け方が真っ黒不透明ってことが問われているだけなのだ。
「加計学園が、たまたま愛媛県会議員の今治選出議員と、加計学園の事務局長がお友達であったからこの話が繋がれてきて、飛びつきました。これもだめなんでしょうか」(10日閉会中審査における加戸氏発言)。愛媛県は10年以上前から都市学園構想を考えていたという。最初は地元の松山大学による経営学部の設置構想だったとか。それが頓挫し、次に今治市選出の県議が加計学園の話を持ち込んだという。以下のところには、民主党政権下で岩盤規制に穴を開ける作業が進んだことが、当の加戸氏によって語られている。その穴の開け方が、時代の変遷の中で変化していく。そして、昨年から今年にかけて急速に事態が展開する。加計学園と京産大の競合があったが、結果的に京産大が振り落とされた過程が、いま疑惑の中心になっている。個人的に付け加えれば、なぜ獣医学部なのかも、究明して欲しいところ。「丁寧な説明」は、その辺りが焦点になるはず。いつものやり方をして「説明したよ!」でいいはずがない。
⭐︎「加戸守行前愛媛県知事『安倍さんが友達だと知ってたら10年前に獣医学部つくってた』」産経ニュース6月15日
http://www.sankei.com/politics/news/170615/plt1706150006-n1.html
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2017年07月13日

落ち目政権のだらしなさここに極まれり

菅直人元首相が、ドイツで表彰されていた。直訳日本語で「脱核勇敢賞」という。「2016年4月30日、フランクフルト。東日本大震災、福島第一原発事故の際、首相だった菅直人氏に、ドイツ・フランクフルト市などから『脱核勇敢賞』が贈られた。事故後、脱原発運動や再生エネルギーの普及に尽力したことが評価された」(本文引用)と記事にある。去年の話じゃないか。気がつかなかったなあ。国内で報道されたのかな。見逃していたとしたら迂闊。報道されていないとしたら国内報道の姿勢が問われる。
⭐︎「【寄稿】菅直人元首相、ドイツ『脱核勇敢賞』を受賞【動画ニュース】」SPEAKUP OVERSEAS 海外在住ライターによるウェブ言論メディア 2016年10月9日
http://www.speakupoverseas.net/naoto-kan-received-an-award-in-germany/
国内での情報管理によって、こういう事実が闇に葬られてしまうとしたら、ほんとうは由々しき事と言うべきだが、ほとんど問題にもならないのが紛う方なき現実なのだ。そこには脱原発の側のねじれた視点の影響も垣間見える。脱原発はしばしば、妙なところと手を組んでしまう。脱原発に限らない。メディア全体が、じわっと一定方向の報道に門戸を閉ざしてしまう。今日の我が家購読紙14面「社説」に「民進党 勘違いしていませんか」の記事。現状の民進党が自民党の対立軸になれない弱点を批判するのはたやすいが、最初にあげたような報道を見逃さない視点が311から持続されていたら、世の中はだいぶ違っていたのではないか。
批判は好きだが、なにに対してもアンチで押し通そうとするのではなく、ちゃんと対立軸を維持して事実に接していたらよかったかもしれない。311後の菅直人はひとつの典型だったはず。小利口に「あれはダメ」「これはダメ」と論じるより、いまの政権下で事故が起きたらどうなったか、当時と比較してどんな対応がありえたか、と考える方が現実的な気がする。加計で海外逃亡、災害でいやいや帰国の愚劣さが際立つのでは?
地デジは見ないので詳細不明だが、共謀罪法が施行された11日、報道ステーションは国連特別報告者ケナタッチにインタビューし「共謀罪法がきょう施行されました。しかしまだ日本政府から返答がないそうですね」と聞いたらしい。ケナタッチは「(他の国は)私が質問を送れば時には数時間以内に回答がきます。日本政府の振る舞いは普通ではないと言わざるを得ません。誠意や礼儀の面でも普通ではない」といった趣旨のことを述べたという。あれだけ鋭い剣幕でケナタッチに反論した日本政府だったが、すでに何日経過しているやら、いまだ回答を送っていないとは、究極の国連軽視、誠意欠如の逃亡路線!
国際政治において、日本の立ち位置が過激なほどに狂いだして久しい。核禁宣言は毎年国連に提出するが、核禁条約には反対する。温暖化対策では温室効果ガスの削減目標を「50年までに80%」と掲げるが、国際的枠組みを決める会議で数値目標を努力目標に格下げするのに腐心。5面「エネルギー計画 来月にも初会合 海底へ有識者会議も新設」には「経産省や産業界の一部では、エネルギー自給率の向上や温暖化対策などの観点から、原発推進に一段と踏み込むよう求める声がある」(本文引用)
電力自由化に際して参考にしたのはイギリスの方式で、これは大手電力の維持と新電力の圧迫が基本。原発FITも真似しようとしたが、実質的に導入済みで適用できず。原発関連費用は五月雨的に税金と電気料金で賄っている。加計で逃げ回り、自民改憲草案に習うなら、要求の日から20日以内に臨時国会招集だが、すでに期限は過ぎているというオソマツ。G20ではよほど立場がなかったか、いつも大々的に報じる成果なし。こんなだらしない政権、いままで見たことないぞ!
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2017年07月11日

これを逃したらダメでしょ

昨日の閉会前審査で本日の紙面はほぼ埋められている。そういえば首相は今日ご外遊から帰国するはず。その記事は・・・ない! 2面「『丁寧な説明』なき審議」では副題「首相・和泉補佐官・木曽元参与 キーマン軒並み不在」とあり、G20の存在感も薄いけれど、こちらも薄い。
9日の新聞では、G20で首相がしゃべりまくったのはひたすら北朝鮮の脅威。9日3面「日米中の首脳 戦略と思惑」に「北朝鮮包囲網を強化したい首相のG20での一連の首脳外交を、目に見えた成果につなげることができるのか。一筋縄には行きそうにない」(本文引用)とあり、ほぼ何の成果もあげられない無残さを露呈。存在感の薄さは随所に出て、IWJガイド7月10日番組表に「G20トップ会合に安倍総理は欠席! 集合写真に安倍総理夫妻の姿なし!? 何しにドイツまで!? 歴史的『核兵器禁止条約』採決で日本は会議にすら参加せず!(以下略)」と書かれる始末。たしかに集合写真を隅々まで探しても彼の姿が見えない。核兵器禁止条約への欠席は致命的で、9日2面の「『橋渡し役』かすむ日本 『核の傘』に頼る被爆国」に「核保有国と非核保有国の『橋渡し』としての日本の存在感はかすんでいる」(本文引用)。つまり、信用をなくしている。
G20でのもう一つの課題「地球温暖化対策の国際的枠組み『パリ協定』」でも、COP21で50年目標を骨抜きにしたと喜んでいたのもつかの間、22ではパリ協定の国内承認をほぼ意図的に遅らせ、「すでにモロッコではCOP22が始まっている。でも『併せて開かれる協定の実施ルールを決める会合に日本は正式参加できない。政府は「実害はない」と強調するが、NGOからは厳しい目が向けられた』」(2016年11月9日当ブログより引用)という状況で、7月9日トップ記事に書かれている「米国以外の19カ国が結束して(中略)取り組む」(本文引用)というのとは違う中身が容易に推測できる状況。トランプ以前には米中欧ともパリ協定を早々に承認していたから、現在の日本の“宙に浮き具合”は惨憺たるものがある。
IWJが指摘するように「G20トップ会合に欠席」「集合写真に姿なし」がホントのことなら、その後の欧州各国訪問も国内の追求から逃げるための算段と断定しても大ハズレではない。あー、みっともなや。あー、おはずかしや。帰国を1日早めたのだって災害が理由なら9日には専用機に搭乗できたはず。10日には帰国できていただろう。しかし、10日の閉会中審査に間に合ってしまい、それに参加せずさらに被災地訪問もすぐにはできないとなると格好がつかなくなる。潔くなかったのが真っ向裏目に出たわけだ。
本日3面「政権 支持急落に危機感 内閣改造で打開狙う」に首相談「政策を前に進め、結果を出していくことで信頼を回復していきたい」、細田氏談「しっかりとした外交、経済政策をとれば、また高い評価をいただけるだろう」(本文引用)とあり、首相は内閣改造と党役員人事で批判を浴びる閣僚を一斉に交代させ、政権基盤を固めて再スタートを切る考えという。だが、報道主要4社の世論調査は前回に引き続き下落傾向を示し、危険水域の20%台突入が現実味を帯びてきた。公明幹部談「国民から疑われたままの首相では支持率は上がらない」「支持率が20%台まで落ち込めば、自民党内から『次の衆院選は安倍首相では戦えない』という声が出て来るだろう」(本文引用)
8面の週刊誌広告は「自民党内で安倍おろしが始まった! 『安倍首相じゃ選挙に勝てない』」、9面は「石破茂の戦闘宣言」が大きいが、本命は「逃げるな!安倍首相 『官邸の夜郎自大』与野党議員が叱る」。政権は末期に近づいた。本人の悪あがきが崩壊をさらに早める。それだけは確かだが・・・。
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2017年07月10日

第2の敗戦後、この世はダレのもの?

NNNの世論調査で内閣支持率が31・9%になったんだと。たしか6月中頃の同社調査では39・8%だった。もしかしたら他社の調査で30%を切るケースも出てくるかもしれない。12面の週刊誌広告もでかでかと政権批判を繰り広げる。「『一強』は倒せる!日本は変わる‼︎ 完全版『落選運動』の威力と効果 その実践方法を公開する! 安倍政権が最も恐れているのはこれだ」の副題が過激で面白い。長すぎるのでめぼしいものだけ引用すると「米国では大物議員が続々! 韓国では一挙59人が落選」「『私物化議員』『無能な大臣』『情報隠蔽者』『安倍サポーター野党』はもういらない」「安倍首相だって落とせる! 来年の総選挙へ向けて、今から始めよう」「これは『合法的市民運動』であり『新しい民主主義の実験』だ」
13面では「縮小ニッポン『未来の年表』 全国民必読 これは予測ではない、必ず起きる『現実』だ」が、これまた長い副題を書き連ねる。めぼしいものを抜き書きすると「2018年有名国公立大学が潰れはじめる」「2022年団塊世代が75歳に突入」「2025年80歳以上のガン治療が自費に」「2033年3戸に1戸が空き家に」「2039年所得税率が50%、消費税が40%に」「2040年救急車を呼んでも来なくなる」。おかげで「負けたのは自分のせいとは思っていない 安倍晋三いまだ反省なし」が小さく押し潰れそう。しかし、「縮小ニッポン」の大立役者は彼に間違いないのだから、これ全部、アベ批判とみていい。
1ヶ月ほど前に「『内閣支持率は〇〇%、民進党の支持率は〇〇』などと胸を張るのが常の人からすれば、これは地獄の責め苦といってもいいかも」と書いた記憶がある。でも、「自分のせいとは思っていない」のだとしたら、もう彼は尋常な神経ではないだろう、と思わざるを得ない。今日の閉会中審査を逃れるようにG20に出席し、そのあと12日帰国の予定で行かなくてもいいヨーロッパ各国訪問に出かけ、九州の豪雨災害が激甚になったのをみて11日に帰国することを決定したとのこと。本来なら9日遅くにでも急遽帰国すべき状況だが、それだと閉会中審査に出ないのがおかしくなる。必死の思いで1日だけ滞欧を縮小したのだろう。「安倍晋三いまだ反省なし」ではなく、彼の脳内思考回路はすでに四分五裂状態といえそうだ。
4面に「次の国会に改憲案『可能』安倍首相発言要旨」がある。「(豪雨災害)被害の拡大も懸念されるため、欧州訪問のスケジュールを切り上げ、デンマークでの公式日程を終え次第、帰国する。現地の状況が許せば速やかに被災地に足を運びたい。災害応急対策、復旧復興に全力を尽くす」(本文引用)と書いてある。今や完全に後手後手に回りつつあるが、これは自覚なしで地獄へ逆落としということか。いまは8月の内閣改造が頼みの綱になった。そして9月の臨時国会に自民党案を提出する。提出してしまえば党内の異分子たちも従わざるを得なくなる、という計算があるのかもしれない。髪振り乱し、悪鬼の形相で地獄を駆け回る。そんな姿しかみえてこない政権末期!
9面週刊誌広告も「『ポスト安倍』戦国時代に突入だっ!」。副題で注目は「自民党内改憲見送り・安倍おろしの風」「泥舟民進『蓮舫vs山尾志桜里は犬も食わん?』」。ここで民進は解党しろなんていうのは敵に塩を送る者の戯言。せめて、「小沢と手を組め!」とか「攻勢を緩めるな」「政策をつきつけろ」「民主党政権成立時の心意気を思い出せ」くらいの声援を送るべきじゃないか。中道リベラルが必須のこの時期に、わざわざ対抗する力を弱めることはない。「去るもの追わず。残るもの拒まず」が基本。賢しらに身内を減らす言説を弄するのは、なんのため? まさか・・・あんた、もしや!
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2017年07月09日

100回潰れてもおかしくない醜聞政権

本日の1面も皮肉な記事の並びになった。首相のG20におけるご活躍ぶりが大きな位置を占めるものの、その下にある「豪雨死者16人 有明海でも5遺体」で、山と積み上がる流木がなにかを指すように空を睨む先に日中首脳のにこやかな握手の写真があるから、なおさら怒りが強調される。
G20は今日で終了。すぐさま帰国して災害対策の陣頭指揮を取れるはずが、12日まで滞欧する予定であるという。おいおい、震災対応はどうするんだ、指示をしているから「おまかせ〜!」と言うのかい。一説には10日のモリカケ閉会中審査に出たくない、出したくないことから、しばし海外逃亡、という見方がある。いやいや首相ばかりではない。今度の災害では閣僚の姿が見えず、政府としてどう対応しているのかよくわからない。もしや、やる気なし?
この状況下で、8月には防衛相を降ろされる運命のイナダシは、以下のような事態で自爆中。「先日、東京都議会議員選挙に駆り出されていた国会議員の秘書たちが『反省会』をしていると、1人の男性秘書が真っ青な顔で遅れて入ってきました。そして、『この国の防衛をあいつにさせていたら、未来がなくなる・・・』とポツリと言って座り込みました」(本文引用)。あいつとはイナダシのこと。でも、彼女の発言は閣僚全体が現在進行中の震災に目を向けていなかったのを証明するばかり。欧州逃亡でモリカケ沈静化を謀り、支持率回復を狙う首相共々、同じ穴のムジナが揃っている証拠でしかない。
⭐︎「稲田防衛相、九州豪雨災害時に『台風来てるの?知らなかったーっ!』と秘書官に発言し波紋」ビジネスジャーナル7月7日
http://biz-journal.jp/2017/07/post_19725.html
外交で失地回復を謀る政権の目論見は衆知の事実。じっさい、G20で首相が訴えているのは、積極的平和外交による北朝鮮への強硬策。2面「核禁条約 実効性に壁 日本・保有国、軒並み不参加」でも、国連本部における条約交渉会議で採択された核兵器禁止条約に、日本は反対。「『北朝鮮がこんな状況なのに、(米国など)核保有国の存在を認めない条約には絶対、反対だ。逆効果にしかならない』。採択を受け、日本外務省の幹部は語気を強めた。日本は3月の交渉会議の初日に不参加を宣言。『核兵器国と非核兵器国の対立をいっそう深め、両者の努力を重視するわが国の立場に合致しない』(中略)として、反対の立場を貫いてきた」(本文引用)
核保有国の圧力は相当なものだったらしい。「ある中南米の外交官は採択前、『核保有国から南米やアフリカ諸国への圧力はすごく強い。ドアをドンドンたたかれている感じ』と述べた」(本文引用)。ドアドンドン組に、日本は組みしている。交渉会議参加は124カ国。賛成122、反対1、棄権1だった。反対はオランダ、棄権はシンガポール。核保有国は全会一致での採決を阻止し、名目的にはその意図を達成した。
外交面でもイナダシには以下のような重大疑惑が浮上している。「防衛省、自衛隊としてもお願い」発言も強烈なアウトだが、密約漏洩はアメリカも黙認できず、当然、沖縄県議会は大紛糾。防衛相の「普天間は返還されない」発言はまさに虎の尾を踏む重大事態。安倍政権にとって、交代だけでは済まないこと必定だ。これひとつで政権が吹っ飛ぶくらいのスキャンダルだが、いまやこんな輩がゾロゾロで政権批判しようにも矛先が散漫になって困るほど。こんなグチャグチャが居座っている状態でこの先この国はどうなっていくのやら、まったく予想もつきゃしない!
⭐︎「2プラス2突如延期 稲田大臣『普天間答弁』で密約漏洩か」日刊ゲンダイ7月7日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208873/1
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2017年07月08日

紙面で世論操作を目論んでも実態はバレバレ

1面は象徴的な記事の配置になった。トップは「相互訪問 再開で合意 日韓首脳 慰安婦、衝突は回避」だが、両首脳の写真は、隣にあるトランプとプーチンの半分以下の大きさ。副題「文大統領と初会談」の中身を成果とするか否か、しばし考えてしまう。「会談で首相は『隣国ゆえに難しい問題があるが、全体の日韓関係に悪影響を及ぼさないよう適切にマネージすることが共通の利益だ』と指摘。日韓合意は『未来志向の日韓関係を築いていくための欠くべからざる基盤だ』と述べ、合意の履行を求めた」(本文引用)
一方、「韓国政府の説明によると、文氏は『国民の大多数が情緒的に受け入れずにいる現実を認め、両国が共同で努力して懸命に解決していく必要がある』と返答。歴史認識をめぐる問題と安全保障は切り離して対応する方針で、『この問題が韓日関係の障害になってはならない』と再交渉などの強い要求は避けた」(本文引用)
細かいことは省くとして、日韓どちらの主張が丁寧な対応と言えるか、よく見て判断したい。ともあれ、1面トップは写真の大きさが新聞全体の記事の重さを象徴している。日韓首脳の詳報は8面に飛ぶが、トランプとプーチンは2面「米ロ 手探りの初会談」で大々的に展開。と、それは当面どうでもいい。1面で重要なのは、「核兵器禁止条約成立へ 国連交渉会議 意義、人道的に否定」と「公文書廃棄指針、見直しへ 保存『1年未満』縮小 内閣府管理委」さらに「九州豪雨 死者12人に」の記事。
「核兵器」では、核兵器廃絶決議案を国連に提案する国が、核兵器禁止条約に難色を示す矛盾がいよいよ鮮明になっていく。「交渉会議には国連加盟193カ国中129カ国が参加」「条約案は核兵器の使用、開発、実験、保有、移転など幅広く禁止。当初案で除外されていた、核使用をちらつかせる『脅し』の禁止も最終的に盛り込まれた」「日本政府は3月の交渉会議で『北朝鮮の脅威といった現実の安全保障問題の解決に結びつくとは思えない』と表明し、5核保有国などと歩調を合わせてボイコットした」(本文引用)
本音、自国の核武装の可能性を念頭に置いた発言であることが、しだいに衆目の知るところとなりつつある。本音の露呈はこのごろの政権では日常化している。「九州豪雨 死者12人に」は4面「苦境の稲田氏、また 豪雨対応時に不在『防衛省近くに』」へ続く。「九州豪雨への対応をめぐって野党だけでなく足元の自民党内からも批判される事態に。首相官邸は今は稲田氏をかばうが、逆風はますます強まっている」(本文引用)。自衛隊内部からも不満の声が漏れる一方で、「菅官房長官は(中略)『対応に問題はなかった』と強調。官邸幹部は稲田氏への批判について『かわいそうだ』と漏らす」(本文引用)。問題児を諌めず、秘蔵っ子扱いか!
1面「公文書廃棄指針、見直しへ」で、内閣府公文書管理委員会が「行政文書の廃棄ルールを明確化する方針を固めた」(本文引用)そうで、4面に「文書管理『骨抜き』懸念 廃棄基準見直しへ 公開対象狭める声も」があり、知らない間に変な方向へ見直しされる可能性も念頭に、注目している必要がある。その一方、このごろ原発関係で怪しからん動きが続いている。
5面「原発安全対策費 電力11社3・8兆円」の記事。これをざっくりと電力料金に当てはめると、向こう10年で償却できたとしてもかなりの金額になる。電気料金に含まれる他の原発費用を合算したら再エネ賦課金の数倍になるのではないか。税金で賄われる費用もある。全部あわせて実質的な原発FITと考えてもいいようなもの。これを考慮に入れずに再エネ賦課金を悪者扱いする風潮は、まったくの敵前逃亡、短絡思考。いただけないこと夥しい。もっと真面目にやろうぜ!
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2017年07月07日

強力な下支えでベターを確保する選択肢

7面「『ミサイル、原発より東京に落とした方が』原子力規制委田中委員長」の記事。北朝鮮のミサイル関連で、「『小さな原子炉にミサイルを落とす精度があるかどうかよく分からない。私だったら東京都のど真ん中に落とした方がよっぽどいいと思う』と述べた」「報道陣に『不適切では』と問われ、『戦争は絶対に避けて欲しいが、戦争状態になったら原子炉だけの問題じゃないということ』『例えが不適切でないかといえば、不適切だった』などと釈明した」(本文引用)
田中委員長は「直撃した場合」を想定して発言した。そこで第1の疑問発生。「直撃しなけりゃ大丈夫なの?」と。半径どのくらいが壊滅的打撃を受けるのか、さらにその外側はどれくらいの範囲で放射線や爆風や火災などの被害を受けるか。さらにその外側は、てなことを考えると、着弾地点がどこにあるかで原発の受ける被害がどれほどになるか様々に想定できるはず。それなのに「直撃」以外想定せずとはこれ如何に。
一方、東京都のど真ん中に落とした方がよっぽどいい、という発想は命中精度がどれほど低くとも巨大ダメージを与える点において、想定するまでもないといえそう。田中委員長ならずとも考えることで、つい本音が出てしまったと言うべきか。迎撃を想定して複数発射となったら、全部撃ち落とすのは、全身ハリネズミになっても困難を極める。
というわけで、3つめの興味深い発言は、彼の「不適切」という釈明だ。近ごろ「誤解を与えてしまった」という奇妙な釈明を耳にする機会が多いが、「誤解」をしたのは聞いている方で、発言した方は「正確さ」には欠けていたかもしれないが間違っているわけではなく、間違っているのは聞いた方だ、というのが本音のようだ。田中委員長の発言は、近頃の決まり文句に比べると、かなり正直ではあるが「たとえが不適切でないかといえば」などと、自らの言葉に恋々としがみつく姿勢は、けっきょく「誤解」の釈明とほとんど同じでしかない。
その記事の真下に「ミサイル危険なら 高浜差し止め仮処分を申請」がある。「申立書によると、政府は昨年8月から、ミサイルの『破壊処置命令』を常時発出しているとし、政府の危機感の表明である命令が解除されるまで原発を止めるべきだ、としている」(本文引用)。これは至極もっともな申立てだ。高浜原発は昨年8月に原発事故を想定した避難訓練をしている。原発が細い半島の根本にあるため、半島に居住する人々は陸路で逃げるとき事故を起こした原発に向かって避難しなければならない。当日は海路による避難訓練を実施する予定だったが、悪天候で海が荒れて訓練は中止となった。実は、田中委員長がミサイル発言をしたのは、高浜町でのこと。原子炉直撃を想定して、落とすなら東京の方が、なんて発言が飛び出たのにはそんな背景があったのだった。
もうひとつ7面に「関電、家庭向け3・15%値下げへ」があるが、これは高浜原発再稼働によって「低コストの電気を供給できるようになった」ため、というのが表の理由。そんなわずかなことで、電力受益圏である関西は再稼働を簡単に許してしまうのか。折しも九州の豪雨災害で自衛隊が救助活動に携わっているとき、7面「稲田氏、災害対応中に不在」の事実発覚。度重なる暴言・失言・失態の数々によって、彼女は8月の内閣改造で交代させられる運命になっている。だが、その内閣改造は加計臨時国会を新しい閣僚で乗り切るための浅知恵の発露。姑息の上に姑息を重ね、国民を騙しに騙し、とっとこ逃げ続けて改憲を目指す。8面週刊誌広告に「10年前の再現『安倍降ろし』が始まった!」。なにもかもデタラメを極める政権の悪あがきを国民はどこまで許すのか。狂暴な悪より弱腰の善のほうがマシと思いたい。後者なら強力に下支えすればベターを確保できるから!
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2017年07月06日

権力に恋々としがみつく醜悪な人びと

1面「改憲日程慎重論相次ぐ 自民推進本部 公明代表も牽制」。いまや死に体となった感のある首相だが、「自民が惨敗した都議選投開票日の翌日、毎日新聞のインタビューで、秋に召集見込みの臨時国会中に党の改憲原案を示すよう時期を区切ったことについて、『変わっていない』と答えた。自らが設定した期限を遅らせた場合、都議選で落ちた求心力がさらに低下するのは必至で、当面は目標を変えずに進めたい構えだ」(本文引用)。そうはいうけれど、臨時国会を加計国会にしたくないという心情が滲み出ており、閉会中審査にも出席したくない。だから外遊を理由に逃げまくり、できたら成果をバネに胸を張って帰国してのち、巻き返しを謀ろうという逃げ腰丸見えの策謀。そんなことでいまのボロボロ事態を乗り越えられるものか。「公明と敵対した都議選で自民が惨敗。次期衆院選で自民の小選挙区候補が推薦を受ける公明票の重みが再認識され、公明の発言力が高まるとの見方が広がる」(本文引用)
だいたい、都議選で公明が都自民の批判にまわると決めたとき、公明抜きで勝ってみせると豪語したのは誰だったか。選挙が始まったら街頭演説から逃げ、30面「帰れコール▼首相『こんな人たちに負けられぬ』 敵を峻別『丁寧な説明』どこへ」では、一国の宰相にあるまじき狼狽ぶりを示し、国会での感情むき出し言動の延長で反省ゼロ。「我は国家なり」の御様子丸出し。タイコ持ちスガシが東京新聞の記者の質問に、「まったく(問題)ありません。極めて常識的な発言じゃないですか」と、木で鼻をくくるような答弁をしていたが、これも全く逆効果。首相も官房長官も“地位に恋々としがみつく”哀れな姿を国民の前にさらした。スガシは「首相はいいよなあ。海外へ逃げられるんだから」なんて思っているんじゃなかろうか。
7月3日のテレ朝ニュースによると、14日開催で合意していた日米外務・防衛閣僚会合「2+2」が、米側の日程調整がつかなくて先送りになったとのこと。単純な先送りではなく、国務長官ティラーソンが他の国を訪問するために日米で合意していた「2+2」の日程を強引にキャンセルした、というのが実態らしい。ちまたにはイナダシを相手として認めないアメリカのシグナルとの説が流れている。これも紛うかたなき政権末期の予測材料。ついでに言うと、首相はG20に出席して各国首脳と会談し、それを成果として持ち帰る支持率回復策を練っていたらしい。だが、出かける前から成果なんぞ極薄との見方が外務省筋から漏れてくる始末なのだ。
一方、1面「天声人語」に霞ヶ関人事の怪。「国民の財産が安売りされたとの疑惑で確答を避け続けた局長が、国民から税を徴収する庁の長に就く。『適材適所』という官房長官の自賛がむなしく響く。そもそも幹部人事を一元管理する内閣人事局長は、首相の権威を笠に着たのではと疑われている当人である」(本文引用)。なにもかもメチャクチャの惨状を呈している。詳しくは以下参照。
⭐︎「佐川理財局長『栄転』に波紋 与党からも『あしき前例』」朝日新聞デジタル7月4日
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170704-00000093-asahi-pol
他にも挙げればキリがないほど、アベシの周辺は悪臭紛々。これで立っていられるのが不思議なくらいなのだ。野党はここまで来たいまだからこそ、追及を強化する必要がある。ここを先途と攻めまくろう。民進党に解党的に出直せなんていう方々もいるようだが、いま必要なのはそんなことじゃない。基本は政策で立ち直ること。野党共闘の質には若干の手直しが必要かもしれないが、権力に恋々としがみつくものたちの正面で全体的な力を弱めるな。去る者追わず、残るもの追い出さずの心境で、とにかく前へ!
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2017年07月05日

チキンは3日違いを変更できない

1面「前川氏参考人招致へ 10日首相抜き 閉会中審査」2面「首相不在 加計解明なるか」「森友の説明拒み続け昇進 佐川理財局長国税トップに」。閉会中審査を首相抜きでやる。まさにチキンホーク(臆病なタカ派)だね。ウィキによると「米国で用いられる政治の俗語で、戦争など軍事活動に大いに賛成しているが従軍して戦地に赴いたことがない政治家、官僚、評論家等をいう。チキンとは俗語で『臆病』をいい、タカ派の主張をしているが実は自分は戦地に行きたくない腰抜け野郎という揶揄的な意味で用いられる」(本文引用)。街頭演説でカナキリ声をあげ、選挙後は殊勝に振る舞うかと思えば、結局、ただひたすら逃げまわるチキン!
追い詰められたチキンが虚勢をはる。内心は怯懦に満ちている。「安倍晋三首相は3日、首相官邸で毎日新聞のインタビューに応じ、今秋の臨時国会に自民党の憲法改正案を提出する方針は『変わっていない』と明言した。2日投開票された東京都議選で同党が惨敗し、首相の主導する改憲は難しくなったとの見方も与党内にあるが、首相は自衛隊を明記する『9条加憲』を進める決意を改めて示した。都議選の結果については『自民党に対する厳しい叱咤(しった)と受け止め、深く反省する』と述べた」(本文引用)
⭐︎「安倍首相:改憲行程変えず 都議選『緩みに批判』」毎日新聞7月4日
https://l.mainichi.jp/ASOF4j
自民が没落し、公明が全員当選した。自民党内に不満が広がっているというが、公明がないと勝てないほど力を弱めた結果でしょ。「自民党の閣僚は、敗色が濃厚になる中で『公明党が離れたからだ』と言い放った。公明党議員も『自公関係に亀裂が入らなかったと言えばうそになる』と認める」(本文引用)。自民はお得意の面従腹背で付き合うことになるのかな。代わりにファーストが力強い連携相手になれば話は別か?
⭐︎「『都民』と連携の公明は全勝 自公連立にしこり」東京新聞7月3日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201707/CK2017070302000116.html
選挙に埋没して原発が争点とならなかったことに危惧を感じる。チキンの罪はここに極まる。選挙に多少なりとも関心を持ったものも罪の一端を担う。ブームを追うみたいに運動から運動へ渡り歩くのは論外。福島第一原発事故はいまも危機を抱えて進行中だ。都議選の場合、足を使って地道に歩き回り、政策を地域住民に浸透させるのが肝心。原発は地についた課題なのだ。街頭で短期間しゃべりまくるだけが選挙じゃない。
⭐︎「<都議選>「風化防いで」都内避難者、論戦注視」河北日報6月30日
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201706/20170630_71013.html
⭐︎「『脱原発』訴えしぼむ 有権者『目の前の課題なのに』」東京新聞7月1日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/senkyo/togisen2017/news/CK2017070102000181.html
以下の事実は事故後6年4ヶ月を経てようやく公表された。東電の情報隠蔽遅出し体質の典型。巷ではかなり前から語られていた。従来講評では、3号機核燃料の一部が圧力容器の底にガレキのように積み上がる一方、溶けた核燃料は格納容器の底まで落ちてたまったとみられていたが、今回データを再分析したところ格納容器床のコンクリートを浸食している可能性がわかった、という。燃料デブリの取り出しは、この夏に方針を決める予定。逃げ腰東電チキンでは難しいだろうな!
⭐︎「福島第一原発原子炉内部推定図 東電が公開」NNN7月3日
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20170703-00000081-nnn-soci
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2017年07月04日

実質的原発FITが大手を振って歩いている

3面「青森・六ヶ所再処理工場 建設費増 2・9兆円に 新基準に対応」の記事に、新規制基準に対応するため、六ヶ所工場の建設費が大幅に増加し、2兆9千億円になったと書かれている。完成後40年間の総事業費(維持管理費)も13・9兆円に膨らみ、「こうした費用は電力各社から集められる。結果的に、電力料金として利用者が負担することになる」(本文引用)
1989年の事業申請当初は97年完成予定で建設費を7600億円と見込んでいたが、「設備のトラブルが相次ぎ、完成は22回延期され」(本文引用)、05年時点の建設費は2兆1930億円になっていた。それがさらに総額2兆9千億円になり、これすべて電気料金として利用者が負担すると、それほど大きくない記事にさりげなく書かれているわけだ。世界有数の高さを誇る我が国の電気料金だが、その原因がなんなのか、これでよくわかる。実質原発FITじゃないか!
再生可能エネルギー固定価格買取制度(別名FIT)による、電気料金への付加金を問題視する人は多い。目の前で続々と作られる太陽光発電設備の乱脈ぶりに対する嫌悪が、こういった忌避感を生む。しかし、上記の六ヶ所村施設に限らず、原子力関連の多くの施設にかかる費用が、すでに「電気料金として利用者が負担する」ように出来上がっていることは、知っていてもあまりに当たり前な存在として抽象的な認識の範囲と化し、問題にしても現実の嫌悪感となることはない。じっさいこれは不思議というほかない。感覚的に原発から遠いためか、一方で太陽光発電の方が身近で具体的だからか。時にその嫌悪感は論理性の枠を超えてしまい、科学的検証からほど遠い領域で展開されるケースに陥る。困ったもんだと思う。
経産省は電力自由化を開始するとき再生可能エネルギーのFIT制度を導入したが、同時に原発でもFIT制度を導入しようとして、当面は取りやめることにした。なぜか。市民の反発が大きくなることを恐れたという点が大きいだろうが、世界有数となるまでに肥大した電気料金のなかには、すでに原発の関連費用が大量に仕込まれているということもあって、それが明るみに出る可能性を恐れ、取り止めになったのではないか。確かめないといけないが、残念ながらこれはまだ推測の域を出ない。しかし、原発関連の費用負担が電気料金を大きく押し上げていることは、今日の新聞記事に書かれている通り、間違いない。原発FITはすでに目の前にある。再エネのように視覚化されていないだけだ。
今年1月8日当ブログは昨年12月15日の東京新聞記事「積み立て必要だった費用 あり得ぬ理屈に反発 電気料金の『過去分』」を引用。「経産省の主張は、『賠償費用は過去の電気料金に上乗せしておくべきだった』としているが、過去分も徴収するため新電力の電気料金にも上乗せするというのは屁理屈ですらない。隣りの記事『東電委員会が報告書原案 「国民負担」揺るがず』では『電力会社に余裕ができて料金が下がる状況になっても、福島第一原発に資金を振り向けるため下がらないなど、事故処理費用のほとんどは実質的に国民が電気料金で負担することになる』と指摘。黙っていると、これから天井知らずで国民負担が増えていく。そして東電は破綻しないどころか、こんな窮状に陥っても悠々と肥大化していく」と書いている。
目の前で広がる乱脈に憤って、実質的な原発FITには目もくれないという短絡が結果的に原発を遠いものにし、対抗軸としての再生可能エネルギーを極小評価へ追いやる。実質的原発FITへの批判から目をそらす策謀として設定された現行FIT制度を、ほんものの悪者にしてしまう。深読みしなければ、反発はそのまま再エネとりわけ太陽光発電を直撃する。その構図に問題はないか。危惧!
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2017年07月03日

結果をどうとらえるかで次が決まる

都自民が壊滅的敗北を喫した。しかし、小池保守に入れ替わっただけで野党の勝利ではない。民進党から流れた分が小池保守を下支えしたような観があり、共産党は野党の中核的受け皿になったわけでもなく、全体としては従来の与野党の主力が力を失っただけという結果になった。選挙民の選択は保守内部で流動したに過ぎない。批判の中心に安倍一強政治があることは確かだし、民進党が決定的敗北をよく食い止め、若干の批判票が共産党へ移動したことそのものは評価できるとしても、保守層はやはり、保守の内部で流動しただけだ。
リベラル中道野党が衰退し、保守層はほぼ保守層のままとどまって、内部的に流動しただけ。その視点でみると、「こういう構図はあまり良ろしくない!」と思わざるを得ない。安倍一強政治が揺らぐのは大歓迎としても、揺らいで交代し、時間をかけて保守が立て直しに成功したとき、野党はリベラル中道を失い残るのは共産党だけになっていた、という可能性が怖い。そのとき、受け皿になった共産党はそれなりの支持を集め、いまより大きく躍進しているだろう。だが喜んではいけない。これまでは批判の主たる矛先は中道の最大野党に向かっていたものを、共産党が丸裸になったときには、共産党がすべての批判を背負わねばならなくなる。そのとき、持ちこたえるだけの力量があるか。
ナチスが国会で最後の反対勢力を駆逐したのは、国会議事堂放火事件の犯人でっち上げによってだった。同じ手口を使うわけもなかろうが、ほかにいくらでもやり方はある。今の共産党に、こういった策略をも跳ね除ける力はあるか。一党だけで跳ね除けられるものではなく、分厚いリベラル中道の存在あってこそ、力強く跳ね除けていけるはず。いま必要なのは、限りなく細くなっていくリベラル中道の層を、ふたたび分厚くする地道な作業ではないか。安倍一強政治が強引に成立させた数々の悪法を廃棄する政権を創ろうと思うなら、いまは妙な勝利感など打ち捨て、いっそうキツクふんどしを締め直すべきときなのだと思う。
そのことのついでに思う。改憲阻止のスローガンはいまは絶対下ろせないものだが、1980年代のスペインやギリシャの選択をあえて意識したい。当時、両国は大衆運動の圧倒的盛り上がりのなかで国民投票を実施し、軍政から共和制への移行を果たした。その後、紆余曲折はあったものの、一時は社会主義政権を打ち立てるまでになった、と記憶している。国民投票でどちらを選ぶかの究極の問いを前面に掲げて、国民に信頼を寄せるだけの力量が、彼の国の当時の反軍政勢力にはあった。これは驚くべきことだが、同時に自らの立ち位置の覚束なさを実感させる、痛烈な事例ともいえる。
安倍政権のやり口は、国民をアメとムチでいいように騙して改憲を強行しようという姑息なものだ。エサと爆弾をセットに「これを選ぶか、それともいまのままでいたいか」と迫る、騙しの手口だ。国民を家畜のようなものとみなし、いかようにでも転がそうとする、究極の残虐なやり方だ。
一方で護憲を掲げる勢力は、最終判断を国民に託せるほどしっかりとした信頼関係を築けているか。または、築くように努力しているか。まだ覚束ないと言わざるを得ないし、その問いは、同時に現状の市民運動にも向けられるものでもある。「安倍ヤメロ」と叫ぶのは自らの心情の吐露であり、安倍一強政治に対する抗議ではあるが、いまだその中身を共有するものではない。庶民の内心に降り積もる不安や不満の実体を共有する言葉を発し、その言葉に政権がどんな反応をするか、人々に示す努力に欠けるヤメロコールは、心情の共有から一歩遠いところでの訴えに過ぎないのではないか。いろいろなことをつらつら考える都議選の翌朝。まだ先は果てしなく長い!
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2017年07月02日

経営トップが天皇とか御前とか呼ばれるとき

昨日の新聞1面トップは「東電元会長ら無罪主張 検察役『津波対策怠った』 原発事故 強制起訴初公判」。元会長の勝俣恒久氏、元副社長の武黒一郎氏、武藤栄氏が業務上過失致死容疑で起訴され、6月30日初公判での罪状認否で「3人はいずれも謝罪した上で、『事故は予見できなかった』と無罪を主張した」(本文引用)
世界最悪レベルの大事故で、最大約16万人が避難を余儀なくされ、いまも約6万人が故郷に戻れずにいる。海外で同様の事故があれば経営トップは責任を問われ、なんらかの刑に服すはず。裁判官を配置換えして都合の良い判決を自在に下せる国家でも、程度の差はあれ責任を取らせるだろう。そうしなければ国民を納得させられないからだ。
さて、こちらではどうか。2面「いちからわかる! 検察は不起訴の事件に市民の判断で裁判に?」には「検察審査会が2度『起訴すべきだ』とすれば強制起訴に」とあり、ここまで来るのに果てしない時間がかかったことが実感される。おおむねの流れは「検察捜査不起訴→第1段階検察審査会起訴相当→検察不起訴→第2段階検察審査会起訴議決→裁判所が起訴・公判にあたる検察官役の弁護士を指定→強制起訴→公判前整理手続き→公判」という順番になるらしいが、ここまでくるのになんと果てしない時間のかかることよ。そしてこれからも幾多の難関が巨大な壁となって立ちはだかる。
最大の壁は、「裁判官を配置換えして自分に都合良い判決を自在に下せる」という現状における司法のシステムだ。これが裁判官の判断を裏面から強く拘束し、国家に都合のいい判決へ導く。法体系自身が経営トップの責任を明らかにしにくい欠点を持っており、05年の福知山線脱線事故でも、今年6月の最高裁で無罪確定し、残念ながら犠牲者の無念を晴らすことはできなかった。
今回の裁判の場合、2面「津波 予見できたか」にあるように、15・7メートルの津波が、原発敷地の東側から襲って来ると予見できたかの一点に絞って争われるようだ。ほんとうにこの争点だけで事実関係を明らかにできるのか、疑問に思うのはシロウトの勘ぐりなんだろうか。いや、それでも考えざるを得ない。一定の事実を示されたとき、示された本人がもともと持っている判断基準が事実をゆがめてしまい、あるべき判断を意図的に忌避してしまう可能性はある。そのことを裁判官は判断の中にどう取り入れるか。たとえば官邸に詰めていた東電関係者が、事故直後の時点で、原子炉に経営的ダメージをもたらす海水注入に否定的だったとされる疑惑など、傍証とはならないのか。このあたりシロウトのブログ主は、恣意的に取捨選択されてしまうおそれを感じ、首を傾げざるを得ないのである。
経営トップの責任を問えるか否か、普通でも難しいのに、原発は国策事業ゆえにわずかな齟齬も許されない無謬性の神話に縛られている。だから、裁判の結果は東電トップの責任にとどまらず、国や他電力トップの責任を含んだ大きなものになる。さらにいえば、この判決は一般企業にも影響を与えるものとなりうる。民事ではあるが、東芝の経営をここまでダメにした責任の追及なども違ったものになってくるかもしれない。東芝も国策原発に乗って無謀な拡大を画策し、危機に陥って後戻りできずに右往左往した。
東芝でWH買収を進めた経営トップは日本郵政に移って海外企業を超高額で買収。日本郵政の屋台骨をグラグラにして退任している。彼は社内で「天皇」と呼ばれていたそうな。同様に、柏崎刈羽原発の中越沖地震による事故後、東電に設置された経営トップが参加する会議は「御前会議」と呼ばれた。「御前」さまたちの力が冒頭陳述のように軽い責任しかなかったなどとは、とても思えない。今度こそ無能な「御前」たちに正当な判決を!
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2017年07月01日

いちばん焦らないといけないのは誰か?

自民党の幹部連中が焦りの感情もあらわに、あっちこっちで騒ぎまくっている。マスコミが問題にすると、さらに暴言失言妄言が飛び出し、とどまることを知らない様相を示している。イナダシが閣僚の立場をわきまえない発言をした件で、「誤解」という言葉を一度に30回も連発したとか。本来の意味の「誤解」は、彼女の発言を聞いたものが、聞き間違えたことを意味する。「聞いた人が誤解するような発言」という場合、発言者本人は反省していないという意味になる。「立場をわきまえずに不適切な発言をした」というのが最低限の言葉であるはず。だが、トップの言い様がこれに輪をかけているからどうしようもない。政権は末期。自民党は政権の崩壊とともに瓦解する運命に至ったか!
4面の雑誌広告にいわく。「『年内解散』が濃厚に 極秘『行程表』が示す安倍の窮状 皇室関連行事が多い来年は、日程的に非常に窮屈だ。任期満了に近いと麻生政権『追い込まれ解散』の二の舞も。稲田妄言で『安倍離れ』は加速するが、負け覚悟での年内『消去法解散』が政権中枢で浮上した」「国会を堕落させる安倍流『政治技術』 立法府を私欲で歪める『暴政』」「世界で『嘘』をばら撒く安倍外交 官邸と官僚の『忖度』は海外でも」「巻頭インタビュー メディアは安倍『忖度』報道を止めよ カーステン・ゲルミス(独紙元東京特派員)」まだいろいろあるが個人的には「福島廃炉は今世紀中に終わらない 『40年・8兆円』プランの虚妄」「企業研究 武田薬品工業 今や実態は『三流投資ファンド』」。電気産業から製薬産業へ、一流企業の凋落が進む。さらに・・・
政権は焦っている。自民党も焦っている。ついでに公明党も(たぶん)焦っている。彼らの焦りの矛先はいよいよマスコミに向かいつつあるから、ほんとのところ焦らにゃいけないのはマスコミかも。マスコミを支配すれば国民は簡単に手なずけられる、と彼らは本気で思っている。マスコミが騒がなかったら簡単だ、と高をくくっている。マスコミを甘やかすと民主党政権みたいにボロクソにやられてしまう。だから、マスコミを抱き込むか、潰すしかない。というわけで、マスコミは自分たちに向けられる攻撃のヤイバに真っ向から立ち向かわないといけない正念場に来た。本気で頑張らないと、国民を潰す側に与する哀れな存在に成り下がる。がんばれよ〜〜!
6面「廃棄物の山 ツケは国民に 東海再処理施設廃止計画」の中身は、真面目に読むと寒気がする内容。「原発では、放射能レベルが高いのは原子炉とその周囲の施設だけだ。一方、再処理施設は使用済み燃料をバラバラにして薬液で溶かし、プルトニウムやウランを取り出すいわば化学プラントだ。体育館よりはるかに巨大なビルのほぼ全域が激しく汚染されている。とても人が近づけない線量で施設の除染や解体は遠隔操作になる」「廃止が70年で終わると言うのはあまりにも楽観的だ」「六ヶ所村再処理工場」「処理能力は東海再処理工場の4倍」「将来、廃止にかかる費用は東海再処理施設の比ではない」(本文引用)。原発推進の考えからしても、ウランが枯渇する心配のない今、プルトニウムを取り出す意味はない。あるとすれば、将来の核武装に備えたプルトニウムの備蓄。本音だけが次第にむき出しになる現状といえる。黙っていたら、膨大な核廃棄物にまみれた貧困列島が残されるだけだ。地震の巣みたいな日本列島で、安全を保証できる廃棄物貯蔵場所なんぞ、ぜったいに確保不可能。軍事力で他国を従え、海外に核廃棄物を放り出すつもりなのか。そんなことはさらに不可能。行き場をなくした核廃棄物を抱えて滅びていくこの国の姿が見えないか。自民党やマスコミの焦りよりさらに深い焦りが国民全体に共有されないと、この国に本当の未来はない。事態はそれくらい切羽詰まっている!
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2017年06月30日

逃げ道のある法の悪意を見逃すなかれ

15面「オピニオン&フォーラム」に「脅される内部告発者」の記事がある。「加計学園の獣医学部新設をめぐり、文部科学省の職員の告発で、政府は『総理のご意向』を記した文書の存在を認めざるを得なくなった。義家弘介・文科副大臣は、告発した職員の処分を示唆する。告発者をどう守り、社会の自浄作用をどう働かせたらよいのだろうか」(本文引用)。公益通報制度に詳しい弁護士光前幸一氏とオリンパスの巨額不正経理を内部告発したマイケル・ウッドフォード氏が語る。
前者は、「犯罪の存否を基準にしている、保護法上の『通報対象事実』に当たるかというと、そこは難しい」「しかし」「内部告発に関する判例の法理があり」「告発が、『真実で』『公共性があり』『公益目的で』『手段が相当である』という4つの要件を満たしていれば」「裁判所はそうした内部告発を正当行為として免責し」「4要件は定着しています」(本文引用)。つまり、公益通報者保護法の「通報対象事実」に当たるか否かの判断が難しい事例でも、上記4条件があれば内部告発を正当行為とみなす、というのが判例の法理という。一例に護衛艦「たちかぜ」のいじめ自殺事件訴訟で、防衛省が存在を否定した文書を3等海佐が内部告発し、遺族が勝訴した事例が書かれている。そういえばそんなことがあった。防衛省は告発者の懲戒処分を予定していたが、世論の批判を受け、処分見送りを決めたと・・・。
この事件より文科省職員の告発の方が、公共性、公益性が高いという。ラスト「今の制度は『公益通報者を保護します』と言いつつ、具体的な保護処置がほとんどない。救済が認められたとしても微々たる損害賠償で、報復をした事業者の側への制裁は軽すぎる」(本文引用)とある。制定したくない法には周到な抜け穴をつくる。法作成者が用いる小狡い常套手段の表れがここにみえる。
たとえば再生可能エネルギーの普及と称してFIT制度が導入される。海外で実施される同じ制度が、なぜかこちらでは批判の対象となる。そこにみられる、批判する側の民主主義の未成熟。記事に参加型民主主義と書かれているものの成熟度の低さがFITを悪者にし、再生可能エネルギーを貶める論理に使われてしまう。「問題があれば自由に声を上げられる風通しの良い環境」(本文引用)をつくる努力は、参加型民主主義の成熟に市民運動がどれだけ積極的に関わるか、に係っているのだと思う。
もうひとりの論者は、「史上最高位の企業内部告発者」(本文引用)と形容される、元オリンパス社長の英国人。「私がいつも心配しているのは、勇気をふるって内部告発をした個人に拍手かっさいを送るよりも、日本では伝統的に『出る杭は打つ』のが典型的な対応であるということです。権力者が内部告発者を敵視していることが前川さんへの対応で浮き彫りになっています」「たとえ世論の支持があっても、前川さんがこれから感じるであろう孤独と疎外は残酷で、不当です」(本文引用)。ブログ主個人の印象で言えば、参加型民主主義が未成熟な市民運動にも、出来事への過剰反応から「出る杭」を不当に評価する傾向があるような気がしている。記事には米英で「内部告発者を保護する強い法律が整備されてきた」ことが少しだけ触れられている。こちら側では今も、小手先のやり口に騙されて、法そのものを否定する愚が横行している。その差は大きい。
39面「『元秘書が漏出 記者が認めた』 下村氏説明、文春は否定」には、週刊文春の「加計学園からのヤミ献金」記事について、「下村氏は29日の会見で、内部情報を漏らしているのは元秘書であることを週刊文春の記者が認めた、と説明した」(本文引用)とある。法に逃げ道を作らせた結果が、こんな言い訳を横行させる。腹立つなあ〜!
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2017年06月29日

原発を忘れてはいけない!

今日は原発関連の記事が多い。一番に注目したのは5面「凍土壁全面凍結 規制委、計画了承 福島第一」。わずか15行しかない本文のポイントは、(東電の計画では)「原子炉建屋に1日約130トン流入している地下水が100トン以下に減り、汚染水の発生を抑えられると期待」(本文引用)、これを規制委は了承したと書かれているが、ラスト「しかし、流入は井戸からのくみ上げで抑制できており、全面凍結の効果は限定的になりそうだ」(本文引用)と記事が〆る点。その周辺に、なにやら微妙な隙間があるのを感じるわけで、たしか昨日のテレビで規制委の更田氏がかんかんになって怒っていたことが報じられていた。凍土壁に効果があるかのような東電の見解に「こんなの嘘じゃないですか」と激しく詰問していたという・・・。
あれだけの剣幕で追求していたのだから、とうぜん反映されると思うのに、5面記事の「全面凍結の効果は限定的になりそう」だけでは、よほど注意しない限り、更田委員の怒りを感じとることはできない。紛糾した可能性も感じられない。現状では、厳冬期にはかなり凍結を見込めるものの、暖かい季節には凍土壁の効果が及ばない部分が出てしまう。年間を通して概観すると、くみ上げ井戸あっての凍土壁というのが実態で、つまり失敗としか言いようがない。
けっきょく明らかになっているのは、民主党政権時代に馬淵首相補佐官が提案し(各方面から拒否され)た鉄板で囲う遮水壁の代替案として(途中立ち消えになって安倍政権下で再浮上し)た凍土壁が失敗だった、ということ。更田氏はキワモノの採用で不要な時間を費やし、汚染水をいまだに貯め続けなければならない現状を厳しく批判した・・・つまり政府・政権の方針を批判したのだ。
それがわずか15行の本文から漏れ落ちてしまったというのが、今日の我が家購読紙の報道だった。ただしどうも他の地方では違う紙面になっており、これより多くの内容が載せられているらしい。だとすれば、非常に残念なことと言わねばならない。ニュアンスの違い以上の問題を感じてしまうのは、ブログ主の主観ゆえなのだろうか。
5面の記事でもっとも注目したのは「韓国、原発建設を中断 3ヶ月かけて最終決定」の記事。「蔚山市の新古里原発5、6号機の建設工事を中断すると発表」「新規原発の建設計画の白紙化や、老朽化した原発の設計寿命を延ばさない方針を表明」「原発の割合が22%を占める」「24基の原発が13基まで減る」「原子力工学部教授は『再生可能エネルギーは現状では原発よりもはるかにコストが高く、技術革新に期待して政策を立案できる段階ではない』と話す」(本文引用)
どこの国にも横ヤリを入れるヤカラはいる。再エネについては、立法の過程で丁寧さを欠いたら、いらぬ混乱を生じる可能性も出てくる。意図してその混乱を産んだ隣国の経験をよく参照して、着実に実行に移してほしいものだ。市民運動も結果的にツブシにならないよう、立法段階からきめ細かく関わる視点を持った方がいい。後出しの批判は弱くなるばかりだから。
5面には他に「伊方原発1号機 廃炉計画を認可 規制委 完了は56年度」がある。少しでも進んでいくのはいいが、原子力機構のようにゾンビ化して不良施設が山になって残らないように、監視する必要がある。29面の「浜岡再稼働に『反対』 静岡知事、一歩踏み込む」では、川勝知事が再稼働反対を表明したとある。使用済み燃料プールが満杯、という従来の主張から一歩進んだ見解を示した感じだ。同面には「『ヒバクシャ』記載確定へ 核禁止条約」の記事もあり、“参加していない日本がこれまで取り組んできた”とされる分野が最終案に盛り込まれるらしい。だけど、なんだか恥ずかしいね。
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2017年06月28日

お粗末なトップはすべてをダメにして逃げる

12面の川柳が秀逸。7句とも紹介したいところ、涙を飲んでひとつだけ引用。「お粗末なトップが会社をダメにする」。会社は国家という範疇に広げて捉えられる。まったく、お粗末なトップがこの国をダメにしている。同面の「社説」が川柳を後押しする。と、その前に政治漫画が明確に視覚化。サニブラウンってなに者かな? スタートダッシュが速い陸上選手らしい。絵柄は、改憲を目の前にして、サニブラウン選手を「理想」と想い描くあの人のトロンとした表情で決める! さらに「かたえくぼ」の皮肉も鋭い。「『岩盤に穴』 2回生ドリル ーー自民党」。2回生議員のとんでもなさのおかげで「岩盤」と思われた鉄壁の政権にでっかい穴が空いたってことか。ウマく言うね。投稿者は「昼あんどん」を自称するが、大地に根をはる賢者だよ。こういう批判精神があるかぎり、この世は捨てたもんじゃない。
加計問題で政権を追い詰める野党の狙いをはぐらかすように、臨時国会を改憲国会にしてしまおうとする意図が首相の発言から覗くいま、社説2題はこれら川柳やかたえくぼの大地に支えられてしぶとく頑張る。「加計学園問題 ちゃぶ台返す首相発言」と「電力株主総会 提案生かし打開の道を」はダメなトップの暴走を明らかにする。加計学園問題は国のトップ、電力は電力会社トップのダメさ加減。いやいや、後者にはやはり国のトップの意向が色濃く反映する。お国におんぶされていれば安泰という経営トップの姿勢が「お粗末」というわけだ。
どちらも数を頼みにやりたい放題するトップを批判。加計問題は「安倍首相が先週末の講演で、国家戦略特区を使った獣医学部の新設について、『地域に関係なく、2校でも3校でも、意欲のあるところにはどんどん認めていく』」(本文引用)と語る一方「首相発言をめぐる記者の質問に対し、菅官房長官は、今後の獣医学部新設は『4条件に照らし、整合的かどうか検討することになる』」(本文引用)と述べたことに焦点を当てる。4条件とは、新設の検討に入る前提として2年前に閣議決定されている事項である。その4条件を検討する前提として、地域限定で開校した1校目がどんな効果を上げたかを検証する必要があるのに、まだ開校もしていない、開校できるかもわからない。それで速やかに全国展開なんて勝手に言い出す始末。菅長官の「4条件に照らし」という発言とも大きくズレる。いったいどっちが本当なの、と問われても仕方ないバラバラ状態。
首相以下政権の責任ある地位の人物たちは、「丁寧な説明」というが、なにもかも口先だけで、逃げ回るばかり。その結果、読売による最新の都民世論調査では、政権支持率がついに30%台に突入。共謀罪では国連特別報告者の諫言を、内容の指摘には目をつぶり、立場などの形式論議にすり替え、狂犬のごとく吠えまくって遠ざけ、強行採決に至り、詳しい内容説明の英文文書も未送というテイタラク。国内さえ騙せればいいのかね?
8面の「慰安婦合意反発の背景 元慰安婦『謝罪がない』 手紙『毛頭ない』に衝撃」には「『おわびと反省』を自らの言葉で言うべきだと求められた」「安倍氏は『問われるたびに答弁すると最終的に終了したことにはならない』と拒んだ」「元慰安婦に『おわびの手紙』を送ってもらう案が浮上した」「しかし安倍氏は」「『我々は毛頭考えていない』と一蹴」(本文引用)。驕りと高ぶりが極限に達した姿は醜い。その姿が「社説」の「電力」にある「お粗末なトップ」に伝染する。自分の責任が免罪されるならどんな「お粗末なトップ」にも尻尾を振り、決定を先延ばしする経営者がそこにいる。彼らは、あとで重大事故が起こったとしても、自分の責任とは絶対に思わない。うろたえて「国はどうすんだ。ちゃんとしろよ」なんて言う。タハッ!
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2017年06月27日

劣勢を強がり大言壮語で挽回する?

モリとカケが薄いが、これで終わるはずもない。3面「『加計のため、認めた』批判次々 首相『獣医学部全国に』発言」「萩生田氏の省庁人事 懸念も 加計巡り告発相次ぐ中 公平性は」。5面週刊誌広告「安部官邸と加計問題の闇 萩生田官房副長官を証人喚問せよ ▼官邸で『学園紛争』ーー萩生田氏の『役割』と『役回り』 ▼『前川前文科事務次官インタビュー』をボツにしたNHKの“忖度” ▼『森友学園事件』クライマックスは『7月』」「『加計劇場』の“脇役大賞”は『東京新聞』の女性記者」「支持率急落で大迷走 安部政権が謀る『逃げ切り改造』全内幕 『問題閣僚』は総取っ換えーー目玉は『小泉進次郎と橋下徹』か」「徹底検証『戦時体制』への恐るべき野望 『共謀罪』を安部政権が急いだ深層」。6面にも週刊誌広告。まず小さい記事で「韓国が『脱原発宣言』日本は再稼働促進」。続いて「『菅官房長官』『萩生田官房副長官』『山本地方創生相』 疑惑解明を邪魔する安部官邸の『3悪人』 自民党が『安部隠し』で小池都知事に挑む理由/責任を官僚に押し付け、説明は矛盾だらけの官邸/前川喜平前文科省事務次官『萩生田さんは調整機能を果たさなかった』/8月の内閣改造でクビになるのは・・・」さらに「菅野完緊急寄稿 捨て身の籠池泰典 森友学園前理事長が示す安部夫妻の罪」。「どうせ国民は忘れるさ」で済まそうとしても、そうはいかない。
改憲では4面「首相、拙速批判回避狙う 改憲日程発言 反発強める野党」。発言の変遷を見ると、なぜかやけに焦っているように感じる。5月3日2020年施行を改憲派集会のビデオメッセージで述べ、同日の読売新聞インタビューでも展開。国会で「読売新聞に書いてあるから読め」的暴言。5月21日にはニッポン放送のラジオ番組収録で自民改憲案の年内取りまとめに言及。さらに6月24日には、野党が加計問題で要求している臨時国会に党改憲原案の提出と言明。これも国会外での発言だった。
わずか2ヶ月でよくまあコロコロと。新聞記事をみると、首相が発言するたび党内に「忖度ソンタク」の声が飛び交う。「指示があったんだからなんとかしなくっちゃ」みたいに慌てふためく様子がみえる。「獣医学部全国に」発言も含めて、メチャクチャな言動が目立つ。うーん、これはやっぱり「ヒトラー最後の12日間」。またヨウツベに皮肉満載パロディが載りそうだ。
そんなことを言っている隙に、4面「原発使用済み燃料 屋外保管が可能に 規制委チーム、基準緩和案」で使用済み核燃料の乾式貯蔵導入案が急浮上する。「規制委は『プールで保管するより安全度がはるかに高い』という立場」「基準緩和の案は、乾式容器が転倒したり、保管する建物が壊れたりしても、容器で除熱、密封、遮蔽、臨界防止という安全機能が維持できれば設置を可能としている」「これまで国内では耐震性の高い建屋が必要だったり、容器の転倒防止が必要だったりして、海外と比べて乾式貯蔵の基準が厳しいと指摘されていた」(本文引用)
これは10万年の保管に耐えるやり方ではない。学術会議が主張するように、せいぜい三十年ほど臨時に地上保管しておき、そのあいだに10万年を想定した方法をみつける、いわばつなぎの案だ。これで増え続ける使用済み核燃料の心配がなくなるわけではない。基本は、使用済み核燃料をこれいじょう増やさないこと。
原子炉や核燃再処理施設を含め核施設が無数に散らばる地震列島で、さきごろ弾道ミサイル落下の可能性を警告する政府広報CMや広告が出された。「世界一厳しい基準」なんぞとデタラメかましつつ、まるで自滅装置みたいな危険施設を維持する。大なる矛盾は大なる悲惨を生む。できるだけ早く気づかないと次の悲劇が・・・!
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2017年06月26日

失敗に失敗を重ねたすえの未来が恐ろしい

この世はすでに末世の観を呈しているのか。下記にとんでもないことが書いてある。日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターの出来事関連で「5人の作業員がプルトニウムを吸い込んで内部被曝した日本原子力研究開発機構・大洗研究開発センター(茨城県大洗町)での事故。これに関連し、同機構による核燃料物質のずさんな管理の実態が明らかになってきた。茨城県や岡山県にある原子力機構の施設で、ウランやプルトニウムなどの核物質を貯蔵した容器4500個余りが、貯蔵施設と認められていない場所に長年にわたって置かれていた。この数は、原子力規制庁への取材によって判明した」「容器の中身については、液体で扱いが難しく、強い放射線を発するものや、化学的組成がよくわからないものもある。規制庁の担当者は、『(約4500個のうち)30年以上も不適切な場所で保管されていた容器の数は100個を上回るようだ』と話す」(本文引用)
⭐︎「原子力機構、核容器4500個不適切保管の実態」6月26日東洋経済オンライン
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170626-00177737-toyo-bus_all
さらに記事は「原子力委員会で委員長代理を務めた鈴木達治郎・長崎大学教授は、『内容物のきちんとした記録がないというのは想像しがたい。核物質を長期にわたって適切に管理するための予算が確保されていたのかを含めて、検証すべき点は多い』と指摘する。高速増殖炉もんじゅでの約1万もの機器の点検漏れ発覚など、原子力機構は伏魔殿だ。このままでは重大事故が繰り返される可能性がある」(本文引用)と指摘する。
高速増殖炉もんじゅでケチがつき、ほぼ死に体化して存在する体力さえ失った原子力機構だった。政府の高速炉開発会議は昨年末にもんじゅの廃炉を決定、高速実証炉開発に舵を切った。失敗続きでほとんど稼働実績を残せなかった責任を文科省に背負わせ、実証炉の建設を経産省が担うこととなった。実証炉の次は実用炉へと進むわけだが、失敗の上に失敗を積み重ねる愚行をシャカリキになってやる目的は、ひとえに核燃サイクル3特権の維持にある。
当ブログ「軍事大国への扉を閉じる試みが必要だ」15年7月11日は「自民党内には、『核燃料の再処理技術を持ち続けることに意味がある』との考え方もくすぶり続ける」「『安全保障上の観点から技術を保有すべきだと言う考えは脈々と続いている』と、ある政府関係者は明かす」「1988年の日米原子力協定で重要な役割を果たした元原子力委員長代理の遠藤達也氏は、『それは、みんなそう思ってるんじゃないか。私にいわせれば、心の中で思っていても、言ってはいけないことだが』と語る」と書いている。
こんな政治的事情を背景に、原子力機構の荒廃は運命付けられてきたのだろう。それはこの国の原子力政策が荒廃していく未来を指し示している。政治の失敗を失敗と認めない悪弊の結果を、庶民は先の戦争でイヤというほど味わった。だが、政治の中枢に巣食うものたちは、責任を負わなくて済んだという経験則の有効性を今も全面的に信じ込み、過去と同じ道を驀進する。
もんじゅは失敗した。その失敗に目をつぶって新たな段階へ突き進む大矛盾。いやいやそういえば首相は、時代の変化に対応できない古い制度をヤメにして、「(獣医学部の新設を)今治市だけに限定する必要は全くない。速やかに全国展開を目指したい」と宣言していたっけな。これもおなじく、失敗を拡大路線で糊塗する悪しき構図の典型。某TV番組でこれを問われ、「あまりに批判が続くから、頭にきて言った」との発言も伝えられる。真偽はまだ確かめきれていないが、彼なら有りうると思えてしまう現状が、この国の未来を暗示するようで怖い。
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2017年06月25日

狂った果実が腐って落ちる

1面に「自民改憲案の提出 首相『臨時国会に』」の記事。「あれっ?」である。もともと「年内にとりまとめる」と言っていたのではなかったか? と、よく読めば、24日に神戸で講演し、臨時国会で衆参両院の憲法審に、などと発言したようだ。なにを焦っているんだか、どんどん事態を進展させようとしてる。首を傾げたくなるね。野党は加計学園追求のためできるだけ早く開催したい意向だが、首相としては開催したくないが、開催するなら秋に改憲をメインにして、というわけか。とんでもないね。オマケに「都議選たけなわのとき神戸で講演会?」という疑問も湧く。よっぽどヒマなのかい。
「首相は『自民党の憲法改正推進本部で改正案の検討を急ぐ。憲法施行70年の節目である本年中に、我が党が先頭に立って歴史的な一歩を踏み出す決意だ』と述べた。年内に憲法改正案の審議を始めて国会発議できる環境を早く整え、憲法改正の国民投票や、国民投票と同日実施も想定する衆院選の時期について選択肢を増やす狙いもありそうだ」(本文引用)とあるが、前倒しに継ぐ前倒しで、拙速なんてものじゃなさそう。
「また首相は、『加計学園』の獣医学部新設を巡り『行政がゆがめられた』との批判について、『時代の変化に対応できない制度ならばそちらの方こそ歪んでいるのではないか』と反論。『(獣医学部の新設を愛媛県)今治市だけに限定する必要は全くない。速やかに全国展開を目指したい』と述べた」(本文引用)。うーん、突っ込みどころが多いね。「時代の変化に対応できない制度」というのは国家戦略特区の方ではないのかな。それを「速やかに全国展開」とは、風呂敷広げて加計隠し、とみられても仕方ない。日中戦争の行き詰まりを打開するため戦争を太平洋に拡大していったのと同様、加計の汚点を全国拡大で覆い隠す算段じゃないのかね!
それにしても首相は、何をそんなに慌てているのだろう。まるで馬車馬だ。残された時間がいよいよ少なくなってきたとでもいうように先を急ぐ。落ち着きの欠如。論理展開はボロボロ。党内の調整無視。成算があるのかないのか、それさえ不明。ほぼ暴走と言っていい。あえて直截に表現すれば、正常な判断ができなくなっている。または狂っている。日中戦争から太平洋戦争へ、成算もなく突入していく旧日本軍の亡霊が、彼の背後に取り憑いているようだ。その結果を思いやったことはあるか。最後の悲惨の責任を背負う覚悟はあるか。責任転嫁居士の首相に本気で問うてみたくなる。
同面に「東電、事故前に防潮堤図面 福島第一原発 裁判の新証拠に」の記事。「東電の子会社が2008年4月に作成した。福島第一原発の東側の海岸沿いに防潮堤を設けることを想定し、標高10メートルにある原発を高さ10メートルの防潮堤(頂上部は標高20メートル)で守る内容になっていた」「事故の捜査に当たった東京地検は、勝俣元会長ら3人を不起訴処分(嫌疑不十分)にした。その際、理由を『(東電が試算をもとに)原発の南側に防潮堤を建設しても、津波は防潮堤のない東側から襲来したので事故は回避できなかった』と説明」(本文引用)
これは以前から指摘されていたような気がする。いや、南側とか東側とか、いまとなっては記憶が錯綜しているが、ともあれ間合いは少しずつ詰められている。関電の高浜原発訴訟を思い出す。法手続きを丁寧にツブシていけばきちんと向き合ってくれる心ある裁判官もいるはず。一歩でも半歩でも前へ。そしていつか最もあるべき結論へたどり着く。めんどうだが、そんな手法がけっきょく早道になる場合もある。訴訟団の粘り強さを実らせたい。今日の紙面では3面の「歴史への思い入れ 記録への軽蔑」が出色だったけれど、触れずじまいになった。残念!
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2017年06月23日

次につなげたい想い

野党が憲法53条に基づいて臨時国会招集を要求した。同条は衆参いずれかで総議員の4分の1以上の要求があったら、内閣は臨時国会の招集を決定しなければならないと規定している。そういえば過去にも要求されたことがあったっけ、と思えば、14面「社説」の「『臨時国会要求』安倍政権は憲法に従え」に「安全保障関連法を強行成立させた2015年。民主など野党による要求を首相の外遊などを理由に拒み」(本文引用)、衆参両院の予算委員会を1日ずつ開いてお茶を濁したという。政権の驕り高ぶりはそのときすでに頂点にあったわけで・・・。
先の通常国会では、「共謀罪」の委員会審議を強引に打ち切り強行成立させ、モリもカケもまともに答えないで逃げ回ったっけな。国会が終わってから記者会見し、「何か指摘があれば、政府としてはその都度真摯に説明責任を果たしてまいります」(本文引用)と殊勝なことを述べながら、その直後に発覚した新文書で新たな疑惑を突きつけられてたちまち「真摯に説明」の約束を反故にする。スガ官房長官が語る「野党の要求があれば与党とも相談したい」(本文引用)と語ったようだが、ほんとにやる気があるのかどうか。
「次の国会は秋ごろまでなるべく遅らせ、世論の批判が収まるのを待てばいいーー。政府与党内からは今回も、そんな声があがっている」「言うまでもなく、安倍首相は憲法を尊重し、擁護する義務を背負っている。憲法に従えないような首相なら、憲法改正を語る資格はない」(本文引用)と社説の〆。たしかに憲法を無視する人がつくる憲法を、だれがどういう理由で守らなきゃならないのか。悪しき先例を良き教訓として、新憲法に向き合わせてもらわなきゃならない。こりゃ、あきらかに矛盾だね!
1面トップ記事「沖縄きょう慰霊の日」。「沖縄は23日、太平洋戦争末期の沖縄戦の戦没者らを悼む『慰霊の日』を迎える。県民の4人に1人、12万人以上が犠牲となった。最後の激戦地、糸満市摩文仁にある平和祈念公園では正午前から、県などが主催する追悼式がある。翁長雄志知事が平和宣言を読み上げ、安倍晋三首相も出席する」(本文引用)とある。首相はどんな心境で追悼式に出るのかな。そもそも彼が出席するという空気は、紙面のどこからも伝わってこない。国会終了後の記者会見があまりに空疎だったと国民に知れ渡っているいま、それをさらに上回る空疎が、彼の口から溢れ出るのではないか。予測はどうしても、その域を抜けるものにならない。
メル・ギブソン監督の「ハクソーリッジ」という映画は、沖縄戦を米軍の側から描いているという。一度も武器を持たず、多くの戦友を救った兵士の実話を元にしていると聞く。中身をまだ見ていないからなんとも言えないが、いまこの時期に公開されることにある種の感慨を覚える。一方で、米軍の側から描かれた戦史の一幕であることが気持ちを複雑にする。日本軍の兵士の中にも、降り注ぐ弾雨の下で、武器を持たず、ひたすら仲間に非戦の投降を呼びかけ続けた兵士がいたことを思う。彼の努力によって命永らえた人々がいたことを思う。日米両軍にいた稀有の兵士の知られざる行為を思う。
死と直結する究極の場で、一途に抵抗した人たちがいた。それを伝えることで、悲劇のどん底からでもふつふつと湧き上がる希望を現代から未来へ繋げていける。そんな気になれる。投降を決意するとき最も恐れたのは背後からの銃弾だったという。とある戦後史に、大戦末期、イタリアはもちろんドイツにも反ナチ抵抗運動が組織され始めていたが、日本では民衆による反ファシズムの動きも戦争終結を目指す動きもほとんど起こらなかった、とあった。それが次につながってしまわないことを・・・ただそれだけを!
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2017年06月22日

矛盾が全部まとめてオンパレード

7面週刊誌広告に注目。このごろモリカケ関連でとんでもない報道がいろいろあり、事実を確認しにくい一般人は戸惑うばかり。なかでもこれは、ひときわ大きな戸惑いになる気配濃厚。表題「『安倍総理』隠しきれない深刻病状 『五十肩で駆けつけた医師』は虚偽だった!? ▼『都議選』自民から首相の応援は迷惑の恨み節 ▼籠池長男激白!『加計は官邸の指示で雲隠れした』」。少し前からネットで流れていたが、真偽は如何!?
8面にも同様「安倍『一強』の自壊 『なんでこんなことで騒ぐのか』と他人事 ▼文科省“爆弾”新文書に総理は『萩生田、災難だな』 ▼安倍『菅さんはどうしちゃったのかね』深まる溝 ▼今井秘書官は『がんばれ!東京新聞』上機嫌の理由 ▼小池知事は本紙に『忖度』批判 都議選激変ショック」。オマケで「読売『内部文書』スッパ抜き! 『安倍の個人広報紙か』ーー本紙が入手した文書には出会い系バー報道への読者の怒りが大量に列記されていた。読者の意見2000件の大半が批判、解約言及が300件。しかも記事は社内チェック機関を通していなかったのだーー。」さらに追加で「義家ヤンキー副大臣の『転向』と『経歴詐称』疑惑」。いろいろ出てくるもんですな。
たしかに首相の国会における発言は、聞いているだけで?マークをつけたいものが多い。今回は特に・・・いや、このごろ一段と多くなったような気がする。TV映像や写真で見ると、顔の表情とか皮膚のたるみとか少し前から比べても「なんだかな〜?」である。でも、そんなこともあるさ、と言うしかない。あんまり頑張りすぎないほうがいいんじゃないの、と個人的に思うのが関の山。
1面3面に9条改憲に突き進む自民党憲法改正推進本部全体会議関連の記事がある。3面「9条改憲 議論百出 戦力不保持・交戦権否認の維持 首相の提案に反対論も」には、「支持率下落で異論相次ぐ?」の記事が付属する。「百家争鳴」という言葉が使われているが、9条の改め方で百家争鳴しているだけじゃないか。2012年の自民党憲法改正草案から特定の方向へどれだけ動くか、という議論が中心で、それもまあ「百家争鳴」には違いないけどね・・・。
この記事の隣に「『加計新文書』文科省 過去の説明とズレも 萩生田氏発言 残る疑問 『記憶あいまい』でも個別発言は否定」の記事があるのは皮肉。「萩生田氏は内容を強く否定し、公表した文科省まで『正確性に欠ける』と強調した」(本文引用)とあり、なるほどそれが「『記憶あいまい』でも個別発言は否定」の意味するところか、と納得。記憶していないが個別発言はくっきり覚えているという際どい弁明なんだな。
関連で4面の記事「行政文書 基準見直し 菅氏、線引き明確化方針」に注目。菅氏はカケ関連で「『各府省の文書管理規則の必要に応じた見直しも含めて検討を進める』と述べた。職員が個人的に作成したメモと行政文書の線引きを明確にする考えを示したもので、『個人メモ』が行政文書ではないと位置付けられる可能性がある」(本文引用)。これまで「氏は会見で『個人メモ』との認識を示す一方、行政文書に当たるかどうかは明言していない」(本文引用)。都合が悪くなってきたので、個人メモは信用できないとする見解を公的に統一したいわけか。まったく「菅さんはどうしちゃったのかね」である。
政権のボロボロ状態がわかる一方、陰に隠れて原発関連の動きが着々と進行中。7面、原子力機構の作業員被曝事故で規制委が立入検査。柏崎刈羽再稼働に向けて田中委員長の現地調査。大熊町「一部帰還来年に」の記事。29面では国連報告者が共謀罪法の成立に危機感を強め、激烈な批判を表明。あらゆる矛盾がまとめてブレーキなしに進み、一度に書ききれないほど慌ただしい日常!
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2017年06月21日

忖度か抵抗か、いま官僚も問われている

どうもいろんな文書がまだあるようだ。政権がきっちりと落とし所を見つけ、しっかり決着できるようになるまで小出しにしている印象を持つ。高飛車にやって簡単に収まるとタカを括った政権の対応が狂いの元で、ドツボに嵌りつつある。
32面「加計新文書 文科相『正確性欠く』 政府弁明 苦しさも」副題「『ご注進』の職員 実は連絡役」で松野博一・文部科学相は「『(文書は)正確性に著しく欠けていた』という表現を用い、文科相の落ち度をより強調した。しかし、萩生田氏でなければ、文書に盛り込まれた発言は誰のものだったのか。この点について、松野氏らから明確な説明はないままだった」「菅義偉官房長官の会見では具体的な言及を避ける姿が目立った。(中略)そのうえで『文書の詳細については文科省から確認してほしい』と繰り返した」(本文引用)。怪文書とかなんだとか、強引かつ冷酷に切って捨てていた菅氏だが、いまはひたすら文科省に責任を振る物言いに終始するのみ。みっともなさを晒している。
「『直接の担当者でもない。陰で隠れてご注進した』。山本幸三・地方創生相にそう非難された内閣府の職員が、実は特区について他の省庁との連絡役を務める担当職員だったことが明らかになった」(本文引用)。山本氏は言い過ぎたと謝罪したそうだが、これは遅きに失して、もう打ち消しようがない。
政権幹部や閣僚たちは弁明に追われっぱなしというけれど、もはや弁明なんて次元のことではなくなっている。政権を担う政治家たちがよってたかって共謀した事件がじくじくと明るいところに染み出してきた状況だ。同面に「森友の家宅捜索 夜通し 大阪地検、園児に配慮」とあり、首相の弁明記者会見からわずかの間を置いて行われた大阪地検の森友家宅捜索について書かれている。これについては、以下の記事が細かく報じているので参考に・・・。「実にタフなオッサンだ。(中略)『逮捕されると思い、検察を礼服で出迎えた』と吐露し、腹をくくった様子だった」(本文引用)。弁明会見後の捜査を見越して礼服で迎えるとは、なんとも皮肉たっぷり。籠池氏のやり方次第では官邸が泥を被る可能性を否定できない。さて、どうなるか。
⭐︎「『国民騙されている』籠池氏が家宅捜索を国策捜査と批判」日刊ゲンダイ6月20日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/207830/1
なにしろ加計学園問題についての報道は、あの某国営放送局が放った大スクープなのだ。「クローズアップ現代+」という番組で、首相が弁明記者会見を終えたあとを受けるように放送された、森友家宅捜索と並ぶ、まさに天地がひっくり返る大英断。報道魂が国営某放送局にもまだこんな強烈な光を放つほど色濃く残っていたというべきか。
14面「社説」は「加計・森友問題特集」の「首相の約束どうなった」と「疑惑の全容を解明せよ」で、前者は「『今後、何か指摘があればその都度、真摯に説明責任を果たしてまいります』安倍首相が一昨日の記者会見で語った言葉だ。その国民への約束を果たすべき局面である」「萩生田氏がこの問題にどうかかわったのか。誰が見ても解明が急がれる問題である」「首相が会見で語った『反省』は本心か。口先だけか。その振る舞いを国民は見つめている」(本文引用)
また、後者では「地検に求められるのは、国有財産の処分として価格や決定のあり方が適法だったかを明らかにすることだ。『文書は廃棄した』と主張する財務省関係者からも事情を聴き、関連資料を集めて捜査を尽くしてほしい」(本文引用)と書く。それで思い出す。「そうだった。財務省の関連資料は『廃棄』で済まされているんだった。文科省とエライ違いだね」と。忖度か抵抗か。いま、官僚の質も問われているのだ、と思った。
posted by ガンコジージ at 10:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする