2021年03月01日

コロナの最先端でなにがわかってきたか

4面の月刊誌広告が少し変な動きを示している。国際政治枠の表題が横揺れ中。今回のはちょい大きめの揺れだ。「醜い欧州の『ワクチン騒動』」では、その騒動に手を突っ込んで「おれにもよこせ〜」と駄々をこねている日本の姿が見えない。でも、国内に移るといつもの元気が出てくるのが救いだ。一瓶で6回接種できる国産注射器があるのに「5回しかできないなんて、どういうこと?」とブログ主は思っていた。そこで「やはり元凶がいたんだね」と納得した記事は、「ワクチン『注射器問題』混乱の元凶」。電力市場が大混乱のいま「卸電力取引所『狂乱相場』の全内幕 『停電危機』でぼろ儲けした輩たち」と「電気料金『値上がり』は今後も続く 国民に痛苦を強いる経産省」は、言い訳を振りまく官制評論家が「新電力はつぶれるべくしてつぶれる」などと書きまくっているが、その背景に大手電力会社の独占体制を維持しようと必死に画策する経産省の姿を彷彿とさせる。その先にある近未来を示すのが「『インフレ』その時何が起きるか 金利上昇に必要な『備え』」の記事。気をつけろと警告を発してくれている。コロナ関連では「『強欲ファイザー』にカモられた日本 ワクチン購入で隠された事実」「『変異ウイルス』に無防備の日本 『第4波』は複雑で難解に」に興味が湧く。でも、なぜか今回の月刊誌は揺れているような気がしてならない。「元気出せよ〜!」と勝手なエールを送るブログ主だった。
15面「科学の扉」の「コロナ変異 世界で追跡」は貴重な記事。「2020年4月、米国のチームによる、専門家の査読を受ける前の論文が公開され、研究者の注目を集めた。新型コロナウイルスの遺伝情報に生じたたった一つの変異がウイルスの感染力を強め、世界的な感染拡大の『主流』になっている。論文はその可能性を示唆していた。その後の数ヶ月で、中国・武漢で初めて確認されたウイルスはほぼ検出されなくなり、この変異を持つウイルスが取って代わった。変異は『D614G』と呼ばれ、日本で感染が続くウイルスに受け継がれている」「特徴的な変異を目印にすると、世界中の新型コロナを『クレード』(分岐群)と呼ばれるグループに分類できる」「国際的な研究プロジェクトは2月末時点で12に分けており、『家系図』を描くこともできる」(本文引用)。武漢で検出された「19A」以降、「20A」からはD614G変異を持って世界中に広がったとあるが、このあたりのことは、現状の世界的なコロナ研究の最前線では共通の認識になっている。日本の第1波では、アベ氏が胸を張って「日本モデル」と自賛していた段階で、武漢型はほぼD614G型に取って代わられていた。アベ的緊急事態宣言発令の判断は、ちょうどその境目で終息を迎えたのであり、中途半端な判断で解除、その後に気が緩んでGoToなんて始めたがゆえに、D614G型の蔓延を許してしまったということになる。別に「日本モデル」なんて胸を張る根拠などなかった。この時期すでに、臨床医学と基礎医学の最先端では、武漢型衰退と変異種の到来が指摘されていた。そして次の変異株である「N501Y」の脅威も認知されていた。
その後、世界中で変異ウイルスが検出され、警戒が強まっている。この間およそ1年。世界はまだ危機の真っ只中にある。日本が変異株の検査を強化するとしたのはつい先頃のこと。それ自体が遅きに失しているかもしれない。とはいえ「N501Y」を検査できるPCR法も国立感染症研究所で開発され、対応は進んでいる。「十数年前にできたウイルスの遺伝情報を世界で共有する枠組み」がわずか1年で「60万を越す新型コロナの全遺伝情報」につながっている。ここまで進んでいる研究の現状から見えてくるのは、時代遅れの理屈でコロナ研究を批判しているマッドサイエンティストたちのことで、彼らは、おそらくこの十数年の進歩に追随できなかった人たちなのだろう。そんなのに引っ掻き回されるなかれ。混乱に拍車をかける愚を犯すことになるがゆえに。
☆「感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の新規変異株について(第5報)」国立感染症研究所1月25日
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000731944.pdf
posted by ガンコジージ at 10:36| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

本日は2つブログを書きたくなったので

1面「天声人語」はコロナの後遺症について書く。「天声人語」の筆者に友人が、新型コロナ回復から8カ月にして残る後遺症の顛末を知らせてきた。「目を閉じて食べると、ピザかパスタかパンかわからない」「コーヒーはガソリン、肉は金属のような味」「排泄物は良い香り」「水道水は臭くてシャワーを浴びるのが嫌になる」(これを受けて筆者は)「英国などではコロナ後遺症のうち、若者や女性に目立つ傾向が報告されている。日本でも厚生労働省の研究班が調査を始めたが、原因や実態がはっきりしないのがもどかしい。呼吸困難や脱毛などと比べ、これくらいならと我慢している人はいないか」(本文引用)という。ブログ主の身近に、「PCRを減らせ」とか「2類から5類に下げるべき」などとおっしゃる方たちがいる。主張の骨子は、大げさにするから医療逼迫が起きるのであって、新型コロナは大した病気じゃない、だからそんなに大げさにしなくてもいい、無症状感染者なんて論外、というものらしい。それを受けてかどうか、厚労省は積極的疫学調査を減らし、プール法の実施にかこつけてPCR検査のサイクルを減らすように指導し、検査の縮小をじわじわとやりつつある。妙な人士たちの応援と重なって寒さが緩み、季節が春へと向かい始めていることもあって、厚労省の巧みな検査縮小策は功を奏したかに見える。「天声人語」の記事に戻ると、妙な主張をする人たちはガソリン臭のするコーヒーとか、金属味の肉とか、排泄物は良い香りなんて話は眉唾とか陰謀とか思うのかな。近頃つくづく思う。コロナに限らないが、信用できる情報は刻一刻変わる状況に合わせて新しい客観的科学的な知見を与えてくれる情報であり、曖昧なものをすこしずつ明らかにしていけるなら、たとえ不完全な情報であっても、じっくり吟味しながら真実へ近づく手段として付き合っていける。その逆に、最初に与えられた情報に曖昧さがあってもそれに従い、状況の変化にも動じずにすがりつく立場は、拒否したい。なぜなら、変化しない状況はありえないからだ。科学の進歩は概ねそんなもののはず。最高の研究者でも第1線の研究から遠ざかって1年したら、すでに浦島太郎。コロナについては、特にその感が強い。10年、20年の停滞は、研究者をしてマッドサイエンティストに落としてしまうことを自覚しておきたい。古いことしか言わない研究者は、彼らが第1線の研究者たちとのパイプを失っていることを意味し、信用できない。
3面に「ワクチン 途上国供給へ一歩 『コバックス』開始 公平な分配に課題 145カ国割り当て まずガーナ」「必要数足りぬ◾︎不正接種に懸念」がある。金持ち国同士の醜いワクチン争奪戦と貧しい国の金持ちや権力者によるワクチン不正がすさまじくなっている。さまざまな不公平が完全に野放し状態で、知人優先のVIP向け予防接種などは「ワクチンゲート」と呼ばれているとか。まだ接種対象でない富裕層や有力者の割り込みや、空の注射器で接種のフリだけするとか、保存期間が短くて不安定なワクチンが転売されるとか、大丈夫かね。貧者の特効薬と期待されたイベルメクチンなども、個人的に調べたら、なかなかワクチンの恩恵に与れない一般庶民のあいだで奪い合いになり、入手したのはいいが、治験が足りず適正な服用量がわからないまま好き勝手に服用する状態。家畜用のイベルメクチンにまで手を出し、いくら副作用が少ない薬であっても、好しからぬ影響がが出てくるんじゃないかと、誰しも疑う状態。さしものWHOも警告を出したい気分になってきてる現状じゃないか。世界のことだと達観していられない。日本でも個人で輸入して適正な処方なしに服用する動きがあるらしいとどこかで聞いた。薬に限らず、ほとんどのものが限界を超えないように向き合わないと、とんでもないことになる。気をつけよう。調子が悪くなっても知らないよ。コロナを軽視するのと同じように、コロナをまるごと恐怖で受け止めないほうがいい。きちんと知識を集め、よく知って、よく判断し、心を落ち着けて、適度に怖がって向き合うことが、いまとても大切だと思う。
posted by ガンコジージ at 00:20| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする