2020年04月30日

このごろのお先真っ暗について

3面「米GDP4・8%減1〜3月期 下げ幅リーマン後最大」「経済回復予断許さず」の記事にショック・・・などとヘタなシャレを言っていられない。1〜2月は堅調だったが3月分を加えるとマイナスになり、市場予測の4%より落ちたという。設備投資、輸出入、自動車などの分野でも減速著しく、日本経済も真っ青の状況にある。「米国では3月下旬から大半の州で自宅待機命令が出され、幅広い企業活動が停滞した」(本文引用)というから、3月まるごとでもないのに経済への影響は大きかった。トランプ氏は夏以降のV字回復を期待しているが、V字ではなくW字になるという見解もある。政治家が間違って性急な舵取りをするなとの懸念が強いようだ。まさかと思うが、いますでに経済恐慌の入り口が開かれたということだろうか。1面トップには「緊急事態 知事会『延長を』 全国一律 政府に提言へ」「9月入学 首相『様々な選択肢検討』」があり、緊急事態を宣言しても中身が空っぽでは、とうていコロナを撃退できず、適切な出口は思いつきでは決められない。首相は必死に出口決定の責任を回避しながら、宣言解除の時期を探るはず。それで来年、東京五輪ができるか。国内で安全を装うことはできても、五輪は世界的な行事。感染終息が間に合わない国はまだたくさんあるだろうし、参加選手の中から感染者や発症者が出たら、その時点で大会は中止になる。でなけりゃ気になって、選手も観客も競技に集中できない。「アンダー・コントロール」って、言葉だけで人心を操れるのは遠い昔のことになっちまった。経済恐慌の入り口が大きく口を開け、米の観測筋はすぐ回復など無理という。なんにせよ日本はその流れに追随していけるだろうか。お友達を守って民を守らないのでは、無理と思うね!
そういえばコロナがなければ、日米貿易交渉の第2段階という困難が待ち構えているはずだった今年、それがなくなって安堵しているか、それとも・・・。昨年11月19日の当ブログ「日本的『ポピュリズム』解釈が蔓延している」に、「来年1月に協定が発効すれば、5月までに決める段取りだ」「日本政府の交渉関係者は、『日米貿易交渉は今回の合意で終わりだ』と漏らす人もいる」「『終わり』とは『第2段階はない』という意味だろうか。いかなる根拠でそうなるか。まさか、トランプ再選はない、と読んでいる???」と書いた記憶があるが、「終わり」の予測にコロナは入っていなかっただろう。コロナで「終わり」になっても、農水産物はもちろん守ろうとした自動車とその関連産業は大打撃を受ける。トランプがむりやり貿易交渉を再開するなんて考えにくいが、だから展望が開けるなんて、誰も思わない。それでも無理を承知でお友だち優遇政治を続けるか。コロナに隠れた消費増税の罪を無視するか。庶民を考慮する脳は持つつもりがないか。木を見て森を見ても人を見る視点は持たないか。国民なんて厄介なやつらでしかなく、絞れば絞るだけ貢いでくれる愚か者くらいにしか考えていないからなあ。コロナ対策で金を出すといいながら、果てしない手続きを強要する。今すぐ手を打たないといけない施策を「やってますよ〜!」だけで、あとは実務の現場に背負わせる一方、株価は異様な上昇を続ける。恐慌が「来るぞ来るぞ」の狼少年で終わるならいいが、それがこの国の政治の功績によるということは到底ありえない。以下、参考資料。
☆「『雇用調整助成金』ほとんど使えない!『NEWS23』小川彩佳が報じた『制度と実際との乖離』」YAHOO!JAPANニュース4月29日
https://news.yahoo.co.jp/byline/mizushimahiroaki/20200429-00175816/
☆「補正予算案27日審議入り 経済対策へ月内成立めざす」日本経済新聞4月26日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58515870W0A420C2PE8000/
☆「安倍首相が共産党・志位の『文化芸術の自粛補償』も立憲・枝野の『学生支援』も全部拒否、“Go Toに1兆7千億円”補正予算ゴリ押し!」リテラ4月29日
https://lite-ra.com/2020/04/post-5400.html
☆「金子勝教授『アベ恐慌が来る』とツイート」デイリー4月30日
https://www.daily.co.jp/gossip/2020/04/28/0013305501.shtml
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2020年04月29日

巨大な転換期のいまこそ次代を構想する力を

11面「多事奏論」は「牙むく欲望のツケ 石牟礼さんなら何を語る」。編集委員氏が訪れたのは、臨海公園「エコパーク水俣」。案内したタクシーの運転手がつぶやく。「足元には水銀で汚染された水俣の海底のヘドロが埋まっています」(本文引用)。「エコパーク水俣」に埋まっている水銀は、無機化合物や有機化合物など複雑な変化をたどることはあっても、水銀は水銀のままだ。そこにとどまり続けるか、いつか地殻変動を伴う様々な変化によって外部へ流出するか。これは、経済的繁栄を最高の価値とした文明がもたらした負の象徴として、地下から人間社会の来し方行く末をじっと眺め続ける。一方、放射性物質には様々な核種があり、半減期も変化後の核種の性質も、放射線の種類も化学的毒性も生理的な影響も、もろもろ一筋縄ではいかない多様な特性を持ち、それが同時進行しながら環境に影響を与えていく。水銀と放射性物質。悪さの仕方に違いはあっても、悪さをすることに違いはない。そして編集委員氏が書くように、経済成長を最高の価値基準に据えた文明の欲望が、人間社会を引き裂き、個々の生身をも引き裂く毒牙となって襲いかかる。首相が2020年に東京でオリンピックを開催して自らの治世の絶頂を演出し、花道にしようとして「アンダー・コントロール」と空虚な言葉で世界をケムに巻いたものの、それからの年月はケチのつきっぱなし。ついに刀尽き矢折れた状況となったにもかかわらず、永遠の「成長」幻想とご先祖の「偉大なる成功」幻覚にとりつかれ、この国を、国民を、あらゆる命を、すべて取り返しのつかないところまで追い込んでしまった。
「ツケ」なんてものをはるかに超えた莫大な被害をもたらす深みに、すべてのものが落ちるかもしれない現状。その深みに落ち込みながら、この国の支配層は溺れて苦しむ庶民を踏み石にして、自分たちだけ泥沼の表面に浮かび漂う算段をしている。(石牟礼道子氏の一文)「今後、時代はどういう方向に進みゆくのか。私の思うには、もっと厳しい混沌とした状態に陥ってゆくのではないかと。だが、その混沌はある意味無駄ではないとも思う。今後、文明は明らかにこれまでと異質なものになっていくと思う。一国の文明の解体と創世が同時に来るような、それがいまという時ではなかろうか」(以上、共著「3・11と私」より。そして編集委員氏は書く)「石牟礼さんが存命なら、コロナ禍に混沌とする世界を見て、どう話されるだろうか。水俣以来、命をむさぼり欲望を追い求めたツケが、とうとう全世界に牙を剥いて現れた、とおっしゃるのではないか。統御できない文明を営々と築いてしまった私たちーー。解体か創世か、厳しい選択を迫られている。今をおいて命を背骨に据えた文明の創生が求められる時はない」(本文引用)と結ぶ。
報道から見る現状はどうか。1面トップの「コロナ危機 疑心デマ増幅」では、「不安や疑心がデマを生み、無関係の人をも追い詰める。増幅する『許せない』という感情は、デマを流した側にも向かう」(本文引用)。自分は大丈夫という気分と、それでも消えない不安が疑心を生み、デマに飛びつかせる。それが、デマを流した本人を含めて多くの人びとの気分を揺らし、「感染したなんて知られないように黙っていよう」という空気を巷に蔓延させる。コロナはそんな人心の隙間をついてじわじわと広がっていく。2面「首相 変えず『PCR検査対応』答えず『マスク配布時期』認めず『給付の検討不足』」「増えぬ検査 与党も苦言」「マスク契約 野党が追求」「休業助成の拡充 消極的」は、世間に広がる「不安や疑心」「デマ」を生み出す国家の愚策をあからさまにする。首相は自らの判断や対応の的確さを胸を張って強調するがすべて不調。(野党が落ち着かせようと)「緊急事態だから『あの時、十分検討できなかった。ごめんなさい』と言って頂ければいい。『総理けしからん』『いま辞めろ』なんて言わない」(と言い含めても)「過去の誤りや不手際を指摘されても、素直には認めないーー。こうした首相の姿勢は刻々と変わるコロナ危機での柔軟な対応の足かせになりかねない」(本文引用)。東日本一帯に地震が群発し、コロナ後に世界恐慌の予測が高まっている現状。最も遅れをとっている国の宰相として、ただオロオロするだけでいたらどうなるか。考えるだに恐ろしい!
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2020年04月28日

格好付けばかりが目立つ今日この頃

1面トップに「日銀、国債購入の上限撤廃 追加緩和 社債など購入枠3倍」がある。政府が発行した国債を、天井知らずで買い入れることに決めたんだと。昨日は小沢一郎が「夏にかけてあらゆる旅行や祭り、イベントが自粛→関連需要の消滅、売上ゼロの続出→倒産の激増→失業率の異常な上昇→個人消費・投資活動の連鎖的な激減。コロナ収束後のGotoキャンペーンに1・7兆円などと寝言を言ってる間に、焼け野原になる。政府は此の期に及んで、まだ恐慌を理解していない」(本文引用)とツイートしたらしい。それなのに、「日銀が国債買い入れを増やせば、中央銀行が政府の財政赤字を穴埋めする『財政ファイナンス』の懸念が強まり、財政規律がさらに緩む恐れもある。国債の発行が大きく増え、投資家が買いきれない場合、政府は高い利息を約束して買ってもらう必要があり、金利が上昇する恐れがある」「増加額は2016年ごろに80兆円ほどだったが、最近は金利が低く安定していたため10兆〜20兆円ほど。従来の上限までには余裕があるが、金融市場の不安を取り除くねらいがある」(本文引用)。2面「緩和 コロナ長期化を警戒」「国債『いくらでも買う』 増発視野 財政規律緩む恐れも」「資金繰り 中小も支援」「米の緩和で円高リスク」では、80兆円の上限を撤廃して、政府が必要とするならいくらでも買うという。「財政規律がさらに緩む」どうのこうのの危惧があっても、「そんなのカンケーネエ!」である。10万円一律給付など、緊急経済対策の必要額は25・7兆円になったとか。「108兆円の大規模なコロナ対策で真水は39兆円みたいなこと言ってなかった?」。39兆円でもインチキと思ったが、それも水増しで、10万円一律が上乗せされても25・7兆円? もうわからんなあ、と首を傾げていると、「最近の日銀の国債買い入れ額は年10兆円台ほどで、年80兆円の目安より大幅に少ない。国債を多く買わなくても低金利を保て、目安は形骸化していた。80兆円のメドを大きく下回る状態に『隠れて金融緩和のペースを落としている』との見方もある」(アナリストは)「『意味はなかったが、やめると緩和姿勢を弱めたと受け取られかねないため、放置してきた面がある』と指摘。『国債増発が予想される今ならば、緩和姿勢強化のアピールになる。撤廃による実質的な緩和効果の意味合いはほとんどない』とみる」(本文引用)
日銀はいったい、なにをやってるんだろう。7面の「政府の資金調達支援でない 必要あれば追加緩和措置も 黒田総裁 主なやりとり」では、記者会見で総裁は財政ファイナンスを否定。財政規律の緩みなどの副作用を指摘され、「財政規律うんぬんは、私ども(日銀)の責任、問題ではなく、財政施策はあくまで政府、国会が決めること」(本文引用)と逃げる。海外の中央銀行と比較されると、大事なのは効果で規模の大小ではない、と弁明しつつ、日銀は大規模な金融緩和を継続していると主張し、最後には「日本銀行の金融緩和の規模は、各国の中央銀行よりも大きいと言える」(本文引用)と言う。108兆円からいくら増えたのかうっかり見落としていたが、あいかわらず真水をケチり、アベノマスクでお友達優遇がほの見える下策を繰り広げる首相の後を追うように、かっこうだけ息巻いてみせる無策日銀か。小沢一郎のツイートが新鮮に見える今日この頃。1面には「安倍政権の路線を継承『しないほうがよい』57%」の記事が見える。いつもお決まりの内閣支持率より、これは本音を引き出しやすそう。引き継がない57%、引き継ぐ34%。無党派層では引き継がないがさらに増えて68%。引き継ぐ19%。党総裁4期目続投も同じような傾向を示す。次の首相に最も必要な資質は「公正さ・誠実さ」が40%でトップ。次がリーダーシップというのが、何を意味するのかよくわかる。「発信力」なんてどうでもいいような4%。次の首相候補は石破茂が24%。岸田と菅は枝野と並んで最下位レース確定。野党党首と並んじゃあサマにならない。マスクでケチがつき、30万円給付でケチだと知れ渡り、真水を確かめたら、とうてい世界水準と胸を張れないドケチぶり。これで5月再延長で起死回生の選挙に出ても、結果の如何にかかわらず求心力の低下を実感することになるんじゃないか。
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2020年04月26日

北欧3国のこととか免疫力のこととか

北欧スウェーデンのやり方が注目を集めている。以下の記事では、いま世界を席巻している都市封鎖(ロックダウン=あんまり横文字を使ってくれるな!)と違って、封鎖しない独自路線を進む。「ソフト対策の背景には、強制より個人の自主性を尊重する伝統が根強いほか、医療制度が充実し医療崩壊の懸念が少ないことなどがある。さらに多数が自然感染して免疫を持つことでウイルスを抑制する『集団免疫』の形成も念頭にあるとされる」「政府は、封鎖の代わりに国民に『責任ある行動』(略)を求め、他者と距離を保つ『社会的距離』の実行を呼び掛けている。これに対して大方の市民は、政府方針を許容しているようだ」「スウェーデン保健当局の疫学者(略)は」「地元メディアに『首都人口の多くが免疫を獲得し、感染抑止に効力を発揮し始めた。数理モデルは5月中(の集団免疫達成)を示している』と解説」(本文引用)。リスクを懸念する研究者たちが政策見直しを要望しているという。スウェーデンの人口は1000万人強。面積は日本の1・2倍。首都人口は96万人。単純に比較できないが、日本の8%強の人口で、なにしろ国土の広さに比べ、最初から人と人の距離がすごく離れている(ただし首都は特別だと思う)。国民の自主性尊重に好感が持てると同時に、大丈夫かなあという気がしないでもない。参考に隣接するノルウェーとフィンランドのやり方を紹介しておく。両国は人口550万人ほどで、日本の5%に満たない。面積は日本と同じくらい。広さはスウェーデンとあまり違わないが、人口はスウェーデンの半分。首都人口は65万人ほど。ノルウェーはどんな対応をしたのか詳細には調べていないが、両国とも首都圏封鎖プラスアルファをやっているようだ。ノルウェーもフィンランドも、3月に封鎖を実施し4月中旬に解除している。そしてスウェーデンはいまも感染者・死者の集計がかなり上位にあるものの、独特のやり方に国民的な不満はないらしい。個人の判断を重んじる国民性がある一方、映画などを見ていると、宗教観などでも独特の感性があり、これらの条件を抜いてそのままこちらに適用するのは、いまのところすごく難しいと思う。4つ目は、ノルウェーの首相が行なった「子ども記者会見」についての記事。これはすごい、と確実に思った。日本の首相が、プロンプターを見ながら大げさな身振り手振りで子どもたちに向けて演説し、質問を受けてしどろもどろになり、官僚に丸投げするなんてことを想像してしまい、とても漫画にできない現状、この国は悲劇的喜劇の真っ只中にあるなあと、ため息が出た。
☆「『封鎖せず』独自路線 自主性尊重、『集団免疫』目指す―スウェーデン・新型コロナ」時事通信4月24日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020042300702&g=int
☆「コロナを制御したノルウェー、制限緩和を発表 具体的でわかりやすい国の指示、幼稚園と小学校低学年から再開へ」朝日新聞論座4月14日
https://webronza.asahi.com/science/articles/2020041400009.html
☆「首都圏の新型コロナウイルスによる封鎖を繰り上げ解除、他地域も感染拡大で差が縮まる」JETRO4月16日
https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/04/f537a4e9b3d020ea.html
☆「『怖がってもいい』首相が異例の『子ども記者会見』」YAHOO!JAPANニュース3月16日
https://news.yahoo.co.jp/byline/abumiasaki/20200316-00168166/
コロナについてはまだ、楽観的な考え方ができないでいる。以下の記事はいちおうLANCETという権威ある医学誌の写真を掲載しており、同様の指摘は中国やアメリカの研究者からも出ていたと記憶するが、まだ信頼に足りないと感じている。過去に読んだラッサ熱やエボラ出血熱、エイズなどとの関連を感じつつ、いまはペンディング状態。さらに関連で、いまとても疑問に思っているのは、免疫系と免疫力なるものの意味。けっこういい加減に理解している自分を感じる。勉強不足は足元を揺らす原因になる。自省!
☆「高齢者の重症化原因? 新型コロナは全身の血管に感染することが判明」ナゾロジー4月23日
https://nazology.net/archives/57616
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2020年04月25日

強い市民社会が支える強い国家とは

東京新聞4月21日「本音のコラム 二人羽織の首相 鎌田慧」が興味深い。「トランプ大統領は戦時の大統領を気取り、マクロン仏大統領も『これは戦争だ』と言い切り、大げさな物言いでは人後に落ちない日本の首相は『第3次世界大戦だ』と口走ったそうだ。たしかに世界的な大厄災とはいえ、ドイツのメルケル首相のように、情理を尽くし、国民に向けて自粛を訴えて感動を与えた政治家もいる。それと比べるのはどうかと思うが、緊急事態宣言の発令でさえ、プロンプターに誘導され、秘書官が書いたスピーチを身振り手振りをまじえて読み上げ、手を振る二人羽織。AI(人工知能)時代のリーダー像。頼りない。しかし、危機にこそ強いリーダーが必要だ、と強権に期待する雰囲気になってきたのは、逆にまた恐ろしい。このような首相を選び出したのは日本の民主主義の現状の反映と反省するしかない。大国アメリカは世界最大の核弾頭と世界最強の軍備をもちながら、世界最多75万人の感染者と4万人の死者を発生させている。生活の近代化の物差しと格差の物差しは同じではない。今回のパンデミックは物質主義への逆襲だったかもしれない。いま、自粛もなく、まるで隙をつくように進められている沖縄辺野古での米軍基地建設工事、さらに懲りない原発再稼働。このコロナの試練を乗り越え、運動に向かう準備は怠らない。力を蓄えていよう」(全文引用)。これは大切なことだと思う。同時に、彼ら流の危機感が「第3次世界大戦」(実感の矛先は多分なんでもいい)という感覚でとらえられていることに注目したい。辺野古新基地の建設や原発再稼働を強引に進めるのも、彼ら流の危機感の表出なのであって、国民の犠牲を足場にこの国の支配権を維持しようと足掻く必死の現れなのだ。
関連でとても興味深い記事が4面「漂う不安感『大きな政府』求める」「財政出動容認 重なるリーマン」「期待薄まる自民 反感増す立憲」で、「朝日新聞社と東京大学の谷口将紀研究室が3〜4月に実施した有権者向け共同調査で、公共サービスの規模が大きい『大きな政府』を求める割合が、2012年の第2次安倍政権発足以降、最大になった。09年の政権交代期と同じ傾向である反面、不満の受け皿となる野党は見当たらず、政党不信も高まっている」(本文引用)。残念ながら、世間の期待は日に日に募る不安感にどう向き合うかという能動的なものではなく、どう向き合ってくれるかという淡い期待感に支えられている。どっちもダメじゃないか、という感覚。各々の立ち位置からあれこれの選択肢を選り分け、「けっきょくこれしかないねえ」というスタイル。じっさいよくみるとその選択の仕方には、一般市民も市民運動もさして違いはない。政治がもともとそのように形成されていることを疑わない心理のあり方。民主主義を標榜しても、議論の方法を知らず、実体としてその意味を形骸化させていることになかなか気づけない幼さが、まだ巷に蔓延している。不思議なことに!
記事は書く。「政党の支持や不支持に関わらず、政治に最も優先的に取り組んでほしい課題について、最も上手に対処できると考える政党を尋ねた。自民は『外交・安全保障』『景気・雇用』など7分野すべてで『最も上手に対処できる政党』だった。しかし、17年の調査と比べると、いずれの分野でも『そのような政党はない』が増加」「優先的に取り組んでほしい課題に対処できる政党が見当たらない。そんな有権者が増えている構図が見える」(本文引用)。乗り越える方法は、じつは簡単なのではないかと思う。敵失をあげつらうことで得られる得点は、期間限定で長持ちしない。09年の政変が奇跡的に成功したのは、敵失に対案を出し、その有効性を適切に主張し、国民に期待感を持たせることに成功したからだ。いまなら、コロナ対策で右往左往する政権の弱点を突いて、経済対策・医療対策を世間に広く知らしめることだと思う。興味深い記事がある。「今必要なのはドイツに見られるような『強い国家』と『強い社会』の組み合わせであり、あいまいな『忖度政治』からの決別である」(本文引用)。この意味を噛みしめる。「強い社会」とは「強い市民社会」だと思う。
☆「【新型コロナと国家】 姜尚中さん」西日本新聞4月6日
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/598218/
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2020年04月24日

これで再延長だとたいへんなことになりそう

個人的に、このごろコロナ疲れが出てきた模様。ひとやすみしたいところだが、考え方・受け止め方を少しまとめておかないと安心できない。新聞にもコロナ疲れが出てきたか、ここ数日の紙面から勢いがない。注目したのは24面「スペイン風邪に学ぶことは 20世紀最悪のパンデミック」「休校・マスク・外出自粛 変わらぬ対策」「正確な情報 住民へ素早い公開が重要」の記事。コロナの現状と重ね合わせて、多くの示唆を含んでいるような気がするが、現下のコロナ騒動(あえてこう言う)で浮き足立った世情に、どれほど良質なカンフル剤となるか、とりあえず読んでみた。1918〜20年にかけて世界で大流行し、全体で2千万〜4千万人が死んだという。日本の死者は約40万人。ここで最初につまずきそうになる。あまり知識がないのでわからないが、当時の医療や環境衛生はどれだけ良好だったのか、という疑問符が浮かぶ。明治期の資料では衛生状態の悪さが未成年者の死亡率を高くしていたことがうかがえる。その後の日本は戦争に次ぐ戦争で、戦費は拡大していったが、庶民生活はそれほど前進せず、都市部でも公衆衛生は不十分で、都市の下層部はもちろん、少し都市を外れたらそれほど衛生行政も衛生思想も発達していなかったのではないか。父が生まれたのは1917年。長屋の生活は明治の色合い濃厚で衛生的にどうかと首をかしげる状態だったようだ。長屋の同年齢の子どもたちで成人できずに死んだものは多かったと聞く。その状況におけるスペイン風邪である。現在の医療や公衆衛生の状況などと比較したら、雲泥の差があったはず。スペイン風邪の第2次感染拡大期を新聞記事は「<病院は満員お断り>との見出しで、都内の各病院に患者が殺到して入院ベッドが不足していることや、看護師が足りないため、派遣要請の1割にも応じられない状況を詳報」(現在の視点が次に続き)「100年で科学技術は進展したのになぜこれほど変わっていないのか」(本文引用)と書いた。続く文章が示唆的だ。(公衆衛生史専門家)「正確な情報を素早く集めて、住民に公開することが重要。今に通じる教訓だ」(国際保健学専門家)「新型コロナも、ワクチンができるか、あるいは多くの人が感染することで集団免疫を獲得するまでは、収束は難しいのではないか」(本文引用)
共生はワクチンか集団免疫が獲得されることによって、はじめて現実化する。これにあえて加えるとすれば、ウイルスの弱毒化が進む可能性もあげておきたい。ワクチンや治療薬は人為的対応。集団感染やウイルスの弱毒化は自然の流れ。基本的目標は感染者と死者を可能な限り出さないこと。政治的には個人の私的制限を強権に変質させないこと。経済活動が致命傷となってコロナ恐慌などに発展しないこと。民心をいたずらに動揺させないよう、情報発信に心がけること。民主主義の原則を踏み外さないこと。3面に「コロナ危機 底見えず 月例経済報告 政府、焦燥感強める」がある。2月の月例報告は2月21日当ブログ「口が裂けても言わない人たち」で触れている通り「増税のせいで景気が悪くなったとは、口が裂けても言えない」と内閣府幹部の本音炸裂。「16日の『新型コロナウイルス感染症対策専門家会議』では『国内発生早期』から『国内感染期』への警戒レベル引き上げを見送り」とあり、ニューヨーク・タイムズやブルームバーグ通信、BBC、台湾メディア、ワシントンポストも辛辣な口調で警告している。3月の月例報告は見落としたのか、ブログでは触れておらず、改めて調べると、消費増税の影響はすっ飛んでいて、すべて新型コロナの感染拡大による個人消費の冷え込みのせいに変じている。たしかに消費増税がかすむようなコロナの勢いだが、2月の「緩やかに回復」はなんだったんだ、と言いたくなる。で、4月は「消費増税」の影響を語る必要がなくなり、「急速に悪化」「極めて厳しい」「原因は新型コロナ、この一言に尽きる」「景気拡大はすでに終わったとの見方が大勢で、今後、内閣府が専門家会議の分析を経て『後退入り』を認定するのは、避けがたい情勢だ」(本文引用)とあり、コロナ後に「V字回復」できるかどうか。いますでに、世間は青息吐息で厳しい現実を凌ぎつつ、天を仰いで願っているわけで・・・!
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2020年04月23日

生活者を痛めつける緊急事態No!

1面に「ドライブスルー 都内に検査施設」がある。ようやく韓国方式が日本にもやってきた。これのほかに、グローブボックスの変形も有用と思う。患者と医療従事者とを透明の壁で隔て、壁に使い捨ての医療用ゴム手袋をつけて検査する方法が韓国で行われていたと記憶する。これだとさらに医療従事者の安全が確保され、心身の疲労も相当程度軽減されそうだ。感染防護用具の不足にも有効で、適切な場所に使えばかなりいいと思う。それにしてもいろいろと工夫したものだ。アイデアがたくさん出てきて、それをどんどん応用していく。後追いする場合、現場での経験を重ねて、さらに新しい工夫を重ねていく。そうあって欲しいと思った。人材と機材の不足は、掛け声だけは立派だが、本物の対応がなかなか進まない。このごろ定期的に参照しているジョンズホプキンス大学の「COVID-19Dashboard」をみると、数日前に韓国の感染者総数は増えなくなり、一方で日本は緊急事態宣言から2週間経過して、絵に描いたように毎日の感染者数が減少傾向にあるようだが、専門家会議の西浦氏は「減少傾向」であるかどうかはまだ不明という。さらに付け加えて、向こう1年くらいは注意が必要とも、記者会見で語っており、首相周辺だけが「この1から2週間」がどうのこうのと、壊れたレコードのごとく喋り続ける。
言葉は果断だが行為が伴わない。PCR検査を増やすと言うが、人員や施設の充実が不十分なため、いまだ医療現場の苦闘は続く。言葉は便利なもので、「要請、要請」というのが「強制、強制」と聞こえて仕方ない。いま強調されているのは、人との接触を8割減らすこと。専門家会議は「『現段階では確認できていない』と評価を見送った」。(西村経済再生相は)「『5月6日ギリギリまで専門家に分析していただく』と述べた」。(首相は)「一層の国民の皆様の努力が必要な状況だ」「いま一度行動を見直していただきたい」「『緊急事態を早期に収束に向かわせるために今が非常に重要な時期だ』と強調。8割の接触削減ができていないとみて、『何としても8割の低減を実現するべく、感染拡大防止に向けた取り組みを徹底したい』と訴えた。一方、5月6日までとなっている宣言期間の延長や解除に向けた見通しや手続きについては示さなかった」(本文引用)とあるが、そのなかに、「うまくいかなけりゃ非協力的な国民のせい。うまくいけば偉大なリーダーのおかげ」として、おいしいところだけつまみ食いする意図が隠れているのを感じてしかたない。2面「日本も 募る懸念」には、「高齢者の介護施設やデイサービスでの集団感染は、すでに日本でも各地で発生している」「介護サービス基盤が崩壊してしまうと心配する声もあがる」(本文引用)その一方で、以下のような事態が巷にある。個別の商店や飲食店などへの風当たりも強くなっている。
☆「お前のせいで感染が拡がる―『コロナ差別』に遭った訪問看護師が、あえて体験をツイートした理由」JCASTニュース4月3日
https://www.j-cast.com/2020/04/03383695.html?cx_recsOrder=1&cx_recsWidget=articleBottom
米では、今回のコロナ流行はインフルエンザが下火になった時期だったためこれだけで済んだが、次の冬にはインフル流行期と重なるとして、CDCは危機感を先に進めている。25面週刊誌広告「緊急特集 新型コロナと長期戦の覚悟を」は「『自粛生活あと2年続く』衝撃 そのとき私たちに起こること、すべきこと●’21年東京五輪『開催は不可能』●1年以上は『断続的な学級閉鎖』が続く(以下略)」「60歳過ぎたら住む家にみんな困っている!『アフターコロナに備える』病院においてもらえない、家が借りられない、施設から追い出される」などの記事が並んでいる。週刊誌広告はもしかして、以下の記事に関わる情報を使っているのかもしれない。「新型コロナウイルスの世界的流行を抑えるためには、外出規制などの措置を、2022年まで断続的に続ける必要がある」(本文引用)とのハーバード大の認識は、専門家会議もCDCもほぼ同様に言及している。
☆「『外出自粛、22年まで必要』 米ハーバード大が予測」朝日新聞デジタル4月15日
https://www.asahi.com/articles/ASN4H3SY1N4HUHBI00G.html
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2020年04月22日

コロナ対策は中間地点にあるが

3面に「『緊急事態』解除見通せず 政府、5月6日直前に判断か」「感染者の増加やや鈍化 7都府県宣言から2週間」がある。「首相は宣言を出した7日の記者会見で、目標通りに接触機会を減らせれば『2週間後には感染者の増加をピークアウトさせ、減少に転じさせることができる』『その効果を見極める期間も含め、5月6日までの一カ月に限定して外出自粛をお願いしたい』と述べ」「政権幹部からは『ピークアウトなんて状況ではない。5月6日で終わるのは難しいかもしれない』との声」(本文引用)。7都府県の2週間の推移を見て、「わずかな伸びの鈍化ねえ」と首を傾げる。医療現場が崩壊寸前なのを考慮したら、解除は慎重にならざるを得ない。首相もその周辺もさらに国民も、早く解除したいだろうが、解除しても変化なく減少傾向を維持できる見通しがないと、解除なんてできるはずがない。
同面「濃厚接触者の定義『発症2日前以降』 国立感染研が変更」には、国立感染症研究所が、感染した人の濃厚接触者の定義で「『発症日以降』から『発症2日前以降』に変更」「感染者との距離や接触した時間について『1メートル以内で感染予防策をとらず、15分以上一緒に過ごす』ことを目安としてあげた。これまでは『2メートル以内』を目安としていた。濃厚接触者とは、感染の予防策をとらず感染者と長期間過ごすなどしたため検温などの健康観察が必要になった人。感染がさらに拡大しないように、保健所が濃厚接触者を追跡し、自宅待機などを要請することになっている」(中国の研究チームは)「感染者が別の人に感染させる時期は発症の2〜3日前から始まり、発症前後に最も感染させやすくすると推計」(本文引用)。チームはこの研究論文を、米科学誌に発表している。政治は中国を過剰に意識しているが、対策現場に近くなる程、中国の重みが大きくなっていく。米中の科学論文が共にコロナの変異を示唆し、さらに強毒化にも触れていることは考慮しておいたほうがいい。
今朝のTV報道では、盛り場などでの感染拡大より、家庭内感染の方が多くなってきているといった見方が示されていた。この見方は危険な兆候だ。首相の「宣言を出した7日の記者会見で、目標通りに接触機会を減らせれば」とする責任転嫁の視点と重なって、感染者を出した家庭に対する世間の偏見や差別を助長する。また、上記の接触条件の変更は、一般には条件の緩和と受け止められ、緩みをもたらす可能性もある。いまのところ接触条件の「緩和」は無理で、「厳密にした結果」といえる程度。ストレスのかからない範囲を定めたにすぎないと認識しておきたい。そして、13面「多事奏論」に「首相の地金『ある』といえどもとらぬ責任」には、妙に共感できる編集委員の日常が、いつもの軽妙さから少しズレた口調で語られている。「雑談からのふとした発見も、街をぶらついて世相を感じ取ることも、問題意識を誰かとキャッチボールしながら磨いていくこともできないうえに、世の中全体がピリピリしているから、言葉使いにも不謹慎成分が混入していたら袋叩きにあうんじゃないかと異様に緊張し」(本文引用)。うーん、共感だなあ。コロナ騒動で「無用な外出を抑制」なんて言われて、ずいぶんストレスを抱えている家庭は多いだろう。実は我が家のストレス度は、それほど強まっていない。ゆえあってずっと前からほぼ外出不能状態にあり、運動不足による筋肉量の低下が著しい状態にある。ああそれなのにそれなのに。現下の政治リーダーはアベ話法でふーわふわ。「責任が『ある』とは言っても『取る』とはめったに言わない」「責任を取ればいいというものではない」「私自身の責任」(でも)「御社も布マスクを3300円で販売していた」(それで編集委員は)「カッコいい中指の立て方を研究している」(本文引用)。コロナウイルスは摂氏60度でも死なないとか。ほんとかい。それじゃあ夏でも元気じゃないか。要確認!
☆「新型コロナウイルス、60°Cで 1時間加熱しても生存…夏にも高い感染力が予想」YAHOO!JAPANニュース4月20日
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200420-00256654-wow-kr
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2020年04月21日

コロナの先になにがある

韓国のコロナ感染者が18日に1桁台になったと、19日に発表された。このところ日課になっているジョンズ・ホプキンス大学のCOVID−19サイトを覗くと、ついに日本の感染者総数が韓国を超え、総死亡者数が並んでいる。韓国の感染者総数の推移を片対数グラフでみると、3月に入ってフラットになり始め、10日を過ぎるころにはほぼフラット。日変化の棒グラフでは、2月末から3月初めが最大ピークで、それから急激に下がっていき、3月中旬ごろから4月初めまで平坦で、その後、減りだす。これを日本のこれからの標準的推移に当てはめてみるとどうなるか。日本の片対数グラフは一直線の上昇傾向にあり、まだとてもフラットになる気配はない。日変化のグラフでは、日によるばらつきが大きく、ざっくりとした傾向が掴みにくいが、4月初旬に感染者ゼロの日があったりするので、一般的な傾向を掴みにくい。専門家の視点か、さらに付け加えるべきなんらかのデータがないと、シロウトには何か意味のあることを読み込むことができない。そんな状況下であえて類推すると、今の時点から感染者数の増加がフラットに近づくのは、順調にいっても一ヶ月くらいはかかりそうという感じになるか。いや、もっとかな。そのあたりはよくわからない。このままだと、5月6日以降はいったん解除してすぐ次の宣言へ移行するということになるか。それとも続行? 専門家会議の意向より政治判断が優先されているから、明確に予測できない状況が続く。いま、TV報道で見たら、月曜日に報じられる感染者数としては過去最高の感染者数になったとし、さらに死亡者数25人とこれも過去最多と報じていた。
専門家が「SARS-Cov-2は人獣共通感染症の可能性がある」と指摘していた。人獣共通感染症を専門に研究する人たちがいることを遅まきながら知った。ウイルス性人獣共通感染症としては、インフルエンザ、SARS、MERS、狂犬病、エボラ出血熱、マールブルグ熱、ラッサ熱、南米出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、SFTS、リフトバレー熱、Bウイルス感染症、ニューカッスル病、黄熱、デング熱、ウエストナイル熱、日本脳炎、ダニ媒介性脳炎、腎症候性出血熱、ハンタウイルス肺症候群、サル痘などがあるという。初めて聞く名前もある。たぶん、もっと多くのウイルスがいるんだろう。新型コロナの名称が「SARS-Cov-2」だから、もともと「SARS」と関係があるとは思う。大きく変異したものなのだろうか。
いま、院内感染が厳しい状況に至っている。医療関係者の防護装備などが不足しており、手作りの装具やゴミ袋に穴を開けてかぶるという状況。貧弱な装備でウイルスに対抗して医療に打ち込む関係者の姿に涙が出る。これはクルーズ船の時から言われていたことで、コトが目まぐるしく推移していく現状となっては、どうしてクルーズ船の目も当てられない惨状が起きたのか、これもシロウトには追いかけようがない。クルーズ船の事態は1月末から2月初めにかけて表面化した。その時なぜか官邸は慌てず急がずの姿勢に終始し、現場は混乱を極め、武漢からの帰還者を一時収容したときの対応では、厚労省の役人が自殺するまでの事態になっていたし、クルーズ船では、最終的に下船者をバスで最寄りの駅に移送して、そのまま電車やタクシーで帰してしまうなどの事態もあった。政府の奇妙なやり方は今も続き、下記の記事では「病院で使う医療用マスクやガウンなど新型コロナウイルスの感染防護具の不足が深刻だ。政府は2020年度補正予算案に買い上げ費用約1600億円を計上したが、足りておらず、雨がっぱや潜水用具などで代用するよう求め始めた」(本文引用)。いま喫緊の課題は、情報公開と困窮する人々の生活支援と医療の凄惨な現場を正常化すること。唐突な政治判断に振り回され、準備不足の地方はただあたふたと慌てふためき、日本は混乱の真っ只中で揺れている。巷に様々な提言があるが、声は届きにくくなっている。そしていま原油価格が安くなりすぎ、売り手が買い手に金を払う関係とか。前代未聞の危機が続く。
☆「防護具不足、現場から悲鳴 院内感染に危機感 政府、代替品活用求める」北海道新聞4月19日
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/413671
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2020年04月19日

公共意識ゼロの朝告げ鳥が金切り声で叫ぶ

8面の「社説余滴 日韓で禍に立ち向かえるか」から「社説 コロナと差別 社会の荒廃を防ぐため」へと進む。まず「余滴」要約から。韓国の総選挙は与党が圧勝。今回はかなり与党に分の悪い選挙だったという。当初はウイルス禍に対する政府の無策を攻める大統領弾劾請願に140万人以上が賛同。韓国には5年前に疫病拡大を許した苦い教訓があって、今回は専門家の意見を徹底的に尊重。速やかな対応と透明性で状況改善すると決断。検査数を増やせば感染者数は増えるが、検査が迅速に受けられることで人々の不安が和らいだという。「安倍政権が韓国からの入国制限に踏み切ったのは3月初め(略)韓国は反発し、新型肺炎への具体的な対処をめぐり日韓が優劣を競うような空気が漂った」「つい一カ月前、むやみに検査する韓国方式に苦笑していた日本政府当局者の口調はすっかり重い。日本政府の迷走ぶりは目に余る」(本文引用)。ここまで読んで思う。まさか、歴史問題を背景に韓国を意識しすぎ、世界でも稀な防疫体制を敷いているのだろうか、と。意地を張りすぎて軌道修正できなくなるのは、こちらの国の歴史に重たい事例を山のように残している。いま検査数を増やし、抗体検査を実施する動きも出ているが、それでもなお進み方は異常にのろい。なし崩しで他国並みの検査数になるのを目論むような奇妙な進み具合だ。1面にはパーキングエリアで車乗の観光客を検温する県職員の姿があるが、これは地方の個別対応でしかない。
ここでふと、5面「維新10年『俺たちこそ自民』」に横ずれ移動してみる。中見出し「『お上を嫌う』市民の気質と合致 内田樹さん」には「大阪の有権者たちもおそらく資本主義を信じているんでしょう。実際には10人でやっていた仕事を1人でやったら、生産性は上がるし人件費も削減できるけれど、9人は失業するわけです。それが『生産性が上がる』ということです。でも『お上が嫌い』ということが、『公共なんか要らない』という新自由主義イデオロギーに相性が良く、維新的なものが好感されている」(本文引用)とある。「お上を嫌う」=「反権力」と誤解しやすいのがこの国の民主主義によくある、勝手なブレ具合に重なる。「お上を嫌う」=「公共を軽視する」につながり、さらに「新自由主義」につながっていくことに気づかない安易さ。そんな背景があって、コロナパンデミックが迫ってくる。数年前、大阪梅田の繁華な区域からほんの少し離れた路上に、行き倒れの若者を見つけて警察に届けたが、まるで請け合ってもらえなかったことを思い出す。「お上を嫌う」=「反権力を装う」=「公共を軽視する」という流れが、当たり前の現実だったその時から、どれだけ事態は改善されているのだろうか。
8面「社説」の「コロナと差別 社会の荒廃を防ぐため」に目を移す。コロナ禍のもと、世の中を閉塞感が覆い、「普段は見えにくい社会の矛盾や病理が様々な場面で噴き出す」(研修医や警察幹部の不注意な感染への批判があるが)「そうしたケースを越えて、感染したことを本人の落ち度や責任感の欠如の現れであるかのようにとらえ、不当な扱いをするのはおかしい」「自分と感染者との間に線を引き、相手を異物として排除するような風潮は間違っている」(非難や攻撃を受けるのをおそれ行動履歴を隠したり、立ち寄り先を公表して被害を受けたり、医者に行くのをためらったり、医療従事者まで心ない仕打ちを受ける)「厳しい環境下で奮闘する医療従事者を、このような形でさらに追い詰めれば、医療崩壊を助長するだけだ」「歴史を振り返れば、感染症は差別や嫌がらせと分かち難く結びついてきた」(誤解や偏見にもとづく差別をしないよう)「首相や各知事から改めて強いメッセージを発して社会に呼びかけてほしい」「二次的に起きる差別や社会の荒廃は一人ひとりの心の持ち方によって食い止めることができる」(本文引用)。これを書いているとき、近所の防災無線で市長が金切り声を振り絞り、コロナに気をつけて自粛を、と具体的な内容抜きの言葉を毎朝垂れ流す。都市から避難者には適切に対応するから役所へ届けてくれ、などの要請もない。地元住民への配慮も欠いたままだから、恨みつらみは避難者への誤解や偏見、対立に至る。公共が役割を果たさず、分断を助長する末世。
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2020年04月18日

政権の焦りは尋常じゃない

1面「10万円郵送・オンライン手続き コロナ対応診療報酬を倍増 首相会見混乱陳謝『私の責任』」と「視/点」の「言葉 人々に届いているか」は、昨日ほど大きくない見出しでトップ記事。遠慮しすぎの感がある。「視/点」なんかじゃなく、大きく横組みで「言葉 人々に届いているか」を書き、その下に縦組みで「10万円」以下をズラッと書いて欲しかった。書き出しは「視/点」そのままで、冒頭の20分間をプロンプター、その後の自由質問は手元の紙でペラペラペラ。自分の言葉はどこへいった?と問いただすべきだった。マスク2枚を問うたとき、紙を見ずに色をなして反論したとある。そのときだけ本気?「世論の疑念にもかかわらず、森友学園問題などを正面から説明してこなかった首相が、今になって自分を信頼し、協力して欲しいと訴えても響かないのは当然」「危機にあってリーダーの信頼性が疑問視される状況は国民にとっての不幸」「見据えるべきものは、プロンプターでも手元の紙でもない」(本文引用)とまあ、記事の冒頭にこれがあれば、後の文章が冴えたことだろうに、惜しいことをした。さらに紙面を読み進めると、なんとも記事の並びの悪いこと。2面「首相判断 方針次々覆す 緊急事態 全国に拡大◾一律10万円 一斉休校『成功体験』に」があり、左上に「新型コロナウイルスをめぐる政府の対応」として、首相判断で覆った主要な対応がカラーで列記されている。内容をよく読めば場当たり的判断が次々に裏目に出てくる様子を見て取れるが、「一度決めた方針や政策を首相自身が覆し、現場の混乱を招いたケースも目立つ」(本文引用)と言いながら、混乱を招いたのは首相ではなく、麻生太郎や財務、厚労官僚だったりで、読者はそれを、独断で覆して修正する首相の決断と思い込む可能性も否定できない。「内閣支持率は軒並み下落傾向にある。新型コロナに翻弄され、迷走する政権には、与党内からも『政権末期の様相だ』との声が」(本文引用)とあるが、まだ弱い。
感染が下火になっても出口戦略は油断はできないとする諮問委員会会長の発言は、この政権の行く末を暗示させる。政権の右往左往はたぶん、宣言解除の時に最も酷いかたちで露呈することになる。3面「5月6日で解除 高いハードル 緊急事態一部のみ解除に課題も」には、「米ハーバード大の研究チームによる、米国のデータをもとにした予測では、今回の流行が終わった後も、外出規制を1度だけで解除すればすぐに第2波が来るとしている」。(日本の)「国内でも『患者が減ると外出規制を少し緩め、増えると厳しくするといった対応を地域ごとに繰り返すことになるのでは』」(本文引用)との指摘がある。同面「10万円給付 自己申告制の方向 総務相『30万円より早い』◾️住所ない人の対応は」で、10万円給付で財源は3倍に膨らむという一方、総額4兆円と見込んでいた30万円は、厳しい審査によって対象を絞り、そんなに巨額にはならない胸算用が政権にはあっただろう。それゆえ、10万円給付との差額はもっと大きくなり、しかも、規制解除が長引けば一回では済まなくなる。結果的に財源はさらに厳しいものになる。というわけでアソウ氏はいまだに口をひん曲げて文句をたれている。後で「返せ!」などとならないことを祈る。
世界各国首脳のコロナ対策については、政権やリーダーへの支持率が軒並みアップし、メルケル首相はダントツ79%を確保。韓国も直近の総選挙で文在寅政権与党が圧勝している。もちろん各国ともコロナ対策は第1弾の成功に過ぎなく、第2第3の対応に迫られるときがくる。しかし序盤戦に失敗の色濃いアベシ政権は劣勢に立っており、ウイルスの突然変異による強毒化が語られる現状、政権の焦燥感はいよいよ強くなる。だれにとってもいまが正念場となった。ガンバンベー!
☆「【襲来!新型コロナウイルス】いよいよ『安倍一強』の崩壊か? 海外メディアが驚愕する支持率低下の『異常事態』」JCAST会社ウォッチ4月17日
https://www.j-cast.com/kaisha/2020/04/17384254.html
☆「PCRよりクラスター追跡、もう限界か 広がる院内感染」朝日新聞デジタル4月16日
https://www.asahi.com/articles/ASN4H6KCBN4GUTIL06Z.html?ref=hiru_mail_topix2_6
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2020年04月17日

意味と背景を探れる情報がいまこそ欲しい

1面にデカデカと「緊急事態宣言 全国に拡大 GW地方への移動抑制へ 13都道府県『特定警戒』」「国民1人10万円給付へ 補正予算案修正 所得制限なし」「基幹病院『耐えられるか』 感染者フロア・テント新設」が並び、ほぼ全面コロナ関連。7日に宣言を出して9日目に「なぜ9日目に突然?」という疑問が生じるのは当然で、記事には、経済再生相が政府対策本部に先立つ有識者らの諮問委員会で「6都道府県で感染者が計100人以上になり、感染者が2倍になる『倍加時間』の短縮化が認められる▽都市部からの人の移動による感染拡大の傾向がみられる▽3月20日からの3連休後、潜伏期間を経て約2週間後に感染者数が急増しているーーと報告。全国を対象区域とする考えを示し、諮問委は了承」「この日の諮問委では、対象を一気に全国へ広げる政府の方針に対し、出席者から『唐突だ』との声も出た」(本文引用)。有識者らの諮問委員会とは「新型インフルエンザ等対策有識者会議」のうち「新型インフルエンザ等対策の円滑な推進のため、新型インフルエンザ等対策閣僚会議の下に、新型インフルエンザ等対策有識者会議(以下「有識者会議」)を開催します。有識者会議の下に、基本的対処方針等諮問委員会を開催します。有識者会議は医療・公衆衛生に関する分科会及び社会機能に関する分科会を開催します」(「内閣官房」HPより引用)とあるので、「基本的対処方針等諮問委員会」のことらしい。この諮問委員会で了承され、政府対策本部で、首相が「緊急事態宣言の全国拡大」を提起したということか。
2面「緊急事態 9日後の急転 『経済に打撃』政府内は当初否定的 『地方で感染増加傾向▪️医療体制の弱い地域も』」では、「政府は大型連休中の人の移動を抑えると説明するが、もともと対象区域の知事は域外への移動自粛を促すことができるため、『全国拡大は不要』との見方が強かった。決断の背景に何があったのか」(本文引用)と意味深な書き方をする。2面記事をよく読むと、「首相の政治決断の背後に見え隠れするのは、公明党からの圧力を受けて余儀なくされた現金給付をめぐる政策変更だ」「政権幹部はこの政策変更について、『宣言を全国に拡大するから一律10万円になった』」「自民幹部の一人は『公明党に言われたからやりますっていうわけにはいかない』と語り(略)一律10万円給付への政策変更の『口実』にしたとみる」「党ベテラン議員は『10万円の給付金に対する理由として緊急事態宣言を政治利用している』」(本文引用)などなど。また一方で、7都道府県指定したものの、感染拡大がしっかり阻止できているかどうか、いささか不安もあり、もともと10万円一律給付は野党各党が主張していたものでもある。与党公明の強い要求に折れるのは自民の孤立化を意味し簡単に承諾しにくい。さらに30万円給付策の不人気は目を覆うばかり。かつ「アベノマスク」は散々。「うちで踊ろう」動画が袋叩きにあう状況。内閣支持率が大幅に落ち込むに及んで、なんとか打開策を求めていたというのは間違いない。そして次の一手として繰り出したのが「緊急事態宣言の全国への拡大」というわけか。
腹の内には常に「改憲」「緊急事態条項」の夢想が渦巻いているから、次の一手はいつも「改憲」に有利となる流れを模索することにつながっていく。3面「世論の不満 折れた首相 10万円給付へ 与党に転換迫られ」にあるように、「転んでもただでは起きたくない」といういじましさが滲む。どんなに弱体化しようが、ほんとうに倒れるまでは、「あわよくば」の機会を必死に探り続ける。官僚がいったん決めた事業を、いかなる不祥事に見舞われようと、何十年も捨てずに抱え続けるのと同じ要領といえる。その執着力には恐れ入る。4面「首相、コロナ拡大を『第3次世界大戦』 面会した田原総一朗氏、明かす」があるが、緊急事態宣言の遅れを閣僚がほとんど反対したためと責任転嫁するあたり「戦時の発想」の中に「敗戦後」がすでに潜り込んでいるのをうかがわせる。同面「検事長定年延長 疑問残したまま 検察官定年引き上げ法案審議入り」にも、「敗戦後」の準備が臭う。彼の捨て身の策には、多くの国民の苦悩と怨嗟がつきまとう。振り払う力があるうちに己が力を発揮することこそ・・・。10万円給付への方向転換に、その方法が隠れているはず。ところでそろそろ気付きたい。重要な政治決定があったとき、株価が異様に上昇することの意味を。今日も官製相場の動きがすごい。日銀とGPIFが底なし沼に足を取られている。
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2020年04月16日

安易な楽観を戒め、有効な向き合い方を探る

1面トップ「国民一律10万円『検討』 首相、公明の要請に」「官邸 根強い所得制限論」「『30万円』不評 財源に課題」がある。30万円給付が最悪だった。首相としてリーマン・ショックに対応をしたのは現財務相アソウ氏。あのとき「定額給付金」(1万2千〜2万円?)を実行したが効果がなかったとして今回は反対したとか。その理由が、一律給付は貯金に回るだけなどという勝手な理屈付け、というから何をか言わんや。そんな雀の涙で景気回復を狙うのが、大金持ちの御曹司のせせこましさ。「政府内には『お金持ちにまで支給する必要はない』(政府高官)との指摘もあり、最終的に、減収後の月額が一定の条件を満たした人の世帯を対象に現金30万円を給付することになった」(本文引用)。「政府高官」ってえのがアソウ氏じゃないかね。マスクのしかたも知らないオボッチャマ。「そんなハシタガネいらねえ」なんてほざいたかもしれない。具体的に実行するにあたり、審査が厳しくて万単位の申請数でわずか2件の給付という結果を、どこかで見たゾ。予算は組んでも出口をギチギチに締めるやり方で、実質的な支出をケチるとは、まさに「ケチって火炎瓶」ならぬ、「ケチってコロナ蔓延」。今朝のテレビ報道では、一律10万円の要求は「30万円をやめる」との条件がついていたためか、けっきょく自民党が拒否したとか。108兆円のコロナ対策予算のうち、ほんとうの真水はわずか39兆円だったことがすでに知られている。そして、真水の実態が支給をケチって使わずじまいになるような誘導含み。4面「『補正予算案組み替えを』 一律10万円浮上で野党要求」の記事には、与党の流れに野党が便乗したみたいな表現があるが、記事をよく見ると立憲や国民などの野党統一会派は2日にまとめた緊急対策案の柱としてすでに掲げている。共産党と社民党もおなじことをすでに主張しており、共産党は30万円給付の政府対策を批判し、一律10万円の方がはるかに早く実施できるとも主張している。金持ちおぼっちゃまアソウ氏の金持ち独特の金銭感覚が破綻。名門政治ゴロ一族の鬼っ子できそこない劣等感炸裂ぼうずの支離滅裂がコラボして、この国をズタボロにしまくる。当面はあんまりいい未来を想像できない。
巷間には、新型コロナは弱毒性でしだいに人間と共生の道を歩む、という楽天的な流れがある。しかし現実は、まだそこまで行くにはかなりの時間が必要であると知れる。以下の記事は英・中双方の研究者が別途たどり着きつつある極北の現実がある。中国のものは3月の時点で研究の半ばにあって、論文が厳密な査読を経ていない。英のものは最近の米科学アカデミー紀要に掲載され、同じような(遺伝子配列のパターンが大きく三つに分類できるという)結論に至っている。毎日新聞の英関連記事は有料なので、詳しいことはわからない。全文が読める中国の研究を紹介した記事によると、グループA、B、Cの大きな分類のうち、グループCが爆発的に広がっていった感染源で、その一部がDやEの亜種グループに変異しているという。「変異したウイルス保持者の足跡を調べることによって、変異の多くは飛行機に乗ったことにより上空の放射線を浴び、それによってゲノム配列が異なってしまった可能性が高いと分析している」「変異は最終的には毒性が弱くなり、宿主となる人間が死なない方向に動いて長く人間と共存していく方向(人間界に定着する方向)に変異してウイルス自身がいつまでも生き延びるようになる傾向にある」「GroupEはまだ弱毒化する前の段階で変異しているのかもしれない」(本文引用)。この推測の延長上に英の研究があるのかどうか、二つの記事を比較する機会があったら、確かめたいものだと思う。安易な楽観を戒めつつ!
☆「新型コロナの変異パターンは三つ「広東、日米豪」「武漢」「欧州」 ゲノム解析進む」毎日新聞4月14日
https://mainichi.jp/articles/20200413/k00/00m/040/263000c
☆「新型コロナ日本感染ルーツとウイルスの種類:中国のゲノム分析から」YAHOO!JAPANニュース3月10日
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20200310-00166933/
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2020年04月15日

ついに世界はコロナ恐慌を言い出した

1面トップ「世界恐慌以来 最悪の不況 成長率異例のマイナス予測」に、ついにこのことに触れたか、という印象を持った。経済成長予測が世界的に落ち込み、添付折れ線グラフでは、コロナ・ショックはリーマンよりさらに深く落ち込んでいるとわかる。感染拡大が今年前半で峠を越すと想定した場合、来年には急角度で回復。来年に再拡大する想定では、さらに大きく悪化すると予測する。「先進国では未曾有の政策対応がとられた。世界で計8兆ドル(約870兆円)という巨額の財政出動が決まり、各国とも中央銀行の金融政策と一体化する形で市場に大量の資金を流し込んでいる」(本文引用)。なるほど緊急事態宣言で経済が極端に縮小していながら、日本の株式市場の動向は逆に、このところ回復著しい。やはり日銀やGPIFの大幅介入が見てとれる。2面の「需要も供給も破壊」には「日本 失職者2週間で倍増」の記事。「国内全体の消費は平時より17・9%減ると試算」「4〜6月期の国内総生産の実質成長率は平均で年率11・08%減と、2ケタの大幅なマイナスが予測され」「感染が落ち着いてきた中国でも経済の回復は遅れている点を指摘し、『宣言を解除する際は一気に進めにくく、V次回復は難しい。経済が基に戻るには相当時間がかかり、長くマイナス成長が続く可能性は高いのではないか』と危惧」「日本でも働き手を取り巻く環境は急激に悪化(略)13日時点で新型コロナウイルスの影響で職を失ったか、失う見込みの労働者は1830人。従業員の休業などを具体的に検討する事業所も7178にのぼり、約2週間前に比べていずれも倍近くに急増している」(本文引用)。意外に感じるのは1830人という数字。なんだか少なすぎやしないか、と思う。派遣社員らでつくる全国ユニオンが「地方では雇い止めが進行している。10年前のリーマン・ショックの時より深刻だ」(本文引用)との警告と乖離が激しすぎる。
13面「多事奏論」の「ツケ回しのツケ 経済学者凍らせた女王の問い」の警告は重い。コロナ・ショックによる医療現場の惨状はまさに「戦争」と呼ぶにふさわしいと指摘。いま世界は恐慌の一歩手前に追い詰められ、世界大戦並みの深刻な状況となっている。この状況を抜けるのは、リーマンのときのような金融・財政出動では難しい。景気刺激はウイルス拡散と重なり、逆に、疫病対策を徹底すると、経済損失が増大する。感染増加のピークをなだらかにすると、収束時期が後ずれして、緊急事態宣言が延々と続くことになる。そこで、記事の編集者はワクチンができるまでの今後1年ほど、「経済を犠牲にしても、まず人命優先、感染抑制を優先すべき」(本文引用)で、今回の108兆円以上の巨額経済対策が必要で、日本の借金財政はすでに世界最悪の水準にあるものの、日本経済の基礎体力を守るため、背に腹は代えられない。事業者の休業補償や労働者への所得補償を大胆かつ十分にやるべきと主張。ただし、そうするとコロナ・ショック収束後に日本財政はさらに厳しくなる。だから、こんなときのために財政を健全化しておかなけりゃいけなかったんだ、というのが(要約に間違いがなければ)この記事の主旨。付け加えると、リーマン・ショックのとき、英女王の一言が経済学者たちを凍りつかせたとか。「なぜ誰もこの事態を予測できなかったのですか?」(本文引用)。忘れるなかれ、日本にはコロナ以前に消費増税による景気冷え込みがある。
4面「二階氏『1人10万円給付を』追加対策 政府に要請へ」があるが、これは内閣支持率低下と連動し、コロナを意識してはいない。意識していたら、「所得が多い方々に給付する財政的なゆとりはない」(本文引用)なんて言うはずがない。まずはばらまいて、金持ちからは所得を確認して返還させればいいだけで、補正予算の成立後に第2次補正予算を視野に入れて、なんてのんびりしている時間はないし、路上生活者やネットカフェ難民への配慮もない。「財政的なゆとり」がないはずはない。このところの株価には官の大幅な介入が反映され、ありえない状況が続いている。株へカネをつぎ込むのは見せかけの景気感をつくりはするが、健全な経済発展を促すことにはならない。イビツなまま突き進む経済は、修正するのに多大な困難をともなう。そのことを認識しておきたい。
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2020年04月14日

株と経済界にカネを使い切りもはやゲルピン

12面「社説」に「原発事故処理 見逃せぬ不透明な流用」とある。2014年から国が肩代わりしている汚染土などの中間貯蔵事業費は、エネ特会計の電源開発促進勘定から支払われてきた。それを再エネや省エネの財源などから流用するという。年350億円ほどだった事業費が膨らみ、財源として電気料金に上乗せされている電源開発促進税を増税すると国民の反発が予想される。それはやばいので、エネ特のエネルギー需給勘定の目的外使用に道を開くことにした。こんな前例はないが、あとで元に戻すからいいだろう、というのが政府の考えという。政権は目立たないよう、「復興庁の設置期間延長など他の四つの法案と一括りにして国会に提出」(本文引用)と、このやり方はいつも政権が問題あると認めた法案の提出戦術そのまんま。事故処理費用は基本、東電が負担することになっている。こうしてなし崩しに国民のカネが使われていき、一時的な借金だったはずが、同じような流用が常態化し、返済できなくなる事態にならないか、というのが「社説」の論旨だった。思い出すのは原発事故現場の粘土鉄板遮水壁。エネ特勘定でそれができていれば、トリチウム汚染水の問題なんぞなかったと思うと悔しい限り。
もう一つの「社説」に「コロナ検査態勢 ボトルネックの解消を」がある。コロナウイルスの検査強化を訴えていて、ここでもカネが問題になっている。「検査強化の必要性は、いまになって浮上したわけではない」「首相は2月29日の会見で『身近な医師が必要と考える場合は、ずべての患者が必要と考える場合は、すべての患者がPCR検査を受けることができる十分な能力を確保する』と明言した。だがこれまでの検査件数は最も多い日で7千件程度にとどまる。日本医師会は今月上旬、『医師が必要としたもの全てが、速やかに検査される状況にはなっていない』と訴えた」(本文引用)とあり、今朝のTV報道では、医師会が都内に6カ所の検査施設を設置することを決めたと報じていた。懸念されるのは、数日前に200人に迫った都内の1日感染者数が次の日からぐっと減少したことだ。医師会の危機感はすでに収束し始めたように見える1日感染者数と、大きくズレた対応にみえるが、1日感染者数が減ったように見えるのは集計の魔術に過ぎないのではないか、と思わされる。感染が大規模に広がっている東京で、昨日は91人感染確認。そして以下のサイトには、指数関数的に感染者数が増えている様子を見ることができる。いくら「感染爆発」を阻止したと豪語しても、隠し続けることはできない。もちろんこれは素人の推論に過ぎないが、政治が感染の実態を無視し、政治的に隠そうとしても、素人の推論の脆弱さと同様、いつか必ず馬脚を現すだろう。必死に隠して「首都圏感染爆発」が顕在化したら、世界の笑い者になるのでは済まない。原発事故処理のデタラメも重なり、世界から忌避され、逆鎖国の運命も免れなず、オリンピックどころではなくなる。このところ株価は、海外が下がり、ドル・ユーロとも円高になっても上がり続けており、あまりにもウソくさい。官製相場が全力をあげて動き続けているとしたら、逆に怖い。
☆「COVID-19 Dashboard by the Center for Systems Science and Engineering (CSSE) at Johns Hopkins University (JHU)」ジョンズホプキンス大学の新型コロナ集計ボード
https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html?fbclid=IwAR0LvCPxwYPmQ1plh81pG-22qXe7XXovTJeCypjhT0BTY9Z3H6YjnpO6TOs#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6
1面に「米国第一 感染拡大の一因 中国敵視 保健分野は冷遇」がある。感染症対策では「世界最強」の組織とされるCDCが、トランプ政権下で実力を発揮できないでいる状況が語られている。コロナ蔓延を政治・経済の視点からしか見られないトランプの強引さが嵩じてすべての責任を中国におっ被せ、その結果、アメリカに巨大な災難をもたらす。「各国の指導者が『第2次世界大戦以来の世界的な危機』と指摘」(カーネギー財団上級研究員が)「(世界的危機において)米国がリーダーシップを発揮できない、また発揮しようとしない初めてのケースになるだろう」(本文引用)と語られる現状。何処かの国の近未来が投影されているような気がする。
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2020年04月13日

正確な情報が欲しいんだけどね

本日は休刊日。ネットで見つけたいろんな記事について書く。下記の記事は、日本のコロナ検査は有病率を正確に把握するのが困難なほど少ない、と、米が指摘していることを明らかにする。在日米大使館のHPに「ヘルスアラート(健康に関する注意喚起情報)」という文書を掲載。無期限に日本にいるつもりでないかぎりすぐ帰国準備をすべきとした。「アメリカとヨーロッパに比べて、日本の感染者数と入院数が比較的少ないとした上で、『幅広く検査をしないという日本政府の決定によって、新型コロナウイルスの有病率を正確に把握することが困難になっている』と指摘している」「今日の日本の医療制度には信頼がおけるものの、新型コロナの感染増加によって、今後数週間にわたり、その制度がどのように機能するかを予測することが難しくなっている」(本文引用)とある。7日の緊急事態宣言以来急上昇していた東京の感染者数が、数日前に最大ピークを示したのち、いまフラットになってきている。つまり、低めに長く維持するという理屈を絵に描いたように再現する推移になっているようにも感じられる。もしや、グラフの推移はこうしてしばらくのちに減少に転じていくのだろうか。そこにまさかの作為はないか、じっくり観察していきたい。「今日の日本の医療制度には信頼がおけるものの」という米大使館文書の記述は、日本の医療制度が充実していることを示すが、その制度がコロナによって機能しなくなる可能性を危惧している、という意味に理解できる。「感染爆発」が阻止できなかった場合、コロナ感染者数の急増で、「持病を抱えるアメリカ国民がこれまで日本で慣れ親しんできた治療を受けられなくなる恐れを示している」(本文引用)とあり、米の危惧は正当なものと理解できる。
☆「在日アメリカ大使館、日本の新型コロナ検査不足を指摘『有病率を正確に把握するのは困難』」YAHOO!JAPANニュース4月3日
https://news.yahoo.co.jp/byline/takahashikosuke/20200403-00171373/
医療の危機はかなり切迫している。以下の記事からは、現場の悲鳴が聞こえてくる。杉並区の例を挙げ、病床が足りなくなっており、区は20億円超をかけて新たに70床程度の新型コロナ専門病床を確保することに決めたという。そこですぐ思う。1世帯2枚のガーゼマスク配布に466億円かかる。場所の確保、医療スタッフその他の拡充、防護服の準備等もあるから、単純に換算できないが、ただの人気取りにしかならないマスクの費用をこちらにまわしたら、1000床以上を確保できるのではないか、などと思う。現場の危機感はハンパではなく、「『民間病院や診療所は、新型コロナウイルス対策に関われば関わるほど疲弊していくのが現状です。そのような事態を、国も都もシミュレーションしていなかったのではないでしょうか。これでは第二次世界大戦で物資の補給もなく多くの兵士が死亡したインパール作戦と同じです。新型コロナウイルスは国や都の医療政策や政治家の都合に合わせてくれません。こちらが合わさなければウイルスとの戦いに負けてしまうのです。今がまさに分岐点です』と区関係者は語った」(本文引用)という。インパール作戦になぞらえるほどの危機なのか。まさかのまさか、それにあわせて感染者数が増減するなど、あってはならない。
☆「『もうベッドが足りない』『救急搬送を受け入れられない』……いま杉並区で起きている“医療崩壊”の壮絶な現場 もはや感染拡大のスピードが完全に上回っている」文春オンライン4月12日
https://bunshun.jp/articles/-/37197
不安の払拭には丁寧な広報が必要だが、以下の記事では、広報予算がなにやら違う意味で組まれているかの記述がみられる。外務省24億円。内閣府100億3600万円。内閣府はさらに2020年度予算で36億5600万円。あれまの二重取りか。そして厚労省35億円。内閣官房4億2400万円。これは簡単に判断を下すわけにはいかない。もっと詳しく知りたい。
☆「内閣府でも100億円以上の『コロナ広報予算』! 安倍政権がコロナで情報操作につぎ込む金は外務省の24億円だけではなかった」リテラ4月11日
https://lite-ra.com/i/2020/04/post-5365-entry.html
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2020年04月12日

まだ「はちゃめちゃなリーダー」に従うか

まず「天声人語」から「ロシア民謡の『1週間』は、考えるに不可解な歌である。<♪月曜日にお風呂をたいて/火曜日はお風呂に入り>。お湯が冷めてしまうではないか」(本文引用、以下「」内は引用)と、まるで漫才みたいな出だしだ。「『緊急事態宣言を発出したい』と安倍首相が言ったのが、先週の月曜日」「すぐに店舗休業の要請が出るかと思いきや、結局、土曜日までずれ込んだ」「都は要請を出そうとしたが」国が止め、外出自粛の効果を見極めるため2週間待たされた。下手すればもう1週間。「国のお金で休業補償させられることへの警戒感」なんて根拠を「人語」は指摘している。正常化バイアスに陥って「まだ大丈夫」とタカをくくっていたのは政府じゃないか、とも。「早々に臨時休業を決めた百貨店が、経済産業省に呼ばれて叱られたという。政府の方針が出ないうちに『勝手なこと』をしたというのが理由」「感染防止に動いた企業への仕打ちは、不可思議という他ない」。経産省は地下食料品売り場を開けておけと言いたかったらしい。「勝手なこと」をしたというが、食料品売り場はデパートで最も人が集まりやすいところじゃないか。逆に開けておく理由がわからない。「緊急」だから「緊急事態宣言」を出そうとした。それなのに土曜日までずれ込んだ。「下手をすればもう1週間かかっていた」とはねえ。1面トップ「『出勤者7割減』要請へ 首相、7都府県の企業に 接客伴う飲食 全国で自粛要請」では「政府は、宣言した7日に改定した基本的対処方針で『職場への出勤は、外出自粛の要請から除かれる』と明記しつつも、『出勤者の4割減少はもとより、テレワークなどを活用することで』接触機会を減らす必要があるとも示した。さらなる対応が必要と判断したが、首相は会合で、要請の法的根拠や『オフィス』の範囲、『最低7割』と判断した理由は示さなかった」(一方で)「接客伴う飲食 全国で自粛要請」という。ふと思い出したのが全所帯配布に踏み切ったマスク2枚。配布に総額466億円かかる。ネットでは手作りマスクが各種紹介されており、スーパーの衣料品売り場でも、手作りマスクの作り方を書いた印刷物が無料で配られている。466億円は国民啓発の費用か? それでもちぐはぐ感が否定できない。
医療が最初から崩壊状態にある地域では、感染は致命的になる。アフリカでは全土に広がり、アフガニスタンではタリバンがマスクをしており、パキスタンのクエッタでもコロナ騒動が持ち上がり、インドは3月24日から21日間、全土封鎖に踏み切った。5Gとコロナを関連づける言説もあるが、上記地域で5Gが使われているか。ブログ主は未確認。事実を見極めずに振りまかれる言説には注意が必要。3面「ウイルスとの闘い 勝利とは」は、「天声人語」を受けて皮肉満載。「第2次世界大戦以来の試練」と危機感を持つのは欧州のリーダーや国連事務総長。日本では五輪が延期され、首相は「『人類が新型コロナウイルス感染症に打ち勝った証し』として来夏に成功させたいと勇ましい」が「世界の人があまねく安全・安心を得たという実感が、来夏の五輪が祝福の中で開かれる必須の条件」と記事は書く。危機のリーダーを意識して“やってる感”醸成に忙しい首相だが、「失敗した場合の責任を問われると、『責任を取ればいいというものではない』」と地金が出る。「首相の言葉がしばしば誠意の裏打ちを欠くことを多くの人は知る。その自省なしに『信』は生じまい」と突かれる一方、みっともなくもはしたなく、海外での評判が気にかかり、海外向けの情報操作に手を出すか!
☆「インド全土が封鎖、13億人に21日間の外出禁止令 新型ウイルスの感染が急増」BBC NEWS JAPAN:3月25日
https://www.bbc.com/japanese/52029895
☆「米国務長官が仲裁 タリバンとアフガン政府、テレビ会談」JIJI.COM:3月23日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020032300604&g=int
☆「外務省が日本のコロナ政策への批判チェックに24億円! 厚労省でも同様の予算…国民の生活補償より情報操作に金かける安倍政権」リテラ4月10日
https://lite-ra.com/2020/04/post-5363.html?fbclid=IwAR3IS7f4L7v3Br3IBgoPk-AJOw7O1g1p7sL90IScBO78Mf-EHEaAKZciosw
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2020年04月11日

ホームレスへの配慮が微塵もないこの国

1面トップに「都、きょうから休業要請 図書館・体育館・パチンコ・バー・カラオケ」があり、「知事は、会見で『都民の皆様には大変ご不便をおかけする。厳しく、楽しみを奪われると思う方もいるかもしれないが、早期の感染拡大の収拾につなげることができると考えている』と述べた」「『密室、密集、密接の3密の空間の除外』という観点から、『基本的に休止を要請する』として『遊興施設』(バー、ネットカフェ、カラオケ)▽『運動、遊技施設』(ボウリング場や屋内の運動施設、ゲームセンター)などを挙げた。一方、『社会生活を維持する上で必要』に分類した施設には、適切な感染防止対策を実施することを求めた上で、休業は要請しない。病院や食料品売り場、ホテルや理髪店。美容室に加え、百貨店やホームセンターの生活必需物資売り場も含まれる」(本文引用)。ここですぐ気付く。ネットカフェを「休止」させると、ホームレス・ネットカフェ難民たちにはとても過酷なことになりはしないか。都は「命ファースト」を掲げているというが、その「命」に彼らは入っていないのか。どこかの記事で見たが、同じマスクを1カ月も使い続ける彼ら。「全世帯に2つずつ配布」も対象となっていないだろう。そのうえ、この時期に放置し、野宿せよとはあまりに過酷、とここまで書いて思う。1面「30万円給付基準統一 政府、批判受け見直し」で、「総務省は10日、支給対象となる世帯主の月収の基準を全国で統一すると発表した。単身世帯なら、減収後の月収が10万円以下で対象になるなど、基準をわかりやすくした」(本文引用)とある。この場合でも、ホームレスは対象とならない。屋根のある場所で眠ることもならず、生活のあてもないまま、どうして生きていくことができるのか。
そんなことを思いつつ4面「年金開始75歳法案 14日審議入りへ 『緊急事態』も先送りせず」を見ると、「年金を受け取り始める年齢は今は60〜70歳の範囲で選べる。成立後、75歳から受け取ると65歳で受け取り始める人と比べ、年金は月額で84%増えると厚労省は説明する」(本文引用)とある。消費税増税は社会保障費の充実が目的ではなかったかな、と思う。それなのに、どうしてこんな法案をどさくさ紛れに通そうとするのか。この記事の横に「▼福島瑞穂・社民党党首『466億円、生活支援に』」があり「政府は布マスク2枚を配る。かかる費用は(略)466億円だ。1億3千枚配ると言っているので、だいたい1枚360円、2枚で720円となる。しかし、布マスクを一つの住所に2枚配ることの手間暇を考えると、布マスクを配るのはどうなのか。それよりもっと他のことにお金を使うべきだ。466億円あればかなりのことができる。検査の充実、非常に困っている人への支援、ホームレス支援などをしっかりやるべきだ。(10日、自身のツイッターに投稿した動画で)」(本文引用)と書かれている。6月株価大暴落まで囁かれるこのごろ、急角度で上昇し続けるコロナ感染者・死亡者数がとても気になる。
9面「感染ペース抑制 豪州の豪腕 軍投入し帰国者隔離◼︎3人集まれば罰金 出張検査 自宅にも」がある。「『このペースで増えると、(新型コロナウイルスの)感染者は2週間後には1万人を超える』。安倍晋三首相は7日、緊急事態宣言でこう述べた。一方、『12日前のペースで増えていれば、感染者はいまごろ1万人を超えていた』と3日に振り返ったのは、オーストラリアのモリソン首相だ」「人口が約2500万人の豪州で、検査数は30万件超。10万人あたりの検査数は約1300人で、日本の15倍以上」「3月下旬に豪州で400人前後だった1日ごとの新規の感染者数は、4月6日以降には100人前後になった。死者は計54人にとどまっている」(本文引用)。緊急事態宣言が出された4月7日の前日までの感染者総数=4787人(クルーズ船723人含)、死者108人で、4月10日までの感染者総数=6844人(クルーズ船723人含)、死者131人。これを少ないと言うか、どんどん増加中と見るか。これにはたぶんホームレスの数は入っていない。災害の避難所にホームレスは入れてもらえず、「緊急事態」をひたすら政治利用する、狡猾なこの国。
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2020年04月10日

今日はまとめ損なっている記事の総集編

今朝のTVでIMFの専務理事が1929年以来の大恐慌が到来する懸念を示したと報じていた。世の中が急速度に転換しようとしている。だれもこの大転換から免れることなどできないほど、大きな転換になる可能性が高い。経済専門家のほか、政治、科学、文化・芸術関連、経済団体トップや銀行、大手企業や株のアナリストまで、さらに政権の中枢部や官僚も含め、大枠で似た危機感を持っている。市民運動でも同様だろう。個人投資家や一般人などにはまだ危機感が浸透しているように見えないが、できるだけ早く気づいたほうがいい。でなければ、コロナ後または同時進行する大恐慌を、まともに生き抜くことはできない。いま確実に来たるべき惨状に向けて準備しているのは支配的な立場にいる者たちだけで、気付かない庶民は大恐慌を迎えて打ちのめされ、立ち上がる気力さえ失う可能性が大きい。いま求められているのは、国家を暴走させないようにするばかりでなく、常に国民目線の政治を心がける強い国家を支える、強力な市民社会だと自覚したい。以下の記事は「経済対策が遅れたら、日本ではこれから自殺者が相次ぐ。国民の命を守れない首相なら、今すぐ辞めるべきだ」(本文引用)と、与党議員から公然と辞任を促す意見が出ていることを明かす。「感染症対策を全力でやっている。ここで私が(職を)放り投げることは毛頭考えていない」(本文引用)と胸を張っていても、ちかごろ彼は、自宅へ戻って隠れることがやけに多くなっている。
☆「安倍政権の対策に『国民を守れない首相ならすぐ辞めるべき』 党内からも批判の声」AERAdot.4月8日
https://dot.asahi.com/wa/2020040700009.html?fbclid=IwAR1eqDFtlUXJgjQxDEn641193_43X412P8hVjFk2ekydAFcwn2hHrKHaonc
そんなこともあってか、発言にも荒れが目立つ。緊急事態宣言を発令した4月7日の記者会見でイタリア人記者は「いままで世界はほとんどロックダウンしており、日本だけ天国に見えると思います。成功だったら、もちろん国民だけではなくて世界から絶賛だと思いますけれども、これまで対策を講じた中で、一か八かの賭けが見られます。失敗だったらどういうふうに責任をとりますか?」(と質問し、首相は)「これは例えば最悪の事態になった時、私が責任を取ればいいというものではありません」(本文引用)と回答。以下の記事には回答全文が載っており、かなり見もの。世界が呆れている様子アリアリ。
☆「【安倍首相「責任を取ればいいというものではない」発言に批判集まる 4月7日の記者会見で、記者の質問に対して答えたもの。他の政治家の発言と比較する人も。」HUFFPOST日本版編集部4月8日
http://blog.esuteru.com/archives/9491452.html?fbclid=IwAR1hmOy52P05TzdshIoH_3G1U8_7OTST59spVP4Q1n0bqw3-MkcCUlZgYaM
いま、世界の指導者たちは横並びで相互比較できるほど、コロナという共通の事態に向き合っている。「新型コロナウイルスにより、世界の指導者たちはまるで『指導者版PISA』(PISA=OECD生徒の学習到達度調査)という抜き打ちの全世界一斉能力試験を受けている」(本文引用)かのようだと以下の記事はいう。さて、この記事の結論は。いま注目される模範解答は、メルケルの演説だとか。
☆「新型コロナ対策『全世界指導者一斉能力試験』で安倍首相は何番目? 点数の低い指導者を選ぶのは『辞め時』だ」朝日新聞論座4月9日
https://webronza.asahi.com/culture/articles/2020040900007.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook
☆「新型コロナ『過去1千年なかった経験』と専門家 『完全終息時期』を歴史から予測」AERAdot.4月9日
https://dot.asahi.com/aera/2020040800048.html?fbclid=IwAR3uUjE2qNr4vQidriOkEYwlThbUgwynjCzDjcuzQ1GhX2N4GRLABeDUfGE
☆「新型コロナに挑む民主主義 メルケル独首相『第2次大戦以来の挑戦』演説の心髄『静穏な生活は国民の任務』『苦難の時には寄り添いたいものだが、反対のことを』」朝日新聞論座3月20日
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020032000005.html?page=1
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2020年04月09日

「同調圧力」や「自己責任」と斗う難しさ

4面「緊急事態宣言下 国会はーー 法案審議与野党綱引き」「与党補正予算案24日成立で調整」中見出し「野党疑惑素通り警戒」「国民の協力改めて要請 首相」の他、「憲法論議 与党呼びかけ 議員の定足数や人気言及 野党『不要ではないが不急』」、「閣僚会見 削減要請相次ぐ 官邸内の感染防止など理由」がある。予測された通り「与党は8日、新型コロナウイルスの感染拡大に対応する緊急経済対策を盛り込んだ今年度の補正予算案について、24日までの成立を目指す方向で調整に入った」(本文引用)とかなんとか言いながら、都合の悪いことを全て頬かぶりする意図がありありと見える。補正予算については20日に提出して、衆参各1日半だけ審議し、23日には成立させるシナリオも語られているという。給付ではなく支払猶予などが実質支援になるかどうか疑わしいことや、すでに対策として発表済みの感染対策でまだ実施されていない分が含まれること。現金給付も以下の記事によれば、8割が対象外になる試算も出ている。これらを勘案すると総額は60兆円以下。まさかのリーマン・ショックと変わらない数字に成り下がる可能性が大きい。これだけでも厳しく追及せにゃならないところだが、「やってるふり」政権は、とりあえず「スピード」感だけはしっかり演出したいらしい。たった3日の審議といえば、野党の指摘に応じることなんぞほぼ考えていないことの証明。その他の審議で重要なのは、「検察官の定年を引き上げる検察庁法改正案」「東京高検検事長の特例的な定年延長で『政権による検察人事への介入』との疑惑」(本文引用)が持ち上がっており、また、「公文書改ざんを苦に自殺した近畿財務局の職員の手記などが明るみに出たことで、森友学園をめぐる疑惑の追及も控える」(本文引用)。「桜を見る会」や「公選法違反疑惑」「IR収賄疑惑」などなど、この政権で持ち上がった疑惑の数々が、実体のないコロナ補正を「スピード」感あふれる対応で実行し、「コロナをアンダー・コントロール」よろしく政権の成果として誇りつつ、みんなうやむやにしようとしている。
☆「安倍政権またもケチケチ『1世帯30万円給付』は8割が対象外」日刊ゲンダイ4月7日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/271523?fbclid=IwAR2RiuE4HyTmVXMo0fcd7DOeL7I51yEZwONRx3TOIIk88lEkl4iPvQ9J-0c
調子に乗って「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、与党が『緊急事態における国会機能の確保』をテーマに早急な憲法論議を呼びかけ始めた」「与党の提案には、新型コロナ対応を口実に停滞する憲法論議を動かす狙いも透ける」(本文引用)。直接的な狙いは、重大な疾病蔓延に特化した現行法による緊急事態宣言より毒性が強烈な「緊急事態条項」を憲法に書き加えることで、「内閣独裁」を成し遂げることだろう。あまりにも悪質なコロナ禍利用と言わねばならない。今回のコロナ対策がたとえ失敗しても「国民の協力」が十分に得られなかったことを口実にし、うまくいけば政権の偉大なる成果として自画自賛し、どちらにしても「緊急事態条項」さらに「9条改憲」を押し通すつもりなのだろう。改憲4項目中の「参院選『合区』解消」や「教育の充実」などの小細工なしに、「にっくき日本国憲法」をズタズタにできる絶好の機会としてコロナを利用する。数々の悪行を重ねてきた稀代の政権は、恥を恥と思うこともなく突き進む。その有様は病的といえる領域に達している。9面「『ロックダウン』海外の暮らしは 米英仏『封鎖』されず」に日大危機管理学部教授の話があり「日本は罰則がなくても『お上』のいうことを聞く国民性があり、まわりの人がやっているなら自分も、という同調圧力も強い。要請レベルでも一定の効果は期待できる」(本文引用)という。「要請」で「お上」が責任を「庶民」に押し付けてうまい汁だけ吸うという社会構造が、諸悪の跋扈を許しているということか。この悪習からの脱出は、この国にとって、甚だしく難しいものなのだと知る。
☆「緊急事態条項の実態は『内閣独裁権条項』である 自民党草案の問題点を考える」論座RONZA2016年3月14日
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2016030100008.html
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2020年04月08日

情報はまず疑い、根拠を求める意志が

東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県対象に緊急事態宣言が出た。総額108兆円の緊急経済対策を実施するという。ツッコミどころ満載で、宣言を出したのがあの人だから、どうしても疑心暗鬼が漂わざるを得ない。緊急事態宣言が出されたのは7都府県だが、自粛の感覚は全国的に広がっていて、なんとなくゆるゆるとした戒厳令のようなイメージが漂う。庶民の間では不安が不安を呼び、あまり効果を期待できない自主的対応が蔓延し、一方で7都府県では連続する緊張を忌避し、自発的に緩和しようとする動きがゆるく広がる。そして同調圧力への傾斜が、列島全体に強まっていく!
108兆円の対象は全国なのか7都府県なのか、不勉強なブログ主にはよくわからない。実際に影響を受ける人は、7都府県に限らないので、全国が対象であっても不思議はないと感じている。現に、身辺で苦境に立たされている人はかなりいるようだ。6兆円超の現金給付といい、減収世帯30万円、中小企業200万円、個人事業者100万円というけれど、わかりにくい基準が設定され、かつ最大額とされ、おしなべてこの金額になるのではなく、自己申告が必要で、条件に合わなくて弾かれる対象者がかなり出る可能性を否定できない。3面「経済対策効果は」の「108兆円前面 規模ありき 猶予分も含み『違和感ある』」には、ドイツ(約90兆円GDP比2割規模)を強く意識した金額で、それに引けを取りたくないという首相のこだわりがこの金額になった。「本当に『最大級』かは疑問符もつく」「昨年末に決めた経済対策やすでに発表済みの感染対策で、まだ実施されていない分も含まれる。それを除いた新たな追加分の財政支出は29・2兆円。事業規模は86・4兆円だ。事業規模には、国が直接支出する分以外に返済を求める融資なども幅広く含まれる。さらに今回は、納税や社会保険料支払いの猶予分(26兆円分)が加わっている。負担を先送りするだけの、こうした対策まで、事業規模に含まれ」「政府内からも『納税猶予の分まで加えるのは違和感がある。対策の中身がないから規模でアピールせざるを得なかったんだろう』(政府関係者)との声も漏れる」(本文引用)。支払猶予の26兆円を差し引くと60兆円ほど。現金給付が示された金額そのものにならず、支給対象も実質限られるとなると、60兆円よりさらに少なくなる。ドイツを意識したというが、まず人口が違う。真水の質と量と対象への配慮が違う。ドイツ並みにするには、中身を同等の質にし、量を同等に拡大し、対象への配慮をきちんとする必要があるが、数字のごまかしだけでは、見栄っ張り空威張りの実態を晒すだけ。「リーマン・ショック後の2009年4月に実施した対策の事業規模56・8兆円の約2倍」(本文引用)というより、ほぼ同額か、リーマン・ショックのときすでに同じ発想があったなら、両方差し引きでやはり2倍になるか。とまあ、そんなところで背比べしてもしょうがない。気分はドイツの半分。これじゃあなあ。スペインではコロナ禍をきっかけに、恒久的なベーシックインカムへの動きが出てきているらしい。新しい動きに鈍感な政治が敏感に動く部分は何に対してか、よく観察することが必要なんだと思う。
9面の国際欄によると、ほぼ全世界に広がっている新型コロナの実態が見えてくる。紹介されているのはパキスタン、イラン、マレーシア、フィリピン、カンボジア、タイ、インド、インドネシア、サウジアラビア、イスラエルだが、アフリカでも全域に広がってきている。5Gとの関係が言われたり、武漢のウイルス研究所から漏れた生物兵器とか、米軍由来、中国由来などなど、つまらない言説、未確定な憶測などに囚われる愚を避けたい。緊急事態宣言が出て、株価は基本上昇気味。実態を反映しない上昇には、いつも官製相場の目論見がまとわりつく。ここにこそ、民心操作の意図を鋭く感じとる嗅覚がほしい。情報にはかならず根拠を求める意志が必要。とりあえず自戒として思う。
☆「スペインで『ベーシック・インカム』導入、経済大臣が宣言」ForbesJAPAN:4月8日
https://forbesjapan.com/articles/detail/33596?fbclid=IwAR0SPl-V8A3jpDzjm3h19yYn19qUGul5Dz1Qc4PIZcI149ucBIzs3-HM2Js
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2020年04月07日

惨禍後の祝賀資本主義に向けて疾走する

1面「きょう緊急事態宣言 東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・兵庫・福岡 私権制限可能に 5月6日までメド 首相『都市封鎖しない』」「東京都が休止要請案 百貨店・居酒屋・パチンコ・理髪店・塾・・・東京都が休止要請案」「経済対策108兆円規模 首相表明 現金給付6兆円超」がある。「感染拡大防止に必要な措置を実際に講じるのは、対象区域の都道府県知事だ」「要請や指示に違反しても罰則はないが、法律に基づく自粛要請となり、心理的影響は強くなる」「首相はまた、6日夜の政府対策本部で、PCR検査体制を1日2万件へ倍増する方針を表明。感染者を受け入れる病床数を今の約2万8千床から約5万床まで増やすことや重傷者の治療に必要な人工呼吸器を1万5千台確保し、さらに増産する考えも示した」(本文引用)という。検査数を増やせば感染者数は一気に増加する。2面「感染急増 宣言を決断 経済への懸念から一転」「『医療崩壊 近づいている』 人との接触8割減なら歯止め」に「宣言の対象地域では、より強力に人との接触を避ける対策が始まる。だが、効果が不十分で感染者を大幅に減らせなければ、病院の対応能力を超えて必要な治療が受けられない状況が現実味を帯びる。一方、成功しても、現状ではウイルスを完全に排除できないとみられる。再びクラスター対策で対応可能なレベルの感染状況に落ち着かせ、長期的に対策を続けることになる。感染が急増すれば、改めて宣言が必要な事態になる」(本文引用)とあり、今回の宣言は次の王手を国民に迫るための下準備の感が漂う。改憲「緊急事態条項」の必要を国民の気分に強引にねじ込む策の一環に思えてならない。7月5日投開票の都知事選に向けて、存在感を誇るようにTV画面に露出する小池氏の口から、危機感を煽る「ロックダウン(都市封鎖)」「オーバーシュート(感染爆発)」の横文字が連発されたのも、まさかの政治的思惑が濃厚に絡んでいる。オリパラ延期の決定は24日。小池氏の記者会見はその翌日という超演出。これを契機にこの国の感染者数は激増し、いよいよ指数関数の領域に突入し始める。これは記憶しておいたほうがいい。コロナ後にやってくる経済恐慌のあと、危機を立派に乗り越えた名宰相よろしく、国民に讃えられ、胸を張って改憲を唱える栄誉に酔いしれる己が姿を、たったいま夢想中の某氏がその後ろに控えている。冗談じゃない。あんたらが悪夢だよ。これ以上、悪夢の時代は見たくない!
15面週刊誌広告には「緊急事態宣言で思考停止にならない」と題して「コロナ禍アベノリスクから日本を取り戻す 『山本太郎』れいわ新撰組代表『ドケチ政権、消費税ゼロにしようぜ!』 『石破茂』元幹事長『マスク2枚配布で300億は順番違う』 『亀井静香』元金融担当相『晋三よ、令和の徳政令を出せ』 『西田昌司』自民党参院国対委員長代行『減税解散を!』 『山尾志桜里』衆院議員『ロックダウンはあり得ない』 『上西充子』法政大教授『ご飯論法にもう騙されない』 『香山リカ』精神科医『マスクより休業補償を』」「山中伸弥教授も注目『BCGは救世主なのか?』」などなど。19面の女性週刊誌は「新型コロナ 感染者隔離病棟から明かす真実 『連日40度の発熱でも軽症扱い』・・・政府対策では防げない!!」と頑張っている。オリンピックについては、もう一つ下の記事で、胡散臭いことが囁かれている。「いまIOCと安倍首相は、新型コロナウイルスの世界的蔓延によって引き起こされている人類の危機を新たな政治的資源として活用しようと目論んでいるようだ。全世界の感染者が100万人以上に拡大し(略)、人びとが感染のリスクに晒され、死の恐怖に苛まれているこの時期に、五輪は『ポスト・コロナ』時代の新たな祝賀(セレブレーション)を予言的に突き進もうとしている」「いまや五輪は、『惨状』を直接的にエネルギー源とする新しい仕組みへと変貌しつつある」(本文引用)。「惨状」がコロナ禍であることはいうまでもない。108兆円をその流れで解釈すると違った姿が見えてくる。
☆「小池百合子・東京都知事『ロックダウン』『オーバーシュート』横文字連発の陰に都議会の“ドン”」AERAdot.3月30日
https://dot.asahi.com/wa/2020033000016.html?page=1
☆「オリンピックはコロナ後の世界を先取りし祝福する 延期のゴタゴタから見えるIOCの目論見」ウェブ論座4月6日
https://webronza.asahi.com/national/articles/2020040400003.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook
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2020年04月06日

政治・経済・哲学・科学を統合して向き合う

19面「科学の扉」に「ウイルス共生の歴史 宿主に遺伝子残し病防ぐ/進化、初期から関与」という記事がある。「生物がいる環境ならウイルスも存在する。その数や多様性は(略)わずか1mlの海水中には1千万個のウイルス粒子が含まれる」「ウイルス粒子とは、タンパク質でできた殻とその中に収まっている遺伝情報」「遺伝情報を担う物質の種類により、DNAウイルス、RNAウイルスに分けられ」「自己複製できず、生物の細胞に寄生して増える」「海水のプランクトンに寄生している(略)RNAウイルスを調べると(略)細胞の中に842種類のRNAウイルスがいる」「病気を起こすウイルスは1%、99%は病気をおこさない。宿主を殺すと、自分の居場所がなくなる。賢い戦略は共生だ」(本文引用)。「内在性」ウイルスというものがあり、宿主細胞のDNAに組み込まれ、時間をかけて突然変異し、ヒト遺伝子として生き残っていく。これはヒトに危害を加えないが、この遺伝情報を持たないウマやヒツジは感染したら病気になるという。いままでブログ主は、野生動物から人間に感染が進み、発病させるプロセスしか考えてこなかったけれど、この逆があるというわけだ。あと、細かいことはすっ飛ばして「ウイルスが真核生物の祖先にDNA複製酵素やヒストン遺伝子を渡した可能性がある」「メドゥーサウイルスは(略)タンパク質を作る遺伝子を461個(略)その中には、DNA複製に必要な酵素やヒストン遺伝子もあった」(本文引用)とあり、この記事の後半は、ヒトの進化に与えたウイルスの影響が示唆されていて興味深い。これからも同様の関係が進んでいくと考えると、宿主に敵対的に扱われたウイルスが自分の居場所を確保するために抵抗し、害をなす場合と、「宿主を殺すと、自分の居場所がなくなる」ので共生しようとする場合とが複雑に入り乱れたややこしい関係が延々と繰り返されることもありうると思いつく。人間の文明が生存への飽くなき欲求によって共生の関係を遠ざけていくと、これからもあるだろう「ヒトの進化」を促すウイルスの共存欲求を乱すばかりになる。しかし、だから唯々諾々とウイルスとの共生を目指して「まあ、受け入れましょう」なんて達観するのは、短絡的楽観主義と受け止めざるを得ない。
遺伝子について読み、聞き、齧りして思うことが一つある。「なんで、遺伝子はこんな複雑奇怪に情報伝達し、複雑奇怪な複製過程を持ち、複雑奇怪な全身機構を持っているの」という疑問。遺伝子の動きや全身の機能への関与の仕方は、脈絡のない思いつきの集合で出来上がっているようなところがあり、もっと簡略にできないものかなあ、と。しかし、ヒトの進化に対するウイルスの関与を考えると、それも仕方ないかもしれないと思う。進化の長大な過程で生命の進化に深く関わるウイルス感染が起こるが、それは偶然に左右され、その偶然が生命を生き残らせ、次への進化をうながす偶然へつなげていく。偶然が偶然を重ねて最後の必然にたどり着く。そんな過程を作り上げるのに、単純な一直線のプロセスを期待する方が無理なのだろう。関連してミトコンドリアと真核生物の関係に関わる「ミトコンドリア・イブ」説を思い出す。「すべての現存する人類は母方の家系をたどると、約12〜20万年前に生きていたあるミトコンドリアの型をもつ女性にたどりつく」(が、しかし)「「すべての人類はたった一人の女性からはじまった」(とか)「たった一人の女性から『過去から現在に至るまでの歴史上の全ての人類』が生まれたというわけでは(なく)」「人類の出アフリカの時期を求める手掛かりのうち、年代特定が比較的容易なサンプルの一つであるという以外には、彼女は人類史に特別な意味や興味を占める人物ではない」(ウィキ抜粋)。ようするに、全てを単純化して理解しようとするクセが、コロナウイルスへの対応にも反映されるのだろう。感染拡大への直感的危機感にも、政治的観点から共生へ一直線に飛躍する考え方にも、共通する問題点だと思う。双方の視点が接近し、統合されなければ、現実政治のよこしまな意図に最終的には絡め取られる危険を痛感する。だが、まだ多くないが、全体を包括しつつ具体的な道筋を示す試みが進んでいるのを感じる。希望はある。捨てたもんじゃない、という気がする今日この頃。
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2020年04月05日

逃げ回る危機と支離滅裂で迷走する危機と

最初10万円と言っていた。そして昨日の新聞1面トップに「30万円 減収世帯に給付へ 政府コロナ対策自己申告制で」と書かれている。少し前には麻生氏が、給付したって貯金にまわしちゃあ仕方あんめえ、といったような金持ちで生まれ育ったもの特有の放言をしていたせいか、金額は変わったが自己申告制は変わらず、減収の証明を自分でせにゃならない。野党は全体に支給して裕福な層からはあとで還付させればいいじゃないか、と主張していたが聞き入れず、額のみが首相と岸田自民党政調会長の合意で決まった。次期総裁候補として精彩を欠く岸田氏に華を持たせたという説もあるが、この程度で華になるのやら。コロナの感染拡大はいっこうに止む気配がなく、東京都の感染者数はすでに900人近く、クルーズ船を含む感染者総数は、たぶん今日あたり4000人を突破するだろう。少ないと侮るなかれ。今日の新聞18面「オーバーシュート起きるのか」には、読みにくいグラフが掲げられていて、チラッと見には「収束してるじゃないか」と直感してしまう。一般には片対数表と最初から意識していないとわからない、読む者の知力が要求される記事。東京都の場合、19日から感染が収束している錯覚を覚えるが、記事では「専門家会議は、オーバーシュートを2〜3日で累積患者数が倍増するペースが続く状態と位置付ける。東京では3月21〜30日の日別の患者数が2・5日ごとに倍増」(本文引用)とある。この違いはわかりにくい。片対数グラフで日本の変化は単調な右肩上がりに見えるが、実は現状、急角度の右肩上がりになっている。そして3面「日曜に想う」は「大恐慌の世界になかったもの」と題して、第2次世界大戦の遠因となった1929年の大恐慌を考察し、1面トップ記事添付のイラストでは、全世界に広がった感染状況が示される。先進各国は持たざる国の惨状を見捨てて閉じこもりながら、近未来の主導権争いに突入しようとしている。
4月4日「天声人語」を思い出す。「きのうの紙面にあった森喜朗さんのインタビューが面白かった。というより背筋が寒くなった。東京五輪の延期が決まる直前、安部首相と交わした会話を明かしている。大会組織委員会会長の森さんは延期幅を『2年にしておいたほうがいいのでは』と問いかけた▼ウイルスの猛威が簡単には収まりそうにないからだ。だが首相は『ワクチンの開発はできる。日本の技術は落ちていない。大丈夫』と語り、1年延期を主張したという。自国の技術力を信じ、最悪のことは考えない。おそるべき精神の強さである▼それは首相の布マスク姿にも通じる。『布マスク2枚配布』は何かの冗談かと思ったが、真剣さを身をもって示している。俺が先頭に立つという一種の気合であろう▼精神論や気合ではどうにもならない事態が進んでいる。新型ウイルスの重症者に対応できる集中治療室のベッド数が全国で1千床に満たないという。欧米の患者急増を見るとケタが一つ足りない気がする。医療崩壊を防ぐため、他の施設を患者用に転用することが急務となる▼医療体制を整備する道具として役立つなら、緊急事態宣言の発動をためらうべきではないとも思う。もちろん宣言は魔法の杖ではなく、転用した施設を有効に使うための人材確保などが重要になる。店舗営業の自粛を法に基づいて要請するなら休業補償も必要だろう▼緊急事態宣言は自分の気合を一番いいところで示すための道具。まさか首相がそんな風に考えているわけではないと思うが」(本文引用)。これはゆゆしいことが書かれている、と思ったので全文引用した。このところコロナ関連でブログを書くのがイヤになっていたのだが、本気で書かないといけないと思ったから書いた。いま最も危険なのは、コロナウイルスに対して、何を思ったのかめちゃくちゃな根拠を振りかざして突き進むこの国のトップの(「精神力の強さ」と記事が表現した)盲信が、もしやこの国全体をとんでもない方向へ引き摺り込みつつあると感じ、「天声人語」の筆者同様、背筋が寒くなった。本当の危機に弱く、自分の危機には強い、変なトップ。世界が大混乱に突入していく中、この国では支離滅裂で話がまったく通じなくなったトップのもと、前代未聞の悪夢が延々と続いている。
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2020年04月04日

内戦下にあって同調圧力の重さを抱える現代

14面「証言 沖縄スパイ戦史 三上智恵<著> 元少年兵の語りから描く『内戦』」から始める。「75年前のちょうど今頃、沖縄北部の山中で、米軍にゲリラ戦を挑んだ少年兵たちがいた。10代半ばの彼ら護郷隊の被害は、同年配のひめゆり学徒隊や鉄血勤皇隊に比べてずっと埋もれてきた。この『秘密戦』を、生存者への長年の聞き取りのすえ、映画にした監督が、上映後の追跡取材を大幅に盛り込んで本書を完成させた。読者はまず、元隊員の生々しい証言にのみこまれ、方向感覚を失うかもしれない。だが、二十人余の肉声が重なり合うとき、幼馴染の死にも無感覚になっていく壮絶な戦場が浮かび上がる。いま柔和な『おじい』たちは、解凍された少年の記憶そのままに軍隊の格好よさを懐かしむと思えば、『基地があるがゆえにそこに戦争が起こる』と言い放つ。整序されないその語りにこそ、耳を傾けたい。意外にも、元隊員は戦場へ駆り出した隊長に今も憧れる」(本文引用)少し引用が長すぎたかもしれないが、じつはこの書評の最も重要なポイントは、今まで引用した部分の後に続く文章に表現されている。陸軍中野学校出身の青年将校(大学生の年齢という)の戦後を追い、千人近い高校生の命を任される無謀さを彼らに押し付けた国家の暴力に視線を凝らし、さらに日本軍の住民虐殺を掘り起こす中で、これまであまり触れられることのなかった加害者の実像とそれに協力した戦時下の沖縄社会を鋭く透視する。「特攻艇の将兵を支えた女性のドンデン返しの証言」「男性社会の『沖縄戦証言のゆがみ』」(本文引用)とはいったい何なのか。その先に続く記述「住民をスパイ視した果ての悲劇は、沖縄への差別が主因とされてきた。しかし、あれは沖縄だから起こったので、『自分たちは大丈夫』という想定は、沖縄よりさらに貧弱な備えで遊撃戦の訓練を進めていた本土決戦の実態を無視する『深刻な勘違い』にすぎない」「その本質は、国を守るはずの戦法が、故郷を破壊させ、密告を奨励し、『住民同士の殺し合い』にたどり着く矛盾だ」「これではまるで内戦だ」「だが75年前、それはすでに沖縄で起き、しかもこの列島全体で準備されていた。そこから地続きにある今に目をつぶり、『強い軍隊に守ってもらいたい』という幻想に、いつまでしがみつくのか」(本文引用)とは、何を意味するのか。ここで、ブログ主の思いは評者の意図とすこし違う方向へ外れていく。
指摘の基本は同意できる。しかしこの国の社会に色濃く存在する「同調圧力」のすさまじさには、歴史的に連綿と受け継がれてきた、独特の色合いがあるのを感じる。上層部を含め、加担した経験を持つ人々すべてに共通する生き方の奇妙な処方箋があって、時の流れの中で自分の立ち位置を合理化させる世間的に便利な特効薬が存在するのを感じざるを得ない。「強い軍隊に守ってもらいたい」などという表層的な幻想ではない何かが、この社会にはある。血肉となった想いは、安心と安全のコミュニティーを約束し、たとえ不本意な要求があって、無感覚に従って最後に悲惨な結末が待っていても、コミュニティーに復帰すれば、同じような結末の延長線上にある仲間が随所に居るがゆえに、傷を意識することなく社会に融和していける。互いの傷を舐め合う環境が出来上がった社会は逆に傷を内面化させ、その後の生き方において、スネに傷持つ関係を維持することで安穏を確保できる。積み重なった傷で形成される社会は、次の傷を求めて無間地獄をさまよう運命共同体となる。この連鎖を断ち切るのは、容易なことではない。「被害者と加害者が隣人として暮らし続ける苦しみ」(本文引用)は、戦後も強いられたのではなく、それ以前から存在し、戦争で最も顕著に可視化され、悲惨さをイヤというほど見せつけたが、「被害者と加害者」が綺麗に独立して分けられない社会環境であるがゆえに、生きづらさの根っことして今も厳然として、誰の内部にも存在し続けている。「同調圧力」とはそんなものであって、この呪縛から逃れるには、心理的に高いハードルを越えなければならない。強い軍隊ではなく「強い共同体に守ってもらいたい」という意識の克服が「同調圧力」ゆえに困難を極める社会だからこそ、あえて挑戦する視点が、建設的な形で求められているのだと思う。
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2020年04月03日

供述弱者の受難、遅すぎる無罪判決

コロナ疲れがあるようだ。このところほぼ毎日、コロナのことばかり書いている。おかげで、不確かさを見落としていないか、深読みしながら記事を書くのに疲れて、頭がこんがらがってきた。よくないことだと思う。なにより文章の表現力が落ちている。いいかげんになっている。というわけで、本日はコロナから離れて、全く別の記事を書く。1面「天声人語」は「自動車事故」から始まる。「近所で小学生がひかれて亡くなった」「現場には数日間、花が供えられていた。しかしその後は忘れられたように、『自動車が激しく警笛をならしながら、歩行者を押しのけて走っている』」「交通弱者や災害弱者など、名がつくことで問題が見えてくることがある。一昨日のオピニオン面で『供述弱者』という言葉を弁護士の井戸健一さんが使っていた。知的障害などを背景に、取調官に迎合して供述してしまう人のことだ」「元看護助手の女性が、再審で無罪判決を勝ち取った。取り調べで自白を引き出した男性警察官は、この女性が自分に恋愛感情を抱いたのを利用していたという。背景には、彼女の発達障害、それに軽度の知的障害がある」(本文引用)
ここで思い出したのは、東金事件のことだ。事件は08年9月21日に発生した。容疑者が逮捕されたのは同年12月6日。詳しくは書かないが、翌年9月14日の新聞報道に「千葉県東金市で昨年9月、保育園児成田幸満ちゃん=当時(5)=が殺害された事件で、殺人と死体遺棄、未成年者略取の罪で起訴された無職勝木諒被告(22)の弁護側は14日、『誘導された自白であり、犯人ではない』として、公判で無罪を主張することを明らかにした。主任弁護人の副島洋明弁護士が千葉地裁(栃木力裁判長)での公判前整理手続き後、記者団に語った。副島弁護士は、県警の家宅捜索で勝木被告の自宅から幸満ちゃんの毛髪や指紋は見つかっていないと指摘。幸満ちゃんの衣服が入っていたレジ袋から検出された指紋については、不鮮明で勝木被告と同一とはいえないとした。幸満ちゃんの体重と同じ重さ18キロの人形を使った弁護側の実験で、連れ去り場所とされる交差点から330メートル離れた被告宅まで運ぶことは難しかったとし、目撃情報がない点も不自然とした。捜査段階の自白は、勝木被告には知的障害があり、捜査官の誘導に迎合したと主張するとした。供述内容を理解する能力について、独自に被告の精神鑑定をするという」(時事ドットコム引用)とある。
この事件は、「全面無罪」で争おうとしていた主任弁護士がとつぜん降板し、新たに組まれた弁護団は「全面無罪」方針を撤回。最終的に検察の主張を全て受け入れる方針に転じたことから、事態が急展開し始める。記憶では、容疑者本人が全面的に罪を認め、「全面無罪」で争おうとしていた弁護士を遠ざけてしまったのではなかったか。弁護士は打つ手を失い、降板した。その後、ブログでは何度となく記事を書いてきたが、最後は2010年12月19日「まだ幕は下りてない」で、「供述より物証中心の裁判を」と書き、「これまで被告の指紋と一致しないという弁護側の独自の鑑定とか、体重18キロの子どもを運ぶのは難しいという実証実験とかもあり、弁護側の主張に一理あると感じてきた。『3日間連続で家宅捜索しても被告の家から幸満ちゃんの毛髪や指紋が見つかっていない 09、9、17【共同通信】』の記事など、家宅捜索で押収した無数の資料から、なかなか確実な物証が得られないでいるという点からも、ある種の印象を感じてきた」として、「結論として、まだまだ性急に判断してしまうのは早すぎるのではないか、と思う。判らないところが多いなあという気分なのである。そしてこのように感じてしまう背景には、『甲山事件』の記憶が厳然として存在する。だから(略)いまでも軽々に幕を下ろしてしまいたくない」とまとめている。ここに書かれている「甲山事件」には自宅が近かったこともあり、事件発生の1974年3月17日から関心を持っており、翌月には無罪の印象を持ち、資料集めなどを始めた記憶がある。何回か学習会などを開くなどしたが、逮捕された山田悦子氏の無罪が確定したのは1995年11月4日のことだった。
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2020年04月02日

コロナを利用して政治が権力志向で疾走する

いろんな情報がネットにあふれる一方、お国から出る情報は毎日が4月1日かと思わせるヘンテコ情報ばかり。昨日、ネットに登場したのは1面の「1世帯2枚ずつ 政府マスク配布」で、「首相は1日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、洗濯して繰り返し使える布マスクを5千万余りある全世帯に2枚配る方針を示した。再来週以降、日本郵政のシステムを使い感染者数の多い都道府県から順番に配る。首相官邸で開かれた政府対策本部の会合で明らかにした」(全文引用)の記事。ネットで見たときは「またガセネタか。だれがこんなこと思いつくんだ」とあきれたが、朝刊を見て唖然。「嘘じゃないのかよ?!」というわけで、「だいたい世帯ごとに2枚ずつといえば、足りないところがたくさん出るでしょ」とツッコミを入れてしまった。首相が世間と隔絶した超裕福階級のボンクラ御曹司であることは確かだが、仮にも首相の地位にある人物。少しでも庶民を思う心あらば、こんな配慮のなさがどんな反応をもたらすかわかりそうなものを、たかがマスクでなにしてる。こんなことでは「国民一人10万円」などとうてい配布不可能。システムをしっかりして実行したら、10万円配布の方が庶民の大喝采を受けること疑いなしなのにね。これに関しては「貯金してしまい使われなかったら意味ない」と考えたとかで、対策としてお肉券・お魚券の発想になり不評を買ったとか。これもフェイクと思い、後に本気と知って唖然としたものだった。
1面の「天声人語」はデマについて。「デマがどこまで広がるかは、二つの条件の掛け算で決まる」「一つは、その事柄が人々にとっていかに重要であるかだ▼もう一つは、世に出ている公式情報のあいまいさだ。情報が全くなかったり、あっても不完全だったりすれば、それがデマの燃料になる」「情報を最後まで出さない政府の姿勢には前例がある。東京五輪の開催が素人目にも難しくなっているのに、多くを語ることなく突然の延期に至った。今度は来年夏の開催が足かせになり、感染の実情が語りにくくならないかと心配になる▼冒頭の著作はデマの性質について『社会という生体の健康が一ばんその抵抗力を失っているときに爆発する』とも述べる。抵抗力を保つには歪みのない情報がいる」(本文引用)フェイクニュースは身近な周辺でも散乱している。きちっと伝えるとなんの変哲もない情報が、重要な一部を意識的に隠しながら流されたとき、つまり「操作され、歪められた」情報に加工されたとき、受け取る側の情報収集能力が脆弱で不安心理が強い受け手は簡単にフェイクの罠にはまる。電磁波を問題にするとき重要な情報は、「距離の二乗に反比例」の法則。この意味をよく知っていないと、電磁波を発する機器や物質は無条件にすべて危険、という情報と化してしまい、危機感の持ち方次第で恐怖心が余計に増幅される。電磁波問題のサイトにはこの法則は常に書かれており、過剰な反応を回避しつつ、電磁波問題を語っている。これは「影響される」のを恐れると同時に「影響させる」ことに目を向ける視点の重要性を明らかにする。電磁波に過激に反応して陥るのは、自分発の電磁波は気にしないという倒錯ではないか。情報の曖昧さに浸ってしまうと一方通行になる危険。そんなことをふと思う。
「1世帯2枚ずつマスク配布」および「お肉券・お魚券」のフェイク感に戻ると、政府の認識それ自体が正確な認識を欠いているがゆえに受け手が惑わされ、「いったいお国は何を考えてるの?」的疑問に襲われる。またこれを利用して、動揺した庶民の気分をあらぬ方向へ誘導していく可能性もある。週刊誌報道が「コロナ戦線」とか「武漢ウイルス」と書いて不安心理に方向性を与える。そして4面に25行の小記事「緊急事態宣言で自民と立憲協議 国会開会方針を確認」が載る。コロナ感染拡大で緊急事態宣言を出す場合、衆参議運で首相が事前通告することを確認。休会はすべきでないとの認識でも一致。自民は「国民の主権を抑える場面が出てくる可能性もある」(本文引用)としている。いよいよギリギリに近づき、庶民の不安心理が誘導されていく。首都ロックダウンが迫る。思惑ばかりに走る政治は怖いと知ろう。
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2020年04月01日

危機対応は本質的に貧乏くじと知るべし

今日は水曜日。土日ならいざ知らず、妙に記事が低調に感じられる。株価はと見ればちょうど始まったところで、アナリストが息あがらない様子で解説中。3連続で下げたら投資家の心理が弱くなる、と警戒していた。昨日のコロナは総感染者対死者の比率が約3・5%で、かなり高い。少し前、首相は人口1万人あたり0・06%と言っていたが、数字を軽く見せようとの腐心が覗く一方、これで騙せる人が多いのは確か。まかり間違って感染爆発したら、嘘で固めていたことが大バレになるが、感染爆発の情報を隠せばさらに騙し続けられるか。対策会議の席上、マスクをしている首相の姿がTVで映された。4面「国会のコロナ対策急務 多い密室会議▪️議員に高齢者」中見出し「具体策は遅れ気味」「与党、休会に否定的」「会議や派閥例会 自民が続々中止」「安倍首相 会議での同席回避へ 麻生氏 政府内感染を懸念」に注目。国会論議の様子をみていると、窓のない会議場でなんの防御もせずに喋りまくっている姿が映されていて、「大丈夫かい?」「もしかして、自分たちだけPCR検査を頻繁にやってるとか、特効薬を服用してるとかないだろうね」と気になっていた。「3千〜4千人が常時国会にいて密室での会議が多い」(本文引用)というから、けっこう切実な問題だ。感染爆発を情報操作しても、緊張感を伴わない議会が公然とやられていたら、信頼性は落ちるだろうな。
以下に、日本とニュージーランドを比較したコロナ関連記事がある。興味深いのは「有事の政権の職責」の項で「こんな時に国のトップでいるってことは、不運以外の何物でもなくて、どんなにうまくやってもいずれ死者が出る。ダメージコントロールしかできないことをわかった上で、あまんじて決断をしていかなければならない。加えて、収束段階からの経済浮揚作戦はそう簡単にはいかないだろうし、回復するには長い時間がかかるから、ニュージーランド首相ジャシンダ・アーダーンは多分、次の選挙でそこを突かれて、下手をすれば、負けるだろう。つまり、危機対応とは本質的に貧乏くじなのだ」「貧乏くじを引いて、負けが確定している作戦の指揮を取り、結果責任を取って退陣する。そこまでが有事の政権の職責であって、身を引く覚悟のない政権がことに当たって国民を護ることなどできはしない。なぜなら、国民の保護ではなく、政権の保身が最優先事項になってしまうから。政策判断にいちいち政治的判断がまとわりつくので、トンチンカンな政策が生まれてしまう。『コロナウイルスの蔓延を防ぐ策を取って当面の払いにこまる人が出る。どうしますか』という問いに、お金を配るとか公共料金の支払いを一定期間免除するとか、シンプルな答えが出てこず、お肉券を配るとか、お魚券を配るとか、スイカにポイント付与するとか言ってしまうのはそういうことだろう」(本文引用)。今日のTVでは、いつも強気のトランプも神妙な顔付きだった。
☆「ロックダウンのNZで東京都知事の会見をみてひっくり返りそうになったので長いけど読んでほしい。」note3月27日
https://note.com/anarita/n/ncb20dc32bc9d?fbclid=IwAR0WRGB9D7FkSFQ6oxrrffTT3sijM9dAHec3pXSkXk9u7MhU0IIpbXC52Bk
4面には月刊誌広告があり、上記の記事を別の側面から立証するような表題が並ぶ。トップは「世界『コロナ恐慌』の暗黒▪️経済危機は『リーマン』より長く根深く」で、国内関連の注目は「五輪と安倍退陣『W延期』▪️長引く『コロナ破局』の筋書き 『4選』やる気なしの安倍にとって、五輪開催は来夏がラストチャンス。その後の『岸田禅譲』にこだわれば、自らの手で『年内解散』を打つ必要も。経済危機が今後増幅する中、退陣シナリオは狂い続ける」、「コロナ禍も延命に利用する安倍政権」、「企業研究 電通グループ 『五輪延期』でも救われぬ経営悪化」、「『銀行クライシス』が着火寸前 金融界こそ『非常事態』の只中」、「新型コロナ専門家会議 その提言に世界が『疑問符』」エトセトラ。この政権を支えていたD2の経営悪化とはこれいかに。もはや王者の面影もないそうで、いよいよ悪政の最後のあがきが見えてきた。ただし、その終焉は国民を巻き込んでかなり悲惨な状況になるかも。それで今日の新聞は低調にならざるを得なかったのか。
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