2019年01月31日

社会のタガが壊れきってしまったのか

35面「原子力機構 放射性物質漏れか 東海村9人作業中『被曝せず』」に注目。事故は30日午後に発生。場所は日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所で、同機構では一昨年、大洗研究開発センターで放射性物質を入れたビニール袋が破裂し、5人の作業員が内部被曝している。今回は別の施設内だが、原子力機構にはどうも胡散臭さがつきまとう。17年6月8日の当ブログ「モリとカケとプルトニウムと共謀罪でご乱行」では、当日の新聞「社説」から以下のような引用をしている。「原子力機構は15年、高速増殖原型炉『もんじゅ』をめぐり、原子力規制委員会から『安全に運転する資質がない』と指摘された。使用済み燃料再処理工場『東海再処理施設』でも、放射性物質のずさんな管理が明らかになっている」。機構はことあるごとに「ずさん」が問題になる組織。18年11月には機構の施設で放射性廃棄物を保管するドラム缶の腐食により、中身が漏れ出していることが判明。保管されているドラム缶は約5万本。全ドラム缶の点検には50年かかるとか。後に「14年で終われる」と訂正しているようだが、現状で40%のドラム缶で腐食が進んでいるという。廃炉に30年を要するといわれる「もんじゅ」では、もう一つ下の記事によると「1月末までに100体としていた使用済み核燃料の炉外燃料貯蔵槽からの取り出し数は2018年度は最大91体にとどまると発表した。22年度までに530体すべてを取り出す日程に変更はないとしている」(本文引用)。再三にわたる点検漏れを指摘されるなど、ぼろぼろの様相を示す原子力機構だが、ホント大丈夫か。廃炉に向けて本気で頑張ってくれよ、と祈らずにいられない。で、核燃料サイクル工学研究所っていったいなにを研究しているの?
☆「放射性廃棄物5万本一部分別せず 原子力機構、点検に50年」KYODO:18/11/21
https://this.kiji.is/437898432692421729?c=39546741839462401
☆「1月中に100体は断念 もんじゅ核燃料取り出し」朝日新聞1月22日
https://www.asahi.com/articles/ASM1P357QM1PPGJB005.html
そんな騒ぎをよそに、国会はまったく腹の立つことばかりが展開されている。1面「『調査員調査』と書類虚偽 賃金統計郵送調査 長年か」中見出し「『バー』など除外怠る」「厚労相罷免 首相改めて拒む」では立憲の枝野氏が、文意を酌むと「こんな統計数値でできあがった予算案や法案が信用できるか」なんて言っている模様。強い言葉で政権に迫ると、自民党野田聖子衆院予算委員長は職権で同委理事懇談会開催を決定。そこで予算案の提案理由説明をする予定。アメリカみたいなことにはせんぞ、ということか。2面「統計問題 続々発覚」中見出し「賃金伸び率揺らぐ根拠 野党『都合のいい数字、つまみ食い』」「勤労統計補正も見通せず 04〜11年分、書類を紛失・廃棄」は民主主義の惨状を記す。連合の作成したデータを持ち出してアベノミクスの成果を強調するが、「このデータも首相にとって『都合のいい数字』である可能性」(本文引用)があると書く。記事ではちょっとの違いに見えてしまうが、ここまで居直られると、とんでもない大ズレがあると思わざるを得ない。たったこれだけの違いで必死に隠すもんか。まさに「野党側の指摘のように、最近の国会では、政府が統計の範囲や母数など前提となる情報なしに一部の数字を抜き出して政策の成果をアピールする場面が目立つ」(本文引用)ということで、これでも信用する国民がいるとしたら、それは国のトップがなにをやっても無条件に支持する頑迷固陋だけだろう。と息巻いて読む1面「天声人語」でがっくりくる。「Tカード」の運営会社が会員の個人情報を捜査機関に渡していたことが公となって、「今後はこっそり教えるのはやめ、捜査機関への情報提供がありうることを規約に盛り込むという」(本文引用)。世も末になってきた。こんなことでいいのか我ら庶民よ。大人しすぎないか?
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2019年01月30日

ついに「敗北」を語る経済界

15面「敗北日本 生き残れるか」副題「技術は米中が席巻 激変に立ち遅れ 挫折の自覚ない」「財界は権威失う 異文化と接し進取の気性培え」。経済同友会の代表幹事という。問い「『平成の30年間、日本は敗北の時代だった』と最近発言されています。経団連、日本商工会議所と並ぶ日本を代表する経済団体のトップで、かつ三菱グループの大企業(略)の会長でもある方の言葉として、敗北とは衝撃的です」発言「そもそも失われた20年とか、デフレマインドの克服とかいうこと自体が本末転倒です」(本文引用)というあたりは序の口で、引用したい発言がずらずらと並んでいる。以下要約すると“アベノミクスは時間を稼ぐとか円高克服のための手段であり、べつに成長戦略ではなかった。6年間の時間稼ぎのあいだに、産業や技術で結果を出せなかったことが問題だ。世界は激変し、いまや米中の後塵を拝しているのに自覚もない。このままでは他国の2次3次下請けで食いつなぐしかなくなる”などなど。
あといろいろ財界としての感じ方が書かれているが、立場の違いがあるから要約はこの辺で終わりにする。アベノミクスではGDPが60兆円増えたというが国と地方の借金が175兆円拡大した、とも語っている。だが、GDPは数年前に計算法を変えてかさ上げ完了済み。一方で国と地方の借金は近頃の官庁統計のあやしさがぬぐいきれず、もしや見積もりが低くなっていやせんかと眉に唾をつけたくなる。双方にどんな数値的ごまかしがあるかわからない現状で、両方合わせるといっそう国内の総負債が増えるのではないか、などなど。ともあれ彼の弁からは、経済界が「敗北日本」を自覚せざるを得ないほどの状況に追い込まれているということが強く感じられる。先の中西経団連会長の発言も同様。これは両者の発言を重ねて熟考する必要があると思う。現状のままの日本がいくら頑張っても米中にはかなわないとの自覚が、彼らの本音として出てきたということだろう。「茹でガエル」庶民は、いつそれに気付くか。いつものように、敗北して焦土と化した土の上で、呆然と佇むことしか道はないのか。それとも、焦りの経済界がたどる道筋とは違う庶民なりの第3の道を創設して目指すか。残った時間は少ない。
1面トップ「厚労省不正調査認識か 賃金構造統計 郵送ルール化図る」中見出し「勤労統計聴取『身内』7割 厚労相、『答弁誤った』と訂正」「統計不正問題追及 首相は『ゼロ回答』」。2面「統計不正『“アベノミクス成功”根拠崩れた』 『賃金偽装野党が追及』」と「『身内』の聞き取り 黙認した監察委 厚労相、再検証も委ねる考え 問われる第三者性」がある。1面の「首相は『ゼロ回答』」で、首相は厚労相の罷免と辞任の要求を拒否。このごろはどんな不祥事があろうとも辞任しなくて良くなった感がある。居直り勝ちで、大臣も楽になったもんだ。「首相は『今回の再集計により下方修正となった18年各月の伸び率の数値のみを示して、アベノミクスの成果であると強調したことはない』と反論」(本文引用)。罷免・辞任要求拒否も「したことはない」発言も、虚偽論法くさい。野党議員の質問に繰り返し同じ「文言」で答えるやり方もこのところ順調に使い回し中。さらに施政方針演説で喋ったのと同じ「文言」とも書いているので、ほとんど同じ言い回しをオウムみたいに繰り返すやり方がこれからの国会ではすべての答弁で流行するんだろう。国のトップがこんな状態で居直り続けるなんて恥とは思わないのかな。こんなだったら、口頭の答弁は不要になる。だれでもできる総理大臣ってか。たぶん彼の脳内には、質問と答えのあいだにあるべき通話回路がないんだろう。そういえば、このあいだまでロシアに出向いて、プーチン氏となにを話し合ってきたのだろう。ほんとうなら大成果があったと勇んで記者会見したいところ、何にもなかったんじゃないの。先に紹介した記事で経済同友会代表が「敗北日本」と断定し、経団連会長が奇妙な発言を連発する。その意味が彼には通じていないのか。脳内お花畑で蝶と戯れる罪人は、罪作りな取り巻きにちやほやされつつ、罪悪感を欠落させ、不毛の荒野を突っ走る。付き合うは我ら庶民か!
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2019年01月28日

本日は通常国会のはじまりです

昨日のブログのお題は「通常国会向けに報道の論調が引き締まったか?」だったけれど、本日はその予想を裏切らない紙面構成になっていた。1面に「官房長、幹部聴取に同席 統計不正全面再聞き取り」があり、厚労省の課長・局長級の聞き取りに定塚由美子官房長が同席、質問までしていたことが判明。監察委の第三者性が問われている中で、とんでもないことを公然とやっていたとのスクープ。そんなので第三者的に検証されたと言い張るのはすごく無理がある。これはやばすぎる事態。3面に「通常国会『審判』見据え激突 統一地方選と参院選 重なる『亥年』」があり、そのトップに「統計不正『第2の年金問題』」が挙がっている。「第2の年金」を思い出しつつ読むと、当時の首相は「最後の一人まで徹底的にチェックし、すべて支払う」(本文引用)と公言したが、この記事では「口約束」(これも本文引用)と書かれるお粗末。「今回の統計不正に伴う追加給付の対象は延べ2千万人に上るが、給付のめどは立っていない」(本文引用)というから、「おっとっと、年金と同じじゃないか」と言わざるを得ない。首相は国会開幕直後に大阪で開催される「主要2カ国・地域首脳サミット(G20)」に議長として参加するから、「おっとっと、また逃げるつもりだね」と言わなくちゃならない。記事では、こんな政権を選び続けてきた有権者の責任も問われている。
2面「JOC竹田会長 罪になるのか 五輪承知買収疑惑 フランスが捜査」は全面の特集。そのなかに「日本とフランスは容疑者の身柄引き渡し条約を結んでいないため、日本にいる限り、竹田氏に捜査権は及ばない」(本文引用)とあり、なるほどそれで19日にスイスで開かれるIOC某委員会への欠席を表明したわけか。根拠は「個人的な理由」というけれど、ほんとに個人的理由かね。記事のラストに「結論が出ないまま、東京五輪の開幕を迎える可能性はある」(本文引用)と書かれている。そりゃもったいない。なんとかしてほしいね。起き抜けに読んだせいか、「招致」が「沼致」に見えてびっくり。「泥沼に至る」ってことか、と思った次第。
沼関連で4面「政治断簡」の「『やむをえない』の沼に対抗」では「この国において『やむをえない』は、非常に強力なイデオロギーだ」「『やむをえない』の沼に引きずり込まれないために、政治が、報道ができることはまだまだたくさんあるはずだ」(本文引用)と書く。隣に「変わる働き方 広がる不安」の記事があり「人の『働き方』を大きく変える法律が、昨年の国会で相次いで成立した。法律の当事者」「外国人技能実習生や裁量労働制で働く人たちを取材すると、安倍政権が掲げる『美名』とかけ離れた実態があった」(本文引用)。実習生虐待の事例には事欠かない毎日。「人手不足解消や次なる経済成長をめざす手段」(本文引用)とか言っても、これでは「外国人は来るな!」としているようなもの。法務省が提出した資料にさえ174人中24人が溺死とあり、そのうち理由のわからない溺死が14件に上る。まさに「怪死」というべきか。こんなに闇が深い世界に実習生を貶めているのはだれあろう、とんでもない法律をつぎつぎに成立させている政府であることに疑惑の目を向けないわけにはいかない。「技能も学べず待遇も悪い。来るんじゃなかった」(本文引用)が実習生の本音だろう。これに裁量労働制がいっそう強力に拍車をかける。「合法的な長時間労働が広がり続ければ、労働者が食いつぶされ、この社会は持たなくなる」(本文引用)。「それでもいいから」とでも言いたげに政権は突っ走る。「それでもやむをえない」とでも言いたげに、有権者は政権を選び続けるか。先の戦争で、戦火が戦場に限られていたときには旗を振って「勝ってきてね」「勝ってくるよ」と送り送られ。戦火が我が身に及んだら「何にも悪いことしてないのに」などと嘆きつつ「もうやめて」と小声でつぶやき、「しかたないね」とうなだれて焦土を彷徨う。最後は「命があっただけめっけもの」などと自ら納得させ、それでいいのか、みなさまよ。へなちょこでもいいから交代させて下から強力に支える。そのくらいの意志がなければ、もうどうにもならんゼヨ。
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2019年01月27日

通常国会向けに報道の論調が引き締まったか?

4面に「FRB金融政策 緩和寄り転換? 資産縮小 早期終了の見方」がある。当ブログを遡ると3日前「これでも突き進む心臓には恐れ入るばかり」で23日の「日銀、世界経済下振れ警戒」云々との日経記事を紹介して、少し書いたのとぴったり重なる。日経記事には「大規模な金融緩和による超低金利環境が長引き、金融機関収益の悪化など副作用への警戒が強まる。日銀は追加緩和には動きにくいとの見方が多い。世界経済が本格的に減速し始めて欧米の中銀が緩和方向に動けば、日本には円高・株安圧力が強まりかねず、企業業績などに大きな打撃になる。日銀の次の一手に対する市場の関心が徐々に高まっている」(本文引用)とあった。今日の我が家購読紙には「FRBはリーマン・ショック後に金融緩和を始め、その後米国の景気拡大を受けて緩和を縮小する『正常化』に転じた」「20年代始めまでに徐々に減らしていく見込みだった」(ところが)「緩和寄りになるとの観測が浮上してきた」(本文引用)。これまでの国債購入総額4・5兆ドルを17年から現在までで4兆ドルに減らし、20年代始めまでに少しずつ減らしていく予定だったが転換とは。このことは日経の記事では軽く触れられているだけだった。重ね合わせると、やはり今年の緊張感が実感できる。これに続くのが3面「日曜に想う」の「借金という未来への砲撃」で、質屋の話から農家の「毎年の収穫で返済できるうちはいいが、返せなければ田畑まで手放さなければいけなくなる」(本文引用)という苦しい生き様に移り、地方と合わせて1100兆円を超えた国の長期債務に話を続ける。記述の分かりやすさがさらに危機感を醸し出す。「しまりなく財政赤字を垂れ流せば将来世代の重荷は増えるばかりだ。そうしたさまを、米国の経済学者が『財政的幼児虐待』と呼んでいる」「思い起こすのは安倍晋三首相が『戦後70年談話』で述べた言葉だ」「『私たちの子や孫、そしてその先の世代の子供たちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません』。こうした分野には熱意をたぎらせる首相だが、地味な上に痛みをともなう財政再建にはおよそ前向きとは言いがたい」(本文引用)とある。今月いっぱい続いた我が家購読紙の堕落ぶりがようやく修正軌道に入ったか、と思ったら、外遊だなんだとさぼりつづけてきた首相の日程をちょっとだけ空けて、28日から通常国会が開かれるので重い腰を上げて、ウォーミングアップに入ったってわけか。
8面「社説」の「辺野古の海 直ちに埋め立てやめよ」からも、そんな空気が漂う。「沖縄・辺野古で進む基地建設の前提が揺らぐ事態だ。直ちに埋め立て工事をやめ、県と真摯に話し合う。安倍政権がとるべき道はそれしかない」(本文引用)として、軟弱地盤が確認され、地盤沈下のおそれがあって、政府は基地建設が困難との判断をしたと書く。軟弱地盤は昨年夏に県が埋め立て承認を撤回した時の最大の根拠のひとつ。マヨネーズ並みの軟弱地盤で、コンクリート杭を打ち込むとひたすらズブズブ沈んでいってしまいうということが、14〜16年の沖縄防衛局のボーリング調査で判明していた。政府は県民の情報公開請求を受けて昨年3月にやっと公表。しかしなんの対策も講じないまま移設工事を続け、先月には土砂投入に踏み切った。その土砂には県条例で規制対象となる赤土が混じっているし、菅長官は軟弱地盤の記者質問に「承知していない」とスガない返事。設計変更の方針が報じられたその日に、3月下旬から新たな海域への土砂投入開始を通知。首相は「NHK番組で『土砂投入にあたり、あそこのサンゴは移している』と発言」「実際に移植したのは区域外のごく一部なのに、あたかも環境保全に万全を期しているように装う。首相がよく口にする『印象操作』に他ならない」(本文引用)と、通常国会に向けて、これまで小休止で居眠り状態だったのが嘘のように対決モードが・・・出てきているならいいけれど、政府の「どんどん進めて既成事実化すればあきらめるさ」なんて思い上がりに絡め取られないでね。臨時国会の乱暴さが余韻を残しているとき外遊で息抜きする彼の無神経さを放置してくれたおかげで、世論のネジが緩んだのを忘れるなかれダヨ!
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2019年01月26日

どんどん過酷になる労働環境を目の前にして

14面の「経済気象台」は「昼も休めない人々」という記事。夜間の時間が制限され、昼休みを犠牲にして仕事をこなそうとする人々が増えているとある。「『働き方改革』の負の側面との指摘で、薄々感じていたことが統計的に裏付けられた思い」「照明が消された昼休みの薄暗いオフィスで、若手がカップ麺を食べながらパソコンの画面に向かい、せわしなくキーボードを叩く姿」「ベンチに一人で腰掛け、サンドイッチなどを急いで食べている人」(本文引用)。先の臨時国会で散々議論していたことが目の前にある。でも、強行採決された後で明らかにされてもすでに遅しだ。同じ面の「投資/透視」には「日産・ルノー綱引きの裏」の記事。「日本では『政府が民間のことに口出しはしない』のが『暗黙のルール』」(本文引用)とあり、フランスの「露骨な口先介入」と対比。「仏政府が統合を働きかけた裏には、『日産の“ルノー離れ”を防ぎたい』との思惑が透けて見えます」と書く。だけど、ほんとにそうかなあ、なんて思うのはシロウトゆえか。見る方向が違えば確かにそう見えるのかもしれない。原発ではまさに政府による「口先介入」が裏面工作として露骨にあったし、東芝と日本郵政の巨額損失には、かの有名な「天皇」と言われたなんとかさんの貢献があったといわれ、その奥には某著名政治家がいるといわれている。と、そこで「あ、そうか」と気づく。フランスは「露骨な口先介入」だが、こちらは「裏から露骨に口先介入」てことか。どちらがどうとも言えないが、あちらは「露骨」だから誰がどう主導するかわかるけれど、こちらは「裏から」なのでほんとの主導者は表に出ない。表に出た人も責任を逃れてとっとこ遁走できるってわけか。うん、これで日仏の対応の違いがよくわかるが、被害を受けた者はたまったもんじゃない。それで路頭に迷ったり、良くても「昼の休憩時間」を削って仕事をする羽目に陥るわけか。関連で11面「スナール氏、日産取締役へ ルノー新会長対応に注目」中見出し「物腰柔らか 仏政権も評価 スナール氏」がある。「日産の西川広人社長兼CEOは25日朝、記者団に対し、スナール氏と前日夜(日本時間)に電話で会談し、両社の提携強化を確認したことを明らかにした」(本文引用)というが、さてこれからその中身が次第に明らかになってくる。スナール氏は、日産や三菱自のみなさんと会えるのを楽しみにしている、てなことを穏やかに語ったとか。その口からなにが飛び出すか、「日産や三菱自のみなさん」および経産省関係者は、固唾をのんで見守って(または「身構えて」)いるんじゃなかろうか。
経済界はいま、大変なことになる気配が濃厚になってきている。今日の新聞では11面「パイオニア売却決定 株主総会 1株66・1円でファンドへ」がある。「かつて音響・映像機器で名をはせた名門メーカーがまた一つ、アジア系資本の傘下に入って再出発することになった」「株主からは『紙屑みたいな価格だ』『過去の役員にも報酬の返上を求めるべきだ』との批判も」(本文引用)。1面には「技能実習 認定取り消し 『三菱自』計画と異なる作業 『パナ』従業員に違法残業」。2面に関連「三菱自・パナ 技能実習認定取り消し 問われる労働環境」がある。認定を取り消されて、5年間は実習生を受け入れら得なくなったという。実習生だけでなく、社員を含む労働環境のあり方を問われたというから、最初の「経済気象台」の記事の延長で、あらゆる労働環境が過酷な搾取の段階に突入していることが、次々に明らかになる様相。これも先の臨時国会でトンデモ労働関係法案がゴリ押し採決された後に出てくるから逆に始末が悪い。そんなのすでにわかっていたはずじゃないか。記事では「法務省幹部によると、今回の処分の方向性が固まったのは昨秋ごろ」(本文引用)という。実習生が急に働けなくなると困るから、といった理由で処置はいまの時期となったとか。詳しくわからないのでまだなんとも言えないが、実習生を派遣する監理団体ってなんだろう。こういうあたりにもちゃんと目を向けないと、全体像が見えなくなるような気がする。
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2019年01月25日

19年をどう展望するか

1面トップ「基幹22統計31件に問題 点検56統計の4割 誤り・未集計」の記事。「基幹統計」という、特に公共性が高く重要な統計が「56」ある。問題が発覚したのはそのうちの22統計で31件の問題点が指摘された。「統計を所管する総務省は今後、調査結果を同省の統計委員会に諮り、233ある一般統計も含めて点検し、再発防止策を探る『専門部会』も新たに作る方針」(本文引用)という。1面記事では、どの省の統計がどれだけ問題があるのか、ごちゃごちゃしていてわかりにくい。個人的には昨年11月20日の当ブログ「改ざんデータを信じる人もかなりいる」で、環境省・経産省によるとある調査結果についての考察を示した記憶がある。それを信じて見当違いな非難をする人たちがいるほど、改ざんの闇は深く罪深い。統計不正については、「基幹統計」を調べただけだけだが、「233」ある一般統計についても調べるそうだから、ブログ主がみつけたデータなどが晴れて疑惑の殿堂入りしてくれるかどうか、楽しみである。
最近の情勢を理解する参考に、以下記事を紹介する。冒頭に「全国革新懇」や「しんぶん赤旗」が出てくるが、それはスルー。「十方ふさがり」「天下大乱の兆し」「首相が外政に逃げ込んでいる」「看板倒れ」「『タネ』が尽き」「緊張と対立を煽り立て」「北がダメなら南があるさ」「危機煽りや対立感情」(本文引用)などなど、過去から現在に至る情勢の要素を列挙して興味深い。「全国革新懇」を強調し、最後に「選挙の年」と書くあたり、ブログ主的には違和感が漂うが、大きな流れを理解するには何ともわかりやすい。そうだよな、彼はいまや四方八方十方から出口をふさがれて、支離滅裂のまま海外遁走を図っているんだな、と思う。
☆「八方ふさがりどころか十方ふさがり以上に陥ってしまった安倍首相」BLOGOS1月23日
https://blogos.com/article/352945/
十方ふさがりの致命的広がりは、統計処理やモリカケやバラマキ外交ばかりではなく、アベノミクスの根幹をなす日銀異次元緩和にも大きく広がっている。以下記事は無料登録すれば月10本は無料で読める記事のひとつ。「『これほど不確実性の大きさを感じる年初は珍しい』」「日銀が23日に公表した2019年最初の経済・物価情勢の展望(展望リポート)も『経済・物価ともに下振れリスクが大きい』と強調。海外を中心とする様々なリスク要因を挙げた。だが、実は展望リポートが触れていないポイントがある。日銀自身の追加的な政策対応の余地が乏しい点だ。各種リスクが顕在化し市場が混乱したとき、日銀は火消しできるか。その点こそ19年の最大のリスクのひとつ」「問題は市場や経済の混乱に対応するための十分な『武器』を、日銀が持っていないようにみえること」「有効な追加緩和策はあまりないのが実情」「日銀が十分な『武器』を持たないことを見抜いている投機筋が、その点を突いて円買いや株売りを仕掛けてくれば、マーケットの混乱に拍車がかかりそうだ」(本文引用)。「マイナス金利」や「上場投資信託(ETF)購入」にどれだけ効果があるか、「市場参加者」への説得力はない、と記事は書いているような気がする。これに官庁統計の改ざんごまかしの(官邸主導で強引に引っ張ってきた諸政策の成果を色よく見せるためという)意図が絡みつく。いろんな報道を重ね合わせると、改憲勢力にしても、このまま「改憲」に突っ走ることに(彼ら流の)危険を感じざるを得ない状況ではないか。強引に「改憲」日程に突入したら、致命的自滅に陥る可能性もあるのではないか。絶好の好機は少し先へズレたと読むか、今しかチャンスはないと見るか。彼ら次第で決めさせるほどこちらが無力ではないはず。その動きに逆の筋道を加えるやり方が、あってもいいと思う次第。
☆「日銀、展望リポートで触れない『リスク』」日本経済新聞1月23日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40354190T20C19A1000000/?n_cid=NMAIL007
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2019年01月24日

これでも突き進む心臓には恐れ入るばかり

まず9面「日銀、物価見通し引き下げ 2%上昇 また遠のく」中見出し「強まる海外への懸念」「『リーマンに近づく』『米中摩擦支障出た』」から始める。日銀は「23日の金融政策決定会合で物価上昇率の見通しを引き下げた」「様々な緩和手段を繰り出しても賃上げと物価上昇による好循環は生まれず、むしろ景気の先行きリスクが高まり、追加緩和すらささやかれる」(本文引用)。19年度の物価上昇率は0・9%の見通し。黒田総裁の言い回しが「2%の実現に時間を要すると見込まれることも事実」(本文引用)と回りくどく、投げやり感がにじむ。GDP見通しはむりやり引き上げている。それは「政府の消費増税対策などを織り込んだもの」(しかし)「海外経済をめぐる下振れリスクは、このところ強まっているとみられる」(だから)「メインシナリオを変えるリスクが顕在化している状況ではない」(本文引用)として、「政府の消費増税対策」を擁護しつつ「海外経済をめぐる下振れリスク」が予断を許さないとし、メインシナリオを変えるときではないとする。ぐるり回転自己弁護。記事は「追加緩和を行うとしても、超低金利で金融機関の経営悪化が目立つ中、さらなる金利引き下げは難しい」「総裁は『非伝統的な金融政策の余地が狭まっているわけではない』と強調したが、追加緩和へのハードルは上がっており、日銀内からは『少なくとも19年度半ばまでは、辛抱強く今の緩和を続けるしかない』との声」(本文引用)。貿易赤字は深刻だ。特に米中貿易摩擦の影響で中国向けの輸出が急減速し、「中国経済の低迷が長引けば、影響はさらに広がることも予想される」(本文引用)とある。米の圧力で中国が傾くと日本も深刻な影響を受ける構図。「38度線南下」なんてこと言ってるより、米中の間に入って調停した方が、よほど有益なのじゃないかね。関連で以下のような記事が他紙にあったので紹介する。どちらかといえば、これのほうがわかりやすい。
☆「日銀、世界経済下振れ警戒 黒田総裁『リスク高まる』」日本経済新聞1月23日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40358490T20C19A1MM0000/?n_cid=NMAIL007
☆「日銀、展望リポートで触れない『リスク』」日本経済新聞1月23日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40354190T20C19A1000000/?n_cid=NMAIL007
15面の「日ロ交渉の決着は?」は「安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領が会談したが、領土問題での具体的な進展は示せなかった。ロシアの強硬姿勢で、不透明感が強まる交渉。プーチン氏の『技あり』なのか」の特集記事。内容の要約は簡単だ。「日本政府は楽観的すぎた」は「安倍首相は何のためにモスクワへきたの?」の一言。「一人相撲の繰り返し懸念」では「56年の共同宣言後の日ソ・日ロ関係と同じ。違うのは、共同宣言が平和条約に名前を変え、国後・択捉がふっとんでしまったこと」と手厳しく、「話難しくなる前に撤退を」では「ロシアは国境問題では老獪な国。日本が有利に解決できるなんて無理」という話。ようするにロシアに手玉に取られている様子鮮明。先の米中戦争できりきり舞いしし、米中から見放されている現状で、ロシアとのぎくしゃくが「外交巧者」の横面を平手打ちする。
8面「ゴーン会長処遇2分か」では、仏が日本に強烈なパンチをかましてきた。ゴーン氏解任とかの話ではない。日産・三菱自が仏企業に乗っ取られる瀬戸際に立ったということだ。同面「スバル不具合 公表後手」で折しもスバルの球場が書かれている。輸出の要である自動車が風前の灯。これで、米中ロ仏の関係が大揺れの一方、ヨーロッパでの悪評は拭いようもなく、11面の「経済気象台」では「ゴーンにひきかえ、東芝の幹部が何のおとがめなく刑事訴追もされていない」「数千億円の粉飾決算を何年にもわたって続け、会社を傾けて何万人という従業員の生活を脅かし、株主に損害を与え、日本経済の足を引っ張り」「それこそ『万死に値する』行為」(本文引用)と喝破。追求は永田町・霞ヶ関に及ぶ。いちばん腐っているのはどの頭。今日の新聞はそれを「婉曲に」暗示している。
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2019年01月23日

内政・外交うまくいってるのはどれ?

8面に「ルノー、24日に取締役会 ゴーン会長の後任人事」の記事がある。推定無罪の原則を貫く仏政府が、解任を促す姿勢に転じた。いよいよ日産と三菱自がフランスに乗っ取られることになるか。また、JOC竹田会長とゴーン氏のバーター取引もできなくなるか。この国の国際的地位の極端な低下が垣間見える現状、今日の新聞にはスバルの国内唯一の完成車工場が、操業を停止中との記事が載る。TAG(ほんとはFTA)交渉で集中的に守りたいのは自動車産業だった。原発輸出は総崩れで自動車はこんなだし、水道も農業も漁業もまとめて全然守れてないじゃないか。そのうえ、厚労省の「毎月勤労統計」で不正調査発覚。働き方改革でデタラメ統計がみつかったのに採決を強行したことも忘れるなかれ。1面トップ「統計不正『隠蔽認められず』」で透かし見えるのは「不正」はあったけれど「隠蔽」はなかった、で幕引きを図ろうとする、まことに姑息な意図。さっそく処分を発表したものの、2面「統計不正 遠い解明 抽出開始の経緯 要領の『容認』削除判断 保政府公表の理由」では、第3者機関による検証を求める声が上がっているにも関わらず、いつも通りの内部監察でお茶をにごす構え。「処分したからいいでしょ」で済むはずがない。2面記事にはこれもいつもの話、都道府県の責任にしようと画策したり、部下に責任を押し付けたりで逃げ切ろうと必死の様子。政府は「新年度予算案の審議日程は例年位比べて窮屈」(本文引用)というものの、改憲日程含めて窮屈にしたのはどこのだれだ。おっとモリカケも忘れるな!
そういう責任逃れが横行するから、1面「老人ホーム運営 未来設計が破綻 創業者報酬 8年22億円」なんて事件が起こる。有料老人ホーム37施設などを運営する企業が経営破綻。創業者には少なくとも過去8年間で22億円の役員報酬があったという。「未来設計」の幹部は創業者を、不正会計操作で高額な報酬をとり経営を悪化させたとして東京地裁に損害賠償訴訟を起こしているという。創業者は「一連の会計処理について『税理士に確認して大丈夫だと言われた』と話した」(本文引用)。代理弁護人は創業者のコメントとして「未来設計を破綻状態にさせたことは創生事業団の判断と責任」(本文引用)との見方を公表しているそうな。責任のなすり合い。泥仕合の様相が濃厚。この国をこんなにみっともなくしたのはいったい誰なんだ、と言いたいところ当の本人はできるあてもない領土交渉で極寒の地を彷徨う。1面「首相、実質2島に絞り交渉 北方領土 日露首脳が会談」には「政府は旧ソ連やロシアによる4島の占領を『不法占拠』として批判してきた経緯があり、国後、択捉を含む4島返還を断念した格好になれば、元島民や首相を支持する保守層からも厳しい批判を受けかねない」(本文引用)とあり、これでは「ロシアがあんなこと言うからダメなんだもん」といったあたりに収束していくんじゃないかと思えてならない。それともラチもない成果を大きく見せる算段でもするのかな。けっきょく米、中、韓、朝、ロどれこれもヘタこいてる。
うまいこといかない尽くめの内外政治運営によって、4面「自民、改憲の文言後退 運動方針案 重点項目に列挙せず」といった記事が出てくる状況となる。なにがなんでも「改憲」は果たさにゃならぬ。でも、これは絶対に失敗できない大博打。大手報道機関の支持率調査では結構いい線いっているように見えるが、党憲法改正推進本部が進める「衆院選挙区ごとの支部設置は、昨年末までに90近くの選挙区で未対応のまま」(本文引用)という状態。たしかに、大手の支持率調査と地方の調査では、どっちが本当なんだと目を疑うような数字が出ている。公明党幹部:「(自民党案の)提示だけでも参院選で負ける。参院選前の提示はだめだ」、自民党幹部の一人:「実際には(改憲に向けた)審議は参院選後だ」(本文引用)。つまりいまだに選挙技術で乗り切る程度の策しか考えていない様子。アベ氏を追い落とさないと、いつか必ず自民党はぶっ潰れるね。付焼き刃アベチルは「アベ散る」になる運命だな?
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2019年01月22日

かぎりなくヤバイ状況

8面の「経済気象台」は第一線で活躍する経済人や学者らが執筆しているという。気象台とは言いながら、楽観論や危機論が上げたり下げたりで、読みごたえ満点。「今年の経済見通しはそんなに悪いことないよ」と書かれたと思えば「不安要素がいっぱいあるぞ」などと警告が載る。当たるも八卦当たらぬも八卦。今日の記事は「ゾンビ経済の末路」。要約するとW世界経済は貿易戦争の悪影響が懸念されつつも好調で、日本の景気回復はまだ続くと見ている。しかし楽観論者は成長基盤の脆弱と、現状で大きく揺らいでいる点を見落としている。問題は3点。まず現在の世界経済成長は債務膨張が支えており、世界の非金融セクター債務残高はリーマン・ショックを大きく超えて2倍強。「超金融緩和環境に変化が起きると、リスクに敏感な市場は激しく動揺する」(本文引用)。90年代後半、日本では多くのゾンビ企業が長期経済停滞や株価下落をもたらした。今の世界経済はまさにこれと同じで、正常な金利に耐えられないゾンビ経済に陥っている。第2第3を飛ばして、これだけでもかなりきつい状況と言えそう。「今年の世界経済は、混乱と停滞に直面するだろう。その中で、経済成長の過半を輸出に依存してきた日本経済が無傷で済むとは思われない。楽観論は危うい」(本文引用)Wとある。かなりヤバイ状況との観測だ。
これを受けたか、7面「波聞風問」は「消費増税対策 バラマキ もはやポピュリズム」と題して書く。「政府がまとめた消費増税対策は『手厚い』というレベルを超え、もはやポピュリズムと言ってもいいレベル」(本文引用)。そりゃそうだ。増税で増える国民負担への対策として負担以上のばらまきをやるというのだから、「増税でかえって赤字がひどくなってしまってどうする」(本文引用)である。政権は財政意識に極めて乏しい。今年は選挙だらけで、まさかの可能性として、衆参同日選実施や衆院解散選挙実施で政権の傾いた基盤を固め、そのうえ増税をとりやめしてバラマキだけ実施するなどの奇策を弄する可能性もありうるという。年始の財界パーティーでの財界代表挨拶:「重要なのは経済成長と財政健全化の両立。基礎的財政収支黒字化の達成に政官民がしっかり目標を共有し努力しなければならない」首相挨拶:「これを受け流し、あいさつで『財政健全化』に一切言及しなかった。かわって強調したのが消費増税対策」(本文引用)。「増税でかえって赤字がひどくなってしまってどうする」と叫びたくなるズレ具合。この両者の発言に、近頃話題になった中西経団連会長の年頭と15日の両発言が重なるように思う。
いくら経済界首脳がおバカばかりでも、迫り来る危機に対して「なにかせにゃならぬ」の気分は共有できるのだろう。経団連・同友会の幹部がそろって似たようなことをのたまうのにはワケがあると見ていい。19日の朝日朝刊に「原発輸出に意欲『方針変わらず』世耕経産相」の記事がある。内容はスガ長官談とほぼ同じだが、追加で「原発輸出で国の財政支援を強める考えについては『基本的には事業者が判断すべきことだ』と慎重な姿勢を示した」(本文引用)とあり、経団連会長があとで年初発言をひっくり返したように見えても、呉越同舟とまではいかないまでも危うい内部の状況を示す。経済界は再稼働を極力急ぐとの政府言質を得たか、または得たいのかも。
2面に「辺野古移設 さらに長期化 軟弱地盤 国が設計変更へ」中見出し「16年に把握も土砂投入 国、既成事実化進める」「県は申請承認せぬ構え」がある。「軟弱地盤」についてはすでに衆人の知るところで、埋め立てを強行してもいつかは突き当たる問題とみていた。知らぬは「外野を気取る」庶民のみ。記事は「2022年度としてきた普天間返還が大幅に遅れるのは避けられない」(本文引用)と書くが、「それが問題として浮上するのか」と、大なる疑問符が浮かぶ。新聞はすでに知っていたはず。それなら別の書きようがあろうものを、なんで「普天間返還が大幅に遅れる」とかぶせるのか。これによって移設にかかる総事業費は当初計画の10倍以上になると県が試算。ポイントを当てるべきところは他にある、と思わなかったのはナゼなのか!
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2019年01月21日

「小さな島」が世界を動かしたように

6面「風」に「世界動かした 小さな島の衝突」がある。1969年というから50年も前の話だ。当時の中国は文化大革命の真っ最中。個人的にややっこしいことになったもんだ、と思っていたが、事態はけっこう困難な方向へ進み、かなり緊張した気分で推移を眺めていたと記憶する。幸いというか何というか、全面戦争に発展せずに済んだが、今日の記事ではアメリカがこのときどんな対応をしたかについて興味深い解説をしている。ニクソン氏は「事件から5ヶ月後の国家安全保障会議で」「『ソ連はより危険な国家であり、中国が戦争で粉砕されれば米国の国益に反する』と述べた。キッシンジャー氏は『当時としては衝撃的な主張を表明した』と振り返る」(米中は)「この頃から様々なルートで関係構築を探り始めた」「事件の3年後にニクソン氏は電撃訪中し、関係正常化をうたう上海コミュニケを発表して世界を驚かせる」(本文引用)。そして記事は、半世紀を経た世界の風景に言及。米中関係が抜き差しならない局面にあり、その一方で、ソ連消滅により、中ロは蜜月関係にあって米を牽制中。トランプ氏は米中ロ関係を強引な手法で引き摺りまわす。というわけで記事は、「摩擦や衝突が時に世界の勢力図の変動を後押しする。極東の小さな島の歴史が私たちに語りかける」(本文引用)とまとめる。
当時の米大統領がニクソンであったかと、改めて思い出す。ウォーターゲート事件でひっくり返らなければ、この人もそれなりにいろんな努力をしていたんだなあと、ちょっと感慨に耽った次第。記事の見方をたとえば北朝鮮の関係になぞらえて考えると、7面に「非核化『見返り』も議題か 米朝実務協議 日韓当局者も現地入り」がある。去年中に事態が進むのはいかにも無理だったが、まだ捨てたもんじゃない。3月の米朝首脳再会談に向けて、スウェーデンで実務協議が始まったとある。「韓国の康京和外相は」「『韓国は米国と相当緊密に協力している』と説明」「非核化措置が完了するまで北朝鮮に対価を与えないというトランプ米政権の従来の主張が変化しているとの認識を示した。その上で、北朝鮮が寧辺核施設などの解体と引き換えに求める『相応の措置』として、朝鮮戦争の終戦宣言や北朝鮮への人道支援、米朝連絡事務所の設置などを示唆した。李氏が米朝協議の際、こうした仲介を試みる可能性が出ている。米国の専門家は『米国も制裁を簡単には解除できない。南北経済協力を黙認する形で、北朝鮮に譲歩するかもしれない』と語る」(本文引用)と書く。
ニクソン氏が大統領であったとき、ヴェトナム戦争での彼のやり方や、ウォーターゲート事件での顛末から、「しょうもないやつ」的な見方をしていたが、その後、少しずつ違う観点からの情報が入りだし、若干の見直しをした記憶がある。トランプ氏だって同様で、現在の流動的な情勢の中でどんな決定的な役割を果たすか、それは「ひょうたんから駒」的なものであるかもしれないけれど、大胆に世の中が転換する可能性はないとは言い切れない。ここでもいつものように考える。彼の「しょうもなさ」をそのものとして認識しつつ、ニクソン時代に米中関係が発展したような驚天動地が起こればいのにな、などと、甘いとは思いつつ希望的観測をしてしまう。
7面には「北方領土引き渡し 強まる反発 モスクワで市民集会 政府へ矛先 交渉見通せず」の記事がある。これも「小さな島」の物語に重ねることが可能だ。日ロ首脳会談を前にロシアではプーチン政権に対する反発が広がっており、反プーチンへのうねりにつながりかねない様相を見せている、と記事の大半を使って書いているが、ラストで「一方、政権にはこうした世論を背に日本との交渉を優位に進める思惑もあり、強く抑え込む構えは見せていない。領土の引き渡しを絶対条件とする日本にとって、状況は厳しさを増す一方だ」(本文引用)とあり、いつもの老獪なプーチン氏のやり方が目にちらつく。アベ氏に老獪さを望むのは無理難題。これはすでに結果が分かっている出来レースじゃないか、などと思う。足元を見られてますなあ。
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2019年01月20日

反骨の記者魂よ、がんばんべー!

1面トップ「米朝首脳が『親書』外交 2月に再会談 場所・中身は未定」中見出し「トランプ氏沈黙」「北朝鮮ペース」「妥協懸念する声」がある。トランプ氏は米朝会談を「数少ない」成果とし、ミサイル発射や核実験がとまったことを「米国は安全になった」と自賛。「内政の困難」から「外交の成果」へ国民の関心を向けさせるのにご執心とか。一方、北朝鮮は「具体的な非核化措置を求めるポンペオ国務長官や実務者との協議を実質的に拒否」(本文引用)、トランプ氏と直接話すことに精を出しているそうな。北朝鮮への人道支援に柔軟なビーガン北朝鮮政策特別代表はスウェーデンで実務協議に入る。政府関係者の話では、北が寧辺の核関連施設の放棄などを提示したら、非核化の努力として評価するとの見方もあるとか。ワシントン外交筋は「米国は将来的に、北朝鮮の非核化の取り組みと同時並行・段階的に、米国独自制裁の緩和に応じていくだろう」「また韓国とは在韓米軍の駐留経費をめぐる問題もこじれており、『トランプ氏が正恩氏との会談の場で、在韓米軍の規模縮小や撤退をも取引材料として持ち出すのでは』(元国務省高官)という懸念もくすぶる」(本文引用)と書かれている。おもしろい。ポンペオ氏なんかを相手にしないのは北として当然のことで、それを「北朝鮮ペース」なんていうのは、当たり前を当たり前でないようにいう語り口。「妥協懸念する声」なんてのは、この記事の視点がひたすら透かし見えるばかり。「同時並行・段階的に、米国独自制裁の緩和に応じていく」ことに懸念するとしたら、それがうまくいかなかった場合どうなる、ということ以外にない。「韓国とは在韓米軍の駐留経費をめぐる問題もこじれており」って、かえって韓国の主体的な対米姿勢が垣間みえて、こちらではそんな対応ができないのかい、と首をかしげるばかり。本来なら「在韓米軍の規模縮小や撤退」も悪い話じゃないが、これを機に「38度線南下」なんて考え方がこちらでさらに強まることの方を懸念したくなる。
3面にも「正恩氏ささやかれる資金難 米朝会談 背景に経済状況」中見出し「制裁緩和で『外貨収入』期待」があるが、ここで今日の我が家購読紙に漂う空気が奇妙なことに気づかされる。日本の状況はどうかという記事がまるでない。ほとんど対岸の火事みたいな雰囲気で、ここから緊張感を読み取ることは到底不可能か、とも思わせる記事のあり方なのだ。そして気づくのは、3面すぐ隣の記事「中国の極超音速兵器『新たな脅威』」中見出し「徴用工・レーダー問題の日韓『緊密な関係築いて』」で、米朝会談で不足している内容を奇妙な形で補っていること。中国の極超音速兵器に危機感を持っているのは、まさか日本向けにさらなる中古兵器を売りつける算段が隠れているのかと違ってしまうし、「日韓両国は、現在、未来の安全保障上の脅威は何かに焦点を当てて欲しい。目下の脅威は北朝鮮であり、長期的には中国だ」「緊張を高めるやり方ではなく、両国間の話し合いのメカニズムを通じ、緊密な関係を築いて欲しい」(本文引用)には、「38度線南下」論にかぶりながら、まだ僅かな立ち位置の違いがほの見える気がし、日米間で手綱の調節があるのだろうか、と感じさせる。そのあたり、本日の我が家購読紙だけでは現状の深読みは困難な気がする一方で、紙面から社内の綱引きが厳しくなってきている様子をも感じさせる、今日の記事だった。反骨の記者魂がまだ残っていることを期待して、とりあえずエールを送っておきたい。紙面からなにも読めなくなる日が来ないように。
ついでに7面「社説」の「トランプ2年 危うい米外交の劣化」に触れておきたい。冒頭「安定するどころか、逆にますます暴走のおそれが高まっている」「政治の混迷ぶりは深刻だ」「いまや世界にとって最大の不安定要因である」「3権分立を尊重せず、民主的な行政手続きの積み上げを嫌う専横的な行動」「内政の混乱」「独断を止める者がいなくなり」「自由、民主主義、人権軽視といった価値観を」「軽視しているとしか思えない」(本文引用)。「あれっ、これはだれのことかいな」と思えば、記事ではトランプ氏への批判だった。オソマツのオソマツ!
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2019年01月19日

そのときなにを確保して持続する

38面「『沖縄』を考える」の「『意見』を嘲笑する空気 異常 ライター武田砂鉄さん(36)」の記事。「日本では長年『空気を読め』」という言葉が発せられてきました」「最近はさらに拍車がかかっています」「物事を嘲笑して済ませる雰囲気が広がることで結果として、本来は許してはならない発言を見過ごすことになる。だから私はこう言いたくなる。『反対反対って言っているだけじゃ変わらない、と言っているだけじゃ、変わらない』」「『寄り添う』と言いながら、ぶん殴るような政府の強硬姿勢」「空気や気配を察して、あきらめの言葉や慣れが表立ち始めたときに、どう立ち止まれるのか。発言を続けないといけない」(本文引用)
「『寄り添う』と言いながら、ぶん殴る」立場がある。一方「物事を嘲笑して済ませる雰囲気」がある。それへの批判と、自らの立ち位置の確認、さらに持続性。これに付け加えるなら、1面「天声人語」の「『将軍たちは一つ前の戦争を戦う』という格言」「指揮をとる者は、どうしても前回の戦争での経験をもとに戦略を立ててしまいがちだ。時代とともに技術や有効な戦い方などが変わっているのに、ついていけない。待っているのは敗北である」(本文引用)。これで関わる者のすべての言葉が揃う。経団連会長が年頭の記者会見で「脱原発」を主張するごとき発言をした。おまけに「再生エネ」も否定したので、一部の人たちはものすごく注目した。しかし2週間後には「原発再稼働はどんどん進めるべき」と言い放った。「輸出が進まぬ焦りがあるか。原発リスクに敏感な世論も見えていない。なるほど彼が、当の将軍か」(本文引用)。ご丁寧に9面「原発輸出に意欲 『方針変わらず』世耕経産相」の小記事。スガ発言の後追いだ。このところ原発関連の政府関係者の発言は、迷走に次ぐ迷走で先がまったく見えていない様子。いやいや、米中ロの軍事対立が、日本にはいよいよ追随不能なほど急拡大してきているのに、なにを血迷ったか大国の軍拡競争参加にはとても意味をなさない大量のボロ武器を買い込んで、中古品満載のハリネズミになろうとしている。錆び付いた鉄砲を担いでどうする気やら。
ここで思う。「一つ前の戦争を戦う」のは、あちら側だけじゃないということ。「時代とともに技術や有効な戦い方などが変わっているのに、ついていけない」のは、どこにもある重要な誤謬のはず。そこに「待っているのは敗北」であることを、自らのものとして認識し、日夜綿密に策を立てないと、結果を変えることはできない。近時にあった出来事で思う。条例案を提出したものの逐条吟味で時間を稼がれ、議会の終了まで引っ張られた結果、時間切れで廃案となった。ならば別の作戦を練るべきところ、直近と同様に別の条例基本骨子案を出して時間切れ突入。そこからみえてくるのは対抗側の硬直であり、相手はそれを見抜いているということだ。既存条例の中で応用できる条文を1行だけ使い、それに補足をつける。審議が引き延ばせないような単純な補足を工夫し、そこに将来の条例化のタネを撒いておく。そんな工夫があり得るはず。100歩進む前の1歩を確保しておくことも作戦としてありうるはず。「一つ前の戦争」を再現し続けないために、積み上げる重要さを学ぶべきだ。
24面に「図説・17都県 放射能測定マップ+読み解き集 市民が各地で続ける地道な調査」の書評がある。「市民がつくる全国33の測定室が、東日本17都県の放射能測定マップのほか、牛乳、米、川魚、海水魚、ジビエ、キノコ、山菜などについて汚染状況をまとめている」(本文引用)。これに対して若干の専門家は「冷笑」を浴びせる。シロウトの稚拙な設備と知識でなにほどのものがあるか、と。ブログ主は「誰もやらないからやるしかない。わかっているなら、冷笑するより協力して信頼性のあるものにすべき」と反論したコトがある。冷笑はたやすい。これは市民運動の最大の到達点であり、これを基礎に積み上げること以外にどんな良い方法があるか。そこにこそ専門家が乗り出す領域がある。同様、調べもせずに「1ベクレルも許さない」などと息巻く情緒的反応も克服の対象だ。気分は気分で終わる。それでいいのか。
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2019年01月18日

割れ目を拡大する試みはあっていいはず

1面「日立、英原発を凍結 損失3000億円 国の輸出政策失敗」の記事。関連は2面「原発輸出 固執した政権 日立も凍結 計画総崩れ」中見出し「首相の側近積極介入」「原発事故後ビジネス環境激変 リスク増大 民間は撤退」「視/点 世界の潮流見誤った末」と6面「国内原発3社再編論も 日立・東芝・三菱重 戦略見直しへ」中見出し「原子炉型の違い課題」と「英エネ戦略 見直す可能性も 原発コスト増に警戒感」が見逃せない。2面というのはなかなか面白いところである。今日の場合、日立が英原発建設計画凍結を正式に決め「官民で手がける原発輸出計画は全て頓挫した」(政府は福島第1原発事故後も)「成長戦略に原発輸出を掲げ、官邸主導で民間を後押ししてきた安倍政権の責任が問われる」「社長は『民間企業の経済合理性から凍結を決めた』と述べた」(本文引用)。中見出し「首相の側近積極介入」の記事にぞろぞろと首相側近たちの名前が出てくる。「今井案件」との言葉があったり、「日立の計画を『原発が先進国で成り立つかどうかの試金石』」(本文引用)とあったり。民主党政権下でも311までは「政府系金融機関が資金面で支援する官民一体の『日の丸原発』の枠組みづくりが本格化」(本文引用)といった状況もみられる。
さらに興味深いのは311が原発ビジネスを激変させ、「原発の安全基準が格段に強化され、1基あたりの工費は1兆円超へと倍増」「海外での活路が見いだせなくなり、再び目を向けるのは国内だ」(中西経団連会長は)「15日、原発再稼働について『どんどん進めるべきだ』と主張。『自治体が同意しないので動かせない。次のステップにどうやって進めるのか』と訴えた。政府は『日本の原子力技術に対する期待の声は各国から寄せられている』(管氏)と、政策の失敗とは認めない」「培った技術や人材を維持するため、海外で建設実績を重ね、国内での再稼働につなげたい、との思惑が透けてみえる」「政権は世界の潮流を読み誤った」「福島第一原発事故を機に原発の安全対策費が膨張したにもかかわらず、原発が一時的に復権した2000年代の感覚を引きずり、儲かりにくくなった商売に民間企業を巻き込むことに躍起になった」(本文引用)とある。欧州などで低コスト化した再エネ導入が進んで、太陽光パネルで優位にあった日本メーカーは遅れをとり、日本のエネルギー産業にとって「10年間は『失われた時代』になった」(本文引用)と書く。ブログ主的に興味深いのは昨年夏、政権が再エネを主力電源化すると言い出したこと。さらに温暖化対策のために小型原発を進めようとしていること。2021年には耐用年限がすぎた石炭火力や旧型ガス火力が休停止に追い込まれ、電力供給量が大幅減となる可能性が指摘されるなど、次々に矛盾が露呈しつつあることにも注目したい。
中西経団連会長が年頭に「脱原発」ともとれる発言をしたことで、反原発界隈でも大きな反響があった。しかし、2週間経ってあたらしい発言が出てきて「???」マークの人が増えた。彼は「原発から総撤退する」とは考えていなかったようだ。原発輸出は断念するが、原発を断念するわけではない。もしや「首相の側近中の側近たち」が「弱気になるなよ。なんとかするからさ」とでもなだめすかしたか、または、会長はそのことを前もって見込んで経済界に有利に働くよう年頭に発言し、実利を確保したのではないか。外野の勝手な推測がそう感じさせる。小型原発などは過去の遺物と化した「原発ルネッサンス」の儚い夢の残骸でしかない。海外では政治的お笑いジョークの部類だ。6面の原発3社再編記事には、日立、三菱、東芝の3社にとって原発は中核事業ではなく、連結売上高に占める割合は数%。廃炉や再稼働に向けた安全対策、機器の交換修理で一定の収益を見込む状況。事業がそこまで引いているのは、原発を細々維持していれば企業として当面安全圏を十分確保できる、との腹づもりにもみえる。深読みすると、このあたりに反原発の食い込む隙間があるのかもしれない。原発が経済界にとって重荷となり、放棄してもかまわん、となる方向へ誘導する戦略も現実味が出てくる。後藤政志氏の戦略が効き始めたか。
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2019年01月17日

データ関連がいろいろある本日の紙面

1面「菅長官、統計不正は『違法』」と2面「統計不正 重い政治責任」が、本日の我が家購読紙の特徴「統計」を代表している。「『毎月勤労統計』をめぐる問題で、厚生労働省が調査手法を勝手に変えていたことについて、菅義偉官房長官が16日の記者会見で統計法に違反するとの認識を示した」「統計法は、基幹統計の作成に関わる人が『真実に反するものたらしめる行為』をした場合の罰則について」(本文引用)、懲役や罰金を課すとしている。「ほう、いつになく厳しい言い方だね」と変に感心して2面に移り、「あ、なるほど」と納得する。「ルールに定めた調査対象を無断で絞り込む不正は15年前に始まり、安倍政権では大臣名で虚偽の説明書類を提出したり、不適切な調査部分のデータ補正を始めたりしていた。その監督責任と政治責任も問われる」(2面引用)とあるが、中見出しに「『政権交代の前後を通じ・・・』現政権、解明及び腰」で、官房長官は「『まず、事務的に調べたい』と述べ」「ある官邸幹部は『いい迷惑だ』とさえ語る。しかし、厚労省名での虚偽申請や不適切な調査部分のデータ補正は安倍政権でのこと」「衆参の厚生労働委員会が近く行う閉会中審査や通常国会では、現政権の対応が問われるのは必至」(本文引用)で、まちがいなく「民主党政権下でも」という嫌味な言い訳が飛び出すのも必至。スガ氏の発言には、責任逃れしやすいという目論見が透かし見える。
改ざんとか誤解を招くように仕組むとかは官庁データではほぼ日常的に行われてきたことのように思われる。昨年11月20日付の当ブログ「改ざんデータを信じる人もかなりいる」では「平成26年3月 使用済再生可能エネルギー設備のリユース・リサイクル・適正処分に関する調査結果」という官庁資料について問題点を指摘した記憶がある。これもまさしく改ざんデータ。シロウトが勘違いするように仕向けているとしか思えない。こんなデータを見て「あやしい」と思う人は少ない。それだけ巧妙を極め、数字の裏側でニヤリとしている誰彼の顔が見えるようだ。そこで例のごとく「民主党政権下でも」という下卑た言い訳が通用するか否かだが、そりゃムリムリ。歴代政権が気づかないで来たのには理由がある。まさか官僚が意図的に改ざんに手を染めているなんて知る由も無く、普通に信用してしまっただろうが、現政権になって数々の改ざんが発覚してきて、それでもこれまで恥じずに責任を取らずに居座りを続けてきたのは、いじいじと権力にしがみつくだけのがりがり亡者の性。潔さの欠片もない無能なヤカラの無惨としか言いようがない。
27面「『主要な結論に影響も』被ばく線量過少 論文掲載誌が声明」には、東大早野教授らによる市民の被ばく線量過少評価に関する、これまでの報道ではあまり詳しく報じられていなかったデータの中身について若干の詳報がある。ここ数日間の報道では、データそのものについてより、データの無断使用などについての報道が主体だったから、これから次の問題が明らかになってくることになる。ここまでの段階で、外野は寄ってたかってデータの不正まで自明既知のこととして語り出していたが、本来ならここからデータについて明言できる段階になるはず。主観的願望で先走りするのは感心できない。たしかに感触としては「ありうる」と言える段階にあったとは思うけどね。
データ関連で11面に「近くを通る人分析 広告表示 ドコモ・電通 電子看板 新会社設立へ」がある。これをただの広告話だなんて思っていると、とんでもないことになる。ようするにすぐ近くにいる個人の情報を携帯電話の位置情報から特定し、通行人の特性に見合った広告を最寄りの電子広告に活用するというもの。「どんな人が通行しているかによって広告を出し分けることが可能になり、広告の価値が上がる」(本文引用)という。これがいつか政治的に活用され、大規模な個人監視体制につながっていくことは想像に難くない。それもかなり近未来の話として。
33面「賠償『国際法で議論できぬ』」は徴用工問題で新日鉄住金の社長が語っている。記事が短すぎて真意は計れないが、記憶しておいたほうがよさそう。
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2019年01月16日

きめ細かさに欠ける運動は囲い込まれる

8面「玄海2号機、廃炉濃厚 安全対策 採算見通せず」。後藤政志氏が311事故後の早い時期から主張していたことが功を奏しつつあるようだ。「九州電力の玄海原発2号機((略)出力55万9千キロワット)の廃炉の可能性が高まっている」「電力需要が減るなか、安全対策に巨額の費用がかかり、採算を取るのが難しいため」「2号機は2021年3月に法定の40年の運転期限を迎える。延長する場合は原子力規制委員会へ20年3月までに申請する必要がある」「出力は再稼働した3、4号機の半分」「2千億円規模とみられる安全対策費をかけて運転を延長するメリットは見えにくい」(本文引用)。願わくばもっと金がかかる規制基準にしておくべきだったとは思う。再稼働を断念する原発はもっと増えたはず。原発推進の可能性をできるかぎり狭めておくことは必要だった。こんなとき、ぎちぎちに問い詰めるスローガンの意味が問われる。「即廃棄じゃなきゃ意味ない」というのは気分としてわかる。だが「即廃棄」だけを狙うと、「廃棄ゼロ」に近づくく矛盾に気づくべきだ。物事を進めるときステップを確保することの大切さを知る。「後戻りする限界」の線を決めて、少しでも前に進んでおくのが必要な場合もある。それが彼我の力関係の現実的把握による間合いだ。現実を吟味せずに闇雲に高い目標を掲げる。これすなわち匹夫の勇という・・・。
同8面「再稼働『どんどん進めるべきだ』 経団連会長 原発必要性訴え」。「15日、原発の再稼働が進まない状況について、『私はどんどん進めるべきだと思っている。原子力というエネルギーを人類のために使うべきだ』との見解を示した。そのうえで『原子力に関する議論が不足している』と述べ、政界や学会などを巻き込んだ討論会の開催を訴えた」「『安全性の議論を尽くした原発も多いが、自治体が同意しないので動かせない。次のステップにどうやって進めるのか、電力会社だけの責任では済まされない』」(本文引用)と語ったとある。典型的アベ友のこの人が以下のような発言をほとんど間を置かずにやっていることに注目したい。「お客さまが利益を上げられない商売でベンダー(提供企業)が利益を上げるのは難しい。どうするか真剣に一般公開の討論をするべきだと思う。全員が反対するものをエネルギー業者やベンダーが無理やりつくるということは、民主国家ではない」(日刊ゲンダイ引用)。「原発政策について、国民の反対が強いのに民間企業がつくることはできないとして、理解を進めるために一般公開の議論をすべきだという考えを示しました」(テレビ朝日引用)。そして今日の我が家購読紙8面「再稼働『どんどん進めるべきだ』」である。これは矛盾なのか否か。受け止め側の主観が惑わされているだけなのか。彼の腹の内は一貫している。民間だけでやるには採算性の問題で支障がある。だから、国民的な議論で「原発がないとこの国は破綻する」という統一的な意志を固め、国家が全面的に推し進める事業に民間が協力するかたちを取らせようとしているに過ぎない。国はじゃんじゃん金を出すべきだ、というのが彼の本音なのだ。再エネの限界をいうのもその範囲からのことだろう。都合のいいところだけ虫食いでつなぎ合わせて「画期的」などと称揚するのは馬鹿げているが、民間が音を上げているのは事実。そのことを突き上げていく視点がないと、いつものように足元をすくわれるだけだ。次のワンステップの踏み台にするにはどうすべきか、それを考えた方がよほど意味がある。
☆「『原発 国民反対ではつくれない』 経団連会長」テレビ朝日1月1日
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000144312.html
☆「経団連会長が“撤退”発言? それでも脱原発が進まない理由」日刊ゲンダイ1月6日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/244900/1
☆「『原発再稼働どんどんやるべき』福島事故後停止で経団連会長」共同通信1月15日
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190115-00000110-kyodonews-bus_all&fbclid=IwAR2bqFxsgQ7kXDD8HpCv_pySy4vZEPF_RClR-PVbKYLcrr5JscxTj8M-Nss
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2019年01月15日

焦点を見失い課題を求めて彷徨う我ら

1面に「原発和解 打ち切り相次ぐ ADRの賠償案 東電の拒否相次ぐ」の記事。関連で28面にも「東電6回拒否『被害者置き去りだ』 原発ADRへ和解申し立てた浪江町民」がある。「原発事故の損害賠償をめぐる住民の集団申し立てで、東京電力が国の原子力損害賠償紛争解決センター(原発ADR)が示した和解案を拒否し続けている。拒否を受け、センターは昨年以降、和解手続きを打ち切っているが、東電が和解の成否を決定する事態に、住民は『理不尽だ』と非難している」(4面引用)。原発ADRとは「原子力損害賠償紛争解決センター」のことで、「東京電力福島第一原発事故による損害賠償の対象や金額を決めた国の指針では不十分なケースに備え、国が2011年9月、迅速な解決を目指して設置。被災者は指針に不服がある場合、賠償額の増額などをセンターに申し立て、仲介委員の弁護士が被災者、東電の意見を聞き、和解案を作る。受け入れの法的義務はなく、裁判に移行するケースもある」(1面引用)という。国の指針を上回る賠償を認めると、他地域でも増額を要求されることを恐れ、東電は渋るのではないかという意見が書かれている。その一方で、東電広報部は「和解は非公開かつ個別の手続きであって、意見を申し上げることは差し控える」(1面引用)という。「発言は差し控える」的な文言はこのごろ耳タコ的に頻繁に聞く。「うるさい質問には差し控えると答えることにしています」的な姿勢を感じる。まるで「オレが政府だ」という姿勢である。
原発ADRもれっきとした国の機関だ。国が和解案を勧告して、加害当事者である東電が拒否し、「発言は差し控える」とはこれいかに。「(国の和解案を)悪いことをした側が判断するのはおかしい」「本来は被災者が和解案を受け入れるか判断する立場なのに、東電が和解手続きを左右している。世間の関心が薄れ、東電が拒否しやすい環境も生まれている」「金の問題じゃない。東電は事故を起こし、国は原発政策を進めた責任を、認めて欲しいだけだ」(28面引用)と原発事故被災者は主張する。東電はいまも殿様商売から抜けられない。いや、国家に守られ、これからも殿様でいつづける腹づもり濃厚。それよりもっと気になるのが、世間の関心が薄れてきているということだ。ブログ主の感覚も原発事故に追随できなくなりつつある。「寄り添う」なんて言葉が、「強引」と同義語に使われる日常にあって、情報が入り乱れ、個人の力では把握しきれなくなっているような気がする。ほんとうは阪神大震災で経験済みのはずだし、自分でもあちこちで何度も主張してきた。地震後の対応でさえ長年月持続するもの。原子力災害の対応には放射線の減少にぴったり重ね合わせた年月が必要だ。被災者たちへの対応には、時代に合わせた具体策がなければならない。阪神大震災では20年を経てなお、生活再建からとり残された被災者がいたのを思い出す。気持ちが遠くなっていくままに原発事故からの年月に合わせて認識を変化させる努力を怠っていた自らの愚を、ブログ主自身が痛感する。
ただ、現在の政権が持っている危機感への認識が、彼らと向き合う側で混乱していることは事実だ。彼らの危機感は半端ではないが、対抗する側の危機感にはそれが反映されていない。風化が怖いのは、彼らの危機感を覆い隠してしまうからだ。この国はいま彼らの視点からしても没落の一途をたどっている。だからこそ国民を地獄へ落としてでも、「彼らの国家」を維持しなければいけない願望に囚われて突っ走る。対外的に見れば、この国の政治姿勢が多くの国から危ぶまれているのは想像できる。それでも国内的にあれこれ言い逃れして、最も危ない道を辿ろうとする。まさに綱渡り。その綱渡りの先に大敗北の罠が待ち構えており、そのときの敗北をすべて国民に背負わせようと工作しているのが、今の政治だ。国民を襲う超貧困の上に彼らの幻の楼閣が花開く未来。福島原発事故被災者の苦難と沖縄の抵抗は、彼らの喉元に突き刺さるいま最も煩わしいトゲだ。それを我らは忘れようとしているのか!
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2019年01月14日

電力供給もいまや先行き不透明で悪あがき

3面「再エネ、使いきれない矛盾 九州電力 太陽光などの『出力抑制』」中見出し「昨秋から9回 事業者『痛手』」「原発再稼働 抑制が現実化」「硬直的な電源政策転換を」の記事。「太陽光など再生エネルギーの受け入れを一時的に制限する『出力抑制』を九州電力が行なっている。昨秋に離島を除き国内で初めて踏み切って、1月3日も実施した。政府は、再生エネを主力電源にすると掲げるが、フル活用されない矛盾をどうすればいいのか」(本文引用)。どうすればって、原発を無理やり再稼働しなけりゃいいことだ。これまでこの国は、原発をベース電源とする基本方針でやってきた。これぞまさしく岩盤規制で、完全に硬直したやり方だから、その他の電源を増やすと出力制御が困難な原発では対応できず、他の補助的な電源を制御せざるを得なくなる。新聞ではまず水力を絞り、揚水発電や他電力へ系統連系線で余剰を融通するなどし、それでも供給過剰になったら再エネを「抑制」するのだと。これには沖縄電力まで参加の可能性があると書かれており、「あれれっ」と首を傾げる。沖縄電力は原発施設を持っていない。それでも再エネの影響で「出力抑制」をするってか。「再エネ導入で電力供給を最も柔軟に適用できる沖縄電力がなぜ?」と考え込んでしまう。原発があろうとなかろうと、出力抑制の難しい電源構成で運用する考え方が、全国一貫してはびこっているということの証明か。沖縄電力が、原発がないことを利点に、ヨーロッパ並みの電力システムを構築したら、この国の電力業界では嫌われるってことか。
「なぜ全国に先駆け九州で出力抑制が起きたのか。『想定を超えて太陽光発電が急増し、原発が再稼働したことも大きい』と九電の幹部」(本文引用)とあるが、風力発電のときも発端は九電・北海道電からだった。風力発電の受け入れ枠を極端に狭めて事業者は採算割れに陥り撤退。原野に風力の残骸が広がって、再エネ風力は息の根を止められた。おなじことが太陽光発電でも進行中だ。たぶん、もうじき息の根が止まる。止める時期に来ている。つまり、大手の国内パネル製造企業はすでに撤退を完了し、いまは国内産ではベンチャーが少し、化合物系パネル事業者も方向転換を企図している。主力は中国産に移りつつあるが、これも縮小傾向にあり、全体として再エネの流れは太陽光以外に向かいつつある。総じて、原発再稼働がなかなか見込めない現状ではあるものの、再エネ追い出しの環境は整いつつあると言っていい。
世論が沈静化し、反原発などに勢いがなくなれば、変なお題目を掲げなくても原発再稼働に障害は無くなる。それが国の目標であることに疑いはない。粗悪な再エネ施設を蔓延させ、次第に原野に無残な姿をさらすようになれば、おのずと国民感情も「再エネなんかダメだ」の心境に染められていく、というのが彼らの遠大な計画で、すでに兆候はある。「再エネは原発の補完物だ」という考え方が一部に芽生えている。「再エネは原発の対立物になる」という視点をわずかの差で逆転させた発想だ。その逆転が正当性を持つように見えるのは、粗悪な設備を野放しにしながら原発に再稼働の余地を与えてしまうことに気づかない論理の脆弱性に由来する。2021年には深刻な電力不足が発生すると予測する資料がある。なにが原因で電力不足が発生するか。再エネが増え、大手電力で旧型の発電設備が休廃止に追い込まれ、原発再稼働が進まない場合にそうなる。大手電力は旧型の石炭火力やガス火力から、新増設やリプレースによって新たな電源が安定的に運転できるようになるのを2024年と見込んでいる。
これからの数年間は、再エネと大手電力の対抗が山場を迎える時期になる。大手電力や政府が目論んでいることの奥の奥を見透かすことが、いまもっとも重要な鍵になっていると言っていい。やたら感情にまみれた考え方で疾走することが得策かどうか、考察を深めたほうがいい。それにしてもヨーロッパ型の再エネ導入で電力供給に新風を吹き込めるはずの沖縄電力が再エネ抑制に相乗りするとはねえ。横並び電力業界の力はかくも強力なんだね。
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2019年01月13日

国内ばかりか国外も騙しで押し通す?

昨日読み忘れた記事ひとつ。33面「『不正確』発言 放送は妥当か 辺野古工事 首相『サンゴは移している』 『NHK、事前収録なのにそのまま流した』 識者、落ち度を指摘」では、「米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画をめぐって安倍晋三首相が『土砂投入にあたりサンゴは移している』と述べ、不正確な説明をしたと批判されている問題で、発言を放送したNHKの姿勢も問題視する声が出ている」「首相の発言があったのは6日午前放送の『日曜討論』。事前収録で、首相はNHKの解説副委員長と差し向かいで30分ほど質問に答え」「首相は『(辺野古沿岸部へ)土砂を投入していくにあたって、あそこのサンゴは移している』などと述べた」「玉城デニー知事は『現実はそうなっておりません』とツイッターで反論。県は移植対象のサンゴを全て移してから着工することを政府に求めているのに対し、政府はごく一部を移植しただけで工事を進めている、と反発」「県は不正確な発言だと主張」「琉球新報は」「『事前インタビューであるにもかかわらず、間違いとの指摘も批判もないまま公共の電波でそのまま流された。一旦放映されると訂正や取り消しをしても影響は残る。放送前に事実を確認し適切に対応すべきだったのではないか』」「NHK(略)定例会見で『報道機関として自主的な編集判断に基づいて放送しており(略)、必要に応じてきちんと判断している』(略)『番組内で行なった政治家の発言についてNHKとしてお答えする立場にはございません。事実と異なるかどうかという他社の報道についてもNHKとしてコメントする立場にはございません』」「新聞は」「NHKが首相の発言の真実性をどう認識しているのか、政治家の発言内容について答える立場にないのはなぜか、などを尋ねたが、同日午後7時現在、回答はない」(本文引用)とある。
たとえば「以上が首相の発言ですが、移植したサンゴはどれだけであるか、どこへ移植したかなどに言及はありませんでした」といったフォローが最低あってしかるべきなのだ。識者発言として「発言を放送してフォローもしないままでは、視聴者に対して誠実とは言えない。自ら定めた基準に従い、放送後に別の番組などで事実を検証する必要があるだろう」(本文引用)との指摘もある。「誠実」な「公共放送の雄」NHKだから必ず検証番組を作るはず。「なぜ放送されないんだ! 安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由」という新聞広告を見た。こんな状態では「誠実」なんて倫理基準は「本気かい?」と疑われても仕方ない。
本日1面の「米軍に日本の法律『不適用』 国、説明から『国際法』削除」。「国内法の適用による基地問題解決を求める声が強まるなか、適用しない根拠となる国際法を示せないことへの批判をかわす狙い」「外務省は(略)『批判を踏まえわかりやすくしたが、『原則不適用』の根拠となる国際法があるという見解は変えていない』」(本文引用)。ややこしい言い回しだ。これを削除したら、国としては改めてどんな根拠を持ち出すつもりなのか。最近の政府関係者発言をみると、国会答弁他すべてにおいてその場限りの言い逃れで逃げまくり、いっこうに恥じるところがないから、これもトンチンカン答弁で、筋なんか通らなくても平気の平左。にたにたと薄ら笑いを浮かべてやりすごすのかね。
そのあいだに、なんとしても仮想外敵の恐怖を国民に植え付けて、国民の気分がいっぺんに内政批判から国外への敵愾心に移行してしまうのを待つ算段か。どうも、ゴーン逮捕はJOC会長とのバーター取引の悪臭が匂って仕方ない。昨日の35面「ゴーン前会長捜査『閉鎖的だ』 日本の刑事司法制度 批判集まる 保釈請求『証拠隠滅』がカギ 検察『口裏合わせの恐れ』主張か」では、これまで会長の罪を暴く報道一色だったのが、次第に論調を変える様子が見え始めているように思う。バーターで国内はごまかし可能でも、国外は無理でしょ。薄汚い策ばかり弄していたら国際的信用がいよいよ地に落ちていくよ、と思うんだけどね。その下品な迎え舌で世界をみごとに騙しきれるつもりかな。
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2019年01月12日

散漫な記事だらけから透かし見えるもの

1面に「JOC会長を本格捜査 フランス当局 五輪で贈賄疑い」がある。フランス検察が捜査を始めたのは16年。「検察の予備的な捜査を経て重大事件と判断された場合、判事が公判前に自ら捜査する『予審』の手続きがある」「予審の手続きに入ったのは昨年12月10日」(本文引用)。この記事の上に1面トップ記事として「ゴーン前会長追起訴 日産に損失付け替え 特別背任罪」がある。彼が逮捕されたのは昨年11月19日。そしてJOC会長が予審の手続きに入ったのは12月10日、およそ20日後ということになる。どっちが先にかぶせたか。「天声人語」では「ルノー会長として、彼の国で尊敬を集めてきたカルロス・ゴーン容疑者に対する捜査の意趣返しではあるまいか」(本文引用)と書いているが、これは逆にも読める。フランスによるJOC会長への捜査が始まったのは、なにしろ16年なのだ。フランスの方がかなり早い。「意趣返し」はまさかこちら側から、なんてみっともないことにならないのを望む。それにしても五輪コンサルタントなんて、ずぶずぶの汚い商売。そんなのに金を払ってまで誘致し、当初の計画から大幅に会場建設費が増えてしまうなんて、これもまた五輪を汚す悪徳が見えてしまい、なんともやるせない。そこから浮かび上がるのは「意趣返し」というより、「バーター取引」を狙っているという方が似合っているように思ったりするのは、あて推量が過ぎるか。
10面「韓国前最高裁長官を聴取 徴用工訴訟遅らせた疑い ソウル中央地検」が興味深い。元徴用工らの訴訟を遅らせた職権乱用などの疑いで前長官を聴取。これは韓国でも初のこと。「文在寅政権は、政財界や社会に残る弊害をなくすことを意味する『積弊』の清算を進めており、司法界にも及んだ形だ」「検察は、朴槿恵前政権が日韓関係のさらなる悪化を懸念し、2013年から14年にかけて」「大法院関係者と訴訟の進行を遅らせる協議を行ったとみている」(本文引用)。こういう判断をすることができる韓国の法制度は、上意下達の縦割り組織で政権の手足みたいに歪んだ司法機構が存在する国に、逆に学んでほしいという気がする。
3面に「日立 英原発計画中断へ 損失3000億円規模か 輸出政策総崩れ」がある。これはすでに報道されていることの駄目押しみたいなもので、本命記事は7面にある「『輸出』『新増設』『再稼働』『核燃サイクル』『高速炉』原発政策八方ふさがり」。日立の英原発新設計画中断で、アベ政権が進めてきた原発輸出はすべて頓挫、「国内での再稼働や新増設も進んでおらず、原発政策は八方ふさがり」(本文引用)とあり、以下読みでのある具体的な内容がこれでもかと列挙されている。事故前の54基のうち20基が廃炉か廃炉方針。政府のエネルギー基本計画はすでに絵空事。核燃サイクルはオリンピック同様の巨費を吸い込み、核兵器転用可能なプルトニウムは47トン。再処理工場は本当に動かせるかどうだかわかりゃしない。もんじゅ廃炉。アストリッド頓挫で、高速炉計画に赤信号。「それでも政権は政策の抜本見直しに踏み切ろうとしない」(本文引用)。スガ氏はいまだに臆面もなく原発輸出政策を堅持するつもりの虚勢をはる。スッタモンダしてもどうもならんのが、わかってないんだなあ。 
7面には「柳瀬・元首相秘書官が再就職 加計問題 国会から追及 シャープ・東芝出資会社に」もある。どんなになっても八方ふさがりにならないのは、オトモダチ政権の基本的特徴。この国の統治機構は、こんなことがいくらでも許されるよう、巧妙に機能し続けている。だからなくならないんだな。3面「統計『補正』深まる不信 厚労省意図的扱い否定 政権の賃上げ重視 疑念の背景」中見出し「多方面への影響 見通せず」を読むにつけ、政治の闇の底知れない深さを感じる。厚労省に限らない。そんな怪しい「多方面」が見えてくる。早野論文の問題も、同じ文脈の中にあるのかね。末期じゃのう〜!
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2019年01月11日

あぶない「外交」が行き着く先を考える

1面の「文大統領解決策触れず 徴用工問題『争点化賢明でない』」の記事で、韓国の文在寅大統領は年頭の記者会見で「元徴用工訴訟の判決などで悪化する日韓関係について、主に日本の対応に問題があるとの認識を示した」「(文氏は)『日本の政治家が政治争点化していることは賢明な態度ではない。日本がもう少し謙虚な態度を示すべきだ』」「(大法院判決には)『三権分立で政府は介入できない。日本は判決に不満を表明できるが、仕方がないという認識を持つべきだ』「韓国政府当局者は『安部首相が大局的に判断しない限り、当面の首脳会談は難しい』と指摘」(本文引用)とある。表題の「争点化賢明でない」の意味は「政治争点化は賢明でない」と受け止め得る。3権分立で政府は司法に介入できない、も普通の見方といえる。
関連で3面に「文大統領 薄い危機感 対日改善策示さず 元徴用工問題 質問受けるまで言及せず」がある。「(大統領は)記者会見で、日韓関係の改善策について具体的な方針を示さなかった。韓国外務省経験者は『関係悪化への危機感が感じられない』と指摘」(本文引用)とし、記事は、原因を文大統領の弱腰にあるとの見方を示す。その延長で、「韓国の外相経験者は『韓日関係が危機にあると訴える外交相の声が大統領府に届いていない』とみる。こうした状況が文氏による日本を突き放すような発言につながったとの見方だ。ただ、日本側にも現時点では韓国側が解決に動きやすくするよう歩み寄る姿勢は出ていない」(本文引用)と書く。最初の「弱腰」指摘のあと「突き放すような発言」と論調が変化し、「日本側に歩み寄りの姿勢」がないことが指摘されるに至る。これは奇妙な記事の展開に思えて仕方ない。
日本側に3権分立という基本姿勢さえ守らない強硬姿勢が目立ち、解決を危うくしている根っこがここにあるのではないか、と見えるが、記事はそのあたりの言及をふわりと回避しているように思える。元徴用工問題では新日鐵住金に続いて、三菱重工が資産を差し押さえられる可能性が強まってきている。個人請求権は「日韓請求権協定」の対象外として処理するのが最も簡単な落とし所と思うのだが、日本政府の対応は、国家間の問題として「全て解決済み」との立場をとる。しかも韓国内にある日本企業の自由判断さえ奪うようなやり方で突き進もうとしている。緊張を減らす外交ではなく、いたずらに増大させる意図があるのかと考えたくなるやり方ではないか。文大統領の発言に対し「日本側からは『首をかしげざるを得ない』(外務省幹部)、『人ごとのようだった』(別の幹部)」(本文引用)とあるが、「人ごと」感はこちら側にも充分ある。外交で解決する意志が薄く、緊張が強まっても「人ごと」みたいに感じるその無神経が事態をどこへ向かわせるか、見ていると危なっかしくて仕方ない。
3面には「北方領土問題 埋まらぬ溝 日ロ条約交渉 14日外相会談」中見出し「安部首相発言が波紋」「主権・米軍基地配備 早くもせめぎ合い」がある。内容を簡単にまとめると、ロシア側は返還後の北方領土に米軍基地が配備される可能性を危惧している。首相はそれを否定しているが、プーチン氏は昨年12月、沖縄の米軍基地問題をあげて、日本はどんだけ主権を持ってるのか怪しいね、と疑いの眼で応えた。そりゃそうだ。首相の沖縄関連の言動では、県民の意向なんか徹底的にガン無視で押し通してるじゃないか。日本列島の南端と北端で取り扱いに差が出るなんぞ、いくら首相が「そんなことしないよ」と明言してもねえ。米軍基地を配備しなくても、本音の自衛隊基地が置かれる可能性はある。かなり重装備だったら、ロシアは対抗して、国後・択捉に巨大な軍事基地を建設するかもね。以下のような記事も見逃せない。軍事緊張が増幅されるような外交は、外交と言わないことを知っておきたい。ましてこの国は、これからまちがいなく縮小していく。そんなときのハリネズミ化は危険極まりない。南端と北端に軍事基地を置かないと明言したら話は別だろうけれど。
☆「ロシア『撃ち落とせない極超音速ミサイル』を実戦配備へ」Newsweek:18/12/27
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/12/post-11482.php
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2019年01月09日

抵抗して自立するか、反対して大手に頼るか

7面に「再生エネで電力自給の地域探る 環境省、実証事業へ」がある。「大手電力会社の送電網から自立した送電線『自営線』を引き、再生可能エネルギーで地域の電力をまかなう実証実験を環境省が始める。送電網から自立した地域では再エネを最大限増やすことが可能で、大規模停電(ブラックアウト)も避けられるという」「計画では、100〜200世帯程度の地域で、太陽光や風力などの再エネ導入を進めて既存の送電網から自営線への切り替えを進めたり、個人所有の電気自動車を地域インフラの蓄電池として活用できるかを探ったり」「こうした地域を増やし、それぞれをつなぐ構想」「地球温暖化対策から二酸化炭素の排出がない再エネの導入増が求められるが、導入量には限界がある。環境省は『自立分散型のネットワークを創設しなければ根本的な解決にならない』とし、実証事業を計画」(本文引用)とある。民間ビジネスの参入につなげたいという点が「いかにも」だが、これには前向きな側面もある。
大手電力のくびきから離れて、地域が独立した自治を確保できる可能性はある。つまり、民間ビジネスなんぞの跳梁するところにならず、完全な自治体運営によるエネルギー確保を図り、エネルギーの地産地消から農山村の自立的運営を促進する基礎を形成するという可能性だ。これ以上のパネル建設を中止し、FIT年限を過ぎたパネルを自治体が収集。跡地は山林・田畑に戻し、近隣地域で運営主体を自治体とした自立地区を創る。所有する各種施設の敷地内や屋根を主要電力生産場所かつ自家消費地とし、周辺住民の屋根を含めてまず小規模に独立させ、順次拡大していくという方法はあり得る。いますでに個人や地域所有の山林や田畑の荒廃が問題化しつつある。それにつけこんで、田畑や山林を荒らす「民間参入」が多様な形で進められている。まさに「岩盤規制を打ち破る規制緩和」のなせるワザ。太陽光の場合、国内パネル製造業界の撤退に伴い、利益を求めて千変万化する民間ビジネスの軸足は徐々に方向を変えつつある。たとえば洋上風力、バイオマス、小規模水力など利益が見込めるならどこにでも現れるのが民間ビジネスで、彼らは利益が見込めなければ即刻遁走する。
民間ビジネス参入で利益追求に基づくスッタモンダが発生するより、自治体経営で自立・自営を目指すシステム構築の方がよほど意味がある。いま地方では山林を切り開いて乱立する太陽光発電への忌避が高じて、感覚的な「太陽光憎し」が激発している。問題は、その行き着く先についての考察不足で、太陽光施設設置者には20年の年限が終わってのちの施設の維持管理が、潜在的課題として重くのしかかっている。一方で「太陽光憎し」の側には、いますでに新旧住民間の潜在的対立があり、20年後の設置者の苦境に対する「それみたことか」的現象を引き起こす可能性に対する考慮がない。近時の激しい気候変動で施設が壊滅的打撃を被れば、「それみたことか」的対応が新旧住民間に開いた亀裂を深く、抜き差しならないものにしていく。さらに、「太陽光憎し」はいつのまにか「大手電力」から独立する方向性を失い、実質的に「大手電力」に囲われる結果に傾斜する。
新旧住民の対立で利益を得るのは大手電力であり、両者のそんな「不毛」から抜け出る道の模索がいま、正味求められているのではないか。将来のお荷物化を解消する方法を示すと同時に、不要な再エネ施設をこれ以上増やさず、農山村の実情に合わせたエネルギー確保を目指し、農山村がすでに持っていながら今は放置されている貴重な資本財の確保や流通を促すシステムの模索こそ、いまやるべきことではないのか。「農山村に住む」とは、自分の世代にとどまらず、次世代、次々世代のことを考慮した住み方の模索を前提にしなければ、結局は道を踏み迷う。今回の環境省の「実証事業」は、これに切り込まなければ現状では両刃の剣。将来においては農山村を今より一層ひどく食い荒らす、民間の利益追及の狩場とさせる。その時期に至ったらまたも「電力自給憎し」の流れが生まれるしか無くなる。自分世代だけでなく、いまから長期的に取り組む視点の必要ではないか。そのことをいま、痛切に感じる!
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2019年01月08日

日本的物言いにみる「曖昧な含み」の便利さ

3面「政府、韓国に協議要請へ 新日鉄住金資産差し押さえの場合」中見出し「日韓請求権協定に基づき」が、なんとなく要領を得ない。日本政府としては、新日鉄住金が韓国の鉄鋼大手ボスコと設立した合弁会社の株式を差し押さえる判決が韓国大法院(最高裁)から出た場合、日韓請求権協定に基づく協議を韓国に要請するという。新聞には「協議を始めるには両政府の合意が必要で、これまで行われたことはない」(本文引用)とあり、韓国側が11年に慰安婦問題で協議を申し入れてきたときは、日本が応じなかったという。今回は逆だから、たぶん韓国が応じないんだろう。「外務省幹部は『日本の姿勢を国際社会にアピールするためにも協議の申し入れは有効だ』と意義を強調した」(本文引用)とあり、これは以下の記事にある「対抗処置」の中身をちらつかせていると思われる。上段は菅長官のいつもの言いようで、「首相の指示を踏まえ、国際法に基づき毅然とした」対応を取るけれど、手の内は明かさないよ、という表現。下段は河野外相の発言で菅氏と同様に、「日本企業に不利益をもたらすことがないよう、(対抗処置を)さまざま準備はしている」(本文引用)という。うーん、だけどねえ。「日本企業に不利益をもたらすことがないよう」と言いながら、あんまり息巻きすぎると、韓国内の合弁会社に不利益がかかることは大いにありうるんじゃなかろうか。我が家購読紙には国際司法裁判所(ICJ)への提訴の可能性は書いてないが、下手な対応をすると逆に不利になりうる。それでは、いまでも政権と距離を置きたがっている企業の眉をひそめさせることになるんじゃないのかな。だから「手の内明かさず」ってな遠回し表現になり、その先はまさかのIWC脱退に続いてICJ脱退なんてことも出てこないとも限らない・・・つまり最下段の記事のように、トランプ氏の後につづくなんてことになりかねないってことかな。トランプ流はめまぐるしいんで後追いしにくいけれど、この件についてはどうなったのかな。孤立に次ぐ孤立を重ねて、行き着く先は「日本一人負け」なんて事態が待っているかもしれない。まことにお寒いかぎりの近未来!
☆「徴用工訴訟、『対抗措置』でけん制=当面は2国間協議模索も−政府」JIJI.COM:1月7日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019010700830&g=pol
☆「徴用工問題「直ちに手段取る」=さまざま準備−河野外相」JIJI.COM:1月8日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019010800233&g=pol
☆「米、ICJに関する紛争解決の議定書から脱退 「反・国際司法制度」鮮明に」AFP18年10月4日
http://www.afpbb.com/articles/-/3192064
1面トップに「事前了解 原電が当初説明 『合意得るまで再稼働できぬ覚悟』 原電、『事前了解得る』否定 本社に回答」があるが、この国はトップが「ご飯論法」を平気で用いるようになったせいか、どこもかしこもややこしい言い回しで言い逃れする事例が増えてきた。原電副社長:「『拒否権』と新協定の中にはどこにもない」。アンケートで原電:「『6市長から事前了解を得るという内容は含まれるか』との質問に『いいえ』」。取材に対し:「『(新協定は)実質的に事前了解を得る仕組み』と説明」(「」内、本文引用)。「さらに原電に、事前了解権を認めたように読み取れる記載が公文書にあると質問すると、『非公開での会議のやりとりについてコメントは控えます』」(本文引用)とした。つまり、玉虫色にする文言を協定案で提示していた、ということかな。「事前了解権は含まないが、実質的に事前了解を得る仕組み」という微妙さ。なんとでも言いくるめ得るように工作していたと言われても仕方ないようなやり方だ。きびきびとメリハリのある、つまり誠意に満ちた協定ではない。これが日本的合意というやつか。「完全かつ最終的に解決」という言葉の都合のいい成り立ち方を思う。こういう物言いで翻弄された記憶は、ブログ主にも多々ある。
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2019年01月07日

いつか来た道、戻れない道こわい

本日は、いままで貯め込んだ報道記事の紹介アラカルト。まずは、波紋を呼ぶ経団連中西会長の弁。「中西氏は原発メーカーである日立製作所の会長も務めている。それだけに、脱原発とも取れる発言は驚きをもって受け止められた」「年明け早々、脱原発と再生可能エネルギーへのシフトを予感させるニュースの連続。今年は脱原発元年になりそうな勢いだ。何が何でも利権を手放さないとみられていた原子力ムラに何か異変が起きているのか」(本文引用)とあるが、記事後半の古賀茂明氏の論評が、感覚的にはぴったりとハマる気がする。
☆「経団連会長が“撤退”発言? それでも脱原発が進まない理由」日刊ゲンダイ1月6日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/244900
以下の記事は大手銀の注目発言を紹介。りそなが「核兵器を開発・製造・所持する企業に対して融資を行わない方針を定め、公表」「核兵器・化学兵器・生物兵器や対人地雷・クラスター弾などの製造企業▽人身売買や児童労働、強制労働への関与が認められる企業▽環境に重大な負の影響を及ぼすおそれのある開発プロジェクト―などへの融資を行わないと明記。融資先の社会・環境へ配慮した活動を支援する」(本文引用)。他の大手銀にも程度の差はあれ、若干の考慮が感じられる。なにが原因か、詳しく知りたいところ。
☆「りそな『核製造企業への融資禁止』 国内大手銀初の宣言
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190105-00000054-mai-bus_all
以下の記事は「ご飯論法」の詳しい検証で、これが個人の思いつきで喋り散らされているのではなく、周到に練り上げられたものであることを浮き彫りにする。端的に、官僚的ごまかし戦法を必死に駆使しているということだろう。国会を詐術で覆い尽くすとは、まったく末世というほかない。
☆「映像で確認する『ご飯論法』(初級編)。高プロが労働者のニーズに基づくという偽装を維持した詐術」HARBOR BUSINESS Online:1月4日
https://hbol.jp/182692
以下は党内版「ご飯論法」もどき。先の臨時国会でやたらに民間ヨイショを発揮しすぎてトンデモな法案・法改正案を強行成立させたわけだが、「地元で説明できない」「自分でもわけわからん」などの声が党内から出て、「政務調査室と広報本部が説明用の政策パンフレットを作成。所属議員に配布」(本文引用)した。「Q&A方式の想定問答」もあるそうで「『在留資格の創設は『事実上の移民解禁』では?』という問いへの模範解答はこうだ。『安倍総理は国会審議の中で、「いわゆる移民政策を取ることは考えていない」と明言しています』」(本文引用)。なんと恥ずかしい説明だろう。こんなのでちゃんと地元に納得してもらえるつもりかな。
☆「フザケた政策説明ズラリ 自民作成“言い訳マニュアル”入手」日刊ゲンダイ18年12月29日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/244687
こんなことでは、以下のような出来事がこれからもなかなかなくならないだろうな、と思うばかり。外国人技能実習機構が調べただけでも年間21件あったという。つまりもっとたくさんあるということに他ならない。
☆「技能実習生への不正行為を申告 残業代払わず、給与明細改ざんも」共同通信18年12月27日
https://this.kiji.is/450957294636270689?c=39546741839462401&fbclid=IwAR1UiFQMUfXzpliNkM87OwqmrFfTP4pho28AbKwy_yAd8hAqmJPWiGmee4g
官邸が横暴を極めている。そして以下のようなことが起きる。いつか来た道、徹頭徹尾ナチスに学んじゃう世間。怖い〜!
☆「渋る防衛省、安倍首相が押し切る=日韓対立泥沼化も−映像公開」JIJI.COM:18年12月28日
https://web.smartnews.com/articles/fvmL2RBN3oN
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2019年01月06日

自分の自由を自分であきらめる自分の檻

3面「日曜に想う」の「『上からの弾圧』より怖いのは」がとても良かった。まず、長野県上田市にある「俳句弾圧不忘の碑」について触れ、俳人渡辺白泉の句を紹介する。最も有名な<戦争が廊下の奥に立ってゐた>は見たことがあるが、次の<夏の海水兵ひとり紛失す>は知らなかった。後の句に寄せて、「去年の秋以降は、国会の審議にこの一句を思い出すことが多かった」(本文引用)とし、先の臨時国会における審議のひとつ、外国人労働者の受け入れを拡大する出入国管理法の改正に触れる。「国会審議の過程で、凍死、溺死、自殺などで3年間に69人もの実習生が死亡していたことがわかった」「そのことへの見解を問われた首相は『私は答えようがない』と突き放した。白泉の詠んだ『水兵ひとり紛失す』の非情さが重なるのは、このあたりの政官の姿勢だ」(本文引用)
碑の隣に「檻の俳句館」という建物があるという。「事件で検挙された白泉ら俳人の似顔絵や作品を壁に展示し、一人ずつ鉄格子を取り付けて表現や言論への弾圧を『忘れまい』と訴える」(本文引用)。<ナチの書のみ堆し独逸語かなしむ>は当時の書店の日常的光景を詠んだものらしい。記者はそこから、現今のヘイト本を想起する。さらに「檻の俳句館」館主のフランス出身の俳人マブソン青眼氏の言葉を紹介し、自身の言葉をそれにつなげる。「上からの弾圧だけではない。下からの弾圧がこわい。周りの目が気になって、怖くなって、自分の自由を自分であきらめる。自分で自分の檻を作っている」「職場や地域など日常の中での『空気』の圧力は誰にも経験のあることだろう。政治色を嗅ぎとられる意見や表現は、近年とみに息苦しさが増している。メディアもまた自己規制という『檻』を内部に抱えている」「句が過去のものではなく、今という時代と深く切り結んでいることに気づかされる」(本文引用)
今の政治状況が愚劣な姿をどれほど明らかにしようとも、強烈なリーダーがやってくれるのなら、それでいいのかどうか。強烈ではあるが無知無能で詭弁だけで生き抜こうとする恥知らずだったとしても、それでいいのかどうか。出入国管理法改正で外国人労働者がたくさんやってきて、極端な低賃金と過酷な労働を強いられて人間としての存在を危ぶまれても、我が身が安全ならそれでいいのか。本当に我が身は安全であり続けるのかどうか、それは疑わしい。指導者然とした表の振る舞いの陰に傀儡子がうごめいている。裏で糸を引く傀儡師に操られ、表の指導者がぼろぼろに使い捨てられてそのあと、傀儡師たちが本身を晒す時がくる。そのとき操り人形としていいように操られてきたおバカな政治家たちは一掃され、いざ不測の事態があったとき第1級の悪政実行責任者として世間に晒すためにのみ奉られる一方、影の傀儡師だったものたちの本音の強圧がわが身に襲いかかることがあっても、いま我が身が安全ならそれでいいのかどうか。第1級の悪政実行責任者として奉られる予定のあの人はいま、あらん限りの美辞麗句を並べて、ついに人間として言うべきでない暴言悪言地獄に落ちてなお、権力の座にしがみついている。そしておそらく、あまりの自分のデタラメさに自分自身が恐れおののいているのではないか。いま彼が目指しているのは、実態として地に落ちた己が姿を虚像であれなんであれ、歴史に燦然と輝く英雄として刻みこむことではないか。それはすでにほぼ望み薄なわけだが、彼はそのように自分の未来を空想しない限り、現状では自壊の道を進むしかないところまで、自分で自分を追い込んでいる。それでなければ、これほど言いっ放しの悪言を弄して恥じない神経でいられるはずがない。本気で恥じていないとしたら、彼は倒錯しているとしか言いようがない。小泉元首相が脱原発で全国行脚している。それが小泉氏の贖罪の旅だとしても、いまのあの人には、同じ道を辿れる可能性はない。すでに自分自身で積み重ねた暴政の激しさゆえに、末路には虐げられた庶民の怨嗟の声が待ち受けている。そして庶民は、いまから怨嗟の声をあげる準備をするくらいしかないのかどうか。じっくり考える余地はあまり残されていない。
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2019年01月05日

今年は大波乱の予感が・・・

1面に「東証 年初2万円割れ アップル・ショック一時700円超下落」3面「株安 不安の船出 リスク回避 円高進む」4面「株安・円高 経営トップは『世界正念場』『現在が底』」8面「みんかぶの目 投資透視 教授の見方 兜町半世紀 野村が読む 『亥固まる』? 米金融政策 年前半のFRB判断が焦点」8面「来週の市場は 景気懸念で神経質な取引」。年末の28日、日銀は715億円を投入してなんとか2万円台を確保したが、シロウト目でも必死に買い支えているのが見て取れる展開だった。しかもそれが精一杯。年初は19000円台に下落した。これがさらに18000円台になると市場はものすごい緊張に包まれる。なぜなら18000円を切ったら日銀は債務超過に陥ると言われているからだ。まさかの日銀破産?
「来週の東京株式市場は、世界経済の景況感をにらむ神経質な取引となりそうだ。景気減速懸念がさらに強まれば、日経平均は1万9000円台を割り込む展開も予想される」(8面「来週の市場は」引用)。今年は荒れそうだね。4面「仕事始めを迎えた企業トップからは、世界経済にブレーキがかかる前兆と懸念する声と、短期的な値動きと楽観する声が」(本文引用)とある声を拾い集めると、悲観型:「米中貿易戦争にせよ、日本外交にせよ、英国の欧州連合離脱にせよ、不安定要素・不確定要素が大きく、(市場が)大きく波打つ。景気では、世界経済の正念場と思っている」「世界経済は混乱し、踊り場にきている。春以降、企業業績にマイナス影響が出てくるかもしれない」「生産を輸出型から地産地消型に変えていかないといけない。怠れば会社がこの先どうなるか分からない」。楽観型:「過剰反応ではないか」「『PBR(株価純資産倍率)が歴史的に低い水準で、現在が底値とみていい』。米中摩擦など不確定要因の見通しが立つ年末にかけて株価は上昇すると見込む」(本文引用)。この観測の違いをよく見ると、悲観型は製造業、楽観型は金融界からの見方。そして後者の場合は、すぐ回復するのではなく、今年1年という間隔の楽観にすぎないようだ。
株価下落の原因を語る場面になると別の見方が浮かび上がる。1面は「米中貿易摩擦の影響がアップルの中国での販売悪化で表面化、不安が広がった。東京外国為替市場では安定的な資産の円が買われて円高ドル安に」(本文引用)とあるように、米中貿易摩擦に触れるものの、「アップル・ショック」を前面に押し出している。だが3面を見ると、少し視点が変化する。「4日の日経平均は(中略)ほぼ全面安の展開となり、一時、770円超まで下げ幅を拡大」「前日の米ニューヨーク株式市場でダウ工業株平均が660ドル下落した流れを引き継いだ」「背景にはこれまで『懸念』として意識されてきた世界経済の減速が、具体的な数字で示されたことがある」「米アップル(中略)は業績修正の理由の大半が中国経済の減速だと説明(中略)『米国の貿易摩擦が減速に拍車をかけた』と明言」「三井住友信託銀行(中略)『アップルのような例が立て続けに出てくれば、再びリスク回避で円高になる』」「みずほ証券(中略)『米中貿易摩擦だけでなく日米や米・欧州連合(EU)の通商問題、英国のEU離脱などが目白押しだ』と、景気に不透明な要素が控えていることを指摘。国内でも消費増税などがあり、先行きを注視する必要がある」(本文引用)これに8面からFRBの判断の記述を加えると、各視点が全然触れていないものへの懸念がさらに深まる。「現在、米国の失業率は半世紀ぶりの低水準にあり、個人消費も順調」「その一方」「経済指標の中には、先行きの景気減速を示すものが増え始め」「年後半には減税効果が一巡し、米国経済の減速傾向が鮮明となり、利上げどころではなくなりそう」(本文引用)。そしてアベノミクスが激辛の未来を引き寄せる。2%物価目標が霧散し、日銀の700兆円国債引き受けと1000兆円超の国の債務。本来ここで大胆な金融緩和と財政出動あればこそだが、この国には次の一手がない。いまや繁栄の幻想が壊れ地獄へ逆落とし。麻薬が人を夢幻に漂わせつつ心身をボロボロにしていくように、大敗戦国一丁上がり寸前!
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2019年01月04日

我らは数百年の歴史を背負う雑兵の群れ

手元に「雑兵物語」という本があるはずだが見当たらない。仕方なく記憶で書く。なぜそれが必要かというと、本日我が家購読紙1面「折々のことば」が戦争と食糧の関係を書いていたからだ。まず「折々」引用。「戦争の影響で食糧がなくなるのではない。食糧がなくなることが戦争なのだ 斎藤美奈子 終戦の前後の食糧事情は凄まじかった。生き残るには、普段なら絶対口にしないものを食べるほかなかった。国民挙げての総力戦を一言で言えば『寝不足で重労働で飯がない』。戦闘は戦争のほんの一部、戦争の大部分は『物資の調達、運搬、分配』という『お役所仕事』にあった。そこを日本政府と旧日本軍は『甘く見ていた』と文芸評論家は言う。『戦下のレシピ』(文庫版)から」(本文引用)とあり、ここから「雑兵物語」にブログ主の発想はつながったのである。
兵站に関する日本軍のこのような考え方は、当時の軍隊の常識からは大きく外れていた。少なくとも、最初から特攻隊じみた戦争概念しかない軍隊なんてものはなかった。まるでなかったとは言えないだろうが、近代国家の軍隊では無かっただろう。敗走に次ぐ敗走の最中ならいざ知らず、戦地へ着く前から物資は現地調達が基本だなんて、近代化された軍隊では考えられなかったはず。それがなぜ日本軍では当たり前だったのか。「雑兵物語」を記憶で探りながら書くと、食糧について興味深い記述を見つける。里芋の茎だったと思うが、これを味噌でグツグツ煮詰め、出来上がったものを長い縄のように撚り合わせ、腰に巻いて出陣する、とある。もちろん武具を背負い、コメや鍋なども持参して、その上でさらにそうする。食糧が底をついてきたときに里芋の茎の味噌煮を鍋でグツグツ煮なおして非常食料にするのだ。縄状にするのは、攻城戦などのとき、本当に縄として使うことがあったからだという。
さらに連想して、徐州作戦(だったか)で似たような状況を見る。各兵が食糧込みでおよそ50キロの装備を担いで作戦に出発する。銃弾も一人当たりの数量が決まっていて、それで歩け歩けの大行進を続け、戦闘に次ぐ戦闘で弾がなくなると、戦死者とか奪い合いとかしながら戦い続ける。食料は「雑兵物語」以下、日本軍のどの戦争でも同じで、現地調達が基本だった。つまりまあ敵から奪うか、目についた農家からかっぱらうか、紙切れ同然の軍票で支払うか。そんなわけで、日本軍はまさに「寝不足で重労働で飯がない」おまけに兵隊は「命がない」というテイタラク。こんな軍隊の姿は、近代日本よりはるか以前の戦国時代にすでに原型があり、これを性懲りもなく連綿と続け、最後の大敗北に至ったのだ、と思わざるを得ない。
そこでさらに考える。なんで日本軍は何百年もの長い間、おなじような戦いを続けてきたのか、と。このごろ「明治とはなんだったのか」と考えることが多く、個人的結論としては「明治維新は支配階級たる武士階層の下克上、またはクーデターであり、被支配階級である庶民の近代的変革は庶民の内部からの立ち上がりが本格化する前に徹底的弾圧で押さえ込まれた」というもの。被支配階級たる庶民を支配する旧武士階層のなかのほんの一握りと機に乗じて成り上がった商人が、それ以外を支配する、徹底的に日本的な近代国家が出来上がったのではないか。それゆえ、庶民階層は装いこそ近代化されたものの、被支配層としては使い捨ての運命が連綿として続けられることになったのではないか。
明治5年からほぼ同時に始まった学制と徴兵令は、その後の国内戦平定と自由民権・困民党蜂起の弾圧などを経て明治憲法発布のあと国民の不満を外敵に向けさせ、日清・日露の戦争に煽り立て、いよいよ征韓論を実行に移して韓国併合に至る。その後は一気呵成。戦国時代から続く雑兵の群れは、国外に敵を求めて彼我の屍を累々と積み重ねていく。この流れは「戦前」などより、はるかにぴったりといまの政治の流れに符合する。まるで鉛筆でなぞるような一致の仕方に愕然とする。我らはいまも数百年の歴史を背負う雑兵の群れではないのか。政府はいま、このような「明治の成功」を再現させようと踏ん張っているのではないか。
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2019年01月03日

「暗い日曜日」のメロディーが聞こえる

4面「海外株 下落スタート 円高、一時108円後半」の記事。2日の海外市場の様子が書かれている。「2日の海外株式市場は、世界景気の減速懸念から下落して始まった。外国為替相場ではリスクを回避する動きが出て、安全資産とされる円が買われた」「1ドル=108円台後半」「約7ヶ月ぶりの円高ドル安」「1ユーロ=124円」「約1年半ぶりの円高ユーロ安水準」(本文引用)とある。そこで昨年初めはどうだったか見ると、1月27日当ブログ「バブル株価、コント国会、世界は笑う」に興味深い記事がある。「日経平均株価はすでにバブル状態で、2018年末には1万9500円に下落!? 弱気派のアナリストが解説する『世界の株価上昇がまもなく終わる』根拠とは?」ダイヤモンド・ザイ1月24日のもので、ブログ記載のURLではいまは読むことができないので、以下にダイヤモンド誌のURLを改めて紹介しておく。再読してみると、見事に言い当てていたんだなあ、と思う。ブログ主は「こういう観測が出てきていることに注目しておきたい。ただちにこうならないよう、危機を先送りする手立てなどいろいろありうるが、それも姑息な先送りに過ぎないことを記憶しておくべき!」と書いている。だが、当時の感覚としては「半信半疑」だったと言うしかない。なにしろ去年初めと一昨年ラストは株価が上昇基調にあったのだから。
「2017年の株式市場は非常に好調でしたが、すでにバブルが始まっていると見ています。すでにそれを示す現象やデータが表れています。まず気懸かりなのが、世界中の株式市場における『変動率の低さ』。株価が上昇したり下落したりといった動きがなく、淡々と上昇し続けたのが2017年の特徴」(本文引用)とあり、数字を挙げた予測では現実とズレがあるものの、なかなか慧眼だったんじゃないの、と思った次第。それで本日4面の記事に戻ると、海外市場の下落スタートは今後どう出るか、これは見ものだね、ということになる。もう少し遡って調べようと思ったけどめんどくさいのでやめた。たしか新年に入って株価が1月いっぱいひどく低調だった時がなかったかな。今度そんなことになったら、日銀はどうするんだろう。もう動かせるカネが底をついてきている。アベノミ大慌てで消費増税再び延期、なんてことになるんじゃないのかね。「国内の景気はいいんだけれど、海外が足を引っ張るので、やむなく」などと、ヘンテコな理由をくっつけてもまだ信じる人がいるのだろうか。
☆「日経平均株価はすでにバブル状態で、2018年末には1万9500円に下落!? 弱気派のアナリストが解説する『世界の株価上昇がまもなく終わる』根拠とは?」ダイヤモンド・ザイ2018年1月24日
https://diamond.jp/articles/-/156751
以下の記事は昨年までの勢いとは様変わりした世相を予感させる。上記ダイヤモンドの記事が予告し、1年後にこの記事が後押しをしている、と言おうか。「平成元年(昭和64年)、日経平均は3万8915円の史上最高値をつけ、世はまさにバブルの絶頂期にあった」「その後に大手銀行や大手証券会社が次々に倒産し、阿鼻(あび)叫喚の金融崩壊がやってくることなど全く想像もしなかった」「バブル崩壊そのものが問題だったというより、バブルの敗戦処理を誤ったことが長期にわたる日本経済低迷の元凶だった」「平成の日本は『バブルの敗戦処理』に失敗」「平成の『敗戦』で染み付いてしまった敗北主義を今こそ捨て去る時である」(本文引用)詳しくは本文を読んでいただくとして、この指摘の根拠が明らかになり、経済崩壊の本格的足音が聞こえてきたら、もう後戻りが効かなくなっている。そしてこれまでの時代の経験が示すように、全てのツケは国家でも大企業でもなく、庶民が背負わなければならなくなっている。残念だけれど、そういうことなのだと知るばかり。
☆「『平成バブル崩壊』振り返れば日本の一人負けだった」iRONNA毎日テーマを議論する 財部誠一:1月1日
https://ironna.jp/article/11589
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2019年01月02日

失敗山積みでも突き進む猪のオロカサヨ!

以下記事によると、経団連会長が定例記者会見で英原発建設に言及「民間の投資対象としてはもう限界だと英国政府に伝えた」「現行の枠組み変更などについて交渉がまとまらなければ撤退を検討する考えを明らかにした」(本文引用)とある。過去の経緯も書かれており、政界きっての原発推進論者である安倍氏が自民党党首に返り咲いて以後、中西氏は原発案件にのめり込んでいき、「著名財界人が名を連ねる安倍の後援会『四季の会』や『さくら会』のメンバーとして知られている」(本文引用)。それゆえ、当ブログでは彼が経団連会長に就任した時、いよいよアベノミ担ぎが強まるかと18年1月3日「経済界も足元グラグラでアベノミヨイショ?」で「経済界はいまや尋常じゃない状況に喘いでいるような気がしてならない。アベノミが危険なやり方であることはたしかだが、これにくっついていけば少しの時間は稼げる。稼いだ時間を使って延命策に精を出せば、なんとかなるかもしれない。なんていう浅い思惑が、経済界トップをして元旦のアベノミヨイショを言わせているのかな」と書いた。
☆「暴走の果てに白旗『日立』英原発『3兆円』中西会長の責任」JIJI.COM:18.12.18
https://www.jiji.com/sp/v4?id=foresight_00248_201812270001
流れは今年1月1日の以下の記事に向かって進み、「経団連の中西宏明会長は年頭にあたり会見し、今後の原発政策について、国民の反対が強いのに民間企業がつくることはできないとして、理解を進めるために一般公開の議論をすべきだという考えを示し」「『お客様が利益を上げられてない商売でベンダー(提供企業)が利益を上げるのは難しい。どうするか真剣に一般公開の討論をするべきだと思う。全員が反対するものをエネルギー業者やベンダーが無理やりつくるということは、この民主国家ではない』 中西会長は沸騰水型の原発をつくる日立製作所の会長で、震災後8年経っても再稼働していません。こうしたことから、原発を存続させるためには国民的議論が必要だという考えを示したといえます」(本文引用)。1年前と現在の落差が酷い。捕鯨でIWCから脱退などと息巻いてみたり、日韓関係をまさかの再起不能にまで追い込むようなデタラメ対応、アメリカからは無用の長物の武器大量購入、北方領土交渉で迷走、COP24では限りなく存在感ゼロ、もはや世界の趨勢ではなくなった原発ルネッサンスを懐かしむようにCO2削減のための小型原子炉を言いだす始末、官製春闘を演出する賃上げ要請では経済界から「手を引く構え」で機先を制され、高速炉は具体案なしの今世紀後半目標を掲げ、FTAをTAGとごまかす姑息戦術も効き目なし。先の臨時国会で経済界寄りの諸施策をデタラメな根拠を恥じもせず次々に強行。この裏に、彼らの危機的状況があったのかと、ようやく気づく。
☆「『原発 国民反対ではつくれない』経団連会長」テレ朝news1月1日
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000144312.html
極め付けは昨年末の株価大暴落。以下記事では、「一時は好調だった米国経済にかげりがでてきた。中国も欧州もどうなるか分からない」「今後、良くなることはないでしょう。米国の株式市場はまだ健全です。売り手と買い手の需給のバランスで成り立っているからです」「困ったことに、日本の株式市場は公的資金が買い支えています。これが崩れたらどうなりますか? 日本が最も大きな打撃を受けることになりますよ。自律回復? 無理無理!」「安倍政権の経済政策はとっくの昔に失敗しています」(本文引用)。他の数々の政策がすべてダメなのに、経済政策だけ好調なんてありえない。日銀は骨がらみ肉がらみで政権から距離を置けなくなっている。それでも漏れ聞こえてくる黒田ぼやき節。データを勝手に書き換えても現実はそのように動かないことをだれも気づかない哀れ。そんなのに引きずり回される愚を犯さない用心が、今こそ必要に・・・いや、もう遅いか?!
「これから大きなツケ払わされる…東証急落2万円割れ」日刊スポーツ:18/12/26
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201812260000123.html
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2019年01月01日

封建遺制にまみれた過去の遺物と成り下がる

11面に「TOKYO再び(1)原点」の記事。万博を語るヤマザキマリ「格好良かったのはオランダで、パビリオンを造らず、みんながゆっくりくつろげる野原と屋台だけ。他の国がお金をかけて立派な施設を作っている中で、逆にとても進んだ国というイメージを受けました」。東京五輪を語る養老孟司「今度の五輪も、本当はこんな立派な競技場を作らないで、テントでいいじゃんと僕は思います」。ヤマザキ「何もない野原を走る選手を見れば私たちは十分感動するはずです」「大自然の中にシンプルな競技場を造れば」「1千億円以上も投じて立派なものを立派なものを造るよりも逆に『成熟した国』という印象を与えたかもしれない」(本文引用)
あとで使いようがなく無理な運用で赤字を膨らませ、廃墟となって恥を晒すより、緑豊かな草原や森林を造り、「緑豊かな都市東京」とか「自由散策の街大阪」とかを愛でて楽しむ空間として残す。そんな長持ちできる構想があっても良かったんじゃないか。人口減少でも豊かさを感じられる公共空間を構想する方が、よほど「未来」に向けた「持続可能な社会」として意味があったのにと、記事を読んでいて思った。競技場なんかはオリンピックの後、トラックで自由に飛び回ることもできないが、草原や森林では「ここで世界中の選手たちが競い合ったのだ」と、あとで記憶を辿りながら、一般の人たちが自由に走り、競技を楽しむことができるかもしれない。そのように最初から構想して施設を造ればいいのではないか。なんてことを思った。そんな比較をしてみると、いま準備が進む東京五輪も大阪万博も、なんとまあ馬鹿馬鹿しいことよ。ただの建設利権が喜ぶだけのカネまみれイベントにしか見えない。
7面には「過激思想 アニメで対抗 ブルカで変身 戦う女性教師に託す歌手」という記事。「学校がテロの標的にされてきたパキスタンで、子供たちを夢中にさせ、教師を奮い立たせたアニメのヒロイン」「黒い伝統衣装の『ブルカ』で変身し、知恵をもたらす本を盾にして攻撃を防ぎ、ペンを武器に敵を打ち負かす」「『ブルカ・アベンジャー』(ブルカ戦士、全52話)。パキスタン初のテレビアニメで、田舎町に住む女性教師ジヤ(『信念』の意)が主人公だ」「学校を狙ったテロにあえぐアフガニスタンやイスラム教徒が多いインドネシア、インドでも好評で」「女性教師グル・カンダナさん」「『ブルカ・アベンジャーは子供を守るために、命がけで戦う教師に光を当ててくれた。ジヤは私たちの分身のようだ』と語る」「女子校の閉鎖を求める武装集団の男ら約15人に校舎が襲われ」「カンダナさんは」「『教室を焼く前に私を焼いてみろ』と叫んで抵抗した」(本文引用)とあり、アニメ制作者は、人々の怒りが政治に向いていないと指摘、「『おかしいと思ったら目を伏せず、タブーでも話題にする。良い社会を作る力の源は、声を上げることを恐れない勇気だ』と訴える」(本文引用)
ここで、このアニメが圧倒的多数の子供たちに支持され、アフガニスタンでは都市部に住む8割超の児童が視聴したという事実に気づく。アニメ制作者の目標はまだ遠いけれど、間違いなく次世代の意識に強く響いている。次の世代に継承され、記憶に残り続ければ、それはいつか現実になる。必要なのは継承する努力なのだと思い知らされる。翻って3面「原発比率20〜22%は困難 2030年度の政府目標 廃炉相次ぎ」中見出し「稼働率引き上げ狙う動き」を見て思う。我らは次世代に何を継承できているか、と。大甘でこれじゃあどうもならんでしょ、と総批判を食らった新規制基準だが、歯止めなしの原発推進に対するそれなりの抑止にはなっている。だが、さらにもう一歩進んで厳しい基準を求めるか、それでなくとも現行基準を厳密に守らせる努力を怠りなくやっているか。政府は「稼働率引き上げ」で「運転サイクル延長」を図ろうとしているが、これはかえって点検ミスによる事故を誘発する可能性大。それなのにいまや原発事故は過去の話となり、危機感から遠くなっているこの国の状況。記憶は継承されるか。またいつかゼロから始めるのか。そのとき、世界はすでに新しい波に包まれており、この国は封建遺制にまみれた過去の遺物と成り下がっていないか。
posted by ガンコジージ at 11:37| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする