2020年01月23日

公文書が消えていくことの意味と地方の未来

もっと大きく載せて欲しい1面トップ記事「首相、『桜』名簿の調査拒否 代表質問 IR、必要性強調」。「内閣府が『廃棄済み』としていた関連資料が見つかり、前日に野党に示された状況にもかかわらず」(枝野幸男氏が)「昨年分の招待者名簿について、電子データに関する廃棄記録(ログ)の調査と開示を迫ったが」(首相は)「『(ログは)悪意ある第三者などによる不正侵入や不正操作などを検知するための重要な材料。内容を明らかにすれば、不正侵入などを助長する恐れがある』として、開示する考えがないことを強調」(本文引用)。あとは、何を聞いても「もう廃棄しちゃったよ」。前日に関連資料が見つかって野党に示されているのにこの調子だ。もしや答弁用の紙は昨日の出来事が判明する前に作られ、そのまんま変更なしで首相に渡されたか。2面「首相『繰り返す』『当てこする』『核心かわす』」には「説明責任に背を向け、幕引きを急ぐ首相の姿勢」「51日ぶりに国会答弁に立った安倍首相は、手元の答弁要旨に目を落として淡々と読み続けた」「野党側からヤジが飛び交う中も、まるで『盾』のように従来の答弁を繰り返し」「民主党政権当時の11、12年度は東日本大震災などの対応で会は中止となったものの(略)その時点での完成版が存在したが管理簿には記載されずに廃棄されたと主張。『両年の措置を前例として漫然と引き継いだ』と説明」「民主党政権の対応の誤りが未記載の発端であるかのような言葉に、野党側の議席は騒然とした」「21日には新たな文書の存在が明らかになった」(官邸幹部は)「内閣府に文書が残っていたなんてびっくりした。『絶対にもうありません』と言っても出てくるんだから」(本文引用)。もしや首相は、責任を認めて辞めたら最後、「出てくる出てくる疑惑の証拠」で、フクロ叩きに合うのを恐れて辞めずにいるのか、と思わざるを得ない。すぐには辞めないとしたら、官庁からすべての公文書を完全廃棄し、「どこを探しても無い」状態にしてから退任する以外に方法はなくなっているのではないか。
この国から公文書がすべて消える日がくるのか。長期政権といったって、それでは「恥」が唯一の看板になる、歴代で最もおバカな政権として歴史に名を刻むつもりか。公文書破棄という意味では、先の敗戦前後に軍隊や官庁・役場で公文書を焼く煙が幾筋もたち上った光景と匹敵する出来事だし、今回の方がより完璧に行われる可能性が高い。このまま進めば、敗戦時のリーダーが口だけ勇ましいことを言いながら潰えていったように、彼も同じ道をたどることになるか。それは国内で追及する我らの力のありようによる。12面「社説」の「国会代表質問 信頼回復には程遠い」には、「一連の疑惑の追及の後で、枝野氏は党の『政権ビジョン』を示し、安倍政権の経済政策や社会保障、エネルギー政策などへの対案をぶつけた。自己責任論や『小さすぎて無責任な政府』から脱却し、分配のあり方を変えようという発想だ」(本文引用)。「政権ビジョン」「政策協定」「政策協議」なしに野党が総結集しても「政権」の体をなさない。それを有効にするには、末端の部分から政策を綿密に論議する習慣が育つ必要がある。地方で具体的になにができるか、地方で現に発生しているマイナスの摘発や告発だけでは、疲弊した地方を立て直すなどできない。地方が中央への依存体質を持ち続ける限り、中央がそれをいいことに専横を続けるのを阻止できない。地方政治が中央政治と対決する施策を持ち、中央の政策を批判的に乗り越えなければ、草の根は動き出さない。いまあきらかに、中央が地方を潰しにかかっている。それに対抗した具体的政策ビジョンを持つ必要がある。ブログ主はついに70代半ばに達し、足腰が弱まってきた。脳みそも以前ほど気楽に動いてくれない。しかし、地方の具体的政策ビジョンについて集団で考え、まとめ上げる作業には、まだいくらかの余力を費やすことができる。資料を集め、深く検討し、そのひとつひとつの考えを具体化し、全体としてまとめ上げ、地元に訴える材料を作り上げる。そんな作業の必要を、いま強く訴える。地方がボロボロに成り果ててからでは遅い。そんな結果を恐れる。
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2020年01月22日

温暖化も寒冷化も詐欺説もコップの中の嵐

29面に「「寒気南下できず」の記事。「暖冬の原因は、上空を流れる偏西風の蛇行だ。(略)日本付近で例年よりも北寄りを流れており、シベリアから南下して雪を降らせる寒気の張り出しが弱い。さらに、南から暖かい風が流れ込んでおり気温を引き上げている(略)この状況は向こう1ヶ月は続く見通し」(本文引用)。だからといって、これだけでは温暖化による気候変動は考えられてもCO2原因説につながるかどうかは不明。まだ根拠薄弱と言わねばならない。一方で、太陽の黒点がいまほぼゼロ状態になるマウンダー極小期という現象が続いている。寒冷化の原因を太陽の変動に結びつける人たちは、太陽活動が不活発になっているとして、20年代中頃から30年代にかけて、寒冷期がやってくると主張する。17年9月に大規模な太陽フレアが地球を襲い、環境放射線が高くなったことがあり、その年の冬はかなり寒かった。寒冷化説が喜びそうな現象は、さらにある。24面「ベテルギウスの爆発 いつの日か」では、700光年先にあるベテルギウスが昨年末から急にこれまでの半分以下の明るさになっているという。超新星爆発を起こす直前の状態に至っていることを示す光が700光年かけて地球に到達したとしたら、次の段階を示す変化がそんなに遠くない時期にあるかもしれない。寒冷化説の一つには、超新星爆発による宇宙線の嵐が地球を直撃して地球大気に影響を与えて激しい気候変動を起こし、寒冷化に至るという説がある。「計算によると、爆発で出る放射線は地球の大気を突き抜けるほどではないので、大きな影響はないはずだという」(本文引用)。「大きな影響はない」というのが、宇宙からの大量の放射線その他の影響によって地球全体の動植物に致命的な損傷を与えないということを意味するとしたら、超新星爆発による寒冷化説を主張する向きには、それほどでなくても、これぞ絶好の証明のチャンスと捉えても不思議ではない。
そしてもう一つの可能性にぶち当たる。すべての説が仮説の段階にあり、したがってすべてありうる状態は考えられるか。つまり、CO2が原因の温暖化が現に進行中として、マウンダー極小期の太陽活動と超新星爆発による寒冷化が3つ重なって起きたらどうなるんだろう、ということ。学者たちの論争を超えたすさまじい気候変動が起こりゃせんか。ついでに激しい気候変動の真っ只中、地球上の全生命体に影響を与える放射線が降り注いだとしたら、こりゃあ「大絶滅」の危機になるじゃないか、などと思ってしまう。温暖化説も寒冷化説も、予測としてほぼ同じ時期にそれぞれの主張する現象がピークに達するとしているのだから無いことではない。「同時に起こるなんて、ありえないでしょ」というのは、「原発事故は起こらない」なんてのと同じ次元のノーテンキというもの。「地震と津波と原発事故」の重なりは「空想ではあっても、現実的じゃない」とタカをくくっていたが、「現にあった」。これからも現にあることとして向き合うのが「反原発」の基本姿勢だ。使用済み核燃料の地層処分も同様で、ありうる大災害に対する「絶対安全」な方法がない以上、最大限の危惧を持って向き合う必要がある。「温暖化」が地球の通常の現象として過去から連綿と続いてきたものだという考え方もある。それに対し、このごろよく聞くようになったのは、「通常の温暖化だからと言って何も対策しないでいいのか」という至極まっとうな主張だ。去年の台風15・19・21号は東日本各地に甚大な被害をもたらした。地球が激甚な「気候変動」にみまわれていることは誰も否定できない。これを「CO2による温暖化」「太陽の変動による寒冷化」「超新星爆発による寒冷化」「普通の温暖化」その他モロモロで言い争ったところで何の足しにもならない。とりあえずすべて起こりうる立場で向き合う必要がないか。「CO2原因説」が世界的な流れとなっているなら、それに棹差すより、批判を含みつつ良いとこ取りをし、それはそれとして対策を進めればいい。いまは激変に全方位でにらみを利かさないと、いつかくる止められなくなった時代を嘆くしかできなくなる。そんな現状と認識するのが適当ではないのか。
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2020年01月21日

とり憑かれた人の真意は測るのが難しい

1面トップに「『疑惑国会』開幕 首相、『桜』・IR・閣僚辞任触れず」中見出し「施政方針五輪・パラ何度も言及」「カジノ基本方針先送り検討」がある。「総裁の任期は2021年9月で、衆院議員の任期は同年10月。通常国会の展開次第では、政権は求心力を失い、首相が衆院解散に踏み切るかどうかの判断にも影響する」(本文引用)と切迫した状況。2面「首相 疑惑に一切沈黙」「幕引き図る姿勢露骨」「『実績』自賛 与党にも冷ややかな声」「野党統一会派で追及」では「相次いだ疑惑をどう説明するか」「首相は施政方針演説で一切触れず、渦中の議員たちも『捜査中』と口をつぐんだ。野党だけでなく与党内からも批判の声があがる中、『疑惑国会』が幕を開けた」(本文引用)と書かれる始末。たしかに五輪・パラ輪や改憲では威勢のいいことを声を張り上げて語る一方、「桜」も「カジノ」も「IR」も末端の官僚が悪いと、他人事で逃げまくる典型的パターン。「7年間の外交実績」を誇るけれど、拉致も北方領土も一歩も進展しておらず、6者協議から外される恥ずかしさもどこへやら。米とイランの緊張が高まっているおりの「中東歴訪」も会議だか観光旅行だかわからない有様。首相として範を垂れたのは、どんな不祥事にまみれても絶対に責任を考慮せず権力にしがみつく根性くらい。「捜査に支障がある」なんて決まり文句を定着させた宰相として、後世に語り継がれるのが関の山。おそらく外国人特派員たちも呆れていることだろう。さて、国会審議で追い詰められ、破れかぶれ解散に突き進むか。それができずに再び逃げ回るか。昨年の予算委員会逃亡は通算222日に及んだという。「か、か、か、改憲、改憲」と死に物狂いで執着することが自らの将来にどんな評価を残すか、よく自問しないと、ほんとうに歴史に恥を曝すことになる。自覚したほうがいいと思うがなあ。
4面に施政方針の「ファクトチェック」がある。その下に「首相、日韓関係に言及」とあり、「元徴用工問題を念頭に『国と国との約束を守り、未来志向の両国関係を築き上げることを切に期待する』と述べた」「韓国側から解決策を示すよう改めて釘を刺した形だ」(本文引用)。関連して興味深いのは、7面「脱『日本頼み』韓国急ピッチ 半導体材料の輸出規制受け、対策」「超高純度フッ化水素『生産能力確保』」「政府も業界も本気」の記事。「韓国が素材や部品、製造装置の『日本頼み』からの脱却で成果を出し始めている。日本政府が昨年7月に強化した半導体材料の輸出規制を受けたものだ。歴代政権の国産化の取り組みは実を結ばず、日本側も冷ややかにみていたが、官民あげて猛スピードで対策を実現しつつある」(本文引用)。この件は1月2日、以下の記事ですでに大手配信済みだが、今のタイミングでの報道は、また違った意味で重みがある。これまでは国産化の取り組みはうまくいかなかったらしく、日本側は甘く見ていたようだ。輸出規制3品目のうち「レジスト」は昨年12月中旬に日本が輸出規制を一部緩和し、今年1月8日にはデュポン社が韓国に生産施設をつくると決めているが、韓国政府は日本の対応を評価しつつ「韓国政府は供給元の多角化を続ける」(本文引用)として、基本方針を変えない意向という。短期的には日本が有利だったかもしれないが、時間が経つにつれて状況に変化が出てきたというべきか。できるはずないと「冷ややかにみていた」けれど、巧みな外交はこのあとで真価を発揮する。もしや、ただの一本調子では「巧み」という称号はいささか重たくなりはしないか。とても胸を張れる代物じゃなくなると思う次第。
☆「韓国、フッ化水素製造技術確立か 高純度で大量生産可能と発表」共同通信1月2日
https://this.kiji.is/585407934140269665
7面「脱『日本頼み』」の横に、「世界経済見通し、下方修正 IMF 米イラン関係などに警鐘」がある。ややこしい記事はともかく、添付の一覧表がすべてを語る。「IMFの実績成長率の予測」で、2020年の世界は3・3%。先進国で日本だけ1%以下。新興・途上国では中国・インドの6%前後にぜんぜん及ばない。そして株価だけが元気というおかしなこの国!
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2020年01月20日

超新星爆発目視の5年後どうなってる?

以下の記事によると、オリオン座の1等星ベテルギウスが超新星爆発を起こしたかもしれないという。「1970年代以降、最も暗くなっていると報告」「最も明るい時は全天に21ある1等星のうちで6〜7番目に明るいが、最下位に転落。いまも暗くなり続けている」「ベテルギウスまでの距離は約700光年」「燃料が燃え尽きた瞬間(略)体を支えられなくなって暴走し、大爆発する。激しいガスの衝撃波やガンマ線、X線などをまき散らしてまぶしく光る超新星になる。あとには極めて重く小さい星か、ブラックホールが残る」「もし爆発したら、地球からはマイナス10等ほどの半月に近い明るさで見える。青白い輝きは数カ月間、昼でも確認できる。その後、徐々に暗くなり、5年もすると目では見えなくなる」(本文引用)。いま見えているのは燃え尽きて自重を支えきれなくなり、急速に星の中心に向かって大崩落している最中かもしれない。大崩落が究極に達すると大爆発に至る。これが超新星爆発で、すでに700年前に大爆発が起こっていて、いまは700光年の時間をかけて大宇宙を光が飛び続け、もうじき地球にその影響が到達する時期に差し掛かっているかも。「激しいガスの衝撃波やガンマ線、X線など」が、いよいよ地球を襲うことになるかも。そうなったらこの地球はどうなるのかな。目視だけだった昔の話ではなく、精密観測できる初めての現象になる。最悪は地球の全生命体が絶滅することもありうるが、それは考えないとして、いろんな影響があるのは確か。そのひとつが、近ごろ巷を騒がせる「温暖化」か「寒冷化」かの大論争だ。「温暖化」は「CO2が原因」かどうかは不明として、現在進行中なのは確かな話。「寒冷化」はまだ実験段階で曲折があり証明に至っていない。主要に「太陽フレア」説と「超新星爆発」説が別々に存在しており、ベテルギウスは後者の主張を実証する有力な証拠になる可能性がある。最悪は地球の全生命体絶滅の危機だが、そうならなくとも強力なガンマ線やX線が降り注ぐくらいだから、全生命体の遺伝子に致命的な損傷を与えるくらいにはなるかもしれない。金持ちは強固なシェルターを作って生き延びる算段をしたほうがいい。小金持ちはそれなりの金をつぎ込んで貧乏シェルターへ逃げ込み、来たるべき未来の貧民層として生きる道を選ぶ。金に縁がない層は・・・それなりに、それなりするか、いまから観念しておくか。
興味深いのは、「温暖化」で原発ルネッサンスが起きたように、「寒冷化」ではすでに熱核融合ルネッサンスの下準備が進んでいること。そういえば、「温暖化」でも「寒冷化」でも、その時期が過ぎた後の世界についてあまり語られていないことも、これら論争の重要なカギになる。どちらの場合でも高温地獄の時代がやってくるという。温暖化・寒冷化ともに、極端な気候変動によって従来の安定的だった地球環境のバランスが崩れ、気温およそ50度に達する砂漠化が進むという。「寒冷化」説の最大イベントは「全球凍結」で海底下1000メートルまで凍結し、それ以下の深海底で生き延びられる微生物が時代を担うことになる。それが過ぎた後に、「温暖化」と同様、酷暑がさらに生命体を苦しめることになる。これら仮説を考えていると不思議なことに気づく。温暖化と寒冷化は互いに重なり合わない、別々の原因によって起こされる。ということは、両方の原因が同時に発生することもあり得ることになる。温暖化と寒冷化が同時発生するとしたら、「温暖化」と「寒冷化」は相互に影響しあって、異常気象はあるものの、極端な現象にはならない可能性もありうる。そのとき「温暖化なんて地球の長い歴史ではいつものこと」という主張が、頭をもたげてくることになるか。最近では宗教団体が、温暖化は1万年前から始まっていると、論争に参加している。入り乱れる論争だが、すべてが政治的に動いていることを意識しておきたい。政治的に主張することと科学的に理解することが、ねじれて交錯する奇っ怪。それよりベテルギウスの超新星爆発は地球にどう影響するか、ブログ主的にはそのほうが興味津々なのだ。そして「通常の温暖化」に対策は不要なのかどうか・・・これには大疑問!
☆「オリオン座が崩れる? ベテルギウスに異変」朝日新聞1月18日
https://www.asahi.com/articles/ASN1K0JFVN16ULBJ009.html?ref=mor_mail_topix1
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2020年01月19日

長けりゃいいってもんじゃない

6面「社説余滴」は「『1月20日』を忘れない」。表題だけ見て「はて、なんの日だっけ」と思ったのは、ブログ主だけではないだろう。「あす、安倍首相は施政方針演説をする。歴代最長の在任記録を伸ばし続ける宰相として演壇に立つ。その胸中に、2017年『1月20日』は、どう刻まれているのだろう。この日、首相が議長を務める国家戦略特区諮問会議が、加計学園の獣医学部新設計画を認めた。首相の『嘘』が疑われる答弁の核心部分でもある」(本文引用)。誤魔化し続けて3年過ぎたか。17年の春から国会で取り上げられ、「総理のご意向」「腹心の友」「総理の口からは言えないから、私が代わって言う」「15年の申請前に、首相秘書官が官邸で『本件は、首相案件』」「理事長は16年夏に、農林水産相や地方創生相に獣医学部の話をしていた。同じころ、首相となんども食事やゴルフ」「選考過程で、加計学園を利する『条件変更』を、首相周辺が施したと見られる文書」(そして17年7月)「首相の仰天発言が飛び出す。認可当日の『1月20日』まで、加計学園の計画を知らなかったと言ったのだ」「政治家も官僚も、『知らぬ存ぜぬ』で押し通した。与党は加計理事長らの国会招致を拒み続け、いまに至る」(本文引用)。ほかにもあった。加計理事長の記者会見は豪雨禍で報道機関が集まりにくいときを選ぶように開催された。愛媛県が国会に提出した文書の首相発言「新しい獣医医学部の考えはいいね」は15年2月。そして「嘘」はいま花盛り。「桜を見る会」でも継続中だが、始まりは加計学園に先行する森友学園問題で、これは4年続きの疑惑となった。昨年末の臨時国会では、公文書偽造疑惑もウヤムヤ。本日の「社説余滴」は加計学園だけの時系列だが、できれば次回は、すべての問題を各々個別に時系列で並べてほしい。そして時々の情勢と重ねるとこうなる、といった具合にまとめたら、「歴代最長の在任記録を伸ばし続ける宰相」の粘着・執着の全体像がはっきりするはず。見開き全面を広告抜きで埋めてもはみ出すほどになり、読み通すのも大変になるかもしれないが・・・。
☆「『安倍首相が「獣医大学はいいね」』愛媛県新文書に記録」朝日新聞18年5月21日
https://www.asahi.com/articles/ASL5P62L5L5PUTIL061.html
加計学園で大もめにもめている17年の秋には、本日1面「日韓から米国人退避 一時検討 北当選情勢緊迫の2017年に米政権 『戦争誘発の恐れ』司令官反対」にあるように、「Jアラート」の「これは訓練です」の日々があった。17年10月21日当ブログ記事「なんだかちぐはぐなこの国の危機感」では、今日の報道に関連する内容が書かれている。このときすでに米朝関係は緊張と歩み寄りの狭間で大揺れに揺れていた。政府は加計問題から国民の目をそらしたかったのか、盛んに危機感を誘導していたが、どれほど功を奏したか。翌18年は米朝会談実現で置いてきぼりを食らった感があり、とうぜん参加するはずの6者協議から外され、独自ルートもなく北との対話ができず、政権が目玉としてきた拉致問題解決なんぞ遠くへ去ってしまうといった状況。おまけに北方領土問題も外交巧者の面目丸つぶれとなり、そのついでというべきか、G20で各国首脳からガン無視されるオソマツ。いろいろある政権で、一昨年は政権の肝いりで進めていた原発輸出が全面的に頓挫。19年初頭には経団連の中西会長が政府に泣きつく状況に陥った。そしてIR疑惑。桜疑惑。公選法違反容疑。1面トップ「河井案秘書、違法性認める 運動員報酬 法定の倍額 広島地検聴取」に至る。いつもの切り札「民主党政権だって」の言い訳が、虚しく国会の外で聞こえる日常となり、こんな酷い政権が延々と続く。最長と胸を張れることをやっているのか。みっともない姿を晒すばかり。オンボロ不恰好政権を、薄汚れた選挙技術だけで引っ張り続ける価値はなんなのか。やめさせたくてもできないほどオ◯カな人を担いでしまったとか。みんな後悔してないかい?
☆「暴走の果てに白旗『日立』英原発『3兆円』中西会長の責任」JIJI.COM:18.12.18
https://www.jiji.com/sp/v4?id=foresight_00248_201812270001
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2020年01月18日

国を守るが国民を守らない政治とは

31面の「帰還困難区域初の解除決定 3月 双葉・大熊・富岡の一部常磐線全通へ」は、1面トップ「伊方原発運転差し止め 活断層調査『不十分』 広島高裁 火山灰の想定も過少」に比して控えめ。また本来は「伊方原発」と同じ1面にあるべき記事だった。「帰還困難」の下に小さく「伊方原発仮処分決定要旨」があるので、編集の意図としてモトからその気はあったのだろうが、20日から始まる国会に合わせて、本日は書いておくべき課題が山積みであったのは事実。各々の記事に重要な記載がある。31面の記事では、解除は「いずれも帰還困難区域に設けられた『特定復興再生拠点』の一部で、東京五輪の開催に間に合わせるため、拠点全体の解除に先駆けて実施する。これに伴いJR東日本も17日、事故後不通だった常磐線富岡〜浪江駅間を3月14日に再開すると発表した。これで全線再開となる。また減災本部は、双葉町では線量が比較的低かった避難指示解除準備区域(221ヘクタール)の解除も決めた。同本部によると解除対象の除染は終わっているが、大野駅周辺の線量は年平均9・1ミリシーベルトと、まだ国の解除基準(年20ミリ)の半分弱ある」(本文引用)。東京五輪に間に合わせる。双葉町221ヘクタール。大野駅周辺は年平均9・1ミリシーベルト。すべて合わせると、無理に無理を重ねている様子が見て取れる。双葉町の解除区域は記事添付のイラストに少し濃いめの色で示されている。ここは津波で何もかも押し流された区域。あえて無理に帰還する場所でもなく、「解除」が進んでいることを示すための政治的意味くらいしかない。いやいや、今回の解除及びこれまでの解除のすべて、政治的意味づけにまみれている。
伊方原発では、いつもの通り、裁判長の立場がこんなに違った判断を下すのだと思うことしきり。33面「再稼働ストップ 歓喜 離島『全員避難の保証ない』」で森一岳裁判長の履歴を知ることができる。「大阪地裁や東京高裁などを経て、2016年4月に広島高裁に着任した。25日で65歳を迎え、退官する」(本文引用)とあり、いくつかの裁判事例が併記されている。なるほど、あと1週間ほどで退官という時期の判決だった。縦割り上意下達の官僚機構で、ジッと我慢の年月を重ねつつ、良心をなんとか守り通す意地を堅持する。そして最後に本音で戦う。そういう生き方はある。そしてここにも政権末期の内部崩壊の音が聞こえるような気がする。活断層調査を「不十分」と判断したことに絡んで、有名な「活断層カッター」を思い出す。伊方原発は加圧水型軽水炉(PWR)で、「中央構造線活断層帯」の延長が、伊方原発近くでなぜか途切れ、しばらく進んでまた現れるという奇妙な状態にあるのを見た記憶がある。意図的に切ったのかどうか、シロウトにはわからないが、疑問に思ったことは確か。以下の記事では、後藤政志氏が「真下にある活断層がズレたら、原子炉はアウトです。大飯原発のようなPWR(加圧水型原子炉)の場合、格納容器の厚さは2m。地面が1mもズレたら、真っ二つに割れる。そうでなくても地面がズレたら原子炉は自重を支えることはできません。仮に倒壊を免れた場合でも、原子炉が傾けば制御棒が入れられなくなると考えるのが自然です」(本文引用)と指摘。新聞記事では「国内最大規模の活断層『中央構造線断層帯』に関連する活断層が原発の沖合約600メートルにある可能性」(本文引用)を訴えていたが、もっと近くにあると思うけれど、とりあえず確実なものを踏まえて訴訟をしたのか。それが功を奏したのかも。裁判は丹念な作戦を積み重ねて最終勝利を導き出すものだと、ある種の感慨を持って思った。ただひたすら繰り返すより、過去の判決をよく研究してその穴を突く。それに呼応する裁判官の判断力が重なってこそ勝てる。難しいけれど、やり方次第なんだなあと思う。勝つために裁判を重ね、裁判闘争は進化する!
☆「現地徹底ルポ 危険地帯への建設を黙認してきた国と御用学者の大罪を暴く 大飯、志賀原発を破壊する『M7級活断層』」フライデー2012年8月25日
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/33328
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2020年01月17日

「怪獣使いと少年」が描いたもの

28面に「僕は琉球人 思い最期まで 『勝手なこと言うな』 悲しみや怒りエンタメで届けたすごさ ウルトラシリーズ脚本家・上原正三さん 直前のことば」が胸に迫る。ここ数年、複数回この映像について書かれた論評を読んだ記憶がある。「帰って来たウルトラマン(71〜72年)第33話『怪獣使いと少年』」で「身寄りのない少年と町外れの廃屋で暮らしていた宇宙人が、恐怖と疑心暗鬼にとらわれた町の人々に襲われ、殺害される。いまも続くウルトラシリーズの中でも、最大の問題作とされるエピソードだ。『試写を見たテレビ局幹部が怒って「没にしろ」と言ってきたが、プロデューサーが説得し、なんとか放送された。その代わり、僕はチーフライターを降されることになりました』 このエピソードでは、宇宙人の死で封印されていた怪獣が解放され、町の人々を襲う。ウルトラマンに変身する青年・郷秀樹は、人々に戦うよう促されるが、すぐには動こうとせず心の中で『勝手なことを言うな』と吐き捨てる」「ウルトラセブンは話を少し高学年向けにしたため、視聴率30%超」「再放送を重ねるたびに評価が高まり、続編なのにウルトラマンと変わらない評価を得たのは、上原さんをはじめとする脚本の力だった」「悲しみや怒りをストレートに伝えると多くの人は耳をふさぐが、エンタメとして伝えられるのが上原さんの何よりのすごさだった」(本文引用)。ブログ主は就職したてで下宿にテレビなんかない時代。友人が「このごろのウルトラマンってすごいよ」と教えてくれても、残念ながら見る機会がなかった。たまたまどこかで見る機会があったとき、「うん、なるほど単純なウルトラマン物語じゃないな」と感心はしたものだったが、残念なことに「怪獣使いと少年」については今も見ていない。こんなに優れた作品が、現状追認的芸術が闊歩するこの国でつくられていたことに驚き、さらにこれが世間の片隅で忘れられていたことに慨嘆するばかり。もしや、意欲的作品は密かに創られてきたのに、「没にしろ」と怒鳴り込む幹部のため、優秀な製作者が冷飯を食い、世間はそんなこと知らないまま今に至っていたのだろうか。
19年12月20日当ブログ「でたらめな言葉と研ぎ澄まされた鮮烈な言葉」で「高橋源一郎の歩きながら、考える 隣の国のことを知らない私たち」という当日記事について書いた。記事中の「韓国には、私たちの国にはない『民衆美術』のぶあつい歴史がある。それは、自国の軍事独裁政権と『美術』を武器にして戦ってきた歴史だ。いつのまにか、敗戦によって軍による支配が終わっていた私たちの国とは異なる『戦後史』をこの国は持っている。自国の軍隊や政府と戦いながら、歴史を作ってきた彼らは、作品に強いメッセージを載せることを拒まない。その感覚は私たちにはない」を大いなる共感とともに引用したのだが、「怪獣使いと少年」のエピソードを知って思う。この国は、情報統制、情報自粛の歴史が根付いており、抵抗するものたちの経験が蓄積できない風土が固い岩盤となってあるのではないか。水面下で横につながりあい、経験を蓄積し、「自国の政府と戦いながら、歴史を作り、作品に強いメッセージを載せることを拒まない。その感覚」を頑強に育む風土が形成困難だったこと。形成を抑圧する社会の岩盤機構があったこと。そしていまなぜか、この稀有の作品が、繰り返し抵抗する知識人の努力によって再浮上し、そのことによってもしや新しい時代が開かれようとしている。ブログ主には、そんな気がしてならないのだ。8年も続く悪政の弊害が、こんなところから本格的抵抗の萌芽を生み出したのだとしたら、これは喜んでいい。高橋氏の言葉をさらに借りれば「作品に強いメッセージを載せることを拒まないという、これまでどうしても私たちに育たなかった感覚が芽生えつつある(のかも)」ということになる。ポン・ジュノ監督「グエルム 漢江の怪物」を思い出す。これが意味するところを、韓国庶民はしっかり受け止めた。一方、わが国ではトンチンカンな解釈しか広がらなかった。この認識の乖離状況が埋まるまでさらに時間はかかるだろうが、しぶとく生き抜く表現者の心意気が、いつかきっと全面的に花開くときがくる。ふとそんな気がして元気をもらった今日の報道だった。
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2020年01月16日

ねちねちと居座り続けるけど中身空っぽ

10面「経済気象台」は「世も末です」という記事。「もともと明確な哲学とか経済政策の体系を感じさせない政権ではあったが、それでも一定の方向感はあったように思う。しかし一昨年、昨年と政策以外のところでガバナンスの低下とおごりが露呈し、いよいよ政権維持が自己目的化、『総無責任体制になっている』」(本文引用)この言の寄って来たる根拠は新年度の予算編成のあまりの酷さにあり、公共族の元大物政治家さえ呆れ返っているという話。大型補正を組んで景気対策を目論むのはすでに廃れた20世紀型発想。財投で作る高級ホテル、統合リゾートの基盤整備が国のやるべき大仕事か、と指弾。当初予算をスリムに見せるため「ばらまき」を補正に回す。税収見積もりを大きく見せ、前年度余剰金を本来の借金返済や補正に充てず、「当初予算の歳入に組み込み、公債依存度を小さく見せる」「ここまでルール無視の『見せかけの国債発行削減』は初めて」「財務省主計局の官僚も共犯だ。彼らがボスに加担して一緒に悪知恵を巡らさなければこんな芸当はできない」(本文引用)と指摘する。このからくりの酷さは自明のはずなのに、役人もマスコミも腰が引けている。それゆえ執筆者は「もはやこの国、どちらを向いても救いがない」(本文引用)と結ぶ。近頃こんな記事が目立つようになったこの国。先行き真っ暗なのに、なぜか世間は安楽志向。おもえば徳川300年は、被支配者の諦めによって成り立つ時代だったが、そのとき培った敗北感が、いまも連綿と庶民の心を締め付けているようだ。その一方には、現状を打破した経験のない抵抗勢力の「延々と続く敗北主義」があるような気がする。抵抗勢力自身が「勝利」の感覚を知らない。それを自分の責任として受け止め、決して他者のせいにしない潔さがないと、これからも負け続ける。過去の経験を積み上げ、自分と周囲の関係を築きあげる視点の維持と弛まぬ努力が必要ではないか。
いま政権は末期症状を示している。数年前から明らかな症状であり、複数回倒れても不思議ではない事件が続いて来た。桜問題、IR問題、公選法違反議員問題、モリカケ問題、甘利金銭問題、安倍・麻生放言問題、他にも洗い出せば山盛りの不祥事が積み上がっており、昨年は答弁不能になった首相が予算委員会出席を逃げ回り、逃亡日数が220日を超えたと言われる。逃げている間に「国会なんか面倒だ」とばかりに「閣議決定」でコトを済ませ、緊急事態条項もどき適用の強行までやった。何もかも放り出してお友達・取り巻き・報道陣などとゴルフや美食に明け暮れ、「指示」だけ連発して雲隠れの術。取り巻きを従えているというより、取り巻きに操られているとしか言いようがない。4面「『桜』名簿 菅氏、揺れる説明 管理簿未記載『事務的な漏れ』→『前政権から漫然』」の記事には、困った時の「前政権」批判がついに出た。「公文書管理法違反が明らかになった『桜を見る会』の招待者名簿の取り扱いをめぐる菅義偉官房長官の説明が揺れている。ずさんな扱いとなった理由について民主党政権時代から『漫然と引き継がれていた』と責任転嫁をするかのような言いぶりになった。一方で、担当閣僚としての自らの責任などは、答えをはぐらかす態度を続けている」(本文引用)。民主党政権の11、12年度は東日本大地震・東京電力福島第1原発事故や北朝鮮のミサイル問題への対応などで「桜」は中止されている。記者会見で、前提条件が違い同列視できないと指摘され、菅氏答弁はまるっきり主観の迷宮に隠れてこそっと逃げるしかなかった。「民主党政権では」という「最後の切り札」は神通力も何もないガキの言い逃れに堕している。なんだったら民主党政権時代の首相みんな出て来て答弁したらいい。安倍首相も出席して、どれだけ自己の正当性を述べられるか、競い合ったらいい。もちろん各人の答弁をすべて全国にテレビ放送すべきだ。ついでだから野党時代の自民党が民主党政権閣僚に向けて大音声で浴びせる、ヤジの範疇を超えた罵声の映像も、どこかに残っているはずだから、参考資料として流したら絶大な意味があるはず。安倍氏が首相答弁席に近づいて面前でがなりたてる様子など、隠さないでやってほしいものだ。
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2020年01月15日

成長幻想にしがみつく硬直経済ではないもの

15面「多事奏論」は「ちらつくバブルの記憶 成長幻想 手放すとき」の表題。まずは30年前の1990年1月の大発会で、大手証券会社が浮かれに浮かれ、今年は4万5千円、いや5万円と強気を競っていたが、株価が4割も下落。翌年から地価も急落、バブル崩壊が始まった。それと今年の最高値予想2万7千円と強気が報じられる様を対比して、「どこかで見たことのある光景」「あれから30年、その間、政府はこれでもかと財政出動を繰り返した。日本銀行は超金融緩和にのめり込み、新たなバブルを生み出そうとしている」「通底するのは『成長』へのこだわりである。まるでそれが国家の存在理由、企業の永遠の真理とでも言わんばかりに」(本文引用)と論をつなげ、レーガノミクスやサッチャリズムの新自由主義は、低成長を無理に転換させようとした徒花に過ぎないとする。そこから先は難しい未来予測に進み、直線的上昇が無限に続くはずもなく、これからは螺旋状に回り続けると語る識者に対し、記事の筆者は「私たちの社会が資本主義にどっぷり浸かっている現実が気になった。それでは成長を前提としている資本主義が持たなくなってしまうのではなかろうか」(この問いに識者は)「資本主義は簡単に廃れません。成長が終わった後の資本主義というものも十分ありうる」(それを受けた筆者は結論する)「低成長、ゼロ成長のもとでの『新しい資本主義』を早く構想しないといけない」(本文引用)。で、ブログ主は考えた。レーガノミクスやサッチャリズムの後、成長信仰にしがみつく資本主義は失敗を乗り越えようと、1世紀分以上の歴史の後退を謀ろうとしていないか、と。庶民から可能な限り搾り取り、極端な耐乏生活に追い込んで、分捕ったすべてを資本主義の再建に注ぎ込むという目論見が進んでいないか、と。行き着く先はもちろん戦争による世界秩序の破壊と、選ばれたわずかな資本家たちの独占的集中による新秩序の確立。「低成長、ゼロ成長のもとでの『新しい資本主義』」というのは、まさにそんな目論見に対する、徹底的に奪われる運命にさらされている側の抵抗として提出されようとしているのではないか、と。
昨年11月24日当ブログ「教条主義に対抗する意志」で、意味をよく理解できないままケインズ左派について触れた。先の記事中で識者が「これからの社会はらせん状に回り続けるイメージで動いていくのではないか」(本文引用)と言うのにはブログ主的に首をかしげた。直線とらせんは、ともに上昇するイメージだ。もしや最終的な行き先ではなく過渡的なイメージか、などと思ったりするが、それは現状の矛盾の修正か、抵抗するものたちとのせめぎ合いによる過程を言うのか、勉強不足の身ではよくわからない。しかし、記事の筆者が言う「低成長、ゼロ成長のもとでの『新しい資本主義』」の明確な構想が現れるまでの時間は意外に遠いのかもしれない。だとしたら過渡的に「らせん状のイメージ」はあり得るかも、と思う。どちらにしても、これからの世代は長い苦難を背負うことになる。たとえば「持続可能な開発目標(SDGs)」について批判的言説がみられる昨今。国連が呼びかけている小規模・家族農業への支援を国際社会に呼びかけた「家族農業の10年」という動きは、これまでにもすでに世界各地、さらに日本でもかなり以前から工夫され、改良されて根付きつつある。それはまさに「らせん状のイメージ」で、ブログ主の不正確な個人的記憶をたどると武者小路実篤の「新しき村」運動にたどり着く。その後の様々な動きは紆余曲折を繰り返しながら発展し、いま具体的な姿を地域に浮かび上がらせている。これは一つの対案たりうる。たとえSDGsが成長神話を支えとする資本に食い荒らされようとも、積極的に対抗する手段となり得る。らせん状ループから抜け出て、「新しい共同体」の出現を可能ならしめる萌芽となり得る。旧弊な村落共同体の衰退に取って代わる存在たりうる気がする。「成長経済幻想」への明確な意志を形成する数世代かの努力がらせん状に展開されることが必要だけれど、すでに希望はある。
☆「『新しき村』100年続いた理由 「村人」希望いるのに増やせない理由」withnews18年11月27日
https://withnews.jp/article/f0181127000qq000000000000000W0ae10101qq000018362A
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2020年01月14日

経験を蓄積する習慣を持たない運動は

26面に「MOX燃料 初の取り出し 伊方原発 使用済み 行き先未定」の記事。読んでいて、「使用済み」とはいかなる状態のことか、ふと考えてしまった。使用済み核燃料が冷却プールで「即発臨界」を起こして爆発した可能性が、福島第一原発事故で指摘された。公式発表は水素爆発と片付けているが、ブログ主は今もよくわからない。1号機と3号機の爆発の仕方が違う。「同じ水素爆発なのにどうして違うの?」という疑問が残り続けている。それと同じことで、「使用済み」なのになんで即発臨界で核爆発するのか、よくわからない。うっすらぼんやりの記憶の糸をたどると、もしかしたらあれかな、これかな、という根拠が脳内をよぎるが、いろんなことがスルスルとつながってひとつのストーリーになる気配がない。そこで気がつく。年月とは過酷なもので、素人判断でわかっていたつもりのものがほぼ忘却の彼方。年齢がそれに輪をかけ、記憶の希薄さは目を覆わんばかりの惨状を呈している。これはいけない。もう一度じっくり勉強し直そう。というわけで、26面の記事について本日はペンディング。でも、勉強し直して半年も経つと同じことを思うというのが、老化の悲しい現実。周囲を見渡すと、ブログ主より若いのに似たような状況に至っている人たちがいるんだから仕方ないのかな、なんて気休めにならないことを言っている今日この頃。それでも、単純に「誰かがこう言っている」と無根拠に自己の主張を正当化する愚だけは避けたい。年月が経つと、こういった手合いも多くなっているのを痛感するが故に。
1面には「秋元議員きょう再逮捕 収賄容疑 総額約700万円に」がある。本日の1面はいささか散漫で、トップは「ドローン サイバー対策強化 国産機開発政府後押し 市場の大半が中国製 懸念し新法案」。その下に「米軍駐留の基地に攻撃 イラク 親イラン勢力が報復か」があり、真ん中に「大人、点火!」と題して成人の日のにこやかな晴れ姿が大写しになっていて、気が抜ける。普通に考えて「秋元議員」がトップ。「基地攻撃」が次の記事で、1面はそれでいっぱいになってもいいはず。「ドローン」は他の面で充分じゃないか、と思った。とりあえず「基地攻撃」から始めると、これは2面に詳細記事があり、記事の編集者は最も重要なものと位置付けているのか、と推察。1面で気になったのは「グリーン・ゾーン」に打ち込まれた「ロケット弾」の記述。昨日まで「弾道ミサイル」と呼ばれていたもののことか。政治情勢が変わると同じものがずいぶん違ってくる。海外ではどう報じているか。翻訳に恣意的な意図が挟まる可能性があるので、原文で読まないとわからないだろうな、と思う。2面は「『報復の連鎖』不安」として、「シーア派の三日月」地帯でうごめく親イラン勢力の思惑と、トランプ政権の「場当たり外交」を並列し、やや「親イラン勢力」の方に懸念の重点を置いた書き方になっている。気になるのは、7面「イランデモ 反体制の様相 2千人超参加 革命防衛隊批判も」と「イランを批判『抑圧された一人』女性初メダリスト、亡命意思」で、これは昨日の1面「イラン 反体制デモ再燃 旅客機撃墜めぐり批判」との重なりを感じさせる。「米国はデモ隊を支持する姿勢を打ち出し、イランに揺さぶりをかけている」「大統領は11日、『イランの人々よ。私は大統領就任の当初から、あなたがたとともに立ってきた』とツイッターに投稿」(13日記事)とある。情勢は沈静化とは程遠く、水面下では何かが蠢いている。同じ13日3面「イラン、国内収拾に失敗 旅客機撃墜 デモ、全土に拡大も 米、デモあおる発信」。一方的に核合意から離脱したトランプ政権が経済制裁を発動し、イラン経済は困窮を極めている。それに市民の不満が募り、反政府デモが拡大している、という。なるほど、米によるソレイマニ司令官暗殺は、その動きに重なるように実行されたわけだ。経済制裁は戦争の一形態。内部で呼応する勢力が動き出すように画策する。イラン革命の経過を考えると、米に後押しされた王制派がCIAに支援されて再登場の機会を伺う流れもありうる。いつもの米の薄暗い裏面史がうかがえる。要警戒!
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2020年01月13日

泥舟に乗らない生き方の模索が必要

1面トップは「日米安保の現在地」として「日米同盟 新たな試練直面 引いていく米 台頭する中国」のタイトル。冒頭に河野太郎防衛相の言葉がある。「世界の主要なエネルギーの供給源である中東地域で、日本関係船舶の航行の安全を確保することは非常に重要です」(本文引用)。過去には原発への厳しい視線を評価して、ブログでいろいろ書いたことがある。その時の印象と現在の姿勢の違いをどう解釈すべきか、簡単に「そりゃあ自民党だもん」なんてすっぱり切って捨てても詮無いこと。人の評価をあっちからこっちへクルクル転換したり、その逆に心を入れ替えても信用せずに責めまくるのも、どちらもブログ主的に同意できない。ともあれ、エネルギー問題を背景に、彼の胸中では、原発と石油はなんらかの彼的合理性を前提とした組み立てがあるのだろう。その立場が吉と出るか凶と出るか、それは彼の思考の赴くまま。しばらくは批判的に見るしかないが、原発では過去の信念を封印しつつ、じっと腹の底に何かを収めていてほしいと願うだけ。最も必要な時に、必要な姿で動く意志が残っているなら、その時は歓迎するのもやぶさかでない。いまはとにかく期待する気はない。こんなふうに生きる人もいるんだなあと、若干あきれているだけだ。と、話を元に戻して、今日のトップ記事はいささか「なんだこりゃ」の感が強い。テーマが「日米安保の現在地」というだけあって、軍事面からみた政治が語られている。記事の背後に「38度線南下論」の影を感じたが、当ブログでこれに触れたのは18年6月9日付「2020年以降の近未来予測が緊急に必要だ」が最初。元のロイター記事は、以下のところにある。米朝首脳会談をめぐるロイターの結論は「北朝鮮による脅威が減少し、検証可能な形で信頼関係が醸成された場合には、米韓の間でこうした議題が浮上する可能性はある」(本文引用)の「こうした議題」とは38度線が対馬海峡まで南下してくること。背景には「中立化された朝鮮半島は、長期的には中国の勢力圏に落ちざるを得ない」(本文引用)との考えがある。今日の1面トップ記事と、何かが結びついてきた気がする。そういえば、今回の中東発第3次世界大戦危機では、韓国は米の派兵要請に対し、慎重姿勢を崩さないでいる。
☆「アングル:在韓米軍撤退におびえる日本、『最前線国家』の現実味」ロイター2018年6月5日
https://jp.reuters.com/article/japan-skorea-us-troops-idJPKCN1J10KY
2面3面と「日米安保の現在地」の特集が続くが、2面の添付イラストによるGDPと軍事費の米・中・日比較をみると、いまさら背伸びしても追いつかない現実を知るばかり。没落の一途をたどるこの国が急速に肩を並べるには、国民から絞りに絞った財を全部軍事費に回すしかない。たしかに現在の国家政策はその意図をあからさまにしているが、あまりの露骨さゆえか、庶民感覚では「朝起きたその時がこの世の最低レベル」といった認識にすがるしかない毎日。「最低レベル」は毎日更新され、我慢の日々が続く。CSで山本五十六の生涯を綴ったドラマを見たとき、威風堂々たる帝国海軍軍船団の勇姿を見て思ったものだ。当時の国民はこれを支えるために自らの血肉を拠出し続けたのか、と。2面イラストに示された彼我の差を思うと、我らはこれから莫大な血肉を拠出せねばならないだろう。毎日ほんの少しずつ削られていく我が身。痛みが最低限に抑えられる巧妙さ。国内をその巧妙な手口で懐柔しても、外に向けてそんなわけにはいかない。以下の記事には日本が輸出規制している高純度フッ化水素を、肝心の日本企業が韓国に輸出したとある。これが某氏が言っていた「短期は勝利、長期は敗北」の中身なのか。日本経済にブーメランとして戻ってきたとしたら、いよいよこの国の先行きは危ない。懸命な庶民は泥舟に乗らないで、うまく生きよう!
☆「[社説]結局、自分の足の甲を踏んだ安倍政権の輸出規制6カ月」ハンギョレ新聞1月13日
http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/35452.html
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2020年01月12日

地方政策作りに取り掛からないと遅れる

イランがウクライナ機撃墜を認めたとか、首相が緊迫の中東へ出発とか、自衛隊機も出発とか、いろんな記事があるが、なぜか緊張感がない。報道がすぐマンネリ化する感覚。教科書的匂いが紙面から漂う。今朝は「こんなのでオリンピックになったらどんな紙面になるのかね」と我が家で会話したが、五輪一色の紙面なんぞ想定するだけでも寒気がする。昨日の当ブログ記事を見て、自身が「浅い読みをしていたなあ」と慨嘆したのは、以下の記事を読んでから。昨日のブログは「『桜』名簿の扱い違法 菅長官、一転認める」を、いま確認できる最新の情報として書いた。いつもの官僚の忖度で片付ける算段が、深掘りできる現状の最深度と思っていたのだが、なんのなんの、さらに深掘りした記事があったからびっくり。「桜」の会は公金を湯水のごとく支出して、あからさまに自民党総裁たる首相の利益追究のために行われたという見方が、引用したらブログが溢れかえってしまうくらい克明に記されている。総裁選における石破蹴落とし作戦の重要な一貫になっていたことの経過が詳しいだけではない。「問題なのは、『桜を見る会』と研修会の開催日をどうやって決めたのか」「しんぶん赤旗によると、この研修会を取り仕切ったのは総裁選で安倍陣営の事務局長を務めた、当時自民党幹事長代行だった萩生田光一文科相。萩生田氏は自身のブログで『桜を見る会』開催日の決め方について、〈毎年、総理官邸と幹事長室で開催日を調整する〉(2019年4月19日付)と綴っている」(本文引用)。これが事実なら、官僚が関わっている割合は限りなく少ない。「ほんとかよ」と目を剥いてしまうほどの大暴露か。公文書など最初から存在しなかった。シュレッダーもただの言い訳に過ぎなかった。PCバックアップなんてのも端っからウソだったのか。まだ可能性でしかないが、間違いなく事実なら大規模な犯罪行為じゃないか。この疑惑を晴らすには、シブシブでも公文書の存在を明らかにするしかない。それ以外で潔白を証明する方法はない。でも、潔白を証明することが次の罪の存在を証してしまう。政権はいま、そんな悪循環の中に陥っている。少なくとも世論や検察を掌握して罪に問われる可能性を完全に消し去っておかない限り、首相は権力の座から降りられなくなっている・・・かもしれない。だからこそ、予算委を徹底的に逃げまわる。此の期に及んで「改憲改憲」とオウムのように繰り返す。そう言い続けないと強固な支持層から見放され、救いようのない孤独地獄に陥ってしまう。哀れの一語に尽きると言うしかない状況か。極北の政治を見る気がして他人事じゃなくちょびっと寒かった今朝。
☆「『桜を見る会』報道が消えた裏で“ヤバい不正”が次々発覚! 安倍首相が招待枠を総裁選運動に利用、名簿破棄でも『違法手続き』」リテラ1月11日
https://lite-ra.com/2020/01/post-5200.html
「専守防衛」の原則を捨てて遠い海外へ派兵する。「予算委」から逃亡し、「閣議決定」で国会を無視して政治を推し進める勝手型「緊急事態条項」発令。「情報統制」でどんな不祥事ももみ消し自在。強引にやるほど国民は従順になる。野党は無力。だからなんでもやり放題。なにを言ってもなにをやっても、責任を取らなくていい。政治をやる面々にはこれ以上ないくらい美味しい時代となった。これを突破する方策などあるのだろうか。ひとえにこんな政治の自滅を願うしかないのだろうか。3面「庚子の年の首相準備マニュアル」には、示唆的5項目が列記されている。なかでも重要と思ったのは「1)政権準備より政策準備 5)中間層をつかみ土俵に引き込め」の2点。地方の荒廃が濃厚になっているいま、この中身を煮詰めずに政権奪取を目指したって成功しないと思わざるを得ない。巷では立憲が、国民民主が、連合が、れいわがなどなど、合従連衡的議論が沸騰中だが、地方に目を向ける政策論議があまりにも少ない。地方における中間層とはなにか。そのことから始めないと民主党政権末期みたいな結末が再来するだけだ。政策づくりに苦手感を持っては一歩も前進できない。頭を寄せ合って、いまこそ綿密に論じようぜ!
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2020年01月11日

本日は出かけるので大急ぎで書く

1面トップ「『桜』名簿の扱い違法 菅長官、一転認める」中見出し「『公文書隠蔽・廃棄』の様相」はあんまりでかくない記事。「菅義偉官房長官は10日の閣議後会見で、『桜を見る会』の2013〜17年度の5年分の招待者名簿の取り扱いで、公文書管理法違反があったことを認めた。同法8条が定める廃棄前に必要な首相の同意手続きを取っていなかったことも明らかにした」(本文引用)。管理簿にも廃棄簿にも記載なし。首相の同意さえ得ていない、究極の手前勝手の行為だそうである。忖度か不注意か、とりあえず責任問題にする考えはないとか。17年度までの文書は「誰も指示していないのに、誰かが勝手にやっちまった。もう探してもないから再調査しない。これからこんなこといないように気をつける」というので、18〜19年はどうなったかと思えば、なんと18年4月以降は招待者名簿の保存期間が1年未満になったんだと。つまり第2次内閣以降の全期間で、最初の5年間は係の者が勝手に廃棄、「桜」追及が始まるとただちに保存期間を短縮して、全期間そそくさと廃棄する結果となった。なんとも話の続き方が胡散臭い。「民主党政権でもやっていた」という、いつもの言い訳の手口が追及の初期にあったが、いまあんまり聞かなくなった。鳩山由紀夫氏が「ぼくちゃん、国会に出席して証言するよ」なんて言われたら、首相に波及して逆効果だからか。自分の在任期間中の文書は07年の第1次内閣分以外は全部廃棄したが、本音は残っている過去全部を破棄してしまいたいんだろうな。「真相究明のカギとなる招待者名簿について、政府は『第2次安倍政権以降の招待者名簿はすべて廃棄済み』と説明し、再調査しようとしていない」(本文引用)とか。
3面に「「桜』名簿 公文書扱いされず 管理・廃棄簿記載なし■廃棄前の同意手続きなし」中見出し「違法行為の処分 菅氏触れず」がある。これまでは「ルールに基づき適切に保存・廃棄」(本文引用)と説明していたのが、一転「知らないまに勝手に廃棄しちまった」「でも、もうないから、再調査しないんだもん」と言い訳する。察するところ、「年が明ければ国民は(バカだから)すぐ忘れてしまうさ」という頭でいるとしか思えない。いやいや、追い詰められてボロが出てきていることも否めない。管理簿や廃棄簿へ記載せず、首相の同意も得なかったというルール無視。これが本当なら首相の意向が浸透しすぎて、「決済しないでもおんなじ。めんどうだからすみやかに、やっちまえ」という空気が蔓延している証拠でもある。でなければ、「またぞろトカゲの尻尾切りされるのか」と、官僚内部に怨嗟の声が渦巻いているんじゃなかろうか。「ルールを無視して公文書を管理していたことを1週間で3度も認める異常な事態に陥っている」(本文引用)。しかも、名簿が本当に存在しないのか、改めて調べる気もない。首相に至っては、オーナー商法が指摘されているジャパンライフの元会長の招待を記者に問われ、名前もわかっていて本人が招待状を公表し、企業の宣伝に使っているにも関わらず、「招待者については個人に関する情報であるため、回答を差し控えている」(本文引用)などと御託を並べる。「個人に関する情報」で明らかにしたいのは「首相枠」であるかどうかだけで、元会長についての情報はすでにこれ以上不要なほど明らかになっている。それでも権力の座にしがみつく。「改憲改憲」などと繰り返す。嘘も百万遍つけばホントになる、というが、まだ百万遍までいっていない。ホントになるまで頑張るぞ、と言いたいのだろうか。
ところで、イラン情勢の緊迫が一時的に緩んだような現在だが、中東訪問しようとしていた首相は弾道ミサイル着弾を受けて、危なくなったので「訪問は一時中断」することにした。そして、イランと米の首脳がエスカレートしないよう配慮したとみたら、すぐに中東訪問を再開する意向を表明した。不動の信念だったのは海自派遣の決定だけ。我が身が危なくなったらすぐ尻尾を巻くが、自分のことでなければ「固い信念」「あらゆる困難なにするものぞ」というわけか。一触即発で、「調査・研究」なんてすぐに消し飛んでしまうような危険があるというのに、平気な顔なんだからなあ。いま行くよりも、戦火をくぐって出かけて和平を勝ち取る方が、よほど積極的平和主義じゃないのかね。リーダーとしてのアピール性高いと思うんだけどね。
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2020年01月10日

勝手に振り上げたコブシがカユイ

1面トップに「米・イラン 全面衝突を回避 トランプ氏、軍事報復せず イランもシグナル」がある。とりあえず一時的沈静化に向かうか。今回は、米が勝手に始めた危機だったが、「イラン側が意図的に、米側に被害が出ることを避けたフシもある。イラクには事前に攻撃を通知しており、米側にも伝わっていた」「米情報機関は偵察衛星やイラク側からの情報をもとに、標的となった基地を事前に特定し、駐留する米兵らを防空壕などに避難させる指示が出されていた」(本文引用)というわけでとりあえず危機は回避されたが、でも、安心してはいけない。2面「米・イラン 緊張なお 『危機また訪れる』専門家 武装組織の偶発的衝突も」と「司令官殺害の根拠 米国でも疑問の声」では、イランの激しい反発はトランプ氏にとって予想外だったとある。もともとやらでもいい核合意からの離脱と経済制裁、そして司令官殺害に至る全行程が、今回のような事態を招いたことは明白だ。沈静化したのは司令官殺害に対するイラン政府の反発だけで、イラン国民の憤りには多分なんの変化もなく、核合意離脱以来の米の振る舞いが改められる様子もない。逆に米はイランを再び交渉のテーブルにつかせようと、新たな経済制裁を科すつもりでいるという。いまも横柄な顔をしてコブシを振り上げたままでいるのだから、米とイランの関係はトランプ主導で始まった出来事の振り出しへ戻ったに過ぎない。このあと最初に振り上げたコブシをそのままに、イラン内部の不安定さを誘発させるのが米の常のやり方で、経済制裁は武器を行使しない戦争の一形態。米シンクタンクの専門家いわく。「制裁解除など現実に即した交渉を進めない限り、危機はまたすぐに訪れる」(本文引用)。それと関連するかどうか、以下のような記事がある。「ウクライナの旅客機がイランの首都テヘラン付近で墜落した事故に関し、米主要メディアは9日、イランがミサイルで撃墜した可能性が高いとの米政府の分析を一斉に報じた。イラン側はミサイルによる撃墜を否定しており、ウクライナ機の墜落事故が米イラン対立の新たな火種になる恐れが浮上してきた」(本文引用)。まだ緊張は続く。
☆「ウクライナ機、イランがミサイルで撃墜か 米当局分析」日本経済新聞1月10日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54246090Q0A110C2000000/?n_cid=NMAIL007_20200110_A
4面「自衛隊派遣準備が本格化 河野防衛相 米イラン衝突『起きぬ』」には、政府は自衛隊を中東海域に派遣する方針を堅持し準備を進めている、とあり、アベシ談「日本はすべての当事者に対して、自制的な対応を強く求めてきた」スガシ談「トランプ氏が軍事力を行使したくないと述べていることは、地域の緊張緩和に資する」外務省幹部談「米イランともに衝突は望んでおらず、これで一区切りだろう」(というわけで)「こうした状況を踏まえ、首相は予定通り11日から中東のサウジアラビアなどを訪問する方向で調整している」(本文引用)らしい。外交巧者の演出もいよいよ神がかってきて、アベシ主導で世界に平和が訪れた・・・みたいな宣伝は国内だけにしておいた方がいい。訪問予定はサウジ、UAE、オマーンで、日程は11〜15日という。またなにかあったらどうするんだろう。まさか、再び中止とかいうことになるのかな。コーノシは「米イランの軍事衝突が起きた場合の対応を問われ、『そのようなことは起きないだろう』と否定した」(本文引用)というが、国会審議なしの「閣議決定」がどんな結果を生むか、やたら楽観しているのがかえって気になる。石油の中東依存に不安があるなら、いくらでも対応策はある。当ブログで以下の記事を紹介したのは昨年6月26日。海外備蓄基地を増やすとか、ベネズエラから輸入とか、ロシアから天然ガスパイプラインを引くなどのほうが、軍事力誇示よりよほど楽なはずなんだけど・・・。
☆「我が国の石油・石油ガス備蓄」独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構
http://www.jogmec.go.jp/library/stockpiling_oil_003.html?fbclid=IwAR24EIjpvqbzTbZwyPJmZkEfA_o5sjpyOwCQwk1SCNRvhq3WKZKd9lL-EXU
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2020年01月09日

流動する時代の荒波に流されないためには

1面トップが「イラン、米軍拠点に報復 駐留地に弾道ミサイル イラク トランプ氏声明へ」で、「桜を見る会」も「IR疑獄」もかき消すようになくなったか、と思いきや、「IR」がかろうじて29面に載っていた。逮捕されている秋元司氏のほか「5人」のうちの一人の話。だんだんボロが出てきつつあるのはわかったが、「桜」はどこへいったやら。イラン情勢の緊迫はもちろん頭から消したらいけないけれど、野党は流されちゃいけないね。3面に「自衛隊員ら懸念の声 防衛省幹部『年末と情勢変わった』」の記事がある。緊張緩和に向けて外交努力を尽くすが、自衛隊派遣は予定通りとか。外務省は米など関係国と連絡をとって情報収集中。同盟国と友好国(米とイラン)両方に配慮というが、調査・研究などと銘打つ軍事介入を図りながらもう片方に自制を促すなど、「両方配慮」はかなりあやしい。首相としては国内の不安定さが雲散霧消して、「してやったり」とほくそ笑んでいるはず。今日の株価は昨日の大下落から一転、また大幅上昇中。全面戦争への懸念がいちおう薄くなったからという見方らしいが、ここで思い出すのは、かつてとある経済界の大物氏が「そろそろどこかで戦争でも起こってくれないと、日本経済が」と概略おっしゃったこと。「わっはっは!」と不穏な笑い声が続いたかどうか。現在の日本経済は国策がいっしょうけんめい支えてもジリ貧を隠せない。ついに自立できる足腰を失って、オンブに抱っこでお国の首や背中に抱きつくみっともなさ。最後の手段たる「戦争依存型経済」にじわじわ傾斜していく様子が丸見えだ。戦前の「世界に冠たる大軍事国家」はどうして形成されたのか思いだそう。ものすごい軍事力を誇る一方で国民の生活は、必ずしも潤ってはなかった。いま国が目指すのは、同じように国民を絞り上げ、掠め取った富のすべてを軍事国家化のために投入すること。そんな目論見は、改憲を経なくても、実体として完成直前に迫っている。イラン情勢は、彼らが望む方向に進めば、まさに「ワイマール憲法に学べ」が結実する絶好のチャンスというべきか。少なくともスキャンダルまみれの政権末期を乗り越えて「院政」を敷く絶好の花道になるかもしれない。そんな思惑に対抗する方法はあるか。熟考を要する時期にあると痛感する。
トランプがトランプのカードを操るごとく世界を操る。以下の記事をどう読むべきか。「米国防総省によると、イランは8日にイラク中西部アンバル州のアサド空軍基地と北部アルビルの基地を弾道ミサイルで攻撃した。トランプ氏はこの攻撃による米国の死傷者が出なかったと明らかにした。『イランが身を引いているようだ』とも語り、イランがこれ以上の事態悪化を望んでいないとの見方を示した」(本文引用)ということは逆に、イランの軍事的な判断力の正確さ、周到さを感じさせる。また、国内に目を転じると、9面週刊誌広告に「安倍『もう疲れた』9・7退陣表明 2020政変 カジノ捜査キーマンの結婚式“主賓”は菅長官 ▼安倍『最後の組閣で処遇する』大臣にした“兄貴分”の実名 ▼昭恵夫人がライバル心『あの人の連続記録は抜いてほしい』 ▼菅は河野太郎擁立で岸田潰し石破に接近する野党幹部 ▼政治資金で不倫進次郎は雲隠れポスター疑惑に新証言」の記事がある。この週刊誌の報道が世を騒がすことは度々あるので、真偽はどうか、ちょいとばかり興味津々。たぶん、複数の流れを予測して、各々の可能性を頭に入れておく必要があるのだろう。個人の力を超えて考えることのシンドさを感じる今日この頃。個人を確立する自立的作業が育っていないこの国では、だれもが「自立」の意味をとか身損ねていて、ブログ主自身ホントきつい作業だと思うばかり。世界情勢から国内、そして地方の具体的事象に至るまで、世の流れに揺さぶられて短い視野で動き回るのでなく、資料収集から分析・研究などすべてにわたる正味の議論ができる環境が欲しいと思う今日この頃。
☆「トランプ氏、軍事力行使望まず 対イラン追加制裁表明」日本経済新聞1月9日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54192930Z00C20A1000000/?n_cid=NMAIL007_20200109_A
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2020年01月08日

あっという間に戦火が拡大していく

3面「イラン 強まる報復論」中見出し「米国防総省をテロ組織に指定」「米軍、イラク撤退『文書』巡り混乱」「『今世紀最大級の緊張』国連事務総長」。重要な内容ばかりなのに、なぜかあるべき緊張感からは遠い。イラン国会が米国防総省をテロ組織とし、殺害に関与した米兵をテロリストと指定。革命防衛隊「コッズ部隊」に2億ユーロ支出決定。イラクでは6日、議会の決定を受けて首相が米軍撤退に向けた協力を米側に要請。米軍からはフライングか、撤退を通知する文書が出回り、直後に米国防総省が否定。米のイラク侵攻開始は03年3月。17年も戦乱の続くイラクで、近隣諸国はもちろん、米兵にも厭戦気分が広がっている。もしや司令官殺害の無人機操縦は米本土から行われたか。ハリウッド映画「ドローン・オブ・ウォー」で描かれたストーリーが現実となっている。トランプ政権は国連安保理会合へ出席しようとしたイランのザリフ首相にビザ発行拒否。グテーレス国連事務総長は「地政学的な緊張が今世紀最大レベルに達している」(本文引用)と声明。アラブの反米感情は高まり、米軍基地などへのロケット弾攻撃が激しくなってきた。「米国の関連施設を直撃すれば、情勢のさらなる悪化は避けられない」(本文引用)と言ってる間に、弾道ミサイル攻撃の報が!
4面の「中東派遣予定通り 菅氏表明 日程変更せず」では、河野防衛大臣が「『(派遣方針の)閣議決定の時は、米国とイランの緊張がここまで高まっていなかった』と認めつつ、『現時点で閣議決定を変更するには至っていない』と述べた」(本文引用)とある。改めて時系列をおさらいすると、「12月20日ロウハニ会談。翌21日トランプ電話会談。27日米民間人死亡事件。同日、海自の中東派遣閣議決定。31日、米は750人増派を発表。1月3日イラン司令官殺害事件」で、ベトナム戦争の推移を記憶していれば、米がこの事態をつくっている、というのがシロウトでもわかる。日本政府だってそのくらいは推測できるはず。逆に、推測して閣議決定を急いだのか、とシロウトは邪推する。昨日の首相は、まだまだ続投したそうな気配を見せる。足元に火がついているのにそ知らぬ顔というのが怖い。1面の「桜を見る会 廃棄記録なし 名簿5年分 指針違反」には、ついに決定的な法違反が明るみに出た可能性大。「菅義偉官房長官は7日の記者会見で、内閣府が『桜を見る会』2013〜17年度の5年間分の招待者名簿の廃棄記録を残していないことを明らかにした。政府の定めたガイドラインに違反するだけでなく、繰り返し主張してきた『廃棄した』ことを裏付ける証拠文書すら残していないことになる」(本文引用)。菅長官の言いたいのはいつもの通り記載ミスした担当者の責任、との一点に尽きる。「菅氏が廃棄記録がないことを認めたことを受け、記者団は『名簿が存在する可能性がある』として再調査の意向を尋ねたが」「『「廃棄した」というのであればないと思っている』と述べ」(た)「公文書管理法第8条」(は)「保存期間満了後の行政文書を廃棄する際に首相の同意を必要とする」(したがって)「廃棄簿への記載がないということは義務付けられている廃棄の審査を経ていなかったとしか思えない」(本文引用)ということになるらしい。もはや屁理屈で逃げ切ろうとする意図しか見えない。以下のような事実も発覚している。入札前に委託業者と打ち合わせしていたとは、オヌシらずぶずぶの悪じゃのう。まともに議会(国民)と向き合えず、もはや配慮もなく自分勝手にしか振る舞えない。品格も何も失ったものたちが、寄ってたかって政治を操る。そんなんで国民の生死まで弄るなんて危険すぎる。と言っている間に、首相は予定していた中東訪問を取りやめたという。「この忙しい時に、うるさい」と断られたんじゃないか。それでも護衛艦は戦火の真っ只中へ送られることになる。この国のトップの勝手な判断で!
☆「内閣府、『桜を見る会』入札公告前に委託業者に日程伝え打ち合わせ」毎日新聞1月7日
https://mainichi.jp/articles/20200106/k00/00m/040/296000c.amp?__twitter_impression=true&fbclid=IwAR2tMFR8NJMc__7aXE0cgKrIuE2DlJeW2F1Hi6Mb90nNk4WdP3byjG39Jrg
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2020年01月07日

たとえ出遅れていても焦らずやるしかない

12面「社説」の「首相年頭会見 『説明』軽視、今年もか」に注目。冒頭で「政権の取り組みのアピールや自らが意欲を示す改憲については滔々と語る一方、『桜を見る会』をめぐる質問にはほとんど答えない。説明責任に真摯に向き合おうとしない安倍首相の姿勢は、年が改まっても変わっていない」(本文引用)とある。今年の「最大のチャレンジ」はオリ・パラと全世代型社会保障の実現と胸を張るが、その内容たるや、オリ・パラは当初の7300億円が3兆円を超える成金・カネまみれ。JOC前会長はフランス捜査当局に五輪招致をめぐる贈収賄疑惑で訴追されるなどもあって、首相の好きな「真摯」とは程遠い状況のまま。全世代型社会保障の実現なんて言葉だけ。消費税増税で企業へ振り分けた残りを使ってもこれだけマイナスの影響が続いたら、企業への恩恵すら焼け石に水。ましてや全世代型社会保障はすでに「絵に描いた餅」状態。そんな失点を解消しようにも、「外交巧者」の謳い文句はどこへやら。米の仕掛けた対イラン撹乱作戦が宣戦布告なき第3次世界大戦の勃発を懸念する段階に突入したいま、「日本ならではの外交」なんていう口癖の格好付けだけではどうにもならない袋小路。緊急事態への非常対応を閣議決定という「緊急事態条項」の真似事で実施。護衛艦が被害を受けたらトランプに続く「反撃」をさらなる「閣議決定」で押し通し、いよいよ(改憲前に)「実態はすでに緊急事態条項」というところまで突き進む算段か。まさかのまさか、「緊急事態」を演出する中で国民の敵愾心を煽り、「改憲」まで突き進むか。ゴルフ三昧はそんな緊張に対する彼流の構えなのかもしれない。それゆえ中東海域への自衛隊派遣に平然と固執して見せたのかも。「改憲への国民的意識の高まり」も、今ではなくイラン情勢の激変でかなり早い時期に爆発的に高まると見ているのだとしたら、対する側が旧来の戦術でこれと向き合うのは、すべてに遅れを取る可能性がある。危機感はそれくらい切迫したものになっている。
1面に「『無制限濃縮』イランが宣言 司令官殺害受け決定」がある。イラン政府は米の暴挙に対して抑制的な姿勢を維持している。「保有するウランの『無制限濃縮』に着手すると宣言」(したが)「国際原子力機関(IAEA)の査察受け入れは継続するほか、具体的な開始時期は明示せず、国際的孤立を避けたい思惑も透ける」(本文引用)とある。一方で、「イランのジャムカラン・モスクには1月4日『凄惨な戦いに臨む意志』を示すジハードの赤旗が歴史上初めて掲揚された」との報道映像も世界に発信されている。日本はといえば、1週間を経ずして急激に移り変わっていく情勢を横目に、「日本ならではの外交」を粘り強く勧めるつもりでいる。どう粘り強く? 中東に自衛艦を派遣するのと同時に、今月中旬にサウジアラビア他の訪問を検討中とか。もちろんいますでに、ヨーロッパ各国も活発に動いている。したがって彼が外交巧者かどうかと関係なく、事態は進むべき方向へ進んでいる。1月4日当ブログ「1週間で事態が激変、あの人はゴルフ中」で、米からもイランからも「あんたはイラン」とニベもなくあしらわれたあの人だ。その他大勢にはなるだろうが、信頼性のある「外交」を展開できるかどうか、とても期待はできない。逆に、二股膏薬ならぬ本音を疑われ、揺さぶりをかけられる可能性もある。そんなとき、安保法制の拡張解釈で武器使用を手始めに世論の変化を読み取りながら、軍事行動をエスカレートさせていく目論見もありうる。国内的には、全国津々浦々に広がっている保守組織の末端を水面下で総点検し、強化に励み、世論を煽る道具として駆り立てていく。改憲はそんな流れの先に本気の姿を表す。衆院解散は世論の流れが、彼らが望む方向に変わったか否かを示す、リトマス試験紙になるに過ぎない。つまり、解散があった時には、すでに流れは決まっている。そんな結果を招かないための方法はあるか。少なくとも地方においては、地方に根ざす課題を明らかにして、保守組織に取り込まれた人々を切り離す努力を進める以外に有効な方法はない。すでに出遅れの感が強くとも、それをやりきることでしか光明を見出す方法はありえない。
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2020年01月06日

第3次世界大戦の足音が地球を揺るがす

7面「社説」の「米イラン緊張 報復の連鎖を避けよ」は、「この危機を直接引き起こしたのは、またも米国の唐突な行動である。イラン国民に広く知られる革命防衛隊の有力司令官を、空爆により殺害した」「国連事務総長は『新たな戦争に対応する余裕は今の世界にはない』と警告」「トランプ大統領は1年半前、イラン核合意から一方的に離脱し、経済制裁を再開した。そこから悪化した緊張関係が、今回の行動によって中東全体の緊迫へと一気に高まった」(空爆現場はイラクの首都で)「イラク首相は『主権の侵害だ』と反発」(米は3500人増派を決定)「反米感情を煽っているのは米国自身である」「真相がどうあれ、この人物(注:トランプ)が米軍の最高司令官を務めている危うさを改めて痛感」(本文引用)とある。中東全域で戦火が拡大してしまった場合、世界が大混乱に陥るのは間違いない。いつか極東をも巻き込む宣戦布告なき第3次世界大戦の勃発。そう考えると、発端はかなり前からあったとも言える。かろうじて保たれていた均衡が崩れたのはいつだっただろう。ひとつ思いつくとまたひとつ遡る過去に原因がみつかる。次々に仕掛けられる戦争の火種が、絶えることなく緊張を持続させてきた。そして爆発!
2015年2月9日当ブログ「<戦争の世紀>からの出口戦略が必要だ」には、「シリアと国境を接するトルコ南部キリスのシリア人避難所の高校で、男子高校生の9割近い280人が『ジハード(聖戦)に行く』と個別にシリアに戻り、死亡もしくは行方不明になっていることが避難所の高校教諭らの調査で分かった」と新聞を引用。「この避難所では、日本の高校1年生にあたる10年生から3年生にあたる12年生まで320人いた生徒たちが、いまは40人ほど。トルコにある10カ所余の避難所で行方不明の高校生は数千人規模に上るとの可能性が語られている」。「基本はポストアメリカ」「堕ちていくアメリカの置きどころを明示した<混沌後の安定>こそ、戦争の世紀を終わらせる最後の出口戦略になるのではないか、と思えてならない」と書く。今日の社説に戻ると、「その中東近海に自衛隊を派遣することを、安倍政権は先月に国会議論もしないまま決めた」「『有志連合』には加わらないとはいうものの、反米勢力からは米軍と一体とみなされても不思議ではない」(本文引用)との指摘があり、戦争へ突き進むのか、低迷する経済の活路を、戦争で活発化するハゲタカ経済に見出す算段か、どちらにしても危険極まりない企図がゴルフざんまいの日々の向こうに見える。ゴルフボールはまさに国民の姿そのもの。
戦争が出来る国であることは、戦争で儲かる国になることでもある。ただし、負けない限りの話。これだけ経済環境が荒んできた国にとって、具体的戦闘でなくとも、日々進歩し更新を要求される武器供給市場の存在は、長らく待望してきた有望な活力源。戦争が文明を発展させ、文化生活をより良くしていく原動力となる。そんな幻想が歴史を動かしてきたと言っても過言ではない。平時の経済活動は「平時」というタガのために不自由を強いるが、戦争経済は「戦時」の名の下に、無理難題をごり押しして突き進む。我らの身の回りで「戦争」がきっかけとなって生み出されたものの多さに驚くばかり。先の戦争でこの国はどれだけ多くの戦費を費やしてきたことか。軍艦、航空機、戦闘車両等々のすさまじいほどの威容が、それほど豊かでもないこの国にどうして確保できたのか。戦時を前提とした生き方を普通のものとして受け止める庶民の貧しくつつましい生活があった。搾り取られてもそれが前提の人生だったから、不満は積み上がらなかった。よく考えると、現在の政治が目指しているのは、まさにそんな状況なのだと認識せざるをえない。ギリギリを生きるだけで満足するまで人心を誘導する。かつてそんなふうに辛抱強かった国民を再現するために様々な施策を行い、徹底的に搾り取っていく。庶民は戦争でようよう息をつく国家の道具となり、生き死にまで操られる存在として、まさに軍艦や鉄砲の弾と同等の位置に落とし込められていくことに、喜びを見出すようになっていく。戦争経済は平時を好まない。平時が戦争で回される経済を壊すからだ。それゆえいつか人々は、平時を疎ましく思うようになる。
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2020年01月05日

750がもう3500で10000に迫る

1面左に「対イラン 米3500人増派へ 中東周辺国 広がる緊張」の記事がある。昨日のブログ「1週間で事態が激変、あの人はゴルフ中」で「3日の新聞7面に『米軍 中東に750人を増派へ バグダッドで米大使館襲撃』の記事があった」と書いたばかり。あっというまの750人から3500人(いや、詳しく記事を読むと、小刻みに増派している様子もあって、実際どのくらいなのか、ブログ主にはよくわからない)。時系列をおさらいしておくと、12月20日ロウハニ会談。翌21日トランプ電話会談。そして27日に米民間人死亡事件。その日に海自の中東派遣を閣議決定。31日に米は750人増派を発表。米によるイラン司令官殺害事件は1月3日。そして1月5日には米兵追加3500人。「イラクには、過激派組織『イスラム国』(IS)の掃討作戦で、約5千人の米軍部隊が駐留している」(本文引用)というから、すでに1万人になろうかという軍隊が派遣されることになる。ベトナム戦争の始まりを思い出す。手持ちの資料で探すと1961年6月16日「南ベトナムで初の米兵戦死」の記事があり、米の南ベトナム駐留軍事顧問団を685人に増員。南ベトナムで非常事態宣言が発令され、11月14日にはケネディ大統領が(いつのまにか千人になっていた)軍事顧問団を2年計画で1万6千人に増強すると決定。翌年2月にはすでに4千人、12月には1万人近く。63年はケネディ暗殺の年で、戦闘激化。64年8月2日、米のでっち上げトンキン湾事件が起こり、同月4日北爆開始。翌年にはB52が加わる大規模な戦争に突入していく。65年中旬の時点では米兵総員12万5千人。薄くなる記憶の中で、最終的には50万人を超える総力戦になったのではなかったかと思う。はじめはゆるゆると、そしてある瞬間から歯止めがかからなくなり、爆発的な戦力投入で抜き差しならない事態に突入していく。
当時はインターネットなどなかったから、状況がよく呑み込めなかったものの、とんでもないことが起こっているとの気分は共有できた。いまはどうだろう。事態の推移がすごく速い。しかも、日本の関わり方が当時とは比べものにならないくらい濃い。まさかの自衛隊員の犠牲とか、戦争そのものへの関わりが深くなり、抜き差しならない関係に落ち込んでいく可能性が、過去と比べること自体意味がないと思うほど大きくなっている。そんな可能性を秘めた緊張下にある現在、「調査・研究」などというとぼけた閣議決定の身軽さで、ロウハニ師にもトランプ氏にも腹の内を見透かされながら、護衛艦を激動の地へ派遣する。ここでいう閣議決定は、現行憲法下で強硬に発令された緊急事態条項の表現形。この重要な決定を、3面「トランプ氏『戦争も体制転換も求めない』 米、戦略見えぬイラン攻撃」中見出し「猛反発 読み違い」の記事関連で「中東情勢 具体的言及避ける 休暇の首相、4回目のゴルフ」として「昨年6月に米国との橋渡しを自負してイランを訪問した首相は12月28日から休暇に入り、ゴルフをしたのは4日で4回目。記者団に『おかげさまでゆっくりできました』と語った」「緊張する中東情勢について記者団から問われ、『今月、諸般の事情が許せば中東を訪問する準備を進めたいと思っている』とだけ述べた。政府は昨年末に自衛隊の中東派遣を閣議決定し、首相は今月中旬にサウジアラビアなどへの訪問を調整中」(本文引用)というノーテンキ。昨日のブログ記事で書いたように、ロウハニ師からは「『日本が口出しする余地はない』と言われたようなもの」。トランプ氏からは「『米イラン協議の仲介など余計なお世話だ。お前は黙って俺の後をついてくればいいんだ』と言われたようなもの」という自分の立場を内心では感じていてもいいはず。普通にそう思う一方、いや、うすうす感じてはいるが、まともに実感してしまうと自意識が崩壊してしまうから、むりに意識の奥へ封じ込めているのかも、と推察したり。ある意味、崩壊寸前の精神状態を隠す見栄っ張りと見るべきか。そんなリーダーに引きずり回されるこの国って、いったいなんなのだと思いつつ、それを乗り越える具体的発想が求められる今を痛感する次第。
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2020年01月04日

1週間で事態が激変、あの人はゴルフ中

3日の新聞7面に「米軍 中東に750人を増派へ バグダッドで米大使館襲撃」の記事があった。発端は昨年12月27日キルクークで起きたイラク軍基地へのロケット弾攻撃で米民間人死亡、複数の米兵が負傷したことが原因という。でも、それは今回の緊張の最初のきっかけではない。ほんとうの発端は国内事情で劣勢に立っているトランプ米大統領が、挽回を策して仕掛けた対イラン制裁だったのであり、それがなければこんなにこじれることはなかったとしか言いようがない。本日の1面トップは「米、イラン司令官殺害 ハメネイ師予告『激しい報復』」で、こうすればこうなるの必然的連鎖がどんどん進んでいく。昨年12月27日は「防衛省設置法の調査・研究に基づく措置」として海上自衛隊の中東派遣が閣議決定された日で、下記記事では「ソマリア沖のアデン湾で海賊対処活動に就いている自衛隊のP3C哨戒機のうち1機と、新たにヘリコプターを搭載できる護衛艦1隻をそれぞれ派遣する」(本文引用)という状況。「船舶警護を行う有志連合への参加を求めた米国と、最も情勢が緊迫しているホルムズ海峡を活動範囲から除外することで沿岸国のイランに、それぞれ配慮した、という」「この『配慮』について、米国とイランはどのように評価しているのだろうか。感謝されているのであれば、配慮であると胸を張ることもできよう。実際の状況は少し異なっていたようだ」(本文引用)あれれっ?? 来日したロウハニ師との会談で、首相は、イランの核開発合意を損なう行動に強い懸念を表明し、米との協議を進めるよう働きかけたとあるが、ロウハニ師に「『米国が一方的に核合意を破棄した。協議するかどうかは米国とイランの問題だ』と一蹴された」「『日本が口出しする余地はない』と言われたようなもの」(次のトランプとの電話対談は)「『この問題はイランに全面的な責任がある。国際社会とともにイランに対する圧力を強めていこう』。要するに、『米イラン協議の仲介など余計なお世話だ。お前は黙って俺の後をついてくればいいんだ』と言われたようなもの」(本文引用)というオソマツ。その後に続くゴルフ外交の記述はとてつもなく哀れな話で、紹介するのが可哀想になるシロモノ。そんな嘆かわしい「外交」の果てにある海自中東派遣だが、調査研究が目的だから、日本籍船を守るための防護活動ができない。近場の事態で海自はいま大忙し。そんなんでなにができるの、という状態らしい。
☆「米国とイランから『余計なお世話』と言われた日本 安倍首相は米国とイランの仲裁役が務まると本気で考えているのだろうか?」論座RONZA1月3日
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019122900001.html
と、そこに発生した、米によるイラン司令官殺害事件。関連する日付を並べると、12月20日ロウハニ会談。翌21日トランプ電話会談。そして27日に米民間人(たぶん戦争請負会社の社員)死亡事件。その日に海自の中東派遣を閣議決定。イラン司令官殺害事件は1月3日。つまり2週間ほどのあいだに事態があわただしく展開しているということ。それで首相はというと、いまは盛大に静養中。美食にゴルフにフィットネス。出る幕がなくなっているというべき状況か。いつも刺激的な表題の月刊誌が4面で「安倍『9月退陣』の潮目 『「官邸分裂」で政局の一年に』 『4選固辞』の安倍の理想は、余力を残しての五輪後退陣と『岸田政権』での院政。『禅譲阻止』で動く菅義偉との確執は隠しようがない。後継争いがもつれる展開となれば、安倍は辞め時を失する可能性も」(本文引用)と頑張る。小泉氏や河野氏、IRやその他裏金議員などなど、自民党内のゴタゴタが相次いでいる。なんでいまになって急に、というのが偽らない疑問だったが、どうもポスト安倍の党内闘争が激化しているらしい。「つまるところ自民党ではなあ」と思いつつ、同じことなら石破になって「恨み重なるアベ」とばかりに院政と対決してほしいね。それで自民党がさらに没落していくのだったら、一つの方法かも。ただ、その後に出てくるのがなにになるかが大きな問題で、野党連合政権といっても、中身がなかったらまた同じことになる。いま必要なのは、卵の殻より中身を確立することが急務と思う所以。特に地方の具体的課題がとても重要なカギになるはず!
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2020年01月03日

「自分」とは多様にある「相手」のこと

まず1面「折々のことば」から始める。「自分で見て、自分で考えて、自分で知って、その中で自分で表現をして表明をする。そこからしか自由や権利は生まれません。 卯城竜太 あいちトリエンナーレの『表現の不自由展・その後』中止問題をめぐる参加アーティストらの会見で、美術家集団『Chim←Pom』のリーダーはこう述べた。もちろん『自分で』と言うのがどう言うことかはすぐには見えないし、さらに彼らのその自由を擁護し支える人々の自由なしには難しい。でも、すべてはそこからしか始まらない」(全文引用)。経験的に言って「自分で見て、自分で考えて、自分で知って、その中で自分で表現をして表明をする」という行為の困難さを思う。間違っているかもしれないと自覚しながら最初の瞬間に立つ。背中にのしかかる重圧を引き受ける覚悟。これが、まだ曖昧な自分自身の内面の表出を妨げようと、手ぐすね引いて待ち構えている。「考えが固まるまで、やめておこうか」と引き下がったとたん、すべてが終わりになる。自分を折りたたむためにいつも自らの内部に潜んで足を引っ張る魔物。「『自分で』と言うのがどう言うことかはすぐには見えない」とは、まさにその通りとしか言いようがない。これはほんとうに苦しいことだ。「さらに彼らのその自由を擁護し支える人々の自由なしには難しい。でも、すべてはそこからしか始まらない」。だからそこから始めるしかない。
31面「2020どう生きる」は「合わせない 漂う『空気』 大事なのは自分の軸」「『推し』アイドルが生きる力■人生の責任 他人はとらない」というテーマで綴られている。「『空気』に流されたことはありませんか。コミュニティーがせまければ、同調圧力は強まる」「たのしいくるしいおともだち/(中略)おそろいの入れ墨/こころに彫っている」(劇作家の鴻上尚史さんは語る)「日本はそもそも農耕文化であり、かつ島国で、異文化に侵略されていないため同調圧力が強くなった」「江戸時代までの日本人には、自分と関係のある人たちだけでつくられた『世間』しかなく、関係ない人たちでつくられた『社会』という考え方はなかった。日本人は運命共同体である『世間』内で周りに合わせて生きてきた。明治期に近代国家に移行してから、工場や軍隊、会社など『社会』という考え方を強引に導入した。しかし、何百年と続いた『世間』は中途半端に残り、日常の様々な場面で現れる。その名残が『空気』だ」(本文引用)
「空気」から抜けること。それは、別の「空気」をつくることではありえない。そこで「折々のことば」の最後の一節が重い意味を持ち始める。「『自分で』と言うのがどう言うことかはすぐには見えない」ゆえに、「その自由を擁護し支える人々の自由なしには難しい」の心境に到達するのに不断の自己検証が必要になる。それがまた新たな「空気」を形成することになりかねない。「その自由を擁護し支える人々の自由」をどう身の内に位置づけられるか。「自由」を確保することの重たさを感じる。身の内に同居する「社会」と「世間」のあまりの異質さに戸惑う。「『他人に合わせても、あなたの人生を決めてはくれないし、責任もとってはくれない。合わせても何の得にもならないということを覚えておいてほしい』 同調圧力は一方向に働くけれど、その逆は十人十色。『合わせない』はいろいろあるのがいい」(本文引用)。というわけで本日の新聞は1面と31面が遠くにありながら密接に連動している、興味深い紙面の造りだった。
民主主義を標榜している組織でも、異議を発するとたちまち陰に陽に「同調圧力」が高まることがある。ときには「怒り」ときには「無視」と、否定して過去のものになったはずのやり方が復活する。「異論」を封じるのではなく、すべてを同じテーブルに置き、互いに主張し合う風潮があってもいいはず。主張して、ギクシャクしないで重なり合う場所を求めて延々続けられることが大切なのだと思う。「日本国憲法を守ろう!」と主張するなら、憲法の日常的実践を追い求める視線があっていい。それがないと、「日本国憲法」は気づかないまま「骨抜き憲法」に成り下がっていく。その危機を思う。
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2020年01月02日

まず同胞市民の課題が軸になる

休刊日でブログは一休みの予定だった。でも以下の記事を読んで、午後遅くやはり書くことに決めた。特に最後の一文の重要性を痛感しまず引用。「政治学者ヤシャ・モンクは、世界的に権威主義的政治を台頭させてしまったリベラルの敗北の教訓を三つあげている。一つは権威主義的政治を過小評価し、『舐めた』こと。次に、自分たちの無力さに気づくまで野党共闘をやらなかったこと。そして同胞市民に対して何ができるかというポジティブな打ち出しをやらずに、敵の失政の宣伝ばかりやったこと、である」「2020年の日本政治は、史上最長の政権が瓦解していく過程で、与野党のどちらが陣地を拡大するかが焦点になっていく。繰り返すが国民は電撃的な機動戦は望んでいない。『こうすれば政権を獲れる』というポピュリストの悪魔のささやきに野党が耳を傾けようものなら、ふたたび地獄の底へと転落するだろう。野党はなにをなすべきか。それは、長期的な視野に立ち、時々の風に左右されないしっかりした陣地をつくりあげることだ。そして来るべき時に向けて、それぞれの党の特性やアイデンティティを尊重しつつ、党員、サポーター、支援者たちの力を最大限に引き出せる仕組みをつくりあげることだ。それは地道で目立たない、苦難の道ではある。だが東北や沖縄をはじめとする地域のなかではすでにそれは成し遂げられている。これから耳を傾けるべきなのは、地域に根差し、地道に経験を積み重ねてきた人々の声である」(本文引用)
「『こうすれば政権を獲れる』というポピュリストの悪魔のささやきに野党が耳を傾けようものなら、ふたたび地獄の底へと転落するだろう」という一文が身にしみる。「政権奪取」のスローガンがふたたび頭をもたげているが、個人的には「?」と感じている。いまそれを前面に押し立てるのは性急すぎるのではないか、と。野党共闘を地域に根付かせるには、地域の課題をどう取り組むかにかかっているのではないか。全国的課題を掲げるより先に、地域の課題を地域に住む人々の目線で取り組むことが必要ではないか。「全国各地をみわたせば、すでにその壁は乗り越えられている。岩手県や宮城県で共産党を含む野党共闘が進化しつづけているのは、東日本大震災の復興活動をともに取り組んだからである。『オール沖縄』はまさに、安倍政権による沖縄分断への危機感から生まれ、いまや保革共同がごく当たり前のものになっている」(本文引用)。つまり、改憲、天皇制、自衛隊、日米安保等々を大上段振りかざすのもさりながら、地域の課題への地域住民の一体化を進める必要があるのではないか、と言うこと。地域の利害を背負って立ち上がる力があってはじめて、野党共闘の具体的果実が得られるのではないか、ということ。
☆「2020年 野党の課題/上」論座RONZA1月1日
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019122700003.html?page=1
☆「2020年 野党の課題/下」論座RONZA1月2日
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019122700005.html?iref=wrp_rnavi_new
ちまたでは立憲民主党の動きに対する批判めいた言辞があるが、どちらかというと排除になりかねない物言いに感じ、「また排除かよ」というげんなりした気分になる。まとまることの意義を痛感したら排除はすまい。まとまるにはどうするのが有効か、頭を寄せ合って考えることが先決だ。地方においては森林経営管理法の成立や国有林管理経営法一部改正によって、全国の山林が野放図に切り刻まれる可能性が出てきている。このことをどう考えるか。ただのスローガンとしてではなく、具体的な課題として保守層を含めた野党共闘の要にできるか。そのくらいの広さがなければ、コトは前に進まないと思う。
☆「安倍政権が後押しする森林皆伐跡地で崩落頻発? 進まぬ豪雨『人災』の検証」毎日新聞19年12月16日
https://mainichi.jp/articles/20191216/k00/00m/040/126000c?fbclid=IwAR29kDGrnUzwjhcDkqbDq5uhq-nPHYrYMxtaVeXX9EVqomhJsZvkWE13QS0
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2020年01月01日

新年にちょっとしたことを思う

1面トップ「『国会議員5人に現金』 IR汚職 中国企業側が供述 検察、符合するメモ押収」の記事。元旦にふさわしい記事だかどうだか、と思いつつ、「5人?」と疑問符で読み直す。「秋元議員プラス」ということらしい。「北海道を含むIR誘致を検討していた自治体出身の議員や超党派でつくる『国際観光産業振興議員連盟(IR議連)』の幹部らで、閣僚経験者や現職の政務官も含まれる」「『500』社は(略)日本の政治資金の仕組みなどを問い合わせていたといい、特捜部は同社側が規制法に抵触しないように『政界工作』をねらった可能性があるとみている」(本文引用)という。この6人の他に38面「中国企業側から接待か IR汚職 白須賀議員聴取へ 現金受領の可能性も」の白須賀議員も含まれる事態になったら計7人かな? もっと増えそうな気配もあるか。去年は世界の中心で輝いていた年らしい。その反動というべきか。「桜」疑獄もあるし、モリカケも積み残しだし、公文書改ざんとか隠蔽とかの記憶も生々しいし、今年は世界の中心で悪がしょぼくれる年になるかもしれない。これでもしぶとく政権が生き残るとしたら、悪いのは政権ばかりじゃない。向き合う批判勢力の側にも、なんらかの自省が必要になると思う。我らはいま、目の前にいる人々の苦悩を知っているか。悶えている様が見えているか。痛みに打ちひしがれている声を聞いたことがあるか。いまにも消え入ろうとしている彼らの思いを受け止め、自らのものとして生き返らせているか。彼らの視線を全身に受けて、対峙するものと向き合っているか。普段の自己検証がなければ、どれだけ叫んでも返ってくるものはない。それをいいことに、政治は建前をかなぐり捨て、堕落に堕落を重ねていく。人々は無力感を増幅し、底なしの淵に心を沈めていく。まず、目の前を歩いている人々の本音の声に近づくことが必要なのだと思う。いま、れいわ新選組が街頭で人々の心を掴んでいる。少なくとも人々の心で人々の気持ちを語ろうとしている。たとえ内容に異論があったとしても、彼らのやり方に異論を挟むのは難しい。話を元に戻すなら、国会議員7(or6)人+アルファのご退場とともに、極限まで来た政治の腐敗を一掃して新しく出直すために、最低限、れいわのやり方を学ぶべきだ。それは日本的に歪められた意味ではない真正のポピュリズムの拡大を、この国にもたらすような気がする。
1面には「ゴーン被告、レバノンに逃亡 自家用機で関空から? 日本への身柄引き渡し困難」の記事も。2面に関連で「保釈中の逃亡『寝耳に水』」中見出し「旅券 弁護団保管したまま」「ゴーン被告、どう出国 検査なし『100%できぬ』」「公判の開始は困難か」「天才的起業家 レバノンでの評価に陰り」があるが、どう脱出したかは特に関心がない。大金持ちの特権でなんでもできてしまうんだろう。それは腹立たしいが、1面「『政治的な迫害から逃れた』ゴーン被告の声明全文」が皮肉たっぷりで興味深い。「私は現在レバノンにいます。もうこれ以上、不正な日本の司法制度にとらわれることはなくなります。日本の司法制度は、国際法・条約下における自国の法的義務を著しく無視しており、有罪が前提で、差別が横行し、基本的人権が否定されています。私は正義から逃げたわけではありません。不正義で、政治的な迫害から逃れたのです。やっと、メディアのみなさんと自由にコミュニケーションを取ることができます。来週から始められることを、楽しみにしています」(本文引用)。日本の司法制度がこんな形で批判されるとは思わなかった。「有罪が前提で、差別が横行し、基本的人権が否定されて」いる、などと彼が言うか、と思いつつ、たしかにその通りだから否定のしようがない。司法はいまや、政府の使いっ走り。少しはホネのあるところを見せろ、と思うばかり。入管での集団暴行などはゴーン氏が被った差別の延長線上で、基本的人権などまるで保障される気遣いなどない。まず皮切りに「IR汚職」で身を清め、同時に「桜疑惑」で心を改め、モリカケにも公文書改ざんにも手をつけ、その奥のさらに奥まで追及できるホネがあるかどうか。それが、司法再興のカギになると思うんだけどな。
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2019年12月31日

不穏な自問が通り過ぎていく師走

12面「社説 2019ー2020 観覧席にいるあなたへ」は、バンクシーから話を始める。ネズミの絵に添えられた小文を引き「人類ってやつは、もっとも愚かで不公平な類の種族だ。大半のランナーは、まともなスニーカーやきれいな飲み水さえ持っていない。/生まれつきすごくラッキーなランナーもいて、そいつらは道の途中でも手厚くケアされるうえに、審判まで味方みたいだ。/多くの人が完全に競争をあきらめて、観覧席に座り込んで、ジャンクフードを食べながらヤジを飛ばすのも不思議じゃない」「人類に必要なのは、もっと大勢のストリーカーだ」(本文引用)と書く。翻訳が優れているのと同時に「社説」の書き手が繊細な心の持ち主なのだろう。すると、それを引用しているブログ主はいったい何者なのか? 「ストリーカーとは『素っ裸で人前を疾走する人』(自然科学系英和大辞典)。勤めて穏当に意訳すれば、空気を読まず、秩序を撹乱する人、という感じか。観覧席で飼い慣らされるな。許可なく生存し、嫌われ、迫害されてもなお文明を食い破る可能性を秘めているネズミは君の究極のお手本だ ー バンクシーはそう言っている。たぶん」(本文引用)とあり、最後の「たぶん」がすごくいい。バンクシーの次に、「小さな島の小さな話」に記事は移る。「それにつけてもランナーと見物人を分かつものは何だ? 問いを携え瀬戸内海の小島に渡る。広島県・尾道港からフェリーで50分、人口500人弱の百島で、今月15日までアートイベント『百代の過客』が開かれた」(あいちトリエンナーレの「余波」が百島にも及び)「対話企画の最終回、登壇した作家と、『公金を使って不快な作品を展示するのはおかしい』という参加者が対立した」「そして最後、参加者が『同意はできないが、あなたのような人がいることは理解する』と言い、二人は握手を交わしたという」「『永久に止まらずに歩き続ける旅人』。そんな意味が『百代の過客』にはあり、企画した4人はこう思いを込めた。『芸術は時に挑発的でもありますが、それは複雑な社会を表現し、自由な精神を求めて戦い続けているからです。本企画が『私たちはどこに向かって歩き続けるべきか』という一つの問いかけとなることを期待します」(本文引用。()内はブログ主要約)。まさに「空気を読まず、秩序を撹乱する人」「観覧席で飼い慣らされるな。許可なく生存し、嫌われ、迫害されてもなお文明を食い破る可能性を秘めているネズミは君の究極のお手本だ」という言葉を体現する行為が示されている。そして記事の意図は冒頭に戻る。「東京都・日の出ふ頭の待合所で、傘をさしたネズミに会ってきた。『バンクシーらしき』落書きである。描かれた場所から切り離され、都に『落書きは許容できないが、』と注記されつつ、『お正月』の演奏が流れる中でうやうやしく展示されたネズミは生気を失っている」(本文引用)。「観覧席で飼い慣らされ」、許可の範囲で生存し、檻の中に入れられたネズミとして「ジャンクフードを食べながら」ヤジを飛ばすのも叶わなくなった姿で、傘をさして雨に濡れながらなおも立っている・・・。
ふいに12月20日の当ブログ「でたらめな言葉と研ぎ澄まされた鮮烈な言葉」を思い出す。「高橋源一郎の歩きながら、考える 隣の国のことを知らない私たち」の冒頭にある茨木のり子の詩の一節「駄目なことの一切を/時代のせいにはするな/わずかに光る尊厳の放棄 自分の感受性くらい/自分で守れ/ばかものよ」の鮮烈さ。そして「韓国には、私たちの国にはない『民衆美術』のぶあつい歴史がある。それは、自国の軍事独裁政権と『美術』を武器にして戦ってきた歴史だ。いつのまにか、敗戦によって軍による支配が終わっていた私たちの国とは異なる『戦後史』をこの国は持っている。自国の軍隊や政府と戦いながら、歴史を作ってきた彼らは、作品に強いメッセージを載せることを拒まない。その感覚は私たちにはないのである」という高橋氏の言葉。「声をあげる『弱き者たち』をうとましく」思っている私たち、そしてその社会。公平であろうとする意識に忍び込む不公平な時代の残光。ほんとうは自分に向かって研ぎ澄まされなければならないのに、培った社会意識が邪魔をする。自己表現が歪んでいる。観覧席の自由を語っている。そんな不穏な自問が通り過ぎていく師走・・・。
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2019年12月30日

「喫緊の要請」に流されて深掘りを忘れるか

1面「折々のことば」より「智は、いつも、情に一ぱい食わされる。ラ・ロシュフコー 人がなす推論や判断は、期待や恐怖、自愛や憎悪といった感情に知らぬまにバイアスをかけられ、あらぬ方向に向かう。希望的観測というのはその典型だ。知性はたわみやすいものなのだ。だからだろう、知性は自らに明確な根拠や厳密な方法を課してきた。推論や判断は、性急にではなく丹念に、そして注意深くと。17世紀フランスの公爵の『箴言と考察』(内藤濯訳)から。」(全文引用)。いまこれをやらなければいつやる、という性急さに圧されて知性が流されることは常にありうる。「喫緊の要請」は瞬間的な強風となって判断を引っ掻き回し、考えるヒマを与えずに、場を強引に支配する。駆け抜けていくうしろに、多くのゴミを置き去りにしていく。あとからみれば間違いとわかっても、自らを駆り立てるように「だからこそ、いまこれをやらなければ」の無限の繰り返しに酔いしれる。振り返って修正する余裕を持てない。暴走に付き合わされる側はたまったものではない。歴史はこうして、飽きもせず繰り返されてきた。まさか、これからも・・・?
7面「社説」は「安倍政権2019年 有権者がみくびられている」と手厳しい。「今年も荒涼たる政治の光景が続いた。歴代最長になった安倍政権の3つの問題点が、はっきりと見えている。第1に『責任の放棄』、第2は『国会軽視』、第3が『官僚の変質』だ。いずれも民主主義の基盤を掘り崩している。この1年の出来事をたどれば、事態の深刻さが増しているのがわかる」(本文引用)。「3つの問題点」の最初は「不都合に背を向ける」で、閣僚の不祥事はすべからく隠蔽される。説明責任はもちろん任命責任も口だけ。モリカケサクラは疑惑を残したまま次の疑惑に席をゆずろうと必死の逃亡を謀る。悪は次の悪でかき消される。これが彼らの経験則。記事では、「老後に2千万円必要」と「北方領土」「辺野古」「県民投票の結果を無視」「汚職」「公選法違反」「大規模な公文書改ざん」なんぞも屁のカッパ。第2の「国会軽視、極まる」もまたエゲツない。まず「桜」事件。ほぼ1年間にわたる予算委逃亡は、出席すればボロが出るから逃げるしかない。だから「政権が批判される舞台は徹底的に回避する」(本文引用)。なんのなんの「回避」なんて高尚なことばで表現するようなものではない。ほっかむりして、こそこそと国会から逃げ出し、「閣議決定」という名の「臨時緊急事態条項」でことを済ませてしまう。今年はなにしろ、業を煮やした野党が「予算委開催要求書」を4月に提出したが、国会規則を無視してやっと10月に少し開いたフリをしただけでトンズラ。その少しの開催が今年のやり納めになった。実態はあきらかに「逃げ回っている」のだが、そんなみっともなさを見て見ぬ振りか、国民はおとなしい。「いまこれをやらなければいつやるのか」という性急な問題提起はあるが、その都度積み上げる反省と改良がないから、対立する側は同じことを繰り返すばかり。そして第3の「公僕の矜持はどこへ」では、まかり間違っても過去をほじくられて旧悪を暴かれないように、公文書を「破棄、隠蔽、改ざん」する悪霊たちの焚き火の炎が燃え盛る。まっ黒なケムリが永田町の空に立ち上る。「この政権は、民主主義をどこまで壊してゆくのだろう。答えは第2次安倍政権のこの7年間で明らかだ。有権者が政治の現状を漫然と放置し続けるのであれば、どこまでも壊されてゆく」(本文引用)。だが、たとえシステムが壊されても「民主主義」は70年の歴史を刻んで人々の心に残り続ける。残す知性と、それを維持する熱があれば、消えることはない。そう信じるからこそ、いま「公共」とはなにか、本気の議論が生まれつつあるのだろう。将来、政府の公文書の歴史を検証したとき、この時代だけが底なしの暗い穴となっていることを知り、そんな悪夢の時代に後戻りしない「本気の決意」が自覚される。こうして虚偽の現状は間違いなく歴史に刻まれる真実となる。
23面に「秋元議員へ贈賄認める IR汚職 中国企業側3容疑者」が載る。議員は否定しているが、すでに外堀は埋められた。これら汚れ物のすべては、どんなに隠しても、いつか必ずまとめてあからさまになる。
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2019年12月29日

敗北感がゆっくりと広がるこの社会

辞任閣僚とは菅原一秀前経産相と河井克行前法相のことらしい。「政治とカネ」の疑惑についてぜんぜん説明せず、国会にも出てこないことについて、下村博文自民党選対委員長が「隠れている、逃げているというマイナス印象しか残らない」(本文引用)と言ったとか。こんなのばっかりだ。千島のどこかで酒飲んで暴言を撒き散らした議員も、自民党離党したけどまだ反省もなく、暴言撒き散らし続行中。いやいや、睡眠障害で長く姿を見なかった人などいまは完全復帰して、涼しい顔じゃないか。近ごろとんと忘れっぽいブログ主だから、他にもいるんじゃないかと思う。だいたいこの人たちのトップにしてからが、今年は予算委員会をほぼスルーして説明責任から逃げまくる。閣議決定なんぞで重要な案件を勝手に押し通す。そんなだから「あれが許されるなら、おれも」ということになるのか。下村氏はまず自らのトップに諫言するべきだろう。「隠れている、逃げているというマイナス印象しか残らない。国会に出てきてちゃんと説明責任を果たせ」と。なにしろ国会軽視もはなはだしく、説明責任なんか無視して(簡易な緊急事態条項よろしく)閣議決定を連発。モリカケサクラ、どんなスキャンダラスな出来事があっても辞任なんてどこ吹く風。自ら進んで居直りの術を伝授しているようなものなんだから。
☆「辞任閣僚、国会前に説明を 自民幹部」JIJI.COM12月27日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019122700997&g=pol
というわけで、本日1面トップは「ルポ カナリアの歌」として「就活で急に個性問われても『脅し』みたい」の記事。「かつて炭鉱で異変を知らせたカナリア。歌が途切れるのが、危機のシグナルだった。いま、カナリアの歌は聞こえているか。まず、大人社会からのプレッシャーに立ちすくむ若者たちの声なき声に耳を澄ます」(本文引用)。冒頭、21歳の大学3年女性は、黒糖タピオカ入りのミルクティーを夕飯代わりに「志望企業でのインターンシップを終え、向かうのは就職活動の『塾』だ」(本文引用)。読んでいて、まず「黒糖タピオカ入りのミルクティー」が夕飯がわりなんて、お腹が空かないんだろうか、と心配してしまう。インターンシップってなんだろう、と首を傾げてしまう。いや、「就職活動の『塾』」ってなんだろう。さらに、「『売り手市場』といわれる世代だ。だが(略)従業員5千人以上の企業の求人倍率は0・42倍(2020年大卒)」(本文引用)って、「売り手市場じゃないじゃん」と思ってしまう。それよりなにより、大学3年ですでに就活か。つらいなあ。いま政府は国家をあげて企業利益のために突っ走っているのに、「従業員5千人以上の企業の求人倍率は0・42倍」とは、なんでこうなるのかと考え込んでしまう。
この記事のとなりに「『賄賂のための金が必要』IR汚職 中国企業のやりとり押収」がある。「『500ドットコム』の副社長を名乗る鄭希容疑者が、本社に対して『賄賂のための金が必要だ』と伝えていた」「東京地検特捜部はこのやりとりが記録された電子データを押収。秋元議員に渡ったとされる現金が賄賂だったことを示す重要な証拠とみて調べている。秋元議員は2017年9月28日、衆院議員会館の事務所で『500』社顧問の紺野昌彦容疑者らから現金300万円を受け取ったほか、翌年2月の北海道への家族旅行の旅費計約70万円を負担してもらった疑いがある」(本文引用)。鄭希容疑者が何者かに渡す「賄賂」のための資金を要求していたということ。関連しているのかいないのか、秋元議員に計370万円が渡っている「疑いがある」という。時系列が書かれているが、詳しくは引用しない。怪しい議員が山盛りであることだけは確かで、もしかしたら、賄賂資金はもっと広範囲に届いているんじゃないのか、と思ったり。その一方で、若者の受難が続く。さらに23面「寒風 年越しブルーシート」「修理費申請5500件 支給32件 台風15号被災 千葉3市町業者不足」「眠れやしない」「海が好きだけど」の記事がある。いまは戦前か戦中か、それとも敗戦前夜と直後が入り混じる複雑な時期か。ゆっくり広がるこの社会の敗北感。皺寄せは、まず最も弱いところへ押し寄せる。
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2019年12月28日

内側から実態を奪っていく狡猾さ

1面トップに「自衛隊の中東派遣閣議決定 来月から『調査・研究』名目」がある。タイトルを見てすぐ、これはなし崩し的緊急事態条項だと思った。日本国憲法は条文そのままで中身を狡猾に弄られ、実態としてはすでに空っぽの入れ物と化しつつある。「政府は27日、中東海域で航行する日本関係船舶の安全確保のための情報収集を目的として、海上自衛隊の護衛艦と哨戒機を派遣することを閣議決定した。根拠法は防衛省設置法に定められた『調査・研究』で、不測の事態になれば自衛隊法に基づいて『海上警備行動』を発令する。活動期間は1年とし、延長する場合は再度、閣議決定する」(本文引用)。2面にも関連記事があるが、12面「社説 中東海域へ自衛隊 海外派遣 なし崩しの危うさ」に注目。「派遣の必要性にも、法的根拠にも疑義がある。なにより国会でまともに議論されていない。自衛隊の海外活動の歴史のなかで、かくも軽々しい判断は、かつてなかったことだ」「派遣の根拠は、防衛省設置法4条にある『調査・研究』」「しかし、4条は防衛省の所管事務を列記した規定に過ぎない。『調査・研究』は主に、平時における日本周辺での警戒監視に適用されている」(本文引用)。そして記事は、国会論議を素通りした今回の決定について、過去と比較しつつ批判を展開する。派遣1年で延長するときは閣議決定して国会に「報告」するという。87年のペルシャ湾機雷除去での派遣に対し、後藤田官房長官は閣議決定へのサインを拒否して中曽根首相を翻意させた。その後、9条との整合性を問われつつ、じわじわ自衛隊の活動範囲を拡大。インド洋での米艦給油。イラク戦争では(自衛隊のいるところが)「非戦闘地域」と強弁して派遣。しかしこれらは、特別措置法を設けて対処した。強引ではあったが、国会で激しい議論はあった、と記事は書く。思い出せば、これまで「調査・研究」の名目で「凍土壁」をつくるなどしており、まことに「調査・研究」とは便利な言葉のようだ。そして事態は、なし崩しに後戻りできない状況へにじり寄っていく。忘れないように記録しておく。南スーダンのPKO活動で内戦状態に陥ったとき、「日報」が隠蔽されたことを。また、今回の緊張を仕掛けたのはトランプ政権で、「イランの核開発を制限する多国間の合意から一方的に離脱したこと」(本文引用)が原因だ。一方的に始めた側は、一方的に終わらせる可能性がある。イランが日本の決定を批判しないのは、外交チャンネルとしての役割を、日本に残しておきたいからではないか。全面的信頼を置かなくても、多方面に糸口を確保しておく。米の無謀とイランのしたたかさがにじむ。
本日の紙面も昨日と同様に政権末期を匂わせる記事満載だった。もちろんがんばっている他社にまだ遅れている感は否めないが、尻すぼみにはなるまいぞと激励! 次に個人的に記録しておきたい記事は、3面「核燃料搬出 最大5年遅れ 廃炉工程表改訂 福島第1・2号機」の記事。このごろは、だれかが「石棺化」を言うとすぐ、こだまのように「石棺化」を言い出す風潮があるが、もっと奥深く考える必要はないか。今日の記事には、「廃炉工程表改訂の主なポイント」として「核燃デブリの取り出し」の他に「汚染水対策」と「使用済み燃料プールからの燃料取り出し」が挙げられている。「汚染水対策」には、建屋内への地下水流入を食い止める措置が必要だし、建屋の上にある「使用済み燃料プールから」燃料を取り出しておかないと、倒壊の危険があって、石棺化の工程などすぐにはできない相談だろう。要は最初のボタンの掛け違いがここまで尾を引いているのであり、新しいボタンをかけ直すことがこの国の無謬性の神話を覆すことになるのだと、痛切な気持ちで思う。だれが最初に誤ったのか。当ブログでは何度でも言っているが、少なくとも当時の政権じゃないことは確かで、そのときも「調査・研究」が有効な案に止めを刺すお題目となったことを記憶しておきたい。
☆「【映像資料】東京電力福島第一原子力発電所における3号機原子炉建屋内調査の映像」原子力規制委員会12月25日
https://www.youtube.com/watch?v=mrWa8wFR-Pk
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2019年12月27日

山盛りの汚れは大掃除したいね!

昨日の新聞はとんでもないことが山盛りだった。まず1面トップ「秋元議員収賄容疑で逮捕 中国企業側三人も IR参入巡り」「秋元議員否認」「白須賀議員事務所も捜索」「カジノ解禁『荒っぽいがやる』」。その隣りに「辺野古工費2・7倍増9300億円 政府再試算 完成まで12年」。下に「郵政3社長辞任へ 鈴木副社長も辞任の方向 かんぽ不正」。これに「天声人語」のカジノ関連と「折々のことば」の公開の場でじっくり論じるのが必要とする一文も含めると、紙面全部が政府・政権に関わる不祥事についての記事になる。すごいね、と思いつつ開いた2面は「時時刻々 政権肝いりIR打撃」「『中枢』秋元議員 中国企業が接近」「成長戦略の目玉 首相・菅氏推進」「誘致進める自治体『いい迷惑』」でいっぱい。3面も同様「辺野古工期も工費も膨張」「政府、移設の正当性強調」「県は再試算にも反発」。その隣に「郵政社長 増田氏が浮上 元総務相 政権と関係近い『身内』」「鈴木副社長辞任の方向 漏洩詳細不明のまま」その下に「確定拠出年金受給開始 60〜75歳に拡大 厚労省」があり、その右側に「東海再処理施設廃止 作業を2年間中断へ 計画出だしから遅れ」がある。東京5輪がとんでもないカネ吸い虫に成り下がっているのと同様、辺野古も今度の試算で止まらない可能性がある。反対運動のおかげでなかなか普天間の方が進まない、という言い訳が効かなくなっている。カジノは5輪後の景気冷え込みを抑える特効薬になるか。なるわけないだろ!
4面に移っても同様の傾向が続く。まず「政権の責任 野党追及へ 閉会中審査要求 カジノ禁止法案提出へ 秋元議員逮捕」「招待区分『60』なお調査せず 桜を見る会 政府、『名簿破棄』口実に」「菅氏会見 一時紛糾」「『桜』巡る質疑中、官邸が終了要請→記者反論」。あの憎まれ役菅氏が会見を逃げ出そうとして抗議され、やむなく続行するテイタラク。その左に「北方領土交渉 米国の『圧力』 外交文書公開 55年 ダレス長官から『忍耐すること』」があり、あとは小記事散見の状況。これで息切れかと思ったが、6面「日産『3頭体制』1カ月で崩壊 関氏辞任 ナンバー3扱い、不満か」「日本電産永守氏が口説く?」がトップ。他に「関電 社長選び越年 金品受領 第3者委の報告待ち」「みずほ銀とソフトバンク『情報銀行』参入」がある。関電は金品受領問題調査の越年を公表したが、社長選びも越年となった。なにごとも年を超えたら忘れてくれる、という意図があちこちに蔓延している。カジノの秋元問題でも、政府の人事支配で独立性を失った検察がどこまでやるか。それによって、「桜」の首相疑惑に捜査が及んでも不思議はない現状。まさかの腰砕けにならないように注目続行!
7面「郵政ショック」に「『シラ切ればシロに』横行 語らぬ局員 経営陣不信も」「とぼけてきた」「内部通報しても」「体質変化が必要」があり、内部通報窓口に届けても、「経営幹部は6月下旬の問題発覚以降、不正について『知らなかった』『情報が上がってこなかった』といった釈明」「自身の責任についての言及も避け続け」(本文引用)と、お国のトップとおんなじ体質がここにも蔓延中。記事の隣に「フラット35不正融資33億円 機構発表162件すべて確認」。さらに「ガソリン150円迫る 半年ぶり高値 年末年始に痛手」と、どこまでも腐っていく政治と経済。このところ元気を失っていた新聞が、よくここまで書いた!
8面週刊誌広告に「幽霊企業に“ポスター代”4千万円の怪 進次郎政治資金で『不倫ホテル代』(中略)政治資金を精査すると8千万円の不透明なカネが?」。このスキャンダラスな記事が出てくる理由はなんだろう。9面にはトランプの弾劾訴追記事の下に、「大統領選『民主党の広島と長崎に』福音派学長がツイート」があり、反論に「(原爆投下では)何万人もの無実の人の命が奪われた」(本文引用)との批判的投稿があったという。反面教師として、原爆の非人道性が米で重い事実となるか。11面の「外交文書公開」で「ゆらぐソ連 ゆれる世界 中曽根前首相と外務省 訪ソ前の攻防 長期政権で自信深めた『首脳外交』」があり、退任直後の中曽根前首相の院政が示唆されている。これは安倍院政への予告編ともいえそう。26面に「移設『税金、湯水のよう』辺野古『工期見通し甘い』 警備費6年半で370億円超」と「オスプレイ配備容認 木更津市期間5年」。27面にも「娯楽産業 仕切った末 パチンコ業界に人脈 カジノめぐり出版も」「現職国会議員 10年ぶり逮捕」「秋元議員『利益供与、100%ない』」で締め。いま、政治・経済の世界はこれだけ汚れている。いや、きっとこれだけじゃ済まないのである。
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2019年12月26日

読書「チェルノブイリ被害の全貌」(17)

第15章「チェルノブイリ大惨事の25年後における住民の健康と環境への影響」
全9頁の短い章。まず冒頭で、本書の寄って立つ疫学的分析手法(すでに紹介済みなので省略)を説き、IAEAやWHOの手法を批判する。「15・1 地球規模で見たチェルノブイリ大惨事」で、世界的拡散の状況を概観。「IAEAとUNSCEARその他いくつかの団体は」「放射性降下物が自然の環境放射線に『わずか2%』上乗せされた」というがそれは、高線量の放射線が多くの地域に存在し続けていることや、数週間で高線量の放射線が遠く広く拡散したこと、何十年も恒常的な低線量の汚染が続き、放射線はあらゆる生物に影響を及ぼすことを考慮せず、放射性核種の57%が主要3国以外の地域に沈着しているのにそのデータを無視し議論しようとしない、と批判する。
「15・2 チェルノブイリ原発事故の影響分析を阻む壁」は多くの問題点を展開。ソ連邦による診療録の組織的隠蔽と是正不能な改竄(←我が国の現実と完全に一致する)、主要3国で詳細に確実に信頼できる医療統計の不足、初期被曝線量再現の困難、ホットパーティクルの影響の不確定要素、不規則で不均一な汚染分布の把握困難、放射性核種それぞれの単独影響と複合的影響の確定が困難なことを指摘。現代知識の不備として、核種それぞれの固有の作用、核種同士または核種と環境因子との相互作用の把握、集団と個人における放射線感受性のばらつき、超低線量の影響の認識、体内に取り込まれた放射能の生体システムへの影響などを指摘する。ソ連批判の次はIAEA・WHOの問題点として、不正確にしか算定できない個人の被曝線量(と集団の被曝線量)と厳密に診断される病気との間に「有意な相関関係」を要求し、主要3国で放射性降下物の影響を集約したデータ群を科学的でないとして排除する暴挙を指摘。対抗して大惨事による健康被害の客観的情報を得る方法として5点を提案する。地理的・社会的・経済的背景が等しく、過去と現在、放射能汚染の程度とスペクトルだけが異なる地域の罹病率と死亡率を比べ、事故後の一定期間、同じ集団の健康状態を比較し、複数の期間積み重ねる。放射線による障害や疾患で年齢や性別と関係ないものにつき、同じ個人の健康状態を比較。体内に取り込まれたCs137、Sr90、Pu、Amを測定、汚染地域の人々の健康状態を比較。体内に取り込まれた放射性核種の量を器官ごとに計測。主要3国以外で事故の4〜7月に放射性降下物が落ちた地域および周辺の詳細な医療統計を分析するーーーなど詳細な提案をする。
「15・3 チェルノブイリ事故の健康影響」ではすでに調査された全汚染地域で総罹病率が上昇しており、各種疾患群の発生率と罹病率が増えているとして、(血管の内表面を覆う内皮細胞が破壊される)循環器系、内分泌系、免疫系、呼吸器系、泌尿生殖器系、筋骨格系、中枢神経系、目、消化器系、先天性奇形、先天性異常、甲状腺がん、白血病、その他の悪性新生物などを列記。他の健康影響として身体の生物学的バランスにおける変化、感染性や寄生虫症の劇症化、被曝した親からの健康障害の発生、事故処理作業従事者の健康状態、老化現象を指摘する。複数の病気への同時罹患なども挙げている。さまざまな疾患が列記されているが、主要3国では「こうした調査研究が切り詰められてきている」と危機感を募らせる。放射線への懸念が薄れる一方で低線量被曝が続いており、各種罹病率が上昇し続けるのに放射線恐怖症が決定的な根拠になるなどあり得ないと指摘。
「15・5 チェルノブイリの放出物と環境影響」では、水、風、渡りをする動物によって遠方でも二次的汚染があること。放射性核種は再循環するため、汚染は大きな振れ幅で変動すること。地表から消えた核種は植物の地上部へ移動し、食用部分に濃縮されること。蓄積や移行は季節ごとに変動すること。主要3国では放射線生物学的調査が止められているが、むしろ調査を拡大強化する必要があるとする。「15・6 大惨事の影響を最小化するための、社会面、環境面での取り組み」では、体内被曝の90%は地元産食品の摂取によるため、13章に示した方法で放射性核種の除去を試みる必要があるとする。具体的にはCs137が25〜28bq /kgで体外排出対策が必要とし、少なくとも年4回、ペクチンなどで実施すべきと指摘する。「15・7 原子力産業の関連組織は一般市民よりも業界を守ることを優先する」「15・8 チェルノブイリを忘れることなどできない」「15・9 結論」の最後の言葉がすべてを語る。「原子力産業界は、原子力発電所によって人類の健康と地球環境を平気で危険に曝す。チェルノブイリ大惨事は、そうした姿勢が、理論上だけでなく実際上も、核兵器に匹敵する被害をもたらすことを実証している」
  **「調査報告」紹介終了。でも補遺が必要かも**
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2019年12月25日

ボロボロの空威張りが突き進む

10面「経済気象台」の「米中と米ソ冷戦・日米摩擦」に注目。米ソ冷戦と対比して、米中貿易摩擦・経済覇権争いを読み解こうとする。「中国は日米通商摩擦を研究し、プラザ合意のような為替調整を迫られ、経済停滞に追い込まれることへの警戒感が強い。5月の英エコノミスト誌は『プラザの確執』と題して米中関係と日米摩擦を対比する。日米は同盟関係にある▽プラザ合意は国際協調の動きで最近の米国一国主義とは異なる▽米国は人民元の大幅上昇は求めていない▽日本経済停滞の原因はプラザ合意による円高そのものではなく、その後の財政金融政策・経済政策の誤りにあった、と指摘する」(本文引用)との視点に興味が湧いた。プラザ合意について「なんだっけ?」と調べたら、「1985年9月22日、先進5か国(G5)蔵相・中央銀行総裁会議により発表された、為替レート安定化に関する合意の通称」(ウィキ調べ)とある。英エコノミスト誌は、これによる円高が日本経済の停滞を招いたのではなく、その後の財政金融政策・経済政策が悪かったとし、「中国がそこから学ぶとすれば、国内での適切なマクロ経済政策。経済成長のためには、知財や外国投資などに関する構造政策を積極的に進めることだと述べている」(本文引用)。なるほどこの論は、このごろ頻繁に目にするようになった、とある経済理論と概ね重なっている。あまり熱心に勉強していないので知らないが、とある経済理論は「国内での適切なマクロ経済政策」を中心に語り「知財や外国投資などに関する構造政策」について(本家MMTはちゃんとそこにも触れているかもしれないが)それほど語っていないのではなかったか。そして中国が、このあたりまで意識して今後の政策を実行していくようだったらなんだか世の中面白くなりそう、なんて思いもほんわかと湧いてきた。
そんななか日本はといえば、いまだに硬直している、と思わせることばかり。硬直と独断が妄想に行き着いて、後戻り困難な世界に首を突っ込んでいく直前。1面トップ「日韓『対話で解決』一致 元徴用工問題は平行線 1年3ヶ月ぶり首脳会談」で首相は微塵もブレない姿勢を演出するのに懸命で落とし所を持たないままだから、いわゆる「短期的には勝利でも長期的には???」という空気がつきまとう。経済的には日本の方が優位に立っていたはずなのに、いつのまにか肩を並べられ、もしや追い抜かれるかもしれないのが現状。それをちゃんと認識していないと、このまま「長期的には???」に落ちていくばかり。2面の「改善へ意欲 日韓演出」「首脳会談自体に意義強調」「徴用工なお開けぬ展望」には、「日本が7月に輸出規制を強化した半導体材料など3品目のうち1品目について、一部を緩和した」(本文引用)とするが「一部」は「レジスト」のこと。残る品目はフッ化ポリイミドと高純度フッ化水素で、レジストと比べてその重要性は格段に高い。2品目の規制で韓国経済がある程度停滞することがあっても、いつかそれから抜ける方策に至るだろう。そのときこちらは、振り上げたコブシをどこへ降ろすべきか。まさか、デフレ継続で長期停滞から大きな落ち込みが予測される日本経済が、気がつけば過大な軍隊を持って空威張りするだけの、貧乏国家に転落しているかもしれない。英エコノミスト誌が指摘するように、円高が日本経済の停滞を招いたのではなく、その後の財政金融政策・経済政策が悪かったというのが正解なら、硬直した現在の財政金融・経済政策が大胆に転換されない限り結果は見えている。その場その場で適当な絵を描き、無理筋を引きずっている限り、勝てるはずがない。
3面「招待者『60』は首相枠 05年小泉政権時の『桜を見る会』 公文書館で資料保存」中見出し「『私人』昭恵氏が推薦なぜ」「一度名刺交換しただけで」「続く『公私混同』疑問の声」「政治的影響力の有無問題」は、この国の政治がここまで堕落し、いまもさらに堕落への坂道を転がり落ちつつあることを示す。今朝の報道で、自民党の秋元議員に収賄罪で逮捕状が出たとあった。こうなると公職選挙法違反までが取りざたされるあの人はどうなるのか。ボロボロなのに、ドツボにはまって辞められないということか。
posted by ガンコジージ at 10:48| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする