2019年05月26日

絶壁氷河期を予感しつつ首をすくめるか

1面「就職氷河期の不運挽回できぬまま 不安定雇用 社会全体のリスク」は、2面「非正規を転々『国策の犠牲者』 政府に支援の動きも『簡単ではない』」「『自分ごと』の問題 ルール刷新の時」につながる。書かれている事例を読むと胸が苦しくなる。非正規雇用の拡大。ロスジェネ世代。いま脱原発で一生懸命やっている小泉純一郎と経済界で先頭を切って竹中平蔵が推し進めた政策の結果と言えばそれまでだが、あまりにも過酷な運命を、就職氷河期を生きた人たちに背負わせてしまったという意味において、先行する我ら世代の無力さを思い知る。2面の年表に書かれた時代の節目が雄弁に物語る。1989年に日経平均株価が史上最高値を記録。1991年は大卒者求人倍率が2・86倍。同時にバブル崩壊が始まる。就職氷河期突入は1993年。わずかの間に時代が激変し1997年には消費税5%引き上げ、北海道拓殖銀行と山一証券破綻。大銀行が吸収合併の末に3メガバンクになっていく。そして2003年に大卒者就職率が過去最低の55・1%。2008年リーマンショック。どん底に至って庶民の危機感は遅く始動。民主党に政権運営が委ねられたが、庶民の危機感発動はあまりにも遅かった。そして東日本大震災を民主党政権の責任に帰すべきではなかった。我が国の民意はいつも遅く動く。そして不完全燃焼に終わり、後戻りして亀のように甲羅の奥に首を引っ込めてしまう。どこの誰が造語したか「自己責任」なんて言葉を平気で使って氷河期に喘ぐ人々を切り捨ててしまうこともあえて厭わない庶民的無神経。なんで「自己責任」なんて言葉が流行するのか、疑問にも思わないで使う。同じようなことは「ポピュリズム」の日本的用い方にも現れる。この語が日本に上陸する前すでに変形させられていることに気付かず、安易に悪しき意味で「ポピュリズム」を使う。「忖度」もしかり。本来の意味は遠くなり、したり顔で改ざんがまかり通る。我らはなんと時流に流されやすい民であることか。
そんな庶民の流れを必死に読んで、悲願の改憲を果たそうとしているのが、アベ政権だ。3面「日曜に想う」の「執念と誤算 アベ首相と改憲」は、民意を誘導して改憲を成功させる試みが、いま我々の目の前で必死に行われているのを鮮明にする。改憲は首相にとってどんな意味を持つか。「レガシー(略)を残したいのだという人」「いや現実にはほぼ無理なことは首相も分かっているという人」(本文引用)人それぞれ。記者が7年前に尋ねたとき、優先順位として改憲は三番目と即答したという。デフレ脱却と震災復興で実績を積み、「アベさん、やってくれたね」と民意が高まったときを狙って実行する。「勝負すれば良いと言ったものではない」「だからこそ首相は迷う。ためらい、時に前のめりになって誤算も生じた」(本文引用)。機会は2016年にあり得たという。このとき首相は「拙速が生む反発を恐れ(略)延長戦に転じた」「それでも首相は諦められない」(本文引用)と、いじましくも「改憲」にしがみつく。自公プラス維新で改憲多数派を形成させる試みが進んでいる。いまもまだ「数合わせ」の発想が最優先で、少し前には国民民主党を引き込む算段も持っていたようだが、小沢流の寝技に負けて断念した。と、この部分はブログ主の主観が入る。
世論喚起に躍起になっているが、よくみればかなり慌てている。昨年10月の株価暴落と重なるように、中西経団連会長がモギ氏に泣きついた。英原発建設が完全に頓挫し、進退極まったのが背景にある。その後12月の臨時国会で怒涛のように「規制緩和」の関連法を成立させていく。地銀の大量倒産が目前に迫り対策に追われる。米中貿易戦争にあわてふためき、日米貿易交渉に振り回され、6者協議から外されて条件抜きの日朝首脳会談を求めて振り返りもされず、対ロ領土交渉は暗礁に乗り上げ、日韓首脳会談もおぼつかない現状。イランへ飛んでもどんな成果があるのやら。こんな政治が続く中、我らは最も虐げられた氷河期世代の苦境を尻目に、有効な手立てを持てないままでいる。悲しいことに。
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2019年05月25日

二番底覗き、ゆるゆる言葉遊びで逃げ道探る

「天声人語」を読んで納得。日本語「おおやけ」と英語「パブリック」の語源は全く違うものだという。「おおやけとはもともと『おほ(大)やけ(宅)』。大きな建物の意味から朝廷などを指すようになった。要するに『お上』である。パブリックの方はラテン語の『人びと』から派生したという。そう思うと『公共』という言葉も生き生きしてくる気がする」(本文引用)。「おおやけ」という言葉の由来については大いに納得。でもそれで「公共」という語が生き生きとしてこないのはブログ主の不勉強のゆえか。どうしても違和感がつきまとう。いつか本気で勉強しないといかんなあ、と思う次第。
1面に「景気判断引き下げ 『回復』表現は維持 5月の月例経済報告」の記事。「政府は24日、5月の月例経済報告で国内の景気判断を2ヶ月ぶりに引き下げ、『輸出や生産の弱さが続いているものの、緩やかに回復している』との認識を示した」「3〜4月の総括判断では、『このところ輸出や生産の一部に弱さも見られる』としていたが、今回は『一部に』を削除した。(略)引き下げを余儀なくされたのは、幅広い製品で生産や輸出の弱含みを示すデータが出ていることが大」「それでも回復基調との見方を維持したのは、雇用や企業収益が高水準を保っているから」「景気の先行きは、米中次第の面が強い」(本文引用)。関連で3面に「月例経済報告『回復』維持 政府に裁量の余地 識者ら疑問の声も」がある。モギ氏は近ごろお得意の言い回しを繰り返し、ファンダメンタルズ(基礎的条件)はしっかりしており緩やかに回復しているのに変わりはない、という。3月分の景気動向指数と違うとの指摘には、景気動向指数は一部の指標でみており、全体でみる月例経済報告とは別物で矛盾はない、と苦しい言い訳をする。微妙な言葉を操って従来の見方から外れないよう配慮する必要があるほど追い詰められている。記事の識者判断の言葉を借りれば、「足踏み」程度に収めるのが本来の彼らにとって妥当な線で、「敗北」を認めず、「退却」を「転進」と表現し、「全滅」を「玉砕」などと言い繕って認識を改めなかった旧日本軍の体質が色濃く残り続ける姿の哀れさといじましさ!
1面で「雇用や企業収益が高水準を保っている」と書いていながら、6面「増える希望退職募集 昨年上回り年1万人超す勢い 好業績でも将来見据え」には真逆ともみえる状況が示されている。「将来見据え」というあたりに経済界の苦境がのぞく。中西経団連会長の「脱終身雇用宣言」はアベノミクスの限界を直感してのことだが、アベヨイショで身過ぎ世過ぎをしてきた自身の去就が問われる現状ゆえの弱音と理解できそう。進退がかかっているときにも大本営発表にすがろうとするいじましさが、アベトモ取り巻きの悲しい現実なのだろう。中西氏の表情は最近ぜんぜん冴えない。泣きついても改憲最優先でなかなか応じてくれない政権に業を煮やしアベノミを加速させようと必死になる姿など、船長がアップアップしている沈みかけの泥舟を必死に漕ぎまくっているようで、まこと哀れの極北。船長はといえば、12面「社説」の「予算委『休業』 解散風に浮き足立つな」にあるように、予算委は「衆院で84日間、参院で58日間も開かれていない」「このまま会期末(略)を迎えれば、開催日数は過去10年の通常国会で最小となる」「党首討論も(略)会期末近くまでずれこみそう」(本文引用)とある一方、3面に「首相、イラン訪問最終調整 核合意『仲介役』で存在感狙う」とあり、このところお得意とする「外交」でカッコ悪い姿を晒す首相は、国会そっちのけで良いカッコ求めて必死の形相すさまじい。4面「元徴用工『G20までに解決を』 現状では首脳会談困難 河野氏が認識」では、6者協議から外されたままの失地を回復しようとあがくがこれも不調。23日朝刊では「人生100年 蓄えは万全?」で、公助に限界があるから高齢者は株で自助をとGPIFの失敗を高齢者に転嫁しようと目論む。つぎはぎだらけでも、自己の改憲願望を遂げようとおのれを欺く姿や哀れ。株介入で必死にアベノミを支える日銀も原資が足りなくなって青息吐息。「二番底」がささやかれる現状!
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2019年05月24日

常態化した負の圧力に慣らされていないか

たしかに、「裏切らないで」と「裏切り者にならないで」には大きな違いがある。前者は「うっかりミス」、後者は「人との関係で決定的な過誤に陥ること」といった意味が含まれるように感じるのは、ブログ主の主観だろうか。後者の「人との関係」にも、人を戒めたり拘束したり、かなり多様な変化がありうる。そんなことを考えたのは1面の「天声人語」を読んだからだ。テーマは「政治家の失言」。このところ過激なおバカ発言が多方面で連発され、「議員を『選良』と呼ぶのが、はばかられる昨今」「政治家がおかしくなったのか、録音が容易になり、元々のおかしさが露呈したのか」(以下この記事中「」内は本文引用)、自民党が失言予防マニュアルを党議員に配ったという。「手取り足取りである」「必要なのはむしろ『失言するような政治家にはならない』という議員たちの決意ではないか」「戦争で北方領土を取りも返すのをよしとする議員」「辞職を求められても、やめるつもりはない」「まさか、『私のような議員にはならないで』と、同僚たちに教え続けるためではあるまい」。たしかに録音が簡単にできるため表面化しやすくなったということはありそうだ。26面「丸山氏『不逮捕特権ある』」によると、発言には「おっぱい、おっぱい」というのもあり、衆院議運委は事情聴取をしようとしたが、体調不良で出席できないとか。その横に「長谷川氏の公認停止 参院比例 維新、差別発言受け」もある。維新にはすごいのばっかりいる。でも自民党には首相・副首相を筆頭にそんなのが山盛りじゃないか。ナチスに学んだり、年寄りに金を使うのはもったいない的悪口暴言数知れず。議会答弁めちゃくちゃで、おまけにほぼ全員、悪びれもせず居直り続けている。この事実が丸山・長谷川他のガラクタ議員を元気づけている。あっちを許してこっちを戒めてたら整合性が取れないもんね。12面「政治マンガ」は、議事堂の前でアベ・アソウ両氏がなにやら「あんたもかい」「いやなに、ついやっちまうんだ」みたいに頭を掻いている。「ホダカちゃんは知っている。『不適切発言で辞職しないのは、「議員なんかいなくなっちゃうから」ーーっ!』」(本文引用)とある。「議員」の前に「首相も副首相も」と入れておいて欲しいね。ホダカっちは対ロ交渉をぶち壊す可能性大。ハセガワっちはまごうかたなき差別の本音丸出し。過去、数々の議員が自発的に議員辞職していったが、彼らの方がいっそ潔く見える咋今。
3面「他よりマシ 若者、堅い支持 景気不安 経済政策に関心」がある。いくらめちゃくちゃをやろうとも、経済がつかのまの安定を見せてくれれば「ほっと一安心」。それだけ若者は切羽詰まっているんだろう。民主党政権時代を暗いと感じる「感性」は持つが、自公政権のやり方は悪政をほしいままにして破綻したら政権を放り投げ、悪政収拾の責任を批判者たちに任せて逃げ切る姑息戦術。若者世代が現役のあいだに次のツケは必ず回ってくる。アベ政権の狙いは@ツケ回しはできるだけ先延ばしする」というあたりだろう。「暗い民主党政権」ならぬ「暗黒アベ政権」ではなく、「アベ政権よもう一度」くらいの意識が芽生えるように情報操作して、できれば「惜しまれつつ勇退する」なんてことを企図しているような気がしてならない。本来なら、いまごろ以下のような言説がこの国に巻き起こっていてもおかしくない状況だが、なぜか風は吹かない。「ポピュリズム」の基本的定義がいつのまにか裏返しされて時流にのるこの国の民衆的有りようが、あるべき選択肢を狭めていないか。そんな下策に手もなく乗ってしまう民衆運動のあり方が本当は問われるべきと思う。私たちは常態化した負の圧力に、いままで有効に向き合えてきたか。深い反省とともに、まず思う今日この頃。
☆「コラム:今こそ超富裕層に増税すべき理由」REUTERS1月31日
https://jp.reuters.com/article/column-hadas-ultra-rich-idJPKCN1PP0NQ?fbclid=IwAR3nRmHbfWTTa3-aLB39Kq7IZjUcdHBlm8lxUMFohrRXE6KDJr94cEHBTuI
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2019年05月23日

愚かさを背負って不可逆の一線を超える人々

今日の我が家購読紙は重要記事満載で、目移りしてしかたない。紙面全体の雰囲気を読者はどう捉えるかを念頭にして読み進むのが適当かもしれないが、それは言葉の領域を超えた五感の範囲の問題。表現するのがはなはだ難しい。1面「天声人語」には夏の熱中症問題が書かれている。「この週末は各地で30度を超えるという予報が出ている」「東京都少年サッカー連盟で、夏休み期間中の公式戦を控える動きが出ている」(本文引用)とあるが、これは婉曲な東京五輪批判に読める。その上の「『あおり運転』摘発 車間距離違反1・8倍 前年比 東名事故で問題化」は人心が荒れ果てた現状を反映している。トップ記事「人生100年 蓄えは万全? 資産寿命延伸へ 世代別に国指針 細る年金 自助促す」は7面「高齢社会『公助に限界』 金融庁報告書案 貯蓄大きな格差 金融商品普及に課題」と連動し、政府が消費増税などで社会保障費の確保なんぞやる気がないことを示している。GPIFの株式投資はなにをしてるんだ、と危機感を強めるのに十分な記事だ。その隣に「廃炉 外国人就労見送り 『特定技能』東電『当面の間』」。昨日の新聞で厚労省が東電に「極めて慎重な検討」を求めた「福島原発の『特定技能』就労」につき、わずか1日後に東電が「当面」という限定つきで撤回した。責任の押し付け合いで当事者は逃げるという典型例。関連で30面に「福島原発『特定技能』就労見送り 東電、国通達翌日に転換」がある。在日ベトナム大使館は「自国民の命と健康を守る」と伝えてきたという。さしもの日本政府も周辺諸国の反応を懸念したようだが、「当初は容認姿勢だった」というあたり、いますでに自国労働者の過酷な労働環境を放置する姿勢が海外から問われたというべきか。「従業員100人で役員報酬が約80億円という暴利を許す温床」を放置しておいて、さらに過酷な労働を外国人労働者に押し付けるなんぞ、鬼畜に等しいやり方が横行しているこの国の全体状況を、皮肉たっぷりに描き出す。
1面だけでこれほど酷い状況が蔓延していることを彷彿とさせるわけだが、ベタで並べられると印象が拡散するのか、読者が無意識で認識を拒むのか、うまいぐあいに「過酷さ」の空気感は遠くなる。2面の「米中摩擦 日本企業に打撃」中見出し「ファーウェイ最新スマホ 携帯大手3社発売見送り」「生産拠点移転する動きも」「輸出5カ月連続前年割れ 対中輸出も低調 半導体関連深刻」は、いよいよ米中貿易戦争の影響が深刻になってきたことを示す。関連して思うのは東芝メモリーのこと。3メガバンクと政府系投資銀行が1兆3千億円を投入して支えているが、それでも大打撃を被り青息吐息。輸出産業はほとんど壊滅的打撃を受けている。中西経団連会長が「原発再稼働」「高速炉」「石炭火力擁護」「終身雇用打破」そのほか山盛りで過激な発信をしているのも、彼流の危機感を映してのことだろう。「アベノミ丸ごと便乗」で美味い汁を味わい尽くしきた自分の了見の甘さ加減を横に、負債を国民に全面転嫁するような暴言は許されない。
3面に「縮まるNHKとの距離感 人事・番組『政権寄り』の声」中見出し「理事返り咲き」「『絶対戻すな』」「『世論に迎合』」もまた、この国の劣化を象徴する記事。政治の劣化が報道の劣化を招く。この記事は非常に重要で、全内容を保存しておきたいほどだが、NHKもこれだけ堕落すると擁護のしようがないという典型を示す。そんなだから、30面「被差別部落めぐり差別発言 参院・維新候補予定長谷川氏が謝罪」というとんでもないことが起こる。謝罪や撤回で済む問題ではない。長谷川豊発言とともに新聞記事を賑わしているのが丸山穂高。週刊誌広告で「丸山穂高衆院議員(35)国後島で絶叫暴言『女を買いたい』 同行団員が怒りの告発 暴言は『戦争しないと』だけではなかった(以下あまりの見苦しさにカット)」。不逮捕特権云々で娼婦を買いに出る。真性のバカな酒乱か。変なのが巷に溢れ出す原因を作ったのは、間違いなく傲慢アベだ。彼は政権を降りたあと、それだけでも厳しく罪状を問われるに値する。愚かさを背負って不可逆の一線を超えてしまった、というべきだろう。旧日本軍と同じ末路!
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2019年05月22日

積み残しだらけで快進撃の不思議

3面「長期政権の磁界」に「政権の『敵』へ広がる『口撃』 激しい非難一般社会でも」がある。首相の言動が国会その他でぼろぼろ垂れ流され、世間に広がっている。ここまで下卑た首相をこれまで見たことがない。その嫌悪感ゆえか、食べるとき舌をべろっと出して大きく口を開くあの品性下劣な様子を写真で見たときには気持ち悪ささえ覚えた。箸の持ち方も変だった。その他モロモロ。まさか国賓扱いされる海外の晩餐会で、同じ食べ方をしているとしたら恥ずかしすぎる。長州閥の一員として、明治期から著名な政治家を出してきた家系の一員であるわけで、我ら庶民と違ってそれなりの階層の方々と付き合うための「しつけ」をされているはずだが、と呆れてしまったものだ。「しつけ」なんてどうでもいいとはいえ、最低限のことは必要だ。その「限度」を超えた人物がこの国のトップにいる。「悪貨は良貨を駆逐する」の例え通り、国会の品性は下劣を極め、世間一般にでろでろと流れ出す。薄汚い本音が蔓延する現実を創ったのはまさしく首相。哀れなるかな「売り家と唐様で書く3代目」ってやつに成り下がっている。まったくみっともない。
1面に「即位披露4・6キロパレード」の記事。政府の「式典委員会」は首相が委員長という。首相や正副官房長官の車もパレードに加わるとか。15面「多事奏論」の「落書きと象徴と 値札をつけてしまっては」は「天皇に『値札』をつけない、政治的に利用しないことは、天皇を『国民統合の象徴』と位置付ける憲法を持つ国の、政治家の、最低限のルール」(本文引用)と書く。まるで天皇を自分の引き立て役にするようなパレードをあの品性下劣な舌べらが得々として展開する。晩餐会で大口開けてデローンと舌べらを口外にたれさがらせ、敬意のケの字もなく飯を食らう。俗世間からさえずれた価値観を象徴する、酷い出来事が進行していく。
3面には「福島原発の『特定技能』就労『慎重に』 厚労省、要請」の記事も。「東京電力が4月に始まった在留資格『特定技能』の外国人労働者を福島第一原発の現場に受け入れる方針を表明したことについて、厚生労働省が21日、『極めて慎重な検討』(根本匠厚労相)を東電に求めた。日本語に不慣れな外国人労働者が放射線が残る現場で働くことは労災事故につながりかねないため」「東電に『待った』をかけた」(本文引用)。いまでさえ廃炉作業員の労働環境は過酷で賃金についても酷い搾取が指摘されている。外国人労働者がさらに過酷な労働環境で使いたおされていくのは目に見えている。「極めて慎重な検討」を東電に求めたというのは、表の形式的表現であり、本音としては「東電に任せた」という意味に他ならない。そして東電は「下請けに任せる」と、責任を順送りする。下請け→孫請け→ひ孫受けさらにその次と責任は順送りされ、ついに責任の所在は曖昧模糊とした霧の向こうへ消えていく。被曝して体調を崩した外国人労働者は本国へ帰るか移送されるかして、過酷な最期を迎える。我が愛する国民はそんなこと知らないまま、原発事故なんか遠い記憶に置き去っていく。そしてさらに年月が経ち、死んだ外国人労働者の遺族から抗議の声が上がり、「第2の徴用工問題」に発展。日本はさらに国際的孤立を深めていく。そのとき悪法を定めた張本人たちは、たぶん極楽往生を遂げている。そんなことにならないのを切に望む。
米中貿易戦争の記事は3面「ファーウェイ規制一部猶予 米、業界への影響懸念」と7面「中国産の靴関税『米に破壊的』 ナイキやコンバース 書簡」がある。トランプ氏のやりすぎで米経済まで混乱している。その一方で、日本では以下のような記事が見られるようになっている。「二番底」とはなんぞや。経済界はアベノミを危機の最大の要因と認定する瀬戸際にきているようだ。7面には「統計不正 幕引き模様 国会審議疑問残ったまま」もある。積み残しだらけで一歩も進まない政治が快進撃する異様なこの国!
☆「安川電、中国だけじゃない『二番底』の足音」日本経済新聞5月21日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45024560Q9A520C1000000/?n_cid=NMAIL007
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2019年05月20日

ついに終末か。でも、いったいだれの?

地銀の危機について書き始めたのはいつ頃からだったか。初出は13年9月21日の「重要な記事だらけで目がくらむけれど」のようだ。悪名高い汚染水アンダーコントロール発言があった2週間後。「東北地銀、膨らむ国債保有 復興遅れ 自治体予算が停滞 金利上昇なら打撃」の新聞記事を紹介している。次は14年12月16日「兆候は明らかにマイナスに触れている」で東洋経済の新聞広告を紹介。見出しは「地銀再編ドミノ 上場地銀は1年以内に半減? 震源地は九州と関東/次は『トップが大乗り気』のあの銀行」とある。ネットには15年6月の「地銀再編、『銀行が多すぎる』県はここだ! オーバーバンキングが深刻化」(ビジネス+IT)のような記事があるが、経済シロウトのブログ主ゆえか、あんまり注目しておらず、この頃すでに金融庁が「地銀再編」の旗を振っていたんだなあと、忘れっぽい頭を叩いて考え込むばかり。次は16年9月15日のブログ記事「無理が無理を呼ぶ展開になりつつある」で、新聞から「地銀窮地 再編加速も 人口減と金融緩和直撃 金融庁『地域密着を』 マイナス金利『いいとこなし』地銀協会長」を引用し「全国地銀協会長は日銀のマイナス金利政策について「地方銀行にとっていいことはない。大きな影響で大変な思いをしている』と述べた」と紹介している。13年に東北大震災の現場から危機が顕在化し始めていたが、本格的な警鐘は14年。16年になってようやくブログ主の鈍いアンテナでも感知できるほど危機は深化してきたようだ。そして17年4月26日「誘導され、忘れ、逃げられ、損ばかり」で日刊ゲンダイの「地銀・信金の4割が赤字に・・・“元凶”の日銀が無責任リポート」の記事に注目。同年8月27日ブログ記事「過去も現在も未来も彼の不品行ゆえに」でブログ主もやっと、本格的に懸念を感じるようになったという状況。「緩和マネーに支えられた不動産市況は、『新バブル』を思わせる危うさがある」と新聞から引用。このときすでに東芝は「原子力敗戦」の真っ只中でのたうちまわっていた。その1年後の18年9月6日ブログ「豪雨・地震・酷暑・台風・原発外部電源喪失」で「アベノミクス 首相『真っ当な経済取り戻した』」なんぞとのたまう首相の奇妙な姿が記事になり、経済学部卒の友人から聞いた「日本経済はあと3年以内にひっくり返るね」との言葉をうけて、ブログ主は動揺していた。
結局「それがほんとだったんだ」と思わされたのが本日新聞の1面トップ「沈む地銀 全国7割純利益減 『超低金利』『景気の減速感』『不動産融資ブレーキ』」の記事で、「全国の地銀の2019年3月期決算を(略)集計したところ、(略)純利益が全体の7割で減っていた。人口減で資金需要が先細るうえ、アベノミクスによる超低金利政策で金利収入は減少の一途。経営改善のため、支店の削減や手数料値上げなど、利用者へのしわ寄せも広がる」(本文引用)とあるように、過去のブログ記事から、この記事へおおむね行き着くのがわかる。つまり、かなり前から予測できたのに「真っ当な経済取り戻した」なんてノーテンキなことをのたまう奴がこの国の政治トップであるために、来るべき危機を回避する試みはなかったし、「当初は短期間ということで(16年から)マイナス金利政策が導入されたが、時間が経ち、金融機関の多くはへたり込んでいる」「日銀は4月、銀行の不動産業向け融資がバブル経済期以来の『過熱』状態との見方を示す」「さらに、景気の減速感が漂い出し、地銀経営にも影を落とす。業績が悪くなる取引先が目立ち始め、倒産に備える引当金など『与信費用』が増えている」(本文引用)という惨状を示すまでになってきたのが紛う方なき現実か。たしかに「ひっくり返り」そうな雰囲気が漂い始めたが、これは6年前から予感されていたことだった。昨年10月の株価大暴落は予測されていた危機の具体的始まりだった。中西経団連会長が官邸に泣きつき、官邸主導で昨年の臨時国会は奇妙な法案を連発、じゃんじゃん採決した。さらに年頭の中西発言があり、株価は昨年暴落前の水準に戻らないまま、首相と側近による拙速とも言える奇行が続く。ついに末世か。でもいったいだれの?!
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2019年05月19日

排斥の空気が蔓延する土壌の中で

米中貿易戦争がたけなわだからだろうか。今日の新聞は中国批判特集みたいである。ウイグル族の問題や天安門事件などの否定的記事が満載で、なかでも5面「ウイグル問題 鈍る批判 トルコ・仏 中国との経済関係に配慮」に注目した。中見出し「米は厳しく非難」とあり、すぐに思い出したのは、アフガニスタン侵攻時にCNNが盛んに流した、アフガン女性たちの社会的地位の低さを告発するルポだった。文化・文明の後進国であるアフガニスタンを自由の国が正すのだという、いつものアメリカらしい意気込みが伝わってくる映像だった。そんな報道があったなあ、と思い返しつつ、同時に中村哲氏の言葉が浮かんだ。「田舎の頑固な保守オヤジたち」というもので、特に深い意味はないけれど、言い得て妙だと思ったものだ。新聞に戻ると、今日の中国特集はなにやら胡散臭い。本気で触れるべきなのは、2面「米政権、通商戦線を縮小 関税停止・延期 世論に配慮」中見出し「日本は『豹変』警戒」ではないか。普通、2面は本日付重要記事の詳細を語る場所だったと記憶する。ここにウイグル関連記事を大きく載せ、なぜか「通商戦線を縮小」の記事がこそっと紛れ込む。「米中通商紛争が激化するなか、米政権が貿易交渉の『戦線』を縮小させた。17日に日欧に対する輸入車への追加関税の発動判断の延期と、カナダとメキシコへの鉄鋼・アルミ関税の停止を相次いで発表した。ただ、日本がトランプ大統領の『豹変』に警戒しながら交渉する構図は変わらない」「19日までに停止することで両国と合意。カナダとメキシコも米農産物にかけてきた報復関税を止めることになった。もともと友好国への『安全保障』を理由とした関税には米議会や米産業界から反対が強い」「議会での承認が難航する情勢となったことも合意を後押しした」(本文引用)とある。
中国は「通商戦争」と言い切り、我が家購読紙は「通商紛争」と呼ぶ。「輸入車に対する追加関税への世論の支持はさらに弱い」(本文引用)らしく、発動の判断を180日延期し、日欧との貿易交渉は続く。4月17日の当ブログ「明るくない未来を明るいと思う人たち」で「最終的に『農産品』で大幅な譲歩をし、大量の『ポンコツ武器』を爆買いして自動車を守り、紛糾の様子を見せながら『第2段階』を引き延ばし、そのあとはまた『TAGかFTAか』の論議同様にお茶を濁し続けるくらいが関の山ではないか」と書いたが、当たるも八卦で最終的にどう転ぶか。米中通商戦争(紛争)を中国のおジャマ虫記事に結びつける姑息に走るより、逆に中国の抵抗のおかげで日本有利の態勢が確保できる可能性とみるか。できればベネズエラやイランや北朝鮮との確執も、過激な方向から離脱していってくれたらいいと思う次第。
そんなこんなで3面「日曜に想う」の「想像の移民におびえるよりも」に想う。「移民」という言葉を政治家が使って「抗議」が殺到した、と冒頭に書かれている。それで、「外国人材」などと言い換えてきた、と。「政界はこの言葉の使用にずっと及び腰だ」「『そうやって真っ向から問題を考えるのを避けてきたのでは』(略)『移民ではないと言いながら技能実習生や日系定住外国人などは実質的に移民として受け入れる二枚舌をやってきた』」(本文引用)。そして、フランスの場合を例に引く。1998年のサッカーワールドカップでフランスが優勝したとき、移民規制で厳しい姿勢をとってきた大臣が、すごい発言をしたとある。「この際、7万人に及ぶ不法滞在の移民を一気に合法化しよう」「移民統合が9割方成功だったことは、W杯でだれの目にも明らか。フランスが強くなった今こそ、寛大になれる。それを態度で示すべきだ」(本文引用)。なるほど、これが彼の現実主義だったらしい。なにがなんでも「原理主義」の一本槍ではなく、どんな思想であっても課題への姿勢が想像に偏らず、常に現実に根ざしている、というこの記事の指摘にとても納得した。移民が多いパリでは移民排斥の右翼政党への支持が低い。逆に移民の数が少ないドレスデンは排斥の運動拠点になる。「人々が不安を抱くのは、しばしば現実の中の外国人より想像の中の外国人だ」(本文引用)。なるほどなあと思った次第。
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2019年05月18日

経済も外交も巧みなはずだが

1面トップを見て「戦後最長の好景気ってホントかなあ?」と首をかしげる。「JDIに新条件 再建暗礁も 中台連合 出資者追加を要求」の記事。液晶パネル大手が経営不振に陥ってからいったいどのくらい時間が経ったのだろう。ウィキで調べたら、ソニー、東芝、日立の中小型液晶ディスプレイ事業を統合した会社で「2012年に発足、2013年に各社の統合が完了して『株式会社ジャパンディスプレイ』となり、2014年上場」「2015年から2016年にかけては、当時経営危機にあったシャープの液晶部門(中小型液晶で当時の世界シェア2位)をジャパンディスプレイ社に救済合併するため、産業革新機構と鴻海グループとでシャープの争奪戦を繰り広げた」「日本の大半のディスプレイメーカー(略)の液晶部門が統合され」「設立当初より赤字が続き」「2017年に構造改革が行われた。事実上の『国策企業』」「政府系ファンドが経営に関与する、文字通りの『日の丸液晶』」(ウィキ引用)とあるが、ここにも日立と政府の姿が見え隠れし、さらに中台まで関係している。新聞にも「『日の丸液晶』メーカー」とあり、「その後も『公的資金』による支援を重ねたが、業績は回復せず」「5年連続の赤字」「1094億円の純損失を計上」「自己資本比率は0・9%と債務超過寸前の水準まで低下した」(本文引用)とか。「戦後最長の好景気」の真っ只中で七転八倒してきたようだ。アベノミだ異次元緩和だといいながら、こういうことが隠され、報道されても「例外的でアベノミや異次元緩和とは無関係」みたいな感覚に慣らされてきたということか。大失敗のタネは社会の舞台裏で撒き散らされていたわけだ。
7面に「車への追加関税発動の判断 米が180日間延長を決定」の記事がある。「米トランプ政権は17日、日本や欧州(EU)などを念頭に検討してきた安全保障を理由とした輸入車への追加関税について、発動の可否の判断を180日間延長すると決めた。輸入車が米国の安全保障の脅威となると認定した上で、通商協議を進める日本やEUについては、根拠となる米通商拡大法232条の猶予を設ける」(本文引用)。茂木経済再生相は「米側が日本車の対米輸出制限を認めないことを(略)ライトハイザー通商代表から確認した」(本文引用)と記者会見で明言。得々とした彼の表情が思い浮かぶところだが、ブルームバーグ通信によると追加関税の判断期限を180日に先延ばしする代わりに、「対米輸出台数の規制などの輸出制限について日本やEUと合意するようトランプ大統領が大統領令で指示」(本文引用)と報じている。「追加関税」が目先にぶら下がっているなかでの「対米輸出台数の規制などの輸出制限」交渉となる。その結果はどうなるか。昨日の3面にも高関税延期と引き換えに対米輸出制限がありかも、とあったのを思い出す。「揺さぶられっぱなし」は隠しようのない事実だ。
11面に「ベネズエラ交渉へ ノルウェーが仲介」の記事。マドゥロ政権を過酷な経済制裁でぎちぎちに締め上げ、欧州や中南米諸国も「公正な大統領選」を求めて政権の孤立を演出中。記事もその流れに沿うが、実態は判然としない。「反政権派は4月30日、軍に『決起』を呼びかけたが失敗。その後も市民が街頭での抗議活動を続けてきたが、勢いに陰りが見える。政権転覆に向けた次の手がない中、米国に軍事介入を求め」「グァイド議長は」「『不当な権力を止め、政権移行と自由な選挙を求める。独裁を終わらせるあらゆる選択肢がある』と強調」「米軍の司令官と反政権側が20日に会談することも明らかにした」(本文引用)。この記事の隣に「『イランとの戦争望まない』トランプ氏強硬派の側近に不満?」と「サウジ、反政府組織を空爆 イエメン 石油施設攻撃の報復か」がある。どうもボルトンが政権中央に首を突っ込んでから北朝鮮、ベネズエラ、イラン、イラク、パレスチナとタカ派色が強くなり、力ずくのやり方が目立つ。ついでに米中貿易戦争勃発で、ご機嫌伺いに精を出す我が国の権力者たちも本音は右往左往。昨日の新聞記事には「上場地銀の7割が減益」とあったし、一昨日には「大手銀4行減益」もあった。これが「戦後最長の好景気」の実態なのだ。
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2019年05月17日

世界中どこからみてもシッチャカメッチャカ

1面トップは「認知症 初の数値目標 70代での割合 6年で『6%減』」の記事。重要なのはその下の「米が部品輸出規制 華為の経営に打撃」で、トランプ大統領はいまや世界中で紛争の種を撒き散らし、さらに拡大するつもりのようだ。中国、ベネズエラ、イラン、パレスチナ、イラクその他に血なまぐさい気配が漂う。中国は「貿易戦争」という言葉を使い始めた。米中貿易戦争は日本やEUにも大きな影響を与えており、日本は日米貿易交渉進行中で、自動車関税の引き上げ要求に四苦八苦している。しかし、トランプを中心に記事を書こうとすると、日本の影が薄くなりそうで、まこと書きにくい。2面の「対中圧力加速 華為を排除」中見出し「米、部品調達網切り崩し」「中国は反発 経営難現実味」「日本企業 先行き懸念も 部品取引年々増加 2018年は7千億円」では、「グローバルに絡み合った部品調達網(サプライチェーン)への影響は必至で、日本企業にも不安感が広がっている」「政府関係者は『日本企業の世界的なサプライチェーンへ大きな悪影響が出るかもしれない』と心配する。華為製スマホの生産が落ち込めば、幅広い日本製部品の出荷にブレーキがかかりかねない」(本文引用)。いやいや「かねない」なんてもんじゃなかろう。昨日のブログ記事で「3メガバンクと政府投資銀行あわせて1兆3千億円を融資した東芝メモリーホールディングスの3月期決算で、純利益が約92%減」と書いたばかりのブログ主だから、「そんなに簡単なもんか」という思いがすぐに湧く。昨日の新聞には「大手銀4行減益 3月期 市場変調で」が載っていたことを思い出す。いまや日本経済は最末期のめちゃくちゃなんじゃないのか、と。
中西経団連会長があれだけ必死になるのにはちゃんとした理由があるとみるのが妥当だろう。当ブログでは過去から再三にわたって地銀の経営不振が最終段階に突入しつつあると触れてきたが、以下の記事によると、「地方銀行の収益環境が厳しさを増している。上場する78の地方銀行・第二地方銀行・グループの2019年3月期決算は、全体の7割にあたる55行が最終減益だった。超低金利の影響で本業の稼ぐ力が伸びず、融資先の業績悪化を踏まえた不良債権処理費用も前の期に比べて約3倍に膨らんだ。国内の景気拡大局面が続いてきた中でも稼げない地銀の姿が浮き彫りになっている」(本文引用)
☆「上場地銀7割が最終減益 前期、不良債権処理3倍【イブニングニュース】」日本経済新聞5月16日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44888660W9A510C1MM8000/?n_cid=NMAIL007
昨日の我が家購読紙1面トップは「スルガ銀不正融資 1兆円 不動産向け1・3万件、組織ぐるみ」という記事だが、どの地銀も大なり小なりスルガ銀のやり方に似た経営方針だった可能性を否定できない。こんな状況が続いてアベノミの責任が問われる前に対処をということで、地銀の危機を救う名目で、独禁法に一部例外規定を加えて地銀の再編を促す検討に入る考えが浮上している。昨日の記事「大手銀4行減益 3月期 市場変調で」にあるのは、大手銀6行のうち最大手4行が減益という話だったが、残り2行は業務純益がプラス。以下の記事では、2行中の新生銀は平成バブル崩壊で経営破綻した旧日本長期信用銀行で、いまだに注入された公的資金を返済できないでいる。そこに金融庁の思惑が働いてスルガ救済の役割が回ってきたということのようだ。そんな状況に追い打ちをかけるように、3面「日本車 対米輸出制限の恐れ 高関税延期と引き換え 米報道」が出てくる。とても「外交巧者」とはいえない首相のもと、しっちゃかめっちゃかの経済運営がどんな結果を生むか。なんにせよ最終的に庶民の肩に重い荷物がのしかかってくることだけは間違いない。株価がどうので浮ついている場合じゃないのである。
☆「スルガ銀の救世主になった新生銀が描く『名誉挽回』の思惑」ダイヤモンド5月17日
https://diamond.jp/articles/-/202602
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2019年05月16日

2枚舌と居直りと強権で国全体が歪む

昨日の新聞には新鮮味を感じさせる記事がほとんどなかったが、今日は重要記事満載。何から書いていいかわからないほどだ。読んでいて「重要記事が多すぎてポイントを定められず、全部がボケてくる。まるで社内で日を分け合って記事を書いてるみたいじゃないか」と思ったものだ。「日を分け合っている」のは政権忖度グループと反骨グループの云々・・・。1面トップの「スルガ銀不正融資 1兆円 不動産向け1・3万件、組織ぐるみ」も重要と思うけれど、これは別の日にまとめ書きと決定。中小記事の中から選んで、その奥に潜むテーマを引っ張り出すことに決めた。
まずは14面週刊誌広告から「安倍 裏切りの金正恩『懇願』外交 拉致問題は後回し、ミサイルに“沈黙”」の見出し。人の不幸を政治利用する頭しかない人で、事態が硬直しているときはいいカッコもできるが、いまや6者協議からはみ出てしまい、ひとりポツンと寂しいお姿。「外交巧者」の看板が泣いている。彼の2枚舌政治はほぼ破綻の領域にあり、ひたすら居直るしかない現況。今日の新聞にもゴロゴロと散らばっている。拉致問題では4面「『トランプ氏、拉致三度提起』 米朝会談 古谷・議連会長が説明」とあるが、肝心の首相の姿が見えてこないから、なにやら虚しさが漂う。「前提条件なし」で下手に出たから、次は向こうの出かた待ち。体良くトランプにカードを渡して時間稼ぎしているだけじゃないか。2面「北朝鮮の弾道ミサイル発射を止められないの? 国連安保理決議に違反。本来ならすぐ対応すべき問題だ」では、「前提条件なし」の直後にミサイルを発射され、そのときはお得意の「Jアラート」も沈黙。「Jアラートも政治利用の手段だったか」と気づかせてくれたっけ。2枚舌は12面「社説」にも顕著で、「核大国の責任 包括的な軍縮へ一歩を」では「日本政府は保有国と非保有国の橋渡しを自認してきたが、核禁条約に背を向ける限り、役割を果たしているとは言えない」(本文引用)と指摘される始末。その隣の政治漫画では、G20で各国(難病管理の国際医師団)の健康診断を受け、恐怖と困惑の目を向けられている。大きな口を開けてお得意の舌べらベロリン、情けない顔をぶら下げている。
いまや世界の孤児となりつつある、と言えないか。いやいや国内でもよく見れば孤立化が深まっている。7面「大手銀4行減益 3月期 市場変調で」には、「大手銀行6グループの2019年3月期決算は、4グループの純利益が減益だった。日本銀行の大規模な金融緩和による超低金利で貸し出し収益が落ち込み、株価下落などで資金運用も低迷、国内では人口減などで店舗統廃合などの構造改革を進めており、その関連費用もかさんだ」(本文引用)と、原因を日銀の異次元緩和に求め、アベノミによる株価暴落にも焦点を当てている。大手銀4行とは3メガバンクを含む大銀行のことで、そのうち三菱UFJは同面に「石炭火力の融資 原則中止を発表」とある。政府の有識者懇談会で中西経団連会長が懸命に石炭火力を擁護したのと全く別の動きが進む。14日6面には「東芝、営業益6割減 3月期 電子部品など苦戦」があり、3メガバンクと政府投資銀行あわせて1兆3千億円を融資した東芝メモリーホールディングスの3月期決算で、純利益が約92%減とある。「NAND型フラッシュメモリーが値崩れし、採算が悪化した」(本文引用)というが、これは米中貿易戦争の煽りを受けたのではないか。三菱UFJの動きは国策で振り回される経済からの脱出につながるか、それとも中西経団連会長の必死の形相に負けて一億総崩れへの道をひた走るか、境目にきた経済界の姿を映しているようだ。そして2枚舌政治の究極が2面「辞職勧告案 ためらう自民 収集図る維新、提出呼びかけ 『前例逸脱』懸念も」で、維新丸山議員の妙ちきりんな言動と、なおも議員の椅子にしがみつくみっともなさが、まさに政権の長が見本を示す「権力恋恋」とそっくりなのに気づかされる。つまり政治の劣化を主導しているのは間違いなく首相なのだと知る。世界に恥を晒す政治が大手を振って闊歩するこの国や哀れ。この先どうなっちまうんだろう!
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2019年05月15日

末世なのに突っ走るのはなぜ?

昨日に続いて今日は1面トップとなる米中貿易戦争の記事。「米中 追加関税出そろう 米第4弾 ほぼ全品に最大25%案」は昨日トップの「景気『悪化』に引き下げ」より大人し気な表現になっている。なんでかなと思ったら、「米中双方が予告していた制裁内容が出そろったことになる。ともに関税率を一律25%に引き上げるのではなく、自国経済への影響を抑えるため品目によって関税率を変えたり、例外扱いしたりする仕組みとした」(本文引用)と、記事の中身自体が影響を恐れるかのように大人し気だった。3面「関税応酬 強気と不安 米『第4弾』中国『第3弾』を提示 双方、自国内に弱み」の記事では、米中貿易戦争は次のステージに入りつつ「両国政府とも表向きの強気とは裏腹に、今後のかじ取りには不安を抱えている」(本文引用)とあるように、「一律25%」といわない配慮が見られたと書かれている。さっそくCSの報道を見たら、ニューヨーク株式市場は米中双方の慎重な配慮に安心してか、昨日までの状況を大きく変えて、二百ドル以上あげて終わっている模様。たぶん東証もこれに追随するかなと思ったら、やっぱり昨日までと違う動きが始まっている。さて、この文章を書き終えるころにはどんなふうに動いているやら、上がっても下がっても、株をやっていないブログ主にとっては面白い展開となるに違いない。日本経済にとっていまが踊り場か、まさかの後退局面に入ったか。今後の米中戦争はどうなるか。それはわからない。昨日7面の「景気『悪化』どうみる」で経済の専門家2名が語っていた。両者に共通する見方としては、米の第4弾が「全品25%」になったら日本にとっては致命的になる、と予測していた点があげられる。中ではなく米のやり方に注目しているわけだ。
本日の3面「米 国内農家へ打撃気がかり 中 党が号砲『戦うなら徹底』」の記事にも「エスカレートする紛争は米中双方の政権運営にも重くのしかかりつつある。『米中はとても良い関係だ。日本でのG20で習近平国家主席と会う。実りの多い会談になる』 中国が報復案を示した直後の13日午後、トランプ氏は記者団にこう語った」(本文引用)とある。外交の延長上に戦争がある、という局面にあるいま、緊張はまだまだ続く。東証株価はいまマイナス50円。ニューヨークと比べて実にケチ臭い動きである。こんなことでは以下のように恫喝、あ、違った「やさしく諭される」んじゃないの、あの人に。
☆「『お前勘ぐれ(察しろよ)』とヤクザのような恫喝!? NHK番組改変事件でかいま見た、安倍晋三という政治家の本質 元NHKプロデューサー・永田浩三氏に岩上安身がインタビュー 2014.11.12
https://m.youtube.com/watch?feature=youtu.be&v=ke6yu47aReo
今日の新聞には新鮮味を感じさせる記事がほとんどなかった。本日はやむなくこれでおしまい、と新聞を閉じかけたとき、1面に「丸山議員 維新が除名 戦争発言で」の記事がある。タネ切れでブログも短縮では面白くない。ちょっとだけ触れておくと、この人、東大経済学部卒なんだと。東大というだけで「エライ人なんだろう」なんていう幻想をぶち破ってくれた功績は大きいかもしれない。アベシの成蹊を超えて、丸山の東大は卒業生一同を恥じ入らせるコトだろう。まさか、似たような考え方の人たちが多かったらそれこそ世も末ってことになると思うけどね。こういう人には、以下のような過酷な状況に置かれた人々に対する心遣いなんてものは微塵もないんだろう。いや、ブログ主自身の心の奥にも同じような気分が潜んでいないか、世間全体がこういった風潮で満たされていく現在、他山の石として自戒する貴重なきっかけとすべき、と思った。「他山の石以(もつ)て玉(たま)を攻(おさ)むべし」と、ここに記しておこう。施政者の愚に悪乗りして何度も同じことを繰り返してはならない。4月18日当ブログ「新たな『徴用工』問題を生み出していないか」の闇がすでに眼前にある!
☆「原発事故処理に外国人労働者『儲けのカラクリ』 広がる使い捨ての懸念」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/64388
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2019年05月14日

七転八倒ころげまわる悪鬼夜叉羅刹

株価は通算千円超えで6営業日連続下落中。1面トップは「景気『悪化』に引き下げ 3月基調判断 6年2カ月ぶり」。左側に「中国、報復関税最大25% 対米600億ドル分 来月実施」。表面の現象としては、まちがいなく米中貿易戦争がこちら側に影響を与えている。だが、欠けている部分にも触れるべき、と思うのはブログ主だけか。アベノミクスの息切れと、その中核たる日銀黒田緩和の限界、GPIFの失敗。輸出産業の御三家ともいうべき日立、東芝、三菱の大規模な没落。みんな米中貿易戦争以前から明白になりつつあった。海外への原発輸出はとっくに暗礁に乗り上げていたのであり、ずるずる引きずり続けて、ここまできて大崩壊したというべきだ。6面に「東芝、営業益6割減 3月期 電子部品など苦戦」がある。東芝の3月期決算で営業利益は前年比58・9%減。「営業利益の9割を稼いでいた半導体メモリー子会社『東芝メモリ』を売り、残った事業が利益を生み出せていない」「先月には、撤退を決めている米国の液化天然ガス事業の売却手続きが白紙に戻った。最大1兆円近い損失が出る可能性がある」「売却交渉が行き詰れば収益をさらに押し下げかねない」(本文引用)とあり、東芝メモリーホールディングスも3月期決算で売上高は増えたものの営業利益は71・5%減、純利益は91・6%減というテイタラク。
その隣に「スルガ銀、新生銀と提携へ 出資受け入れ 再建目指す」があるが、これも別に中国が原因なんかじゃない。米中貿易戦争はボロボロに疲弊したこの国の経済を地獄へ突き落とす最後の仕掛けという以上のものではない。おまけとして付け加えるなら、別に中国の景気減速が原因なのではなく、アメリカが中国に無益な貿易戦争を仕掛けたことこそ大きな誤りだったとみるべきだろう。4月6日我が家購読紙は「中国の『春節』の影響で中国向け輸出が減り『足踏み』から『下方への局面変化』へ修正され、春節などの季節変化がなくなって輸出が増えて改善した」(4月6日当ブログ「社会のシステム全体を大きく捻じ曲げる意図」から「要約」引用)なんていう見方をしていた。影響を軽く見せようとする意図があったのかも、と推測した次第。下の記事では中西経団連会長率いる日立が「グループの中核会社で、日立金属とともに『ご三家』と呼ばれてきた日立化成を売却する方針を固めた」「『もうひとつの過去』といっていい原発事業からは決別するどころか、『化石燃料を使い切った後、原子力以外に生活や工業を支えるエネルギーはない』(中西会長)と、一層前のめりになっている」(本文引用)という破茶滅茶ぶり。まさに髪振り乱したご乱行である。
☆「経団連・中西会長 ご三家の日立化成売却も原発は前のめり」日刊ゲンダイ5月11日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253602
以下の記事では「わが国の製造業の役割は、消費者向けの完成品よりも、海外の企業向けの部品・部材ビジネスを主とするものに変化してきた」「世界のメーカーの下請け的な役割が強くなってきたといえる。そのため、国内企業の業績は完成品の需要動向に左右されやすい。わが国の株式市場を“世界の景気敏感株”と評する専門家がいるのはこのため」(本文引用)。そしてバブル崩壊以降この国は世界経済の構造変化に適応できず、「構造改革を進めるよりも、現状維持を重視した」(本文引用)と言い切る。先の記事にあったように経団連中西会長がいまやたらに迷走しているのは、その延長線上に居座る「変われない経営者」の哀れな姿に過ぎない。彼の脳内の思考回路は完全ショートし、正常な判断などできなくなっている。泥舟と化したアベノミ政権に泣きの涙ですがりつき、精一杯後押しするからなんとかしてくれと、オロオロ声で哀訴する。しかし、すがりつかれたアベボンにも予定があり、無理はできない。迷走が迷走を呼び、ヘンテコ政治が不毛の荒野を走り続けている。いまはそんな時期!
☆「"世界の下請け"に変わった日本企業の末路「iPhone不振」に振り回される構造」プレジデントオンライン18年12月7日
https://president.jp/articles/-/26933
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2019年05月12日

嘘でもいいから景気のいい話をしてほしい?

3面「日曜に想う」は「政治家が操る『夢と嘘』」で、実に遠回しな言い方で政治家の虚偽の発言や誤解を招く主張について語る。主語はトランプ米大統領だが、内容はすべてこちら側で君臨するあの人に置き換え可能だ。ワシントンポストによるとトランプ大統領の就任以来1月には「2年間で8158回」「4月上旬には1万の大台を超えた」「トランプ政権の掲げる大きな夢は『アメリカを再び偉大にする』である。その夢と並ぶようにして『米経済は史上最も好調だ』といった幾多の嘘がある。夢はしばしば嘘と抱き合わせで語られる」(本文引用)とある。トランプをアベシに替えたらそのまんま通用するからコワイと思って読み進むと、「東京オリンピックという祝祭と、招致演説で首相が述べた、原発事故の汚染水をめぐる『アンダーコントロール』発言」「気づいてみれば、国策として進められてきた原発が、そもそも大掛かりな夢と嘘の操作だった。『明るい未来』をうたった標語の後ろには、嘘で化粧した安全神話がいつも寄り添っていた」(本文引用)。そして最後に鋭く指摘する。自らついた嘘に影響されて現実判断を誤っていく政府の典型を「戦争に突き進んでいった戦前戦中の日本政府」「議会軽視を許してはならない理由がここにある」「うそつきは逃げていっても、うそが生んだ現実が人を苦しめる」(本文引用)と、ここまで来てようやく主張の本音がわかる。「うそつきは逃げていっても、うそが生んだ現実が人を苦しめることになる」つまりうそつきは逃げていく。だが、現実は厳然と残って、人々を苦しめる。後始末をする政府は七転八倒し、人々は生死の境をさまよう。うそつきはそのとき、暖かい暖炉の前でロッキングチェアなんぞにゆったりと座り、高級葉巻を燻らしながら、最高級のワインをちびちび舐め回しつつ、「おれが宰相だったら、もっとうまくやるんだがね。だめなやつらだ」なんて自画自賛のうそに浸っているんだろう。死ぬ時には「もう一度生まれ変われたら、同じ道を進もう」などと薄い笑みを浮かべながら、大往生を遂げるって寸法か。想像するだに怖気が走る光景である。
本日3面はそんな虚偽が現実に大手を振って闊歩していく様子を克明に描いていた気がする。「日曜に想う」の隣に「維新との融和 急いだ自公 都構想住民投票 同日選憶測も背景」その隣に「菅長官外交デビュー 失点なし踏み込みなし 米は厚遇『首相候補だと知った』」がある。改憲に向けて泥縄で妥協していくその根性は見事。自民党府連は府市長ダブル選大敗で府連会長を引責辞任させ、従来の方針を大きく転換。公明は維新が関西6小選挙区で対立候補を立てると脅されてビビりまくり完全に腰折れ状態。だらしないねえ。大阪梅田の人通り多い超繁華な通りの片隅にミイラ化した行き倒れがぽつんと置き忘れられていたり、行き倒れ寸前の人が白昼公然と路上にひっくり返っているのに警察は何にもしようとしないなど、荒廃の極みにある現実に何もしない政治を対置しても、そりゃ誰の心にも響くまい。「嘘でもいい。何か心に響くものが欲しい」という心境に人々が導かれてしまう現実を直視できる政治はどこへ行ったのか。「菅デビュー」の記事で「米は厚遇『首相候補だと知った』」とあるのは眉唾と言うべきか。世界に冠たるCIAがそんな情報知らないわけない。「自民党内から『次期首相に向けて、米国に人脈作りに行くのだろう』との憶測が出た中での訪米」(本文引用)とあるが「ちょっと前まで知らなかった」なんて、もしそうだとしたら、日本も軽く見られたものだ。うそからでたまことで、うそつきが逃げた後、国民から嫌われる役目はこの人が担うことになるのかな。かなりゲンナリする人選である。1面には「対中関税 米『第4弾』 あす詳細発表 中国は反発」がある。落としどころがどこにあるのかわからないが、輸出製造業にはそうとう厳しい状況が待ち構えている。中西経団連会長の悲鳴が聞こえてくる。彼は日立で原発輸出の旗振りだった。自業自得で悲鳴は勝手にあげていればいいが、頼る先が官邸というのは気に入らない。共倒れするつもりか。まさか国民を総倒れの地獄へ引きずりこむつもりか。少なくとも「逃げ得」にはさせたくない。
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2019年05月09日

大波乱の予感がひしひしと

1面に「イラン、核開発再開も 合意履行を一部停止」がある。2面「時時刻刻」には「イラン 苦渋の選択」中見出し「『1年待ったが我慢の限界』」「米、空母派遣し圧力高める」があり、北朝鮮関連の新聞論調と違って、イラン寄りの書き振りだ。イランが情報発信をちゃんとやっているからか。北朝鮮は先方ではなくこちら側の情報の出口が狭いのか。「我々は1年待ったが、何も得られず、我慢の限界が来た」(本文引用)と、イラン大統領がテレビ演説。米は昨年5月8日に一方的に核合意から離脱し、経済制裁を強化した。1年後のロハニ演説も5月8日、米が合意から離脱したのとまさに同じ日だった。ボルトン米大統領補佐官は5日に声明を出し、空母や爆撃機部隊を展開中とした。「米国はイランとの戦争を望んでいるわけではない」「米国や同盟国を攻撃すれば、容赦なく武力を行使する明確なメッセージだ」(本文引用)と、すごく勇ましい。CNNテレビは7日に「イランが短距離弾道ミサイルをペルシャ湾上の艦船に移動させた可能性が高い」(本文引用)との米当局者談を報じている。ロハニ演説は織り込み済みだったわけだ。
6日4面に「米からの攻撃に『備えを』 ベネズエラ マドゥロ氏、軍に演説」があり、これは微妙に米寄りの記事で、暫定大統領就任を宣言しているグアイド国会議長が大衆的蜂起で政権奪取を図ったが失敗。こちらでも米軍艦船がいつでも攻め込める体制をとっており、緊張が持続中。南米が列強の長年にわたる激しい搾取によって疲弊してきたことは歴史的事実で、ベネズエラもいまだ米を中心とする諸外国による利益簒奪の災いから完全に自立できず、脆弱な経済体制下にある。前のチャベス政権も、経済制裁やCIAによるクーデター画策で危機にさらされたが、その都度乗り越えてきた。そしていまも、米の露骨な介入は止まない。
6日4面にはベネズエラ記事の真上に、「ガザからロケット弾430発 200カ所イスラエルが空爆」の記事がある。果てしない報復の連鎖に陥っているが、もちろんここでもアメリカの関わりは深い。ほんの20年ほど前の戦争では、米軍は米兵1人の死に対し100人の敵の死が対応すべき、とソロバンを弾いていた。また、米兵死者が5000人を超えると国内に厭戦気分が広がると予測。息子ブッシュが突入した911後の戦争では公式死者が5000人に達する前に、公表されていた統計数字が消えてしまった。それよりなにより、戦闘による死亡の数に加えられないように、まだ息があるうちに戦地から空輸してヨーロッパなどの病院で死亡を確認、戦死者数から除外するなどしていた。さらに社会不安の拡大を免れるために、コンピューター技術を駆使した電子戦争を本気で考え始め、無人兵器の発達によって戦場はPC画面に固定され、米本土の自宅から国内基地への勤務でコト足りる状況が出てきて、戦死者比率はさらに拡大しつつある。
ともあれ、トランプのアメリカがやることは支離滅裂の極みにあって、例を上げていくときりがない。7面「米の対中関税 世界に影 東証は1ヶ月ぶり安値 『日本に強い逆風』専門家」の記事。東証株価は10連休の直後から大幅下落の連続になっている。本日も円ドルが109円台に入っており、大連休の浮かれ気分が吹っ飛ぶ状況である。記事では「日本にも大きな逆風となりそう」などと書かれているが、昨年10月〜12月までの大下落を思うと、「なりそう」なんてもんじゃなかろう。「引き上げ対象は、携帯電話や記憶装置といった電子機器の部品などの割合が大きい」「今年中にも(略)特定の業種で非常に大きな影響が出る可能性がある」(本文引用)と影響を限定的に語っているが、さてどうなるか。そういえば、3メガバンクと政府系投資銀行が1兆3千億円融資で下支えする東芝メモリはどうなるやら。以下の記事では、中国が対抗処置をとると書かれている。かなり大変なことになりそうな気が・・・。
☆「米、25%に関税上げ正式通知 中国『必要な反撃措置』」日本経済新聞5月8日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44547000Y9A500C1MM8000/?n_cid=NMAIL007
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2019年05月08日

タカ派経済界の尻に火がついた

昨日の株価は大きく下がり、現在も芳しい状況にない。昨日の円ドルは動きが少なかったけれど、今朝は110円を切りそうな気配。1面「トランプ氏一変 米中暗雲 対中関税25%『10日に第3弾』」中見出し「『脅し』背後に強硬派か」「激化恐れる中国 冷静装う」の記事。ツイッターでの発信でこれだけ大きく動く。7面「東証下落 2万2000円割れ 1カ月ぶり 米中摩擦再燃に懸念」があるが、記事は小さめ。「トランプ米大統領が対中関税の引き上げ方針を表明し、米中貿易摩擦の再燃に懸念が広がったためだが、直後の前日にアジア市場が受けた下落幅よりは影響は小さかった」「連休前の4月26日より335円01銭安い2万2万1923円73銭。中国市場での売上高が大きい機械や電気関連銘柄の下落が目立った」(本文引用)とあり、影響を小さく見せようとする意図を感じさせる。だが、世界経済に与える中国の存在感の大きさは明らかだ。少し前から、景気後退を予測する記事を、ネットで見かけるようになっていた。いくつもあるそんな記事に特徴的だったのは、中国の景気が日本に及ぼす影響だ。
気になって保管していた下の記事は、3月末の時点で現状を予測。「『中国ショック』で輸出・生産が悪化」「景気の足元がふらついている最大の要因が『中国ショック』だ。もともと減速傾向だった中国経済に2018年秋以降、アメリカによる中国からの輸入品に対する追加関税の大幅な拡大が追い打ちをかけた。中国の景気の冷え込みに伴い、半導体関連や産業用ロボットの中国での販売が減るなどして、2019年1月以降、業績予想を下方修正する日本企業が相次いだ」「単純化して言えば、中国ショックを受けて輸出がふるわず、国内での生産活動が低調になったことが景気動向指数の悪化を招いた、というわけだ」(本文引用)とある。これは昨年11月、12月の株価大暴落による影響を示しているが、いまふたたび、同じことが起きる可能性が出てきたというわけだ。今日の我が家購読紙にある「中国市場での売上高が大きい機械や電気関連銘柄の下落が目立った」との文言も同じ文脈で語っているから、これは周知の事実と言っていい。いくら「戦後最長の好景気」などと格好をつけても、いくらポンコツ武器で軍備増強しても、この国の経済はすでに中国なしでは成り立たないくらい、対中依存度を高めている。
☆「政府が火消しに躍起、景気変調の動かぬ事実。中国ショックは回復しても」ビジネスインサイダーJAPAN3月29日
https://www.businessinsider.jp/post-188126?utm_source=facebook&utm_medium=feed&utm_campaign=2b1afb5bcc73396cf13680539ea44180
下の記事には「日本は今、経済力を増してきた中国にどう対応するべきかについて大きな岐路に差しかかっている」「米国の情報機関CIAも経済力の比較を行っていて、その購買力平価ベースを比べると、世界第1位は中国(23兆ドル)、第2位は米国(19兆ドル)」「この数字を知っている日本国民は極めて少ない」「最近の中国の特色は、5G(第5世代移動通信システム)に代表される通り、先端技術に強いこと」「世界最大の経済力、最先端技術を持つ中国に対する意識を持つ必要がある」「日本は(略)中国製品の優位性を認め、部品供給で経済力を拡大するのか。それとも、米国の意向に従い、中国封じ込めにくみするのか。もちろん、経済界は前者を主張した。だが」「後者の議論はほとんど展開されない」(本文引用)とある。ブログ主自身の感覚でも、中国製PCなどは価格・技術を含め総合力ですぐに日本を追い抜くだろうと推察できる状況。中西経団連会長が政府に泣きついているがもう遅い。安倍官邸も拙速といえる対応で突っ走っているがほぼ支離滅裂。無理して栄光の大日本帝国を復活させても着飾るのはボロの錦だけ。いいかげん長州閥のダメダメ駄々っ子の意地を捨てないと、途方もない責任を抱えることになる。
☆「中国に対して日本の経済界は将来を見据えて対応しているか」日刊ゲンダイ4月5日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/251149
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2019年05月06日

やっと10連休が終わる今日は休刊日

4月29日の東京新聞に、政府統計処理不正の記事がある。統計資料が現在のみならず将来も検証不能になるという。事実なら犯罪行為にあたるのではないか。廃棄期間には自民党時代リーマンショックで落ち込んだあと、民主党政権下の推移も含まれる。もしリーマン後の回復がおもわしくなかったなら、「地獄の民主党政権」として格好の証明になる。その逆だからこそ「空欄」にしたのではないか、と勘ぐられても仕方ない。同様の件で4月13日の毎日新聞に、首相と省庁幹部の面談記録が1年未満で廃棄との記事がある。他にも類例多数で、背筋が寒くなる政治状況。
☆「平成の賃金 検証不能 統計不正 政府廃棄で8年分不明」東京新聞4月29日
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019042990070256.html
☆「公文書クライシス 首相と省庁幹部の面談記録「不存在」 官邸1年未満で廃棄」毎日新聞4月13日
https://mainichi.jp/articles/20190413/k00/00m/010/162000c
日米貿易交渉で多額の金を米に貢ぎ、ポンコツ武器を爆買いして「抱きつき外交」に及んだのに、そんな報道は10大連休で消し飛んだか。庶民が浮かれている間に、以下のようなことが現実味を帯びる。「働く女性」が「無職の専業主婦」の年金を引き下げろなんていうわけない。人間を「生産性」で切り分けるあの人ならやりかねないが。
☆「働く女性の声を受け『無職の専業主婦』の年金半額案も検討される」マネーポスト5月5日
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190505-00000001-moneypost-bus_all&fbclid=IwAR1AKg9Cx2BhNiVJuyd8N7AOwg8RBQnB61Jl-pniKVCbIxRXfNHaUwYlFJ4
☆「国民健康保険料が大幅値上げ、年収400万円で年間10万円増額のケースも! 安倍政権は“人でなし”政権だ」リテラ4月12日
https://lite-ra.com/2019/04/post-4655.html?fbclid=IwAR1Wg4iuILQm7oQ0ZvS7Ad3YC2VFT9-k_4_vWe-6TSWQdEx5GLzSduL1UBI
庶民への無慈悲を隠蔽するためか、以下のような試みまでやるらしい。従順な臣民をつくりあげ、異論の芽を断ち切るつもりか。
☆「天皇の退位と即位への祝意 学校で理解させるよう通知」教育新聞4月29日
https://www.kyobun.co.jp/news/20190423_04/?fbclid=IwAR0gfDe59AVl23ZV4O1TZYebyLR4uAceAcS-AXk6C5gI7FqdDaGJwt2d4xA
その即位の式典で、肝心なところを逆の意味に読むオソマツ。このことも学校で理解させるようにしたらどうか。読めなかったか意図してそう読まなかったか、どちらにせよ意味が真逆になる映像がネットに流れている。「願ってやみません」を「願っていません」と読んだ。戦前なら不敬罪にあたる。そんな戦前に還りたいわけか。官邸HPではきちんと読む必要のあるところにふりがなをつけて記載しているが、この部分は「願ってやみません」とひらがな書きになっている。これでは読み間違いではなくホンネがでたと見られても仕方ない。庶民に対しては過酷なホンネをまき散らし続けているので、己が2重基準に仕切りを立てられなかったのか。
☆「国から見捨てられ命を絶った、とある『母子避難者』の悲劇」gendai.ismedia:3/27
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/54918?fbclid=IwAR3YCvBQ0cOaqhe-VYevg7cTa_qttbcaQTpyECetPjOzCUDymqRQukTMxNM
☆「モニタリングポスト撤去 福島の母親65%反対」東京新聞3月14日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201903/CK2019031402000159.html?fbclid=IwAR1UywAodaG0gm28Qw9QyvjVbeqpZprVDkr8ovkLmtNHpVRR5Ojq6LzzSHU
報道を懸命に抑圧するのは自らのオバカ加減を知られたくないためか。そんなことしたら歴史に汚名を残すだけなのに。ほんとオバカ!
☆「報道自由度、日本は67位 『国境なき記者団』が発表」毎日新聞4月18日
https://mainichi.jp/articles/20190418/k00/00m/040/148000c
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2019年05月05日

10大連休は民意誘導の大規模な試みか

1面「北朝鮮が飛翔体 日本海向け発射」。関連で4面「北朝鮮、米の牽制狙いか 短距離飛翔体で様子見?」中見出し「米政権『注視し続ける』」の記事。「飛行距離は最長200キロと短く、北朝鮮は米国の対応を見極めた上で『次の一手』に出る可能性がある」「北朝鮮をめぐっては」「首相が日朝首脳会談について、前提条件をつけずに実現に向けた調整を進める方針を固めた。今回の発射をきっかけに米朝の緊張が再び高まれば、日朝首脳会談が遠のきかねないだけに、関係国の動きを注視している。外務省幹部は今後について『現時点では何とも言いようがない。米国がどの程度深刻に捉えるかだろう』」(4面本文引用)とある。普通に考えると、こんな状況だからこそ、日本外交が試される時かと思う。そのために前提条件をつけない日朝首脳会談を進めようとしていたのではなかったか。「いまこそ我が国の外交能力を万全に発揮するとき」というべきところ、「米国がどの程度深刻に捉えるかだろう」なんて発言が出てくるのが信じがたい。「拉致解決」も「完全非核化」も横におく奇策に出たけれど、国際情勢をまたも見誤っていることを露呈。みっともなく恥ずかしい「外交巧者」の姿を露呈したようだ。
日米貿易交渉の進展状況については、10大連休のせいか、なかなか情報が出てこず、奇妙な記事ばかりが目につく。「これはほんとうの話か?」と疑うような記事の第1弾は以下。他に、たしかにレッドカーペットから押し出されたまんまのみっともなくも恥ずかしい写真入りの記事もあったが、いくらなんでもそれはないでしょうという気がしないでもない。その写真も含めてま真偽のほどが確かめられない。こういう報道は、品位にそぐわないというのか、他紙ではついぞ見かけることがない。たいしたことではないが、とにかく記憶にとどめておきたい。
☆「近寄る安倍首相に『ストップ』と叫んだトランプ大統領…『レッドカーペット上の屈辱』」中央日報4月29日
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190429-00000024-cnippou-kr
5月3日の当ブログで、「日米貿易交渉が進んでいるが、これもなかなか状況がみえてこない。武器の爆買いや米への巨額投資の話は聞こえてくるが、報道記事としてきっちり確認できないので、ここでは割愛する」と書いたが、確認できる記事があった。トランプ大統領の発言らしい。アメリカの自動車工場に400億ドルを投資するとか、大量の防衛装備品を買うという話。なんだか信じられない巨額である。他紙ではそんな話が報じられていないのが気になるところ、とにかく天下の読売新聞の報道だからまちがいないと思ったわけで。記事の表題だけになるが、紹介しておきたい。4月29日読売新聞の記事。表題は「トランプ氏、日本は『米自動車工場に4兆円投資』」というもの。10大連休終了後の他紙報道がどうなるか見ものだ。
以下の記事には10大連休への政治的布石が書かれている。「この1、2カ月テレビ各局はこぞって『平成振り返り』特番を放送してきた。しかし」「どの番組を見ても、あの福島原発事故のことがほとんど出てこない」「直接的な現場への圧力というのはないが、局の上層部には、『五輪を前に日本の安全をアピールする必要がある。協力してほしい』というプレッシャーがかかっているようです」(本文引用)。5月1日の我が家購読紙にも福島第一原発事故の記述はなかった。見落としていたのかと思うほど、報道規制があからさまになっている現状。すくなくとも東京新聞は筋を通した。
☆「テレビ各局の“平成事件振り返り”から『福島原発事故』が消えた! 広告漬けと政権忖度で原発事故をなかったことに」リテラ4月30日
https://lite-ra.com/2019/04/post-4690.html
☆「『故郷、奪われたまんま」 福島第一 原発避難」東京新聞5月1日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/CK2019050102000110.html
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2019年05月04日

浮かれ気分は10日続けられなかった???

1面に「首相改めて『来年新憲法』 与野党に疑問の声も」の記事。憲法記念日に憲法改正を求める集会がある。自衛隊違憲の論議が少なくなっている現状、なぜかやたらと「違憲論争に終止符を打つ」と叫ぶ執着心に矛盾を感じつつ、読み進める。2面に「安倍改憲 笛吹けど」中見出し「森友・加計で与野党対立 議論進まず」「参院選発議要件2/3再び攻防へ」がある。現在、自・公・維を合わせると、3分の2(162議席)を3議席上回っているそうな。夏の参院選では定数増で164議席が2/3にあたり、改選は88議席なので、87議席以上を取らないといけないんだと。6年前の選挙は、第2次政権に勢いがあって獲得したが、今回それを上回るかどうか。かなりハードな目標である。「首相にとっての改憲は政権維持の根幹に関わる。日本会議に近い議員の一人は『安倍首相の憲法改正は本気だ。保守をまとめるために言っているだけだという人がいるが、本当にそうだったら引きずり下ろされる』と話す」(本文引用)。かなり周辺の鼻息は荒い。その一方で周到に作戦を練るあたり、とても気になる。国民民主党には改憲に前向きな勢力が多いという。「立憲と組むぐらいなら、自民に入党する」という声もあるようで、その抱き込みが画策されているとか。小沢一郎氏が国民と自由を合体させたのは、もしかしたらそのことへの牽制かとも思う。政治力学のことはよくわからない。したがって、改憲がそれほど簡単じゃないことを感じつつ、これまでも従来の政治力学のトンデモ法則を突き破る超奇策が連発されてきたことを考えると、またどんな奇策が飛び出すか知れたもんじゃない以上、油断は禁物と思った次第。
そんな国内の嵐なんぞ吹き飛ばすような大嵐が、南米で吹き荒れている。5面に「マドゥロ氏、軍を視察 ベネズエラ 野党勢力を警戒」があり、ベネズエラの情勢が緊迫していることを示す。我が家購読紙は、2日に大統領がカラカス市内を軍人と行進して、「軍の一部が野党とともに決起しているため、引き締めを図って離反を防ぐ狙い」(本文引用)と書いているが、肝心の1日のことが触れられていない。3日の紙面に「ベネズエラ衝突 死者 マドゥロ氏、議会招集表明」があり、激しい衝突が繰り返されているのは見えるものの、記事からは事態の推移がうまく把握できない。じつは2日の記事が我が家購読紙中でもっとも鮮明に情勢を読み取れる書き方になっており、以後の記事はこれを出発点にしないと十分に理解できない仕組みになっている。2日記事は同日のブログ「まだやるかベネズエラに対する米の策謀」で触れたが、国内各報道には、以下のように簡潔だがわかりやすい記事がある。東京新聞は「野党指導者グアイド国会議長が四月三十日朝に呼び掛けた蜂起は、野党側の武装隊員数十人と政権側の治安部隊が首都カラカスで衝突、一部の反政府デモが暴徒化した。しかし、グアイド氏側の政権掌握には至らず、同日午後までに沈静化したもようだ。ロイター通信は『軍指導部の離反を示す具体的な兆候はない』と伝えた」(本文引用)とし、共同通信は「暫定大統領就任を宣言した野党連合出身のグアイド国会議長は1日、首都カラカスで開いた数千人規模の集会で『権力の不当な侵害が終わるまで毎日街頭に出よう』と反米左翼マドゥロ政権打倒のための闘争継続を支持者に訴えた」(本文引用)という。グアイド氏の主張が「反米左翼マドゥロ政権打倒」とある点で、各々の記事がどこを向いているかがわかる。なぜか米軍艦船が集結している意味も。
☆「ベネズエラ 野党側、政権掌握ならず 議長の思惑外れか」東京新聞5月1日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201905/CK2019050102000228.html?fbclid=IwAR3L9lKYdPdxylqb4pWTypcD8LnbCItjkqcekrEEE_jkAz7-L48gOT2o728
☆「国会議長、闘争継続訴え ベネズエラ、衝突で負傷者」KYODO5月2日
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190502-00000029-kyodonews-int&fbclid=IwAR0_doSSPYiWGd2ROWTjh3xRSSaN77Y88zq6hYn9Fsp151Pva2ZcdZBMRJo
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2019年05月03日

お祭り終わって夢から覚めるか

ようやく骨が戻ってきた我が家購読紙。年号がわりの浮かれ提灯は本日、お堅い本領を発揮してカムバック。1面トップには「日朝会談『条件つけず』 首相 拉致問題前進の前提から転換」中見出し「実現見通し立たず」の記事。「首相は北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長との日朝首脳会談について、前提条件をつけずに実現に向けた調整を進める方針を固めた。これまでは拉致問題での一定の前進があることを前提としてきたが、歩み寄りの姿勢を示すことで会談の実現を目指す。ただ、北朝鮮が応じる見通しは立っていない」(本文引用)。北朝鮮はこれまで6者協議の枠組みの中で米・中・ロ・韓と協議してきたが、日本だけ外されっぱなし。なんとか話し合いに持ち込まないと格好がつかないところまで来てしまったというべきか。そもそも最初は2002年の小泉・金正日会談で一定の進展があったところへ拉致問題が急浮上。首相は「拉致問題の立役者」として支持を広げてきたが、あまりに場当たりで硬直したやり方により、かえって事態の解決を遠のかせていたのは以下の記事で知れる。「北朝鮮に対して経済制裁を実行するならば、『被害者の救出に直結する戦略的なものであるべき』だと透氏は訴えてきた。『北朝鮮にどのような反応が生じるか、一方の日本はどのようなシナリオで救出するのか、そうしたことをきちんとシミュレーションしたうえで、具体的に知恵を絞った方策』でなければ意味がない」『勇ましい姿勢』を国民に知らしめるという『日本国内向けのパフォーマンスをしていた』だけだ」(本文引用)というのが実態。
今回の転換は過去の行状がもたらした当然の結果であり、「外交巧者」を自認する彼のパフォーマンスの完全敗北を意味する。拉致被害者と家族には翻弄され続けた年月だった。「拉致問題」のほか「国連人権理事会に11年連続で提出してきた北朝鮮に対する非難決議(略)を見送り、19年度版外交青書では核・ミサイル問題で『圧力を最大限まで高めていく』という表現も削除」(本文引用)。それでいまさらどんな進展があるのか。そういえば対ロ交渉でも北方領土4島返還」を事実上放棄してなんとか領土問題に決着をつけようとしたものの、こちらもまったく進展が望めない状況となっている。さすが「外交巧者」の首相というにふさわしい見事な結末。いま、日米貿易交渉が進んでいるが、これもなかなか状況がみえてこない。武器の爆買いや米への巨額投資の話は聞こえてくるが、報道記事としてきっちり確認できないので、ここでは割愛する。でも、なにやら「抱きつき外交」のうそ寒い中身が覗き見えることは確かだ。こんなのを信用して未来を託すことの愚かさを知るべきときは、どんづまりのいまよりほかにはない、と言わねばならない。
☆「安倍さんは薄ら笑いで私に・・・元家族会・蓮池透氏が著書でも徹底批判! 安倍首相の拉致問題政治利用と冷血ぶり」リテラ15年12月20日
https://lite-ra.com/2015/12/post-1803_1.html
1面には「改憲機運『高まらず』72% 本社世論調査 自民支持層でも61%」の記事がある。衆参同日選挙を強行して圧倒的多数を握ったとて、国民投票でアシュラのごとき形相で民意を誘導しまくらなければ、改憲は危うい。改元号外で暗躍したことも記憶に新しい巨大宣伝会社の人身誘導術、神通力がどこまで通用するか。ひとつ気になるのは、1面「近づく五輪 やりきれぬ黒塗り 通わぬ言葉」の記事。「五輪への熱が高まるなか、表現の規制に抵抗のない社会になっているのでは」(本文引用)とあり、都内の美術館で公開された映像について、施設の運営者であるNTT東日本から「『不快な表現があり、公開できない』と迫られた」(本文引用)という。五輪の大口スポンサーであることからのクレームらしいが、関連づけて思い出したのは、明治政府が大日本帝国憲法発布に向けて2年前から自由民権活動家を東京から排除した件。邪魔者排除の上で明治憲法発布の大提灯行列を敢行し、庶民は「絹布の法被」をもらえると喜んで行列したというオソマツ。いまもおんなじことをやるということか。こんなくだらなさにまた踊らされたらオシマイだぞ。
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2019年05月02日

まだやるかベネズエラに対する米の策謀

3面「ベネズエラ 衝突続く 決起呼びかけ 軍の離反限定的か」の記事。6面にも「政権の行方 軍がカギ ベネズエラ高まる緊張」中見出し「米ロや近隣諸国 反応」がある。「マドゥロ政権側の治安部隊と、暫定大統領就任を宣言しているグアイド国会議長の呼びかけに応じたデモ隊が衝突した。軍の一部が反マドゥロ政権側に同調したものの、離反の動きは小規模と見られ」「軍が政権側から離反する動きは広がっていない模様」(3面引用)。「グアイド氏は、人道支援物資を国外から運び込む計画の失敗などで求心力を失いかけていたが、3月にベネズエラ全土が数回にわたり大停電に陥ると、『政権の無能が明らかになった』と攻勢を強め、再び息を吹き返した」(4面引用)。記事はマドゥロ政権の独裁や汚職利権などを指摘し、グアイド氏にやや寄り添い気味だが、事実はどうか、いささか怪しい。直近のブログ記事は3月9日「米が『裏庭』でやっていることを知ろう」で朝日新聞を引用し「中南米を自国の裏庭と看做してクーデターや経済制裁などで政情不安を演出し、政権転覆を計り続けてきたアメリカの姿がみえない記事になっている。2面に『米国は今年1月末の経済制裁で、国営石油会社の米国内の資産を凍結し、同社との取引を禁じた。これによりベネズエラは年110億ドル(約1兆2200億円)の輸出収入を失い、経済はさらに悪化する見通しだ』とあり、この部分だけが米の関わりを示す。1面の『経済破綻 細る母 薬ない子』の『人道危機』に米が絡んでいることを、たったこれだけの記述からでは読み取れない。『人道危機』の元凶はどこにあるか。長年にわたる米の政権転覆工作がなぜ語られないのか。天下の大新聞がこれでは恥ずかしい」と書いたばかり。今回の事態の裏には、いつもの通りアメリカの介入の影がつきまとう。2010年の当ブログ「映画『国境の南』を見たいと思った」でデモクラシーナウの動画を紹介したが、そこで語られていたことは新聞記事などとは程遠い出来事だった。
☆「オリバー・ストーンが中南米の政治変動に取り組んだ新作『国境の南』 前編」デモクラシーナウ2010年6月21日
http://democracynow.jp/video/20100621-1
米はベネズエラの転覆を図って、何度も奸策を弄してきた。チャベス「独裁」打倒の軍事クーデターを画策し失敗。その他にも数々の策を目論見、失敗を繰り返してきた。今回はグアイド氏を国会議長に選出させ、国営石油会社の米国内の資産を凍結するなどの工作でベネズエラ経済を混乱に陥れ、3月にはいよいよ軍事介入の可能性が俎上にあげられていた。しかし、気がつけば5月。未だ事態は流動的で、予断を許さない状況が続いている。グアイド氏は国会議長に選ばれる前、知名度も力量も知られていない人物だった。それが突然、政治の表舞台に飛び出て脚光を浴び、米国内にある国営石油会社の資産凍結による経済混乱に乗じて瞬く間に台頭。国外では「腐敗」「独裁」打倒のヒーローとみなされるまでになった。暫定大統領を宣言したとき、間髪を容れずに米とEU諸国がこれを承認。一気に二重権力状態を作り上げた。側から見れば米の介入無くして成り立たない構図なのだが、歪んだ報道は事実に迫らない。
以下の記事には「3月3日、米国の国家安全保障問題補佐官ジョン・ボルトンは、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を打倒するために、米国は『可能な限り広範囲な同盟』を結成したいと思っているが、仮に国際的な支持を得られなくとも(米国は)これをおこなうと、西半球における『モンロー主義』がいまも有効であると宣言した」(本文引用)とある。ベネズエラのことはベネズエラに任せる。これがベトナム戦争以来の反戦運動が学んだことだったはず。その一点から、アメリカはベネズエラから手を引けと叫ばねばならない。今がその時期なのだと思う。
☆「ボルトン:国際的な支持がなくともマドゥロを打倒する(3月4日)」ラテンアメリカの政治経済3月4日
https://ameblo.jp/guevaristajapones/entry-12444779914.html?fbclid=IwAR0Wggn_3nVw4L4PZrQFigNmnaJnIBbW8WyPeHXptPjYO4F5XD1v_SDwUbQ
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2019年05月01日

焦点ボケの新聞のすきまを読む

4面の月刊誌広告が興味深い。まずは「米中狭間の『日本の進路』 戦争なき『令和』をどう実現するか 米中両国の『ご機嫌取り』が安倍外交の唯一の戦略。同盟のコストを日本に求めるトランプの怒りに触れぬよう、中国との距離を縮める綱渡りだ。米中関係が一層悪化すれば、日本は『股裂き』の窮地に陥る」という丁寧な説明付き。「トランプが組み替える『新同盟網』日本が筆頭 『従順な属国』を選抜」が続く注目点。その次は「『令和元年解散』は夏か秋か■消費増税『再々延期』で政権内の暗闘 安倍政権が3期で終わるとして、残された衆院解散の機会はやはり年内。口実が増税延期なら、夏の衆参同日に加えて、十月以降の秋も狙い目となる。財政や政策より政権維持、解散権の私物化だ」が明瞭に政権の狙いを示す。他に「新天皇と安倍の『微妙な関係』 皇室の反長州意識は根深い」、「最低賃金『全国一律』を阻む官邸官僚 地方創生は名ばかりの安倍政権」、「公明党『年内解散容認』の裏事情 創価学会『権力構造』に地殻変動」、「菅義偉は『首相の器』にあらず」などがある。
経済関係では「野村證券は『銀行傘下入り』の運命 顧客無視『無法営業』にも限界」、「中部電力を蝕む『JERA』の罠 東電と経産省が『株式上場』で策謀」、「二大商社の博打『北極圏LNG案件』 巨額国費も吸い込む『ロシアの泥沼』」、「製造業『不正の連鎖』をどう止めるか 見識なき経営者が増えすぎた」、「<地方金融の研究>西武信用金庫 業績拡大の裏で『暴力団』とべったり」そのほか、「旧村上ファンド」と「セブンイレブン」に「リクルート」とか変な記事がいっぱいで、この国はどこへ向かっているんだろうと暗澹たる気持ちになる。おまけに「大恥の日本『WTO』逆転敗訴 国際潮流を解さぬ政権の『外交音痴』」、「NHK『次期会長争い』の醜い混戦 首相官邸『権力闘争』がもろに影響」、「【広告を裏読みする】令和『号外』で一儲け狙った電通」というのもある。東京の「号外」奪い合いの裏には、もしかしたら「電通」の影があったということか。雑誌「選択」に興味津々!
4面には「令和経済 期待と課題 技術革新主導 浮沈のカギ」の記事もある。「技術革新主導 浮沈のカギ」と表題で書かれているが、記事の3本柱は最初に「深刻な人手不足 働きやすさ求めて 急速な人口減」と「浮沈のカギ」について触れてはいるが、あとは「増える国債発行 市場混乱の危険も 借金漬け財政」、「日銀の大量買い 積み上がるリスク 異次元緩和」と、「技術革新」とは別の問題点が主題で、日銀の「異次元緩和」が関係している。だから「日銀と政府の問題」ということなのだ。「借金漬け財政」では、“国と地方の借金は1105兆円。平成の間に約4倍となり、いまやGDPの2倍に達する。IMFの集計で188カ国中で最悪の水準”と書き、「日本国債の格下げといった外的要因をきっかけに、金融市場が混乱する可能性もゼロではない。『日本国債の暴落は、市場で誰かが疑い始めたらいつでも起こりうる』かつて財務省幹部が口にした危機が来ないとも言い切れない」(本文引用)と、最後は日銀の国債大量買い入れを背景に危機を描いてみせる。
そして記事は3つ目の「異次元緩和策」に移る。日銀の異次元緩和は7年目に入り「金融機関が持つ国債やETF(上場投資信託)などを今後も大量に書い続けるとみられ、リスクが積み上がっている」「日銀はETFを通じ、3月末時点で大手企業の株式約28兆9千億円分を保有する」「今のペースで買い続けると、2〜3年のうちに日銀が『日本企業の株式の最大の保有者』になる可能性があるという」「日銀の資産規模は約500兆円に膨らみ、日本のGDPを上回る。金融市場でひとたび株価が急落すれば日銀も損失を抱える。通貨の信認が揺らぎ、為替の急変動につながりかねない。金融政策を正常に戻すために日銀が国債を手放す場合も、国際価格の急落を招く恐れがある。そうなれば政府も借金をするのが難しくなり、財政不安が高まる」(本文引用)。少し前に国の借金が減った時期がある。いつだったか思い出したい。その芽を摘み取ったのは誰だったかも・・・。
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2019年04月30日

思考停止から抜け出す道

今日の新聞のなんというくだらなさ。ほぼ全ページがお祭りムードじゃないか。こんなのが10日も続くのかと思うとゲンナリする。こんな紙面ではブログに書く価値のある記事を探すのが難しく、本日はお休みにしようかと思ったくらいだったが、最後にやっと、30面「思考停止 変える力を  作家・高村薫さん寄稿」に出会い、ほっと息をついた。「平成を通じ社会や人間のあり方を問う作品を発表し、時事問題についても積極的に発言してきた作家の高村薫さん。この30年への思いをつづってもらった」(本文引用)と冒頭にあるが、内容はさすがに高村氏だと思った。長いので要約できるところをできるだけ要約し、引用をまとめてみると、“平成は土地投機に踊ったバブルの崩壊で始まったが、90年台前半は国民の多くが「経済はいずれまた上向く」と信じていたし、政権交代をさせるほどのエネルギーは持ち合わせていた。この国がこれまでと違った時代に移行したと思われだしたのは、金融機関の大再編過程が始まって「失われた10年」とささやかれるようになって以降、終身雇用が崩れ非正規雇用が増加。生活にも閉塞感が広がっていく。内向きで刹那的な生き方が蔓延し、阪神大震災も地下鉄サリン事件も自分と無縁の出来事として片付ける風潮が広がる。その一方で爆発的に広がったネット社会の進化は「日常的に接する情報量を飛躍的に増大させ(略)コミュニケーションのかたちを一変させた」「私たちはまさに日常と非日常の境目が溶け出した世界を生きている」「日夜スマホで他者とつながり、休みなく情報を求めて指を動かし続け(略)私たちはほとんど何も考えていない。スマホは、出口が見えない社会でものを考える苦しさを忘れさせる、強力な麻酔になっている」「大都市神戸が震災で火の海になっても、あるいは東北沿岸で1万8千人が津波にのまれても、またあるいは福島第一原発が全電源を失って爆発しても、日本社会の思考停止は基本的に変わることがなかった」(本文引用)”(前半部分の要約)
ここまでの文章で思う。ブログ主自身が「またいずれ経済は復活するさ」程度の認識でいたことを否定できない。自分たちの生きてきた過去から未来を思って、かなり長いこと「いまはけっこう大変だけれど、そのうちなんとかなるさ」と楽観し、細々と生きることに徹してきたような気がする。個人的には21世紀開始と同時に発生した911のWTC航空機突入で受けた衝撃を忘れることはできない。「時代が変わった」との認識はあった。それでもまだ幻想の痕跡が心の底に残っていた。それを根っこから覆したのは311だった。「ついにこの国はこれまでと違う世界を生きなければならなくなった」と本気で思った。その気持ちの奥には「いま変わらなければ、この国はダメになる」という思いがあったのは確かだ。そして8年が過ぎ、原発事故を最後にこの国に残されていた変化するエネルギーは消滅しつつあるのか、と思う。
記事にも同様の指摘を感じる。「持続可能な新しい生き方へ踏み出す意欲も機会も見失って、私たちはいまに至っている」「この30年間に世界経済は激変」「中国のGDPは今や日本の3倍」「お家芸だった製造業の多くは苦境にあり」「世界が猛烈なスピードで変わり続ける一方、この国は産業構造の転換に失敗し、財政と経済の方向性を見誤ったままなおも経済成長の夢にしがみついているのだが、老いてゆく国家とはこういうものかもしれない」「この国にはもはや変化するエネルギーが残っていないのだ」(本文引用)。そして氏は結論する。少子高齢化も貧困と格差の拡大も、破綻した原子力政策も、見て見ぬ振りをし続けた平成30年の結果もたらされたものだ、と。そして「どんな困難が伴おうとも、役目を終えたシステムと組織をここで順次退場させなければ、この国に新しい芽は吹かない」「何よりも変わる意思と力を持った新しい日本人が求められる」(本文引用)として文章を終える。希望はあるか。「土の記」に従えば、人間はまだその段階に至っていない。混迷はなお続き、決定的破局の可能性はいまも目の前にある。そんな気がしてならない。
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2019年04月28日

強者にへつらい弱者で鬱憤を晴らす

1面「貿易交渉『5月末合意も』 トランプ氏発言首相困惑」の記事。26日の日米首脳会談で「安倍晋三首相はトランプ大統領の機嫌を損ねず、蜜月関係をアピールする『抱きつき外交』を展開したが、思惑通りにはいかなかった」「トランプ氏は日米貿易交渉の5月末合意に言及」「日本としては、結論を出すのは最速でも7月の参院選以降と踏んでいた」「会談後、首相は記者団から(略)問われたが」「むしろ北朝鮮問題について議論した内容に重点を置いて語った」「日本政府は『5月の合意はない』(略)などと、火消しに躍起になっている」(本文引用)。2面関連記事「交渉焦るトランプ氏 『5月末』発言 再選へ成果急ぐ」中見出し「『FTA』回避?農産物で譲歩? 日本、利点もリスクも」。このごろの我が家購読紙は、2面でどことなく玉虫色の記事を書く。そこをより分けて深読みすると、日本としては「不利になる結論は今夏の参院選後」に出したい意向のようで、あんまり早いと選挙に影響すると懸念している。選挙の結果が出た後ならなんでも構わないが、選挙前では困ると言いたいらしい。メリットは主張していた「FTAじゃなくてTAGだよ」の見解が瓢箪から駒になる可能性。しかし、「米議会や産業界には、農業や自動車にとどまらない包括的なFTAを望む声が根強い。『5月末』の合意はその選択肢を事実上放棄することになり、最終的に米議会の承認を受けなければならない米政権にとっても難しそう」(本文引用)
8面「社説」の「日米首脳会談 『蜜月』の乏しい内実」では、「首脳同士の親密ぶりを強調されても、難題をめぐる具体的な議論や実際の進展を伴わなければ、虚しさだけが残る」「しかし、伝えられる会談内容からは、首相の強いメッセージはうかがえない」「トランプ氏は、今回も『日本は途方もない数の軍事装備品を米国から購入している』と歓迎したが、兵器を買い込んで米国の歓心を買うのは、健全な同盟関係とは言いがたい」(本文引用)とあるように、やはり首相の切り札は「大量の武器購入」であるようだ。最新鋭ステルス戦闘機F35A墜落の原因が、まさかの操縦士のミスにされそうな気配が漂っている現状、本当の原因は3面「米F35、3割飛べず 昨年5〜11月 必要な部品が不足」なんて記事がある。米政府監査院の報告書によると、「米軍の最新鋭ステルス戦闘機F35が昨年5〜11月、必要な部品の不足で、3割近くが飛行できなかったことが明らかになった」(本文引用)という。改良のスピードがやけに早く、事前に備品として購入しているものが使えなくなるケースが多いとも書いてある。日本はそれを大量に買い入れる予定だし、そのうえトランプ氏が「今回も『日本は途方もない数の軍事装備品を米国から購入している』と歓迎」しているということから、ポンコツを大枚叩いて買うことで、おとくいの「抱きつき外交」をやる。まさに「強者にへつらい、弱者は踏みつける」の典型じゃないか。「日本国憲法」を「みっともない」などと貶していたが、そんなあなたのほうがよっぽど「みっともない」し、大量のポンコツを無理に使わされてわが身を傷つける自衛隊員がかわいそうじゃないか。そんな「へつらい外交」で、庶民の暮らしをボロボロにしてしまうなど何をか言わんやだ。
以下の記事では、「その後、トランプ氏は報道陣に公開した会談冒頭のように、5月の合意といった極端に短期間の成果にこだわらない姿勢に転じた」「首相は会談後、疲れと安堵の入り交じる表情で周囲に『今日は全部うまくいったね』と話し、メラニア大統領夫人の誕生日を祝う夕食会に向かった」(本文引用)。これもまた、彼特有の口先だけの自画自賛。哀れでみっともない「抱きつき」=「へつらい」外交の真骨頂と言うべきか。
☆「トランプ氏『今回合意できないか』 検証・日米首脳会談」日本経済新聞4月28日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44325780X20C19A4EA2000/?n_cid=NMAIL007
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2019年04月27日

どんなに腐っても倒さなけりゃ倒れない

1面「景気『悪化』の公算大 来月発表の動向指数 6年2ヶ月ぶり」が意図的な扱いかと思うほど小さい。だが内容は刺激的だ。「景気動向指数の基調判断が、およそ6年ぶりに『悪化』となる公算が大きくなった」「『景気は緩やかに回復している』としてきた政府は公式見解を変えるのか」「1月分と2月分は『下方への局面変化』だったが、3月分は最も厳しい『悪化』になる方向だ」(本文引用)とある。3月分は連休明けの5月13日公表の予定なので、そのときの新聞記事を楽しみにして、記事ラスト「16年には、月例経済報告での景気判断を引き下げた3ヶ月後に、消費増税の延期を発表している」(本文引用)ということから、「消費増税延期」か「消費減税断行」に「衆参W選挙」をセットにして毎度の起死回生を狙う可能性がいよいよ大きくなってきた。1面には「首相に『期待』せず57% 政治に『安定』期待60% 本社世論調査」があり、首相への信頼度がガタ落ちの様相を示す。「安定」を望む層が多く、まだ野党の役割への期待は大きくない。庶民のバランス感覚はそんなものらしいが、首相を嫌っても自民党はそれほど嫌わないというのは、いまでは大きな矛盾を抱え込む選択となるしかない。民主党政権を倒してしまった過去の経験は、まだしっかりした総括と共に乗り越えられていない。長く尾を引きすぎている悲劇というべきか。経験を蓄積する運動が求められる。
経済環境は次第に厳しさを増している。7面に「『為替条項』日米協議へ 貿易交渉 米の要求拒めず」があり、17日当ブログ「明るくない未来を明るいと思う人たち」で、「交渉は2段階で進め、第1段階が『日米物品交渉』。初日は『物品』の農業と自動車の議論が、『早期に結果を生じ得るもの』として続いた。第2段階『他の貿易・投資の事項』は、どうも日本側の独自解釈に基づくもののようで、先行きはどう転ぶかまだ不透明。ムニューシン財務長官は『為替条項』について言及しているが、茂木氏は協議するつもりはない、という、だが、そんな言い方で済むはずがない」と書いたばかり。だれもが同じ思いだったはずで、今日の7面記事は「やっぱりそうだったか」というしかないものになった。記事は日本側は抵抗しているように書いているが、17日の新聞で「協議するつもりはない」なんて強がっていた茂木経済再生相の言葉は国内向けの無意味な強がりだったとみることができる。
このところ中西経団連会長のマスコミ露出度が高いが、8面「日立、英原発凍結で減益」を読んで、「これが原因だね」と納得。「日立製作所が26日に発表した2019年3月期の純利益は、前年比38.7%減の2225億円だった。英国での原発新設計画の凍結に伴う2897億円の損失計上が響き」(本文引用)とある。1面の「景気『悪化』の公算大」では毎度のように「中国の景気悪化」の影響が語られていたが、「日米通商交渉」で「為替条項」が確実に俎上に上るのが見えてきた以上、いよいよ輸出産業の危機感は大きくなるしかない。12面「社説」の「脱温暖化戦略 理解得られれぬ密室調整」では、「密室で利害を調整する旧来のやり方で決めた政策では、多くの国民の理解を得ることは難しい」「経済産業省と環境省の合同有識者会議で示された政府案には、鉄鋼や電力など産業界の意向が色濃くにじんでいる。これからも原発に頼っていく方針を明確にし、石炭火力を使い続ける余地も残した」「大胆な対策は盛り込まず、将来の技術開発に過度な望みをかけ」「政権はこの戦略を正式決定して国連に提出」「G20(略)で議論を主導する考え」「不可解なのは、提言になかった原発への積極姿勢だ」(本文引用)とある。提言は「有識者懇談会」が月初にまとめたが、政府案はこれを踏みつけにしたと言える。小型炉や高温ガス炉、高速炉まで明記。「安全性・経済性・機動性に優れた炉を追求する」(本文引用)というのは時代遅れ周回遅れ。G20でこんなことを主張して世界が賛同するはずがない。それでも走るのは「改憲」のためか「アベノミ」断末魔の悪あがきか。いずれにしても現政権の命脈が尽きつつあることは確かだ。ヒトラー最後の12日間!
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2019年04月24日

「規制緩和」や「岩盤規制打破」の目的は

再エネ発電は原発の補完物か。まず結論を出しておきたい。原発をベース電源と認める場合には、水力発電も化石燃料発電も、常に補完物になるしかない。出力抑制の難しい原発が発電量の底上げをしていて、これが不動なのだから、他のあらゆる発電は調整電源として位置付けられるしかなくなる。当たり前のことだ。「再エネ発電は原発の保管物だ」という定義は、原発を絶対不動の前提とした場合にのみ「正解」となる。つまり、再エネ発電の位置付けを無理やり原発に結びつける過剰な嫌悪感が、「原発の保管物」なんて位置付けを作り出す。そのことによって原発がいつの間にか容認されてしまうことになると気づかないでいる。それが「再エネ発電は原発の保管物」という見方の落とし穴といえる。再エネ発電は各々の国情において扱いが異なる。森林や山地が多く化石燃料が不足し、水資源が足りないとなれば、むやみやたらな「再エネ発電礼賛」にはならない。そんなときは、家屋の屋根や庭が設置場所となるだろう。他にもいろいろ配慮せねばならない事項はすべてクリアーして実施させることになる。いわゆる持続可能な発展の範囲で語られるべきことであり、過剰な利益追究のために際限なく拡大しない配慮が必須になる。
すべての電源を調整電源と位置付け、適宜その能力に応じて使い分けていくやり方が現実的であると理解する必要がある。おそらく再エネ発電を敵視する人々には、調整電源という発想がない、と思わざるを得ない。また、多くの化石燃料発電が地政学的リスクにまみれたものであることに、思いが至っていないのかもしれない。できる限り化石燃料から遠ざかることにより、中東地域を悲惨な状況から救い出す試みを行うのが、ひとつの重要な要素となるはず。いま我が国ではあくまで原発に依存して「過去の経済発展の夢よもう一度」的発想が、衰える経済力・政治力の現状も顧みず生き続けようと、のたうちまわっている。農山村が狙い撃ちされ、そこに眠る潜在的利益を中央に集めるため、これまでいくらかでも農山村を守ってきた各種規制に穴を開ける試みが進んでいる。「規制緩和」とか「岩盤規制打破」とか呼ばれているが、昨年の臨時国会はそれら「規制」を取り払う乱獲場となった。いよいよ放置森林も耕作放棄地も資本の跳梁に任せる場となり、森林も耕作放棄地も漁場などなにもかもが「国家利益」の「補完物」に成り下がろうとしている。水道事業まで「補完物」になる運命にある。こんな状況を認めず、太陽光発電を「原発の保管物」であると嫌悪する理由はなんなのか。これこそいわゆる「木を見て森を見ない」のたとえそのままの認識ではないか。
推測するに「規制緩和」や「岩盤規制打破」で表面に出る現象を、過小評価しているのではないか、と思う。「緩和」とか「打破」で彼らは何を求めているのか、考えるべきだ。対象がすべてあまりに細かいように見えるので、軽視するのかもしれない。しかしこれは戦後70年が獲得してきた民主主義の成果なのであり、個別の人々にあまねくもたらされている恩恵の数々なのだ。過去の体制はこれらをざっくり掬い上げ、まるごと独占し集中させていたが、敗戦によってもたらされた民主主義は、これらの巨大独占と集中をぶち壊した。典型が農地解放だったのであり、零細農民や小作農として貧苦にあえいでいた人々が権利を得た一方で、大地主が悲哀を味わった。その成果を1世紀も経たないうちに返上させるのが「規制緩和」や「岩盤規制打破」の試みだ。富を吸い取るだけ吸い取って再集中する一方、農民たちは大規模土地所有者(都市的な寄生地主(民間企業))から農地・山林を借りて細々と生きる。それが「規制緩和」や「岩盤規制打破」の行き着く先だ。廃村や限界集落化した地域では、都市から連れてこられた「小作労働者」が「農業」を持続するのかもしれない。しかしそれは「美しい自然」を守る試みなんぞとは異なる。それをして「農業は大規模土地所有の保管物」と言い切ってしまい、「自然のものは自然に返すのが自然」などと合理化はできない。いまはこれを深く考えるべきときなのだと思う。
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2019年04月22日

きめ細かな地方政策を練り上げることが必要だ

市民運動の政策の練り上げが大幅に不足している。打倒安倍政権はもちろん筆頭のスローガンだが、地方に根ざしたスローガンをおろそかにして、やたら危機感だけを訴え続けるのは正解ではない。沖縄は米軍基地が地方の切実な問題で、辺野古移設反対が政権の強硬な姿勢と正面衝突する。大阪は地盤沈下が激しく、怨嗟の気分が底辺に満ちている。地域政党の維新が何かをやってくれるという気分を持たせている一方で、維新を批判する側には「なにかをやる」という試みがない。ブログ主が住む農山村都市なら放置されて荒れる森林と田畑が民間資本に食い荒らされていく問題は避けて通れない重要課題で、これはいかなる喫緊の課題にもかならず通じるはず。これに大胆に切り込まないと、都市からの移住者と元からの住民たちの間にある溝は埋まらない。「太陽光で美しい森が失われる」と主張し、「自然のものは自然に返すのがモノの道理」と澄まして言うようでは、納得は得られない。そんなスローガンを背負って「打倒政権・守ろう憲法」と言ったってすれ違いは埋まらない。中央に対しては「攻め」の姿勢で向き合い、地方に対しては「改革」の姿勢で具体的に訴える。それなくして新住民以外の支持を得られる可能性はない。
3面に「政権『常勝』に陰り 分裂選・閣僚辞任・・・『悪い流れ』」がある。これはいい傾向だが、落ち目になった時こそ危険。奇矯な策はこういうときに出てくる。「【特別寄稿】安倍官邸が狙う!?「消費減税」という壮大な「ちゃぶ台返し」!! 衆参W選圧勝!! そして緊急事態条項を含む改憲へ!! 〜永田町の闇の底からのディープレポート」について書いたのは15日。19日にはTBSで「首相側近発言で与野党波紋、消費税増税延期の可能性も?」との報道があった。その後、本人が否定していたが、かえって「消費減税で衆参W選挙」の可能性がジワリと浮上してきた気がする。野党共闘について全国的な議論の場で「共産党は最終的に勝手連になる覚悟はあるか」と問いかけたことがあるが、「そりゃ無理だ」と一蹴された記憶がある。大阪12区の試みは画期的なものだが、まだ身を切る選択に甘さがあるような気がしてならない。大阪の地盤沈下はかなり酷く、地面の底から苦悶の叫びが浮かび上がってくる様相を示している。地域では具体的な構想が練られないと、なにごとも前向きにはなれないと言うことだと思う。落ち目の政権は死に物狂いになるが、潰すものがいなければ潰れない。
☆「憲法審『5月以降はワイルドに』=萩生田氏が発言、野党反発」時事通信4月18日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019041801099&g=pol
中西経団連会長の危機感は尋常ではない。腐れ縁ゆえか、政権に泣きつかんばかりの姿や哀れ。いいかげん向き合う先を変えるべきと思うけれど、まだその気がないのは終身雇用の記事に表れている。経済界は悲鳴を上げている。だが、政権にできることは限られている。毎日新聞に「租税回避地 日本の資金63兆円 ケイマン諸島に」という記事があった。こういうことを許したらいけないんだけど、おこぼれ頂戴なんてやつはまだ多い。それを見過ごしているあいだに、新たな「徴用工問題」が生まれつつある。罪を重ねるな我ら矮小国民よ!
☆「経団連会長“終身雇用を続けるのは難しい”」日テレNEWS24
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6320921?fbclid=IwAR3Kvi6_jV4rhGgiYoK8vlodtRlZOc7KCCJe7BOFxPVtihm9eHueRGWCHGE
☆「外国人労働者 共生の保障はあるか」中日新聞4月20日
https://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2019042002000122.html
☆「福島第一原発廃炉作業に『特定技能』外国人投入を決めた東電は言語道断。日本社会で責任を持って収束させよ」ハーバービジネスオンライン4月21日
https://hbol.jp/190725?fbclid=IwAR1Kvy9xg1aHz7KdTfpLbO3CxAYLFV7gWDf7ceFC9g5tCG85q9oSBWVsYg4
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2019年04月21日

1段組み記事から大きな真実を読み取る力

このごろ新聞に書きたい材料が少なくなっている。注目する記事はある。しかし表現の奥をじっくり見通す目が必要で、その視点がないと意味が半減する文章が多い。1面「天声人語」はそれに当る。「映画の山場に、流血のシーンがあるとする。観客を驚かせ、怖がらせるには、その場面より前に赤い色を一切使わない」「鮮烈な赤に対する『慣れ』が、見る人に生じないようにするのだ」(本文引用)。そして話を「トランプ疑惑」につなげる。大統領選でロシアと共謀したんじゃないかとの疑惑が浮かび、捜査が始まりいろんな捜査妨害をした事実が、司法省の報告書で明るみに出た。「ひどい言動が続き、そのひどさに『慣れ』」「『慣れる』は『馴れる』とも書く。トランプ氏の言動には慣れても、いついかなる時もシッポを振るほど馴れきってはいない。そんな人が大統領の周囲にいた。今はどうだろう」(本文引用)ここにトランプ疑惑を通じて日本の現状を鋭く突く、深い目論見が隠されている。書かれていない紙面から含まれている意味を読み取り、その奥に潜む警鐘を感じ取る。これは米司法省の抵抗についての言及だが、トランプの支持を聞き入れなかった高官がいて、辞任したり、拒否して解任された人がいた。トランプのアメリカには、いままで骨のある人物がいた。「今はどうだろう」という問いに、2重の意味が込められる。「我が国の今はどうだろう」という読者への問いが内在する。
「記事の奥から記者の真意を探る」そんな試みが育っていく時期に来たというべきか。いや、ほんとうはすでにあるべき筈だったが、「マスゴミ」などと息巻いて「読み取る力」を育ててこなかった責任が、問われている。書かれていない本音をあえて見つけ出す力が必要なのだ。まったくの御用新聞が書く政権よいしょ記事の奥にも論調の変化はある。たぶん、これからこの国には御用新聞しかなくなっていき、提灯記事が増えていく。それを「マスゴミ」などと言って遠ざけたら、必要な情報の半分さえいつか手にできなくなる。「自分にはネットがあるから大丈夫」というのは「自分だけ」の話に過ぎない。新聞やテレビしかみない人たちにも通用する見方を生み育てる必要がある。韓国映画の優れた政治性を見抜く力、かの国の民衆が感じ取る眼をこちら側は持っていない。ヨーロッパ映画の深い含みもほぼ読み取れないまま、海外で広い共感があったという情報だけを頼りに、詳しく知らないまま作品の表層をなぞってみる。そこで納まりかえっている「先進的部分」の知的劣化はかなり深刻だと思う。
お隣の国のことで思う。李恢成の短編「砧を打つ女」だったか別の文章だったか、「我が民は道で出会ったとき、時候の挨拶ではなく政治を語る」といった記載があった。また、最近のネット記事では、かの国の民衆は歴史的事件を数字で記憶する、という論評を見たことがある。たとえば31は31独立運動、518は光州民衆蜂起というように。日本でいえば815になるか。思い出すのはドイツの戦争映画で「0815」というのがあったが、たぶん1945年8月15日を連想させるように考えた日本映画人の良心のなせるワザじゃないかと思う。しかし、日本では民衆レベルでの記憶の継承は育たなかった。東日本大震災・原発事故を象徴する311は、8年を過ぎてほぼ忘れられている。
以下の記事から、かの国の来し方を思う。「彼らは権力で国民の目を塞ぎ、真実を隠しましたが、私たちの新聞人は決して筆を折りませんでした。国民らも私たちの新聞を愛し、信頼しました。権力の検閲で新聞が思い通りに真実を伝えられなかった時期も、国民は一面トップの記事ではなく、片隅の小さな1段の記事からより大きな真実を読み取り、さらには書ききれていない記事の行間から真実を探ったりもしました」(本文引用)。この国の民衆の底力はどうしたら育つか。今日の「天声人語」から訓練初日421を思った!
☆「『新聞の日』に寄せた文在寅大統領演説」コリア閑話4月5日
https://hasabang.blogspot.com/2019/04/blog-post.html?m=1
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2019年04月19日

また奇矯な作戦に出るつもり?

15日の当ブログ「規制緩和は戦後民主主義の全成果を壊す試み」でIWJの「【特別寄稿】安倍官邸が狙う!?「消費減税」という壮大な「ちゃぶ台返し」!! 衆参W選圧勝!! そして緊急事態条項を含む改憲へ!!〜永田町の闇の底からのディープレポート」という記事を紹介したばかり。そのときは「裏情報」的印象で半信半疑だったが、テレビニュースで以下のような報道があり、少し緊張した。「また、消費税率の引き上げが延期されるのでしょうか」「景気の動向を示す日銀短観などの結果次第では、消費税の増税を延期する可能性があるという認識を示したのです。さらに、その場合には『信を問うことになる』として、解散・総選挙となる見通しを示しました」(本文引用)という話。与党や自民党などからは、たくさんの選択肢の一つとか観測気球とかの声が漏れているらしい。
☆「首相側近発言で与野党波紋、消費税増税延期の可能性も?」TBS4月18日
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3651453.html?fbclid=IwAR1E6vTqTTr0YD3Mfh8vwp_BwvwbHnwNDVB9BxvBbLpRxJsIER6irV3Lqdc
以下の記事では黒田日銀総裁が「異次元緩和の一環として実施している指数連動型上場投資信託(ETF)の購入について、『株価安定のために実施している』と言い間違え、直ちに『物価目標の実現のため』として訂正する一幕があった」(本文引用)と「意図的」か「頭がいっぱいで」本音が出たかわからない発言を、衆院財務金融委員会でしている。そういえばこのところ、株価はチマチマとして、じつに「いじましく」「みっともない」動き方をしていた。と思ったら7面に「『緩やかに回復』判断据え置き 国内景気 4月経済報告」があり、政府は4月の景気判断を3月と同じレベルに据え置いた、とある。つまり3年ぶりに引き下げている。「統計の動きから景気の現状を機械的に弾く『景気動向指数』の基調判断は、1月も2月もすでに景気後退局面に入った可能性が高いことを示す『下方への局面変化』だ」「次の焦点は26日発表の3月分の鉱工業生産指数だ。もしマイナスになると、5月発表の景気動向指数が引き下げになる可能性が高く」「『下方への局面変化』から引き下げられれば『悪化』となる。『悪化』に陥って景気後退と認定されなかったことは、基調判断を示し始めた2008年以降では例がない」(本文引用)
☆「日銀総裁、ETF購入『株価安定のため』と言い間違え−直ちに訂正」ブルームバーグ4月16日
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190416-84900429-bloom_st-bus_all&fbclid=IwAR3lfKYDQpDp6J1lbsJ6ppKT4PzBi_uqTIcX5lNfJvqKA2ak4irosldCI08
上記記事の下に「2%届かない公算大 日銀 21年度の物価上昇率」があり、日銀は24〜25日(つまり「3月分鉱工業生産指数」発表の翌日)に金融政策決定会合を開いて金融政策を「現状維持」にする見込みという。2021年度になっても物価目標は2%に届かず、さらに長期化するとの見通しに立ったということだ。どこまで続くか「異次元泥沼地獄」。ブルームバーグの記事と重ねてみると、黒田総裁の頭の中はごちゃごちゃになりつつあるのではないかと疑いたくなる。政府も日銀も、景気動向の中心にあるのは「中国の事情」というやつで、あくまで国内事情によるものではないという見方だ。「4月の月例経済報告で判断を据え置いたのは『個人消費と設備等位は堅調だから』(内閣府)」「中国など海外経済の減速で(略)下方修正(略)『緩やかに拡大』との判断を変えなかった」「海外経済は年後半には回復」(黒田東彦総裁)」(本文引用)とまあ、自己弁護に必死の様子。というわけで冒頭に示したテレビニュース「日銀短観などの結果次第では、消費税の増税を延期」「『信を問うことになる』として、解散・総選挙となる見通し」やIWJ裏情報などの「ちゃぶ台返し」作戦の信憑性がいよいよ増大してきたのを感じる。そういえば昨日の新聞4面に「衆院小選挙区『野党候補一本化を』枝野代表が軌道修正」があり、これも「ちゃぶ台返し」作戦の現実味を感じさせる。難しい局面になってきた。
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2019年04月17日

明るくない未来を明るいと思う人たち

3面「日米、物品中心に交渉 初会合 農産物関税下げ幅『TPPの範囲内』」に、いかにも幸先のいい出だしであるような文言が並ぶ。茂木氏とライトハイザー米通商代表が話し合い、「まずは農産物や自動車などの物品を中心に交渉を進めることで合意した。日本の農産物の関税引き下げ幅は環太平洋経済連携協定(TPP)の範囲内とすることでも一致」「日本側の懸念がひとまず薄らぐスタートとなった」(本文引用)とあり、FTAではなくTAGの範囲に収まったようだが、実際はどうか。交渉は2段階で進め、第1段階が「日米物品交渉」。初日は「物品」の農業と自動車の議論が、「早期に結果を生じ得るもの」として続いた。第2段階「他の貿易・投資の事項」は、どうも日本側の独自解釈に基づくもののようで、先行きはどう転ぶかまだ不透明。ムニューシン財務長官は「為替条項」について言及しているが、茂木氏は協議するつもりはない、という、だが、そんな言い方で済むはずがない。記事の最後に観測が書いてあり、第1段階の限定的交渉で終わるか、第2段階を終えて包括的協定を結ぶか、まだよくわからないという見方を示す。「仮に対象を絞って早期に合意に至っても、『第2段階』をめぐって紛糾する可能性は残る」(本文引用)という。
トランプ氏は来年の大統領選挙で2期目を目指す。そのため早期に一定の成果を上げておくべき立場に追い込まれている。11面に「ロシア疑惑捜査 報告書18日公開 『内容 大統領に打撃』報道」がある。その他の情勢次第で交渉は千変万化する。「TAG」と限定的に捉える日本に都合のいいように交渉が進むとは考えにくい。最終的に「農産品」で大幅な譲歩をし、大量の「ポンコツ武器」を爆買いして自動車を守り、紛糾の様子を見せながら「第2段階」を引き延ばし、そのあとはまた「TAGかFTAか」の論議同様にお茶を濁し続けるくらいが関の山ではないか。そんな気がしてならない。
7面に「進まぬ財政再建『むなしい』 経済同友会・小林代表幹事」がある。氏は26日に4年の任期を終えて退任するという。最後の会見で「4年間の任期中に訴え続けた財政再建が進まぬ現状に、『むなしい。今さえよければ、自分さえ良ければという考え方が国をだめにする』と訴えた」「氏は、消費税引き上げなどによる財政健全化を提言し」「この間、国と地方の借金は増え続け1100兆円」「『財政出動や金融緩和をやっても、国民は誰も痛まない。だが、それは次の、次の次の世代に大きな負担をかける』と語った」(本文引用)その他モロモロ。経済人だから全体を見ると利益優先であることは確か。政府の通商政策を評価しつつ、「外国人労働者受け入れ」や「技能実習制度の廃止」などに触れる。先の中西経団連会長がコテコテの原発推進を提言する一方、国民目線に近い感覚が見て取れる。とはいえ中西氏の提言にも国の認識とズレが生じ始めていることを感じさせ、それと噛み合わせると、経済界が政権の思惑に丸ごと乗っかっていればいい現状ではないと思わざるを得ない。
同じ感覚は12面「追加緩和を唱える前に」にも色濃い。「日本銀行が掲げた『2年程度で物価上昇を2%に』という目標は、インフレターゲット政策の理論を踏まえたものだった」「この理屈に従えば、物価目標がいまだに達成されないのは、国民が日銀の約束に懐疑的だったからにほかならない。為替市場も異次元緩和の開始当初こそ大幅な円安で反応したが、その後は大きくは動かなくなった」「『2年、2%』の物価目標や巨額の国債購入がなくても、物価0%台、低失業率という現在の状況は実現していた可能性が十分にある。最近は海外景気の鈍化とともに、早くも追加緩和が取り沙汰されている」「異次元緩和はどこで何を間違えたのか」(本文引用)という。こんな状況下で、「TAG」と言い張る交渉が進む。このごろ思う。国会で乱雑に進む「規制緩和」ラッシュは、「改憲」後の国内政治経済状況の綿密な下準備なのではないか。だとしたら「改憲阻止」の試みは巧妙に向き合い方をズラされているのかもしれない。都市ではなく、地方を具体的に見据えた方策がいま必要ではないか、と思う次第。
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2019年04月14日

右往左往して犠牲を庶民に強いる

3面「『強調』土台作りに躍起 G20閉幕 日本、初めて議長務める」の記事。「主要20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議」「各国は世界経済が減速する懸念を共有し、今年初めてG20の議長国を務める日本は足並みをそろえた経済政策を取ることを求めた」(本文引用)という。黒田総裁:「(世界経済は)下ぶれリスクが大きい。貿易摩擦などの不確実性が高い。各国が状況に応じてタイムリーな政策が必要というのは一致(している)」麻生氏:「様々な問題に対しても国際協調を強めなければならない」(本文引用)と語ったそうな。思い出すのは2016年のG7伊勢志摩サミットで出所不明の文書を示しながら「リーマン・ショック前の状況と似ている」と発言し、各国首脳の顰蹙を買ったこと。財務官僚が「まるで怪文書」とつぶやくほどの資料で吹きまくったけれど、メルケル首相から「財政出動ではなく、長期的な視野に立った成長戦略、構造改革を」と言われてしまった。当時と今とではかなり情勢が違うのは確かだが、何年でも言い続けていたらいつかは状況が揺れて、当たらずとも遠からずの言葉になる時がくる。なんてお気楽気分で同じことを言っているのかな。
「08年のリーマン・ショック後にG20での政策協調をリードした米国の指導力は大きく揺らぐ。むしろ、中国へ仕掛けた貿易紛争で世界経済のリスクを生み出している」「懸念がより深まるのは、エンジン役のドイツが失速している欧州」「英国の欧州連合(略)離脱交渉が難航し、域内経済の不透明感を濃くしている」(本文引用)などを理由に、日本は各国に共通課題を示して強調の雰囲気作りを目論んでいるとか。それが巨大IT企業グーグル・アマゾン・フェイスブック・アップル(GAFA)への国際課税(あ、これは一例か)。記事は米・中・独・英などの懸念材料を書いて、次にGAFAに触れ、各国の懸念材料と切り離してさりげなく「一方、巨額の財政赤字を抱える日本には国内の安定した政策運営も問われている。麻生氏は会議で今秋の消費増税を予定通り実施すると確約した」(本文引用)と書く。伊勢志摩サミットのとき財政出動を主張してメルケルから「そんなんじゃないでしょ」と言われたことを彷彿とさせるような発言といえる。流動する国際経済の激しい変化に、一本調子で向き合うだけの日本の姿は、いまどのように各国の目に映っているやら。
日本政府はG20で特に強調したい主要議題として「経済収支の不均衡」をあげている。「日本がこの問題を主軸に据えたのは、『米国の貿易政策がおかしな方向にいっているので、是正する議論ができたらという思いは各国とも共通している』(財務相幹部)との期待からだ。日本も15日から米国との二国間の貿易交渉に臨む。米政権が二国間で強圧的な交渉を進めるのを和らげたい、との思惑がにじむ」(本文引用)とあるように、いよいよはじまる日米貿易交渉でうまく防戦できるかどうか、おそるおそるの外交術が展開されているようだ。G20は6月には福岡で再開されるという。そのとき共同声明で不均衡について盛り込みたい考えというが、実効性を保てるかどうか。高みの見物でいられないほどの妥協になってしまうこともありうる。以下の記事では「トランプ米大統領から押し込まれた日米貿易交渉が15日から本格的に始まるが、案の定、雲行きは相当に怪しい。トランプがヤリ玉に挙げる自動車分野は先送りにされる一方、農産品は狙い撃ちだ。今月下旬の日米首脳会談での妥結に向けて米国は鼻息が荒い。日本の農家にとって巨額の市場開放は大きな打撃になるが、安倍首相は二つ返事でOKしかねない」(本文引用)とあり、かえって懸念が増すばかり。昨日2面の「禁輸容認 まさか」では日本産水産物禁輸で「他国・地域にも規制緩和を求める算段も狂った」(本文引用)とあるのを思い出す。「規制緩和」を国内のみならず諸外国にも広げようとする魂胆。力を過信した「裸の帝王」。それほどこの国は弱体化している!
☆「安倍首相がトランプに献上する4000億円の『農産品市場』」日刊ゲンダイ4月13日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/251872
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