2020年08月31日

渦負けるカラスの群れの下には

近所の森で、カラスが集まってぐわぐわ鳴き叫んでいる。うるさいくらいだ。かつてカラスは不吉として疎んじられてきたが、その記憶はブログ主にも残存している。だから彼らが騒ぎ立てている森のどこかに死の匂いがするように感じられ、朝っぱらからイヤ〜な気分なのだ。1面トップに「菅氏 総裁選出馬へ 二階派、支持の動き 岸田氏・石破氏も軸」があり、その左側に「最長政権考2 失速アベノミクス 口にせず幕」が押し潰れそうに並んでいる。そうか、この記事の並びのせいで気分が重くなるのか。「天声人語」には「次の内閣まで責任を果たすと言った現首相」(本文引用)と書かれたものの、土日は完全に自宅にこもりっきり。ここまでの出来事を振り返ると、モリカケサクラや怒涛の不祥事、問答無用の強行突破に悪事の証拠隠滅、大言壮語と政治支配欲、お友だち仲良しごっこの仲間外れいじめごっこ、トリクルダウンは「盗り来るダウン」。やることなすこと最悪のことばかりだったが、やりすぎでついに自滅し、今度は影武者をたてて自分は影で院政を敷くなどと不遜な企てを試みる。国会に顔を出せば答弁なんて面倒なことをせにゃならない。いっそのこと、「影で操るほんとの支配者」になろうってか。気持ち悪い〜。その気持ち悪さが森のカラスに伝染し、ぐわぐわ鳴き騒がせているのか。たまらんなあ。
と、そこでふと考える。院政と言ったって、外向きには何の権限もありゃしない。彼を持ち上げる隠然たる勢力がいても、それがいつまで続くやら。間接統治は影武者をクサらせる。影武者を自己否定に導く。なにしろ後ろに引っ込んだ本丸が、表にいたときになかなか果たせなかったことを、裏から強引にやらせる。これまでは黒衣に徹していれば済んだのに、なんで自分がやらにゃいかんのさ、である。ここに日本的責任回避の歴史的構図が浮かび上がる。「自分ができなかったのを、おれに強引にやらせるって、たまんねえな」となるんじゃないか。影武者の造反。いや、その前に院政の主がやっていたことを見習ってもしょせんは二番煎じ。かえってドジの山を築き、前任者の抱え込んだ諸悪のツケが重くのしかかり、「Buy my Abenomics」とか「アンダー・コントロール」なんてのまで背負わされてはたまったもんじゃない。よく考えればアベノミも五輪も、結果は知れている。「ずるいよ、自分の失敗をみんなオレのせいにしちまうのかい」と泣きつくのは必定。それはすぐ怒りに変わり、陰湿な報復に至る。そうだ、いちばん敬遠していたイシバシの亜流みたいな厄介者が遅ればせに顕在化する。院政なんて長続きしない。影武者はホンモノになれない。影の主が気づくころには、党内はぐさぐさに揺れているだろう。
モリカケサクラや怒涛の不祥事、問答無用の強行突破に悪事の証拠隠滅、大言壮語と政治支配欲、お友だち仲良しごっこの仲間外れいじめごっこのツケは、影に回って院政に勤しんでいる前任者を決して逃さない。罪を罪として償ってもらわなければ、だれも納得しない。折しも新コロ死者数は依然として上昇局面にあり、しだいに第1波の山に届く気配を見せはじめている。全国集計を意図的に操作するとしたら、なにを基準に増やしたり減らしたりするだろう。五輪を成功に導いてアベ政治に勝利をもたらすには、死者数を少なくしていくのに越したことはない。一方、死者数を多く見せる操作はどうなる。憲法改正で緊急事態条項を導くには、現行法の中では対応に限界があり、どうしても改憲必至という実例として庶民に印象づけることができそうだ。彼ら流に見極めた鉄の原理「国民はすぐに忘れる」が活きてくるかも知れない。いずれの意図が発揮されるにしても、すでに彼の命運は尽きたのであり、尽きさせたのは大きく波打ちながら続いた市民的抵抗が要所要所で的確に発揮されたからだ。その動きが続く限り、姑息なやり方の連続はいつか必ず途切れる。次の政権がアベ的厚顔破廉恥を継続しても、アベ的悪夢に対する市民の追求を止められず、後継者も必ず同じ悪夢にまみれていく。そして本当の最後が来る。
☆「【1】安倍政権の7年余りとは、日本史上の汚点である」論座:朝日新聞ダイジェスト
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020082800004.html?page=1
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2020年08月30日

流動する事態にどうかかわるか

1面トップに「慣例破る人事 1強の源泉 安保転換 数の力で」とある。続いて2面は「最長政権考」の「連載 1」で「分断招く姿勢 改憲は遠く」「『身びいき』『忖度』期待は不信へ」ときて少し目を開かれる。1面に、絶頂期は4年前の2016年7月の参院選挙とあったが、その前の2015年安保法制をめぐる政府与党の強引な国会引き摺り回しと、憲法53条に基づく臨時国会開催要求に耳を貸さなかったことなどが響いて内閣支持率が下がるものの、なぜか翌年には回復し、7月参院選に勝利する。念願の改憲勢力が衆参両院で3分の2を超え、増長した政権幹部は、国民はすぐ忘れると確信。「政権が国会審議を軽んじる姿勢は露骨になり、強引な国会運営は強まっていった」(本文引用)とある。そうか、2016年が政権の変わり目だったか。前年の安保法制、翌年の年金制度改革、「共謀罪」法、働き方改革法、カジノ実施法などを強行採決。国会審議が荒くなり、首相の答弁がいい加減さを増していったのを思い出す。ようするに慢心だ。内閣人事局で官邸がトップダウンの人事を断行し、経済・外交・安全保障などあらゆる分野で官邸仲良し集団を形成。好き放題にする自信がつき過ぎて、勝手気ままになってしまった。小さい器の人物だったゆえに、強大で広大な権力を得たものの、すぐにあらゆるタガが外れてしまい、交通整理してうまく自分を操作することができなくなり、収拾つかなくなったんだろう。翌2017年2月には森友問題、続けて加計問題が勃発。しかし、「国民はすぐに忘れる」という官邸の認識は変わらず強気を維持。公文書改ざんとか隠蔽とか人事異動など駆使して自体を突破しようとしたが、ふたたび内閣支持率が下落する。そして桜を見る会問題勃発。身辺が危うくなってきたと見るや、検察庁人事に介入し、都合のいい人物を検察トップに据える愚行を強行しようとする。だが、官邸が見本を示しているから議員連中の根腐れの酷さが拡大。秋元議員や河井議員は「責任」をとらないトップを見習って、起訴されても議員をやめない。
強引な政治運営が根っこにあり、すぐ忘れる国民がいて、そのおかげで選挙で圧勝し続ける。良い気になってお友だち優遇もはばからなくなり、都合が悪くなればさらに検察まで完全に手中に収めて鎮圧しようとする。首相に腹芸をうまく使い分ける度量があったら、もう少しマシだったか。そんな簡単なわけなかろうと思うものの、3面「自民党総裁 来月15日までに選出の方向 『党員投票』省略に異論」「『石破潰し』言われる」「密室政治のよう」を読んでいると、古臭い悪巧みを駆使してでも権力基盤に食い込み続けようと焦る、生涯落ちこぼれ権力者の卑小な姿がみえるだけで、かえって気分がクサクサするばかり。その気分は3面「日曜に想う」の「逆をゆけ 新しい担い手への教訓」を読んでさらに増幅される。「次の担い手の条件はなにか」「不安への共感と、それを解消する自前の政策への自信。耳に痛い情報を聞きたがり、機敏に自己修正出来る反射の良さと度量の広さ」(本文引用)これは、次の担い手に必要な力ということで、決して元首相に無い物ねだりする類のことではない。5面「安倍外交 対峙した国は」については、これにロシアと北朝鮮を加えるべきだったとしか言いようがない。調子のいいときしか良いカッコできない人物であったがゆえに、第2波コロナの山はしっかり対応していればもっと低くできただろうものを、有効な対策を取れず全国的な流行を許してしまった。その責任は辞任した後でも、否応なく引きずることになるだろう。以下に引用した記事の末尾が、近未来にありうる状況のひとつを鋭く指摘している。「自民党議員はもう一度政治の初心に立ち返り、党員にまで開かれたフルオープンの総裁選を堂々と実施すべきだ。その選択をしない場合、そう遠くない未来に大変なしっぺ返しを食らうことになるだろう。解党という事態もありうると私は思う」(本文引用)
☆「『安倍・麻生』vs『二階・菅』 国家権力を私物化する総裁選の行方」論座:朝日新聞デジタル8月29日
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020082900003.html?page=1
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2020年08月29日

第2の敗戦のその先の未来は誰のもの

1面トップ「安倍首相辞任表明『持病再発、負託に応えられない』 新首相、来月に選出 一強政治の『負の遺産』教訓に」。(政治部長は)「会見で自らの病状を丁寧に説明したのは、かつての批判の再現を防ぐ意図もあったのだろう。1日も早い回復を祈る」(本文引用、以下「」内はすべて同じ)としたうえで、すぐ「それでも、この最長政権が政治のあるべき姿という点で『負の遺産』を残したのは確かだ。国民の疑問にきちんと向き合ってきたのかを冷静に問い直さなければならない」「後継に名乗りをあげる誰が首相に就こうと、荒れた政治のグラウンドを、丁寧にならすことから始めないといけない」と書く。第1次政権のあと、首相は悔しさのあまり夜も寝られなかったという記事をどこかで読んだ。激しい感情の揺れ動きがあったように書かれていたと記憶するが、その記事を残しておかなかったので、ここに紹介できない。ともかく、そんな暗黒の裏面史があったからこそ、民主党政権時代は国会で大音声で罵声を上げ、首相の答弁席にズカズカと詰め寄り、激しく詰問し続けたのだろう。第2次政権発足後は官邸への足取りも軽く、まるでスキップを踏んでいるようにさえ見えたものだ。7年8カ月、改憲に頑張り続けたのについにできなかった。それは国民が盛り上がらなかったからではなく、気分誘導だけで成し遂げようなどという、不遜な考えがあったからだろう。アベノミクスも官制相場も「のようにみえる」状態を演出したが、実態が伴わないのではどうしようもない。学んだはずのナチス政権でさえ、最初は公共事業をいっしょうけんめいやったけれど続かず、民族排外主義を煽り、侵略行為に手を染め、それでも一時的な熱狂を創り出しただけでけっきょく、泥沼へはまり込んでいった。まだ道半ば(いやいや、ほんの序の口)のこちらの国の宰相としては、悔しさのあまり夜も寝られない日々が再び始まるのかもしれない。
ことここに至ってもっともありうることとして思うのは、いま霞ヶ関ではシュレッダーが大忙しで動いているんじゃないか、ということ。昔に見習ったら、永田町界隈では書類を燃やす煙があちこちで立ち昇り、壮観だったことだろう。いまは大型シュレッダーで一発だし、ハードディスクも簡単消去だから、ものすごく味気ない。検証できる政治が始まったとき、書類はどこに、と意気込んでも痕跡もなく空っぽで、中身が確認できないことでは歴代ダントツでトップの7年8カ月となるのかも。民主党政権時代を「悪夢」とか「地獄」とか「失われた」などと形容するとしたら、「空白」で「空っぽ」で「中身ゼロ」、「検証不能」の7年8カ月ということになるんじゃないか。「この政権はいったい何のためにこんなに長く政権を維持したのか」が、将来の歴史家の困難な研究課題となるんじゃないか、などと思うわけで・・・。
積み残した課題がすごくたくさんある。アベノミクスの落としどころはどうなる。ミクスの影響でとことん歪んでしまったものが山と積み上がっている。国民生活の歪み。アベノミ依存で自律性をなくした経済。ずるずる引きずる原発依存はそろそろ根本に立ち返らないと、大規模に経済を頓挫させる危険に満ちている。ばらまき外交で粋がって見せたものの、そんなのでなびいていた国はどこだったか。得意の外交はほぼ悪化したまま放り出された。拉致問題、対韓関係修復、北方領土、みんな積み残し。国内問題では27面「議員ら139人の証人要請 検察、来月1日から尋問 河井夫妻事件」「証人買収の疑い 5人目の逮捕者 『秋元議員から頼まれた』」と28面「森友・桜・・・いまだ解明なく」が、スキャンダルの筆頭に健在だ。コロナ関連の諸施策でもお友だち優遇が明らかになっている。極度に落ち込んだ経済をどうする。事故原発は。連続する災害も置き去りか。次の総理になる人物に、これを乗り切る力はあるか。それとも、「悪夢」「地獄」「失われた」安倍政権の遺物処理として、きっちり落とし前をつけられるか。つまるところ、第2の敗戦とも言える状況と認識し、第1の敗戦の時にできなかった、責任者の罪状をつまびらかにする課題が、次の世代に対する国民の責任として重たくのしかかっている。これをまず認識する必要がある。でないと第2の敗戦のその先の未来は国民のものにならない。
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2020年08月28日

五輪・ワクチン・再流行・GDP・改憲

4面「五輪コロナ会議来月4日初会合 政府が設置」の記事は、表題含めてもたった21行とゴミみたいに小さい。「政府は、新型コロナウイルスの感染拡大で来夏に延期された東京五輪・パラリンピックに向け、感染防止策を講じた五輪のあり方について検討する会議を9月に設置する。海外の選手らの受け入れのための出入国時の行動制限などが議題になるとみられる」(本文引用)。無理じゃないのかね。秋から冬にかけて季節性インフルの流行期に入る。新型インフルが夏場に流行したのは2009年にあったが、季節性インフルは季節性だけあって、夏の流行はたぶん前例がなく、今回の流行は新コロ単独のものと見ることができる。世界的には近場の韓国で新コロ第2波の可能性があり、ヨーロッパではフランスに再び新コロ大流行の兆しがある。世界的に経済の停滞が著しく、イギリスでは4〜6月期GDP年率換算が60%を超えた。日本はその約半分というが、過去30年以上、景気が低迷し続けた上でのマイナス27%だから、実質の痛手はイギリス以上だろう。五輪なんかにこだわっている場合か。五輪で起死回生のぼろ儲けを期待していたドコソコが経営危機に瀕する状況に追い詰められているとかいう話だが、首相が退陣する花道にしようという目論見も消えたいま、そんなだらしない企業など消えてしまえ。30年以上停滞し続けるこの国だ。大風呂敷を広げてもなんの意味もない。3面の「ワクチン被害 企業免責 コロナ特別措置 救済 政府が実施へ」によると、「新型コロナウイルス感染症のワクチン接種をめぐり、政府は、健康被害が出た場合の製薬会社などの賠償責任を免除する方針を固めた」「製薬側は通常に求められる責任の免除を求めている」(本文引用)。なんでこれほど危険な道に前のめりになるか。よく考えないと、国民はひたすら引きずり回されるばかりになる!
昨日の1面に「指定感染症の扱い議論へ 『2類相当』対応疑問の声」があるのを思い出す。新コロがSARSなどに比べて軽いとの理由で、新型インフルと同等に扱うのが適当かどうかが問われ始めている。その一方であまりに性急なワクチン接種。軽いのならなんで厳密な検査もなくワクチン投与を急ぐか。そのワクチン投与で薬害事故が発生したときの予防措置か。製薬会社の賠償責任を免除する方針をわざわざ固める。前もって問題が起こることを想定しているのは明白。23面に「重症化リスクある人 インフル予防接種を コロナ同時感染も警戒」があり、興味深い表が添付されている。季節性インフルと新型コロナの比較対照表で、項目は「潜伏期間、無症状感染、ウイルス排出のピーク、重症度、致死率、ワクチン、治療」となっている。「ただの風邪」「ただのインフル」と揶揄されながら、新コロは少なく見積もっても「ただのインフル」と同等ではないようだ。致死率0・1%と3〜4%(前者インフル、後者新コロ。以下同様)は大きな違い。重症度も多くは軽症〜中等症の一方、新コロは重症になりうるとあり、治療薬も一定の目処が立っているのといまも臨床治験中の新コロでは、大きな違いがある。重症度で考えるのは深刻な後遺症の存在だが、新コロの後遺症は、重症者ではインフルとは比べものにならないくらい重く、軽症〜中等症でも広い範囲に顕在化する。秋から冬にかけてインフルと新コロの影響は重複して出るか、それともどちらか一方がもう一方を抑制して働くか、いまのところ不明だ。それでも新コロは「ただの風邪」か「ただのインフル」と断言できるか。
そんなことを言っているまに、4面には「『感染症対応へ緊急事態条項を』自民議連 コロナ拡大受け改憲提言」の記事。下村博文自民選対委員長が会長を務める「新たな国家ビジョンを考える議員連盟」というのがあるそうで、やっぱり出ますか新コロに絡めた緊急事態条項。野党の臨時国会開催要求を突っぱね、閉会中審査に首相を欠席させ、首相は延々と自宅でひと休み。それでいて、国会の憲法審査会での議論を呼びかけ、改憲論議を促すか。下村氏は「総裁任期中に憲法改正の国民投票までできるようにするのが総裁を支える議員の思いだ」「秋の臨時国会で改憲論議のたたき台にしたいとの考えを示した」(本文引用)とか。油断ならないタイコ持ち集団!
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2020年08月27日

シュレディンガーの猫からコロナまで

夜中、眠れないままに起き上がり、机に座ってネット検索。「シュレディンガーの猫」という量子力学の難問について考えた。「猫と放射性元素のある(略)箱の中で(略)ガイガー計数管が原子崩壊を検知すると電気的に猫が殺される仕掛けにすると、1時間経過時点における原子の状態を表す関数は|原子の状態|=|放射線を放出した|+|放射線を放出していない|という二つの状態の50%ずつの重ね合わせによって表される。その結果、猫の生死は、|箱の中の状態|=|(放射線が放出されたので)猫が死んでいる|+|(放射線が放出されていないので)猫は生きている| という50%ずつの重ね合わせの状態になる。つまり、箱の中では、箱を開けてそれを確認するまで、猫が死んでいる状態と生きている状態の重ね合わせになる。これは量子力学的にはなにもおかしなことではなくて、観測による波束の収束の結果が相互に排他的で両立し得ない性質を持つ2つの状態の間の選択になっているだけである。もしもこれが現実を記述しているとすれば、『巨視的な観測をする場合には、明確に区別して認識される巨視的な系の諸状態は、観測がされていてもいなくても区別される』という“状態見分けの原理”と矛盾する。シュレーディンガーはこのことをもって、量子力学的記述は未完成であると主張した」(ウィキ引用)。ようするに量子力学の世界ではありうる現象だが、現実に我々の現実世界ではあり得ない、生きているのに死んでいる状態が出現するわけで。
シュレディンガーは、この問題を提起したとき、「わーい、答えられないだろう。ざまあみろ」と手を叩いて喜んだに違いない。ブログ主もたちまち頭が混乱し、眠気が襲ってきたので、また布団に潜り込んで目をつぶりかけ、ふと思った。「生き物が生きているという状態を定義し直せばいいんじゃないか。生きているが死んでいる状態と理解することはできないか」などと。生き物は生きている。それは、全身の細胞が絶えず死んでいき、同時に再生されていく不断の循環過程によって支えられている。無数の微細な死を積み重ねて、全体の死を蘇らせながら生きている。栄養の吸収(生を持続させるカギ)と不要物(無数の死の断片)の排出を絶え間なく繰り返し、ときに眠りという擬似的な死を体験し、生と死を行き来するという複雑な機能まで駆使して全身を組み立てる。眠りは生と死が区別できなくなったとき。ただし、区別できなくなっただけで、生と死はいつもそこに同時存在する。目覚めはそのことの確認であり、シュレディンガーが密閉された箱を開ける行為に他ならない。シュレディンガーは生と死を確認できる。猫本体は生のみを確認し、自分の死は確認できない。生と死の「50%ずつの重ね合わせ」は、こうして量子論の世界から生き物の世界まで、一貫してつながっている。「巨視的な観測をする場合には、明確に区別して認識される巨視的な系の諸状態は、観測がされていてもいなくても区別される」という“状態見分けの原理”と矛盾する」との主張そのものが矛盾していることになる。ほんとかねえ。そんなに簡単に説明できるかねえ。「目が覚めたらまた考えよう」というわけで、朝からここまで書いてきたが、やっぱりまだ眠い。変なことを考えたせいだ!
変なことを考えたついでに新聞に触れる分量がなくなってきた。まず1面「天声人語」のワクチン争乱。各国が開発にしのぎを削るいま、日本は研究部門が極度にやせ細っているので、手当たり次第の買い付けに必死。「効き目と安全性」がすっ飛んで、新コロの超速の変異に追いつけるワクチンが現実にあり得るのか考えることもできない。4面の週刊誌広告には、ほんとかどうか「『安倍退陣』の瀬戸際」の文字。「あまりに大きい代償! もうやめてはどうか『コロナ恐怖』煽り ▼『コロナ風邪』連日可視化では五輪は一生開けない」など厭戦気分誘導中。6面では「安倍晋三潰瘍性大腸炎が再発した 13年前の悪夢再び ▼『ウッ』漏れる首相のうめき声 緊迫の総理専用車▼薬効かず『白血球入れ替え』最終手段は大腸摘出 ▼『俺の仕事は選挙管理内閣』麻生太郎が漏らした本音」。ワクチンに期待する声はほぼなく、聞こえるのは自民保守界隈の「コロナは風邪」という世論形成の執拗な試みだけ。シュレディンガーの世界。究極の末期!
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2020年08月26日

気をつけたい2つのことなど

親分を見習う子分のなんと多いことよ。1面トップは「河合夫妻 無実を主張 初公判 選挙の買収目的否定」はその典型。「桜」が消去で通用するならこっちもだ、というわけでパソコンのデータを消去し、口裏合わせまでして無罪を主張する。そこに検察は食い下がる。33面の「現金100人 法廷で実名」「検察側『なりふり構わず配る』 河合前法相夫妻側『慣習、政治活動』」「『自民に説明責任』与党からも」では(受領時に首長と議員だった40人に限り)一覧表になっており、100人分まとめても1億5千万円の(ざっと見て)5分の1になるかならぬかというところ。残りはどこへいったやら。それにしても(現金を渡すのは)「党勢拡大や支持基盤を固める目的だった」(本文引用)との言い訳はかなり苦しい。追い詰められている事件は、他に「森友問題」「IR汚職」とか、いよいよ黒幕ご用心の「桜を見る会」や疑惑の消えない「検察人事」「甘利問題」など。いや、もっとたくさんあると思うのだが、脳みそのキャパシティが壊れ気味で、大物小物含めて山ほどある事例を列挙しきれないもどかしさ。とにかく弁護側も「党勢拡大や支持基盤を固める目的」としているところから、そのカネが合理的でキレイかどうかが焦点になる。である以上、1億5千万円すべてを明らかにしてほしい。いやいや、まだその奥にも何かありゃせんか。受け取った政治家はわかっているだけで約120人。どんな証言をするのか楽しみだ。まさかの口裏合わせは、政治の深い部分で進んでいるかもしれない。政権が崩壊したら、火の粉はもろにドンの上に落ちてくる・・・はず。連続在職2800日を超えるとか。その間にできたことといえば、強引に押し切った各種法制。勝手に金をつぎ込んで景気がよくなったように見せかけるアベノミ官製相場だけ。それで経済は回復したか。力強い外交はできたか。北方領土はだらだら交渉で頓挫。拉致問題は北朝鮮と外交チャンネルさえひらけない。韓国と無用な対立を続け、中国を敵視しながらその経済力に頼るオソマツ。「アンダー・コントロール」の威力もかなわず五輪は風前の灯。官製相場に至ってはコロナまっただ中、意味もなく株価上昇気味。実質成果ゼロの3000日を美しく飾るためのボロ錦が、ほころびを増しつつ懸命に織り上げられようとしている。悪魔の3000日が語り草となる日は来るか。以下の記事は“安倍おろし”を盛んに焚き付けているが、あまり便乗しないでいる。政権のただれた日々は、姑息で汚いやり方もかまわない奇策を繰り出すことが多く、此の期に及んでもズルズルと引きずり続けることもあり得て油断できない。気をつけないと!
☆「入閣待機組が仕掛ける“安倍降ろし” 9月の内閣改造が命取り」日刊ゲンダイ8月26日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277780
☆「安倍首相に『桜疑惑』再燃 重要人物2人が捜査ターゲットに」日刊ゲンダイ8月23日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277678
1面には「感染者・学校への差別やめて コロナ 文科相がメッセージ」がある。「新型コロナウイルスに感染した子供や学校への差別を防ごうと、萩生田光一文部科学大臣は25日、児童生徒や教職員、保護者らに向けたメッセージを発表」「誰もが感染する可能性がある」「感染者を責めないで」「児童や生徒、学生には『感染した人が悪いのではありません。早く治るよう励まし、直って戻ってきたときには温かく迎えて欲しい』」「教職員らには『医療従事者や社会活動を支える人たちへの敬意や感謝も伝えて欲しい』」「保護者らには『身の回りに差別につながる発言や行動があったときは同調せず、『そんなことをやめよう』と声をあげて」(本文引用)と促しているという。「24時間子どもSOSダイヤル」なるものを設置していて、新型コロナに関する相談も受け入れているということだ。なるほど、ここでは、たぶん「コロナは風邪の一種」という慰め言葉を使うのだろう。世間の感覚はそれだけで、「コロナは恐ろしい」から「ただの風邪」への180度両極端移動を簡単にやってしまう。庶民に一番近いところにいる市民運動が冷静でなくなったら、世間に無用な波風を起こすこともある。気をつけないと!
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2020年08月25日

緊急事態宣言を緊急事態条項へつなぐはずが

首相の去就が俄然注目のマトになっている。3面「再び通院 与党も不安視 首相連続在職2799日 史上最長の節目」「検査内容『また話させていただきたい』」「内閣改造延期なら求心力懸念」「臨時国会10月以降召集?焦点」の記事には、先週17日に続いて24日にも受診したことが書かれている。検査の後、記者団に「『先週の検査の結果を詳しくうかがい、追加的な検査を行った。体調管理に万全を期して、これからまた仕事に頑張りたい』と述べた。検査内容などについては『今日は再検査を行ったところである。またそうしたことについてはお話をさせていただきたい』とだけ語り」「政治においてはその職に何日間在職したかではなく、何を成し遂げたかが問われる」「結果を出すために1日1日、日々、全身全霊を傾けてきた。その積み重ねの上にきょうの日を迎えることができた」(本文引用)だってさ。記事の隣に「GoTo1カ月『200万人』でも検証は今後 業者登録数伸び悩み 効果限定的の見方も」があるのは皮肉。さらに27面「安倍さん2799日は記録だけど 株価は上がった◼︎家庭への想像力ゼロ 核廃絶で仕事を◼︎辺野古、誰が首相でも」の記事。離れたところにあるのも皮肉。書かれている内容にインパクトのないのはなぜ? たぶん政権が終わったら盛大に書き連ねるんだろう。少しだけ気を吐いたのは以下の指摘。「人気が落ちると経済政策を打ち、回復すると集団的自衛権の行使容認のような安保政策に手を伸ばしてきた」「衣の下に鎧があった内閣」「記者会見を開かないのは尊大も尊大だが、やはりコンディションが悪いのではと思う。司令塔不在の状況になっている」(その指摘を裏付けるように広島から)「長いこと総理大臣でおられるなら、核兵器廃絶で目を見張るような仕事をしてくれりゃあええのに」(沖縄からは)「結局、長期政権を支えてきたのは本土の有権者。移設問題への関心が高まらなければ、誰がトップになっても、声を聞いてもらえないと思う」(本文引用)などなど、これらの声を公器たる新聞はできるだけ大きく増幅してぶつけていく必要があるのではないか。退陣したら大ダンピラを抜くってか。
「安倍首相、消化器と免疫治療の専門家で医療チーム結成と主治医の”交代”」デイリー新潮8月23日
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/08231703/?all=1&page=1&fbclid=IwAR0SyPrBppzyoxS-FaM_B3m4SxmtciRxWjavGu2C-9ddUCuzidVOzUIipzo
そんななか1面トップは「コロナ感染 緩やかに減少 専門家組織『7月末ピーク』 重症者増 指定感染症の扱い議論へ『2類相当』対応疑問の声」の記事。たしか政府は現状を第2波と呼ばないでいる。だから「GoTo」を強行したし、もともとコロナは「ウイルス性の風邪」としてきた経緯もあり、適当に操って適当に終息できると踏んだ首相の思いつき爆発。振り返れば小中高一斉休校も緊急事態宣言も国際的流れに合わせただけのこと。お魚券やお肉券など日米貿易交渉で落ち込んだ国内農産品のさばき口を見つけた浅薄な思いつき。3月7日当ブログ「後手後手の対応を横目にコロナが変異する」や3月28日「彼らが必死にやろうとしていること」でみると、「風邪の一種」だからたいした対応は必要ないが、世界にあわせて危機感を煽り、見事に終息させてみせよう、といった対応だったことがわかる。その結果、第1波は潜在的にすでに早い時期に始まっていたため、東アジア特有の有利な特徴があったにも関わらず、台湾や韓国、ベトナムなどの劇的対応とは異なる結果となった。それでも終息できたと謳えば、念願の五輪は成功裏に導ける。衆院選は今度も大勝利となり、そうなれば自民総裁4期目も射程に入るはずだった。しかし、首相の華々しい掛け声とは裏腹に経済が極度に悪化し始め、緊急事態宣言を終わらせる決断が背中に重くのしかかる。5月4日当ブログ「無能は無能故に全権を握りたがる」では、首相の混乱がとうとうブログ主にまで伝染し始める始末。頭が混乱している間に政府の「専門家会議」は分科会と厚労省に助言する「専門家組織」に分割。改憲緊急事態条項の模擬行動たる緊急事態宣言の判断基準もコロナ同様に変異し続ける。1面、指定感染症の扱いを2類相当から変更する議論が始まる。振り出しに戻るつもりが、首相を吹き飛ばす風邪コロナの哀れな珍妙さ!
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2020年08月24日

ウイルスとだけ闘いたい

1面「天声人語」が良い。「なるほど『安心して感染したい』かあ」と共感した。「感染者がひとりも出ていない町に暮らす人々ならではの心のひだが描かれ」「狭い町で噂になるから一人目にだけはなりたくないわ」「感染したって分かったらすぐに村八分にされんぞ」「噂するのも村八分にするのも後ろ指さすのも陰口を叩くのもウイルスじゃない。この、『人』なんだよなあ」「人口4万の小さな市は感染者ゼロで推移してきた。『住民には重圧でした。もし感染しても、早く完治してねと励まし合う町であってほしいと絵筆を走らせました』」「見附市では先週、初めての陽性者が確認された。ウイルスは市町村の境目などものともしない。それなのにウイルスではなく、感染者と家族ばかりをなじる言動が各地でいまなお絶えない。(略)大切なのは、陽性者が出たあとの対応であろう。老若男女、だれもが安心して感染できる世の中でありたい。そうなれば闘う相手はウイルスだけで済む」(本文引用)。以下の記事に、「天声人語」で紹介された漫画が、解説とともに掲載されている。乞う参照!
☆「『安心して感染したい』!? 新潟県見附市のFacebookページに投稿された衝撃的タイトルの漫画に込められた作者の思い」ハーバー・ビジネス・オンライン
https://hbol.jp/224878
4面週刊誌広告が「第2波まっただ中」として「新型コロナは『D614G』変異で感染力が増大」「『新型』ウイルスはまだある カザフで『謎の肺炎』説、中国で新型ブニヤ/森林伐採で野生動物とヒトの生活空間が重なった/次の新型候補」とあり、「村八分」とか「自粛警察」とかやっている場合じゃない。当の自分が感染したらどうする。「まさか感染しちゃったのかな」などと症状に怯えながら、「そうじゃない」ことをひたすら祈るか。11面「永田町激震スクープ『8・17緊急検診』の真相」に「“麻生臨時政権”が『コロナ第2波対応』それこそ悪夢」とあり、冗談抜きで悪夢。庶民が内輪揉めしている場合か。末端の自滅ゴッコなんぞ、いよいよ相手の思うツボ。週刊誌ネタはコロナから離れてポスト安倍に移動しつつある。1面左に「安倍首相、連続在職最長に きょう2799日 佐藤栄作氏抜く」がある。逃げ回り中の日数を引いてくれ。絶頂期なら1面トップ記事だが、落日の現在は押しつぶれて見る影もない。「内閣支持率は低下傾向」とあり「下落」ではなく「低下」? 2面「歴代最長政権 振り返る」「コロナ対策・体調不安説 祝福控える」「野党弱く 勝ち続けた選挙」「政策より続いたことがレガシー(略)」には新聞の本音が見え隠れ。「歴史的な記録更新にも、いまの首相官邸内にお祝いムードはない」「25日の自民党役員会は中止。27日(略)首相と党幹部らによる在職記録更新の『お祝い会』も延期」(政権幹部は)「(記録更新は)単なる通過点。お祭り騒ぎをしているときではない」(本文引用)
記事はアベノミクスや安全保障法制、特定秘密保護法や「共謀罪」法などに触れ、外交面ではトランプとの蜜月を書く一方、「戦後日本外交の総決算」と謳いあげた北方領土問題や最重要課題拉致問題の惨憺たる結果を指摘しつつ、失敗続きの対韓・対中外交には触れず。悲願の「憲法改正」はおろか、最後を飾るつもりの五輪開催もお流れの公算大(あ、これにも触れてない!)。コロナで危機に格段に弱い体質を露わにし、彼が大震災・原発事故のとき首相じゃなくて良かったと思わされるだけが唯一の功績。世耕氏は「ゆっくり休暇でも」などとのんびり言っているが、自民ベテランは「いっそ早期辞任も」とつぶやく。山盛りスキャンダルは簡単には網羅できず、いつか家庭保存版の別刷り総特集をやってほしいほどで、御厨教授も「首相と選挙をやればスキャンダルも飛ぶし、全部チャラになって新しく続けていける」(本文引用)と指摘。スキャンダルで辞職した議員はわずかしかおらず、いっそ彼らの方が潔く思えるほど、最近の自民党議員は平気で居座り続け恥じる様子もない。麻生政権成立なら、事件がらみの議員たちは、その醜悪さを増大させて自民潰しの先兵になるか。その前にコロナでこの国全体がぶっ潰れるか。天下分け目!
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2020年08月23日

この8カ月を概観してわかってくること

以下の記事は日本でPCR検査数がなかなか伸びない理由を的確についている。SARSやMERSの経験があったにも関わらず、保健所を半分以下に削減し、地方衛生研究所の人員や予算を減らし、疾病対策センター(CDC)のような司令塔もつくらずにきた。防疫対策を縮小することに努めてきたツケが、現状をボロボロにさせた。2月ごろには1日に300件ほどの検査しかできなかったらしい。たしかそのころは、中国が各国へ協力を申し出て、簡易検査キットやマスクまで大量に送ってきていたのに、なぜか片意地を張るように倉庫へ放り込んだままになっていたと記憶する。そんな写真が出回っていたではないか。なんでこれを使わないんだと、ネットでは疑問の声が広がっていたんじゃなかったか。記事は検査の目詰まりを解消するのは簡単だったと指摘する。保健所の負担を軽減すること。陽性者の感染ルート追跡に時間がかかるなら委託してでも負担を軽減し、保健所の機能が最大限活用できるように配慮するべきと語る。そういえば国産の全自動PCR検査機器がつくられたのはいつ頃だったか。タカラバイオなる会社を知ったのはいつだったか。それでも検査数が劇的に増えているわけではない。西村ナントカ大臣がTVに頻繁に露出しているが、首相は隠れたまんま。国会も開かれず、記者会見もいいかげん。そのまま政権を降りるかもしれないという観測まで出始めている。勢いのいいときは胸を張って「アンダー・コントロール」なんて豪語していたのに、いちばん大事なときに逃げ出す。日本のコロナ騒ぎは、当初から全体が政治案件として動いてきたような気がする。政治案件だったからこそ初動対応で出遅れ、その後もめちゃくちゃの限りを尽くし、ついにギブアップして逃げ隠れするようになったのであり、そんなみっともない姿を覆い隠そうと、取り巻きが奇妙な言説を撒き散らし、終わらせ方がわからなくなった自粛要請のなかで「コロナはただの風邪」「ただのインフル」みたいな主張までが出始め、チグハグに強行されるGoToが原因で感染が広がったと指摘されるまでになったのではないか。
☆「PCR検査拡充の方策はある 手遅れになったら政治の責任だ」日刊ゲンダイ8月18日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277406
☆「GoToと感染拡大『つながった可能性高い』 感染症研究者、検証が必要」毎日新聞8月22日
https://mainichi.jp/articles/20200822/k00/00m/040/146000c
以下の記事は注目に値する。コロナウイルスを人間以外の動物に実験的に感染させ、最も人間に近い症状を再現する実験動物を探す。そのための研究が進んでいたという。ブログ主は山梨大学でコロナによる髄膜炎が見つかり、その後、心臓血管の閉塞や抹消血管の川崎病様の症状、尿中からのウイルス検出などで、エイズと症状が似ているのを感じ、これは一筋縄ではいかないな、と思ったものだった。SARS-CoV-2が動物実験で人間と同じ症状を再現できるかどうか。これは新コロナ研究の飛躍的な進捗につながるはずだが、なぜかなかなか前へ進まない状況があった。この記事では動物実験で再現するための現場の困難が語られているが、その奥を探ると、米中対立が色濃い影を落としているのを感じることができる。米で「アカゲザル4匹とアフリカミドリザル4匹を感染させ、人間の病気である新型コロナウイルス感染症『COVID-19』を“再現”できるか調べる」(本文引用)実験が始まったのは2月。実験を開始してから数週間で「2匹のアフリカミドリザルが重度の肺疾患を発症」「ヒト以外の霊長類で新型コロナウイルスによる重症疾患を発症した初症例となった」(本文引用)とあり、動物実験による発症が証明された。その後、研究はどうなったか。米中の政治的対立があり、さらに動物実験の倫理的制約なども重なって、研究はあまり進んでいないようだ。なるほど、こんなことがあったのか。政治が医学の進捗を阻む。そんな構図が浮かび上がる。
☆「動物実験で、どこまで新型コロナウイルス感染症の症状を“再現”できるか:研究者たちの挑戦と課題」WIRED:5月20日
https://wired.jp/2020/05/20/the-search-for-a-covid-19-research-animal-model/
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2020年08月22日

地方衰退を呼び水にカネで横面をはたき操る

3面の「核ごみ処分場 寿都町に批判 道知事は反対明言 漁協も抗議文 町長『町民の声聞く』」がある。(核ごみ処分場の)「選定までには、3段階の調査が約20年かけて行われる」(本文引用)。寿都町の場合は候補地選定の第1段階となる「文献調査」で2年がかりで行われ、第2段階の「概要調査」へ進むときには所在地の知事らに意見を聞くことが義務付けられているという。ここで「知事ら」の「ら」は、近隣市町村を含むという意味といまは勝手に解釈。ようするに地方の貧しい市町村が狙われたと考えるのが先決か。全国津々浦々に湧き上がるのは、「文献調査反対」の声だろう。そこであえて考える。町の運営が滞るまで衰退の道を辿る地方行政の現状はどうか。反対の声を上げたとき、その先をあえて見ないでいたら、やせ細っていくばかりの地域の現状に喘ぐ人々の「受け入れなければ生活が潰れる」という声が聞こえなくならないか。長い長い中央の支配が地方をカネでがんじがらめに縛り、ついには中央のくびきから離れようとしても身動き取れなくなる悪循環の中に、追い詰められていく人々。地方の自立、つまり中央のくびきから外れた自治が育つ素地を奪われたあげく、身を切って決断せざるを得なくなる現状をどう思うか。3面には「核燃再処理工場25回目延期 青森・六ヶ所村 完成時期、22年度上期」の記事もある。本州最北端の極寒の地に持ち込まれた無理難題で、工事が始まり、すぐ近くに原発まで建設され始め、じゃんじゃんカネが落とされて、町財政は潤ってきた。核燃工場の危険なことは確かだとして、極限まで追い詰められた地域と地域住民らがそのほかに選ぶ道はなかったか。ないようにカネの動きを制御して民心を操作してきた国の姿勢を改める行動はあったか。もちろん、あった。しかし全国化していく動きとならず、いつも各地に分散して留まり続け、ときとともに消えていったのではなかったか。そんな事例が、見過ごしできないほど積み上がってきたのが現状ではないか。
なんだこれは。どうしていつもこうなってしまうんだ。かつてここには〇〇の運動があった。〇〇が衰退して去ったあと、ここは古い昔の姿に戻った。いや、そうじゃなく、中央のあたらしい工夫があって、なにかが少しずつ動いて、旧態はそうして続いてきた。中央と結び付き、おこぼれを頂戴して権勢をほしいままにする者たちにとっては引き続きおいしい場所だったが、国家が捨てた末端の国民は衰退の煮え湯を飲まされ、もがきながら絶滅していった。いや、利権の源が持続される限りにおいて、末端にもおこぼれはあったが、それも旧態が持続される限りのことであり、使途が限られ、利権が続く限りという条件なしには成り立たないおこぼれだった。「核ごみ処分場」の話に戻すと、道知事は反対の根拠に「核のゴミの道内への持ち込みを『慎重に対処すべきであり、受け入れ難い』とする『特定放射性廃棄物に関する条例』(2000年)を挙げ」「『文献調査を受け入れることは、全国の廃棄物を北海道に受け入れる入り口に立つもの。慎重に判断すべきだ』と語った。さらに、国が文献調査を受け入れた市町村に最大20億円の交付金を出すことを『巨額の交付金を呼び水にする取り組みには疑問がある』と批判。18日には『ほおを札束ではたくようなやり方』と語っていた」(本文引用)。地元漁協が反対し、隣接する黒松内町、蘭越町、島牧村の町村長は知事と会談して、寿都町に慎重な判断を求める。「21日には町議会全員協議会も開かれ、片岡町長が町議に説明。9人の町議は賛成と反対で拮抗しているという。町長は、取材に『知事の言葉には反応しないが、町民の声には反応する』と発言。9月上旬に町民説明会を開いた上で、あくまで応募する考えを示した」(本文引用)。問題が出てきて受け入れ「賛成」「反対」というスローガン化した運動が展開されると、選択肢は「受け入れか否か」しかなくなる。ブログ主は思う。第3の道を提示し、「こんなやり方がある」という訴え方が、成熟してきてもいいのではないか。ハコモノ行政ではなく、地域の実情に即した、豊かでゆったりとした地域の創り方を練り上げる力が、そろそろ育ってきてもいいのではないか。第3の道への通り道は、探せば意外なところにみつかるのではないか、と思う。暑さのせいか、文章がうまく運ばない。疲れてるかも。
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2020年08月21日

どうもお国は早期に終息させたいようで

1面トップに「秋元議員を逮捕 IR汚職 証人買収の疑い 3000万円で偽証依頼 関与を否定」がある。秋元氏は東京15区だそうで、昨年12月、IR事業での収賄容疑で逮捕されたが、今年2月に保釈されていたとか。今度は証人買収の疑いで逮捕。保釈されたあと、これから始まる裁判に向けて証人に嘘の証言をするよう3千万円の提供を持ちかけたらしい。衆院議員の平均年収は2200万円。秋元氏は17年にIR関連で300万円を受け取って起訴された。これだけだとワリに合わないなあ、と思うところ、それでも3千万円だそうってんだから、議員っていろいろ儲かるのかな・・・。それだったら儲かるだけ儲けるために居座るのが一番ってことになるか。ヤメろと言われたって、最後には議員の1票が改憲成就に重い1票。あわよくば選挙で再選されたらミソギで罪は帳消しになる。こんなうまい話はないということかな。いやいや、いくらなんでもそれはない。彼は高潔な議員魂の持ち主のはず。と思ったら23面に「秋元議員 買収資金用意か 贈賄側への偽証以来1千万円」があり、筋も何もありゃしない。23面に「自民・秋本議員秘書 選挙区でマスク配布 千葉9区『公選法』抵触しない」もあるが、「元」と「本」の違い。これは別人なのでご用心。でも、マスクかあ。以前にうちわで辞めた人がいたっけな。ちょっと調べてみたら、ドリル大臣、文春大臣、エトセトラ。なにしろトップがなにがあってもぎりぎり総理職にとどまっているから、みんな「右へ倣え!」になっちまう。しかし、こんな記事ばかり追いかけていた頃が懐かしい。
コロナはいまや、感染6万人超え。7月末に第2波のピークがあったというような声が聞かれる咋今。どうかね。そうであったとしても、死者数のピークはもう少し後ろになるはず、と思っておなじみのジョンズ・ホプキンス大学のCOVID-19 Dashboardを覗くと何やら奇妙な状況になっている。毎晩深夜になるとかならず世界各国の数字が更新されるのに、このごろ更新のタイミングがうまくいっていないのだ。数字が当日分で揃っていなかったり、修正されていつのまにか別の数字になっていたり。死者総数なんかが前日集計より少なくなっていたりして笑ってしまうのだが、世界各国あわてているらしい。どうもそのような時期なんだ、と思うしかない状況なんだろうか。そして3面「欧州感染急増 入国規制も 夏のバカンス旅行が一因」の記事が目に入る。「欧州各国で新型コロナウイルスの感染者数が急増し、フランスやスペインでは春のピーク時の水準に戻ってきている。夏のバカンスによる旅行が一因とみられ、観光重視の政策が裏目に出た形だ。各国政府は『第2波』との明言を避けている」(本文引用)とあり、最大要因は地続きのヨーロッパで恒例の夏のバカンスがあり、「国外のリスク地域」から旅行者が帰ってきてこうなったというのが真相のようだ。「そういえばGoToなんて旗を振っていたのはどこの国?」と数字を読み直すと、感染など増えて欲しくない政府のゆえか、このところ新聞で公表される数字とジョンズ・ホプキンスの数字は、必ずしも一致しなくなっている。「おーい、せめて海外発表と辻褄合わせてくれよ」と言いたくなるところ、こちらも夏バテで厳密な思考が不可能になっているから、めんどくさくて目をつぶっている。もしかして、「コロナは風邪」の認識が広がるように結末をいそいでいるのかなあ、などと思っているけれど、ただの想像だけで確証はない。
以下のような記事がある。オリンピックのために用意した警察官宿舎を40億円かけてコロナ療養施設にしたものの、まだ1度も使われていないとか。近ごろの政府のやり方を見ていると、無駄金がじゃんじゃん使われているようで、40億円が妥当かどうかは正直わからない。しかし、感染拡大があるかもしれず、そのための無駄ならいいじゃないか、という気もする。ほんとうは全国の保健所を施設も人員も増やすように努力せいよ、と言いたいところではあるが。
☆「コロナ療養施設が3カ月たなざらし 五輪用の警察官宿舎を40億円で改修、1度も使われず」東京新聞8月18日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/49411
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2020年08月20日

世論誘導の終息作戦は成功するか

4面に「首相、休暇終え公務復帰 検査『体調管理万全のため』 健康不安視 与党からも戸惑い」の記事。「首相は19日、3日間の夏季休暇を終え、首相官邸で公務に復帰した」「記者団の取材に応じ『体調管理に万全を期すために、先般検査を受けました。これから再び仕事に復帰して頑張っていきたいと思う』」「自身の体調について15秒ほどこう答えたが、それ以上の質問には応じなかった」(本文引用)とある。通常国会を延長せず、閉会中審査出席も拒絶。臨時国会開催要求にも耳を貸さず、表面のことはみんな他人任せにし、やってる感だけ演出。後半はほぼ毎日自宅復帰で過ごし、休暇は3日間だけってどういう意味? 甘利氏「ちょっと休んでもらいたい。責任感が強く、自分が休むことは罪だとの意識まで持っている」、菅氏「もう少し休んだほうが良いのではないか」、萩生田氏「疲れてきて少しバランスを崩したのかもしれない。本人は大丈夫とおっしゃっていた」、自民中堅議員「体調で不安視されるとコロナ対策の先行きにさらに不安感が出てしまう」、若手議員「あまり疲れていると言い過ぎると、そんなに疲れたのならもうやめて交代したらっていう世論になる」などの声が漏れ聞こえる現状。これはどういう意味かね。もしや「そろそろご退陣を」と、おそるおそるお伺いたてていたんじゃないか、なんてね。たぶんこれからは臨時国会要求にも真摯に応じるんだろう。通常国会閉幕が6月17日だった。夏季休暇は3日間だったが、休暇全体は本音2カ月ほど。やはり歴代最長政権だけある。コロナに豪雨禍が重なって、GDP4〜6月年率換算27・8%減で経済逼迫。窮余の一策でGoToナントカを強行したけれど、それにも満足に顔を出さない。いや、全然出さなかったかな。で、夏季休暇は3日間?
野党は4党そろって臨時国会再要求へ動く。大島衆院議長は「通常国会で膨大な(額の)予算を成立させて頂いた。予算を政府が適正に執行する期間も必要だ」「野党の要求を受け止めることは大事だ。ひとつの知恵として異例だが毎週のように閉会中審査をやっている」(本文引用)とTBSのCS番組でおっしゃり、政権トップの駄々っ子を扱いかねている様子がみえる。権力の座にしがみつく暴君を引き摺り下ろす力も失せた政党の、悲しい末路というべきか。本人が「仕事に復帰」と言っているのだから、10月下旬などとぐずぐずせず、野党の求め通りすぐに臨時国会を召集するよう動くのが筋と思うね。豪雨災害対策、GoToへの支出、コロナによる経済悪化への対応。消費税ショックが霞んでいるようだが、これもボディブローよろしくこの国を痛めつけている。体調不良ゆえか以前からの力不足ゆえか、D2やお友だち企業を助けることしか頭になくなった政権トップがこの難局を乗り切れるか。彼の乱脈政治運営によって極限までダメになったこの国を窮地から脱出させることができる逸材はいるだろうか。普通なら最後まで責任をとらせるべきだが、長居させると何をやるかわからないヤカラ。さっさと追い出したほうが後腐れがなくていいんだけどなあ。4面には久々に「『桜』06年の名簿 60に『総理』記載 小泉政権時」の記事。公務復帰の記事のすぐ下にあるのがなかなか良い。「桜を見る会」については、とんでもない疑惑が次々に出てきていたっけな。今年の1月でもまだ国会の主要な論議となっていて、コロナが表面化する前、首相がいよいよ尻尾を巻いて逃げ出す寸前だったと記憶する。嫌気がさしたか1月後半にはコロナ議論を早々に逃げ、そこへダイヤモンド・プリンセス号の事態発生。世界中がロックダウンだとかパンデミックだとか騒ぎ始め、右往左往しながら「桜」逃亡に成功。緊急事態宣言で逃亡路線確定。逃げ切ったところで次の難題が出てきた。1面「『第2波まっただ中』現状は 感染症学会理事長が見解」。臨時国会開催も10月ならコロナは終息しているさ、なんて目論んでいたが、緊急事態宣言の定義を少しずつ変更して引きずっても間に合わなくなる可能性が出てきた。次はまさかの地獄の花道か。もう逃げきれない・・・はずだけれど、最後の奥の手はいよいよ世論誘導「ただの風邪」作戦本格発動か。
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2020年08月19日

コロナを収束させる試みには

27面に「元コロナ患者 退院後も苦しむ」「上司『感染言わないで』」「ミント香りわからない」「客『陰性証明を出して』」がある。ちかごろよく言われる後遺症のことかと思ったが、それはそれとして触れられているものの、多くはコロナへの忌避感に起因する世間の拒否が書かれている。コロナ入院前は普通に受け入れていた社会が急に居場所を奪う。あたりまえに居られたはずだった、自分の居場所が確保されていて、そこへ戻ればこれまでと同じ生活が始まる、と思っていた。戻ってみたら透明の壁があった。後遺症を抱えながら、生きづらさはさらに続く。記事中で後遺症について触れている分量の少なさが気になる。そして、なにより気になるのが、コロナ関連の記事が紙面に少ないことだ。首相が延々と公務をネグり続け、「首相動向」をみると、昨日も自宅にこもりきり。菅長官が「コロナで陣頭指揮をしようとするが、せめて土日は休んだら、と進言している」(TV番組での発言を聞いたもので、必ずしも正確ではない)といったことを発言して、なんでもない通常の健康診断らしい空気をつくろうと躍起になっているが、週刊誌は黙っていない。16面では「『腰が痛い』壁に手を突き、ろれつも… 安倍『眠れない』年内退陣Xデー ▼『病院7時間半』本誌直撃に担当医が“衝撃の一言”」とあり、10面はさらに衝撃の「ロビー 安倍総理『吐瀉物に鮮血』の緊急事態!」なんて見出しがある。しかし、変な期待を持っても仕方ない。逆に、彼一流の世間をたぶらかす詐術か、と当て推量しても詮無い。彼の身体状況については、海外メディアも注目しているようだが、いま気になるのは、首相の健康状態が不穏になると同時に、コロナ関連の報道が少なくなりつつあること。これが怪しく思えて仕方ない。
☆「限界か安倍首相…夏休み強行を海外メディアが酷評」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277404
最も気になるのはコロナの現状。ブログ主は咋今、ジョンズ・ホプキンス大学の世界データを、個人的に書き溜めた数字と付き合わせて参照するのが日課になっている。日本の死者数は第1波の後、7月6日に977人になり、そこから少しずつ再上昇し始めている。現状は第1波の4月上旬から中旬にかけての推移と酷似している。その推移の先にあるのは第1波同様の急激な死者増か。第2波はまだ来ていないとする見方があるようだが、現状の推移が第1波と類似するようなパターンで進めば、9月以降の季節性インフルの流行期と重なり、予想不能の第2波へ突入する可能性もある。そのとき、この国には司令塔が存在しない。いや、いまのナニでは、なまじ健在な方が不安増大の元になる。そもそも14兆円の使途曖昧な予備費を強引に通し、国会を閉じてしまい、臨時国会はおろか閉会中審査にも応じなくなった背景は、それほど単純なことが原因ではなさそうに思う。かつてSARSで世間の緊張が高まったとき、急に風が吹き止むように情報が希薄になっていき、世間的になんのケジメもなく平穏な日常が戻ってきたことを思い出す。何年かのちの冬、ブログ主は体調が思わしくなく病院へ出かけ、「いま、インフルエンザが大流行していて、病院へ来たほうが感染する可能性が高いですよ」などと脅されたことを思い出す。「空気がきれいでおいしい山里に、なんでインフルエンザが?」と思ったものだが、これと同じ流れをつくろうと、躍起の情報操作が始まっていないか。などと思ったりする。
ジョンズ・ホプキンス大学のDailiyDeathsのデータをみると、先に記したように、7月6日の死者総数977人を底に、現在までの新たな死者数は158人となる。このグラフの動きは第1波4月前半の動きに、ほぼぴったり重なる。今後の経過が第1波とさらに重なっていかないことを願う。重ならないまでも、9月の季節性インフル流行初期とぶつかり、望ましくない結果を生み出さないでほしいと願う。いま日本は、世界に比べて圧倒的に少ない東アジアで、感染者でも死者でも、シンガポールを抜いて、中国を別にしたら最悪の頂点に躍り出ている。この先がどうなるかは常に未知数だが、データをよく見て事態を知るべきだろう。
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2020年08月18日

都合悪いと雲隠れするのが習い性の集団

1面トップは「GDP戦後最悪の下落 4〜6月年率27・8%減 コロナ禍 消費・輸出減」の記事。統計上で比較可能なのは1980年以降と書かれている。GDPの算出方法が変わったのはいつからだったか。「GDPは、国際連合の『国民経済計算』(略)を基準に算出する。その基準が2008年に見直されたため、政府は新基準に基づく計算方法の採用に向けた準備を進めてきた。他の主要国はすでに新基準に移行しており、米国は3%強、英国は2%前後、オーストラリアは1.5%前後と軒並みGDPが増加した。増加の主な要因は、企業などの『研究開発費』が設備投資に加えられたことだ。現在は費用と見なされ、GDPから除外されているが、基準改定に伴い付加価値を生む『投資』として認められることになった。日本は『3%程度GDPを押し上げる』(内閣府)と見られている。さらに新基準では、特許使用料や不動産仲介手数料などもGDPに加算される」(本文引用)とあり、新しく加えられた3%が、いまになってかえって重しになったように見えてならない。1面には「1〜3月期にマイナス成長に陥った中国は、一足早くプラスに転じたものの、回復の勢いは鈍い。リーマン・ショック時のように世界経済を引っ張る状況にはなく、世界同時不況の様相となっている」(本文引用)の記事。添付グラフを見ていつも思う。リーマン・ショックは2009年。V字回復は民主党政権下で、東日本大震災・福島第1原発事故がなかったら、奇跡の回復も夢じゃなかった。その後のアベノミの推移を見ていると、官製株相場で無理やり株を押し上げ、それでも思わしくないと、GDPの計算方式を変えて格好をつけてきたけれど、後から考えたら2018年10月には実質的に終了。下落傾向を口先で粉飾してきただけじゃないか。昨年末に消費税10%増税を実行したとき、いろんな措置で一時的に景気底上げをしたものの、それも息切れ寸前になっていた。息切れすることは8%増税のとき経験済みだったのに、V字回復を演出で乗り越えるつもりでいたのが、コロナに足元をすくわれた。リーマンで世界経済を救った中国の力が弱まっている。アメリカとの確執が強くなり、そのアメリカもコロナ禍で大打撃を被っている。新聞は「世界同時不況」と書いているが、「不況」というか「恐慌」とはっきり言うか、いよいよ覚悟が必要な時期となってきたようだ。
☆「GDP算出法変更 研究開発費加え3%押し上げ」毎日新聞2016年1月4日
https://mainichi.jp/articles/20160104/k00/00m/020/110000c
7面の表「主要国の4〜6月期の実質GDP成長率」では日27・8%、米32・9%、ユーロ圏40・3%、英国59・8%と、これすべてマイナスの値だから、英の約6割減はものすごい。中国だけが3・2%増のゆえか、米が死に物狂いで足を引っ張っている姿は情けなや。その尻馬に乗ろうにも乗れないで昨日一昨日と自宅で静養。格好つかないから4面に「首相、日帰りの検診『体調、万全期すため』」なんて記事が載る総理大臣。慶應大学病院に7時間半。「首相周辺は『夏季休暇を利用して休み明けの体調管理に万全を期すため、日帰り検診を受けている』と」(本文引用)説明している。世間をはばかってゴルフとか別荘、はたまたお食事会でお友だちとのんびりしたくてもできないストレスが溜まっているとか。付属記事「甘利氏『休んで』」があり、そういえば誰だったかな。「あっせん利得処罰法違反容疑」で告発されて睡眠障害となり長期療養していたが、不起訴になったらすぐ元気回復、共産党の小池氏に皮肉を言われていたっけな。自分が半年も休んだんだから総理大臣だっていいじゃん、なんてことになるかどうか。「やだ、もっと総理大臣続けたいんだ!」と駄々をこねているのを、それでもチヤホヤするしかできない自民党って、だらしなくてみっともなくて、世界で笑われていることにも気づけない自立欠如集団か。いま、自民党は無能な魑魅魍魎に食い尽くされつつあるのかな。まさかの末期?!
☆「共産党の小池晃氏 睡眠障害を理由に長期療養していた甘利明氏に皮肉」livedoorNEWS2016年6月6日
https://news.livedoor.com/article/detail/11609522/
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2020年08月16日

逃げ得させたくないが倒さなきゃ倒れない

7面「社説」の「戦争と公文書 今に続く国民への背信」が重要なことを示唆している。「市ヶ谷台史料」という。防衛省防衛研究所の戦史研究センターで公開されているとか。96年に偶然発見されたもので、「なぜ公文書が一斉に処分されたのか。当時、内務省事務官だった故・奥野誠亮元法相は15年の読売新聞のインタビューに、ポツダム宣言に『戦犯の処罰』があったため、『戦犯にかかわるような文書は全部焼いちまえ、となったんだ』と明かし、焼却の指令書を書いたと証言した。軍や政治指導者の保身と責任逃れのために、不都合な真実が消し去られたのだ」「5年前、野党議員が公文書焼却の経緯や法的根拠をただした質問主意書に対し、安倍内閣は『事実関係を把握できる記録が見当たらない』などとして、『お答えは困難』とする答弁書を決定した。まさに歴史がなきものとされ」「過去を検証し、共通の礎となる史料が存在しないことは、近隣諸国と歴史認識の溝を埋める作業の支障となり、戦前の日本を美化する歴史修正主義の温床にもなって」「戦後の民主主義下においても、記録の軽視は宿痾のように、この国の政治、官僚機構の中に根深く残っている」(本文引用)というわけで01年、情報公開法の施行前に各省庁が泡を食って多くの公文書をシュレッダー処分した。歴代最長の政権ともなると、あとで検証されると困ることが山のように積み重なるのか、森友・桜を筆頭に現状のコロナでは最初から公文書をきちんと残す気がないというテイタラク。そしていまや、政権のドンは記録に残らないから油断しているかどうか知らないが、国会の会期延長はおろか、閉会中審査はもとより、臨時国会の召集も無視して自宅に閉じこもり、記者会見もいいかげん。質問の答えは官僚の文書読み上げのみ。周辺はへなちょこに成り下がったドンをひたすら庇い立てし、コロナ真っ只中をヘロヘロ無意味にしゃべりまくるのみ。いまや公文書なんぞ、だれも重要なものと思わなくなっている風情が漂う政権界隈。まるで「第2のポツダム宣言」を怖がっているんじゃないかというがごときアブナイ局面なのだ。オリンピックを花道にするって、そりゃ無理だ。改憲を成功させたいって、その結果が怖くないかい。
GoToで景気付けしようにも、コロナは8月に入っていよいよ本格化の気配濃厚。逃げ得は続かない。決定的判断をずるずる先延ばししても、傷がいっそう酷くなるだけ。コロナは第2波の様相色濃く、このまま9月へ突入すると目も当てられないことになりそう。それでなくても、東アジアの各国が頑張って侵攻を押しとどめているときに感染者・死者数を拡大。感染者数ではついに今日明日中にシンガポールを追い抜き、中国を別にしたら東アジアで最悪のトップに至る公算大になってきた。ジョンズ・ホプキンス大学の集計ではシンガポールの直下に日本。それから30カ国置いて韓国、9カ国でマレーシア、25カ国でタイ、21カ国でニュージーランド、17カ国でベトナム、7カ国で台湾、3カ国でミャンマー。ひとつ飛んでモンゴル。最悪のトップを翔ける無為無策の離れ業。日本モデルなんて胸を張っていたのは束の間のことだった。このままいけば、第3波がくる冬には、まさかの中国越えか。ハリボテで国民を騙し続けてきた果てに、最後の醜態をさらけ出す。収拾させる常套手段としては、情報を少しずつ縮小し、いつのまにか季節性インフルの大波に隠してしまい、できるだけ早くワクチン大量投与で乗り切り、副作用の影響も隠してオリンピック開催決定を無理に押し通し・・・その後に続くのは、コロナ敗戦による地獄の荒野かまさかの交叉免疫、集団免疫の獲得、そして医療最前線の死に物狂いの奮闘で勝利の美酒を自分だけのものにするか。でも、世界は予想以上に疲弊している。アメリカの惨状はまだ続く。イギリスの4〜6月期GDP年率換算はマイナス60%という予測。そして予定では明日、日本の数字が発表される。巷間では18年10月に「戦後最長の好景気」幻想は終了したと言われている。当ブログ18年11月15日「有利に働かせようと必死の形相アリアリ」は、日銀が政府のGDPに不信感を持っていると書いた。やはり本当の情報は密かに流れているものと知る。だが、どんなドジマヌケでも自分ではなかなか倒れないことを肝に銘じておこう。
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2020年08月15日

秋から冬にかけてのPCR法について

季節性インフルでもPCR法を使う。それが新型コロナに限ってPCRは感染症の検査に使うべきでないという説が浮上する。さらに季節性インフル感染者・死者数をコロナと比較しつつ、コロナは「ただの風邪」「ただのインフル」とのたまう。「あれ?」と思う。PCRを感染症の判定に使うのは不適当なんじゃなかったの。不適当なら季節性インフルにも理屈は適用されるべきであって、コロナはもとより季節性インフルの感染者や死者の判断もすべきじゃないってことになるはず。詳しく調べているわけでもなく、これ以上深掘りしないが、それにしても不思議だ。26面「新型コロナウイルス感染者」の表によると感染者5万4032人、死者1086人とあり、夏場は衰えるかと期待していたのに外れ、今回の死者は100人を超えた。このごろ、死亡原因が明確でないのを理由に、コロナが原因かどうかわからない、もしや他の死因によるものを加算していないか、という意見も目につく。これを称してイタチごっこと言い、いまはまだ証明不能な議論が積み重なる。つくづく思うのは、訳のわからないことを言い合うより、明らかにできる部分、そしてシロウトが関われる部分、つまり医療体制はちゃんとしているかどうか、について考えを巡らし、どんなやり方で事態を収束させるにしても、やたら経済優先とか医療優先とかで綱引きするんでない方向を見つけだすほうがいっそう前向きな気がする。
政府は「ウイズコロナ」を謳うが、どうすれば被害少ないままコロナの波状攻撃を回避できるか、どうなれば回避できたとするかの戦略がないままだ。まさかGoToじゃあるまい。安倍のマスクであるわけもない。ご自宅で静養中にいつのまにかオリンピック開催決定、おいらの花道が決まったぜ、なんてことにするつもりか。必要なのは、過去の悪政で極限まで縮小させられた公共医療の枠組みを押しつぶされる以前よりさらに拡大強化し、安心・安全医療が全国津々浦々に浸透してこそ、ウイズコロナが現実的なスローガンたり得るはず。PCRはインチキだなどと賢しらにいうまい。「ただの風邪」「ただのインフル」なんて気分で言い散らすまい。当たるも八卦で、現状においていくつかの可能性の行き着く先に、その主張が当たる可能性も否定はしない。そこへたどり着くまでの先人の努力を、いかにも自分たちの成果として掠め盗るのだけはやめたがいい。ウイズコロナに至るまでの死者や深刻な後遺症に苦しむ人たちを軽視し、次の課題に飛びついていく愚をくれぐれも犯さず、人を巻き込まず・・・!
政府はコロナに無策なままだ。GoToで必死に国民を躍らせ、感染者数が拡大していっても経済を回すことにただ腐心する。それも自信なげな彼らの心情がありありと見え隠れし、中途半端なことこのうえない。たとえばなぜ、政府はPCR検査をいっこうに拡大しようとしないのか。その本音として、第1波のときの初動の遅れと、国の公衆衛生機関と医療現場の極端な弱体化を隠す意図があるのではないか。PCRを問えば政府の愚策の積み重ねが、芋づる式に明らかになる。首相がなんの裏付けもなく「PCR法を2万件に増やす」と放言したところで、PCR検査の実態が医療としてでなく行政検査の枠組みの中にあり、その制度を動かさないと、鶴の一声は一歩たりとも前に進まない。鶴が動かなければ周辺も動かず、ただひたすら無駄な言葉遊びで時間が浪費されていく。鶴は勝手に好きなことを言っただけで、根拠も何も持っていないし、誰と協議したでもない・・・たぶん。そうして行政検査という枠組みは岩盤となって維持されていく。PCR検査が伸びないほうがいいと思っている部分はどのあたりか。長年月かけて保健所を半分以下に削り、感染症研究や公的医療を、予算、人員、設備あらゆる面で細らせてきたものたちが、現状維持を不動の前提にして居座っている。最初の話に戻すと、PCRは季節性インフルでも使われる検査法だ。秋になってインフル流行期が重なると、たちまち検査は滞りだす。そのとき、「だからPCRはダメだ」などとひたすら言い募るか。行政検査のシステム的欠陥を突くか、どちらがより有効か。いまからじっくり考えておきたい。
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2020年08月14日

コロナを語るなら医療の立て直しを考えよう

24面「新型コロナウイルス感染者」の表を見る。とうとう感染者が5万2674人という事態になってきた。昨日は11人の死者があり、総計1077人になった。勢いは第1波ほどではないが、死者100人超えは夏場では厳しい数字。第1波が襲ってきたとき、当然ながら韓国よりはるかに感染者・死者は少なかった。いま韓国感染者は1万4770人。死者305人。大きな差になってしまった。暑い時期には衰えると思っていたのが、当てが外れた。夏場でも衰えない、特殊な「ただのインフル」「ただの風邪」ということになる。「夏になれば勢いは衰えるはず――。国内で新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた春ごろ、よく聞かれた話だ」「季節性のインフルエンザは冬に流行のピークを迎え、春から夏にかけて感染が収まる」「緊急事態宣言が発令されていた日本でも『夏まで頑張れば何とかなる』とのムードが一時漂ったのだが、いまの状況を見る限り、新型コロナにとっては高温多湿の環境は屁でもない」(本文引用)と、以下の記事に書かれている。ただし、英や独では感染が下火であり、新型コロナの動態にはナゾがまだ多い。サイトカインストームの有り様がこれまでのインフルといささか違うのか、激しい後遺症も確認されている。後遺症と関連するように、死亡原因にはウイルス性肺炎の他に血栓症をきっかけとする各種の疾病が重なり、全体像は把握しにくい。いろんな病名が挙げられるが、基礎的な原因は、血管内で血栓を作るような現象が起きて、全身のいろんなところの血流が阻害され、その場所で特有の発症の仕方をする病気らしい。これ以上は医療の専門家でもない身がなにを言うやらなので、参考に「血栓症とは?」という短いPDFファイルを添付しておく。死因が明らかにされないので、コロナと関係なくてもコロナ死にしてしまうのではないか、という疑問もあるようだが、最終結論をシロウトが勝手に急ぐのはどうかな、と思う次第。
☆「新型コロナは酷暑もへっちゃら 感染拡大で冬はどうなる?」日刊ゲンダイ8月13日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/277187
☆「血栓症とは?」
http://www.chugaiigaku.jp/upfile/browse/browse1703.pdf
重要なのは、昨日も書いたけれど、保健所を半減させ、公的医療関連機関を冷遇しておいて、突然勃発した感染症にあわてふためき、何をやりだすかと思えばお肉券、お魚券、他にも何かあったかな。アベノマスク、お友だち企業救済各種給付金事業、GoToなんとか。肝心の医療体制については不問に付したままで金をバラマキ、10兆円の予備費は豪雨災害にも使われるものの、国会でチェックするでもなく、ドラえもんの四次元ポケットみたいな出しようで、金額も出ていく先もなんだか胡散臭く、使い方が恣意的に思えてならない。世間ではPCR検査を疑う向きもあるが、季節性インフルでも使われている手法で、疑うならもっと有効なものがあるのかどうか、あったならそれを主張すればいいものを、ただ混乱を増幅させるだけの現状。その混乱の中心にいるあの人は、PCR検査の大規模拡充をいうものの、検査が増えれば保健所の首が締まり、医療フン詰まりを促進する奇妙なシステムを改善する気なんかまるでない。国会がないので言いっ放しでも攻められない。毎日ほぼ自宅から出て自宅へお帰りになる優雅な日々。勝手に休暇日まで設定して、別荘ざんまい、ゴルフざんまい・・・しようとして果たさず、何にもしていないのにストレスが溜まっているご様子。嫌いな記者会見はわずか10数分で逃亡。支離滅裂で何を喋っているやらわけわからん。「どうしちゃったんだこの人は?」という空気が世間に漂っているが、自民党内はもちろん、政府、官邸内にも彼をフォローする人がいなくなっている現状。ほんと不思議な国になってきた。ドタバタ漫画以下の惨状!
☆「コソコソ逃げる安倍首相は、なぜそんなに会見が嫌なのか?」日刊ゲンダイ8月13日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277197
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2020年08月13日

政策をつくれない市民運動というもの

このごろコロナ関連の報道がわずかずつ減ってきているのを感じる。元大阪府知事の橋下徹氏が「羽鳥慎一モーニングショー」を名指しで批判しているらしい。玉川アナ批判とともに、PCR検査の批判もやっているとか。パンデミック騒ぎの収束の仕方は、この国ではどこからか湧きあがる「なんでもない」「おおげさだ」「たいしたことない」といった声の高まりとともに報道のネタが尽き、あの騒ぎはなんだっけというふうに消えていく。月日が過ぎて、ある日あるとき戯れに調べると、意外にもまだ感染拡大期にあったり、それなりの患者や死者が出ていたり。気にするかしないかの違いだけ、というわけだ。「平気だよ」「ただの風邪だよ」なんて声も、いまや気がつけば怒涛の如し。一体なにを基準にパンデミックから抜け出るのか、わけがわからなくなる。たとえば公衆衛生的概念が個人の中に広がり、過剰に恐れず、過剰に野放図にならず、神経質な対応に傾斜せずに自立できるよう促していければ、どんな疫病も普通の対応ができるようになるはず。それは個人の努力だけで出来るものではなく、まず周辺の社会環境が整うこと、病気になったらきめ細かに、かつ迅速に、十分な医療が提供され、だれも無理せず、気になったらすぐに受診し、感染していたらなんの憂いもなく入院できる体制が、国家の施策として完全に行われるよう、主張していけばいいことなのだと思う。いまは、情報を操作して次第に収束していくフリを装ったり、逆にむやみに危機感を煽ったり、ワクチンができれば大丈夫みたいな幻想をふりまいたり、できるだけ国家の支出をケチる傾向が強い。国民も国家に対して「感染症に対する医療体制を確保せよ」なんてことを深く考えない。政策を深める市民運動があるべきだが、経験が浅いゆえか変な言説に惑わされ、すごく単純な結論にしがみつく。ある意味、コロナパンデミックは市民運動の根本的脆弱さを見事に浮きあがらせ、それを感知した支配勢力は、たくみに利用して巧妙な言い回しで市民運動を誘導しようと介入を謀る。脆弱な市民運動は、介入を感知し、政策という壁を作って対抗しなければ、早晩、丸め込まれていくしかなくなる。
22面「戦後75年 コロナ禍の夏に3」では「目の敵でもパーマは続いた 戦果くぐり抜け求めた『日常』」と題して、日常にとって代わった「戦時」下で、最後に残った「日常」への希求が「ヤミのパーマ屋」の描写に克明に描かれる。「ぜいたくは敵」という主張が普通と化し、髪が少しウエーブがかっていると反発の対象となる。「明るい色調の和服。特に目を引いたのが、ウェーブがかった髪だ」「パーマだ」「ぜいたくだ、こらしめよう」「『いーまは節約時代。パーマネントはよしましょー』とはやし立てると、気づいた2人が走り出し」「小石をぶつけたら1人がつんのめって転んだ」「ざまあみろ」「『ぜいたくは敵』と言われていたし、ぜいたくしたくてもものがない時代。パーマなんてトンデモないと思っていたから」「今になって思う。『申し訳ないことをした』」(本文引用)。それでもパーマは不滅だった。「ヤミのパーマ屋」ができた。近所が空襲で炎上して消火活動のあと店へ戻ると、もんぺ姿の数人が待っていた。「パーマって、不要不急で自己満足のものですよね。でも、いつ死ぬかわからない中で日常を保ちたいという本能までは抑えられなかったのでしょう」(本文引用)とある。全てが戦時色に塗りこめられ、己が死と対峙したとき、かつて自分にあった日常を「せめて身にまとって死にたい」と思う切実な心情。「戦時」は仮の姿で、パーマの中にこそ自分の本当の「日常」がある。「戦時を死ぬまで背負って逝きたくはない」という切ない思い。その思いはしかし、戦争への強い「怨念」にならなかった。ひるがえって「コロナはたいしたことない」との言説に絡め取られることは、コロナへの儚い抵抗ではあるが、コロナを利用して民心を誘導しようとする国家への「怨念」を具体的に表現することからは遠いと思わざるを得ない。かつて全国に1000近い保健所があったがいま半分以下。各種公的医療機関も縮小され、感染症対策に力を投入できないほどやせ細っている現状をどうするか。その視点が育たないと、結局は国家の思うツボにハマるだけだ。市民運動よ、だらしない姿をさらすな!
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2020年08月12日

疲れて気分を切り替えてもコロナは続く

27面の週刊誌広告から始める。「医師1335人アンケート」として、「医療現場ギリギリだ 『医師や看護師の良心が支え 人手もマスクもお金も不足』 もう医療従事者のモチベーションが続かない/「プライベートな外出なし、同居家族以外とは誰とも会わない修行僧のような日々」「最前線で闘っているのに収入減」/「実際にケアするのは看護師。売店におつかいも」『コロナ病床は軽症者で満床「重症者がたらいまわしになる」 医師たちが求めるのは「PCR検査の拡充」「軽症者や無症状者のホテル療養徹底」「来院したら嘘はつかないで」』『受診控えや健診・検診控えで進行がんが増加 クリニックの倒産で地域医療の危機/進行がんの早期発見は例年より減る/子供と高齢者にもしわ寄せ』」とあり、第1波のときと比べる資料がないのでわからないが、今回も医療現場に余裕があるとは言えない状況。どうなるのかなあと、不安になる。広告はさらに続き、「感染拡大の行方」として「家庭内感染で『9月危機』 家での感染『夜の街』を超えた/『家庭内隔離』の困難/帰郷でさらに拡大ならトリアージに現実味」「東京医師会会長『インフルとの同時流行に備えなければ』尾崎治夫会長が会見で語りきれなかったこと/感染拡大は間違いなく東京が震源/国は自治体に丸投げ」「日本のPCR検査数は人口比で世界155位 PCR検査は行政検査で医療ではないという壁/『医師の判断で保険適用・自己負担なし』にするべきだ」「『コロナ禍一人ぼっちの出産』を詳細ルポ『立会い不可で無痛に変えました』」。まず第一に、家庭内感染が広がる状況になってきたことに注目する。家庭内隔離の困難さは想像できる。我が家みたいなケースでは共倒れ間違いなしだろう。「帰省でさらに拡大ならトリアージ」となったら、ふたりともひっかかるし、困ったもんだね。トリアージかい。新しく知った横文字で、とても嫌な気分ではあるけれど、よく考えてみたいと思う。「インフルとの同時進行」も気になる。PCR検査は他のRNAウイルスの存在を同時確認できるという文章を読んだ記憶がある。どこにあったか、探して読み直してみようと思う。それにしてもいろんな情報がごちゃごちゃと飛び交っていて、見解の横ブレが大きく、どれがどれやらわかりにくい。根拠をしっかり確かめているかどうか不明なものや、政治的見解ばかりで科学的にどうか疑問のものまで、ひとつずつ検証するのは困難を極める。そういう言いっ放しにはあまりかかわらず、我が道をゆくようにしないと、コロナと関係ないものに感染してしまいそうな危うさを感じる。
昨日までの国内確認5万520人。死者1061人。第1次のときは死者計977人。その後の増加分は84人。「ただの風邪やインフル」は、夏場は激しくない。というか、すっかり影を潜めてしまうケースが多い。いま84人で多いとか少ないとかの問題ではない。夏も一定の流行を見せ、次の大流行期へ移っていくとなると、どうなることやら。インフルエンザと重なるか、そうでなくてもコロナを見落とすか、またはインフルエンザをコロナと見間違うか、その逆もあるか。ややこしくなってきた。そういえば、スウェーデンもいよいよ白夜の季節へ入ってくわけで、油断は禁物だろうな。集団免疫はあまり長続きしない可能性があることと、T細胞抗体が強力であるかどうか不明なことなど、まだ彼の国の課題は残っている。健闘を祈るが、トリアージのイメージがある。覚悟できないブログ主としてはもう少しソフトに乗り切ってほしいと思うばかり。スウェーデンを持ち上げてきた人たちの中には、ブラジルも持ち上げる人たちがいたと記憶する。スウェーデンにはまだ一抹の理があるけれど、ブラジルはどうだろう。アマゾンの孤立部族(外界と接触しない人々)へのコロナ拡大を報じる記事が散見される。彼らへの影響はどう考えたらいいのか。彼らが免疫力の低い人々とは、とくに思えない。その彼らが消滅の危機に瀕するとしたら、それはおそろしいことだと思う。
☆「日本感染症学会が提言 新型コロナ流行期には『インフルエンザと新型コロナ両方の検査を』」ミクスonline8月4日
https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=69692
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2020年08月11日

世界第一の大国の苦境を後追いする国

アメリカのコロナ蔓延は凄まじいものになっている。なんでも可能なあの大国がどうしてこんな悲惨な状態になるのか、首を傾げてしまう。時系列で追いかけるのはシロウトには無理な話としてあきらめ、思いつくことから始めてみる。まず、CDCという世界最強の疾病対策センターがありながら、アメリカがなんで世界最悪のコロナ禍にみまわれたか。CDCになにか大きな不都合でもあったか。最初に思いつくのが以下の記事で、「アメリカは1月、世界保健機関(WHO)が承認した検査キットの使用を断り、CDCが独自に検査を開発した。ところが、その検査の製造過程において欠陥が見つかり、多くの検査結果が判定不能となった」(本文引用)とか。現場は大混乱に陥ったようだ。綿棒や手袋、ウェットティッシュやアルコール消毒液まで不足、検査キットも滞る始末。記事を読んでいるとまるでどこかで起きていた医療崩壊の過程をまざまざと思い出すような状況。そこで思う。WHO承認の検査キットをなぜ断ったのか。そういえば日本も似たような初動だったかも・・・。
☆「アメリカの新型ウイルス検査は『失敗している』 保健当局トップが認める」BBCNEWSJAPAN3月31日
https://www.bbc.com/japanese/51866820
思い出すのは、18年10月の世界的株価大暴落。同年10月12日当ブログ「昨日の株価はびっくりしたなあもう!」によると大暴落が発生したのは10月11日で、一気にマイナス千円前後に落ち込んでいる。「米中貿易摩擦」「米中の高関税の応酬」「米長期金利の上昇」などの語が並び、米中摩擦が世界経済に大きな影を投げかけたことがわかる。興味深いのはその約1カ月後、11月15日当ブログ「有利に働かせようと必死の形相アリアリ」で、茂木経済再生相の発言「景気は緩やかに回復している、との認識に変わりはない」「日本の景気回復の長さは、12月に戦後最長の73カ月に並ぶ可能性が高い」を紹介。ブログ主は「災害多発による7〜9月期GDPが年率換算で1・2%減というが、ほんとにそんなもんかね。この計算にも手心が加えられているんじゃないのかな」と書いた。そしてほぼ同日、日銀が政府統計に不信感を持っていると報じられた。世界経済はここで大きな痛手を被ったのだろう。
☆「政府統計、信頼に揺らぎ GDPなど日銀が不信感」日本経済新聞2018年11月13日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37675170S8A111C1EA1000/
19年4月9日当ブログ「中西会長の提言」では、原発輸出大コケのあと18年11月19日の面談で世耕経産相は「このままでは事業を続けられません」と中西会長に泣きつかれ、「もう少しがんばってください」となだめたとか。続いて下の記事を紹介「世耕の言葉に中西は複雑な思いを抱いたはずだ。日立と日英政府が結んだ覚書には『日本企業の出資者は日本政府が責任を持って集める』。経産省が役割を果たせていないことこそが、中西の悩みの種だった」と、これ以上資料を探す必要もないだろう。国内外において米中対立の根は深く、大規模に進行する一方、中国はじわじわと自力をつけ、すでに5Gでは最先端を走る国となり、米中経済摩擦をかわしてきた。そこへ出てきたコロナ禍だ。アメリカは意地を張りすぎてドツボにはまった。日本の経済成長神話も、こんな状況下で18年10月についに期限切れを迎えたのだ。コロナ禍を理由に経済が危機を迎えたと言い張りたいだろう。そして株価は今日も官製相場の下支えで、じりじり上昇はしている。目隠し相場は奏効するか。4〜6月期GDPが年率換算ー20%になるかもしれないとぼそっと言い出す哀れさよ。一歩間違えば、アメリカの現状に重なる悲劇のど真ん中へ突入する運命にある。コロナでのたうち回るアメリカ同様、いや、それ以上の危機を背負って行き場を失う惨めさを身を持って知るか。または、庶民の背に転嫁して自分はのうのうと院政に抜け道を見出すか。没落CDCは世界激変を示す、意外に大きな周辺的事象なのだ。
☆「民間に限界、万策尽きる 消えた原発輸出(ルポ迫真)」日本経済新聞2019年2月14日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41217510T10C19A2EA1000/?n_cid=NMAIL007
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2020年08月10日

米化かブラジル化かそれとも第3の道か

1面「折々のことば」は「学校のクラスのような小さな集団では、明示的なルールはないほうがうまくゆく 池田清彦 大きな集団では個々のメンバーがどう動くか読めないので、一律の規則を作らないと安心できない。小さな集団では互いにそれぞれの『得手不得手』がよくわかっているので、そのつど誰に任せればいいかもすぐ判断できる。コンプライアンス(命令遵守)を言うより個々に勝手に動いても自ずと秩序が保たれる方が心地よい。生物学者の『ほどほどのすすめ』から」(全文引用)。小集団では「得手不得手」がよくわかっているから、適材適所にし易いってことか。でも、適材があるとは限らない。適所を見つける技量も必要。どんぐりだらけで意見が違うと、どんぐり同士の主導権争いになり、ときにはさしたる議論もなく、小集団の中の多数意見が通用してしまう。それはどうすればいい。いまのところ、議論をしてまとめていく力量を高めていくしかないような気がする。とにかく議論が必要だ。どんぐりの小集団の場合、議論がなかなか成り立たないのが問題だけど。
2面「不都合な科学 拒絶の動き」「対コロナの最前線 脅迫メール」「右か左か 温暖化と重なる構図」がある。アメリカでは長引いたロックダウンに嫌気がさした人々によって、都市封鎖恐怖の状況があるのだろうか。コロナ最前線の某州保健局に脅迫メールが届く。銃撃戦をほのめかす文言があり、調べると、コロナ禍勃発以来、メールや電話、SNSなどで職員や施設が脅迫を受けていると判明。アメリカの感染者は500万人、死者は16万人を超える。季節性インフルでは感染者1000万人、死者6万人程度。季節性というだけあって夏場にはほぼ収束するが、コロナは暑くなっても(死者の割合は減少しても)終息の兆しがなく、逆に季節性インフルより10万人も多い死者を出し続けている。「『否定』→『責任転嫁』→『矮小化』→『対策の代償の批判』→『手遅れの悲観論』という進行は、新型コロナをめぐっても起き」「以前は何年もかけて広がった懐疑論が、数カ月で起きている」「新型コロナでは、産業界の動きは目立たないが、保守系の政治家や団体が引き続き懐疑論を主導している」「米国ではすべてが政治化している。右と左の対立の中で、市民はどちらかを選ばざるをえない」「科学者にも、『事実が伝わらないという危機感』が募る」「『懐疑派にとって、科学を疑うことは信条に近い。特に科学が日々進展する中では、政治的イデオロギーのフィルターを通してとらえられる』と話す」「だが、科学的データに基づいて対策が取られるかは、人命に直結する」(本文引用)。科学で判断することの難しさはある。合理的な考え方の訓練が不十分だと、どうしても事実を時系列で積み上げる視点が不足する。事実が積み重なれば展望は見えてくるのだが、待ちきれない心情が結論を急がせる。緊張した状況を受け入れられず、楽観論に流される。“最初からわかっている”とみなす視点は、言い出したその時点から、微動だにすることができない。後で修正する場合でも、当初の発言との矛盾をひそかに隠しながら、楽観論を積み上げていく。それが人命に直結するとしても、特に責任を取ろうという気にはならない。たぶん、楽観論の出所が自分ではないからだろう。逆に、事実を積み上げていって結論が違ったら、積み上げたものは「敗北」宣言をし責任を取る。その違いは大きい。
3面「感染状況ステージ4で緊急事態宣言? 首相、明言避ける」で首相は、「有識者会議が感染状況を4段階で評価するためにまとめた病床使用率など六つの指標について、『国や地方自治体が政策実施の判断に活用するための目安』とする考えを示した。最も深刻な段階に移行しつつあるとみる指標に達した場合に緊急事態宣言を再び出すか問われたが、明言を避け、再宣言とならないよう対応していく姿勢を強調した」(尾身会長は7日)「(最も深刻な)ステージ4のボタンを押すときは、緊急事態制限を出す時期」(首相は9日、同じ問いに)「指標と宣言の関連については言及しなかった」(本文引用)。全ての混乱の根はここにある。そしてついいましがたTVで、首相が4〜6月期GDP年率換算がマイナス20%になる可能性を語った。退路なし。政治の迷走がさらに強まる。
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2020年08月09日

後遺症の特徴はコロナ独特のものか否か

退院して2カ月、急に37度前後の微熱や頭痛を訴える。新型コロナで陽性が確認され、下痢や頭痛、味覚や嗅覚も失ったが、重症化せず2週間で退院した。しかし、後遺症が続く。こんな人が増えているのだとか。イタリアの大学病院の研究では、回復から約88%の患者に後遺症があり、症状は多岐にわたっていて、疲労53%、呼吸困難43%、関節痛27%など、全身的症状がいろいろ組み合わさるらしい。味覚異常、抜け毛、微熱、頭痛、下痢、胃腸痛、食欲不振、動悸。様々な症状があり、多岐にわたる組み合わせの後遺症に悩まされる。いつだったか、第1波初期の頃、尿からコロナが発見されたと報じられて、「コロナで腎臓が壊れる?」とびっくりしたものだった。よく、風邪によるタンパク尿というのは聞くけれど、なんだかそれ以上の異様さを感じたっけな。それからさらに髄膜炎に関わるとか、心臓血管になにか悪さをしているとか、わけのわからないことが次々に見つかり、緊張が高まった。
☆「コロナで重症化しなかった人々、様々な後遺症続き絶望の日々」女性セブン8月20・27日号
https://news.infoseek.co.jp/article/postseven_1584242?scid=newsmm
以下の記事も、イタリアの88%という数字を引いて、後遺症について書く。これはコロナの重症患者専門の医師による、30代看護師へのヒヤリング結果で、症状の変化から入院、回復、退院から後遺症へと続く日々を記録している。熱っぽくてなにか変だな、と自覚したのは、保健所が発症日と判断した日の5日前。発症日から3日目、近所の発熱外来を受診し、サチュレーション(経皮的動脈血酸素飽和度)を測定。正常は96〜99で、90以下は酸素投与や人工呼吸などの治療が必要となる。PCR検査をし、レントゲン検査で肺炎と判明して即入院。少し歩くと脈拍120。息切れする。5〜12日目は発熱38度近く。サチュレーション80台。最悪70台。必要に応じて酸素吸入した。解熱し呼吸も改善。ホテルへタクシーにて移動。療養生活に入る。14〜44日目は一進一退、1日3回の弁当はロビーまで取りに行くが、息切れ激しくとてもつらかった。そして退院。かなり症状は改善されていた。45〜90日目の感想は「呼吸は、今も喋り続けているだけで少し苦しく」「新型コロナ感染症が発症してから3か月あまり経ちますが、体調はまだまだで、以前の6〜7割というのが実感」(本文引用)という。ここまで症状が悪化しても重症とはみなされない。新型コロナでは人工呼吸器やECMOを使用した場合を重症とし、一時的に酸素を投与する中等症、それ以下の場合が軽症というのが一般的とか。ただし、現在の医療体制はどうなっているか不明。この記事では、細菌性肺炎でも重篤な感染症から多臓器不全に陥り、SARSやMERSによる後遺症の事例はあるが、新型コロナの正確なデータはまだなく、SARSやMERSのデータを参考に想像する程度が現時点でできることだという。
☆「軽症者も苦しむ新型コロナの後遺症 実録・新型コロナウイルス集中治療の現場から(第9回)」JBpress7月24日
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/61415
今かろうじて後遺症で考えられる原因に、@サイトカインストーム、A新型コロナ感染症の特徴とも言える血栓症、さらにB肺だけでなく直接、脳・心臓・肝臓・腎臓への感染がある。後遺症からの回復が長期化し、PCR陰性後に再陽性するなど、ウイルスがなかなか排除できない可能性を示しているのではないか、と記事は書く。これら特徴が新型コロナに特有なもの、または他の同様な疾病の症状より過酷なものとしたら、「風邪と同じ」と侮っていられるか。少なくともコトがはっきりするまで、用心したほうがよくないか。軽症でも後が長くかかって、苦しい状態が続くとなると、「ただの風邪」と言って罹患したとき、過去の自分を悔やむことになる。奇妙な言説に惑わされず、政府の世論誘導にも引っかからず、それなりに気をつけ、そしてできるだけ長く市民運動に関わり続ける。それがベターではないかと思う。
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2020年08月08日

問題点があぶりだされてくる

「行政検査」というものがあって、感染症法をもとに保健所が検体を採取し、地方衛研が検査し、陽性が出れば医療機関へ送るというシステムになっているという。PCR検査はこのシステムのもとで実施される形になっていたが、3月6日に保険適用になり、医療機関が診療行為として行えるようになった。と思いきや、厚労省の通知によるとPCR検査はあくまで「行政検査」であり、医療機関が保健所の委託を受けて実施するものとし、同時に「検査費用を行政負担にして無料としたせいか、リスクの割には委託条件が厳しく、検体採取の委託を受ける医療機関が少なかった」(本文引用)という。結核予防のために全国各所にたくさんの保健所が置かれていたが、結核が少なくなって、保健所が削減されていった。きっかけは94年の保健所法改正で、19年には472カ所にほぼ半減。保健婦も激減する一方、通常業務は増え続け、そこへ降って湧いたようにPCR検査が加わった。医療機関の診療行為としてどんどんやれる体制になるかと思われたが、官僚の頑迷さが災いし「行政検査」の建前を外さなかったので、ただでさえ病院運営が困難な中、「検体採取の委託を受ける医療機関」が増えない事態となった。保健所の削減については、7月31日当ブログ「コロナに慣れさせて経済をまわすつもりが」にある通り、94年に847カ所あったのが、20年には469に減少。かろうじて民主党政権時代は減少に歯止めがかかり、半分以下にならずに済んで現在に至る。民主党政権がなかったら、もっと大きな減少下でコロナに向き合うことになったと推測できる。これまでにも書いたが、民主党政権下でドライブスルー式の緊急診療体制が試みられたこともあったのに、新型コロナ到来の現在ではすべて消去されていた。こういう経過はいつも忘れ去られていくし、個人が掘り起こして巷にばらまいたとて反応する人はほとんどいない。去る者は日々に疎しということか。歴史は繰り返す。
☆「『無駄だから』と半減させた保健所に検査を押し付ける政府」日刊ゲンダイ8月7日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/276970
以下の記事にはアマゾン川流域に暮らす先住民たちの悲壮な現状が書かれている。かつて南北アメリカ大陸で1億人の人々がいたと推定されているが、その9割がコロンブスの到来からわずか1世紀足らずで、ヨーロッパ人が持ち込んだ疫病で死んでいった。同じ悪夢がよみがえる。「アマゾンのジャングルは、外部者からは簡単には入り込めない孤立した地域に見えるが、実は必ずしもそうではないと地理学の教授であるタチアナ・ショアは言う。『アマゾンには孤立したコミュニティなどありません。新型コロナウイルスがそれを証明しました』」「最も新型コロナウイルスの感染者が多いのはアマゾン川流域の6都市だという。都市部から遠く離れたテフェのような小さな街も例外ではなく、感染率は世界最悪のアウトブレイクを経験したニューヨークに匹敵する」「川沿いの街はブラジルでも死亡率が高く、国内平均の数倍にもなる」(本文引用)。先住民の感染率は白人の6倍に達する。「コロナはただの風邪」と主張する人々がいる。免疫力を高めていれば簡単に撃退できるかのようにいう人々がいる。まさかアマゾン先住民は免疫力のない人々というのではあるまい。アマゾン先住民は確実に新型コロナに侵され、莫大な影響を被る。もう一度考えたい。免疫ってなんだろう。免疫力ってなんだろう。彼らが免疫力をおろそかにしてきた人々ではないはず。免疫を安易に考えるなかれ。コロナを侮るなかれ。
☆「ブラジルの熱帯雨林に並ぶ『棺の行列』 アマゾン先住民地域で新型コロナの『感染爆発』が発生─感染率は白人の6倍」COURRiER8月6日
https://courrier.jp/news/archives/207964/
☆「ボルソナロ政権の無策と脆弱な医療体制の犠牲に 新型コロナがアマゾン先住民と医療従事者の命を奪っていく…」COURRiER8月6日
https://courrier.jp/news/archives/207965/?utm_source=article_link&utm_medium=longread-upper-button&utm_campaign=articleid_207964
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2020年08月07日

背景事情が異なるのに同じことをやる?

3面に「『緊急事態 状況にない』首相、49日ぶり記者会見」がある。首相は広島で記者会見し、新型コロナについて直ちに緊急事態宣言を出すような状況ではないと明言。「3密」とか「高齢者への感染」防止を呼びかけるにとどめ、「GoToトラベル」については、ウイズコロナを意識して引き続き実施という。ブログ主の主観的解釈だが、これってスウェーデン方式への傾斜がいっそう明らかになってきたというべきか。一般人のコロナ界隈でも、スウェーデン方式を推奨する意見が見受けられるが、その流れはしっかり政権の意図と重なって見える。一般人の主張は第1波のときからスウェーデン方式を称揚していたと思う。あらためてスウェーデンの人口ピラミッドを調べてみると、65歳以上の高齢者が非常に少ないことがわかる。そして第1波の死者の多く(不正確な記憶でたしか80%くらい?)が高齢者だったと記憶している。日本の人口ピラミッドと比較すると、40歳以下の若者や若年世代の層が分厚く、今回のコロナ禍は、老人に多くのしわ寄せが来たということがそこからも知れる。第2波を含む昨日までの死者は5766人。これを日本に当てはめると約7万5千人。これもまた記憶になってしまうが、たしか直近の情報では、集団免疫の獲得は20%台くらい。それより圧倒的に多かったのがT細胞免疫だったとか。後者の意味がまだ不明だが、いわゆる交叉免疫かHLA(ヒト白血球抗原)のどちらかが関係していると推測し、日本の場合とT細胞免疫の出来上がりかたが違うような気がするので、同じ結果を期待するのは早計なように思う。スウェーデン方式をそのまま適用して7万5千人の死者が出たら、やっぱり過酷と言わねばならないし、人口1億3千万人の日本と人口1000万人のスウェーデンでは、基本的に対応が違ってくるはず。高齢者に対する保護が厚く、保健医療のシステムが整っているスウェーデンには緻密に対応できることが、そのあたりが疎かになってきた日本で、形だけ真似しても同じようにできるとは、とうてい思えない。小集団の大人がよくわかってやることを、大集団の子どもがなんの準備もなしに真似するって、そりゃ、やっぱり無理があるでしょ。
そんなことを思いつつ、4面「首相会見15分で終了 『節目、節目にしたい』」に視点を移動する。添付された表は、コロナの推移と記者会見の実施状況を時系列で並べているが、(まともにやったことのある)会見は通常国会閉会を受けた6月18日以来で、なんと49日ぶりなんだとか。広島の平和記念式典に参加しないと格好がつかないし、そのとき記者会見をやらないでは、どんなふうに報道されるかわかったもんじゃない。というわけで、やむなくやったという感じがとても強い。TVでちらっと拝見したが、視線が頻繁に下へ向かい、カンペの存在を強烈に思わせたものだった。「この日の会見は事前に官邸が内閣記者会に10分間と伝え、内閣記者会と地元記者会の幹事社から2問ずつ、質問に答えるとしていた」(本文引用)。49日間のサボリ期間中、「ぶら下がり取材」には長ければ数分ほどは応じてきたので、ゼロじゃないぞと言いたいかもしれないが、中身がねえ。「官邸幹部は『ドイツのメルケル首相や米国のトランプ大統領でもそんな頻繁に会見しない』と話している」(本文引用)と胸を張る。こんな具合でスウェーデンを見習おうとしても、そりゃ無理だ。
このごろ報道が全体に低調な感じがして仕方ないが、機を見るに敏なはずの週刊誌広告までが、近々何かあるという空気に満ち始めている。6面では、「安倍首相を引きずりおろす『国民の最終手段』がこれだ! 今こそ『落選運動2020』を始めよう 落とすべき議員リスト 無策でコロナ禍を拡大させた7人 緊急事態宣言中に私腹を肥やした6人 政権交代の邪魔になる野党の7人ほか 『不支持率50%超の内閣にNOを突きつける『具体的行動』を提示する 10・25総選挙『289選挙区&比例』完全予測! 自民68議席減、野党連合73議席増! 総理大臣もニッポン政治も変わる!」なんて書かれている。どうかなあ。こんなに簡単にはいくまいとは思えども、こうならなきゃこの国は終わりだもんな。
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2020年08月05日

コロナ禍の背後から忍びよる崩落の予兆

7月31日の朝刊に「米GDP年率32%減 4〜6月期 歴史的な落ち込み」と「景気拡大 戦後最長届かず 71カ月間 18年10月で終了」の記事があった。32%も落ち込むなんてどういうことだ、と思ったが、以下の記事はGDPが20%以上落ちるだろうと指摘。GDPはコロナ被害がアメリカより軽い日本がアメリカに次ぐ下落になるだろうと推測されるとした。内容からすると、32%報道があってすぐのことだ。コロナ第2波の真っ最中に、早くもコロナ後の経済がぶっ壊れる予感。アメリカのみじゃなく日本も含むとなると、世界的な事態が進んでいるといいうことになる。
☆「【森永卓郎】小池発言に大きなショックを受けました このままだと日本がぶっ壊れます」
https://www.youtube.com/watch?v=ID0JY4yq9bk
そして、そんなことあるかなあ、と半信半疑の気分でいたら、以下の記事で、さっそく民間予測が出てきたじゃないか。内閣府が4〜6月期のGDP速報値を出すのは17日の予定。計算値はいろいろとあるので、政府の出す値がどうなるかはまだわからないが、「外出自粛や店舗休業で実質GDPはリーマン・ショック後の09年1〜3月期(年率17・8%減)を超える下落幅となる見通しだ。外出自粛や店舗休業で実質GDPはリーマン・ショック(略・年率17・8%減)を超える下落率となる見通し」「個人消費の落ち込みが激しく(略)7・0%減と3四半期連続のマイナス。『宿泊や飲食、旅客、娯楽などのサービス需要が蒸発』」(本文引用)。政府と民間では計算の違いが出て、おおむね政府統計が低くなるが、森永氏の予測の20%程度はありうる範囲のような気がする。
☆「4〜6月期、年率27%減=GDP、戦後最悪の落ち込み―民間予測」時事通信社8月4日
https://m.newspicks.com/news/5120187/body/
次の記事はコロナ禍について、14世紀のペストに似た大流行と指摘。現在は「当時とは異なって、医療体制がかなり整備されている為、死者数は当時の1億人前後と比べると、大きく減少しているが、感染の広がりという点ではペストの流行に似ている」(以下、その後の歴史の大転回を詳述し)「コロナウイルス感染拡大防止の為だけではなく、世界では、今、雇用や所得への不満が噴出し、反グローバルリズム・ナショナリズムの動きが加速してきている」「明らかに、世界は大きな曲がり角に差し掛かっている」「国際通貨基金(IMF)は2020年の世界経済の成長率をマイナス4・9%と予想している。そして、新型コロナウイルス感染が収束しなければ、このマイナス成長は続いていくことになる。この見通しはリーマンショック後のマイナス1・8%を大幅に下回り、比較可能な1961年以来、最悪なものなのだ。そして、世界経済は極めて重大な局面を迎えていると言えるのだろう」(本文引用)
☆「コロナウイルスが近現代を終焉させる。その後の世界経済は――」Web論座8月4日
https://webronza.asahi.com/business/articles/2020080300005.html?page=1
以上の警鐘はすでに4カ月以上前に鳴らされていた。以下の映像は、3月末の時点で「『医療崩壊』を回避しつつ、新型コ●ナウイルスによる『死亡者数』『重症者数』の抑制を重視すると同時に、その対策による『自殺者増』を含めた社会的経済的被害も踏まえた上で、長期的な国民的被害の最小化を目指すための対策」(本文引用)という重要な指摘をしていたにも関わらず、政府の動きは鈍く、「ただの風邪・インフルだ」とみくびる人々は薄い危機感で今を迎え、おかしな言説の虜になって現世を漂う。医療は絶望のふちで辛くも踏ん張り、政治はなすすべもなく立ちすくみ、肝心のリーダーは無手勝流責任転嫁の構えで逃げ隠れするばかり。まさに末世!
☆「99%の日本人が知らない 自粛要請の罠 京都大学大学院教授 藤井聡」
https://www.youtube.com/watch?v=wJPWSSZeWtY&fbclid=IwAR01FcPRoiKuy0RqgNhhUtmro76afCZZFJj8oW2Rh-FmbNaurSOjNdbf3Lo&feature=share&app=desktop
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2020年08月04日

撹乱に惑わされないように

1面「天声人語」に注目。専門家会議が廃止され、呼び名が分科会と変わる。そして菅長官が、帰省に関する注意事項について専門家の意見を伺うというとき、帰省そのものの是非は問わない、と聞こえるようになる。分科会はGoTo事業に慎重だったが、その考え方を政府は受け入れない。「感染拡大の第2波が来たと、知事たちが口にするようになった。しかし政府の高官はなぜか『第2波』の呼び名を避けている。言葉を封じているうちは手を打たなくてすむとでも、考えているかのように」(本文引用)。微妙なところで知りたい情報が出てこない。たとえばこれは政府のデータではないが、東京都の情報サイトに「都内の最新感染動向」があり、「検査陽性者の状況」に「死亡 333人」とある。「第1波」終了から7月15日まで325名の死者があったので、それ以降では8名が亡くなったということになる。そして現状、「モニタリング項目(7)重症患者数」の推移を詳しく見るため、表欄の下にある「>テーブルを表示」をクリックして死者がいなかった時期の重症者をみると、微妙なことがわかる。たとえば7月7〜10日の重症者数の推移は8→6→5→5と減少しているが、この時期に死者はいない。つまり、重症からの回復者(さらにもしかしたら新たな重症者増)があっただけと見込むことができる。かなり多くの推測を含むが、重症者数の増減には回復者と死者が重ねて含まれていると考えることができる。たとえば重症者が5名増えて4名が死んだら、重症者は1名増えたように見える。その逆では、死者が1名増えたとの誤認識が生じる。さらに微妙な場合、死者がなく、重症者のみが増減するようなとき、重症病棟に移送された患者と回復して重症病棟から出た患者の動きは明らかにならず、現実を意識して読まないと、あたかも重症者の増減がないように誤解してしまう。
説明が長くなったが、データには意図のあるなしにかわからず、しばしば歪みが生じてしまうときがある。ブログ主的には死者が増えずに重症者が微変動する現状、第1次で危うく確保された免疫や、混乱をきたした医療現場が政府をあてにせず、なんとか自力で現場を再構築し、準備してきた成果があるはず、と思う。国際的・国内的に確認できている一定程度有効な治療方法を駆使し、いまのところ医療崩壊に至らない範囲で、感染症対策の現場を懸命に維持しているはず。準備が十分な医療施設で余裕があるあいだはそれでいいだろう。不測の事態で対策と感染のバランスが大きく崩れたらどうなるか。かなり厳しい状態になることは間違いない。首相が胸を張る「日本モデル」が砂上の楼閣かどうか、いまは重大な岐路にある。砂上の楼閣化する危険を顧みず制限を緩めていくのは、あまりに冒険主義すぎる。やるなら、医療体制を最大限に強化し、医者の努力が無理なく続けられる環境を作り、いったん緊急の必要があればGoToだろうとなんだろうと速やかに中止する決断力が、政治に求められている。
言葉の使いようで、責任がじわりと現場に押し付けられる手法なんぞは、ゲスの浅知恵。自治体の長たちが第2波を公然と口にする咋今、それでも臨時国会の開催をネグり、首相は自宅ですっかり保養気分。1面トップ「被災住宅『半壊』も再建支援 一部対象、最大100万円 支援法改正へ 『阪神』以降拡充求める声」の記事。国会を開かず、首相は自宅にほぼ雲隠れしたまま。胸算用で政治が動く。コロナは医療現場の犠牲を足がかりに収束させ、成果はすべて国家のものとしてしまうつもりか。第1波の医療現場の大混乱を直視せず「日本モデル」を豪語した無神経。第2波で何が起ころうとも政権に傷がつかないよう心がけ、逃げようのない庶民向けに、「コロナは風邪」の逆転キャンペーンが、大々的に広がりつつある。第2波は第1波の経験の上にある。とりあえず医療現場はぎりぎり持ちこたえている。結果、同じ対応しかできなかったとしても、責任はそうするしかない環境を放置した政府にある。その鍔迫り合いに翻弄され、いつのまにか政府の思惑に引きずられないよう、気をつけたい。現状、安心は医療現場から、不安は政府からもたらされる。バランスはどちらに崩れるか。そのとき自分はどこにいるか。それが問題だ。
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2020年08月03日

架空の繁栄を見せ続けた幻術的政治の果て

経済は最悪なのに、株価だけがなんとか持ちこたえている。そんな感じ。コロナ同様、不健康な相場とはいえ、これが暴落したら世の中大騒ぎになる。それゆえ、現状をやっと維持しているのだろう。2年前の暴落前の水準は24000円台だった。それが同年12月末には20000円を切り、19年年頭の中西経団連会長の発言につながり、経済界の敗北宣言と受け止められ、その後の日本経済は秋の日のつるべ落としの様相となる。18年12月の臨時国会は、経済界を政権に引き止めておくための小手先の施策成立に邁進し続けたが効果は薄く、業を煮やした中西氏は「国民的議論」はどこへやら、徹底的に政権にしがみつき、CO2削減のための小型原子炉を言い出すなど、迷走に次ぐ迷走に陥った。3メガバンクが30年度までに石炭火力への融資残高を最大半減すると言い出したのは4月12日。その後どうなったかとみれば、小泉環境相が今年7月、石炭火力発電の輸出政策の見直しを正式決定。今後は「原則支援しない」ことになった。それと重なるように、規制委が日本原燃の六ヶ所再処理工場の安全審査合格を正式決定。残る規制手続きや安全対策工事の完了などに1年以上を要し、稼働は来年度以降になるとか。これもずるずる引きずってきたおぼっちゃま政権の決断力のなさゆえ、原子力政策は迷路にはまり、いったい何をやっているのかわからない混沌状態に堕ちている。MOX燃料炉を再稼働してもプルトニウムの減量にはさほど貢献しない。なにより、コロナで露呈した日本経済の脆弱さがネックになり、けっきょく再稼働を急いでも高くつく電力が重荷になるだけだ。
コロナの影響で20年4〜6月の米GDPは年率換算で前期比32・9%減少となった。7月31日の我が家購読紙2面には「よぎる大恐慌 食料求め列」「米雇用に陰り『影響これから』」「続く感染 消えたV字回復」があり、(NPOの責任者は)「今回際立つのは、初めて食料の寄付を受ける人の多さではないか」(ニューヨーク市でも)「無料の食料を配る各地のフードバンクに長い行列ができ」(経済専門家は)「当局の刺激策のせいで見えづらくなっているが、不況の影響を目にするのはこれからだ」(そして記事はまとめる)「政府債務を膨らませながら、ずるずると続く長期不況に陥りかねない」(本文引用)。米の実質GDPの落ち込みは、今回のコロナショックではリーマンショック比の3倍規模になるとか。大恐慌期はニューディル政策でテコ入れしたものの経済低迷は10年以上続き、いまではニューディル政策がどれだけ効果的であったか疑問を示す見方さえある。コロナでV字回復は可能か。同面「日本 成長率4・5%減へ 20年度 リーマン越え」の記事には「政府は30日の経済財政諮問会議で、2020年度のGDPの実質成長率がマイナス4・5%程度になるとの見通しを示した」(本文引用)が、「楽観的すぎる」とする見方もあり、その根拠は、コロナ対策で政府が打ち出したいくつかの施策で経済は早期に感染拡大前の水準に戻る、との前提が疑わしい、という点につきる。アメリカが32・9%減というとき、日本が4・5%で済むか。そんなわけない。同日7面「問われる政府の景気認識 乏しい実感『回復』言い続けたが」「識者恣意的疑われる恐れ」がある。「第2次安倍政権の発足とともに始まった景気拡大は2018年10月に途絶えたことが認定(略)『戦後最長の景気回復』も幻に」「政府は今年初めまで『回復』と言い続けたが、実際は1年以上前に景気は後退していたことになる。もともと回復の実感の乏しさが指摘されてきたが、強気だった政府の認識が妥当だったのか」(本文引用)。18年10月は最初に紹介した経団連の記事と重なる。その後、政府が打つ手はすべて下策となり、有効な成果にはつながらなかった。その最終形が消費増税で、日本経済はコロナ以前に潰れていたのであり、「戦後最長の景気回復」なんぞはただの架空の目くらまし。実は18年4月ごろから崩壊は始まっていたといえる。景気の実態と乖離して24000円台への復帰に励む株価が、幻想をふりまいていただけなのだ。ゾンビ化した株価はいまも、架空の景気感を漂わせ続けている。
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2020年08月02日

コロナについての医療と政治の現状

1面トップ「コロナ 病床不足の足音 1週間の利用率、39都府県で増 重症者1カ月で2・3倍 現場に危機感」の記事。第2波は第1波の経験と事前の準備があるからそれほど危機的な状況にはならない、という気がしていた。ただし、医療崩壊が起こるような感染拡大があったらその限りではないし、そのとき原因を求めるなら、政府の対応はどうだったかがカギになると思っていた。まず全体に思うのは、第1波より第2波の方が感染者数が多い。そのわりに重症者と死者数が増えないのは、当面の医療現場の準備が整っていることと、第1波での完全準備不足の経験から学んだことが大きかったのではないか、と思う。経験を含む設備、装備、技術、医薬品、あらゆる面で医療現場は準備し、構えていた。しかし、資材も人員も第2波の規模の大きさに追いつけなかった。これを医療現場の怠慢と責めるのは間違っている。医療機関はいまできる準備の限りを尽くした。それに対して、政治が足を引っ張ったとしか言いようのない現状がある。2日前の以下の記事はそのことを明らかにしている。「朝令暮改、支離滅裂の対応を続け、国民を混乱に陥れている――。立憲民主党など野党4党が31日に衆院に提出した臨時国会召集の要求書は、安倍内閣の新型コロナウイルス対応を痛烈に批判する言葉が並んだ」(本文引用)。要求書では「アベノマスク」や「GoToトラベル」、経済対策の失敗による事業者の倒産・廃業などについて指摘しているが、豪雨禍への対応もままならず、国会会期延長にも応じず、衆参予算委員会の閉会中審査への首相出席も拒否し、6月18日以降は記者会見も行われていないとか。一昨年の臨時国会開催要求でも拒否し続け、ついに開催したと思えば即解散総選挙をぶつけて国会審議から逃げ出した前歴がある。現在は、公式の会議にも出席せず、自宅と官邸を行き来する日々が続いている。ここ数日は午前中自宅、午後官邸、そして自宅へ戻る毎日だったのでは? 昨日などは土曜日とは言いながら、4時過ぎに官邸、6時過ぎには自宅というみっともないご様子。自民党幹部はそれでも首相を表に出したくない意向なのだ。いったい何がそうさせるのか。まさか、精神的に保たなくなっているのではないか。そんな気がする日々。
☆「『朝令暮改、支離滅裂…』政権を痛烈批判した召集要求書」朝日新聞7月31日
https://www.asahi.com/articles/ASN706J9RN70UTFK00S.html?fbclid=IwAR2fPH9jm7iwiZYizIfT0YEaBGvnh-vVpDicOBeeUuLq7dCi-xQ2uPFUrHA
ジョンズ・ホプキンス大学の集計を見ると、かつては韓国より少ない感染者数を誇っていたが、いまはあいだに22カ国を挟んで感染者・死者数ともにはるかに追い抜いている。欧米、南米、アフリカなどの感染者数や死亡者数と比べるとたしかにまだマシだが、アジアに目を向けると、人口比で圧倒的に多い中国を別にすれば、シンガポールの感染者数より少ないものの、シンガポールを含む韓国、タイ、台湾の死者数を抜いて、圧倒的に対人口比は「東アジアでほぼダントツ!」。表に出ていないベトナムも、圧倒的にコロナ禍を乗り切っている。首相がなにを勘違いしたか「日本モデル」なんて勝ち誇っても、現状のぶざまは隠しようがない。以下の記事は、感染症専門医による、かなり冷静な分析だ。中見出しを並べるだけで現状が知れる。「入院者数は増えているが重症者数は増えていない」→「第1波では診断されていなかった軽症例が診断されている」→「重症者は遅れて増加してくる」→「重症化しやすい年齢層の患者数も若い年齢層から遅れて増えてきている」→「第1波のときよりも治療法が確立してきている」→「新型コロナウイルスが弱毒化している根拠はない」。医療関係者が命がけでコロナ封じ込めに頑張っている。その足を引っ張るのが政府であり、最も悪いことは、首相が数々の罪状を逃れてコロナに至り、ついに丸投げ逃亡路線に転じていることだ。
☆新型コロナが弱毒化しているという根拠はない」YAHOO!JAPANニュース7月26日
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200726-00189953/?fbclid=IwAR0zmcWgnyTq4RLfGMv9yY6cbZodu_gLaYznm6-ITTyknqdHDkRh29lUuwo
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2020年08月01日

<個人的備忘録>交叉免疫ってなに?

交叉免疫というものがよくわからなかった。いろいろなコロナウイルスに感染してそれぞれのウイルスに共通する抗原を認識する「広域交差反応性メモリーT細胞」を獲得して、一定の免疫を得る可能性が考えられているという。IgG抗体とかIgM抗体とか言われてもわかりにくかったのだが、なんとなく「あっ、これなのか!」という感じがした。「老化や何らかの疾病によって免疫不全の状態になっているヒトでは、このような『広域交差反応性メモリーT細胞』が無くなったり、活性が低下しているために、肺炎の重症化が起こっている可能性が高い」(以下「」内は本文引用)ことなども合理的な説明と言えそうだ。このあたりのことは以下の記事に詳しいが、「『広域交差反応性メモリーT細胞』」をつくり出すコロナウイルスに共通の抗原を特定できれば、それを用いてあらゆるコロナウイルスに有効な理想的なワクチンが開発できると思われる。もしそのようなワクチンが実現すれば、将来より感染力の強い、あるいは致死性の高い新たなコロナウイルスが出現しても、人類は対処できるはずである」と断定するのは早計な気がした。「過去の風邪」を記憶していても、ウイルスの変異はそれを上回る勢いで変異し続け、より強力な敵になってヒトを襲ってくるはず。もう一つ下の記事は、そんなことを暗示しているように思った。
☆「『過去の風邪』記憶した免疫 死亡率の差、第3の仮説」日本経済新聞6月19日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60554520Z10C20A6000000/
以下の記事では、交叉免疫について、インフルエンザのベトナム株、インドネシア株、安徽株について、流行前ワクチンの交叉免疫を調べている。インフルエンザウイルスの変異は多岐にわたるので、次にどんなウイルスが蔓延するのか予測が難しい。で、2009年に医療関係者や検疫担当官を対象に交叉免疫の可能性を調べている。結論は「クレードが離れるほど交叉免疫が薄れる?」と若干の結論を(当時の時点で)得ている。そこでもまた「あっ、そういうことか」と思わされる。毎年、予防ワクチンの接種が行われるが、どうもハズレが大きい八卦見である。交叉免疫を期待してできるだけ幅広く捕まえることができる混合ワクチンを準備しても、ウイルスの方が上手を行き、変異がワクチンの及ぶ範囲外へ広がってしまう。記事によると、「クレード」とは「抗原的に、また遺伝子的に区別されたウイルスのグループ」という。H5N1ウイルスは09年の時点でクレード9まで確認され、「抗原的にも遺伝的にも同様の種類のH5N1ウイルスが新型インフルエンザウイルスとして出現した場合は、備蓄している流行前ワクチンを追加接種する効果は、ある程度期待できるのだろう。ただし、クレード7など、抗原的にも遺伝的にも異なった種類のH5N1ウイルスの場合は、現時点でその効果は不透明としかいえない」とあり、その後の研究がどうなったのかわからないが、現在の新型コロナの状況は、これら研究の最先端に位置しているということは、とりあえずわかった。つまり、交叉免疫が、必ずしも有効といえないかもしれないこと。有効だったとしても効果は限定的で、絶大なものとはなり得ないこと。それでも交叉免疫の助けを借りて、全力で新型コロナと向き合う覚悟が求められている。最初に紹介した記事の主題「『過去の風邪』記憶した免疫」の有効性を希望的に論じるのは、まだ早いのかもしれない。ウイルスはいつも交叉免疫の外へ逃れ出ていく。そんなものとして理解しておきたい。「H5N1ウイルスはクレード9まで確認されている。このうち、クレード(略)のグループと7のいくつかのH5N1ウイルスは、抗原的にも遺伝的にも異なった種類であることが示されたという。クレード7のH5N1ウイルスは現在、アジアで鳥から検出されている」で、「鳥から検出」に現在の暗示が含まれているような気がして、また「あっ、そうか」・・・かも!
☆「初回接種で『交叉免疫は不十分』、追加接種で『示唆』」日経メディカル2009年4月17日
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/special/pandemic/topics/200904/510289_2.html
posted by ガンコジージ at 11:19| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする