2021年05月09日

打つ手ないまま闇雲に走る政治の恐ろしさ

1面「全国7200人感染 14道県で最多」を読むと、少なくとも今回の宣言は無意味であったことがわかる。連休中でも減っていくというよりじわじわ増えていく様子があり、よく情報操作とか検査数のごまかしとかがいわれるところ、それを裏切るように大型連休中に縮小したかに見えた感染が、しだいに増加してきた。ジョンズ・ホプキンス大の集計では1月初旬に8000人/日近くになったが、それを超えるかもしれない状況にある。死者は1万人超。大丈夫かな、と世間を眺め、以下の記事に出会う。7日のロイター調べによるとコロナワクチンはすでに2800万回分が日本に到着しているという。で、いつから始まったのか調べたら、2月17日からか。じきに3ヶ月が経とうとしているわけだが、接種完了はまだ400万回超。2400万回分はまだどこかでおネンネしているらしい。マイナス70度に冷凍しておかないといけないはずで、それを安定的に保管しておく冷凍庫が日本にはたくさんあるのかな。安定的保存期間はどのくらいかな。昨日の当ブログは新聞記事を引用し、首相は「1日100万回の接種を目標とし、7月末を念頭に希望するすべての高齢者に2回の接種を終わらせるよう自治体をサポートする」「来年分としてモデルナ社やノババックス社と合計2億回分の供給を受けることを前提に、協議を進めている」と書いたが、「1日100万回」は目標として妥当かね。
☆「ワクチン接種完了、日本到着分の15%止まり ロイター通信『遅い』」毎日新聞5月7日
https://mainichi.jp/articles/20210507/k00/00m/040/298000c?fbclid=IwAR1FZ9Yr0urbYg7BAE3kBuLzTx4rYASQ0W-MQEZ1lcrwWUEhEVgbTL1keH0
少し前の以下の記事には、第4波はウイルスの威力がこれまでと違い感染力が強く、重症化しやすいとある。大阪を例にとり、「変異株が蔓延している大阪の死者は、4月上旬まで1日あたり多くて5人だったのに、4月中旬以降、いきなり20人を突破。国立国際医療研究センターの忽那賢志医師は、『強毒化したウイルスと思ったほうがいい』と警告を発している」(本文引用)。府内の自宅療養者は4月末で1万人を超え、救急搬送先が見つからず24時間待たされたり、自宅で亡くなったケースがあるとか。大阪の解除が2月28日。東京は3月21日。聖火運びに支障をきたさないよう解除したと、誰もが思っていたし、今も記憶しているはず。聖火運びは始まった当初、ドンチャカ馬鹿騒ぎの大街宣車列でひんしゅくを買った後、さすがにまずいと判断したか、ドンチャカ車列は消え去って、貧相な儀式が全国の裏通りを細々とスケジュールをこなしている。政府はそれでも逼迫する医療現場で奮闘するスタッフを引き剥がし、無理やり五輪開催を強行しようと頑張る。7月末には「希望するすべての高齢者」の接種を終わらせるよう自治体をサポート、つまり強引にハッパをかけるけれど、五輪に大量の医療関係者を動員させ、そのあいだワクチン接種はもとより、コロナ医療も滞らせる腹づもりらしい。
記事によると、政権浮揚策が五輪以外になくなった首相は、厳しい規制で選手団を縛り上げ、無観客でもいいから大会を開催し、<盛り上がった勢い>で解散総選挙、総裁選再選に持ち込む腹だとか。その直近の課題は5月17日のバッハ来日だったが、これはつぶれた。聖火も消えそうな空気がただよう。感染はいよいよ拡大基調。潤沢な予算が余っているGoToも、やればさらに感染拡大する。「最近は無能ゆえに何もかもうまくいかず、周囲に当たり散らし、その結果、誰も近寄らなくなっているという」(本文引用)から、こりゃあ末期だね。末期の悪あがきが「国民投票法」による起死回生か。「7月末」とぶちあげたのも勝手にしゃべってるだけ。コーノ氏が「できるわけない」と激昂したというオソマツ。訪米では帰国時にファイザーワクチンとともに空港に降り立ち成果を誇ろうとしたが果たさず・・・なに考えてんだか、こうなると狂気としか言いようがない。
☆「灯火管制、禁酒法、野戦病院 こんな世の中にした菅人災」日刊ゲンダイ4月28日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/288558
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2021年05月08日

不平不満がマグマになって溜まってる

29面は「五輪開催 強まる懸念」「中止求める署名22万人」「『医療は限界』病院掲示」の表題。<五輪を開催したいが懸念が強まっているので難しいなあ>という意味に取れた。もっと強い表現でもよかった。大型連休が終わって、いよいよコロナの新しい実態が見え始める時期。1面トップ「緊急事態 延長決定 計6都府県31日まで」「政府、大型施設の営業緩和」「東京・大阪は休業要請継続 大型施設 愛媛・福岡夜8時まで」「全国の死者 最多146人」で首相は「1日100万回の接種を目標とし、7月末を念頭に希望するすべての高齢者に2回の接種を終わらせるよう自治体をサポートする」「来年分としてモデルナ社やノババックス社と合計2億回分の供給を受けることを前提に、協議を進めている」(本文引用)という。「希望するすべての高齢者」とはたぶん「すべての高齢者」じゃないし、看護師500人を無給で五輪に動員するつもりだし、7月末では五輪と完全に重複してる。2億回分は「来年分として」「協議」中だし、本格的ワクチン接種はおおむね来年まわし。それに追えて1面左に「バッハ会長来日見送りへ 橋本氏今月予定『非常に厳しい』」の記事がある。5月11日に緊急事態を終了できていたら17日のバッハ来日は楽勝だったが、5月末まで宣言を延長したらそれは無理。28面の感染状況を見ると、感染者6054人、死者146人とある。このペースだと、じきに感染者は年末の激増時期を超えるんじゃないか。死者数は2月10日の121人を超えてしまったし、まだ止まる気配がない。実際、政府のやっていることといえば、小規模経営者と庶民への規制強化に大規模商業施設やイベントへの制限緩和、それにワクチンを織り交ぜた奇妙な対策だ。絞ったり緩めたりするが、基本的に生活や生業支援には財布の紐を締めまくる。弱者は日干しにしても特に文句を言わないから無視し、大規模経営と五輪関係には大甘な政策をとる。自民党って危機には本音が出る党だってこと、いままさに自分で証明している。2面雑誌広告に「自助も共助も限界を超えている」の表題があり、残るは「公助」のみ。株式市場に金をつぎ込む余裕があるなら、その分なんとかしろよ。「公助」って、なんのことか分かってるのかな。
2面「宣言延長 締めせぬ出口 緩和策セット具体的な説明なく」「東京・大阪と温度差あらわ」「解除基準『数値明確に』専門家」の「視/点」には「約束守れない首相 覚悟は」がある。覚悟なんかあるもんか。500人の無給看護師を五輪に配置しようとする時点で、自分がやっていることの全体像がつかめていない。<お前たちが我慢すれば楽勝なのに、我慢足らんからこうなるんだ>と言わんばかり。五輪は「『人類が新型コロナに打ち勝った証し』と位置づけ実現に突き進む。五輪開催を意識するあまり、コロナ対応が後手に回り、中途半端になっている」(本文引用)と、新聞は厳しく指摘するが、日本国内では医療器具が不足していてもインドには迅速に送る力を持っている。インドの状況は緊急を要するし、「やるな!」とは言わんけれど、どこにそんな余裕があったやら。バッハ会長を「ぼったくり男爵」と呼んで酷評する記事もあるんだぞ。
☆「医療は限界、5輪はやめて』コロナ重症患者受け入れ病院、窓に掲げられた現場の悲鳴」東京新聞5月6日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/102570?fbclid=IwAR09MymHybbmldmjeledNYxvmiyvdMzSDQYoaS31XQgwiGXXAIRCxTPYdPY
☆「インドに55億円追加支援 茂木外相伝達、コロナ深刻」共同通信5月5日
https://this.kiji.is/762690694405160960?c=65699763097731077
欲「インドだけではない、東南アジアなど途上国で変異株感染が急増」Bloomberg5月5日
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-05-04/QSKVKQDWLU6801?fbclid=IwAR3IHebzJLVOlKU4c5pX33_U9qECriEv2HEZVvfgHS42fIystnkFLfKcN24
☆「米有力紙、日本に五輪中止促す IOC批判『開催国を食い物』」共同通信5月6日
https://this.kiji.is/762850499815833600?c=113147194022725109&s=09&fbclid=IwAR0YuSSmfXIqYJk4Y6jATR-9uAVfUzUiL8Fq2C5J44FfNlMVGlxLE6jWMmU
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2021年05月07日

理由とか根拠とかは何だっていいのか

1面「赤木ファイル 国、6月提出 森友文書改ざん『存在』地裁に回答」に、国側はこれまで裁判に関係ないから存否については答えない姿勢を貫いてきた、とある。また、国会ではいつものセリフ「訴訟に影響する」を理由に、野党の開示要求を拒んできた。それが一転して「存在」を認め、「任意」で提出することに決めた。裁判所への提出は6月23日になり、一部を黒塗りにするという。ここですぐ上にある「改正国民投票法成立へ CM規制3年めどに『必要な措置』」をみると、今国会の会期末は」6月16日。赤木文書が国会で議論されるのは先延ばしされる。要するに、今の国会でこれを論議されたらたまらん、ということなんだろう。姑息さ丸見えだが、それは国民投票法でもいかんなく発揮されている。「CM規制3年めどに『必要な措置』」ということは、3年間は規制を先延ばしできるわけで、その間に改憲してしまえばいい、という腹積もりが透けて見える。そんなに簡単にいくかどうかは別にして、野党との約束がさらになければ改憲の機会はまだ持続できる。赤木ファイルについては、財務省は「引き続き訴訟中を理由にして、説明は訴訟の中でしていく方針だ。また、ファイルの内容についても、『報告書の中身が崩れるようなことは書いていない』(幹部)などとして、改ざん問題の再調査にも応じない構えを見せている」(2面本文引用)。まったく姑息なことが好きな連中だ。
その姑息さは1面トップ「緊急事態31日まで延長 政府方針 愛知・福岡も追加」でも見られる。宣言延長後、大型商業施設の休業要請を午後8時まで営業可とし、原則無観客としていたイベントの制限緩和も検討。一方で飲食店への休業要請は維持する。頭の中は五輪でいっぱいなんだろう。なにがなんでも収束させないと<五輪が〜〜!>ってことらしい。宣言下で困難を極めている小規模飲食店など眼中にない。個人の救済はまるで片手間仕事。民間の努力で子ども食堂ばかりか大人食堂までつくられる現状。庶民の奥深いところで増幅している絶望を感じない厚顔破廉恥な無神経。たった17日間で事態がよくなるはずもなく、全国を走り回る聖火リレーが虚しく滑稽ですらある。滑稽すぎて街宣カーのドンチャカ巨大車列はいつのまにか消え失せてしまい、走者は内心気恥ずかしさいっぱいじゃないか。3面「『短期決戦』効果見えぬまま 対策緩和反動に不安」「連休で検査減 今後感染増も」があるが、「ゴールデンウィークの短期集中対策として強力な措置を講じる」(本文引用)とはいえたったの17日間で感染者数が劇的に下がるなんてありえないのは、だれにもわかっていたはず。
17日間は冷静な判断ができない首相の<ただのはた迷惑な妄想>にすぎないことが証明されてしまった。大阪や東京などで「まん防」を適用していたことにつなげて、<これに17日間を継ぎ足せばいいんじゃないの?>などオバカの発想。(官邸幹部は)「効果が出てくるのが遅い」(厚労相は)「感染状況は減っているようにみえるが、連休中で検査件数が減少している影響だ」(本文引用)。<検査数が減ると感染状況が減ったようにみえる>。だれかがPCR検査を減らすべきだとか言っていたことを思い出す。なにが真実やら、入り乱れちまって混乱状態か。5月4日の23面「『コロナ禍 生存権を』『緊急事態条項へ好機』 護憲派・改憲派が主張」の記事で、医大教授が「コロナ禍でわかったのは非常時の医療体制の脆弱さ。特措法では迅速性に欠ける」「憲法を改正して、緊急事態条項をつくる好機だ」(本文引用)と訴えたとある。迅速性に欠ける医療の状態を作り出したのはだれだったやら。迅速性に欠ける対応を刻々変化する事態を前にしてひたすら繰り返すしかできないのは、どこのだれやら。おそらく彼らの頭の中には<オロカな庶民が国家の指示に逆らうからこんな事態になる。強力に言い聞かせないといかん>というねじれた発想があるだけなんだろう。だから同じ対応を繰り返す。ワクチン一本頼みになる。五輪の熱狂が国家を救うと狂信する。魔のインパール作戦。一億総特攻。焼け野原になっても国家だけは救う。<コロナは好機>という彼らの発想の行き着く先を、国民は早急に気づくべきだ・・・。
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2021年05月06日

「HLA(ヒト白血球抗原)」について

東京大や熊本大の研究チームは、「インド株には『L452R』と『E484Q』という2つの特徴的な変異がみられ」「4月、L452R変異は、日本人の6割が持つ白血球の型『HLA(ヒト白血球抗原)―A24』がつくる免疫細胞から逃れる能力があるという実験結果を発表」「『HLA―A24は東アジア人に多く」「L452R変異はアジア人の免疫から逃れるために発現したとも仮定できる』と指摘」(本文引用)。東アジア人には「HLA(ヒト白血球抗原)―A24」がつくる免疫細胞があって、これが新型コロナの蔓延を抑制してきたが、インド変異株はこの細胞の攻撃を逃れるために変異したウイルス株である、という。最初は「日本モデル」なんて胸を張っていたが、東アジア人特有の免疫細胞があり、これが原因で欧米に比べて感染者や死者が少なかっただけなのに、油断した政府がGoToなんて余計なことに手を染め、第4波で慌てふためいている。最初の偶然に酔いしれて身動きできないまま、<五輪だ、GoToだ。あとは国民の自己責任だ>などと浮かれまくり、いよいよ東アジア型免疫をすり抜けるウイルスにぶち当たってしまったのだ。もしやこれは、東アジアで感染上位3番目にある日本に、ヨーロッパ並みの大騒動が始まることの予告なのか。
☆「インド変異株の発現は『アジア人の免疫から逃れるため』? 日本人6割で免疫低下か<新型コロナ>」東京新聞5月1日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/101453
以下は昨年6月の当ブログ記事。HLA(ヒト白血球抗原)は、白血球のタイプを決定する遺伝子で、7000種近い多型がある、という主旨のことが書いてある。「HLA―A24」はその延長上にあるものだろうか。さらに山梨大学の報文を引用し、当時から感染実態が不明のまま日本の重症者・死者数が右肩上がりと指摘。検査陽性者が重症者に偏っているために、感染者数のピークアウト後も死亡者数がピークアウトしていないとの指摘を紹介している。「世界の取り組みに真摯に耳を傾け、日本の英知を結集して政府を支援していくことが、死亡者数の推移から第1波の収束も定かでない中、来る第2波、第3波への備えとして最も重要」(本文引用)であるという報文の指摘は、現在の目も当てられない状況を正確に言い当てていたことがわかる。インド変異株はすでに日本に侵入している。これは政治の油断によって引き起こされた事態であり、なにがなんでも五輪開催に走り、GoTo以外はすべて国民の自己責任という無謀きわまりない棄民政策による一億総自滅行為への道のりを示すばかり。従順を要求されて、素直に従う国民精神や哀れ。
☆「ヒト白血球抗原とコロナの関係について」当ブログ2020年6月2日
http://ji-ji-wanwan.seesaa.net/article/475404801.html
以下の記事では、山中伸弥京大教授の「ファクターX」説を引用してインド変異株が日本でどのように振舞い得るかを検討している。HLAに言及してはいないが、結論は同一線上にあるようだ。「今のところワクチン接種で感染が起こった証拠はないが、ワクチンを接種した人は免疫ができたと安心して活動するとウイルスを拡散しやすい。インドのケースは、ワクチンが決定的な解決策ではないことを示唆している」「インド型変異株が拡大すると、今までとはまったく異なる対策が必要になるかもしれない。特に脆弱な医療体制の強化を急ぐべきだ」(本文引用)。そんななか、幾つかの報道に見られるのは、インドの状況はまさに戦場の様相を呈しているというもの。さらに下の記事は、東南アジア諸国の生々しい惨状を伝えている。
☆「インドの感染爆発は日本にも波及するか『ファクターX』インド型変異株にはきかない?」JBpress4月30日
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/65138
☆「インドだけではない、東南アジアなど途上国で変異株感染が急増」ブルームバーグ5月5日
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-05-04/QSKVKQDWLU6801
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2021年05月05日

「被害は軽微」に踊らされるなかれ

世の中は騒然としている。1面だけでもトップは「赤木ファイル存在認める 森友文書改ざん 国方針、開示焦点」。次に「大阪『緊急事態』延長要請へ」。さらに「雪原の地下 潜むICBM」。「天声人語」には「子ども食堂」。そして「1億円に減資 中小企業化 税制上有利 収益悪化で相次ぐ」の記事が並ぶ。この国の惨状を表し、どれもトップ記事並みの重さ。それが次々に視界に飛び込んでくる。これらがそれほど身近と感じられない場合、どれだけ並んでいても危機感から遠くなれる。それゆえか、ICBMが2面で大特集されていても、それはアメリカの話。赤木ファイルは、「まだやってるの」くらいの視線。大阪のコロナ禍の惨状もさほどの緊張感もなく通り過ぎてしまう。子ども食堂に若干は良心のうずきを感じつつ、そういえば聖火は今どこを通過しているのかな、などとノーテンキなことをふと思う。人間は正常性バイアスという奇妙な心理作用を持つ。思い出すのは阪神大震災のときだったか、家々が倒壊し人々が呆然と佇み、あちこちで炎が上がり、救急車や消防車が走り回っていたとき、倒れた自宅前に立ち尽くす家族の前を車が通りかかり、自動車教習所へ我が子を連れて行きたいのだがどのへんにあるか、と聞いた人がいた。その人の心理はまさに正常性バイアスの典型だったと思う。決して悪気はない。あまりの惨状に気が動転し、なにをしていいのかわからず、日常の続きを思いつくしかなかったのだろう。その人の自宅も倒壊していたかもしれない。己が身に到来し、さらに目の前に展開される事態の重さを受け止められず、認識の外へ追い出そうと苦闘する。紙面の配置に仄見えたのは・・・だから。
1面「大阪、『緊急事態』延長要請へ」で考える。緊急事態宣言解除まであと1週間。大阪府は政府に延長を要請する方向で、6日か7日に対策本部会議を開くことを決めた。とんでもない事態が進んでいる。医療の実態は2類を5類に落とすまでもなく病床逼迫を受けて重症者主体の体制に入り、自宅待機を余儀なくされた発症者が死に至る。救急車で搬送されたものの入院先が見つからず車内で夜を明かし死に至る。これをして憲法に緊急事態条項をねじ込むための数字操作、下工作のデマゴーグなどと断ずる者はいるだろうか。ブログ主自身こんな状態は信じかねるという思いを半分は持っている。その半分の感覚でいることの辛さが、ともすれば<緊急事態条項への呼び水とするデマ>という観測へ気分を傾斜させようとする。だが、気分が安定することを求めて<曖昧な事実>にデマなどと<性急な結論>をかぶせる気にはならない。邪な政治がなんでも改憲につなげようとするのは確かだが、さしもの惨状が策謀を凌駕しているということは否定できない。そこに現に苦しんでいる人たちがいるのであり、彼らまで否定することはできない。<世間はコロナコロナと大騒ぎしているが、もっと冷静になろう>というのは半分の事実。もう半分は、世界戦争真っ只中で、戦火が身近に感じられないが故に、戦争を日常化する心理に似ている。
SARSの死者は感染者比で10%、MARSでは35%だった。<それに比べれば新型コロナの死者は季節性インフル並だ>とする見方がある。だが、SARSの場合、世界の感染者総数は8000人超。MARSで1500人弱。検査や治療の体制がまったく違っており、当時はまだ知見も豊富ではなかったことを考え合わせると、死亡率の単純比較はできない。2015年に韓国で発生したMARSでは、接触者5000人以上が自宅や医療機関に隔離されたものの、感染者数は183人、死者33人だった。死亡率だけで病気を測るなかれ。病状の違い、後遺症の重さ、変異していく途上で激変する毒性などに注意を払わないわけにはいかない。不確定な気分でも、あえてそれを維持せねばならないときがある。正常性バイアスを<予期しない事態に直面したとき、先入観や思い込み(バイアス)が働き、起きていることを正常な範囲内だと自動的に思い込んでしまうこと>と定義するなら、その最も典型的な人たちは、こんな状況になっても五輪めがけてひた走る政権の中枢であり、彼らをそそのかす官僚たちではないか。総じて彼らは捻れた感覚で人心を正常性バイアスに誘導する。あの戦争の時の被害は軽かったか?
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2021年05月04日

ここまでコケにされて怒らないわけない

1面トップに「首相、改憲意欲アピール 緊急事態条項『重く大切な課題』 衆院選控え保守層を念頭」とある。首相は「新型コロナ対応で緊急事態への備えに関心が高まっている」「大地震等の緊急時に国民の命と安全を守るため、国家や国民がどのような役割を果たすか、憲法にどう位置付けるかは極めて重く、大切な課題だ」(本文引用)と語ったとか。自衛隊明記や緊急事態条項創設、参院の合区解消や教育無償化などの「改憲4項目」に言及し、いま憲法審査会で議論をするためのたたき台を自民党が取りまとめていると言及したとも。と、ここまではただのお追従言葉として、衆院憲法審査会で6日にも国民投票法案の採決を目指すことに触れたのはかなり剣呑。コロナ対策が大失敗に終わる気配が濃い現状、有効策を持てない政権は、進めば進むほどドツボにはまっていくばかり。今秋には衆院選や総裁選が行われる。五輪では逼迫するコロナの現場からむりやり看護師や医師らを引き剥がし、大会関係者だけで数万人になるという大人数のPCR検査を、これまでなぜか一般人にはやれなかったにもかかわらず毎日やるという。まさに不思議。そんな状態で開催したとてみすぼらしさが蔓延するのみ。世界に冷笑の渦が巻き起こること請け合いだろう。聖火だけ細々と走る倒錯した日常。ここまで悪化した事態をなんとかしようというアタマもなく、ひたすら自己保身のために改憲手続法の強行採決を目論むか?
それに便乗するかのように、PCR検査への不信感を振り撒き、2類から5類へ落とせばコロナなんかただの風邪だ、と妙な言説で人心を惑わす者たちが走り回る。おかげで大阪はいまや後戻りが困難な地点まで突き進んでしまった。こんな状況だからこそ「緊急事態条項」が必要と自ら証明するつもりか。以下記事で(厚労省関係者は)「現在、大阪を含む関西圏で10万人あたりの新規感染者は、首都圏の3倍超という異次元の状況です。関西圏ではわが国が経験したことのない最悪の状態に突入しています」(府関係者は)「大阪府内では感染してもすぐには入院や宿泊療養先が見つからず、やむなく自宅で療養・待機する患者が激増しています。自宅待機している患者数は14000人超で、東京の1000人前後をはるかに超えています。自宅療養中に容体が急変して亡くなった方が既に大阪府内で12人に上っています。重症病床使用率は98・3%と公表しているが、実質的には重症病床に入りきれない重症患者が多数おり、その影響で他の病気での入院拒否や手術の延期などが発生。『命の選別』が現実のものとなっています」(本文引用)との声が上がって、まさに2類から5類へなし崩しに落とし済みといった惨状になっている。
☆「止まらない大阪のコロナ「感染爆発」 吉村知事は菅政権に忖度せず、再延期の要請を」AERAdot.5月2日
https://dot.asahi.com/dot/2021050100031.html?page=1
スガ政権の無為無策で今年1〜5月期の経済損失は5兆円に達するという。最大の元凶は「GoToキャンペーン」で、最もやるべきではない時期に実施して第3波を招き、とめられずに第4波に至り、第5・第6波まで視野に入る状況に至ってしまっている。以下の記事は「これは人災だ」と言い切る。<一人でも変異株が見つかれば>とは、「『1人でも見つかった時点で、数百人に感染が拡大している』という想像力が働かない」(本文引用)ことだと指摘。筆者は「不思議でなりません」と絶句する。すでに国民は、政府のやり方では感染は減らない、と感づいている。そこへ国民投票法改正案の強行採決だ改憲だ緊急事態条項だなどと持ち込んでも、懸命な国民が騙されるはずはない・・・たぶん!
☆「菅総理のコロナ感染対策、ここへきて『3つのあり得ないミス』を犯していた…! 日本が直面している『失敗の本質』」現代ビジネス5月1日
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/82635?fbclid=IwAR0-mc4-lQNWcUI0iimwPX7ZFbwu41CbN_9IWZRBOxwNesWCRTK9uxERBxc
☆「菅首相の“愚策”で、じつは“数十兆円”という『国民の税金』がドブに捨てられる・・・!」マネー現代2月1日
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/79555
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2021年05月03日

頭の中で突撃ラッパを鳴り響かせる人々

なんだか疲れる。小松左京の小説もどき。日本沈没が現実味を帯びてくるようだ。このまま国の無策に付き合わされてドツボにはまっていくことで何が起こるのか、予測しておかないといけないんじゃないか、などと思う。第4波がこれだけ猛威を振るっているのも、過去からの一貫した無策によっているとしか思えない。いま東アジアで最も感染者数と死者数が多いのはインドネシア。次いでフィリピン、日本は3番目にあたる。昨年の今頃は、韓国よりはるかに感染状況は低かったが、いつのまにか韓国を追い抜き、数多ある諸国をぶっちぎりで抜き去っている。ジョンズホプキンス大学集計によると、韓国はいま感染者123240人、死者1833人。台湾なんか感染者1137人で死者12人。ヴェトナムは2942人と35人。SARSが蔓延した時、かなり危機感を持って対応した経験がある国々だが、どれもその時の経験を継承して、今回の事態と向き合った。追加的に工夫を凝らして積極的に対応してきた。ドライブスルー方式の検査体制は、かつて日本でも試験的に採用され、いまでも対応した諸県の記録を参照することができる。だが、そんな向き合い方がなし崩しで無くなっていったのはアベ政権成立後の13年頃からだったと記憶する。そしていま、アベシが「日本モデル」と誇っていたのがウソみたいな状況下にある。それでも方向を変えない頑なさで五輪実行へ突き進む。以下に逆順で当ブログの関連記事を列挙する。まずドライブスルー検査に対する厚労省のスッタモンダとコロナ無症状者軽視のツケについて。次は日本で過去にあったドライブスルーを含む強毒性インフル対策訓練について。3つ目は保健所が人員や設備、施設等いかに削減されてきたかについて。時の政権と厚労省に関わるさまざまな問題点は、探せばいくらでも出てくる。
☆「矛盾を追いきれなくなって混乱する」当ブログ2020年9月7日
http://ji-ji-wanwan.seesaa.net/article/477260017.html
☆「無能は無能ゆえに全権を握りたがる」当ブログ2020年5月4日
http://ji-ji-wanwan.seesaa.net/article/474909012.html
☆「ここに焦点を当てるべきと思うのだが」当ブログ202年9月6日
http://ji-ji-wanwan.seesaa.net/article/477242882.html
予防医療は緊急事態がなければ無駄になる。無駄になるのが当然で、やってこないから手を抜いていいものではない。当たり前の話だが、なんでこんなに手を抜くことになったのか。やはりバブル崩壊以降の36年間が影響しているようだ。あのとき10ほどあったメガバンクがいま4つに減り、ひとつが風前の灯になっている。日本経済は縮小を続けてきたが、アベノミクスは株価を吊り上げて景気を演出するのみで、なんら有効な手を打たなかった。経済を上向かせればトリクルダウンでなんとなく下々も潤う、という上から目線のへ理屈でぬらりくらりとやり過ごし、それで不満があるなら強権で抑え込む体制を作ろうと必死になり、その不満を民族排外主義にすりかえて国民を操ることに専念してきた。原発事故が民主党政権下で起こったことは幸いなるかな。自民党は責任逃れしながら原発政策に完全復帰しようと焦る。それにしても40年を越えそうな経済不況(恐慌)に適切な処方箋を講じられず、いよいよ軍事独裁国家しか彼らの利権を守り抜く方法を見出せなくなりつつある。五輪強行も改憲も彼らにとってはそれしかない選択肢なのだろう。コロナはその目的の前では取るに足りないこと。どんなになってもやり抜く以外に(彼らにとっての)明るい未来はない。もちろん、身内から「五輪中止」を叫ぶものが現れたら、それもまた有効な戦術と取り入れる準備もできている。たとえ死屍累々でも生き残る。それが彼らの価値観なのだと知る。
☆「東京五輪『日本はIOCに開催懇願』の衝撃情報 もはや「開催中止」を議論するつもりなし、感染増でも五輪強行へ」JBpress4月29日
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/65128?utm_source=editor&utm_medium=mail&utm_campaign=link&utm_content=top
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2021年05月02日

原発事故とコロナ蔓延と

27面に「コロナ不安 広がるデマ」「ビラ貼り逮捕『自分しか見えず』」「『被害』の確認せず発表 知事も」がある。不安に駆られてその責任を誰かに被せて安心しようとする心理はだれにでもある。原因が具体的に身近に迫ってくると、皮膚感覚で恐ろしさが増幅されていく。重症者の増加で病床が逼迫しているとき、恐怖に駆られて逃げ出したくなる気持ちはわかるが、逃げられないとなると逆転して、病床の逼迫は過剰に騒ぐから起きるといった思考の大転換に至る・・・のかもしれない。そんな不安の絶頂で「コロナは風邪」「コロナはインフル」的言説が接近するとスイッチが入る。<危ない危ないと騒ぐから病床が逼迫する。もともとコロナはそんな大騒ぎする病気じゃないのに、踊らされて無症状者まで引っ張りだされ、偽陽性患者まで動員する騒ぎになる。悪循環が始まって止まらなくなる>・・・というわけではじまるのが、<PCR検査なんかするな、コロナを2類から5類に落とせ>などという言説。それに<ワクチンは殺人兵器><マイクロチップ入り>の奇妙な言説まで入り混じってくる。空想は否定も証明もできない。コロナ感染で誹謗中傷を受けた経験者は語る。「未知のものがより身近に迫ってきた不安があるんだと思う」(本文引用)
まさにその通りで、福島原発事故による放射能汚染は国内で起きた大事故とはいえ遠い福島のこと。事故現場から遠く離れて恐れることができる。それゆえいくら過剰に反応しても他人事としての正義感に燃えることができる。その感覚は、いま福島で生きる人々の立ち位置と違ったところに自分を置いて考えさせることにつながる。なぜ危険な福島にいるのか、なぜそこで国に抵抗しているのか、理解できない奇妙なねじれに迷い込む。福島の抵抗の仕方に自分の思いを重ねることができなくなる。トリチウム水の危険性を掲げるものの、それは自分とは関係ない危険であり、福島で国に抵抗する人たちへの警告であるに過ぎない。地元の人たちが何を考えているのか、深く追求しなければその真意はみつけられない。いまブログ主にわかることはただ一つ。国が福島原発事故は終わったものとし、福島で渦巻く抵抗を無意味化し、復興の槌音高く新しい時代を迎えつつあるという風評を確定しようと必死になっていることへの抵抗こそ、地元の人たちの本意だ。それを手掛かりに<福島原発事故は終わっていない。終わるまで果てしなく闘い続ける。福島と連帯し続ける>という意思が求められている。汚染水の海洋投棄は長い闘いの新しい始まりの第一歩に過ぎず、抵抗し続ける地元の人たちと共感しバックアップできるだけの力を永続的に発揮することが前提となれば、地元か否かを問わず幅広い共感を持てる目標が立つ。その可能性として原子力市民委員会の二つの提案(「50年保管」と「モルタル固化して地中保管」)がある。福島原発事故で地元の人たちが闘い続けているのは、国によって忘れられ放置されていくことへの必死の抵抗なのだ。忘れられることへの抵抗を見ずにトリチウムの危険性のみに依拠する考え方は福島の外にあるものの傍観者的論理であり、福島を自分自身の背負う重荷とみなしていないことの証明にしかならない。トリチウムの危険性は訴え続けるべきだが、それはいつか必ず実証されるべき課題なのだ。
24面の「感染爆発 向き合った米の底力 臨床病院1千床■検査、コンビニ感覚」「元NY駐在記者が見た日常」「犠牲者は世界最悪」の記事は注目に値する。感染爆発でまるで「戦時」ともいえた米国のパンデミックへの向き合い方と日本の違いを見せつけられたのは、圧倒的物量もさりながら、記事冒頭とラストにある「日本で深刻なのは、『明日は今日よりマシになる』という希望がしぼんでしまっていることではないか」「3度目の緊急事態宣言は示す。出口の光さえ見えれば、長いトンネルも踏ん張れる。でなければ、人々はいつまでも暗闇には耐えきれない」(本文引用)ということであり、これはまさに福島で戦う人々の心情とも一致するのではないかと思う。こういった原則を見失って身近な感覚判断で世界を眺めてしまう前に、自分は混沌の真っ只中にいて、どこにでもいる当事者なのだと自覚する必要があるのではないか。
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2021年04月30日

かなりシビアになってきた第4波

第4波が次第に脅威の度を増している。緊急事態宣言発出から6日目。昨日の全国感染者増は6000人近くになった。なかでも関西の状況がすごい。ブログ主の家族・親族・友人は、大阪・兵庫・奈良に多い。だから、自分の住んでいるところはまだ安心としても、あの顔この顔が浮かんで気が気ではない。パニクってないかなとか、「そんなのただの風邪だ」とか居直って無茶してないかとか。以下の記事には大阪の驚くような状況が書かれており、「おい、おい、大丈夫か」と電話したくなるところ。本日はゆえあってブログ記事を休もうと思っていたがついに一筆啓上となった次第。以下の記事は、「80代以上は受け入れ拒否 大阪の病院で起きる“命の選択”」という表題で、「22日には大阪府がついに“新型コロナウイルス重症患者向けの病床使用率が100%になった”と発表」(重症患者受入れ病院の看護師は)「最近は患者さんが多すぎて、ICUとコロナ病棟は常に満床の状態です。一般病棟だったところもすべて重症病床になりましたが、それでもとても追いつきません。毎日1〜2床のベッドが空いたとしても、すぐ埋まってしまう。その繰り返しなんです。そしていよいよ、“80歳以上の患者さんは受け入れない”という決定が下されました。高齢者施設でクラスターが起こったとしても、『うちに入れることはもう諦めてください』とお断りしているんです……」「入院患者の8割が変異株の感染者。一般病棟にいる患者さん全員が、少し前ならICU行きといわれていたレベルです。また、これまでは新型コロナの重症患者といえば高齢者ばかりでした。しかし、最近はかなり若い患者さんも増えています。メーンとなるのはやはり40〜60代ですが、20〜30代でも人工呼吸器をつけるケースは少なくありません。そして今回の変異株については、悪化するまでの“スピード”も問題です。以前は2〜3日かけて少しずつ進行していくケースが多かったのですが、変異株に感染している患者さんだと数時間で急激に悪化することもあります。そのため、たとえ若い患者であっても目が離せないのです」(以下「」内本文引用)とあり、無症状感染者がどうのという次元を越えて逼迫した病床の様子が伺える。数日前の新聞記事で、救急搬送中のコロナ患者が受け入れ先を見つけられず救急車で一昼夜を過ごし、救急隊員の努力もむなしく、車内で死んでしまったとあったのを思い出す。恐ろしいことだが、これがコロナ医療現場の紛う方ない現実らしい。
☆「『80代以上は受け入れ拒否』大阪の病院で起きる“命の選択”」女性自身4月29日
https://news.yahoo.co.jp/articles/27108fa02ab79f3dd8771b367d4f916000b0fba4?fbclid=IwAR1ztxKVeLPdxODnskbQRGHUdt0h0R-qeb7CMByV2iQsDxOZ_0AWxs6RpIE
大阪の病院に勤めていた経験を持つ家族から聞いたことがある。府はかなり前から病院や公的医療衛生機関を統廃止し、大幅に減らすとともに、医療従事者を切り捨て、予算規模も削減、強引な合理化を実行してきた。さらに都構想や大阪万博などでバラ色の未来を描いて見せ、府民のみならず周辺府県の人々までまやかしに乗せ、浮かれさせてきた。いまになってそれが最悪の事態をもたらしたというべきか。それにしても恐ろしい事だ。ブログ主の身辺にもPCR検査を減らして、コロナを2類から5類に落とせば病床は十分に足りるなどと主張する人たちがいるが、大阪府の現実をどう考えるのだろう。無症状感染者などを大げさに扱うのがいけないとか、軽い症状の患者までが病床を占有して医療崩壊をわざと招いているとかおっしゃる人もいる。コロナを軽くみた結果どうなるかの答えが、大阪の状況ではないか。いますでに80代以上をトリアージの対象とする事態が進んでいる。放置すれば重症者一般のトリアージに進んでいく。そのことを念頭において、「コロナは風邪」「コロナはただのインフル」と言えるか。まさかの思いで考えるのは、このままコロナ封じ込めできずに五輪を強行し、世界が一定の納まりを見せる中、東アジアで最大の感染拡大国となる可能性。国民を犠牲にするそんな可能性に賭けるなんぞは御免こうむりたいものだが。
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2021年04月29日

アメーバみたいな政府のやり方について

何年か前、2021年に石炭火力が次々に停止され電力不足が起こるだろう、と報道された。去年は容量市場が立ち上がり、原発や石炭火力を維持するための予約金支払い的な奇妙な制度ができあがって、新電力は悲鳴をあげた。九州電力が自治体電力について「容量市場で新電力はすぐ潰れる」との怪情報を流して物議を醸したのは最近のこと。そして今冬は電力需要の増加を理由に卸電力市場で取引される電力が1KWあたり200円以上に上昇し、発電設備を持たない新電力が大赤字に見舞われた。新電力の進捗を苦々しく思っていた方面の人はそれみたことかと密かにほくそ笑んだが、同じ時期、世界的に木材価格が高騰し、国内でも家屋の新築に影響が出ているという記事もあった。それらこれらがダンゴになって2021年に突入。政府は福島原発事故のトリチウム汚染水を2年後に海洋放出することを決め、同時に五輪強行のためワクチン確保に奔走し、ドンチャカ車列を従えて聖火リレーをおっぱじめる。そして3回目の緊急事態宣言は3週間もない超短期。中小店舗には怨嗟の声が満ち、生活者の困窮甚だしく、政治への不信感が増すばかり。隙間を縫うように、「コロナはただの風邪」言説が撒き散らされ、そのルーツを辿るとなぜか厚労省に突き当たる。しかしコロナ対応は地方自治体と経済復興相にまかせ、首相は或る日とつぜん政府方針を転換し、温室効果ガス50%削減を言い出す。それが原発再稼働促進への布石となり、本日1面トップ「40年超原発再稼働へ 国内初 福井知事が同意」「川内原発も延長へ検討」となる。「福井県は関電に対し、県内の原発にたまる使用済み核燃料の中間貯蔵施設の県外候補地を示すよう求めてきた。関電は2月、電力大手各社で青森県むつ市の施設を共同利用する案への参画に言及したが、むつ市は強く反発。2月県議会で杉本知事は再稼働の議論を求めたが、県議会側はむつ案への疑問を示した」「杉本知事は、再稼働同意と中間貯蔵施設の議論とを別に行う姿勢に転換。経済産業省は4月、老朽原発再稼働について1原発につき最大25億円で、50億円の新たな交付金を支払う支援策を県に提示」(本文引用)
2面に「原発延命 懸念棚上げ」「『福井』知事、貯蔵議論を切り離し 『政府』脱炭素の足がかり 『業界』再稼働の先例期待」がある。その隣に「地域間送電 容量倍増へ 運用は30年代 再生エネ普及促す」があって、最初に書いた出来事羅列に戻るとストーリーが繋がる。大手電力に地域独占されていた送電網を、何かに都合のいいように切り替えていく作業が同時並行で行われていることに注目したい。大量の電力を融通し合うには送電容量が不十分なため「再エネ導入の障害になっている」(本文引用)とあるが、実は本格的な原発再稼働で過剰になる電力を要領よく利用するため、邪魔な再エネを消滅させ「やっぱり原発だ」と転換させることが目論まれている。原発再稼働が目標を達成できれば、再エネは自由自在。野に残骸を晒して世間のひんしゅくを買うもよし、かつての風力発電のようにとつぜん火を噴くもよし、少しずつ鬱陶しがられるように仕向けて遠ざけていけば、いつのまにか原発が大手を振るって歩けるようになる。原発反対の世論に、「再エネじゃダメだったでしょ」と胸を張って言える。そんな目論見が透ける。2面記事は福井県、政府、電力業界の思惑を平行に並べているが、まず政府の「脱炭素の足がかり」について注目すべきだろう。「脱炭素のために原発再稼働? 本音はそうじゃないでしょ」だ。政治にとっては「温暖化」も「寒冷化」も関係ない。ゼニになるか政治的案件に有利になるかで方向が決まる。「原発政策維持」が基本なのであって、世の中が「寒冷化」に向かえばそれなりに原子力が有利になるように世間を誘導するだけのことだ。市民運動は温暖化批判を喜んでやっていても、寒冷化して「やっぱり原発」になるんなら同じ穴のムジナ。どちらに転がっても通せるスジが必要なのだ。政治案件化している気候変動問題は両にらみで第3の道を選ぶのがずっと理にかなっている。「原発再稼働はなかなか世間が許さない。だったら、再エネと新電力をまとめて不信の闇に落としてしまえばいい」という向こうの思惑を読めないまま権力の尖兵にならないようにしないとね!
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2021年04月28日

コロナはこの国の危機をあぶりだした

まだコロナについて書かねばならない。1面トップ「インド 1日35万人感染『二重変異』急拡大の一因か」には「二重感染」に続いて「三重変異」が見つかったとある。変異が急速度に進んでいるのは感染拡大の末期に来ている可能性を示す、という説がある。ウイルスが人類に対して最後の生存競争を繰り広げていることを意味し、ここが正念場なのだそうで、ただし、最後の変異がとても強力なものになるだろう、という。「スペイン風邪」の流行末期が同じ流れを示した。それが本当なら、これまでは序の口で、いよいよ本番に差し掛かるのだろうか。そういえばワクチン接種が世界的に進み出したときと今回の大波が、ちょうど前後しているような気がする。9面「『酸素を』押し寄せる人」の記事にインドの惨状が語られている。「医者がいない!」と、女性が病棟から飛び出てくる。呼吸困難で一時意識を失いながら、病院をたらい回しにされ、12カ所目で応急措置だけを受け入れられたが放置されたまま。病院にはわずか1分間で5台の救急車が着く。しかし院内に搬入できず、車内で数時間待機。患者が病棟の外の床で寝ている。そして空の酸素ボンベを抱えてガス業者の前に人々が並ぶ。「病院も酸素もなくさまよっている。苦しみ続けるなら、父を自分の手で殺した方がいいですか」「祖父のための酸素を譲ってください」・・・医者に詰め寄る男。泣きながら業者に訴える少女。20〜40代の若い死者が増えた、と話す火葬場の責任者。そしてインド株が日本国内でも21例確認されているという。3面「コロナ再拡大 地方に波」「変異株 関西8割東京4割」「新規感染も深刻 昨春の9倍」。いま広がっていて従来株と置き換わりつつあるのがイギリス株。関西はすでに従来株と置き換わった可能性が指摘されており、日本はドミノ感染が広がっている現状。一方、政府はというと、すぐに重点措置を追加したくないご様子。首相は、まず自治体がやらなくっちゃ、と経済再生相に指示している。自治体に責任転嫁し、以後は大臣まかせ。自分は何するつもり?
10面「経済気象台」は「事実を認識し政策に生かせ」で、国民の関心事はオリ・パラよりコロナだろ、と書く。多くの人々が「第4波」の不気味さを実感しているのに、政府の対応は遅い。第一に認識不足がはなはだだしい。「昨年、日本の政権トップの一人が、惨状にある欧米と比べて日本は優位、と受け取れる発言をして胸を張ったことがある。最近もマスクの着用をめぐって新聞記者を相手に不適切な発言をしたことが報じられている。事実とデータにより日本のコロナ対策の現状を客観的に把握するなら、日本は東アジアの劣等生である」として日本と韓国の比較をする。日本のワクチン接種率はは韓国の2分の1。感染者数は7日間平均で3倍近い。もっと比較する材料はあるのだろうが、紙面が狭いのでこれだけ。重症者への医療や無症状者とか軽症者の隔離など、さらに、感染経路や感染源の調査と検査体制の違いを指摘する。そういえばドライブスルー式の検査は日本でも過去にはあったが、今回は十分に生かせていない。迅速で安全な検査体制もいろいろ工夫されてきているのに、日本ではかなり遅れをとった。なにより簡易検査キットやマスクなどが大量に支援物資として中国などから送られてきたのに、どのように使われたのか、いまも一般にはわからないまま。庶民は1年前のこともすでに忘却の彼方。ひとりよがりの時期が長く続いているなあと実感する。
7面には「23年度でも物価上昇1・0% 日銀見通し目標の2%達成困難」「進む『事実上の緩和縮小』」がある。「黒田総裁は就任後の13年から、2%の物価上昇をめざして『異次元緩和』を続けてきたが、任期の2期10年をかけても達成が困難だと示した」「物価目標が現実味を失うなかで、金融緩和の副作用を和らげる必要もある。ETF(上場投資信託)購入の額や頻度を減らし始めたのもその一つ」「市場では『事実上の緩和縮小』との受け止めが広がる」「日銀が持つETFは昨年9月末時点で34兆円」「日本株の『物言わぬ最大株主』とも言える」。バブル以来の高水準にある株高。これらの状況をどう捉えるか。難しい局面にある。(本日は書きたいことがたくさんあったので省略したが「」内はすべて本文引用)
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2021年04月27日

これでなんとかなるか?緊急事態宣言

いつかは超えると思っていたが、こんなに早くなるとはびっくり。1面トップ「コロナ国内死者1万人 今年6500人 60代以上95%」によると今年に入って急増しているという。人口10万人あたり7・8人は少ないとみるか。236カ国・地域中で137番目。「東アジア・太平洋周辺地域に目をむければ、ニュージーランド、シンガポールは0・5人▽中国は0・3人▽タイは0・2人と少ない。これらの国では徹底的なPCR検査や水際対策が奏功」(本文引用)とあるが、韓国、台湾、ベトナム、オーストラリアなどの記述がない。また、東アジアで日本より多いフィリピンとインドネシアがない。これ見よがしに比較するのがはばかられたか、東アジア11カ国中の上から3番目に位置することに注目する。2面「変異株拡大 死者も増加 国内1万人超す」「基礎疾患ない30代も」「専門家『ウイルス強毒化』」と「抑え込む韓国・台湾 水際対策・感染ルート特定徹底」があり、「海外からの変異株が急拡大。日本の感染状況は深刻さを増す。爆発的に感染者が増えた関西圏では、比較的若い世代の死者も目立ちはじめている」「感染者が減らなければ、自宅や療養先のホテルで亡くなるコロナ患者が増える可能性がある」「26日時点で府内の重症者は369人で府が確保する重症病床(313床)を上回る」「重篤ながんや呼吸器疾患などの病気がある人を除けば、普通の肺炎で高齢でない人が亡くなることはほとんどない」(だが)「若者の命も奪われている」(本文引用)。この記事ではN501Yの変異株以外のインド(2重変異)株などについて、まだ触れていないことにも注目しておきたい。若者世代はこれまで「へっちゃらだ」とタカをくくっていられたかもしれない。これからが正念場であることを自覚し、感染源であると同時に重症化の危機に直面しつつあるとの自覚を持ってもらうことが必要だと思った次第。
4面の「全敗自民 打開策はワクチンだが」には、「菅義偉首相は、新型コロナウイルスのワクチン接種を立て直しの一歩に据える一方、選挙戦で問われた『政治とカネ』の問題にはほほかむりを決め込む」「実際、政権内からは選挙結果を受けた首相の責任論は浮上せず、『今後のコロナの押さえ込みに成功するかどうかの方が大きい』との声が上がる」(本文引用)とある一方、隣の記事では、政権内の思惑と裏腹に自民党が大きく揺れている。「ワクチン接種『24時間体制を』自民党チームが提言案」で、自民党のプロジェクトチームが「高齢者に速やかにワクチン接種ができるように24時間体制で接種を行うことなどを求める提言案をまとめた」「『ワクチン接種の数日の遅れが多数の感染者増につながる』と警鐘」「危機的な都市圏の医療の状況を劇的に緩和する切り札」「100年に一度のパンデミック」「あらゆる方策を尽くすべき」「今秋までに16歳以上の希望者全てが接種を終えるため、高齢者についで優先接種の対象とされている基礎疾患のある人や高齢者施設の職員らに対する接種も『可能な限り前倒しする』ことを求めた」(本文引用)。ケッサクなのは、国産ワクチン開発のため基金を設立し、10年間の支援をするよう要請していること。これまでだれが医療を崩壊させてきたか、世界に冠たる技術力を持っているはずの製薬業界を儲けに走らせてきたのは誰だったか、まさに舌の根も乾かないうちの変節。過去の自分をかなぐり捨て、「全敗自民」の惨状に慌てふためく様子が見て取れ、なんともはや、ミットモナヤの極地を行く無様さを露呈している。
28面の週刊誌広告は「また緊急事態宣言にウンザリ」として「北野武 本誌独占インタビュー 『ゆるんでいるのは国民じゃなくて国かもよ』」「任意ワクチン接種『私はこう決めた』」。さらに「『日本型ワクチンパスポート』への不安『差別の温床』に?」「コロナ治療薬はどうなってる? ワクチンだけでは日常に戻れない」が、ワクチンで治まらない部分を埋める道筋にある、危惧と可能性を明確に語っている。「モルヌピラビル」や「AT−527」など聞いたことのない名前が出てくるが、しっかり知見を蓄積し、確かなものを実用化してほしい。ワクチンに不信感を持つ人たちには朗報となるように・・・。
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2021年04月26日

なんとなく静けさを装う記事が多くなった

「短期集中型」で人流を減らし、感染拡大を抑え込む。それで終息に失敗したら、国民は怒り心頭に発するかもしれない。頼みの綱はワクチンで、1面に「1万人規模 国が接種会場 東京や大阪に設置調整」がある。箱モノ行政というのがあったのを思い出す。なにはともあれハコを作る。しかし、中に入れるものがない。出来上がったはいいが、行政は右往左往して何を入れるか奮闘する。そんな時代があったが、今度も似たようなことになっている。「1万人規模」の接種会場を作ると息巻いているが、まずワクチンが思うように供給できない。供給されても注射を打つ能力と資格を持つ人が少ない。首相が高齢者向けのワクチン接種を7月末までに終える意向を示しているので、大急ぎで計画することになったのか。急場凌ぎもいいところ。五輪のバッハ会長が5月中旬に再訪日する。バッハさんも「コロナと五輪は関係ない」とか言いながら、気が気じゃないんだろう。それにしても金権五輪、ロビー活動が活発な業界。よほど大きな金が動いてるんだろうな、と推測を逞しくする。
7面週刊誌広告は「『竹やり五輪』の出口戦略 ●傲慢IOCと物言えぬ日本。未来に残せるものは何か。後悔だらけの大会にしないために、JOC山口香理事らが直言!」「<コロナ分断>を乗り越えよ ●宮坂昌之教授X岩田健太郎教授が緊急提言! 行政&専門家不信と自粛疲れが広まる『ワクチンなき第4波』で、今すべきことは?」がある。8面「東京五輪強行で"一億玉砕”の悪夢 『補給無しで強行、死屍累々』のインパール、『逐次投入』のガダルカナル、『大本営発表』を垂れ流した大新聞‥元メダリストも『中止』『延期』を唱える中、小池知事は電撃『中止宣言を狙っている』」続いて「『ポスト菅』にしてはいけない政治家ランキング 河野も石破も野田も新次郎も『五輪やめます』と言えば次の総理は確実なのに」と、意外にいいところを突いている。次の9面の場合、少し行き過ぎて「死後、人はどこへ行くのか『存在が消える』『無になる』とはこういうことだった 『輪廻転生』と『生まれ変わり』はほんとうにあるのか 行ってみてもいいと思える-−死んだ後の世界は、こんな感じ」
うーん、いまなんでこんな記事が、と思ったら27面週刊誌広告に「コロナ後遺症 『精子減少』『劣化』の報告で『男性不妊』の現実味」という表題を見つけて、あまり気持ちのよくない近未来を覗かされたような気がした。去年のいつ頃だったか、イタリアでそんな報告があったのを思い出す。それ以前に尿からコロナウイルスが見つかったという報告もあり、「腎臓がやられるの?」と寒気を覚えた記憶もある。そして連想は続き、いま不妊治療をしているのは5組に1組という新聞記事に至る。いやいや、精子が少なくなっているという報道を見たのはかなり前の話だ。なんてことを連想ゲームのように思い出していくと、人類はついに行き着くところへ行き着いたのかなあ、などという気にさせられるわけで。死者は高齢者が圧倒的に多いが、感染者は若者が圧倒的。先が思いやられ、週刊誌が「死後、人はどこへ行くのか」などという奇妙な記事を書く気になったのは、そんな背景があったのか、と本気で納得してしまった。先の週刊誌広告は「地震はコロナを待ってくれない 鹿児島、徳島、愛知、和歌山、静岡、三重、茨城…地震頻発の背景/コロナ禍版『10の防災対策』」があり、「外出と同調圧力の微妙な関係 3度目の緊急事態で国への不信感 『在宅が続くと冷たい視線を感じます』」もある。これから出かける用事があるし、予定字数が過ぎつつあるので、本日はここまで。以下にこれまで紹介し忘れていた記事を記憶として残しておく。
☆「コロナ変異株が増えるとこうなる、米国で最も優勢に 日本でも大半を占める変異株が急拡大、状況一変、やはりワクチンが鍵」ナショナルジオグラフィック4月13日
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/21/041300181/?n_cid=nbpnng_mled_html&xadid=10005
☆「日本は『途上国』、ワクチン接種開始で出遅れ鮮明」日本経済新聞4月16日
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00278/041500001/?n_cid=nbpnb_mled_mpu
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2021年04月25日

コロナを軽く見て後塵を拝する

1面「天声人語」いわく。「新型コロナで欧州初の感染爆発が起きたイタリアでは、あすから大半の地域で規制の緩和が始まる。変異株による第3波が押し寄せ、都市封鎖に踏み切ってから1カ月余り。ワクチン接種も徐々に進み、恐る恐るの出発だ。一方で、きょうから3度目の緊急事態宣言に入った日本。一足先を行く欧州の経験から学ぶことはできなかったのか」(本文引用)とあるが1面トップの「4都府県 休業相次ぐ 緊急事態宣言 きょうから」は昨日と大きく変わってとても静かな紙面だ。「今回は変異株の感染が広がる中、『(変異株の)勢いの方が強かった』(首相)、『間違いなくあたらいいフェーズに入った』(尾身会長)として、幅広く商業施設にも休業を求め、人の流れや接触を減らすという対策への変更を余儀なくされた」(本文引用)とあり、政府からの発言はこれだけ。あとは各店舗や施設などの休業対応を事細かに並べていた。全面休業、一部営業、時短といろいろあるが、仕事を奪われる従業員たちへの支援策などはどうなっているのだろう。一時的なら一時的な対応でも漏れ落ちなく手厚く気配りする必要がある。直近1年の経験から学んで、不足なくかつ迅速に実施できるよう、条件を整えているだろうか。連続する打撃に次第に溜まっていく不安の塊は、いつかきっと爆発点を超える。政治の無策に怒りが向かうか、内部に沈潜してひたすら暗い気持ちを抱え込んでいくか。どこがどう支えてそれを乗り切っていけるか。社会全体の問題となって、いつか重たい課題を鮮明に浮かび上がらせるはず。それにしても、大型連休がこんなにも厄介なものになるなんて、思いもよらないことだった。例年なら、ブログ主のところにも、息子や娘とその家族たちが顔を覗かせるはずだったのに、電話で短時間、他愛ない会話をするだけになった。
おとなしげな紙面は3面「ワクチン接種 世界は加速 EU『成人7割』7月にも完了 英6割が1回目終了 米2億回突破 妊婦接種を推奨 米CDC」でも同じ。欧米でワクチン接種が加速しているとある一方で「なぜわが国では遅くなるのか」という視点のないのが残念。ファイザーは米の製薬大手。どういう関係でそうなったかわからないが、日本は諸外国から大きく出遅れ、いまだに五輪に間に合わない公算大。首相の口ぶりもあいまいで、ほんとうの状況がどうなのか分からない。昨日のブログで引用した通り、前首相は「ワクチンの開発はできる。日本の技術は落ちていない。大丈夫」との語りを暴露され、現首相は「さらに強靭な精神をお持ちのようで」と皮肉たっぷり揶揄される。そりゃそうだよ。「希望する高齢者に7月末を念頭に各自治体が2回の接種を終えることができるよう政府を挙げて取り組んでいく」というが、よく読むと「希望する」高齢者なんだ。「全員」じゃない。「7月終了目標」とはオリンピック真っ只中。そのときまで「希望する」高齢者の接種が済んでいない。その他は追って知るべしか。第1波を無難に過ごして喜んだアベシは日本のワクチン製造技術を過信して大コケした。周回遅れも甚だしく、このままではコロナ禍が「ふつうのインフル」のお仲間入りして終息した後で、ようやく完成するという結末になるんじゃないか。「日本の技術」はそこまで落ち込んじまってるということ。自覚してほしいね。以下の記事を見ると、さらにとんでもない状況がわかる。韓国のワクチン接種率がOECD37か国中35位で、日本は37カ国で最下位とか。なんだあんまり違わないんだ、なんてつまんないことで安心するなかれ。韓国は日本よりはるかにしっかりと感染者数・死者数を押さえ込んでいる。昨年の第1波の時、万全の体制を敷いて頑張っている隣国を横目に、「軽微」な被害で乗り越えて「日本モデル」と胸を張ったときは、感染者・死者ともに韓国よりはるかに少なかったのを思い出す。
☆「韓国、コロナワクチン接種率OECD37か国中35位」朝鮮日報4月19日
https://news.yahoo.co.jp/articles/49640286758b8264c5fdcf6004c542c6e1326196
☆「日本、ワクチン接種率OECD37カ国で最下位――東京五輪よりもコロナ対策に専念を」AXHOO!JAPANニュース4月20日
https://news.yahoo.co.jp/byline/takahashikosuke/20210420-00233541/
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2021年04月24日

責任の中心不在で重大事態だけが進む

1面トップには「緊急事態 3度目宣言 首相『GW短期集中で強力な措置』 4都府県あすから来月11日」がある。「短期集中で強力な措置」をすればなんとかなると思い込んでいるらしい首相の胸算用がいかにも甘すぎて、そんなに「甘くないんじゃないの」ということがわかる記事。居並ぶ専門家は<17日間で終息できるほどの減少が見込めるかどうか、そんなに甘くないよ>という。庶民の間には「ただの風邪」「ただのインフル」説がいよいよ幅を利かすようになるんじゃないか。でも、よく考えてみたい。「ただの」説を信じ、感染しても家庭常備薬で布団にくるまっていて「こんなのへっちゃらさ」と油断の果てに重症化して慌てるか、それとも新コロが重大な感染症である可能性を否定できず、注意するに越したことなし、と気をつけるか。これだけ流動的な状況下で「ただの」説にしがみついていてもしょうがなかろう。よくよく見れば、アベ政権からスガ政権へ、政治はいつも「ただの」説に傾斜しながらフラフラとここまで来た。「天声人語」で(ワクチン接種率1%程度でOECD諸国の最下位を誇る日本の)「前首相安倍晋三氏は不明を恥じていることだろう。東京五輪の延期を2年ではなく1年と決めた時に『ワクチンの開発はできる。日本の技術は落ちていない。大丈夫』と語った」(しかし)「菅義偉首相はさらに強靭な精神をお持ちのようだ」「宣言期間が短めになったのも五輪が関係しているとしか思えない」(本文引用)と書かれている。たったの17日間で終息できて万々歳の五輪だが、3面「五輪と宣言 切り離し躍起 あと3カ月『IOCすでに決定』 シナリオ狂い 無観客も視野」によると、5月17日は<バッハ会長が来日する日>とある。第3波から第4波の隙間が短期間だけヘコんでまた増えていったように、17日にバッハ氏が来日した数日間だけ良くなったように見せることは可能だが、会長が帰国したら即感染拡大に至るなんてことになりかねない。つまり第5波がすぐに始まったらどうするんだろう。気が気じゃないね。
2面に「『強く短く』効果どこまで 『5本柱』『まん延防止』不発」「人流抑制へ 広く休業要請」があり、「2度目の宣言の全面解除を決めた3月18日、首相は会見で『再び宣言を出すことがないように対策をしっかりやるのが私の責務だ』と語った」(が)「『コロナ対応を最優先』と繰り返しながら、その対応が後手に回り批判を浴びてきた。野党からは『危機意識や当事者意識が希薄だとしか思えない』との批判が強まる」(本文引用)。ここでブログ主は思った。<官邸・自民党はいま、原発事故の時のように野党政権が新コロ事態を担ってくれたら楽でいいのに>なんて考えてるんじゃないか、と。<あとですぐ政権を奪取して、『地獄の野党政権』なんて批判すれば世間はやんやと喝采し、すぐに忘れてくれるんだけどな>と。4面には「総裁選布石? 下村氏が自著 『後ろ盾』安倍前首相との対談も掲載」があり、なんだアベシは岸田氏を捨てちゃったのか、などと口あんぐりのブログ主。次々にいろんな人が出てくるけれど、だんだん小粒になっていくなあと首をかしげる。「幸福度」なんていうスローガンは、どこかで聞いたことがあるような・・・。それは余談として4面には「高齢者ワクチン接種 首相『7月終了目標』」の記事がある。「首相は23日の記者会見で『希望する高齢者に7月末を念頭に各自治体が2回の接種を終えることができるよう政府を挙げて取り組んでいく』と述べた」(本文引用)とある。7月末に「希望する」高齢者に接種って、いつのまに「希望する」になったのやら。五輪は8月前半まで。スケジュールがごちゃごちゃでわからない。当初あった五輪までというのはあくまで首相の「願望」だったと思うしかない。首相はファイザーに「ワクチンが国内の対象者全員に9月までに行き渡るように追加供給を要請」(政府関係者は)「首相は5千万回(略)分の追加供給を要請した」(政府は詰めの調整中で)「実現すれば16歳以上の接種対象者約1億1千万人分のワクチンが、9月末までに確保できる見通し」「全体的な接種スケジュールは示されていない」(本文引用)。つまり話しただけで、決まったわけではなく、スケジュールは未定ということか。
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2021年04月23日

自分に責任がないという思い込みゆえに

9面に「東京モーターショー中止へ『安全安心な環境難しい』」という記事がある。秋に開催される予定だった。アメリカで予定されていたショーはすでに中止決定。対策しながら別のイベントを開くことになっており、上海のショーは19日から開幕しているとか。まあ、上海はわからんでもないが、東京は中止。そしてすぐに連想するのは東京五輪だ。29面の「五輪開催ありき?波紋 IOC会長『緊急事態と無関係』」「選手の検査『毎日』提案」「『こんな状況で』『矛盾している』都民ら」では、「『緊急事態宣言は五輪と関係ない』『選手には毎日検査』。新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、東京五輪開催を推し進める大会幹部の発言に波紋が広がった。医師は異論を唱え都民からは批判の声も」(バッハは)「(緊急事態宣言は)時期を限定した対応と聞いている。ゴールデンウィークと関係しているもので、東京五輪とは関係ない」(組織委幹部は)「『都民や国民が不自由な生活を強いられる中で、「五輪は特別なのか」という不満が高まる』とため息をつく」(本文引用)。その上、1万人を超す選手のPCR検査は毎日実施とか。医療関係者を待機させたうえに1万人以上のPCR検査を毎日重点的に実施するという。なんだかすごく変な気分にさせられる。
1面トップに「酒類提供店に休業要請 緊急事態25日から来月11日 4都府県 大型商業施設に要請検討」がある。超短期の緊急事態宣言のようだが、命令を拒否したら重点措置よりきつい罰金を食らう。3面に「3度目の宣言 短期集中」「人を集める施設制限 大型連休見据え対策強化」「『従来より厳しい対策を』識者」がある。政府は大型連休を抑え込めば、自粛疲れの国民の協力を得やすいと考えているようだが、徹底的な対策は必要としても短期決戦で決着つくかどうか不透明、というのが専門家の見方。厳しくしても3週間で解除可能なレベルになるかどうかわからんね、というところのようだ。都が目安としているのは、「1日あたりの新規感染者数が100人以下」(本文引用)。これがしばらく続かないと安心できない。<100人以下になった、それ解除!>というわけにはいかない。まさか、<厳しく要請したのに、飲食店が従わなかったのが悪い>などと言い訳だけしっかり確保しているんじゃないか。責任転嫁はお手のモノだからなあ。
12面「社説」は「五輪とコロナ これで開催できるのか」。2度目の宣言解除から1カ月余で緊急事態宣言発出。「こんな状態で五輪・パラリンピックを開催できるのか。強行したら国内外に災禍をもたらすことになるのではないか」「聞こえてくるのは『安全で安心できる大会を実現する』『宣言の影響はない』といった根拠不明の強気の発言ばかり」「菅首相以下、リーダーに期待される使命を果たしているとは到底いえない」「具体的なプランを客観データとともに説明してくれなければ、得心できるはずがない」「選手らが東京で罹患し、故国に帰ってウイルスを広めるようなことがあれば取り返しがつかない」(本文引用)とある。自分に責任が及ぶという意識がないのだろう。その典型が、7面の「処理水 国内外で意識調査へ 復興庁 海洋放出風評対策へ」で、復興庁の風評被害対策タスクフォースの会合で、復興相は「風評被害を生じさせないよう、(約2年後の)処分開始までに徹底した情報発信に努めてほしい」(本文引用)と指示したとか。2013年の発足以来13回目の会合で、農水省は交付金制度や認証制度の普及策を、外務省は海外での輸入停止が中韓など5カ国に減ったことなどを報告。風評対策を誇っているが、風評発信の源がどこかについての考察がまったくない。信用がないのは福島産品ではなく、政府の事故対応だ。徹底的に放射能汚染を封じ込める努力をしていれば納得があろうものを、垂れ流しやズサンな対応や事実隠蔽がたびたび発覚するのではだれが信用するものか。身を切ってでも責任を取ろうとする姿勢が必要なのは、まずは政府なのだ。その自覚がなければ、国民も世界も信用しない。<これだけ努力してるんです、お願いします>くらいの実績を積まなければ、この国は世界のお荷物に成り下がる。コロナでイギリス型、南ア型などの呼び方があるが、このままでは日本型が登場するのも遠くない話に思えてならない。
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2021年04月22日

道化に踊らされて地獄へ進むレミングたち

株価が2日合計で1170円の大幅下落。3面「経済・暮らしも緊急事態 株価急落 政府の対策求める声も」には、「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3回目の緊急事態宣言が出る見通しになり、経済が再び大きく停滞することへの懸念が強まっている。日経平均株価は大きく値下がりし、(略)与党内には追加の支援策を求める声があり、政府も水面下で検討を始めている」(本文引用)とある。緊急事態宣言が東京、大阪、兵庫から神奈川、千葉、埼玉、京都へと、関東・関西の主要経済圏全域に広がったら、経済の落ち込みは激甚なものになる。試算によれば2兆円弱。昨春の4〜6月期実質GDPは年率換算で前期比29・3%と「戦後最悪」を記録したが、今度もそうなるか。無理に経済を回すより、経済活動を休止しても再開時に速やかにコロナ前の水準へ戻せるよう配慮する必要がある。先の見えない災厄に、ただでさえ経営が厳しい小規模店舗は、すでに経済的にも精神的にも追い詰められている。政府の対応の悪さが第3波・第4波を招いたと世論が確実に認識したら、大きな政治的変化にもつながる。そしてお金の支出にはいつも、審査という難題がつきまとう。マニュアル化された基準で機械的に弾かれるケースも出てくる。事態が済んでみれば予算は余り、受け取れずに終わる人たちも出てくる。迅速さに欠ける対応。またそんなことが始まるんだろうか。心をお金で測って「それじゃあこれくらい」と納得させる。それではだれも「はい、ありがとうございます」なんて言わない。期間内に受け取れないで終わってしまった人たちはさらなりだろう。
政府はいつも厄介ごとを避ける。できるだけ端折ろうとする。そのために便利な数値目標を定め、適当なところで「アンダー・コントロール」などと大見得をきり、終息と称して(ときには派手な鳴り物入りで庶民の耳を翻弄し記憶を消してしまう)儀式を強行。「終わった、終わった、よかったね」とことさらはしゃぎ回って見せたりする。疲れ切った庶民の頭上で虚しいお祭り騒ぎを演じ、傷んだ心を踏みつけにする。政治は演出なのだろうか。4面の「首相答弁『詳細 差し控える』5連発『ワクチン供給めど』疑念の野党に」では、首相はアメリカ訪問中ファイザーと電話会談し、9月までにワクチン供給のめどを立てたと豪語して見せた。だが、外務省ホームページの記載には、「9月」なんてどこにも書いてないらしい。国会で問われた首相はいつもの通り「詳細は相手方との関係もあり差し控える」と答弁したそうな。この記事の隣に「未完の最長政権第2部」として、「総裁選圧勝へ『桜を見る会』利用か」があり、「差し控える」論法を強力に推進した政権の末路が綴られている。やましいと感じたことを心の奥に封印して己が想いを遂げようとするやからの顛末。写真には、政敵の演説に対して心を空っぽにして座り込む、前首相の姿がある。「差し控える」5連発の記事の配置とともに、新聞が書きたいことの真意が伝わる、絶妙の写真だ。
7面週刊誌広告に「兵站なき『コロナ戦線』総崩れ」があり「『ワクチン』が届かない▼未だ医療従事者の接種完了はたった2割弱▼自治体から怨嗟の声『高齢者用』を医師らに転用の泥縄」。そして「『変異株』も感染防止 ドイツが認めた(日本初)『カモスタット』で命を守る」▼副作用の少ない『慢性すい炎薬』がウイルス除去▼決戦も防ぎ重症化に怯える自宅療養者に最適」とあり、「『カモスタット』ってなんだ?」と注目。そういえば32面に「アビガン承認向け再治験 富士フイルム系コロナ治療薬に」があったのを思い出す。カモスタットやイベルメクチンと同様にこの薬の運命は詳しく知りたいことの一つである。何にせよ、しっかり審査して有効性がはっきり認められるなら、なんだっていいじゃないか、という気がしてならない。厚労省が慎重なのはわかるが、ワクチンも同様、政治の前のめりは気になる。政・官がお互いにすくみ状態にあり、科学界にも影響が出る事態は、現状、疫病蔓延時にあってはならないことなのだ。
☆「アビガンが今になっても承認下りない根本理由 どんな臨床試験が行われたか知っていますか」東洋経済2月12日
https://toyokeizai.net/articles/-/410980
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2021年04月21日

コロナ迷走は科学軽視と五輪優先の結果だ

1面トップはまたもやコロナ。いい加減うんざり。とはいえ数字の操作で重大事態を装っているというより、少なく見せようと焦っても拡大を隠せないのが真実に思える。五輪大切と突っ走る政府にとって、「安全だ!」の大合唱で世間を埋め尽くす方がよほど彼らの要求にかなっている。全世界が一丸となってワクチン利権に走っているとか枝葉末節の屁理屈を言われても、それで五輪を危うくすることが政府の要求に叶うとは考えにくい。そう思ってコロナ界隈を観察し直すと、まずは国のもたもたぶりがあからさまになる。2面「幅広い休業 綱引き」「大阪時短に限界『人の流れ抑える』」「政府五輪控え経済疲弊懸念」では、大阪の緊急事態宣言発出について具体的な調整策のみ書かれており、なぜ全国トップの感染拡大になったかの検証が不足している。公的医療機関や公衆衛生を担う機関などが、長年の予算・人員・設備削減や組織改編などで激しく力を落としている事実が書かれていない。これは事態が落ち着いてから書くつもりなのだろうと推測。政府の動きをみると、20日夜の官邸における議論では、具体策はまとまらず緊急事態宣言発出には至らなかったとある。経済への影響を恐れているようで、「政府が思い切った対策に踏み込もうとしないのは、大阪が東京などほかの地域のモデルケースになるとみなされているからだ」「首都の経済活動を制限すれば影響は国内全域に及び、期間が長引けば影響もそれだけ深刻になる」(本文引用)と。
第3波は2ヶ月半で全面解除され、すぐ再拡大した。「首相が成功を期す東京五輪・パラリンピックに与える影響への懸念も」(自民党幹部は)「東京の宣言は5月中に終わらせないと五輪が難しくなる」「そのために強い対策を打ち出せば『こんな状態で五輪をやるのか』と世論に批判されかねない」(本文引用)と頭を抱える。3面の「変異株『国は鈍かった』 専門家『検査不足、拡大招いた』 先月の宣言解除『いきなり緩和』」では変異株の拡大が懸念され、「なぜここまで拡大しているのか」(専門家は)「昨年12月の時点で変異株は国内に入っていたが、スクリーニング検査が十分でなく、今日までの感染拡大を招いた」(第3波は)「『いきなり全面解除したために人流が増え、リバウンド(感染再拡大)が早かった』。変異株は感染力が強いことはすでに海外で報告されていたのに従来と変わらぬ対策をとった(略)。経済面を重視したのだろうが、段階的に制限を緩めるべきだった」(本文引用)とし、続いて記事は、さらに厳しい対応が必要とまとめる。しかし、厳しい休業要請などで経済を疲弊させ、五輪開催に支障が出るような感染拡大を招き、それでも宣言を止められなければ、仮想空間オリンピックでもやるしかなくなる。世界の笑い者になる覚悟はあるのかな。
4面「接種状況HPで公開 新型コロナワクチン都道府県別に」には、いっこうに進まないワクチン接種の実態が浮かび上がる。65歳以上の高齢者は3600万人。この1週間ほどで1万3369人が第一回接種を終え、愛知県の1190人が最多。その一方で、21府県が接種人数2桁以下。そのうち9県は「ゼロ」。医療従事者480万人のうち、1回目接種完了は約120万人。2回目終了は約72万人。やっと15%が接種完了の状態という。これから見えてくるのは、官邸の五輪・経済重視による無策と厚労省の本音「コロナは季節性インフル」が完全にコラボし、世界で不思議がられる感染状況を作り出しているということ。厚労省はPCR検査を簡易なものにこっそり変更しようとしたり、感染対策の要となる保健所や公的医療機関、各種研究施設の人員や予算や病床を削りまくり、いまだ改善の意志を見せない。感染症研究所も人員不足、予算不足に喘ぎ、変異株を含む大規模PCR検査を実行に移せず、わずかな人数で多くの検体を試験して右往左往する。以下の記事では感染研の哀れな実情がうかがえる。記事には「感染症ムラ」との批判が見られるが、ブログ主は必ずしも感染研をそのようにみない。彼らも保健所とともに厚労行政の犠牲者なのだと思う。
☆「能力不足、周回遅れ…『感染症ムラ』の非常識が招く第4波 “打つ手なし”か」
https://dot.asahi.com/wa/2021040600055.html?fbclid=IwAR0__nhGw0cm5LVT6vgw-C2G1HRaTEt9rjwBMittHFsVYOMu5gcO76WtSHQ
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2021年04月20日

逼迫した医療を五輪へ回す余力は

五輪の運命はいよいよ風前の灯火。1面「天声人語」はコンコルドの例をとり、投下した費用が戻ってこないことは忘れて、将来の損失を避けようと訴える。最初に公表された予算は7千億円台だった。それが膨らみ続け、どこへ吸い込まれたか5倍以上になった。コロナが到来するなんて誰も予測しなかったとはいえ、「安上がり」の公約が、誘致決定したとたんタガが外れたように金遣いが荒くなる。そのことは五輪を中止してコロナ騒動の収束後、調査委員会を作って検証する必要がある。「アンダー・コントロール」のあの人もまな板の上の鯉になってもらうしかない。天声人語は緊急事態に突入する大阪の状況に触れているが、狭いスペースゆえに大阪が公的医療機関、研究機関などを縮小し続けてきたことの言及はない。1面トップ「大阪 緊急事態要請へ 東京も要請調整 飲食店や百貨店休業想定」でも、ここに至るまでに大阪の医療行政がとことん破壊されてきたことは問われていない。2面「解除50日 3度目宣言へ 医療危機 経済配慮の知事、一転」「重点措置 効果は不十分」「止まらぬ人流 追加対策どう」にも、現状の逼迫状況は細かに展開されているが、ここに至った原因は書かれていない。遠く隠れて見えなくなっている原因に光を当てる必要がある。そこから事実を掘り起こし、現在に至る政治の積み重ねがどうであったかを問う必要がある。吉村氏は2度目の緊急事態宣言解除には前のめり。解除判断は間違っていなかったと主張している。その姿勢は政府仕込みか。(首相は18日)「重点措置の効果を見てみないとわからない」(官邸幹部は)「具体的には専門家の意見を聞いて判断する。これまでの対応が十分だったのか批判がでるかもしれない」(本文引用)と語るのみ。
3面には「尾身会長『政治家はリスクと責任を』」の記事がある。尾身氏は政治家のリーダーシップを繰り返し求めてきている。「医療の逼迫の期間をどれだけ早く、短くできるかということに尽きる」「今回のリバウンドは、やはり変異株の問題がある。特に大阪などでのスピード感は、変異株が一つ大きな要因だったと思う」「何もしなければ変異株が大阪のようになるのは時間の問題。ここまでくると感染者が急に減ることはないだろう」「今は、何百年かに一度の非常事態。まさに社会の危機」「人々はリーダーを見ている。リーダーはリスクと責任を取る必要がある」(本文引用)。そして医療現場から不安視する声が上がる五輪について、感染を下火にすることに力を注げ、と警告する。政府がしばしばやるのは、意見が対立したが押し切ったという姿勢ではなく、専門家の意見を聞いてこうしたとする物言い。自分の内部に逃げ道を作った言い方をする。悪いクセ。
3面には「ワクチン接種 なお時期見えず アストラ製、血栓症で審査影響も 欧州『メリットが上回る』」の」記事があり、ファイザーの供給は9月とスガ氏が語っている。それじゃあ五輪は9月以降? そんなことはない。7月末の開会式まで、聖火リレーのスケジュールは微動だにせず。つまり必要量のワクチンは五輪に間に合わず、かろうじて供給された量の接種完了も間に合わない。そんな顛末が見え、4面に「衆参3選挙 本社情勢調査 自民、『全敗』へ危機感」の記事。参議院の広島再選挙と長野の補選、それに自民が擁立を見送った北海道。これが選挙民の本音を示して、まさかの全敗可能性大とか。自民が全力投入して勝てるなら、選挙民は不甲斐ないのう、と言うしかないが、コロナ禍はよほどのことがなければ収束不能。おとくいのデータ改ざんで終息を演出しても、五輪がしっちゃかめっちゃかになったら、世界から総スカンを喰らう。日本はコロナで世界の孤児と化し、痛手で大沈没必定。4面左の「未完の最長政権 行事私物化『桜を見る会』に凝縮」は、人騙しの天才的演技力だけで総理大臣を8年近く続けた、稀代の詐欺師を検証している。右の記事「自民全敗の危機感」とならんで相乗効果を生み出している、皮肉っぽくも見事な紙面構成。こんな記事の作り方は久しぶり。左記事にあるアベシの絶頂期の写真がもっと大きかったら、言うことなかったのにね。
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2021年04月19日

完全遮水・石棺化か漏れ漏れ凍土壁か

25面の「処理水放出してもタンクの増設必要 本社試算 汚染水発生が上回る」には、2年後の海洋放出が決まったものの、雨や地下水の流入で汚染水が増えるため、これからも保管用のタンクの増設が避けられないとある。「政府と東電は2025年に汚染水の発生量を1日平均100トン(年間約3万6千トン)まで減らす目標を掲げる。しかし、それを達成しても、汚染水の発生量は、処理水の放出量を年間数千トン上回ることになる。試算について、政府関係者は『厳しい結果。タンクを造らざるを得ないだろう』と受け止める」(本文引用)。「厳しい結果」というが、政府関係者の発言はおとぼけすぎる。シロウトのブログ主でも予測できるものを、知らないはずないだろうに、こうしてシラを切りながら、ゆっくりと海洋投棄の基準を緩めていく算段なのだろう。世間の関心が薄まるにつれて基準は押し下げられ、いつのまにか海水希釈は形式となり、ALPSの放射性物質除去の不具合も見逃されていく。その場しのぎの対応は、政府・東電ばかりじゃなく、この国の善良な民草のあいだにも浸透し、誰も気にしなくなる。
最初が肝心だった。発災当初、原発事故現場の岸壁にある排水口から、超高濃度の放射性物質を含む排水が常時流出していることが発覚した。そのとき現場では、さまざなやり方で港湾への流出を防ごうと懸命になったものだった。なんでもいいからと、古新聞・古雑誌の束を放り込んだりしたこともあったと記憶している。すぐに出されたのが、原子炉建屋の周囲に鉄の矢板を打ち込み、その内部に粘土を詰め込んで、完全に遮水する方法だった。4月か5月のことだったと思う。同時に出ていた原子炉の石棺化案と燃料デブリの冷却方法についての提案が真面目に検討されていたら、いまのようなことは起こらなかったはず。まず官僚が、民間の事業に国の予算を使うことはできない、と異論をとなえ、同時に東電が矢板方式では廃炉の選択肢となり、6月の株主総会を切り抜けられないなどと反発。原発対応で苦闘していた民主党政権を押し切ってしまった。5月には、菅直人首相と海江田、細野の3人が情報漏れに気をつけながら、次に危険が予想される浜岡原発の停止要請を独断で実行し、さらにストレステストを厳格にやるよう指示。そのときから原発が全面停止し、スッタモンダを繰り返しながらでもほとんど稼働していない現状を創り上げることに成功した経緯がある。これに慌てたアベシンゾウが偽メールを発して政権こき下ろしに大々的に乗り出し、国会は大荒れとなり、菅直人首相退陣に追い込まれたことを忘れてはいけない。後継となったのが軟弱きわまりない野田政権だったが、それでも2030年代に原発廃止という考え方を示す程度に民主党政権の尻尾は残っていた。
それを「ヘイヘイ野田」と歌って騒いで、アベ自民党といっしょに追い落としてしまった市民運動の軽さが、いまは悔やまれる。最低やるべきは民主党政権の存続であり、最良は民主党政権の軟弱さを乗り越える次の政権を創ることだった。さらにいえば、脱原発法を国会に提出することと、原発廃止の目標年度を決定しておくべきだった。「ヘイヘイ野田」なんかやっている場合じゃなかった。菅直人をこき下ろす愚を犯し、脱原発法を「即時廃棄」じゃないからだめ、などと粋がったのがアダとなった。そのゆるさの延長上でいま、汚染水が問題になっている。過去の自分たちがやってきたことへの反省はどれほどされているだろう。トリチウムの危険性を強調する論理は10年1日の如く変わらない。それを言うとき、だから危険な福島から避難すべきとの論理が福島県人の心を痛めつけることに気づかない。福島に寄り添うと言いながら、勝手に寄り添って福島の葛藤を利用する意図が自分たちの中にないか、厳密に考える余裕も持てていない。福島の葛藤を見過ごすのは福島の孤立を助長することにつながる。菅直人をこき下ろし、ヘイヘイ野田と歌い、民主党政権を軟弱と断罪する思考パターンが、汚染水タンクの満杯状態をだらだら続けさせ、最終決断を福島県民に委ねさせ、自分たちは忘却の彼方へ悠々と去っていく。そんなことを許さず、経験を積み上げ、成果を確実に残していく市民運動のあり方が模索される。
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2021年04月18日

弱腰でも五輪が開催できたら・・・?

1面はほとんどが日米首脳会談がらみ。「日米、声明に台湾明記 中国との競争 連携強化」がトップ記事。2面「台湾海峡 踏み込む日米」には日本、米国、中国の3方向の視点が書かれている。「日米首脳の共同声明に『台湾』が明記された。中国の台頭に強い危機感を抱く米国に引きずられるように、日本が足並みを揃えるとのメッセージを発信する形になった。人権侵害に示した『懸念』を含め、中国側は猛反発しており、関係諸国に与える今後の影響は、見通せない」(2面本文引用)。コロナでかなり痛手を負っているアメリカは、巻き返しを図ろうと必死だ。対する中国は2021年1〜3月のGDPが前年同月比18・3%増。2020年は主要国で唯一のプラス成長となった。アメリカはすごく焦っている。中国は猛反発。コロナ後に期待していた中国人観光客の訪日はこれでおじゃんになったか。台湾をみると、「台湾『感謝』 刺激は回避」で、配慮している様子。ようするにアメリカは台頭する中国に後れを取っていて、危機感が半端じゃない。インド太平洋軍の司令官などは、6年以内に中国が台湾に侵攻する可能性ありと見積もっている。アジア太平洋地域へ中距離ミサイル配備計画を検討中で、日本の受け入れを期待する声が強いという。3面「対中国 経済と安保一体 5G・6Gに45億ドル 半導体開発で協力」では、経済分野での危機感が鮮明になっている。「技術は専制国家ではなく、米国と日本が共有しているような民主国家による規範によって管理されなけらばならない」(3面本文)とし、米の出遅れが顕著な5GやAIなど、民生・軍事分野での挽回を期して日米協力を目論む。というか、1面に「日本『受け身外交』転換を」の記事があるが、米の焦りに気圧されて、「米中双方から踏み絵を迫られ、右往左往する外交を余儀なくされる」(本文引用)という、みっともない様子ありありといったのが、今回の初外交の結末らしい。
3面でコロナと五輪関係が少しだけ語られている。共同声明にはバイデン氏から五輪開催のため首相の努力を支持する旨の文言が入れられた。首相も会談後の会見で胸を張っていたが、(米側記者から)「『公衆衛生の専門家から開催の準備ができていないという指摘がある。無責任ではないか』との質問が出ると、首相は何も答えなかった」(日本側記者も五輪について問うたが)「首相は『改めてご支持いただけた』などと述べただけ」(本文引用)だった。色よい返事があったなら、誇らしげに吹聴しても良さそうなものを、これじゃあいよいよ五輪は風前の灯火だな。国民の内心に広がりつつある「五輪なんてできそうにないな」という気分を察知して、急転直下の判断で「五輪中止します」なんて宣言したら、意外に軽い国民心理。支持率が急上昇する可能性もあったものを、もう少し踏ん張ってワクチン獲得もできず、五輪を止めることもできず。対中戦略でアメリカと真正面から渡り合ってこそ「我こそは東アジアの主役なり」と言えたものを、機会を失ってしまうテイタラク。ワクチンくらいなんとかならなかったか。それとも、帰国後にしょぼい量の供給を発表し、「約束した」と虚勢を張るかね。それは「右往左往外交」の真骨頂と言わねばならないなあ。
4面「日米首脳 共同声明全文」にコロナ対策についていろいろ書かれているが、具体的な話はない。と思っていたら、今朝のTV報道ではファイザー社と電話会談し、国民全体に配布できる量を9月までに整えるよう要請したとの声が聞こえたような気がしたが詳細は不明。もしやそれは以下のスクープ記事のことかな。「新型コロナに関し、変異ウイルスの拡大などで収束の兆しが見えていない。首相は訪米前も愛知県などにまん延防止等重点措置の適用方針を決めた。ワクチンの早期普及を収束の『切り札』と期待している」(本文引用)。9月って五輪の後だね。
☆「首相、米ファイザー社にワクチン追加供給要請へ【イブニングスクープ】」日本経済新聞4月16日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE1643V0W1A410C2000000/?n_cid=NMAIL007_20210416_Y
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2021年04月17日

本日の「書評」から考える「いま」

17面「ひもとく 歴史に刻む3・11」は「10年を点検 課題を浮き彫りに」と題して東日本大震災からの10年をどう捉えなおすか、歴史になにを刻むべきか、この半年の出版物から読み解く。数冊の本が紹介されており、ブログ主はまず「原発避難者『心の軌跡』」に注目。「自然災害と全く異なる被害の全貌把握と克服の難しさがますます明らかになっている」(本文引用以下「」内同様)そして、復興五輪にかき消される声を、十回に渡る調査で追跡する。「家族内の反目、賠償打ち切りの不安など、多くの苦境が心身を痛めつけた。原状回復を求める願いとは裏腹に、『創造的復興』は故郷の風景を一変させ、孤立感は一層深まる。この原発被害者に特有な『感情被害』が地道な取材で浮き彫りとなる。他方、成果を急いで新住民の流入を促す県や国の政策を、本書は鋭く批判する。自主避難者は、周囲の目を気にして、顔を出した取材をいまだに断られる現実も書きとめている」。「感情被害」という語が心に刺さる。次の「被災地のジャーナリズム」には、さらに深掘りした鋭い問いかけがある。「自問自答の10年を生きた人々の姿は、私たちの震災への向き合い方を問いただす。震災後に頻繁に使われた『寄り添う』は、『被災地では拒否感を抱かれるほど軽い言葉となった』」「東北の地方紙の記者として各地を歩いた経験から、当事者に『寄り添う』には、変化を追うだけでなく、『その意味するものを原点から読み解ける力』が必要と説く。その批判は、読者にも向けられている」。「変化を追うだけでなく(略)原点から読み解ける力」が必要との言葉が、読者に、重たく厳しく突きつけられる。そして「福島原発事故10年検証委員会 民間事故調査最終報告書」は、日本社会が原発事故の教訓を生かして変われたか否かを克明に検証、懐疑的に結論する。「危機に対する『備え』や『想像力』の欠如は変わっていない」「政府は、増え続ける汚染処理水の海洋放出を正式決定した。感染拡大のさなかにも、聖火リレーは黙々と続いている」「原発もウイルスも、『アンダーコントロール』どころではない。このツケは誰が払うのか。責任の曖昧さと、当事者性の自覚のなさもまた、大きな課題のままで10年を越してしまった」。「寄り添う」が空虚になり、「被災地では拒否感を抱かれるほど軽い言葉となった」ことの意味が、読者の当事者性の欠如として、厳しく見抜かれたのを知るばかり。政府・東電の「責任の曖昧さと当事者性の自覚のなさ」が招いた現状、原発被災者との適切な距離を保てないでいる(紛う方なく寄り添おうと努力してきたはずのもう一方の当事者である)私たちを自覚することは、どうしたら可能なのか・・・。
原発もコロナもアンダーコントロールとは程遠いのに、五輪聖火リレーはほとんど絶望の様相を色濃くし、全国で「やがて悲しき茶番劇」を繰り広げている。本心ならこれに異を唱えて、隠しようのない悲劇の真っ只中へ堕ちていく自分たちの命を守り抜く闘いが必要なのに、当事者であると自覚することを拒否した心は、福島や沖縄から拒絶されながら、「偽の善意」に自分を仮託して責任回避しつつ、厳しさを逃れて世相を漂う。18面「レストラン『ドイツ亭』」は、「アウシュビッツと向き合う重み」とする厳しい書評を展開する。「笑顔の絶えない家族が、ある日を境に、現代史の重みによって打ち壊されていく物語」「その『ある日』とは、ドイツ戦後史の転換点であるアウシュビッツ裁判だ。(略)ドイツ人のほとんどがあの実態を初めて知った、実在の裁判だ」「エーファは苛立つが、次第に、優しい父母の、そして幼少期の姉と自分の、悔やんでも悔やみきれない過去までも裁判は明らかにしていく」「そして読者は、証言席でも傍聴席でもなく、被告人席に座る人たちに自身を重ね始めるように誘われていく」。恐ろしい小説。こちらでは生まれ得るのか。出版に至れるのか。私たちが自分自身の言葉で同じ表現に接するには、近過去の事実ではなく、遠い架空の未来に託したときしかないのかもしれない。たとえば20面のコミック「フールナイト」は「酸素薄い世界 死期近い人を植物化」する未来を描く。かつてハリウッド映画「ソイレントグリーン」で描かれた老人の最後は、後に続く人間たちの食料になる道だった。知っているのに知らないふりをして、自分の内にある「善意」にすがって生きる。この世はどこまで堕ちていくのか、果てが知れないのに、恐怖からは遠く生きられる不思議、SF的現実!
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2021年04月16日

「大勝利か大敗北か」に賭ける

1面トップは「まん延防止 4県追加へ 埼玉・千葉・神奈川・愛知 20日〜5月11日」。この記事は27面「変異株5月に主流となる恐れ 厚労省専門家会議」「東京でも急拡大警鐘 2週間で比率9倍に」に続く。「N501Y」型の変異株で、英国型が主流を占めるという。いま従来型の株から置き換わりつつあり、5月中に全国で主流となる可能性があると指摘する。そもそも第1波のときの武漢型はどういう加減か知らないが、それほど大きな波を作らずに過ぎてしまい、前首相が「日本モデル」なんて胸を張っていたものだ。しかし、それはただの空想物語だった。弱い武漢型が歯止めとなったのかと思えるほどきれいに収束しかけたものの、その後の対応が芳しくなく、ついにはGoToなんて愚策を打ち出した途端に、第2波を呼び込んでしまった経緯がある。もっときちんと第1波の後始末をしていればよかったものを、とささやかれる所以となり、第2波は油断のGoToによって拡大。第1波の架空的成功例をアテ込んだまずい対応の連続で第3波を呼びこみ、「大阪モデル」などと「日本モデル」をなぞったような失敗を皮切りに五輪完遂を掲げて聖火リレーを強行。現在の大混乱を招き寄せ第4波拡大に至る。そのような流れとブログ主は思っている。このところトップランナーは大阪だったが、いま東京が急増を開始し、大阪を追い抜く勢い。
(都医師会副会長は)「大阪は人ごとではない。2、3週間後の東京の姿になることは十分にありうる」(都モニタリング会議は)「変異株の実行再生産数を(略)仮定したところ、他人との接触を30%減らしても(略)感染が拡大するとの試算が示された」(東京感染症対策センター専門家ボード座長は)「この変異株は従来型より感染力が強いだけでなく、重症化リスクも高い。非常に慎重に対応しなければならない」「大阪のように陽性者が急増する前に、東京でも徹底して人流を減らしていく取り組みが必要」(都知事は)「通勤を含めエッセンシャルワーカー以外で都外の方は可能な限り東京へ来ないでいただきたい。テレワークを徹底し、日中の買い物も最小限に控えてほしい」(本文引用)と、などなど。こんな状況下、例の聖火リレーはどうなっているか。大阪は万博公園をぐるぐる回りし、愛媛は走らずに一列に並んで次々に火を渡していく方式にするとか。これでは「コロナに打ち勝った証し」なんてどこから見ても言えないでしょ。
今朝のTV報道では、株式市場の現状を解説する専門家が、「日本はいまや経済大国じゃない」「周回遅れ」なんてことを公言しつつ株の動きを分析していたが、3面「首相訪米直前 判断急ぐ まん延防止 首都圏足並み重視」「感染拡大早期把握へ新指標」では、14日参院本会議で「全国的な大きなうねりとまではなっていない」と言い切っていた首相が、翌日には「まん延防止 4県追加へ」と大きく揺れた経緯が、愛知県を例にして盛り込まれている。愛知県は13日、政府に重点措置の適用を要請する考えを表明。政府と協議中としていたが、14日夜に、政府から「別の対応」を求められた。しかし翌15日午後に政府は一転、「まん延防止」に動き出したという。愛知県知事は「15日午後の会見で『昨日の昼から今日にかけて異なる情報が入り乱れて飛んでいた』と困惑」(本文引用)。訪米前にばたばた決めて飛行機に乗ったということか。3面には「五輪『無理ならスパッとやめなきゃ』二階氏が中止言及 波紋」もある。二階氏は「これ以上とても無理だということだったらこれはもうスパッとやめなきゃいけない」「オリンピックでたくさん蔓延させたということになったら何のためのオリンピックかわからない」(公衆衛生学教授は)「開催の判断には世界の感染状況も関わってくる。第3者の立場からの評価が必要で、医療に携わる人が担うべき」(本文引用)などなど。「オリンピックでたくさん蔓延」とは、いわば自然による原爆投下を指すか。「全国的な大きなうねり」になるまで気にしないで五輪邁進とは、ぎりぎりまで犠牲を放置し、いつもの「尊い犠牲」に持ち上げて自己弁護する算段を見せられるようで、気持ち悪くて仕方ない。国民をダシに「大勝利か大敗北か」に賭けるつもりなのか。
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2021年04月15日

しっちゃかめっちゃかコロナ騒動で政治無策

1面トップ「大阪 重症病床数超す患者 一部は軽・中等病院に実質100% 尾身氏『第4波にある』」で、病院担当者はついにトリアージを口にする。一方、スガ首相は参院本会議で、まだ全国的じゃない、と発言。4面「感染『大きなうねりでない』 首相発言に批判」では、不穏当な発言に野党側から危機感の欠如を突かれている。深刻な実態が指摘され、維新議員でさえ「もう緊急事態宣言をしても、あまり効果ない」「これ以上パンデミックが全国的に広がることになると、ロックダウン(都市封鎖)しかない。そうした時の補償や私権制限などを早急に議論していくべきだ」(本文引用)。私権制限?「大きなうねり」ではないって、大きなうねりになってから対応するというのか。原発では事故が起こっていないから対応を先延ばしして大事故を発生させ、その責任をすべて民主党政権に背負わせていたっけな。4面には「下村氏『五輪代表優先接種検討を』 5月中にも自民内で議論」がある。なにがなんでも五輪成功のためか。高齢者接種が1%ちょいというオソマツな状況下に、国威発揚と政権浮揚の五輪を最優先し、足りないワクチンを選手用に回し、アメリカに貰うから「ダイジョブだ」と胸算用。それも必要量から遠くて、ずっこけるんじゃないか。まだ大丈夫、まだ大丈夫で一億総特攻にすがったけれど、原爆を落とされてついに「もうダメ」となった先例を考えると、いま戦艦大和が沖縄特攻に船出したあたりというべきか。じきに敵機(新型コロナ)が群がってきて、猛攻撃を食らって大和沈没(国民総倒れ寸前)になりゃせんか。心配だね。2類から5類へとの主張もいまだ健在のようで、政権も官僚もネトウヨもおおむね意見は同じだが、世論が恐怖に凝り固まっているので拙速な対応で支持率を失いたくない政権は、右寄りに傾きながら漂い続ける。その隙間を縫うように、陰謀論者がなにを間違えたか、政治的右寄り集団のお仲間に参入する。奇妙な構図だが、これには源流がある。アメリカ発のQアノンの海外進出で最も多いのは日本だとか。コロナ後は必ず訪れるが、この混乱の後始末はかなり困難を極めるだろう。毎年インフルで1万人、肺炎で10万人が死ぬから新型コロナなんか目じゃないという、人の死を数字の多い少ないで見る視点が残す傷は、大きな災害に特有の後遺症となって持続するだろう。
3面に「観客数判断は来月以降 東京五輪 感染状況見極め 政権浮揚へ突き進む政府」の記事がある。海外からの観客受け入れを断念したのは3月20日。その2日後に緊急事態宣言を解除し、3日後に聖火リレーを開始させたものの、4月5日に大阪など3府県に「まん防」発出。そして今日、4月中に全体の観客数の判断をだすつもりだったが5月以降に先延ばしの報が出た。関係者には無観客やむなしとする声もあるとか。「政府・与党内からは、個々の選手や競技にすがるかのような声も上がる」(官邸幹部は)「みんな、池江さんを五輪に出してあげたいと思うだろう」(世耕弘成氏は)「池江さんの活躍に期待するかの質問の後、五輪を開催すべきかと聞けば9割の人が開催するになるんじゃないか」(本文引用)などなど。
3面には「柏崎刈羽核燃料搬入禁止が確定 再稼働、1年以上先に」がある。(更田委員長は)「期限があるわけではない処分を受けたことを重く受け止めてほしい」(東電社長は)「少なくとも現段階で再稼働を見通せる段階にはない」(本文引用)。ブログ主的にはこれは規制委の正直な意志の発露として、とりあえず快哉の声をあげたい。そして昨日の1面トップ「処理水海洋放出へ 『風評被害、適切に対応』 政府方針決定 2年後めど開始」に気持ちが戻る。第2次安倍政権発足後に政府の作業部会が数案を並べて検討の余地ありとみせ、じつは海洋放出以外は検討の対象外として取り合わずにきた。時間がかかってもかまやせぬ、のっぺらぼうの対応で相手が疲れるのを待つ。その作戦でジワジワ攻め続け、地元と国民の間に隙間ができるのを見計らって政府方針決定に至る。いつもの能面作戦。原発事故被災者がいまも心に抱えている重荷をまったく理解しようとせず、政府・東電そして国民までが、対立する立場から相互に地元福島に最終判断を押し付ける。「寄り添う」の言葉が虚しい現状。
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2021年04月14日

原子力市民委員会の提案を検討すべき

汚染水の海洋放出についていつも思うのは、政府・東電の動きに対し、県外の運動が鈍いということ。諸説あるなかで勇ましいのは「東電の敷地内に保管しろ」という主張。また、福島に寄り添って考えるという主張。現実味の薄さに気づく。一方、原子力市民委員会の提案は、大型タンクによる陸上保管かモルタル固化して地下保管。これはもっと検討すべきかと思う。汚染水についてはトリチウムの危険性について諸説あり、疫学的にがん発生を主張する視点や、遺伝子の二重らせんを維持する水素結合に組み込まれると、半減期がきてトリチウムがヘリウム3に変化し、2重らせんが壊れてしまうという説。トリチウムのβ崩壊は放射線がそれほど強くなく、長期保管ですみやかに環境放射線の領域まで下がるという考え方。さらに、トリチウムの生態影響が実証しにくい現状、アルプスで処理済みとされる保管水に60種類以上の放射性物質が含まれていることが判明。それを「薄めて海洋投棄するなどもってのほか」というこれはまっとうな意見。最初のきっかけは11年4月に岸壁の排水口から超高濃度放射能汚染水流出が発覚した事件にさかのぼる。新聞記事には書かれていないが、このとき民主党政権では国費を投入して原発建屋を鉄の矢板で囲い、内部に粘土を放り込んで建屋への地下水流入を食い止める方法が提案されたが、民間事業に国費は使えないとの理由で官僚が反対し、東電も原発廃炉に消極的で頓挫した経緯がある。凍土壁なら研究用の名目で国費を出せるとなったのはかなり後で、スッタモンダの末に建設され水漏れを完全ストップできず現在に至る。同じく民主党政権時代には、炉心の熱を冷ますために水冷ではなく鉛や鉄などを放り込む方法、空冷法、冷却汚染水の循環法などさまざま議論されたが、すべて廃炉工程が長期化するとして反対が多く、頓挫した。現状、海洋放出したところで、まだ汚染水は増えていく。当初40年で終了する予定だった廃炉工程だが、燃料デブリ取り出しの困難さが際立ち、ずるずる先延ばしされる状況。チェルノブイリの石棺方式がもっとも有力だったとの認識がじわりと広がりつつある一方、国は「遠い先のことはどうでもいい」というように、最初に決めた方向にしがみつく。
13年に設置した政府の作業部会が汚染水処分の方法を検討。国と東電は公聴会では恒久タンクによる保管を排除し「1)海洋放出 2)地中への圧入 3)大気への拡散 4)地下埋設」などを提案。本音、1)案から一歩も考え方を変えず、3面「放出本命視のまま10年 自転車操業 タンク増設」で「科学的な安全性の話は作業部会で終わっているのに『安全だから問題ない』との議論に終始し、小委が検討するべき社会的影響や具体的対策の議論は不十分なまま終わった」「小委の結論後も『形式上の関係者の意見を聞く会が設けられただけで、周知、風評被害対策の具体化や情報発信は進んでいない』」(官僚OBは)「結論はわかりきっているのに経産省はその場しのぎでずるい」(記事のまとめは)「建設や管理などに労力や費用がとられたタンクでの保管。既定路線の海洋放出が決定されたのは、敷地の空きスペースが逼迫し、廃炉作業への支障すら懸念されてからだ」「汚染水に含まれていた放射性廃棄物は、処理設備のフィルターに吸着され、高濃度の放射性廃棄物になっている」「国や東電は、事故から10年が経っても建屋の解体方針や放射性廃棄物の最終的な処分先などを示せていない。廃炉の形が、更地にすることを目指すのか、そうでないのかもあいまいなままだ」(本文引用)。2面「先送り限界 放出決定 対話難渋の末 政治決断演出」では「『政権は貧乏くじをひいた』。閣僚のひとりはそう漏らした。夏の東京五輪や秋までにある衆院解散・総選挙への影響を警戒し判断先送り論もあったが、この閣僚は『もうタイムリミット。やるしかなかった』。首相に近い自民党幹部は『いまはやることをやる時期だ』と述べ、直近の衆院解散の可能性は低くなったとの見方を示した。別の閣僚は『日米首脳会談で成果をアピールすれば、政権への批判も収まるだろう』と話した」(本文引用)。日米首脳会談の成果とは、つまり米からのワクチン供給のこと? 政治的にはありうる話。原子力市民委員会の提案はもっと注目されてもいいと思うのだが・・・。
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2021年04月13日

五輪めがけて巷を走るワクチン狂想曲

1面トップに「ワクチン高齢者接種開始 初日1100回余り 本格化、GW明け 一般向けは未定」がある。何しろ1面トップだから、これぞまさしく鳴り物入りというにふさわしい。しかし内容をよく読むと、これはいつものやり方。「やるやる」と大声で叫び、蓋を開けたら「ちょっとやってみただけ〜」と興ざめになる。今回の対象者は66歳以上の高齢者3600万人で、昨日は一部の自治体で先行接種。官邸によると、午後7時までの接種は1139回だった。これら少量のサンプルが全国の市区町村に届けられるのは26日の週から。本格的に配送が始まるのは5月10日からで、5月下旬以降に93万6千人分が届く予定。政府としては、6月末までに1億580万回分(5290万人分)が配送できる見通しだそうな。医療従事者約480万人分は先行して2月17日から開始されたが、2回目接種まで終了したのは約56万人。6月末までに人口の半分弱のワクチンが確実に配布されるとして、医療従事者の接種状況から考えると、乳幼児を含む若年層への接種がなくても、オリンピック開幕式までの1カ月間でざっくり20倍以上の速度でやらないと全接種対象者の半数に届かない。もちろんそれまでに劇的に感染者が減少しているかもしれない。しかし、ウイルスの反撃も激しくなっているはずで、新たな変異種が出現しているかもしれない。パンデミック末期のウイルス変異は凶悪になるとの予測もあり油断はできない。「高齢者の次には、持病のある人(約1030万人)や高齢者施設などで働く人(約200万人)、60〜64歳の人(約750万人)の優先接種が控える。一般向けは最後になるが、現時点ではいずれも接種スケジュールのめどはたっていない」(本文引用)
2面に「接種 綱渡りの始動」「政権は期待 焦る自治体 看護師不足 供給量・時期見通せず」と「接種後の注意点は『当日・翌日 予定入れず静養』『異変感じたら、早めに受診』」がある。見出しが少しズレてるんじゃないか。ブログ主的には、「政権は焦る 自治体はもっと焦る」がオススメ。(首相は)「1日も早く多くの皆さんに接種を受けてもらえるようにしっかり取りくむ」(官邸幹部は)「夏の東京五輪・パラリンピックを『安全安心の大会』(首相)にするためにも、ワクチンを早期に国民に行き渡らせることが『政権の生命線』になるとの認識」(だが)「ワクチン接種の特設会場を設ける予定の1391自治体に今年3月25日時点の状況をたずねたところ、政令指定都市などの都市部でも約2割が看護師が不足していると回答した。7%は看護師を1人も確保できていないと答えた」「大型連休以降、高齢者への先行接種が本格化すれば、さらに人手不足が加速するとみられる」(自治体の長は)「具体的なワクチン供給量や配送時期が定まらない点について、『市町村から配分のスケジュールを知りたいと要望が出ている。いつまでに高齢者全員に接種できるか見通せない』(略)などの注文が相次いだ」(本文引用)と、焦りの色を濃くしている。というわけで、ワクチン供給が大幅に遅れているのを焦っているのは五輪を絶対にやりたい政府であり、その思惑に振り回されて右往左往してもっと焦っているのが自治体なのだ。なぜ自治体が困惑気味に焦るのか。原因は厚労省が過去20年以上に渡って医療機関の縮小を目指してきた結果の中にある。また、コロナ禍にあってなお全国の病床数を減らそうと通達を出す神経の延長線上に、ワクチン接種現場を担う自治体の困惑がある。
「接種後の注意点は」は、ワクチンの効果を紹介しつつ、副反応にも触れる。副反応(発熱、倦怠感、頭痛)は2回目が多いという。気になるのは「熱以外にせき、のどの痛み、息切れなどがあったり、接種から48時間以降も続いていたりする場合は、ワクチン接種とは別の問題の可能性がある」(本文引用)という点。意味不明。「接種から48時間以降」も続くのは、「熱以外にせき、のどの痛み、息切れなど」なのだろうか。それはワクチンと原因が別というのか。それなら副反応を疑う症状とはどんなものなんだろう。高熱や倦怠感、頭痛などが48時間以上に渡って長く続いたら、副反応の可能性があるのだろうか。アナフィラキシーを意味する?!
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2021年04月12日

コロナ対策を遅れさせている原因ってなに?

昨日のブログで「入院率と病床利用率と退院の要件と」を書いたのにはワケがある。なにかというとややこし言い方をして庶民の目くらましをする専門家は鬱陶しい。「病床使用率」では現実が把握できないから「入院率」を導入する。そしてさらに把握しなければならない項目が増え、データが複雑になる。新しい見方を習得しないと、意味がつかみにくくなる。その繰り返しで判断が複雑化し、その過程で本来やるべき現実的な対応が置き去りになる。コロナ禍で発生した問題点の重要な芯をなしているのが、このあたりの論争だろう。最先端の研究と臨床医学が結びつき、未知の領域を含むコロナ対策が模索されていく。最先端の知見は日々に積み重なり、ときには玉石混交となる。この複雑系を噛み砕く努力をする者がいないと、一般庶民に正確な認識が育っていかない。そして現れるのが、引っ掻き回しの言説だ。コロナまん延で庶民に不安が広がる。その隙間に「コロナはただの風邪」的な安心を誘う言説が広がる。「難しいこと言われたってわからない」と困惑する庶民は、それら言説のわかりやすさに取り込まれ、不安から抜け出そうとする。国立大教授の定年は65歳。研究の部署から離れた研究者は、自身でよほど厳しい研鑽を積まないと、たちまち研究の最先端の感覚から遠くなる。大学教授が自分で研究をすることは稀で、部下にやらせて自分の名を冠した論文を量産する。部下の研究成果を吸い取って太るのが教授という種族の特性だ。それが定年で最先端の研究から遠くなっていく。自力で研鑽を続ける者は最先端からズレずに存在感を維持できるが、そうでない者は大人しく隠遁生活に入る。そして稀にトンデモ論の闇に堕ちていく者いる。ちかごろ巷で息巻く者にそんなヤカラが散見され、最先端研究の足引っ張りの役割を果たす。ときには権力者の手助けに走り、利益誘導に利用されたりする。定年後の教授の仕事は、最先端の知見を踏まえて後続の人たちの向学心を高め、世間に科学的知見を普及するのが平均的役割。それがわからない元教授連は迷走し暴走する。以下の記事は、そんなトンデモ専門家と庶民感覚で向き合う弁護士や運動家の新たな立ち位置を示している。かつて水俣病では水銀中毒が疑われていたが、決定打とはならず分厚い壁を破れない時期が続いた。逆転したのは有機水銀の挙動の解明だった。科学で科学に勝った劇的な事例だったが、残念ながらそれは稀な成果といえる。原発裁判に限らず、さまざまな裁判で必要になるのが、以下のような発想の転換だろう。「高度な技術論争」は最先端の未解明の部分を含む論争に紛れ込み、迷路にはまるものと知っておきたい。
☆「高度な技術論争には乗らない。『樋口理論』で原発裁判を闘う。4月8日、『宗教者核燃裁判』の裁判後集会ではそうそうたるメンツが揃った。」記事の裏だって伝えたい
http://shuzaikoara.blog39.fc2.com/blog-entry-727.html?fbclid=IwAR3jJGgNWqqhy6Vk_IPkyY-9IogWqcuM-UI2602xKdr0VJcZnZz2YDi3h2Q
世界はいま変異株の脅威にさらされている。そしてなぜか、日本では変異株の拡大を迎え撃つ態勢が整っていない。検査を徹底し、変異株感染者をもれなく見つけて隔離することもできないのが現状だ。マルチプレックスPCRという方法があり、一つのPCRに複数のプライマー対を同時に使用し、複数の遺伝子を増幅して検査できる。全自動のPCR検査機器は上記PCR検査法で1日あたり8千検体を検査できるという。ヒューマンエラーを避け、かつ検査数を飛躍的に増やす。感染研では週最大800件の処理能力しかない。複数の大学や民間の研究所にある3千検体計測可能な機器さえ感染研にはない。ならば国内の機器を総動員する体制は組めないのか。「感染研はPCRを十分にできるノウハウを持っていないから、偽陽性が出るとかいろいろな理由をつけて抑制してきました」(本文引用)これが事実なら、偽陽性で不信感を煽るのも、やはり厚労省のムラ型体質の故かと暗澹たる気持ちになる。それを煽ってPCR否定論が荒れ狂う負のスパイラル!
☆「能力不足、周回遅れ…『感染症ムラ』の非常識が招く第4波 “打つ手なし”か」
https://dot.asahi.com/wa/2021040600055.html?fbclid=IwAR0__nhGw0cm5LVT6vgw-C2G1HRaTEt9rjwBMittHFsVYOMu5gcO76WtSHQ
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2021年04月11日

入院率と病床利用率と退院の要件と

一昨日と昨日の新聞記事の書き残しを今日まとめて書く。まず、4月9日の4面「コロナ指標『入院率』導入へ分科会合意 『病床使用率』逼迫度はかりきれず」から。(入院率とは)「療養中の感染者に対する入院者の割合を示すもので、医療提供体制の逼迫状況をより正確に把握する狙いがある」(病床使用率とは)「各都道府県が準備した病床に占める入院患者の割合を示す(略)。この指標では、本来は入院の必要がない軽症者が入院しているケースを除外できず、病床の逼迫度を測るには不十分との指摘があった。政府は入院率を新たに加えることで、病床数ではなく無症状者らも含む療養中の感染者数に対する入院者数に着目できるとする」(本文引用以下()内同様)。正確な病床の実態をつかむためというが、そのあとの意味がよくわからない。「入院率が高いと、本来は自宅やホテルでの療養で対応できる軽症者も入院していることが想定され、実際は病床に余裕があるとみなすことができる。逆に入院率が下がれば、本当に病床が逼迫し、入院治療が必要な重症患者が入院できていない恐れが出てくるという」。ん、なにこれ? 入院率が高いと軽症者も入院していることが「想定」され、入院率が下がると重症患者が入院できていない恐れが出てくるって、どういう意味なのかわからない。他紙の記事と比較してみると、「入院率」とは「療養者」のうち「入院できている」人の割合を示すらしいと知った。本来なら入院すべき人が入院できないでいる状態がわかり、重症者病床の逼迫がわかるということか。でも、それがわかってどうなるのかな。(感染症専門家は)「そもそも入院基準がはっきりしていないし、入院すべき人がちゃんと入院できているのか不明だ。その中で指標を設けても意味がなく、数字の根拠もわからない」「いまやるべきは病床の整備。まとまった数のベッドを提供できる体制を整え直すことだ」という。そうだよな。重症者用ベッドの不足と看護体制の逼迫が重大なのであって、それをしないでなにするつもり?と言いたくなった次第。
そして4月10日の2面「重点措置 読めぬ効果 増える変異株 人出は微減」「埋まる病床 退院基準緩和」「『宣言』回避 政府の思惑」には、「府が『第4波』とみる今回は、重症病床が埋まるスピードが速いのも特徴だ。これまでは行動範囲の広い若年層が感染し、重症化リスクの高い高齢者へと広がる傾向があった。今回は高齢者以外の世代でも重症化する人が増えている」(吉村知事は)「N501Yで明らかに変わっている」「確保病床数を超えて、重症患者が発生する可能性が極めて高い」と述べる。N501Yは感染力や入院・重症化率が高く、死亡リスクも高まるとされている。首都圏の医療現場では「変異株の影響かどうかは不明だが、新型コロナ患者に対応する医療機関では重症者の入院の長期化の傾向が見られる」という。そのためか、「厚生労働省は都道府県向けの8日付けの通知で、変異株に感染した人が退院する際の基準などを緩和し、従来のウイルスによる感染者と同じ扱いとすることを認めた。発症から10日間経った場合は、PCR検査をしなくても退院が可能となる」とあるが「従来のウイルス」とは、従来の新型コロナかインフルエンザウイルスか、どっちのことかわからない。以下のサイトでは「発症日から10日間経過し、かつ症状軽快から72時間経過した場合に退院可能」「無症状患者について(略)『検体採取日から10日経過』に改めるとともに、新たに『検体採取日から6日間経過後、24時間以上の間隔をあけ2回のPCR検査陰性を確認した場合に退院可能とする』」とあり、いちおう新型コロナの従来の基準に準拠し「発症から10日間経った場合は、PCR検査をしなくても退院が可能となる」という意味と理解したが、これもいささか疑問。感染力、重症化、死亡のいずれも従来より高いリスクが指摘される変異種について、その正体が解明される前にPCR検査なしで退院できるようにするのには疑問が残る。しかし、首都圏の重症者を診る病院の医師は「ここ1週間でベッドが埋まり始めた」「むしろ対応が遅かったぐらい」とあるので、疑問は先送りし、注視するにとどめた。
☆「新型コロナ患者の退院基準を再度見直し、『発症から10日経過かつ症状軽快から72時間経過』に短縮―厚労省」GemMed2020年6月15日
https://gemmed.ghc-j.com/?p=34428
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2021年04月10日

蓄積とは、継承とは、未来とは

首相は15〜18日の日程で訪米する予定。1面に「処理水、海洋放出決定へ 福島第一原発 政府、13日にも会議」があり、政府は訪米直前に汚染水海洋放出を決めるとか。4月8日の当ブログ「なんでも『なし崩し』で政治が進む」では、「訪米前か、インド・フィリピン訪問前の隙間にするか、どちらにしても、どこ吹く風の外遊で受け流すつもりのようだ」と書いたが、少なくとも「受け流す」というのはブログ主のやや遠目の予測であったようだ。以下の記事は、日経平均株価への「さまざまな追い風」を訪米に期待している。ワクチンの大量優先提供の約束を取り付けるなどがその一例。米中対立が激化する中で、中国製ワクチンが東京大会成功のために大量供給されるというシナリオを避けたいアメリカは、米産ワクチンを提供することで大会開催を支持する可能性があるという。そんな成果が訪米で得られたら株価が大幅に上がり、菅ノミクス万々歳で五輪大成功、解散総選挙勝利でいよいよ菅政権続投が指呼の間となる、という見立てらしい。かなり主観的まとめ方になったけれど、あり得ない話でもないと思う。官邸としてはその程度の観測を持って訪米を狙ったのだろう。1面トップの「3都府県まん延防止決定 12日から東京来月11日まで」は、コロナ疲れを巷にまん延させ、いよいよ支持率低下のスパイラルに落ち込んでいく可能性を秘めている一方、唯一の解決策としてスガ氏がスガるワクチンで一発逆転する底意アリアリ。そこに13日の「処理水、海洋放出決定へ」がある。「どこ吹く風の外遊で受け流す」どころではない。コロナ疲れで国民の間に怨嗟の声が広がるのを防ぎ、同時に懸案となっていた汚染水の海洋投棄を強引に進める地固めとする。そんな計算があるのは重々考えられる。アメとムチの使い分け。支持率アップが現実となれば、汚染水問題はいかようにもできる。そんな腹があるとみるのは、決して穿ち過ぎではないと思う。スッタモンダは次のインド・フィリピン外遊でかすんでしまう。順調にいけば来月11日には胸を張って「まん延防止等重点措置」を終わらせることができる。ほんとに?
「コラム:首相訪米でワクチン大量確保の成果も 早期解散・株高へ=木野内栄治氏」ロイター4月9日
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-japan-vaccines-idJPKBN2BW02K
一方で気になるのは、反原発界隈の動きが鈍いことだ。先の反対署名のときはそれなりに動いたものの、そこで浮き彫りになったのは反原発運動の主体的な動きが希薄なことだった。福島に寄り添うと言いながら、福島の動きに呼応する動きが立ち上がらない。中心を周辺が独自の動きで支える。寄り添うのではなく協力・共同で解決を探る動きになっているか否か。逆におんぶに抱っこではないかと自問すべき状況にありはしないか。原子力市民委員会が汚染水の解決方法として、「1)大型タンクをつくり50年間保管する 2)モルタル固化して地中に保存する」という2つの案を提示した。二つとも福島が引き受ける方式だが、なぜそうなるかと考えるべきではないか。現状では福島が孤立を深めたまま事態が進んでいく。その孤立を克服できる動きは、福島の外で育っていない。それどころか、福島で抵抗している人たちが孤立感を深めていくような及び腰がまん延しており、解決を見通せる前向きの提案が、福島の外で浮かび上がっていない。それゆえ原子力市民委員会は、未来を見通す前向きの動きが醸成されていく期間を設定し、全国的に(1)の案を掲げているのではないか。さらに(2)案は、けっきょく原発事故をも忘れ去っていく世間のなかで、なんとか福島が最悪の選択をしない最後の方法として、モルタル固化による永遠の保管方法を提案しているのではないか。二つの案は、当面それしか現実的でありえないという、国内の諸運動の限界を意識したものだったと理解するのは、あまりに苦しい。どうすればこの状況を打破できるか。本来なら全国的な動きが出てきて然るべきところ、全国の運動がバラバラなままだからいけないのか。それとも地域個別の運動の衰退が甚だしく、全国的運動体の求心力が大幅に低下していくからか。いつも運動が感覚によって盛り上がり、その衰弱で沈静化していくものであるがゆえか。いつも思うことは、運動が積み上げていく知見が、時間とともに希薄になっていく儚さについてだ。蓄積とは、継承とは、いったい何なのだろう。
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2021年04月09日

インフルなら鎮静化できる対策でも

以下の記事には、重要なことが指摘されている。まず、世界で多数が感染し、多数が死んだが、大多数の感染者は症状が出ずに自由に歩き回れている、ということ。(スーパースプレッダーの存在は2003年にSARSが流行したときすでに可能性が指摘されていたが、詳しく調査する前に収束していた。←ブログ主調べ)。本文引用すると、「新型コロナウイルスの流行については、人の行動が大きく影響する」「新型コロナウイルスは強い対策をしてもなくなっていない。この強い対策でインフルエンザウイルスに感染した人は激減、ほぼ皆無状態になったのに、その対策でも新型コロナウイルスには、これだけしか効果がなかった。もし、対策しなければどうなるかは火を見るより明らかで、感染対策をしていくしかない。まだ感染していない人のほうが圧倒的に多いので、集団免疫もすぐには期待できない」「変異株といっても、手洗い、マスクなど基本的な対策は同じだ。切り札となるワクチンがいきわたるまでは時間がかかる」(本文引用)。これまでの対策で、インフルエンザでは感染が激減し、ほぼ皆無になったが、コロナでは制限を緩めるとすぐに感染拡大する、ということ。そして「めったに起こらない」はずの変異株まん延が起こること。「なぜ、めったに起こらないことが起こりうるかというと、感染者が非常に多いからだ。地球上で新型コロナウイルスに感染した人は1億人を超えた。頻度が非常に低くても数が非常に増えれば、ウイルスの性質が変わる変異が生じるリスクは高くなる」(本文引用)。つまり、潜在的感染者を含めて感染者が激増すると、ウイルスの変異が生じやすくなる、ということか。めったに起こらないはずの変異株が増大している。これは憂慮しないといけないということか。なるほどねえ。いままで日本では感染者の拡大はある程度抑えられてきた。東アジアの特徴が有利に働いてきたこともあるが、それゆえに油断が働いたのか、第1波で「日本モデル」なんて胸を張っていたのが、第3波に至って変異株の拡大を許してしまった。やはり原因はGoToなんだな?
☆「変異株『めったに起こらないことが…』 岩田教授の指摘」朝日新聞アピタル4月4日
https://www.asahi.com/articles/ASP305H2WP30PLBJ002.html?iref=pc_rellink_03
いまコロナの主流は変異株に転換しようとしている。そこで1面「高齢者施設から接種 28道府県 コロナワクチン本社調査」を読むと、いよいよワクチン接種が大々的に始まるかのような印象が綴られている。添付一覧表「今週配分されるワクチン活用法」では、全都道府県配布開始の錯覚に捕らわれそうになるが、そうではない。まず全国65歳以上の高齢者約3600万人に約5万人分が配布されることになっており、「全国の市区町村に少なくとも1箱届くのは26日の週で、本格的な接種はその後、各地で始まる。政府は5月下旬までに半数に当たる約1800万人が1回接種できる量を供給する計画で、6月末に3600万人の2回接種分の供給を完了させるとしている」(本文引用)。つまり供給の完了であって、接種の終了ではない。だいじょうぶかね。高齢者向けワクチンが到着した某市では、到着したのは地区対象の500人分のみ。以後、今月第5週までに約2000人分が届く。他市では4月20日にモデル接種分開始、5月6日からの接種分と合わせて約1500人分の予約受付を開始したところ、申し込みが殺到し、あっというまにパンク状態になったとある。小出しでいいからまず開始するという国の方針で、またも現場が混乱する。現行の方式では、ワクチンが供給されるたびに混乱し、かえって国民の不満が増幅されることになる。綱渡りしてまで五輪めがけて突っ走る姿や哀れ。
1面トップに「まん延防止 東京に適用へ 京都・沖縄も12日から」がある。感染者数はおそらく来週はじめには、50万人を超えているのではないか。死者が1万人を超えるのもそれほど遠い先ではない。日本は東アジアで3番目のコロナ大国になった。「日本モデル」なんてただの砂上の楼閣でしかなかった。大見得切って「五輪、五輪!」と騒ぐなかれ。できるだけ早く身の程を知るべきときがきたと言っておきたい。
posted by ガンコジージ at 12:24| Comment(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする