2010年08月09日

「トーラーの名において」 6/6

まとめきれなかった個々の記述で重要と思われるいくつかについて、該当する頁から抜粋しておく。

☆シオニストの3原則
「シオニストと反ユダヤ主義者が、(1)ユダヤ人は宗教集団ではなく、他から明確に区分される一個の民族である(2)ユダヤ人はその受け入れ国に統合されることは決してないであろう(3)ユダヤ人問題の唯一の解決方法は、彼らが現在住まっている国から立ち去ることである、という3つの原則において見解を一致させていることが浮き彫りにされた。(155頁)」

☆トーラーの教え
「われらが聖なるトーラーは、われわれが、メシアが到来するまで流謫の境遇を生き、政治に対していかなる関心も寄せてはならないと教えている。(中略)われわれの望みは、もっぱら創造主の戒律に従って生きることのみである。そして、われわれが<聖地>に住むことの利とみなしているのは、もっぱらこの土地の聖性に身を浸し、そこでしか実行できない戒律を順守しながら暮らすことなのである。(162頁)」

☆ショアー(ホロコースト)の濫用
「イスラエル国によるショアーの利用形態はさまざまである。まずもって、ここ数十年のあいだ、ショアーはイスラエルの外交にとっての強力な道具であり続けてきた。それは、600万人の犠牲者の集団的相続人として提示された国家に対する批判を押し殺し、逆に共感のみを募らせる効果を果たしてきたのである。しかし、いま、この使用法も効力を失いつつあるように見える。ヨーロッパにおいて、戦争を体験した世代が権力の座からほとんど姿を消した今、一部には、イスラエル国がショアーというこの強力なカードを濫用してきたのではないかと考える向きも出てきたのだ。(298頁)」

☆解決のための提案その他
「ヨルダンと地中海のあいだに位置する土地を、そっくり全世界の市民のための自由国に作り替えてはどうかという案(322頁)」
「『レーヴ・ターホール』の活動家たちは(中略)現実的な解決策として、彼らは、パレスチィナ人への主権移譲のほか、非宗教的な民主国家を新たに創設するという案も受け入れている。(中略)加えて、『レーヴ・ターホール』は、イスラエル国が居住のためにはあまりに危険になったとして、イスラエル人に国外への移住を勧告している。(342頁)」「イスラエルにおいては、ドイツなどEU諸国のパスポートの発行件数が、ここ数年、急激に増加してきているという。(342頁)」
「より根本主義的なシオニズム批判者たちは、イスラエル国を歴史上のあるまじき誤謬とみなす。唯一可能な解決は、(中略)獲得された国家主権を放棄することである。このことはまた、以後、ユダヤ人がユダヤの特殊名のもとになされる政治行動を一切放棄することをも意味する。(342頁)」

☆「ポストシオニズム」という言葉がすでに存在すること。必然的な共闘の関係
「本来、超=保守の名にも値するハレーディ(ジージ注:伝統的なユダヤ教を実践する人々の総称)たちが、この件(ジージ注:反シオニズム運動)に関しては左翼系の活動家や知識人と同じ陣営に居合わせることになる(345頁)」

以上、とりあえず「トーラーの名において」のジージ的要約を終了する。
posted by ガンコジージ at 08:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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