2020年11月30日

いま、なにかが転換しつつあるようだ

8面週刊誌広告「爆弾スクープ 特捜部が聴取 安倍前首相『桜を見る会前夜祭』とそっくり!菅首相『2500人パーティー』政治資金収支報告書不記載 会費1500円、高級ホテルで支援者を“接待” 『ゴルフコンペ』も『成田山バスツアー』も7年間報告なし」。9面の広告では「永田町インサイド」として「安倍晋三劇場『叩き上げは叩き上げに過ぎない』 『桜を見る会』でボクを脅したって、下々の菅ちゃんは勝てないよ」。続いて我が家購読紙は、2面「『桜』補填 安倍氏の認識は」「916万円どこから 捜査の焦点」「多額支出『秘書独断』で可能?」「答弁信用していた◾︎本人が説明し責任を 地元の支持者ら」と、とりあえず「桜」に集中。まだ世間の流れは「安倍桜」と「菅パーティー」の対立構図を明確にしていない。週刊誌が火を焚きつける動きに出るか。尻すぼみになり、検察捜査も骨抜きに終わるか。でも、コロナはそうはいかないと思って調べると、「菅パーティー」を載せた広告にはコロナの影はなく、「安倍桜」に少し触れた広告では、同程度の分量で「列島大異変 コロナと『ダブルで流行』なんてなかった インフルエンザ患者がほぼゼロになっていた」を載せている。新聞記事がコロナを取り上げる分量に比して、どちらも危機感を煽るのが好きな週刊誌としては肩透かし。なぜ?
24面でいつも大人しい週刊誌が「コロナ急拡大」として「『責任放棄』が繰り返される感染対策 日本モデルのおごりが生んだ無策/第1波で『努力しなくても制御できる』と誤認/分科会委員『政府の実感なし』」「9800万人のスマホでわかった感染リスク高い場所 米スタンフォード大が調査『会食リスクはフィットネスやカフェの3倍超』/英国GoToイートでクラスター」「グーグル予測『今後28日間で全国の陽性者6万4千人超』の根拠と意味」があり、大人しいけれどけっこうツボを押さえている。こんな見出しもある。「安倍前首相『夕食会問題』再燃させた立役者 立憲・辻元議員の質問をきっかけに形勢逆転/特捜部は年内決着の意気込み/菅政権への影響」。しかし、大人しいなりになんとなく大雑把な気がする。できればもっとヤクザな切り込みがあってもいいいのに、と思う。全体に冒険心旺盛なはずの週刊誌群がなぜか抑制気味なのが気になる。
事態は急迫している。感染者は増え続け、以下の記事では院内感染で職員50人以上が現場を離れざるを得なくなり、他の病院からの応援を求めているが集まらず、職員が休みを返上して回しているとある。さらにあまりに過酷な医療現場の状況に、奮闘する医療従事者に燃え尽き症候群が広がっているとする他の記事もある。医療従事者を支える公的な措置や社会的な理解が不足しているためか、関係者の精神的疲労が極限を超えている。少なくとも、医療関係者が政府の無策と社会的偏見の両方から挟み撃ちにされるような状況はあるべきじゃない。この国の民はそんなに了見が狭かったか。自分で自分の首を絞める愚を犯すのか。「コロナと『ダブルで流行』なんてなかった インフルエンザ患者がほぼゼロになっていた」というのも不思議な話。例年、風邪気味で受診すると、「このあたりでもインフルエンザが大流行中なんですよ」と医者から聞かされる。それが今年は違う。もしや病院でコロナに感染するのが怖くて、患者が受診を避けていないか。ブログ主自身の心境からそんな気がする今日この頃。大阪府知事が「病床トリアージ」をはじめると宣言したという。2番目の記事は、原発の再稼働と地方自治体の絶望的選択を詳細しつつ、この国の絶望を語る。「トリアージ」はコロナに始まったことではない。「死に至る病」は全国に広がっている。
☆「北海道最大クラスター 病院職員50人離脱 全階感染 人手不足深刻」北海道新聞11月27日
https://news.yahoo.co.jp/articles/51c0174c4ab89d2791c43b5e1a006002b252a81a?fbclid=IwAR3hKS92QDCUOVw_rHHYgryurVqeh9ShwgSggeq6nxr-snyrRJZy-jfMpAA
☆「『刈羽村長選』に見る、日本の闇。足元の選挙をしっかり見ないと日本は取り返しがつかなくなる」ハーバー・ビジネス・オンライン11月14日
https://hbol.jp/232195
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2020年11月29日

恐怖感が転じて楽観論に飛びつく

ときどき原発事故と新型コロナを比べてみたりする。反原発の運動をやっている人に聞かれたのはかなり前のことだ。「(福島へ行くの)怖くないですか?」と。ブログ主は基本的に現場主義だ。原発事故で福島はどうなっているのか、調べないでは自分の立ち位置に納得できる根拠を見つけられないので、たびたび出かけて人々が日常的に暮らしている場所を、個人的に計測してきた。そして今の立場がある。また別の人に、「頭で考えていることでしょ。私は現地へ行って、いま彼が彼女がどう考えているのか、直接お話を伺いました」と。違和感はあったけれど、反論はしなかった。だが、農山村地帯の農家を訪れ、除染が済んだばかりの家の測定をやらせていただいたことがある。農民らしい寡黙な、しかし放射能というわけのわからないものに侵略され、どこへ怒りをぶつけていいかもわからない満腔の苦渋をかかえた表情と向き合った。除染後の庭で1μSv。室内で0・4μSvを計測した。彼らの苦渋の表情に、なにも言うことができなかった。「怖くないか」「頭で考えている」という言葉をどう受け止めるべきか。どう答えるべきか。どちらの問いにも正解を持っていない。それから何回も測定行を続けたが、すこしでも線量が低くなっていることを願っていた。そこに住まざるを得ない人々と自分の感覚にズレがないか。あるなら、どう埋めることができるか。いつも考えていた。いまも考えは必要な一点へ集中していかない。そして思う。「怖くないか」と聞いてくれた人。「頭で考えている」と批判してくれた人。いま、コロナ禍で同じ次元の言葉を用いているか。「コロナなんて怖くない」「頭で考えているから怖いのだ」に転じていないか。だから「聞こえないからマスクを取れ」と言う。遠くにあるから「怖い」と遠ざけていられるが、いま「怖くない」のはコロナが身近にあり過ぎて逃げられないからではないのか。ブログ主的対応は、できるだけよく知って、覚悟を決めて向き合うということに尽きる。それは原発事故でも新型コロナでも変わりはない。
続けて言えば、スマートメーターの電磁波についても同様だし、この電磁波への向き合い方は、放射線の初歩知識を持っていればそれほど難しくはない。環境放射線を測定するとき、なぜ地上10pと1mを計測するのか。10pでの計測と1mの計測を比較すると、基本原理では100:1の違いがある。地上10pで1000を示したら、1mでは10を示す。環境放射線でこの差が縮まるのは、放射能汚染がスポットではなく、面で広がっていることを示す。10pと1mを計測することで、面的汚染を確認できる。その違いがわかれば、スマートメーターの場合がどうなるかは推して知るべしということなのだ。新型コロナに広げて考えると、「新型コロナウイルスなど存在しない」「ただのウイルス性風邪だ」などの言説がまかり通るのは、「存在」したり、「ウイルス性風邪」でなかったりしたら恐ろしすぎる、という意識があるからではないか。「免疫力を高めればいいだけ」というが、「免疫力」が低下しているものはどうすればいい。重症患者を救うには免疫抑制剤を使う。免疫抑制剤を使って治療している患者はどうすればいい。考えると、「新型コロナウイルスなど存在しない」「ただのウイルス性風邪だ」「免疫力を高めればいい」などという言説を弄して安心を振りまくことより、いくらかでも注意を喚起し、逼迫する医療現場の苦難を理解し、公助の責任から逃げようとする国や自治体の無策と向き合う方が適策ではないか。PCR検査は増やしても無駄か。そもそもいまは増やしすぎなのか。日本は1000人あたり29人。世界で80位前後の少なさという。これでも多すぎるというか。いや、PCR検査なんぞインチキというか。コロナの時代は不安の時代。不安が人々の心に淀んでくると、抵抗とは違う否定を選ぶようになるか。意図する言説は罪作りという他ない。そのあいだに政治の無策が進み、犠牲者が積み上がっていく。
☆「第3波急拡大 コロナ最新知見とこの冬を乗り切る戦略【児玉龍彦X金子勝 新型コロナと闘う】」デモクラタイムス11月18日
https://www.youtube.com/watch?v=if7MQJPjUv0&fbclid=IwAR2ivwFsa33B_9ukRIb-4eh3Rb54BDZfaW-pD3epdbvzsoQx_gCdu_9YezE
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2020年11月28日

世界中が緊張に包まれているけれど

ジョンズ・ホプキンス大学の集計と新聞の集計とに差が出てきているようだ。まだ、死者数についてチラ見しただけなのでなんとも言えないが、ジョンズ・ホプキンス11月26日1996人とあるが新聞では2065人。昨日の場合も2021人と2096人。ちなみに10月30日は、1756人と1756人で同じ。精査しないとわからないので、ここは単なる疑問に留めておく。ロイターの集計では感染者143523人、死者2099人となっており、集計時間の違いによって若干の差はあるものの、我が家購読紙の数字と大きな隔たりはない。そういえばいつ頃からか、死者数ではなく重症者数に注目する報道が目立っている。これはどういうことなのか。25日の衆院予算委で首相は4千万人以上がトラベルを利用したが新型コロナ感染者は180人として、たいした影響はないんじゃないの、と説明していた。GoToを根拠づける発言だったが、潜伏期間を前提としないこじつけとしか思えなかった。本日1面トップに「コロナ重症 2週間で倍増 病床使用率上昇 東京40%・大阪52%」「勝負の3週間 迅速な対策を」がある。添付のグラフを見ると、重症者数の推移は第3波でたしかに急上昇しているが、このごろ死者数に注目しなくなったのはなぜだろう。同面には「札幌・大阪市発『自粛を』 GoTo 首相呼びかけ」もある。「自粛」を求めてもGoToは中止の意向なし。しかも、東京都はGoTo「自粛」要請なく出入り自由なのはなぜ、と誰でも思うはず。小池都知事は「感染拡大防止は都内を目的とする旅行だけでなく、都内発の旅行も止める必要があるとの認識を示す一方で、『全国的な視点が必要であるからこそ、国が判断すべきだ』と発言。都として、トラベル除外をめぐる判断を明らかにしない意向を改めて示した」(本文引用以下「」内同様)という。たしかに国の判断が大きいとは思うものの、感染拡大中の現状では、都も本格的判断をせねばならない局面にあるはずで、それなのに責任のなすり合いにしか見えないオロカモノ。1面トップ「コロナ重症 2週間で倍増 病床使用率上昇 東京40%・大阪52%」の意味を重く受け止める気があるのか不信感いっぱい。ジョンズ・ホプキンスと新聞のデータの乖離については時間をかけて調べ、まとめてみたい。
春に厳しいロックダウンを行い、よれよれになりつつ危機を脱したかに思われたヨーロッパの状況はどうか。以下の記事は、まず英国のケースを参考に、彼の地の現状を語る。日本が進めている「GoTo」は8月に英国が実施したキャンペーンが元ネタだった。「厳しいロックダウンが解除された後に」「夏の陽気と相まって街全体が高揚感に包まれ」「2カ月近くも外出を制限される生活は精神的ストレスが大きく、人々の表情は解放感に満ちていた」とあり、巷は半端ではない高揚感でいっぱいだったようだ。しかし第1波で受けたダメージは大きく、「GDPに占める飲食や不動産などサービス業の比率が高いスペインや英国、イタリア、フランスは、厳しい規制が経済に大きなダメージを与えている。欧州委員会によると、2020年のGDPはスペインが前年比12・4%減、英国が同10・3%減、イタリアが同9・9%減、フランスが同9・4%減だ。欧州主要国の経済が約1割縮小する」「その一方で、欧州の中にもGDPの縮小幅が比較的小さい国もある。欧州委の20年の予測によると、スウェーデンが前年比3・4%減、デンマークが同3・9%減だ」「1つの要因は、コロナ禍においても世界で需要の拡大するデジタル分野に強みを持つことだ」「ドイツの20年のGDP見通しは前年比5・6%減と他の欧州主要国より減少幅が小さい」「こうした状況のなかで、欧州経済を支えているのは中国だ」。中国に支えられたヨーロッパの姿が見える。日本の場合、先行する欧州の例を見て、GoToの重みに、政府がすくみあがっているようだ。そんな状況下、再び緊急事態宣言をすれば、2番底、3番底が音もなく近づいてくる気がしてならない。
☆「『自由の代償』で景気は2番底へ、欧州域内の格差拡大も」日経ビジネス11月24日
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00209/112000001/?n_cid=nbpnb_mled_mpu
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2020年11月27日

分科会提言を「整理」してメンツを守る

3面に「GoTo除外 政府及び腰 東京出発、外すのはX□確認作業も煩雑」「首相も質問答えず」がある。25日の政府分科会はかなり強い緊張感を持って提言した。「感染状況が2番目に深刻な『ステージ3相当』の対応が必要な地域がある」「『やはり入りと出と両方が必要だ』(略)との見解で一致」「『出発分についても検討すること』が書き加わった」(本文引用以下「」内同様)という。よくわからないのはその次の文章。「一方の政府は目的地を基準にトラベルの対象外とすることを『地域の医療負荷を過大にしないための予防的措置』と整理」。ん、整理ってなんだ? 東京からの行き先を基準に東京をトラベル対象外とする、の意味に「整理」したら、行き先の医療負荷の大きさが判断基準となる。それで首相は衆院予算委員会で、4千万人以上がトラベルを利用したが新型コロナの感染者は180人でたいした影響はなく、「地域を支える極めて有力なのがGoTo」と説明した。これが「出発地も加えるとトラベルが感染拡大の主因とのエビデンス(科学的根拠)はない、としてきた立場と相いれなくなる。官邸内には、感染拡大地域の多くが大都市であることから『東京からの出発まで止めることになると事業そのものの意味が薄れる』『都市部の旅行者を受け入れている地方への影響が大きい』」という話とつながるのか。「分科会のあるメンバーは、政府の消極姿勢を感じていたという。『それでもいうことは言わないといけない』として、不満をにじませた」とある。“さっき国会で説明したのと矛盾する”との気分があるのか。国民の健康と命より自分のメンツが大切で、“ダイジョブだ。つじつま合わせしちゃおう”ってことになったんだな。
同じ記事中に「応援保健師ら1200人に」がある。「首相は26日、新型コロナウイルスの感染拡大で業務が集中する保健所に応援に行ける保健師や医師らの人数を、これまで確保していた約600人から2倍の約1200人に増やしたことを明らかにした」「仕事量が増えた保健所で一時的に働いてもらう仕組みだ。首相は『各地の保健所をしっかり応援する』と述べた」とある。7月31日の当ブログ「コロナに慣れさせて経済をまわすつもりが」で「保健所の体制強化が遅れている背景には、行政改革によって94年の847から20年の469に減少したことがある」と書いた。保健所をごっそり減らし、いまになって人員だけ増やす。事務その他の遂行に必要な機材はどうするのだろう。まさかまだ手書きが主流で、ファックスなんて使っているんじゃないか。しかも増員の職員は臨時雇いで、いきなり過酷な現場へ配属する。業務が円滑に動くには時間がかかる。人数を増やしてすぐなんとかなる、なんてのは戦争末期の特攻隊員養成と同じじゃないか。オンボロ飛行機に即席訓練でようやく地上を離れることができるようになっただけの技術しか持たない特攻隊員では、撃ち落とされるために出撃しただけのものだった。「メンツ」を重視し、自己弁護のために言葉を「整理」しただけで、何が起こるかわからない事態に対して突き進む。特攻作戦末期とおなじだな。
7月31日の当ブログ記事はとても重要だった。「新型インフルのパンデミックの危険が徐々に高まってくる時期、なかでも2009年の場合『流行が大きな問題になったのは、流行初期にメキシコにおける感染死亡率が非常に高いと報道されたからであるが、実際には重症急性呼吸器症候群(SARS)のような高い死亡率は示してはいない。当時の日本では(略)「新型インフルエンザ等感染症」の一つに該当すると見なされ、感染者は強制入院の対象となったが、2009年6月19日に厚生労働省が方針を変更してからはこの扱いはなくなり、季節性インフルエンザとほぼ同様の扱いとなっている」「CDCとWHOによる推計では、2012年の段階で犠牲者数が28万4千人(略)」「一方で重症化率は季節性のインフルエンザと同等かそれ以下とされており、季節性のインフルエンザによる毎シーズンの死者数はWHOの推計で25万人から50万人である」(ウィキ調べ)というわけで、以後の流行判断にバイアスがかかったのではないかと想像させる」。これが現在の感染症2類から5類への変更圧力の根拠になっているような気がする。
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2020年11月26日

新コロ周辺はかなり乱れております

31面「忘年会目前 師走へ警戒 都内で時短要請『かき入れ時が』」の隅に小さく「『トラベル』中止 首相否定的」がある。「菅義偉首相は、『GoToトラベル』の中止やさらなる運用見直しには否定的だ。25日の衆院予算委員会では、4千万人以上がトラベルを利用する一方で、新型コロナの感染者は180人と指摘。政府の分科会も感染拡大の主因であるエビデンス(科学的根拠)は現時点で存在していないとしていることを挙げ、『今日の(感染)拡大と直結していない』と述べた。札幌、大阪2市をトラベルの対象から一時外すとした24日の決定については『感染拡大防止のための予防措置。医療体制を守るため』と説明した」(本文引用以下「」内同様)。以上の発言はすべて首相のものであるが、31面には「『遅れれば社会への影響甚大』分科会案 医療崩壊に危機感」とある。首相が言及していた政府分科会とは違って、危機感を強める分科会の姿が浮き彫りになる。「『介入が遅れれば遅れるほど、社会経済活動への影響が甚大になる』。政府の新型コロナウイルス対策分科会は政府や都道府県に対応を迫る提言案をまとめ、25日夜の会合で議論」「国内の感染状況は悪化の一途をたどり、医療崩壊の懸念が高まっている」「先週20日、政府に『GoToトラベル』の見直しなどを求めた分科会が短期間で再び会合を開いたのは、『感染拡大のスピードが急激で、クラスターが広範に多発し、一部の地域では医療提供体制がすでに厳しい状況になっている』という現状認識から」「分科会は8月、感染状況を4つのステージに分け、危険水準に達すればブレーキをかける仕組みを進言した」。内訳は@感染者が散発的に発生A漸増B急増C爆発的に感染拡大の4つ。Bは経済活動に強い対策を求める節目。Cは緊急事態宣言の段階という。分科会は現状、かなり強い危機感を持っているようだ。
最初に引用した「『トラベル』中止 首相否定的」に戻ると、首相が言及している「政府の分科会」ってどこの分科会だろう。「今日の(感染)拡大と直結していない」って、どの分科会が指摘したんだろう。ちぐはぐ感が否定できない。札幌、大阪2市をトラベルの対象から一時外す決定は「感染拡大防止のための予防措置。医療体制を守るため」って、守るにしては、医療体制を拡充するなどの措置が行われているように見えない。前首相は中身空疎な言葉を大仰な身振り手振りと意味不明のデタラメ弁舌でかっこつけながら喋っていたが、スガ氏は身振り手振りもなく、言葉も不明瞭で自信なげにボソボソとつぶやくばかり。同じなのはデタラメ答弁だけか。しかし、昨日の分科会の提言は、ずいぶんヤワなもので、そんなのでなんとかなるの、と首をかしげる程度のもの。それでも頑として言うことを聞かない。その根拠も示さない。いや、示す能力を養ってこなかったんだろう。それがどういうことか、たまたま政治のトップになっちまった。なるべきじゃないやつがなってしまう現状。怖いね。
7面に週刊誌広告がある。「コロナ感染者『1日2000人超え』が脅威なら なぜインフル『1日4万人超え』は平気だったのか ▼医療崩壊。保健所パンクが本気で怖いなら今こそ2類を5類に変更が最善策▼日本は集団免疫に近づいた▼実は高齢者の致死率は激減!▼認知症進行85%こそ深刻」という奇妙な感じ見出しが躍る。なかでも「2類を5類に変更」という主張に注目。中身を読んでいないので軽々には言えないが、簡単にいえば「指定感染症」を解除して季節性インフルエンザと同じ分類にしたらどうかという提案らしい。その根拠は「集団免疫」、「高齢者の致死率激減」、「認知症85%の深刻」にあるという。最後の「認知症」はよくわからないが、「集団免疫」では新型コロナの変異の速さを考慮すると、そんなに簡単じゃなさそうな気がする。また、効果が数カ月で消えるとの知見をどう考えるか。新コロの症状は全身的なものであることをどう考えるか。「高齢者の致死率激減」では、より若い層へ移動中という臨床の知見をどうみるか。認知症については、ACE2抗体が新コロの脳への影響を促進するという知見をどう考えるか。「ただの季節性インフル」と同じとの見方には、まだ飛躍がありそうな気がする。
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2020年11月25日

いまこそ報道が頑張るとき

1面トップに「安倍氏側5年で916万円補填 『桜』夕食会費 領収書名『晋和会』」「安倍氏側、補填認める 秘書は収支不記載を認識」がある。注目したのは「収支報告書に記載すべきだったという事実を担当秘書は知っていた」「夕食会の開催当初から記載していなかったため、例年その手法を継続していた」「首相時代の国会答弁で、夕食会の一部を負担した事実を重ねて否定していたことについて安倍氏周辺は『当時、秘書が安倍首相に虚偽の説明をしていた』と説明」「国会答弁に先立って秘書に『事務所が(略)支出していることはないか』と確認」「その際、秘書は『払っていない』と虚偽の説明」「秘書が安倍氏にこうした内容を伝えたのは、地検特捜部が秘書らを事情聴取していると一部が報道した23日」「秘書らは検察に対しても同様の説明をしている」(本文引用、以下「」内同様)という点。アベシは23日、初めて事務所が補填していることを知った? 24日には報道の取材に「安倍氏側が例年、費用の一部を補填していた事実を認めた」? 2面に「安倍氏答弁 矛盾あらわ」「首相在任時 補填・明細書『ない』 領収書の発行一転判明」「『国会でウソ明らか』野党、招致要求」があり「安倍氏は昨年11月、記者団に『安倍事務所も、また後援会にも一切、入金、出金はない』と反論」「3月の参院予算委では『事務所側が補填したという事実も全くない』と言い切っている」「ホテル発行の明細書(略)『発行は受けていない』」などなど。そして24日、安倍氏周辺は「国会という場で虚偽の答弁をしたのは事実だ」と告白。ここまでの経緯を見ると、「桜」が再燃して観念したアベシ側が慌てふためき、秘書がアベシの知らないところで勝手にやったことにしようという、いつもの算段にすがっているのが見える。国会答弁が矛盾だらけになったのは秘書がウソをついていたからだ、と。そうすると916万円はどこの金で補填したのか。「政治資金収支報告書」にも書いてない。それも秘書がコソコソとつじつま合わせして捻出した?
3面には「森友問題 事実と違う答弁139回 安倍政権 衆院調査局が集計」がある。「森友学園への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、安倍政権が2017〜18年に行った答弁のうち、事実と異なる答弁が計139回あることが24日、衆院調査局の調べでわかった。その多くは、保存されていた記録や資料を『廃棄した』『残っていない』と繰り返すもので、野党側は『事実上の虚偽答弁』とみている」。そこで納得。昨日の当ブログで我が家購読紙の告発モードが前政権の所業を全面展開できていないじゃないかと、不満を書いたが、あんまりたくさんありすぎて一度に書ききれないためだったと理解した。そしてさらに、原発事故以来の状況を「敗戦直前の様相」とずっと書き続けてきたけれど、敗戦指導部がギブアップするまでの異様な長さは、武器を本格使用する戦争のようにはいかないことの証明と感じた。そこには、戦後民主主義のあなどり難い底力があったと認識した。戦争の指導部には武器を持った問答無用の相手がいて、強引にねじ伏せにくる。民主主義の力で克服するのは時間がかかるのが道理で、権力者はあの手この手を繰り出す余裕がある。追い詰められても簡単には潰れない。権力者側からすれば、トップが孤独に戦い続けることは不可能でも、周囲が必死に守ればこそ本人は粘れる。都合の悪い者は切り、隠したい物はすべて廃棄、危ない奴には圧力をかける。たとえ敗北を喫しても、敗北の荒野で自分たちの被害は最小のになるよう画策し、すべてを国民の背に負わせる準備を着々と進める。いかな悪行であろうと、上層部に影響が及ばないように腐心する。これすべて粘っている本人を守るために周囲が実行する。本人は知っていても知らないと言い張れる立場を維持する。だから安心してデタラメをやり切れる。2重3重のバリアーがあって、やばくなったら適宜切り捨て作戦全開。報道はあまたある前政権の全政治スキャンダルを毎日書き立ててこそ己が存在を明示できる。経済敗戦、コロナ敗戦の荒野で権力者がのさばり続けないよう、民主主義の旗を掲げ続けてくれ。報道の力は計り知れないものだということを、いまこそ自覚してくれ。
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2020年11月24日

前政権のあれこれを忘れちゃいけないね

1面トップに「安倍氏側 数百万円負担か 『桜』夕食会費 ホテルが領収書」「東京地検 秘書ら任意聴取」がある。「『桜を見る会』の前日に主催した夕食会をめぐり、安倍氏側が費用の一部として例年、1回あたり100万円以上を負担した疑いがあることが関係者への取材でわかった」(本文引用「」内以下同様)。この件に関してはアベ氏がさまざま放った迷言集があるが、いまはスルー。なぜなら本日の我が家購読紙は多岐に渡った彼の疑惑を、忘れっぽい読者の記憶の表層に浮かび上がらせているからだ。「天声人語」ががんばっている。「参院選で、みそ煮込みうどんなど計2万円相当を有権者にふるまった」「うどん接待を受けたのは有権者13人で、1人あたり千数百円。逮捕された県議は議員バッジを返上し、罰金を納めた。こちらは有権者一人あたりいったいいくらに相当するのか」「カニ、メロン、似顔絵入りうちわ、肖像写真付きワイン。閣僚辞任や議員辞職に追い込まれた人もいる。ことここに至れば、自身の言葉で真相を語っていただく他あるまい」。大スクープか。でも、1面だけじゃあ肩透かしだよ。と思ってぺろりベージを読み進むと続きがあった。
3面「コロナ・桜・IR汚職『すっきり』『ひるおび』『報ステ』は 官邸、TVコメント記録」の記事。「記録を作成していた内閣広報室の担当者は、朝日新聞の取材に『少なくとも民主党政権時代、東日本大震災のあった2011年3月には記録が行われており、今も続いている。11年以前はわからない』と説明する」。またまた「民主党政権時代」が出た。民主党政府が気にしたのは震災・原発事故に関わることで「スキャンダル」なんかではない。世論の動向を知るのは大切としても、「スキャンダル」がらみで報道を監視し、報道規制するなんぞは倒錯の極み。よく報道したと思いつつ、でも、これだけじゃあまだツマラン。まだあるじゃないか、と探したら4面「開かぬ臨時国会 民主主義の危機 要求放置した安倍内閣めぐる訴訟 学者ら初めて直接証言」「『司法の違憲判断なければ53条は死文化』 重なる憲法無視 止める責任」がある。「訴訟のきっかけは、安倍晋三氏が首相だった3年前に起きた」。2017年6月、野党議員ら192人が臨時国会招集を要求。森友・加計学園疑惑が噴出していた時期だった。アベ内閣はあれこれ理由をつけて引き延ばし、臨時国会を開いたのは3カ月後。冒頭で衆院を解散し、モリカケ追求を逃れた。議員らは憲法違反の国家賠償を求めて岡山、那覇、東京の各地裁に提訴。最初に判断を出したのが那覇地裁。「玉虫色」だったが、次の東京地裁では「審理過程に『変化の兆し』」があり憲法学者らが証人喚問。「98日後の招集と冒頭解散という今回のケースについては『招集の拒否に等しい』」などの見解を法廷で述べたとか。15年と17年の2回に渡って野党の要求を無視した政権だが、自民党の改憲草案でさえ「要求があった日から20日以内に臨時国会が召集されなければならない」と書いているのに、「改憲」が悲願のアベ氏が趣旨を逸脱する。「改憲」したって守る気がない証拠。権力者の欲望は果てしものないだと知る。
これでアベ前政権追求特集はおしまいかと思いきや、12面の週刊誌広告が追加でちょっと息巻く。「衆院議員465人緊急アンケート コロナ『第3波』でもGoTo解散、五輪 コロナ感染者が最多更新中でも『五輪すべきでない』回答は自民、公明0%/下村政調会長が1月解散論ブツも『すべきでない』自民25%、立憲79%/女性・女系天皇、消費減税・・・/(以下略)」「菅首相CO2ゼロの裏で原発新設へ 再エネ比率すでに原発の4倍/原発復権の“怪”」。うーん、ちょっと弱いか。ところで今日の株価が理解不能。10時ごろ700円近い上昇とは。景気が良くなる兆しはないのに、なんでこんなに上がるのか。中身なしバブルは必ず底割れする。ワクチンの副作用で世界が揺れたら、一発で大暴落。ひたすらオリパラ突撃を図る自公。国民はコロナ疲れで酩酊状態。この国の政治は国民もろとも方向を見失って水先案内なしの漂流を続けている。そうか、かつての百姓一揆は、酩酊し、漂流し、どうしようもなくなったときにはじまる暴走なんだ。そのとき権力も最悪の暴走に突入する!
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2020年11月23日

コロナ報道からほの見える現状

1面「折々のことば」から。「常に小さな火から始まるのです。そして闘えるのは、火が小さなうちだけなのです。 太田愛 長編ミステリー小説『天上の葦』から。作中、かつて軍の報道部に所属した一人の老人が、都市への空襲が激化する中で敷かれた報道管制によって住民の疎開が遅れ、結果、幼い命が夥しく失われたことを痛恨の思いで語る。『報道が口を噤み始めた時はもう危ないのです』と。圧政や統制はもちろん、経営や体の不具合も、制御できない大きさになる前に手を打たないと。」なるほど、と思う。1面トップ「国内死者2001人 コロナ大阪の感染490人 東京391人 早まるペース 致死率は低下 1000人時と比較」に「国内で初めて死者が確認されたのは2月13日、1千人に達したのは7月20日で、感染者の増加に伴い死者のペースが早まっていることになる」(「」内本文引用以下同様)とあり、あとは数字の羅列に慣れない読者には読みにくい。「致死率は低下」の具体的な記述を探すと、「陽性者のうち死亡した人の割合(致死率)は、1千人を超えた時点よりも抑えられている」とある。PCR検査を極力抑えていた第1波の数字と比べるのは無理がある。いまは検査数が格段に増えており、無症状感染者からの感染があるとして感染者に加えているから、第1波と第2・3波は比較しにくい。将来、コロナ禍が収まった時点で実際の統計が綿密に行われるはず。いま公表されている数字は第1次速報値と思った方がいい。第1波は死者の中に他の病因によるものが含まれていたかもしれない。そして第2波以降は、第1波よりいっそう精査された数字であるかもしれない。そのことを念頭に置いたうえで認識した方が正解ではないかと思うが、一知半解であらぬ空想を広げてしまうのも愚かの極み。どちらにせよ用心が肝心と思う所以である。
3面に「GoToキャンセルで負担 事業者支援 検討」がある。西村経済再生相は「GoTo」見直しをめぐって、「キャンセルで影響が出た事業者への支援策を検討する方針を明らかにした。予約の新規受付を一時停止する地域や期間を含めて観光庁が詳細を詰めており、早急に結果を示すとした」「予約済みの旅行を取りやめた場合にキャンセル料がかからない仕組みとあわせ、官公庁で検討する」など、かなり細やかな配慮をしている。それはそれで批判するよりもっと前向きであれと言いたいところ、失業者がどんどん増えていることや医療関係者の苦闘、設備などの拡充の訴えなどに対してどんな施策を行うのか、少なくとも「GoTo」への配慮に比べるとかなり見劣りする。一方、野党の要求の多くを不採用にしたり別個の施策を強行して失敗し、けっきょく野党案をいかにも政府案のごとく装いながら実施やむなきに至った施策が意外に多い。たとえば「全国民一律10万円支給」で当初、某財務大臣が難色を示してスッタモンダし、「一律10万円支給」に転じるまで2週間かかったのを思い出す。他に学費等支援、ひとり親世帯支援、地方自治体支援の増額などなど。野党の活躍が報道からは見えないことを危惧する。
☆「コロナ禍『失業率2・9%』の裏に、職を失って救済されない100万人が存在」ダイヤモンドオンライン10月15日
https://diamond.jp/articles/-/251127
☆「コロナ禍で病院経営も『重症化』 設備経費が圧迫『やればやるほど赤字…』」東京新聞特報Web11月17日
https://tokuho.tokyo-np.co.jp/n/na17d8d427788?fbclid=IwAR1dcmGhHfNhsvpEInY88jl-G5opNPpRVb4tiqBJmHrShKVTI5hf1w5B7Ss
風邪コロナでは肺炎の重症化があるが、新型コロナは全身的な後遺症が残る。味覚・嗅覚などの身近な阻害の他に消化器や血管系、脳にも影響が出るなど、風邪コロナにはない重大な特徴があり、全身に存在するACE2抗体に原因があるという。新型コロナを軽視しようとする主張は、この点でもすでに破綻している。感染しないよう気をつけたい。
☆「新型コロナウイルスの症状の多様性とウイルスの受容体の関係」東京都医学総合研究所9月8日
http://www.igakuken.or.jp/r-info/covid-19-info20.html#r20
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2020年11月22日

説明を嫌い、木で鼻をくくり、責任転嫁する

1面トップ「GoTo一時停止 首相表明 感染拡大地域への旅行予約対象」「食事券発行停止も 知事に検討要請」「全国2588人感染4日連続最多 7都府県で最多更新 行楽地にぎわう」。昨日の当ブログで書いた「静かなマスク会食」「5つの小」「フェイスシールドの使い方」講習はどこへいったやら。日本医師会や都医師会、政府の分科会から強弱の差はあれ「GoTo」批判が噴出していた。医療関係者からの立て続けの異議申し立てに何かやらないといけなくなったか。「『都道府県知事と連携し、より強い措置を講じる』と述べた。トラベル見直しで対象となる感染拡大地域の具体的な場所のほか、停止を始める時期、機関には言及しなかった」「対象地域は、厚生労働相の助言機関などが名前を挙げる北海道、東京、愛知、大阪の4都道府県の一部が念頭とみられる。目安となるのは感染者が急増し、酒類を提供する飲食店への外出自粛などの対応が求められる『ステージ3』と認定されるかどうか」「予約停止が行われるかは事実上、知事の判断」(本文引用以下「」内同様)。首相の責任ある決断はマスクや3密回避など基本的な感染対策の徹底。「政府はこれまで『キャンペーン自体が感染の発生源とはみていない』(略)と説明。日本医師会が18日にトラベルについて『感染者急増のきっかけ』と指摘しても取り合わなかった」というから、マスクと3蜜以外の重要判断はほぼ知事に丸投げ。具体的対応は3連休明けに観光庁や農水省が発表できるよう調整、つまり3連休は野放しということになる。14日当ブログ記事で「『国交省によると「トラベル」は10月末までに約3976万人分の利用があり、利用者の感染は今月12日時点で138人としている』」と書いた。「これくらいなら平気」という頭の中身は、いまも同じらしい。いやいや、都道府県知事たちにゲタを預けたら、とりあえず責任回避で余裕だね、ということか。
2面に「GoTo一夜で急転 政府、分科会の危機感受け」「都道府県『同じ考え』『外堀埋まった』」がある。日本医師会や都医師会の切迫した提言が影響したとは書かれていない。ともあれ、分科会の危機感はかなりのものだったらしい。20日には切迫した医療現場の実態が訴えられたものの「GoTo」中止等対策強化の意思は官邸にはなかった。「ここで感染拡大を押さえ込まねば、来夏の東京五輪・パラリンピックの開催にも影響が出かねない。経済への打撃も深刻になるだろう」そんな見方を突きつけられ、官邸は慌てた。「首相周辺は『GoToを見直すかどうかは知事の判断。国として事業を止めるわけではない』と述べ、従来の主張と齟齬はないと説明。『GoToの失敗』と追求されないよう予防線を張った」「対策本部後、首相は記者団に『GoTo』を一時停止すると重ねて説明。ただ、『タイミングは遅くなったのか』などと問われても答えることはなく、その場を後にした」。重ねて言うが、官邸は「静かなマスク会食」「フェイスシールドの使い方講習」を主導。都知事は「5つの小」で胸を張る。「GoTo」は続けるが、途中で中止するかどうかは都道府県知事の判断で、わたしじゃございません。「さーて、都道府県知事はどんな判断するかな。それは知事に聞いとくれ?」なんて顔をして記者会見の場を去る。いや、なかなかスガスガしい。
8面「社説」には「コロナと政権 対話不足が招いた混迷」がある。「国民の皆さんの判断」「神のみぞ知る」の発言に代表されるように、本音のところ、政権は「GoTo」以外にいまや打つ手を持たない。目線の先にオリ・パラがあるから変更できないのだ。そして、本音で突っ走れば本音以外に語る言葉がなくなる。これは安倍政権から続く伝統で、「市民とのコミュニケーションの不全は安倍政権のころから再三指摘されてきたが、一向に改善されない。説明を嫌い、木で鼻をくくる答弁を繰り返す菅政権になって、むしろその病は深くなっている感がある」。本音で語る以外に言葉がなくなるから、本音を語りたくない時には、「説明を嫌い、木で鼻をくくる答弁」を繰り返すしかなくなる。詭弁を弄する術もない、裏工作だけで生きてきた人間にとっては、ケムに巻くようなご飯論法も、デタラメ言い逃れも経験不足で使い方がわからないだけなのだ。
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2020年11月21日

小粒を露呈してなお読み上げ答弁に徹する

1面トップに「GoTo見直し提言 政府分科会 感染拡大地域で」「感染2400人超また最多更新」の記事。どう考えてもいまは大変な時期のようだ。21面週刊誌広告は「第3波の感染者40代以上にシフト 感染源は日本中に薄く広く広がっていた/第2波の東京の感染者は20代と30代で7割。第3波では40代、50代が感染。何が起こるか/全国23都市の人出、世界12都市の気温と感染者の増減をチャート化」「基本の徹底が効く 食事や買い物に出かけたら『入るとき』『出るとき』どっちで消毒? 『除菌』『抗菌』『界面活性剤』『アルコール60%以上』有効なのはどれ」「コロナ病棟は一変 中高年患者急増で病床が一気に埋まる」「正社員の雇用も支えきれない『大失業時代』に突入 雇用の受け皿だったサービス業をコロナが直撃/実体経済が傷んでいる/企業の発想は『人よりテクノロジー』」「時代を読む 『フェイク』は誘発も蔓延も許さない 学術会議批判ツイートの7割強『親安倍派』の拡散/『中間的メデイア』の台頭で報道と流言の境界あいまい」がある。今回の新聞記事の中で、もしかしたらこの週刊誌記事が最も役に立つか。読んだらガックリの類かもしれないが、ちょっと期待する。どこがといえば冒頭部分の「第3波の感染者40代以上にシフト」と「中高年患者急増で病床が一気に埋まる」「正社員の雇用も支えきれない『大失業時代』に突入」というあたり。世界の趨勢もそれに近いかたちで推移しており、コロナの影響は第1波の経験を超えて、爆発的な広がりを見せつつある。
以下の記事は1週間ほど前のものだが、日本医師会の会長が11日に「第3波」到来を指摘していたと書いている。それに対して政府の対応は手ぬるいの一語に尽きる。自民二階幹事長などは「GoToトラベル」を来年のGWまで延長しろと発言する始末。英仏は第1波でGoToを推進し、失敗した経験を踏まえて学んでいる。それなのに4面の「『トラベル』に野党攻勢 政府の対応・責任 追求」では、まるで壊れたレコード盤みたいに「感染対策と経済の回復を両立させていく」「適切に対応していく」(本文引用以下「」内同様)。経済再生相は「神のみぞ知る」。1面「天声人語」には「菅首相の『静かなマスク会食』にしろ、小池東京都知事の『5つの小』にしろ、問題の大きさに比べて、ちんまりした話だ」「田村厚生労働相が、飲食用のフェースシールドなるものの使い方をテレビカメラの前で実演していた。政治家たちは何かメッセージを発しているつもりなのだろうか。医療の専門家たちの危機感とは隔たりがある」。都医師会は「GoToトラベルの一時中断」を求め「今のまま放っておくと、必ず医療崩壊につながるという。経済との両立というと聞こえはいいが、感染防止の努力をGoToが打ち消しているのが現状か」と「天声人語」は語る。菅首相じきじきの「マスク会食」は「そんなもんザルだ」と批判される始末。「5つの小」で東京の窮状がなんとかなるか。「飲食用のフェースシールド」はスパコン富嶽を使って効果を検証するって正気かい。政局を有利に導く奇策がマンガになっている。「神のみぞ知る」発言なんぞ、もうお手上げの証拠でしかない。
☆「日本はまだ『GoTo』推進するの? 英仏の失敗例に学ぶべし」日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/281281
☆「マスクして会食 沖縄の識者『効果はザル』 首相呼び掛けに疑問」沖縄タイムス11月20日
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/666575
☆「小池都知事『5つの小』呼び掛けは“小”手先の対応 財政逼迫 新型コロナに打つ手なし」スポニチ11月20日
https://www.sponichi.co.jp/society/news/2020/11/20/kiji/20201119s00042000593000c.html
☆「『飲食用』フェースシールド、厚労相が実演 効果は限定的?」HUFFPOST11月20日
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5fb75663c5b6f6adf9495849
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2020年11月20日

科学を軽視して政治を語ると罠に落ちる

1面に「新規感染2週間で倍増 専門家組織GoTo言及せず」がある。このところ「過去最多」が連続している。人心は惑い、コロナ疲れして次第にコロナ慣れの気分に取り憑かれていく。新政権は鳴り物入りで「GoTo」を続けているが、なにか策があってのことではなく、ただ続けているだけ。止める理由があれば止めたいが、それには成果が必要で、いまは止めるにヤメられず逆コースを粛々と進んでいるだけ。3面の「重症者、第2波超え 『対応が必要』専門家 『緊急事態』上回る可能性」に中見出し「首相『静かなマスク会食』訴え 経済重視頼みは自己防衛」がある。GoToが感染者急増のきっかけと医師会が指摘し、分科会がそれなりに危機を訴えても、官邸幹部は「欧米の状況に比べても日本はまだ大丈夫。医療体制にも余裕はある。状況は想定内」(本文引用以下「」内同様)。官房長官談「感染防止策によって旅行による感染リスクは低減できる」「考え方に何らの変更もない」。西村経済再生相談「国民の皆さんの判断だ」「どうなるかは神のみぞ知る」と国民まかせの神様まかせ。首相は「会食時の感染リスクについて注意喚起し、飲食する時だけマスクを外し、会話はマスクを着用して行う『静かなマスク会食』を提案」。とても滑稽だが、本人は恥じる様子もない。そんななか、世界をワクチン完成間近を予測させるような情報が駆け巡り、とたんに世界の株価が急上昇。コロナ疲れからコロナ慣れへ少しづつ移行していた民心の流れを背に、「ワクチンできたら大儲け」とばかりに大暴騰。東証株価も一時2万6千円を超えた。民心は「コロナ慣れ」の表情を見せながら、内心は不安いっぱいなのだ。こういった世情は結果として不安定さを増大させ、国家による民心の心理的操縦を容易にさせる。冷静に厄災と向き合い、国家の意図的な誘導を見抜き、抵抗を意味あるものにするには、自らが寄って立つ根拠をできるだけしっかりしたものに固定する必要がある。ワクチンに過大な期待をせず、かつ全否定に走る愚に陥らず、間違いない予防薬が完成するまで待つ勇気が必要になる。少なくとも、治療薬が日進月歩で作られつつあることは、ワクチン完成より確か。たとえ発症しても致命的にならない確率を次第に高めてきている。そのことを認識しておきたい。以下に、ワクチン関連で集めた報道記事を列挙しておく。
手始めに紹介する記事には「免疫できても効き目がなくなる?」「2度目の感染のほうが重症化することも」との記述がある。
☆「コロナ再感染はなぜ? 抗体あるのに・・・ワクチンの価値は」朝日新聞11月16日
https://www.asahi.com/articles/ASNCF5QZWNBZPLZU002.html?ref=apital_mail
「抗体ができることと感染を防ぐことはイコールではなく、別途、確認が必要」「中間解析で、十分な情報が(不足)」「冷静に続報を待ちたい」。ワクチンを全否定するためコロナを軽くとらえる視点の危うさを警告。
☆「新型コロナに期待のワクチン『有効率は9割超』は本当?」朝日新聞11月16日
https://www.asahi.com/articles/ASNCF6D8TNCFUBQU007.html?ref=apital_mail
以下は、有料記事で表題だけご紹介。
☆「ファイザーのワクチン、90%に有効も データに限りあり」日経ビジネス11月16日
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00110/111600059/?n_cid=nbpnb_mled_epu
☆「新型コロナワクチンへの期待、日米株式市場が示す温度差」日経ビジネス11月17日
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00116/111700019/?n_cid=nbpnb_mled_epu
バッハ会長は身近に迫った次期会長選で焦っている模様。別々の利害が重なって、ワクチン頼みの危険な道をひた走る。
☆「IOCバッハ氏方針に日本戸惑い 五輪参加者のワクチン接種」共同通信11月17日
https://this.kiji.is/701210593981678689?c=39546741839462401&fbclid=IwAR05EIMcWXcZduzTqtfKB_wOZ0puzAE1QlKoG6J75PACMq1RgD6kqRmGujc
感染拡大中に日経平均が最高値をつける不思議。崩壊間近となった砂上の楼閣を語る。
☆「株価バブルは崩壊間近」毎日新聞11月18日
https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20201116/pol/00m/010/004000c
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2020年11月19日

なにがなんでも五輪のためにGoTo!

1面トップに「新規感染 初の2000人超 全国2202人、5都県で最多」「高齢者施設検査 首相が強化指示」「都、警戒レベル最大へ 2カ月ぶり」「『我慢の3連休に』日医会長 『自粛要請考えず』官房長官」がある。まだ冬の感染拡大期に至っていないのに2202人。菅首相は官邸で報告を受け「高齢者施設での検査を強化するよう(略)指示」「感染拡大を防ぐよう全力を挙げて取り組むように」伝え、田村厚労相は「首相も大変、危惧を持っている」と述べ、「感染が広がっている地域は、症状が出ていない方も含めて検査をしていただくとかの対策をやらなければいけない」(「」内本文引用、以下同様)と発言。日本医師会会長は危機感を持っており、「コロナ慣れしないでください。甘く見ないでください」と国民に呼びかけ、週末3連休を「秋の我慢の3連休としてください」と訴え、「GoToトラベル」についても「(感染者急増の)きっかけになったことは間違いない」とした。これに対し加藤官房長官は「現時点の感染状況を踏まえ、県をまたいだ移動について一律に自粛を要請する必要があるとは考えていない」とし、GoToは「感染防止策によって旅行による感染リスクは低減できる」「引き続き推進する」と明言した。日商会頭も「需要喚起して仕事を創出しなければ倒産、廃業が増加する」と主張し、「GoToの予算拡充や延長を求めた」という。ここにはなぜか、尾身会長が出てこない。他紙の記事で探すと、「分科会の尾身茂会長は18日の衆院厚生労働委員会で『このままいくと国民の努力だけではコントロールするのが難しく、さらに強い対応をしないといけない事態になる可能性がある』と述べた。尾身会長は『感染が拡大しつつあるだけでなく、クラスター(感染者集団)が多様化している。(感染対策の徹底が)なくなると強い経済社会の抑制をせざるを得ない可能性がある』と訴えた」とある。分科会会長もかなり強い危機感を持っているのに、GoToをヤメられない官邸。
☆「国内コロナ感染2000人超に 1日あたり最多更新」日本経済新聞11月18日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66378850Y0A111C2MM8000/?n_cid=NMAIL007_20201118_Y
しかも、感染防止策で旅行による感染リスクを防止するのは政府ではなく旅行業の現場である、と言いたげなご様子。14日当ブログ記事で「国交省によると『トラベル』は10月末までに約3976万人分の利用があり、利用者の感染は今月12日時点で138人としている」とある。「これくらいなら平気」と言いたいらしい。いまある数字が最高でこれ以上はあり得ない、という頭のようだ。15日当ブログでは、「政府が何も対策しなければ1日1万人単位もありうるとの見方も紹介。引用で「気温との関係でいえば、1月ごろと考えるのが妥当。コロナウイルスは気温0度前後で最も活発化するといわれるが、寒くなるほど換気がおろそかになる。冬のほうが感染拡大要因があり、夏場だった第2波より大きな波になるだろう」と書いた。変幻自在のウイルスを相手に、今ある数字が最高でこれ以上はあり得ない、という妄想に取り憑かれて突進するのは、ひたすら単純思考しかできずに一億総特攻のドツボにはまっていくやり方。従順な国民は特攻兵器となって、死屍の山を築きかねない局面を自覚しよう。
9面週刊誌広告に「コロナワクチン『9割効果』でも加藤勝信官房長官が『俺は射たねーよ』 ▼『本当は必要ないけど五輪のため』が厚労省の本音▼有効性・安全性の中身は不明▼変異で感染力増でも重症化力は減▼再び緊急事態宣言の声が出始め・・・ついに女性自殺者は8割増!」がある。「俺は射たねーよ」かあ。世界がワクチンに前のめりの現状だが、そんな拙速でいいことなんかない。欧州で激発している第2波コロナは、ただものではない。NEXTSTRAIN.ORGに、視覚的にわかりやすい図表がある。変異の方向をこの新種に特化しており、ジョンズ・ホプキンス大学の集計と組み合わせると、一定の流れが見える。いまは「GoToダイジョーブ」なんてときではない。20A.EU1という変異種はいま、ニュージーランドに出現している。
https://nextstrain.org/groups/neherlab/ncov/20A.EU1
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2020年11月18日

30年を超える落魄の果ての迷走なのに

1面「天声人語」が書く。「『五輪は最大の政権浮揚策』との認識が政府・与党に広がっているという。来年夏の五輪・パラリンピックの後、それを菅政権の成果として衆院を解散すれば、選挙に勝ち、政権を長期化できるというもくろみ」「バッハ会長に対し、菅首相は『大会を実現する決意だ』と語った。『人類がウイルスに打ち勝った証し』にするという。しかし世界を見渡すと、打ち勝つという言葉がむなしく思えてくる」「開発中のワクチンを頼りに五輪を開き、海外からの観客も招くつもりだという。しかし忘れてはいけない。欧州では夏季休暇で多くの人が国境を越えた後で、感染が拡大した」「無理なサーカスで医療崩壊を招くようなことがあれば、暮らしそのものが危うくなる」(本文引用、以下「」内同様)。ローマ帝国の時代、皇帝たちが好んだ民衆の懐柔策に「パンとサーカス」というのがある。記事はそれをベースに「サーカス」を一種のスポーツイベントであろう、として菅政権のもくろみを看破する。しかし、本来の意味に後から付け加わった「綱渡り」の意が文中から浮かび上がり、危うさをいっそう際立たせる。30年も負け続けて、ついに打つ手がなくなった。「政権浮揚策」はさまざま試みられたが打つ手は尽き、いまやオリ・パラのみ。理屈などなんでもつけられる。「復興五輪」としての意義は消え去り、「人類がウイルスに打ち勝った証し」の「世紀の祭典」といつのまにか目標が変わる。民衆は沈滞した生活を「パン」=株価、「サーカス」=オリ・パラの熱狂でつかのまやりすごせたればいいと思い定め、姑息な政権浮揚策に寄りかかる。
1面トップ記事は「核ごみ処分場 初の文献調査 経産相 北海道2町村で認可」で、「パンとサーカス」の故事に倣えば、20億円が「パン」、「核のゴミの処分場がないまま原発再稼働を進める」が「サーカス」というべきか。2面「文献調査 透ける地ならし」「交付金や地域発展で『対話』」「『場所探し』優先 原発推進が前提」には、地方を貧困のまま放置してきた政治をそのままに、最も危機的な状況にある地方を狙い撃ちするように金で縛り付け、「対話活動」という猫なで声を繰り出す。“最大20億円ですよ。2年後に調査を終えたとき、概要調査に進まなければ交付金はおしまいですよ”と耳元でささやき続ける。識者は言う。「『対話の場』という文献調査が、実質的には交付金の『味』を自治体に覚えてもらい、地域を懐柔していく仕組みになっている」。まさに「パン」=カネ。「核のゴミ処分場」=サーカス。ただし、「パン」で浮かれた庶民が危険な「サーカス」を演じさせられ、その一方で、当該町村から離れた全ての地域の民衆は、「パン」もないかわりに「サーカス」の当事者にならないで済んだという安堵感に、ほっと胸をなでおろし、すぐに『なにがあったか』を忘れてしまう。「サーカス」の危なっかしさがしだいに身近になっていくことのゆるゆるした不安感だけが、人々の心の奥に残る。
新コロの脅威は、「パン」=株価にも影響する。“安全じゃないの”“ただの風邪みたいなもんだよ”とうそぶきながら、内心では不安を抱える心理に、「ワクチン」の甘い誘惑が押し寄せる。まだ確実なものはほとんど無いのに、いまにも完成を予感させるような情報が巷に流れる。そんな情報はすぐに否定されてしまうだろうが、沈滞した株価に架空の期待感を持たせる。それで株価が上がれば、わずかな隙間を縫って売り抜く。いまのところ利益確保の有効打は、そんなあたりにしかない。架空でも上がった株をもっともうまく捌いたものが、もっとも多くの利益をかすめ取る。いくら景気が悪くても、株で儲かる方法は事欠かない。ただそれだけのことだ。3面には「学術会議に『軍民両用検討を』 井上担当相、見直し巡り梶田会長に 軍事研究 過去に禁止声明」の記事もある。「デュアルコース」とはなんぞや。「軍民両用」ではインパクトが強すぎる。都合の悪いことは横文字で表現するに限るか。「まずは学術会議自身でどう検討をされるか、待っている」などと、自らは問いに答えず、返答を逆投げするイヤらしさ。それを通用させるようでは、この国の民意も見下げ果てたものというしかない。そんなはずはないだろう?!
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2020年11月17日

GDPの中身が問題なんだけれど

まず最初に目に入ったのが1面「GDP急反発 年21・4%増 コロナ前水準なお遠く 7〜9月期」の記事。「なるほど7〜9月期ですか」と少し白け気分。「コロナ危機の最悪期からいったん抜け出した7〜9月期、日本の国内総生産(GDP)は比較できる1980年以降で最も高い伸び率を記録した」「前期(4〜6月)比5・0%増、年率換算では21・4%増。『戦後最悪』の年率28・8%減に沈んだ前期から急反発したが、金額では落ち込みの半分余りしか取り戻せず、『V字回復』は遠い」(本文引用以下「」内同様)。コロナ第1次と第2次のあいだにかろうじて訪れた小康期。急速に縮んだ経済活動があわてて元へ戻そうとしただけの動き。つかのまの晴れ空だ。その隙間を縫ってGoToを強行し、いっときの幻想を創出したけれど、GDPの押し上げ要因を見れば、いまだコロナにシフトした経済の動きそのもの。労働環境は劣悪を極め、国内消費を支える個人消費が日常レベルまで回復するには程遠い。「年率換算では21・4%増」の中身は第2波、第3波の大波に吸い込まれ、また急激な落ち込みに至る。アップダウンを繰り返しつつ、次第に世界経済は回復困難な道を滑り落ちていく。その流れから抜け出るのは容易ではない。ということくらい、ブログ主のような経済オンチでも容易に想像がつく。
3面「消費・輸出 急落から挽回 GDP」の中見出しには「今後の回復は急減速か」「景気下支え迫られる政府」とあり、「回復は急減速か」というあたり、ぜんぜん手放しで喜んでいないことがあきらか。15日の当ブログで書いたのは「感染者が増えても死者が少なければいいじゃないか、みたいな単純な見方が生まれてきそうだが、ほんとにそれでいいのか」という疑問。政府は第3波の語を使いたくないようで、始めてしまったGoToをいまさらやめられるかと、硬直路線を突き進む。まさに戦中の「一億総特攻」の局面と言うべきか。「総特攻」に必須の条件は「戦果」の誇示と「被害」の矮小化。PCR検査を縮小するか、無症状陽性者を除外して感染者数を低く見せ、死者数にも手を加えるなんてことまでせにゃならないか。第2波と第3波の感染者数はほぼ同程度まで拡大してきた。第3次のピークはまだ先のことだが、回復しても重篤な後遺症が人々を痛めつけるのをどう考えるか。3面「GoToイート『五人以上対象外』首相、知事に検討求める」には「付与されたポイントは9割が未使用で、来年3月末まで使える。12月以降は、プレミアム付き食事券の利用が本格化する見通しで、今回の対応強化はそれらをにらんだものだ。政府はこれまで、イート事業を含む『GoToキャンペーン自体が何か感染の発生源になったとはみていない』(略)との立場を取ってきた」とある。キャンペーンの影響をちょこっと意識して、ちょこっと変更する。姑息だねえ。
そんななか、29面の週刊誌広告に「スガノミクス崩壊 まさかの安倍3度目 菅首相の興味は人事、朝6時から指示電話/デービッド・アトキンソンの中小企業切り、竹中平蔵のベーシックインカムは“経済オンチ”/安倍前首相は準備着々、ポストコロナ議連会長就任/本田悦朗元内閣参与が警告する経済崩壊」と「本当は怖いバイデン政権 米軍『思いやりすぎ予算』増/長続きしない株高/原油相場が混乱も/東京五輪で米国の後押しは期待薄、年内に中止発表か」とある。スガ氏を下ろして第3波じゃなかった、第3期を狙いだしたゾンビみたいな人がいる。1面には「東京五輪開催へ 連携確認 IOC会長、首相と会談」がある。ゾンビ氏はなぜか襲いきた病魔から奇跡の回復をし、モリカケサクラも逃げ果せ、コロナの対処を無能政権にやらせて責任を負わせ、「やっぱり俺でなくっちゃ」とばかりに顔を出す。「改憲」を果たし、「五輪の花道」の主役になり、「気分は絶頂!」で歴史に名を残す。いい気なもんだけれど、困ったチャンばかりが幅を利かすイヤな世の中だなあ。それにしてもどういうもんだか。「一億総特攻」の号令を知ってか知らずか、この国の民は素直に「お上」を信じちまう。株価が29年ぶりの高値となったとか。大喜びしている人も多いんだろう。そしてまた大暴落で真っ青になるのに・・・。
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2020年11月16日

原発関連の大雑把な流れはこんな感じかな?

経団連会長が交代したのは2018年のことだ。18年1月2日の当ブログ「経済界も足元グラグラでアベノミヨイショ?」は、次期会長中西氏の就任記事について書いている。「東芝、日立、三菱、他に何かいっぱいあったかと思うが、経済界はいまや尋常じゃない状況に喘いでいるような気がしてならない。アベノミが危険なやり方であることはたしかだが、これにくっついていけば少しの時間は稼げる。稼いだ時間を使って延命策に精を出せば、なんとかなるかもしれない。なんていう浅い思惑が、経済界トップをして元旦のアベノミヨイショを言わせているのかな」と。中西氏は18年5月31日に会長に就いた。日立製作所は福島原発事故の翌年10月末、英のホライズン社を買収。「国内がダメでも海外があるさ」の精神で着々と準備を進め、2018年には原子炉の建設作業に着手、20年代半ばには発電開始を予定していた。ところが重大な転機がくる。2018年10月に米国発の世界同時株安が発生。同年12月26日の当ブログ「先行き完全不透明に右往左往の本心アリアリ」では「10月初め頃から2ヶ月半ちょっとで5000円以上も値を下げた。昨日1日で−1010円」。新聞記事は「米国発の世界的な株安が止まらない。昨日の東京市場では、日経平均株価の値下がり幅が1000円を超え、昨年9月以来維持していた2万円台を割り込んだ。10月からの3ヶ月弱で5000円を超える下落」「為替相場も円高に振れており、株価の落ち着きどころが見えにくい展開だ」と紹介した。2018年末はとんでもない危機の時期だったのであり、以下記事で経団連中西会長は「日立の英国での原発計画について『難しい。もう限界だと思う』とギブアップ宣言」(本文引用以下「」内同様)。イケイケドンドンの顔が引きつっていた。「2011年3月の福島原発事故にもかかわらず、12年の政権発足後、安倍は原発輸出を成長戦略の柱と位置づけ、自らトップセールスを行ってきた。日立の凍結で全敗になる。菅官房長官はきのうの会見で『日本の原子力技術に対する期待の声はある』と強がったが、もともと無理のある原発輸出は財界が付き合っただけだった」というわけで、東芝の米子会社破綻、三菱重工のトルコ原発断念、日立関連でベトナム・リトアニア・台湾でも凍結・中止。そして、英ホライズンの原発撤退となる。
☆「安倍政権に財界ソッポ 目玉の『原発輸出』日立凍結で全滅」日刊ゲンダイ2018年12月19日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/243961
その後、重大な転機は2019年の当ブログ「失敗山積みでも突き進む猪のオロカサヨ」にまとめがある。まずは以下の記事。「経済界はいまや尋常じゃない状況に喘いでいるような気がしてならない。アベノミが危険なやり方であることはたしかだが、これにくっついていけば少しの時間は稼げる。稼いだ時間を使って延命策に精を出せば、なんとかなるかもしれない。なんていう浅い思惑が、経済界トップをして元旦のアベノミヨイショを言わせているのかな」と書いたのは18年1月3日。同年末には、ようやくの感があるが、経団連会長が定例記者会見で英原発建設に言及「民間の投資対象としてはもう限界だと英国政府に伝えた」「現行の枠組み変更などについて交渉がまとまらなければ撤退を検討する考えを明らかにした」とあり、以下記事が中西会長の責任を問うた。
☆「暴走の果てに白旗『日立』英原発『3兆円』中西会長の責任」JIJI.COM:18.12.18
https://www.jiji.com/sp/v4?id=foresight_00248_201812270001
そして以下の記事に流れは続く。「中西宏明会長は年頭にあたり会見し、今後の原発政策について、国民の反対が強いのに民間企業がつくることはできないとして、理解を進めるために一般公開の議論をすべきだという考えを示し」たという。なにを意味しているのか「?」マークで眺めた人も多かったが、ブログ主的には万策尽きた経済界トップが、頑なな国民を原発推進に誘導してくれ、と政府に泣きついた、と受け止めた。彼の主張は過去の妄想に囚われており、原発推進から離れられない。ただ、経済界がギブアップしたのは間違いない事実。スッタモンダの末、小型原子炉なんてものに手をつけ、ちっちゃいのでいいから作らせてくれ、と頭を下げているのが現状。追い詰められていることは確か!
☆「『原発 国民反対ではつくれない』経団連会長」テレ朝news2019年1月1日
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000144312.html
経団連、新成長戦略策定 「新型原子炉の建設に着手を』」TBSNEWS11月9日
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4122769.html?fbclid=IwAR0j3vU3LBLEH9qmkewggW9m0U5u2BX9tuthCE-THuDXZ4KJ_le8y73UzGw
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2020年11月15日

コロナ関連データでちょっと思うこと

11日のブログで10月の自殺者が前年同月の4割増しになったと書いた。コロナが押し上げたんだろうな、と思う。以下の記事で「第3波」のピークは1ヶ月後で1日の感染者数も3〜5千人になると予測している。それでもGoToをやるバカらしさ。「犠牲は幾万ありとても」「怯むまいぞや」「打ちてし止まん」。「兵隊は赤紙ひとつでいくらでも集まる」という心境なんだろうな。我が家購読紙によると、昨日の感染者総数は11万7380人。1日の感染者数は1732人増。死者は3人とある。ジョンズ・ホプキンス大学の集計では、2本ツノの鬼が右手の指を上げて物陰から覗いているような妙な絵柄に見えるグラフが目につく。右手の1本指は第1波。2本ツノはもちろん第2波と第3波を表す。第3波に入ったことがほぼ間違いなく確認できるグラフの動きだが、死者数はとみれば、第2波と第3波の境界がいささかおぼろげ。ピークが来月としたら、これから左側のツノが一方的に上昇していくかも。それにつれて右手の1本指は小さくなっていく。死者数が3人に激減とは不思議。真実とすればこれは医療体制の成果を含む。なかでも必死に頑張っている医療関係者の努力の賜物といっていい。だが、3人はいかにも作為的と思うなら、これはデータ操作の賜物ということになる。いったいどっちなんだ。紹介した記事では、政府が何も対策しなければ1日1万人単位もありうるとの見方も紹介。さらに「気温との関係でいえば、1月ごろと考えるのが妥当。コロナウイルスは気温0度前後で最も活発化するといわれるが、寒くなるほど換気がおろそかになる。冬のほうが感染拡大要因があり、夏場だった第2波より大きな波になるだろう」(本文引用、以下「」同様)とも。たまらんなあ。
☆「コロナ『第3波』ピークは1月前後か? 感染者3千〜5千人規模も」産経新聞11月13日
https://www.sankei.com/life/news/201113/lif2011130037-n1.html?fbclid=IwAR1U0mvZNfUCQF00CjWSJINILgkcJYzIoqhdfUjLD71QFKZw2iNkifp2vDo
感染者が増えても死者が少なければいいじゃないか、みたいな単純な見方が生まれてきそうだが、ほんとにそれでいいのかな。典型的で分かりやすいグラフが、以下のところにある。スウェーデンの公衆衛生庁が公表している新型コロナ関連のサイトで、左から「年齢別の感染者数」「集中治療を受けている患者数」「死者数」となっている。スウェーデン語はあいにくまるでわからないので「excite翻訳」を使っている。微妙に間違っているかもしれないのでご用心。3つのデータを比較するとわかる。死者のほとんどが60歳以上。わずかに50〜59歳が続くが、さらに若い層では、高齢者に比べたら格段に少なくなっていく。「集中治療」は年齢層をすこし下ぶれさせながら、高い年齢層が中心になっている。みごとに逆転するのは感染者数のデータで、年齢はあきらかに若年層にシフトしている。これをみて思う。感染者数の主流は若い層だが、集中治療(重症病棟)の数は高齢者に横ぶれ。死者数はさらに高齢者へ横ぶれしていく。そしてこのグラフでは触れられていないが、ときには重篤な症状を示す後遺症が新型コロナの特徴となっていることに注目したい。たとえ死者数がゼロになったとて、軽視できない後遺症が残る。しかも若い層を中心に。後遺症が最終的に完治するものか、何かが残るのか、それはシロウトにはわからない。もうひとつ書き記しておきたいのは、女性(Kvinnor)と男性(Män)の比較で、感染者では女性が多いものの、集中治療者と死者では男性の方が多くなること。どうしてこんな傾向になるのか。どこでも通用する傾向かどうか。それはわからないが、頭の隅っこにとどめておくことにする。日本の場合もスウェーデンの場合も、まだいくつかの疑問が残る。
☆「スウェーデン公衆衛生庁 新型コロナの症例数」
https://experience.arcgis.com/experience/09f821667ce64bf7be6f9f87457ed9aa/page/page_0/
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2020年11月14日

説明はしないけど従ってくださいまし

1面に小さく「GoTo見直し 首相は慎重姿勢」がある。昨日、首相は「増加傾向が顕著」(本文引用、以下「」内同様)と述べたそうな。でも、GoTo見直しや緊急事態宣言の発出などは「専門家も現時点でそのような状況にはないという認識を示している」と「慎重姿勢」を示したとか。赤羽国交相「安全で安心な新たな旅のスタイルの定着を求めているものであり、感染防止対策は大前提として、これからも進めていきたい」。西村経済再生相「トラベル事業を活用して感染者数が急増する北海道に旅行するよう促すかを問われ『それを使って旅行されるかは国民の皆さんの判断だ』」。立憲枝野代表「検査なき『GoTo』が問題だった」「『明確な第3波だ。今回は完全に人災だ』と指摘し、検査体制の拡充を求めた」とか。「国交省によると『トラベル』は10月末までに約3976万人分の利用があり、利用者の感染は今月12日時点で138人としている」という。「検査体制の拡充」と「GoToの見直し」だけで済むかどうか。これから冬真っ只中に向かう。感染拡大が予測されるこの時期、4000万人近い旅行者があって利用者の感染者が138人は「検査なき『GoTo』」の実態が逆照射され胡散臭い。2面「時時刻刻」には「『第3波』不安要素も拡大」「家庭や職場感染経路に 重症者が増加、中年層も注意」「人の動き促せば感染拡大ーー『医療機関・保健所 人員増を』」がある。新コロは夏にはじまった第2波が収まらないまま第3波に至ったと書かれている。「第3波は、東京、北海道、大阪などに感染者が集中」「この1週間に岩手、新潟、山梨、兵庫などで1日の新規感染者が過去最多となり、全国的な広がりを見せる」。都資料では人工呼吸器をつけている重症者の半数近くが40〜60代といい、高齢者ばかりか中高年層に重症者が増えていると指摘されている。
専門家は政府分科会の9日緊急提言から「1週間ほど経っても止まる気配がなければ、より強い措置を取らざるを得ないだろう」と指摘。猶予はあと数日。官邸は感染状況について楽観視しているようで、第1波2波のピーク時と比べて重症者が少なく、医療体制にも余裕があるとし、政府高官は「大騒ぎしていない。過去の第1波、第2波とは違う。辞める必要はまったくない」とGoTo中止には否定的。それを前提で考える専門家は、「人の動きを促せば、感染は拡大する。そう覚悟し、社会が受け止められるよう、コロナを見る医療機関や保健所の人員を増やす必要がある」と語る。1面の西村経済再生相のように「トラベル事業を活用して感染者数が急増する北海道に旅行するよう促すかを問われ『それを使って旅行されるかは国民の皆さんの判断だ』」というぐあいに、「国民の皆さん」に丸投げするようでは、あと数日で判断せねばならない局面にあって、何か新しい対応が出てくるようにはとても思えない。
4面に小さいけれど興味深い記事がある。「コロナ対応 政府に注文次々 衆院内閣委で野党 法改正・体制見直し」とあり、いろいろな意見が出ている模様。休業補償の考え方や財源を「政府が責任をもって示すべき」との指摘があるが、コロナ補助関連で悪質な詐欺が発生している現状、システムに齟齬がないようにしっかりさせることは重要な気がする。それが、ラクダが針の穴を通るような、ただ厳しいだけのものに成り下がらないことを含めつつ、たしかに「見直し」は必要だと思う。さらに立憲の議員がIRについて言及し、「参入に意欲を示していた海外事業者が撤退するなか、政府が1月に発足させた『カジノ管理委員会』に40億円、100人の職員が投入されていることを指摘。『コロナ対策本部に移動させるべきではないか』と尋ねた」とあるが、国家公安委員長は「(コロナ対策に)振り返ることは考えていない」と述べたとか。コロナがIRより重要な課題とは思っていないのかな。それにしても100人の職員が投入されているとは。ここでも、決めたことはなにがあろうとも当初の決定を崩さないという旧日本軍的「無謬性の神話」が幅を利かせているんだな。さらに彼らに重用される特徴である「問答無用」「説明不要」「無条件に従え」という強権的姿勢があからさまになってきている今日この頃、学術会議問題は看過できない重要な一里塚と知る。
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2020年11月13日

コロナとオリ・パラとその後のこと

1面に「五輪観客の待機免除 入国後の体温報告など条件 政府検討」がある。「政府は東京五輪・パラリンピックでの観客受け入れに向けた対応策の本格検討に入った」(本文引用以下「」内同様)。まだやるきかい、とあきれるばかり。3面「『最大の浮揚策』五輪 ひけぬ政権」「観客受け入れ案 感染状況・世論に苦慮」によると、バッハ会長が来日するのは15日。それまでに道筋をつけておくために、観客受け入れへ動き出した。政府は12日の調整会議で「外国人観客について入国後の2週間を免除し、公共交通機関の使用を認める方針を明らかにした」。焦ってるなあ。いまちょうど第3波の感染爆発が顕著になってきたばかり。そこへバッハ来日。政府はまだ「第3波」とは呼びたくないらしい。GoToにもご執心で、少なくとも18日のバッハ離日後まで「まだいける、まだいける」と引き延ばすつもりか。会長は「(首相とは)中止の議論はしない」と述べているらしい。「中止の議論はしない」しかし「中止と通達することはありうる」という含みがあるような気がするのは、斜め読みすぎるかな。関連で14面の「厳戒オーストリア 各国続々 サッカー・きょうパナマ戦 国際試合の機会求め」に注目。11月6日の当ブログで「29面に『中国選手団厳戒の来日 体操の大会参加』」「添付写真ではとても選手団の来日風景とは思えない。『五輪競技で初の国際大会となる体操の「友情と絆の大会」が8日、開かれる』」「中国選手団の姿は防護服にマスクというものものしさ。米、ロ、中、日の4カ国32選手参加で、ホテルのフロアを国別で貸切。試合会場以外の外出は自粛。まさか五輪は、バーチャル観客で『行ったつもり見たつもり』の寂しい『コロナ勝利大会』をやるつもりかな。泣けてくるなあ!」と書いたばかり。オーストリアの国際大会も日本主導らしい。日本サッカー協会会長は、「実は日本が真っ先に交渉し、みんなが乗っかってきた。日本の早い動き出しがあったから」としている。パナマ、メキシコ、米国、コスタリカ、韓国、カタールの名がある。これも政府の「なにがなんでも五輪決行」という強い意志があってのことか。パナマとの試合は13日。メキシコとは18日。ちょうどバッハ来日と重なる。ところでこの試合、観客とかはどうするのかな。
流行が「第3波」に入ったと指摘されているコロナについて、12面「社説」には「コロナ急拡大 危機感もって手を打て」がある。「幅広くPCR検査が行われ、無症状や軽症の人も把握されて数字が積み上がっているのであれば、日々の動向に一喜一憂する必要はない。だが現実には、入院者、とりわけ重症者が増え始めており、最大級の警戒感を持って臨む必要がある」「今回重症者はすでに200人を超え、ペースが速い。同じ北半球の欧米で深刻な感染爆発が起きていることを踏まえれば、冬本番を前に日本も大流行の入り口に立っている恐れがある」「『爆発的な感染は絶対に防ぐ』という菅首相の言葉を実践できるか、取り組みの真価が問われる局面」という。「絶対に防ぐ」って、具体的にどうするのかね。「おれは『絶対に防ぐと言ったんだ』。できなかったお前らが悪い」と、責任転嫁して済ますんじゃなかろうね。五輪は絶対にやる。GoToもヤメない。もっと有効なのは、あとひとつ、死亡者データを改ざんするよう関係各機関に圧力、なんてことにならないだろうね。思い出すのは先の戦争のこと。作戦は大胆極まるものだったが兵が悪い、兵站が悪い、敵が卑怯な振る舞いを、あいつが邪魔をした、天候がどうの、機械の故障が云々カンヌン。机上の空論で大失敗を演じた自分たちの反省はなく、責任を一切とらず戦後ものうのうと生きぬいたご立派な先例たちがいる。今回もまた同じ道を進むなら、被害のすべては庶民の背に負わされる。さらに思い出すのは、明治維新の改革なるものの実態だ。維新とか言いながら、変わったのは支配上層部であって、庶民は上層部の都合のいいように作り変えられただけだった。今度もそうなるのか。スガが失敗したら、第3次アベが出てきて政局がらみの二転三転。政治経済の失敗、コロナ対策の失敗、庶民はみんな背負わされて焦土に立つことになるのか。先を見ないといかんのに、経験が積み上がらず、なんでいつも近視的になるのかな。
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2020年11月12日

まさかコロナ不況下の無理押し?

3面に「女川再稼働 地元が同意 宮城県知事表明 被災原発で初」の記事がある。「東日本大震災で被災した東北電力の女川原発2号機について、地元宮城県の村井嘉浩知事は11日、再稼働の前提となる地元同意を表明した。2011年の震災で被災した原発の再稼働に地元が同意するのは初めて」「BWRの再稼働への地元同意も全国で初めて」(本文引用、以下「」内同様)とある。女川原発について当ブログでどう書いてきたか調べると、地震発生の翌日の3月12日「女川原発で炉心冷却不足の報道があった。ちゃんと聞きそびれたが、非常用の発電機を動かす燃料が不足しているとかどうとかというのであった」「そのあとどこかの原発で1号タービン建て屋から煙が上がったとの報道が続いた。なんじゃそりゃ、と緊張した。さらに、燃料輸送車が急遽燃料を運んでおり、自衛隊からも緊急に車が向かっているという。聞きそびれたので、『いったいどこへ?』と、いよいよ気になった」と、これは報道の情報が錯綜し、はっきりしたことがまるでわからないときの緊迫した内容。次に触れているのは1ヶ月近く後の4月9日の記事「女川原発(宮城県)=外部電源3系統中2系統遮断。ディーゼル発電機起動。使用済み核燃料槽水漏れ。翌日の新聞の要約では、非常用発電機2台のうち1台は使えない状態にあった。外部電源1系統のみで冷却系を維持した」とある。不覚にも事実関係が直感的に浮かび上がってこない記事になっている。
次は翌年6月15日の当ブログ記事で「女川原発の地質的な状況について、安全保安院は『国土地理院によれば、女川原子力発電所が位置する牡鹿半島の電子基準点「牡鹿」で約1.2mの地盤沈下し、水平方向の変動量(東南東)は約5.3mと報告されている。また、東北電力の報告によると、GPS測量による地形解析を実施した結果、地震地殻変動により敷地は1m程度沈下したが、その変動量は敷地内で上下・水平方向に一様であり、地盤の傾斜は生じなかったとしている。』と報告」「しかし原発の敷地はかなり面積が広大で、それが地震で上下・水平方向に一様に動き、地盤の傾斜は生じなかった、などということはにわかに信じがたい。女川原発にもなにかあったのであり、そしていまも続いているらしいことを暗示させるデータが、目の前に転がっていた」「福島第一原発は350万平方メートル。東京ドーム75個分にあたる。これも地震でなんの影響もなかったというのは、あまりに強弁に過ぎるといわねばならない。本来なら、安全・保安院の再調査指示は、国内のすべての原発において実施しなければならないものだろう」とある。
事故からおよそ15ヶ月後にしてようやく目にすることができた驚愕のデータ。「地震で上下・水平方向に一様に動き、地盤の傾斜は生じなかった、などということはにわかに信じがたい」のは当然であったが、これも記憶に残ることなくここまできてしまった。新聞記事には「東日本震災時には高さ13メートルの津波に襲われた。13・8メートルの敷地は、ギリギリ津波をかぶらなかったが、2号機では原子炉を冷やす設備の一部が使えなくなり、原子炉建屋で1千カ所以上のひび割れが見つかった。1号機は2018年に廃炉が決定。3号機は再稼働に向けた審査の申請を準備中」とある。80センチの危機だったが、たしか女川町民の一部は津波から避難したとき原発の敷地内へ逃げたのではなかったか。東日本大震災で最も高い死亡率となったのが女川町で、約56%に達したという。最大津波高は20メートルだったというから、原発が助かったのは、震源と原発の微妙な位置関係が幸運だったのか。津波が入り組んだ海岸線にぶつかって原発の被害を小さくしたのか。福島第一原発は太平洋とまともに向き合っていた。それが明暗を分けたのか。以下に「女川町 東日本大震災記録誌」がある。また、原発事故の際の避難路についての不安も聞こえてくる。まさかコロナ不況下での無理押しか。
http://www.town.onagawa.miyagi.jp/shinsai/index.html
☆「一本しかない“避難道路”…原発事故が起きた際、安全に避難できるか? 女川町の区長が視察〈宮城〉」仙台放送11月5日
https://nc.ox-tv.co.jp/news/detail/5996/
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2020年11月11日

世間はコロナで大揺れだが

いま「日本モデル」なんていう人は、ほとんどいないと思う。あえていえば、コロナ対策でモタモタしっぱなしの政府対応を、「日本モデル」と皮肉を込めて揶揄するくらいか。死者が欧米ほどになっていないことは、新型コロナが日本で特殊な動きをしているということにはなろうが、それは政治の成果じゃない。政治が散々足を引っ張ったおかげで、冬の感染が第3波に突入。東アジアでダントツトップの感染数になり、東南アジアのフィリピンやインドネシアを追いかける体制に入っている。過去には韓国の感染拡大をはるか上に仰ぐほどの不思議国だったが、いまや30数カ国を置き去り、追い抜いて、韓国の状況をはるか見下ろすほどのに達している。この前まで、世界でも異色の独自路線を貫くスウェーデンのすぐ近くに感染者数が近づいていたが、スウェーデンはこのところ欧州第2波の仲間入りをして、死者数はもちろん感染者数もグングン増加中。同国は医療体制全体は充実していたが、高齢者施設の運営が低賃金移民労働者に依存し、過酷な生活環境や労働条件が災いしている。陰謀論ではまるで「コロナは風邪」の理想郷みたいな評価があったものの、そんなことはなく、PCR検査の強化。潜在的陽性者の隔離。集中治療体制の拡充。その他さまざまなロックダウン政策(教育機関・職場・在宅・国境管理)を実施していたが、高齢者施設のクラスターを防げなかったことが明らかになっており、第2波でも同様の傾向を示している。
日本における第3波の感染者数は、東京、大阪、北海道で顕著になっている。3面に「首相、3次補正を指示 コロナなど経済対策」があり「追加予算の財源は、これまでの補正予算に計上した予備費の余りの7・2兆円を活用するほか、不足分は赤字国債の発行で賄う方針」「追加予算を盛り込む第3次補正予算案と来年度の当初予算案の編成を並行して進め、いずれも来年1月に召集される通常国会で早期の成立を目指す」「すでに2度の補正予算で57・6兆円を追加支出して国の財政状況は大きく悪化。財務省幹部は『1次、2次の補正の時とはコロナの状況が違う』と述べ、緊急的な支援策を段階的に縮小していきたい考え」(「」内本文引用以下同様)という。GoToを5月の大型連休やオリ・パラまで延長する意見もあるが、与党の思惑はコロナ対策というより次期衆院選を露骨に意識したもの。財務省は難色を示し、様々な補助、助成金などについて引き下げを検討中。どちらにしてもGoToを軸に、経済をどう回復するかを最優先している。コロナはどう対策したらわからないのが本音のようだ。3面には「『90%有効』ワクチン 米で許可申請へ 新型コロナ、ファイザー月内にも」がある。こんなに急いで大丈夫かね。4面「ワクチン法案審議入り」の記事は小さい。「国民全員分のワクチン接種にかかる費用を国が負担する。ワクチン接種で健康被害が出た場合の損害賠償は政府が肩代わりする」「国民には接種を受ける努力義務が発生する。ただ、ワクチンの安全性や有効性を踏まえ、政令で努力義務を適用しないことができる条項も盛り込んだ」とある。26面には「10月自殺者数昨年比4割増」があり、速報値で2150人、昨年同月比で約40%増という。3面の記事だけではわからないが、これを政府が真剣に受け止めているのかどうか。GoToの視線も、末端の労働者の苦境を素通りしているような気がしてならない。トリクルダウンが夢物語だったのはすでに時代が証明している。「自助」が空論であることも、現状が示している。コロナを「ただの風邪」とし、自殺者の増加を並べて論じる向きもあるが、それもまたコロナの政治利用に堕しているのみ。いま、世間はコロナで大揺れに揺れ動いている。軽々な判断が多すぎる。
☆「コロナ禍 途切れぬベトナム人労働者SOS」朝日新聞9月30日
https://www.asahi.com/articles/CMTW2009300400001.html
☆「景気回復は『W字型』『√(ルート)型』それとも『K型』?」日経ビジネス11月10日
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00122/00096/?P=1
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2020年11月10日

近づく第3波とどう向き合えばいいのか

以下の記事を読んで、「ずいぶん古い発想を臆面もなく口にしたもんだ?!」と思った。「首相官邸が日本学術会議の会員任命拒否問題で、会員候補6人が安全保障政策などを巡る政府方針への反対運動を先導する事態を懸念し、任命を見送る判断をしていたことが7日、分かった。安全保障関連法や特定秘密保護法に対する過去の言動を問題視した可能性がある。複数の政府関係者が明らかにした。菅義偉首相は国会審議で6人の任命拒否に関し『個々の人事のプロセスについては答えを差し控える』と繰り返し答弁。拒否理由は今回の問題の核心部分となっていた。日本学術会議法は会議の独立性をうたっており、政治による恣意的な人事介入に当たるとして、政府への批判がさらに強まる可能性がある」(本文引用、以下「」内同様)。そこまであからさまに言うなんて、前のおぼっちゃま首相でもなかった・・・のではないか。いや、もしかしたらあったかも。政治のトップなるものになってタガが外れたか。有頂天の極みを目指しているようだ。もともとぶっきらぼうで、思っていることと現実が合わないと「そんなことを言っちゃダメでしょ」という場面になったことはしばしばだった。それでも少しは抑制していたかとも思うが、ひどいね、これは。学術会議会員の発言を「反対運動」だから任命拒否というのなら、政府に対する辛口提言はみんな「反政府先導」か。それが悪けりゃ、良いのは「政府よいしょ」しかなくなる。それは「学術会議」じゃなく「太鼓持ち会議」のこと。政府のやり方に“ごもっとも”と踊りまくる学者以外はいらん、というのに等しい。これは完全な思想統制を目論んでいるとしか言えない。
☆「官邸、『反政府先導』懸念し拒否 学術会議、過去の言動を問題視か」東京新聞11月8日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/67069
関連で4面「『控える』答弁80回近く 臨時国会序盤 首相ら学術会議巡り48回」の記事を考える。「首相は官房長官時代、記者会見で『全く問題ない』『指摘は全く当たらない』などと繰り返して乗り切ってきた。一方、官僚の書いた答弁を読むことが多く、与党内には首相の答弁能力を不安視する声も」「参院予算委で野党筆頭理事の森ゆうこ氏は6日、『官房長官の時みたいに「問題ない」「それに当たらない」というだけでは到底国会はクリアできない。力のある政治家だが答弁能力はない』と指摘」したという。口を開けば「総合的、俯瞰的」を連発。答えに詰まれば「お答えを差し控える」で、中身を明確にできない。究極の意図としては「反政府」だからお答えしない、する必要がない、ということか。うーん、前の首相もとんでもないことをよくおっしゃっていた。メモに残っているのでは「昨日の発言は私の単なる思い違いでありまして、決して嘘をついたわけではありません。私は総理大臣ですから、嘘をつくわけがないということを申し添えておきます」や「私が調べて私が適切であるということを申し上げたことはない」なんてのがあったが、質は同じで向き合う姿勢も似たようなものとは言え、これは一生懸命ごまかそうとしていた。“問答無用じゃ。黙っとらんかい”の圧力がにじみ出る現在からは、嫌悪感がいや増しに増すのみ。というより、究極の危機感にまで高まっていくしかない。これを許したら、自民党はぶっ潰れるでしょ。潰れるだけならいいけれど、とんでもないものが衣の下から出てくるでしょ。与党はいま、「首相の答弁能力」を不安視している段階だけれど、そんなので治まるようなことではない。すでに長い道のりを経てここまできた。そのこと、わかっているのかな。
いま、テレビで政府の感染症分科会が緊急提言をしている。いよいよ冬に向けてコロナ感染に緊張が走る。報道はなぜかワクチン開発状況をこれに重ね、安心を誘う。以下のサイトでは、急ピッチで行われるワクチン開発をあざ笑うように、迫り来る欧州第2波のコロナが変異していることを報じている。バッハ会長が来日するそうだけれど、このままでオリンピック突入・・・そんなことしてどうなるというの。まさかそれも問答無用?
☆「新型コロナウイルスに変種 研究者が警告」SWIswissinfu.ch11月2日
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2020年11月09日

なんで公表データはわかりにくいのか

スウェーデンのコロナ公式サイトをみた。そこで、これが国民に対して常時公開されているとしたら、細かな批判点はあるかもしれないが、おおむねよく開かれた社会環境があるらしいと感じた。持って回った言い方になったが、個人的にいろいろ調べて疑問点がないわけではないため、その部分を書きたくなるをの今は抑えているからこうなる。ともあれ国民にわかりやすく伝える努力は感じる。これは必要なことだ、と思った。
☆「スウェーデンのコロナ公式サイト」
https://experience.arcgis.com/experience/09f821667ce64bf7be6f9f87457ed9aa/page/page_0/
日本の公式データサイトのわかりにくさは最悪だ。以下は半年ほど前の記事だが、ブログ主と大体同じ不満が書かれており、多くの人が不満を持っているのがわかる。冒頭「これまで政府の公表データには修正が多く、わかりにくいとの指摘が絶えなかった」(本文引用以下「」内同様)とあり、専門家に「データや情報の公開に問題はないのか」と尋ねている。専門家はまず比較対象に韓国のデータを紹介。「信頼できる」根拠を示す。要約すると、韓国は「『一定のフレームワークで余力のある検査をやってきた』ということ。ランダムサンプリングではありませんが、それなりに信頼できる」という。第1波の感染拡大からピークアウトまで、一定の傾向を見出すことができることを指摘する。つまり、やたらPCRを増やさなくてもしっかり傾向を捉えることができるだけの検査をやっている、ということを示しているのだという。データから一定の流れを読み取り、やるべきことを明らかにし、それを具体的に実行するまでのプロセスを把握していける。それだけの検査をやっているか否かが、日本の場合に問われるということか。残念ながら日本のデータからはなかなか読み取りにくいのだそうな。
どうしてそうなるか。「日本の現状はデータから適切に把握できるのか。厚生労働省の公表データには注釈が多く、これまでには数字の修正も再三あった。5月9日には集計方法も変更。都道府県からの報告をまとめる方式だったのに、この日以降は都道府県のホームページに記載された公表情報を集計する形になった。また、PCR検査を受けにくいとの批判を受けて検査の目安を変更。『風邪の症状や37・5度以上の発熱が4日以上続いている』という記述も削除した。こうした実態を踏まえ、濱岡教授は『日本では陽性率を算出するときの母数である検査数や検査の方法が変動しているので、傾向を正しく判断することは今も難しい』と言い切った」。東洋経済オンラインも特設サイトを持っているという。しかし「このサイトは担当者がデータ入力をほとんど手作業でやっている。参照している厚労省のデータがPDFや画像のため自動化が難しく、頻繁に公開形式も変わる。結局、目で見て入力するのがいちばん速いからだ」しかも「政府や自治体が公表している数字は、定義がコロコロ変わるし、検査人数と検査件数が混在するなど集計方法もあいまいです。厚労省の専門家会議が出す数字も、どのように推定しているかが公開されていません」という。そして専門家は「推定した結果だけでなく、そのために用いたモデル、データを公開してもらわないと妥当性を検証できません。公開すれば、第三者が確認したり、もしかするとより良いものにできたりするかもしれない。何よりも、『数字が操作されているのではないか』といった変な臆測を呼ぶことも少なくなると思います」と指摘する。参照してなにかを考えたいのに、とにかくわかりにくい。わざとそうしているのではないかと思うほどひどい。個人がデータに接触してもしっかり理解するのはほぼ無理。東洋経済オンラインのように、担当者が手作業でデータ入力するのでなければデータを意味あるものにできない。「『数字が操作されているのではないか』といった変な臆測」が出てきても仕方ない状況といえる。この記事は半年前のものだが、いまはどうなんだろう。ブログ主はあきらめて、データをのぞくこともなくなってしまったのだが。
☆「日本のコロナ公表情報がどうにも頼りない理由 根拠となるデータの公開なしに判断できない」東洋経済5月17日
https://toyokeizai.net/articles/-/350610
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2020年11月08日

なぜこの頃の記事には劇的要素が少ないの?

2面月刊誌広告に注目。「緊急特集 学術会議任命拒否問題 ファッショの構図を読み解く - 本丸は学術学会潰し、そして・・保阪正康x上野千鶴子 私はこう考える 杉田敦、大沢真理、前川喜平、古川隆久」があり、ついに政治はファッショの領域を鮮明にした、というか、かなり前からそうなっていたんだけど。11面の週刊誌広告では「スクープ摘出 菅首相『自己礼賛本』『政治家の覚悟』 印税の災厄8年前の“元本”は『政治資金から686万円』で出版 - 『不都合記述削除』より深まる謎 - 封印された『支払い記録』を公開」と「集中連載⚫︎森功(ノンフィクション作家) 偶人宰相菅義偉を操る面々 第1回 GoToキャンペーンを推進した『ぐるなび・滝久雄会長』との腹合わせ」がある。ファッショで偶人(操り人形?)のヘンテコ宰相。そして3面「日曜に想う」は「『政治的方言』に慣らされない」で広告の表題の中身をつまびらかにする。「注目していた初の所信表明演説は肉付きの乏しい印象だった。実務的に各論を積み上げる流儀はわかるが、流れを漕ぎ上がっていくような言葉の力がない」「所信表明から2日後、日本学術会議の任命除外について菅首相は『多様性が大事なことを念頭に判断した』と国会で答弁」「その奇妙な弁明を聞いて」「シェークスピア劇の『悪魔も手前勝手な目的のために聖書を引用する』というセリフがふと胸をよぎった。多様性や異論をむしろ配したと見える6人除外を、『多様性』という言葉を味方につけて正当化しようとする不条理」「それにしても答弁はおぼつかなかった。不器用というのでもない」「聞いていると、首相はこれまで頼みにしてこなかった言葉から仕返しを受けているように思われる。長かった官房長官時代には『差し控える』『問題ない』『当たらない』を連発し、自前の言葉で説明する手間は徹底して避けた」「擁護できないものを擁護しようとするとき、政治の言葉は婉曲と論点回避と曖昧性が露わになる」「今回の学術会議の問題をめぐる説明も、モリ・カケ・サクラと同じ型にはまり込んでいる」(本文引用以下「」内同様)。
スガ政権は次に来る何かのつなぎということか。アベ第2次政権がモリ・カケ・サクラ・IR・選挙違反・お友達優遇・コロナ無策その他諸々の山盛りでニッチもサッチもいかなくなって、2回目の投げ出しに至った。しかし権力への執着は捨てがたく、当面の難局をつなぎの操り人形で後始末させ、まさかの3選を目指す。そういう構図が浮かんでくる。つなぎの偶人宰相は愚人でいい。余計に長くやらなくてもいい。「やっぱりオレでなくっちゃはじまらん」という舞台を作るのだけが役割なのだ。彼の任期はコロナの去就に関わり、五輪問題終息前後。前政権がコロナで迷走し始めたのは1月後半からだった。決定的になったのは、五輪延期が決まったとき。あとは逃げる道しかなかった。だが、第1次政権のときみたいな屈辱にまみれた結末は考えたくなかった。シナリオがあったかどうかは想像することもできないが、事態は偶人宰相をして短命の道をひたすら歩ませている。ただし、「たたきあげ」宰相は、せっかく掴んだ権力の座を簡単に明け渡す気はないようだ。本音がポロポロ見え隠れし、斜陽自民党の隠れ内紛(ファッショの内紛)が浮かび上がっている。これからどうなるんだろう。コロナ下の世界はどこへ向かうのだろう。
2面の月刊誌は特集を組む。「『自助か連帯か』コロナ災害下の貧と困」として、「コロナ災害のもとのSOS」「脆弱化していた日本経済」「貧困がつくられる社会と雇用」「キャッシュレス社会のワナ」「女性を直撃するコロナ災害」「労働世界の変革」と、危機を内包する表現が並ぶ。ただ、「異常気象が異常でなくなった世界」と「核兵器の終わりが始まった - 核兵器禁止条約発効の意味」の並びのなかに、なにかの可能性を見る。いや、前者ではなく、後者の「核兵器の終わり」の意味するところが、世界的な原子力推進に歯止めがかかり、いよいよ「さよなら原発」が具体的目標として成り立つようで、ここから新しい方向を定め、全てはこれに向かって進むべき時に来たと楽観的に思った。楽観的に思いたかった。確証も何もないけれど。
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2020年11月06日

狂乱の21世紀が歴史に刻まれる

3面に「東証2万4千円台を回復 米議会『ねじれ』観測を好感」がある。9カ月半ぶりに2万4千円台を回復したといい、さらに2年1カ月ぶりの高値記録ともいう。「バイデン氏が優勢だが、議会上下院の『ねじれ』観測が強まり、企業への増税や規制強化などが難しくなるとの見方が好感された」(本文引用以下同様)。もともと株価はカネまみれ。企業への増税や規制強化がやりにくくなると「ブラボー!」になっちまう。だから株ってのは嫌いなのだ。株が「ブラボー!」になると、労働者が軽くなる現状。コロナで自殺者が増え、なかでも女性の増加が著しいとか。コロナ死者と自殺者を並べて、自殺者対策の方が緊急課題だ、なんて倒錯した主張をする平和運動家には「あんた本気?」と言いたくなる。コロナへの政治的無策が経済活動を揺るがし、多くの人を苦しめる。その関係を考えないで、コロナを軽視する。コロナに対する庶民の嫌悪につけこんで、政治はおのが無策をコロナに転嫁する。そんな露骨な誘導がなぜ見えないんだろう。
3面の記事には、「バイデン氏優勢が伝わる中」「民主党が掲げる大型経済対策への期待が強まっていた。だが」「開票が進むにつれ民主党がホワイトハウスと上下両院を握る可能性が急低下。バイデン氏が勝利しても、巨額対策がすんなり進む可能性は遠のいた」「大統領と議会上下院の『ねじれ』によって法案や予算が通りにくくなれば、法人増税や巨大IT企業への規制強化など、市場が『反ビジネス』とみなす政策も実現しづらくなるという期待が広がった」とある。7面には「増税・規制強化 遠のく米」「バイデン氏勝利でも『ねじれ』観測」「議会との調整 課題に」「株式市場に安心感が」があり、「今回の選挙では、閣僚の人事承認など特に強い権限を握る上院で、事前の予想に反して、共和党が過半数を保つ可能性が高まっている」。米国際政治学者は「国が分断されていても、困窮した人々には多大な経済支援が向けられるべきだったが、(ねじれ議会の公算大で)2021年には果たせないとの見通しが決定的になった」と語る。「コロナ危機による世界大恐慌以来の不況は、米国にもとからあった人種間や職種間の格差を悪化させ」だが、「バイデン政権が成立しても、『ねじれ』の議会では中道寄りの政策を選ばざるを得ず、与党内の対立が起きる可能性もある」。そして、「『ねじれ』議会の見通しは、株式市場では好感された。企業に負担がかかる政策や規制強化の実現が難しくなり、企業業績の押し上げへの期待が出たため」「民主党が掲げる法人増税の実現が『ねじれ』で遠のいたと受け止められたことも、市場の安心感につながったとの見方もある」。日本の経済専門家の見方にも、年内に2万5千円をうかがうとの観測がある。ただし、訴訟沙汰になって勝敗が決まらない場合、「早く勝者が固まらなければ、市場の楽観は覆されるだろう」(米ストラテジスト)という。そしてこうして、世の中は最悪の局面に向かって、怒涛のように進んでいくわけか。
コロナは1面「伊、再び都市封鎖▪️米、1日10万人超感染 欧米コロナ第2波猛威」があり、「欧米で再び新型コロナウイルスの感染爆発が起きるなか、イタリアのコンテ首相は4日夜、ロックダウン(都市封鎖)を再度実施すると発表した。欧州各国で激しい行動規制を再導入する動きが広がっている」。北部の4州が対象で11月6日から12月3日まで。小売店閉鎖。飲食店の店内営業禁止。全土で午後10時から午前5時まで外出禁止となる。伊では1日の新規感染者数は連日3万人前後。第1次の約5倍となっている。選挙でてんてこ舞いのアメリカは、「4日、1日あたりの新規感染者が初めて10万人を超えた」という。日本関連では、29面に「中国選手団厳戒の来日 体操の大会参加」があるが、添付写真ではとても選手団の来日風景とは思えない。「五輪競技で初の国際大会となる体操の『友情と絆の大会』が8日、開かれる」。成田に到着した中国選手団の姿は防護服にマスクというものものしさ。米、ロ、中、日の4カ国32選手参加で、ホテルのフロアを国別で貸切。試合会場以外の外出は自粛。まさか五輪は、バーチャル観客で「行ったつもり見たつもり」の寂しい「コロナ勝利大会」をやるつもりかな。泣けてくるなあ!
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2020年11月05日

当事者意識の薄さが積み残していくもの

13面「耕論」の「核のごみ 解はどこに」が興味深い。まずは、いまも稀代の憎まれ者小泉純一郎氏が語る。自民党の関係者は選挙に勝つために、現役時代は手もみ脚すり、強い者にすり寄る。政策を吟味する意欲など皆無で突き進む。そのなかで、この人の転変ぶりは際立つ。自民党はいまや面従腹背も八方美人もかなぐり捨て、言いようのない気持ち悪さと不気味さ漂う政治と利権の意図を丸出しし、適当な弁舌でごまかすこともめんどくさがって、薄汚い姿を隠そうともしない。小泉氏に向かって、「どうぶっこわすかと思ったら、こんなにしちまったじゃないか。お前、ひどいぞ」と責めつつ、彼の「核のごみ」についての見解「国民の合意、原発ゼロ前提」を読む。「産業廃棄物の会社だったら処分場がなければ都道府県知事は許可しない。ところが原発は、『核のごみ』の最終処分場がないのに政府が許可している。これはおかしい」「今まで出たごみはなんとかしないといけない。(略)『ごみはもう出さない』『原発はゼロにする』という前提でないと国民の合意は得られない」「原発をやりますなんて言ったら、だれもOKしない」(本文引用以下同様)。途中、オンカロの大変さと日本の適地のなさに言及し、10万年の危険を乗り切る困難さを説く。そして、現在の最終処分場選定に話を移す。具体的解決策は表題の「国民の合意、原発ゼロ前提」以外にはなく、最後の反省の弁で終わる。よく考えると、原発反対を叫ぶ人たちの多くも「原発ゼロ前提」は主張する。だが、ブログ主周辺に限られるかもしれないが、「国民の合意」には背を向ける場合が多い。政府への不信感が大きいからだ。「合意なんてできるわけない」という意識が「ここへは来るな」との主張につながる。財政確保が困難な地方自治体の受け入れ容認が推し進められても、「ここではない」という気分が邪魔になり、全国的に意義を広げた運動になりにくい。
「ここへは来るな」から「ここではない」に至り、その先に核ごみ処分場があり、辺野古の基地がある。思い出せば、東日本大震災の震災がれきの受け入れ反対の先に、受け入れ先がみつからず、震災地元での選別と簡易的な焼却でほとんどが処分されて終わる。受け入れ反対の筋は間違っていない。それが震災地元処分に収束していくのは理解しがたい。そこでもうひとつの主張「選定基準 都市部も議論を」が出てくる。「核のごみの最終処分場選定をめぐる問題は、私たち全員が当事者だという前提に立ちづらい。普通のゴミなら自分も出しているとわかりやすいが、『原発の建設を頼んだわけではない』と反発が起きる。環境やエネルギーをめぐる合意形成の中でも、最も難しい問題です」と語るが、具体的な進め方については国の拙速を指摘しつつ、「日本でも原子力発電環境整備機構(NUMO)が、議論を都市部でも背曲的に進めるべきです」というにとどまる。他の論と組み合わせるなら、ここで「原発ゼロを前提にしなければ国民の合意は得られない(または合意を得るための話は進められない)」という最大の関門を、大沼進教授は主張するべきだった。
原子力市民委員会がかつて提唱した受苦圏と受益圏の関係は、かつても今もしっかり語られていない。原子力市民委員会の提言の基礎となった日本学術会議の提言について、いま語られることはさらに少ない。優れた提言を学術会議が示していたことや、それを元につくられた原子力市民委員会の提言が、「核のごみ」処分問題が現実化しているいま忘れられていることに危惧を感じる。「原発ゼロ」の前提をより具体的に表現する力が市民運動に備わっていないのか、いつも同じ次元から意見が分かれていく。東洋町で起こった出来事のしこりがいまも残る現実を、現町長松延宏幸氏が語る。過疎の町は3400人から2300人ほどに減ったが、再び文献調査に応じるつもりはないという。ひとつは町おこしを進めていること。もうひとつは「美味しい話には裏がある」こと。辺野古の例を引いて権力への不信感を語る。その言葉の奥に、全国的に広がる「当事者」感の欠如への不満と諦めを感じる。それはあらゆる運動の中にある構造的欠陥なのだと自覚したい。
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2020年11月04日

新聞をネタにして書くのが難しい日常って

1面トップは「トランプ政治継続か決別か 米大統領選、きょう開票」。トランプかバイデンか、考えてみるとたしかに、どっちに転んでも期待できそうにない。トランプのひどいのは認めるが、バイデンはトランプよりマシかと天秤で測ってみてもわからない。いまアメリカはコロナでトップを独走中。第3波の到来が明白で、死者のことまで深掘りするのはやめておくが、感染者数はじきに1千万人を超える。バイデンはこれを食い止められるか。たぶんできない。コロナショックで経済の落ち込み激しく、トランプは必死に支えているが、さてバイデンになって好転するかな。簡単じゃないだろうし、それはバイデンのせいなんかじゃなく、だれがやっても困難を極めるはず。国内は大騒乱状態。国外の不安定さはいや増しに増している。トランプ的パフォーマンスで操縦するのにはある種の期待もしたけれど、さて、バイデン的にはどんな具合に受け継ぐか。または乗り越えるか。意外にこれも期待薄。対中貿易戦争も正直な話、中国に押されてないか。トランプの不用意な言説が陰謀論を世界に蔓延させ、国内には不穏な空気が漂う。2面に「審判の日 備える」「各地で店の窓に板『暴力が心配』」の記事。「トランプ氏も、あおるかのような言動を重ねている。(略)バイデン陣営のバスが囲まれる様子の動画とともに『私はテキサスを愛している』と投稿。『愛国者たちは何も悪いことをしていない。FBIは、民主党が支配する都市で火をつけ、市民を傷つけるテロリストを捜査すべきだ』とも書き込んだ」(本文引用以下同様)。けしかけちゃあいけない。というわけで、今日はいちおう注目している、という感じ。スガ氏はトランプなら即アメリカへ飛び、バイデンなら就任待ちとか。
ついでに書き記しておかないといけないことがある。それはスウェーデンのコロナ事情。昨晩のこと、ジョンズ・ホプキンス大学のサイトを覗いてびっくりした。感染者数が1日で1万人以上増加。死者はしばらく低かったが突然の1日31人に。「記入間違いか、それとも報告間違いか」と思ったけれど、真実だったらエライこと。真相は今晩には判明するだろう。そう予測し、今晩を待っている。間違いない数字だとしたら、スウェーデンにも第2波の大波が押し寄せることになる。いささか不安な気分。日本はとみれば、感染者数はたしかに増加中。第3波の到来というにはまだ早いかもしれないが、死者数にも上昇が見られるので要注意。3面に「交通事故全都道府県で減少だけどーー13都県で死者数増加 なぜ?」「コロナ自粛で交通量減」「速度出がち? 衝撃増す」がある。最近、コロナの死者より交通事故死者の方が多い、なんてことを言って、なんとなくコロナを小さく見せようとする試みが流行っている。誤嚥性肺炎の死者の方が多けりゃコロナなんか気にせず、誤嚥性肺炎を気にしろってか。コロナより多いものはなんでも利用。しかし、それらは疫病とは別の次元で対処せねばいけないものだ。新型コロナはいつか変異し、人間の世界では馴染みのウイルスになっていく。そして次の新新型コロナが出現する。次がどんな新手で人間を攻撃してくるか、それはわからない。いまやるべきは、世界で猛威を振るっているコロナの経験を次に備える糧として、社会的な対応をしっかり確立することではないか。今回のコロナは、数度の予兆を経て現在の流行に至った。「コロナはただの肺炎」などで次の事態を乗り越えられるか。ふたたび数度の段階を経て強毒化するか否か、それは予測の範囲を超える。事態を甘くみて間違って今回のアメリカのようになってしまう可能性も考慮して向き合いたい。
8面週刊誌広告に「菅義偉VS.二階俊博 大阪都構想の暗闘 菅人脈と重なる維新人脈/竹中平蔵、高橋洋一・・・/大阪都で自、公、政権目論見がパーの菅首相/ラスボス・二階幹事長で『党高政低』に」と、少し控えめな見出しがある。やっぱりそうなんだ。巷の言説でそんなのがあったけれど、事実とするなら自民党政局は混沌を極めるだろうな。「菅義偉VS.二階俊博」と「菅義偉・二階俊博VS.麻生・安倍」の混戦状態。できればその混沌の中で、前政権で噴き出した諸悪にきっちりけじめをつけて、その後きれいさっぱり全部潰れてほしいね。
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2020年11月03日

ゆがんだ「電力改革」が進む

9面に「福井の原発3基 再稼働見通せず 中間貯蔵施設受け入れ先探し難航」の記事。老朽原発の運転延長は4基が認められ、3基は関電美浜3号機と高浜1、2号機。1基は日本原電の東海第2原発。東海第2は2018年に規制委が20年延長を認めたが、県と30キロ圏の6市村から同意を得られていない。関電の3基は、「再稼働では立地自治体の同意を得ることが通例」「だが関電にとってハードルとなるのが、最終的に同意が必要な福井県が条件に掲げている使用済み核燃料の中間貯蔵施設の『県外』候補地の提示だ」(本文引用、以下同様)。候補地選びは難航しており、青森県むつ市の中間貯蔵施設を関電が共同利用する方針が出されたが、むつ市が反発し、「福井県の地元自治体から施設の誘致を求める声も上がるが、今のところ『県外』も『地元』も動きははっきりしない」。関電には、「金品授受問題で失った信頼の回復」という重石がある。「再発防止を進め、地元自治体だけでなく消費者からの信頼も取り戻したい考え。ただ子会社の金品受領なども新たに発覚し、理解を得るには時間がかかりそう」。交渉が長引けば稼働できる年数が減っていく。そのうち再稼働しても採算が取れない状況になっていく。無理に再稼働しても、最後の難関「廃炉」作業が残る。結論を先送りして後の経営陣に全部お任せする。そんなので大電力会社の経営陣としてふんぞり返っていられるなら楽なもんだと言わざるを得ない。原発が夢のエネルギーとして華々しく登場したとき以来、我が世の春が続いてきたけれど、最後の店じまいをする役目はだれも背負う気がない。
危機に瀕した原発を救うかのように新設されたのが容量市場。電力の安定供給の名のもとに電力消費者の懐を狙い、結果として新電力の経営力を奪い、最終的に4年後には原発を再稼働していないと電力供給が逼迫する状況を生み出す。新電力があわてて大規模太陽光発電などに投資する動きも出ている。待ったなしの強行が受け入れられるよう、FITと違って目立たないけれど、電力消費者にはボディーブローのように効いてくる仕組みといえる。以下のところに危機を伝える「声明」がある。容量市場とは「将来的な電源不足に備えて、日本全国で必要な電源容量の確保のために、稼働できる電源にその設備容量の対価を決めるための市場だ。この市場の費用は全ての小売電気事業者、送配電事業者が負担し、その料金は一部を除き、電気料金に転嫁される」「入札は電源単位で行われ、落札すると、約定価格に応札容量と経過措置係数(2010年度末以前に建設された電源に対して支払額を減額する。2024年は58%、毎年7%加算し、2030年に終了する)をかけた交付金がもらえる。たとえば100万kW級の原発の場合、定期点検などを考慮した80%の設備利用率で応札したと仮定すると、66億円が交付金額となる」。新電力はいま、卸電力市場で電気を調達しているが、そのため割高の売電単価になっているが、様々な経営努力で単価を抑えている状況。「容量市場は原発や石炭火力からの電気を使いたくないとして、新電力に切り替えた消費者に対しても原発や石炭火力の維持費を徴収する」。そのため新電力の負担が大きくなり、「新電力は壊滅」「石炭火力・原発が維持され」、エネルギーシフトなど消し飛んでしまい、旧来の大電力独占が復活することになる。さらに下の記事は過去の「密約」を語る。2012年1月「電力システム改革専門委員会」が発足。議論の中心は、「発送電分離」を実行するかどうかだった」。電事連は抵抗。翌年1月、茂木経産大臣が電事連八木会長に詰め寄る。「大きな改革を実行することにした。懸念があるから前に進めることができない、今はまだ決められないでは、困る」。そして電力業界は「『電力システム改革』をしぶしぶ受け入れた」とある。背景には政権との「密約」があったとされている。「発送電分離とのバーターとして、『原発再稼働の約束が結ばれた』と自民党の関係者はいう」!
☆「【原子力資料情報室声明】容量市場、引き返すなら今だ」原子力情報室9月15日
https://cnic.jp/9452
☆「『発送電分離』決定の裏で、交わされたある『密約』」PRESIDENT:2013年3月4日
https://president.jp/articles/-/8586
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2020年11月02日

これを貴重な分水嶺として

2面「時時刻刻」に「大阪都構想 2度目の選択は」「排水の維新 公明と共闘 吉村知事人気前面に」「反対派一枚岩でなくとも 訴え共通 財政見通しを批判」「公明支持・無党派層に変化 出口調査」がある。「府知事選と市長選のダブル選を仕掛けて公明党を賛成に転じさせ、『最後の決戦』として臨んだ2度目の挑戦」「松井、吉村両氏は今回の住民投票で否決されたら、3度目はないとの考えを示し(略)23年までの市長の任期満了を持って政界を引退する考えを表明」(本文引用、以下「」内同様)。維新は公明党潰しを意図し「関西の衆院6選挙区への候補者擁立を何度もちらつかせた経緯がある」。これは本物の恫喝といえるけど、そんなことにビクつくようではイカンでしょ。そういえば市財政局が都構想関連で重要な試算を公表して、市長の逆鱗を買ったという報道があったが、都構想が敗北したからといって、市長がネに持ったりしたら、いよいよ維新の勢いはダウンする。ここはひとつ太っ腹でいかないと、党勢立て直しの重大な時期を失するだろう。公明党も支持層の半分を超える反対票が出て動転しているだろう。そこできっちり身の振り方を考えなかったら維新といっしょに奈落の底かもね。事態は中央の自民党にも波及する。改憲の国民投票の結末が、彼らの脳裏にまざまざと浮かんだかもしれない。それが現実となる前に、維新か公明か、どちらかで重要な穴がぽこっと開くか。以下にとてもいいことが書いてある。「思うに、大阪の人々には、適当に受け流しているように見えて、いざ決断を迫られる段になると、にわかに正気に返るようなところがある。ここのところはわれら東京都民と大いに違っている点だ。東京都民は、しょせんは烏合の衆で、ひとたび軽薄な流れに乗ってしまうと、引き返すことができない。その点、大阪の人々は、立ち止まって考えることができる。この点において、彼らはより都会人なのだと思う」。もしかしたら、東京より大阪(関西)から大きな変化の波が押し寄せるかも、なんて楽観的になってしまった。街頭での市民運動は、関西の方が元気な気がするし・・・!
☆「小田嶋隆の『あ・ピース・オブ・警句』〜世間に転がる意味不明 『改革は待ってくれない』というのはウソ」日経ビジネス10月30日
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00116/00092/?P=1
自民党は大阪自民党が盛り返す可能性に期待しつつ、中央で維新の勢いが落ちたら困るといったねじれを抱え込んだ。4面月刊誌広告には、それを予測する事態がチラリ。「『ポスト菅』が皆消えた■只一人『安倍』だけが意欲満々」の長い前振りは、「『大宏池会構想』でコケた岸田と派閥霧消の石破。ライバルの自滅で早くも来秋の無投票再選が菅の視界に。五輪前の『都議選とのW選挙説』が急浮上する中、隙あらば『再々登板』を狙うのが安倍だ」。やっぱりあるか地獄の予測。だけど五輪がパアになり、世間がアベ再々登板を歓迎するかどうか。叩き上げスガ氏が簡単に総理の座をあっさり第3アベシに譲るかどうか。7面の「記者解説」には「菅義偉首相とは何者か 権力へ強い信奉 政策は『人に聞く』」があり、幹事長代行に野田聖子氏を起用したことの背景が少し語られている。「自分の後継を野田氏にという選択肢も頭に」との見方がある。そして「一方で菅氏に垣間見えるのがある種の引け目や気後れだ」。つまり「政策の議論になると勝てない」という単純な話。一方、アソウ・アベとの暗闘は、すでに始まっている。ヘタをするとただのつなぎ政権になってしまう可能性は、政策は弱くても政局には強い彼のこと、しっかり自覚しているはず。政策を他者に依存し、後継の候補をまず野田聖子に据えて、スガ・ニカイVs.アソウ・アベ抗争を乗り切るといった作戦があるのかもしれない。しかし「政策」を語れないのは「政策」は空っぽだということで、独自色はなく、前政権のやり残しをつまみ食いするのが関の山。あからさまにやって前政権の本音を曝け出したら、野田当て馬構想が潰えたとき、第3次アベ政権のやり方が国民にはとてもわかりやすい見え透いた策謀と知られてしまうことになりかねない。大阪庶民の示した意地がどこまで広がるか。重要な出発点を得た気がしてならない。
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2020年11月01日

「分断」についてちょっと考えてみた

1面トップ「トランプ氏支持 でも『匿名』で 『分断で政治語れぬ国に』」の記事を読んで、「アメリカもどこかの国と似てきた」と思った。「分断」のやり方が違うだけで、中身は同じ。やり方が違うから表れ方が違ってくるだけで、政治をあからさまに語らないことが良識というこちら側特有のとらえ方を思うと、やっぱりいっしょだな。「今回の取材からは匿名にしてもらいたい。もうこの国では公の場で政治の話はできないんだよ」「誰もが政治について話さなかった」「話さないことで友人関係を維持」(本文引用以下同様)という言葉は、2面「2020米大統領選 4年前のトランプ支持者に聞いてみた 今年も彼を支持しますか」でも底流をなす。「トランプはオバマと反対で下品だね。でもね、この地域のためにできることなんて、誰が大統領になってもほとんどない。だったらトランプみたいな男にやらせてもいいんじゃないか」「トランプは権威ある相手にもひるまずやり返すカウボーイだ。本音むき出し。エリート支配のワシントンを壊すには、そのくらいの大バカ野郎が必要だ」とある一方、ラストベルトの労働者層は少し違う。従来の政治家たちが基幹産業の衰退を嘆きながら「雇用を生み出す」と言い続けたが中西部は衰え、ラストベルトは変わらなかった。その不信感がトランプ支持を強固にする。「トランプには官僚やロビイストに言いくるめられない強さがある。環境保護派が気持ちよくなるために、なぜ我々の雇用を犠牲にする」「規制緩和が企業の投資を刺激し、パイプライン工事が増えた。重機の操縦者が不足し、他の地域からもかき集め、新人の訓練まで必要になった。高齢の私にまで連日仕事が回ってきたんだ」「トランプが登場し、ロビイストが牛耳る『ワシントン政治』を1期目で変えてしまった」。今日の新聞にはトランプ支持者の言葉しか載っていなくて比較できないが、できればバイデン支持者の言葉を知りたかった。さらにサンダースのも・・・。
ともあれ底流にあるのは、従来の政治家が聞こえのいい言葉を口にしながらいっこうに効果的な対策を立てず、ラストベルトの惨状を放置してきたという政治不信。その感覚は全方位に広がり、「環境保護派が気持ちよくなるために、なぜ我々の雇用を犠牲にする」という言葉で胸の奥に刻まれ、綺麗な言葉で語りかける者への不信感に結晶していく。「環境保護派」が地元の窮状に目を向けないことへの不信は、「環境保護派」を目の敵にする経営者たちの甘言に容易に取り込まれ、対立感情を強化する。生活が成り立たなくなる危機感に食い込み、細くなる利益をとことんむしゃぶりつくそうと意を凝らす者たちの手管は巧妙を極める。問題は、従来の政治家が無策だったのと同じくらいかそれ以上に、「環境保護派」が有効な地域対策を持てないことにあると思うのだが、呻吟する労働者に向けた有効な戦術・戦略を編み出せないまま理想論だけが先行する。そんな悪循環から抜け出す方策を掲げて支持を拡大してきたのがサンダース氏だったが、アメリカ社会に染み付いた「社会主義」的な政策に対する本能的忌避感が社会改革の試みを封じ込める。
某国の高邁な精神論「自助・共助・公助」にも同じ意図が見える。労働者、環境保護派、政治家、市民の総体を「公助」から遠ざけ、「自助」の自縄自縛へ絡め取ろうとする動きが執拗に試みられる。8面「社説余滴」には「助けなしには生きていけぬ」との記事があり、「おれは助けてもらわねえと生きていけねえ自信がある」と、漫画「ワンピース」の名ぜりふが冒頭で語られる。「むしろ人間の本質は『できないこと』にあり、一人では何もできないのが人間なんだと捉え直してはどうだろう」との指摘はたしかにすばらしい。だが、「公助」というものがあってこそ成り立つ「助け合い」の関係が、「自助」と「共助」優先で、「公助」はどこかへ消し飛んでいく。「社会主義」的とされた改革は否定され、「公助」は庶民から遠ざけられ、トリクルダウンでなんとかしろと促すばかり。そのトリクルダウンは「規制緩和」で儲けたものたちの胸先三寸にかかる。ほんらい当たり前の前提だったものを「社会主義的として遠ざける心理操作」を超えないまま、分断はいっそう深まる。いまそんな時期。
posted by ガンコジージ at 11:28| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする