2020年01月31日

「令和恐慌」と聞いて寒気がしてきた

以下の記事はとても短い。「【ダボス共同】日銀の黒田東彦総裁は24日、日本の2019年10〜12月期の実質国内総生産(GDP)成長率がマイナスになった可能性があるとの認識を示した。」(全文引用)。たったこれだけだがインパクトは強烈。
☆「日銀総裁、『マイナス成長の可能性』と発言」共同通信1月24日
https://this.kiji.is/593419100456109153
上記を後押しするような以下の記事は、ブログ主的にはショックだった。添付グラフによると、倒産件数の増減率はリーマンショック時には13・4%増。19年前半くらいまでは、倒産件数はあまり多くなかったが、19年も押し詰まったころ、8・1%増とリーマンほどではないにせよ急上昇。具体的原因は割愛するとして、転機は14年で、そのあたりから徐々に中小企業に逆風が吹き始め、苦しさが増してきたらしい。中見出しは「国が資金繰りに苦しむ中小企業を見放した?」。さらに詳しく読もうとすると、あとは会員登録が必要なので読めない悔しさ。紹介はこれくらいにしておく。読める人はどうぞ。
☆「2020年は『倒産ラッシュ元年』の気配、与信管理は慎重に」日本経済新聞1月24日
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19nv/120500136/010600044/
別の記事でその先を感じさせてもらおうと探し、以下の記事にたどり着いた。「昨年10月の消費増税は、国内外ともに景気後退に入っているにもかかわらず、予定通り行われた。その悪影響は数字で出ている」「20年もデフレから脱却できない国が、国内外で景気が悪化している時に、消費増税をすべきであるなどという経済理論が、いったい、どこにあるのか」「デフレ下での消費増税が消費の減退とデフレをさらに悪化させることを、我が国は1997年と14年の2回にわたって、実証している。景気が悪化すれば税収も減少するから、結局、財政健全化は達成できないことも、学習済みだ。この上、さらに増税すれば何が起こるかは明らかなはずだ。しかも、繰り返すが、昨年は国内外ともに景気は後退していた」「それにもかかわらず、日本の政界・官界・財界そしてマスメディアの大半は、財政赤字の削減や消費増税を疑うことなく、むしろ正論と思い込んで支持した。特に、消費増税によって大きな打撃を被るはずの経済界は、消費増税を強力に支持した。自殺行為としか言いようがない。このような政策判断が平然と行われたという異様さに、私は恐怖すら覚える」(過去の事例を引用して)「井上が自らの政治生命を守ることに執着したせいで、国民、特に中小企業と農民層が絶望的な困窮に追い込まれた。既存の支配層に絶望した彼らは、過激な右翼思想へと引き込まれていった。井上の緊縮財政がもたらした危機がファシズムを生み、日本を軍国主義へと駆り立てたのだ」「残念なことに」「経団連や経済同友会は、さらなる消費増税を求めている始末」「日本が長期停滞から抜け出せず、没落の一途をたどっているのも当然である。その結果、苦境に陥った中低所得者層や若年層は、エリート層に対して強い不信を抱くようになるだろう。そして、彼らの怨恨を吸い上げるポピュリスト勢力が必ず台頭する。こうして、日本の政治も経済も混迷に陥って収拾がつかなくなるだろう。その兆候は、すでに表れているのではないか」(本文引用)。激烈で心臓に悪いと思いつつ、日銀総裁から日経記事そしてこの記事に至る流れを見ると、あるかも、と危惧が募る。 
☆「評論家 中野剛志:悲劇は繰り返す!忍び寄る「令和恐慌』」FACTAONLONE2020年2月号BUSINESS
https://facta.co.jp/article/202002024.html
悲惨な状況をよそに以下の醜態が進む。「文脈の流れとか論理の組み立てというものがない」「前に進まず、ひたすら横に流れて行ってしまうしゃべり方なので、いくら聞いても何の印象も残らない」(本文引用)のがアベノチャットなんだそうで、日本のGDPシェアが現在5・7%と聞いてすごく納得。五輪後の景気落ち込みが言われ、証券会社のセミナーでさえ、「五輪後でもまだ少し続くから安心です」くらいしか言えない現状。もう詰んでるじゃないか、この国は。
☆「都合のいい数字だけ列挙し現実を見ない「アベノチャット』」日刊ゲンダイ1月30日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/268305
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2020年01月30日

汚れ汚れてうたかたの日々を流れる

3面「『桜』ほころぶ首相答弁 『事務所のチェック、限界』/推薦期限も特別扱い?」で、追及に対してとにかく逃げ回る。逃げて逃げて逃げまくり、会期を終了させて時間が経てば、支持率はすぐに回復する、という作戦。いくら質問してもだんまりを決め込み、ほとぼりの冷めるのを待つ。「あれっ、どこかで見たような?」。世の中には往々にしてあるものか。「民主党政権でもやってた」なんて言い訳にもならない。庶民はこんな茶番を真似しちゃいけない。4面「プロが観る国会論戦 『合法的な文書隠蔽』の危機」で首相の答弁を読んでいると、そのうち首相を含めた個人の名が記載されている公的文書全てが隠蔽の対象になりそう。いや、すでに対象になっている、と危惧する。首相が降板した後、過去の事例に問題が波及し、関連文書を調べる必要が出てきたとき、すべて「個別には答えられない」「個人情報なので」などと答弁して、調査しないのがお決まりのやり方になっていくのではないか。みんな「廃棄してます」で終わり、出てきたてもべったり黒塗り。「やましくないなら、堂々と立証したらいいでしょ」とは誰でも言いたくなる正当な主張。「それは考えてません」は「立証する気ない。変なの出たらヤだもん」と言っているのに等しい。これぞまさしく「ガキの使いじゃないぞ!」という話。
「桜」についてはこれくらいにして、本日は原発関連で3つ、重要な記事がある。第1は8面「東海第二原発 安全工事遅れ 1年9カ月 再稼働の前提揺らぐ」で、「日本原子力発電(原電)が再稼働を目指している東海第二原発(略)の安全対策工事について、完了が当初の想定より1年9カ月遅れる。再稼働できても運転期間が短くなるのが避けられず、再稼働の前提とする経済性がさらに揺らいでいる」「首都圏に残る唯一の原発で」「運転開始から40年が過ぎたが、18年9月に新規制基準に適合し、同11月に20年の運転延長が認められた」「原電は安全対策工事の完成時期を(略)22年12月になると(略)届け出」「安全対策工事を終えても、23年10月までにテロ対策施設を完成させる必要があり、間に合わなければ停止」(だが)「再稼働の地元同意も見通せていない」(本文引用)。一方で、原発電気の購入先である東電(ホ)と東北電は約2800億円の資金支援の一部を実施したという。工事が遅延すると資金を回収できなくなるかもしれないのに、かなり強引にやっている。
第2は29面「高浜原発停止へ テロ対策施設 完成遅れ 関電発表」この記事は8面の東海第2の記事と並べても良いのに、別の頁にある。「関西電力は29日、福井県の高浜原発で建設中のテロ対策施設の完成が遅れ、3、4号機を夏以降、それぞれ5カ月、4カ月停止させると発表した。当初は1年間の停止を見込んでいたが、工期を短縮できる見込み」(規制委は)「各原発の期限に間に合わない場合は運転を停止させることを決めていた」「関電は昨春、ほかの原発でも施設工事は間に合わない見通しを示し」「大飯3、4号機も22年8月から1年程度停止する」「再稼働を目指す高浜1、2号機も21年6月以降、1年半〜2年半停止する見込み」「九州電力は川内原発1、2号機(略)の運転を今年3月以降順次、停止」「四国電力の伊方3号機も21年3月に停止する見通し」(本文引用)とある。なんで東海第二と別の面に振り分けるのかよくわからんが、原発が順調に動かなくて、政権はイライラしているだろう。延々と停止させ続けるのも、一つの戦術となった感がある。「即廃止でないとダメ」という意見はあるだろうが、スローガンは強くても力不足は否めない。理論武装しつつ、粘りが必要な時期なのだと思う。
原発関連3つ目は14面「社説」の「関電第3者委 『闇』の解明が問われる」。第3者委の設置は昨年秋。会社幹部は早急に幕引きを図りたかったか、「年内まとめ」を求めていた。今月には「福井県内の建設会社が(略)佐賀県玄海町の町長に現金を送っていたことも発覚」(本文引用)。「闇」の広がりはかなり深そうで、「年内幕引き」では済むはずがない。掘り出せば延々と同様の「闇」が見えてきても不思議ではない。本気で調べればとんでもない広がりになるのではないか。首相ばりののらくらで居座っていられるものではなかろう。全国に首筋を冷やっとさせている輩たちがいるんじゃないのかね。
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2020年01月29日

重要記事満載でも焦点ぼかさずいこう

1面トップ「渡航歴ない日本人 新型肺炎 ツアーバス運転 初の二次感染」がでかい。おかげで「首相、事務所文書『不適切』 『桜』招待確定前にお礼」がぎゅっと縮んでいる。3面も「バス内で長時間接触か 二次感染『想定された事態』 すでに拡大も■感染力高くない」が大きく「『桜』私物化 強まる疑念 首相、推薦に昭恵氏意見も反映」が押し潰れそう。たしかに「新型肺炎」は大きな問題。今日の新聞はこのほかオーストラリアの森林火災もあり、紙面の配分に困るような出来事がぎっしり。いつもなら1面トップになる「春闘開幕 賃上げ維持焦点 米中・中東情勢、景況感に影」まで小さくさらりと流される。先の代表質問では詳しい討論ができず、首相はいつもの言い逃れ話法を駆使して逃げ切ったつもりでいたが、予算委は発言の矛盾を突いて質問を重ねる場所。3面「一問一答追及 矛盾を隠せず」によると、「首相が予算委に出席したのは桜を見る会が問題化した昨年11月8日の参院予算委以来だ。ようやく予算委に出席した首相は、野党から文書を突きつけられ、矛盾を認めざるを得なかった」(本文引用)。これだと、昨年11月8日から予算委逃亡していたような感じだが、そうだったかな。昨年2月頃から、ほぼ逃げまくっていたんじゃなかったか。「昨年の予算委員会逃亡は通算222日に及んでいる」と指摘した野党議員がいる。11月8日周辺で何日出席したのか不明だが、222日の逃亡劇はしっかり記憶しておきたい。なんで逃亡したか。その理由がいまの首相答弁にはっきり現れている。言い訳に窮すると民主党政権などを持ち出すのも恒例化している。「批判を向けられると民主党政権や歴代政権を持ち出すのは安倍政権の常套手段となりつつある」(本文引用)。高市早苗総務相や首相自身、さらに菅義偉官房長官などがガキの言い訳をぐだぐだと喋り散らすのも、追い詰められた証拠としか思えない。
極め付けは4面の「募っているけど募集していない」。引用するまでもなく、これは追い詰められたガキのお笑い「珍答弁」だ。その隣に、「公債8年連続減『粉飾だ』 施政方針演説 野党が批判」がある。国民民主の前原誠司氏が問い詰め、麻生太郎財務相が「我々はマーケットと仕事している。野党と仕事しているのではない」(本文引用)と発言。あとで訂正し、陳謝したというが、これも「珍答弁」と言っていい暴言しゃべり散らし止まることを知らず。5面「焦点採録」の「経済財政」で、施政方針演説で首相が日本経済を7年間で13%成長したと豪語したのに対し、OECD36カ国で何位に当たるかとの質問にまともに答えず、逆に36カ国中33位。民主党政権時の22位からさえ落ちていることを指摘される始末。もうボロボロじゃないか。「『証拠』首相やっと釈明」では、「首相は『記録がない』などと繰り返し、真相究明に後ろ向きな姿勢を続けた。相手から『証拠』を突きつけられると、そこで初めて仕方なく語り出すーー。そんな姿勢が見える」(本文引用)。しかし、「釈明」の中身は、いつも通りのトカゲの尻尾切りか、前の政権引き摺り込みで逃げ回る。あー、みっともなや。日本国憲法を平然とクサすより、自分のみっともなさを「真摯に」恥じた方がいい。そんな恥ずかしいことをしている間に、以下の記事のような事態が刻々と迫っている。要するに、安倍政権は庶民が塗炭の苦しみに陥ろうがなんだろうがそんなことは考慮外。ひたすら経済本丸を守っていればいつかは極東に覇を唱えた栄光の日々が蘇ると信じているだけのこと。対米従属もそのための仮面。売り渡しているのは庶民生活で、本音、それは公然と覇を唱えた暁には、どうでもいい範疇のことなのだ。
☆「安倍首相が消費税増税後の事を語らない本当の理由 大企業の景況感も消費も回復するだろう。中小企業の深刻な状況から目を背けるな」論座RONZA:1月28日
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020012700010.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook
☆「2020年は『倒産ラッシュ元年』の気配、与信管理は慎重に」日経ビジネス1月24日
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19nv/120500136/010600044/
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2020年01月28日

しゃにむにどん底へ突き進む

本日は新聞記事が低調なので、ネットでいろいろ集めた記事を紹介する。まずは森永卓郎氏の指摘。そうなんだ、と思ったのは冒頭、昨年は株価も金などの商品価格も不動産価格も上昇していたという点。そして氏は指摘する。「今の世界的なバブルは2020年中に崩壊する」「実は、すでに世界経済は、リーマン・ショック並みの危機に陥っている」(本文引用)。リーマン・ショック後の5年間における平均成長率は現在より高かったと言うのだ。19年12月10日当ブログ「個人の妄想を利用して組み立てられている?」でも触れた記憶がある。昨年12月末の臨時閣議で、政府は大規模な経済政策を決定。「事業規模26.0兆円程度の経済対策を決定した。国と地方の支出や財政投融資を合わせた財政措置は13.2兆円。相次ぐ自然災害からの復旧や海外経済の不透明感、東京五輪・パラリンピック後に見込まれる景気の落ち込みに対応するため、大型の対策を実施し景気を下支えする。政府は今回の対策(財政投融資を除く)で実質GDP(国内総生産)成長率が1.4%押し上げられると試算」(二つ目の下記記事より引用)。何を根拠にそんな数字を掲げられるのかわからないが、彼らの脳内ではバラ色の妄想がいよいよ輝きを増している。現在開会中の国会で「政府は19年度補正予算案と20年度当初予算案を『15カ月予算』として一体的に編成し、経済対策の費用をそれぞれに振り分ける」(二つ目の記事より)としており、消費増税による冷え込みが深刻になりつつある現状でも、基本変更するつもりはない。たとえ庶民の生活が最悪に陥ったとしても、企業が同じことにならないよう徹底して守る気概に満ち溢れているようだ。倒錯した価値観がさせる国家の復興計画だが、これが何を生み出すか。彼らは軍事力強化で民族排外主義をあおり、国内の不満を圧迫して乗り切るしか方法を持っていない。後戻り不能の地点を過ぎても気づかず、あちこちに開いたほころびの穴を繕うのに懸命になるばかりなのだ。そのツケを支払わされるのは誰か。言うに及ばず・・・ってことにならない用心がいまこそ必要!
☆「『デフレの悪夢』再び・・・ 『年内にバブル崩壊』と森永卓郎氏予測」マネーポスト1月16日
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200116-00000004-moneypost-bus_all&p=2
☆「経済対策、事業規模26兆円 災害復旧、景気下支え―GDP1.4%上げ見込む」時事ドットコムニュース19年12月5日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019120500841&g=eco
以下の記事は、黒田総裁が行なった重大発言の問題点を浮き彫りにする。「黒田総裁は、日本のGDP成長率は2回の台風被害によりマイナス成長になったとしながらも、日本経済は全体として緩やかに拡大しているとの見解を示している」(それに対し論者は)「総裁は、消費税を10%に引き上げたことの景気押し下げ効果については、否定するのではなく、言及していません。現在の日本経済で製造業ではなく消費が最大の景気を牽引するエンジンであることは黒田総裁も周知のことでしょうから、消費税に触れないのは不自然です。おそらく、言及してしまうと影響はなかったと虚偽を語ってしまうか、あるいは軽減税率などの対処策が効果がなかったと語ってしまうことになるからでしょう。そこで台風による被害を全ての原因にしたと思われます」(本文引用)とする。ご飯論法に数字の魔術を駆使し、庶民の生活がどん底になるのもあえて厭わない目論見の完遂を目指す。さらに下の記事では、この国の末期の姿があらわになる。1年前の記事だから、いまはもっと厳しくなっているはず。
☆日銀の黒田東彦総裁が、GDP成長率がマイナスになった可能性があると発言!! この重大なニュースを報じているのはIWJをのぞけば、共同通信、中日新聞、日刊ゲンダイのみで、大手マスコミは沈黙!! エコノミスト・田代秀敏氏がこの現状に警鐘を鳴らす!!」IWJ:1月25日
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/465894
☆「『1日の生活費677円』大学生の仕送りが過去最低に」FNNPRIME2019年1月3日
https://www.fnn.jp/posts/00044538HDK
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2020年01月27日

18〜19年の動向を見て現在の状況を知る

1面トップに「新型肺炎 法人の帰国支援」の記事がある。そして今朝の株式市場では、経済アナリストが月曜恒例の解説で経済への影響を語っている。株価は下落中。驚くのは中国政府の大胆な対応で、4面「新型肺炎 暮らし寸断 北京・天津・山東…中国各地で移動規制」には「劇的措置を次々と打ち出す背景には、新型肺炎への対応が党の権威を揺るがしかねないという危機感がある」「2003年にSARS(略)が発症した際、中国政府の対応は国際的な批判を受けており、党関係者は『この時の教訓から多くを学んだ』と話す」(本文引用)とある。国家としての対応はどの国も被害をできるだけ軽く見積もるのが常だが、原発事故における某我が国の対応と対比して複雑な思いになった。経済アナリストの分析では、03年のSARSの時と比べて中国人旅行客は20倍、中国GDPは4倍も伸びていると語っている。いまや「中国コケたら皆コケた」の時代なのだ。ネットではケンチュウが此処を先途と大拡散中だが、そんなことやってる場合じゃない。感染拡大を防ぐために、世界的な協力関係が必要になっている。国会開催中の出来事で、まさか「これを好機に盛大に予算委への出席をネグレクト?」そんなバカをするかな。
「新型肺炎」の記事が大きく紙面を占めているが、その一方で26面「電源を一時喪失 定期検査を中断 伊方原発トラブル続く」のなんと小さなことよ。表題含めてわずかに31行。「四電によると、電力供給が止まるトラブルは25日午後3時44分、高圧送電線の装置交換作業中に発生。予備系統の送電線に切り替えたり、非常用ディーゼル発電機からの送電を始めたりしたが、3号機は約10秒、四電が廃炉を決めている1号機と2号機は2〜3秒、電源を喪失した。原因は不明という」(本文引用)。「電気を作る原子炉がなんで自分の電気で運転できないの?」と単純なシロウトの疑問符。それはとりあえず横に置くとして、最大でもわずか10秒で送電再開というが、地震や津波などによる場合でも「ほとんどゼロ秒」で運転を再開できるのか、なんとなく疑問に思ってしまう。以下の記事では、「停電は電気を供給する送電線の部品の取り換え作業中に発生。送電線を保護するため異常な電流が流れた場合に電線を遮断する装置が作動し、停電が起きた。作動した原因は分かっていない。運転停止中の1、2号機はすぐに別の電源から受電し、3号機も非常用ディーゼル発電機が起動した。3号機で自動で起動したのは初めて。1号機は廃炉が決定していて燃料が搬出済みで、2、3号機の使用済み核燃料プールの水温にも異常はなかった。3号機は昨年12月26日に定検入り。今月12日には制御棒が誤って約7時間引き抜かれた状態になった。同20日には使用済み核燃料プール内で、燃料の落下を示す信号が発信されるなど定検中のトラブルが相次いでいる」(本文引用)とまあ、これくらいの書き方だったら、「なるほど」と思えたのに、残念!
☆「伊方原発で停電 四国電「ほぼ全電源、一時喪失」と謝罪」日本経済新聞1月26日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54865000W0A120C2000000/?n_cid=NMAIL007_20200126_K
26面には「『災害大国』災害派遣医療チームDMAT手探り」の記事もある。阪神・淡路大震災を機に設立され、東日本大震災でも活躍したという。18年7月の西日本豪雨で出動した際の記録が記されているが、激しい豪雨のため、出動したチームが一時孤立状態に陥るケースがあったとある。例の「赤坂自民亭」で首相を筆頭とする自民党議員が酒食の宴を開いていた時期の出来事だ。ブログ記事を調べると、総裁選で石破氏を封じ込めるために外遊を設定、被災地復旧に向けた補正予算編成のための臨時国会召集をネグり、関西を襲った台風被害では形だけ豪雨非常災害対策本部会議に出席して濁し、北海道の地震も利用して何もかも逃げ回り・・・なんと「桜を見る会」まで総動員して、自らの地位確保に懸命になっていた事実が浮かび上がる。18年の動向を探ると、あまりのことに絶句する。書き損ねで、日銀総裁がマイナス成長を語ったというニュースが飛び交う現在、「ちゃんと整理してみたらすごいことがわかるはず」と思った次第。
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2020年01月26日

経験と知識を積み上げる努力あればこそ

24面「絶頂期から30年 衰退の危機 民主主義は限界なのか」中見出し「中間層が縮小 世界で台頭する権威主義」の記事。「近年、民主主義の危機が盛んに指摘されるようになった。成熟した欧米民主国家でも排他的なポピュリズム政党の伸長が起きる一方、中国など新興国では独裁的な権威主義が台頭している。国内に目を向けると、政権にとって不都合な公文書の改ざんなど、民主主義の基盤自体がぐらついている。民主主義は限界を迎えているのか」(本文引用)とあり、大学教授は「民主主義の後退、衰退、劣化、反動など」と指摘。スウェーデンの調査機関は昨年の報告書で、世界約100カ国で民主主義が機能する一方、過去10年で米、東欧、ブラジル、インド、トルコなどで大きく後退しているという。「日本はどこにあるの。まさか機能している100カ国中に?」と疑問がわく。大学教授は欧米に比べるとまだマシという。「長期政権が続く現状を、民主主義の危機を回避するために必要な手を打たずにいる『時間稼ぎ』とみる。『官僚や独立機関の人事を掌握し、メディアへの圧力を強めている手法は他国の権威主義的な政権と共通している。将来展望を失いつつある中間層が相対的な弱者を叩いている点も同じ。民主主義の機能を回復するためには社会的、経済的不平等を押さえ込み、中間層維持のための政策を総動員する必要があります』」(本文引用)
「時間稼ぎ」というより加速させたいけれどなかなかできないでいるのではないか、と個人的に思う。人々の反発の出方を見誤ったら自らの思惑がいっぺんに崩壊する可能性があり、彼らも慎重にならざるを得ないのではないか。彼ら内部の権力争奪合戦も激しくなっている現状、ぜったいに成功させるための奸策を講じているのではないか。デフレ経済から脱却する展望のないまま(自ら積み重ねたフェイクに自縄自縛となり)消費税増税を実施した結果、「将来展望を失いつつある中間層」が、彼らの絶望的施策によっていよいよ没落の度を深めている。「時間稼ぎ」というより民主主義をじわじわ削り取っている最中で、「欧米に比べればマシ」というより、巧妙にしたたかに前進させようという目論見を感じる。その巧妙さを感じ取り、彼らを上回る巧妙さを、対抗手段として案出する必要を痛感する。その手始めは「確かめ算」からはじまる。乱れ飛ぶ情報を、情緒に揺さぶられ好悪で選択するのではなく、一つ一つ確かめて自家薬籠中のものとしていく前進の仕方を確保することが最初の前提と思う。確かめられたものはいつか、具体的に目の前にある現実と重なる。そのとき同時に、修正する大胆さも必要であると気づく。そんな世代が次々に育っていってこそ、目標は向こうから近づいてくる。知識や経験を積み上げて次の世代に継承する。それが当たり前のやり方になったら、「シジフォスの神話」のような無限に続く苦役を超える瞬間がくる。
ページが余ったので、以下にこれまで触れずじまいの情報を記しておく。真実性の裏を取れなかったものや、単にスペース足らずで触れなかったものなど玉石混交。
☆「関西電力の劣化 地下構造図の縮尺を1:4にして提出」週刊金曜日オンライン19年12月27日
http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2019/12/27/genpatsu-13/
☆「世界の原子力発電所、19年は「廃炉」が「新規稼働」上回る/英団体まとめ」電気新聞1月14日
https://www.denkishimbun.com/archives/48718
☆「日本の若者が気付けない自らの『貧困』。海外に出ない、その裏事情 海外に出て行かないことによって、日本が貧しくなっていることに気づかない若者は、まさに『井の中の蛙』となってしまう。」HuffPost News:1月15日
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5e1ea82ac5b63211760b21c0?ncid=fcbklnkjphpmg00000001
☆「小沢一郎戦記 小沢一郎が語る沖縄、米国、そして中国」論座RONZA1月20日
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020010600007.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook
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2020年01月25日

どこもかしこもシッチャカメッチャカ

国会が始まっていま自民党内では「桜」もさることながら、「1億5千万」が一層けたたましくなっている。広島選挙区では自民は2名立候補していた。本命視は岸田派溝手氏。案里氏は敗者復活戦みたいな立場。それかあらぬか選挙対策資金は溝手氏1500万、案里氏1億5千万。10倍も優遇され、それが原因で溝手氏は落選したというので党内ではいきり立つ面々続出中。金権政党の面目躍如か「党内に疑問や反発の声が広がっている」「過度な優遇があったとの恨み節も漏れ、批判の矛先が首相官邸に向かい始めている」(岸田派衆院議員)「溝手さんの10倍。党のカネの使い方としていいのか」(別の衆院議員)「不公平だ。接戦で負けた他の1人区でなぜ使わなかったのか」(竹下派参院中堅)「歯向かうものは全力で潰すという首相の残酷さがあらわになった選挙だった」(別の若手)「僕らは立法事務費も政党交付金も党に召し上げられている。我々のカネでよくわからない人に肩入れした党本部、官邸にみんな憤っている」(麻生派中堅)「官邸に近い関係にあれば優遇されるのか」(下村博文氏)「私にとっても想像を超えている。ちょっと桁が違う」「党本部であれば(二階俊博)幹事長、あるいは(安倍)総裁の判断ということ」(案里氏本人)「私の政治資金収支報告書でしっかり記載する。不正はない」(本文引用)とまあ、まだいろいろと発言があるようだが、あとは省略する。
ようするに疑心暗鬼が募ってきて、身内か否かでくっきり色分けし、優遇と排除が鮮明になってきたということ。「イエスマン」とか「ゴマスリ」とかでないかぎり信用しなくなるのは、政権末期というより「党」がぶっ壊れる兆しを表す。いやいや、これが究極に達すると国が壊れ、民が壊される。「ヒトラー最後の12日間」の悪夢のはじまり。いやいや、もう始まっている。案里氏談の「私の政治資金収支報告書でしっかり記載する。不正はない」は、「ちゃんと記載してある」ではなくて「(これから)しっかり記載する」というのがヘンテコリンの極致。一方「不正はない」というのは反論じゃなく「1億5千万は受け取って当然」と居直っているだけ。言葉が寒いのは首相自身も然り。同面「焦点再録」の桜関連質問で「私自身は支出等の詳細は承知していなかったが、結果的には望ましいものではなかった。契約額は予算の見積額を上回ってはいるものの、国会で決議した内閣府の共通経費の範囲内で執行されていた」(本文引用)だと。これも「ご飯論法」。案里氏の弁明は師匠直伝だな。決死の大逃亡劇を演じ続ける「予算委員会」は27日から開催される。代表質問では深掘りできなかったが、予算委ではそうはいかない。日程は「衆院は27、28日、参院は29、30日」「今年度補正予算案は30日の参院本会議で成立する見通し」「さらに衆参両院の予算委が集中審議を31日に開催」(本文引用)。そんなに簡単に終わらせちゃいけない。失点回復のためのお手盛り補正予算なんかぶっ飛ばす勢いが欲しいものだ。
などと書いていたら、以下の記事のスペースがなくなってきた。「ホワイト国」という語は去年、日本が韓国を除外したとき使われていたと記憶するが、今度は日本が外されたとはこれいかに。「米財務省は安全保障の観点から対米投資を規制する対米外国投資委員会(CFIUS)の届け出を免除する『ホワイト国』のリストを公表」「2月13日施行の外国投資リスク審査近代化法(略)の新規則から適用される。昨秋、日本は改正外為法を成立させ、米国と歩調を合わせてきたが、選ばれなかった。当面、米国の重要技術に投資する企業は審査対応せざるを得ない」「米国で施行される新規則は、機微な個人情報に関わる投資、軍事施設などに近い不動産の取得もCFIUSの審査対象に加える。軍事転用できる技術の範囲が広がり、安全保障の解釈自体も拡大されている」「日本にとっては様々な場面で踏み絵を迫られる可能性がある」(本文引用)。シロウト目には滑稽至極!
☆「米外資新規制、日本『ホワイト国』外れる 強まる安保色」日本経済新聞1月24日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54662520R20C20A1000000/?n_cid=NMAIL007_20200124_H
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2020年01月24日

末期であることは確かだ

郷里の知り合いから電話があり、「経済評論家の講演を聞いてきたんだけど」と言って、貴重な情報をもらった。といっても耳で聞くだけだったので、ここで正確に再現するのは難しい。以下にほぼ同様と思われる記事をみつけたので、とりあえず援用させてもらう。それによると、中東情勢や米中摩擦がひとまず落ち着いたので、株式市場に安堵感が漂っているという。「だが、水面下では物騒なシナリオが進んでいる。日本の株式市場が、わずか5社の米ハイテク株に規模で抜かれるかもしれない。5社とはアップル、マイクロソフト、グーグルの親会社アルファベット、アマゾン・ドット・コム、そしてフェイスブック」「米『5強』の合計時価総額はフェイスブックが上場した12年の年末で1兆1000億ドルと、日本株の32%に収まっていた」「その後急ピッチで株高が進んだ結果、昨年末に80%に迫った。日米とも昨年のペースで増加すれば、5強は今年末にも日本を上回る」(以下、詳しい解説は飛ばして)「日本企業がやるべきことをやり株式市場の期待に応えていれば、たとえ時価総額で抜かれても『米5強こそバブルだ』と突っぱねることができる。それができなければ、韓国のように屈辱感にさいなまれる」(本文引用)という指摘。「屈辱感」なんてものには木枯らし紋次郎(我ながら古い!)だが、企業経営陣には重要なことかもしれない。横並び、他でもやってるからそれでいく、みたいなドングリばかり。意外にノーナシであることをこのところ隠さない企業経営陣、なかでも大企業経営陣の面々は、いまやこんな記事で尻をひっぱたかれている状態か。経団連会長の中西氏が、官邸に泣きついたのは18年の中頃だったか。頼みの原発輸出が大コケして、全部ダメになってしまった。その後に勃発した米中貿易摩擦でいよいよ経営が逼迫し、一時は日経株価が大幅下落して踏んだり蹴ったり。ついに19年初頭に談話を出し、「こりゃなんとかせにゃならん」と政府の尻馬に乗って頑張ったけれど、アベノミクスはちっとも頼りにならず、年末を控えて消費税再増税も大コケ中。残る東京五輪もイベントが終わってしまえば、荒涼たる風景が広がる末期の世界。次の狙いはカジノか万博か。その次は、その次は。無能経営陣が高級スーツを着て社畜を怒鳴りつけながら闊歩する時代は終わった。それとも「いつかまたるるその宝船」(これも古い!)で、国家に全面おんぶ抱っこされながら再起を図るか。郷里の知り合いは、講演会でその先をどう教わってきたか、電話では聞いたような気もするが忘れた。どうなるにしても、無能でも経営者ヅラしていられる時代はこれからしばらくは来ないってことだろう。愚か者の季節は末期に至るほど腐臭がきつい、と相場が決まっている。
☆「日本株に迫る『屈辱の日』 夢なき市場に未来なし」日本経済新聞1月23日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54706410S0A120C2TCT000/?n_cid=NMAIL007_20200123_Y
そういえば28面に「玄海町長、『100万円』受領 福井・原発関連会社から 初当選直後『お祝い』」がある。なんだろうと思いきや、関電疑惑の延長上の話。カネまみれ原発業界の裏側が腐っていることを明かす。昨年11月1日当ブログ「鏡の盾を持って相手と向き合う」に「月刊誌広告には『巻頭インタビュー』として『日本の原発はこのまま「消滅へ」田中俊一(原子力規制委員会前委員長)』がある。一方で『企業研究』の『関西電力』特集では『官邸も経産省も検察も、超弩級スキャンダルの幕引きに必死だ。パンドラの箱の奥には、自民党と北朝鮮の利権構造や、広く深い原発マネー汚染が潜む。全貌が明らかとなれば、関電はとても持たない』という奇妙かつ物騒な記事がどぎつい書き方で躍る。これに『「政権の忠犬」を検事総長に据えたい官邸「政界スキャン」』と『関電問題「お咎めなし」の幕引き役』を絡めると、ここにも大きな動きが垣間見える」と書いてある。「『政権の忠犬』を検事総長に」据えると決めたことが、IR疑獄や公選法違反議員が捜査されるきっかけをつくったことが知れる。あっちを閉めてもこっちがじゃじゃ漏れ。末期症状であることは確かだ。まさか、辞めたらしっぺ返しが怖くて辞められないとか。そんな可能性はないか?
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2020年01月23日

公文書が消えていくことの意味と地方の未来

もっと大きく載せて欲しい1面トップ記事「首相、『桜』名簿の調査拒否 代表質問 IR、必要性強調」。「内閣府が『廃棄済み』としていた関連資料が見つかり、前日に野党に示された状況にもかかわらず」(枝野幸男氏が)「昨年分の招待者名簿について、電子データに関する廃棄記録(ログ)の調査と開示を迫ったが」(首相は)「『(ログは)悪意ある第三者などによる不正侵入や不正操作などを検知するための重要な材料。内容を明らかにすれば、不正侵入などを助長する恐れがある』として、開示する考えがないことを強調」(本文引用)。あとは、何を聞いても「もう廃棄しちゃったよ」。前日に関連資料が見つかって野党に示されているのにこの調子だ。もしや答弁用の紙は昨日の出来事が判明する前に作られ、そのまんま変更なしで首相に渡されたか。2面「首相『繰り返す』『当てこする』『核心かわす』」には「説明責任に背を向け、幕引きを急ぐ首相の姿勢」「51日ぶりに国会答弁に立った安倍首相は、手元の答弁要旨に目を落として淡々と読み続けた」「野党側からヤジが飛び交う中も、まるで『盾』のように従来の答弁を繰り返し」「民主党政権当時の11、12年度は東日本大震災などの対応で会は中止となったものの(略)その時点での完成版が存在したが管理簿には記載されずに廃棄されたと主張。『両年の措置を前例として漫然と引き継いだ』と説明」「民主党政権の対応の誤りが未記載の発端であるかのような言葉に、野党側の議席は騒然とした」「21日には新たな文書の存在が明らかになった」(官邸幹部は)「内閣府に文書が残っていたなんてびっくりした。『絶対にもうありません』と言っても出てくるんだから」(本文引用)。もしや首相は、責任を認めて辞めたら最後、「出てくる出てくる疑惑の証拠」で、フクロ叩きに合うのを恐れて辞めずにいるのか、と思わざるを得ない。すぐには辞めないとしたら、官庁からすべての公文書を完全廃棄し、「どこを探しても無い」状態にしてから退任する以外に方法はなくなっているのではないか。
この国から公文書がすべて消える日がくるのか。長期政権といったって、それでは「恥」が唯一の看板になる、歴代で最もおバカな政権として歴史に名を刻むつもりか。公文書破棄という意味では、先の敗戦前後に軍隊や官庁・役場で公文書を焼く煙が幾筋もたち上った光景と匹敵する出来事だし、今回の方がより完璧に行われる可能性が高い。このまま進めば、敗戦時のリーダーが口だけ勇ましいことを言いながら潰えていったように、彼も同じ道をたどることになるか。それは国内で追及する我らの力のありようによる。12面「社説」の「国会代表質問 信頼回復には程遠い」には、「一連の疑惑の追及の後で、枝野氏は党の『政権ビジョン』を示し、安倍政権の経済政策や社会保障、エネルギー政策などへの対案をぶつけた。自己責任論や『小さすぎて無責任な政府』から脱却し、分配のあり方を変えようという発想だ」(本文引用)。「政権ビジョン」「政策協定」「政策協議」なしに野党が総結集しても「政権」の体をなさない。それを有効にするには、末端の部分から政策を綿密に論議する習慣が育つ必要がある。地方で具体的になにができるか、地方で現に発生しているマイナスの摘発や告発だけでは、疲弊した地方を立て直すなどできない。地方が中央への依存体質を持ち続ける限り、中央がそれをいいことに専横を続けるのを阻止できない。地方政治が中央政治と対決する施策を持ち、中央の政策を批判的に乗り越えなければ、草の根は動き出さない。いまあきらかに、中央が地方を潰しにかかっている。それに対抗した具体的政策ビジョンを持つ必要がある。ブログ主はついに70代半ばに達し、足腰が弱まってきた。脳みそも以前ほど気楽に動いてくれない。しかし、地方の具体的政策ビジョンについて集団で考え、まとめ上げる作業には、まだいくらかの余力を費やすことができる。資料を集め、深く検討し、そのひとつひとつの考えを具体化し、全体としてまとめ上げ、地元に訴える材料を作り上げる。そんな作業の必要を、いま強く訴える。地方がボロボロに成り果ててからでは遅い。そんな結果を恐れる。
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2020年01月22日

温暖化も寒冷化も詐欺説もコップの中の嵐

29面に「「寒気南下できず」の記事。「暖冬の原因は、上空を流れる偏西風の蛇行だ。(略)日本付近で例年よりも北寄りを流れており、シベリアから南下して雪を降らせる寒気の張り出しが弱い。さらに、南から暖かい風が流れ込んでおり気温を引き上げている(略)この状況は向こう1ヶ月は続く見通し」(本文引用)。だからといって、これだけでは温暖化による気候変動は考えられてもCO2原因説につながるかどうかは不明。まだ根拠薄弱と言わねばならない。一方で、太陽の黒点がいまほぼゼロ状態になるマウンダー極小期という現象が続いている。寒冷化の原因を太陽の変動に結びつける人たちは、太陽活動が不活発になっているとして、20年代中頃から30年代にかけて、寒冷期がやってくると主張する。17年9月に大規模な太陽フレアが地球を襲い、環境放射線が高くなったことがあり、その年の冬はかなり寒かった。寒冷化説が喜びそうな現象は、さらにある。24面「ベテルギウスの爆発 いつの日か」では、700光年先にあるベテルギウスが昨年末から急にこれまでの半分以下の明るさになっているという。超新星爆発を起こす直前の状態に至っていることを示す光が700光年かけて地球に到達したとしたら、次の段階を示す変化がそんなに遠くない時期にあるかもしれない。寒冷化説の一つには、超新星爆発による宇宙線の嵐が地球を直撃して地球大気に影響を与えて激しい気候変動を起こし、寒冷化に至るという説がある。「計算によると、爆発で出る放射線は地球の大気を突き抜けるほどではないので、大きな影響はないはずだという」(本文引用)。「大きな影響はない」というのが、宇宙からの大量の放射線その他の影響によって地球全体の動植物に致命的な損傷を与えないということを意味するとしたら、超新星爆発による寒冷化説を主張する向きには、それほどでなくても、これぞ絶好の証明のチャンスと捉えても不思議ではない。
そしてもう一つの可能性にぶち当たる。すべての説が仮説の段階にあり、したがってすべてありうる状態は考えられるか。つまり、CO2が原因の温暖化が現に進行中として、マウンダー極小期の太陽活動と超新星爆発による寒冷化が3つ重なって起きたらどうなるんだろう、ということ。学者たちの論争を超えたすさまじい気候変動が起こりゃせんか。ついでに激しい気候変動の真っ只中、地球上の全生命体に影響を与える放射線が降り注いだとしたら、こりゃあ「大絶滅」の危機になるじゃないか、などと思ってしまう。温暖化説も寒冷化説も、予測としてほぼ同じ時期にそれぞれの主張する現象がピークに達するとしているのだから無いことではない。「同時に起こるなんて、ありえないでしょ」というのは、「原発事故は起こらない」なんてのと同じ次元のノーテンキというもの。「地震と津波と原発事故」の重なりは「空想ではあっても、現実的じゃない」とタカをくくっていたが、「現にあった」。これからも現にあることとして向き合うのが「反原発」の基本姿勢だ。使用済み核燃料の地層処分も同様で、ありうる大災害に対する「絶対安全」な方法がない以上、最大限の危惧を持って向き合う必要がある。「温暖化」が地球の通常の現象として過去から連綿と続いてきたものだという考え方もある。それに対し、このごろよく聞くようになったのは、「通常の温暖化だからと言って何も対策しないでいいのか」という至極まっとうな主張だ。去年の台風15・19・21号は東日本各地に甚大な被害をもたらした。地球が激甚な「気候変動」にみまわれていることは誰も否定できない。これを「CO2による温暖化」「太陽の変動による寒冷化」「超新星爆発による寒冷化」「普通の温暖化」その他モロモロで言い争ったところで何の足しにもならない。とりあえずすべて起こりうる立場で向き合う必要がないか。「CO2原因説」が世界的な流れとなっているなら、それに棹差すより、批判を含みつつ良いとこ取りをし、それはそれとして対策を進めればいい。いまは激変に全方位でにらみを利かさないと、いつかくる止められなくなった時代を嘆くしかできなくなる。そんな現状と認識するのが適当ではないのか。
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2020年01月21日

とり憑かれた人の真意は測るのが難しい

1面トップに「『疑惑国会』開幕 首相、『桜』・IR・閣僚辞任触れず」中見出し「施政方針五輪・パラ何度も言及」「カジノ基本方針先送り検討」がある。「総裁の任期は2021年9月で、衆院議員の任期は同年10月。通常国会の展開次第では、政権は求心力を失い、首相が衆院解散に踏み切るかどうかの判断にも影響する」(本文引用)と切迫した状況。2面「首相 疑惑に一切沈黙」「幕引き図る姿勢露骨」「『実績』自賛 与党にも冷ややかな声」「野党統一会派で追及」では「相次いだ疑惑をどう説明するか」「首相は施政方針演説で一切触れず、渦中の議員たちも『捜査中』と口をつぐんだ。野党だけでなく与党内からも批判の声があがる中、『疑惑国会』が幕を開けた」(本文引用)と書かれる始末。たしかに五輪・パラ輪や改憲では威勢のいいことを声を張り上げて語る一方、「桜」も「カジノ」も「IR」も末端の官僚が悪いと、他人事で逃げまくる典型的パターン。「7年間の外交実績」を誇るけれど、拉致も北方領土も一歩も進展しておらず、6者協議から外される恥ずかしさもどこへやら。米とイランの緊張が高まっているおりの「中東歴訪」も会議だか観光旅行だかわからない有様。首相として範を垂れたのは、どんな不祥事にまみれても絶対に責任を考慮せず権力にしがみつく根性くらい。「捜査に支障がある」なんて決まり文句を定着させた宰相として、後世に語り継がれるのが関の山。おそらく外国人特派員たちも呆れていることだろう。さて、国会審議で追い詰められ、破れかぶれ解散に突き進むか。それができずに再び逃げ回るか。昨年の予算委員会逃亡は通算222日に及んだという。「か、か、か、改憲、改憲」と死に物狂いで執着することが自らの将来にどんな評価を残すか、よく自問しないと、ほんとうに歴史に恥を曝すことになる。自覚したほうがいいと思うがなあ。
4面に施政方針の「ファクトチェック」がある。その下に「首相、日韓関係に言及」とあり、「元徴用工問題を念頭に『国と国との約束を守り、未来志向の両国関係を築き上げることを切に期待する』と述べた」「韓国側から解決策を示すよう改めて釘を刺した形だ」(本文引用)。関連して興味深いのは、7面「脱『日本頼み』韓国急ピッチ 半導体材料の輸出規制受け、対策」「超高純度フッ化水素『生産能力確保』」「政府も業界も本気」の記事。「韓国が素材や部品、製造装置の『日本頼み』からの脱却で成果を出し始めている。日本政府が昨年7月に強化した半導体材料の輸出規制を受けたものだ。歴代政権の国産化の取り組みは実を結ばず、日本側も冷ややかにみていたが、官民あげて猛スピードで対策を実現しつつある」(本文引用)。この件は1月2日、以下の記事ですでに大手配信済みだが、今のタイミングでの報道は、また違った意味で重みがある。これまでは国産化の取り組みはうまくいかなかったらしく、日本側は甘く見ていたようだ。輸出規制3品目のうち「レジスト」は昨年12月中旬に日本が輸出規制を一部緩和し、今年1月8日にはデュポン社が韓国に生産施設をつくると決めているが、韓国政府は日本の対応を評価しつつ「韓国政府は供給元の多角化を続ける」(本文引用)として、基本方針を変えない意向という。短期的には日本が有利だったかもしれないが、時間が経つにつれて状況に変化が出てきたというべきか。できるはずないと「冷ややかにみていた」けれど、巧みな外交はこのあとで真価を発揮する。もしや、ただの一本調子では「巧み」という称号はいささか重たくなりはしないか。とても胸を張れる代物じゃなくなると思う次第。
☆「韓国、フッ化水素製造技術確立か 高純度で大量生産可能と発表」共同通信1月2日
https://this.kiji.is/585407934140269665
7面「脱『日本頼み』」の横に、「世界経済見通し、下方修正 IMF 米イラン関係などに警鐘」がある。ややこしい記事はともかく、添付の一覧表がすべてを語る。「IMFの実績成長率の予測」で、2020年の世界は3・3%。先進国で日本だけ1%以下。新興・途上国では中国・インドの6%前後にぜんぜん及ばない。そして株価だけが元気というおかしなこの国!
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2020年01月20日

超新星爆発目視の5年後どうなってる?

以下の記事によると、オリオン座の1等星ベテルギウスが超新星爆発を起こしたかもしれないという。「1970年代以降、最も暗くなっていると報告」「最も明るい時は全天に21ある1等星のうちで6〜7番目に明るいが、最下位に転落。いまも暗くなり続けている」「ベテルギウスまでの距離は約700光年」「燃料が燃え尽きた瞬間(略)体を支えられなくなって暴走し、大爆発する。激しいガスの衝撃波やガンマ線、X線などをまき散らしてまぶしく光る超新星になる。あとには極めて重く小さい星か、ブラックホールが残る」「もし爆発したら、地球からはマイナス10等ほどの半月に近い明るさで見える。青白い輝きは数カ月間、昼でも確認できる。その後、徐々に暗くなり、5年もすると目では見えなくなる」(本文引用)。いま見えているのは燃え尽きて自重を支えきれなくなり、急速に星の中心に向かって大崩落している最中かもしれない。大崩落が究極に達すると大爆発に至る。これが超新星爆発で、すでに700年前に大爆発が起こっていて、いまは700光年の時間をかけて大宇宙を光が飛び続け、もうじき地球にその影響が到達する時期に差し掛かっているかも。「激しいガスの衝撃波やガンマ線、X線など」が、いよいよ地球を襲うことになるかも。そうなったらこの地球はどうなるのかな。目視だけだった昔の話ではなく、精密観測できる初めての現象になる。最悪は地球の全生命体が絶滅することもありうるが、それは考えないとして、いろんな影響があるのは確か。そのひとつが、近ごろ巷を騒がせる「温暖化」か「寒冷化」かの大論争だ。「温暖化」は「CO2が原因」かどうかは不明として、現在進行中なのは確かな話。「寒冷化」はまだ実験段階で曲折があり証明に至っていない。主要に「太陽フレア」説と「超新星爆発」説が別々に存在しており、ベテルギウスは後者の主張を実証する有力な証拠になる可能性がある。最悪は地球の全生命体絶滅の危機だが、そうならなくとも強力なガンマ線やX線が降り注ぐくらいだから、全生命体の遺伝子に致命的な損傷を与えるくらいにはなるかもしれない。金持ちは強固なシェルターを作って生き延びる算段をしたほうがいい。小金持ちはそれなりの金をつぎ込んで貧乏シェルターへ逃げ込み、来たるべき未来の貧民層として生きる道を選ぶ。金に縁がない層は・・・それなりに、それなりするか、いまから観念しておくか。
興味深いのは、「温暖化」で原発ルネッサンスが起きたように、「寒冷化」ではすでに熱核融合ルネッサンスの下準備が進んでいること。そういえば、「温暖化」でも「寒冷化」でも、その時期が過ぎた後の世界についてあまり語られていないことも、これら論争の重要なカギになる。どちらの場合でも高温地獄の時代がやってくるという。温暖化・寒冷化ともに、極端な気候変動によって従来の安定的だった地球環境のバランスが崩れ、気温およそ50度に達する砂漠化が進むという。「寒冷化」説の最大イベントは「全球凍結」で海底下1000メートルまで凍結し、それ以下の深海底で生き延びられる微生物が時代を担うことになる。それが過ぎた後に、「温暖化」と同様、酷暑がさらに生命体を苦しめることになる。これら仮説を考えていると不思議なことに気づく。温暖化と寒冷化は互いに重なり合わない、別々の原因によって起こされる。ということは、両方の原因が同時に発生することもあり得ることになる。温暖化と寒冷化が同時発生するとしたら、「温暖化」と「寒冷化」は相互に影響しあって、異常気象はあるものの、極端な現象にはならない可能性もありうる。そのとき「温暖化なんて地球の長い歴史ではいつものこと」という主張が、頭をもたげてくることになるか。最近では宗教団体が、温暖化は1万年前から始まっていると、論争に参加している。入り乱れる論争だが、すべてが政治的に動いていることを意識しておきたい。政治的に主張することと科学的に理解することが、ねじれて交錯する奇っ怪。それよりベテルギウスの超新星爆発は地球にどう影響するか、ブログ主的にはそのほうが興味津々なのだ。そして「通常の温暖化」に対策は不要なのかどうか・・・これには大疑問!
☆「オリオン座が崩れる? ベテルギウスに異変」朝日新聞1月18日
https://www.asahi.com/articles/ASN1K0JFVN16ULBJ009.html?ref=mor_mail_topix1
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2020年01月19日

長けりゃいいってもんじゃない

6面「社説余滴」は「『1月20日』を忘れない」。表題だけ見て「はて、なんの日だっけ」と思ったのは、ブログ主だけではないだろう。「あす、安倍首相は施政方針演説をする。歴代最長の在任記録を伸ばし続ける宰相として演壇に立つ。その胸中に、2017年『1月20日』は、どう刻まれているのだろう。この日、首相が議長を務める国家戦略特区諮問会議が、加計学園の獣医学部新設計画を認めた。首相の『嘘』が疑われる答弁の核心部分でもある」(本文引用)。誤魔化し続けて3年過ぎたか。17年の春から国会で取り上げられ、「総理のご意向」「腹心の友」「総理の口からは言えないから、私が代わって言う」「15年の申請前に、首相秘書官が官邸で『本件は、首相案件』」「理事長は16年夏に、農林水産相や地方創生相に獣医学部の話をしていた。同じころ、首相となんども食事やゴルフ」「選考過程で、加計学園を利する『条件変更』を、首相周辺が施したと見られる文書」(そして17年7月)「首相の仰天発言が飛び出す。認可当日の『1月20日』まで、加計学園の計画を知らなかったと言ったのだ」「政治家も官僚も、『知らぬ存ぜぬ』で押し通した。与党は加計理事長らの国会招致を拒み続け、いまに至る」(本文引用)。ほかにもあった。加計理事長の記者会見は豪雨禍で報道機関が集まりにくいときを選ぶように開催された。愛媛県が国会に提出した文書の首相発言「新しい獣医医学部の考えはいいね」は15年2月。そして「嘘」はいま花盛り。「桜を見る会」でも継続中だが、始まりは加計学園に先行する森友学園問題で、これは4年続きの疑惑となった。昨年末の臨時国会では、公文書偽造疑惑もウヤムヤ。本日の「社説余滴」は加計学園だけの時系列だが、できれば次回は、すべての問題を各々個別に時系列で並べてほしい。そして時々の情勢と重ねるとこうなる、といった具合にまとめたら、「歴代最長の在任記録を伸ばし続ける宰相」の粘着・執着の全体像がはっきりするはず。見開き全面を広告抜きで埋めてもはみ出すほどになり、読み通すのも大変になるかもしれないが・・・。
☆「『安倍首相が「獣医大学はいいね」』愛媛県新文書に記録」朝日新聞18年5月21日
https://www.asahi.com/articles/ASL5P62L5L5PUTIL061.html
加計学園で大もめにもめている17年の秋には、本日1面「日韓から米国人退避 一時検討 北当選情勢緊迫の2017年に米政権 『戦争誘発の恐れ』司令官反対」にあるように、「Jアラート」の「これは訓練です」の日々があった。17年10月21日当ブログ記事「なんだかちぐはぐなこの国の危機感」では、今日の報道に関連する内容が書かれている。このときすでに米朝関係は緊張と歩み寄りの狭間で大揺れに揺れていた。政府は加計問題から国民の目をそらしたかったのか、盛んに危機感を誘導していたが、どれほど功を奏したか。翌18年は米朝会談実現で置いてきぼりを食らった感があり、とうぜん参加するはずの6者協議から外され、独自ルートもなく北との対話ができず、政権が目玉としてきた拉致問題解決なんぞ遠くへ去ってしまうといった状況。おまけに北方領土問題も外交巧者の面目丸つぶれとなり、そのついでというべきか、G20で各国首脳からガン無視されるオソマツ。いろいろある政権で、一昨年は政権の肝いりで進めていた原発輸出が全面的に頓挫。19年初頭には経団連の中西会長が政府に泣きつく状況に陥った。そしてIR疑惑。桜疑惑。公選法違反容疑。1面トップ「河井案秘書、違法性認める 運動員報酬 法定の倍額 広島地検聴取」に至る。いつもの切り札「民主党政権だって」の言い訳が、虚しく国会の外で聞こえる日常となり、こんな酷い政権が延々と続く。最長と胸を張れることをやっているのか。みっともない姿を晒すばかり。オンボロ不恰好政権を、薄汚れた選挙技術だけで引っ張り続ける価値はなんなのか。やめさせたくてもできないほどオ◯カな人を担いでしまったとか。みんな後悔してないかい?
☆「暴走の果てに白旗『日立』英原発『3兆円』中西会長の責任」JIJI.COM:18.12.18
https://www.jiji.com/sp/v4?id=foresight_00248_201812270001
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2020年01月18日

国を守るが国民を守らない政治とは

31面の「帰還困難区域初の解除決定 3月 双葉・大熊・富岡の一部常磐線全通へ」は、1面トップ「伊方原発運転差し止め 活断層調査『不十分』 広島高裁 火山灰の想定も過少」に比して控えめ。また本来は「伊方原発」と同じ1面にあるべき記事だった。「帰還困難」の下に小さく「伊方原発仮処分決定要旨」があるので、編集の意図としてモトからその気はあったのだろうが、20日から始まる国会に合わせて、本日は書いておくべき課題が山積みであったのは事実。各々の記事に重要な記載がある。31面の記事では、解除は「いずれも帰還困難区域に設けられた『特定復興再生拠点』の一部で、東京五輪の開催に間に合わせるため、拠点全体の解除に先駆けて実施する。これに伴いJR東日本も17日、事故後不通だった常磐線富岡〜浪江駅間を3月14日に再開すると発表した。これで全線再開となる。また減災本部は、双葉町では線量が比較的低かった避難指示解除準備区域(221ヘクタール)の解除も決めた。同本部によると解除対象の除染は終わっているが、大野駅周辺の線量は年平均9・1ミリシーベルトと、まだ国の解除基準(年20ミリ)の半分弱ある」(本文引用)。東京五輪に間に合わせる。双葉町221ヘクタール。大野駅周辺は年平均9・1ミリシーベルト。すべて合わせると、無理に無理を重ねている様子が見て取れる。双葉町の解除区域は記事添付のイラストに少し濃いめの色で示されている。ここは津波で何もかも押し流された区域。あえて無理に帰還する場所でもなく、「解除」が進んでいることを示すための政治的意味くらいしかない。いやいや、今回の解除及びこれまでの解除のすべて、政治的意味づけにまみれている。
伊方原発では、いつもの通り、裁判長の立場がこんなに違った判断を下すのだと思うことしきり。33面「再稼働ストップ 歓喜 離島『全員避難の保証ない』」で森一岳裁判長の履歴を知ることができる。「大阪地裁や東京高裁などを経て、2016年4月に広島高裁に着任した。25日で65歳を迎え、退官する」(本文引用)とあり、いくつかの裁判事例が併記されている。なるほど、あと1週間ほどで退官という時期の判決だった。縦割り上意下達の官僚機構で、ジッと我慢の年月を重ねつつ、良心をなんとか守り通す意地を堅持する。そして最後に本音で戦う。そういう生き方はある。そしてここにも政権末期の内部崩壊の音が聞こえるような気がする。活断層調査を「不十分」と判断したことに絡んで、有名な「活断層カッター」を思い出す。伊方原発は加圧水型軽水炉(PWR)で、「中央構造線活断層帯」の延長が、伊方原発近くでなぜか途切れ、しばらく進んでまた現れるという奇妙な状態にあるのを見た記憶がある。意図的に切ったのかどうか、シロウトにはわからないが、疑問に思ったことは確か。以下の記事では、後藤政志氏が「真下にある活断層がズレたら、原子炉はアウトです。大飯原発のようなPWR(加圧水型原子炉)の場合、格納容器の厚さは2m。地面が1mもズレたら、真っ二つに割れる。そうでなくても地面がズレたら原子炉は自重を支えることはできません。仮に倒壊を免れた場合でも、原子炉が傾けば制御棒が入れられなくなると考えるのが自然です」(本文引用)と指摘。新聞記事では「国内最大規模の活断層『中央構造線断層帯』に関連する活断層が原発の沖合約600メートルにある可能性」(本文引用)を訴えていたが、もっと近くにあると思うけれど、とりあえず確実なものを踏まえて訴訟をしたのか。それが功を奏したのかも。裁判は丹念な作戦を積み重ねて最終勝利を導き出すものだと、ある種の感慨を持って思った。ただひたすら繰り返すより、過去の判決をよく研究してその穴を突く。それに呼応する裁判官の判断力が重なってこそ勝てる。難しいけれど、やり方次第なんだなあと思う。勝つために裁判を重ね、裁判闘争は進化する!
☆「現地徹底ルポ 危険地帯への建設を黙認してきた国と御用学者の大罪を暴く 大飯、志賀原発を破壊する『M7級活断層』」フライデー2012年8月25日
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/33328
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2020年01月17日

「怪獣使いと少年」が描いたもの

28面に「僕は琉球人 思い最期まで 『勝手なこと言うな』 悲しみや怒りエンタメで届けたすごさ ウルトラシリーズ脚本家・上原正三さん 直前のことば」が胸に迫る。ここ数年、複数回この映像について書かれた論評を読んだ記憶がある。「帰って来たウルトラマン(71〜72年)第33話『怪獣使いと少年』」で「身寄りのない少年と町外れの廃屋で暮らしていた宇宙人が、恐怖と疑心暗鬼にとらわれた町の人々に襲われ、殺害される。いまも続くウルトラシリーズの中でも、最大の問題作とされるエピソードだ。『試写を見たテレビ局幹部が怒って「没にしろ」と言ってきたが、プロデューサーが説得し、なんとか放送された。その代わり、僕はチーフライターを降されることになりました』 このエピソードでは、宇宙人の死で封印されていた怪獣が解放され、町の人々を襲う。ウルトラマンに変身する青年・郷秀樹は、人々に戦うよう促されるが、すぐには動こうとせず心の中で『勝手なことを言うな』と吐き捨てる」「ウルトラセブンは話を少し高学年向けにしたため、視聴率30%超」「再放送を重ねるたびに評価が高まり、続編なのにウルトラマンと変わらない評価を得たのは、上原さんをはじめとする脚本の力だった」「悲しみや怒りをストレートに伝えると多くの人は耳をふさぐが、エンタメとして伝えられるのが上原さんの何よりのすごさだった」(本文引用)。ブログ主は就職したてで下宿にテレビなんかない時代。友人が「このごろのウルトラマンってすごいよ」と教えてくれても、残念ながら見る機会がなかった。たまたまどこかで見る機会があったとき、「うん、なるほど単純なウルトラマン物語じゃないな」と感心はしたものだったが、残念なことに「怪獣使いと少年」については今も見ていない。こんなに優れた作品が、現状追認的芸術が闊歩するこの国でつくられていたことに驚き、さらにこれが世間の片隅で忘れられていたことに慨嘆するばかり。もしや、意欲的作品は密かに創られてきたのに、「没にしろ」と怒鳴り込む幹部のため、優秀な製作者が冷飯を食い、世間はそんなこと知らないまま今に至っていたのだろうか。
19年12月20日当ブログ「でたらめな言葉と研ぎ澄まされた鮮烈な言葉」で「高橋源一郎の歩きながら、考える 隣の国のことを知らない私たち」という当日記事について書いた。記事中の「韓国には、私たちの国にはない『民衆美術』のぶあつい歴史がある。それは、自国の軍事独裁政権と『美術』を武器にして戦ってきた歴史だ。いつのまにか、敗戦によって軍による支配が終わっていた私たちの国とは異なる『戦後史』をこの国は持っている。自国の軍隊や政府と戦いながら、歴史を作ってきた彼らは、作品に強いメッセージを載せることを拒まない。その感覚は私たちにはない」を大いなる共感とともに引用したのだが、「怪獣使いと少年」のエピソードを知って思う。この国は、情報統制、情報自粛の歴史が根付いており、抵抗するものたちの経験が蓄積できない風土が固い岩盤となってあるのではないか。水面下で横につながりあい、経験を蓄積し、「自国の政府と戦いながら、歴史を作り、作品に強いメッセージを載せることを拒まない。その感覚」を頑強に育む風土が形成困難だったこと。形成を抑圧する社会の岩盤機構があったこと。そしていまなぜか、この稀有の作品が、繰り返し抵抗する知識人の努力によって再浮上し、そのことによってもしや新しい時代が開かれようとしている。ブログ主には、そんな気がしてならないのだ。8年も続く悪政の弊害が、こんなところから本格的抵抗の萌芽を生み出したのだとしたら、これは喜んでいい。高橋氏の言葉をさらに借りれば「作品に強いメッセージを載せることを拒まないという、これまでどうしても私たちに育たなかった感覚が芽生えつつある(のかも)」ということになる。ポン・ジュノ監督「グエルム 漢江の怪物」を思い出す。これが意味するところを、韓国庶民はしっかり受け止めた。一方、わが国ではトンチンカンな解釈しか広がらなかった。この認識の乖離状況が埋まるまでさらに時間はかかるだろうが、しぶとく生き抜く表現者の心意気が、いつかきっと全面的に花開くときがくる。ふとそんな気がして元気をもらった今日の報道だった。
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2020年01月16日

ねちねちと居座り続けるけど中身空っぽ

10面「経済気象台」は「世も末です」という記事。「もともと明確な哲学とか経済政策の体系を感じさせない政権ではあったが、それでも一定の方向感はあったように思う。しかし一昨年、昨年と政策以外のところでガバナンスの低下とおごりが露呈し、いよいよ政権維持が自己目的化、『総無責任体制になっている』」(本文引用)この言の寄って来たる根拠は新年度の予算編成のあまりの酷さにあり、公共族の元大物政治家さえ呆れ返っているという話。大型補正を組んで景気対策を目論むのはすでに廃れた20世紀型発想。財投で作る高級ホテル、統合リゾートの基盤整備が国のやるべき大仕事か、と指弾。当初予算をスリムに見せるため「ばらまき」を補正に回す。税収見積もりを大きく見せ、前年度余剰金を本来の借金返済や補正に充てず、「当初予算の歳入に組み込み、公債依存度を小さく見せる」「ここまでルール無視の『見せかけの国債発行削減』は初めて」「財務省主計局の官僚も共犯だ。彼らがボスに加担して一緒に悪知恵を巡らさなければこんな芸当はできない」(本文引用)と指摘する。このからくりの酷さは自明のはずなのに、役人もマスコミも腰が引けている。それゆえ執筆者は「もはやこの国、どちらを向いても救いがない」(本文引用)と結ぶ。近頃こんな記事が目立つようになったこの国。先行き真っ暗なのに、なぜか世間は安楽志向。おもえば徳川300年は、被支配者の諦めによって成り立つ時代だったが、そのとき培った敗北感が、いまも連綿と庶民の心を締め付けているようだ。その一方には、現状を打破した経験のない抵抗勢力の「延々と続く敗北主義」があるような気がする。抵抗勢力自身が「勝利」の感覚を知らない。それを自分の責任として受け止め、決して他者のせいにしない潔さがないと、これからも負け続ける。過去の経験を積み上げ、自分と周囲の関係を築きあげる視点の維持と弛まぬ努力が必要ではないか。
いま政権は末期症状を示している。数年前から明らかな症状であり、複数回倒れても不思議ではない事件が続いて来た。桜問題、IR問題、公選法違反議員問題、モリカケ問題、甘利金銭問題、安倍・麻生放言問題、他にも洗い出せば山盛りの不祥事が積み上がっており、昨年は答弁不能になった首相が予算委員会出席を逃げ回り、逃亡日数が220日を超えたと言われる。逃げている間に「国会なんか面倒だ」とばかりに「閣議決定」でコトを済ませ、緊急事態条項もどき適用の強行までやった。何もかも放り出してお友達・取り巻き・報道陣などとゴルフや美食に明け暮れ、「指示」だけ連発して雲隠れの術。取り巻きを従えているというより、取り巻きに操られているとしか言いようがない。4面「『桜』名簿 菅氏、揺れる説明 管理簿未記載『事務的な漏れ』→『前政権から漫然』」の記事には、困った時の「前政権」批判がついに出た。「公文書管理法違反が明らかになった『桜を見る会』の招待者名簿の取り扱いをめぐる菅義偉官房長官の説明が揺れている。ずさんな扱いとなった理由について民主党政権時代から『漫然と引き継がれていた』と責任転嫁をするかのような言いぶりになった。一方で、担当閣僚としての自らの責任などは、答えをはぐらかす態度を続けている」(本文引用)。民主党政権の11、12年度は東日本大地震・東京電力福島第1原発事故や北朝鮮のミサイル問題への対応などで「桜」は中止されている。記者会見で、前提条件が違い同列視できないと指摘され、菅氏答弁はまるっきり主観の迷宮に隠れてこそっと逃げるしかなかった。「民主党政権では」という「最後の切り札」は神通力も何もないガキの言い逃れに堕している。なんだったら民主党政権時代の首相みんな出て来て答弁したらいい。安倍首相も出席して、どれだけ自己の正当性を述べられるか、競い合ったらいい。もちろん各人の答弁をすべて全国にテレビ放送すべきだ。ついでだから野党時代の自民党が民主党政権閣僚に向けて大音声で浴びせる、ヤジの範疇を超えた罵声の映像も、どこかに残っているはずだから、参考資料として流したら絶大な意味があるはず。安倍氏が首相答弁席に近づいて面前でがなりたてる様子など、隠さないでやってほしいものだ。
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2020年01月15日

成長幻想にしがみつく硬直経済ではないもの

15面「多事奏論」は「ちらつくバブルの記憶 成長幻想 手放すとき」の表題。まずは30年前の1990年1月の大発会で、大手証券会社が浮かれに浮かれ、今年は4万5千円、いや5万円と強気を競っていたが、株価が4割も下落。翌年から地価も急落、バブル崩壊が始まった。それと今年の最高値予想2万7千円と強気が報じられる様を対比して、「どこかで見たことのある光景」「あれから30年、その間、政府はこれでもかと財政出動を繰り返した。日本銀行は超金融緩和にのめり込み、新たなバブルを生み出そうとしている」「通底するのは『成長』へのこだわりである。まるでそれが国家の存在理由、企業の永遠の真理とでも言わんばかりに」(本文引用)と論をつなげ、レーガノミクスやサッチャリズムの新自由主義は、低成長を無理に転換させようとした徒花に過ぎないとする。そこから先は難しい未来予測に進み、直線的上昇が無限に続くはずもなく、これからは螺旋状に回り続けると語る識者に対し、記事の筆者は「私たちの社会が資本主義にどっぷり浸かっている現実が気になった。それでは成長を前提としている資本主義が持たなくなってしまうのではなかろうか」(この問いに識者は)「資本主義は簡単に廃れません。成長が終わった後の資本主義というものも十分ありうる」(それを受けた筆者は結論する)「低成長、ゼロ成長のもとでの『新しい資本主義』を早く構想しないといけない」(本文引用)。で、ブログ主は考えた。レーガノミクスやサッチャリズムの後、成長信仰にしがみつく資本主義は失敗を乗り越えようと、1世紀分以上の歴史の後退を謀ろうとしていないか、と。庶民から可能な限り搾り取り、極端な耐乏生活に追い込んで、分捕ったすべてを資本主義の再建に注ぎ込むという目論見が進んでいないか、と。行き着く先はもちろん戦争による世界秩序の破壊と、選ばれたわずかな資本家たちの独占的集中による新秩序の確立。「低成長、ゼロ成長のもとでの『新しい資本主義』」というのは、まさにそんな目論見に対する、徹底的に奪われる運命にさらされている側の抵抗として提出されようとしているのではないか、と。
昨年11月24日当ブログ「教条主義に対抗する意志」で、意味をよく理解できないままケインズ左派について触れた。先の記事中で識者が「これからの社会はらせん状に回り続けるイメージで動いていくのではないか」(本文引用)と言うのにはブログ主的に首をかしげた。直線とらせんは、ともに上昇するイメージだ。もしや最終的な行き先ではなく過渡的なイメージか、などと思ったりするが、それは現状の矛盾の修正か、抵抗するものたちとのせめぎ合いによる過程を言うのか、勉強不足の身ではよくわからない。しかし、記事の筆者が言う「低成長、ゼロ成長のもとでの『新しい資本主義』」の明確な構想が現れるまでの時間は意外に遠いのかもしれない。だとしたら過渡的に「らせん状のイメージ」はあり得るかも、と思う。どちらにしても、これからの世代は長い苦難を背負うことになる。たとえば「持続可能な開発目標(SDGs)」について批判的言説がみられる昨今。国連が呼びかけている小規模・家族農業への支援を国際社会に呼びかけた「家族農業の10年」という動きは、これまでにもすでに世界各地、さらに日本でもかなり以前から工夫され、改良されて根付きつつある。それはまさに「らせん状のイメージ」で、ブログ主の不正確な個人的記憶をたどると武者小路実篤の「新しき村」運動にたどり着く。その後の様々な動きは紆余曲折を繰り返しながら発展し、いま具体的な姿を地域に浮かび上がらせている。これは一つの対案たりうる。たとえSDGsが成長神話を支えとする資本に食い荒らされようとも、積極的に対抗する手段となり得る。らせん状ループから抜け出て、「新しい共同体」の出現を可能ならしめる萌芽となり得る。旧弊な村落共同体の衰退に取って代わる存在たりうる気がする。「成長経済幻想」への明確な意志を形成する数世代かの努力がらせん状に展開されることが必要だけれど、すでに希望はある。
☆「『新しき村』100年続いた理由 「村人」希望いるのに増やせない理由」withnews18年11月27日
https://withnews.jp/article/f0181127000qq000000000000000W0ae10101qq000018362A
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2020年01月14日

経験を蓄積する習慣を持たない運動は

26面に「MOX燃料 初の取り出し 伊方原発 使用済み 行き先未定」の記事。読んでいて、「使用済み」とはいかなる状態のことか、ふと考えてしまった。使用済み核燃料が冷却プールで「即発臨界」を起こして爆発した可能性が、福島第一原発事故で指摘された。公式発表は水素爆発と片付けているが、ブログ主は今もよくわからない。1号機と3号機の爆発の仕方が違う。「同じ水素爆発なのにどうして違うの?」という疑問が残り続けている。それと同じことで、「使用済み」なのになんで即発臨界で核爆発するのか、よくわからない。うっすらぼんやりの記憶の糸をたどると、もしかしたらあれかな、これかな、という根拠が脳内をよぎるが、いろんなことがスルスルとつながってひとつのストーリーになる気配がない。そこで気がつく。年月とは過酷なもので、素人判断でわかっていたつもりのものがほぼ忘却の彼方。年齢がそれに輪をかけ、記憶の希薄さは目を覆わんばかりの惨状を呈している。これはいけない。もう一度じっくり勉強し直そう。というわけで、26面の記事について本日はペンディング。でも、勉強し直して半年も経つと同じことを思うというのが、老化の悲しい現実。周囲を見渡すと、ブログ主より若いのに似たような状況に至っている人たちがいるんだから仕方ないのかな、なんて気休めにならないことを言っている今日この頃。それでも、単純に「誰かがこう言っている」と無根拠に自己の主張を正当化する愚だけは避けたい。年月が経つと、こういった手合いも多くなっているのを痛感するが故に。
1面には「秋元議員きょう再逮捕 収賄容疑 総額約700万円に」がある。本日の1面はいささか散漫で、トップは「ドローン サイバー対策強化 国産機開発政府後押し 市場の大半が中国製 懸念し新法案」。その下に「米軍駐留の基地に攻撃 イラク 親イラン勢力が報復か」があり、真ん中に「大人、点火!」と題して成人の日のにこやかな晴れ姿が大写しになっていて、気が抜ける。普通に考えて「秋元議員」がトップ。「基地攻撃」が次の記事で、1面はそれでいっぱいになってもいいはず。「ドローン」は他の面で充分じゃないか、と思った。とりあえず「基地攻撃」から始めると、これは2面に詳細記事があり、記事の編集者は最も重要なものと位置付けているのか、と推察。1面で気になったのは「グリーン・ゾーン」に打ち込まれた「ロケット弾」の記述。昨日まで「弾道ミサイル」と呼ばれていたもののことか。政治情勢が変わると同じものがずいぶん違ってくる。海外ではどう報じているか。翻訳に恣意的な意図が挟まる可能性があるので、原文で読まないとわからないだろうな、と思う。2面は「『報復の連鎖』不安」として、「シーア派の三日月」地帯でうごめく親イラン勢力の思惑と、トランプ政権の「場当たり外交」を並列し、やや「親イラン勢力」の方に懸念の重点を置いた書き方になっている。気になるのは、7面「イランデモ 反体制の様相 2千人超参加 革命防衛隊批判も」と「イランを批判『抑圧された一人』女性初メダリスト、亡命意思」で、これは昨日の1面「イラン 反体制デモ再燃 旅客機撃墜めぐり批判」との重なりを感じさせる。「米国はデモ隊を支持する姿勢を打ち出し、イランに揺さぶりをかけている」「大統領は11日、『イランの人々よ。私は大統領就任の当初から、あなたがたとともに立ってきた』とツイッターに投稿」(13日記事)とある。情勢は沈静化とは程遠く、水面下では何かが蠢いている。同じ13日3面「イラン、国内収拾に失敗 旅客機撃墜 デモ、全土に拡大も 米、デモあおる発信」。一方的に核合意から離脱したトランプ政権が経済制裁を発動し、イラン経済は困窮を極めている。それに市民の不満が募り、反政府デモが拡大している、という。なるほど、米によるソレイマニ司令官暗殺は、その動きに重なるように実行されたわけだ。経済制裁は戦争の一形態。内部で呼応する勢力が動き出すように画策する。イラン革命の経過を考えると、米に後押しされた王制派がCIAに支援されて再登場の機会を伺う流れもありうる。いつもの米の薄暗い裏面史がうかがえる。要警戒!
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2020年01月13日

泥舟に乗らない生き方の模索が必要

1面トップは「日米安保の現在地」として「日米同盟 新たな試練直面 引いていく米 台頭する中国」のタイトル。冒頭に河野太郎防衛相の言葉がある。「世界の主要なエネルギーの供給源である中東地域で、日本関係船舶の航行の安全を確保することは非常に重要です」(本文引用)。過去には原発への厳しい視線を評価して、ブログでいろいろ書いたことがある。その時の印象と現在の姿勢の違いをどう解釈すべきか、簡単に「そりゃあ自民党だもん」なんてすっぱり切って捨てても詮無いこと。人の評価をあっちからこっちへクルクル転換したり、その逆に心を入れ替えても信用せずに責めまくるのも、どちらもブログ主的に同意できない。ともあれ、エネルギー問題を背景に、彼の胸中では、原発と石油はなんらかの彼的合理性を前提とした組み立てがあるのだろう。その立場が吉と出るか凶と出るか、それは彼の思考の赴くまま。しばらくは批判的に見るしかないが、原発では過去の信念を封印しつつ、じっと腹の底に何かを収めていてほしいと願うだけ。最も必要な時に、必要な姿で動く意志が残っているなら、その時は歓迎するのもやぶさかでない。いまはとにかく期待する気はない。こんなふうに生きる人もいるんだなあと、若干あきれているだけだ。と、話を元に戻して、今日のトップ記事はいささか「なんだこりゃ」の感が強い。テーマが「日米安保の現在地」というだけあって、軍事面からみた政治が語られている。記事の背後に「38度線南下論」の影を感じたが、当ブログでこれに触れたのは18年6月9日付「2020年以降の近未来予測が緊急に必要だ」が最初。元のロイター記事は、以下のところにある。米朝首脳会談をめぐるロイターの結論は「北朝鮮による脅威が減少し、検証可能な形で信頼関係が醸成された場合には、米韓の間でこうした議題が浮上する可能性はある」(本文引用)の「こうした議題」とは38度線が対馬海峡まで南下してくること。背景には「中立化された朝鮮半島は、長期的には中国の勢力圏に落ちざるを得ない」(本文引用)との考えがある。今日の1面トップ記事と、何かが結びついてきた気がする。そういえば、今回の中東発第3次世界大戦危機では、韓国は米の派兵要請に対し、慎重姿勢を崩さないでいる。
☆「アングル:在韓米軍撤退におびえる日本、『最前線国家』の現実味」ロイター2018年6月5日
https://jp.reuters.com/article/japan-skorea-us-troops-idJPKCN1J10KY
2面3面と「日米安保の現在地」の特集が続くが、2面の添付イラストによるGDPと軍事費の米・中・日比較をみると、いまさら背伸びしても追いつかない現実を知るばかり。没落の一途をたどるこの国が急速に肩を並べるには、国民から絞りに絞った財を全部軍事費に回すしかない。たしかに現在の国家政策はその意図をあからさまにしているが、あまりの露骨さゆえか、庶民感覚では「朝起きたその時がこの世の最低レベル」といった認識にすがるしかない毎日。「最低レベル」は毎日更新され、我慢の日々が続く。CSで山本五十六の生涯を綴ったドラマを見たとき、威風堂々たる帝国海軍軍船団の勇姿を見て思ったものだ。当時の国民はこれを支えるために自らの血肉を拠出し続けたのか、と。2面イラストに示された彼我の差を思うと、我らはこれから莫大な血肉を拠出せねばならないだろう。毎日ほんの少しずつ削られていく我が身。痛みが最低限に抑えられる巧妙さ。国内をその巧妙な手口で懐柔しても、外に向けてそんなわけにはいかない。以下の記事には日本が輸出規制している高純度フッ化水素を、肝心の日本企業が韓国に輸出したとある。これが某氏が言っていた「短期は勝利、長期は敗北」の中身なのか。日本経済にブーメランとして戻ってきたとしたら、いよいよこの国の先行きは危ない。懸命な庶民は泥舟に乗らないで、うまく生きよう!
☆「[社説]結局、自分の足の甲を踏んだ安倍政権の輸出規制6カ月」ハンギョレ新聞1月13日
http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/35452.html
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2020年01月12日

地方政策作りに取り掛からないと遅れる

イランがウクライナ機撃墜を認めたとか、首相が緊迫の中東へ出発とか、自衛隊機も出発とか、いろんな記事があるが、なぜか緊張感がない。報道がすぐマンネリ化する感覚。教科書的匂いが紙面から漂う。今朝は「こんなのでオリンピックになったらどんな紙面になるのかね」と我が家で会話したが、五輪一色の紙面なんぞ想定するだけでも寒気がする。昨日の当ブログ記事を見て、自身が「浅い読みをしていたなあ」と慨嘆したのは、以下の記事を読んでから。昨日のブログは「『桜』名簿の扱い違法 菅長官、一転認める」を、いま確認できる最新の情報として書いた。いつもの官僚の忖度で片付ける算段が、深掘りできる現状の最深度と思っていたのだが、なんのなんの、さらに深掘りした記事があったからびっくり。「桜」の会は公金を湯水のごとく支出して、あからさまに自民党総裁たる首相の利益追究のために行われたという見方が、引用したらブログが溢れかえってしまうくらい克明に記されている。総裁選における石破蹴落とし作戦の重要な一貫になっていたことの経過が詳しいだけではない。「問題なのは、『桜を見る会』と研修会の開催日をどうやって決めたのか」「しんぶん赤旗によると、この研修会を取り仕切ったのは総裁選で安倍陣営の事務局長を務めた、当時自民党幹事長代行だった萩生田光一文科相。萩生田氏は自身のブログで『桜を見る会』開催日の決め方について、〈毎年、総理官邸と幹事長室で開催日を調整する〉(2019年4月19日付)と綴っている」(本文引用)。これが事実なら、官僚が関わっている割合は限りなく少ない。「ほんとかよ」と目を剥いてしまうほどの大暴露か。公文書など最初から存在しなかった。シュレッダーもただの言い訳に過ぎなかった。PCバックアップなんてのも端っからウソだったのか。まだ可能性でしかないが、間違いなく事実なら大規模な犯罪行為じゃないか。この疑惑を晴らすには、シブシブでも公文書の存在を明らかにするしかない。それ以外で潔白を証明する方法はない。でも、潔白を証明することが次の罪の存在を証してしまう。政権はいま、そんな悪循環の中に陥っている。少なくとも世論や検察を掌握して罪に問われる可能性を完全に消し去っておかない限り、首相は権力の座から降りられなくなっている・・・かもしれない。だからこそ、予算委を徹底的に逃げまわる。此の期に及んで「改憲改憲」とオウムのように繰り返す。そう言い続けないと強固な支持層から見放され、救いようのない孤独地獄に陥ってしまう。哀れの一語に尽きると言うしかない状況か。極北の政治を見る気がして他人事じゃなくちょびっと寒かった今朝。
☆「『桜を見る会』報道が消えた裏で“ヤバい不正”が次々発覚! 安倍首相が招待枠を総裁選運動に利用、名簿破棄でも『違法手続き』」リテラ1月11日
https://lite-ra.com/2020/01/post-5200.html
「専守防衛」の原則を捨てて遠い海外へ派兵する。「予算委」から逃亡し、「閣議決定」で国会を無視して政治を推し進める勝手型「緊急事態条項」発令。「情報統制」でどんな不祥事ももみ消し自在。強引にやるほど国民は従順になる。野党は無力。だからなんでもやり放題。なにを言ってもなにをやっても、責任を取らなくていい。政治をやる面々にはこれ以上ないくらい美味しい時代となった。これを突破する方策などあるのだろうか。ひとえにこんな政治の自滅を願うしかないのだろうか。3面「庚子の年の首相準備マニュアル」には、示唆的5項目が列記されている。なかでも重要と思ったのは「1)政権準備より政策準備 5)中間層をつかみ土俵に引き込め」の2点。地方の荒廃が濃厚になっているいま、この中身を煮詰めずに政権奪取を目指したって成功しないと思わざるを得ない。巷では立憲が、国民民主が、連合が、れいわがなどなど、合従連衡的議論が沸騰中だが、地方に目を向ける政策論議があまりにも少ない。地方における中間層とはなにか。そのことから始めないと民主党政権末期みたいな結末が再来するだけだ。政策づくりに苦手感を持っては一歩も前進できない。頭を寄せ合って、いまこそ綿密に論じようぜ!
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2020年01月11日

本日は出かけるので大急ぎで書く

1面トップ「『桜』名簿の扱い違法 菅長官、一転認める」中見出し「『公文書隠蔽・廃棄』の様相」はあんまりでかくない記事。「菅義偉官房長官は10日の閣議後会見で、『桜を見る会』の2013〜17年度の5年分の招待者名簿の取り扱いで、公文書管理法違反があったことを認めた。同法8条が定める廃棄前に必要な首相の同意手続きを取っていなかったことも明らかにした」(本文引用)。管理簿にも廃棄簿にも記載なし。首相の同意さえ得ていない、究極の手前勝手の行為だそうである。忖度か不注意か、とりあえず責任問題にする考えはないとか。17年度までの文書は「誰も指示していないのに、誰かが勝手にやっちまった。もう探してもないから再調査しない。これからこんなこといないように気をつける」というので、18〜19年はどうなったかと思えば、なんと18年4月以降は招待者名簿の保存期間が1年未満になったんだと。つまり第2次内閣以降の全期間で、最初の5年間は係の者が勝手に廃棄、「桜」追及が始まるとただちに保存期間を短縮して、全期間そそくさと廃棄する結果となった。なんとも話の続き方が胡散臭い。「民主党政権でもやっていた」という、いつもの言い訳の手口が追及の初期にあったが、いまあんまり聞かなくなった。鳩山由紀夫氏が「ぼくちゃん、国会に出席して証言するよ」なんて言われたら、首相に波及して逆効果だからか。自分の在任期間中の文書は07年の第1次内閣分以外は全部廃棄したが、本音は残っている過去全部を破棄してしまいたいんだろうな。「真相究明のカギとなる招待者名簿について、政府は『第2次安倍政権以降の招待者名簿はすべて廃棄済み』と説明し、再調査しようとしていない」(本文引用)とか。
3面に「「桜』名簿 公文書扱いされず 管理・廃棄簿記載なし■廃棄前の同意手続きなし」中見出し「違法行為の処分 菅氏触れず」がある。これまでは「ルールに基づき適切に保存・廃棄」(本文引用)と説明していたのが、一転「知らないまに勝手に廃棄しちまった」「でも、もうないから、再調査しないんだもん」と言い訳する。察するところ、「年が明ければ国民は(バカだから)すぐ忘れてしまうさ」という頭でいるとしか思えない。いやいや、追い詰められてボロが出てきていることも否めない。管理簿や廃棄簿へ記載せず、首相の同意も得なかったというルール無視。これが本当なら首相の意向が浸透しすぎて、「決済しないでもおんなじ。めんどうだからすみやかに、やっちまえ」という空気が蔓延している証拠でもある。でなければ、「またぞろトカゲの尻尾切りされるのか」と、官僚内部に怨嗟の声が渦巻いているんじゃなかろうか。「ルールを無視して公文書を管理していたことを1週間で3度も認める異常な事態に陥っている」(本文引用)。しかも、名簿が本当に存在しないのか、改めて調べる気もない。首相に至っては、オーナー商法が指摘されているジャパンライフの元会長の招待を記者に問われ、名前もわかっていて本人が招待状を公表し、企業の宣伝に使っているにも関わらず、「招待者については個人に関する情報であるため、回答を差し控えている」(本文引用)などと御託を並べる。「個人に関する情報」で明らかにしたいのは「首相枠」であるかどうかだけで、元会長についての情報はすでにこれ以上不要なほど明らかになっている。それでも権力の座にしがみつく。「改憲改憲」などと繰り返す。嘘も百万遍つけばホントになる、というが、まだ百万遍までいっていない。ホントになるまで頑張るぞ、と言いたいのだろうか。
ところで、イラン情勢の緊迫が一時的に緩んだような現在だが、中東訪問しようとしていた首相は弾道ミサイル着弾を受けて、危なくなったので「訪問は一時中断」することにした。そして、イランと米の首脳がエスカレートしないよう配慮したとみたら、すぐに中東訪問を再開する意向を表明した。不動の信念だったのは海自派遣の決定だけ。我が身が危なくなったらすぐ尻尾を巻くが、自分のことでなければ「固い信念」「あらゆる困難なにするものぞ」というわけか。一触即発で、「調査・研究」なんてすぐに消し飛んでしまうような危険があるというのに、平気な顔なんだからなあ。いま行くよりも、戦火をくぐって出かけて和平を勝ち取る方が、よほど積極的平和主義じゃないのかね。リーダーとしてのアピール性高いと思うんだけどね。
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2020年01月10日

勝手に振り上げたコブシがカユイ

1面トップに「米・イラン 全面衝突を回避 トランプ氏、軍事報復せず イランもシグナル」がある。とりあえず一時的沈静化に向かうか。今回は、米が勝手に始めた危機だったが、「イラン側が意図的に、米側に被害が出ることを避けたフシもある。イラクには事前に攻撃を通知しており、米側にも伝わっていた」「米情報機関は偵察衛星やイラク側からの情報をもとに、標的となった基地を事前に特定し、駐留する米兵らを防空壕などに避難させる指示が出されていた」(本文引用)というわけでとりあえず危機は回避されたが、でも、安心してはいけない。2面「米・イラン 緊張なお 『危機また訪れる』専門家 武装組織の偶発的衝突も」と「司令官殺害の根拠 米国でも疑問の声」では、イランの激しい反発はトランプ氏にとって予想外だったとある。もともとやらでもいい核合意からの離脱と経済制裁、そして司令官殺害に至る全行程が、今回のような事態を招いたことは明白だ。沈静化したのは司令官殺害に対するイラン政府の反発だけで、イラン国民の憤りには多分なんの変化もなく、核合意離脱以来の米の振る舞いが改められる様子もない。逆に米はイランを再び交渉のテーブルにつかせようと、新たな経済制裁を科すつもりでいるという。いまも横柄な顔をしてコブシを振り上げたままでいるのだから、米とイランの関係はトランプ主導で始まった出来事の振り出しへ戻ったに過ぎない。このあと最初に振り上げたコブシをそのままに、イラン内部の不安定さを誘発させるのが米の常のやり方で、経済制裁は武器を行使しない戦争の一形態。米シンクタンクの専門家いわく。「制裁解除など現実に即した交渉を進めない限り、危機はまたすぐに訪れる」(本文引用)。それと関連するかどうか、以下のような記事がある。「ウクライナの旅客機がイランの首都テヘラン付近で墜落した事故に関し、米主要メディアは9日、イランがミサイルで撃墜した可能性が高いとの米政府の分析を一斉に報じた。イラン側はミサイルによる撃墜を否定しており、ウクライナ機の墜落事故が米イラン対立の新たな火種になる恐れが浮上してきた」(本文引用)。まだ緊張は続く。
☆「ウクライナ機、イランがミサイルで撃墜か 米当局分析」日本経済新聞1月10日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54246090Q0A110C2000000/?n_cid=NMAIL007_20200110_A
4面「自衛隊派遣準備が本格化 河野防衛相 米イラン衝突『起きぬ』」には、政府は自衛隊を中東海域に派遣する方針を堅持し準備を進めている、とあり、アベシ談「日本はすべての当事者に対して、自制的な対応を強く求めてきた」スガシ談「トランプ氏が軍事力を行使したくないと述べていることは、地域の緊張緩和に資する」外務省幹部談「米イランともに衝突は望んでおらず、これで一区切りだろう」(というわけで)「こうした状況を踏まえ、首相は予定通り11日から中東のサウジアラビアなどを訪問する方向で調整している」(本文引用)らしい。外交巧者の演出もいよいよ神がかってきて、アベシ主導で世界に平和が訪れた・・・みたいな宣伝は国内だけにしておいた方がいい。訪問予定はサウジ、UAE、オマーンで、日程は11〜15日という。またなにかあったらどうするんだろう。まさか、再び中止とかいうことになるのかな。コーノシは「米イランの軍事衝突が起きた場合の対応を問われ、『そのようなことは起きないだろう』と否定した」(本文引用)というが、国会審議なしの「閣議決定」がどんな結果を生むか、やたら楽観しているのがかえって気になる。石油の中東依存に不安があるなら、いくらでも対応策はある。当ブログで以下の記事を紹介したのは昨年6月26日。海外備蓄基地を増やすとか、ベネズエラから輸入とか、ロシアから天然ガスパイプラインを引くなどのほうが、軍事力誇示よりよほど楽なはずなんだけど・・・。
☆「我が国の石油・石油ガス備蓄」独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構
http://www.jogmec.go.jp/library/stockpiling_oil_003.html?fbclid=IwAR24EIjpvqbzTbZwyPJmZkEfA_o5sjpyOwCQwk1SCNRvhq3WKZKd9lL-EXU
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2020年01月09日

流動する時代の荒波に流されないためには

1面トップが「イラン、米軍拠点に報復 駐留地に弾道ミサイル イラク トランプ氏声明へ」で、「桜を見る会」も「IR疑獄」もかき消すようになくなったか、と思いきや、「IR」がかろうじて29面に載っていた。逮捕されている秋元司氏のほか「5人」のうちの一人の話。だんだんボロが出てきつつあるのはわかったが、「桜」はどこへいったやら。イラン情勢の緊迫はもちろん頭から消したらいけないけれど、野党は流されちゃいけないね。3面に「自衛隊員ら懸念の声 防衛省幹部『年末と情勢変わった』」の記事がある。緊張緩和に向けて外交努力を尽くすが、自衛隊派遣は予定通りとか。外務省は米など関係国と連絡をとって情報収集中。同盟国と友好国(米とイラン)両方に配慮というが、調査・研究などと銘打つ軍事介入を図りながらもう片方に自制を促すなど、「両方配慮」はかなりあやしい。首相としては国内の不安定さが雲散霧消して、「してやったり」とほくそ笑んでいるはず。今日の株価は昨日の大下落から一転、また大幅上昇中。全面戦争への懸念がいちおう薄くなったからという見方らしいが、ここで思い出すのは、かつてとある経済界の大物氏が「そろそろどこかで戦争でも起こってくれないと、日本経済が」と概略おっしゃったこと。「わっはっは!」と不穏な笑い声が続いたかどうか。現在の日本経済は国策がいっしょうけんめい支えてもジリ貧を隠せない。ついに自立できる足腰を失って、オンブに抱っこでお国の首や背中に抱きつくみっともなさ。最後の手段たる「戦争依存型経済」にじわじわ傾斜していく様子が丸見えだ。戦前の「世界に冠たる大軍事国家」はどうして形成されたのか思いだそう。ものすごい軍事力を誇る一方で国民の生活は、必ずしも潤ってはなかった。いま国が目指すのは、同じように国民を絞り上げ、掠め取った富のすべてを軍事国家化のために投入すること。そんな目論見は、改憲を経なくても、実体として完成直前に迫っている。イラン情勢は、彼らが望む方向に進めば、まさに「ワイマール憲法に学べ」が結実する絶好のチャンスというべきか。少なくともスキャンダルまみれの政権末期を乗り越えて「院政」を敷く絶好の花道になるかもしれない。そんな思惑に対抗する方法はあるか。熟考を要する時期にあると痛感する。
トランプがトランプのカードを操るごとく世界を操る。以下の記事をどう読むべきか。「米国防総省によると、イランは8日にイラク中西部アンバル州のアサド空軍基地と北部アルビルの基地を弾道ミサイルで攻撃した。トランプ氏はこの攻撃による米国の死傷者が出なかったと明らかにした。『イランが身を引いているようだ』とも語り、イランがこれ以上の事態悪化を望んでいないとの見方を示した」(本文引用)ということは逆に、イランの軍事的な判断力の正確さ、周到さを感じさせる。また、国内に目を転じると、9面週刊誌広告に「安倍『もう疲れた』9・7退陣表明 2020政変 カジノ捜査キーマンの結婚式“主賓”は菅長官 ▼安倍『最後の組閣で処遇する』大臣にした“兄貴分”の実名 ▼昭恵夫人がライバル心『あの人の連続記録は抜いてほしい』 ▼菅は河野太郎擁立で岸田潰し石破に接近する野党幹部 ▼政治資金で不倫進次郎は雲隠れポスター疑惑に新証言」の記事がある。この週刊誌の報道が世を騒がすことは度々あるので、真偽はどうか、ちょいとばかり興味津々。たぶん、複数の流れを予測して、各々の可能性を頭に入れておく必要があるのだろう。個人の力を超えて考えることのシンドさを感じる今日この頃。個人を確立する自立的作業が育っていないこの国では、だれもが「自立」の意味をとか身損ねていて、ブログ主自身ホントきつい作業だと思うばかり。世界情勢から国内、そして地方の具体的事象に至るまで、世の流れに揺さぶられて短い視野で動き回るのでなく、資料収集から分析・研究などすべてにわたる正味の議論ができる環境が欲しいと思う今日この頃。
☆「トランプ氏、軍事力行使望まず 対イラン追加制裁表明」日本経済新聞1月9日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54192930Z00C20A1000000/?n_cid=NMAIL007_20200109_A
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2020年01月08日

あっという間に戦火が拡大していく

3面「イラン 強まる報復論」中見出し「米国防総省をテロ組織に指定」「米軍、イラク撤退『文書』巡り混乱」「『今世紀最大級の緊張』国連事務総長」。重要な内容ばかりなのに、なぜかあるべき緊張感からは遠い。イラン国会が米国防総省をテロ組織とし、殺害に関与した米兵をテロリストと指定。革命防衛隊「コッズ部隊」に2億ユーロ支出決定。イラクでは6日、議会の決定を受けて首相が米軍撤退に向けた協力を米側に要請。米軍からはフライングか、撤退を通知する文書が出回り、直後に米国防総省が否定。米のイラク侵攻開始は03年3月。17年も戦乱の続くイラクで、近隣諸国はもちろん、米兵にも厭戦気分が広がっている。もしや司令官殺害の無人機操縦は米本土から行われたか。ハリウッド映画「ドローン・オブ・ウォー」で描かれたストーリーが現実となっている。トランプ政権は国連安保理会合へ出席しようとしたイランのザリフ首相にビザ発行拒否。グテーレス国連事務総長は「地政学的な緊張が今世紀最大レベルに達している」(本文引用)と声明。アラブの反米感情は高まり、米軍基地などへのロケット弾攻撃が激しくなってきた。「米国の関連施設を直撃すれば、情勢のさらなる悪化は避けられない」(本文引用)と言ってる間に、弾道ミサイル攻撃の報が!
4面の「中東派遣予定通り 菅氏表明 日程変更せず」では、河野防衛大臣が「『(派遣方針の)閣議決定の時は、米国とイランの緊張がここまで高まっていなかった』と認めつつ、『現時点で閣議決定を変更するには至っていない』と述べた」(本文引用)とある。改めて時系列をおさらいすると、「12月20日ロウハニ会談。翌21日トランプ電話会談。27日米民間人死亡事件。同日、海自の中東派遣閣議決定。31日、米は750人増派を発表。1月3日イラン司令官殺害事件」で、ベトナム戦争の推移を記憶していれば、米がこの事態をつくっている、というのがシロウトでもわかる。日本政府だってそのくらいは推測できるはず。逆に、推測して閣議決定を急いだのか、とシロウトは邪推する。昨日の首相は、まだまだ続投したそうな気配を見せる。足元に火がついているのにそ知らぬ顔というのが怖い。1面の「桜を見る会 廃棄記録なし 名簿5年分 指針違反」には、ついに決定的な法違反が明るみに出た可能性大。「菅義偉官房長官は7日の記者会見で、内閣府が『桜を見る会』2013〜17年度の5年間分の招待者名簿の廃棄記録を残していないことを明らかにした。政府の定めたガイドラインに違反するだけでなく、繰り返し主張してきた『廃棄した』ことを裏付ける証拠文書すら残していないことになる」(本文引用)。菅長官の言いたいのはいつもの通り記載ミスした担当者の責任、との一点に尽きる。「菅氏が廃棄記録がないことを認めたことを受け、記者団は『名簿が存在する可能性がある』として再調査の意向を尋ねたが」「『「廃棄した」というのであればないと思っている』と述べ」(た)「公文書管理法第8条」(は)「保存期間満了後の行政文書を廃棄する際に首相の同意を必要とする」(したがって)「廃棄簿への記載がないということは義務付けられている廃棄の審査を経ていなかったとしか思えない」(本文引用)ということになるらしい。もはや屁理屈で逃げ切ろうとする意図しか見えない。以下のような事実も発覚している。入札前に委託業者と打ち合わせしていたとは、オヌシらずぶずぶの悪じゃのう。まともに議会(国民)と向き合えず、もはや配慮もなく自分勝手にしか振る舞えない。品格も何も失ったものたちが、寄ってたかって政治を操る。そんなんで国民の生死まで弄るなんて危険すぎる。と言っている間に、首相は予定していた中東訪問を取りやめたという。「この忙しい時に、うるさい」と断られたんじゃないか。それでも護衛艦は戦火の真っ只中へ送られることになる。この国のトップの勝手な判断で!
☆「内閣府、『桜を見る会』入札公告前に委託業者に日程伝え打ち合わせ」毎日新聞1月7日
https://mainichi.jp/articles/20200106/k00/00m/040/296000c.amp?__twitter_impression=true&fbclid=IwAR2tMFR8NJMc__7aXE0cgKrIuE2DlJeW2F1Hi6Mb90nNk4WdP3byjG39Jrg
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2020年01月07日

たとえ出遅れていても焦らずやるしかない

12面「社説」の「首相年頭会見 『説明』軽視、今年もか」に注目。冒頭で「政権の取り組みのアピールや自らが意欲を示す改憲については滔々と語る一方、『桜を見る会』をめぐる質問にはほとんど答えない。説明責任に真摯に向き合おうとしない安倍首相の姿勢は、年が改まっても変わっていない」(本文引用)とある。今年の「最大のチャレンジ」はオリ・パラと全世代型社会保障の実現と胸を張るが、その内容たるや、オリ・パラは当初の7300億円が3兆円を超える成金・カネまみれ。JOC前会長はフランス捜査当局に五輪招致をめぐる贈収賄疑惑で訴追されるなどもあって、首相の好きな「真摯」とは程遠い状況のまま。全世代型社会保障の実現なんて言葉だけ。消費税増税で企業へ振り分けた残りを使ってもこれだけマイナスの影響が続いたら、企業への恩恵すら焼け石に水。ましてや全世代型社会保障はすでに「絵に描いた餅」状態。そんな失点を解消しようにも、「外交巧者」の謳い文句はどこへやら。米の仕掛けた対イラン撹乱作戦が宣戦布告なき第3次世界大戦の勃発を懸念する段階に突入したいま、「日本ならではの外交」なんていう口癖の格好付けだけではどうにもならない袋小路。緊急事態への非常対応を閣議決定という「緊急事態条項」の真似事で実施。護衛艦が被害を受けたらトランプに続く「反撃」をさらなる「閣議決定」で押し通し、いよいよ(改憲前に)「実態はすでに緊急事態条項」というところまで突き進む算段か。まさかのまさか、「緊急事態」を演出する中で国民の敵愾心を煽り、「改憲」まで突き進むか。ゴルフ三昧はそんな緊張に対する彼流の構えなのかもしれない。それゆえ中東海域への自衛隊派遣に平然と固執して見せたのかも。「改憲への国民的意識の高まり」も、今ではなくイラン情勢の激変でかなり早い時期に爆発的に高まると見ているのだとしたら、対する側が旧来の戦術でこれと向き合うのは、すべてに遅れを取る可能性がある。危機感はそれくらい切迫したものになっている。
1面に「『無制限濃縮』イランが宣言 司令官殺害受け決定」がある。イラン政府は米の暴挙に対して抑制的な姿勢を維持している。「保有するウランの『無制限濃縮』に着手すると宣言」(したが)「国際原子力機関(IAEA)の査察受け入れは継続するほか、具体的な開始時期は明示せず、国際的孤立を避けたい思惑も透ける」(本文引用)とある。一方で、「イランのジャムカラン・モスクには1月4日『凄惨な戦いに臨む意志』を示すジハードの赤旗が歴史上初めて掲揚された」との報道映像も世界に発信されている。日本はといえば、1週間を経ずして急激に移り変わっていく情勢を横目に、「日本ならではの外交」を粘り強く勧めるつもりでいる。どう粘り強く? 中東に自衛艦を派遣するのと同時に、今月中旬にサウジアラビア他の訪問を検討中とか。もちろんいますでに、ヨーロッパ各国も活発に動いている。したがって彼が外交巧者かどうかと関係なく、事態は進むべき方向へ進んでいる。1月4日当ブログ「1週間で事態が激変、あの人はゴルフ中」で、米からもイランからも「あんたはイラン」とニベもなくあしらわれたあの人だ。その他大勢にはなるだろうが、信頼性のある「外交」を展開できるかどうか、とても期待はできない。逆に、二股膏薬ならぬ本音を疑われ、揺さぶりをかけられる可能性もある。そんなとき、安保法制の拡張解釈で武器使用を手始めに世論の変化を読み取りながら、軍事行動をエスカレートさせていく目論見もありうる。国内的には、全国津々浦々に広がっている保守組織の末端を水面下で総点検し、強化に励み、世論を煽る道具として駆り立てていく。改憲はそんな流れの先に本気の姿を表す。衆院解散は世論の流れが、彼らが望む方向に変わったか否かを示す、リトマス試験紙になるに過ぎない。つまり、解散があった時には、すでに流れは決まっている。そんな結果を招かないための方法はあるか。少なくとも地方においては、地方に根ざす課題を明らかにして、保守組織に取り込まれた人々を切り離す努力を進める以外に有効な方法はない。すでに出遅れの感が強くとも、それをやりきることでしか光明を見出す方法はありえない。
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2020年01月06日

第3次世界大戦の足音が地球を揺るがす

7面「社説」の「米イラン緊張 報復の連鎖を避けよ」は、「この危機を直接引き起こしたのは、またも米国の唐突な行動である。イラン国民に広く知られる革命防衛隊の有力司令官を、空爆により殺害した」「国連事務総長は『新たな戦争に対応する余裕は今の世界にはない』と警告」「トランプ大統領は1年半前、イラン核合意から一方的に離脱し、経済制裁を再開した。そこから悪化した緊張関係が、今回の行動によって中東全体の緊迫へと一気に高まった」(空爆現場はイラクの首都で)「イラク首相は『主権の侵害だ』と反発」(米は3500人増派を決定)「反米感情を煽っているのは米国自身である」「真相がどうあれ、この人物(注:トランプ)が米軍の最高司令官を務めている危うさを改めて痛感」(本文引用)とある。中東全域で戦火が拡大してしまった場合、世界が大混乱に陥るのは間違いない。いつか極東をも巻き込む宣戦布告なき第3次世界大戦の勃発。そう考えると、発端はかなり前からあったとも言える。かろうじて保たれていた均衡が崩れたのはいつだっただろう。ひとつ思いつくとまたひとつ遡る過去に原因がみつかる。次々に仕掛けられる戦争の火種が、絶えることなく緊張を持続させてきた。そして爆発!
2015年2月9日当ブログ「<戦争の世紀>からの出口戦略が必要だ」には、「シリアと国境を接するトルコ南部キリスのシリア人避難所の高校で、男子高校生の9割近い280人が『ジハード(聖戦)に行く』と個別にシリアに戻り、死亡もしくは行方不明になっていることが避難所の高校教諭らの調査で分かった」と新聞を引用。「この避難所では、日本の高校1年生にあたる10年生から3年生にあたる12年生まで320人いた生徒たちが、いまは40人ほど。トルコにある10カ所余の避難所で行方不明の高校生は数千人規模に上るとの可能性が語られている」。「基本はポストアメリカ」「堕ちていくアメリカの置きどころを明示した<混沌後の安定>こそ、戦争の世紀を終わらせる最後の出口戦略になるのではないか、と思えてならない」と書く。今日の社説に戻ると、「その中東近海に自衛隊を派遣することを、安倍政権は先月に国会議論もしないまま決めた」「『有志連合』には加わらないとはいうものの、反米勢力からは米軍と一体とみなされても不思議ではない」(本文引用)との指摘があり、戦争へ突き進むのか、低迷する経済の活路を、戦争で活発化するハゲタカ経済に見出す算段か、どちらにしても危険極まりない企図がゴルフざんまいの日々の向こうに見える。ゴルフボールはまさに国民の姿そのもの。
戦争が出来る国であることは、戦争で儲かる国になることでもある。ただし、負けない限りの話。これだけ経済環境が荒んできた国にとって、具体的戦闘でなくとも、日々進歩し更新を要求される武器供給市場の存在は、長らく待望してきた有望な活力源。戦争が文明を発展させ、文化生活をより良くしていく原動力となる。そんな幻想が歴史を動かしてきたと言っても過言ではない。平時の経済活動は「平時」というタガのために不自由を強いるが、戦争経済は「戦時」の名の下に、無理難題をごり押しして突き進む。我らの身の回りで「戦争」がきっかけとなって生み出されたものの多さに驚くばかり。先の戦争でこの国はどれだけ多くの戦費を費やしてきたことか。軍艦、航空機、戦闘車両等々のすさまじいほどの威容が、それほど豊かでもないこの国にどうして確保できたのか。戦時を前提とした生き方を普通のものとして受け止める庶民の貧しくつつましい生活があった。搾り取られてもそれが前提の人生だったから、不満は積み上がらなかった。よく考えると、現在の政治が目指しているのは、まさにそんな状況なのだと認識せざるをえない。ギリギリを生きるだけで満足するまで人心を誘導する。かつてそんなふうに辛抱強かった国民を再現するために様々な施策を行い、徹底的に搾り取っていく。庶民は戦争でようよう息をつく国家の道具となり、生き死にまで操られる存在として、まさに軍艦や鉄砲の弾と同等の位置に落とし込められていくことに、喜びを見出すようになっていく。戦争経済は平時を好まない。平時が戦争で回される経済を壊すからだ。それゆえいつか人々は、平時を疎ましく思うようになる。
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2020年01月05日

750がもう3500で10000に迫る

1面左に「対イラン 米3500人増派へ 中東周辺国 広がる緊張」の記事がある。昨日のブログ「1週間で事態が激変、あの人はゴルフ中」で「3日の新聞7面に『米軍 中東に750人を増派へ バグダッドで米大使館襲撃』の記事があった」と書いたばかり。あっというまの750人から3500人(いや、詳しく記事を読むと、小刻みに増派している様子もあって、実際どのくらいなのか、ブログ主にはよくわからない)。時系列をおさらいしておくと、12月20日ロウハニ会談。翌21日トランプ電話会談。そして27日に米民間人死亡事件。その日に海自の中東派遣を閣議決定。31日に米は750人増派を発表。米によるイラン司令官殺害事件は1月3日。そして1月5日には米兵追加3500人。「イラクには、過激派組織『イスラム国』(IS)の掃討作戦で、約5千人の米軍部隊が駐留している」(本文引用)というから、すでに1万人になろうかという軍隊が派遣されることになる。ベトナム戦争の始まりを思い出す。手持ちの資料で探すと1961年6月16日「南ベトナムで初の米兵戦死」の記事があり、米の南ベトナム駐留軍事顧問団を685人に増員。南ベトナムで非常事態宣言が発令され、11月14日にはケネディ大統領が(いつのまにか千人になっていた)軍事顧問団を2年計画で1万6千人に増強すると決定。翌年2月にはすでに4千人、12月には1万人近く。63年はケネディ暗殺の年で、戦闘激化。64年8月2日、米のでっち上げトンキン湾事件が起こり、同月4日北爆開始。翌年にはB52が加わる大規模な戦争に突入していく。65年中旬の時点では米兵総員12万5千人。薄くなる記憶の中で、最終的には50万人を超える総力戦になったのではなかったかと思う。はじめはゆるゆると、そしてある瞬間から歯止めがかからなくなり、爆発的な戦力投入で抜き差しならない事態に突入していく。
当時はインターネットなどなかったから、状況がよく呑み込めなかったものの、とんでもないことが起こっているとの気分は共有できた。いまはどうだろう。事態の推移がすごく速い。しかも、日本の関わり方が当時とは比べものにならないくらい濃い。まさかの自衛隊員の犠牲とか、戦争そのものへの関わりが深くなり、抜き差しならない関係に落ち込んでいく可能性が、過去と比べること自体意味がないと思うほど大きくなっている。そんな可能性を秘めた緊張下にある現在、「調査・研究」などというとぼけた閣議決定の身軽さで、ロウハニ師にもトランプ氏にも腹の内を見透かされながら、護衛艦を激動の地へ派遣する。ここでいう閣議決定は、現行憲法下で強硬に発令された緊急事態条項の表現形。この重要な決定を、3面「トランプ氏『戦争も体制転換も求めない』 米、戦略見えぬイラン攻撃」中見出し「猛反発 読み違い」の記事関連で「中東情勢 具体的言及避ける 休暇の首相、4回目のゴルフ」として「昨年6月に米国との橋渡しを自負してイランを訪問した首相は12月28日から休暇に入り、ゴルフをしたのは4日で4回目。記者団に『おかげさまでゆっくりできました』と語った」「緊張する中東情勢について記者団から問われ、『今月、諸般の事情が許せば中東を訪問する準備を進めたいと思っている』とだけ述べた。政府は昨年末に自衛隊の中東派遣を閣議決定し、首相は今月中旬にサウジアラビアなどへの訪問を調整中」(本文引用)というノーテンキ。昨日のブログ記事で書いたように、ロウハニ師からは「『日本が口出しする余地はない』と言われたようなもの」。トランプ氏からは「『米イラン協議の仲介など余計なお世話だ。お前は黙って俺の後をついてくればいいんだ』と言われたようなもの」という自分の立場を内心では感じていてもいいはず。普通にそう思う一方、いや、うすうす感じてはいるが、まともに実感してしまうと自意識が崩壊してしまうから、むりに意識の奥へ封じ込めているのかも、と推察したり。ある意味、崩壊寸前の精神状態を隠す見栄っ張りと見るべきか。そんなリーダーに引きずり回されるこの国って、いったいなんなのだと思いつつ、それを乗り越える具体的発想が求められる今を痛感する次第。
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2020年01月04日

1週間で事態が激変、あの人はゴルフ中

3日の新聞7面に「米軍 中東に750人を増派へ バグダッドで米大使館襲撃」の記事があった。発端は昨年12月27日キルクークで起きたイラク軍基地へのロケット弾攻撃で米民間人死亡、複数の米兵が負傷したことが原因という。でも、それは今回の緊張の最初のきっかけではない。ほんとうの発端は国内事情で劣勢に立っているトランプ米大統領が、挽回を策して仕掛けた対イラン制裁だったのであり、それがなければこんなにこじれることはなかったとしか言いようがない。本日の1面トップは「米、イラン司令官殺害 ハメネイ師予告『激しい報復』」で、こうすればこうなるの必然的連鎖がどんどん進んでいく。昨年12月27日は「防衛省設置法の調査・研究に基づく措置」として海上自衛隊の中東派遣が閣議決定された日で、下記記事では「ソマリア沖のアデン湾で海賊対処活動に就いている自衛隊のP3C哨戒機のうち1機と、新たにヘリコプターを搭載できる護衛艦1隻をそれぞれ派遣する」(本文引用)という状況。「船舶警護を行う有志連合への参加を求めた米国と、最も情勢が緊迫しているホルムズ海峡を活動範囲から除外することで沿岸国のイランに、それぞれ配慮した、という」「この『配慮』について、米国とイランはどのように評価しているのだろうか。感謝されているのであれば、配慮であると胸を張ることもできよう。実際の状況は少し異なっていたようだ」(本文引用)あれれっ?? 来日したロウハニ師との会談で、首相は、イランの核開発合意を損なう行動に強い懸念を表明し、米との協議を進めるよう働きかけたとあるが、ロウハニ師に「『米国が一方的に核合意を破棄した。協議するかどうかは米国とイランの問題だ』と一蹴された」「『日本が口出しする余地はない』と言われたようなもの」(次のトランプとの電話対談は)「『この問題はイランに全面的な責任がある。国際社会とともにイランに対する圧力を強めていこう』。要するに、『米イラン協議の仲介など余計なお世話だ。お前は黙って俺の後をついてくればいいんだ』と言われたようなもの」(本文引用)というオソマツ。その後に続くゴルフ外交の記述はとてつもなく哀れな話で、紹介するのが可哀想になるシロモノ。そんな嘆かわしい「外交」の果てにある海自中東派遣だが、調査研究が目的だから、日本籍船を守るための防護活動ができない。近場の事態で海自はいま大忙し。そんなんでなにができるの、という状態らしい。
☆「米国とイランから『余計なお世話』と言われた日本 安倍首相は米国とイランの仲裁役が務まると本気で考えているのだろうか?」論座RONZA1月3日
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019122900001.html
と、そこに発生した、米によるイラン司令官殺害事件。関連する日付を並べると、12月20日ロウハニ会談。翌21日トランプ電話会談。そして27日に米民間人(たぶん戦争請負会社の社員)死亡事件。その日に海自の中東派遣を閣議決定。イラン司令官殺害事件は1月3日。つまり2週間ほどのあいだに事態があわただしく展開しているということ。それで首相はというと、いまは盛大に静養中。美食にゴルフにフィットネス。出る幕がなくなっているというべき状況か。いつも刺激的な表題の月刊誌が4面で「安倍『9月退陣』の潮目 『「官邸分裂」で政局の一年に』 『4選固辞』の安倍の理想は、余力を残しての五輪後退陣と『岸田政権』での院政。『禅譲阻止』で動く菅義偉との確執は隠しようがない。後継争いがもつれる展開となれば、安倍は辞め時を失する可能性も」(本文引用)と頑張る。小泉氏や河野氏、IRやその他裏金議員などなど、自民党内のゴタゴタが相次いでいる。なんでいまになって急に、というのが偽らない疑問だったが、どうもポスト安倍の党内闘争が激化しているらしい。「つまるところ自民党ではなあ」と思いつつ、同じことなら石破になって「恨み重なるアベ」とばかりに院政と対決してほしいね。それで自民党がさらに没落していくのだったら、一つの方法かも。ただ、その後に出てくるのがなにになるかが大きな問題で、野党連合政権といっても、中身がなかったらまた同じことになる。いま必要なのは、卵の殻より中身を確立することが急務と思う所以。特に地方の具体的課題がとても重要なカギになるはず!
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2020年01月03日

「自分」とは多様にある「相手」のこと

まず1面「折々のことば」から始める。「自分で見て、自分で考えて、自分で知って、その中で自分で表現をして表明をする。そこからしか自由や権利は生まれません。 卯城竜太 あいちトリエンナーレの『表現の不自由展・その後』中止問題をめぐる参加アーティストらの会見で、美術家集団『Chim←Pom』のリーダーはこう述べた。もちろん『自分で』と言うのがどう言うことかはすぐには見えないし、さらに彼らのその自由を擁護し支える人々の自由なしには難しい。でも、すべてはそこからしか始まらない」(全文引用)。経験的に言って「自分で見て、自分で考えて、自分で知って、その中で自分で表現をして表明をする」という行為の困難さを思う。間違っているかもしれないと自覚しながら最初の瞬間に立つ。背中にのしかかる重圧を引き受ける覚悟。これが、まだ曖昧な自分自身の内面の表出を妨げようと、手ぐすね引いて待ち構えている。「考えが固まるまで、やめておこうか」と引き下がったとたん、すべてが終わりになる。自分を折りたたむためにいつも自らの内部に潜んで足を引っ張る魔物。「『自分で』と言うのがどう言うことかはすぐには見えない」とは、まさにその通りとしか言いようがない。これはほんとうに苦しいことだ。「さらに彼らのその自由を擁護し支える人々の自由なしには難しい。でも、すべてはそこからしか始まらない」。だからそこから始めるしかない。
31面「2020どう生きる」は「合わせない 漂う『空気』 大事なのは自分の軸」「『推し』アイドルが生きる力■人生の責任 他人はとらない」というテーマで綴られている。「『空気』に流されたことはありませんか。コミュニティーがせまければ、同調圧力は強まる」「たのしいくるしいおともだち/(中略)おそろいの入れ墨/こころに彫っている」(劇作家の鴻上尚史さんは語る)「日本はそもそも農耕文化であり、かつ島国で、異文化に侵略されていないため同調圧力が強くなった」「江戸時代までの日本人には、自分と関係のある人たちだけでつくられた『世間』しかなく、関係ない人たちでつくられた『社会』という考え方はなかった。日本人は運命共同体である『世間』内で周りに合わせて生きてきた。明治期に近代国家に移行してから、工場や軍隊、会社など『社会』という考え方を強引に導入した。しかし、何百年と続いた『世間』は中途半端に残り、日常の様々な場面で現れる。その名残が『空気』だ」(本文引用)
「空気」から抜けること。それは、別の「空気」をつくることではありえない。そこで「折々のことば」の最後の一節が重い意味を持ち始める。「『自分で』と言うのがどう言うことかはすぐには見えない」ゆえに、「その自由を擁護し支える人々の自由なしには難しい」の心境に到達するのに不断の自己検証が必要になる。それがまた新たな「空気」を形成することになりかねない。「その自由を擁護し支える人々の自由」をどう身の内に位置づけられるか。「自由」を確保することの重たさを感じる。身の内に同居する「社会」と「世間」のあまりの異質さに戸惑う。「『他人に合わせても、あなたの人生を決めてはくれないし、責任もとってはくれない。合わせても何の得にもならないということを覚えておいてほしい』 同調圧力は一方向に働くけれど、その逆は十人十色。『合わせない』はいろいろあるのがいい」(本文引用)。というわけで本日の新聞は1面と31面が遠くにありながら密接に連動している、興味深い紙面の造りだった。
民主主義を標榜している組織でも、異議を発するとたちまち陰に陽に「同調圧力」が高まることがある。ときには「怒り」ときには「無視」と、否定して過去のものになったはずのやり方が復活する。「異論」を封じるのではなく、すべてを同じテーブルに置き、互いに主張し合う風潮があってもいいはず。主張して、ギクシャクしないで重なり合う場所を求めて延々続けられることが大切なのだと思う。「日本国憲法を守ろう!」と主張するなら、憲法の日常的実践を追い求める視線があっていい。それがないと、「日本国憲法」は気づかないまま「骨抜き憲法」に成り下がっていく。その危機を思う。
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2020年01月02日

まず同胞市民の課題が軸になる

休刊日でブログは一休みの予定だった。でも以下の記事を読んで、午後遅くやはり書くことに決めた。特に最後の一文の重要性を痛感しまず引用。「政治学者ヤシャ・モンクは、世界的に権威主義的政治を台頭させてしまったリベラルの敗北の教訓を三つあげている。一つは権威主義的政治を過小評価し、『舐めた』こと。次に、自分たちの無力さに気づくまで野党共闘をやらなかったこと。そして同胞市民に対して何ができるかというポジティブな打ち出しをやらずに、敵の失政の宣伝ばかりやったこと、である」「2020年の日本政治は、史上最長の政権が瓦解していく過程で、与野党のどちらが陣地を拡大するかが焦点になっていく。繰り返すが国民は電撃的な機動戦は望んでいない。『こうすれば政権を獲れる』というポピュリストの悪魔のささやきに野党が耳を傾けようものなら、ふたたび地獄の底へと転落するだろう。野党はなにをなすべきか。それは、長期的な視野に立ち、時々の風に左右されないしっかりした陣地をつくりあげることだ。そして来るべき時に向けて、それぞれの党の特性やアイデンティティを尊重しつつ、党員、サポーター、支援者たちの力を最大限に引き出せる仕組みをつくりあげることだ。それは地道で目立たない、苦難の道ではある。だが東北や沖縄をはじめとする地域のなかではすでにそれは成し遂げられている。これから耳を傾けるべきなのは、地域に根差し、地道に経験を積み重ねてきた人々の声である」(本文引用)
「『こうすれば政権を獲れる』というポピュリストの悪魔のささやきに野党が耳を傾けようものなら、ふたたび地獄の底へと転落するだろう」という一文が身にしみる。「政権奪取」のスローガンがふたたび頭をもたげているが、個人的には「?」と感じている。いまそれを前面に押し立てるのは性急すぎるのではないか、と。野党共闘を地域に根付かせるには、地域の課題をどう取り組むかにかかっているのではないか。全国的課題を掲げるより先に、地域の課題を地域に住む人々の目線で取り組むことが必要ではないか。「全国各地をみわたせば、すでにその壁は乗り越えられている。岩手県や宮城県で共産党を含む野党共闘が進化しつづけているのは、東日本大震災の復興活動をともに取り組んだからである。『オール沖縄』はまさに、安倍政権による沖縄分断への危機感から生まれ、いまや保革共同がごく当たり前のものになっている」(本文引用)。つまり、改憲、天皇制、自衛隊、日米安保等々を大上段振りかざすのもさりながら、地域の課題への地域住民の一体化を進める必要があるのではないか、と言うこと。地域の利害を背負って立ち上がる力があってはじめて、野党共闘の具体的果実が得られるのではないか、ということ。
☆「2020年 野党の課題/上」論座RONZA1月1日
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019122700003.html?page=1
☆「2020年 野党の課題/下」論座RONZA1月2日
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019122700005.html?iref=wrp_rnavi_new
ちまたでは立憲民主党の動きに対する批判めいた言辞があるが、どちらかというと排除になりかねない物言いに感じ、「また排除かよ」というげんなりした気分になる。まとまることの意義を痛感したら排除はすまい。まとまるにはどうするのが有効か、頭を寄せ合って考えることが先決だ。地方においては森林経営管理法の成立や国有林管理経営法一部改正によって、全国の山林が野放図に切り刻まれる可能性が出てきている。このことをどう考えるか。ただのスローガンとしてではなく、具体的な課題として保守層を含めた野党共闘の要にできるか。そのくらいの広さがなければ、コトは前に進まないと思う。
☆「安倍政権が後押しする森林皆伐跡地で崩落頻発? 進まぬ豪雨『人災』の検証」毎日新聞19年12月16日
https://mainichi.jp/articles/20191216/k00/00m/040/126000c?fbclid=IwAR29kDGrnUzwjhcDkqbDq5uhq-nPHYrYMxtaVeXX9EVqomhJsZvkWE13QS0
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