2021年04月19日

完全遮水・石棺化か漏れ漏れ凍土壁か

25面の「処理水放出してもタンクの増設必要 本社試算 汚染水発生が上回る」には、2年後の海洋放出が決まったものの、雨や地下水の流入で汚染水が増えるため、これからも保管用のタンクの増設が避けられないとある。「政府と東電は2025年に汚染水の発生量を1日平均100トン(年間約3万6千トン)まで減らす目標を掲げる。しかし、それを達成しても、汚染水の発生量は、処理水の放出量を年間数千トン上回ることになる。試算について、政府関係者は『厳しい結果。タンクを造らざるを得ないだろう』と受け止める」(本文引用)。「厳しい結果」というが、政府関係者の発言はおとぼけすぎる。シロウトのブログ主でも予測できるものを、知らないはずないだろうに、こうしてシラを切りながら、ゆっくりと海洋投棄の基準を緩めていく算段なのだろう。世間の関心が薄まるにつれて基準は押し下げられ、いつのまにか海水希釈は形式となり、ALPSの放射性物質除去の不具合も見逃されていく。その場しのぎの対応は、政府・東電ばかりじゃなく、この国の善良な民草のあいだにも浸透し、誰も気にしなくなる。
最初が肝心だった。発災当初、原発事故現場の岸壁にある排水口から、超高濃度の放射性物質を含む排水が常時流出していることが発覚した。そのとき現場では、さまざなやり方で港湾への流出を防ごうと懸命になったものだった。なんでもいいからと、古新聞・古雑誌の束を放り込んだりしたこともあったと記憶している。すぐに出されたのが、原子炉建屋の周囲に鉄の矢板を打ち込み、その内部に粘土を詰め込んで、完全に遮水する方法だった。4月か5月のことだったと思う。同時に出ていた原子炉の石棺化案と燃料デブリの冷却方法についての提案が真面目に検討されていたら、いまのようなことは起こらなかったはず。まず官僚が、民間の事業に国の予算を使うことはできない、と異論をとなえ、同時に東電が矢板方式では廃炉の選択肢となり、6月の株主総会を切り抜けられないなどと反発。原発対応で苦闘していた民主党政権を押し切ってしまった。5月には、菅直人首相と海江田、細野の3人が情報漏れに気をつけながら、次に危険が予想される浜岡原発の停止要請を独断で実行し、さらにストレステストを厳格にやるよう指示。そのときから原発が全面停止し、スッタモンダを繰り返しながらでもほとんど稼働していない現状を創り上げることに成功した経緯がある。これに慌てたアベシンゾウが偽メールを発して政権こき下ろしに大々的に乗り出し、国会は大荒れとなり、菅直人首相退陣に追い込まれたことを忘れてはいけない。後継となったのが軟弱きわまりない野田政権だったが、それでも2030年代に原発廃止という考え方を示す程度に民主党政権の尻尾は残っていた。
それを「ヘイヘイ野田」と歌って騒いで、アベ自民党といっしょに追い落としてしまった市民運動の軽さが、いまは悔やまれる。最低やるべきは民主党政権の存続であり、最良は民主党政権の軟弱さを乗り越える次の政権を創ることだった。さらにいえば、脱原発法を国会に提出することと、原発廃止の目標年度を決定しておくべきだった。「ヘイヘイ野田」なんかやっている場合じゃなかった。菅直人をこき下ろす愚を犯し、脱原発法を「即時廃棄」じゃないからだめ、などと粋がったのがアダとなった。そのゆるさの延長上でいま、汚染水が問題になっている。過去の自分たちがやってきたことへの反省はどれほどされているだろう。トリチウムの危険性を強調する論理は10年1日の如く変わらない。それを言うとき、だから危険な福島から避難すべきとの論理が福島県人の心を痛めつけることに気づかない。福島に寄り添うと言いながら、勝手に寄り添って福島の葛藤を利用する意図が自分たちの中にないか、厳密に考える余裕も持てていない。福島の葛藤を見過ごすのは福島の孤立を助長することにつながる。菅直人をこき下ろし、ヘイヘイ野田と歌い、民主党政権を軟弱と断罪する思考パターンが、汚染水タンクの満杯状態をだらだら続けさせ、最終決断を福島県民に委ねさせ、自分たちは忘却の彼方へ悠々と去っていく。そんなことを許さず、経験を積み上げ、成果を確実に残していく市民運動のあり方が模索される。
posted by ガンコジージ at 10:55| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月18日

弱腰でも五輪が開催できたら・・・?

1面はほとんどが日米首脳会談がらみ。「日米、声明に台湾明記 中国との競争 連携強化」がトップ記事。2面「台湾海峡 踏み込む日米」には日本、米国、中国の3方向の視点が書かれている。「日米首脳の共同声明に『台湾』が明記された。中国の台頭に強い危機感を抱く米国に引きずられるように、日本が足並みを揃えるとのメッセージを発信する形になった。人権侵害に示した『懸念』を含め、中国側は猛反発しており、関係諸国に与える今後の影響は、見通せない」(2面本文引用)。コロナでかなり痛手を負っているアメリカは、巻き返しを図ろうと必死だ。対する中国は2021年1〜3月のGDPが前年同月比18・3%増。2020年は主要国で唯一のプラス成長となった。アメリカはすごく焦っている。中国は猛反発。コロナ後に期待していた中国人観光客の訪日はこれでおじゃんになったか。台湾をみると、「台湾『感謝』 刺激は回避」で、配慮している様子。ようするにアメリカは台頭する中国に後れを取っていて、危機感が半端じゃない。インド太平洋軍の司令官などは、6年以内に中国が台湾に侵攻する可能性ありと見積もっている。アジア太平洋地域へ中距離ミサイル配備計画を検討中で、日本の受け入れを期待する声が強いという。3面「対中国 経済と安保一体 5G・6Gに45億ドル 半導体開発で協力」では、経済分野での危機感が鮮明になっている。「技術は専制国家ではなく、米国と日本が共有しているような民主国家による規範によって管理されなけらばならない」(3面本文)とし、米の出遅れが顕著な5GやAIなど、民生・軍事分野での挽回を期して日米協力を目論む。というか、1面に「日本『受け身外交』転換を」の記事があるが、米の焦りに気圧されて、「米中双方から踏み絵を迫られ、右往左往する外交を余儀なくされる」(本文引用)という、みっともない様子ありありといったのが、今回の初外交の結末らしい。
3面でコロナと五輪関係が少しだけ語られている。共同声明にはバイデン氏から五輪開催のため首相の努力を支持する旨の文言が入れられた。首相も会談後の会見で胸を張っていたが、(米側記者から)「『公衆衛生の専門家から開催の準備ができていないという指摘がある。無責任ではないか』との質問が出ると、首相は何も答えなかった」(日本側記者も五輪について問うたが)「首相は『改めてご支持いただけた』などと述べただけ」(本文引用)だった。色よい返事があったなら、誇らしげに吹聴しても良さそうなものを、これじゃあいよいよ五輪は風前の灯火だな。国民の内心に広がりつつある「五輪なんてできそうにないな」という気分を察知して、急転直下の判断で「五輪中止します」なんて宣言したら、意外に軽い国民心理。支持率が急上昇する可能性もあったものを、もう少し踏ん張ってワクチン獲得もできず、五輪を止めることもできず。対中戦略でアメリカと真正面から渡り合ってこそ「我こそは東アジアの主役なり」と言えたものを、機会を失ってしまうテイタラク。ワクチンくらいなんとかならなかったか。それとも、帰国後にしょぼい量の供給を発表し、「約束した」と虚勢を張るかね。それは「右往左往外交」の真骨頂と言わねばならないなあ。
4面「日米首脳 共同声明全文」にコロナ対策についていろいろ書かれているが、具体的な話はない。と思っていたら、今朝のTV報道ではファイザー社と電話会談し、国民全体に配布できる量を9月までに整えるよう要請したとの声が聞こえたような気がしたが詳細は不明。もしやそれは以下のスクープ記事のことかな。「新型コロナに関し、変異ウイルスの拡大などで収束の兆しが見えていない。首相は訪米前も愛知県などにまん延防止等重点措置の適用方針を決めた。ワクチンの早期普及を収束の『切り札』と期待している」(本文引用)。9月って五輪の後だね。
☆「首相、米ファイザー社にワクチン追加供給要請へ【イブニングスクープ】」日本経済新聞4月16日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE1643V0W1A410C2000000/?n_cid=NMAIL007_20210416_Y
posted by ガンコジージ at 10:51| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月16日

「大勝利か大敗北か」に賭ける

1面トップは「まん延防止 4県追加へ 埼玉・千葉・神奈川・愛知 20日〜5月11日」。この記事は27面「変異株5月に主流となる恐れ 厚労省専門家会議」「東京でも急拡大警鐘 2週間で比率9倍に」に続く。「N501Y」型の変異株で、英国型が主流を占めるという。いま従来型の株から置き換わりつつあり、5月中に全国で主流となる可能性があると指摘する。そもそも第1波のときの武漢型はどういう加減か知らないが、それほど大きな波を作らずに過ぎてしまい、前首相が「日本モデル」なんて胸を張っていたものだ。しかし、それはただの空想物語だった。弱い武漢型が歯止めとなったのかと思えるほどきれいに収束しかけたものの、その後の対応が芳しくなく、ついにはGoToなんて愚策を打ち出した途端に、第2波を呼び込んでしまった経緯がある。もっときちんと第1波の後始末をしていればよかったものを、とささやかれる所以となり、第2波は油断のGoToによって拡大。第1波の架空的成功例をアテ込んだまずい対応の連続で第3波を呼びこみ、「大阪モデル」などと「日本モデル」をなぞったような失敗を皮切りに五輪完遂を掲げて聖火リレーを強行。現在の大混乱を招き寄せ第4波拡大に至る。そのような流れとブログ主は思っている。このところトップランナーは大阪だったが、いま東京が急増を開始し、大阪を追い抜く勢い。
(都医師会副会長は)「大阪は人ごとではない。2、3週間後の東京の姿になることは十分にありうる」(都モニタリング会議は)「変異株の実行再生産数を(略)仮定したところ、他人との接触を30%減らしても(略)感染が拡大するとの試算が示された」(東京感染症対策センター専門家ボード座長は)「この変異株は従来型より感染力が強いだけでなく、重症化リスクも高い。非常に慎重に対応しなければならない」「大阪のように陽性者が急増する前に、東京でも徹底して人流を減らしていく取り組みが必要」(都知事は)「通勤を含めエッセンシャルワーカー以外で都外の方は可能な限り東京へ来ないでいただきたい。テレワークを徹底し、日中の買い物も最小限に控えてほしい」(本文引用)と、などなど。こんな状況下、例の聖火リレーはどうなっているか。大阪は万博公園をぐるぐる回りし、愛媛は走らずに一列に並んで次々に火を渡していく方式にするとか。これでは「コロナに打ち勝った証し」なんてどこから見ても言えないでしょ。
今朝のTV報道では、株式市場の現状を解説する専門家が、「日本はいまや経済大国じゃない」「周回遅れ」なんてことを公言しつつ株の動きを分析していたが、3面「首相訪米直前 判断急ぐ まん延防止 首都圏足並み重視」「感染拡大早期把握へ新指標」では、14日参院本会議で「全国的な大きなうねりとまではなっていない」と言い切っていた首相が、翌日には「まん延防止 4県追加へ」と大きく揺れた経緯が、愛知県を例にして盛り込まれている。愛知県は13日、政府に重点措置の適用を要請する考えを表明。政府と協議中としていたが、14日夜に、政府から「別の対応」を求められた。しかし翌15日午後に政府は一転、「まん延防止」に動き出したという。愛知県知事は「15日午後の会見で『昨日の昼から今日にかけて異なる情報が入り乱れて飛んでいた』と困惑」(本文引用)。訪米前にばたばた決めて飛行機に乗ったということか。3面には「五輪『無理ならスパッとやめなきゃ』二階氏が中止言及 波紋」もある。二階氏は「これ以上とても無理だということだったらこれはもうスパッとやめなきゃいけない」「オリンピックでたくさん蔓延させたということになったら何のためのオリンピックかわからない」(公衆衛生学教授は)「開催の判断には世界の感染状況も関わってくる。第3者の立場からの評価が必要で、医療に携わる人が担うべき」(本文引用)などなど。「オリンピックでたくさん蔓延」とは、いわば自然による原爆投下を指すか。「全国的な大きなうねり」になるまで気にしないで五輪邁進とは、ぎりぎりまで犠牲を放置し、いつもの「尊い犠牲」に持ち上げて自己弁護する算段を見せられるようで、気持ち悪くて仕方ない。国民をダシに「大勝利か大敗北か」に賭けるつもりなのか。
posted by ガンコジージ at 11:34| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月15日

しっちゃかめっちゃかコロナ騒動で政治無策

1面トップ「大阪 重症病床数超す患者 一部は軽・中等病院に実質100% 尾身氏『第4波にある』」で、病院担当者はついにトリアージを口にする。一方、スガ首相は参院本会議で、まだ全国的じゃない、と発言。4面「感染『大きなうねりでない』 首相発言に批判」では、不穏当な発言に野党側から危機感の欠如を突かれている。深刻な実態が指摘され、維新議員でさえ「もう緊急事態宣言をしても、あまり効果ない」「これ以上パンデミックが全国的に広がることになると、ロックダウン(都市封鎖)しかない。そうした時の補償や私権制限などを早急に議論していくべきだ」(本文引用)。私権制限?「大きなうねり」ではないって、大きなうねりになってから対応するというのか。原発では事故が起こっていないから対応を先延ばしして大事故を発生させ、その責任をすべて民主党政権に背負わせていたっけな。4面には「下村氏『五輪代表優先接種検討を』 5月中にも自民内で議論」がある。なにがなんでも五輪成功のためか。高齢者接種が1%ちょいというオソマツな状況下に、国威発揚と政権浮揚の五輪を最優先し、足りないワクチンを選手用に回し、アメリカに貰うから「ダイジョブだ」と胸算用。それも必要量から遠くて、ずっこけるんじゃないか。まだ大丈夫、まだ大丈夫で一億総特攻にすがったけれど、原爆を落とされてついに「もうダメ」となった先例を考えると、いま戦艦大和が沖縄特攻に船出したあたりというべきか。じきに敵機(新型コロナ)が群がってきて、猛攻撃を食らって大和沈没(国民総倒れ寸前)になりゃせんか。心配だね。2類から5類へとの主張もいまだ健在のようで、政権も官僚もネトウヨもおおむね意見は同じだが、世論が恐怖に凝り固まっているので拙速な対応で支持率を失いたくない政権は、右寄りに傾きながら漂い続ける。その隙間を縫うように、陰謀論者がなにを間違えたか、政治的右寄り集団のお仲間に参入する。奇妙な構図だが、これには源流がある。アメリカ発のQアノンの海外進出で最も多いのは日本だとか。コロナ後は必ず訪れるが、この混乱の後始末はかなり困難を極めるだろう。毎年インフルで1万人、肺炎で10万人が死ぬから新型コロナなんか目じゃないという、人の死を数字の多い少ないで見る視点が残す傷は、大きな災害に特有の後遺症となって持続するだろう。
3面に「観客数判断は来月以降 東京五輪 感染状況見極め 政権浮揚へ突き進む政府」の記事がある。海外からの観客受け入れを断念したのは3月20日。その2日後に緊急事態宣言を解除し、3日後に聖火リレーを開始させたものの、4月5日に大阪など3府県に「まん防」発出。そして今日、4月中に全体の観客数の判断をだすつもりだったが5月以降に先延ばしの報が出た。関係者には無観客やむなしとする声もあるとか。「政府・与党内からは、個々の選手や競技にすがるかのような声も上がる」(官邸幹部は)「みんな、池江さんを五輪に出してあげたいと思うだろう」(世耕弘成氏は)「池江さんの活躍に期待するかの質問の後、五輪を開催すべきかと聞けば9割の人が開催するになるんじゃないか」(本文引用)などなど。
3面には「柏崎刈羽核燃料搬入禁止が確定 再稼働、1年以上先に」がある。(更田委員長は)「期限があるわけではない処分を受けたことを重く受け止めてほしい」(東電社長は)「少なくとも現段階で再稼働を見通せる段階にはない」(本文引用)。ブログ主的にはこれは規制委の正直な意志の発露として、とりあえず快哉の声をあげたい。そして昨日の1面トップ「処理水海洋放出へ 『風評被害、適切に対応』 政府方針決定 2年後めど開始」に気持ちが戻る。第2次安倍政権発足後に政府の作業部会が数案を並べて検討の余地ありとみせ、じつは海洋放出以外は検討の対象外として取り合わずにきた。時間がかかってもかまやせぬ、のっぺらぼうの対応で相手が疲れるのを待つ。その作戦でジワジワ攻め続け、地元と国民の間に隙間ができるのを見計らって政府方針決定に至る。いつもの能面作戦。原発事故被災者がいまも心に抱えている重荷をまったく理解しようとせず、政府・東電そして国民までが、対立する立場から相互に地元福島に最終判断を押し付ける。「寄り添う」の言葉が虚しい現状。
posted by ガンコジージ at 11:23| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月14日

原子力市民委員会の提案を検討すべき

汚染水の海洋放出についていつも思うのは、政府・東電の動きに対し、県外の運動が鈍いということ。諸説あるなかで勇ましいのは「東電の敷地内に保管しろ」という主張。また、福島に寄り添って考えるという主張。現実味の薄さに気づく。一方、原子力市民委員会の提案は、大型タンクによる陸上保管かモルタル固化して地下保管。これはもっと検討すべきかと思う。汚染水についてはトリチウムの危険性について諸説あり、疫学的にがん発生を主張する視点や、遺伝子の二重らせんを維持する水素結合に組み込まれると、半減期がきてトリチウムがヘリウム3に変化し、2重らせんが壊れてしまうという説。トリチウムのβ崩壊は放射線がそれほど強くなく、長期保管ですみやかに環境放射線の領域まで下がるという考え方。さらに、トリチウムの生態影響が実証しにくい現状、アルプスで処理済みとされる保管水に60種類以上の放射性物質が含まれていることが判明。それを「薄めて海洋投棄するなどもってのほか」というこれはまっとうな意見。最初のきっかけは11年4月に岸壁の排水口から超高濃度放射能汚染水流出が発覚した事件にさかのぼる。新聞記事には書かれていないが、このとき民主党政権では国費を投入して原発建屋を鉄の矢板で囲い、内部に粘土を放り込んで建屋への地下水流入を食い止める方法が提案されたが、民間事業に国費は使えないとの理由で官僚が反対し、東電も原発廃炉に消極的で頓挫した経緯がある。凍土壁なら研究用の名目で国費を出せるとなったのはかなり後で、スッタモンダの末に建設され水漏れを完全ストップできず現在に至る。同じく民主党政権時代には、炉心の熱を冷ますために水冷ではなく鉛や鉄などを放り込む方法、空冷法、冷却汚染水の循環法などさまざま議論されたが、すべて廃炉工程が長期化するとして反対が多く、頓挫した。現状、海洋放出したところで、まだ汚染水は増えていく。当初40年で終了する予定だった廃炉工程だが、燃料デブリ取り出しの困難さが際立ち、ずるずる先延ばしされる状況。チェルノブイリの石棺方式がもっとも有力だったとの認識がじわりと広がりつつある一方、国は「遠い先のことはどうでもいい」というように、最初に決めた方向にしがみつく。
13年に設置した政府の作業部会が汚染水処分の方法を検討。国と東電は公聴会では恒久タンクによる保管を排除し「1)海洋放出 2)地中への圧入 3)大気への拡散 4)地下埋設」などを提案。本音、1)案から一歩も考え方を変えず、3面「放出本命視のまま10年 自転車操業 タンク増設」で「科学的な安全性の話は作業部会で終わっているのに『安全だから問題ない』との議論に終始し、小委が検討するべき社会的影響や具体的対策の議論は不十分なまま終わった」「小委の結論後も『形式上の関係者の意見を聞く会が設けられただけで、周知、風評被害対策の具体化や情報発信は進んでいない』」(官僚OBは)「結論はわかりきっているのに経産省はその場しのぎでずるい」(記事のまとめは)「建設や管理などに労力や費用がとられたタンクでの保管。既定路線の海洋放出が決定されたのは、敷地の空きスペースが逼迫し、廃炉作業への支障すら懸念されてからだ」「汚染水に含まれていた放射性廃棄物は、処理設備のフィルターに吸着され、高濃度の放射性廃棄物になっている」「国や東電は、事故から10年が経っても建屋の解体方針や放射性廃棄物の最終的な処分先などを示せていない。廃炉の形が、更地にすることを目指すのか、そうでないのかもあいまいなままだ」(本文引用)。2面「先送り限界 放出決定 対話難渋の末 政治決断演出」では「『政権は貧乏くじをひいた』。閣僚のひとりはそう漏らした。夏の東京五輪や秋までにある衆院解散・総選挙への影響を警戒し判断先送り論もあったが、この閣僚は『もうタイムリミット。やるしかなかった』。首相に近い自民党幹部は『いまはやることをやる時期だ』と述べ、直近の衆院解散の可能性は低くなったとの見方を示した。別の閣僚は『日米首脳会談で成果をアピールすれば、政権への批判も収まるだろう』と話した」(本文引用)。日米首脳会談の成果とは、つまり米からのワクチン供給のこと? 政治的にはありうる話。原子力市民委員会の提案はもっと注目されてもいいと思うのだが・・・。
posted by ガンコジージ at 11:52| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月13日

五輪めがけて巷を走るワクチン狂想曲

1面トップに「ワクチン高齢者接種開始 初日1100回余り 本格化、GW明け 一般向けは未定」がある。何しろ1面トップだから、これぞまさしく鳴り物入りというにふさわしい。しかし内容をよく読むと、これはいつものやり方。「やるやる」と大声で叫び、蓋を開けたら「ちょっとやってみただけ〜」と興ざめになる。今回の対象者は66歳以上の高齢者3600万人で、昨日は一部の自治体で先行接種。官邸によると、午後7時までの接種は1139回だった。これら少量のサンプルが全国の市区町村に届けられるのは26日の週から。本格的に配送が始まるのは5月10日からで、5月下旬以降に93万6千人分が届く予定。政府としては、6月末までに1億580万回分(5290万人分)が配送できる見通しだそうな。医療従事者約480万人分は先行して2月17日から開始されたが、2回目接種まで終了したのは約56万人。6月末までに人口の半分弱のワクチンが確実に配布されるとして、医療従事者の接種状況から考えると、乳幼児を含む若年層への接種がなくても、オリンピック開幕式までの1カ月間でざっくり20倍以上の速度でやらないと全接種対象者の半数に届かない。もちろんそれまでに劇的に感染者が減少しているかもしれない。しかし、ウイルスの反撃も激しくなっているはずで、新たな変異種が出現しているかもしれない。パンデミック末期のウイルス変異は凶悪になるとの予測もあり油断はできない。「高齢者の次には、持病のある人(約1030万人)や高齢者施設などで働く人(約200万人)、60〜64歳の人(約750万人)の優先接種が控える。一般向けは最後になるが、現時点ではいずれも接種スケジュールのめどはたっていない」(本文引用)
2面に「接種 綱渡りの始動」「政権は期待 焦る自治体 看護師不足 供給量・時期見通せず」と「接種後の注意点は『当日・翌日 予定入れず静養』『異変感じたら、早めに受診』」がある。見出しが少しズレてるんじゃないか。ブログ主的には、「政権は焦る 自治体はもっと焦る」がオススメ。(首相は)「1日も早く多くの皆さんに接種を受けてもらえるようにしっかり取りくむ」(官邸幹部は)「夏の東京五輪・パラリンピックを『安全安心の大会』(首相)にするためにも、ワクチンを早期に国民に行き渡らせることが『政権の生命線』になるとの認識」(だが)「ワクチン接種の特設会場を設ける予定の1391自治体に今年3月25日時点の状況をたずねたところ、政令指定都市などの都市部でも約2割が看護師が不足していると回答した。7%は看護師を1人も確保できていないと答えた」「大型連休以降、高齢者への先行接種が本格化すれば、さらに人手不足が加速するとみられる」(自治体の長は)「具体的なワクチン供給量や配送時期が定まらない点について、『市町村から配分のスケジュールを知りたいと要望が出ている。いつまでに高齢者全員に接種できるか見通せない』(略)などの注文が相次いだ」(本文引用)と、焦りの色を濃くしている。というわけで、ワクチン供給が大幅に遅れているのを焦っているのは五輪を絶対にやりたい政府であり、その思惑に振り回されて右往左往してもっと焦っているのが自治体なのだ。なぜ自治体が困惑気味に焦るのか。原因は厚労省が過去20年以上に渡って医療機関の縮小を目指してきた結果の中にある。また、コロナ禍にあってなお全国の病床数を減らそうと通達を出す神経の延長線上に、ワクチン接種現場を担う自治体の困惑がある。
「接種後の注意点は」は、ワクチンの効果を紹介しつつ、副反応にも触れる。副反応(発熱、倦怠感、頭痛)は2回目が多いという。気になるのは「熱以外にせき、のどの痛み、息切れなどがあったり、接種から48時間以降も続いていたりする場合は、ワクチン接種とは別の問題の可能性がある」(本文引用)という点。意味不明。「接種から48時間以降」も続くのは、「熱以外にせき、のどの痛み、息切れなど」なのだろうか。それはワクチンと原因が別というのか。それなら副反応を疑う症状とはどんなものなんだろう。高熱や倦怠感、頭痛などが48時間以上に渡って長く続いたら、副反応の可能性があるのだろうか。アナフィラキシーを意味する?!
posted by ガンコジージ at 11:26| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月12日

コロナ対策を遅れさせている原因ってなに?

昨日のブログで「入院率と病床利用率と退院の要件と」を書いたのにはワケがある。なにかというとややこし言い方をして庶民の目くらましをする専門家は鬱陶しい。「病床使用率」では現実が把握できないから「入院率」を導入する。そしてさらに把握しなければならない項目が増え、データが複雑になる。新しい見方を習得しないと、意味がつかみにくくなる。その繰り返しで判断が複雑化し、その過程で本来やるべき現実的な対応が置き去りになる。コロナ禍で発生した問題点の重要な芯をなしているのが、このあたりの論争だろう。最先端の研究と臨床医学が結びつき、未知の領域を含むコロナ対策が模索されていく。最先端の知見は日々に積み重なり、ときには玉石混交となる。この複雑系を噛み砕く努力をする者がいないと、一般庶民に正確な認識が育っていかない。そして現れるのが、引っ掻き回しの言説だ。コロナまん延で庶民に不安が広がる。その隙間に「コロナはただの風邪」的な安心を誘う言説が広がる。「難しいこと言われたってわからない」と困惑する庶民は、それら言説のわかりやすさに取り込まれ、不安から抜け出そうとする。国立大教授の定年は65歳。研究の部署から離れた研究者は、自身でよほど厳しい研鑽を積まないと、たちまち研究の最先端の感覚から遠くなる。大学教授が自分で研究をすることは稀で、部下にやらせて自分の名を冠した論文を量産する。部下の研究成果を吸い取って太るのが教授という種族の特性だ。それが定年で最先端の研究から遠くなっていく。自力で研鑽を続ける者は最先端からズレずに存在感を維持できるが、そうでない者は大人しく隠遁生活に入る。そして稀にトンデモ論の闇に堕ちていく者いる。ちかごろ巷で息巻く者にそんなヤカラが散見され、最先端研究の足引っ張りの役割を果たす。ときには権力者の手助けに走り、利益誘導に利用されたりする。定年後の教授の仕事は、最先端の知見を踏まえて後続の人たちの向学心を高め、世間に科学的知見を普及するのが平均的役割。それがわからない元教授連は迷走し暴走する。以下の記事は、そんなトンデモ専門家と庶民感覚で向き合う弁護士や運動家の新たな立ち位置を示している。かつて水俣病では水銀中毒が疑われていたが、決定打とはならず分厚い壁を破れない時期が続いた。逆転したのは有機水銀の挙動の解明だった。科学で科学に勝った劇的な事例だったが、残念ながらそれは稀な成果といえる。原発裁判に限らず、さまざまな裁判で必要になるのが、以下のような発想の転換だろう。「高度な技術論争」は最先端の未解明の部分を含む論争に紛れ込み、迷路にはまるものと知っておきたい。
☆「高度な技術論争には乗らない。『樋口理論』で原発裁判を闘う。4月8日、『宗教者核燃裁判』の裁判後集会ではそうそうたるメンツが揃った。」記事の裏だって伝えたい
http://shuzaikoara.blog39.fc2.com/blog-entry-727.html?fbclid=IwAR3jJGgNWqqhy6Vk_IPkyY-9IogWqcuM-UI2602xKdr0VJcZnZz2YDi3h2Q
世界はいま変異株の脅威にさらされている。そしてなぜか、日本では変異株の拡大を迎え撃つ態勢が整っていない。検査を徹底し、変異株感染者をもれなく見つけて隔離することもできないのが現状だ。マルチプレックスPCRという方法があり、一つのPCRに複数のプライマー対を同時に使用し、複数の遺伝子を増幅して検査できる。全自動のPCR検査機器は上記PCR検査法で1日あたり8千検体を検査できるという。ヒューマンエラーを避け、かつ検査数を飛躍的に増やす。感染研では週最大800件の処理能力しかない。複数の大学や民間の研究所にある3千検体計測可能な機器さえ感染研にはない。ならば国内の機器を総動員する体制は組めないのか。「感染研はPCRを十分にできるノウハウを持っていないから、偽陽性が出るとかいろいろな理由をつけて抑制してきました」(本文引用)これが事実なら、偽陽性で不信感を煽るのも、やはり厚労省のムラ型体質の故かと暗澹たる気持ちになる。それを煽ってPCR否定論が荒れ狂う負のスパイラル!
☆「能力不足、周回遅れ…『感染症ムラ』の非常識が招く第4波 “打つ手なし”か」
https://dot.asahi.com/wa/2021040600055.html?fbclid=IwAR0__nhGw0cm5LVT6vgw-C2G1HRaTEt9rjwBMittHFsVYOMu5gcO76WtSHQ
posted by ガンコジージ at 10:25| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月11日

入院率と病床利用率と退院の要件と

一昨日と昨日の新聞記事の書き残しを今日まとめて書く。まず、4月9日の4面「コロナ指標『入院率』導入へ分科会合意 『病床使用率』逼迫度はかりきれず」から。(入院率とは)「療養中の感染者に対する入院者の割合を示すもので、医療提供体制の逼迫状況をより正確に把握する狙いがある」(病床使用率とは)「各都道府県が準備した病床に占める入院患者の割合を示す(略)。この指標では、本来は入院の必要がない軽症者が入院しているケースを除外できず、病床の逼迫度を測るには不十分との指摘があった。政府は入院率を新たに加えることで、病床数ではなく無症状者らも含む療養中の感染者数に対する入院者数に着目できるとする」(本文引用以下()内同様)。正確な病床の実態をつかむためというが、そのあとの意味がよくわからない。「入院率が高いと、本来は自宅やホテルでの療養で対応できる軽症者も入院していることが想定され、実際は病床に余裕があるとみなすことができる。逆に入院率が下がれば、本当に病床が逼迫し、入院治療が必要な重症患者が入院できていない恐れが出てくるという」。ん、なにこれ? 入院率が高いと軽症者も入院していることが「想定」され、入院率が下がると重症患者が入院できていない恐れが出てくるって、どういう意味なのかわからない。他紙の記事と比較してみると、「入院率」とは「療養者」のうち「入院できている」人の割合を示すらしいと知った。本来なら入院すべき人が入院できないでいる状態がわかり、重症者病床の逼迫がわかるということか。でも、それがわかってどうなるのかな。(感染症専門家は)「そもそも入院基準がはっきりしていないし、入院すべき人がちゃんと入院できているのか不明だ。その中で指標を設けても意味がなく、数字の根拠もわからない」「いまやるべきは病床の整備。まとまった数のベッドを提供できる体制を整え直すことだ」という。そうだよな。重症者用ベッドの不足と看護体制の逼迫が重大なのであって、それをしないでなにするつもり?と言いたくなった次第。
そして4月10日の2面「重点措置 読めぬ効果 増える変異株 人出は微減」「埋まる病床 退院基準緩和」「『宣言』回避 政府の思惑」には、「府が『第4波』とみる今回は、重症病床が埋まるスピードが速いのも特徴だ。これまでは行動範囲の広い若年層が感染し、重症化リスクの高い高齢者へと広がる傾向があった。今回は高齢者以外の世代でも重症化する人が増えている」(吉村知事は)「N501Yで明らかに変わっている」「確保病床数を超えて、重症患者が発生する可能性が極めて高い」と述べる。N501Yは感染力や入院・重症化率が高く、死亡リスクも高まるとされている。首都圏の医療現場では「変異株の影響かどうかは不明だが、新型コロナ患者に対応する医療機関では重症者の入院の長期化の傾向が見られる」という。そのためか、「厚生労働省は都道府県向けの8日付けの通知で、変異株に感染した人が退院する際の基準などを緩和し、従来のウイルスによる感染者と同じ扱いとすることを認めた。発症から10日間経った場合は、PCR検査をしなくても退院が可能となる」とあるが「従来のウイルス」とは、従来の新型コロナかインフルエンザウイルスか、どっちのことかわからない。以下のサイトでは「発症日から10日間経過し、かつ症状軽快から72時間経過した場合に退院可能」「無症状患者について(略)『検体採取日から10日経過』に改めるとともに、新たに『検体採取日から6日間経過後、24時間以上の間隔をあけ2回のPCR検査陰性を確認した場合に退院可能とする』」とあり、いちおう新型コロナの従来の基準に準拠し「発症から10日間経った場合は、PCR検査をしなくても退院が可能となる」という意味と理解したが、これもいささか疑問。感染力、重症化、死亡のいずれも従来より高いリスクが指摘される変異種について、その正体が解明される前にPCR検査なしで退院できるようにするのには疑問が残る。しかし、首都圏の重症者を診る病院の医師は「ここ1週間でベッドが埋まり始めた」「むしろ対応が遅かったぐらい」とあるので、疑問は先送りし、注視するにとどめた。
☆「新型コロナ患者の退院基準を再度見直し、『発症から10日経過かつ症状軽快から72時間経過』に短縮―厚労省」GemMed2020年6月15日
https://gemmed.ghc-j.com/?p=34428
posted by ガンコジージ at 10:40| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月10日

蓄積とは、継承とは、未来とは

首相は15〜18日の日程で訪米する予定。1面に「処理水、海洋放出決定へ 福島第一原発 政府、13日にも会議」があり、政府は訪米直前に汚染水海洋放出を決めるとか。4月8日の当ブログ「なんでも『なし崩し』で政治が進む」では、「訪米前か、インド・フィリピン訪問前の隙間にするか、どちらにしても、どこ吹く風の外遊で受け流すつもりのようだ」と書いたが、少なくとも「受け流す」というのはブログ主のやや遠目の予測であったようだ。以下の記事は、日経平均株価への「さまざまな追い風」を訪米に期待している。ワクチンの大量優先提供の約束を取り付けるなどがその一例。米中対立が激化する中で、中国製ワクチンが東京大会成功のために大量供給されるというシナリオを避けたいアメリカは、米産ワクチンを提供することで大会開催を支持する可能性があるという。そんな成果が訪米で得られたら株価が大幅に上がり、菅ノミクス万々歳で五輪大成功、解散総選挙勝利でいよいよ菅政権続投が指呼の間となる、という見立てらしい。かなり主観的まとめ方になったけれど、あり得ない話でもないと思う。官邸としてはその程度の観測を持って訪米を狙ったのだろう。1面トップの「3都府県まん延防止決定 12日から東京来月11日まで」は、コロナ疲れを巷にまん延させ、いよいよ支持率低下のスパイラルに落ち込んでいく可能性を秘めている一方、唯一の解決策としてスガ氏がスガるワクチンで一発逆転する底意アリアリ。そこに13日の「処理水、海洋放出決定へ」がある。「どこ吹く風の外遊で受け流す」どころではない。コロナ疲れで国民の間に怨嗟の声が広がるのを防ぎ、同時に懸案となっていた汚染水の海洋投棄を強引に進める地固めとする。そんな計算があるのは重々考えられる。アメとムチの使い分け。支持率アップが現実となれば、汚染水問題はいかようにもできる。そんな腹があるとみるのは、決して穿ち過ぎではないと思う。スッタモンダは次のインド・フィリピン外遊でかすんでしまう。順調にいけば来月11日には胸を張って「まん延防止等重点措置」を終わらせることができる。ほんとに?
「コラム:首相訪米でワクチン大量確保の成果も 早期解散・株高へ=木野内栄治氏」ロイター4月9日
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-japan-vaccines-idJPKBN2BW02K
一方で気になるのは、反原発界隈の動きが鈍いことだ。先の反対署名のときはそれなりに動いたものの、そこで浮き彫りになったのは反原発運動の主体的な動きが希薄なことだった。福島に寄り添うと言いながら、福島の動きに呼応する動きが立ち上がらない。中心を周辺が独自の動きで支える。寄り添うのではなく協力・共同で解決を探る動きになっているか否か。逆におんぶに抱っこではないかと自問すべき状況にありはしないか。原子力市民委員会が汚染水の解決方法として、「1)大型タンクをつくり50年間保管する 2)モルタル固化して地中に保存する」という2つの案を提示した。二つとも福島が引き受ける方式だが、なぜそうなるかと考えるべきではないか。現状では福島が孤立を深めたまま事態が進んでいく。その孤立を克服できる動きは、福島の外で育っていない。それどころか、福島で抵抗している人たちが孤立感を深めていくような及び腰がまん延しており、解決を見通せる前向きの提案が、福島の外で浮かび上がっていない。それゆえ原子力市民委員会は、未来を見通す前向きの動きが醸成されていく期間を設定し、全国的に(1)の案を掲げているのではないか。さらに(2)案は、けっきょく原発事故をも忘れ去っていく世間のなかで、なんとか福島が最悪の選択をしない最後の方法として、モルタル固化による永遠の保管方法を提案しているのではないか。二つの案は、当面それしか現実的でありえないという、国内の諸運動の限界を意識したものだったと理解するのは、あまりに苦しい。どうすればこの状況を打破できるか。本来なら全国的な動きが出てきて然るべきところ、全国の運動がバラバラなままだからいけないのか。それとも地域個別の運動の衰退が甚だしく、全国的運動体の求心力が大幅に低下していくからか。いつも運動が感覚によって盛り上がり、その衰弱で沈静化していくものであるがゆえか。いつも思うことは、運動が積み上げていく知見が、時間とともに希薄になっていく儚さについてだ。蓄積とは、継承とは、いったい何なのだろう。
posted by ガンコジージ at 11:09| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月09日

インフルなら鎮静化できる対策でも

以下の記事には、重要なことが指摘されている。まず、世界で多数が感染し、多数が死んだが、大多数の感染者は症状が出ずに自由に歩き回れている、ということ。(スーパースプレッダーの存在は2003年にSARSが流行したときすでに可能性が指摘されていたが、詳しく調査する前に収束していた。←ブログ主調べ)。本文引用すると、「新型コロナウイルスの流行については、人の行動が大きく影響する」「新型コロナウイルスは強い対策をしてもなくなっていない。この強い対策でインフルエンザウイルスに感染した人は激減、ほぼ皆無状態になったのに、その対策でも新型コロナウイルスには、これだけしか効果がなかった。もし、対策しなければどうなるかは火を見るより明らかで、感染対策をしていくしかない。まだ感染していない人のほうが圧倒的に多いので、集団免疫もすぐには期待できない」「変異株といっても、手洗い、マスクなど基本的な対策は同じだ。切り札となるワクチンがいきわたるまでは時間がかかる」(本文引用)。これまでの対策で、インフルエンザでは感染が激減し、ほぼ皆無になったが、コロナでは制限を緩めるとすぐに感染拡大する、ということ。そして「めったに起こらない」はずの変異株まん延が起こること。「なぜ、めったに起こらないことが起こりうるかというと、感染者が非常に多いからだ。地球上で新型コロナウイルスに感染した人は1億人を超えた。頻度が非常に低くても数が非常に増えれば、ウイルスの性質が変わる変異が生じるリスクは高くなる」(本文引用)。つまり、潜在的感染者を含めて感染者が激増すると、ウイルスの変異が生じやすくなる、ということか。めったに起こらないはずの変異株が増大している。これは憂慮しないといけないということか。なるほどねえ。いままで日本では感染者の拡大はある程度抑えられてきた。東アジアの特徴が有利に働いてきたこともあるが、それゆえに油断が働いたのか、第1波で「日本モデル」なんて胸を張っていたのが、第3波に至って変異株の拡大を許してしまった。やはり原因はGoToなんだな?
☆「変異株『めったに起こらないことが…』 岩田教授の指摘」朝日新聞アピタル4月4日
https://www.asahi.com/articles/ASP305H2WP30PLBJ002.html?iref=pc_rellink_03
いまコロナの主流は変異株に転換しようとしている。そこで1面「高齢者施設から接種 28道府県 コロナワクチン本社調査」を読むと、いよいよワクチン接種が大々的に始まるかのような印象が綴られている。添付一覧表「今週配分されるワクチン活用法」では、全都道府県配布開始の錯覚に捕らわれそうになるが、そうではない。まず全国65歳以上の高齢者約3600万人に約5万人分が配布されることになっており、「全国の市区町村に少なくとも1箱届くのは26日の週で、本格的な接種はその後、各地で始まる。政府は5月下旬までに半数に当たる約1800万人が1回接種できる量を供給する計画で、6月末に3600万人の2回接種分の供給を完了させるとしている」(本文引用)。つまり供給の完了であって、接種の終了ではない。だいじょうぶかね。高齢者向けワクチンが到着した某市では、到着したのは地区対象の500人分のみ。以後、今月第5週までに約2000人分が届く。他市では4月20日にモデル接種分開始、5月6日からの接種分と合わせて約1500人分の予約受付を開始したところ、申し込みが殺到し、あっというまにパンク状態になったとある。小出しでいいからまず開始するという国の方針で、またも現場が混乱する。現行の方式では、ワクチンが供給されるたびに混乱し、かえって国民の不満が増幅されることになる。綱渡りしてまで五輪めがけて突っ走る姿や哀れ。
1面トップに「まん延防止 東京に適用へ 京都・沖縄も12日から」がある。感染者数はおそらく来週はじめには、50万人を超えているのではないか。死者が1万人を超えるのもそれほど遠い先ではない。日本は東アジアで3番目のコロナ大国になった。「日本モデル」なんてただの砂上の楼閣でしかなかった。大見得切って「五輪、五輪!」と騒ぐなかれ。できるだけ早く身の程を知るべきときがきたと言っておきたい。
posted by ガンコジージ at 12:24| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月08日

なんでも「なし崩し」で政治が進む

重要記事が詰まっているのに散漫な感じがするのはなぜだろうと考え、重要記事が多すぎてどれが最も重要なのかポイントを定めにくいのだと気づく。コロナ、東京五輪、北京五輪ボイコット、汚染水海洋放出、柏崎刈羽、安部ヤメロ、学術会議、雑誌広告その他、今日は列挙するのが面倒なほどだ。以前はかなり整理しやすかったのにこんなに混雑するのはなぜなんだろう。やることが過酷な割に影の薄い首相が、五輪を目指して次々にトンデモないことをヤリ散らかしているせいか。たしかに、なんとか五輪を成功に導き、それを最大の成果として政権を持続させようと必死になっている。そう見えるが、ここまで無神経にやり抜く有り様が、通常の価値観の範囲を超えているようで、焦点をつかめない。窮地に陥ったとき人間は、平衡感覚が揺れるのを恐れて、逆に感覚そのものから自分自身を切り離してしまうことがある。悪く言えば現実逃避、良く言えば平常心の確保。前首相の場合そんな芸当はできず、ありとあらゆる言葉の詐術を駆使して言い逃れし、最後に破綻した。ウケ狙いで全国全校休校要請やアベノマスク全戸配布を実施し、第1波「収束」の兆しが見えてうまくいったとGoToキャンペーンもやってみたが大ズッコケに至ると、病気を理由に政権を放り出した。スガ政権はその轍を踏まないためにまず前任者のやったことを踏襲し、次々にやり散らかしていく戦術に出たような気がする。自分がやってきたことではなく、前任者からの課題が山積みなのだという言い訳が見え隠れする。また、自分がやっていることに対しては、これもすべてやり散らかしで先送りしつつ時期が来れば強引に実行し、時期でないとみたらまた先送りする。五輪にしても、本気でやり抜く気かどうかもわからない。やるやると言いつつやれる状況を作らず、周囲に責任転嫁しまくりながら、自分はただひたすら成り行きに任せて結果を求めず、無表情に課題と課題の隙間をするすると通り抜けていく。心ここに在らず。ただ権力の美味しさを堪能するのみというヘンテコな人。彼はいったい、何をやるために権力の座についているんだろう。そこにいるだけが望みの人?
1面トップ「東京『まん延防止』検討 555人感染 2ヶ月ぶり水準」「大阪878人 医療非常事態宣言」「変異株新たに感染 1カ月で14倍に増」があり、2面「変異株拡大 瞬く間」「強い感染力『2、3波上回る増加』 大阪変異株検査の要請65%」「一気に患者増 医療逼迫」をみると、東京も大阪も真っ青の状態。大阪は第2波、第3波を上回る感染拡大に直面、その背景に変異株の存在を示唆している。陽性者に対する変異株検査が16%しか進んでいない状態で危機が鮮明になっており、精密に実施したらどこまで感染が広がっているかわからない状況。対策はあいも変わらず3密回避、飲食店の時短営業要請。これで感染拡大が防げるとは到底思えず、専門家は「大阪は対応が遅すぎた」「マスク会食どころではない。本当にステイホームすべき」(2面本文引用)と語る。その一方、首相は4月16日に訪米、大型連休にはインド・フィリピン訪問。そんなのやっている場合かと言いたくなる。1面に「米、北京五輪『共同ボイコット』論」が浮上し、3面の「対中強硬 五輪に波及」「米 人権問題に懸念強まり ボイコット論国内に慎重意見も」「中国反発 日本の対応注視 『五輪互いに支持』重ねてクギ」「日本困惑『やり取りない』」では、東京五輪に波及する可能性も出てきて、もしやこれを織り込み済みで東京五輪「やるやる路線」の外圧による断念を狙っているんじゃないかと思わせる風情が漂う。さらに1面「処理水処分方法 首相『近く判断』 全漁連『放出反対』崩さず」では、近日中に判断する意向とある。訪米前か、インド・フィリピン訪問前の隙間にするか、どちらにしても、どこ吹く風の外遊で受け流すつもりのようだ。4面「学術会議『現行の形望ましい』 梶田会長科技相に見直し案」の記事は今後の成り行きを判断するのに参考になりそう。首相はいまだ明確な説明をしておらず、官邸幹部連は「このままあまり注目されないほうがいい」「相手にしても仕方がない」「どうでもいい」(本文引用)などなど、スガ的政治はこうして進んでいく?
posted by ガンコジージ at 11:12| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月07日

世界に建て前をばらまく国だから?

たとえばオーストラリアは何かの大会できびしい対応を取りながら競技を実施した。それによってコロナ感染拡大を抑え、選手たちも安心して競技できた。全豪テニスオープンというものらしい。続けて国際水連が日本で開催が予定されていた東京五輪の最終予選にクレームをつけた。対応が甘すぎるというのが理由だろうか。そして今日の我が家購読紙1面に「北朝鮮が五輪不参加表明 ソウル以来『コロナから選手保護』」がある。1面記事には経過しか書いてないが、3面に「五輪不参加 広がり警戒 北朝鮮表明 コロナ対応に課題 国内事情を優先か」の記事があり、「感染対策が不安視されるなか、大会関係者は不参加の動きが広がることを警戒する。北朝鮮側との接触の機会が失われ、日韓からは落胆の声も出ている」(丸川五輪相は)「どういう事情かよくわからないので、何とも言えない」(官邸幹部は)「開催や運営には関係ない」(大会関係者は)「コロナ対策の課題は山積している」(韓国の専門家は)「やはり新型コロナウイルスへの警戒を第一に考えたのだろう」(韓国の政府高官は)「今は五輪のような国外のイベントに力を割く余裕はなく、内部の結束に集中することを優先した」(本文引用)その他モロモロ。政治的な思惑がいろいろ錯綜しているだろうが、日本の防疫体制とかコロナまん延状況とかを考えて同調する国が出てきてもおかしくはない。現状は昨年の3月末から4月にかかる時期と似ている。山は数倍高く、これからの時期、収まっていくというより第4波をそのまま呼び込みかねない勢いがある。季節による小康状態に多くを期待できないなか、聖火リレーがドンチャカと馬鹿騒ぎしながら全国に空元気を振りまいて走り回っている。島根県知事が眉をひそめるのも当然で、もう少し頑張るかと思いきや、今朝のTVではやや後退した発言になっている。なにか止むを得ない事情が発生したのかな、と推測をたくましくしたりして・・・。
10面「社説」の「五輪組織委 市民に顔向けて仕事を」には、その推測につながるような記事が載っている。組織委が「週刊文春が掲載した記事を問題視して、発行元に雑誌の改修やネット記事の削除などを求めた」「開会式の演出案を入手してその一部を報じたのは、著作権法違反や業務妨害などにあたる」(本文引用)と主張。これは文春のせいではなく、あきらかに五輪組織委の組織的問題のなせるワザ。森氏が会長だったときに度重なる不祥事があり、会長や理事の人事を一新したはずが、いまだに五輪至上主義が健在であることへの批判だ。「始まった聖火リレーにも、約束していた感染対策はどこまで実践されているのか、スポンサー企業の宣伝色が強すぎないかなどの疑念の声が上がる。橋本氏が会長に就任した際、社説は『情報の公開と丁寧な説明が不可欠』と指摘した。その思いはますます強い」(本文引用)。その思いは国内に限らずどこの国でも感じているはず。国際水連が4〜5月に予定していた国際大会の中止を伝えてきた。北朝鮮が不参加を表明した。「日本のコロナ対策や入国管理への疑義があると言われるが、具体的に何を問題としていて、日本側はどんな解決策を考えているのか、組織委から適宜適切な説明が求められる」(本文引用)
それなのに、「著作権法違反や業務妨害などにあたる」って本気か? 秘密にして国内外に知らせない。だれも納得するものか。国際関係を重視して感染拡大への懸念に目をつぶる国があるかもしれない。いや、大いにありうる。4月5日当ブログ「ナイトメアの世界で曖昧な自分を生きる」で「かつてのモスクワ五輪の参加国が81カ国。今回はいろいろと勘案して30でもいいやって、これはやっぱりシュールの極み」と書いた。すでに30カ国参加程度と見積もっているとしたら、とても「コロナに打ち勝った」なんて豪語できるもんじゃない。興ざめを通り越して狂っている。国民も内心では、「醒めた」というより「青褪めた」という心境にはなるだろう。女性を会長にした。理事も女性を多くした。数合わせして内実で縛る。五輪至上主義が身動きできない状況をつくり、身動きしないで現状をしのぐ意識を支える。何をどうすることでこの状況は変えられるか。考えたい。
posted by ガンコジージ at 11:11| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月06日

自問自答の渦中にあって中途半端を保つ

1年有余、コロナについて集中してきた。世界中が騒いでいるから当然だが、このごろ少し反省している。大きな出来事があると両極端の主観が巷を走り回る。「たいへんだ、どうしよう」と「大したことない、気にすることない」というAかBかの情緒的な選択だ。いろんな反応があるんだなあと感じていたのはつい先頃まで。いまは、どうも気になって仕方ない。原発事故のときは大惨事であることに間違いはない一方、放射線の影響はまったく分からず、とりあえず防御に越したことはないと感じていた。そのうえで実際はどうかを知りたくて、ガイガーカウンター持参で現地まで出かけて個人的計測に及び、なるほどこれはキツイ、と実感したものだった。さらに放射線のみならず、そこに暮らしている人たち、そこから避難した人たちの心情を知るようになり、心の問題を理解する必要性を痛感した。そんなとき反原発のお仲間からよく問われたのが、「放射線の高いところへ行くのは怖くないか」ということだった。個人的には「高いと言ったってどれだけ高いのかわからんし、なぜそこに人が住み続けているのかもわからない。どう怖がらなければいけないかもわからない。放射線ってなにかも知らないし、知らないままでは覚悟もできない。ようするに何にもわからないのでは怖がることもできない」という感じ。それを体感せず、確認せずに一本調子に「怖い」と感じる人たちの気持ちがわからなかった。そこに住んでいる人たちの思いから遠く、避難している人たちからも距離を置く立ち位置でいいのか。間違えてもいい、なんとか分かりたい気持ちは持ち続けたいと思った。
放射線測定で同時進行でわかってきたのは、住み続けている人たちや避難している人たちの心の深層にある、癒しがたい深い傷の存在だった。トラウマと簡単に定義するのは本人たちの想いを単純図式化しすぎる危険があっていまも出来ない。原発事故被害にあった人たちをもっと具体的に包括的に感じ取れない限り、どこかに漏れ落ちが生じるという危惧を禁じ得ない。それでも感じ取るために思いを巡らし続ける。それしかないという気持ちを持って新型コロナの世界的蔓延に直面し、当然のことながら、新型コロナにも同じ思いを持って向き合うことになった。ようするに感情の揺れに応じてどちらへも動いてしまうのは避けたいと思ったのだ。新コロにはシロウトにわからない分野が多い。そして原発事故より距離的に身近な危機として、忌避感覚が強くなりやすい傾向がある。そこで発生した「たいへんだ、どうしよう」と「大したことない、気にすることない」というAかBかの情緒的な選択は、原発事故より大きな振れを生む。「たいへんだ、どうしよう」が「大したことない、気にすることない」へ大転換する作用がこれほど顕著に出てくるとは思いもよらなかった。過剰な潔癖感が行き着いたのは過剰な安心感だった。潔癖感が「自分にとって合理的な位置」を超えてしまうと、疑惑の迷路にハマって際限のない潔癖さを求めるようになり、思考の混乱が始まって、ついに逆転に至る。「たいへんだ、どうしよう」が「大したことない、気にすることない」に180度方向を変える。
原発事故では事故現場から遠いと思えばこそ「恐怖感」と距離を保つことができたが、新型コロナではあまりにも距離感が保てない。だから自分で距離を保つ。その距離とは、じつは自らの「恐怖心」からの距離感を保つやり方だったが、それは逆に危険を身近にするやり方なのだということに気がつかない。用心するに越したことはないのに、「用心なんか必要ない」になる。「恐怖心」というものの不思議と言おうか。たしかに、適当な距離の保ち方は、果てしない疑問の渦に翻弄される。矛盾を感じたらその都度、修正を加えるために調べ、その奥にさらに疑問があれば続けて調べていくしかない。その先にあるのは「いまのところ見出せる結論はこのあたり」というあいまいさなのだ。壁にぶち当たったときの大転換の難しさ。せっかく確保していたはずの防波堤を崩すことのやりきれなさ。それを甘受しながら「あいまいさ」を保つ。ある種の自虐的スタイル。うーん、考えていると、またぞろ「中途半端」に潜り込んできたと思う今日この頃・・・。
posted by ガンコジージ at 11:43| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月05日

ナイトメアの世界で曖昧な自分を生きる

ウィキによると、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」の一環として、昨年4月7日に「GoToキャンペーン」は始まった。第1波がピークを迎える数日前のことだ。中身は詳しく書くと実にややこしいが、GoToトラベルに絞って調べると、大雑把には7月22日から開始。10月1日からは地域共通クーポンとして、旅行代金の15%相当を配布することになった。このときまでキャンペーン対象外だった東京在住者も対象となって大々的に実行。2021年春まで実施する意向だったが、12月28日に中断された。GoToEatは2020年9月下旬から開始、同年11月24日に中断。これはジョンズ・ホプキンス大学のデータを並行して参照しながら考えると、実態をつかみやすい。GoToトラベルは第2波がピークに差し掛かる1週間くらい前にはじまった。第1波の上昇と同じと考え、ピークを迎えてもすぐに下がっていく時期がくるはずだった。それが感染者数が第1波の2倍以上に達して、その後の回復過程も第1波ピークに近い水準を維持し続け、10月末には再び上昇を開始。あっというまに第3波のピークを迎えた。日々の変化とその後のGoToの推移は近過去のグラフを重ね合わせて推測した甘い観測だったのではないか。第2波・第3波と続くにつれてピークが高くなるとはついぞ思わなかったのではないか。前回はここで下がっていったから今回もそんなもの、というシロウトの甘い観測。GoToトラベルは第2波山場前の7月22日開始、中断は12月28日。GoToEatは第2波安定下の9月下旬開始、12月24日に中断された。どちらも第3波が誰の目にも顕著になってからの(しぶしぶの)中断だった。ちなみにアベシが腹痛を起こして首相を辞任したのは2020年9月16日。うまいぐあいに第3波を逃れたという見方もできる。
この間の政府の対応はさまざまあれど、(2020年8月5日)「官公庁はGoToトラベルに参加する宿泊施設でコロナウイルス感染者がどれだけの人数発生しているかを公表しない方針を明らかにした」(2020年9月1日)「GoToトラベルを利用した人は延べ556万人いたとされ、その利用した人の中で新型コロナウイルスの感染が確認されたのは6人であることが菅官房長官によって明らかにされた」(11月20日)「菅首相が国会答弁で、これまでのGoToトラベルの利用者の中で感染者が少ないことを挙げ、感染対策を徹底しつつ継続させる考えを示した」(ウィキ引用)。いま政局は大揺れに揺れている。スガもたもた政権に対して揺さぶりをかけ、第3次アベ政権を狙っているというが、どう考えてもコロナはまだ続く。やめておいたほうがいい。4月2日当ブログ「聖火リレーがいよいよ漫画になっていく」で紹介した記事には「4月1日から全国で停止中のGoToトラベルに替わる国の支援事業がスタートする」(本文引用)とある。「これが現状、実行されているとしたら」なんて考えたくない。マン防(あえてマン防と書く)とかやりながら感染拡大に精を出す。聖火リレーで大街宣車軍団がズンチャカと大音量も騒がしく全国を走り抜けていく。かつてのモスクワ五輪の参加国が81カ国。今回はいろいろと勘案して30でもいいやって、これはやっぱりシュールの極み。もしかしたら開会式は3密を無視して超盛大に「民族の祭典」を成功させ、カラ元気の熱気で感染爆発を吹き飛ばすか。それとも一億総特攻の再現。密かに目論み続けた彼らの宿願に全国民を美しく殉じさせるか。コロナの心理的圧迫を忌避して心を弱らせ、「コロナは風邪」「コロナはただのインフル」とあえて思考回路を捻じ曲げてしまい、まことしやかなフェイクに簡単に引っかかる人たちもいる。世の中は混沌としているが、しかしだからこそ、曖昧な知識しかなくても、そんな曖昧さを恐れることなく自分のものとして確保し、現実を真正面から受け止める。腹をくくって、そのくらいの生き方をしてみようじゃないか。
☆「『コロナは風邪』論者が自らも感染。『地獄』と語る壮絶な闘病生活の果てに感じたこと」ハーバービジネスオンライン3月31日
https://hbol.jp/241769/1
posted by ガンコジージ at 12:12| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月04日

シュールな光景が際限なく続くこの国

細かく調べる気もないが、とにかく第3波終わりごろの3月6日(土)感染者数は412人だった。それが宣言終わりの3月21日には1106人。そしておよそ2週間後の昨日は2772人となった。ジョンズ・ホプキンス大学のデータを見ると、間違いなく上昇中。3月6日の当ブログ記事「失敗したらとんでもないことになる可能性」の冒頭に「緊急事態宣言が2週間、21日まで再延長される。延長が必要なのはわかるが、なぜ2週間か。あんまり理由はなさそうだ。2面『2週間 見えぬ打開策』の中見出し『苦杯続きの政権、解除ハードル高く』には、参院予算委で首相が心を込めて力説した言葉が、冒頭に載っている。『もう二度と再び宣言(しない)、リバウンド(略)をなんとしても防ぐ。そういう思いのなかで決定した。全力全霊をあげて取り組んで参りたい』(略)」。3月25日の聖火リレー開始から7月23日の五輪開会式まで、五輪日程が詰まっていて、これを動かせないためらしい。宣言が終わる3月21日ブログ「コロナに地震に五輪・・・ほんと忙しい国」には宮城県沖の地震を冒頭に書き、「1面トップ「五輪・パラ 海外客断念 5者が合意 観客可否4月に」の新聞記事を続ける。「もう二度と再び宣言(しない)、リバウンドを何としても防ぐ」と息巻いて宣言解除を無理やり実行したが海外観客を早々に断念。その後さらに大会関係者数を削り、加えて国内観客も制限するか否かの選択を迫られる現状。いやその前に本日の24面には「飛び込みW杯『中止』伝える 国際水連、日本側に」の記事があり、改めて関連記事を14面に見つけて読むと、「突然の通達 国際水連、水際対策に不満 飛び込みW杯」って、24面の表題よりこちらの方が刺激的だ。「飛び込み以外に日本国内で行う予定だった水泳2種目の五輪最終予選についても中止の可能性に言及している」「関係者は『今からこんな状態で、五輪は本当にできるのか』と嘆いている」(本文引用)。それでも国内各地でやたらがなりたてるキンキラキン街宣車軍団に取り巻かれて、どこに聖火ランナーがいるのかわからないほど巨大な車列がどこかわからない辺りを突き進む。沿道にマスクをした観客がいたり、「感動した」とかおっしゃっていたり。大阪の場合、聖火リレーは地上を走らないでやるとかなんとか。なにがうれしいのかね。なにが感動なのかね。シュールな光景が世界の注目を集めている。
24面には「パナマ文書端緒 計1500億円を徴収 各国政府5年弱で」があり、パナマ文書をきっかけにした脱税容疑で、世界各国が徴収した税金や罰金が総額1500億円に上るとか。「日本の国税当局は徴収額を明らかにしていないため、今回の集計には含まれていない。ただ、関係者によると、パナマ文書を端緒に申告漏れを指摘したケースもあるとされる」(本文引用)とまあ、こんな優しい国税当局、世界でもマレじゃないかと思う。某国では脱税や資金洗浄で起訴され実刑判決を受けたり、近親者の名前が記載されて首相が辞任したとかもあるけれど、こちらは金持ちに優しい国なのだ。同24面に「辺野古『完成可能性低い』米シンクタンク報告書 軟弱地盤理由に」があり、これもいかにも日本らしい方向違いの優しさを暴露する。「米シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)が2020年11月の報告書で『完成する可能性は低い』と指摘(略)。『7万1千本も杭を打たなければならない(軟弱)地盤は明らかに不安定』と説明した」(国際政治学准教授は)「米国は完成不透明な『辺野古』よりも、現在使用している普天間飛行場の機能をどう向上させるかに注力しているのではないかとみる」「世界に展開する米軍の体制や配置を見直すことを公言したことも踏まえ」「別の案を模索する方が、むしろ日米同盟の強化にとってプラスといえる。同時に、沖縄の負担軽減を具体化させる責任が日本政府にはある」(本文引用)とか。ここでも日本政府は世界のことの国民のこともおかまいなしに、ひたすら五輪突撃一直線。聖火リレーの異様さをよくみて、どれだけ危ない政治が進んでいるのか考えたい。こんなシュールを耐えられる国民性ってすごくないかい?
posted by ガンコジージ at 11:29| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月02日

聖火リレーがいよいよマンガになっていく

3日連続1面トップはコロナ禍。「大阪・兵庫・宮城 まん延防止 6市対象5日からの31日間」「アクリル板設置を要請へ」「大阪市聖火リレー中止へ調整」の記事。大阪府の宣言解除は1カ月前だった。今回の対象地域は大阪市、神戸市、西宮、尼崎、芦屋、仙台市の6市。政府の有識者による諮問分科会では沖縄や山形などへの懸念があって、もっと広がる可能性が指摘されていたという。分科会尾身会長は「高齢者へのワクチン接種が順調に進むことを前提に『この6月までが正念場』と訴えた」(本文引用)とある。ワクチンが「順調に進む」のが前提というから、順調でなかったらもっと先まで続くということか。いやいや、ワクチンの効き目がたいしたことなかったら、さらに先まで・・・。どうなのかねえ。大阪府の場合、飲食店の時短区域拡大とか時短前倒しとかマスク会食とかアクリル板設置とか、どれほど効果的な対策になるか不明なものばかり。聖火リレーを大阪市内だけ中止というのもなんだかなあ。知事は「大阪市内に不要不急の外出自粛をお願いすることになる。大阪市内の聖火リレーは中止すべきだ」(本文引用)ともいう。これを受けて島根県知事は語る。「まん延防止等重点措置で様々な要請を追加する地域では、自然な考え方だと思う」「私は現在の状況では五輪本体の開催を問題だとしている。大阪はやれるものならやりたいと考えていて、同じ仲間が増えたとは思っていない。冷静に受け止めている」(本文引用)
☆「島根知事『五輪本体が問題』 吉村知事の発言は『自然』」朝日新聞4月1日
https://www.asahi.com/articles/ASP416KSGP41PTIL035.html?ref=mor_mail_topix3_6
1面左には「製造業景況感 コロナ前回復 3月短観 非製造業は改善鈍く」があり、記事は7面「景況感『K』字回復」「宿泊・飲食 厳しさ際立つ」「製造業 円安 輸出に追い風」に続く。皮肉なのは中国向けの工作機械受注額が、2月は前年の4倍になったとか、活況を支えているのは経済回復が早い中国からの受注によるとか、それと円安が輸出産業に追い風になっているとか。中国の助けと株の動きに支えられて、大企業・製造業が急回復を装うものの、けっきょく自力回復からは遠く、もしやの「へ」の字暴落を招く可能性も大きい。そんななか、以下の記事によると「GoTo代替事業」が4月1日からスタートするらしい。ほんとかい。グーグル予測では(たぶん代替事業を含まず「まん防」も考慮しない状態で)とんでもない感染の広がりを示すと予測している。(いま目論まれている国の支援事業)「GoToトラベル再開までの間、5月末まで実施される。県境をまたがない「県内旅行」を独自に観光支援している自治体に対し、国が1人当たり最大7000円を支援する。今年度のGoToトラベル予算が、まだ約1兆2000億円も残っていて、そのうち約3000億円を充てる」(本文引用)とか。いやいや、マジで本気かなあ。この1兆2千億円は大急ぎで名目を変更し、個人事業主や飲食店経営者などの救済と生活困窮者の支援策に、ケチらずに向けることが必要じゃないか。
☆「天下の愚策『GoTo代替事業』が招く感染急増の最悪シナリオ」日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/287209?fbclid=IwAR3_oJ8YEuR3fXj0jOw9z4_qk2txWBmkciQLUbiCzxNF9OvS7INU5-D-rUY
3面には「政権誤算 しぼむ『攻勢』 『五輪機運で浮揚』見通せず」がある。「緊急事態宣言に準じた『まん延防止等重点措置』を4月早々に適用せざるを得なかったのは、政権にとって大きな誤算となった」(まん防の実効性が見通せない中で)「各地に『まん防ドミノ』が起きることに懸念の声も上がる」「今回の『まん防』の行方は、今後の政権運営にも影響しそうだ」「二階派の議員は『まん防下では衆院の解散はできないだろう』と指摘。9月に自民党総裁、10月に衆院議員の任期が控えるなか、解散日程などの選択肢が狭まりかねないと話す」(本文引用)とある。なんでもかんでも政権浮揚に利用する。「政治的な必勝」のために五輪はもちろん新コロも政治利用の対象と捉える。つまり、国民も権力を守るための利用対象としか捉えていない。ほんとにおそろしいことだ。
posted by ガンコジージ at 11:59| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月01日

制限強化し救済措置は考えず解除を急ぐ

1面トップはコロナ。「まん延防止 大阪に適用へ 知事『大阪市域を指定』 首相『自治体と連携し対応』」がある。2月に施行された改正特措法で初適用事例。「『まん防』は国が都道府県や期間を決めるが、具体的な対象区域や対策は知事が判断する」「吉村氏は、マスクを着用していない客の入店を認めないよう飲食店に求める考えも示し」「飲食店に罰則付きの営業時間の短縮を出せる『まん防』は、緊急事態宣言に至るような状況を防ぐための措置と位置付けられている」「兵庫県も新規感染者が200人を超え」(知事は)「『急上昇期に入った』との見方を示した」(本文引用)。この間の感染者急増は、どこからみても「危ないなあ」という感想しかなかった。それでも希望的観測から「まさかすぐ第4波はないだろう」という気持ちがあってブログ主の気持ちも緩んでいたようだ。2面「関西解除1カ月で」「急拡大『第4波』に危機感」「官邸、慎重姿勢を一転」「『緊急事態の方が望ましい』」では、新聞自身が危機感を強めたと見てとれる。「『まん防』の適用に慎重だった首相官邸の姿勢が表立って揺らいだのは30日」「官邸の幹部は『やばい。自治体になんとかしてもらわないと』と危機感をあらわにした。別の幹部も『東京に換算すると、1日600人程度の水準だ。こうも一気に増えるとは』」「官邸幹部らは経済へ与える悪影響なども懸念し、適用に慎重だった」「感染状況の悪化が止まらず、大阪府が適用要請に動いたことで、その猶予はなくなった」「『まん防』で感染防止効果が上がるのか。それともまだ、緊急事態宣言が必要なのか。4月中には答えが出ることになりそうだ」(本文引用)。感染者の6割弱が30代以下。「宣言解除」が悪かったか。それより前に「緊急事態」に見合う対応をしていたか。「宣言」を出した時から「解除」が意識されていなかったか。聖火リレーが開始前に「解除」する、「感染」とはかけ離れた目標があり、それは不動のものとされていた。だから、ここ一番で慎重にせねばならない時に「解除」し、一昨日の3面「特別貸し付け『不承認』続出」「コロナで基準緩和したのに・・・」「緩和浸透せず 審査に地域差」に至る。新型コロナウイルス感染症の影響で収入が減少し生活に困窮する方へ、と聞こえはいいが、「困っている人ほど借りにくい矛盾が一部の地域で起きている」(本文引用)というていたらく。
本日2面に戻ると、(府専門家会議座長は)「時短要請のみでは増加傾向に対するブレーキの効果は乏しいと考えられるため、追加の有効な対策が必須だ」(厚労省専門家組織では)「『まん防に反対ではないが、緊急事態宣言の方が望ましいんじゃないかという意見も複数出た』」(本文引用)とある。「まん防」適用以前に、具体的対策があまりにも貧弱なことが語られていない。厚労省は、当初からある「新コロはただのインフル」の立場を変えておらず、それゆえ昨年は第1波のときに病床削減のための奨励金を出す通達を地方に送っている。その一方で、政府は五輪成功を政治の不退転の課題とし、油断に油断を重ねており、いまも頑なに継続中。もちろん聖火リレーを止める気などない。厚労省と政府の意志は相反するようでいてそうではないという曖昧さに彩られている。政府の無策ぶりは、けっきょく厚労省の無策と通底する。おなじことが30日の7面「九電に業務改善指導 経産省『新規参入妨げる恐れ』」の九電にも垣間見える。宮崎県延岡市が計画している新電力設立を九電が妨害した。その根拠は「容量市場」へ(高額の)拠出金を払わなければならず、新電力は早晩赤字に転落するというもので、さらに今冬の電力逼迫によって電力卸市場の価格高騰があり、これがいま新電力に大きな痛手になっているのも理由となりうる。「容量市場」は国の施策であり、将来の基幹電力を安定的に確保する、つまり原発を温存するための賛助金を新電力に要求する制度。経産省は、九電の地元説明が「配慮を欠いていたとして、『慎重かつ十分な配慮』を求めた」(本文引用)というが、これは出来レース。かえって新電力つぶしが本格化することをじんわりと匂わせる下策といえる。目的があって、そこへ向けて事態を捻じ曲げていくいつものやり口。うすら汚さ丸見えの現状が、ここかしこに浮かび上がる。
posted by ガンコジージ at 11:06| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月31日

危機を加速させるコロナ

3面に「研究所で流出『可能性低い』 コロナ起源WHO、報告へ」がある。調査報告書は、<最も可能性が高いか非常に高い>のは中間宿主を経た感染で、次に<可能性があるか可能性が高い>のは中間宿主を経ない直接感染。3番目の<可能性がある>は、冷凍食品などからのウイルス感染で、研究所からの流出は<可能性が極めて低い>という。世界情勢の現状から見ると、科学的見地から結論をきちんと出すのはかなり困難だろう。記事添付の一覧表「WHOの調査などをめぐる動き」には、昨年4月30日のトランプ米大統領による「武漢ウイルス研究所からの流出の証拠を『見た』と主張」(本文引用)から俄然<武漢ウイルス>説を唱える意見が世間に跋扈し始め、その影響が逆に真実を極めにくくすることに役立っている現状がある。コロナ以前からあった米中対立が、コロナによって増幅された感が否めない。トランプ流を否定しながらトランプ以上にトランプ的なバイデンは、温和な空気を振りまきながら、前任者と似た路線をいっそう強力に推し進めようとしている。トランプの亡霊に追い立てられていると言えるだろうか。昨年7月6日に前政権がWHOから脱退し、今年1月20日にバイデン政権が脱退手続きを中止した。違うのはそこだけで、対中姿勢はあまりかわらない。もしや具体的にはトランプと相似?
以下の記事には、ひところ「コロナは風邪」界隈で人気を集めたブラジルの凄まじい現状が報じられている。3月27日時点での週平均死者数は世界全体の26%を占め、サンパウロの火葬場はパンク状態と書かれており、1日あたり死者数が4000人を超える日が近い(すぐそこ)と警鐘を鳴らしている。ボルソナロ大統領はロックダウンを繰り返し否定し、3月上旬、国民に「泣き言を言うのはやめろ」と絶叫。ルラ元大統領は歴史上最大のジェノサイドと批判している。記事は「新型コロナウイルス関連死」と記しており、詳しく死因を調査する態勢になっていない様子も見受けられる。疫学的には流行が収まって後に詳細な検討が行われるものだから、この記事だけでいっぺんに一つの結論を得てしまうのは早計だが、危機的状況は隠しようがない。同様に特定の界隈で注目のスウェーデンの場合は、感染者数がじきに80万人(日本の人口に換算すると960万人)に達する勢い。死者数は13430人(同約16万人)で、60歳以上が97%前後を占める状況。そして日本に目を移すと、ジョンズ・ホプキンス大学の集計では、感染者数はまるで絵に描いたような第4波上昇曲線を示している。死者数は一時期100人を超えていた時と比較して減少傾向にあるが、感染拡大期との時差を考えると予断を許さない。38面「抗体の保有率 東京は1%超」では。昨年12月の抗体保有率は東京1・35%、大阪0・69%、宮城0・1%、愛知0・71%、福岡0・42%。沖縄が示されていないのが気になる。さらに気になるのは、大阪の新規感染者数が東京より多いこと。関連して、大阪のベッドタウンといえる兵庫も、変異株の検査で先行した神戸があり要注目!
☆「1日の死者数4000人は『すぐそこ』、ブラジルが新型コロナウイルスにあえいでいる」BUSINESS INSIDER 3月30日
https://www.businessinsider.jp/post-232093?fbclid=IwAR1ynvS1syhrAUzfizhhDfBpxOm5-UIfJAKFxmEMpSFFBMX8PZtwORkDf9Y
「米国でいま、アジア系住民を標的にしたヘイトクライム(略)が急増」「社会の根深い病巣は癒えたと思っても再び浮き出てくる」(コロナにより)「個人の豊かさは90年ぶりの落ち込みを示す。2020年の1人あたりGDPは世界の85%の国で前年より減った。その比率は大恐慌後の1930年代を上回る」「振り返ると突然にみえる危機にも必ず予兆はある。問題はそれになかなか気づけないこと」「歴史はしばしば韻を踏む。コロナ禍は人々に危機を実感させ、歴史的にみて不安定な時期に足を踏み入れたと多くの人が自覚するようになった」(本文引用)と以下の記事。危機の予兆が見え隠れする。
☆「酷似する危機の予兆 豊かさ90年ぶり低迷 パクスなき世界 繰り返さぬために(1)」日本経済新聞3月30日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM176H10X10C21A3000000/?n_cid=NMAIL007_20210331_A&unlock=1
posted by ガンコジージ at 11:03| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月30日

お手上げ政府の愚策がつぶれていく先には

第4波がささやかれ、1面トップに「コロナ再拡大鮮明 新規感染者全国で増加」の記事がある。緊急事態宣言は「お手上げ解除」で終わったかに見えたが、コロナは待ってましたとばかりに再拡大を開始。7月末に第5波を予測する統計も出現している。宮城県と沖縄県が急角度で感染拡大中だが、大阪府も気にかかる。一方、東京がゆるめに推移しているのも不思議な感じがする。吉村府知事は第4波に入ったとして、国に強力な措置を要請する考えを示した。2面に「『第4波』知事に危機感 大阪『今週が山』宮城『病床、余裕ない』」「まん延防止迫られる政府 時短地域への効果、見極め」がある。「もう新型コロナウイルスの『第4波』に立ち向かわなければいけないというのか。各地で感染状況が悪化し、知事たちは29日、口々に危機感をあらわした」(政府関係者は)「『重点措置を適用すれば時短の実効性が上がるのか。見極めがいる』と語る」(ある閣僚は)「宣言はまださびが落ちきっていないから、(重点措置という刀は)振れない』と話す」(首相にしてみれば)「『希望の光』と位置付けるワクチン接種も、重症化しやすい高齢者への接種が始まるのは4月12日以降。長期戦となるのは確実な情勢で、カードを簡単に切れないのが実情だ」(本文引用)
☆「大阪知事、まん延防止措置を要請へ『第4波入った』」日本経済新聞3月29日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOHC24AP00U1A320C2000000/?n_cid=NMAIL007_20210329_Y
昨年10月14日には、すでに以下のようなことが語られていた。かつてのモスクワ五輪の参加国数が「81」だったので、少なくともそれ以上は、という目論見もあったが、どう考えたって無理。いろいろ勘案してせいぜい「30」が良いところではないか、という悲しい予測がすでに出ていた。「疫病に打ち勝った証し」なんて吹っ飛んでいる。「官房長官時代から菅さんはコロナ禍での経済活動の活性化に注力していました。すでに損切りのタイミングを逸しており、中止するほうが経済的ダメージは大きくなる」「総収入の半分近くをNBCからの放映権料に頼っているIOCはNBCに逆らえないし、延期で発生した8億ドル(約845億円)の経費さえ東京が負担すればIOCも潤う。追加の設備費や人件費ですでに3000億円ものコスト増となり、後戻りできない日本は足元を見られ、IOCの経費も持つことになったのではないか」(本文引用)という。すでにワクチンは「前提とせず」、海外の一般客受け入れは「断念」、大会関係者は「大幅削減」、国内観客はたぶん「3密厳禁」だから、「コロナに打ち勝った」なんて誰が思うやら。
☆「参加国は約30ヵ国だけ…!? 東京五輪実施の『仰天シナリオ』」FRIDAY2020年10月14日
https://news.yahoo.co.jp/articles/488c9b7c44e3557bf93ba4df0560ccca456dc893?fbclid=IwAR2gs78jlj-n300uVxHT8hi8NHBmSrPc6x9MqVj78yliVnqWtTWZ7fN3q3I
「五輪最大のスポンサーである米テレビ局からは、『コロナをまき散らす、ナチスのようなイベントはやめろ』という厳しい『鶴の一声』が発せられた」(本文引用)と指摘するのは以下の記事。米NBCのHPにある聖火リレーの写真では、3密の群衆が囲む中を聖火ランナーが走る。リレー日程は121日間と、IOC規定を21日も超えて認められ、「ナチス」と名指しされても突っ走る。たった30カ国でもかまわず突撃する。「なにがどうなろうともオレはやる」の心境だ。死者数も感染者数もお手盛りだ、と覚悟しているのか。世界の現状と比較すればコロナの影響は少ないが、東アジアでは上位3カ国の仲間入り。フィリピンとインドネシアは他の東アジア諸国を寄せ付けないほど感染を広げているが、日本はそれを追って着々と順位を詰めている。最初は「日本モデル」と胸を張っていたのに、上位3カ国はダンゴ独走態勢にある。まさか、第4波で東アジアトップに躍り出てしまい、それでも五輪は命なのかね。
☆「『聖火リレーに「コロナを広げる気か!』と怒り 五輪最大スポンサーも「ナチスと同じ愚は犯すな」と鶴の一声(2)」JCASTニュース3月26日
https://www.j-cast.com/kaisha/2021/03/26408181.html?fbclid=IwAR09vWE2RN9BenXIgpN3p10Sl_We2pZs76RdrJp6q6hpX0Kdk7EwTsC0Izw
posted by ガンコジージ at 11:12| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月29日

無謀な政治がコロナを走らせ庶民を追い込む

1面トップは「貧困層と口座 繋げた携帯電話」で、その下に、「沖縄 あの日常」と「ミャンマー 子どもも犠牲『国軍記念日』死者114人に」がある。まずミャンマーから始める。4面「すれ違いに発砲◾︎火つけ殺害 ミャンマー国軍、残虐化 国際社会厳しく非難」では、国軍による「頭を打たれる危険があることを学ばなければならない」の警告が昨日に続いて再掲され、その言葉通りのヤリ放題がいくつも記されている。「国軍記念日」だけで死者は114人。「現地の人権団体『政治犯支援協会』はクーデター以降、27日までに423人の市民が殺害されたとしている」「国際社会の非難は厳しさを増している。日米など12カ国の軍や自衛隊の制服組のトップは28日、『非武装の民間人に対する軍事力の行使を非難する』との共同声明を出した。声明は『軍隊は自らの国民を害するのではなく保護する責任を有する』と指摘」(国連の関係機関や高等弁務官も)「『平和的に抗議する人々への、ますます組織的に行われている致死的な攻撃を強く非難する』との共同声明を発表」(ブリンケン米国務長官は自身のツイッターで国軍の弾圧を非難し)「『ビルマ(ミャンマー)の勇気ある人々は国軍の恐怖による統治を拒否している』とした」(日本は)「外務報道官談話で強い非難を表明してきたが、外相談話に引き上げて非難の度合いを強めた」(本文引用)。世界が強い口調で非難する中、最初はおずおずと様子見し、やっと外務大臣談話に至る。総理はいずこに。国会決議はないのかい。以下のところに、ミャンマーの実情を訴えるビデオメッセージがある。SNSが発達したおかげで、かつては情報統制で隠れていた事実が表面に浮かび上がる。「はじめまして、私はミャンマー人のウィンです。ミャンマーの現状について世界中の人にもっと関心を持って欲しいので、このビデオを撮りました。この動画を見て、一人でも多くの方が関心を持っていただければ嬉しいです。よろしくお願いします」。乞う参照!
☆「【What Is Happening In Myanmar】いま、ミャンマーで起こっていること」3月5日
https://www.youtube.com/watch?v=oOUVYhWw82Y
コロナについては、「お手上げ解除」といわれた第3波宣言解除から1週間が過ぎ、ジョンズホプキンス大学の集計では、感染者が増加傾向にある昨今。第4波が指呼の間に入った。3面の「病床不足見直し『第4波』へ難題」「一般医療制限 患者数想定 急ぐ自治体」「病院間の役割分担 千葉の医療圏連携奏功」では、「『第3波』で病床不足が課題になったのを受け、厚生労働省はコロナ患者用のベッド確保策を打ち出した。感染の急拡大期には一般医療を制限してでもコロナ用のベッドを開けることを都道府県に求める。自治体や医療現場は、短期間での見直しを迫られている」「一般医療の制限として、厚労省は『不要不急の入院・手術の延期』などを挙げる。しかし、救急医療の停止や、手術延期での患者の体調が悪化した場合の責任など、医療機関は難しい判断を求められる」(本文引用)とある。過去20年以上にわたって保健所や公的医療機関、研究所などの予算を削り、施設そのものを減らしてきたツケについての考慮なく、さらに去年コロナの真っ最中に「もっと削減しようと『地域医療構想』を実現するための『病床削減支援給付金』についての通達を自治体に出し」(1月16日以下記事参照)ていたのはだれだっけ。それには口を噤んで病床不足見直しなんて、根っこから笑止千万。すべて最初からわかっていたことであり、1年かけて元に戻す努力をしていればいかようにでもなったはず。来るか来ないかわからない感染症対策のために準備しておくのは無駄なこととばかりに削減に勤しんだ結果がこれだ。それに気づかずPCR検査を減らせとか、2類を5類に落とせば医療逼迫は無くなるとか、変な言説を振りまくヤカラがいること自体、異常なこと。そして政府も業界も、五輪を決行するため無為無策をものともせずに「お手上げ解除」で大暴走する。こんな政治が闊歩するこの国の悲惨は、コロナを超えたむごたらしさを予感させる。
☆「病床足りてるが足りないのはなぜ」当ブログ1月16日
http://ji-ji-wanwan.seesaa.net/article/479554355.html
posted by ガンコジージ at 10:21| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月28日

昔のやり方で頑張ってますが・・・しかし

1面の構成に新聞魂が宿る。トップは「『国軍記念日』91人殺害 ミャンマー、デモ隊弾圧」。左に「経済安保 揺さぶられる日本 米中との結びつき 失う恐れ」。その下に押しつぶされたように「ゆかりの赤 聖火迎える」がある。そして2面には、1面で特に注目すべき記事の解説が載る。「経済安保 米中のはざまで」として「米中、依存と対立 日本にリスク」「輸出制限 他国を巻き込み応酬」「見通せぬ規制ライン 企業困惑」「問われる対中バランス」がある。3面には「汚染度再利用 全国理解進まず 福島除く46知事アンケート 7人反対◾︎賛成なし」「『県外最終処分』地元に不信感」「『国は十分な周知を』」。東京五輪を見放す一方、ミャンマー情勢については国際欄で特集を組む。ミャンマーの現状を概観すると1面トップとは言いながら、記事の分量がもっと多くても良いのではないかと思わされる。国軍の弾圧は苛烈を極め、国営放送では「『頭を打たれる危険があることを学ばなければならない』と警告」「クーデター以降、26日までに328人の市民が国軍側の武力行使で死亡している」(本文引用)。7面の国際欄では国連本部でミャンマーの大使が3本指を掲げて涙を浮かべながら国軍批判を展開。(京大准教授は)「実弾も使った直接の弾圧と、恐怖感で萎縮させる国軍側の戦術で、街頭デモへの参加者は減る可能性があるが、不服従運動は続く」「目に見える形では抵抗しなくても、多くの市民は国軍を許しておらず、社会的に不安定な状態が続くのではないか」(日本は)「『強い非難』を表明する一方、国軍とのパイプを生かして独自の対話路線を続ける、との立場を崩していない」(ヒューマン・ライツ・ウォッチは)「日本の『友好的な』対ミャンマー外交を批判し、日本政府に制裁発動を求めた」(本文引用)。政治的・経済的に退潮を極め、コロナで拍車がかかって東アジアの孤児となりつつある日本の立場は、ちょうど中国と正反対にあると言って良い。2面の特集記事の表題にあるように、米・中に依存する日本のコウモリみたいな立場が、ここでも鮮明になる。ミャンマーにおける中ロの関係を批判しにくい位置が「強い非難」といいながらあいまいな立場をとらせる。ヒューマン・ライツ・ウォッチが日本の友好的な対ミャンマー外交を批判するのも故あることと言わねばならない。そんな奇妙な立ち位置は、すでに気候変動の国際会議において痛烈な批判にさらされており、かつては巧妙を極めた2枚舌3枚舌も化けの皮を剥がされている。その行き着く先が、以下の記事で喝破されている。日本の退潮は隠せない現実なのだ。
☆「さらば『日本製』…まもなく日本の『基幹産業』がどんどん消えてなくなる!」週刊現代3月24日
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/81153?fbclid=IwAR2wEgbDzRxZq1ch5P6WmbnrfVj03aFOUUc-1A4U4uLmb5UOF5Kr_zgTFRw
「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しの東京五輪」は紙面で小さく縮こまっている。下の記事では、「『感染対策を徹底して安心、安全な大会の実現』として『2月下旬にも始まるワクチン接種によりしっかり対応することで、国民の雰囲気も変わる』などといってきた。なのに、国民へのワクチン接種が間に合わなくなると、『ワクチンを前提としなくても、安全安心な大会を開催できるよう準備を進めている』といいだした。『オリンピック・パラリンピック観客等向けアプリ』で乗り切ろうという」(本文引用)。もう一つ下の記事では、海外の一般客受け入れ断念を決めたばかりなのに、「会場入場時などに必要な資格認定証を発行するのは『大会運営に携わる不可欠な人』に限ると発表した。新型コロナウイルスの予防策の一環。これにより、大会関係者は『かなりの数』が減るという」(本文引用)。「コロナに打ち勝った五輪」って、すでにボロボロじゃないか。
☆「室井佑月『やりたいことをするんでしょ』」AERAdot.3月4日
https://dot.asahi.com/wa/2021030300008.html?page=1
☆「東京五輪、『大会関係者』を大幅削減 IOCが決定」朝日新聞3月27日
https://www.asahi.com/articles/ASP3W3167P3WUHBI007.html
posted by ガンコジージ at 11:23| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月27日

今日の新聞では五輪もコロナもおとなしい

新聞はコロナなんか終了間近みたいな雰囲気をにじませているが、かと言って五輪大賑わいでもなく、とにかく大人しい。日本のコロナの現状を調べると、感染者数は第3波の初期を少し底上げした様相を示している。ヘタをするとこのまま急角度で上昇していくか。いやいや、必ずしもそうならないだろうが、第4波の感触が強いのは確か。2月の後半からの右肩上がりがそれを予感させる。そんななか、ハンガリーのコロナ死亡率が世界最高になったという。「人口10万人当たりの直近7日間の平均死亡率は世界最高の15・7」(本文引用)とあり、いろんな指標のひとつでそうなったという話。他のやりかたでも同じことになるか、そこのところはよくわからない。「人口10万人当たりの直近7日間平均」という方法はこの頃よく見かける。ハンガリーは1年前のイタリア北部ベルガモと同じ医療崩壊が危ぶまれる状況。拡大を食い止めるため「EUが供給する欧米製ワクチンに加え、中国医薬集団(略)製ワクチンやロシアの『スプートニクV(略)』が既に使用されているほか、今週には新たに中国製とインド製のワクチン2種が承認された」(本文引用)という切羽詰まった状況にある。
☆「変異株拡大のハンガリー、新型コロナの死亡率が世界最高に」AFPBB3月26日
https://www.afpbb.com/articles/-/3338871
当初、陰謀論者の聖地のような評価を得ていたブラジルだったが、いま彼らはこの国の状況をどう見ているだろう。かつてアメリカの感染爆発と高い死亡率については、インチキ説が横行していたが、いまも健在なのだろうか。虚実織り交ぜた言説が飛び交い、世界は意外な脆弱性を露呈し大混乱。これまでも不安定さ漂う世情であったが、遠くの戦争はお茶の間のBGM。身近に迫ってくるとあわてて身構え、ドツボにはまってしまう。困ったことだ。放射線もコロナも、よく知って自分なりの恐れ方をきちんと確保するのが先決だ。揺れ動く心を落ち着かせるためにトンデモ言説にしがみつくなんぞは、かえって我が身を危うくするばかりと知っておきたい。ボルソナロ大統領の有名なお言葉拝見。「コロナなんかただの風邪だ」「怖がらず外へでろ、泣き言やめろ」。そして近頃の彼は、「今年をブラジル人にとってのワクチンの年にする」(本文引用)と宗旨替えしているとか。
☆「ブラジル死者最多 大統領退陣求める声」テレ朝news3月25日
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000210923.html?fbclid=IwAR1G3toY8q4ITLro21GuS7nMEKVBmlv0S3wKGXzmIsKPLi6kTL0KDowipSs
「緊急事態宣言は時間が経つほど、効果が落ちていく。これ以上やってもメリットが非常に小さい。役割を果たした上での解除ではなく『これ以上やっても無駄だから解除』という、消極的な理由から解除に踏み切ったのだろう」「感染者を減らす別の施策が必要だ」(以下記事本文より)と岩田健太郎氏。100年経たなきゃ改めない体質が健在の日本である。過去を顧みる余裕がないからか、わずか10数年前のSARSからさえ、教訓を得られないでいる。世界中で8000人が感染し、10%が死んだ。そのとき、今すでに知られている多くのことが、まだ未知のものとして語られていた。PCR検査は時間がかかり、十分の力を発揮できなかった。スーパースプレッダーの存在は語られていたが、メカニズムを追いきれないままSARS禍は収束した。そして今回の第1波は過去のSARSに近い死亡率となったが、これはまだPCR検査が不十分にしか実施されていない段階の話だった。17年を経て幾らかでも改善された検査が増えるにつれて相対的に死亡率が下がり、それと同時にSARSより死亡率が低いという短絡思考がまかり通る。よってPCR検査を減らし、2類を5類に変更しろと主張する。17年の年月で医療の進歩は全然なかったか。コロナ自身の変異はなかったか。それさえきちんと把握する意欲なしに、軽々にコロナを語るなかれ。それは自身の命取りになる可能性さえ秘めた危険な行為だ。
☆「感染症専門家『日本は感染者を数えているだけ』梅毒やエイズ流行の時代から繰り返されてきた“失敗”」
https://news.yahoo.co.jp/articles/1fee644528b4bc8bcc72fff4fe30f7b002c4f97a
posted by ガンコジージ at 10:10| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月26日

昨日なにがあったの。なにかあったの?

1面のトップは「ハンセン病 1834人の解剖録 岡山・長島愛生園 1931〜56年」「死亡者8割に実施」「本人同意ない例も」で「聖火リレー 福島で号砲」はその下に付け足しで登場。我が家購読紙の意地を見せたか。各々の詳報は33面「入所者解剖『当たり前だった』◾︎ 代理で同意『詳しい説明なく』 ハンセン病 埋もれた歴史」と35面「コロナ下 希望の灯 聖火リレー観覧『町、活気付いた』」「復興五輪?地元からは批判も」「東北の教訓 想いを乗せ走った」と「五輪『もうやめることできぬ』政府高官」と配置。34・35面で対比的になっていたらもっと良かったのに、と思った。そして、「もうやめることできぬ」の政府高官が怖い。「『開催が前提だ。聖火リレーが始まったら、もうやめることはできない』と、不退転の様相」(本文引用)。コロナ感染者がじわじわ増えている。その変化をどう考えるか。まさか眼中にないのだろうか。始まったものを途中で止めることなどできるわけない、という神経。まだ福島県下には帰還困難区域とされる広い地域が存在する。昨日のTVでは調子外れのウグイスみたいに感動を煽り立てるアナウンサーの派手な声が虚しかった。
「はじめたらもうやめることはできない」という言葉を振りかざし続けるむなしさが古びることなく続くこの国。ハンセン病の特効薬が確認されたのは1940年代。しかし「日本では96年の『らい予防法』廃止まで患者の隔離政策は続いた」「国の検証会議は05年、約90年続いた強制隔離政策を『未曾有の国家的人権侵害』と総括し、国が差別を拡大し、必要なくなった隔離を惰性のように続けたと指摘した」(本文引用)とあり、どちらも「はじめたらやめない」宿痾の体質をあからさまにした。「組織委によると、この日のリレー中に2度トーチの火が消えたが、近くの職員がランタンの種火を使って再点火したという」(35面引用)。なにも言わないトーチでさえ、やめろやめろと言いたげに2度も火を消す。五輪の象徴が、象徴らしい振る舞いで抗議している。ドイツではメルケル首相が、国内各州との11時間に及ぶ激論の末、23日に決定したばかりの「4月初旬のイースター休暇中に店舗閉鎖など制限を強化する措置」(本文引用)を1日で撤回した。「激論の末」というところが良い。メルケル的決断をできないのがこちらの国。都道府県レベルでは中央権力に近くなればなるほど責任転嫁があからさまになる。「国が」「地方が」と「個人の努力」が一列になって語られる。そして不都合な結果が明らかになると、責任転嫁の応酬をさんざんやった末に、事実の隠蔽をせっせとやりだす。「ハンセン病 1834人の解剖録」は「終わったものは速やかに視界から消す」という自己合理化(集団的隠蔽)の最たるものだ。
☆「コロナ制限、1日で撤回 メルケル首相、国民に謝罪―独」時事ドットコム3月24日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021032401315&g=int
以下の記事は、「五輪の開会式まであと4カ月。だが、新型コロナウイルス対策の“切り札”であるワクチンの供給は絶望的だ。河野太郎ワクチン担当相は1月、韓国紙・中央日報のインタビューで『ワクチン接種があってこそ東京五輪も可能』と答えていた。ところが、ワクチン輸入の遅れが表面化すると『接種スケジュールの中に五輪を入れない』と軌道修正。丸川珠代五輪相も、五輪開催は『ワクチン接種を前提としない』と明言」(官邸関係者は)「ワクチン供給が五輪に間に合わないことは実は菅義偉首相もわかっている。今は世論の批判を避けるためワクチンについてはあえて期待値を上げる情報を流してごまかしていますが、一方で五輪とワクチンを切り離して開催のハードルを下げるメッセージを出し、予防線を張っているんです」(本文引用)。結果がどうなろうと五輪はかならず実施する、という政府の本音がにじむ。とにかく開催し、そのあとで感染爆発が起こったらやぶれかぶれ。国民が悪い、EUが悪い、地方が悪いエトセトラ。架空の株価上昇でついてくるやつらを引き連れ、地獄へまっしぐら。まさかそんな結末はないだろうね。
☆「五輪前のワクチン供給絶望的 居直り“ノーガード”開催に国際社会ドン引き」AERAdot.3月24日
https://dot.asahi.com/wa/2021032300045.html?page=1
posted by ガンコジージ at 11:30| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月25日

ルビコン川のやぶれかぶれで一億総突撃

天声人語がケッサク。「某社で社員を集めた決起集会があり、営業部長が演説した。不況だが力を合わせようと声を張り上げ『みんな一糸まとわぬ団結心で頑張ろう』。そのあとに登壇した社長がまたやった。諸君、もう後戻りはできないぞと言いつつ『すでに匙は投げられたのだ』。会社は大丈夫かとみな思ったに違いない」(本文引用)。「一糸まとわぬ団結心」ってなんだ。全員すっぽんぽんで頑張るってか。「匙は投げられた」って諦めの言葉だよ。痛烈なジョークだが、自民党ニカイ幹事長の語録は非現実ではない。河井克行氏が裁判で賠償行為を問われた件。二階氏は「党としても、こうしたことを他山の石として対応しなくてはならない」(本文引用)なんぞと平気な顔でしゃべったそうな。「他山」ってどこの山?「オレんとこの山じゃない」ってか。首相の多人数による会食では「会食を目的に会っているんじゃない」(本文引用)。それじゃあ何を目的に?「会食じゃなくて、アレを密かに」というのなら、まこと正直なおっさん。そしていま、会食の目的が全面的に問われている。
1面トップ「柏崎刈羽核燃料の移動禁止 規制委命令へ 解除まで再稼働不可 東電テロ対策不備」の記事は東電の投げやり状況をさらけ出す。「柏崎刈羽では昨年3月以降、15カ所で不正侵入を検知する設備が故障し、うち10カ所で30日以上検知できない状態が継続。規制委は今月、安全確保への影響が4段階で最悪の『赤』と評価」「昨年9月に社員が他人のIDカードを使って中央制御室に不正入室したことも発覚」「規制委は23日までに、第三者の評価も受けた報告書を9月23日までに出すよう東電に指示し、のべ約2千時間の追加検査で根本原因などを調べることを決めていた。追加検査は『早く進んでも1年以上かかる』(更田委員長)」(本文引用)。3面の「『東電、姿勢問われている』 規制委が是正命令へ 商業原発で初」では、2013年に施設の使用停止を命じたもんじゅ以来、商業原発では初めてのことと書かれている。更田委員長はもんじゅより深刻とし、「問われているのは東電の核物質防護に対する姿勢そのもの」(本文引用)とまで言い切る。東電は当初、代替措置をしていると説明。規制委の抜き打ち検査で、とんでもないお粗末が判明した。現場担当社員も問題を認識していたのに、東電は本気にならなかった。今回の措置は、事実上再稼働ができなくなるものという。事態を甘く見ていたのか、それとももんじゅの末路のように、すでにどうしようもない状況にまで追い詰められているのか。これは柏崎刈羽の断末魔に聞こえて仕方がない。今後のありうる出来事として、まさか「こんな規制委は全員更迭しないといかん」と言い出すか。もんじゅはそれでもついに廃炉に至ったのだが。
21日に緊急事態宣言を解除してわずか3日ほどしか経っていない昨日。いったん感染者数800名弱と大幅に減ったから、次の第4波は杞憂だったかと思わせたが、昨日の感染者数は1918人。変異株は23日時点の26都府県で計549人。東京の変異株検査がとても少ないらしく、実際どのくらいか、まだ検討もつかない。今日の週刊誌広告はちょと元気。6面では「すでに主流!?『コロナ変異株』の10大疑問」としてかなり重要な見出しが並んでいた。全部書き連ねるのは困難だが、新たに「日本型」が語られているとか。医療崩壊は再燃するかとか。収束にはまだ遠いのか。いつまでも変異し続けるのか。その他、見過ごせない表題ばかり。7面にも「西浦教授『第4波の前兆が見えている』」「『医療逼迫は解消』は本当か 看護師2割が離職の調査も」がある。4面「コロナ病床確保 見直し 厚労省感染急拡大期との二段構え」では、厚労省が「新型コロナウイルス感染者を受け入れる病床の確保計画を見直すよう都道府県に求める通知を出した。コロナ対応で常時備えておく病床確保計画と、『第3波』の2倍程度の感染者が出ることなどを想定した感染急拡大期に使う対応方針の『二段構え』としたのが特徴」(本文引用)とある。全国の保健所や公的医療施設や研究機関などを減らしてきた厚労省が、責任をほっかむりして、確保計画の見直しを都道府県に求める。TVでは聖火リレーの空虚なスタートセレモニーが繰り広げられ、日本型変異株が語られるいま、「コロナ(に)打ち勝った証し」か「コロナ(が)打ち勝った証し」か、未知の領域への一億総突撃が始まる。
posted by ガンコジージ at 10:44| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月24日

生涯現役であるってやっぱりすごいこと

細かい解説は抜きにして、以下の宮坂昌之教授(免疫学)のインタビュー記事は、個人的にすごく共鳴する。1947年9月18日生まれの72歳。「2012年3月の定年退官により名誉教授となるが、同年4月より大阪大学国際共創大学院学位プログラム推進機構における生体統御ネットワーク医学教育プログラムにおいて特任教授を2019年(平成31年)3月まで務めた」(ウィキ調べ本文引用)とある。共鳴したのは、現在進行中の新型コロナ研究最前線について、非常によく外国の報文などを読み込み、かつ、よくこなしている点で、これは研究最前線にいるのと同じくらい頭が働いている証拠と思ったからだ。惜しむらくは昨日までは全文読めたこの記事が、今日は途中までしか読めない。ラストまできちんと読ませてくれた記事だったので、けち臭いこと言わずになんとかしろよ、と思った次第。過去に確保した一般的知識を振りかざしながら現在の研究を批判するなんて古い研究者もいる昨今、頭を使えば生涯現役を貫くこともできると教えられた。日々新しい知見が積み重なる研究の最先端をつかまえ続けるのは、簡単なことではない。あちらとこちらの決定的な差を教えられた。国立大学の教授職は65歳で定年となる。その後は教育プログラムの特任教授とか、私学の教授に天下りするとかが普通と思ったが、マレにそうではない例もある。なぜかな。あんまり詮索はしたくないけれど疑問が残る。
☆「コロナ重症化のカギは免疫にある――宮坂昌之教授(免疫学)に聞く ワクチンの接種で、『発症』だけでなく『重症化』予防も」朝日論座3月22日
https://webronza.asahi.com/culture/articles/2021032000001.html?page=1
コロナの現状はといえば、「復興五輪」の言葉がいつの間にか消えて「コロナに打ち勝った五輪」に変えて恥じない政権だが、ちまたには「コロナが打ち勝った五輪」と囃し立てる向きも現れている。33面「論壇」に「米ジャーナリズム 風刺も武器」があり、「日本では権力者に対する風刺が『不謹慎』とみなされがちだ」「ルポライターの早坂隆さんは『東條英機を笑うネタが戦時中にはやるなど日本にも風刺文化は息づく』と話す。その原動力は時の権力への不満だ。『与党の支持率が野党を大きく上回る現状で、権力風刺が表立って求められることは少ない』。ただ、風刺の文化を育むことは意味があると早坂さんは考える」「笑いのスパイスをまぶし風刺するという選択肢を持つことも大切なのではないか」(本文引用)。商業主義にまみれた五輪が、金儲けを捨てて、何をがむしゃらに突っ走る。その先にあるものの恐ろしさを知らせるために、さまざまな試みがあってもいい。以下の記事では、「海外客断念」だけでどれだけの損害が出るかの見積もりを示し、「日本の観光戦略を再考する必要が出てくるくらいの打撃だ」(本文引用)。それでもやるか、馬車馬の如く、または旧日本軍の如く「神風」を求めて阿修羅となるか。政府のコロナ無策を助長するかのような2類から5類へ落とせの声。PCR検査を減らせとまで言い切るか。安全神話を振りまくことが政権の後押しとなることを知らないとしたら、それこそ末期の思想。適切な医療体制の構築と疲弊する生活者への充実した支援策こそ、何物にも勝る有力な手立てのはずなのに。
☆「東京五輪、海外客断念『経済効果』切り捨てた菅政権 そして莫大な借金だけが残る(3)」Jcast会社ウォッチ3月22日
https://www.j-cast.com/kaisha/2021/03/22407769.html?p=all
上の記事には米、仏、中、韓、タイの5か国で行ったアンケート調査で「東京五輪・パラを中止・延期すべきだ」との回答が7割を超えたと書かれている。以下の記事では、国内のアンケート調査で、「脱原発」を望む回答が8割を超えたとある。国内ではあっけらかんと無視し、そしていま、国外の意見もどこ吹く風と目を背け、それでも突き進む愚かな為政者。責任を取らないシステムの果て。
☆「福島第一事故から10年 『脱原発』望む声が8割超 地方紙アンケートに全国620人回答」東京新聞3月22日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/92948?fbclid=IwAR3ItFT2h9tXwNUrfIb70w7yQsdMGC6c4eBY6nLo5ObJkZ3S3a9UXuszyAk
posted by ガンコジージ at 09:59| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月23日

ニッチもサッチもいかないで神頼み

1面トップ「感染再拡大の兆し警戒 宮城急増 山形も独自宣言」「夜の人出各地で急増 大阪・梅田2倍 新宿3割増」の記事。宮城県では「2月23日には国の飲食店支援策『GoToイート』のフレミアム付き食事券の販売を再開(略)その直後、仙台市を中心にかつてないペースで感染者が増え、県は3月18日、緊急事態の宣言に追い込まれた」(本文引用)。本来はじゅうぶん時間を置いて状況が落ち着いたことを確認し、恐る恐る解除していくくらいの慎重さが求められるのだろう。ウイルスはいつでも拡大する用意をしている。彼らが「もうダメ!」とへこたれたことがわかるまで、「GoToイート」ではなく、飲食店への経済支援や生活困窮者への支援を積極的にやるべきだったのであり、必要な財源確保については国も全面的にバックアップしてしかるべきだった。だが、何兆円の予算を積もうとも、出し渋りの体質は変わらない。支援事務を大企業に請け負わせ、大企業は下請けへ、下請けは孫請けへと、中抜きしながら不労収益を中抜きしていく、変なシステムがこの国の経済の中心にデンと腰を据えているからどうしようもない。中抜き資本主義と誰かが言っていた方式だ。ヤクザな金儲け主義が不動のものとして君臨しているから、コロナみたいな大規模な緊急事態があっても、中抜きシステムは元気に不労収益を稼ぎまくる。バカな政治家はせっせと中抜き資本主義に貢ぎ、経済はすぐ復活すると愚かに夢想する。(東京医大教授は)「リバウンド対策として、『時短営業や会食の頻度は緩やかに戻していく必要がある』と指摘」(昭和大教授は)「検査を拡充したり病床を増やしたりといった根本的な対策で、『仮に「第3波」』以上の感染者数になっても耐えられるくらいの体制が求められる」(本文引用)と話す。ようするに社会が、ヤクザな金儲けに都合がいいように出来上がってしまっており、緊急時にそれに変更を加えたりしたら、現状の総てが狂ってしまうと思っているのだろう。中抜き資本主義の根幹など狂ったほうがよほど健全。世界に示した五輪経費7000億円が3兆円に増えても疑問に思う国民は誰もいないのか。腐ってるなあ。
以下に興味深い記事がある。スガ首相が3月21日に緊急事態宣言を解除する直前に書かれている。要約すると、難しい決断でいま解除するのは相応のリスクを伴うと指摘し、メディア情報から、スガ政権の本音は「あきらめた」「投げ出した」というニュアンスだと喝破する。そして「バカな反動」連に矛先を向ける。「コロナなんてただの風邪だ」「あんなウイルスは雑魚キャラだ」「ほら、オレが前から言っていた通りじゃないか」「自粛なんて、しょせん過剰反応だったってことだよ」(とする連中を揶揄し、しかし)「ここで、ヤケを起こして『宣言は無駄だった』『自粛一辺倒の対策は経済を殺しただけだった』みたいな極論に走ってしまったら、これまで、宣言下で押し下げられていた感染拡大のカーブを、いよいよ破滅的なパンデミックに向けて再上昇させる結果を招く」(本文引用)と警鐘を鳴らす。そして話は半ば脱線しつつ文末に至り、「事態は、非常にマズい段階に到達している。国民の大多数がこういう思い込みを抱くにいたっているということは、われわれがそれだけ追い詰められているということだ。私は、先の大戦の経過の中で、『神風』という言葉が使われ始めたのが、いつ頃からのことだったのかを、よく知らないのだが、現時点で多くの人々がそれを待望していることは、肌で感じている。ついでに言っておくと、私は神風は吹かないと思っている」(本文ラスト引用)。その予言が当たるかどうかはわからない。しかし、なりゆきを見ていたら、ありうるものと思うことも可能だ。そしてブログ主の感想は、新聞1面に戻る。感染再拡大の兆しが宣言解除後わずか2日で言われ始める。宮城県の「GoToイート」では感染者数が急増し、3週間後に緊急事態宣言に追い込まれた。大阪・梅田で2倍の人出、東京・新宿で3割増。これがどうに推移していくか。政治の力で事実を隠せても、どこからか情報は漏れだす。そのとき満身創痍の五輪が、世界の顰蹙を買いながら開催されるのだろうか。地獄のマンガ絵図!
☆「宣言解除に神風は吹くのだろうか」日経ビジネス3月19日
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00116/00112/?n_cid=nbpnb_mled_mre
posted by ガンコジージ at 10:50| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月22日

17年前のSARS詳報からみえてくるもの

4面に「ブラジル 死者数加速 1日2千人以上 医療崩壊の危機」がある。危機的状況のなかでも「ボルソナーロ大統領の『経済重視』の姿勢は変わらない。11日のライブ中継では自殺者が書いたとされる手紙を読み上げ、『ロックダウンのために全土で自殺者が出ている』と訴えた。『ロックダウンの副作用はウイルスよりも大きな被害をもたらしている』とし、『隔離』を進める州知事や市長を批判した」(本文引用)とある。3月13日の当ブログで、「大統領自身が『コロナはちょっとした風邪』とうそぶくブラジルは、いまや地獄の真っ只中」と書いた。ブラジルとスウェーデンは以前、「コロナはちょっとした風邪」と主張する人々にとって聖地みたいに持ち上げられていた。そして国内に目を移すと、こんな記事に出会う。あの大人しげな尾身氏が激怒とはなんぞや? 「菅義偉首相2021年3月18日、首都圏の1都3県に出されていた緊急事態宣言を解除した。東京都や埼玉県では下げ止まりどころか、明らかにリバウンド状態だ。変異ウイルスの感染者も、どんどん増えている。主要メディアの報道を見ると、菅首相も『あきらめ』と『打つ手なし』の末、解除に踏み切ったことがわかる。こんなことで大丈夫なのか?」(続いて)「3月18日付の東京新聞に、『消えた「第3波超える可能性」 都モニタリング会議、公表直前』が見出しのスクープ記事が掲載された。感染状況のデータの分析結果が、政治判断に操作されたとみられると伝えている」(本文引用)とある。「第3波を超える可能性」とは確かに刺激的。会議では柔らかな表現に抑えられたが、たしかに変異株の急速な拡大は脅威だ。変異株は子供が感染しやすく、死亡率が約1・6倍高いとある。おまけにフランスではPCR検査をすり抜ける新変異株が見つかっているというから、事態はハンパじゃない。まだ推測の域を出ないが、打つ手がなくなって、スガ氏がボルソナーロ大統領みたいに「コロナは風邪だ。五輪へGoTo!」なんて囃し立てたらおおごとになるかもしれない。
☆「変異ウイルスの今そこにある危機 尾身氏に激怒された菅首相が「あきらめ」の宣言解除(2)」
https://www.j-cast.com/kaisha/2021/03/18407480.html?fbclid=IwAR2XJYK21dwuLRwUzCgq3oTFWXQ-cvjVBnXSL_7L4H-G_Hm3k_0C1m6NpEs
興味深い記事を見つけた。2003年のSARS流行についての詳報で、その年に広東省を起源として世界的規模の集団発生が報告され、日本では4月に新感染症、次いでウイルスが特定された6月に指定伝染病、11月に第1類感染症とされた。「集団発生は2002年11月16日の中国の症例に始まり、台湾の症例を最後に、2003年7月5日にWHOによって終息宣言が出されたが、32の地域と国にわたり8000人を超える症例が報告された」(本文引用)。これは第1波に当たるようで、8096人感染、774人死亡。流行間期にシンガポール、台湾で孤発の実験室内感染があり、04年1月に広東省で小規模の市中感染発生。同4月に北京、安徽省で実験室内感染をきっかけに9例確認。発症者の約80%は軽快。およそ20%が重症化。SARSの起源、感染経路、病原性、不顕性感染の有無、病態生理、季節的流行の可能性など、依然として不明な点が多く、スーパースプレッダーが注目されたが、メカニズムは未解明。「検査法としては、ウイルス分離、RT-PCR法、LAMP法、血清抗体測定が実施可能であるが、病原体診断によるSARSの早期診断は現段階では困難である。病原体検査陰性がそのまま感染を否定するものではなく、診断は臨床所見に加え、感染曝露歴の有無、他疾患の除外により行われなければならない」(本文引用)。いま巷間で諸説紛々あるが、その議論のかなりの部分がここを起源とし、未だにここで学んだこと以上の域を出ていないのではないか、と。医療の進歩に遅れてしまった認識が大手を振って歩いているところに、じつは日本の医学界の消せない闇が浮かんでくるような気がした。
☆「SARS(重症急性呼吸器症候群)とは」NIID国立感染症研究所IDWR2005年第6号
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/414-sars-intro.html
posted by ガンコジージ at 11:11| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月21日

コロナに地震に五輪に・・・ほんと忙しい国

昨日の宮城の地震は、これまで経験した地震の揺れと違って、足元がゆらゆらと弱く揺れてけっこう長く続いた。めまいがしたのかと思って、「スワ、コロナ!」なんて気がしたが、「いや、地震でしょ」と思い直し、テレビをつけたらやっぱり地震だった。すぐに福島第一原発はどうなっているか気になったが、「調査中」としか報道されない。地震計は修理してるんだろうね。格納容器の水漏れはどうなってんの。おかげで今朝は、1面トップ「五輪・パラ 海外客断念 5者が合意 観客可否4月に」は、「まだそんなこと言ってるの?」くらいにしか思えなかった。津波はなかった模様。311の経験から、地元ではすごく緊張しただろう。たぶん、いっせいに高台へ避難したんだろう。詳報はこれからだ、などと思いつつ、「五輪・パラ 海外客断念」に気持ちを移した。原因は海外客だけにあるんじゃないだろう、国内客が感染拡大を促す可能性は考えないのか、それともいよいよ「1億総特攻」に国家の命運をかけるつもりか。一体何を期待しているのか、何を守るのかさっぱりわからない。ただひたすら、決めたことをやり通すために、国民のカネを使い、総経費7千億の格安オリンピックと偽って、その実3兆円を超える巨費が闇に流れていく。D2が受注して下請けに流し、その下請けが中抜きしてさらに孫請けへ。その繰り返しで電通以下の中間搾取組はあぶく銭を稼いで高笑い。中抜き経済が常態で、それなしには成り立たないこの国であると思えば、五輪・パラの当初予算7千億が3兆円を超えるのも無理からぬことと言わねばならない。あのお台場の海はトイレ臭を克服できたか。酷暑の夏はコロナとともにやってくる。忘れた頃にやってくる地震が「アンダー・コントロール」の大ウソを暴き出す。これに第4波感染拡大が勃発したらどうする。国内観客だけで開催するなら、「コロナはただの風邪」「ただのインフル」とわめきちらすヤカラたちを割引招待して会場を埋め尽くし、盛大に声援して選手たちをビビらせればいいかもしれない。もちろんワクチンなんか拒否するだろうし、いい実験台。と思ったが、それが原因で大規模感染爆発が起こったら、目も当てられない。国内はパニックに陥るし、世界から「バカがバカをやった」と白い目で見られるのが必定だろう。
変異株はいま盛大に種類を増やしている。これはウイルスが生き残るために必死の闘いを演じているためだという。可能な限りの変異を試して最適な条件を探る。すさまじい生存戦略だが、変異の速度が速くなるということは、変異できる持ち駒を使い尽くす危険を秘めている。うまくいけばそれはウイルスと宿主の関係が、互いに共存の道を探り始める前兆ともいえるらしい。変異し尽くせば新型コロナもおとなしくなる。そのはずだが、そこにも大きな落とし穴があって、ウイルスは安易な妥協をせずに、かえって大化けして最後の戦いを宿主に挑むことになる。感染力の変化もさることながら、そのときには致死性の高い変異になる可能性もあるとか。たしかに現在発見されている英国型、ブラジル型、南アフリカ型などは感染力や重症化率が高いという報告がある。しかしこれが最後の変異型といえるかどうか、それは不明。以下のようにPCR検査をすり抜ける変異株まで見つかる現状。「コロナは風邪だインフルだ」というヤカラは別にして、変な言動に惑わされないよう、気をつけておきたい。ブラジルの感染拡大が究極のところまで行き着いている。ボルソナロ大統領は世界に冠たる「コロナはただの風邪」主義者。いまも「怖がらず外へでろ、泣き言やめろ」とわめき散らす。その一方、ラテンアメリカ諸国では、ブラジルの惨状を見てパニックに陥った民衆が唯一の命綱と化したイベルメクチンに殺到。服用の仕方もわからないまま、家畜用イベルメクチンまで奪い合う状況とか。スウェーデンは60歳以上の死者が死者総数の97%を占める。日本の人口換算で16万人相当の死者数になる。これでもスウェーデン、ブラジルは「コロナは風邪」の聖地か。
☆「PCR検査すり抜ける新変異株 フランスで発見、調査」朝日新聞3月17日
https://www.asahi.com/articles/ASP3K33WCP3KUHBI003.html?ref=hiru_mail_topix2_6
posted by ガンコジージ at 09:49| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月20日

コロナ下で醜悪が幅を利かすこの国

琉球新報に以下の記事が載ったのは3月6日のこと。「政府は、安全保障上重要な施設周辺での土地売買の規制を強化する法案について、今国会の成立を目指している」「法案の正式名は「重要施設周辺および国境離島等における土地等の利用状況の調査および利用の規制等に関する法律案」。偵察や侵入、電波妨害といった懸念から防衛施設を守ることを目的とする」「利用の中止命令に応じなければ、2年以下の懲役、または200万円以下の罰金に処すなど罰則を設ける。必要に応じて国が買い取れるようにする」(本文引用)とあり、「必要に応じて国が買い取れる」というのは、強引に金で解決をつけるということ。でなけりゃ、「2年以下の懲役、または200万円以下の罰金に処す」という。コロナのどさくさに紛れて、沖縄と福島で、庶民が気づかないうちに、とんでもない考えが大手を振って通っていく。
☆「基地周辺1キロの土地に売買規制 沖縄、広範囲の市街地も 今国会法案提出へ」琉球新報3月6日
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1282157.html?fbclid=IwAR3f0HEZ4AFkDeqcPP1qv9GKU8_cDzqyqMPdej5g1RrmsAplU5OXwKeSoEA
昨年、こんな記事が新聞に載った。政府はいま、福島県の7市町村にあって、立ち入り制限が続く帰還困難区域のうち、7箇所に特定復興再生拠点区域を設定し、22〜23年にかけて解除を目指している。帰還困難区域の約8%。飯館村は17年3月末、長泥地区を帰還困難区域として残し、避難指示が解除されたが、いま長泥地区全域の避難指示解除を村が要望、「具体的な検討をしてこなかった政府は」「ようやく重い腰を上げ」(閣議決定で)「区域外の土地活用の検討の必要性を明記。その後、環境整備に『線量低減措置』が含まれるとの考え方を示した」「政府は、飯舘村の例から新たな仕組みの検討を始め」「『飯舘村以外にも適用できるようにする』と明言」(本文引用)。面的除染をせずに道路の除染のみとし、道路に隣接する家屋は解体の対処とし、道路が安全に歩けるために必要なら離れた家屋の解体や土壌の天地返し、コンクリート敷設などをするらしい。歩いて通るだけの場所ということか? 国は長泥地区を手始めに、残る6箇所も同じようにして進めたい意向とか。
☆「人は暮らせない、でも解除へ 原発事故の避難指示」東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/47084
そしていま、着々と進んでいるのが除染土の埋め立て処分。以下の記事では、宮城県丸森町で実証実験を開始。丸森町の仮置場25箇所に約1万立方メートルが保管されており、草木類と土を分離し、土のみを埋め立てに使うという。「福島県以外の東北・関東7県には、20年3月末現在で約33万立方メートルの除染度が保管されている」(町は)「最終的な埋め立て処分は町外で実施するよう国に求めている(本文引用)という。草木類はまさか簡易焼却処分する? 
☆「宮城・丸森で除染土処分試験 東北で初 草木と分別、安全性検証 環境省」河北新報2月7日
https://kahoku.news/articles/20210207khn000005.html
一方、7年8カ月好き勝手に振る舞ってきたあの人は、持病を理由に数々の疑惑追求から逃走し、アベノマスク以外にぜんぜん主体性を発揮できなかったコロナ対応から尻尾を巻いて隠れ、時期を見計らってまた好き勝手をやろうとでたらめな言説を振りまいている。下の記事によると、自分なら原発事故なんかオチャノコサイサイ、と言わんばかりの大ボラを吹いている。記事の筆者は「不道徳にも程がある。要するになんの責任も感じていないのだ」(本文引用)と書くが、元首相はどうも、「人を騙すならまず自分を騙せ」の法則に従っているような気がしてならない。北方領土や拉致問題も政治利用しただけ。やましさに蓋をして省みない生き方は、彼の人生全体が哀れにさえ思えてくる最悪レベル。
☆「『一定の役割果たせた』盗人猛々しい安倍晋三の3.11発言」日刊ゲンダイ3月13日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/286389?fbclid=IwAR3kN4b4sv8LNPmgm8uxKZvlBo43uY8Am49rkFlkxdxMqMGMbyzQPPBmE_g
posted by ガンコジージ at 10:51| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月19日

打つ手なくても時が解決してくれる?

1面左に「緊急事態21日で全面解除 菅首相『変異株の対策強化』」がある。2度の延長を経て2カ月半で終了という。「都合3回もあった。えっ、そうだっけ?」と首を傾げるほど緊張感がなかった。飲食店などへの規制があった。3密は継続したし、なにやら小出しの対応はあったものの、経済弱者全体をカバーする手厚い措置はなかった。積極的疫学調査をさぼり、変異株の抽出検査もかたちだけ実施したのみ。季節変化による感染者減だけが実績でほぼ中身空っぽの「緊急事態宣言」だった。念頭にはワクチンがあっただろう。それさえあれば五輪は開催できるという強い思いがあったはず。けっきょく政府自身にも目玉はワクチン接種開始だけであり、ほかになにがあったか、なにをしたか、成果はなんだったか、まったくわかってないし、わかることもできない。だから緩和は段階的にユルユル感満載。飲食店向けの「まん延防止等重点措置」は、必要あらば当然実行に移すとして、半分継続状態。GoToトラベルや外国人新規入国の停止も継続。4都県知事は「22〜31日を『段階的緩和期間』とし、全域で飲食店向けの時短要請を続け」(閉店時間を午後9時まで1時間だけ緩和)「4月以降は感染状況をみて判断」(本文引用)というバラバラ状態。3面の「収束への道筋見えず解除 延長2週間 再拡大の芽詰めず」「新味乏しい対策『再宣言も』」には「感染の収束には遠い状況で、政府内からは近い将来の再宣言に言及する声すら上がる」(一方で首相本人は)「『目安とした基準を安定して満たしている』と語り」(専門家は)「感染再拡大(リバウンド)への警鐘が相次ぐ」「首相周辺は『もうしょうがない。これ以上は宣言を続けられない』と、『打つ手なし』の見方」(都幹部は)「感染者の増加に歯止めがかけられなかった。都民に宣言が延長された意味が伝わらなかった」(本文引用)。現状は、政府内の声を含めて、リバウンドの危惧があちこちから漏れる状況。危機感だけが共有され、足元の定まらない浮遊状態にある。12面「社説 展望見えぬ宣言解除 再拡大阻止に全力をあげよ」は「変異株、全例検査も」「第3波招いた反省を」「国民の納得得てこそ」の3点を指摘。しかし、アベからスガ政権まで、打つ手が有効であったことなどひとつもない。やればやるほどドツボにはまっていくだけだったのであり、アベシの場合はついに切羽詰まって「持病悪化」による退陣に追い込まれたわけだ。打つ手を失った後を受けて、次の手がGoToとワクチンだけの政権が誕生した。そのことのマイナスは計り知れないものがある。
そんな状況の中、アベシが五輪招致のときに大ボラ吹いた「アンダーコントロール」の後始末を、スガ政権が必死に推し進める。五輪の象徴である聖火リレーは福島が出発点。フレコンバッグは「復興」に似合わないと、一掃作戦が進行中。農業に再利用する準備も進む。汚染水の海洋放出はもとより、帰還困難区域の限定解除を密かに画策。農産物の放射線規制が1000bqまで上昇する可能性まで出てきた。電力卸市場では寒波にかこつけた卸電気料金が異様な暴騰を示し新電力の経営を圧迫。電力容量市場の初値は上限ギリギリまで高値をつけ、原発維持に有利になるよう誘導される。4月には、まさかの新電力倒産ラッシュがあるかもしれない状況。1面トップは「東海第二運転差し止め 94万人避難『計画不十分』水戸地裁 再稼働に影響 原電控訴」。その下に「伊方原発差し止め取り消し」がある。原発の危険性を立証する責任は住民側にあるという途方もない判断を根拠に、昨年1月の広島高裁の仮処分決定を(同高裁が)取り消した。さらに一転、7面には「柏崎刈羽不備 社長が謝罪 東電テロ対策『最悪』評価確定」がある。原子力規制委が4段階で最悪の赤点をつけたことに対し、社長が微妙な表現で謝罪。「広く社会の皆さまに多大なるご心配をおかけしていますことを改めておわび申し上げます」(本文引用)。「社会の皆さま」「ご心配」の意味はなんぞや。当方は、東電がいまだに殿様商売なのを「心配」してるだけ。手抜き手抜きでズルズルやって、忘れっぽい庶民が気にかけてくれなくなるまで辛抱強く待つ。それが電気商売のコツなんて思われたら、たまらんね!
posted by ガンコジージ at 11:32| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする