2020年11月23日

コロナ報道からほの見える現状

1面「折々のことば」から。「常に小さな火から始まるのです。そして闘えるのは、火が小さなうちだけなのです。 太田愛 長編ミステリー小説『天上の葦』から。作中、かつて軍の報道部に所属した一人の老人が、都市への空襲が激化する中で敷かれた報道管制によって住民の疎開が遅れ、結果、幼い命が夥しく失われたことを痛恨の思いで語る。『報道が口を噤み始めた時はもう危ないのです』と。圧政や統制はもちろん、経営や体の不具合も、制御できない大きさになる前に手を打たないと。」なるほど、と思う。1面トップ「国内死者2001人 コロナ大阪の感染490人 東京391人 早まるペース 致死率は低下 1000人時と比較」に「国内で初めて死者が確認されたのは2月13日、1千人に達したのは7月20日で、感染者の増加に伴い死者のペースが早まっていることになる」(「」内本文引用以下同様)とあり、あとは数字の羅列に慣れない読者には読みにくい。「致死率は低下」の具体的な記述を探すと、「陽性者のうち死亡した人の割合(致死率)は、1千人を超えた時点よりも抑えられている」とある。PCR検査を極力抑えていた第1波の数字と比べるのは無理がある。いまは検査数が格段に増えており、無症状感染者からの感染があるとして感染者に加えているから、第1波と第2・3波は比較しにくい。将来、コロナ禍が収まった時点で実際の統計が綿密に行われるはず。いま公表されている数字は第1次速報値と思った方がいい。第1波は死者の中に他の病因によるものが含まれていたかもしれない。そして第2波以降は、第1波よりいっそう精査された数字であるかもしれない。そのことを念頭に置いたうえで認識した方が正解ではないかと思うが、一知半解であらぬ空想を広げてしまうのも愚かの極み。どちらにせよ用心が肝心と思う所以である。
3面に「GoToキャンセルで負担 事業者支援 検討」がある。西村経済再生相は「GoTo」見直しをめぐって、「キャンセルで影響が出た事業者への支援策を検討する方針を明らかにした。予約の新規受付を一時停止する地域や期間を含めて観光庁が詳細を詰めており、早急に結果を示すとした」「予約済みの旅行を取りやめた場合にキャンセル料がかからない仕組みとあわせ、官公庁で検討する」など、かなり細やかな配慮をしている。それはそれで批判するよりもっと前向きであれと言いたいところ、失業者がどんどん増えていることや医療関係者の苦闘、設備などの拡充の訴えなどに対してどんな施策を行うのか、少なくとも「GoTo」への配慮に比べるとかなり見劣りする。一方、野党の要求の多くを不採用にしたり別個の施策を強行して失敗し、けっきょく野党案をいかにも政府案のごとく装いながら実施やむなきに至った施策が意外に多い。たとえば「全国民一律10万円支給」で当初、某財務大臣が難色を示してスッタモンダし、「一律10万円支給」に転じるまで2週間かかったのを思い出す。他に学費等支援、ひとり親世帯支援、地方自治体支援の増額などなど。野党の活躍が報道からは見えないことを危惧する。
☆「コロナ禍『失業率2・9%』の裏に、職を失って救済されない100万人が存在」ダイヤモンドオンライン10月15日
https://diamond.jp/articles/-/251127
☆「コロナ禍で病院経営も『重症化』 設備経費が圧迫『やればやるほど赤字…』」東京新聞特報Web11月17日
https://tokuho.tokyo-np.co.jp/n/na17d8d427788?fbclid=IwAR1dcmGhHfNhsvpEInY88jl-G5opNPpRVb4tiqBJmHrShKVTI5hf1w5B7Ss
風邪コロナでは肺炎の重症化があるが、新型コロナは全身的な後遺症が残る。味覚・嗅覚などの身近な阻害の他に消化器や血管系、脳にも影響が出るなど、風邪コロナにはない重大な特徴があり、全身に存在するACE2抗体に原因があるという。新型コロナを軽視しようとする主張は、この点でもすでに破綻している。感染しないよう気をつけたい。
☆「新型コロナウイルスの症状の多様性とウイルスの受容体の関係」東京都医学総合研究所9月8日
http://www.igakuken.or.jp/r-info/covid-19-info20.html#r20
posted by ガンコジージ at 11:07| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする