2019年04月06日

社会のシステム全体を大きく捻じ曲げる意図

6面は「『景気後退の可能性』続く 『実質的には悪化』見方も 2月動向指数」中見出し「1月名目賃金18カ月ぶり減 事業所の入れ替え影響か 確報値」の記事に注目。内閣府は2月景気動向指数の基調判断を「『下方への局面変化』で据え置いた。『すでに景気後退の局面に入った可能性が高い』ことを示している」(本文引用)。ケッサクなのは中国の「春節」の影響で中国向け輸出が減り「足踏み」から「下方への局面変化」へ修正され、春節などの季節変化がなくなって輸出が増えて改善したという指摘。対抗心むき出しの一方で景気は中国頼みとは、まるで矛盾している。経営のプロは「実質的にはすでに『悪化』といっても差し支えない状況」「景気はまさに今が分岐点」(本文引用)などなど。10月の消費増税はまちがいなく景気後退要因なのだそうで、追加の経済対策が必要になってくるという。100兆円突破の予算にさらに積み上げなきゃいけない状況がでてくる。また増税延期なんかしたらアベノミクスの大失敗がモロにあからさまとなる。記事は「消費者景況感も悪化」として、日銀が同日発表した「生活意識に関するアンケート」で、消費者心理が落ち込んでいるとした。1年後には今より悪化すると見る割合が一層高くなっているという。同日発表の厚労省「毎月勤労統計」でも、1月の確報値は18カ月ぶりの減少。データの取り方がどうのと言い訳が多く、統計のやり方を変えると数値が増えるというが、総務省も同日に「家計調査」結果を発表しており、消費支出が3カ月連続で増えたとしている。いくら言い訳しても、統計数字は逆の傾向を示す。その上でデータ改ざんがあったとしたら、現状はすでに目も当てられない方向へ粛々と向かっているのかもしれない、と思う。
12面の「経済気象台」は「デジタル化と脱GDP経済」としてザクザクといろんなことを書き連ねつつ後半で興味深い指摘をする。「政府・日銀には、GDP成長や2%物価上昇目標にこだわり、マイナス金利の深堀りなど追加緩和を行うべきだ、とするリフレ派が存在する。しかし超低金利政策で地方銀行が赤字になり、日銀が東証1部上場企業の株式の4%を実質的に保有している現状は明らかに異常だ。こうした政策が長く続くと、株価急落などの混乱を引き起こさずに出口に向かうことがますます難しくなる。将来に禍根を残さないよう、GDPの拡大目標を中心にした金融政策の早期転換が求められている」(本文引用)。ここで注目したいのは「超低金利政策で地方銀行が赤字になり」という部分だ。9面に「地銀の出資上限撤廃を議論 規制改革会議 中小の事業承継限定」がある。4月4日の当ブログ「地銀の危機でいよいよ独禁法をいじくる」で、地銀がいま危機的状況にあることについて触れた。「全国的に経営難が目立つ地方銀行の再編を促すため、政府は3日、経営統合に関する独禁法の審査を見直す方針を示した」その言葉がまだ湯気を立てている中で、「地銀の出資上限撤廃」が俎上にのぼる。「政府の規制改革推進会議」は5日に開催された。先の各種景気統計も5日と忙しいかぎり。会議は「地方銀行が融資先企業に出資する際の上限を部分的に撤廃する議論を始めた。今は原則5%が上限だが、中小企業の事業承継を支える場合に限り、最大100%(全株式)を持てる仕組みに改める」「株の保有は永続的にせず、期間を限定する方針。出資比率の上限を定めた銀行法や独占禁止法を所管する金融庁や公正取引委員会とも調整し、6月までに結論を出して安倍晋三首相に答申する予定」(本文引用)とあり、かつてのような巨大独占体を再構築する準備が着々と進みつつあるというべきか。
経済、教育、軍隊3拍子そろって回帰する先は、やはり明治と見て差し支えなさそうだ。地方の山林や田畑、さらに漁業までも大資本に集約させ、収奪をほしいままにするシステムを準備していく姿が見える。改憲の前に、多様な法体系をいじくりまわし、社会のシステム全体を大きく捻じ曲げようとする意図がいよいよあからさまになってきたと思わざるを得ない。
posted by ガンコジージ at 11:03| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする