2019年06月30日

〇〇の軽さを誇るヌル・リア政権の末路

今回のG20はさながらアメリカの独壇場の感があった。日本はどの国際会議でも陰に陽にアメリカの背後から様子を伺う姿勢を常としているが、今回は正面から「米」対「その他」の調整を図る役回りを演じた。その結果が落語家立川談志楼師匠がツイートしたような事態を招いた。「G20の集合写真動画は衝撃的だ。前列中央に陣取る安倍さんの前を、各国首脳が次々と素通りするのだ。安倍さんがウラジミール、ドナルドと呼ぶ人も完全無視、他国の首脳と握手ハグを交わす始末だ。たった一人オダンラのルッテ首相が握手を求めたが、それすらおざなりだった。どこが『外交の安倍』なんだ!」(本文引用)。その動画をブログ主も見た。見ないと信じない性質なので見た。確かにそうだった。記憶ではドイツであったG20とか地球温暖化の会合でも似たようなことがあった。2017年8月1日当ブログ「次の段階はどこへどう進む」に「4面月刊誌広告は手厳しい。『総崩れの「安倍外交」 トランプ依存が招いた「日本の孤立」』と題して、副題でいろいろ指摘している。注目は『G20では白眼視された』との記述だ。首脳陣の集合写真や会議中の円卓の写真にアベ氏の姿が写っていないのは『なんなの?』という思いにさせられ」「国内ではなんとか取り繕えても、国外はかなりシビアーな視線にさらされつつあるというのがほんとのことのように思える」と書いたのを思いだす。その状況はIWJが詳しく報じている。多分今回も報じることだろう。政治的には終わったことを意味するが、国内的にはどんな言説を試みるか見ものだ。
☆「これを逃したらダメでしょ」当ブログ2017年7月11日
http://ji-ji-wanwan.seesaa.net/article/451704103.html
3面「日曜に想う」は「リアリズムに背を向ける政治」で、「予測し難い困難への挑戦。そうした点で高齢化問題も事故原発の処理も日本にとっては、東京五輪などよりはるかに重大な今世紀最大級のプロジェクト」「浮かび上がるのは『リアリズム』の欠如だ。日本という国の持続可能性がもっとも問われる現実からの逃避」「迷走というより、身もふたもない現実を語りたくなくて話題をすり替えるふるまい」「そのあげく解決をもたらすどころか自分自身が問題に成り果てる。それはもはや政治ではない」(本文引用)と書く。今日の新聞を埋め尽くすG20報道はまさに「身もふたもない」現実に対応する能力もないまま、格好だけつけて実態は右往左往する政治の姿を完璧に浮き上がらせた。4面「日韓首脳、立ち話もせず」には「国際会議の議長国は通常、参加国の多くと二国間会談するが」「首相は日韓首脳会談について『議長国なので、日程が詰まっている。総合的に判断していきたい』と述べ消極的だった」(本文引用)とある。
27から今日までの「首相動向」には南ア大統領、ブラジル大統領、ロシア大統領、米大統領、インド首相、ドイツ首相、英首相、インドネシア大統領立ち話、国連事務総長立ち話、スペイン大統領と立ち話、タイ首相、EU常任議長と欧州委員長、セネガル大統領立ち話、アルゼンチン大統領、「関ジャニ∞」のインタビュー、エジプト大統領、オーストラリア首相、中国国家主席、仏大統領。肝心の韓国大統領とは8秒間の握手。その結果、4面「日ロ平和条約暗礁」、1面「『日米安保、変えるべきだ』トランプ氏『首相に伝えた』」。北朝鮮は「正恩氏に会談呼びかけ 非武装地帯きょう視察 北朝鮮側も調整」。3面「『自由貿易の促進』も盛れず G20大阪 首脳宣言」「視/点 『決める力』失い見えぬ前途」のテイタラク。「日米安保」についてはポンコツ武器爆買いや農産物自由化で媚びを売るくらいしか方策を思いつかない及び腰。「TAG」か「FTA」かで誤魔化していられるのは国内だけ。
その結果が招いた、各国首脳があいさつを素通りする冷ややかな対応につながる。国内を意識するのは悲願の「改憲」があるからだろうが、外交と内政のチグハグが足元を見られる結果になった。「面従腹背」は老獪な保守のやること。〇〇の軽さを競うヤカラのやれるワザではない。そのことが次々あからさまになる落日の政権・・・!
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2019年06月29日

株所得優遇を少し変えるのもバカげてる?

今度の国会で首相が乱発した迷言のうち、「バカげた」と端的に言いうるものの一つに、「マクロ経済スライドを止めてしまうという考えは、馬鹿げた案だと思う」というのがある。共産党の志位和夫議員が党首討論で発言したことに対する、首相のお言葉である。「なに言ってんだ、この人は?」と首を傾げた人は多かったはず。でも、実際にどんなふうになっているのか、詳しく知る人は少なかったと思う。ブログ主も、年々異様さを増しているとの感触は持っていたが、細かく追求するまでもないと放置していた。首相の「馬鹿げた」発言に接して「これは調べておかにゃならん」と一念発起しネットを漁ると、丁寧な解説があった。「女性自身」の記事で、「日本の所得税は、所得が高くなるほど税率も高くなる累進課税になっている。所得税率はかつて70%(課税所得8000万円超)が最高だったが、現在は45%(課税所得4000万円超)が上限だ。さらに、ここに10%の住民税が加わるので、実質的な最高税率は55%となる」「しかし、18年に財務省が示した給与所得者のモデル試算(夫婦子2人で片働き)によると、年収3000万円(所得税率と住民税率の合計が50%)の場合でも、さまざまな控除があるために、実質的な税率は32・6%となる」(本文引用)。実にわかりやすい。米・仏・英・独の負担とほぼ同様の率。それなら格別優遇されているわけでもないと言えそうだが、株式を眺めてみると、ちょっと様子が違ってくる。「所得のうちで株式の売却益や配当金などが占める割合は、富裕層ほど高い。財務省の資料によると、平成25年(2013年度)の申告納税者のうち、年間所得が5千万〜1億円の人の場合、株の売却益や配当金などが所得で占める割合は10・7%。これが5〜10億円の人だと61・3%、100億円以上の人だと93・7%にもなる」(本文引用)
煎じ詰めると、金持ちほど所得のなかで株による利益の比率が高くなる。しかも、株の売却益や配当にかかる税金は、給与所得などの税金とは別に計算し、2013年時点で一律10%(所得税7%と住民税3%)。2014年から20%(所得税15%と住民税5%)。金持ちほど株で保有する割合が多くなるので、総所得が増えていくほど実質的な税率は低くなっていく。100億円の年収の場合、6・3億円の給与所得と93・7億円の株式による利益で、株式の方はめちゃくちゃ優遇され「年収1500万〜2000万円のサラリーマンと同じ程度の税負担率に過ぎない」(本文引用)のだから、これは笑いが止まらない。諸外国の例でいうと、「株の配当金や売却益にかかる税率は、日本のように一律ではなく、利益に対する累進性で、税率も高いことが多い。また、給与所得と株式による所得を分離せずに、所得税を一律で計算している国もある。日本は非常に富裕層に優しい税制になっている」(本文引用)
☆「老後2000万円報告書で発覚した“富裕層の税率が高い”のウソ」女性自身6月21日
https://jisin.jp/domestic/1749646/
「おいおい!」である。税金の仕組みがややこしくて、高額所得者がこれほど優遇されているとは知らなんだ。というか、知るのが困難だった。誤魔化されてたなあ。「お金持ちほど税金をたくさん払っている」と勘違いしていたが、年収実質100億円あっても「年収1500万〜2000万円のサラリーマンと同じ程度の税負担率」かい。「仮に、株式などの金融所得に対する税率を25%に(略)引き上げるだけで、約1兆円の税収増が見込める」(本文引用)。これを放置していて、いったいなにが「バカげている」だって? 老後の資産形成で2000万円が必要になるとの金融庁試算のどこが「政府の政策スタンスと異なる」の? バカげてるなあ。あんたの脳内はまごうかたなきお花畑。「あらせれれて」「いません」の本音が止まらないのと同じ次元で政治をやられては、この国の行く末が思いやられるね。予算委員会を100日以上も逃げ回っていた理由は、もしや脳内大暴走が止まらなくなっているからじゃないのかね。あぶないあぶない。こんなのと一緒に泥舟に乗っちゃあいかんなあ。
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2019年06月28日

大きな旗を掲げるだけで時代は変えられるか

ブログ主はこのごろ、市民運動がなにかというと「センキョ、センキョ」と走り回る動きに対し懐疑的なのだ。特に、地域の運動で箇条書き的主張が優先される状況を憂い、地域に見合った具体的で緻密な政策を、裏付けとなる論理も含んで丹念に組み上げる必要性を、個人的に切実に思っている。「とりあえず首長が変われば何かが劇的に変わる」的な安易な考え方で地方は変えられるか。んなわけないだろ。「お任せ民主主義」とか「日本的ポピュリズム」の罠に引っかかった運動は果てしない徒労の山を築き、結果として地域の内部対立を激化させる。克服する方法は何か、個人で考えるには甚だ困難なことではあるが、金子勝氏のかなりまとまった論評を以下でみつけ、大枠で参考になると思った。要研究!
☆「分散ネットワーク型の経済・社会へ 戦争への道に対抗するために」現代の理論
http://gendainoriron.jp/vol.05/feature/f02.php
時間がないので引用で突っ走ると、「生保や損保でさえ、人口が減り始めているこの国に投資をしないで海外でのM&Aや投資に走るという状況」「国内で搾り取って海外に投資するというパターンで行動しているので、アベノミクスは永遠に実現しない」「1053兆円の財政赤字があり、GDPの2倍をこえている。しかも、異常な金融緩和の結果、日銀が抱えている国債は300兆円になろうとして(略)これはGDPの3分の2」「去年126兆円、借換えも含めて国債を発行(略)日銀が買った国債額は110兆円、9割を日銀が引き受けているのと実質的に同じ」「日銀法で直接引き受けは禁止されているけれど、もう、買おうにも買う国債のマーケットが市場になくなるくらいに買いまくっている。つまり日銀は、戦時中と同じ状況に入ってしまっていて、おそらくこれは出口が(ない)」
「なぜそうなるか。日銀が金融緩和をやめた瞬間に、国債が暴落して金利が上がる。日銀は大量の国債を抱えているから猛烈な評価損が出る。さらにアベノミクスが万が一成功して景気が回復したら、金利も上がって(略)めちゃくちゃにボラティリティが高い状態に入ってしまう。為替市場も株式市場も、あるいは国債でさえ……アメリカ国債やドイツ国債含めて、大きく価格が上下するようになっている。こういう状況でマネーの量を増やせば当然、金融市場は不安定になる。最悪のケースでは、たとえば尖閣で偶発的な衝突が起き、物資が止まって、ハイパーインフレになる。おそらくこれ以外には国債を返すシナリオがないのが現在」
「第一次安倍政権は『失われた年金問題』で追い込まれた(略)が、最後、とどめを刺したのは住宅バブルの崩壊の兆候が見え出したために起きた株価下落」「だからいま、もうとにかく株価だけは支える」「とり得る正反対の政策は二つ」「一つは所得再分配を強める」「雇用や社会保障を根本的に転換しながら再分配機能を強めていくことで底固い経済をつくっていく」「50年なり100年に1度の大きな産業の波、産業構造の交替期、そういう転換期にぶち当たっている(略)それに対応した政策をとらねばならない」「大きな歴史から産業の変動の波を考えたときに、僕はずっと集中メインフレーム型から分散ネットワーク型に産業構造が転換しようとしていると言って(いる)」「それはIT革命を踏まえながら、新しいエネルギー転換がどういう仕組みになっていくか、考えていくことだ」
「誰がいまの若者の4割近い非正規労働者と失業者を救い、未来にすべての人が生活を成り立たせ、新しい社会システムをつくっていくのか、というイメージを語ること、これはとてもオルタナティブとして重要だし、それは地域分散型なので誰もが地域で参加できる形態」「そのために未来社会のイメージをみんなが共有する。そのことによって既存の財界や古い産業の塊、既得権益の塊、それに対して自分たちが作り手としてこれに対抗していく」「要するに生活に根っこを持った当事者主権(だ)」「この街にはこの街でみんなで共存したい、という当事者意識」「民主主義としてデモや集会で声を上げることは大事だけれど、それだけだと昔の中央司令室を握ればいいという集中メインフレーム型の発想で、政治が変わらないとすべてが変わらない、となる」・・・以上、個人的に「集中メインフレーム型」の発想を打破しないと新しい時代を生み出すことはできない、との指摘に激しく同感した。よく考えてみたい。
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2019年06月27日

支離滅裂で論理構造欠落のまま奈落を行く

1面「日中関係は『永遠の隣国』 首脳会談合意案 協力の意思確認へ」には、「今回の首脳会談では、日中関係を『永遠の隣国』として新たに定義づけ、重要性を改めて強調する。地理的に離れることができない隣国同士として、再び関係を悪化させず、協力を深める狙いがある」(本文引用)と、会談の合意案が決まったとか。会談は27日。一方で3面「海保と海自 南シナ海で訓練 初の共同実施 中国牽制か」によると「日本の海上保安庁と海上自衛隊が26日、初めてとなる南シナ海での共同訓練を実施した」(本文引用)とある。共同訓練は異例のことだそうで、空母化予定の護衛艦「いずも」が参加。記事では「中国を牽制することになりそうだ」と書かれているが、「なりそう」じゃなくて「なる」の次元である。27日の日中首脳会談を完全に意識しているご様子。
1面「内閣改造 9月で調整」には、「首相は、第1次政権の2007年参院選で自民党が惨敗し、民主党政権誕生につながったことに自ら言及。『悔やんでも悔やみきれない』と強調」「『最大の争点は安定した政治だ。混迷の政治には2度と逆戻りさせてはならない』と述べ、野党批判を繰り返した」(本文引用)という。しかし、2面「『守り重視国会』消化不良 少ない提出法案・予算委 議論は選挙戦へ」では、自分の思う通りに運営される憲法審議会を目指したものの野党が応じなかったことを理由に、議論をしようとしない野党を浮き立たせようと懸命になっている。「私はこの通常国会において、予算委員会、126時間出席をいたしました」(本文引用)。モノは言いよう。予算委は「衆院での論戦は3月1日、参院では同月27日を最後に開かれないまま」「国会では4月以降、統計問題の審議はほとんど消えてしまった。参院選を前に『追及されて答弁に窮すれば選挙への影響は甚大』(参院自民幹部)と、政府・与党が失点回避を優先したため」(本文引用)というのが真相。3月から6月まで開かれなかった予算委。それを「126時間の出席」と並べて「すごく出席してるでしょ」と言いたげな様子。100日以上ネグレクトして何を言うやら、まるでガキの言い訳である。さらにたたみ込むように「悔やんでも悔やみきれない」とか「最大の争点は安定した政治」とか、どのツラ下げて言うやら。
こんな発言が平気で飛び出すのは、おおむね自分自身の内部で「追い詰められ」感が増大してきたときと相場が決まっている。危機感を回避するために、周囲のお友だちに盛んに言いまくる。「あんなことを言う奴がいるけど、ちがうだろ。ね、絶対に違うよね」と必死に同意を求め、周囲は閉口しながら「う、うん、そうだよね」などと受け答えする。納得してもらったと錯覚した本人は、脳内の認識構造を巧みに組み替え、本人にしか通用しない詭弁で、自分をまず納得させる。そして良心の呵責ゼロで「あいつが悪いんだもん。ぼくちゃんはちゃんとやってるもん」と言い募り、いつのまにか周囲もその言動に巻き込まれていく。これと全く同一パターンだ。
でも、そんなことを言ってる場合か。以下の記事を見ると、経済界にとんでもない激震が襲っていることがわかる。損保ジャパンだけの問題ではない。みずほフィナンシャル1万9000人、三菱UFJ9500人、三井住友4000人、リコー8000人、東芝7000人などを筆頭に多くの企業で大リストラが始まっている。中西経団連会長が政権に泣きついた1月初めのことを記憶しているだろうか。「上場地銀の7割が減益」「大手銀4行減益」は5月16・17日の当ブログで触れた。地銀は独禁法一部改定で危機を乗り越えさせようと国の算段。昨年10月の株価大暴落から市場はまだ回復しきっておらず、2番底がささやかれる近時。ついに参院選後に預金封鎖がありうるという観測も出始めている。企業が人員削減に勤しんでいることの裏を見る必要がある。中西会長が病気入院したのも無理からぬ状況と自覚しておきたい。
☆「損保ジャパン4000人削減 国内従業員を20年度末までに」東京新聞6月25日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201906/CK2019062502000135.html
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2019年06月26日

「従属」と「腹背」の危ういバランス

1面に「トランプ氏、日米安保破棄に言及 私的な会話 米報道」がある。私的と限定しつつトランプ氏が「日米安全保障条約は不平等」「日本が他国から攻撃を受けると米国が防衛の義務を負うのに、日本には米国を防衛する必要がない」(本文引用)と発言したいう。批判したことを、ホルムズ海峡については「中国は原油の91%、日本は62%、海峡経由で輸入している。なぜ我々が他国のために無報酬で航路を守っているのか。自国の船舶を(自国で)守るべきだ」(本文引用)とあったが、ブルバーに記述があった。ただし日本語翻訳ではなく、英文のままのツイッターに、そう書かれている。
☆「トランプ氏、ホルムズ海峡の船舶防衛は自国で−日本など名指し」ブルームバーグ6月25日
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-06-24/PTLZVG6K50XZ01
「菅義偉官房長官は(略)記者会見で、同通信の報道について『報道にあるような話は全くない。米大統領府からも米国政府の立場と相いれないと言う確認を受けている』と述べた」(1面記事引用)とあるが、ホルムズ海峡関連では、以下の記事にあるように、「死活的に重要」との見解を示したようだ。ブログ主的には「死活的に重要?」である。
☆「ホルムズ海峡の安全『死活的に重要』 菅官房長官、トランプ氏発言で」産経新聞6月25日
https://www.sankei.com/life/news/190625/lif1906250022-n1.html
3面「トランプ氏発言 真意は 日米安保破棄■中東航行船『警護は自国で』」中見出し「通商と安保絡め牽制か」「安全保障の根幹 日本は火消し」では、1面の菅氏の発言は少し異質なものとして扱われ、火消しに躍起となる菅氏以外の発言をいくつも並べている。記事としては、「トランプ氏の本音である節がうかがわれる」「米軍の日本への駐留を認める代わりに、米国は日本防衛義務を負う。日本側に米国防衛義務はなく、米国側には『片務的だ』という指摘も」「米国の負担が大きすぎるとして、アジアや欧州の同盟国に負担増を求めるのは、トランプ氏の一貫した姿勢だ」(本文引用)とあり、ここらあたり、まちがいなくトランプ節全開である。
以下の記事は参考になる。「国家備蓄、民間備蓄、産油国共同備蓄を合わせた約8104万klの石油が、私達国民の共通財産であり、その量を備蓄日数に換算すると約208日分(2017(平成29)年3月末現在)となり、万一石油の輸入が途絶えた場合でも現在とほぼ同様の生活を維持できます」(本文引用)とあって、あとは外交努力次第ということがわかる。やたら危機を煽るごとき言説で「死活的に重要」なんて脅かしても、そのまえにやることがあるだろ、というしかない。ちなみに産油国共同備蓄量は167万klだから、全備蓄量に大きな影響はない。無理せずにベネズエラから輸入したっていいし、ロシアとのあいだに天然ガスパイプラインを敷設して安定供給を図ってもいい。その他、きめ細かいやり方がありうるわけで、「死活的に重要」の掛け声で国民を誘導しようとしてもそうはいかない。
☆「我が国の石油・石油ガス備蓄」独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構
http://www.jogmec.go.jp/library/stockpiling_oil_003.html?fbclid=IwAR24EIjpvqbzTbZwyPJmZkEfA_o5sjpyOwCQwk1SCNRvhq3WKZKd9lL-EXU
重要なのは、核不拡散条約の署名にあたり、日本政府は「条約第10条が自国の利益を危うくする事態と認めた時は脱退する権利を有するとしていることに留意するとし、『条約が二十五年間わが国に核兵器を保有しないことを義務づけるものである以上、この間日米安全保障条約が存続することがわが国の条約加入の前提』『日米安全保障条約が廃棄されるなどわが国の安全が危うくなった場合には条約第十条により脱退し得ることは当然』との声明を発表」(wiki引用)を忘れるな。トランプ発言に関わらず損得勘定するセコさ。面従腹背の真価発揮。対米従属論者が「大歓迎だ!」なんて格好つけても、独自核武装まで「歓迎」できるわけではない。現状、ミイラ取りがミイラにならないよう、まず力をつけないと、コトは前に進まないハズ!
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2019年06月25日

「カリガリ」の時代における報道の役割は

17面「明日への報道審議会 平和伝えるために」の特集記事に接し、「『8月報道』マンネリ感も」「今と地続きの視点大切に」「『戦争の芽』は日常に潜む」の副題とともの「うーん」と頭を抱えた。このごろ考えるのである。戦争を遠い思い出と考える筋の建て方では、現実の問題として受け止めるのはかなり難しい、と。その意味で「8月報道」のマンネリという指摘は妥当だし、「今と地続きの視点」を大切にするという考え方もすごく納得できる。特に「今と地続き」の視点を持つべきというのは、大いに納得である。アニメ「この世界の片隅に」は最初の公開版と次の改作版両方とも観た。そして共通の問題を感じた。ラストの描き方で「逃げている」感が強く、特に改作版ではサイレント映画「カリガリ博士」のラストと同じ意図を感じてしまった。「今と地続き」であるはずの視点が、強引にずらされているのを感じて、「これが今の商業的表現の限界か」と慨嘆してしまったのだ。初回公開版を観て2018年10月11日の当ブログ「たとえば『この世界の片隅に』のラストは」で、「つらい戦争を傷つきつつ生き抜いて、やっとささやかな平和を噛み締め、これから普通の生活がはじまる。それでおしまい・・・で、いいのかどうか。すでに現代はその先を生き始めている。そこで必要なのは、ノスタルジーとなってしまった過去を振り返って『平和っていいね』と噛み締め合うことではない。いますでに始まっている過酷な現実を、観客はちゃんと見つけたかどうか。映像はいま進みつつある現実をかつての戦争に重ね合わせ、観客に厳しく問いかける視点を持ち得たかどうか。時代はそれを作品に要求している。だが作品は過去のまま終ってしまい、その先を語らなかった。雄弁に語る必要などない。現在を印象的に語る映像があればいい。30秒ほどで描ける程度のラストがあれば」と書いた。今の何につなげるかが重要なカギになる、と。
ブログでは原発事故を暗示させる映像をやっときた幸せな夜の向こうに描くことで、鮮明にできたのではないかと、かなり辛口に表現した。だが、改作版はまるで初回公開版を完全に裏返した描かれ方で、まさに「カリガリ博士」のラストと同じ効果しか与えられていなかったのだ。「8月報道」のマンネリと、それを裏付ける政治状況の反映そのものと化した映像を見て、たぶん製作者は苦しい思いをしたのではないか、と推測した次第。17面「平和伝えるために」に、昨年8月の連載「記録と記憶 消された戦争」で記者が意図したとの記述があり、発想はすごく共感できる。森友学園問題を通して発覚した政府の公文書改ざんを終戦時の公文書焼却に重ね、「公文書が失われることで私たちは何を失ったのかを考えてもらおうとした」(本文引用)とある。昨年の特集は、記者が言うところの「社会の底が抜け落ちた感覚」を十分に表現しえたか否か。多分そのあたりが問題だと思う。「8月」にはまだ間がある時点で、今日の17面記事があった。これは直近に迫った選挙を含めて、8月に至る全過程で、新聞が何を報道しようとするかが問われる出発点に立ったことを意味する。記者の視点はとても重要で、「8月」に向けた連続イベントの発信などでは済まず、報道機関の持続的使命の決意表明として、市井の一読者であるブログ主は注目する。その試みは8月に向けてすでに進み始めており、8月を過ぎても持続される。でなければ映画「カリガリ博士」が陥った「狂っているのはお前たちで、カリガリはそれを領導しようとする『正義』だ」という倒錯に道を譲るしかなくなる。4面「首相問責決議案 参院で否決 野党『忖度が蔓延』 与党『恥を知れ』」でみる究極の忖度行為。それこそ引用するのが恥ずかしくなる、自民議員が自ら語った言葉「まったくの常識はずれ、愚か者の所業とのそしりは免れない。恥を知りなさい」(本文引用)をそっくりそのまま発言者であるじゅん子氏に返したくなる「オロカ」の極み。報道には「カリガリ」の世界が恥じることなく蔓延する現状に対して腰折れしない、強力な対抗軸になることを期待する。いまだからこそ高い誇りを持って!
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2019年06月24日

どんどん骨が細くなる未来にむけて

本日は出かけるところがあって大急ぎで乱筆乱文失礼。2面に「辺野古 見えぬ対話」中見出し「移設ノー 知事強調」「向き合わない首相」の記事がある。「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画で、辺野古沿岸部の埋め立てが進む中で迎えた『慰霊の日』。23日の戦没者追悼式で、玉城デニー知事は移設断念を改めて求めた。安倍晋三首相の挨拶は、今年も『辺野古』に触れずじまい。沖縄と政府の対立が解消する兆しは見えない」「『うそばかり』『恥を知れ』『帰れ』。首相が追悼式での来賓あいさつで『沖縄の基地負担軽減に全力を尽くしてまいります』と言うと、静かだった会場に怒号が相次いで飛んだ」「首相は玉城知事と昨年10月以降、この半年余で計4回会談した」「しかし、会談を重ねても『聞き置く』だけというのは変わらない。首相官邸幹部は『何かあれば抗議みたいな形ですぐに来るが、言ってくることは変わらない』と冷淡」「むしろ基地跡地利用に力を入れることで、『辺野古埋め立て』のイメージを変えようとしている」「吉本興業会長(略)が出席。エンターテインメントやスポーツで『世界一の島にする』といった意見」「政権幹部(略)『この政権で辺野古移設の道筋がつけられてよかった。もう大丈夫だ』と語る」「首相周辺は『土砂投入は安倍政権だからできたが、続かないかもしれない』と漏らす」(本文引用)。昨日も書いたように、アメリカには、国務省内に巣食うタカ派と戦争の実務を担う国防省が対立する構図が常にある。アベ政権がどちらの方に媚びを売っているかは明白だ。昨日の「田中角栄」関連の記事紹介でも触れたが、9条を盾に米の軍事的要請を断ることは不可能ではない。にもかかわらず「憲法」を捨ててまで米に寄り添うのは、そのほうがこの国の権力者たちにとって都合がいいからに過ぎない。台頭するアジアの国家群と競り合って昔のようにアジアの覇権国家となるには、お調子者のアメリカをいいように利用するのが最も利口なやり方。権力者たちの巧妙な策は、ねじれを温存しながらここまできて「大バカ者」の3代目権力者に破壊される。
田中角栄がCIAの陰謀によって権力の座を追われ、小沢一郎も同じ轍を踏み、第1次アベ政権も似た経過を辿ったのかもしれない。異様なまでに「改憲」に執着し、軍事警察国家を目指す政権のやり口を見ていると、歴代の自民党が日米関係のねじれを政治的駆け引きで隠してきたのを意図的に忘れているんじゃないかと思うばかり。その姿は愚かさを通り越して哀れでさえある。黙認する国民は、その哀れな姿に引きずられてまたぞろ次の敗戦に向けてまっしぐら。次の敗戦はアジアの後発国家がようやく底力をつけてきたあとで訪れるがゆえに、先の敗戦とは比べ物にならない困難をこの国にもたらすだろう。まだ空想の域を出ないが、アジア数千年の歴史の中で、もともとこの国がどんな位置付けであったかを彷彿とさせる一方、よく考えれば、この国にとってはそれが最適の解なのかもしれない、と思う。かつての時代がもたらした偶然が、一時的に覇権国家もどきの振る舞いをさせたが、しょせんそれは付け焼き刃だった。長い時間を経て、この国はいちばんふさわしい姿に自然の成り行きで変容していくのだとしたら、それも一興か。
6面「社説」には「骨太の方針 負担論議から逃げるな」がある。「政府は『経済財政運営と改革の基本方針』(骨太の方針)と、成長戦略を閣議決定した」「だが、示されたメニューは比較的異論が少ないものばかり」「これでは『骨太』の名に値しない」(本文引用)。多く書かれているのは「目標」で、いろんな数字が挙げられているが、具体策ではなく、この政権特有の数字遊び「努力目標」でしかない。「目標」が具体的になるための「負担」の論議から逃げる限り、できることは絵空事で問題解決を先送りする程度、と「社説」は書く。政権が「骨太」とか「美しい日本」とか「戦後レジームでんでん」とか「明治150年」とか言うほどにハリボテの骨組みがグラグラしていくばかり。かつての地方分散型農業国家だったらいざ知らず、地方も都市も荒廃した近未来に、窮乏を耐える力はどれほど残されているか。まさかその庶民的対抗策が人口減少? それは心細い限り!
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2019年06月23日

「面従腹背」が「全面従属」に限りなく傾斜

1面「陸上イージス 交付金案 防衛省配備促進慎重論も」は、2面の「安倍外交」の「個人的『信頼』はらむ危うさ」中見出し「トランプ氏と『蜜月』、首相強調 防衛・農産品 要求重ねる米 米・イラン間 板挟み」「領土・拉致問題『戦後外交の総決算』 成果問われる長期政権」の記事と密接な関係がある。「防衛省が陸上配備型迎撃ミサイルシステム『イージス・アショア』の配備先を対象に、新たな交付金を検討していることがわかった」「防衛省によると、自衛隊の特定の装備品や部隊の配備。導入を受け入れた自治体を対象にした交付金の例はないという」「政府内に『地元への説得材料として(交付金を)示し、受け入れに向けた地ならしをしたい』との考えがある」「ある防衛省幹部はイージス・アショアについて『「生活環境への影響はない」と強調して受け入れをお願いしているわけだから、環境整備法を根拠には金を出せない』とする」(1面引用)。法整備をしてまで地元の横っ面を金で叩く。どうもこの政権は、行き詰まるとカネカネカネ。まるでセミみたいである。2面の「安倍外交」検証記事でも、トランプとの「蜜月」は、すべからくカネカネカネ。トランプはあからさまに足元を見ている。「『アメリカ・ファースト』のトランプ氏が、いつも日本に配慮するわけではない」「防衛装備品や農畜産品の輸入拡大を日本に強く求めるトランプ氏の振る舞いは、こうした戦略を取る日本の足元を見ているようにも映る」「安倍政権もトランプ氏の『期待』に応えるかのように、総額1兆2千億円以上にのぼる戦闘機F35の追加購入などを決めた」(2面引用)
イランでは米に完全に足元をすくわれ、さしもの「外交巧者」もみじめな姿を世界にさらした。「今こそ戦後外交の総決算を」との意気込みで2島返還で妥協してまで臨んだ北方領土問題は暗礁に乗り上げたまま。「条件をつけずに向き合わなければならない」と胸を張った拉致問題交渉もそっぽを向かれたままだ。トランプはとみれば、2面「非武装地帯の視察 米韓両政府が調整 トランプ氏、演説も予定」で悠々とマイペース。そのずっと後方で、稀代の「外交巧者」は指をくわえてショボン。国内向けに空威張りしているばかり。2面「首相、参院選争点に改憲 勝敗ライン『与党で過半数』」では、衆参2/3を守りぬかずにどうして「改憲」にたどりつけるのか、ブログ主にはよくわからない。そして、衆参予算委を全然開かないまま今国会を終わるつもりの人が、「憲法審査会」で「野党が議論しない」などと平気でのたまうことも理解不能。他人を騙す前に自分を騙すことのできる人なのか。異様な脳内構造がこの国を圧迫する。こんな人物を制御することなどだれにもできないだろう。いまの政府・与党は、制御不能の彼にしがみついて必死になっている。暴走初期に降りれば良かったのに、暴走がMaxに達したいま、降りることができなくなった姿や哀れ!
陸上イージスに戻ると、秋田と山口に配備して地図上では日本全土を網羅できるけれど、発射から数分で目標に到達するミサイルを阻止できるかどうか、かなり怪しい。現行の艦船による体制で十分という説もあり、ミサイルの発射地点と配備候補地を結ぶ線の延長上にハワイやグアムがあることから、国防ではなく米を守るための配備じゃないか、という説もある。「片務性の解消が目的」という考え方。こうしてこの国は後戻りの効かない危険領域に首を突っ込んでいく。これを「対米従属」「アメリカのポチ」と批判するものがいるが、「面従腹背」を国是とする政治の流れを読み取れていないのではないか。以下のような報道がある。これはかなり前に別の報道で見たような記憶がある。記事で注目するのは「令和の世の政治を巡る難題の一つは、ご存じのように『ポスト安倍』が見当たらないことである」(本文引用)の部分。まさに「暴君」に引きずり回されるこの国の姿が浮き彫りになる恐怖の現実。
☆「田中角栄が『憲法9条』を盾にベトナム戦争への派兵要請を断っていた」デイリー新潮6月21日
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190621-00567238-shincho-pol
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2019年06月22日

選挙結果がどうあれ未曾有の困難は残される

1面トップ「与党、増税掲げ参院選へ 消費税10%骨太方針決定」中見出し「10月実施明記 野党は反対」「野党、内閣不信任案提出へ」の記事。次いで「天声人語」が皮肉たっぷりで面白い。ブラッドベリの「華氏451度」を引き合いに政権の混迷とトップの「大バカ者」ぶりを鮮明にする。金融庁の「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書『高齢社会における資産形成・管理』」という文書が公表された途端に大問題になり、政権は慌てふためき、麻生金融相が「受け取り拒否」、「文書の存在」は否定された。でも、小説みたいに焼却処分はされておらず、以下のところに今も堂々と掲載されている。右往左往する政権首脳たちが「自分でパソコンを打つことがない」(10面「経済気象台 軽はずみな政治家」参照)人たちばかりのせいで気づかないでいるのか、いまさら完全消去はかえってやばいと踏んだか、全文参照できる。内容はいたって穏当。至極真面目に、現在の年金制度が将来的に安心・安全を見込めないことを前提とし、「事前の対策でお金を貯めましょうね」的提案をしているだけのこと。それが「2000万円もお金を準備できる所得層は圧倒的に多数と言えるの」とか「貯蓄を考えるほど余裕のない人たちがものすごく多いのはどうするの」といった疑問が素直に湧いてくる報告書だっただけのこと。いったいなにが政権の逆鱗に触れ、首相をして「金融庁は大バカ者」(本文引用)と言わしめたか。なぜ、居直りして「増税掲げ参院選」へ進ませることになったか。統計をいじくり、報道に圧力をかけ、民主党政権を「地獄」よばわりしてケムに巻こうとしても、アベノミが成功裏に進んでいると装うのが不可能なことがはっきりし、「こうなったら素直に居直って国民の視線がアベノミ批判に向かわないうちに選挙を進めてしまおう」的刹那の作戦に、なぜ急旋回したのか。
1面見出しで「増税」と「骨太方針」の文字が並んでいることの違和感はかなり強烈。野党はもちろん押せ押せムードだが、さらに「れいわ新撰組」の存在が目立ってきたことも確か。それにしてもアベ政権下で行われた生活破壊の諸施策は、彼が去った後でもそう簡単に修正できないほど根深いところまで社会を歪め尽くしている。国政段階のこともさりながら、地方においても綿密な対応を準備していくべき段階に来ているような気がしてならない。具体的方策を練り上げる作業が、全国津々浦々で進められる必要がある。困難を極める作業になると自覚する今日この頃。
☆「金融審議会『市場ワーキング・グループ』報告書 の公表について」金融庁
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603.html
1面には「米、イラン攻撃一時承認 米報道 トランプ氏、実行直前撤回」がある。国際情勢はとんでもない方向へ一歩を踏み込んだ。「外交巧者」を自認する首相が徹底的にコケにされた瞬間ともいえるが、コトはそんなチンケな範囲にとどまらない。イランへの攻撃は中東全域をさらにおそろしい殺戮の場と化すのみならず、全世界が混沌にさらされる、第3次世界大戦に突き進む直接のきっかけとなる。そして今度は、70年の平安を破って日本もその戦火の真っ只中に突入し、戦場のみならず、日常生活のレベルで多数の戦死者を生み出す可能性が高くなる。危ういところで危機は一旦回避されたが、アベ外交の成果でもなんでもない。ボルトンという底抜けのタカ派と国務長官ポンペオ、CIA長官ハスペルが攻撃に積極的だったのに対し、国防総省幹部が「慎重姿勢を崩さなかった」(3面「『戦争危機』広がる不安」本文引用)のが戦争回避の主因で、アベシはただの捨て駒に過ぎなかった。この6年間、世界各国を飛びまわって総額不明の大金をバラマキ続けたものの、ここにきてすべてが徒労だったことを露呈し、さらに国民をおそろしく困難な状況に落としめようとする罪は大きい。沈みかけたボロ舟にしがみつくな。賢明なネズミ同様、さっさと逃げの算段をする時が来たと思い知るべきだ。しかし、アベ後に残る苦難は計り知れないものがある。どんな展望を創るか。緻密に準備しておく必要がある。市民運動の責任も格段に重くなっていると自覚する次第。
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2019年06月21日

異次元緩和と日本的無謬性の神話の関係

7面「米利下げ示唆 日銀警戒 金融政策決定会合緩和維持を決定」副題「米中摩擦 柔軟な姿勢強調『FRB』」「景気減速懸念 追加緩和検討も『日銀』」が唯一興味深い記事。「日本銀行は20日の金融決定会合で大規模な緩和政策の維持を決めた。一方で、米連邦準備制度理事会(FRB)は19日、米中通商摩擦の動向などによって柔軟に利下げに踏み切る方針を表明。海外での『緩和競争』の動きもあって円高ドル安が進んでおり、日銀の金融政策のかじ取りは一層難しくなっている」(本文引用)。記事の中身は、予測か進行中の実況かの違いがある程度で、いつも見ているものとあまり変わらない。FRBやECBが迫り来る事態に柔軟に対応できるよう、利下げ利上げと調節してきたのに対し、日銀は無謬性の神話に旧日本軍のごとくどっかと座り込み、一直線できたツケが自分を苦しめる。日銀は「大規模な緩和策を維持し、ひとまずは『様子見』」「『物価上昇のモメンタム(勢い)が損なわれれば、ちゅうちょなく追加緩和を検討する』」(本文引用)というが、「様子見」するしかないと言っているだけ。「国内景気は基調として緩やかに拡大」という判断を変えると、政権の経済政策の破綻を明らかにしてしまうのが怖いのか、頑なに「拡大」を言い続けるから、本当の事態が逆向きになってきたとき、いうべき言葉をなくしてしまう。そのうち「『退却』じゃない『転進』だ」「俺は悪くない。悪いのは世界経済だ」と、旧日本軍の言い回しをそのまま使い始めるんじゃないか。記事はECBが追加緩和を示唆してユーロ安が進んだことをトランプが批判したのを受け、「総裁は『金融政策を為替レートでひも付けして動かすということはない』と強調した。円安誘導との批判に対する警戒が、追加緩和のハードルになる可能性もある」(本文引用)と書いてシメる。新聞の記事は文末で、おおむね過度の断定を避けるのが通例。というわけで、これは「可能性もある」を外して読んでも一緒のことだと思っておきたい。
世の中うまくできているもので、本格的な危機が訪れる可能性があるときは、その少し前に最後の意思決定の時期が迫る。政府はそれを見越して、すべてを選挙後にまわす。選挙民が不安を抱かないように口八丁手八丁、まるで赤子をあやすように大人を騙す。不安を感じる庶民は、不安を増幅されるよりなだめられるほうが安心できる。それは無理もないこと。いつの時代も「一揆的立ち上がり」は命が最後まで追い詰められたときに、火花となって瞬間的に燃え上がるもの。支配者たちは、長い歴史の中で「一揆」の抑え込み方を習得し、戦いの経験が次の世代に継承されないよう工夫を凝らしてきた。「一揆」後の残党狩りは過酷を極めたが、歴史は「一揆後」を鮮明に語らず、「庶民の反乱」を時代の断片として矮小化してしまう。経験をつなげる試みが閉ざされているがゆえに、「一揆」は同じ過ちを繰り返す。せいぜい戦術が発達するだけで、戦略的に大きな観点を継承することは少ない。そのことを問われる時代が再び眼の前にある。
8面に「日韓企業の拠出案 元徴用工側が批判 支援団体『謝罪なし』」の記事がある。細かい経緯を省くと、韓国大法院の判決をめぐって、韓国外交省報道官が「日本側が被害者の苦痛を癒やし、両国関係の発展のために慎重に知恵を集めることを期待する」と述べた」「日本政府は元徴用工らへの賠償問題は協定で解決済みとの立場で、政府関係者は『賠償金を誰が払うかという問題ではない』と語る」(本文引用)とあるが、近頃気づいたのは、日本の新聞論調は過去に徴用工たちが受けた過酷な仕打ちについて、歴史的検証をすることがあっただろうか、ということ。徴用工たちに過酷な労働を強いた経営者の子孫が、それで蓄えた財によっていまも超リッチな立場を維持し、政治の世界で大きな顔をしている例もある。歴史が継承されず、負の側面を克服できずにきたツケが、今を作っている。経験を積み上げ、負の遺産を克服する試みが身についていない。これからも同様の流れが続くのだとしたら、この国に発展的な未来はない。そんな気がしてならない。
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2019年06月20日

感覚依存から決別し感性を研ぎ澄ますこと

19面に「『統計的に有意』は誤解の温床 偶然かどうかの指標 一人歩きし判断ミスの原因に」副題「『やめるべき考え方』論文に研究者800人賛同」中見出し「副作用否定できない薬流通」「『意志決定に影響』反論も」がある。「薬の効果を確かめる論文や世論調査などで表れる『統計的に有意』という考え方は有害で、やめるべきだーー。そんな論文が英科学誌ネイチャーに投稿され、波紋を広げている。統計的に有意かどうかはもともと、ある結果が偶然かどうかを判断する指標にすぎないのに、それが一人歩きして判断を誤る原因になっているからだ。世界の800人以上の研究者がやめることに賛同した一方、科学的な判断や意志決定にも影響しかねないと反論も出ている」(本文引用)。これは難しい問題で、しかも統計に疎い私たちの前に日常的に提出されている課題でもある。この統計手法に異論を持ったり全面的に依存したり、ある種の恣意的判断がその場その場で行われ、論争をややこしくする。
国の提出する各種統計資料のデタラメが大規模に発覚したのは去年。ブログ主はさらに数年前、経産省と環境省が提出した太陽光パネルの鉛含有量に関係するデータに疑問を呈していたが、まさか公官庁がデタラメをするはずがないという頭があり、疑問に思いながら全面的に反論できなかった時期がある。このデータには最大値と最小値の記載しかなく、パネル全面否定の人たちはこの数値から、最大値のみを取り出して「おそろしい」と目を剥いて噛み付いていた。平均値も中央値もないこんなデータはおかしいと反論しても「最大値」に囚われてしまった人たちを納得させることは不可能だったのだが、転機は去年末の臨時国会で、様々な統計資料がデタラメだらけだったと判明し、ようやく公のデタラメを確信するに至った。だが「パネルには有毒な鉛が大量に使われている」とする主張は、いまも隠然と流通しているだろう。そのデータが誤りだと認めてしまうと、それを根拠に組み立ててきた論理が崩れてしまう。過度な執着は恐ろしい、と思う所以である。
中央値という考え方はつい最近、民放テレビのパネル説明で使われていた。勤労者の平均賃金を正確に読むためには、平均値ではなく中央値を見る必要がある、と報道が理解したためだとしたら、時代は進歩したようだ。勤労者の平均賃金という場合、高額所得者を例外値として別立てする必要があるのはいうまでもない。年収200万円以下の人と1億円以上の人とでは50倍以上の開きがある。低所得者一人の50年分に当たる年収を一人で受け取る。その格差は妥当かどうか。庶民感覚では近頃の高額所得者の有りようから、とても妥当とは思えない。200万円以下にもばらつきがあり、さらに過酷な所得で苦しむ人たちとの間に「統計的に有意な差」がある可能性も否定できない。また、所得が少なくなるほど、対処困難な重荷が増えていくのも考慮する必要がある。国家は全部まとめて面倒を見るので、大雑把になる。それを補うのは地方行政であり、地方が機能していたらまだしも、この国ではいまだ地方の役割を政策的に担う地方人は多く生まれていない。
ブログ主はここで、平均値や中央値の他に最頻値という概念に接する機会を得た。きめ細かさを失わない行政を行うには、必要な概念だろうが、これらすべて、ある集団をひとつの数字で表すという意味において、けっきょくは大雑把なものと思える。クラスター分析などの視覚的な統計で直感的に問題点を探る方法が必要だろう。また、それも一定の欠陥を持っていると認め、末端の行政においてはさらに、個別の視線が綿密に維持される必要がある。原発事故後の甲状腺被曝の疫学調査が、データを握る機関によって恣意的に評価されるとき、感覚的な反発ではなく、大変な労力を要するとはいえ、対抗する作業を進める必要がある。計り知れない困難を伴うものであるが、ブログ主自身、裾野を担うものとして真理に肉薄する努力を惜しまないでいきたい。以下、統計学の基本学習資料として!
☆「【基本】平均値・中央値・最頻値はどう使い分ける?」なかけんの数学ノート
https://math.nakaken88.com/textbook/basic-mean-median-mode/
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2019年06月19日

ノミのシンゾーがハネると地方で地震が

とうとう予算委員会を開催せずにここまで来てしまった。そして最後の最後、わずかに45分間だけ党首討論が開催される。4面「迫る参院選 何語る与野党 きょう党首討論」は「首相が野党党首の質問に正面から答えずに自説を展開したり、逆に野党側が長広舌を振るったりするなど、近年はやり取りがすれ違う場面が目立つ」(本文引用)など、「公平公正」を装う新聞らしく、党首討論の形骸化の原因を与野党両方に等分に置く記述が目立つが、事態の出発を思い起こすと、やはり首相のノタラクタラ答弁が形骸化の発端だったと思わざるを得ない。野党は質問時間確保を目的に、討論時間を延長するよう要望しているが、与党側は「『議論が間に合わない』と難色を示し」(本文引用)た。「あらせれれ」「いません」の滑舌不良から党首を守るため、予算委同様首相の露出を必死に防ぐ。この党首討論が全体としてくだらないものになるのは間違いないとして、その結果はかなり重大な事態を招く可能性がある。以下の記事は、今日の党首討論は重大な岐路になると指摘する。「改憲」に向けた政局が「年金問題」で混乱しそうな現状、ノミのシンゾーがどんな奇策を打ち出すか。
☆「安倍首相が党首討論で”逆切れ”解散? 年金問題で参院選“お灸票”で自民は50議席割れも」AERAdot.6月18日
https://dot.asahi.com/wa/2019061700106.html?page=1
上の記事に奇妙な記述がある。「厚労省は、5年に1度の公的年金の健全性をチェックする『財政検証』について、『いまも作業中』だとして、いつ公表するのかを明らかにしていない。前回の14年は6月3日に公表されたため、今年も6月中に公表されるとみられていた」(本文引用)。新聞2面には「老後2000万円 動いた官邸」「首相『金融庁は大バカ者だ』菅氏『受け取らぬ』指示」「『なかったことに』政権再び」があり、首相の「金融庁は大バカ者だな。こんなことを書いて」(本文引用)の言葉が漏れてくる。それで思い出したのが以下の映像だ。まだ40代のアベシが権力亡者丸出しで「お前勘ぐれよ」と発言する愚かさ。それが、いまもなんら改善されることなく彼の脳を占領していることをはっきりさせる。「お前勘ぐれよ」と「大バカ者」の言葉は同じライン上で、尊大を超えて下々を踏みつけにする。
☆「上層部からの圧力か!? 森友問題でスクープを連発した元NHK記者の『考査室への異動』の真相に迫る! 岩上安身による大阪日日新聞論説委員・相澤冬樹氏インタビュー」IWJ18年10月2日
https://www.youtube.com/watch?v=9ZglobIatuw
政権の隠蔽体質は底抜けになっている。4面の「戦略特区内部資料 水産庁が一転公表 審査問題 野党ヒアリング」で「内閣府が『残っていない』とした会合の資料が水産庁に一部保管されていた」「黒塗りについて、水産庁は『内閣府からの要請があった』、内閣府は『提案者の強い要請があった』と説明した」(本文引用)とある。こうして昨日も今日も明日も、「お前勘ぐれよ」「大バカ者」などと、勘ぐることを知らない大バカ者の怒声が官庁街に鳴り響く。27面には「臨時国会先送り訴訟 憲法53条後段 国側、争わず」がある。そういえばこれも逃げ回っていたなあと思い出す。「『政権が召集要求を事実上無視したのは違憲』として国を相手に国家賠償請求訴訟を起こし」「国側は準備書面で、この裁判の争点は国家賠償法上の『法的義務』で、憲法で規定される臨時国会招集の『義務』と異なる」「原告が説明を求めていた53条後段の趣旨について『争点と関連がない』とした」(本文引用)とある。憲法を争点にしたくないという逃げの口上。臨時国会開催からの逃亡を思い出されたくないんだろう。そんなことばかりしていると、3面広告「未来の地図帳」みたいに、20年後には全国各地の都道府県が空洞化していく。微増の東京も高齢化が進み、多摩地区は人口減少。もともと人口が少ない鳥取、島根、福井、山梨、和歌山、徳島などはがらんどう化していく。現政権はこれを地方のこととして看過し、富を中央へ吸い取り続ける。ツケを背負わされる地方が疲弊を甘んじるだけのはずはない。
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2019年06月18日

断末魔の中で目一杯悪あがきする結果の怖さ

27面週刊誌広告「安倍首相が年金討論“逆切れ”解散?『やばいよ、大敗かも・・・』金融庁報告書で自民党に逆風/参院選で最大50議席割れも/戦犯・麻生金融相に『金持ちの上から目線が最悪』 年金崩壊『国民年金だけの老後は3千万円赤字』」。24面女性週刊誌2誌も「老後2000万円必要問題 専門家に計算してもらったら・・・シングルマザー5100万円専業主婦1200万円が必要だって! 安倍政権は『100年安心』と言っていたけど・・・」と、「金融庁報告書 要介護なら3千6百万円の怒真実『老後資金は2千万円必要』・・・国民騒然の文書には、さらなる過酷な記述が」の記事。12日朝日2面「『年金不足』火消し躍起 参院選へ影響懸念 報告書を一転拒絶」で「二階氏は『我々選挙を控えておるわけですから、そうした方々に迷惑を許すようなことのないように注意したい』と説明。麻生氏が報告書を受け取らない考えを表明したのは、この直後だった」(本文引用)というイミフ発言の本音が明らかに。ようするに「選挙に影響を与えるような真似はするんじゃねえ」ということだったんだな。11日の1面には「衆参同日選見送り最終調整 首相衆院2/3割れを回避」があり、「衆院は自公で憲法改正の国会発議に必要な3分の2を占めており、衆院選も行えばこれを失うリスクが伴う」(本文引用)と書かれた意味も含めて、かなり自民党内に動揺が広がっているのは確かだと思う。週刊誌的には参院選に自公大逆風の可能性アリそうな気配となってきた。いまや押せ押せムードでやるっきゃない。こんな空気の中だと、山本太郎氏の「れいわ新撰組」は簡単に侮れないもののように思えてくる。ブログ主的に「れいわ」とか「新撰組」とかの名称にこだわってしまい、敬遠していたが遅ればせながら応援したくなった。
なにしろこの国は、世界に冠たる下り坂まっしぐら爆走中。7面「米利下げ観測 各国波及も 世界経済に減速感 金融緩和相次ぐ」中見出し「政策余地少ない日銀」には、「米中の通商紛争を背景に世界経済の減速感が強まっており、主要な中央銀行が金融緩和方向に舵を切っている。経済が好調だった米国でもデフレ圧力への懸念が根強く、米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に利下げに転じるとの見方が強い。日本銀行は金融政策を維持する構え」(本文引用)とある。だが、表題の通り、日本銀行の政策余地は少なく、「超低金利で金融機関の収益圧迫などの副作用が深刻化しており、『何かしらの副作用軽減策と組み合わせる必要がある』(幹部)との見方もある」(本文引用)。為替急変で追加緩和も検討対象になるとはいえ、打つ手がないのではコトの始まる前から結果が見えているようだ。「FRBは18〜19日、金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を開く」(本文引用)とあり、世界はいま、その結果待ちで固唾をのんでいる。この影響は、全地球的規模に及ぶこと請け合いで、市井のごみみたいなブログ主といえども洞ヶ峠ではいられない。
「世界に冠たる下り坂まっしぐら爆走中」の指標の一つとして、3面「世界2057年に100億人突破 日本2058年に1億人割れ 国連が人口推計」があげられる。添付グラフが世界(上向き)と日本(大下降)の推移を比較して衝撃的。「推計は国連人口部が各国・地域のデータをもとに独自に算出」(本文引用)とあるから、信憑性は高いんだろう。6月14日の当ブログ「彼の『最後の12日間』は歴史に何を残すか」では「富裕層の税金を上げるだなんてバカげた政策だ」と首相が色をなして叫びまくっていたコトの実態がこれ。3面「運用失敗でも満額報酬 農水ファンド退職慰労金1400万円」では、運用に失敗しても高額報酬が約束されている奇っ怪が暴露され、2面「陸上イージス不信頂点 防衛省謝罪 秋田知事は協議入り拒否 与党、参院選へ沈静化躍起」中見出し「『山の高さ誤り』『津波対策必要に』 揺らぐ適地 妥当性も論点」では、政府の勝手気ままに翻弄される自衛隊の姿が浮き彫りになる。それで9条に自衛隊を明記して「感謝」なんて言葉遊びをするのだからロクデモナイ。彼のこんな騙し行為がいよいよこの国を破壊していく。やんぬるかな!
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2019年06月17日

実際より実力があるように見せる技のボロ

2面「温暖化 骨抜きの言及 エネ・環境閣僚会合」中見出し「G20共同声明 プラ減では成果」と「米名指しせず 合意へ孤立回避」。海洋プラスチックゴミでは成果があったが、気候変動では「パリ協定」を巡って米と他の国との対立が解けず、色よい成果はなかったという。当ブログでは「日本はCOP21で2050年に向けた2酸化炭素削減の数値目標を努力目標に変えてしまうことに成功。やったぜとほくそ笑んだのもつかの間、世界からブーイングの嵐に見舞われ、翌年のCOP22では、マラケシュで行われたパリ協定最初の締約国会議に協定締約を間に合わせずオブザーバー参加とした。その影響で昨年COP23ボン会議は新聞報道も激低調」(当ブログ18年7月4日「道筋を描けないのはダレ?」参照)という惨憺たる状況にある。COP21ではオバマ政権に土壇場で置き去りにされ、慌てふためいていたのではなかったか。G20では、腫れ物に触るように米に対応・・・すると見せかけて合意を玉虫色に仕上げ、「残念なのは、国際的に温室効果ガスの排出削減目標を引き上げようという動きがある中、G20としての姿勢を見せられなかった」(本文引用)と批判される面従腹背の狡猾さを発揮。表題「温暖化 骨抜きの言及」の真意を汲み取れればわかる通り「パリ協定」の骨抜きに成功。国内的には何も知らない世情にはアピールできたかもしれない。気になるのは、国連に提出したはずの「温暖化対策のための高速炉、熱核融合炉」の件は今回どうなったかということだが、これは国内的にあからさまにしたくないのか紙面にはなく、記事では確認できなかった。
8・9面の週刊誌広告は年金に鋭く言及。「年金だけでは2000万円足りない!完全対策」として「『自分はカットされない』と安心するのは早い。ズルい安倍政権は・・・参院選が終わったら『68歳支給開始』を発表する」と、「巻頭特集 足りない老後資金『2000万円』問題をどう考えるか ついに日経新聞も書き始めた 年金は70歳からもらうと損をする 国は70歳まで受給を遅らせて、年金額を増やす『年金繰り下げ』が得だと宣伝する。だが、日経新聞は、年下の妻を持つ夫が繰り下げると、年間39万円の加給年金がパーになり、年金額にかかる税金もアップすると書く。本誌の結論は夫65歳、妻70歳からが一番得。あなたの結論は?」という長ったらしい2題。問題の報告書「『高齢社会における資産形成・管理』は、首相の諮問機関『金融審議会』の作業部会が3日にまとめた。家庭が安定的に資産を築けるようにするねらいで、麻生紙が諮問し、事務局は金融庁が務めた」(12日朝日新聞1面引用)。それが「政府の政策と全然違うから」「正式な報告書としては受け取らない」というのだから、最初っから「諮問」なんかしなけりゃよかったじゃないか。その前日の1面トップは「衆参同日選見送り 最終調整 首相衆院2/3割れを回避」なので、どうも政府・自民党は重大な剣が峰に差し掛かっているという認識ではないのかと思わざるを得ない。あの「あらせれれ」「いません」発言から鮮明化した(ような気がする)首相の断末魔と、独自調査による危機感がかなりじゃないのか・・・。
4面「米、イラン包囲網で攻勢 タンカー攻撃 サウジ・英 同調わずか」ではっきりしたのは、イランは日本など眼中にないということ。そして不鮮明なモノクロ映像で、ドイツ外相などは「映像は十分ではない。私が最終評価するには不十分」(本文引用)と軽快にぶった斬られる始末。辣腕を振るったように見えた「外交巧者」の実態は、ひたすら大金をバラマキ続けただけのことだった。国内的には「イランの関与」のみを検証する報道が多い一方、米の可能性を検証する勇気ある報道がないのが気になる。そんな政権のモタモタを見るより7面「ロスジェネ 凍る世代」の方がよほど重要。この世代を放置したままでは、どうあがいてもこの国は沈没していくしかない。主要なことを打ち捨てて弱い周辺から搾り取り、金持ちだけ優遇して切り抜けようとするのが自民党政権。しかし、彼ら自身も凍りつくような最悪の状況が目の前にあるのではないか。恐怖を感じる日々!
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2019年06月16日

イラン情勢と外交巧者の関係

本日は読む価値のありそうな記事の総集編。まず最初は以下。要約すると、2日間のイラン訪問は、ハメネイ師との会談があった13日に日本のタンカーが攻撃され、国際ニュースから吹っ飛んでしまった。「イランでの報道をみると、米イランの仲介という点では、安倍首相の訪問は完全に失敗だった。それに止まらず、状況は対話とは逆方向に進んでいることを印象づける」(本文引用)とあり、首相官邸サイト(本文参照)はいいように書いているが、イランの報道では、首相の発言はことごとくひっくり返され、軽くあしらわれているのがわかる。「米国との仲介者を演じる安倍首相にとっては取りつく島もなく、イラン訪問は完全に失敗したと評価するしかない」「日本の主要な新聞各紙(略)は」「朝日は紙面としては最も肯定的な見出し」「ハメネイ師側の厳しい発表内容を見ると、『米との対話拒否』を主見出しに掲げた読売新聞や毎日新聞が、実際の会談の様子を伝える紙面づくりになっている」「首相官邸が『地域の平和と安定の確保に向けた大きな前進』と語った安倍首相のイラン訪問は、現地では危機が深刻化する要素の一つとして使われている」(本文引用)とあり、世界に冠たる「外交巧者」の晴れがましい舞台は、さんざんな結果になったと言える。
☆「安倍首相のイラン訪問 緊張緩和の仲介とは程遠い中身と日本側の甘い評価」YAHOO! JAPAN ニュース6月14日
https://news.yahoo.co.jp/byline/kawakamiyasunori/20190614-00130114/
共同通信も米「ウォールストリート・ジャーナル」の強烈な記事を紹介。「イラン訪問中に日本のタンカーが攻撃を受けたことに絡み『中東和平における初心者プレーヤーが痛みを伴う教訓を得た』との見出しで報じた。トランプ米大統領が今回の訪問に謝意を示す一方、米国内に日本の中東外交への冷ややかな見方があることを示したと言える。同紙は、タンカー攻撃で緊張が高まる中東情勢を踏まえ『日本の指導者による41年ぶりの訪問を終え、米国とイランの対立関係は以前より不安定になった』と論評。『米イランの橋渡し』を目指した訪問と紹介したが、訪問の成果に関する言及はなかった」(本文引用)と、かなり皮肉たっぷりの論評になっている。
☆「米紙「安倍氏は初心者」と報道 タンカー攻撃、痛い教訓得た」共同通信6月15日
https://this.kiji.is/512400849693770849
タンカー攻撃前の12日、BBCニュースはさらに皮肉っぽく書いていた。今回の訪問は米とイラン間の緊張を和らげる目的と、選挙に向けたイメージアップの可能性があることを指摘。実際に何ができるか疑問符をつけ、米の識者の意見を引いて「イラン政府は安倍首相を誠実な仲介役とは見ていない」「米・イラン間の『合意』を仲介できる可能性はゼロに近い」(本文引用)などと書き、ついでにゴルフ場でにこやかに笑い顔で収まっている写真を掲載。その下に「イラン訪問で安倍首相の支持率は上がるのか」の見出しで、731ジェット戦闘機に乗って笑っている写真を添付。「外交政策では選挙に勝てないが、安倍氏を実際より影響力のある人物に見せることはできる」(本文引用)と書く。
☆「米・イランの仲介役? 選挙前のイメージアップ? 安倍首相がイランへ」BBCNEWSJAPAN6月12日
https://www.bbc.com/japanese/amp/48604774?__twitter_impression=true
以下の記事は、米の世論調査について書く。「数年以内にイランと開戦すると予想した人は51%で、昨年6月の同様の調査から8%ポイント上昇」(本文引用)とは不気味。
☆「米国民の約半数、イランと数年以内に開戦と予想=調査」REUTERS5月22日
https://jp.reuters.com/article/usa-iran-poll-idJPKCN1SS031
アメリカは現状、以下のような不穏な行動を展開中。これを憂慮する記事を国内の新聞でまだみたことがない。
☆「ベネズエラ石油業界、米制裁で崩壊寸前 生産・輸出急減」THE WALL STREET JOURNAL.2月5日
https://jp.wsj.com/articles/SB10075375995560903775804585104343648403132
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2019年06月15日

粉飾政治が断末魔を迎えている現状

べトナム戦争のトンキン湾事件やイラク戦争の化学兵器製造や核疑惑で自作自演のデタラメ作戦をやったり、間違った情報を鵜呑みにして他国を攻撃して大量殺人したり、近時では政権打倒のために大規模なヴェネズエラいじめを実行したり。米が「なんじゃこいつらは」と言いたくなるあくどい所業に及ぶ事例は山ほどある。米は「イランがやった」と言い募っているが、あえて「イランがやる」根拠は乏しく、緊張を高めることに利益を感じる勢力の秘密工作があることは確か。新聞記事では、アメリカかイスラエルか、それともイラン国内の対米強硬派と並べているが、情報収集能力最低の一般人には厳密なことはまだ不明。1面トップ「タンカー攻撃 米イラン緊張 米『イランが攻撃』 『根拠ない』猛反発」では、「日本、難しい立場」の記事中で、首相がイランへ出かけたことに謝意を表しつつ、トランプ氏は「イランと取引をすることは時期尚早と感じる。彼らは準備ができていないし、我々もだ!」「米国が目指す新たな核合意に向けた交渉は当面困難との認識を示した」(本文引用)とあり、昨日報道で「首相とロハニ師が会談していたさなか、米財務省がイラン最高指導者直属の精鋭部隊と関係するイラク企業と関係者を経済制裁の対象に追加指定した」「日本政府は今回、『仲介ではない』と予防線を張り続けた。『期待しすぎないで欲しい。まずは会ってくるということだ』」とあるのと重ね合わせてこの事件、首相に「つまらんことをするなよ」と釘を刺したような感じが否めない。
2面「タンカー攻撃誰が」の「『乗組員 飛来物見た』 日本の運航会社」には当の会社が「『飛来物で攻撃された』という乗組員の証言を紹介。吸着型の爆発物など米側が示唆するような兵器による攻撃との見方を否定した」(本文引用)とあり、同面「考/論」の「イランの影響力及びにくい場所」では東京外大松永教授(中東政策)の話で「危惧されるのは米国政府内で情報が精査されず、ポンペオ国務長官、ボルトン補佐官といった対イラン強硬派の考えがそのまま政府見解になっていると思われること」(本文引用)とあるのも考慮に入れておいたほうがいいようだ。ボルトンは5月2日当ブログ「まだやるかベネズエラに対する米の策謀」で紹介した「ボルトン:国際的な支持がなくともマドゥロを打倒する」の記事で「世界がなんと言おうとオレはやるからね」的暴言をするヤカラ。国内でボロボロの首相が、「外交」で失地回復を図ろうとしたものの、いよいよ難しい穴ぽこに入り込んでいるのは間違いない。
1面に「赤字の農水ファンド 投資700億円計画 黒字めざし急拡大 損失膨らむ懸念も」。関連で7面「官民ファンド監視強化へ 財務省、年1回運営チェック」があり、当ブログ18年12月13日「成長戦略の失敗が明らかになってくる」で書いた通り、昨年すでに農水ファンドを筆頭に多くの官民ファンドが赤字化し、「ゾンビ企業の救済機関」として惨憺たる状態に陥っている。それなのに黒字めざして投資700億円計画を立てる。沈みゆく船を無理やり動かす愚策に走るとはこれいかに。「財務省のチェックが中途半端なまま、計画達成を迫れば、かえって損失が膨らむ恐れも」(本文引用)とは、「退却」を「転進」と言い募って墓穴にはまった旧日本帝国軍隊の体質そのまま。6面「東芝系 新『追い出し部屋』? 45歳以上で希望退職拒否→単純作業 会社側『追い込み』否定」という「総員玉砕」体制の蔓延に一直線。大本営たる政府は4面「予算委開催 自民が拒否 参院選前論戦避ける 日数過去10年で最少」という惨状。「大臣が答弁に窮して委員会が止まる映像をとられるのがオチ。選挙への影響は甚大だ」(本文引用)。7面「日米『参院選後早期に成果』貿易交渉閣僚協議で一致」も参院選にらみ。3面の「『老後2000万円』 政権ちぐはぐ」も参院選にらみ。同面「陸上イージス『津波影響』 秋田への計画 防衛省。説明一転」も同様、逃げずにはいられない彼らの現状といえる。ここまで激しくぶっ壊されたら、この国の再建はとても難しいものになる。安定を願う庶民の気持ちと裏腹の政治が進むのに、なぜか危機感を感じにくい紙面。
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2019年06月14日

彼の「最後の12日間」は歴史に何を残すか

予算委員会で追及されないよう周辺が懸命に守っている現状、彼がいいカッコできる場面も少なくなっている。ハメネイ師と会談した現地時間13日午前(日本時間同午後)、1面記事「日本の会社の船に攻撃 ホルムズ海峡 砲弾数回被弾か」によると「現地時間13日午前6時45分(日本時間午前11時45分)」(1面記事の内容を、同面トップ記事の時間表記と合わせて表記を変更)。どこの誰の仕業か知らないが、日本の会社の船が砲撃を受け被弾した。2面の「米・イラン 読めぬ緊張緩和」では、「日本政府は今回、『仲介ではない』と予防線を張り続けた。『期待しすぎないで欲しい。まずは会ってくるということだ』」「米政府関係者によると、首相官邸や外務省から米側に再三の念押しがあった。(略)『日本は期待が大きくなりすぎて、期待外れに終わるのを恐れているようだ』と話した」「イランは日本に対して、米国の対イラン制裁に同調しないことも求めた。(略)『日本がイランとの関係を拡大したいのであれば、ほかの国のように、断固たる意志を示すべきだ』」(本文引用)とあり、首相のイラン訪問は国内政治がらみの空気が漂う。次はトランプ氏へご報告。だが、どれほどの成果が期待できるか・・・。ちなみに「首相とロハニ師が会談していたさなか、米財務省がイラン最高指導者直属の精鋭部隊と関係するイラク企業と関係者を経済制裁の対象に追加指定した」(本文引用)というから、米・イランの対立が激化するなかで「外交巧者」の首相がどれだけの手腕を発揮できるやら。まさか国内同様、馬脚を現すだけじゃないのかね。
国内では決算委員会での丁々発止のやり取りが注目されているが、なかでも共産党の小池晃氏との論戦がひときわ大きく目を引く。個人的にいうと、昨日書いたように「異様さを増すトップ」の姿がいっそう鮮明になっている。東スポと日刊ゲンダイの記事はそれを余すところなく伝えている。最初の記事では「小池さん(晃)に完全論破されて焦った安倍さんが『民主党政権では〜』と例の伝家の宝刀を抜いた。すると小池さん『民主党ではないですよ私、なに胸張ってんですか。年金を6%削ってんですよ』とバッサリ殺り、返す刀で『笑ってる場合じゃないでしょ菅さん』と官房長官まで斬って捨てたのだった」(本文引用)と立川談四楼。次の記事では「安倍さんが年金問題で『じゃあどうしたら?』とスネるから、小池晃さんは『大企業(内部留保425兆円)に中小企業並みの法人税の負担を求めれば4兆円、平等に所得税を上げれば3兆円出てくる』と提言。すると安倍さん『富裕層の税金を上げるだなんてバカげた政策だ』だって。まさかここまで経済音痴とは」(本文引用)と再び立川談四楼がツイート。富裕層の税金を上げるのがバカげているとは恐れ入る。非正規労働者2152万人の75%が年収200万未満。平均賃金を平均値や中央値で表すことが事実を反映しなくなっている意味を政府トップは理解できず、ただ「バカげた」などと放言する。3番目の記事は、首相の「異常なキレ方」がこれまでにないほどのレベルに達していることを明らかにする。予算委を開かないことの裏の意味がここに覗く。いま首相を国会の場へ出すのは政権にとってマイナスにしかならない、ということではないか。そこまでせねばならない根拠は、やはり「国民代表の辞」の読み上げ時の彼の混乱に暗示されているような気がしてならない。それに付き合わされるなんてイヤだね!
☆「立川談四楼 安倍首相は小池晃氏に完敗「完全論破された』」東スポWeb6月11日
https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/1428270/
☆「立川談四楼と小池晃氏がタッグ 安倍首相の裕福層優遇発言を断罪」東スポWeb6月13日
https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/1432071/
☆「安倍首相“指さし・暴言”連発の異常 委員会審議の中断中に」日刊ゲンダイ6月12日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/255924?fbclid=IwAR2p2eyTdJ5AX5SFcvq7R5sZlGynkbluZNav7JKhDeD66EG3GQr2DimASbc
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2019年06月13日

いかな難局でも撤退は考えずに突き進む?

12面「社説」は「報告書『拒否』 議論避ける小心と傲慢」で、冒頭がなかなかいい。「1週間前に自慢げに紹介した有識者の報告書を、選挙の逆風になるとみるや一転してこき下ろし、受け取りを拒む。相次ぐ批判に報告書ごと『なかったこと』にして、議論から逃げる。あけすけな小心さと幼稚な傲慢さが同居する政府与党の姿には、あきれるしかない」(本文引用)とある。麻生氏は一旦は報告書の内容に沿った説明をしていたが、11日には「政府の政策と全然違うから」として受け取り拒否をした。それも、夏の参院選の争点になるのを恐れた二階幹事長が「我々選挙を控えておるわけですから、そうした方々に迷惑を許すことのないように注意したい」(本文引用)と発言した直後の「受理拒否」だ。大財閥御曹司・金がありすぎて困る人・年間飲み代が「老後2000万円」に匹敵するエトセトラ。それが能力あるなしと無関係に政府の要職にずっと居座っているこの国。こういう国を賞賛する国があるというから驚きだ。9面「特派員メモ」の「報道自粛は武士道か」には、フィリピンの広報担当相が訪日して語った「報道の自由」についての講演が紹介されている。「『我々はアジア人なのだから、西洋的な報道の自由を乱用すべきではない』(略)『日本の武士道から引用して強調したい。メディアの倫理基準としは、正義、勇気、慈悲、礼儀、名誉、忠誠心、そして、自制だ』。武士道まで引き合いにして何が言いたかったのか。つまり政府に批判的な報道を自粛しろということだ」「『日本のようになったフィリピンを私は見たい。法に従い、公共心があり、社会全体に害を与えることを控える人々の姿を』。(略)日本人が『言うことを聞く』国民と見られている節がある」(本文引用)という。
国会開催中の現在、首相はイランへ逃亡中。4面に「党首討論19日開催 予算委与党なお難色」があり、1年ぶりに45分間だけ「党首討論」が開かれる一方、あいかわらず首相出席のもとで行う予算委員会は拒否し続けている。45分間くらいなら「はぐらかし」「だらだら時間稼ぎ」「論点ぼかし」「無意味な反論」なんでもくっちゃべっていれば時間はすぐ過ぎる。でも、首相の今の状態では厳しい野党の追及を逃げきれないと判断したのか、予算委開催は「参院選を控え、野党を勢いづかせかねないとみる与党」「国会での予算委開催を事実上拒絶し、首相が出席しない衆院財務金融委員会なら応じる意向」(本文引用)と、あからさまな首相外しを図る。たしかにこのところ首相の弁論は不思議な迷走をしている。4月30日の「退位礼正殿の儀」における「国民代表の辞」で「願っていません」と言ったのは間違いない。同時に、その前の言葉「お健やかであらせられ」とかなんとかいう部分もまともに読めていなかった記憶がある。舌の動きが悪くなっているというより、正常に言葉を発することが困難ではないかと推測してしまうほどだ。ここまであからさまに首相を国会に出ないよう配慮せにゃならない、なにかが表面化してしまうのを防がにゃならない、そんな差し迫った事態があるのではないか。会期中にイランへ高飛びさせるのも、同様の背景を感じてしまう。6面に「グノシー、自民党とクイズ番組」がある。スマートフォンアプリでニュースを配信するグノシーが、自民党と「日本政治王決定戦」を企画。1週間続けるそうな。講談社の女性ファッション誌「ViVi」も自民党の広告企画記事を掲載するとか。なにかが蠢動しているような気がしてならない。少なくとも、これをテストケースとして、次はもっと大々的にやる可能性があるのは確かだ。さらに注目しておきたいのは、7面の「トランプ氏 米農家にPR 日本が農産物たくさん買ってくれる 貿易交渉事務レベルでは進展なし」の中身。「日本がまもなく、(農産物を)たくさん買ってくれるようになる」「日本はこの間『米国の農家からたくさん買う』と言ってくれた」(本文引用)と発言したとある。やっぱり「すべては参院選後」にあるようだ。異様さを増すトップを抱えて右往左往しながら、かつての大日本帝国軍隊みたいに国民全員を引き連れて、周辺はひたすら自滅的行為に邁進中というべきか・・・!
posted by ガンコジージ at 10:40| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月12日

パンドラの箱は参院選後に全面開放される

今日は重要記事ぎっしりの日だ。1面トップ「『老後2000万円』報告受理拒否 麻生氏、金融庁審議会に異例対応」、その横に「2019参院選 曲折のアベノミクス」の第1回目記事「節約続き乏しい恩恵」中見出し「地銀逆風 支援断つ」がある。「年金」については2面に特集「『年金不足』火消し躍起 参院選へ影響懸念 報告書を一転拒否」中見出し「審議側『思考停止は残念』」「『2000万円でも不足』試算も」「『蓄え無理』『資産考える契機』」。4面「年金財政大丈夫? 検証公表時期も攻防 『老後2000万円不足』で波紋」中見出し「野党『参院選前に』◼️政府『作業中』」。アベノミは3面「3本の矢 浮かぶひずみ」で「金融緩和」「財政出動」「成長戦略」を検証。おまけとして同面「氷河期世代 雇用30万人増 3年間目標 骨太の方針原案公表」と7面「参院選意識 労働施策に力 骨太原案 算定賃金値上げは『玉虫色』」と続く。都合の悪いことはすべて参院選後に回す算段が露骨になっている。
そういえば先のトランプ来日の際にも同じ狙いが見られた。5月27日当ブログ「参院選大勝後ならどんな妥協もへっちゃら?」で紙面「交渉の成果『参院選後』トランプ氏、首相に配慮か 『農業・牛肉』進展に期待」を紹介したばかり。トランプはそのとき裏交渉の中身を暴露。紙面記事によると「トランプ米大統領は26日、日米貿易交渉の妥結について、参院選後に持ち越す意向をツイッターで示し、『多く(の成果)は7月の選挙後に待つ。大きな数字を期待している!』と投稿した。参院選が終われば、農業分野などで日本からの譲歩を引き出しやすいとの目算がある」「特に『農業や牛肉』での進展に期待」とあった。さらに衆参両院の予算委員会を開催しないで逃げ回り、6月3日の当ブログ「この国はなにを持ち上げてるのか」では5月25日の社説を紹介。「『予算委「休業」解散風に浮足立つな』では予算委がすでに『衆院で84日間、参院で58日間も開かれていない』とある」と書いた。いまも開かれていないので、衆院で100日以上、参院で80日近く、予算委は開かれていない。すべては選挙のために。「国民を騙してでも」選挙に勝利しようと必死なのだ。
「老後2000万円」記事では、大財閥の御曹司・麻生金融担当相が右往左往の答弁をして打ち消しに躍起。「公表直後の4日の会見では麻生氏も、『100(歳)まで生きる前提で自分なりにいろんなことを考えていかないとダメだ』と述べ」「7日には、『(年金だけでは)あたかも赤字ではないかと表現したのは、不適切だった』と釈明」「11日、『正式な報告書としては受け取らない』と述べた」「『政府の政策と全然違うから』と説明」(1面本文引用)と、ガラにもなく狼狽えている。そして2面で「火消し躍起」「参院選へ影響懸念 報告書を一転拒否」のテイタラクとなる。頼みの綱のアベノミクス「3本の矢」も勢いよく飛び出したはいいが、いまやヘロヘロ、行方さだめぬ渡り鳥の運命。「金融緩和」では「日銀は週末を挟んで5日続けて計3500億円を超える上場投資信託(ETF)を買い入れ」「3月末のETF保有額(時価ベース)は約28兆9千億円と、東証一部の時価総額の4・8%を占める。今のベースで買い続けたら、来年には日銀が『日本株の最大保有者』になる」(3面本文引用)。国策が日本株を支える構図。「財政出動」では「政府内からも『景気が良い間にやるべき改革ができなかった。大きな経済危機や災害が来たとき、十分な対応を打てる財政的な余地がなりつつある』と懸念する声」(3面本文引用)が出る有様。「成長戦略」も「原発輸出」は全滅、日立・東芝・三菱はいまや青息吐息。結局、3面「視/点」で、アベノミデビュー当時に吹いていた追い風に乗り切れず、「骨太の方針」も7面で「今夏の参院選を強く意識した内容」(本文引用)と書かれ、選挙に不利にならないよう細心の注意を払い、言葉は良さげで中身はゼロとなった。いま、メディアを使った自民党の選挙対策が着々と、それも大々的に進んでいるという。すべては選挙のために。すべては選挙の後で。いまや彼らのやり方は、これまで見たこともないほど露骨を極めている。
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2019年06月11日

「ひたすら聞く」から見えてくるもの

4面「長期戦略に『核融合推進』 温暖化対策4月案から加筆」に注目。「政府が11日に決定予定の、地球温暖化対策の国際ルール『パリ協定』に基づく長期戦略の最新案で、原子力の項目に『夢のエネルギー』とされながら実現が見通せない『核融合』の研究推進が盛り込まれていることが10日わかった。広く意見を募る土台となった4月の案から加筆、研究推進を打ち出している。長期戦略は15、16両日にある主要20カ国・地域(G20)エネルギー・環境関係閣僚会合に向け、11日に閣議決定の見込み。後に国連に提出される」「水素爆弾の爆発力の源としても知られる核融合は、独立行政法人や大学などで実用化を目指して研究が長年続くが、基礎技術すら確立していない」(本文引用)。温暖化の文脈で「高速炉」の件は聞いていたが、「核融合炉」も盛り込むことにしたという。核融合炉については5月13日の当ブログ「熱核融合炉の可能性について」で書いたばかり。詳しくはそこに譲るとして、2025年の完成を目指して建設中のITER(実験炉)は直径30メートル、総重量2万3千トン。1億5千万度に加熱して作ったプラズマを恒常的に炉内に閉じ込め、核融合を促進させ、水素爆弾の爆発をゆっくりと進めて熱エネルギーを取り出す。
詳しいことは、一般に公開されていないのでまるでわからない。炉の運転が緊急停止しても、たしかに原子炉のように「燠火」が残って熱を長く発し続けることはないかもしれない。だが、1億5千万度のプラズマをつくる装置の安全はどうなのか。「何百万度もの高温に何年間も連続して耐えられる材料」はあるか。実験炉ITERで放射性廃棄物総量は最大2万3千トン。これは商業原発と同じくらいの量だ。実用炉ではどのくらいになるのか。「核融合で生じる中性子が炉の壁にぶつかって反応し、炉内に放射性廃棄物がたまる問題」というのが大きな問題らしいが、「放射性廃棄物がたまる」と言われても、どんな状態でどんな状態のものがたまるのか、まるで見当がつかない。そして思う。原子力についての理解は、市民運動レベルではなかなか正確な理解につながらない。直感的感覚的な理解が不要とは言わないが、持続的に質の高い運動を続けるには、市民が自らの質を高める努力を怠らないようにする必要がある。たとえば来るべき近未来社会の姿について、市民レベルでそれなりの構想を練り、自然との関係や、適正に形成されるべき社会のあり方などの一環として、エネルギー問題が出てくることは必然だと思う。全国レベルの検討もさることながら、地域のエネルギーをどうするか、可能な限り現実的な構想を練っていく必要がある。いまはそんな時期に差し掛かっているのではないかと思う。
そこで目にしたのが2面「ひと 限界集落の『終活』を唱える大学生 前田陽汰さん(18)」の記事。「消滅寸前の集落のことを『再生』の一点張りではなく、『終活』の視点でも語り合おう。そんなネット上の語り場コミュニティー『ムラツムギ』を今春、全国の有志4人とともに立ち上げた」(本文引用)という。高校時代を隠岐で過ごし「週末、釣竿を片手に島内を巡り、農作業などを手伝ううちに、島民の本音に接した」(そして)「先祖が守り続けたものを終わらせてしまう罪悪感。それが島民の人生をつらくしている、と感じたんです」「当面は『「終わり」をタブー視せず、語り合える土壌づくり』に努めるという」(本文引用)。「終活」という側面から限界集落を捉えるのにはブログ主としては、まだ「?」感が消えないが、島民との接触の仕方や理解への至り方などには、学ぶべきものがあると思った。よく耳にする「目覚めない国民」という言葉の奥に、自らの意見を主張して敬遠される自分の姿を見落としている市民運動の側の問題を感じる。この若者は、自己主張する前に「ひたすら聞く」姿勢を堅持している。そこから出発して、自分の発展途上的結論をみつけたのではないか。こうしたら相手の立場に近づき、互いの考えを融合できるかもしれない、という過渡的不十分さを厭わない。自然体でいいなあと思った。難しいからと敬遠して「愚直に実直」と内向きになることを抜ける発想の妙!
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2019年06月10日

「森林破壊」と「老後破壊」の密接な関係

本日は休刊日で、他誌の記事アラカルト。以下は注目されないまま、重要な法案が成立したというニュース。「全国の国有林を最長50年間、大規模に伐採・販売する権利を民間業者に与える改正国有林野管理経営法が、5日の参院本会議で、自民、公明両党や国民民主党、日本維新の会などの賛成多数で可決・成立した。立憲民主、共産両党などは反対した。安倍政権は国有林伐採を民間に大きく開放して林業の成長産業化を掲げるが、植え直し(再造林)の失敗による森林の荒廃や、中小業者が淘汰(とうた)される懸念を残したまま、改正法は来年4月に施行される」「再造林の実施は農相が業者に申し入れるが、業者への義務規定はない」(本文引用)。立憲民主党や共産党から疑義が出たが、押し切られた。問題点を積み残したまま拙速で事態が進む。敗戦前の大規模伐採で山野が荒れ、大規模土石流が発生した経験は生かされず、またぞろ山野を危機に陥れる。
☆「改正国有林法が成立 大規模伐採を民間開放」毎日新聞6月5日
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20190605/k00/00m/010/113000c
以下の記事は「国有林法改正」に先立って成立した「森林経営管理法」の記事。「いま、この国では国民が代々受け継いできた“財産”が次々と外国に売り払われている。今年6月、安倍政権は自治体に公営事業売却を促すPFI法改正案を成立させ、『世界で最も安全で安い』といわれる日本の水道事業の民営化を促している。また、昨年2月には、これまで国がコメ、麦、大豆の3品種を保護してきた『種子法』(1952年制定)の廃止を閣議決定。国会ではわずか衆参12時間の審議で可決成立した。そして、日本の森林も『丸裸』になる。今年5月、林業政策を大転換する森林経営管理法が成立した(来年4月施行)。自治体が『森林所有者には森を管理する気がない』と判断すれば、たとえ所有者が反対しても業者に委託して森林を伐採できるようになり、切り出した木材の販売利益は伐採業者が優先的に得るという法律」「これまで日本の林業は安い輸入材に負けていたが、自然エネルギーのバイオマス発電ブームで国産材の価格が急騰。そのうえ、戦後の拡大造林計画で全国に植えられた杉や檜が収穫期を迎えている。林業業界にとっては『宝の山』だ」(本文引用)とあり、短絡する側からは「自然エネルギーはだめ」「バイオマスはダメ」「自然のものは自然に帰すのが自然」などの意見が発生するだろう。しかし皮膚感覚の嫌悪感で向き合えるような単純な問題ではない。「自然林」と「天然林」の違いを考える必要がある。人間が自然の中で安全に息づくためには、ひたすら「自然」を放置していればいいわけではなく、「自然林」と共生する「天然林」のあり方を問う必要がある。「天然林」は「自然」との境界ではなく、「自然」と無理なく共存するバッファーゾーン。それを理解しないで「自然破壊」を食い止められない。ただのモグラ叩きに終始し、現に森林や田畑を所有している人々の苦難と対立関係に陥るだけだ。「自然林」と「人間界」のあいだに「天然林」があって「人間」はようやく「自然」に受け入れられる。それを理解することが、「自然」との共生を促す端緒となるのではないか。
☆「日本の林業が『丸裸』にされる法律を推進した政治家の名前」NEWSポストセブン18年11月10日
https://www.news-postseven.com/archives/20181110_795568.html
ほんらい「天然」であるべき老人が、放置しておくと「人間界」のお荷物になるという現実。それを防ぐため、「自己責任で金を貯めろ。年金なんかアテにするな」と強制するのが金融庁の提案。老後がボロボロになっても面倒見ない、という酷薄の極致。これを「自然に帰すのが自然」などと危機から遠い一般人も平気な顔をして言うのかな。「老人」を放置する国策を、「森林」を利益追及で滅ぼすヤカラの企みと重ねて考えた今朝!
☆「室井佑月『衰退してゆくのかも』 連載『しがみつく女』」AERAdot6月6日
https://dot.asahi.com/wa/2019060500008.html?page=1
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2019年06月07日

政治がどんどんお粗末になる

今日の4面は冗談国会のオンパレードと言うべきか。トップの「糾弾決議 強制力なし 丸山議員辞職なお否定」は、多数の閣僚がなにをやってもポストにしがみつき続け、いっこうに辞任しない現状と重なっている。たしかに国会議員の身分を簡単に剥奪したりするのは危険極まりないことだが、居直ったらなんでも許されるような風潮も大問題。なんとかならないものか。それとも、やはり彼を選んだ選挙民が、次の選挙で落選させればいいだけのことか。とにかく国会の劣化が進行する中で起こったこと。国会がもっとシャキっとすればこんなのは居なくなるはず。と思ったらすぐ隣に「国民投票法改正案 今国会成立見送り」がある。次期国会に向けて仕切り直しするというが、けっさくなのは(自民党の国会対策関係者が)「『憲法で強硬な運営はできない。議論から逃げる野党ということで、参院選の争点にすればいい』と述べた」(首相は)「議論が進展しない憲法審に苦言を呈し、『議論をする政党がいいのか、議論もしない政党がいいのか、参院選で問うていきたい』と発言。参院選後の議論の加速を狙う」(「」内本文引用)とある点。何を言いたいのかわからない詭弁やラチもないノラクラ答弁で野党の質問時間まで食いつぶして逃げ回り、今国会ではついに予算委員会をちっとも開かないテイタラク。報道統制でみっともなさを隠し、最後は強行採決で強引に押し通す。そのうえ「議論から逃げる野党」とか「議論をする政党がいいのか、議論もしない政党がいいのか」と平気な顔をして吹きまくる。これが丸山議員みたいなヤカラの蔓延を助長している。ご飯論法、意味不明・無内容発言、論点すり替え術などすべてクソガキが多用する物言い、姑息の極み。大人ではヤクザまがいの連中が好んで使う詭弁。聞いて次の言葉を用意する人たちを撹乱するには、そんな会話は最適なのかもしれないが、まともな議論ではあり得ない。騙し、はぐらかし、本筋からの逃亡を目的とする弁論。書いているうちにだんだん腹が立ってきた。
「国民投票法」記事の下に「安倍首相 在任歴代3位に 2721日 同郷の伊藤博文超える」がある。「『みなさまにお約束した一つ一つの政策をしっかりと前に進めていくことで、責任を果たしていきたい』。在任日数について問われた安倍首相は6日、語った」「『長州出身の1代目が伊藤博文。私が8人目』と発言。野党時代に地元で『伊藤博文さんも再度、首相になったんだから、安倍さんもがんばれ』と励まされた、というエピソードを語ることも」(本文引用)というが、「お約束した一つ一つの政策」が失敗していることなんてまるで念頭にない。「外交」も「アベノミ」も全滅か、または風前のともしびだ。そこへ伊藤博文を強く意識しているご発言。これを歴史的に検証してみると、面白いことがわかる。
(以下、岩波「五日市憲法」より要約)自由民権運動が激しくなった1882年(明治15年)、伊藤博文は「憲法取調」のためヨーロッパに旅立ち、岩倉具視に宛てた書簡で「『英米仏の自由過激論者の著述のみを金科玉条のごとく過信し、ほとんど国家を傾けんとするの勢』が日本の現状であることを憂え」て劣勢を強く意識していた伊藤だが、ドイツの国家学者シュタインの教えを受けて形勢挽回の「道理と手段」を得、民権派の知識人を「ヘボクレ書生」と揶揄するほどに自信を深める。帰国した伊藤はその後、東京から民権家を排除する命令を下し、明治憲法公布の大提灯行列を実行に移す。1889年(明治22年)のことだった(要約終了)
この経過を見ると、よく言われる「戦前に復帰」という論調が狭い理解と思えてくる。首相が目指しているのは明治ではないか。大提灯行列はナチスの「民族の祭典」→2020年の東京五輪につながる。彼はいま伊藤博文になぞらえて自分を鼓舞している。自らの器の小ささも省みずに・・・。この「在任」記事の隣に「イージス調査 防衛相が陳謝 計算に謝り『秋田が適地』は変えず」がある。トップが「ノミの脳みそ」だと、周辺も同じ「脳みそ」になっていく。それが伝播して丸山議員の振る舞いに至る。そういう構図が、4面全体からみえてくる。
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2019年06月06日

世界の激変と日本のどんづまりと

このところずっとチマチマした動き方で「なにやってるの」感の強かった株価が、昨日は久しぶりにドカンと急上昇。7面「FRB、利下げも視野 議長、米中紛争の激化懸念」中見出し「進む円高 日銀に緩和圧力も」によると、「FRBのパウエル議長が、通商紛争の動向によっては利下げを視野に入れる姿勢を表明した。利下げに踏み切れば、金融緩和からの『正常化』を進めてきた政策の転換になる。外国為替市場ではすでに利下げを見越してドルが売られて円高が進んでおり、日本銀行に追加緩和を求める圧力が強まる可能性がある」(本文引用)という。株価上昇と対照的だったのが為替で、記事には今日もまた「安全資産とされる円」の表現がある。「安全なんだってさ」と皮肉りたくなるブログ主だが、「108円を下回れば、リスク回避の動きが強まり、105円まで円高が進む可能性もある」「急速に円高が進み、日本の輸出減少などを通じて経済への悪影響が懸念されれば、日銀への緩和圧力が確実に高まる」「ただ、日銀の大規模緩和で金融機関の収益が落ち込むなど、『副作用』も目立ち、追加緩和には踏み切りにくいのが実情だ」(本文引用)とあるように、「安全資産」の中身は、簡単に売り買いできて変動に対応しやすいという意味の「安全」ということのようだ。なにかあったらすぐ円を売って損失を防ぐことができる。「安全」の意味を取り違えて「安心」に浸っていていいのかね。「急速に円高が進み、日本の輸出減少などを通じて経済への悪影響が懸念」されるとは、いまでも輸出産業の不振が続いているところへ上乗せする悪影響がありうる。すでに対応策が限られている日銀としてはまさかのギブアップもないことではないってか!
7面には「G20麻生氏との会談 『為替条項も議論を』 米財務長官が意向」の記事がある。米財務省高官は「『会談では貿易問題全般と、日米二国間の貿易問題を話し合うだろう』」「『米国は、為替関連の条項を含む貿易協定を日本とまとめたい、と切望している』と改めて強調」「日本側は『福岡での財務相会談では為替条項の話はしない』(財務省幹部)としている」(本文引用)。大枚叩いて「へつらい」外交をしたけれど、そんなの無視され揺さぶられる。「みじめですね。みっともないですね。足元を見られていますね」と笑う鼻先に、7面「世界成長率引き下げ 世銀見通し2・6%に」の記事が冷や水をぶっかける。「世界銀行は4日、最新の世界経済見通しを発表」「2019年の世界全体の経済成長率は2・6%と見込み」「アイハン・コーゼ氏は『もうとっくに施政者たちが切迫感を持って行動してもいいころだ』と警鐘を鳴らした」(本文引用)。5月25日当ブログでは「政府は24日、5月の月例経済報告で国内の景気判断を2ヶ月ぶりに引き下げ、『輸出や生産の弱さが続いているものの、緩やかに回復している』との認識を示した」との新聞記事を紹介した。「ちょっと微妙だけど、よくなってる」と言いたかったのだろうが、世銀の警鐘はまさに冷や水。
そんなところへ3面「成長戦略素案 『70歳就労 企業に努力義務』『マイカーの有償運送 緩和』『地銀・バス会社の合併促進』 人手不足効率化狙う」が華々しく登場。5日の未来投資会議で今年の成長戦略素案を示したのだそうだ。「地方銀行と地方のバス会社が合併しやすくする特例法案を提出」(本文引用)とあるが、地銀とバス会社が異業種間で合併する? そんなので「独禁法に一部例外規定を加えて地銀の再編を促す」わけもないから別の話? 紛らわしい書き方だがこの記事からは真意が伝わらず首をひねるばかり。一方、ついに年金破綻を公言するのか。GPIFが株式市場に首を突っ込んだとき、多くの識者が反対していたが、いともあっけらかんと70歳まで働かせようとする。どんな政策を打ち出しても投票行動に劇変はないと見切ったか。この記事の隣に「マツキヨも統合協議へ スギと協議のココカラと」がある。そういえば1面トップは「コンビニ 公取委が調査へ 『脱24時間』めぐる実態」だった。今年の成長戦略素案にしてもそうだが、あらゆるところでこの国を覆う政治経済の末期症状の過酷さを思うと、気持ちが重たくなる。
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2019年06月05日

花粉症でくしゃみとなみだの日々ですが

7面「円高、一時107円台 米の動向に懸念」に注目。「4日の東京外国為替市場は、世界経済の先行きへの懸念から、『安全』とみなされている円を買う動きが進んだ。円相場は一時1ドル=107円台をつけ、約5カ月ぶりの円高ドル安水準。国債も買われ、長期金利が下がり、2年10カ月ぶりの低水準になった」(本文引用)。いつも「『安全』とみなされている円」という文言がつくけれど、いかなる「安全」か、どうして「安全」か、については読んだ記憶がない。ちょこっと調べてみたら、投資の世界での話らしい。日本円はちょこまかと出し入れして、利益を得る方向へ動かしやすいという面もあって、動かし方次第でぼろ儲けできるんだと。投資なんてものに興味のないブログ主としては、「勝手にしゃがれ」である。物を生産するでもないのに、利益を求めて鵜の目鷹の目うろつくサマは、金の亡者の果てなき妄想。昨日の「経済気象台」じゃないが「上位10位以内の株主を示す『大株主』基準」では日銀が上場企業の半数で大株主になり、公的年金の日本株保有もかなりのものになる。そんな状況下では業績と関係なく株価は下がりにくいんだと。だからといってあれこれ理由をつけて「小泉政権の構造改革」を持ち上げるのが「玲子」女史だったわけだが、これも「ほっときやがれ」である。これだけ官邸相場に成り下がってしまうと、経済界は官邸の意向を伺いつつ商売をするしかなくなる。本来なら経済界は、とっくに政権を見限っていてもいい頃合い。それができずに政権に泣きつき、政権以上に政権らしく振る舞うのが中西経団連会長。彼の泣きつきにいよいよ拙速にコトを進めていくジレンマ政府。しかし、やることなすこと落ち目のピエロでは、政治的な成果はあまりに乏しいから、落日の姿を知られないように報道規制して張り子の虎と化し、ひたすら踊りまくるばかりの日々が続く。
4面「自民・下村氏『改憲へ大連立も』 『全く聞いてない』公明・山口氏」では、下村氏が「都内で記者団の取材に応じ、国会で憲法論議が進展していない現状への不満を漏らしたうえで、『参院選の結果にかかわらず、ステージを変える必要がある。大連立を組むとか、思い切った事をやっていかないと、憲法改正は難しい』」(本文引用)と述べたという。同じ面に「枝野幸男・立憲民主党代表『密約ないなら予算委で答えよ』」の記事がある。昨日のブログで「参院決算委は3日の理事会で、2017年度決算について、10日に安倍晋三首相と全閣僚が出席する締めくくり総括質問と採決を行うことを決めた」という記事を紹介したが、今日の記事では、いまだに予算委員会を逃げ回るばかりのみっともないことおびただしい姿を露呈。「参院選後ならいくらでも大幅譲歩できるからね」と「密約を彷彿とさせる」発言でもしてしまったか。そのあたり、ちゃんと予算委を開いて「堂々と質問に答えろ」と言われても、他人任せで自分じゃ何も喋れない。
かと思えば3面「食品輸出 農水省に集約 権益・交渉円滑化■信用低下リスクも」には「政府は4日、農林水産物の新たな輸出拡大策を決めた。戦略を練る司令塔を農林水産省に置くことが柱で、厚生労働省にまたがっていた海外交渉や輸出に必要な手続きの窓口を来年度にも農水省に一元化する」「ある政府関係者は『農林水産業の振興と、食品安全のチェックが一体化すると、国の信用が疑われる恐れもある』」(本文引用)とか。韓国による日本産水産物の輸入禁止処置に対抗するため、国が安全性をチェックして対抗するかの印象を与えるが、それも含みつつ全面的にやる意図があるのだろう。「今回の司令塔づくりを主導したのは、菅義偉官房長官」(本文引用)とあるように、まさかの菅首相への布石かもしれない。また7面「景気減速 G20に火種 米中摩擦■欧州経済に黄信号」では、アベシではなんの成果もあげられないことが予測され、トランプへの「へつらい外交」で下げた株をさらに下げるくらいしかノウがなくなった「末期のヒトラー様」のお守りに、疲れを隠せない自民党の焦りも感じさせる。そんな動きを読んでいるこちらにも疲れが溜まりつつあるような日々・・・。
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2019年06月04日

国内危機から目をそらす試みが進行中?

本日我が家購読紙は「天安門事件 きょう30年」が主体で、国政関連は散発的。「さしたることもなく日々是好日」でもないのに記事は足りないものだらけ。こちら側で進んでいる事態に対する報道の感性が圧倒的に不足している。昨日ブログで「予算委『休業』」に触れた。「予算委がすでに『衆院で84日間、参院で58日間も開かれていない』」という。本日4面には「参院決算委に首相も」がある。だが、「参院決算委は3日の理事会で、2017年度決算について、10日に安倍晋三首相と全閣僚が出席する締めくくり総括質問と採決を行うことを決めた」(全文引用)と、見出しを含めてたったの6行。予算委はまだ開かれていないようで、首相はいま「外交巧者」の実績作りのためG20やイラン訪問に色気満々。対ロ対北では実績なく存在感ゼロ。日米貿易交渉では大枚叩いてトランプのご機嫌取り。「抱きつき、泣きつき、へつらい、みっともなくいじましい」姿を世界に大暴露し、米紙に笑い飛ばされる始末。頼みの株価は低迷の域を出られずアガキっぱなし。本日の為替レートは朝一で、対米107円、対ユーロ121円台に突入。日銀は大慌ての真っ最中だろう。金融庁が白旗を上げている年金の総本山GPIFに至っては、目を向いてひっくり返っているか。
その影響か、3面はさながら「年金」特集の様相。「公的年金減に備え 運用呼びかけ 『資産寿命』指針を公表」中見出し「老後の蓄え『1300万から2千万円必要』」「個々に合わせた金融サービスも」と「年金どこまで減る?」中見出し「財政検証 政府、近く公表」「利回り設定『厳しめ』」「制度改正の例も試算」の二つ。こうなると「天安門事件」どころじゃない。国内問題をきっちり書き込まないと、国内を不問にするため意図的に国外の出来事に視線を集中させる、巧妙な記事配列にしかならない。本来なら1面に「年金」と「天安門」記事を配置すべきだった。いまなぜ年金の危機を金融庁が積極的に打ち出したかの分析をするべきだった。その意図が消費税増税に向けた世論操作にあるとしたら、そのことを匂わせるべきだった。ある程度世論が煮詰まってきたら、その程度に合わせて延期も実施も自由自在となる。そこまで見据えて記事を編成し、報道の土性骨を見せて欲しかった。政治のあらゆる兆候を見逃さず、すべてが危機に向かって突き進んでいることを証明すべき時期なのだ。地銀再編の動きも、中西発言の真意も、月例経済報告も、「抱きつき、泣きつき、へつらい、みっともなくいじましい」トランプ接待も、7面「けいざい+」の「日産 米市場の不振 量追った販売 ブランド毀損」も同じ。日産自の「19年3月期決算は」「営業利益が前年同期比44・6%減、純利益は同57・3%減」(本文引用)エトセトラ。またたとえば以下の記事が意味しているところなども、みんな同じ方向をむいている。
☆「農水産物輸出促進へ窓口ひとつに 審査に民間も活用」日本経済新聞6月3日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45600010T00C19A6MM0000/?n_cid=NMAIL007
興味深いのは10面「経済気象台」の「進まぬ構造改革のツケ」で「先進国の中で政治の安定性は抜群だが、安定した政権だからできるはずの構造改革に安倍政権は力を入れていない。その結果、生産性は低下してしまい、成長率は高まらないし、賃金も上がらない」「日銀の上場投資信託(FTA)購入が存在感を増し、(略)上場企業の半数で日銀が大株主になった。公的年金の日本株保有も併せて考えると、業績にかかわらず株価は下がりにくい」「不良債権処理や公共事業の大幅削減といった痛みを伴う改革や、派遣労働の規制緩和などを進めた小泉政権に対し、安倍政権の経済政策はポピュリズムに他ならない」「社会保障や岩盤規制に大ナタを振るう気配は見られない」(本文引用)云々。これは「小泉改革」を担った勢力の中から出てきたアベノミ批判(危機感)。いま拙速に陥りながら政権が奔走していることに、さらに拍車をかけるように要求する意味において、中西発言と同列の匂いを感じる。事態は大きく動いている。どこへ向かって?
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2019年06月03日

この国はなにを持ち上げてるのか

9面「記者解説 安倍外交の手詰まり感 目立つ変節説明ないまま」の記事。「/首相に復帰して6年半。『外交の安倍』と言われるが主要課題は手詰まり感が漂う /強硬一辺倒だった対北朝鮮政策で『前提条件なしの対話』に転換も、説明なし/政権は外交を、内向きの政権浮揚や選挙に利用していないか」(本文引用)と冒頭にある。中見出し1「『蜜月演出』空振り」では、5月末のトランプ来日で見せた「抱きつき、泣きつき、へつらい」さらに「みっともなくいじましい」ゴルフ、大相撲、炉端焼き(あれ? なにか欠けているような・・・)タイコ持ち外交の顛末を、簡単に概観。なかでも米メディアの皮肉たっぷりの報道は「外交巧者」の哀れさを誘う。CNN「北朝鮮と貿易では、安倍首相の努力への見返りは感じ取れなかった」「安倍が懇願した鉄鋼・アルミの関税撤廃を無視」ニューヨークタイムズ「トランプと安倍の『揺るぎない絆』に亀裂が」(本文引用)。ワシントンポストの記事も、タイコ持ちアベを笑い飛ばしていた。国内的にお祭り騒ぎを演出し、「優秀な宰相の真価発揮」との印象を植え付けようと必死だったが「安倍首相が掲げた外交方針は手詰まり感が漂い、『変節』も目立つ」(本文引用)。「哀れですね。朝日らしい惨めな言い訳。予想通りでした」とか「地獄の民主党政権」など品性下劣かつ劣等感裏返し優越意識丸出し発言が裏返ると、海外報道では化けの皮が剥がされてしまう。逆に国内は大人しくて、痛烈の一歩手前で控えめになってしまうのが惜しい。米のTPP離脱後、米抜きのTPP11を主導したものの、トランプにFTAを迫られるとコロリ変節。その変節に対する説明もない。「外交交渉中で簡単には明かせない」のはわからんでもないが「基本姿勢はこうだ」くらいは言えなくてどうする。
中見出し2「対北朝鮮、米に追従」は政府関係者をして「拉致は常にトランプ氏頼みで、少しは自ら努力している姿勢を見せる必要があるのだろう」(本文引用)と陰口を叩かれている。米朝関係が変転するにつれて、慌てふためきながら追随に苦労していた姿勢を身近なものから嘲笑されているの図。「国難突破解散」や「Jアラート」はなんだったのやら。6者協議が5者協議になって、日本は完全に蚊帳の外。彼の本心としては「かっこ悪くて」サマにならないんだろう。「説明がないままの転換」第2弾として、記事は対ロ交渉をあげる。「外交巧者」の看板を掲げるワリに、事態が動く気配を敏感に感じとって矢継ぎ早に提案を連発して交渉の主導権を握っていくという当然の手法をとれていないのがわかる。第2次政権の初期に「外交巧者」と胸を張ったのは、異次元カネばらまき作戦によるものだった。世界中の様々な国を国費で旅行してご満悦になっていただけのこと。海外でどんな評価が与えられていたのやら。
中見出し3「見透かされる思惑」では、「首相は『外交の安倍』を演出しようと花火を打ち上げ、衆目を集めてきたが、外交は相手のある話だ。積み上げた戦略もなく、場当たり的と相手に見透かされれば、その隙を突かれる。外交を国内的な政権浮揚や選挙に利用しようとの思惑が透ければなおさらだ」(本文引用)。対北も対ロも場当たり思いつきの域を出ない。「対ロ交渉は暗礁に乗り上げ」「北朝鮮問題を空ぶかし」ではどうもならないからイランに目を向ける。「理念に根ざした外交戦略の一環なら歓迎だが、手詰まり外交の目先を変えようとのパフォーマンスなら、また手詰まりを繰り返しかねない」(本文引用)。日米貿易交渉で首相は妥結のタイミングを、「参院選前はやめてほしいと要請したとの憶測」(本文引用)と指摘。なりふり構わないヘンテコ密約の可能性も囁かれる。「要請した」というより「懇願した」との感が漂う。いまは国会の会期中。それなのに肝心の首相はあっちこっちへふらふらぶらぶら。5月25日の社説「予算委『休業』解散風に浮足立つな」では予算委がすでに「衆院で84日間、参院で58日間も開かれていない」(本文引用)とある。議論を嫌がり、やりたいことをやり通す。むかえ舌甘ったれおぼっちゃまのワガママが通用する国会。それにあきれる海外の目。この国は何をやってるんだ!
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2019年06月02日

個のつながりを壊し、国家に統合する試み

いやな予感がした。ブログで書きたくなるような記事がない。「さしたることもなく日々是好日」というのならのどかなものだが、そんなはずはない。まるで逆の事態が進んでいるというのに、どういうわけだ。こんな日は新聞の隅から隅まで読み込んで、アラ探しをしたくなる。1面トップは「スギ薬局・ココカラ統合へ ドラッグストア首位に」があるが、なんでこれがトップなんだろう。ココカラはマツモトキヨシとも業務提携の協議中という。この3社が統合すると、たしかに巨大な企業体になる。企業間の競争激化で価格競争や出店ラッシュによる人手不足による人件費高騰、さらに中国人旅行者による爆買いの一服感が重なり、業界内の競争が激化しているとか。スーパーやコンビニとの価格競争もあり、危機感が強まっているとか。そこでふと思う。いま、個人経営の薬局というのは、どうなっているんだろう、と。山間の人の少ないところに住んでいると、下界から遠くなり過ぎ、個人経営の薬局の動向などまったくわからない。そしてこの記事からは、個人経営の薬局が今どうなっているのか、まるで伝わってこない。一昔前なら薬店というものがあった。もっと前なら、漢方薬局というのもあった。それなりに意味ある存在だったが、まず漢方薬局が希少になっていった。次に薬店が見当たらなくなり、まさか個人経営の薬局が・・・。なるほど、こうして庶民的な生活が隅っこから壊されて、大きなものに吸収されていくのか。そんなこの世の在りようを感じる記事だったと知った。それゆえ、トップ記事に虚しさを感じ、遠ざけてしまったのかと。気がつかないうちに、個人の住む領域が狭くなっている。個人同士がよもやま話を含めて互いを身近に感じる空間をなくしていく。そして、統合で巨大化した企業の末端を担う道具としての個人しか存在しなくなる。それは国家へとつながる道。長い道程を経て、人間から個人の概念が削られていく感覚。その虚しさを直感させる記事だからこそ、今日の我が家購読紙を読んで「いやな予感」を禁じ得なかったのだと、すこしさみしい思いに駆られた朝だった。
1面左に「聖火 857市区町村を巡る 福島発1万人のリレー」がある。聖火を持って明るくにこやかに並んでいる若者の写真を見て、その非現実を痛感させられた。IOCには「日は分けずに総日数は100日以内」との内規がある。それを超える121日かけ、約1万人で47都道府県を走る。といっても簡単ではなく、「所定のルートを走り終えたら次の自治体まで車などで運ぶ」「離島や遠隔地についてはギリシャで採火した『親子の火』を活用。例えば、都市部の区間を『親の火』が走り終えたタイミングで、あらかじめ島や遠隔地に運んでおいた『子の火』が走り出すなど『瞬間移動』も予定されている」(本文引用)とあり、個人を動員して大集団の精神的統合を図るという意図には、なんともきめ細かい演出をする。テレビ報道は聖火リレーを追いかけ、「親の火」から「子の火」への「瞬間移動」の様子を瞬間移動映像で中継し、アナウンサーが感動にむせぶ声で「ただいま、〇〇島で聖火が点火されました。おばあちゃん、すごいですね。どうですか」と問いかければ「たまげたな。おらの村を聖火が走るなんて信じられねえ」と、はしゃぐ地元の声を伝える。こうしてオリンピックの開催を盛り上げていくんだろう。偉大なるイベントに駆り出された人々は、聖火が遠くへ過ぎ去っていくとともに、胸の奥にぽっかりと空いたなにかしらの不足感を抱いて、見るつもりのなかった五輪競技の「感動」にのめり込んでいく。でも、聖火リレーの一時的高揚を回復すること能わず、「あの気分はいったいなんだったんだ?」と首を傾げながら、さびれて人と人のつながりを喪失した町を窓から眺める。もしや、国家は五輪狂想曲を劇的に演出するため「被災地の偉大なる復興」や「よみがえった伝統文化」「雄々しく立ち直った観光名所の賑わい」などを、これでもかとばかりに総動員するのではないか。「大日本帝国憲法」発布を祝って全国で提灯行列を開催させたのと同じ光景が、各地で展開されるのではないか。個人のつながりを破壊して、バラバラになった個人を国家につなぎ直す試みが、こうして進む。
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2019年06月01日

同じことを繰り返しドツボにハマる落日の人

4面月刊誌広告に注目。「自民党『同日選シナリオ』の狡猾◼️衆参『両勝ち』への飽くなき欲望 自民党の極秘情勢調査では、『参院選単体でもそれほど負けない』と出た。これで今回は官邸内も党幹部もダブル選でまとまり始めた。党首討論や内閣不信任案で野党に口火を切らせれば、思惑通りだ。」「安倍官邸と馴れ合う『大メディア』 ー 『日和見報道』が支える長期政権」「日米蜜月で歪む『次期主力戦闘機』選定 ー 『トランプ忖度』で国防の将来に暗雲」「令和の天皇『政治利用の露骨』 ー 政権との『距離感』に早くも危惧の声」「大阪G20も『成果なし』の外交ショー 政界スキャン」「菅官房長官に屈服する『番記者』 取材の際の『ある儀式』が定着」「NHK『政治部』政権広報機関』の哀れな内情 安倍べったりの女性記者が画面に出まくり、政府の言い分を垂れ流す『御用放送』が常態化。『官邸の意向』の忖度が最優先され、人事は歪み人心もすさむ。かつて大物会長を輩出した花形集団は見る影もない」。雑誌トップは「米中衝突は『エンドレス』◼️中国共産党が倒れるまで続く 国家資本主義を基礎とした全体主義の中国に、米国はもう譲歩できない。貿易摩擦は一現象に過ぎず、トランプが誰に代わっても、両国の価値観の相違が対立を生み続ける、出口の見えない覇権争いとなった」で、これは昨日のブログ記事で紹介した「経済気象台 米中摩擦の行方」で「かつての大日本帝国が米国との争いで妥協を拒否し開戦に突入していった事例を引き、現状の中国は当時の日本と同じような状況にあるが、しかし安易に強硬処置に出ることはないだろうと予測。それゆえに大きな譲歩をせずに紛争は長引く、との見立てを示す」と重なる。そして「『2番底』が具体的に語られている現状」の緊迫感を裏付ける。
ブログ記事から「2番底」についての記述を探ると2014年2月4日にもある。「アベノミクスは買いだ!」と胸を張って世界にアピールしたものの、このとき「去年の末には16000円を超えていたはずなのに、いまやジェットコースター並みの大暴落」。アベノミクスには複数の危機があり、政権はそれをハッタリや衆参同日選で乗り越えてきた。しかし、昨年10月からの株価暴落はもっとも大きな下落を記録し、半年近くを経た現在も昨年10月前の水準に戻っていない。日銀の資金が底をつき、札束を無尽蔵に投入できないからか、2万1千円を下回らないよう小幅に介入するのみ。GPIFは23日の新聞トップ記事「人生100年 蓄えは万全? 資産寿命延伸へ 世代別に国指針 細る年金 自助促す」と7面「高齢社会『公助に限界』 金融庁報告書案 貯蓄大きな格差 金融商品普及に課題」で、破綻を匂わせるような記事をばらまき防戦に必死。25日も1面の片隅で「景気判断引き下げ 『回復』表現は維持 5月の月例経済報告」で、政府はややこしい言い回しを駆使して言葉遊びを続ける。
興味深いのは経済界の動きで、3面書籍広告に「社長の条件 経団連会長、大胆提言! 『新しい時代に、新しいリーダーが求められている』 社長が変わる、会社が変わる そして、キャリア、就活、教育が変わる」という本の紹介がある。関連4面には「消えた『石炭火力全廃』方針 温暖化会合議事録 概要のみ一転公表」の記事があり、非公開だった議事を参院資源エネルギー調査会に提出したとある。ただし全面公開は見送り。これは当ブログ4月20日「新規制基準もクリアできないクセに」4月26日「あちらの内部はけっこう揺れている」で「地球温暖化対策の国際ルール『パリ協定』に基づき、政府が国連に提出する長期戦略案」「原発は『実用段階にある脱炭素化の選択肢』とし、安全性・経済性・機動性に優れた炉を追求するとの目標」(20日記事より)を掲げるという「高速炉」関連の記述が、本日の記事からは抜けていることに注目。外してはいけない重要事項が消えている。20日記事は迷走中西氏の「脱終身雇用宣言」にも触れている。そういう社長が「新しいリーダー」ってか? ンなわきゃないだろ。自己弁護が過ぎる! しかし、こんな人物たちも権力亡者の常で、落日でも降ろさないと降りないからご用心。
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