2019年04月14日

右往左往して犠牲を庶民に強いる

3面「『強調』土台作りに躍起 G20閉幕 日本、初めて議長務める」の記事。「主要20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議」「各国は世界経済が減速する懸念を共有し、今年初めてG20の議長国を務める日本は足並みをそろえた経済政策を取ることを求めた」(本文引用)という。黒田総裁:「(世界経済は)下ぶれリスクが大きい。貿易摩擦などの不確実性が高い。各国が状況に応じてタイムリーな政策が必要というのは一致(している)」麻生氏:「様々な問題に対しても国際協調を強めなければならない」(本文引用)と語ったそうな。思い出すのは2016年のG7伊勢志摩サミットで出所不明の文書を示しながら「リーマン・ショック前の状況と似ている」と発言し、各国首脳の顰蹙を買ったこと。財務官僚が「まるで怪文書」とつぶやくほどの資料で吹きまくったけれど、メルケル首相から「財政出動ではなく、長期的な視野に立った成長戦略、構造改革を」と言われてしまった。当時と今とではかなり情勢が違うのは確かだが、何年でも言い続けていたらいつかは状況が揺れて、当たらずとも遠からずの言葉になる時がくる。なんてお気楽気分で同じことを言っているのかな。
「08年のリーマン・ショック後にG20での政策協調をリードした米国の指導力は大きく揺らぐ。むしろ、中国へ仕掛けた貿易紛争で世界経済のリスクを生み出している」「懸念がより深まるのは、エンジン役のドイツが失速している欧州」「英国の欧州連合(略)離脱交渉が難航し、域内経済の不透明感を濃くしている」(本文引用)などを理由に、日本は各国に共通課題を示して強調の雰囲気作りを目論んでいるとか。それが巨大IT企業グーグル・アマゾン・フェイスブック・アップル(GAFA)への国際課税(あ、これは一例か)。記事は米・中・独・英などの懸念材料を書いて、次にGAFAに触れ、各国の懸念材料と切り離してさりげなく「一方、巨額の財政赤字を抱える日本には国内の安定した政策運営も問われている。麻生氏は会議で今秋の消費増税を予定通り実施すると確約した」(本文引用)と書く。伊勢志摩サミットのとき財政出動を主張してメルケルから「そんなんじゃないでしょ」と言われたことを彷彿とさせるような発言といえる。流動する国際経済の激しい変化に、一本調子で向き合うだけの日本の姿は、いまどのように各国の目に映っているやら。
日本政府はG20で特に強調したい主要議題として「経済収支の不均衡」をあげている。「日本がこの問題を主軸に据えたのは、『米国の貿易政策がおかしな方向にいっているので、是正する議論ができたらという思いは各国とも共通している』(財務相幹部)との期待からだ。日本も15日から米国との二国間の貿易交渉に臨む。米政権が二国間で強圧的な交渉を進めるのを和らげたい、との思惑がにじむ」(本文引用)とあるように、いよいよはじまる日米貿易交渉でうまく防戦できるかどうか、おそるおそるの外交術が展開されているようだ。G20は6月には福岡で再開されるという。そのとき共同声明で不均衡について盛り込みたい考えというが、実効性を保てるかどうか。高みの見物でいられないほどの妥協になってしまうこともありうる。以下の記事では「トランプ米大統領から押し込まれた日米貿易交渉が15日から本格的に始まるが、案の定、雲行きは相当に怪しい。トランプがヤリ玉に挙げる自動車分野は先送りにされる一方、農産品は狙い撃ちだ。今月下旬の日米首脳会談での妥結に向けて米国は鼻息が荒い。日本の農家にとって巨額の市場開放は大きな打撃になるが、安倍首相は二つ返事でOKしかねない」(本文引用)とあり、かえって懸念が増すばかり。昨日2面の「禁輸容認 まさか」では日本産水産物禁輸で「他国・地域にも規制緩和を求める算段も狂った」(本文引用)とあるのを思い出す。「規制緩和」を国内のみならず諸外国にも広げようとする魂胆。力を過信した「裸の帝王」。それほどこの国は弱体化している!
☆「安倍首相がトランプに献上する4000億円の『農産品市場』」日刊ゲンダイ4月13日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/251872
posted by ガンコジージ at 11:45| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする