2021年03月31日

危機を加速させるコロナ

3面に「研究所で流出『可能性低い』 コロナ起源WHO、報告へ」がある。調査報告書は、<最も可能性が高いか非常に高い>のは中間宿主を経た感染で、次に<可能性があるか可能性が高い>のは中間宿主を経ない直接感染。3番目の<可能性がある>は、冷凍食品などからのウイルス感染で、研究所からの流出は<可能性が極めて低い>という。世界情勢の現状から見ると、科学的見地から結論をきちんと出すのはかなり困難だろう。記事添付の一覧表「WHOの調査などをめぐる動き」には、昨年4月30日のトランプ米大統領による「武漢ウイルス研究所からの流出の証拠を『見た』と主張」(本文引用)から俄然<武漢ウイルス>説を唱える意見が世間に跋扈し始め、その影響が逆に真実を極めにくくすることに役立っている現状がある。コロナ以前からあった米中対立が、コロナによって増幅された感が否めない。トランプ流を否定しながらトランプ以上にトランプ的なバイデンは、温和な空気を振りまきながら、前任者と似た路線をいっそう強力に推し進めようとしている。トランプの亡霊に追い立てられていると言えるだろうか。昨年7月6日に前政権がWHOから脱退し、今年1月20日にバイデン政権が脱退手続きを中止した。違うのはそこだけで、対中姿勢はあまりかわらない。もしや具体的にはトランプと相似?
以下の記事には、ひところ「コロナは風邪」界隈で人気を集めたブラジルの凄まじい現状が報じられている。3月27日時点での週平均死者数は世界全体の26%を占め、サンパウロの火葬場はパンク状態と書かれており、1日あたり死者数が4000人を超える日が近い(すぐそこ)と警鐘を鳴らしている。ボルソナロ大統領はロックダウンを繰り返し否定し、3月上旬、国民に「泣き言を言うのはやめろ」と絶叫。ルラ元大統領は歴史上最大のジェノサイドと批判している。記事は「新型コロナウイルス関連死」と記しており、詳しく死因を調査する態勢になっていない様子も見受けられる。疫学的には流行が収まって後に詳細な検討が行われるものだから、この記事だけでいっぺんに一つの結論を得てしまうのは早計だが、危機的状況は隠しようがない。同様に特定の界隈で注目のスウェーデンの場合は、感染者数がじきに80万人(日本の人口に換算すると960万人)に達する勢い。死者数は13430人(同約16万人)で、60歳以上が97%前後を占める状況。そして日本に目を移すと、ジョンズ・ホプキンス大学の集計では、感染者数はまるで絵に描いたような第4波上昇曲線を示している。死者数は一時期100人を超えていた時と比較して減少傾向にあるが、感染拡大期との時差を考えると予断を許さない。38面「抗体の保有率 東京は1%超」では。昨年12月の抗体保有率は東京1・35%、大阪0・69%、宮城0・1%、愛知0・71%、福岡0・42%。沖縄が示されていないのが気になる。さらに気になるのは、大阪の新規感染者数が東京より多いこと。関連して、大阪のベッドタウンといえる兵庫も、変異株の検査で先行した神戸があり要注目!
☆「1日の死者数4000人は『すぐそこ』、ブラジルが新型コロナウイルスにあえいでいる」BUSINESS INSIDER 3月30日
https://www.businessinsider.jp/post-232093?fbclid=IwAR1ynvS1syhrAUzfizhhDfBpxOm5-UIfJAKFxmEMpSFFBMX8PZtwORkDf9Y
「米国でいま、アジア系住民を標的にしたヘイトクライム(略)が急増」「社会の根深い病巣は癒えたと思っても再び浮き出てくる」(コロナにより)「個人の豊かさは90年ぶりの落ち込みを示す。2020年の1人あたりGDPは世界の85%の国で前年より減った。その比率は大恐慌後の1930年代を上回る」「振り返ると突然にみえる危機にも必ず予兆はある。問題はそれになかなか気づけないこと」「歴史はしばしば韻を踏む。コロナ禍は人々に危機を実感させ、歴史的にみて不安定な時期に足を踏み入れたと多くの人が自覚するようになった」(本文引用)と以下の記事。危機の予兆が見え隠れする。
☆「酷似する危機の予兆 豊かさ90年ぶり低迷 パクスなき世界 繰り返さぬために(1)」日本経済新聞3月30日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM176H10X10C21A3000000/?n_cid=NMAIL007_20210331_A&unlock=1
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2021年03月30日

お手上げ政府の愚策がつぶれていく先には

第4波がささやかれ、1面トップに「コロナ再拡大鮮明 新規感染者全国で増加」の記事がある。緊急事態宣言は「お手上げ解除」で終わったかに見えたが、コロナは待ってましたとばかりに再拡大を開始。7月末に第5波を予測する統計も出現している。宮城県と沖縄県が急角度で感染拡大中だが、大阪府も気にかかる。一方、東京がゆるめに推移しているのも不思議な感じがする。吉村府知事は第4波に入ったとして、国に強力な措置を要請する考えを示した。2面に「『第4波』知事に危機感 大阪『今週が山』宮城『病床、余裕ない』」「まん延防止迫られる政府 時短地域への効果、見極め」がある。「もう新型コロナウイルスの『第4波』に立ち向かわなければいけないというのか。各地で感染状況が悪化し、知事たちは29日、口々に危機感をあらわした」(政府関係者は)「『重点措置を適用すれば時短の実効性が上がるのか。見極めがいる』と語る」(ある閣僚は)「宣言はまださびが落ちきっていないから、(重点措置という刀は)振れない』と話す」(首相にしてみれば)「『希望の光』と位置付けるワクチン接種も、重症化しやすい高齢者への接種が始まるのは4月12日以降。長期戦となるのは確実な情勢で、カードを簡単に切れないのが実情だ」(本文引用)
☆「大阪知事、まん延防止措置を要請へ『第4波入った』」日本経済新聞3月29日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOHC24AP00U1A320C2000000/?n_cid=NMAIL007_20210329_Y
昨年10月14日には、すでに以下のようなことが語られていた。かつてのモスクワ五輪の参加国数が「81」だったので、少なくともそれ以上は、という目論見もあったが、どう考えたって無理。いろいろ勘案してせいぜい「30」が良いところではないか、という悲しい予測がすでに出ていた。「疫病に打ち勝った証し」なんて吹っ飛んでいる。「官房長官時代から菅さんはコロナ禍での経済活動の活性化に注力していました。すでに損切りのタイミングを逸しており、中止するほうが経済的ダメージは大きくなる」「総収入の半分近くをNBCからの放映権料に頼っているIOCはNBCに逆らえないし、延期で発生した8億ドル(約845億円)の経費さえ東京が負担すればIOCも潤う。追加の設備費や人件費ですでに3000億円ものコスト増となり、後戻りできない日本は足元を見られ、IOCの経費も持つことになったのではないか」(本文引用)という。すでにワクチンは「前提とせず」、海外の一般客受け入れは「断念」、大会関係者は「大幅削減」、国内観客はたぶん「3密厳禁」だから、「コロナに打ち勝った」なんて誰が思うやら。
☆「参加国は約30ヵ国だけ…!? 東京五輪実施の『仰天シナリオ』」FRIDAY2020年10月14日
https://news.yahoo.co.jp/articles/488c9b7c44e3557bf93ba4df0560ccca456dc893?fbclid=IwAR2gs78jlj-n300uVxHT8hi8NHBmSrPc6x9MqVj78yliVnqWtTWZ7fN3q3I
「五輪最大のスポンサーである米テレビ局からは、『コロナをまき散らす、ナチスのようなイベントはやめろ』という厳しい『鶴の一声』が発せられた」(本文引用)と指摘するのは以下の記事。米NBCのHPにある聖火リレーの写真では、3密の群衆が囲む中を聖火ランナーが走る。リレー日程は121日間と、IOC規定を21日も超えて認められ、「ナチス」と名指しされても突っ走る。たった30カ国でもかまわず突撃する。「なにがどうなろうともオレはやる」の心境だ。死者数も感染者数もお手盛りだ、と覚悟しているのか。世界の現状と比較すればコロナの影響は少ないが、東アジアでは上位3カ国の仲間入り。フィリピンとインドネシアは他の東アジア諸国を寄せ付けないほど感染を広げているが、日本はそれを追って着々と順位を詰めている。最初は「日本モデル」と胸を張っていたのに、上位3カ国はダンゴ独走態勢にある。まさか、第4波で東アジアトップに躍り出てしまい、それでも五輪は命なのかね。
☆「『聖火リレーに「コロナを広げる気か!』と怒り 五輪最大スポンサーも「ナチスと同じ愚は犯すな」と鶴の一声(2)」JCASTニュース3月26日
https://www.j-cast.com/kaisha/2021/03/26408181.html?fbclid=IwAR09vWE2RN9BenXIgpN3p10Sl_We2pZs76RdrJp6q6hpX0Kdk7EwTsC0Izw
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2021年03月29日

無謀な政治がコロナを走らせ庶民を追い込む

1面トップは「貧困層と口座 繋げた携帯電話」で、その下に、「沖縄 あの日常」と「ミャンマー 子どもも犠牲『国軍記念日』死者114人に」がある。まずミャンマーから始める。4面「すれ違いに発砲◾︎火つけ殺害 ミャンマー国軍、残虐化 国際社会厳しく非難」では、国軍による「頭を打たれる危険があることを学ばなければならない」の警告が昨日に続いて再掲され、その言葉通りのヤリ放題がいくつも記されている。「国軍記念日」だけで死者は114人。「現地の人権団体『政治犯支援協会』はクーデター以降、27日までに423人の市民が殺害されたとしている」「国際社会の非難は厳しさを増している。日米など12カ国の軍や自衛隊の制服組のトップは28日、『非武装の民間人に対する軍事力の行使を非難する』との共同声明を出した。声明は『軍隊は自らの国民を害するのではなく保護する責任を有する』と指摘」(国連の関係機関や高等弁務官も)「『平和的に抗議する人々への、ますます組織的に行われている致死的な攻撃を強く非難する』との共同声明を発表」(ブリンケン米国務長官は自身のツイッターで国軍の弾圧を非難し)「『ビルマ(ミャンマー)の勇気ある人々は国軍の恐怖による統治を拒否している』とした」(日本は)「外務報道官談話で強い非難を表明してきたが、外相談話に引き上げて非難の度合いを強めた」(本文引用)。世界が強い口調で非難する中、最初はおずおずと様子見し、やっと外務大臣談話に至る。総理はいずこに。国会決議はないのかい。以下のところに、ミャンマーの実情を訴えるビデオメッセージがある。SNSが発達したおかげで、かつては情報統制で隠れていた事実が表面に浮かび上がる。「はじめまして、私はミャンマー人のウィンです。ミャンマーの現状について世界中の人にもっと関心を持って欲しいので、このビデオを撮りました。この動画を見て、一人でも多くの方が関心を持っていただければ嬉しいです。よろしくお願いします」。乞う参照!
☆「【What Is Happening In Myanmar】いま、ミャンマーで起こっていること」3月5日
https://www.youtube.com/watch?v=oOUVYhWw82Y
コロナについては、「お手上げ解除」といわれた第3波宣言解除から1週間が過ぎ、ジョンズホプキンス大学の集計では、感染者が増加傾向にある昨今。第4波が指呼の間に入った。3面の「病床不足見直し『第4波』へ難題」「一般医療制限 患者数想定 急ぐ自治体」「病院間の役割分担 千葉の医療圏連携奏功」では、「『第3波』で病床不足が課題になったのを受け、厚生労働省はコロナ患者用のベッド確保策を打ち出した。感染の急拡大期には一般医療を制限してでもコロナ用のベッドを開けることを都道府県に求める。自治体や医療現場は、短期間での見直しを迫られている」「一般医療の制限として、厚労省は『不要不急の入院・手術の延期』などを挙げる。しかし、救急医療の停止や、手術延期での患者の体調が悪化した場合の責任など、医療機関は難しい判断を求められる」(本文引用)とある。過去20年以上にわたって保健所や公的医療機関、研究所などの予算を削り、施設そのものを減らしてきたツケについての考慮なく、さらに去年コロナの真っ最中に「もっと削減しようと『地域医療構想』を実現するための『病床削減支援給付金』についての通達を自治体に出し」(1月16日以下記事参照)ていたのはだれだっけ。それには口を噤んで病床不足見直しなんて、根っこから笑止千万。すべて最初からわかっていたことであり、1年かけて元に戻す努力をしていればいかようにでもなったはず。来るか来ないかわからない感染症対策のために準備しておくのは無駄なこととばかりに削減に勤しんだ結果がこれだ。それに気づかずPCR検査を減らせとか、2類を5類に落とせば医療逼迫は無くなるとか、変な言説を振りまくヤカラがいること自体、異常なこと。そして政府も業界も、五輪を決行するため無為無策をものともせずに「お手上げ解除」で大暴走する。こんな政治が闊歩するこの国の悲惨は、コロナを超えたむごたらしさを予感させる。
☆「病床足りてるが足りないのはなぜ」当ブログ1月16日
http://ji-ji-wanwan.seesaa.net/article/479554355.html
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2021年03月28日

昔のやり方で頑張ってますが・・・しかし

1面の構成に新聞魂が宿る。トップは「『国軍記念日』91人殺害 ミャンマー、デモ隊弾圧」。左に「経済安保 揺さぶられる日本 米中との結びつき 失う恐れ」。その下に押しつぶされたように「ゆかりの赤 聖火迎える」がある。そして2面には、1面で特に注目すべき記事の解説が載る。「経済安保 米中のはざまで」として「米中、依存と対立 日本にリスク」「輸出制限 他国を巻き込み応酬」「見通せぬ規制ライン 企業困惑」「問われる対中バランス」がある。3面には「汚染度再利用 全国理解進まず 福島除く46知事アンケート 7人反対◾︎賛成なし」「『県外最終処分』地元に不信感」「『国は十分な周知を』」。東京五輪を見放す一方、ミャンマー情勢については国際欄で特集を組む。ミャンマーの現状を概観すると1面トップとは言いながら、記事の分量がもっと多くても良いのではないかと思わされる。国軍の弾圧は苛烈を極め、国営放送では「『頭を打たれる危険があることを学ばなければならない』と警告」「クーデター以降、26日までに328人の市民が国軍側の武力行使で死亡している」(本文引用)。7面の国際欄では国連本部でミャンマーの大使が3本指を掲げて涙を浮かべながら国軍批判を展開。(京大准教授は)「実弾も使った直接の弾圧と、恐怖感で萎縮させる国軍側の戦術で、街頭デモへの参加者は減る可能性があるが、不服従運動は続く」「目に見える形では抵抗しなくても、多くの市民は国軍を許しておらず、社会的に不安定な状態が続くのではないか」(日本は)「『強い非難』を表明する一方、国軍とのパイプを生かして独自の対話路線を続ける、との立場を崩していない」(ヒューマン・ライツ・ウォッチは)「日本の『友好的な』対ミャンマー外交を批判し、日本政府に制裁発動を求めた」(本文引用)。政治的・経済的に退潮を極め、コロナで拍車がかかって東アジアの孤児となりつつある日本の立場は、ちょうど中国と正反対にあると言って良い。2面の特集記事の表題にあるように、米・中に依存する日本のコウモリみたいな立場が、ここでも鮮明になる。ミャンマーにおける中ロの関係を批判しにくい位置が「強い非難」といいながらあいまいな立場をとらせる。ヒューマン・ライツ・ウォッチが日本の友好的な対ミャンマー外交を批判するのも故あることと言わねばならない。そんな奇妙な立ち位置は、すでに気候変動の国際会議において痛烈な批判にさらされており、かつては巧妙を極めた2枚舌3枚舌も化けの皮を剥がされている。その行き着く先が、以下の記事で喝破されている。日本の退潮は隠せない現実なのだ。
☆「さらば『日本製』…まもなく日本の『基幹産業』がどんどん消えてなくなる!」週刊現代3月24日
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/81153?fbclid=IwAR2wEgbDzRxZq1ch5P6WmbnrfVj03aFOUUc-1A4U4uLmb5UOF5Kr_zgTFRw
「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しの東京五輪」は紙面で小さく縮こまっている。下の記事では、「『感染対策を徹底して安心、安全な大会の実現』として『2月下旬にも始まるワクチン接種によりしっかり対応することで、国民の雰囲気も変わる』などといってきた。なのに、国民へのワクチン接種が間に合わなくなると、『ワクチンを前提としなくても、安全安心な大会を開催できるよう準備を進めている』といいだした。『オリンピック・パラリンピック観客等向けアプリ』で乗り切ろうという」(本文引用)。もう一つ下の記事では、海外の一般客受け入れ断念を決めたばかりなのに、「会場入場時などに必要な資格認定証を発行するのは『大会運営に携わる不可欠な人』に限ると発表した。新型コロナウイルスの予防策の一環。これにより、大会関係者は『かなりの数』が減るという」(本文引用)。「コロナに打ち勝った五輪」って、すでにボロボロじゃないか。
☆「室井佑月『やりたいことをするんでしょ』」AERAdot.3月4日
https://dot.asahi.com/wa/2021030300008.html?page=1
☆「東京五輪、『大会関係者』を大幅削減 IOCが決定」朝日新聞3月27日
https://www.asahi.com/articles/ASP3W3167P3WUHBI007.html
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2021年03月27日

今日の新聞では五輪もコロナもおとなしい

新聞はコロナなんか終了間近みたいな雰囲気をにじませているが、かと言って五輪大賑わいでもなく、とにかく大人しい。日本のコロナの現状を調べると、感染者数は第3波の初期を少し底上げした様相を示している。ヘタをするとこのまま急角度で上昇していくか。いやいや、必ずしもそうならないだろうが、第4波の感触が強いのは確か。2月の後半からの右肩上がりがそれを予感させる。そんななか、ハンガリーのコロナ死亡率が世界最高になったという。「人口10万人当たりの直近7日間の平均死亡率は世界最高の15・7」(本文引用)とあり、いろんな指標のひとつでそうなったという話。他のやりかたでも同じことになるか、そこのところはよくわからない。「人口10万人当たりの直近7日間平均」という方法はこの頃よく見かける。ハンガリーは1年前のイタリア北部ベルガモと同じ医療崩壊が危ぶまれる状況。拡大を食い止めるため「EUが供給する欧米製ワクチンに加え、中国医薬集団(略)製ワクチンやロシアの『スプートニクV(略)』が既に使用されているほか、今週には新たに中国製とインド製のワクチン2種が承認された」(本文引用)という切羽詰まった状況にある。
☆「変異株拡大のハンガリー、新型コロナの死亡率が世界最高に」AFPBB3月26日
https://www.afpbb.com/articles/-/3338871
当初、陰謀論者の聖地のような評価を得ていたブラジルだったが、いま彼らはこの国の状況をどう見ているだろう。かつてアメリカの感染爆発と高い死亡率については、インチキ説が横行していたが、いまも健在なのだろうか。虚実織り交ぜた言説が飛び交い、世界は意外な脆弱性を露呈し大混乱。これまでも不安定さ漂う世情であったが、遠くの戦争はお茶の間のBGM。身近に迫ってくるとあわてて身構え、ドツボにはまってしまう。困ったことだ。放射線もコロナも、よく知って自分なりの恐れ方をきちんと確保するのが先決だ。揺れ動く心を落ち着かせるためにトンデモ言説にしがみつくなんぞは、かえって我が身を危うくするばかりと知っておきたい。ボルソナロ大統領の有名なお言葉拝見。「コロナなんかただの風邪だ」「怖がらず外へでろ、泣き言やめろ」。そして近頃の彼は、「今年をブラジル人にとってのワクチンの年にする」(本文引用)と宗旨替えしているとか。
☆「ブラジル死者最多 大統領退陣求める声」テレ朝news3月25日
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000210923.html?fbclid=IwAR1G3toY8q4ITLro21GuS7nMEKVBmlv0S3wKGXzmIsKPLi6kTL0KDowipSs
「緊急事態宣言は時間が経つほど、効果が落ちていく。これ以上やってもメリットが非常に小さい。役割を果たした上での解除ではなく『これ以上やっても無駄だから解除』という、消極的な理由から解除に踏み切ったのだろう」「感染者を減らす別の施策が必要だ」(以下記事本文より)と岩田健太郎氏。100年経たなきゃ改めない体質が健在の日本である。過去を顧みる余裕がないからか、わずか10数年前のSARSからさえ、教訓を得られないでいる。世界中で8000人が感染し、10%が死んだ。そのとき、今すでに知られている多くのことが、まだ未知のものとして語られていた。PCR検査は時間がかかり、十分の力を発揮できなかった。スーパースプレッダーの存在は語られていたが、メカニズムを追いきれないままSARS禍は収束した。そして今回の第1波は過去のSARSに近い死亡率となったが、これはまだPCR検査が不十分にしか実施されていない段階の話だった。17年を経て幾らかでも改善された検査が増えるにつれて相対的に死亡率が下がり、それと同時にSARSより死亡率が低いという短絡思考がまかり通る。よってPCR検査を減らし、2類を5類に変更しろと主張する。17年の年月で医療の進歩は全然なかったか。コロナ自身の変異はなかったか。それさえきちんと把握する意欲なしに、軽々にコロナを語るなかれ。それは自身の命取りになる可能性さえ秘めた危険な行為だ。
☆「感染症専門家『日本は感染者を数えているだけ』梅毒やエイズ流行の時代から繰り返されてきた“失敗”」
https://news.yahoo.co.jp/articles/1fee644528b4bc8bcc72fff4fe30f7b002c4f97a
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2021年03月26日

昨日なにがあったの。なにかあったの?

1面のトップは「ハンセン病 1834人の解剖録 岡山・長島愛生園 1931〜56年」「死亡者8割に実施」「本人同意ない例も」で「聖火リレー 福島で号砲」はその下に付け足しで登場。我が家購読紙の意地を見せたか。各々の詳報は33面「入所者解剖『当たり前だった』◾︎ 代理で同意『詳しい説明なく』 ハンセン病 埋もれた歴史」と35面「コロナ下 希望の灯 聖火リレー観覧『町、活気付いた』」「復興五輪?地元からは批判も」「東北の教訓 想いを乗せ走った」と「五輪『もうやめることできぬ』政府高官」と配置。34・35面で対比的になっていたらもっと良かったのに、と思った。そして、「もうやめることできぬ」の政府高官が怖い。「『開催が前提だ。聖火リレーが始まったら、もうやめることはできない』と、不退転の様相」(本文引用)。コロナ感染者がじわじわ増えている。その変化をどう考えるか。まさか眼中にないのだろうか。始まったものを途中で止めることなどできるわけない、という神経。まだ福島県下には帰還困難区域とされる広い地域が存在する。昨日のTVでは調子外れのウグイスみたいに感動を煽り立てるアナウンサーの派手な声が虚しかった。
「はじめたらもうやめることはできない」という言葉を振りかざし続けるむなしさが古びることなく続くこの国。ハンセン病の特効薬が確認されたのは1940年代。しかし「日本では96年の『らい予防法』廃止まで患者の隔離政策は続いた」「国の検証会議は05年、約90年続いた強制隔離政策を『未曾有の国家的人権侵害』と総括し、国が差別を拡大し、必要なくなった隔離を惰性のように続けたと指摘した」(本文引用)とあり、どちらも「はじめたらやめない」宿痾の体質をあからさまにした。「組織委によると、この日のリレー中に2度トーチの火が消えたが、近くの職員がランタンの種火を使って再点火したという」(35面引用)。なにも言わないトーチでさえ、やめろやめろと言いたげに2度も火を消す。五輪の象徴が、象徴らしい振る舞いで抗議している。ドイツではメルケル首相が、国内各州との11時間に及ぶ激論の末、23日に決定したばかりの「4月初旬のイースター休暇中に店舗閉鎖など制限を強化する措置」(本文引用)を1日で撤回した。「激論の末」というところが良い。メルケル的決断をできないのがこちらの国。都道府県レベルでは中央権力に近くなればなるほど責任転嫁があからさまになる。「国が」「地方が」と「個人の努力」が一列になって語られる。そして不都合な結果が明らかになると、責任転嫁の応酬をさんざんやった末に、事実の隠蔽をせっせとやりだす。「ハンセン病 1834人の解剖録」は「終わったものは速やかに視界から消す」という自己合理化(集団的隠蔽)の最たるものだ。
☆「コロナ制限、1日で撤回 メルケル首相、国民に謝罪―独」時事ドットコム3月24日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021032401315&g=int
以下の記事は、「五輪の開会式まであと4カ月。だが、新型コロナウイルス対策の“切り札”であるワクチンの供給は絶望的だ。河野太郎ワクチン担当相は1月、韓国紙・中央日報のインタビューで『ワクチン接種があってこそ東京五輪も可能』と答えていた。ところが、ワクチン輸入の遅れが表面化すると『接種スケジュールの中に五輪を入れない』と軌道修正。丸川珠代五輪相も、五輪開催は『ワクチン接種を前提としない』と明言」(官邸関係者は)「ワクチン供給が五輪に間に合わないことは実は菅義偉首相もわかっている。今は世論の批判を避けるためワクチンについてはあえて期待値を上げる情報を流してごまかしていますが、一方で五輪とワクチンを切り離して開催のハードルを下げるメッセージを出し、予防線を張っているんです」(本文引用)。結果がどうなろうと五輪はかならず実施する、という政府の本音がにじむ。とにかく開催し、そのあとで感染爆発が起こったらやぶれかぶれ。国民が悪い、EUが悪い、地方が悪いエトセトラ。架空の株価上昇でついてくるやつらを引き連れ、地獄へまっしぐら。まさかそんな結末はないだろうね。
☆「五輪前のワクチン供給絶望的 居直り“ノーガード”開催に国際社会ドン引き」AERAdot.3月24日
https://dot.asahi.com/wa/2021032300045.html?page=1
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2021年03月25日

ルビコン川のやぶれかぶれで一億総突撃

天声人語がケッサク。「某社で社員を集めた決起集会があり、営業部長が演説した。不況だが力を合わせようと声を張り上げ『みんな一糸まとわぬ団結心で頑張ろう』。そのあとに登壇した社長がまたやった。諸君、もう後戻りはできないぞと言いつつ『すでに匙は投げられたのだ』。会社は大丈夫かとみな思ったに違いない」(本文引用)。「一糸まとわぬ団結心」ってなんだ。全員すっぽんぽんで頑張るってか。「匙は投げられた」って諦めの言葉だよ。痛烈なジョークだが、自民党ニカイ幹事長の語録は非現実ではない。河井克行氏が裁判で賠償行為を問われた件。二階氏は「党としても、こうしたことを他山の石として対応しなくてはならない」(本文引用)なんぞと平気な顔でしゃべったそうな。「他山」ってどこの山?「オレんとこの山じゃない」ってか。首相の多人数による会食では「会食を目的に会っているんじゃない」(本文引用)。それじゃあ何を目的に?「会食じゃなくて、アレを密かに」というのなら、まこと正直なおっさん。そしていま、会食の目的が全面的に問われている。
1面トップ「柏崎刈羽核燃料の移動禁止 規制委命令へ 解除まで再稼働不可 東電テロ対策不備」の記事は東電の投げやり状況をさらけ出す。「柏崎刈羽では昨年3月以降、15カ所で不正侵入を検知する設備が故障し、うち10カ所で30日以上検知できない状態が継続。規制委は今月、安全確保への影響が4段階で最悪の『赤』と評価」「昨年9月に社員が他人のIDカードを使って中央制御室に不正入室したことも発覚」「規制委は23日までに、第三者の評価も受けた報告書を9月23日までに出すよう東電に指示し、のべ約2千時間の追加検査で根本原因などを調べることを決めていた。追加検査は『早く進んでも1年以上かかる』(更田委員長)」(本文引用)。3面の「『東電、姿勢問われている』 規制委が是正命令へ 商業原発で初」では、2013年に施設の使用停止を命じたもんじゅ以来、商業原発では初めてのことと書かれている。更田委員長はもんじゅより深刻とし、「問われているのは東電の核物質防護に対する姿勢そのもの」(本文引用)とまで言い切る。東電は当初、代替措置をしていると説明。規制委の抜き打ち検査で、とんでもないお粗末が判明した。現場担当社員も問題を認識していたのに、東電は本気にならなかった。今回の措置は、事実上再稼働ができなくなるものという。事態を甘く見ていたのか、それとももんじゅの末路のように、すでにどうしようもない状況にまで追い詰められているのか。これは柏崎刈羽の断末魔に聞こえて仕方がない。今後のありうる出来事として、まさか「こんな規制委は全員更迭しないといかん」と言い出すか。もんじゅはそれでもついに廃炉に至ったのだが。
21日に緊急事態宣言を解除してわずか3日ほどしか経っていない昨日。いったん感染者数800名弱と大幅に減ったから、次の第4波は杞憂だったかと思わせたが、昨日の感染者数は1918人。変異株は23日時点の26都府県で計549人。東京の変異株検査がとても少ないらしく、実際どのくらいか、まだ検討もつかない。今日の週刊誌広告はちょと元気。6面では「すでに主流!?『コロナ変異株』の10大疑問」としてかなり重要な見出しが並んでいた。全部書き連ねるのは困難だが、新たに「日本型」が語られているとか。医療崩壊は再燃するかとか。収束にはまだ遠いのか。いつまでも変異し続けるのか。その他、見過ごせない表題ばかり。7面にも「西浦教授『第4波の前兆が見えている』」「『医療逼迫は解消』は本当か 看護師2割が離職の調査も」がある。4面「コロナ病床確保 見直し 厚労省感染急拡大期との二段構え」では、厚労省が「新型コロナウイルス感染者を受け入れる病床の確保計画を見直すよう都道府県に求める通知を出した。コロナ対応で常時備えておく病床確保計画と、『第3波』の2倍程度の感染者が出ることなどを想定した感染急拡大期に使う対応方針の『二段構え』としたのが特徴」(本文引用)とある。全国の保健所や公的医療施設や研究機関などを減らしてきた厚労省が、責任をほっかむりして、確保計画の見直しを都道府県に求める。TVでは聖火リレーの空虚なスタートセレモニーが繰り広げられ、日本型変異株が語られるいま、「コロナ(に)打ち勝った証し」か「コロナ(が)打ち勝った証し」か、未知の領域への一億総突撃が始まる。
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2021年03月24日

生涯現役であるってやっぱりすごいこと

細かい解説は抜きにして、以下の宮坂昌之教授(免疫学)のインタビュー記事は、個人的にすごく共鳴する。1947年9月18日生まれの72歳。「2012年3月の定年退官により名誉教授となるが、同年4月より大阪大学国際共創大学院学位プログラム推進機構における生体統御ネットワーク医学教育プログラムにおいて特任教授を2019年(平成31年)3月まで務めた」(ウィキ調べ本文引用)とある。共鳴したのは、現在進行中の新型コロナ研究最前線について、非常によく外国の報文などを読み込み、かつ、よくこなしている点で、これは研究最前線にいるのと同じくらい頭が働いている証拠と思ったからだ。惜しむらくは昨日までは全文読めたこの記事が、今日は途中までしか読めない。ラストまできちんと読ませてくれた記事だったので、けち臭いこと言わずになんとかしろよ、と思った次第。過去に確保した一般的知識を振りかざしながら現在の研究を批判するなんて古い研究者もいる昨今、頭を使えば生涯現役を貫くこともできると教えられた。日々新しい知見が積み重なる研究の最先端をつかまえ続けるのは、簡単なことではない。あちらとこちらの決定的な差を教えられた。国立大学の教授職は65歳で定年となる。その後は教育プログラムの特任教授とか、私学の教授に天下りするとかが普通と思ったが、マレにそうではない例もある。なぜかな。あんまり詮索はしたくないけれど疑問が残る。
☆「コロナ重症化のカギは免疫にある――宮坂昌之教授(免疫学)に聞く ワクチンの接種で、『発症』だけでなく『重症化』予防も」朝日論座3月22日
https://webronza.asahi.com/culture/articles/2021032000001.html?page=1
コロナの現状はといえば、「復興五輪」の言葉がいつの間にか消えて「コロナに打ち勝った五輪」に変えて恥じない政権だが、ちまたには「コロナが打ち勝った五輪」と囃し立てる向きも現れている。33面「論壇」に「米ジャーナリズム 風刺も武器」があり、「日本では権力者に対する風刺が『不謹慎』とみなされがちだ」「ルポライターの早坂隆さんは『東條英機を笑うネタが戦時中にはやるなど日本にも風刺文化は息づく』と話す。その原動力は時の権力への不満だ。『与党の支持率が野党を大きく上回る現状で、権力風刺が表立って求められることは少ない』。ただ、風刺の文化を育むことは意味があると早坂さんは考える」「笑いのスパイスをまぶし風刺するという選択肢を持つことも大切なのではないか」(本文引用)。商業主義にまみれた五輪が、金儲けを捨てて、何をがむしゃらに突っ走る。その先にあるものの恐ろしさを知らせるために、さまざまな試みがあってもいい。以下の記事では、「海外客断念」だけでどれだけの損害が出るかの見積もりを示し、「日本の観光戦略を再考する必要が出てくるくらいの打撃だ」(本文引用)。それでもやるか、馬車馬の如く、または旧日本軍の如く「神風」を求めて阿修羅となるか。政府のコロナ無策を助長するかのような2類から5類へ落とせの声。PCR検査を減らせとまで言い切るか。安全神話を振りまくことが政権の後押しとなることを知らないとしたら、それこそ末期の思想。適切な医療体制の構築と疲弊する生活者への充実した支援策こそ、何物にも勝る有力な手立てのはずなのに。
☆「東京五輪、海外客断念『経済効果』切り捨てた菅政権 そして莫大な借金だけが残る(3)」Jcast会社ウォッチ3月22日
https://www.j-cast.com/kaisha/2021/03/22407769.html?p=all
上の記事には米、仏、中、韓、タイの5か国で行ったアンケート調査で「東京五輪・パラを中止・延期すべきだ」との回答が7割を超えたと書かれている。以下の記事では、国内のアンケート調査で、「脱原発」を望む回答が8割を超えたとある。国内ではあっけらかんと無視し、そしていま、国外の意見もどこ吹く風と目を背け、それでも突き進む愚かな為政者。責任を取らないシステムの果て。
☆「福島第一事故から10年 『脱原発』望む声が8割超 地方紙アンケートに全国620人回答」東京新聞3月22日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/92948?fbclid=IwAR3ItFT2h9tXwNUrfIb70w7yQsdMGC6c4eBY6nLo5ObJkZ3S3a9UXuszyAk
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2021年03月23日

ニッチもサッチもいかないで神頼み

1面トップ「感染再拡大の兆し警戒 宮城急増 山形も独自宣言」「夜の人出各地で急増 大阪・梅田2倍 新宿3割増」の記事。宮城県では「2月23日には国の飲食店支援策『GoToイート』のフレミアム付き食事券の販売を再開(略)その直後、仙台市を中心にかつてないペースで感染者が増え、県は3月18日、緊急事態の宣言に追い込まれた」(本文引用)。本来はじゅうぶん時間を置いて状況が落ち着いたことを確認し、恐る恐る解除していくくらいの慎重さが求められるのだろう。ウイルスはいつでも拡大する用意をしている。彼らが「もうダメ!」とへこたれたことがわかるまで、「GoToイート」ではなく、飲食店への経済支援や生活困窮者への支援を積極的にやるべきだったのであり、必要な財源確保については国も全面的にバックアップしてしかるべきだった。だが、何兆円の予算を積もうとも、出し渋りの体質は変わらない。支援事務を大企業に請け負わせ、大企業は下請けへ、下請けは孫請けへと、中抜きしながら不労収益を中抜きしていく、変なシステムがこの国の経済の中心にデンと腰を据えているからどうしようもない。中抜き資本主義と誰かが言っていた方式だ。ヤクザな金儲け主義が不動のものとして君臨しているから、コロナみたいな大規模な緊急事態があっても、中抜きシステムは元気に不労収益を稼ぎまくる。バカな政治家はせっせと中抜き資本主義に貢ぎ、経済はすぐ復活すると愚かに夢想する。(東京医大教授は)「リバウンド対策として、『時短営業や会食の頻度は緩やかに戻していく必要がある』と指摘」(昭和大教授は)「検査を拡充したり病床を増やしたりといった根本的な対策で、『仮に「第3波」』以上の感染者数になっても耐えられるくらいの体制が求められる」(本文引用)と話す。ようするに社会が、ヤクザな金儲けに都合がいいように出来上がってしまっており、緊急時にそれに変更を加えたりしたら、現状の総てが狂ってしまうと思っているのだろう。中抜き資本主義の根幹など狂ったほうがよほど健全。世界に示した五輪経費7000億円が3兆円に増えても疑問に思う国民は誰もいないのか。腐ってるなあ。
以下に興味深い記事がある。スガ首相が3月21日に緊急事態宣言を解除する直前に書かれている。要約すると、難しい決断でいま解除するのは相応のリスクを伴うと指摘し、メディア情報から、スガ政権の本音は「あきらめた」「投げ出した」というニュアンスだと喝破する。そして「バカな反動」連に矛先を向ける。「コロナなんてただの風邪だ」「あんなウイルスは雑魚キャラだ」「ほら、オレが前から言っていた通りじゃないか」「自粛なんて、しょせん過剰反応だったってことだよ」(とする連中を揶揄し、しかし)「ここで、ヤケを起こして『宣言は無駄だった』『自粛一辺倒の対策は経済を殺しただけだった』みたいな極論に走ってしまったら、これまで、宣言下で押し下げられていた感染拡大のカーブを、いよいよ破滅的なパンデミックに向けて再上昇させる結果を招く」(本文引用)と警鐘を鳴らす。そして話は半ば脱線しつつ文末に至り、「事態は、非常にマズい段階に到達している。国民の大多数がこういう思い込みを抱くにいたっているということは、われわれがそれだけ追い詰められているということだ。私は、先の大戦の経過の中で、『神風』という言葉が使われ始めたのが、いつ頃からのことだったのかを、よく知らないのだが、現時点で多くの人々がそれを待望していることは、肌で感じている。ついでに言っておくと、私は神風は吹かないと思っている」(本文ラスト引用)。その予言が当たるかどうかはわからない。しかし、なりゆきを見ていたら、ありうるものと思うことも可能だ。そしてブログ主の感想は、新聞1面に戻る。感染再拡大の兆しが宣言解除後わずか2日で言われ始める。宮城県の「GoToイート」では感染者数が急増し、3週間後に緊急事態宣言に追い込まれた。大阪・梅田で2倍の人出、東京・新宿で3割増。これがどうに推移していくか。政治の力で事実を隠せても、どこからか情報は漏れだす。そのとき満身創痍の五輪が、世界の顰蹙を買いながら開催されるのだろうか。地獄のマンガ絵図!
☆「宣言解除に神風は吹くのだろうか」日経ビジネス3月19日
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00116/00112/?n_cid=nbpnb_mled_mre
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2021年03月22日

17年前のSARS詳報からみえてくるもの

4面に「ブラジル 死者数加速 1日2千人以上 医療崩壊の危機」がある。危機的状況のなかでも「ボルソナーロ大統領の『経済重視』の姿勢は変わらない。11日のライブ中継では自殺者が書いたとされる手紙を読み上げ、『ロックダウンのために全土で自殺者が出ている』と訴えた。『ロックダウンの副作用はウイルスよりも大きな被害をもたらしている』とし、『隔離』を進める州知事や市長を批判した」(本文引用)とある。3月13日の当ブログで、「大統領自身が『コロナはちょっとした風邪』とうそぶくブラジルは、いまや地獄の真っ只中」と書いた。ブラジルとスウェーデンは以前、「コロナはちょっとした風邪」と主張する人々にとって聖地みたいに持ち上げられていた。そして国内に目を移すと、こんな記事に出会う。あの大人しげな尾身氏が激怒とはなんぞや? 「菅義偉首相2021年3月18日、首都圏の1都3県に出されていた緊急事態宣言を解除した。東京都や埼玉県では下げ止まりどころか、明らかにリバウンド状態だ。変異ウイルスの感染者も、どんどん増えている。主要メディアの報道を見ると、菅首相も『あきらめ』と『打つ手なし』の末、解除に踏み切ったことがわかる。こんなことで大丈夫なのか?」(続いて)「3月18日付の東京新聞に、『消えた「第3波超える可能性」 都モニタリング会議、公表直前』が見出しのスクープ記事が掲載された。感染状況のデータの分析結果が、政治判断に操作されたとみられると伝えている」(本文引用)とある。「第3波を超える可能性」とは確かに刺激的。会議では柔らかな表現に抑えられたが、たしかに変異株の急速な拡大は脅威だ。変異株は子供が感染しやすく、死亡率が約1・6倍高いとある。おまけにフランスではPCR検査をすり抜ける新変異株が見つかっているというから、事態はハンパじゃない。まだ推測の域を出ないが、打つ手がなくなって、スガ氏がボルソナーロ大統領みたいに「コロナは風邪だ。五輪へGoTo!」なんて囃し立てたらおおごとになるかもしれない。
☆「変異ウイルスの今そこにある危機 尾身氏に激怒された菅首相が「あきらめ」の宣言解除(2)」
https://www.j-cast.com/kaisha/2021/03/18407480.html?fbclid=IwAR2XJYK21dwuLRwUzCgq3oTFWXQ-cvjVBnXSL_7L4H-G_Hm3k_0C1m6NpEs
興味深い記事を見つけた。2003年のSARS流行についての詳報で、その年に広東省を起源として世界的規模の集団発生が報告され、日本では4月に新感染症、次いでウイルスが特定された6月に指定伝染病、11月に第1類感染症とされた。「集団発生は2002年11月16日の中国の症例に始まり、台湾の症例を最後に、2003年7月5日にWHOによって終息宣言が出されたが、32の地域と国にわたり8000人を超える症例が報告された」(本文引用)。これは第1波に当たるようで、8096人感染、774人死亡。流行間期にシンガポール、台湾で孤発の実験室内感染があり、04年1月に広東省で小規模の市中感染発生。同4月に北京、安徽省で実験室内感染をきっかけに9例確認。発症者の約80%は軽快。およそ20%が重症化。SARSの起源、感染経路、病原性、不顕性感染の有無、病態生理、季節的流行の可能性など、依然として不明な点が多く、スーパースプレッダーが注目されたが、メカニズムは未解明。「検査法としては、ウイルス分離、RT-PCR法、LAMP法、血清抗体測定が実施可能であるが、病原体診断によるSARSの早期診断は現段階では困難である。病原体検査陰性がそのまま感染を否定するものではなく、診断は臨床所見に加え、感染曝露歴の有無、他疾患の除外により行われなければならない」(本文引用)。いま巷間で諸説紛々あるが、その議論のかなりの部分がここを起源とし、未だにここで学んだこと以上の域を出ていないのではないか、と。医療の進歩に遅れてしまった認識が大手を振って歩いているところに、じつは日本の医学界の消せない闇が浮かんでくるような気がした。
☆「SARS(重症急性呼吸器症候群)とは」NIID国立感染症研究所IDWR2005年第6号
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/414-sars-intro.html
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2021年03月21日

コロナに地震に五輪に・・・ほんと忙しい国

昨日の宮城の地震は、これまで経験した地震の揺れと違って、足元がゆらゆらと弱く揺れてけっこう長く続いた。めまいがしたのかと思って、「スワ、コロナ!」なんて気がしたが、「いや、地震でしょ」と思い直し、テレビをつけたらやっぱり地震だった。すぐに福島第一原発はどうなっているか気になったが、「調査中」としか報道されない。地震計は修理してるんだろうね。格納容器の水漏れはどうなってんの。おかげで今朝は、1面トップ「五輪・パラ 海外客断念 5者が合意 観客可否4月に」は、「まだそんなこと言ってるの?」くらいにしか思えなかった。津波はなかった模様。311の経験から、地元ではすごく緊張しただろう。たぶん、いっせいに高台へ避難したんだろう。詳報はこれからだ、などと思いつつ、「五輪・パラ 海外客断念」に気持ちを移した。原因は海外客だけにあるんじゃないだろう、国内客が感染拡大を促す可能性は考えないのか、それともいよいよ「1億総特攻」に国家の命運をかけるつもりか。一体何を期待しているのか、何を守るのかさっぱりわからない。ただひたすら、決めたことをやり通すために、国民のカネを使い、総経費7千億の格安オリンピックと偽って、その実3兆円を超える巨費が闇に流れていく。D2が受注して下請けに流し、その下請けが中抜きしてさらに孫請けへ。その繰り返しで電通以下の中間搾取組はあぶく銭を稼いで高笑い。中抜き経済が常態で、それなしには成り立たないこの国であると思えば、五輪・パラの当初予算7千億が3兆円を超えるのも無理からぬことと言わねばならない。あのお台場の海はトイレ臭を克服できたか。酷暑の夏はコロナとともにやってくる。忘れた頃にやってくる地震が「アンダー・コントロール」の大ウソを暴き出す。これに第4波感染拡大が勃発したらどうする。国内観客だけで開催するなら、「コロナはただの風邪」「ただのインフル」とわめきちらすヤカラたちを割引招待して会場を埋め尽くし、盛大に声援して選手たちをビビらせればいいかもしれない。もちろんワクチンなんか拒否するだろうし、いい実験台。と思ったが、それが原因で大規模感染爆発が起こったら、目も当てられない。国内はパニックに陥るし、世界から「バカがバカをやった」と白い目で見られるのが必定だろう。
変異株はいま盛大に種類を増やしている。これはウイルスが生き残るために必死の闘いを演じているためだという。可能な限りの変異を試して最適な条件を探る。すさまじい生存戦略だが、変異の速度が速くなるということは、変異できる持ち駒を使い尽くす危険を秘めている。うまくいけばそれはウイルスと宿主の関係が、互いに共存の道を探り始める前兆ともいえるらしい。変異し尽くせば新型コロナもおとなしくなる。そのはずだが、そこにも大きな落とし穴があって、ウイルスは安易な妥協をせずに、かえって大化けして最後の戦いを宿主に挑むことになる。感染力の変化もさることながら、そのときには致死性の高い変異になる可能性もあるとか。たしかに現在発見されている英国型、ブラジル型、南アフリカ型などは感染力や重症化率が高いという報告がある。しかしこれが最後の変異型といえるかどうか、それは不明。以下のようにPCR検査をすり抜ける変異株まで見つかる現状。「コロナは風邪だインフルだ」というヤカラは別にして、変な言動に惑わされないよう、気をつけておきたい。ブラジルの感染拡大が究極のところまで行き着いている。ボルソナロ大統領は世界に冠たる「コロナはただの風邪」主義者。いまも「怖がらず外へでろ、泣き言やめろ」とわめき散らす。その一方、ラテンアメリカ諸国では、ブラジルの惨状を見てパニックに陥った民衆が唯一の命綱と化したイベルメクチンに殺到。服用の仕方もわからないまま、家畜用イベルメクチンまで奪い合う状況とか。スウェーデンは60歳以上の死者が死者総数の97%を占める。日本の人口換算で16万人相当の死者数になる。これでもスウェーデン、ブラジルは「コロナは風邪」の聖地か。
☆「PCR検査すり抜ける新変異株 フランスで発見、調査」朝日新聞3月17日
https://www.asahi.com/articles/ASP3K33WCP3KUHBI003.html?ref=hiru_mail_topix2_6
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2021年03月20日

コロナ下で醜悪が幅を利かすこの国

琉球新報に以下の記事が載ったのは3月6日のこと。「政府は、安全保障上重要な施設周辺での土地売買の規制を強化する法案について、今国会の成立を目指している」「法案の正式名は「重要施設周辺および国境離島等における土地等の利用状況の調査および利用の規制等に関する法律案」。偵察や侵入、電波妨害といった懸念から防衛施設を守ることを目的とする」「利用の中止命令に応じなければ、2年以下の懲役、または200万円以下の罰金に処すなど罰則を設ける。必要に応じて国が買い取れるようにする」(本文引用)とあり、「必要に応じて国が買い取れる」というのは、強引に金で解決をつけるということ。でなけりゃ、「2年以下の懲役、または200万円以下の罰金に処す」という。コロナのどさくさに紛れて、沖縄と福島で、庶民が気づかないうちに、とんでもない考えが大手を振って通っていく。
☆「基地周辺1キロの土地に売買規制 沖縄、広範囲の市街地も 今国会法案提出へ」琉球新報3月6日
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1282157.html?fbclid=IwAR3f0HEZ4AFkDeqcPP1qv9GKU8_cDzqyqMPdej5g1RrmsAplU5OXwKeSoEA
昨年、こんな記事が新聞に載った。政府はいま、福島県の7市町村にあって、立ち入り制限が続く帰還困難区域のうち、7箇所に特定復興再生拠点区域を設定し、22〜23年にかけて解除を目指している。帰還困難区域の約8%。飯館村は17年3月末、長泥地区を帰還困難区域として残し、避難指示が解除されたが、いま長泥地区全域の避難指示解除を村が要望、「具体的な検討をしてこなかった政府は」「ようやく重い腰を上げ」(閣議決定で)「区域外の土地活用の検討の必要性を明記。その後、環境整備に『線量低減措置』が含まれるとの考え方を示した」「政府は、飯舘村の例から新たな仕組みの検討を始め」「『飯舘村以外にも適用できるようにする』と明言」(本文引用)。面的除染をせずに道路の除染のみとし、道路に隣接する家屋は解体の対処とし、道路が安全に歩けるために必要なら離れた家屋の解体や土壌の天地返し、コンクリート敷設などをするらしい。歩いて通るだけの場所ということか? 国は長泥地区を手始めに、残る6箇所も同じようにして進めたい意向とか。
☆「人は暮らせない、でも解除へ 原発事故の避難指示」東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/47084
そしていま、着々と進んでいるのが除染土の埋め立て処分。以下の記事では、宮城県丸森町で実証実験を開始。丸森町の仮置場25箇所に約1万立方メートルが保管されており、草木類と土を分離し、土のみを埋め立てに使うという。「福島県以外の東北・関東7県には、20年3月末現在で約33万立方メートルの除染度が保管されている」(町は)「最終的な埋め立て処分は町外で実施するよう国に求めている(本文引用)という。草木類はまさか簡易焼却処分する? 
☆「宮城・丸森で除染土処分試験 東北で初 草木と分別、安全性検証 環境省」河北新報2月7日
https://kahoku.news/articles/20210207khn000005.html
一方、7年8カ月好き勝手に振る舞ってきたあの人は、持病を理由に数々の疑惑追求から逃走し、アベノマスク以外にぜんぜん主体性を発揮できなかったコロナ対応から尻尾を巻いて隠れ、時期を見計らってまた好き勝手をやろうとでたらめな言説を振りまいている。下の記事によると、自分なら原発事故なんかオチャノコサイサイ、と言わんばかりの大ボラを吹いている。記事の筆者は「不道徳にも程がある。要するになんの責任も感じていないのだ」(本文引用)と書くが、元首相はどうも、「人を騙すならまず自分を騙せ」の法則に従っているような気がしてならない。北方領土や拉致問題も政治利用しただけ。やましさに蓋をして省みない生き方は、彼の人生全体が哀れにさえ思えてくる最悪レベル。
☆「『一定の役割果たせた』盗人猛々しい安倍晋三の3.11発言」日刊ゲンダイ3月13日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/286389?fbclid=IwAR3kN4b4sv8LNPmgm8uxKZvlBo43uY8Am49rkFlkxdxMqMGMbyzQPPBmE_g
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2021年03月19日

打つ手なくても時が解決してくれる?

1面左に「緊急事態21日で全面解除 菅首相『変異株の対策強化』」がある。2度の延長を経て2カ月半で終了という。「都合3回もあった。えっ、そうだっけ?」と首を傾げるほど緊張感がなかった。飲食店などへの規制があった。3密は継続したし、なにやら小出しの対応はあったものの、経済弱者全体をカバーする手厚い措置はなかった。積極的疫学調査をさぼり、変異株の抽出検査もかたちだけ実施したのみ。季節変化による感染者減だけが実績でほぼ中身空っぽの「緊急事態宣言」だった。念頭にはワクチンがあっただろう。それさえあれば五輪は開催できるという強い思いがあったはず。けっきょく政府自身にも目玉はワクチン接種開始だけであり、ほかになにがあったか、なにをしたか、成果はなんだったか、まったくわかってないし、わかることもできない。だから緩和は段階的にユルユル感満載。飲食店向けの「まん延防止等重点措置」は、必要あらば当然実行に移すとして、半分継続状態。GoToトラベルや外国人新規入国の停止も継続。4都県知事は「22〜31日を『段階的緩和期間』とし、全域で飲食店向けの時短要請を続け」(閉店時間を午後9時まで1時間だけ緩和)「4月以降は感染状況をみて判断」(本文引用)というバラバラ状態。3面の「収束への道筋見えず解除 延長2週間 再拡大の芽詰めず」「新味乏しい対策『再宣言も』」には「感染の収束には遠い状況で、政府内からは近い将来の再宣言に言及する声すら上がる」(一方で首相本人は)「『目安とした基準を安定して満たしている』と語り」(専門家は)「感染再拡大(リバウンド)への警鐘が相次ぐ」「首相周辺は『もうしょうがない。これ以上は宣言を続けられない』と、『打つ手なし』の見方」(都幹部は)「感染者の増加に歯止めがかけられなかった。都民に宣言が延長された意味が伝わらなかった」(本文引用)。現状は、政府内の声を含めて、リバウンドの危惧があちこちから漏れる状況。危機感だけが共有され、足元の定まらない浮遊状態にある。12面「社説 展望見えぬ宣言解除 再拡大阻止に全力をあげよ」は「変異株、全例検査も」「第3波招いた反省を」「国民の納得得てこそ」の3点を指摘。しかし、アベからスガ政権まで、打つ手が有効であったことなどひとつもない。やればやるほどドツボにはまっていくだけだったのであり、アベシの場合はついに切羽詰まって「持病悪化」による退陣に追い込まれたわけだ。打つ手を失った後を受けて、次の手がGoToとワクチンだけの政権が誕生した。そのことのマイナスは計り知れないものがある。
そんな状況の中、アベシが五輪招致のときに大ボラ吹いた「アンダーコントロール」の後始末を、スガ政権が必死に推し進める。五輪の象徴である聖火リレーは福島が出発点。フレコンバッグは「復興」に似合わないと、一掃作戦が進行中。農業に再利用する準備も進む。汚染水の海洋放出はもとより、帰還困難区域の限定解除を密かに画策。農産物の放射線規制が1000bqまで上昇する可能性まで出てきた。電力卸市場では寒波にかこつけた卸電気料金が異様な暴騰を示し新電力の経営を圧迫。電力容量市場の初値は上限ギリギリまで高値をつけ、原発維持に有利になるよう誘導される。4月には、まさかの新電力倒産ラッシュがあるかもしれない状況。1面トップは「東海第二運転差し止め 94万人避難『計画不十分』水戸地裁 再稼働に影響 原電控訴」。その下に「伊方原発差し止め取り消し」がある。原発の危険性を立証する責任は住民側にあるという途方もない判断を根拠に、昨年1月の広島高裁の仮処分決定を(同高裁が)取り消した。さらに一転、7面には「柏崎刈羽不備 社長が謝罪 東電テロ対策『最悪』評価確定」がある。原子力規制委が4段階で最悪の赤点をつけたことに対し、社長が微妙な表現で謝罪。「広く社会の皆さまに多大なるご心配をおかけしていますことを改めておわび申し上げます」(本文引用)。「社会の皆さま」「ご心配」の意味はなんぞや。当方は、東電がいまだに殿様商売なのを「心配」してるだけ。手抜き手抜きでズルズルやって、忘れっぽい庶民が気にかけてくれなくなるまで辛抱強く待つ。それが電気商売のコツなんて思われたら、たまらんね!
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2021年03月18日

これといった定見なく重大事を決める心臓

1面左に「緊急事態21日で解除へ 首相表明 4都県きょう決定」と載っている。今回の緊急事態宣言は、実施中から、対策をメリハリよくやっていたようには思えない。飲食店街への配慮は前回前々回の時と比べてどれほど行き届いていたか、生活逼迫者に対してはどうか、病院の緊急時向けの組織再編はできていたか、PCR検査はきちんと機能したか、積極的疫学調査はなにゆえ縮小したか。最後のケースは、保健所がたいへんだから疫学調査はやらない、という逆転発想。保健所の業務が過酷にならないように大胆な組織再編でしのぐ体勢をつくるなどという発想もなく、どう考えても解除できるほどうまくいったとは思えない。クラスターが追えなければ防疫はできない。ジョンズ・ホプキンス大学のデータをみると、わずかずつだが確実に感染者は増加中。変異株の拡大も確認されている。それでも解除せざるを得ないのは、五輪前行事と被ってくることを嫌ったためとしか思えない。ボロボロの先が見えてくる。3面「『自粛疲れ限界』宣言解除へ 専門家リバウンド懸念」の記事。官邸は「自粛疲れ」を警戒する。「『宣言を続けても、国民に頑張る体力や気力がなくなる。飲食店の時短営業も経済的に限界だ』と、社会がこれ以上の宣言に耐えられないとの見方」「経済への悪影響が叫ばれ」「引き締め効果は薄れ、打開策も見当たらない」(本文引用)。今回は4都県知事から要請があったという言い訳もできない。しかし聖火リレースタートの25日にはお祭り騒ぎに移っていたい。だから「不安材料を残し、見通しも不透明なまま解除に踏み切ることに、ある官邸スタッフは『もう仕方がない。これが現実だ』」(本文引用)と話しているという。対策のネタ切れ、というか誤魔化しきれなくなった。なるようになれという気分が政権に蔓延している。こんな切羽詰まった状況をよそに、なぜか株価だけは3万円の大台に復帰する直前。海外投資家の暗躍があるだろうが、それを助長するのは日銀、GPIF。いま株へ金をつぎ込むのは愚策だ。自粛疲れに打つ手がないと嘆く前に、不動の五輪目標を見直すべきで、ヒトラーの「民族の祭典」よろしく超保守国家の復活に必要で、その先に改憲を展望しているとしたら、時代錯誤の極みと言うしかない。
これからこの国の新型コロナ対策はどう進んでいくのだろう。巷にはいろんな俗説がまかり通っており、たとえば新型コロナはSARSやMARSと比べて致死率が格段に低く、せいぜい季節性インフルと同じくらいという主張がある。これまで数字の比較をしたことがなかったから、ブログ主も以下記事をみたとき「そんなものなの?」と思った。2類感染症のSARSの致死率は9・6%、MERSは35%。エボラ出血熱は80〜90%とものすごい致死率だが、これは感染の仕方も感染力も毒性も、コロナ軍ととぜんぜん違うから比較対象にならない。SARSやMERSと新コロを比較するのに、論者は世界の感染者総数を見ず、重い後遺症は論の外で、致死率で年齢を考慮せず、高齢者では全体比とまるで違う数字になっていることに注目しない。60歳以上の致死率はあなどれないほど高い。一つ下のサイトでは中国の例を引いて、60歳以上の致死率がMARS並みであることを示唆している。スウェーデンの場合は60歳以上の感染者の致死率は10%。日本での比率は、これよりさらに低いと見積もっても、季節性インフルと同じととらえうるか。ブログ主的にはまだ疑問が残る。しかし、筆者はPCR検査数を減らせとは言っていないようだ。また、貧弱な国の施策も指摘する。これを切り取って「2類から5類へ」と主張するヤカラの目論見は、やはり虚しい。
☆「新型コロナの『指定感染症』は過剰。インフルエンザと同じ『5類感染症』に」朝日論座2020年10月19日
https://webronza.asahi.com/national/articles/2020101800001.html?page=1
☆「新型コロナウイルスとは」山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信
https://www.covid19-yamanaka.com/cont1/main.html
☆「スウェーデン公衆衛生庁」のサイト
https://experience.arcgis.com/experience/09f821667ce64bf7be6f9f87457ed9aa/page/page_0/
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2021年03月17日

よく知って用心するに越したことなし

ワシントン大学某研究所の所長が語る。「最近までは、幾つかの有効なワクチンの発見が集団免疫の達成を助ける可能性があることに希望を抱いていた。あるいは接種と過去の感染が組み合わさることで、他人への感染をほぼゼロにできる可能性があるとも期待していた。しかし、先月に明らかになった南アフリカでのワクチン臨床試験データは、感染力の強い変異株がワクチンの効果を弱める可能性があるだけでなく、感染したことのある人の自然免疫をもくぐり抜ける恐れがあることを示した」(本文引用)。以下、要約的に書くと、<所長はこのデータを見て、己が楽観性を打ち砕かれ、眠れなかったという。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長も、ワクチン接種してもマスクを続けると語る。新しい変異株が出現して次の流行が始まり、先の見通しが激変する可能性。南ア型や同様の変異株が急速に広がると、次の冬のコロナはインフル流行時の4倍に高まる可能性がある。もともと、有力専門家らはコロナが完全に消え去ることはないと、流行の初期から警告していた。一方、昨年は多くの科学者がコロナに重大な変異がないことを意外と感じ、安堵していた。そこへインフルワクチンより強力な有効性を持つワクチンが登場。根絶への希望が湧き上がった。しかし、楽観論は短命に終わった。今は、接種による「成果」はそれほど期待できない(要約終わり)>という。一方、日本は「ワクチン接種で全てはバラ色」路線が突っ走っている。かなり期待はできるとブログ主自身も思うが、根絶には残念ながら遠いのではないかと思っている。
☆「焦点:楽観砕いたコロナ変異種、免疫仮説の抜本修正必要に」ロイター3月5日
https://jp.reuters.com/article/covid-variant-idJPKCN2AX06J
下の記事は、(1)と(2)に分割されている。主旨はロイターの記事と同様で、変異ウイルスへの警鐘を語る。だが、「さすが日本」と言わずにはおれない。ここに登場する人物たちの発言はどこかよそよそしく重みが感じられない。「厳しい見方を示した」「『再々延長』を示唆した」「危機感をあらわに」「検査の充実を訴える」などなど、ゲノム解析による変異株検出はもちろんだが、解析が進めばPCRによる簡易な方法で変異株を検出可能になるのに、その体勢強化が進まない。記事は神戸市を例に、きちんと調査すれば変異ウイルスの広がりがわかるはずだ、と指摘する。(2)では忽那賢志医師が「なるべく早く変異ウイルスを検出する体制を作ることが重要です」(本文引用)と語る。そして、強気のバッハ会長もトーンダウン。観客などの案件をギリギリ5月や6月まで待つと言い出す状況。それなのにそれなのに、さらに下の記事では、スクリーニング検査は遅々として進んでいないとか。側から見たら、感染蔓延まで何もしないつもりか、と疑うばかり。
☆「変異ウイルスが猛拡大! 緊急事態宣言は3度目の延長か?東京五輪に、バッハ会長はついに弱気に...(1)と(2)」ジェイキャスト3月11日
https://www.j-cast.com/kaisha/2021/03/11406901.html?p=all
https://www.j-cast.com/kaisha/2021/03/11406903.html?cx_recsOrder=1&cx_recsWidget=articleBottom
☆「スクリーニング検査遅遅として進まず『隠れ変異株』大暴れ」日刊ゲンダイ3月11日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/286318?fbclid=IwAR1ZiD3gQAloKARo9WKjadFL5_euzF5OnWHn7vyVUH2MPp26G6lHw-jPJgk
再びロイターの記事を読むと、最悪のシナリオが浮かんで気分が重たくなる。コロナは大したことないからPCRやるな、ただのインフルだから2類から5類に落とせ、とノウ天気にのたまう人々は、この状況でも、自分の考えに固執して、「踊らされるな」などと訴えてるんだろう。それでまかり間違って感染しても、入院も検査も嫌がって医療関係者を手こずらせるんだろうか。
☆「米の死者、2020年は15%増え同国史上最多 コロナ流行で=CDC」ロイター
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-usa-cdc-casualties-idJPKBN2B30DY?fbclid=IwAR0N4l5Ql1xLdrdVxbOj1ry-oMnZVuiYn-Rvdjbk3wfCWNi-pUw9SPssPdA
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2021年03月16日

コロナ下で顕在化する大敗北の予感

「株価がファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)をちゃんと反映しなくなっているのでは――。多くの投資家が、今の株式市場に対して抱いているであろうそんな違和感の正体を、数字でずばり解き明かした一本の論文が今月発表された」「2010年以降は割安であってもそれだけでは株式市場による価格発見機能が発動せず、利益の改善が価格発見機能の発動条件になっている。2018年以降に限っていえば、利益の改善があったとしても価格発見機能が働いておらず、株式市場は深刻な機能不全に陥っていると考えられる」「なぜ、市場の価格発見機能は壊れてしまったのだろうか」。以下、この分野は勉強不足で意味不明だが、とにかく危機感を持っている投資家とかが多いらしい。
☆「誰が株式市場を壊したのか 失われた『価格発見機能』」日本経済新聞3月15日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH12B3S0S1A310C2000000/?n_cid=NMAIL007_20210315_Y
「アフターコロナが見えてきた米国株は大暴落すると想定せざるを得ない。しかも、リーマンショックとは違って、米国の債券とドルも大暴落するリスクが高い。加えて、リーマンショックに際しては瞬時に形成された国際協調体制は、今は機能不全だ。そうなると、第2次世界大戦後初めての事態であり、『21世紀型大恐慌』に至るリスクが高い」。これも面倒な話になりそうなので、詳しい人がよく読んでみてくれ!
☆「まもなく大暴落が始まる米国の株式市場
「『21世紀型大恐慌』シリーズ(1)」JBpress3月16日
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/64458?utm_source=editor&utm_medium=mail&utm_campaign=link&utm_content=top
問題は、これから展開される危機の情報。「朝方、24時間営業のハンバーガーチェーンで、大きなバックパックを背負った配達員が眠りこけている。その隣には、たくさんの荷物が入った手提げ袋を抱えた若いホームレスが力尽きたように休んでいる。外には店内に入れずに一晩中、歩いている人がいる。しかも、ハンバーガーチェーンやコンビニで深夜から早朝に働いている店員は、ほとんどが外国人。いびつな風景だと感じました」「2000年代に入り、タイやベトナムなどの東南アジアの国々も一気に経済成長しました。日本が1950年代から70年代に約20年もかけて達成した高度経済成長を、わずか5年から10年程度で成し遂げつつある」「物価が下がり続けるから、もっと安い労働力が必要になる。そこで、格差が激しく、いまも貧しい生活を強いられているベトナムやミャンマーなどの農村から来日する技能実習生という名の労働者に頼るしかなくなった」。(2010年以降、団塊世代が大量離職し、下請け、孫請けの企業は)「日本人の派遣労働者を使っていては高コストで収益をあげられない。だからより賃金が安い技能実習生が必要とされている。そこまで日本は追い詰められている」。世界は、日本は、どうなる!
☆「『ニッポンは今や貧困国になった」』この厳しい事実に気付かない人が多すぎる」ニューズウィーク日本版3月9日
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/03/post-95785.php?fbclid=IwAR3tsJHlldfc9mmSObse40P1nv1iFr1R-JZZXeXd1MBV1x5JN53umBssrZg
「現代の日本は、非正規雇用の拡大により、所得格差が急速に広がっている。そこにあるのは、いったん貧困のワナに陥ると抜け出すことが困難な「貧困強制社会」である」「コロナ感染拡大の中で多くの非正規労働者が解雇や雇い止めに遭った。もともと低賃金、不安定雇用だった彼らの一部は生活保護を利用することになったわけだが、簡単に雇用調整をして、あとは国の福祉制度にぶん投げていいなら、企業経営とはずいぶんお手軽だ」。この事実を放置すれば、架空の安全幻想は必ず一掃され、一部富裕層とそれを守るお雇いボディーガード以外は路頭に迷う日がくる。自分ごととして考えないと、とんでもないことになる。そんな予感が漂う今日この頃。
☆「沖縄から『寮付き派遣」』27歳男を待っていた地獄 労災隠し、コロナ切り、無低への強制入居…」東洋経済3月12日
https://toyokeizai.net/articles/-/415891
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2021年03月15日

悲しみだけが汚れずに残っている

言葉が汚れていく。「悲しみ」も、いつかは汚れていく。汚れたとき「悲しみ」は、どこでどうして生きていくのか。外界から責めたてる現実の暴力に圧倒され、心の奥底に深く沈み込み、出口を失って死んでいくのか。下の記事は汚れてしまった「絆」という言葉に寄せて語る。「われわれの『怒り』や『悲しみ』は、『みっともないもの』として処理されはじめている。私はこの事態を心から悲しんでいる」「私は自分の悲しみを恥じていない。ひどい目に遭った時に悲しんだり怒ったりしない人間を、私は尊敬しない」「ここでは、ただ、絆という言葉がすっかり汚れてしまったことに対して、私が悲しみの感情を抱いていることをお伝えして、稿をおさめることにする。震災関連の言葉は、どれもこれも汚れてしまった。でも、私たちの悲しみが汚れてしまったのではない。むしろ、汚れていないのは、悲しみだけなのかもしれない」(本文引用)と語る。また一方で、柳美里は「絆」「がんばろう」「寄り添う」などの言葉をあげて、「同情や善意というのは、外側から差し伸べられるものなんです」と書き、「共苦」という自らの立ち位置を語る。柳美里は独特のやわらかさで表現したが、ブログ主は「差し伸べられるもの」を「押し付けられるもの」と翻訳して読んだ。それは言葉が人間に原初から備わったものではなく、立ち上がって2足歩行を始め、手を道具として使うことを覚えた瞬間から続く宿命による。他者を認識して互いに通じ合うための符号として言葉を創造し、いつのまにか符号に絡め取られ、従属して生きてきた。それゆえに、人間の最も根幹をなす自分自身そのものをありのまま他者に伝える努力から遠くなり、言葉を汚れさせたのだと、つくづく思う。弱者を強者が抑え込むとき、言葉は捻じ曲げられ、人間を貶めるものに容易に変じる。それら圧力が日増しに強くなっていくいま、言葉の奥を見つめる視点をどのように保つかが、人間としてのわれらに問われている。
☆「汚れてしまった『絆』という日本語」日経ビジネス3月12日
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00116/00111/?n_cid=nbpnb_mled_mre
言い逃れしてしまう自分を、自分自身から隠してスタイルだけ残す。それがまっとうな生き方としてあるのは、世間が認めるからかもしれない。「哀れみ」「優しさ」「善意」や「慈善」が汚れるのは、言葉に囚われているゆえの必然なのかも。「絆」「がんばろう」「寄り添う」も汚れている。言葉は汚れても心の奥にある気持ちは汚れない、という錯覚。言葉にした途端に「汚れ」が生み出されるのはなぜか。玉城沖縄県知事が語る。「自分たちのところで引き受けられるのか、国民の皆さんにまず考えてほしいんです。引き受けられないのであれば、なぜ今まで沖縄に押し付けてきたのかということを意識してほしいのです。沖縄県外の人にも問題の本質と県民の思いを共有してもらいたいのです」(本文引用)。そこには本心からの思いが滲む。しかし、本土はそれに明確に答えていない。政府の巧妙な手口によって、いま沖縄は苦境にある。そして福島も、「〈忘れない〉は 終わった出来事に言うことば/東電福島第一原発事故は まだ何も終わっていない/あの日から 10年つづき この先もつづいていく/これは 遠く離れた だれかの物語ではなく あなたの話/やり過ごさないこと 考えつづけること/〈忘れない〉の代わりに」(冒頭から引用)と語り、武藤氏が鋭く訴える。「この事故の一義的な責任は東電や国にあると思うけれど、自分にはないのか? 社会に生きている一人ひとりにも、責任はあるんじゃないか? 私にも。子どもにはないですけどね。だからこそ、自分の問題として問い直してほしい。そうすれば、社会も変わっていくんじゃないかな。福島だけの問題にせず、みんなが当事者という観点で、一緒にやっていければ・・・」(本文引用)
☆「米海兵隊には『出て行ってもらう』のではなく『移ってもらう』 玉城デニー沖縄県知事が提案する新たな政治的アプローチとは?」AERA2019年3月6日
https://dot.asahi.com/aera/2019030500077.html?page=1
☆「Lives of Fukushima 福島の記録」
https://fukushimatestimony.jp/
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2021年03月14日

新型コロナの現状と科学の進み具合

1面「緊急事態 延長か解除か 行楽シーズン 感染拡大懸念も」がトップ。解除するか否かギリギリの印象を与えており、懸念の主体は変異株。第3波の下げ止まり傾向には変異株の影響があるとか、検査を強化したらかなりの変異株が発見されるのではないかとか書いている一方、従来の見方の延長でリバウンドへの警戒感も漏らす。そこへ顔を出すのが政治的思惑。「政府内には『解除後にまた緊急事態宣言を出せば、東京五輪に影響しかねない』」(本文引用)と、そんなのは一般的に想像がつく範囲の論評。問題は2面「変異株 水面下で脅威」「12月初旬には拡大示すデータ」「感染力強く 免疫・ワクチン効果減 ウイルス3種懸念指摘」だ。記事は臨床医療や高度な基礎医学的研究の現在的到達点を、素人にも比較的わかりやすく解き明かす。あくまで報道が把握できる範囲の到達点であり、この先を研究しているところはあるだろうが、現場の医療に直結するという意味での到達点と見ていい。変異株で注目に値する調査を行ったのは神戸市。「感覚だが、濃厚接触者の陽性者がかなり多い。英国型の感染力が強い可能性を感じる」(本文引用以下「」内同様)。記事によると、「厚労省が2月に自治体に求めた検査の目安は、感染が確認された人の『5〜10%』」。だが神戸市は「1月29日以降、市内で新たに感染がわかった人の60%で変異株の検査をしてきた」。(市保健所は)「市内の英国型の感染者は4日までに64人。4割にあたる26人は4日までの1週間に集中している」とし、これを受け「厚労省の専門家組織のメンバーの一人は「(変異株の検査が)都内でもせいぜい10%くらいと考えると、今見ている数の何倍かになることは間違いない」と警告する。昨年12月4日の北大助教による下水道調査では「検出された新型コロナの遺伝物質の5・9%が変異株由来だった」とある。変異株が12月4日には下水で顕著に見られ、続けて1月7日の調査ではそれが約2倍の12・4%に上昇したと指摘する。国内のどの地域か定かではないが、およそ1カ月で倍増している。調査研究h進んでいる。だが、これが現実の防疫につながっているかどうかが次の課題。
変異株が懸念される理由は大きく二つ。一つ目は感染力で、英国株は当初重症化や死亡率が高くなる証拠はない、とされてきたが、のちに英エクセター大学の分析で、従来型と比べて感染しやすさが1・36〜1・75倍になるとわかった。英の専門家組織がその結果を補強する報告を出すなど、変異株に対する知見は集積されつつある一方、警戒が世界的に広がっている。懸念の二つ目は、ウイルスとワクチンの闘いにおける宿命とも言えるもので、ウイルスは取り付いた生体の「抵抗」を受けると、生き延びるために変異して「抵抗」をすり抜けていく。インフルエンザワクチンがいくつかの主流をなす変異株を予測して混合ワクチンで対抗すると、ウイルス側はそのワクチンの影響を受けない変異株で拡大を試みる。これは毎年のインフル流行期におけるワクチンとインフル変異株のせめぎ合いでおなじみのことだが、まだ強毒性を保持して変異していく可能性を秘めた新型コロナの場合、「新コロはただのインフル」などとあなどるわけにはいかない。ウイルスは変異することで人間の追求を交わそうと必死なのだ。記事では変異株とワクチンの関係がいろいろ述べられているが、現状で開発が進んでいるものは、主なものだけで6種類あるらしい。以下の記事には「(1)ウイルスベクターワクチン(2)メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン(3)DNAワクチン(4)組み換えたんぱく質ワクチン(5)組み換えウイルス様粒子(VLP)ワクチン(6)不活化ワクチン――と様々で、誘導できる免疫応答の種類なども異なる」とあり、ここから先は科学の領域であると同時に商売の領域でもあり、どれがどれと優劣をつけにくい。変異株は英国型、ブラジル型、南アフリカ型のほか、フィリピン型も確認されておりそれぞれ感染力が強いことが可能性を含めて語られている。まだ変異型は増えていくか。変異型の拡大はインフルウイルスと変異の仕組みが異なるか。免疫の持続期間はどのくらいか。いまのところはっきりしない要素が多い。知見の広がりと、ウイルス自体の落としどころがどうなるか、せめぎ合いはまだ続く。生きるためには、新コロに妙に油断してしまうことなく、しっかり防御を固めていかないと、五輪開催に命を賭ける政治に翻弄されてしまうことになる。「ご用心!」と、記事を読んでいて思った次第。
☆「DNA・mRNA・ベクター…多様なワクチンの違いは?」日経バイオテク20年7月27日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61944150X20C20A7000000/
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2021年03月13日

どさくさ紛れの電力界隈とコロナの現状

6面「新電力設立巡り市側と九電対立 宮崎・延岡 経産省、妨害か調査」は露骨な新電力つぶし。九州電力が延岡市の出資する電力会社設立を妨害したという。「市側は九電が独自の試算を元に『新会社は赤字になる』などと地元経済団体などの役員らに説明していたと主張。九電は『妨害の意図はなかった』などと反論(略)市側の要請を受け、電力市場の監視役である経産省の『電力・ガス取引監視等委員会』が調査を始め」「市によると、九電は、この新会社の収支について、電力各社が支払う『容量市場』の拠出金を独自に試算し、営業利益を上回る見込みとした。この試算をもとに市内の主な団体役員などに『赤字になる』と説明して回っていた」。(市側の主張は)「電力の小売り自由化を妨害し、地方自治を侵害する行為だ」。(九電側の主張は)「市議らに試算を説明したことは認めたうえで『いくつかの団体から問い合わせがあって説明した。新会社を阻害するつもりはまったくない』と釈明。試算の具体的な内容については明らかにせず、『赤字になるとはこちらからは言っていない』と述べた」(本文引用)。なんだ、「説明」しているし、自分側からは「赤字になる」と言っていないだけで、聞かれたら言ってるじゃないか。電力市場がどれだけ曲者かはすでに当ブログで書いている。2013年には以下のような密約まであった。そしていま、卸電力市場は異様な高騰に見舞われ、もう一つ下の記事のような状況に追い込まれた新電力は、今春には業界再編の憂き目にあいかねない情勢とか。さらにその奥には、電力容量市場という奇妙なシステムが控えており、ふんだくりぼったくりの様相を呈するまでになっている。電力自由化を進めるにあたって大手電力会社の独占体制を守り抜くという密約が、ここに至って表舞台にあからさまな姿を露わしたというべきか。なにがなんでも原発を維持するための仕組みを社会に根付かせようとし続ける執念深さ。それに追いつけない反原発は、表層を撫でるだけの「正義」で対抗するしかないのか。そんなはずはあるまい。
☆「『発送電分離』決定の裏で、交わされたある『密約』」PRESIDENT:2013年3月4日
https://president.jp/articles/-/8586
☆「楽天でんき新規契約停止、大手新電力から中小、自治体新電力まで総崩れへ 事業撤退に債務超過、今春の業界再編必至」日経ビジネス1月27日
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00237/012700011/?P=1&fbclid=IwAR10TtShl2rT5Nj-UD7SQ2gzJs-ZZW7oI-GwMfy4uPLCo7H2v5vSrQU-K28
☆「【原子力資料情報室声明】容量市場、引き返すなら今だ。」原子力情報室9月15日
https://cnic.jp/9452?fbclid=IwAR3eynPLHuQXfJTj5Ns4H8ydIisfzvZP_2IRRphv6e0d_XZDMfy8SbMz2bo
スウェーデンとブラジルがとんでもない状況に陥っている。スウェーデンは日本人口に換算したら感染者数約850万人相当。10〜59歳までが圧倒的多数を占める。死者は70歳以上が圧倒的多数を占め日本人口換算で約15万人。同じ状態が日本であったとしたらパニック発生か。それとも「コロナは集団免疫」「コロナは慌てなくても克服できる」と主張する人たちは平気でいられるか。圧倒的多数を占める若者たちは、自分は安全とタカをくくっていられるが、重たい後遺症に悩まされることを無視できるかどうか。大統領自身が「コロナはちょっとした風邪」とうそぶくブラジルは、いまや地獄の真っ只中。10日には死者が2000人を超え、変異株の猛威が止まらない。ブラジルと同じことを主張しているのに気づかない人たちは、これを知ってどんな気持ちになれるのか。それでも「コロナは風邪」とのたまうか。我が身に近づかなければ平気でいられるか。
☆「ICU病床はほぼ満杯? スウェーデンに近隣諸国は緊急医療支援を用意」businessinsider:2020年12月16日
https://www.businessinsider.jp/post-226160?itm_source=article_link&itm_campaign=/post-230490&itm_content=https://www.businessinsider.jp/post-226160
☆「新型コロナ『集団免疫獲得の街』を歩く」毎日新聞医療プレミア特集1月3日
https://mainichi.jp/premier/health/articles/20201224/med/00m/100/001000c
☆「ブラジル、1日の死者初めて2千人超える 変異株が優勢に」BBC3月11日
https://www.bbc.com/japanese/56356530
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2021年03月12日

避難計画が画餅でないことを・・・

4面に「原発避難計画 備えは今」「30キロ圏外 自治体濃淡」「『50キロ離れても必要』」がある。「原発事故後、避難計画の策定を義務付ける範囲は原発半径8〜10キロ圏から30キロ圏に広がった。対象市町村の90%にあたる121市町村が策定を終えた。国の指針は、30キロ圏外でも避難や屋内退避を想定する」「国は30キロ圏内の自治体に防護服や安定ヨウ素剤、放射線測定器の購入費を支援するが、圏外は支援の対象になっていない」「全国の原発から30〜50キロ圏にある計29道府県143市町村を調べたところ、116市町村が地域防災計画に原子力災害対策を何らかの形で盛り込んでいた」(本文引用)。143市町村のうち116が対策を盛り込んでいるというのはかなりなものかと思うけれど、その各々の中身はどうなのか、いま判りようがない。逆に対策していない自治体では、住民に不安を与えかねないという返事があったという。福島県新地町は約50キロの距離にあるが、発災当時約8千人の全町民の避難計画を、具体的に検討していたとか。町長は秋田県に電話をかけ、副知事から「全面的協力」との返事を引き出していた。福島市は原発から60キロ。それでも一定の準備をした。郡山市はこども6千人を市内の低線量地域に避難させる準備をしていた。福島市渡利地区や郡山市役所正面の開成山公園は線量が高かった。判断が難しいのは確かだしどこへ逃げるべきかも、当時はまったくわからなかった。
50キロ圏内にあった三春町が独自の判断で安定ヨウ素剤を配布し、風向きが変わった時点で、町民に一斉服用させたのは、いま思っても賞賛に値する。以下の記事に「40歳未満または妊婦のいる配布対象世帯の94・9%に安定ヨウ素剤は配布され」(本文引用)たとある。実際には三春町のほかの富岡町・双葉町・大熊町4自治体が服用を実施し、のちに報道などで散々に批判されたが、その決断はやはり素晴らしいことだったと思う。緊急時にギリギリの判断が求められるとき、住民に不安を与えるなどと躊躇していては、守れるものも守れない。あとあとの責任を引き受けるのが役目と心得て決断することで、以下のように現在に役立つ知見をも得られる。福島第一原発事故では、東日本一帯に放射能雲が広く行きわたり、見過ごせない線量が拡散したことを記憶しておく必要がある。「原発事故はアンダーコントロール」「福島は完全に復興した」などとやたらに言いたがる国策に惑わされ、いつかきた道を再び辿ってしまわないために。そんなことをしたら、日本は今度こそ世界からつまはじきにされ、バカにされるだけだと自覚しておきたい。
☆「福島第一原発事故後の安定ヨウ素剤配布後の実態調査を実施―安定ヨウ素剤の情報提供・内服指示に関する課題が浮き彫りに―」The・Journal・of・Clinical・Endocrinology・&・MetabolismDOI:10.1210/jc.2018-02136
https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/embed/jaresearchresearch_results2018documents181210_201.pdf
今朝のTV報道によると、IOCのバッハ会長が中国からワクチンを供給してもらい、東京五輪を成功させると明言したようだ。もしかして彼も「コロナは風邪」「コロナはただのインフルエンザ」と言いたい人なのか。そんな本音がチラチラ覗く。中国からのワクチン供給でしのぐということは、ヨーロッパの先進的ワクチンが品薄で供給不足気味なのに焦っているからだろう。彼はなにがなんでも東京五輪をやらないといけない立場にいるらしい。なぜ「なにがなんでも」か。そこまで頑張るのは、憶測だが、やはり「利権」が絡んでいるのではないか。ここまできて無理でも開催しようなどと強行する意味がないではないか。変異ウイルスは次第に拡大の様相を見せている。コロナを軽視する人は、どうもゲノム解析とPCR検査をごちゃ混ぜにしているような気がしてならない。いや、オオモトの主張はそれらが別物と理解しているかもしれないが、信奉者は区別つけていないように思える。ブログ主はまだ、「PCR検査ってなんだ?」の域を出ていない。事実を追いかけて全貌を知るってとても難しいものだ。
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2021年03月11日

中央集権からの離脱に地方独立の夢をみる

15面「東北『内なる植民地』」「中央に貢ぐ仕組み 原発も五輪も同じ『東京は安全です』」「再生エネを通じ地域の自立の芽 復興まだ入り口」の冒頭近くに、「思い出して欲しいのですが、放射性物質が降っていたエリアは、北関東、東京にも及んでいました。にもかかわらず、福島に限定するように囲い込み、切り離していった」「もともと、東日本大震災からの復興五輪だったはず」「(アベ首相は)2013年の国際オリンピック委員会の総会で、東京は安全だ、福島は『アンダーコントロール(制御されている)』と発言した。(略)そして今は、五輪はコロナに打ち勝ったあかし、ですからね。少なくとも中央=国家から見える地方=東北への視線は10年経っても変わっていないと思います」(本文引用)とあり、そしてさらに植民地としての東北を語る。戦前はまさに「植民地」そのものとして「男は兵隊、女は女郎、百姓は米」を中央に献上してきた。ここでブログ主は思い出す。宮沢賢治が「雨ニモマケズ」で「ヒドリノトキハナミダヲナガシ サムサノナツハオロオロアルキ」と詠ったように、東北は「内なる植民地」として中央を支えるための苦難を強いられてきた。「ところが福島第一原発が爆発する光景は、戦後の東北が東京に電気やエネルギー、安い労働力を供出してきたことをむき出しにしました」「五輪招致のために『東京は福島から離れているから安全だ』と無邪気に言われたことと、まっすぐにつながっています」(本文引用)
ここまで読んでブログ主は思う。福島独立論や沖縄独立論が語られる。そして、中央と結びついた意識には、彼の地の「独立論」は、非現実としか映らない。地方で「美しい大自然」を語るとき、そこに生き、そこで呻吟する人たちがいることをどれだけ認識できるかがカギになる。でなければ「独立論」が生まれてくる背景を認識できない。どうしてもその発想に至れなければ、「美しい自然」を語る言葉とともに、みずからは中央の呪縛に絡め取られていく。ただの侏儒に成り下がるだけだ。「美しい自然」を子孫に残す。未来につなげる。それは誰の「子孫」か。誰の「未来」か。その気持ちの奥に、いま目の前で呻吟する人たちがいる。それが見えているか。中央集権でなく、地方分権を具体的に目指す意図が意識されなければ、「美しい意図」も「中央」に絡め取られてしまう。「1ベクレルも許さない」という勇ましい言葉が語られる。その発想の延長上に「福島から避難すべきだ」という発想がストレートに生まれる。避難先で生まれる東北差別、福島差別への視点は簡単に認識の埒外へ置かれてしまう。1ベクレルの汚染はじつは自らの住んでいるところにもあるが、それも都合よく忘れ去られる。その一方で、日常的に接する機器の電磁波には極端な嫌悪感を持ち、感受性が高くてほんとうに電磁波障害を被る人たちへの配慮ではなく、自らの電磁波嫌悪感を前面に押し出す。御都合主義の奇妙な潔癖感が漂う。1ベクレルも許さないなら、その1ベクレルを自分で確かめることが必要なのに。
ブログ主が福島へ放射線測定に出かけていたとき、「福島へ行くのは怖くないか」と、しばしば問われた。そのときブログ主は、驚いて相手の顔を伺ってしまった。「あんた本気でそんなことを言ってるの?」と言いかけて口をつぐんだ。あまりの奇妙さに言葉が出てこなかったのだ。なぜ放射能被害が大きい地域に人は住むのか、なぜ避難者が避難先で苦労するのか、彼らはなぜ福島へ戻っていくのか、自分たちが住んでいるところは、いったい電力受益圏であるのか否か。「震災の傷を福島に囲い込み、自分たちには関係ないと思いたい、そんな感情に駆られながらあがいてきた10年だったと思います。ほんの10年ですよ。福島はまだ始まったばかり。復興のイメージすら生まれていない。自分たちの利権やしがらみを捨てて、ただ次代を生きる人々のために何をなすべきかを考えればいい」(本文引用)とはいうものの、市民運動の段階でも考えが次第にぶれ始めている。おそらく「復興」という言葉にも、否定的な反応がありうる。否定するには、そこに生きる人々との向き合い方を、改めて自問する必要がある。いまからでも詳しく学んでしっかり論理性を確保し、次代へつなぐ努力を継続していかないと、市民運動もあだ花で終わる。
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2021年03月10日

敗戦に向けて能面顔が突き進む奇怪な国

1面に「原発汚染水 先送り続く 政府、復興方針で時期示さず」がある。こんなときの政府や東電のやりかたといえば、だいたい相場が決まっている。神妙な顔つきか、能面のような表情か、どちらにしても頭の中はスッキリと爽やかな風が流れ、いくら住民側がイキリ立とうとも「そりゃ聞こえませんわいなあ伝兵衛さん」(←ちと古いか?)の心境でいるものだ。そんな顔つきを脳裏に思い浮かべ「@@@ながら、本文を読む。「東日本大震災から10年を前に、政府は9日、2021年度以降の復興の基本方針を改定し、閣議決定」「改定は19年12月以来。21年度以降の5年間を『第2期復興・創生期間』と位置続け、福島の復興・再生には『引き続き国が前面に立って取り組む』とした。住民が戻らない地域には移住を促す対策などを進める」「処理済み汚染水の対応は『先送りできない課題』としながらも『風評対策も含め、適切なタイミングで結論を出していく』としただけで、具体的な決定の時期は示せなかった」(本文引用)。汚染水問題は昨年2月に経産省の専門家小委員会が、放出基準以下に薄めて海に捨てるのが有力と提言。これを受けて大熊町と双葉町が「早期決定」を要請、昨年9月に誕生したばかりの菅政権が「できるだけ早く決めたい」と応じた。しかし、全国の漁協などが反発し、交渉は難航。2月中旬の福島沖地震で壊れた原子炉格納容器の水位が低下し続けている。減り続けるので仕方なく注水量を増やしたというが、さて、減り続けているって、どこへ流出してるのかワケワカラン。汚染水はまがりなりにもアルプスを通した後の水だが、いま減り続けているのはアルプスを経由せずに、そのまんまどこかへ? よくわからないのである。
と、こんな状況なのに政府は「アンダー・コントロール」なんて大見得を切った以上は、「コントロールできてるんだ。だから五輪をやるんだ」と意味もなくわめき散らし、1面「五輪 海外の一般客断念へ 日本側 IOC、スポンサー枠要望」と、こちらはコロナ禍の混迷に突入する構え。記事を読んでいてわかるのは、日本側が政府、都、組織委で、それにIOCとIPC併せて5者で協議し、「海外一般客ダメ」か「スポンサー枠だけでもなんとかしろ」とか決めるのだと。スポンサーだろうがなんだろうが、コロナはあちらはイイけどこちらはダメみたいな選択はしない。疫学や医療の関係者の意見など介入す余地のない議論をやっている様子。スポンサー関連ってどのくらいの人数になるのかとか、国内の観客はどうなるのかとか、政治枠はどうなるとか、あれこれ考えているとキリがない。これから7月23日のオリンピック開会式まで、福島は徹底的に黙らされる。わずかに残った帰還困難区域が「通り過ぎるのは良いが住んではダメ」で解除されようとしているし、海洋投棄はいまや地元のあきらめを誘う作戦でじわじわ時間稼ぎ、フレコンバッグの中身から土をより分けて農業用土にしようと具体的に実施中。原発損害賠償も時限立法の期限が切れる順番に縮小の構えが覗き、復興のために住民の帰還を促進するとか、そういえば甲状腺検査はどうなった。
ところで月刊誌広告に興味深い表題がある。「走り出したら止まれない『この国の病理』 日本の敗戦『フクシマ』と『コロナ』」「菅総理よ『原発ゼロ』の決断を 再生可能エネルギーで十分やれる」「東京五輪、国民は望むのか」と、表題は勇ましいが、執筆者がなんとなく気になる。ついでに「マルクス『資本論』が人類を救う」があるのが「なんだこれ?」の心境を誘う。さらに30面には「余震『当分続くだろう』 地震調査委 1年間で469回発生も」の記事。政府の地震調査委員会の余震活動評価で、福島沖M7・3も踏まえ、「岩手県沖から千葉県東方沖の広い範囲で『依然として震災前よりも地震が多い状態で、当分続くと考えられる』と注意を呼びかけた。この地域では今月6日までの約1年間に、震度1以上の地震が震災前の約1・5倍にあたる469回発生」(本文引用)という。不気味な動きはしばらく続く模様。それでも「走り出したら止まれない『この国の病理』」はバブル後30年の迷走を経て、敗戦に向かってノッペリ能面ヅラで突き進む。
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2021年03月09日

スティグマ(≒差別)の現実に想う

ブラジルの場合、現状でもまだ危機的な状況に変化の兆しはないらしい。ニューヨークタイムスの記事によると、ボロソナロ大統領は新コロの病態はもとよりワクチンに対しても懐疑的なようで、先週の段階でも580万人程度が接種を受けただけで、積極的な対策は打たれていない。マスクにも否定的で、「子供に有害であり、頭痛と集中力の低下を引き起こしている」(本文和訳)とか。「コロナは風邪」「コロナはただのインフルエンザ」の元祖が大統領として君臨している。記事では中国製やインド製のワクチンに対して懐疑的な記述があり、かなり欧米産ワクチンの宣伝みたいな気もしないではないが、なにしろ人口2億1千万人のブラジルのワクチン供給量はまだ1割にも程遠い状況。そのためか、ブラジルの惨状に恐怖を感じたラテンアメリカの貧困層は、ワラにすがる思いでイベルメクチンに殺到しているとか。家畜用のイベルメクチンまで入手する混乱ぶりで、これではいくら副作用が少ないとはいえ、シロウト判断で副作用を呼び込んでしまうレベルまで服用する危険性も出そうな極限状況。(←これは別の記事から)また、「コロナは大したことない」界隈で人気のスウェーデンでは、感染者は約68万5千人(日本人口換算約820万人)、死者は約1万3千人(同約15万6千人)という厳しい状態。感染者のうち70歳以上の高齢者は6万7百人、残りのほとんどが若者に集中している。単純に言えば、死者の圧倒的多数が高齢者、若者は深刻な後遺症に大きく分かれているということになるのかもしれない。
☆「Brazil’s Covid Crisis Is a Warning to the Whole World, Scientists Say」ニューヨークタイムス3月3日
ひとつの可能性として、以下のようなことが考えうる。以下の記事では「スティグマ」という聞きなれない言葉によって、コロナと別の恐怖が社会に蔓延する可能性を示唆している。「スティグマとは、辞書的にいえば『多数者から押し付けられる否定的な評価』のこと。たとえばHIVの陽性者は、スティグマ化されればされるほど、つまり差別されたり非難されたりするほど、検査や治療に消極的になることが多くの調査によって明らかにされている。つまりスティグマ(≒差別)は、感染症の拡大を促進する。また実際に差別されたり非難されたりしなくても、そうされるだろうと感じるだけで、つまり『スティグマ予感(略)』を持つだけで、検査や治療をためらうようになることも判明している」(本文引用)。「スティグマ予感」によって「すでに多くの人が、新型コロナに罹患している可能性が高いにもかかわらず、PCR検査を受けることを拒否している。彼らはなぜ、検査を拒否するのだろうか? おそらくは、『陽性』という結果を受け取って『コロナ患者』というレッテルを貼られれば、周囲から差別的な扱いを受けることを予感しているからであろう」(本文引用)。コロナに対する恐怖感より、感染した場合の「スティグマ」(差別)を恐れる気持ちが強くなり、PCR検査を避ける可能性が高くなる。その気持ちを納得させるために、コロナそのものを軽く意識するようになる。たとえば感染が判明することで「友人や家族は私に対して怒る」だろうと危惧されるとき、「スティグマ予感」が極度に強くなる。社会環境だけでなく、身内にまで責められ忌避されることを思うと、たしかに心が折れそうになる。悲しいことだが、個人をそこまで切羽詰まらせてしまう社会環境が、未だこの国には根強く存在している。かつてハンセン病が忌避され、患者は近所の者や親戚、さらに身内にまで過酷な仕打ちを受けた歴史がある。ここにきて発生しているのは、同じ「スティグマ(≒差別)」の根っこが、この社会には執拗にあることの明らかな証明なのだと思う。そうして心理的に追い詰められていく人たちがいる。悲しいことだが、それが、いま目の前にある紛う方ない現実。ささやかな家族さえぶち壊そうと迫ってくる、絶対に克服すべき壁なのだ。
☆「“スティグマ”がコロナ収束を遅らせる可能性 人権だけでなく、公衆衛生も脅かされる」朝日論座3月4日
https://webronza.asahi.com/science/articles/2021022800007.html?page=1
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2021年03月08日

「コロナは怖いか怖くないか」まさに狂想曲

7面「コロナ狂騒曲 ワクチン“タブー”大検証!」に「危険な“副反応”と日本発治療薬の放置 『菅首相の命綱は五輪開催だけ。もう何でもあり』(官邸)/接種後、謎の死を遂げたハンク・アーロン、ノルウェー33人の高齢者/世界で注目のノーベル賞・大村智教授『イベルメクチン』は少量で効き、副作用なし/早期承認せず、出荷制限で品薄」と「ワクチン入門 医療者接種レポート 入手のメドが立たず、『医療者と高齢者の同時接種で大混乱』/接種で死亡したら4420万円/今の遅いペースだと『変異株』と『第4波』が先に到来する・・・」の記事が、本日の朝刊でいちばん元気。ハンク・アーロンとノルウェー33人はストレートにワクチンと結びつくのかどうかわからない。本来ならこんな事例が出ないように、たっぷり臨床試験をし、医療者への接種で確認し、一定期間を経て一般に接種開始の手順じゃないかと思う。アーロンと33人の死亡は発症した原因をつかむために、病理用の検体を確保し、適宜綿密に調査する必要がある。「接種で死亡したら4420万円」って、政府の対応でこれだけするか、と思っていると、しっぺ返しがあるかもしれない。「検査したらワクチンのせいじゃありませんでした」なんて判断をするのが政府だからなあ。判断に迷う?!
「コロナはただのインフル」「ただの風邪」なんて人たちはどう考えるんだろう。「ワクチンは殺人兵器」とか「ビル・ゲイツの世界人口半減計画」なんてトンデモ論の人はごく少数だろう。それでも、PCR検査を含めてあらゆるものを疑惑の対象にする傾向がとても気になる。大都市部ではいざ知らず、のどかな田園地帯ではめったなことでコロナ蔓延は起こらないだろう。だから、ワクチン不要、PCRいらん、2類から5類へ、などと声高に主張してもどうってことないと思うが、大都市部ではそうはいくまい。声高に主張し、感染したら密かに受診して治療するんだろうか。致命的になりにくい若者はそれで済む。高齢者が同様に主張して感染したらどうすんだろう。コロナ専用病棟を拒否し、インフル同等の治療でいいと叫び、エクモなんかを否定するのかな。いさぎよいなあ。また、PCR検査についてブログ主は、いくら読んでもきちんと理解できない。頭の中に遺伝子のイメージを浮かべ、プライマーをくっつけ、新コロ特有の遺伝子配列が形成されるかどうか確認する? しかしどんな反応があり、全体はどんな動きになるのかイメージが浮かばない。反応全体がアニメになって浮かばない。この部分は理屈で理解できるものではなく直感の世界のことなので困る。そこまで突っ込まないで納得できる人の脳内イメージはどうなっているんだろう。わからんなあ。
「イベルメクチン」が週刊誌で散見されるようになってきた。「少量で効き、副作用なし/早期承認せず、出荷制限で品薄」とある。すごくいいものに思え、個人輸入などと焦る人もいるようだ。しかし以下の記事で「臨床研究のデータがきちんと示され、効果と安全性のバランスを見極めることが重要だ。特に安全性が分からなければ現場の医師が使うのは難しいだろう。ルールを守った開発が必要だ」(本文引用)とあるように、シロウトが性急に飛びつくと、何にしてもロクなことはない。「少量で効き」の「少量」とはどのくらいなのか。「副作用」はほんとうにないのか。薬というものはけっきょく、医者の判断が必要なもの。期待できる薬と思うが故に、きちんと臨床研究されることをのぞむ。
☆「抗寄生虫薬がウイルス感染症に効く?進むイベルメクチンの臨床計画」ニュースイッチ2020年6月16日
https://newswitch.jp/p/22632
「東京都医師会の尾崎治夫会長は9日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、主に自宅療養者の重症化を防ぐ狙いで薬剤の緊急使用を提言した。海外で重症化を防ぐ効果が示されているとして、抗寄生虫薬『イベルメクチン』などをコロナ感染者らに投与すべきだと強調した」「副作用が少ない。かかりつけ医のレベルで治療ができるよう、国に検討してほしい」(本文引用)
☆「東京都医師会、イベルメクチン投与を提言 重症化予防で」日本経済新聞2021年2月9日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB25AAL0V20C21A1000000/
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2021年03月07日

「脱炭素実質ゼロ」の思惑入り乱れるなかで

2面「脱炭素の裏 原発復権画策」「再エネ掲げ新増設も芽残す エネルギー基本計画改定へ経産省」「原発政策うやむやの10年」「市民交えた討議必要 専門家」。かつて原子力は温室効果ガス削減の切り札として「原発ルネサンス」と、我が世の春を謳歌していた。世界がひっくり返ったのは福島第一原発事故による。それまで温暖化人為説に反対する人たちは「原発ルネサンス」に反発して、人為説を攻撃していた。原発を推進するための理屈づけとして人為説が大いに利用されていた面があったからだろう。そんななか、寒冷化説ではさまざまな仮説が提唱され、興味深い考え方もあったが、原発事故で世界は仰天し、「原発ルネサンス」は急速に衰えた。急先鋒に立ったのはドイツで、緑の党が躍進し、政治の表舞台でドイツの原子力政策を、温暖化防止の側面から大転換させることに成功。時代が大転換した。ホッケースティックが指摘されたのは04年。クライメート事件が騒がれたのは09年。いまでも人為説詐欺を主張する側はこの辺りを根拠にする。しかしブログ主としては、さまざまな反論があるとしても、敵失を探してそれですべてとするのは、根拠が薄弱ではないかと見ている。自分たちの主張の根拠が示されるべきことを理解しておらず、足を引っ張れば正当性を維持できるわけもない。ブログ主自身が地球寒冷化説に傾斜したのは2007年頃だった。まだブログを書いていなかったので、頭の隅に置いただけだったが、ブログを始めてかなり早い時期に、「全球凍結と氷河期」を書き、寒冷化説へのシンパシーを表明しようとして資料集めに勤しんだ。そしてふと立ち止まってしまった。寒冷化説は温暖化人為説とほぼ同じくらい論証が弱いと気付いたためだ。そこで「全球凍結と氷河期1」を書いて次は中止。資料を集めて数年後に「2〜6」を書いた。そこには、寒冷化説は科学的論証をあげ足取りで展開せず、まっとうにやるべきだと書いた。一方、温暖化人為説にも同じような危惧を感じる一方、政治的にそれを利用して脱原発へ舵を切れるならいいじゃないか、の心境でいる。どちらが正しいかなど、現状では判定不能。原子力を乗り越えるならどんどんヤレ。望ましい方向へ向くなら足を引っ張ることはない。邪魔すればするほど「原発ルネサンス」回帰への流れに手を貸すことになる。陰謀論なんてそんなふうにしか現実に関われないってことは、トランプ政治とコロナで立証されたではないか・・・。
パリ協定を日本が意図的にネグレクトしたためにオブザーバー参加となった2016年11月COP22(マラケシュ会議)以降、ブログ主は興味を失って情報を追いかけていなかった。そこへスガ氏が突然、2050年までに温室効果ガスの排出量ゼロを表明。にわかに原発界隈が賑やかになった。おかげで調べ直し作業に新しい課題が積み上がって現在困惑中なのだ。2面は経産省が主導する裏政治の動きが鮮明に見えて参考になる。昨秋の首相の温室効果ガス実質ゼロ発言にあわせ、エネルギー基本計画の改定を検討する経産省の審議会が、原発復権を求める大合唱の場となった。震災10年の節目に原発政策を立て直すとの目的意識が働き、政府の目標として掲げられている、30年度の電源比率:原発20〜22%、再エネ22〜24%を、スガ氏の実質ゼロに合わせてどう変えるか、が議論の中心とか。経産省幹部は「再エネの拡大は、欧州などに比べて地理的な条件の悪い日本では限界がある。目いっぱいやっても、50〜60%すら厳しいとなれば、原発が欠かせないという結論になる」(本文引用)と考えている。なるほどこの底意があるから、太陽光パネルの重金属データをデタラメだらけにする離れ業もやるわけだ。2015年に30年度の電源構成で原発の電源比率を20〜22%としたのには、「新増設の明記はずっと官邸に許してもらえなかった」「既存原発が30基ほど動けば、新増設なしでも達成できるが実現は相当難しく、『将来、代替策として新増設につながる可能性がある数字だった』」「反発が強い新増設を正面から議論するより、将来の原発維持さえ担保できれば、新増設の芽が残せる」(本文引用)と、有象無象の思惑が乱れるなか、再エネ反対の動きは経産省の思惑に引きずられ、いまだに気づかないままでいる。不勉強のなせるワザ!
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2021年03月06日

失敗したらとんでもないことになる可能性

緊急事態宣言が2週間、21日まで再延長される。延長が必要なのはわかるが、なぜ2週間か。あんまり理由はなさそうだ。2面「2週間 見えぬ打開策」の中身出し「苦杯続きの政権、解除ハードル高く」には、参院予算委で首相が心を込めて力説した言葉が、冒頭に載っている。「もう二度と再び宣言(しない)、リバウンド(感染再拡大)を何としても防ぐ。そういう思いのなかで決定した。全力全霊をあげて取り組んで参りたい」(本文引用)。うーん力強い・・・かなあ? 21日より先へは決して延長しない。なんで? 25日には聖火リレーが始まる。と思って誌面を探しても、その重要な日程が見当たらない。他で一生懸命調べると、聖火リレーは3月25日開始、7月23日に東京着、開会式へ感動のなだれこみ。そうか、3月25日以降に宣言の解除では、7月23日が後ろへずれてしまう。そりゃ困る。というわけで、2週間しか延長できないんだ。日程を変更できない以上、なにがなんでも2週間で解除しないとすべてがパア。「だが、今回政府が打ち出した対策は、感染源を特定する調査の徹底や保健所の体制強化などこれまでの施策の延長線上にあり、目新しさに乏しい。再延長の理由とした病床の利用率については、コロナ患者を受け入れる病院への補助金はすでに増額済み」「分科会のメンバーは『下げ止まりの原因が見えない。打開策も明確にいえない』と表情を曇らせる」「官邸幹部は『改善した数値をさらに下げることに加え、専門家から再拡大しないように求められる。ハードルは高い』と話す」「自民党ベテランは『今と同じ対策では感染状況を改善させるのは難しい。ただ、改善しないまま解除すればすぐにリバウンドする』と言い、首相は厳しい状況に置かれたとみる」(本文引用)。昨年9月だったか、持病を理由にそそくさと逃げ出したあの人は、機を見るに敏であったということか。「こりゃまずい、しばらく鳴りを潜めておいて、ほとぼりが冷めたらまた返り咲くのがいいかもね」などと考えたとしたら、ブレーンが老獪なんだろう。本人がそのように考えそのように実行したとしたら、ズル賢さだけはいっちょまえ以上と認めざるを得ない。しかし、それでいけるかな。平時に危機感を煽るのはうまかったが、危機の時に安全安心を装うのは、実はかなり難しい。長年月かけて積み重ねてきた悪政のツケが次の政権にズシッとのしかかってくるはず。「悪夢の民主党政権時代」なんてフレーズは通用しなくなっているからね。
10面「経済気象台」は「インフレがやってくる?」。「日本経済が世界に先駆けてデフレに陥ってから20年以上経った。今では金融市場で働く多くの人がインフレを経験したことがない」「日本の中央銀行は決して来なかっインフレを警戒して不況期にも金融緩和を抑制」「その反動が2013年のアベノミクスの異次元金融緩和」「異次元なクァですら消費増税などに妨げられ、結局ターゲットの『2%インフレ』を達成できていない。一方で、効率のインフレは日本にとり悪夢だ。今のまま低成長で財政赤字が続く中、インフレが起きたらどうなるか」「このところ世界の債券市場で金利が上昇しており、これはインフレの予兆との見方がある」(本文引用)以下、ずらずらと世界のインフレ要因が並んで、株式市場の買い材料だったワクチン成功や緊急経済対策がインフレ懸念と金利上昇によって売り材料になろうとしているとか。当面は、「債券市場の金利の動きから目が離せない」(本文引用)とあり、株だ債券だとややこしいことは詳しくないブログ主だが、コロナと五輪のおしくらまんじゅうでにっちもさっちもいかなくなりつつある日本は、こんな世界情勢のど真ん中で、いよいよ目も当てられないような凋落の地獄に飛び込んでいくようだ。まさにあの人が語ったことの裏返し「悪夢の自民党政権時代」と歴史に刻まれる事態が、近未来に見えてきたような気がしてならない。
本日は用事があるので推敲なし。あとで気になったら読み直しする予定。
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2021年03月05日

兵を語る準備をして敗軍の将となる

31面に「島根知事が五輪に異議 広がる反響」がある。「新型コロナ対策が不十分だとして、島根県の丸山達也知事が東京五輪の聖火リレー中止を検討すると表明し、2月下旬に上京して政府などに説明して回った。五輪開催にも反対だという。感染者が少ない島根がなぜ東京の五輪に異議を唱えるのか」「東京では冷淡な対応も受けた。丸山知事はコロナ担当の西村康稔経済再生相らへの面会を希望したが、省庁で会えたのは副大臣や担当課長ら」。(知事は)「『五輪開催に反対せざるを得ず、プレイベントの聖火リレーにも財源や人員を充てられない』(略)東京の感染対策が不十分で、五輪をやれば感染が再拡大する。また緊急事態宣言が出れば、疲弊している島根の経済にも深刻な打撃を及ぼす。島根のような宣言外の地域に国からの給付金の支援がないのは不公平ーーといった論法だ」(本文引用)。地方はバブル崩壊より厳しく深刻な不景気に直面している。コロナそのものが原因というより政府のコロナ対策が、いつものトリクルダウン期待に偏っており、きめ細かな対応になっていない。資本主義社会とはいえ、こんなときには意図して計画的に経済運営を試みる必要がある。大きなところを潤せばトリクルダウンで恩恵が下へ染み渡る、などの幻想で人心を操ろうとしても、世界に急拡大した疫病下で、そんな呑気なことをしてはいられない。知事の腹の底には、五輪なんかに金を使うくらいなら潔く中止し、その金をコロナ対策に使うべきだという思いがあるんじゃないか。ズルズルと引っ張っていって、どうにもこうにも止めざるを得なくなってから止めても、損害は拡大するばかり。いまとなっては『できるだけ早く辞めて損失を少なくしておく』のが最適解というしかない。「27日の全国知事会の会議では、岩手や秋田、滋賀、嵯峨野知事らも飲食業の窮状を訴え、知事会は実効性のある経済雇用対策を公平に講じるよう求めた」。(県幹部は)「知事は本気だ。具体的な改善が示されなければ、100%中止するつもりだろう」(自民党系会派会長は)「いわば国民の総意として開く聖火リレーを島根県だけが中止し、ぽっかりと穴をあけることができるのか」(組織委幹部は)「政府や都への不満は理解するが、これでは聖火リレーが人質にとられたようなものだ」(本文引用)。「聖火リレーが国民の総意」か疑問だし、これに盾突くのは民主主義の大切な権利。知事は国や都の出方待ち。「国威発揚」を錦の御旗に掲げて推し進めようなんて時代おくれの圧力には負けないでほしい。
3面に「延長2週間 見えぬ根拠 首相周辺『1週間は短い』」「送別会・桜・・・『1カ月必要』」がある。首相が2週間の宣言延長を記者団にぽろっと漏らしたのは3日。今日、延長を正式決定する。昨日の参院予算委で根拠を問われ「もう一度2週間程度、国民に協力いただければ終息に向かうのではないかと思った」「4都県の知事から『状況を聞き、専門家にも様子を伺っている』とも語ったが、(略)尾身会長とは『話していない』とした」(尾身会長は同委員会で)「基本的には適切だと思う」(これに対して首相は)「『大変心強い』と語ったが、根拠を明確に示すことはなかった」(本文引用)。要するに根拠などない。官邸幹部によると、3日の関係閣僚会議では、1カ月案も出たがそれでは国民の心が折れるなどとあり、また逆に1週間では弱すぎるという感覚的なもので決めたようだ。最終的には小池都知事が2週間としているのを聞き及んで便乗。聖火リレーが25日にスタートすることから、それ以前に終わらせる日程を考えたら2週間が適当と決まったらしい。新聞には疫学的な考慮はどこにも書いてない。まるでコロナが政府の日程に従って動く、という前提に立っているようだ。積極的疫学調査を軽視し、PCR検査を縮小し、みせかけの終息に自ら踊り、ワクチンを全国民に接種できなくても変異ウイルスを膝下に押さえつけたつもりになり、懸命にやってる感を出せればそれでよし。もちろん疲弊する国民生活など眼中になく、全国的な医療システムを構築するなど、めんどうなことはいっさい行わず・・・挙げればキリのない無能ぶりを、中身抜きの「大決断」でやり通す。まさに大日本帝国の末期。「敗軍の将、兵を語る」の図がみえてくる。
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2021年03月04日

スッタモンダは五輪中止ですべて解決

1面トップ「緊急事態『2週間延長』首相表明、病床逼迫挙げ 首都圏4都県」。いちおう、まだ専門家らの意見を聞くという体裁をとっているが、いまの状況で分科会の専門家はリバウンドを警戒しているし、日本医師会も「延長」「第4波」について言及。都や千葉県などまで温度差はあれ危機感を募らせている状況。今朝の報道では、専門家が「変異株」へ置き換わっていく可能性を示唆している。2面「『4都府県延長』突然の転換 首相、解除のリスクを警戒 小池都知事らから慎重論」「感染者の減り方が鈍化ーー『原因不明』対策手詰まり」では、直前まで解除に前向きだったスガ氏が、最終的に自分が判断すると断言。都は積極的疫学調査を再開する意向を示し、全国では変異株のPCR検査がはじまり、少しずつ実態が明らかになりつつある。これまで変異株の調査はほとんどやられてこなかったから、潜在的な蔓延をまったく把握できていない。ジョンズ・ホプキンス大学の集計を見ると、PCR検査が大幅減となり、積極的疫学検査を縮小しているにも関わらず感染者数は望むように減少していかずに、せいぜい横ばいで推移する不思議。第3波に重なってまさかの第4波が進行していないか気になる。2週間延長するとして、やるべきことはいろいろあるはず。とりあえず医療体制を立て直すこと。国立病院機構に属する病院は全国に143、地域医療推進機構は57あるという。それらにコロナ専用の救急体制を確立し、地域ごとの緊急医療システムを民間病院と連携して整備しておくことが、まず必要ではないか。医療体制再構築→病床拡大→検査体制拡充が早急に進められないと、第4波は食い止められない。現状はワクチンが最後の望みの綱となっているが、残念ながらこれは五輪に絶対間に合わない。対策がワクチンだけでは夏はもちろん冬の感染拡大も無理というべきではないか。それを検査縮小でごまかそうとしても、逆効果にしかならない。夏の第4波、冬の第5波は不可避の状況になる。政治判断による2週間延長の中身が問われる一方、政府関係者は「首相と小池知事で、責任を押し付け合うゲームになっている」(本文引用)とぼやく。
ぼやいてる場合じゃない。全国の医療体制を再構築しておけば、第4波が来ても医療崩壊を招かずにやり過ごせる。PCR検査を縮小しようとか、2類を5類にしたら病床も逼迫しないとか、妙なことを言い張るヤカラもいなくなる。そして五輪に執着するのを止めれば、時間をかけて脱コロナに到れる道筋が開けるはず。あっちこっち、いたずらに意地を張りすぎるのが元凶というべきだろう。3面「五輪海外客の可否 思惑交錯」「強まる『受け入れ困難』論」「官邸、本音は判断先送り」の記事が<意地の張りすぎ>の根っこにあるのは明らか。3月3日にあった5者のトップ協議で、観客の受け入れについて議論されたとか。(マルカワ五輪相は)「変異株の影響など、この先の状況は非常に予測が困難だが、3月中に外国からの観客について判断することになった」。(先月の国、都、組織委、IOCの事務レベル会議では)「海外客の受け入れを見送る案に異論は出なかったという」(チケット払い戻しは)「3月までに方針が決まらないと間に合わない」「大会を(略)訪日外国客回復のきっかけにしたい菅首相が諦められるかだ」。(首相周辺は)「政府や組織委内などに消極的な考えもあるが、決定はまだ。遅くとも4月、というスケジュール感で見ている」(本文引用)
そんななか、4面に小記事「接種1回『考えてない』」がある。自民党のワクチン対策プロジェクトチームの「事務局長は3日、接種の回数について『最初から2回が前提だ』と述べた」(本文引用)。先月22日には複数のPT出席者から1回だけの接種の検討を求める声が上がり、自民党政調会長は、場合によったら政府に申し入れ、接種1回も検討対象になる可能性を示していた。それを厚労相が否定、党内からも懐疑的な声があり、3日の事務局長の発言になったとか。ふーん、党内も揺れてるんだ。ということは、万止むを得ず「やっぱ、1回にしちゃおう!」みたいなこともありうるかもね。
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2021年03月03日

変異種から第4波へそして五輪へ

3面「緊急事態宣言延長か解除か 首都圏知事ら懐疑的な見方 迫る五輪 首相『私自身が判断』」を読んでいると、違和感が果てしなく広がる。国も地方も「ステージなんとか」という線引き基準に依存しつつ、でも胸騒ぎがして仕方ないといった調子で対応している。先に解除した府県は大阪府を先頭に、迫り来る不安を追い払って安心安全を根拠もなく振りまいている。東京都はここで解除に走ってリバウンドなんかあったら自分の責任にさせられると判断したか、急に積極的疫学調査を再開しようと言い出す。「それもいいけど、遅すぎる」という声が湧き上がるのは当然で、奥に見えてくるのは、五輪判断はだれがどうやるのか、ということと感じるのはブログ主ばかりではないだろう。先行解除した兵庫県神戸市がコロナ変異株を調べたところ「英国型が感染者全体に占める割合は、1月29日〜2月4日が4・6%、2月5〜11日は10・5%、2月12〜18日は15・2%と増えていることが分かった」(本文引用)という。都も疫学調査と変異株の調査を開始すべきだろう。
☆「首都圏“宣言”解除に暗雲 都が積極的調査で陽性掘り起こし」日刊ゲンダイ2月28日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/285763
☆「コロナ変異株、2月中旬は感染者の15% 神戸市調査」朝日新聞デジタル3月1日
https://www.asahi.com/articles/ASP316VF5P31PIHB02F.html
8面に目立たない記事で「世界の感染者7週間ぶり増 テドロス氏、気の緩み指摘」がある。「米州や欧州、東南アジア、東地中海の4地域で増加する一方、アフリカと西太平洋では増加していない。(略)増加の原因として、公衆衛生対策の緩和や変異ウイルスの広がり、人々が気を緩めていることなどを原因として挙げ、『ワクチンは命を救うのに役立つだろうが、各国がワクチンだけに頼っていては間違いを犯してしまう。基本的な公衆衛生対策は対応の基礎であり続ける』」(本文引用)とした。ランセットという確立された信頼ある医学雑誌も、新型コロナが将来的にどうなっていくかシナリオを示し、警告している。ワクチン狂想曲への警告については3月1日当ブログ「本日は2つブログを書きたくなったので」でも書いたが、本日8面には「抗マラリア薬『コロナ予防に使わないで』WHO治験を分析」の記事もある。WHOは「抗マラリア薬『ヒドロキシクロロキン』について新型コロナウイルスを防ぐ目的では使わないことを『強く勧告する』と発表」「入院や死亡を減らす効果がないことが『高い確実性』」「感染自体を防ぐ効果がないことも『中程度の確実性』をもって確認」(本文引用)したとある。狂想曲極まれりか!
☆「Future scenarios for the COVID-19 pandemic」THE LANCET:2021年2月16日
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(21)00424-4/fulltext
関連でイベルメクチンはどうか気になって、苦手な横文字をいくつか調べてみた。まずネイチャーの記事は、2020年10月20日の段階でラテンアメリカ諸国の庶民に新型コロナへの不安が急拡大し、どこでも簡単に手に入るイベルメクチンをシロウト判断で服用する例が増え、本当に薬効があるかどうかを調べようにも調べられない状態になっているとある。そのため、彼の地の研究者が治験確保のために小規模な臨床試験を実施できたに過ぎず、確実な薬効を調べられないという。ワクチンは金持ち国が独占してなかなか入手できず、ラテンアメリカの庶民は必死の思いでイベルメクチンに望みを託している。それが逆に薬効そのものを見えなくし、服用の仕方もわからない状況になっているとある。世界は狂乱している。日本だけ悲劇から遠いわけではない。米国立衛生研究所の報告もワクチン争奪戦下で繰り広げられる悲劇に警鐘を鳴らしている。
☆「Latin America’s embrace of an unproven COVID treatment is hindering drug trials」nature2020年10月20日
https://www.nature.com/articles/d41586-020-02958-2
☆「NIH「COVID-19 Treatment Guidelines」アメリカ国立衛生研究所2月11日
https://www.covid19treatmentguidelines.nih.gov/antiviral-therapy/ivermectin/
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2021年03月02日

政治の堕落を克服する具体的行程表の模索

29面の週刊誌広告で始まる今日の我が家購読紙、じゃなくてブログ記事。新聞に芯が足りないので広告が目立つ。見出しは「長男の総務省接待、ワクチン供給遅れ・・・もう任せられない! 『無敵の男』が仕掛ける 菅政権を倒す鍵は共産党 菅首相は官房長官在任中、領収書不要の官房機密費を86億円も使い倒す。1日あたり307万円、菅政権もすでに5億円突破と『赤旗砲』/『桜を見る会』などスクープ連発を支えるのは全国の“地方議員情報網”/次の衆院選で野党共闘すれば、小選挙区42議席増/中村喜四郎が激白『共産党は変わるべきだ』」という調子。「エラく持ち上げてるけど、なぜ?」と思うけれど、まあ、深く考えないでおこう。立民の枝野代表が「原発を終わらせるのはそう簡単じゃない」と発言して、ネットで批判されている。これに共産党はどんな反応をしているんだろう。枝野氏の頭の中にあるのは、廃炉の全行程らしいとは誰でもわかる。原発を全面停止させて、使用済み核燃料を取り出すまでだって時間がかかる。取り出した核燃料を長い時間かけて冷まし、その後、乾式貯蔵にまで持ち込み、最終的にどこかで長期保存するまでの工程も簡単じゃない。国民的総討論が必要になるが、事故から10年、冷え込んだのは燃料棒じゃなく運動の方ではなかったか。日本経済を原発に頼らない産業構造に転換するにはどうしらたいいか、これも抵抗が大きく簡単じゃないのは自明だ。「政権をとったらすぐ廃炉」なんてわけにはいかないのはどこから考えても明らか。こういったことの全体像を、国民総討論で推し進め、まとめ上げる努力なしに、「即廃棄じゃないからダメ!」みたいな主張をするのは、かつての学生運動が陥った過激路線を、ゲバ棒は持たないが口の過激さだけ継承したからじゃないか、と思ったりして。地方の草の根から考える「脱原発全行程表」を積み上げる努力があったっていいじゃないか。いや、あるべきじゃないか。そんな思いに駆られる。そこを「難しすぎる」などと逃げるようでは、運動もしなびたものよ。陰謀論なんかに持っていかれるのも無理はない。「カギは共産党」というのは本当だと思う。全ての課題に、どう進めるかの綿密な行程が問われる。そんな瞬間にこそ国民的な総討論を喚起し、立民を後押しし、闘う前面に押し出していけば、おのずと「カギは共産党」になると思うけれど、社会党と共闘しながらその票を食っていった過去と同じことをするなら、立民は自壊し、共産党は孤立して残るといった構図が再現されるだけじゃないかと思えてならない。
本日の紙面は、この記事の他にあんまり目立つものがない。1面トップの「山田内閣広報官が辞職 7万円接待『体調不良』で一転 首相『やむを得ぬ』」は、なんとも煮え切らない記事。記事中に鶏卵疑惑で業者から500万円の賄賂を受け取り、在宅起訴された吉川元農水相がちらっと出てくるが、国家公務員は辞職し、国会議員は自民党から離党で済ませるその厚顔破廉恥についての言及が少ない。アベ政治約8年、数々の事件で何人起訴され、何人離党し、何人辞職したか。周辺の悲惨な出来事も含めて一覧表を作り、記事にしてほしいものだ。自民党は長年月かけてここまで堕落してきた。それを追いかけるように官僚が堕落していく。堕落が堕落を呼び、最後にまともな者たちがいなくなる。さっきの話に戻ると、野党や市民運動まで一緒に質を落としていっちゃまずいでしょ。地道な行程表を積み上げ、具体的な政策を練り上げる作業があってはじめて、自民党や官僚の堕落を克服する新しい波を生み出すことができるのではないか。今そんな時期に差し掛かっているんじゃないか。関東圏と関西圏を並べてみると、運動に微妙な差があるように思えてならない。関西圏には一定のまとまった動きがあり、人が集まれる場所があるように感じるが、関東圏にはそれがあまりに弱いような気がする。細くても持続し、積み上げる根っこが欲しいものだとつくづく思う。地方なら地方らしくそこに見合った具体的で持続的な行程表を練り上げる力。稚拙でもいい、次の世代がそれを元にさらに練り上げていく。そんな持続性が求められている。権力者とその周辺の堕落を批判する決定打は、具体的な行程表だ。こんなことはずいぶん前にも言っていた記憶があるんだけどなあ。
posted by ガンコジージ at 10:36| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする