2020年11月27日

分科会提言を「整理」してメンツを守る

3面に「GoTo除外 政府及び腰 東京出発、外すのはX□確認作業も煩雑」「首相も質問答えず」がある。25日の政府分科会はかなり強い緊張感を持って提言した。「感染状況が2番目に深刻な『ステージ3相当』の対応が必要な地域がある」「『やはり入りと出と両方が必要だ』(略)との見解で一致」「『出発分についても検討すること』が書き加わった」(本文引用以下「」内同様)という。よくわからないのはその次の文章。「一方の政府は目的地を基準にトラベルの対象外とすることを『地域の医療負荷を過大にしないための予防的措置』と整理」。ん、整理ってなんだ? 東京からの行き先を基準に東京をトラベル対象外とする、の意味に「整理」したら、行き先の医療負荷の大きさが判断基準となる。それで首相は衆院予算委員会で、4千万人以上がトラベルを利用したが新型コロナの感染者は180人でたいした影響はなく、「地域を支える極めて有力なのがGoTo」と説明した。これが「出発地も加えるとトラベルが感染拡大の主因とのエビデンス(科学的根拠)はない、としてきた立場と相いれなくなる。官邸内には、感染拡大地域の多くが大都市であることから『東京からの出発まで止めることになると事業そのものの意味が薄れる』『都市部の旅行者を受け入れている地方への影響が大きい』」という話とつながるのか。「分科会のあるメンバーは、政府の消極姿勢を感じていたという。『それでもいうことは言わないといけない』として、不満をにじませた」とある。“さっき国会で説明したのと矛盾する”との気分があるのか。国民の健康と命より自分のメンツが大切で、“ダイジョブだ。つじつま合わせしちゃおう”ってことになったんだな。
同じ記事中に「応援保健師ら1200人に」がある。「首相は26日、新型コロナウイルスの感染拡大で業務が集中する保健所に応援に行ける保健師や医師らの人数を、これまで確保していた約600人から2倍の約1200人に増やしたことを明らかにした」「仕事量が増えた保健所で一時的に働いてもらう仕組みだ。首相は『各地の保健所をしっかり応援する』と述べた」とある。7月31日の当ブログ「コロナに慣れさせて経済をまわすつもりが」で「保健所の体制強化が遅れている背景には、行政改革によって94年の847から20年の469に減少したことがある」と書いた。保健所をごっそり減らし、いまになって人員だけ増やす。事務その他の遂行に必要な機材はどうするのだろう。まさかまだ手書きが主流で、ファックスなんて使っているんじゃないか。しかも増員の職員は臨時雇いで、いきなり過酷な現場へ配属する。業務が円滑に動くには時間がかかる。人数を増やしてすぐなんとかなる、なんてのは戦争末期の特攻隊員養成と同じじゃないか。オンボロ飛行機に即席訓練でようやく地上を離れることができるようになっただけの技術しか持たない特攻隊員では、撃ち落とされるために出撃しただけのものだった。「メンツ」を重視し、自己弁護のために言葉を「整理」しただけで、何が起こるかわからない事態に対して突き進む。特攻作戦末期とおなじだな。
7月31日の当ブログ記事はとても重要だった。「新型インフルのパンデミックの危険が徐々に高まってくる時期、なかでも2009年の場合『流行が大きな問題になったのは、流行初期にメキシコにおける感染死亡率が非常に高いと報道されたからであるが、実際には重症急性呼吸器症候群(SARS)のような高い死亡率は示してはいない。当時の日本では(略)「新型インフルエンザ等感染症」の一つに該当すると見なされ、感染者は強制入院の対象となったが、2009年6月19日に厚生労働省が方針を変更してからはこの扱いはなくなり、季節性インフルエンザとほぼ同様の扱いとなっている」「CDCとWHOによる推計では、2012年の段階で犠牲者数が28万4千人(略)」「一方で重症化率は季節性のインフルエンザと同等かそれ以下とされており、季節性のインフルエンザによる毎シーズンの死者数はWHOの推計で25万人から50万人である」(ウィキ調べ)というわけで、以後の流行判断にバイアスがかかったのではないかと想像させる」。これが現在の感染症2類から5類への変更圧力の根拠になっているような気がする。
posted by ガンコジージ at 11:03| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする